JP2001090721A - ナット - Google Patents

ナット

Info

Publication number
JP2001090721A
JP2001090721A JP30975799A JP30975799A JP2001090721A JP 2001090721 A JP2001090721 A JP 2001090721A JP 30975799 A JP30975799 A JP 30975799A JP 30975799 A JP30975799 A JP 30975799A JP 2001090721 A JP2001090721 A JP 2001090721A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nut
stepped surface
guide surface
female screw
diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP30975799A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3676630B2 (ja
Inventor
Makoto Torisu
誠 鳥▲巣▼
Ryuji Suzuki
竜治 鈴木
Keiji Nomura
圭史 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SUGIURA SEISAKUSHO KK
Original Assignee
SUGIURA SEISAKUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP30975799A priority Critical patent/JP3676630B2/ja
Application filed by SUGIURA SEISAKUSHO KK filed Critical SUGIURA SEISAKUSHO KK
Priority to CA002320457A priority patent/CA2320457C/en
Priority to DE60002807T priority patent/DE60002807T2/de
Priority to EP00660164A priority patent/EP1087148B9/en
Priority to TW089119782A priority patent/TW457339B/zh
Priority to AT00660164T priority patent/ATE241090T1/de
Priority to US09/667,817 priority patent/US6334747B1/en
Publication of JP2001090721A publication Critical patent/JP2001090721A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3676630B2 publication Critical patent/JP3676630B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transmission Devices (AREA)
  • Forging (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ナットとボルト等との螺合開始時(螺入時)
に両者に位置ずれや傾きがあっても、それを矯正して螺
合がスムーズに行いやすくなるナットを提供する。 【解決手段】 ナットの中心線に直角な平面に対し傾斜
した平面とナットの内周面とが交差する楕円状のループ
(環状線)を基準として、ほぼこのループに沿って、ナ
ットの螺入側の開口端近傍の内周面に、ナットの外方に
向くように螺入矯正のための環状の段付面が形成され
る。かつ該段付面外周縁のの、前記ナットの中心線に直
角な方向における内径(軸直角内径)は、当該ナットの
めねじの谷径より小さくされ、この段付面からめねじが
形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はナットに関し、特
