JP2001138270A - 伸縮自在の操作アーム及びその操作方法ならびに挟持具 - Google Patents

伸縮自在の操作アーム及びその操作方法ならびに挟持具

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JP2001138270A
JP2001138270A JP32653899A JP32653899A JP2001138270A JP 2001138270 A JP2001138270 A JP 2001138270A JP 32653899 A JP32653899 A JP 32653899A JP 32653899 A JP32653899 A JP 32653899A JP 2001138270 A JP2001138270 A JP 2001138270A
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JP32653899A
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English (en)
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Seiji Yamashita
誠児 山下
Norihisa Fukao
典久 深尾
Yasutaro Kawamura
安太郎 河村
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Original Assignee
Shiga Prefectural Government.
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 簡単な構造で操作が容易であり、比較的重い
ものや大きな物も取扱える伸縮自在の操作アーム及び挟
持具を提供する。 【解決手段】 伸縮自在の中空桿14と操作部16とが
連結され、巻き戻り力が付勢された帯状体20が、操作
部16から中空桿14の内部に伸びて備えられたアーム
12であって、操作部16には、帯板20の巻き取り部
24と、帯状体20の移動路38を横切って往復動する
押し込み部材30と、押し込み部材30の往復動位置の
中空桿14側に位置する案内部材34と、巻き取り部2
4側に位置する受け部材36とが設けられており、帯状
体20は、巻き取り部24への巻き取り、中空桿14の
内部を前後に移動可能とされ、受け部材36の、押し込
み部材30の往復動位置に向かう面が凸の曲面とされて
いて、移動路にある帯状体20が押し込み部材30によ
って押し込まれた時に、滑らかに接触する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マジックハンドや
高枝切り鋏などに用いられ、小型で操作性に優れた伸縮
自在の操作アームに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来より、遠近の対象
物に対応する操作アームの構造には、アームを曲げて直
線距離を調節するものや、アーム自体の長さを伸縮する
ものがある。後者において、紐状体や棒状体を介して、
何らかの力を伝達する機構のアームにおいては、アーム
自体の長さを伸縮すると同時に、応力伝達媒体である紐
状体や棒状体の長さを変更しなければならない。例え
ば、中空桿内に収められた、2本の平行する棒状体から
構成された応力伝達媒体の場合には、棒状体を互いにス
ライドし、適当な長さに合わせ、その合わせ目を固定具
で固定するようにされている。アームの長さを変更する
たびに固定作業を行わなくてはならず、しかも、固定具
の位置が操作位置から離れているので大変面倒であっ
た。
【0003】これに対し、巻き取り力が付勢された帯板
を応力伝達媒体とし、アームの伸縮に自動的に追随して
応力伝達媒体の長さを調節しようとする提案(特開平7
−171775)がある。すなわち、図14に示される
ように、3段に伸縮する中空の桿体102の先端に開閉
機構104が設けられ、後端に把手部106が接続され
た保持装置100において、開閉機構104と把手部1
06とが、中空の桿体102内を通る帯板(108)に
よってつながれていて、中空の桿体102の伸縮に応じ
て、自動的に帯板(108)が巻き取られたり巻解かれ
