JP2001138146A - 雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛み合わせ状態検査装置 - Google Patents

雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛み合わせ状態検査装置

Info

Publication number
JP2001138146A
JP2001138146A JP32555299A JP32555299A JP2001138146A JP 2001138146 A JP2001138146 A JP 2001138146A JP 32555299 A JP32555299 A JP 32555299A JP 32555299 A JP32555299 A JP 32555299A JP 2001138146 A JP2001138146 A JP 2001138146A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screw member
female screw
male screw
rotation
screwing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP32555299A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3411870B2 (ja
Inventor
Ko Sugiura
香 杉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sugiura Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Sugiura Seisakusho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sugiura Seisakusho Co Ltd filed Critical Sugiura Seisakusho Co Ltd
Priority to JP32555299A priority Critical patent/JP3411870B2/ja
Publication of JP2001138146A publication Critical patent/JP2001138146A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3411870B2 publication Critical patent/JP3411870B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検査体となる雄ねじ部材と雌ねじ部材の相
対的位置関係が特定の状態にある場合での両ねじの噛み
合わせ状態を検査し、その噛み合わせ状態を評価する装
置を提供する 【解決手段】 検査装置1はナット2及びボルト3(図
2参照)を被検査体とし、その一方のねじ(実施例にお
いてはナット2)を、モータ等を備えた回転手段によっ
て回転させ、他方のねじ(本実施例ではボルト3)を固
定した状態で両ねじ部材を接近手段によって接近させ噛
み合わせを開始する。このように、実作業において生じ
ると想定される両ねじ部材の位置関係を任意に設定し、
その状態で噛み合わせを開始することでねじ同士の適応
の度合いを検査でき、評価手段によってその良否を評価
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明はねじ等の締結部材におい
て、その噛み合わせ状態を検査する検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】雄ねじ部材としてのボルトと雌ねじ部材
としてのナットからなる締結部材を螺合させる場合に
は、両ねじ部材の中心線であるボルトの軸線とナットの
軸線とが同軸となるよう位置させ、雄ねじ部材のねじ部
を雌ねじ部材のねじ孔に挿入することが最も望ましい。
しかしながら、常にそのような状態が得られるとは限ら
ず、食い付き時においては両ねじの軸線が多少ずれたり
(中心間オフセット(軸線ギャップ))、或いは、ボル
トの軸線方向とナットの軸線方向とがある程度の食い違
い角度をもつ軸線傾斜状態、若しくはそれら軸線ギャッ
プ及び軸線傾斜の両方がある状態で、そのまま螺合を試
みてしまう場合が多い。このような場合、ボルト及びナ
ットの軸線ギャップや軸線傾斜がそれほどでもない範囲
内ならば、ねじの山と谷が次第に噛み合わされること
で、両ねじの軸線が同軸的になる向きに矯正されて最終
的に一致する。しかし、それら軸線ギャップや軸線傾斜
が大きい場合にはねじ同士が食い付かないか、又はねじ
同士が食い付いても、噛み込み(焼付き)等が生じ、螺
合不能な状態が生じやすい。
【0003】このようなことから、螺合すべきねじ同士
の螺合直前の状態がどの程度ならば適正な螺合が生じる
かを検査することは、螺合不良を事前に防いだり、具体
的なねじの特性を知る上で有意義であるが、そのような
検査を容易かつ定性的に行い得る方法や装置はなく、通
常は使用者が感覚的にねじ同士の嵌まり易さを判断する
ものとなっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、被検
査体となる雄ねじ部材と雌ねじ部材の相対的位置関係が
特定の状態にある場合での両ねじの噛み合わせ状態を検
査する装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】以上のよ
うな課題を解決するために、本発明は、雄ねじ部材及び
雌ねじ部材を被検査体とし、該被検査体の噛み合わせ状
態を検査する検査装置であって、前記雄ねじ部材又は前
記雌ねじ部材の少なくとも一方を回転させる回転手段
と、前記雄ねじ部材と前記雌ねじ部材を相対的に接近さ
せる接近手段と、接触開始時における前記雄ねじ部材と
前記雌ねじ部材との相対的位置関係を所定の位置関係に
設定する位置関係設定手段と、前記回転手段によって前
記雄ねじ部材又は前記雌ねじ部材の少なくともいずれか
一方が回転された状態で、前記接近手段によって両ねじ
部材が接近し、前記位置関係設定手段によって設定され
た前記所定の位置関係で螺合が可能かどうかを評価する
ことを特徴とする。
【0006】従って、実作業において想定される雄ねじ
部材及び雌ねじ部材の相対的位置関係を検査装置上で任
意に設定することができ、その位置関係で噛み合わせが
良好に行なわれるか否か等を検査できる。
【0007】前記位置関係設定手段によって設定された
前記所定の位置関係で、螺合が可能かどうかを評価する
評価手段を有するようにしてもよい。このように、評価
手段によって噛み合わせ状態を評価することで両ねじが
相対的に様々な位置関係となった場合での、両ねじ同士
の適応の度合いを評価することができる。
【0008】前記評価手段は、前記雄ねじ部材又は前記
雌ねじ部材の少なくとも一方において、直接的或いは間
接的に生じる物理的影響を測定するセンサと、前記セン
サからの情報を判定する判定手段とを有するようにして
もよい。このようにすることで、雄ねじ部材又は雌ねじ
部材に生じる物理的影響をセンサによって測定し、その
センサからの情報をもとに噛み合わせ状態を評価できる
こととなる。
【0009】また、前記評価手段は、前記雄ねじ部材又
は前記雌ねじ部材の少なくとも一方において、直接的或
いは間接的に生じるトルク変動を測定するトルクセンサ
と、前記トルクセンサによって得られたトルク値の時系
列データによって噛み合わせ状態を判定する判定手段と
を有するようにしてもよい。トルクセンサによって両ね
じの少なくとも一方に生じるトルクを測定し、その時系
列データを得ることで、噛み合わせ時にねじに生じるト
ルク変動を検知でき、そのトルク変動をもとに噛み合わ
せ状態を評価できることとなる。
【0010】また、回転手段は、前記雄ねじ部材又は前
記雌ねじ部材の少なくともどちらか一方の回転数を調整
可能としてもよい。このように、回転数を調整可能とす
ることで、回転数に対する両ねじ同士の適応の度合いを
検査できる。
【0011】さらに位置関係設定手段は、螺合開始のた
めの接触時において、前記雄ねじ部材の軸線方向と前記
雌ねじ部材の軸線方向が所定の食い違い角度をなすよう
な、両ねじ部材の軸線同士の相対的な食い違い角度を可
変に設定する軸線傾斜設定手段を有するようにできる。
このように、作為的に両ねじ部材の軸線に方向差をもた
せ、その状態での螺合を試みることで、軸線の傾斜に対
する両ねじ部材同士の適応の度合いを検査することがで
きる。
【0012】また位置関係設定手段は、螺合開始のため
の接触時において、前記雌ねじ部材の螺合開始側におけ
る開口部中心と、前記雄ねじ部材の螺合開始側における
先端部中心とが所定の距離でオフセットとなるように、
螺合開始側における両ねじ部材の中心間オフセット量を
設定する中心間オフセット量設定手段を有するようにし
てもよい。このように、螺合開始のための接触時におけ
る両ねじ部材の中心間オフセット量を任意に設定した状
態で螺合を試みることで、中心間オフセット量に対する
両ねじ同士の適応の度合いを検査することができる。
【0013】さらに、前記位置関係設定手段は、雌ねじ
部材及び雄ねじ部材の少なくとも一方を、相手方のねじ
部材の軸線に対し自身の軸線が傾斜するように回動可能
に支持する回動支持部と、その回動支持部に支持される
ねじ部材の傾斜角度を、その回動支持部の回動角度を変
えることにより調節する傾斜角度調節手段と、前記傾斜
角度が調節された前記回動支持部、ひいてはねじ部材の
傾斜状態を、相手方のねじ部材との螺合前には前記傾斜
角度調節手段で調節された傾斜角度に維持し、相手方の
ねじ部材との螺合が開始された場合には、相手方のねじ
部材の軸線と自身のねじ軸線との傾斜を解消する方向に
前記回動支持部が回動することを許容する回動支持部保
持手段と、を含むようにすることができる。
【0014】このように、回動支持部によって一方のね
じ部材の軸線を他方(相手方)のねじ部材の軸線に対し
て傾斜して支持し、その相対的傾斜角度を回動支持部の
回動角度を変えることにより調節し、その傾斜角度に維
持することで、螺合開始前における傾斜状態を任意に設
定できる。また、螺合が開始された場合には、両ねじ軸
線の相対的傾斜角度を解消する方向(両軸線が同軸とな
る方向)に回動支持部の移動が許容されていることで、
両ねじ同士が螺合を完了することが可能となる。したが
って、良好な組み合わせならば、自動的に相対的傾斜角
度を螺合によって解消できることとなり、ねじ同士の相
対的傾斜角度に対する適応の度合いを検査できることと
なる。
【0015】また、前記傾斜角度調節手段は、前記回動
支持部の回動限度を複数段又は無段階に調節して規定す
るためにセット位置が移動可能とされたストッパーを含
み、前記回動支持部保持手段は、前記回動支持部を前記
ストッパーに当接させた状態に付勢する付勢力を付与す
るとともに、その回動支持部に支持されたねじ部材と相
手方のねじ部材との螺合が開始された場合には、前記回
動支持部が前記付勢力に抗してそれら双方のねじ部材の
軸線が一致する向きに回動することを許容する付勢手段
を含むようにしてもよい。
【0016】このように、回動支持部の回動限度をスト
ッパーによって、複数段又は無段階に調節して規定する
ことで任意の回動角度に設定可能となり、両ねじ同士の
相対的傾斜角度の状態を設定できることとなる。また、
回動支持部を付勢手段によってストッパーに当接する方
向に付勢し、螺合が開始された場合には付勢力に抗して
両ねじ部材の軸線が一致する向きに回動することが許容
されているため、ねじ同士の相対的傾斜角度、及びその
相対的傾斜角度の矯正に伴う負荷(付勢力)に対する適
応の度合いを検査することができ、ねじの良否の判定が
容易に行えることとなる。
【0017】また、前記付勢手段は、前記回動支持部の
前記ストッパーへの当接状態及び、そのストッパーから
離間して回動する角度の相違にかかわらず、その回動支
持部にほぼ定荷重を付与するようにしてもよい。このよ
うに、回動支持部において定荷重を付与することで、相
対的傾斜角度の矯正には一定の負荷が生じるようにな
り、実作業に近い検査状態とすることができる。
【0018】さらに、前記回動支持部は可動台に回動可
能に支持され、さらにその可動台は前記雄ねじ部材と雌
ねじ部材の互いの軸線がほぼ一致する状態から所定量オ
フセットする状態を取り得るように移動可能とされ、か
つ前記可動台のオフセット位置を複数段又は無段階に規
定するオフセット量調節手段が設けられるとともに、そ
の可動台を、相手方のねじ部材との螺合前には前記オフ
セット量調節手段により調節された位置に維持し、相手
方のねじ部材との螺合が開始された場合には、双方のね
じ部材の軸線のオフセットを解消する方向に前記可動台
が移動することを許容する可動台保持手段が設けられ
る。
【0019】このように、可動台を複数段又は無段階に
移動させて所定量のオフセットに設定可能とすること
で、ねじ同士の螺合開始前におけるオフセット量を任意
に設定でき、さらに、オフセットを解消する方向に可動
台が移動することが許容されているため、良好なねじ同
士であるならば自動調心作用が働き螺合の完了が可能と
なる。したがって、両ねじ同士におけるオフセットに対
する適応の度合い検査することができ、ねじの良否の判
定が容易に行える。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に示す実施例を参照しつつ説明する。図1は本発明の検
査装置の一例を示す側面図、図2はその正面図である。
検査装置1は雌ねじ部材としてのナット2及び雄ねじ部
材としてのボルト3(図2参照)を被検査体とし、その
一方のねじ部材(実施例においてはナット2)をモータ
等を備えた回転手段によって回転させ、他方のねじ部材
(本実施例ではボルト3)を固定した状態で両ねじを接
近手段によって接近させ噛み合わせを開始することとな
る。まず、その検査装置1における回転手段、及び接近
手段の構成について説明する。
【0021】図2において、検査装置1は、ナット2を
固定するナット固定部17とボルト3を固定するボルト
固定部6とを有し、ナット固定部17は、モーター10
の回転軸20に接続された軸13に固定され、モーター
10の駆動力をうけて回転駆動されるようになってい
る。また、ボルト固定部6において、ボルト3がナット
2の方向に突出させて取り付けられている。さらに、そ
のボルト固定部6にはボルト3の軸線と同軸に軸19が
固定されており、ボルト3に生じるトルクはボルト固定
部6を介して軸19に伝達されることとなる。そして、
ナット固定部17及びボルト固定部6には、ナット2、
ボルト3と嵌合するような形状の穴(例えば、被検査体
として使用するものが、六角ボルト、六角ナットならば
それらと嵌合する六角形の穴)が箱スパナ状に形成さ
れ、ボルト3、ナット2はそれぞれボルト固定部6、ナ
ット固定部17からトルクを付与され、又はトルクが受
け止められる。
【0022】そして、ナット2、ボルト3がそれぞれの
固定部と嵌合した状態に維持されるように、ナット固定
部17、ボルト固定部6にそれぞれねじ込まれる抜け止
め部材(クランプ部材)50、51が備えられ、それら
抜け止め部材50、51によって締め付けられること
で、ナット2及びボルト3が抜け落ちないように固定さ
れる。なお、ナット固定部17、ボルト固定部6をそれ
ぞれ検査装置において着脱可能なアタッチメントとし
(例えば、ナット固定部17、ボルト固定部6をそれぞ
れ軸13、軸19と着脱可能とする)、被検査体を大き
さ、形状に合わせた様々な固定部に変更可能としても良
い。
【0023】また、ナット2を回転させるモーター10
は固定部14によってスライダー39上に固定されてお
り、さらに、モーター10の回転軸20はスライダー3
9に固定された支持部16内において、軸受15、15
によって回転可能に支持されている。なお、スライダー
39は、接近(又は離間)手段としてのステッピングモ
ータ11によってガイド溝38,38に沿って移動し、
軸13及び回転軸20の軸方向に上下動可能となってい
る。そして、スライダー39に固定された、モーター1
0、支持部16、回転軸20、軸13及びナット固定部
17はスライダー39の上下動に伴って連動し、その移
動によって、被検査体であるナット2はその軸線方向に
上下動してボルト3と接近・離間する。
【0024】一方、ボルト3からのトルクを受ける軸1
9(ひいてはナット固定部又はボルト固定部等の少なく
とも一方のねじ部材固定部)は、軸36、36を中心と
してブランコ状に回動可能な回動支持台8に固定され、
回動支持台8の回動に伴ってボルト3及び軸19は軸方
向角度を変化(傾斜の程度を変化)させることとなる。
また、図1に示されるように回動支持台8は付勢力伝達
部材ないし荷重伝達部材として紐27が下部に取り付け
られており、紐27は滑車25を介して錘26が取り付
けられている。
【0025】そして、錘26の自重により、回動支持台
8は図1において反時計回りに(ナット2及びボルト3
のねじ部材同士の軸線が平行状態から傾斜状態となる方
向(この例ではボルト3の軸線がナット2の軸線に対し
傾斜する方向)に付勢される。回動支持台8と可動台5
との間には、回動支持台8、ひいてはボルト等のねじ部
材の、螺合前の傾斜角度の規定する傾斜角度規定手段が
設けられている。この例では、可動台5に回動支持台8
の回動中心となる軸36を中心とする円弧状の長孔37
が形成され、この長孔37内を移動するピン47が回動
支持台8の一部(例えば側面)に固定されていて、この
ピン47の移動端を規定するようにストッパー34が固
定台5に設けられている。
【0026】ストッパー34は上記長弧の長手方向にお
いて移動可能に可動台5に取り付けられ、移動後の位置
で固定できるようになっている(例えば、移動位置で締
結可能とするようなクランプとしてもよい)。このスト
ッパー34にピン47が当接することで回動支持台8、
ひいてはボルト3の軸線の傾斜角度(この例では、ナッ
ト2の軸線に対するボルト3の軸線の傾斜角度)が規定
され、錘26の付勢作用によりその状態に維持される。
なお、ストッパー34は予め定められた複数位置のいず
れかに固定することもできるし、無段階に任意の位置に
固定することもできる。さらに、ストッパー34の基準
位置に対する移動量(変位)を、その移動に連動して設
けられたマイクロメーター、差動トランス、マグネスケ
ール、その他適宜の変位測定(検出)手段で検出し、そ
の検出値を使用者が読み取ったり、ディスプレー装置に
表示したり、さらには表示に代え、又は表示に併せて、
ストッパー34の変位量(ねじ軸線の傾斜角度)をメモ
リに記憶することもできる。
【0027】さらに、軸36,36を介して回動支持台
8を支持する可動台5には長孔35(例えば、雌ねじ部
材の軸線方向を長手方向とする)が形成されており、軸
36,36は長孔35内を移動(摺動)可能となってい
る。したがって、回動支持台8は軸36,36を中心と
する回動だけでなく、長孔35に従って上下動可能とな
っている。
【0028】可動台5は土台31に形成されたガイド3
2(図3参照)に従ってスライド可能となっている。そ
して、可動台5の脚部9には第2の付勢力伝達部材又は
荷重伝達部材として紐30が取り付けられており、紐3
0は滑車28を介し、錘29の自重によって引っ張られ
ている。紐30の引張りにより可動台5はスライドする
が、その移動量はストッパー33(図3参照)によって
決定でき、可動台5は図面右方向に所定の荷重(錘29
による荷重)が加えられた状態でストッパー33によっ
て図面右方向への移動が止められ、図面左方向のみ移動
可能となっている。このストッパー33は固定ストッパ
ーでもよいが、この例ではストッパー33は可動台5の
移動方向の複数位置において固定でき、又は支持台の移
動方向の位置において無段階に固定できるようになって
いる。このストッパーの移動量は、例えばマイクロメー
ター、差動トランス、マグネスケール等の変位検出手段
により検出され、その値を使用者が読み取り、又はディ
スプレー表示装置に表示したり、メモリに記憶させるこ
とができる。
【0029】次に、検査装置1を用いた両ねじの相対的
位置関係の設定方法について説明する。図3には両ねじ
の位置関係設定前の図を示している。また、図5におい
ては図3におけるA−A断面を示している。螺合開始前
のねじ同士の理想的位置関係は、図5に示されるよう
に、ボルトの軸線の延長線上にナットの軸線が一致して
いる状態であり、その状態で両ねじが軸線方向に移動し
て接近することが最も望ましい。しかしながら実作業に
おける両ねじの位置関係及び螺入時の荷重方向は必ずし
も理想的とはならず、多少のずれが生じる。本発明はそ
の実作業において生じると想定される両ねじの位置関係
を任意に設定することとなるが、その設定について図4
を参照して以下に詳しく説明する。
【0030】実作業において噛み合わせの難易を決定す
る主要素は、ナット2の開口部中心22a(ナット軸線
22)とボルト3のねじ部先端中心21a(ボルト軸線
21)との中心間オフセット量(中心間ズレ量)Δx、
その中心間ズレ量Δxの矯正に必要となる荷重W、ナッ
ト軸線22に対するボルト軸線21の傾斜角θ、その傾
斜角θの矯正に必要となるモーメントM、ナット又はボ
ルトの回転数n等、があり、それら、Δx、θ、W、
M、nの値が小さいほど噛み合わせが容易になり、大き
いほど噛み合わせが困難になる。従って、これら、Δ
x、θ、W、M、nの値が大きい状態でも噛み合わせが
完全にされる組み合わせほど、許容範囲の広い良好なね
じ部材同士の組み合わせであると言えるため、検査装置
1ではそれら主要素を任意に設定した状態で噛み合わせ
を行う。
【0031】まず、ナット2の開口部中心22aとボル
ト3のねじ部先端中心21aとの中心間オフセット量Δ
xの決定を以下の方法にて行なう。図4においてナット
2の軸線方向(図面上下方向)をY方向とし、ガイド3
2に従った移動方向(図面左右方向)をX方向とする。
図3のストッパー33を所定量移動させることで可動台
5がガイド32に従ってX方向に移動すると、ナット2
の開口部中心22aとボルト3のねじ部先端中心21a
とのX方向間隔が開くことになる。そして、その中心間
オフセット量をΔxとする。また、中心間オフセット量
Δxの矯正に必要となる荷重Wは錘29の重量によって
設定され、その重量を変更することでWの調整ができ
る。
【0032】次に、ナット軸線22に対するボルト軸線
21の傾斜角θの決定を以下の方法にて行なう。図3に
示されるストッパー34を長孔37に沿って所定量移動
させると、ピン36を中心として回動支持台8が錘26
による荷重を受けて回動し、図4に示されるように、そ
の回動支持台8と連動するボルト3の軸線21がY方向
に対し(ナット2の軸線22方向に対し)所定の角度傾
くこととなる。そのナット軸線22に対するボルト軸線
21の傾斜角をθとする。また、その傾斜角θの矯正に
必要となるモーメントMは錘26の重量を変更すること
で設定でき、その重量が大きいほど生じるモーメントM
は大きくなる。なお、θが極めて小さい場合に限れば、
軸線方向の矯正に必要となるモーメントMが錘26の重
量によってほぼ一定に設定可能となり、検査時における
モーメントMの設定値が明確になる。また、ナット2の
回転数nについては、回転手段としてのモーターの回転
数を調整することで任意の回転数に設定できる。ただ
し、モーターの回転数を上げるのに対応してナット2の
ボルト3に対する推進速度も上がることとなる。具体的
には、螺合されるべきボルト、ナットのピッチとリード
に従い、ナット2の1回転でねじの1ピッチにほぼ相当
する接近速度を付与することができる。
【0033】上記のように、中心間オフセット量Δx、
傾斜角θ、荷重W、モーメントM、回転数nがそれぞれ
決定され、螺合開始時の両ねじ部材の状態が決まると、
ナット2が回転しながらボルト3に接近し、噛み合わせ
を開始する。ボルト3とナット2が最終的に完全に噛み
合わせするには、両ねじ部材の軸線が一致する必要があ
るが、図4において、軸線を一致させるには、中心間オ
フセット量Δxと傾斜角θが零となるようにねじ同士が
螺合中に自動的に調心する必要がある。ここで、中心間
オフセット量Δxと傾斜角θを大きくしすぎたり、錘2
6や錘29の重量を大きくしすぎると、調心時にボルト
3のねじ部先端やナット2の螺孔開口部に生じる負荷が
大きくなる等の理由で調心が困難となるが、本検査装置
によって両ねじの位置、負荷等に対する許容範囲を測定
できることとなる。そして、その噛み合わせ状態の評価
には軸19に取り付けられたひずみゲージ18を用い、
そのひずみゲージ18によって軸19に生じるトルクを
測定することで、間接的にボルト3のトルク変動を知る
ことができる。
【0034】図6には、噛み合わせ時における両ねじ部
材(ボルト3、ナット2)の位置関係の例を示してい
る。図6(a)は噛み合わせが良好に完了した場合の例
を示しており、図6(b)、(c)には不完全な状態の
例を示している。前述したように、両ねじによって調心
作用が働き最終的に軸線が一致するような場合には、図
6(a)のようにボルト3のねじ部がナット2の螺孔4
の正しい位置に嵌まり合うこととなる。しかしながら、
ねじの挿入が開始されたものの、ボルト3のねじ部がナ
ット2の螺孔4の正しい位置に嵌まり合わない場合に
は、図6(b)のように両ねじの軸線が一致せずに噛み
込みが生じ、途中でねじの挿入が停止してしまう。更に
図6(c)のように噛み合せが開始されず、ボルト3の
ねじ部がナット2の螺孔4に全く挿入されない場合があ
る。これは、主として中心間オフセット量Δxが大きい
ときに生じることとなる。このように、噛み合わせ状態
は主として以上のような3つの状態に大別されるが、本
発明では噛み合わせがどの状態に至ったか評価し、その
評価方法については以下に詳しく述べる。
【0035】本発明における評価方法は、その一例とし
て両ねじ部材(ボルト3、ナット2)に生じるトルク変
動を解析するものである。トルク測定のセンサとして
は、前述した通り、ボルト固定部6に固定された軸19
にトルク検出センサとしてひずみゲージ18が取り付け
られており、軸19に与えられたトルクをひずみゲージ
18によって測定することとなる。そして、そのひずみ
ゲージ18から得られたデータをトルク値に換算して
(又は換算しないで)時系列データとするが、その時系
列データは一般的に図8(a)〜(c)のグラフに示さ
れるような特性のものに大別される。なお、これらグラ
フにおいては横軸を経過時間、縦軸をトルク値としてい
る。ここで、図8(a)は良好な噛み合わせ状態にて噛
み合わせされた場合の図、図8(b)は螺孔にねじ部の
挿入が開始されたものの噛み込みが生じた場合の図、図
8(c)はねじ部の挿入が開始されずナットが空回りし
た場合の図である。
【0036】図8(a)のグラフに示されるような良好
な噛み合わせ状態とは、図6(a)に示されるように、
最終的にボルトの軸線がナットの螺孔の中心と一致し、
完全に噛み合わせする状態のものを示す。最終的にこの
ように噛み合わせされる(螺合する)組み合わせにおい
ては、一般的には螺合の当初にトルクが一度上がって、
その後低いトルクで推移して螺合が進行する。なお、図
8(a)等は締結完了まで示しているのではなく、適正
な螺合が開始されたかどうかを示すデータである。
【0037】また、図8(b)のように、噛み合せが開
始されたものの不良な噛み合わせとなる状態とは、図5
(b)に示されるように軸線が傾いて挿入さることでね
じ山に正しく嵌まり合わずに噛み込みが生じ、検査の初
期段階で上昇したトルクが余り下がらず高負荷状態とな
る。
【0038】さらに、図8(c)は噛み合せが開始され
ず、ねじ部同士の噛み合いが全く生じない場合を示して
いる。この場合は、螺合の初期に見られるトルクの立上
り状態がなく、空転のため低トルク状態で推移する。
【0039】検査装置1によって被検査体であるボルト
3とナット2の噛み合わせを開始し、噛み合わせ時にボ
ルト3に生じるトルクのデータを所定時間、所定の時間
刻みをもって取得し、そのデータが前述したどの特性と
なるか判定することとなる。その判定方法の例として以
下のものが挙げられる。例えば、実際に生じたトルクパ
ターンが図8のどのパターンに最も適しているかを判定
する。例えば、経過時間の第1段階のトルクサンプリン
グで一定以上上昇しなかったら図8(c)のパターン、
第1段階のトルクサンプリングで一時的にトルクが上昇
した後、第2段階のトルクサンプリングで低トルク状態
なら図8(a)のパターン、高トルク状態なら図8
(b)のパターンというように判定することができる。
【0040】次に、図7を参照し本検査装置におけるシ
ステムの構成例について説明する。このシステムは検査
装置からの情報をコンピューター、入力装置、出力装置
等によって解析するものである。まず、検査開始前にコ
ンピューター42に設定すべき情報を入力装置42によ
って入力する。ステッピングモータの移動速度V、モー
ター10の回転速度N、アクチュエーターを停止させる
最大トルクTm、検査時間t、サンプリング間隔Δt等
を入力し、RAM57に記憶する。なお、ステッピング
モータの移動速度、モーターの回転速度等はそれらアク
チュエーター独自で設定することもできる。
【0041】そして、検査が開始されると、モーター1
0は設定された回転数nで回転を開始し、ステッピング
モータが設定された速度Vで移動してボルト3とナット
2(図1等参照)が接近する。そして上述した所定の状
態Δx、θ、W、Mに設定された両ねじは噛み合わせを
開始し、軸19において備えられたひずみゲージ18に
よって螺合中に生じるトルク変動を検査することとな
る。
【0042】検査装置1において設けられたひずみゲー
ジ18に接続されたコードは、アンプ40に接続されて
いる。そして、ひずみゲージ18からの情報信号となる
電流値はアンプ40によって増幅され、A/D変換器4
1によってデジタル信号とされる。そして、CPU45
はROM46に格納されたデータ解析プログラムに従っ
て、予め設定された間隔でそのデジタル信号を逐次サン
プリングしてゆき、サンプリングデータをRAM57に
格納する。そして、その取得データを換算したトルク値
を出力装置に出力することとなる。このようにして、ト
ルクの時系列データが得られる。なお、そのデータ解析
プログラムにはモーター、ステッピングモータ等のアク
チュエーターを停止するプログラムを採り入れるとよ
い。その停止プログラムは取得したトルク値が一定値以
上に達した場合には緊急にステッピングモータ、又はモ
ータ10若しくはその両方を停止する信号をそれぞれに
送る。このようにすると、ボルトやナット、又は検査装
置等に過大な負荷が生じず、検査装置の破損等を防止で
きることとなる。
【0043】なお、雄ねじ部材としてのボルト3、雌ね
じ部材としてのナット2(図1等)の螺合可否の評価
は、上述のような評価手段に自動的に行わせること以外
に、使用者が例えばボルト3、ナット2の両ねじ部材を
螺合のために接近させる手動の手段、例えば直線移動す
るハンドル、又は回動するハンドルをラック、ピニオン
等の回転・直線運動変換機構で接近運動に変換するハン
ドル装置を操作して、その操作状況から、螺合進行、又
は螺合不可等を使用者の目、耳等で判断することも可能
である。
【0044】さらに、螺合の可否を自動評価する場合で
も、トルク変動のパターンで判定するのではなく、例え
ば、ボルト、ナット等の螺合対象の両ねじ部材を互いに
接近させる距離と時間をパラメーターとして、接近方向
の移動距離が所定時間内に所定値に達したかどうかで、
達しなければ噛み込み等による螺合不可と評価すること
もできる。あるいは、両ねじ部材を接近させる方向の駆
動力が一定以上になることにより螺合不良とすること、
例えば接近方向の駆動力(負荷)が所定値を超えたかど
うかを判断して、螺合不良と判定することも可能であ
る。この場合は、モーター等のアクチュエータの非常ス
トップ機能と、螺合不良判定とを兼ねさせることもでき
る。なお、螺合対象(検査対象)としては、ボルト、ナ
ットに限らず、雌ねじ及び雄ねじを有する部材又は部分
を対象とし得る。
【0045】なお、ストッパーとして例えばマイクロメ
ーターの接触ヘッド部を用い、マイクロメーターの回転
操作部等までヘッド部を出し入れして、そのヘッド部に
回動支持台8または可動台5を当接させる構造とすれ
ば、例えばマイクロメーターでストッパーとストッパー
位置調節装置とを兼ねることができる。
【0046】また、本実施例において、両ねじ同士の螺
合開始前、又は螺合時におけるパラメータを中心間オフ
セット量(中心間ズレ量)Δx、その中心間オフセット
量Δxの矯正に必要となる荷重W、ナット軸線22に対
するボルト軸線21の傾斜角θ(相対的傾斜角度)、そ
の傾斜角θの矯正に必要となるモーメントM、ナット又
はボルトの回転数n等を用いたが、これらパラメータの
全てが必須要件というわけではなく、いずれか一つ、あ
るいは任意の複数組を選択してもよい。例えば傾斜角θ
(相対的傾斜角度)のみをパラメータ(評価対象)とす
ることもできる。この一例としては、例えば、図9に示
すように、基本的に回動支持台8で一方のねじ部材(例
えばボルト3)に傾斜角を与えるだけのものとし(回動
支持台8のスライドは省略)、ボルト3とナット2等の
両ねじ部材の螺合開始側端部の中心同士は一致する(ズ
レない)ように上記傾斜角を付与する。なお、両ねじ部
材(ボルト3及びナット2)の接近方向の移動のために
錘29aにより垂直方向の定荷重を付与することができ
る(図1でも同様)。また、図1の錘26、29(図9
では錘26)等を、弾性部材としてのばね部材(例えば
引張ばね)に代替することも可能であり、その場合、ば
ね定数の小さいものとすれば、ほぼ定荷重またはそれに
近い付勢力を与えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例である検査装置を示す側面図。
【図2】図1の正面図。
【図3】図1の要部を示す側面図。
【図4】被検査体の姿勢及び位置を調節した図。
【図5】検査装置の要部を示す断面図。
【図6】被検査体の噛み合わせにおける位置関係の説明
図。
【図7】検査装置のシステム構成例を示す図。
【図8】時系列データ例を示す図。
【図9】図1の変形例を示す側面図。
【符号の説明】
1 検査装置 2 ナット (雌ねじ部材) 3 ボルト (雄ねじ部材) 5 可動台 8 回転支持部 10 モータ (回転手段) 18 ひずみゲージ (トルクセンサ) 19 軸 20 回転軸 21 ボルト軸線 22 ナット軸線 26 錘 29 錘 39 スライダー 40 アンプ 41 A/D変換器 42 コンピューター 43 出力装置 44 入力装置

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雄ねじ部材及び雌ねじ部材を被検査体と
    し、該被検査体の噛み合わせ状態を検査する検査装置で
    あって、 前記雄ねじ部材又は前記雌ねじ部材の少なくとも一方を
    回転させる回転手段と、 前記雄ねじ部材と前記雌ねじ部材を相対的に接近させる
    接近手段と、 接触開始時における前記雄ねじ部材と前記雌ねじ部材と
    の相対的位置関係を所定の位置関係に設定する位置関係
    設定手段と、 前記回転手段によって前記雄ねじ部材又は前記雌ねじ部
    材の少なくともいずれか一方が回転された状態で、前記
    接近手段によって両ねじ部材が接近し、前記位置関係設
    定手段によって設定された前記所定の位置関係で螺合が
    可能かどうかを評価することを特徴とする雄ねじ部材と
    雌ねじ部材との噛み合わせ状態検査装置。
  2. 【請求項2】 前記位置関係設定手段によって設定され
    た前記所定の位置関係で、螺合が可能かどうかを評価す
    る評価手段を有することを特徴とする請求項1に記載の
    雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛み合わせ状態検査装置。
  3. 【請求項3】 前記評価手段は、 前記雄ねじ部材又は前記雌ねじ部材の少なくとも一方に
    おいて、直接的或いは間接的に生じる物理的影響を測定
    するセンサと、 前記センサからの情報を判定する判定手段とを有するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の雄ねじ部材と雌ねじ部
    材との噛み合わせ状態検査装置。
  4. 【請求項4】 前記評価手段は、 前記雄ねじ部材又は前記雌ねじ部材の少なくとも一方に
    おいて、直接的或いは間接的に生じるトルク変動を測定
    するトルクセンサと、 前記トルクセンサによって得られたトルク値の時系列デ
    ータによって噛み合わせ状態を判定する判定手段とを有
    することを特徴とする請求項2に記載の雄ねじ部材と雌
    ねじ部材との噛み合わせ状態検査装置。
  5. 【請求項5】 前記回転手段は、前記雄ねじ部材又は前
    記雌ねじ部材の少なくともどちらか一方の回転数を調整
    可能に設定することを特徴とする請求項1ないし4のい
    ずれかに記載の雄ねじ部材と雌ねじ部材の噛み合わせ状
    態検査装置。
  6. 【請求項6】 前記位置関係設定手段は、 螺合開始のための接触時において、前記雄ねじ部材の軸
    線方向と前記雌ねじ部材の軸線方向が所定の食い違い角
    度をなすように、両ねじにおける軸線方向の相対的な食
    い違い角度を可変に設定する軸線傾斜設定手段を有する
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の
    雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛み合わせ状態検査装置。
  7. 【請求項7】 前記位置関係設定手段は、 螺合開始のための接触時において、前記雌ねじ部材の螺
    合開始側における開口部中心と前記雄ねじ部材の螺合開
    始側における先端部中心とが所定の距離でオフセットと
    なるように、螺合開始側における両ねじ部材の中心間オ
    フセット量を設定する中心間オフセット量設定手段を有
    することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記
    載の雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛み合わせ状態検査装
    置。
  8. 【請求項8】 前記位置関係設定手段は、 雌ねじ部材及び雄ねじ部材の少なくとも一方を、相手方
    のねじ部材の軸線に対し自身の軸線が傾斜するように回
    動可能に支持する回動支持部と、 その回動支持部に支持されるねじ部材の傾斜角度を、そ
    の回動支持部の回動角度を変えることにより調節する傾
    斜角度調節手段と、 前記傾斜角度が調節された前記回動支持部、ひいてはね
    じ部材の傾斜状態を、相手方のねじ部材との螺合前には
    前記傾斜角度調節手段で調節された傾斜角度に維持し、
    相手方のねじ部材との螺合が開始された場合には、相手
    方のねじ部材の軸線と自身のねじ軸線との傾斜を解消す
    る方向に前記回動支持部が回動することを許容する回動
    支持部保持手段と、 を含むことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに
    記載の雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛み合わせ状態検査
    装置。
  9. 【請求項9】 前記傾斜角度調節手段は、 前記回動支持部の回動限度を複数段又は無段階に調節し
    て規定するためにセット位置が移動可能とされたストッ
    パーを含み、 前記回動支持部保持手段は、 前記回動支持部を前記ストッパーに当接させた状態に付
    勢する付勢力を付与するとともに、その回動支持部に支
    持されたねじ部材と相手方のねじ部材との螺合が開始さ
    れた場合には、前記回動支持部が前記付勢力に抗してそ
    れら双方のねじ部材の軸線が一致する向きに回動するこ
    とを許容する付勢手段を含むことを特徴とする請求項8
    に記載の雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛み合わせ状態検
    査装置。
  10. 【請求項10】前記付勢手段は、前記回動支持部の前記
    ストッパーへの当接状態及び、そのストッパーから離間
    して回動する角度の相違にかかわらず、その回動支持部
    にほぼ定荷重を付与することを特徴とする請求項9に記
    載の雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛み合わせ状態検査装
    置。
  11. 【請求項11】前記回動支持部は可動台に回動可能に支
    持され、さらにその可動台は前記雄ねじ部材と雌ねじ部
    材の互いの軸線がほぼ一致する状態から所定量オフセッ
    トする状態を取り得るように移動可能とされ、かつ前記
    可動台のオフセット位置を複数段又は無段階に規定する
    オフセット量調節手段が設けられるとともに、 その可動台を、相手方のねじ部材との螺合前には前記オ
    フセット量調節手段により調節された位置に維持し、相
    手方のねじ部材との螺合が開始された場合には、双方の
    ねじ部材の軸線のオフセットを解消する方向に前記可動
    台が移動することを許容する可動台保持手段が設けられ
    たことを特徴とする請求項8ないし10のいずれかに記
    載の雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛み合わせ状態検査装
    置。
JP32555299A 1999-11-16 1999-11-16 雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛み合わせ状態検査装置 Expired - Fee Related JP3411870B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32555299A JP3411870B2 (ja) 1999-11-16 1999-11-16 雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛み合わせ状態検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32555299A JP3411870B2 (ja) 1999-11-16 1999-11-16 雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛み合わせ状態検査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001138146A true JP2001138146A (ja) 2001-05-22
JP3411870B2 JP3411870B2 (ja) 2003-06-03

Family

ID=18178176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32555299A Expired - Fee Related JP3411870B2 (ja) 1999-11-16 1999-11-16 雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛み合わせ状態検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3411870B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100926585B1 (ko) 2008-02-04 2009-11-11 오세갑 나사선별장치
WO2012141170A1 (ja) * 2011-04-12 2012-10-18 国際計測器株式会社 回転ねじり試験機
JP2017026315A (ja) * 2015-07-15 2017-02-02 株式会社キトー ネジ孔検査装置およびネジ孔検査方法
JP2017030088A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 ファナック株式会社 機械学習装置、ネジ締付システムおよびその制御装置
KR20180017482A (ko) * 2016-08-09 2018-02-21 이래에이엠에스 주식회사 나사 토오크 표준 시험기, 이를 운용하는 방법, 기록매체 및 이를 포함하는 시스템
JP2019150891A (ja) * 2018-02-28 2019-09-12 三菱重工業株式会社 保護部材挿入システム及び方法
KR20190116031A (ko) * 2018-03-27 2019-10-14 (주)두드림 임플란트 검사 장치 및 임플란트 검사 방법
WO2021025016A1 (ja) * 2019-08-07 2021-02-11 川崎重工業株式会社 締結装置、及びそれを備えるロボット
CN114441160A (zh) * 2022-03-09 2022-05-06 湖南新视电子技术有限公司 螺纹检测装置及其检测方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58181583A (ja) * 1982-04-14 1983-10-24 トヨタ自動車株式会社 ねじ対偶品による締付けの良否判定方法
JPS61214980A (ja) * 1985-03-22 1986-09-24 株式会社東芝 ねじ締め装置
JPH03149142A (ja) * 1989-11-06 1991-06-25 Nippondenso Co Ltd 螺着状態判定装置
JPH11156649A (ja) * 1997-11-28 1999-06-15 Nitto Seiko Co Ltd ねじ込み試験機およびねじ込み方法
JP2001090721A (ja) * 1999-09-24 2001-04-03 Sugiura Seisakusho:Kk ナット
JP2001099119A (ja) * 1999-09-30 2001-04-10 Sugiura Seisakusho:Kk めねじ部材とおねじ部材との螺合ユニット

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58181583A (ja) * 1982-04-14 1983-10-24 トヨタ自動車株式会社 ねじ対偶品による締付けの良否判定方法
JPS61214980A (ja) * 1985-03-22 1986-09-24 株式会社東芝 ねじ締め装置
JPH03149142A (ja) * 1989-11-06 1991-06-25 Nippondenso Co Ltd 螺着状態判定装置
JPH11156649A (ja) * 1997-11-28 1999-06-15 Nitto Seiko Co Ltd ねじ込み試験機およびねじ込み方法
JP2001090721A (ja) * 1999-09-24 2001-04-03 Sugiura Seisakusho:Kk ナット
JP2001099119A (ja) * 1999-09-30 2001-04-10 Sugiura Seisakusho:Kk めねじ部材とおねじ部材との螺合ユニット

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100926585B1 (ko) 2008-02-04 2009-11-11 오세갑 나사선별장치
WO2012141170A1 (ja) * 2011-04-12 2012-10-18 国際計測器株式会社 回転ねじり試験機
US8984965B2 (en) 2011-04-12 2015-03-24 Kokusai Keisokuki Kabushiki Kaisha Rotational torsion tester
JP2017026315A (ja) * 2015-07-15 2017-02-02 株式会社キトー ネジ孔検査装置およびネジ孔検査方法
JP2017030088A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 ファナック株式会社 機械学習装置、ネジ締付システムおよびその制御装置
KR102104129B1 (ko) * 2016-08-09 2020-05-29 이래에이엠에스 주식회사 나사 토오크 표준 시험기, 이를 운용하는 방법, 기록매체 및 이를 포함하는 시스템
KR20180017482A (ko) * 2016-08-09 2018-02-21 이래에이엠에스 주식회사 나사 토오크 표준 시험기, 이를 운용하는 방법, 기록매체 및 이를 포함하는 시스템
JP2019150891A (ja) * 2018-02-28 2019-09-12 三菱重工業株式会社 保護部材挿入システム及び方法
KR20190116031A (ko) * 2018-03-27 2019-10-14 (주)두드림 임플란트 검사 장치 및 임플란트 검사 방법
KR102048971B1 (ko) 2018-03-27 2019-11-27 (주)두드림 임플란트 검사 장치 및 임플란트 검사 방법
WO2021025016A1 (ja) * 2019-08-07 2021-02-11 川崎重工業株式会社 締結装置、及びそれを備えるロボット
TWI741725B (zh) * 2019-08-07 2021-10-01 日商川崎重工業股份有限公司 緊固裝置、及具備其之機器人
CN114441160A (zh) * 2022-03-09 2022-05-06 湖南新视电子技术有限公司 螺纹检测装置及其检测方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3411870B2 (ja) 2003-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5192230B2 (ja) スクリュまたはだぼピンなどのボルトの軸部の引張応力の制御方法、および前記方法を実行する装置
US7617965B2 (en) Method for measuring loads on a friction stir welding tool
JP2001138146A (ja) 雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛み合わせ状態検査装置
JPH11254340A (ja) ねじ継手の取付けトルクの測定方法、締付け制御方法、締付けの品質検査方法及びねじ継手締付け用のトルク衝撃供給動力工具
JPS6144635B2 (ja)
WO2020014852A1 (zh) 一种多螺栓松脱试验机横向载荷幅值闭环控制方法
US7036407B2 (en) Wrench with controlled tightening
EP0460920A1 (en) Ultrasonic transducer socket assembly
CN1060816A (zh) 用于矫正辐条车轮轮辋的方法和装置
US20030065474A1 (en) Apparatus and method for sensing torque angle
JP2766256B2 (ja) 心棒荷重測定システム
JP4197551B2 (ja) ボールねじの予圧動トルク測定方法および装置
JP2003240655A (ja) ボルト・ナット締結体の締付け力検出方法
CN109883730B (zh) 汽车离合器用膜片弹簧工作寿命检测机及检测方法
JPH10274609A (ja) ねじり試験方法およびねじり試験機
JP4713074B2 (ja) 伝動用チェーンの弛み量測定方法
US5081873A (en) Method of inspecting constant-velocity joint
JP4394983B2 (ja) 増締トルク用測定器の検定器
JP2003014565A (ja) ボルト軸力の検量線自動作成装置
JP5304630B2 (ja) 締結部材の締め付けトルク検査方法及び締め付けトルク検査システム
JP7108332B1 (ja) ボルトロック操作用ボルトクランプ力センサー
JP3456383B2 (ja) 差動歯車装置の検査方法および検査装置
CN110186321B (zh) 火炮身管机器人爬行驱动系统
CN210269454U (zh) 一种卧式螺栓轴力-扭矩微变化试验机
CN113281037A (zh) 一种联轴器的力矩标定试验台

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120320

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130320

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130320

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees