JP2001135936A - 多層プリント配線板 - Google Patents

多層プリント配線板

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JP2001135936A
JP2001135936A JP31272999A JP31272999A JP2001135936A JP 2001135936 A JP2001135936 A JP 2001135936A JP 31272999 A JP31272999 A JP 31272999A JP 31272999 A JP31272999 A JP 31272999A JP 2001135936 A JP2001135936 A JP 2001135936A
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Japan
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multilayer printed
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wiring
pieces
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JP31272999A
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English (en)
Inventor
Yasuo Kuze
康夫 久世
Toshihiko Koike
敏彦 小池
Yoshikuni Taniguchi
芳邦 谷口
Tadayoshi Ikeno
忠良 池野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上部配線板、中部配線板及び下部配線板のう
ち1又は2以上の配線板に通気路を設け、この通気路を
介して多層プリント配線板の開口部と外部とを連通する
ことにより、上部配線板等に余分なストレスが加えられ
ないようにして電気的接触不良等の不具合の発生を防止
する。 【解決手段】 LSI20が搭載された下部配線板12
と、この下部配線板12上に積層されると共にLSI2
0が挿通される開口部18を設けた中部配線板13と、
この中部配線板13上に積層されると共に開口部18を
閉鎖する上部配線板14とを備えた多層プリント配線板
に関する。上部配線板14、中部配線板13及び下部配
線板12のうち1又は2以上の配線板に、開口部18と
外部とを連通する通気路17を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品を高密度
実装するために3個以上の配線板を積層した多層プリン
ト配線板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器(特に携帯用電子機器)
の小型化、薄型化に伴って、半導体デバイス、抵抗、コ
ンデンサ等の電子部品のプリント配線板への実装密度が
非常に高くなってきている。
【0003】従来の表面実装技術(SMT)では、電子
部品の小型化や電子部品間のギャップ縮小によって実装
密度を上げてきた。例えば、LSI(大規模集積回路)
を例に取ると、QFP(クワッドフラットパッケージ)
であったLSIをBGA(ボールグリッドアレイ)若し
くはCSP(チップサイズパッケージ)にしたり、或い
はベアチップ実装する等していた。これにより、同程度
の性能、機能等を有するLSI等の実装面積を縮小し、
同じ回路規模を持つプリント配線板の小型化が図られて
いた。
【0004】ところが、これらは同一平面上の実装面積
を問題とした二次元実装であるため、実装面積はあくま
でもプリント配線板の表面の面積のみであった。そのた
め、更なる小型化を図るには、プリント配線板上に他の
プリント配線板を積層する三次元実装に移行する必要が
ある。
【0005】このような三次元実装を可能とした多層プ
リント配線板としては、例えば、図12A〜Fに示すよ
うなものが知られている。この図12A〜Fは、LSI
を収納した多層プリント配線板1を製造する工程を示す
ものである。多層プリント配線板1は、四角形をなす3
枚の配線板からなる下部配線板2と、四角形の枠体から
なる中部配線板3と、四角形の上部配線板4と、電子部
品であるLSI5等を備えている。
【0006】図12Aに示すように、下部配線板2は、
3枚の配線板を上下に重ね合わせることにより一体に形
成されている。各配線板には所定形状の配線パターンが
それぞれ設けられており、それらの配線パターンは各配
線板を貫通するスルーホール6aによって電気的に接続
されている。下部配線板2の最上層の配線板の上面に
は、LSI5が実装される配線パターン7が設けられて
いる。この下部配線板2の上面に、図12Bに示すよう
に、中部配線板3が積層されている。
【0007】中部配線板3は、配線パターン7の中央部
を露出させる開口部8を有し、この開口部8内に、図1
2Cに示すように、配線パターン7の所定位置に装着さ
れたLSI5が挿入されている。この中部配線板3には
多数の層間スルーホール6bが設けられており、また、
開口部8には、図12Dに示すように、封止樹脂9が埋
め込まれている。この中部配線板3の上面に、図12E
に示すように、上部配線板4が積層されている。
【0008】上部配線板4には、所定形状の配線パター
ン10が設けられている。この配線パターン10の所定
位置には、図12Fに示すように、LSI5aや抵抗5
bその他の電子部品が表面実装されている。この上部配
線板4には多数の層間スルーホール6cが設けられてお
り、これらの層間スルーホール6cが中部配線板3の層
間スルーホール6bを介して下部配線板2の層間スルー
ホール6aと電気的に接続されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の多層プリント配線板1においては、中部配線
板3に開口部8を設けてこの開口部8内に下部配線板2
の上面に実装されたLSI5を収納し、この開口部8を
封止樹脂9で埋め込んだ後、開口部8を閉鎖するように
上部配線板4を取り付ける構成となっていた。そのた
め、開口部8内に充填される封止樹脂9の量が多いと、
余分な封止樹脂9が下部配線板2と中部配線板3との間
や中部配線板3と上部配線板4との間に入り込み、層間
スルーホール6aと層間スルーホール6bとの間又は層
間スルーホール6bと層間スルーホール6cとの間を引
き剥がし、電気的接触不良を引き起こすおそれがあると
いう課題があった。
【0010】一方、中部配線板3の開口部8を封止樹脂
9で埋めない場合には、上部配線板4に電子部品5a,
5bを表面実装する際に、半田を溶かす熱によって上部
配線板4が加熱され、その熱で開口部8内に密封された
空気が膨張する。また、実装後に上部配線板4の熱が下
がると、開口部8内に密封された空気が収縮する。この
ような温度変化が上部配線板4に加えられると、上部配
線板4と中部配線板3との接合部にストレスが発生す
る。このストレスによって接合部に剥離が生じると、同
じく層間スルーホール6aと層間スルーホール6bとの
間又は層間スルーホール6bと層間スルーホール6cと
の間が引き剥がされ、電気的接触不良を引き起こすおそ
れがある。
【0011】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、上部配線板、中部配線板及び下部
配線板のうち1又は2以上の配線板に通気路を設け、こ
の通気路を介して多層プリント配線板の開口部と外部と
を連通することにより、上部配線板等に余分なストレス
が加えられないようにして電気的接触不良等の不具合の
発生を防止し、上記課題を解決することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述したような課題等を
解決し、上記目的を達成するために、本出願の請求項1
記載の多層プリント配線板は、電子部品が装着された下
部配線板と、この下部配線板上に積層されると共に電子
部品が挿入される開口部を設けた中部配線板と、この中
部配線板上に積層されると共に開口部を閉鎖する上部配
線板と、を備えた多層プリント配線板において、上部配
線板、中部配線板及び下部配線板のうち1又は2以上の
配線板に、開口部と外部とを連通する通気路を設けたこ
とを特徴としている。
【0013】本出願の請求項2記載の多層プリント配線
板は、中部配線板は、L字状に形成された2個の配線片
の組合せからなり、この2個の配線片の両端部を互いに
臨ませて四角形の枠体を構成すると共に、互いに対向す
る端部間の少なくとも一方に隙間を設けて通気路を形成
したことを特徴としている。
【0014】本出願の請求項3記載の多層プリント配線
板は、中部配線板は、I字状に形成された4個以上の配
線片の組合せからなり、この4個以上の配線片を環状に
配置して四角形の枠体を構成すると共に、互いに対向す
る端部間の少なくとも1箇所に隙間を設けて通気路を形
成したことを特徴としている。
【0015】本出願の請求項4記載の多層プリント配線
板は、中部配線板は、連続気ほうエラストマ又は連続気
ほうプラスチックで形成し、この連続気ほうを通気路と
したことを特徴としている。
【0016】本出願の請求項5記載の多層プリント配線
板は、上部配線板、中部配線板及び下部配線板のうち1
又は2以上の配線板に開口部と外部とを連通する貫通穴
を設け、この貫通穴を通気路としたことを特徴としてい
る。
【0017】上述のように構成したことにより、本発明
の請求項1記載の多層プリント配線板では、上部配線
板、中部配線板及び下部配線板のうち1又は2以上の配
線板に通気路を設けたため、この通気路を介して多層プ
リント配線板の開口部と外部とが連通される。その結
果、開口部と外部との圧力差を無くして上部配線板等に
余分なストレスが加えられないようにすることができ、
上部配線板等の剥離等による電気的接触不良等の不具合
の発生を防止することができる。
【0018】本発明の請求項2記載の多層プリント配線
板では、2個の配線片を組み合わせることによって通気
路を有する四角形の枠体をなす中部配線板を構成するこ
とができ、従って、中部配線板の材料取りの無駄を少な
くしてコストダウンを図り、組立時の作業性を向上する
ことができる。
【0019】本発明の請求項3記載の多層プリント配線
板では、4個以上の配線片を組み合わせることによって
通気路を有する四角形の枠体をなす中部配線板を構成す
ることができ、従って、中部配線板の材料取りの無駄を
少なくしてコストダウンを図り、組立時の作業性を向上
することができる。
【0020】本発明の請求項4記載の多層プリント配線
板では、連続気ほうエラストマ又は連続気ほうプラスチ
ックを使用することにより材料自体の形態で通気路を形
成する中部配線板を構成することができ、貫通穴等の加
工が不要であってコストダウンを図ることができる。
【0021】本発明の請求項5記載の多層プリント配線
板では、上部配線板、中部配線板及び下部配線板のうち
1又は2以上の配線板に貫通穴を設けるだけで通気路を
形成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1〜図11は本発明の実施
例を示すもので、図1〜図4は本発明に係る多層プリン
ト配線板の第1の実施例の製造工程を説明する斜視図、
図5は同じく分解状態の断面図、図6は同じく組立状態
の断面図、図7は本発明の多層プリント配線板の第1の
実施例に係る配線片を示す斜視図、図8は本発明に係る
多層プリント配線板の第2の実施例を示す斜視図、図9
は本発明に係る多層プリント配線板の第3の実施例を示
す分解状態の斜視図、図10は同じく一部を切断した組
立状態の斜視図、図11は本発明に係る多層プリント配
線板の第4の実施例を示す一部を切断した組立状態の斜
視図である。
【0023】図1〜図6に示すように、第1の実施例に
係る多層プリント配線板11は、下部配線板12と中部
配線板13と上部配線板14とを備えている。下部配線
板12は、四角形をなす3枚の配線片12a,12b,
12cを厚み方向に重ね合わせた積層構造となってい
る。3枚の配線片12a,12b,12cは、主として
合成樹脂によって板状に形成したものが使用されるが、
必要に応じてセラミックスその他の基板材料を使用する
こともできる。
【0024】これらの配線片12a,12b,12cの
上面又は下面或いは上下両面には、必要に応じて所定の
配線パターンが設けられている。図5及び図6において
は、下部配線板12の下層の配線片12aの下面に設け
た配線パターン15aと、上層の配線片12cの上面に
設けた配線パターン15bとが図示されている。この下
部配線板12は、3枚の配線片12a,12b,12c
を積層した状態で加圧接着する等の固着手段により接合
されて一体的に構成されている。更に、下部配線板12
の四辺及び中央部には、3枚の配線片12a,12b,
12cを積層方向に貫通する層間スルーホール16aが
多数個設けられている。各層間スルーホール16aの内
面には銅等の導電性金属がメッキ処理されて筒状に付着
されており、この層間スルーホール16aを介して上下
の配線パターン15a,15bが電気的に接続されてい
る。
【0025】中部配線板13は、図1及び図2に示すよ
うに、L字状に形成された2個の配線片13a,13b
の組み合わせによって構成されている。2個の配線片1
3a,13bは、互いの凹側を対向させて全体として四
角形の枠体を形成するように配置され、この状態で下部
配線板12の上層の配線片12cの上面に載置されてい
る。この2個の配線片13a,13bによって囲まれた
四角形の空間部が中部配線板13の開口部18とされて
いる。更に、2個の配線片13a,13bの両端の先端
部間には、それぞれ適宜な大きさの隙間からなる通気路
17,17が設定されている。各配線片13a,13b
には、厚み方向に貫通する層間スルーホール16bが多
数個設けられている。各層間スルーホール16bの内面
には銅等の導電性金属がメッキ処理されて筒状に付着さ
れており、この層間スルーホール16bによって上下面
間の導通が確保されている。
【0026】このような配線片13a,13bは、例え
ば、図7に示すように配置することにより、材料取りの
無駄を少なくして効率良く製造することができ、これに
より、コストダウンを図ることができる。多数の配線片
13a,13bは、互いに平行に配置された一対のコー
ナー部材19,19によって連結支持されている。隣合
う配線片13a,13bは、互いに山形に重ね合わせる
ように配置されており、両端の先端部から側方に突出し
たゲート部19a,19aによって各配線片13a,1
3bが一対のコーナー部材19,19に連結されてい
る。これら配線片13a,13bの材質としては合成樹
脂が好適であるが、必要に応じてセラミックスその他の
材料を適用することができる。
【0027】図2に示すように、2個の配線片13a,
13bで囲まれた開口部18内には、電子部品の一具体
例を示すLSI(大規模集積回路)20が収納されてい
る。このLSI20は、下部配線板12の上層の配線片
12cに設けた上面配線パターン15bの中央部に実装
され、例えば、はんだボールを電極として電気的に接続
されている。この中部配線板13の上に上部配線板14
が載置され、例えば、加圧接着等の固着手段により接合
されている。
【0028】上部配線板14は、主として合成樹脂によ
って四角形の板状に形成したものが使用されるが、必要
に応じてセラミックスその他の基板材料を使用すること
もできる。上部配線板14の上面又は下面或いは上下両
面には、必要に応じて所定の配線パターンが設けられて
いる。図5及び図6においては、上部配線板14の下面
には下面配線パターン21aが設けられ、上面には上面
配線パターン21bが設けられている。更に、上部配線
板14には、厚み方向に貫通する層間スルーホール16
cが多数個設けられている。各層間スルーホール16c
の内面には銅等の導電性金属がメッキ処理されて筒状に
付着されており、この層間スルーホール16cを介して
上下の配線パターン21a,21bが電気的に接続され
ている。
【0029】図6に示すように、下部配線板12の層間
スルーホール16aと中部配線板13の層間スルーホー
ル16bと上部配線板14の層間スルーホール16cと
は、何箇所かにおいて上下方向へ重なり合うように設け
られており、これにより、上中下3枚の配線板12,1
3,14を共通に貫通する貫通スルーホール16が複数
箇所に設けられている。この貫通スルーホール16によ
り、下部配線板12の上下の配線パターン15a,15
bと上部配線板14の上下の配線パターン21a,21
bとが電気的に接続されている。
【0030】各層間スルーホール16a〜16cは、一
般的には導電性材料で孔埋めし、接続する相手と面接触
させるようにして使用するが、孔埋めせずに孔の内面に
沿ってできた円筒状の導電体を使用して導通させること
もできる。図6は、層間スルーホール16a〜16c間
を孔埋めせずに接合した状態を示すものである。
【0031】図6において、符号26は、各層間スルー
ホール16a〜16cとこれに直交する端面とを接合す
る端面接合はんだを示し、符号27は、層間スルーホー
ル16a〜16c間を軸方向に連続して接合する連続面
接合はんだを示す。これらの接合はんだ26,27によ
れば、溶けたはんだがスルーホール16a〜16cの内
面を吸い上げられるように展開されるため、はんだ量が
ばらついても層間の膜厚を一定にすることができる。し
かも、スルーホール16a〜16cの内面を大きくする
ことにより、その孔の内壁に沿って形成される円筒状の
導電体によって必要な接続強度を得ることができる。従
って、スルーホール16a〜16cのシンプルなメッキ
構造によって確実に導電性を確保することができ、コス
トダウンを図ることができる。
【0032】また、図4に示すように、上部配線板14
に設けた上面配線パターン21bには、開口部18内に
収納されたLSI20とは異なる他のLSI22や、電
子部品の他の実施例を示す抵抗23、コンデンサ等が実
装され、例えば、はんだボールを電極として電気的に接
続されている。
【0033】このような構成を有する多層プリント配線
板11は、例えば、次のようにして組み立てることがで
きる。まず、予め所定の配線パターンが設けられた3枚
の配線片12a〜12cを積層し、下部配線板12を形
成する。この際、図5等に示すように、積層された3枚
の配線片12a〜12cには、その厚み方向に貫通する
穴を設け、その穴の内面に銅メッキを施して層間スルー
ホール16aを形成する。
【0034】次に、図1に示すように、下部配線板12
に中部配線板13を積層する。これは、下部配線板12
の上層の配線片12cの上面に、L字状に形成された2
個の配線片13a,13bを、互いの角部を対角線方向
に配置してそれぞれの凹側を対向させる。このとき、2
個の配線片13a,13bの先端部間には、隙間からな
る通気路17をそれぞれ設定する。これにより、各配線
片13a,13bに設けた層間スルーホール16bが、
下部配線板12に設けた対応する層間スルーホール16
aに一致される。この状態で、接着剤による接着或いは
加圧接着等の接合手段によって各配線片13a,13b
を下部配線板12に固定する。
【0035】次に、図2に示すように、中部配線板13
によって囲まれた開口部18内にLSI20(必要によ
りその他の電子部品を含む)を収納し、開口部18内に
現れた配線パターン15bの所定位置にLSI20を実
装する。その後、図3に示すように、LSI20が実装
された開口部18内に、例えば、エポキシ樹脂等の封止
樹脂25を充填する。これにより、LSI20の表面に
水分が付着するのを防止し、この水分の付着によるLS
I20の特性の劣化を防止することができる。
【0036】次に、図3に示すように、中部配線板13
の上に上部配線板14を積層し、この上部配線板14を
中部配線板13に加圧接着等の接合手段によって接合す
る。この場合、中部配線板13で囲まれた開口部18に
蓋をするように上部配線板14を組み立てると、開口部
18内に充填された封止樹脂25の余分な部分が両サイ
ドの隙間17内に入り込み、その余分な樹脂が中部配線
板13と上部配線板14との重ね合せ部分に入り込むの
を抑制することができる。その結果、余分な封止樹脂2
5が中部配線板13との接合部に入り込んで上部配線板
14を持ち上げることによる電気的接触不良等の不具合
の発生を防止することができる。
【0037】これに対して、中部配線板13に隙間17
を設けない従来の多層プリント配線板においては、封止
樹脂25の充填量が多すぎても少なすぎても問題を生じ
るため、正確な量の封止樹脂25を充填するのが困難で
あった。即ち、開口部18内に充填される封止樹脂25
の量が多すぎると、開口部18からはみ出した封止樹脂
が中部配線板13と上部配線板14との接合部に入り込
み、上部配線板14を持ち上げて層間スルーホール16
cを中部配線板13の層間スルーホール16bから離反
させる。これにより、貫通スルーホール16が途中で切
断され、上部配線板14の配線パターン21a,21b
と下部配線板12の配線パターン15a,15bとの間
に電気的な接触不良が生じることがあった。
【0038】一方、開口部18内に充填される封止樹脂
25の量が少なすぎると、開口部18内に空洞部分がで
きて空気が溜り、この空気中に含まれている水分が配線
パターンに接触して腐食させることがある。また、封止
樹脂25で開口部18を埋めない場合、例えば、上部配
線板14にLSI22等の電子部品を実装する工程にお
いて、はんだを溶かすための熱によって開口部18内の
空気や水分が膨張し、この膨張力によって上部配線板1
4に剥離を生じることもある。更に、実装後に空気や水
分が冷却されると、空気等が収縮して同様のストレスが
上部配線板14に与えられ、同じく電気的な接触不良を
生じることがある。従って、上述したように本願発明に
よれば、このような従来の問題点を解決することができ
る。
【0039】次に、上部配線板14の上面配線パターン
21bに、LSI22、抵抗23、コンデンサ等の電子
部品を所定位置に実装し、例えば、はんだボールを電極
として電気的に接続する。これにより、多層プリント配
線板11の組立作業が完了する。
【0040】図8は、この発明に係る多層プリント配線
板の第2の実施例を示すものである。この多層プリント
配線板31は、中部配線板33を4個の配線片33a,
33b,33c,33dで構成したものである。4個の
配線片33a〜33dは同一のものであって、一種類4
個の配線片33a〜33dの組み合わせによって中部配
線板33が構成されている。各配線片33a〜33dは
I字状をなしており、その長手方向に沿って複数の層間
スルーホール16bが設けられている。4個の配線片3
3a〜33dは、全体として枡型を構成するよう隣合う
配線片間において直角方向に延在するように配置されて
いる。そして、隣合う配線片間において所定間隔の隙間
からなる通気路17を設け、この通気路17によって開
口部18が外部に連通されている。
【0041】他の構成は、上述した第1の実施例に係る
多層プリント配線板11と同様である。このような構成
を有する多層プリント配線板31によっても、上述した
多層プリント配線板11と同様の効果を得ることができ
る。
【0042】図9及び図10は、この発明に係る多層プ
リント配線板の第3の実施例を示すものである。この多
層プリント配線板41は、中部配線板43を1個の四角
形の枠体によって構成したものである。中部配線板43
の材質としては、上述した実施例と同様に合成樹脂が好
適であるが、必要に応じてセラミックスその他の材料を
適用することができる。この中部配線板43には、横方
向に貫通して内面と外面との間を連通する多数の貫通穴
が設けられており、これらの貫通穴によって側部通気路
45が形成されている。
【0043】更に、上部配線板44には複数の貫通穴が
設けられており、これらの貫通穴によって上部通気路4
6が形成されている。この上部通気路46によっても開
口部18が外部と連通されている。この通気路は、下部
配線板12に貫通穴を設けて下部通気路として形成する
こともできる。この通気路は、中部配線板43、上部配
線板44及び下部配線板12の少なくとも1の配線板に
設けられていればよく、2つの配線板或いは3つ全ての
配線板に設ける構成としてもよい。この通気路によって
開口部18を外部に連通させることにより、第1の実施
例と同様の効果を得ることができる。
【0044】図11は、この発明に係る多層プリント配
線板の第4の実施例を示すものである。この多層プリン
ト配線板51は、中部配線板53を連続気ほうエラスト
マ又は連続気ほうプラスチックを使用して1個の四角形
の枠体として構成したものである。ここで、「連続気ほ
う」とは、無数の小空げき、小気ほうが連続して全体に
分散されている状態をいう。従って、この連続気ほうエ
ラストマ又は連続気ほうプラスチックで形成された中部
配線板53は、無数の連続気ほうからなる通気路によっ
て開口部18と外部とが連通されていて、空気の流通が
可能となっている。他の構成は、上記第1の実施例と同
様であり、このような連続気ほうからなる通気路で開口
部18を外部に連通させることによっても、第1の実施
例と同様の効果を得ることができる。
【0045】以上説明したが、本発明は上記実施の例に
限定されるものではなく、例えば、上記実施例において
は下部配線板12に中部配線板13を積層した後、LS
I20を配線パターン15bに実装する例について説明
したが、LSI20を先に実装してから中部配線板13
を下部配線板12に積層する手順とすることもできる。
更に、上記実施例では、LSI20をフリップチップ実
装した例について説明したが、リード線やワイヤボンデ
ィングを用いて実装することができることは勿論であ
る。更に又、上部配線板14の下面にLSI等の電子部
品を実装する構成とすることもできる。
【0046】また、上記実施例においては、各配線板1
2〜14の上面及び下面をスルーホール16a〜16c
により接続して上下両面間の導通を図る構成とした例に
ついて説明したが、細い針状の導電部材で上下両面間の
導通を図る構成とすることもできる。例えば、中部配線
板をエラストマで形成すると共に、このエラストマ内に
多数の針状導電部材を垂直に埋設することによって実現
することができる。更に、上記実施例では、中部配線板
を1個の配線板又は、2個若しくは4個の配線片で構成
した例について説明したが、配線片は3個であってもよ
く、また、5個以上の配線片の組み合わせによって中部
配線板を構成することもできる。このように、本発明
は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更できるもので
ある。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の多層プリント配線板によれば、上部配線板、中部
配線板及び下部配線板のうち1又は2以上の配線板に通
気路を設ける構成としたため、この通気路を介して多層
プリント配線板の開口部と外部との間に空気を流通させ
ることができ、これにより、開口部と外部との圧力差を
無くして上部配線板等に余分なストレスが加えられない
ようにすることができ、上部配線板等の剥離等による電
気的接触不良等の不具合の発生を防止することができる
という効果を得ることができる。
【0048】本発明の請求項2記載の多層プリント配線
板によれば、2個の配線片を組み合わせることによって
通気路を有する四角形の枠体をなす中部配線板を構成す
るようにしたため、中部配線板の材料取りの無駄を少な
くしてコストダウンを図り、組立時の作業性を向上する
ことができるという効果を得ることができる。
【0049】本発明の請求項3記載の多層プリント配線
板によれば、4個以上の配線片を組み合わせることによ
って通気路を有する四角形の枠体をなす中部配線板を構
成するようにしたため、中部配線板の材料取りの無駄を
少なくしてコストダウンを図り、組立時の作業性を向上
することができるという効果を得ることができる。
【0050】本発明の請求項4記載の多層プリント配線
板によれば、連続気ほうエラストマ又は連続気ほうプラ
スチックを使用することにより材料自体の形態で通気路
を形成する中部配線板を構成するようにしたため、貫通
穴等の加工が不要であってコストダウンを図ることがで
きるという効果を得ることができる。
【0051】本発明の請求項5記載の多層プリント配線
板によれば、上部配線板、中部配線板及び下部配線板の
うち1又は2以上の配線板に貫通穴を設ける構成とした
ため、貫通穴を設けるだけで通気路を形成することがで
きるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多層プリント配線板の第1の実施
例の製造工程を説明するもので、下部配線板に中部配線
板を積層した状態を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る多層プリント配線板の第1の実施
例の製造工程を説明するもので、下部配線板の上面配線
パターンに電子部品を実装した状態を示す斜視図であ
る。
【図3】本発明に係る多層プリント配線板の第1の実施
例の製造工程を説明するもので、中部配線板の開口部内
に封止樹脂を充填した後、中部配線板に上部配線板を積
層した状態を示す一部を断面した斜視図である。
【図4】本発明に係る多層プリント配線板の第1の実施
例の製造工程を説明するもので、上部配線板に電子部品
を実装した後の組立完了状態を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る多層プリント配線板の第1の実施
例を示すもので、分解した状態の断面図である。
【図6】本発明に係る多層プリント配線板の第1の実施
例を示すもので、組立完了状態の断面図である。
【図7】本発明の多層プリント配線板の第1の実施例に
係る配線片の製造状態を示す斜視図である。
【図8】本発明に係る多層プリント配線板の第2の実施
例を示すもので、上部配線板を中部配線板に組み立てる
状態を示す斜視図である。
【図9】本発明に係る多層プリント配線板の第3の実施
例を示すもので、上部配線板を中部配線板に組み立てる
状態を示す斜視図である。
【図10】本発明に係る多層プリント配線板の第3の実
施例を示すもので、組立完了状態の一部を切断して示す
斜視図である。
【図11】本発明に係る多層プリント配線板の第4の実
施例を示すもので、組立完了状態の一部を切断して示す
斜視図である。
【図12】従来の多層プリント配線板の製造工程を説明
する説明図である。
【符号の説明】
11,31,41,51 多層プリント配線板、 12
下部配線板、 12a,12b,12c 配線片、
13,33,43,53 中部配線板、 13a,13
b,33a〜33d 配線片、 15a,15b,21
a,21b 配線パターン、 16,16a〜16c
スルーホール、 17 通気路(隙間)、 18 開口
部、 20,22 LSI(電子部品)、 25 封止
樹脂、45,46 通気路(貫通穴)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 芳邦 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 池野 忠良 愛知県額田郡幸田町大字坂崎字雀ヶ入1番 地 ソニー幸田株式会社内 Fターム(参考) 5E346 AA22 AA42 CC08 FF45 GG15 GG28 HH31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子部品が装着された下部配線板と、 上記下部配線板上に積層されると共に上記電子部品が挿
    入される開口部を設けた中部配線板と、 上記中部配線板上に積層されると共に上記開口部を閉鎖
    する上部配線板と、を備えた多層プリント配線板におい
    て、 上記上部配線板、上記中部配線板及び上記下部配線板の
    うち1又は2以上の配線板に、上記開口部と外部とを連
    通する通気路を設けたことを特徴とする多層プリント配
    線板。
  2. 【請求項2】 上記中部配線板は、L字状に形成された
    2個の配線片の組合せからなり、この2個の配線片の両
    端部を互いに臨ませて四角形の枠体を構成すると共に、
    互いに対向する端部間の少なくとも一方に隙間を設けて
    上記通気路を形成したことを特徴とする請求項1記載の
    多層プリント配線板。
  3. 【請求項3】 上記中部配線板は、I字状に形成された
    4個以上の配線片の組合せからなり、この4個以上の配
    線片を環状に配置して四角形の枠体を構成すると共に、
    互いに対向する端部間の少なくとも1箇所に隙間を設け
    て上記通気路を形成したことを特徴とする請求項1記載
    の多層プリント配線板。
  4. 【請求項4】 上記中部配線板は、連続気ほうエラスト
    マ又は連続気ほうプラスチックで形成し、この連続気ほ
    うを上記通気路としたことを特徴とする請求項1記載の
    多層プリント配線板。
  5. 【請求項5】 上記上部配線板、上記中部配線板及び上
    記下部配線板のうち1又は2以上の配線板に上記開口部
    と外部とを連通する貫通穴を設け、この貫通穴を上記通
    気路としたことを特徴とする多層プリント配線板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009135398A (ja) * 2007-11-29 2009-06-18 Ibiden Co Ltd 組合せ基板
WO2011024469A1 (ja) * 2009-08-28 2011-03-03 株式会社村田製作所 基板製造方法および樹脂基板

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