にボルト等との螺合開始(螺入)をスムーズに行い得る
ナットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ナットとボルトの螺合に際
し、ナットに対しボルトが傾いた状態で両者を締め込む
と、ねじ同士の噛み合いができず、無理に回転操作を続
けると、焼き付きが生じたり、ねじがつぶれたりする場
合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、ナ
ットと螺合対象のボルト等との間に相対的に軸同士の傾
きや位置ずれ等があっても、これを矯正して螺合を可能
にするナットを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】この発明
は、ナットの中心線に直角な平面に対し傾斜した平面と
ナットの内周面とが交差する楕円状のループ(環状線)
を基準として、ほぼこのループに沿って、ナットの螺入
側の開口端近傍の内周面に、ナットの外方に向くように
螺入矯正のための環状の段付面が形成され、かつ該段付
面の内周縁の、前記ナットの中心線に直角な方向におけ
る内径(軸直角内径)は、当該ナットのめねじの谷径よ
り小さくされ、この段付面又はその近傍からめねじが形
成されていることを特徴とする。
【0005】このようにナットの軸線に対し傾いた楕円
状のループに沿って環状の段付面が形成されたことによ
り、ナットが例えばボルトとの螺合を開始する際に、ナ
ットとボルトの軸同士が傾いていたとしても、ナットが
ボルトに対し相対的に1回転すると、段付面(その内周
縁も含む)があたかも斜板カムないし傾斜カムのように
作用して、ナットとボルト間の傾きを解消するようにい
わば力のモーメントを生じさせる。そのため、ナットと
ボルトの軸同士がある程度傾いていても、この傾きが矯
正され、スムーズな噛み合い状態が得られ易くなる。こ
こで段付面とは、上述のようにその内周縁(内径端部)
も含む意味であり、その点で「段付面」は「段付部」と
表現することもできる。
【0006】また、上記構造に加え、前記環状の段付面
より前記ナットの開口端側に、めねじが形成されていな
い円筒状のガイド面が前記ナットの中心線と同心的に形
成され、この円筒状のガイド面は前記環状の段付面の内
周縁の軸直角内径より大きく、かつナットのめねじの谷
径よりわずかに大きな内径を有して前記環状の段付面に
つながるように構成することができる。
【0007】このように、上記斜板カムないし傾斜カム
のような段付面に加え、この段付面の手前に円筒状のガ
イド面を形成することにより、円筒状のガイド面でナッ
トとボルト等の軸同士の傾きや位置ズレが事前にある程
度矯正され、さらに上記段付面(段付部)のいわばカム
作用により主に軸同士の傾きが矯正され、螺合可能な状
態を生じ易くなる。ガイドという観点からは、円筒状の
ガイド面のみを単独で形成することも考えられるが、円
筒状のガイド面と上記段付面との2段構造とすることに
より、単独形成の場合に比べて円筒状のガイド面の幅
(長さ)は短くて済み、締結力に影響するねじ長を大き
くとることができる。また、上記円筒状のガイド面はボ
ルト等が斜めに入るとき、前述の段付面による一種のカ
ム作用(力のモーメント)の支点を付与することにも寄
与する。
【0008】さらに、ナットの螺入側の開口端には、ナ
ットの軸方向外方に向かって拡がるテーパ状のガイド面
がナットのめねじと同心的に形成され、そのテーパ状の
ガイド面の小径側端から前記段付面が形成されるように
して、テーパ状のガイド面と前記段付面との組み合わせ
により、ナットとボルト等との位置ズレや傾きを矯正す
ることもできる。あるいは、前記テーパ状のガイド面の
小径側端から前記円筒状のガイド面が形成され、さらに
その円筒状のガイド面の内端から前記段付面が形成され
るようにして、螺入側端からテーパ状ガイド面、円筒状
ガイド面及び上記段付面がいわば3段に連なるように構
成し、これらの相乗作用によりナットの螺合開始時の噛
み合いを矯正することもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に示す実施例に基づいて説明する。図1〜図3は、この
発明の一実施例であるナット1を示すものである。この