たりする機構となっている。
【0004】本従来例において、帯板(108)を中空
の桿体102から後退させる仕組みを、図15を参照し
ながら説明する。同図(a)は帯板108が後退する前
の状態を示し、同図(b)は、帯板108が後退してリ
ール110に巻き取られた後の状態を示す。帯板108
は、通常、可動押圧片112と帯板受け部114との間
にある。弾性片116に支持されているノブ118を押
し下げれば、ノブ118の下に設けられた可動押圧片1
12が下降し、帯板108は、可動押圧片112と帯板
受け部114とによって挟持される。そして、ノブ11
8を押し下げたまま、ノブ118と弾性片116と可動
押圧片112と帯板受け部114とを一体として、リー
ル110側にスライドすることにより、帯板108を後
退させるのである。
【0005】本提案によれば、中空の桿体102の伸縮
に応じて、自動的に帯板108の長さが調節されるので
非常に便利である。しかしながら、帯板108を後退さ
せるには、ノブ118を押し下げてリール110側へス
ライドしなければならない。矢印で示すように、親指に
よる2段階の微妙な操作が必要であり、構造が複雑とな
る。また、このスライドする力が帯板108を介して開
閉機構104に伝わるのであるが、一般に、親指によっ
てスライドする力は、押圧する力に比べてあまり強くな
らないし、スライドできる距離もあまり長くない。この
ため、本提案の保持装置100は、比較的軽量で小型の
対象物を保持するのに適しているが、重い物や大きい物
の保持が難しいという課題が残ってる。
【0006】そこで本発明者は、従来技術の上述の問題
点に鑑み、アームの伸縮に自動的に長さが調節される応
力伝達媒体を備え、比較的重い物や大きい物にも使用で
き、簡単に操作できる伸縮自在の操作アームについて鋭
意検討を重ねた結果本発明に至ったのである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る伸縮自在の
操作アームの要旨とするところは、伸縮自在の中空桿と
操作部とが連結され、巻き戻り力が付勢された帯状体又
は線条体が、操作部から中空桿の内部に伸びて備えられ
たアームであって、操作部には、帯状体又は線条体の巻
き取り部と、帯状体又は線条体の移動路を横切って往復
動する押し込み部材と、押し込み部材の往復動位置の中
空桿側に位置する案内部材と、巻き取り部側に位置する
受け部材とが少なくとも設けられており、帯状体又は線
条体は、巻き取り部への巻き取り、または、巻き取り部
からの巻解きによって中空桿内部を前後に移動可能とさ
れ、受け部材の、押し込み部材の上下動位置側に向かう
面が凸の曲面とされていて、移動路にある帯状体又は線
条体が、押し込み部材によって押し込まれた時に、滑ら
かに接触するようにされたことにある。
【0008】そして、かかる構成とされたことにより、
往復動可能とされた押し込み部材が移動路にある帯状体
又は線条体を押し曲げるように動くと、帯状体又は線条
体と受け部材とが、滑らかに且つ強く接触することにな
り、受け部材との摩擦抵抗や、受け部材と他の部材とに
よる挟持などによって、受け部材面上での帯状体又は線
条体の滑り移動が抑止される。このため、曲がりに伴う
帯状体又は線条体長さの増分は、中空桿側から引き込ま
れることになり、中空桿先端に連結された、ハンドや鋏
などの機能部材が作動することにある。
【0009】さらに、かかる伸縮自在の操作アームにお
いて、帯状体が、バネ材からなる帯板とされたことにあ
る。
【0010】さらに、かかる伸縮自在の操作アームにお
いて、帯状体又は線条体を挟んで、受け部材と対向する
位置に帯板状の押さえ部材が設けられ、この押さえ部材
の、少なくとも受け部材と対向する部分はバネ材からな
り、その一端が、受け部材を跨いで巻き取り部側の上部
に固定され、他の一端が押し込み部材の下方まで自由に
伸ばされたことにある。
【0011】さらに、かかる伸縮自在の操作アームにお
いて、受け部材又は/及び押さえ部材の、帯状体又は線
条体と接する面に高摩擦抵抗材が貼られたことにある。
【0012】また、本発明に係る伸縮自在の操作アーム
の操作方法の要旨とするところは、上述の伸縮自在の操
作アームにおいて、押し込み部材によって移動路にある
帯状体又は線条体を押し込んで受け部材と接触させ、受
け部材との接触摩擦抵抗や、受け部材と押さえ部材など
とによる挟持によって、受け部材面上での帯状体又は線
条体の滑り移動を抑止し、押し込まれて曲げられたこと
によって増える、移動路にある帯状体又は線条体長さの
増分を、中空桿側から引き込むことにある。
【0013】また、本発明に係る挟持具の要旨とすると
ころは、上述の伸縮自在の操作アームの中空桿の先端に
挟持部が連結され、帯状体又は線条体の一端が、挟持部
内に備えられた挟持手段の一部に連結されていて、帯状
体又は線条体が中空桿内を前又は後に移動することによ
り、挟持手段が作動することにある。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る伸縮自在の操
作アーム及びその操作方法ならびに挟持具の実施態様に
ついて、図面に基づいて詳しく説明する。
【0015】図1、図2、図3は、本発明に係わる挟持
具の実施態様の一例を示すものである。挟持具10は、
中空桿14と操作部16とが連結されてなる操作アーム
12の先端に、挟持部18がつながれて構成されてい
る。そして、操作部16から中空桿14の内部に伸びる
帯板20の一端は帯板接続具23につながり、帯板接続
具23は、ワイヤー21によって中空桿14の先端部に
位置する圧縮バネ22に連結されている。帯板20の他
の一端は、操作部16内に設けられた巻き取り部24内
に渦巻き状に収められている。圧縮バネ22は、挟持部
18に設けられた移動軸26を外向きに押し付け、挟持
爪42を開いた状態に維持している。
【0016】操作部16の後端には巻き取り部24が設
けられ、帯板20の移動路38の上方には、軸28に回
動自在に固定された押し込み部材30が設けられてい
て、その底部には下向きの突起32が設けられている。
また、突起32の中空桿14側には、一対のピンからな
る案内部材34が設けられ、帯板20が移動路38から
外れないようにガイドしており、突起32の巻き取り部
24側には受け部材36が設けられている。帯板20を
挟んで受け部材36と対向する位置には、帯板状のバネ
材からなる押さえ部材46が設けられており、その一端
は、巻き取り部24の天井部に固定され、他端は押し込
み部材30の突起32の下まで自由に伸ばされて、押し
込み部材30を下から支えている。押さえ部材46の先
端は、帯板20を鋭角に曲げないように、上向きにカー
ルされている。また、中空桿14は互いに嵌まりあう3
本のパイプからなり、互いの挿入深さを調節することに
よって、中空桿14全体の長さを自由に設定できる仕組
みにされていて、それぞれの継ぎ目に設けられた締め具
40によって所定の長さに固定される。
【0017】図4は、図3における矢印の向きに押し込
み部材30を押し下げた時の状態を示す。押し込み部材
30を押し下げると、突起32が押さえ部材46を下方
に押し下げ、まず、押し下げられた押さえ部材46と受
け部材36との間で帯板20を挟むことになる。また、
押さえ部材46は、案内部材34と受け部材36とで区
切られた範囲にある帯板20を曲げるように作用する。
そして、さらに押し下げていくと、押し込み部材30の
後端48が操作部ケース50の上面に突き当たって停止
するが、この間、押さえ部材46は帯板20を押さえな
がら受け部材36に沿って曲がり続ける。
【0018】次に、押し込み部材30の下降に伴う帯板
20の動きを説明する。帯板20は、突起32により、
押し込み部材30を介して下方に曲げられるのである
が、バネ鋼板からなる帯板20は伸びることができな
い。このため、曲がるために必要な長さの増分は、前後
から手繰るようにして確保しなければならない。ところ
が、上述したように、帯板20の後ろ側(巻き取り部2
4側)部分が、真先に、押さえ部材46と受け部材36
によって強く挟まれてしまうため、巻き取り部24から
引き出すことはできない。したがって、曲がることによ
って増える長さ分は、前側(中空桿14側)から引き出
すことになる。本例の挟持具10では、帯板接続具2
3、ワイヤー21を介して圧縮バネ22を短縮させるこ
とによって帯板20が引き出され、押し込み部材30に
よる帯板20の曲がりが可能となるのである。
【0019】本発明の操作アーム12によれば、帯板2
0の巻き取り部24側を固定し、次いで、中空桿14側
の帯板20を引き込むという2段階の動作が、押し込み
部材30を押し下げるという、一度だけの単純な操作で
達成される。このため、親指で押し込み部材30を強く
押すことができるし、操作部ケース50を握って押し込
み部材30を掌で強く押し込むことができる。また、十
分深く押し込むことも可能になる。
【0020】さらに、本発明の操作アーム12によれ
ば、図5で説明されるように、帯板20に掛かる張力F
2は、押し込み部材30の押し込み角度θに依存し、押
し込み角度θが小さいときには、押し込み力F1より大
きくなるという特徴がある。また、押し込み部材30を
深く押し込んで圧縮バネ22を強く圧縮すれば、帯板2
0には強い張力が掛かることになるが、圧縮バネ22の
変形量に比例的に、受け部材36に帯板20が長く沿い
接触面積が増えることになって、自動的に滑りにくくな
る特徴がある。
【0021】次に、挟持部18の開閉機構を説明する。
図6に示されるように、挟持部18には、左右2本の軸
52にそれぞれ回動自在に固定された2個の挟持爪42
が設けられ、軸52は支持部材54を介して中空桿14
の先端に固定されている。また、圧縮バネ22と連動す
る移動軸26が、2本の軸52間に設けられていて、各
挟持爪42の支持部材54側端部と回動自在に連結され
ている。軸52を支点とし、力点として機能する移動軸
26が圧縮バネ22によって中空桿14の先端方向に押
し出されるので、荷重点となる各挟持爪42の先端56
は、逆方向の、中空桿14の後方側に引かれ、互いに離
れることになる。すなわち、圧縮バネ22が十分に圧縮
されずに移動軸26が押し出されている時は、挟持部1
8が開いた状態にある。
【0022】一方、上述した押し込み部材30の操作に
よって、帯板20、ワイヤー21を介して圧縮バネ22
が強く圧縮されると、力点として機能する移動軸26が
中空桿14の後方側に引き戻されるので、荷重点となる
各挟持爪42の先端56は中空桿14の先端側に移動
し、互いに接することになる。すなわち、図7に示され
るように、挟持部18が閉じた状態になる。上述の説明
で明らかなように、本例の挟持部18における挟持手段
は、移動軸26、軸52、挟持爪42、支持部材54で
構成され、帯板20の一端は、ワイヤー21、圧縮バネ
22を介して移動軸26に連結されている。
【0023】図8と図9は、本発明の別の実施態様を示
し、圧縮バネ22が圧縮された時に開状態になる挟持具
の一例を説明するものである。すなわち、図6と図7に
示される挟持部18では、挟持爪42の先端56と移動
軸26に挟まれた位置に支点となる軸52があったが、
図8と図9に示される挟持部18では、挟持爪42の先
端と支点となる軸52に挟まれた位置に移動軸26があ
る。このため、移動軸26の動く方向に挟持爪42の先
端56が動くことになり、圧縮バネ22が強く圧縮され
て移動軸26が中空桿14の後方側に引かれた時に、挟
持爪42の先端56も中空桿14の後方側に引かれて互
いに離れ、挟持部18は開状態になる。圧縮バネ22が
十分圧縮されずに移動軸26が押し出されている時は、
挟持部18が閉じた状態にある。
【0024】これまでに説明した2例の挟持具10で
は、可動する2個の挟持爪42が設けられているが、本
発明はこれらの例に限定されず、例えば、可動する1個
の挟持爪42が設けられたり、挟持爪42が偏平であっ
たり数本に分岐されていたりしてもよい。また、挟持爪
42の位置を維持するために、圧縮バネ22に代わる別
の機構が採用されてもよい。また、これらの挟持具10
で用いられた伸縮自在の操作アーム12では、押さえ部
材46が好ましく用いられているが、本発明の伸縮自在
の操作アームは、押さえ部材46を用いることに限定さ
れない。
【0025】図10に示す操作部16の例では、押さえ
部材が省かれている。帯板20は押し込み部材30によ
って直接押し下げられるが、突起32が帯板20に沿っ
て滑らかに移動しやすいように、その先端に自由ロール
58が設けられている。また、受け部材36と巻き取り
部24の天井部60との間が長くて狭くされている。こ
のため、受け部材36との接触による滑り防止に加え
て、帯板20と天井部60との接触滑り抵抗を高めるこ
とにより、巻き取り部24側の帯板20が滑って動かな
いように工夫されている。あるいは、押さえ部材46に
代えて、帯板状バネを突起32から受け部材36上まで
伸ばして設け、押し込み部材30の下降に伴い、受け部
材36とこの帯板状バネとで帯板20を挟持させる操作
部16とすることもできる。押し込み部材30を帯板2
0から離して上方に引き戻すためのバネ材からなる戻し
部材を設けてもよい。
【0026】図11は、本発明に係わる伸縮自在の操作
アーム12の特に有用な別の実施態様を示し、受け部材
36の帯板20と接触する面に、高摩擦抵抗材62が貼
られている。高摩擦抵抗材62は、帯板20との滑り摩
擦抵抗を高めて、押し込み部材30作動時の帯板20の
滑り移動を防止するのに有効である。高摩擦抵抗材62
は、帯板20と接触する押さえ部材46の下面に貼られ
てもよいし、あるいは、受け部材36と押さえ部材46
の両方に貼られてもよい。高摩擦抵抗材62としては、
ゴム材、各種の発泡クッション材、フェルト材などが用
いられる。
【0027】押さえ部材46は、少なくとも、受け部材
36と対向する部分がバネ材とされる。押し込み部材3
0によって押し下げられ、受け部材36に沿って曲が
り、押し込み部材30に掛かる応力が開放された時に、
押し込み部材30を押し戻して元の位置に復帰するする
ために、受け部材36と対向する部分はバネ材とされな
ければならない。バネ材としては、バネ鋼板やバネステ
ンレス鋼板などが用いられる。押さえ部材46全体をバ
ネ材で構成すれば、製作が容易でコストも低減される。
【0028】本発明でいう帯状体とは帯板やテープなど
を指し、線条体とはワイヤー、ロープ、紐、糸などを指
すが、これらは単独で用いられてもよいし、縦に連結さ
れて用いられてもよい。また、帯状体又は線条体に巻き
戻り力を付勢する手段は特に限定されないが、コイルス
プリングを用いるのが簡便で好ましい。コイルスプリン
グには、無応力下では伸長しているように癖付けられて
るものと、コイル状に丸まるように癖付けられてるもの
との2種類がある。図1、図10、図11に示される帯
板20は、後者のコイルスプリングであり、巻き取り部
24内では密に丸まっている。そして、中空桿14側に
引き出されていた帯板20は、引っ張り応力から解放さ
れると、巻き取り部24内の帯板20部分が自由に回転
することによって巻き戻される。
【0029】ところが、前者の、無応力下では伸長する
ように癖付けられてるコイルスプリングの場合には、そ
の一端が巻き取り部24内に固定されていなければなら
ない。なぜなら、巻き取り部24内で自由に回転できる
ようにされれば、巻き取り部24内で伸びきってしま
い、中空桿14側から引き戻す力が生じないからであ
る。図12は、帯板20の一端が巻き取り部24内の中
央に設けられたピン64に固定された例である。帯板2
0は強く巻き取り部24側に引かれるので、移動路38
における弛みが解消されて、押し込み部材30の動きに
直ちに追随するようになる。
【0030】本発明の伸縮自在の操作アームは、挟持具
に用いられる他、植木剪定用の高枝切り鋏などの多くの
用途に用いられる。図13は、高枝切り鋏などの、強い
力が必要とされる用途に適した操作部16の一例を示し
ている。押し込み部材30とレバー68とが一体となっ
て軸66に回動自在に固定され、レバー68を引き上げ
ることにより、軸66が支点となって、押し込み部材3
0に設けられた突起32が下降し、帯板20を押し下げ
る仕組みにされている。レバー68は、柄70とともに
握りしめて強く引き上げることができ、軸66を支点と
する梃子の原理に基づいて、突起32が帯板20を押し
下げる力は格別に強くなる。
【0031】以上、本発明に係わる伸縮自在の操作アー
ム及び挟持具について詳細に説明してきたが、本発明は
上述の引用例示に限定されず、中空桿の構成や伸縮機
構、操作部の構成、帯板の材質や巻き戻り力を付勢する
手段、受け部材や案内部材の形状や材質、挟持部の構成
などにつき、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々なる改
良、修正、変化を加えた態様で実施し得るものである。
【0032】
【発明の効果】本発明に係わる伸縮自在の操作アームに
よれば、帯状体又は線条体の巻き取り部側を固定し、次
いで、中空桿側の帯状体又は線条体を引き込むという2
段階の動作が、押し込み部材を押し下げるという、一度
だけの単純な操作で達成される。このため、親指で押し
込み部材を押し下げても、従来技術以上に強く押し込む
ことができるし、掌で強く握って押し下げ、帯状体又は
線条体をさらに強く引き込むことができるようになり、
重いものを挟持したり、固いものを切断する用途にも使
用できるようになる。また、押し込み部材を十分深く押
し込むことも可能になるので、大きな物を挟持したり切
断したりする用途にも使用できるようになる。
【0033】さらに、本発明の操作アームによれば、帯
状体又は線条体に掛かる張力は、押し込み角度が小さい
ときには、押し込み力より拡大されて大きくなる。ま
た、押し込み部材を深く押し込むほど帯状体又は線条体
に掛かる張力が大きくなるが、同時に、受け部材に帯状
体又は線条体が長く沿い接触面積が増えることになって
自動的に滑り移動が抑止される。
【0034】さらに、帯状体又は線条体を挟んで受け部
材と対向する位置に、押し込み部材の下まで伸びる押さ
え部材が設けられれば、押し込み部材の下降によって、
受け部材と帯状体又は線条体を挟持することになり、受
け部材面での帯状体又は線条体の滑り移動がさらに抑止
される。また、押し込み部材と帯状体又は線条体とが直
接接触しなくなるので、帯板の変形や損傷が軽減され
る。また、押し込み部材の下からさらに長く伸ばしたカ
ール部分によって、帯状体又は線条体を押し下げ、中空
桿からの帯状体又は線条体の引き込み長さを増やす効果
がある。
【0035】さらに、受け部材や押さえ部材の、帯状体
又は線条体と接触する面に高摩擦抵抗材が貼られれば、
滑り摩擦抵抗が増大するので、受け部材上での帯状体又
は線条体の滑り移動がいっそう抑止される。
【0036】また、本発明に係わる伸縮自在の操作アー
ムの操作方法によれば、押し込み部材を親指や掌で押さ
えるという単純な操作で、巻き取り部側の帯状体又は線
条体部分を固定することと、中空桿側の帯状体又は線条
体を引き戻すこととが同時に達成される。また、親指や
掌で押さえるという単純な操作なので、帯状体又は線条
体を介し、操作アームの先端に連結される被操作機構を
強く操作できる。
【0037】また、本発明に係わる挟持具は、簡単な構
造で操作が容易な伸縮自在の操作アームと連結されてい
るので、小型で携帯に適し、操作性に優れている。
【0038】また、本発明に係わる挟持具によれば、大
きな力と大きな変位長を伝達できる、伸縮自在の操作ア
ームと連結されているので、重い物や大きな物を安定し
て挟持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る挟持具の一例を、短縮された状態
で模式的に示す正面断面図である。
【図2】本発明に係り、図1に示される挟持具を、伸長
された状態で模式的に示す正面図である。
【図3】本発明に係り、図1に示される挟持具の操作部
を拡大して示す正面断面図である。
【図4】本発明に係り、図3に示される操作部の、別の
状態を示す正面断面図である。
【図5】本発明に係り、帯板に掛かる張力を模式的に示
す説明図である。
【図6】本発明に係り、図2に示される挟持具の挟持部
を拡大して模式的に示す正面断面図である。
【図7】本発明に係り、図6に示される挟持部の閉状態
を示す正面断面図である。
【図8】本発明に係り、挟持部の別の一例を模式的に示
す正面断面図である。
【図9】本発明に係り、図8に示される挟持部の開状態
を模式的に示す正面断面図である。
【図10】本発明に係り、操作部の別の一例を模式的に
示す正面断面図である。
【図11】本発明に係り、操作部の別の一例を模式的に
示す正面断面図である。
【図12】本発明に係り、操作部の別の一例を模式的に
示す正面断面図である。
【図13】本発明に係り、操作部の別の一例を模式的に
示す正面図である。
【図14】従来例に係る伸縮自在の保持装置の一例を模
式的に示す正面図である。
【図15】従来例に係り、図14に示される保持装置の
把手部を拡大して模式的に示す正面断面図であり、同図
(a)は開閉機構を閉じてる時の状態、同図(b)は開
いてる時の状態である。
【符号の説明】
10:挟持具 12:伸縮自在の操作アーム 14:中空桿 16:操作部 18:挟持部 20、108:帯板 21:ワイヤー 22:圧縮バネ 23:帯板接続具 24:巻き取り部 25、110:リール 26:移動軸 28、52、66:軸 30:押し込み部材 32:突起 34:案内部材 36:受け部材 38:移動路 40:締め具 42:挟持爪 46:押さえ部材 48:後端 50:操作部ケース 54:支持部材 56:先端 58:自由ロール 60:天井部 62:高摩擦抵抗材 64:ピン 68:レバー 70:柄 100:保持装置 102:桿体 104:開閉機構 106:把手部 112:可動押圧片 114:帯板受け部 116:弾性片 118:ノブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河村 安太郎 滋賀県栗太郡栗東町上砥山232 滋賀県工 業技術総合センター内 Fターム(参考) 3F060 BA09 EB05 GB04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸縮自在の中空桿と操作部とが連結さ
    れ、巻き戻り力が付勢された帯状体又は線条体が、該操
    作部から該中空桿の内部に伸びて備えられたアームであ
    って、該操作部には、 該帯状体又は線条体の巻き取り部と、 該帯状体又は線条体の移動路を横切って往復動する押し
    込み部材と、 該押し込み部材の往復動位置の中空桿側に位置する案内
    部材と、巻き取り部側に位置する受け部材と、が少なく
    とも設けられており、該帯状体又は線条体は、該巻き取
    り部への巻き取り、または、巻き取り部からの巻解きに
    よって該中空桿内部を前後に移動可能とされ、該受け部
    材の、該押し込み部材の往復動位置側に向かう面が凸の
    曲面とされていて、移動路にある帯状体又は線条体が、
    該押し込み部材によって押し込まれた時に、滑らかに接
    触するようにされたことを特徴とする伸縮自在の操作ア
    ーム。
  2. 【請求項2】 前記帯状体が、バネ材からなる帯板とさ
    れたことを特徴とする請求項1に記載する伸縮自在の操
    作アーム。
  3. 【請求項3】 前記帯状体又は線条体を挟んで、前記受
    け部材と対向する位置に帯板状の押さえ部材が設けら
    れ、該押さえ部材の、少なくとも該受け部材と対向する
    部分はバネ材からなり、その一端が、該受け部材を跨い
    で前記巻き取り部側の上部に固定され、他の一端が前記
    押し込み部材の下方まで自由に伸びたことを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載する伸縮自在の操作アー
    ム。
  4. 【請求項4】 前記受け部材又は/及び押さえ部材の、
    前記帯状体又は線条体と接する面に高摩擦抵抗材が貼ら
    れたことを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載する
    伸縮自在の操作アーム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4に記載する伸縮自
    在の操作アームにおいて、 前記押し込み部材によって、前記移動路にある帯状体又
    は線条体を押し込んで前記受け部材と接触させ、 該受け部材との接触摩擦抵抗や、受け部材と前記押さえ
    部材などとによる挟持によって、受け部材面上での帯状
    体又は線条体の滑り移動を抑止し、 押し込まれて曲げられたことによって増える、該移動路
    にある帯状体又は線条体長さの増分を、前記中空桿側か
    ら引き込むことを特徴とする、伸縮自在の操作アームの
    操作方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項4に記載する伸縮自
    在の操作アームの中空桿の先端に挟持部が連結され、前
    記帯状体又は線条体の一端が、該挟持部内に備えられた
    挟持手段の一部に連結されていて、該帯状体又は線条体
    が中空桿内を前又は後に移動することにより、該挟持手
    段が作動することを特徴とする挟持具。
JP32653899A 1999-11-17 1999-11-17 伸縮自在の操作アーム及びその操作方法ならびに挟持具 Withdrawn JP2001138270A (ja)

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