ナット1は六角部4等の工具係合部と、その螺入側端部
に形成されたフランジ2とを備えている。この螺入側の
端部には、ナットの中心線Oを斜めに横切るような段付
面5が形成されている。この段付面5の概念を図4〜図
7に基づいて説明する。
【0010】いま、図4及び図5のナットNの中心線O
に直角な平面に対して傾斜した平面をPとする。そし
て、その平面PとナットNの内周面とが交差する楕円状
のループ(環状線)を、図6にRで示すように規定でき
る。このループRにほぼ沿って図7に概念的に示すよう
に、ナット1(N)の螺入側の開口端部近傍の内周面
に、ナット1の外方に向くように、螺入矯正のための環
状の段付面(段付部)5が形成されている。この段付面
5の内周縁の、ナットの中心線Oに直角な方向における
内径(軸直角内径d)は、ナット1のめねじ3の谷径D
より小さくされている。
【0011】また、段付面5の形成の基準となる前記楕
円状のループRのナット中心線Oに対する傾斜の程度
(角度で表せばθ)は、そのループRのナットの開口端
に最も近い点と最も遠い点との、ナット軸方向における
格差Lに換算して、当該ナット1のめねじの例えば2ピ
ッチ以下となるように設定されている。なお、下限値と
しては、例えば0.3ピッチ程度を例示でき、その場合
は上記傾斜の程度を示す格差Lは0.3〜2ピッチの範
囲内となる。なかでも、例えば0.8〜1.2ピッチ程
度、概して言えば1ピッチ程度が望ましいと言える。
【0012】なお、上記楕円状ループRの傾斜程度を示
すLが、0.3ピッチ以下であると、後述のように螺入
矯正の効果が充分に得られず、またLが2ピッチ以上に
なると、段付面5を冷間鍛造のパンチ等(冷鍛金型)で
成形する際に、軸直角方向の横力(曲げ力)が大きくな
るとともに、めねじにおいて360度に満たないねじ条
が増えて締結力にも好ましくない影響を与えるため、上
述の範囲が好ましいと言える。また、上記角度θを直接
規定すれば、θは例えば2〜15°位の範囲内で、なか
でも5〜10°位(例えば8°程度)とすることができ
る。数値範囲の理由は上述のとおりである。
【0013】また図7に示すように、段付面5は、前述
の傾斜した楕円状のループを基準に形成されていて、さ
らにその段付面5自身がナット1の軸直角平面P’に対
し、ナット1の開口側にテーパ状に広がるように所定の
角度α傾斜して形成されている。この傾斜角度αは、例
えば当該ナット1のめねじのフランク角をFとしたと
き、0.5F〜1.5F程度に設定することができ、な
かでもそのフランク角Fと段付面5の傾斜角度αとをほ
ぼ等しくすること(傾斜角αをフランク角F程度に設定
すること)が望ましい。傾斜角度αが大きすぎると、螺
入矯正機能が不十分となり易く、逆に小さすぎると、段
付面5の内周縁がいわゆるピン角又はこれに近くなって
ボルト等の端部を内方へ導く効果が小さくなるため、上
述の範囲が好ましい。なお、8は段付面5に続く立上り
壁(段付面5の深さを規定するもので、段付部の一部と
見ることもできる)である。
【0014】図7のナットNは段付面5の概念を示すも
ので、図1〜3は、実際製品に近いものとなっている。
図3から明らかなように、ナット1では、環状の段付面
5よりナットの開口端に、めねじが形成されていない円
筒状のガイド面(以下、円筒状ガイド面という)6がナ
ット1の中心線Oと同心的に形成され、この円筒状ガイ
ド面6は、環状の段付面5の内周縁の軸直角内径(図7
のd)より大きく、かつナットのめねじの谷径よりわず
かに大きな内径D’を有して、環状の段付面5につなが
っている。さらに、この円筒状ガイド面6の開口端部
(ナット螺入側の開口端)には、ナット1の軸方向外方
に向かって広がるテーパ状のガイド面(以下、テーパ状
ガイド面という)7が形成され、そのテーパ状ガイド面
7の小径側端が円筒状ガイド面6とつながっている。
【0015】ここで、円筒状ガイド面6の、ナット軸方
向の幅寸法L1は、ナット1のめねじの0.5〜2ピッ
チ分に相当するものとされ、この例では、例えば1ピッ
チ分程度に設定されている。また、円筒状ガイド面6の
開口端と段付面5の最深部との距離L2は、例えば1〜
3.5ピッチ分に定められ、例えばこの例では2ピッチ
分ほどで形成されている。また、テーパ状ガイド面7の
テーパ角βは、例えば20〜80°程度、なかでも30
〜70°程度とされ、この例では例えば40〜60°の
範囲に設定されている。またテーパ状ガイド面7の深さ
(ナット軸方向幅)L3は、ナット1のめねじの例えば
0.2〜2ピッチ分程度に設定され、なかでも例えば
0.2〜1ピッチ、この例では約0.5ピッチ程度とさ
れている。
【0016】このように、ナット開口端に向かって段付
面5、円筒状ガイド面6、さらにテーパ状ガイド面7を
直列かつ連続的に3段構造で設けたことにより、テーパ
状ガイド面7がボルト等おねじ部材の導入機能を果た
し、また円筒状ガイド面6はナットとボルトの位置ずれ
や傾きをある程度矯正し、さらに段付面5が回転するカ
ムのように両者の傾きを是正する方向に作用する。その
ため、円筒状ガイド面6は上述のように例えば1ピッチ
程度と短くて済み、矯正効果をあげながらねじ長が長く
とれる。
【0017】図8は、段付面5による螺入矯正作用を概
念的に示すものである。(a)に示すように、ボルト9
がナット1に対し斜めに食い付いた状態(ナット1とボ
ルト9の各軸線が傾斜している)で、(b)のように、
ナット1がボルト9に対し相対的に回転すると、段付面
5の深い部分より浅い部分(段付面5の内周縁も含む)
がボルト9の端面と摺接し、ここが力の作用点となって
ボルト9を起こす方向(ナット1とボルト9の各軸線を
同軸にしようとする方向の動き)が作用し、その結果
(c)に示すように、ナット1とボルト9の各軸線が一
致する状態が生じやすくなり、両者の螺入(螺合の開
始)において食い付き不良を生じにくくなる。
【0018】図9はその状態をより実体的に示すもので
あり、ボルト9がナット1の軸線に対し例えば角度γ傾
いていても、この角度γを解消するように(ボルト9を
起こすように)矯正作用を働かせることができる。な
お、このボルト9のナット1に対する相対的な傾斜角度
γは、例えば2、3°程度であれば通常普通に生じる範
囲であるが、5°以上(8°程度)といった状況になる
と、一般にボルト・ナットの螺合は困難であるが、本発
明のナット1によれば、例えばγが8°程度のボルト9
との傾斜でもこれを矯正させやすい。
【0019】なお、図10に示すナット11は、その
(a)に示すように、段付面5に続く円筒状ガイド面6
を有するが、テーパ状ガイド面7は省略されたタイプの
もので、(b)が全体断面図、(c)が正面図である。
【0020】また図11に示すナット12は、段付面5
のみを有し、円筒状ガイド面6やテーパ状ガイド面7を
有さないタイプのもので、(a)が拡大図、(b)が全
体断面図、(c)が正面図である。なお図11に示すナ
ット12のように螺入側開口端に円筒状ガイド面6を設
けず、段付面5のみにすれば、全体のねじ長を長くとる
ことができ、他方、図10に示すナット11のように段
付面5と円筒状ガイド面6とを組み合わせれば2段階に
矯正作用が期待できる。また、この円筒状ガイド面6
(図3の円筒状ガイド面6も同様)は、例えば図8や図
9に示したように、ナット1の段付面5がボルト9にそ
の傾きを矯正する方向の力のモーメントを作用させる
際、図3や図10に示す円筒状ガイド面6にボルトの先
端が接した状態で上述のモーメントを受けることで、円
筒状ガイド面6が力の支点の機能を果たすことが期待で
きる。
【0021】図12〜図14は、本発明の別の実施例で
ある袋ナット(ハブナット)21を示すものである。図
12の正面図及び図13の断面図に示すように、このハ
ブナット21は六角部20等の工具係合部と、これとは
反対側の円筒部23等のねじ形成部又は孔嵌合部と、両
者の間に位置するフランジ22とが一体の筒状をなすも
のである。めねじ3は円筒部23とフランジ22を超え
て形成され、六角部20の内部はボルトが突入する空所
とされ、さらに6各部20の開口部にはキャップ24が
溶接等により一体化され、その開口を塞いで袋ナットと
されている。
【0022】円筒部23(ねじ形成部)の螺入側開口端
には、段付面25、円筒状ガイド面26及びテーパ状ガ
イド面27が軸方向に連なるように形成されている。図
14はその拡大図である。これら段付面25、円筒状ガ
イド面26及びテーパ状ガイド面27は、実質的に図3
に示した段付面5、円筒状ガイド面6及びテーパ状ガイ
ド面7と同様のものであるため詳しい説明は省略する。
【0023】このようなハブナット21は、図示しない
ハブボルトに対しタイヤのホイールを介して締め込まれ
ることによりタイヤをハブに固定し、円筒部23がホイ
ール孔に嵌まり込み、フランジ22の端面がホイール孔
の開口端面に着座する。そして、インパクトレンチその
他の工具でハブナット21をハブボルトに螺合させる
際、それらハブナット及びハブボルト間に軸ずれや軸同
士の傾きがあっても、図8や図9に概念的に示すような
矯正作用により、正常な螺合状態を生じさせやすくな
る。
【0024】なお、図15は、以上説明したようなナッ
トの製造工程の一例を概念的に示すものである。この例
は、冷間鍛造でナット素材30を製造する一工程を示す
もので、所定の冷間鍛造金型により適数の鍛造工程を経
て段付面5、円筒状ガイド面6及びテーパ状ガイド面7
を有するナット素材30が得られる。この例では、鍛造
金型31、32(ダイ)、34(スリーブ)間にナット
素材30が拘束され、かつパンチ33により上述の段付
面5、また必要に応じ円筒状ガイド面6及びテーパ状ガ
イド面7が形成される。このような冷間鍛造によりナッ
ト素材30を得た後、その内周面に転造又は切削により
めねじを形成することにより、段付面5の所定部分から
めねじが形成されることとなる。以上の工程は、製造方
法として捉えれば、ナット素材に冷間鍛造金型(パンチ
等を含む)を用いて、段付面5、又は段付面5及び円筒
状ガイド面6、あるいは段付面5、円筒状ガイド面6及
びテーパ状ガイド面7を形成し、その後段付面5の所定
の部分からめねじが始まるようにねじを形成する製造方
法である。
【0025】なお、以上の説明ではナットの一端部に段
付面(必要に応じて円筒状ガイド面、テーパ状ガイド
面)が設けられたものであったが、これはナットの螺入
端が一端に決まっていたからであり、もし、その両端部
のいずれからでも螺入が予定されている螺入端が決まっ
ていないタイプのナットでは、両端部にそれぞれ段付面
(必要に応じて円筒状ガイド面、テーパ状ガイド面)を
形成することができる。この場合、対称的に形成しても
よいし、非対称的に形成してもよい。
【0026】また、以上の説明では、めねじ部材又はめ
ねじ部の典型例としてナットで全て説明したが、めねじ
孔を有する部材又は部分、例えば板等の所定の表面にめ
ねじ孔が開口する形態のめねじ部で、その螺入側端部に
前述したような段付面(必要に応じ、円筒状ガイド面、
テーパ状ガイド面)を形成して、ナットの場合と同様の
螺入矯正機能を果たさせることもできる。その意味で本
件明細書のナットは、めねじ部材又はめねじ部若しくは
めねじ部構造に置き換えて把握することもできる。
【0027】また、めねじ部、めねじ部材又はめねじ部
構造において、ナットのように自身が回転することを予
定しているものではなく、自身は回転を予定しておらず
(構造的に回転不能等)、螺合相手方(例えばボルト
等)が回転することが予定されている場合に、その自身
が回転しないタイプのめねじ部又はめねじ部材若しくは
めねじ部構造に、前述の段付面(必要に応じ円筒状ガイ
ド面、テーパ状ガイド面)を形成することもでき、その
場合でも回転する相手方に対する螺入矯正において一定
の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるナットの正面図。
【図2】その縦断面図。
【図3】図2の拡大断面図。
【図4】段付面の前提となる概念を説明する斜視図。
【図5】図4の側面図。
【図6】段付面の前提となる楕円状のループを示す概念
図。
【図7】図6のループにしたがって形成された段付面の
一例を示す概念図。
【図8】概念的な作用説明図。
【図9】螺合直前のボルトの相対的な傾きの一例と、正
常に螺合が開始された状態を示す説明図。
【図10】本発明の別の実施例のナットを示す図。
【図11】さらに別のナットを示す図。
【図12】本発明のさらに別の実施例としてハブナット
に本発明を適用した場合の正面図。
【図13】図12の縦断面図。
【図14】図13の拡大断面図。
【図15】本発明のナットの製造工程の一例を示す断面
図。
【符号の説明】
1、11、12、21 ナット 3 めねじ 5、25 段付面 6、26 円筒状ガイド面 7、27 テーパ状ガイド面

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナットの中心線に直角な平面に対し傾斜
    した平面とナットの内周面とが交差する楕円状のループ
    (環状線)を基準として、ほぼこのループに沿って、ナ
    ットの螺入側の開口端近傍の内周面に、ナットの外方に
    向くように螺入矯正のための環状の段付面が形成され、
    かつ該段付面内周縁の、前記ナットの中心線に直角な方
    向における内径(軸直角内径)は、当該ナットのめねじ
    の谷径より小さくされ、この段付面からめねじが形成さ
    れていることを特徴とするナット。
  2. 【請求項2】 ナットの中心線に直角な平面に対し傾斜
    した平面とナットの内周面とが交差する楕円状のループ
    (環状線)を基準として、ほぼこのループに沿って、ナ
    ットの螺入側の開口端近傍の内周面に、ナットの外方に
    向くように螺入矯正のための環状の段付面が形成され、
    かつ該段付面の内周縁の、前記ナットの中心線に直角な
    方向における内径(軸直角内径)は、当該ナットのめね
    じの谷径より小さくされ、この段付面からめねじが形成
    されており、 かつ前記環状の段付面より前記ナットの開口端側に、め
    ねじが形成されていない円筒状のガイド面が前記ナット
    の中心線と同心的に形成され、この円筒状のガイド面は
    前記環状の段付面の内周縁の軸直角内径より大きく、か
    つナットのめねじの谷径よりわずかに大きな内径を有し
    て前記環状の段付面につながることを特徴とするナッ
    ト。
  3. 【請求項3】 前記円筒状のガイド面の、ナット軸方向
    の幅寸法は、当該ナットのめねじの0.5〜2ピッチ分
    に相当するものとされている請求項2記載のナット。
  4. 【請求項4】 前記段付面の形成の基準となる前記楕円
    状のループのナット中心線に対する傾斜の程度は、その
    ループの前記ナットの開口端に最も近い点と最も遠い点
    との、ナット軸方向における格差が、当該ナットのめね
    じの2ピッチ以下となるように設定された請求項1ない
    し3のいずれかに記載のナット。
  5. 【請求項5】 前記傾斜した楕円状のループを基準に形
    成された前記段付面は、更にその段付面自身が前記ナッ
    トの軸直角平面に対し、前記ナットの開口端側にテーパ
    状に拡がるように所定の角度傾斜して形成されている請
    求項1ないし4のいずれかに記載のナット。
  6. 【請求項6】 前記段付面の、前記ナットの軸直角平面
    に対する所定の角度の傾斜は、当該のナットのめねじの
    フランク角程度とされている請求項5記載のナット。
  7. 【請求項7】 前記段付面の外周縁の、ナットの軸直角
    方向の内径は、ナットのねめじの谷径よりわずかに大き
    くされている請求項1ないし6のいずれかに記載のナッ
    ト。
  8. 【請求項8】 前記ナットの螺入側の開口端には、ナッ
    トの軸方向外方に向かって拡がるテーパ状のガイド面が
    ナットのめねじと同心的に形成され、そのテーパ状のガ
    イド面の小径側端から前記段付面が形成されている請求
    項1又は4ないし7のいずれかに記載のナット。
  9. 【請求項9】 前記ナットの螺入側の開口端には、ナッ
    トの軸方向外方に向かって拡がるテーパ状のガイド面が
    ナットのめねじと同心的に形成され、そのテーパ状のガ
    イド面の小径側端から前記円筒状のガイド面が形成さ
    れ、さらに該円筒状のガイド面の内端から前記段付面が
    形成されている請求項2又は3に記載のナット。
JP30975799A 1999-09-24 1999-09-24 ナット Expired - Fee Related JP3676630B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30975799A JP3676630B2 (ja) 1999-09-24 1999-09-24 ナット
DE60002807T DE60002807T2 (de) 1999-09-24 2000-09-22 Mutter mit selbstausrichtendem Gewinde
EP00660164A EP1087148B9 (en) 1999-09-24 2000-09-22 Nut with self-aligning thread
TW089119782A TW457339B (en) 1999-09-24 2000-09-22 Nut, bolt, and thread unit of female and male thread members
CA002320457A CA2320457C (en) 1999-09-24 2000-09-22 Nut, bolt, and thread unit of female and male thread members
AT00660164T ATE241090T1 (de) 1999-09-24 2000-09-22 Mutter mit selbstausrichtendem gewinde
US09/667,817 US6334747B1 (en) 1999-09-24 2000-09-22 Nut, bolt, and thread unit of female and male thread members

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30975799A JP3676630B2 (ja) 1999-09-24 1999-09-24 ナット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001090721A true JP2001090721A (ja) 2001-04-03
JP3676630B2 JP3676630B2 (ja) 2005-07-27

Family

ID=17996923

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30975799A Expired - Fee Related JP3676630B2 (ja) 1999-09-24 1999-09-24 ナット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3676630B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001099119A (ja) * 1999-09-30 2001-04-10 Sugiura Seisakusho:Kk めねじ部材とおねじ部材との螺合ユニット
JP2001138146A (ja) * 1999-11-16 2001-05-22 Sugiura Seisakusho Co Ltd 雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛み合わせ状態検査装置
WO2013030970A1 (ja) * 2011-08-31 2013-03-07 株式会社青山製作所 焼付き防止ナット
JP2013526665A (ja) * 2010-05-26 2013-06-24 シュヴィハーク・アクチエンゲゼルシャフト まくらぎ上にレールを固定するためのプラスチックねじプラグ
JPWO2013030970A1 (ja) * 2011-08-31 2015-03-23 株式会社青山製作所 焼付き防止ナット

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0798009A (ja) * 1993-05-20 1995-04-11 General Electric Co <Ge> 締結装置
JPH08338416A (ja) * 1995-06-13 1996-12-24 Aoyama Seisakusho:Kk ボルトとナットを用いた締結装置
JPH10184642A (ja) * 1996-12-27 1998-07-14 Tsuda Kogyo Kk 雌ねじ部材

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0798009A (ja) * 1993-05-20 1995-04-11 General Electric Co <Ge> 締結装置
JPH08338416A (ja) * 1995-06-13 1996-12-24 Aoyama Seisakusho:Kk ボルトとナットを用いた締結装置
JPH10184642A (ja) * 1996-12-27 1998-07-14 Tsuda Kogyo Kk 雌ねじ部材

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001099119A (ja) * 1999-09-30 2001-04-10 Sugiura Seisakusho:Kk めねじ部材とおねじ部材との螺合ユニット
JP2001138146A (ja) * 1999-11-16 2001-05-22 Sugiura Seisakusho Co Ltd 雄ねじ部材と雌ねじ部材との噛み合わせ状態検査装置
JP2013526665A (ja) * 2010-05-26 2013-06-24 シュヴィハーク・アクチエンゲゼルシャフト まくらぎ上にレールを固定するためのプラスチックねじプラグ
WO2013030970A1 (ja) * 2011-08-31 2013-03-07 株式会社青山製作所 焼付き防止ナット
JPWO2013030970A1 (ja) * 2011-08-31 2015-03-23 株式会社青山製作所 焼付き防止ナット
US9022710B2 (en) 2011-08-31 2015-05-05 Aoyama Seisakusho Co., Ltd. Anti-seizing nut

Also Published As

Publication number Publication date
JP3676630B2 (ja) 2005-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4801837B2 (ja) ネジ山付留め具のための渦巻型駆動システム
JP3476472B2 (ja) 斜め差し防止ポイントつき締結材とその組立方法
JP2012066256A (ja) 締結ねじの製造方法及び締結ねじ
US4981406A (en) Fastener screw thread and pilot to avoid cross threading
JPH11351221A (ja) 斜行ねじ込み防止ネジ締結具
US7438513B2 (en) Ribbed fastener
US6908272B2 (en) Threaded fastener nut with anti-cross threading radiused features and tactile feedback features
US11773894B2 (en) Self-clinching fastener
JPWO2007013173A1 (ja) ねじの緩み防止のための方法および構造ならびに雄ねじの製造方法
JP5405144B2 (ja) 溶接スタッド
US9267528B2 (en) Tapping screw
JP2001090721A (ja) ナット
KR102383042B1 (ko) 축선보정 나사체결구
US6931966B2 (en) Adjustable socket
JP3737001B2 (ja) めねじ部材とおねじ部材との螺合ユニット
US6334747B1 (en) Nut, bolt, and thread unit of female and male thread members
JP2000329125A (ja) 雄ねじ
JP3048317B2 (ja) ボルト及びこのボルトとナットを用いた締結装置
JPH11351222A (ja) 改良型斜行ねじ込み防止ネジ締結具
JP3685951B2 (ja) ボルト・ナットによる締結装置及びその製造方法
JP2001159412A (ja) ボルト
JP2007032706A (ja) 締結機能ボルト
JP2001287170A (ja) レンチソケット
JP7403170B2 (ja) 緩み止めナットとその締付方法
JP2000291617A (ja) ボルト及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041006

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050422

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050428

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110513

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110513

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120513

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130513

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees