JP2001135729A - 不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法

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JP2001135729A
JP2001135729A JP31150699A JP31150699A JP2001135729A JP 2001135729 A JP2001135729 A JP 2001135729A JP 31150699 A JP31150699 A JP 31150699A JP 31150699 A JP31150699 A JP 31150699A JP 2001135729 A JP2001135729 A JP 2001135729A
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insulating film
floating gate
tunnel insulating
memory device
region
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Nobufumi Tanaka
伸史 田中
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な保持特性を有し、有効書き換え回数を
充分に確保することができると共に、工程数の増加や半
導体基板表面等の汚染を生じることなく製造を行うこと
ができる不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 半導体領域の表面に形成されたソース領
域12及びドレイン領域13と、それらに挟まれたチャ
ネル領域11Cの上方にトンネル絶縁膜14を介して形
成されたフローティングゲート15と、その上方に絶縁
膜16を介して形成されたコントロールゲート17とを
有して成り、フローティングゲート15のトンネル絶縁
膜14側の界面15Aが1つもしくは複数の凹凸形状を
有する不揮発性半導体記憶装置1を構成する。また、こ
の不揮発性半導体記憶装置1を製造するにあたり、トン
ネル絶縁膜14となる絶縁膜を形成した後に、フローテ
ィングゲート15となる電極層を触媒CVD法により堆
積形成する工程を有して製造を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不揮発性半導体記
憶装置及びその製造方法に関し、特に電気的に情報の書
き込み及び消去を行うことができる不揮発性半導体記憶
装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】以下、NAND型フラッシュメモリの場
合を例として、従来の不揮発性半導体記憶装置の消去動
作及び書き込み動作について説明する。ここで、消去動
作とは、複数のメモリセルの閾値電圧を一括して所定の
状態に変えることを言い、書き込み動作とは、選択され
たメモリセルの閾値をもう1つの所定の状態に変えるこ
とを言う。
【0003】図9にNAND型フラッシュメモリに用い
られる一般的なスタックゲート型メモリセル(メモリト
ランジスタ)の断面構造を示す。半導体基体101例え
ばp型半導体ウエル領域もしくはp型半導体基板の主表
面に、所定の間隔をもって2つのn+ の不純物領域が形
成され、その一方がソース領域102を構成し、他方が
ドレイン領域103を構成している。これらソース領域
102とドレイン領域103との間のチャネル領域10
1Cの上に、極めて薄いシリコン酸化膜、シリコン窒化
酸化膜等からなるトンネル絶縁膜104が、例えば20
nm以下の膜厚で形成されている。このトンネル絶縁膜
104の上には、電荷蓄積層となるフローティングゲー
ト(浮遊ゲート)105が形成され、さらにその上に絶
縁膜106を介して、コントロールゲート(制御ゲー
ト)107が形成されている。このように、メモリセル
は通常フローティングゲートとコントロールゲートの二
重ゲート構造を有している。
【0004】そして、このようなフラッシュメモリで
は、フローティングゲート105に電子が注入されてい
る状態か、或いはフローティングゲート105から電子
が放出されている状態か、という状態の変化を情報とし
て、この情報(データ)がメモリセル内に記憶される。
フローティングゲート105に注入された電子は、その
ままでは半永久的に(少なくとも10年程度は)消えな
いため、記憶されたデータも半永久的(少なくとも10
年程度は)保持される。
【0005】メモリセルにおける情報の消去動作及び書
き込み動作には、トンネル絶縁膜104に高電界を印加
することによって発生するFN(Fowler-Nordheim )ト
ンネル電流を用いる。
【0006】まず、情報の消去動作は次のように行われ
る。図10Aに示すように、半導体基体101に消去電
圧として正の高電圧Vg(>0)を印加すると共にコン
トロールゲート107を接地電位とすることにより、フ
ローティングゲート105から半導体基体101に向か
って電子が移動するようにトンネル絶縁膜104に電界
が加えられFNトンネル電流Iが流れる。これにより、
フローティングゲート105から電子e- が引き抜か
れ、情報の消去を行うことができる。
【0007】一方、情報の書き込み動作は次のように行
われる。図10Bに示すように、コントロールゲート1
07に書き込み電圧として正の高電圧Vg(>0)を印
加すると共に半導体基体101を接地電位とすることに
より、半導体基体101からフローティングゲート10
5に向かって電子が移動するようにトンネル絶縁膜10
4に電界が加えられFNトンネル電流Iが流れる。これ
により、フローティングゲート105に電子e- が注入
され、情報の書き込みを行うことができる。
【0008】メモリセルに記録された情報の読み出し
は、フローティングゲート105に電子が注入されてい
る状態と、フローティングゲート105から電子が放出
されている状態との2つの状態に対して、コントロール
ゲート107に読み出し電圧を印加することにより2つ
の状態のいずれかであるかを検出することにより行われ
る。即ち、読み出し電圧として一定の電圧(上述の高電
圧Vgよりは低い正の電圧)をコントロールゲート10
7に印加して、メモリセルがオン状態になりソース領域
102からドレイン領域103に電流が流れるか、或い
はメモリセルがオフ状態で電流が流れないかを検知す
る。具体的にはメモリセルの外部にこの電流を検知する
検知部を設けて検知を行う。
【0009】上述した情報の消去動作や情報の書き込み
動作において必要になる高電圧Vgは、一般に不揮発性
半導体記憶装置中に昇圧回路(図示せず)を設け、これ
により電源電圧を昇圧することにより生成される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、昇圧回
路を不揮発性半導体装置内に設けるためには、そのため
の領域を半導体基体101に確保する必要があるので、
その分、不揮発性半導体装置の小型化や高集積化を進め
る上で支障になる。従って、昇圧回路を省略して不揮発
半導体記憶装置を構成することが望まれている。
【0011】昇圧回路を省略するためには、情報の消去
電圧及び書き込み電圧を低電圧化させる必要がある。そ
のための一つの方法として、トンネル絶縁膜104の薄
膜化が考えられる。しかし、トンネル絶縁膜104の薄
膜化を進めると、トンネル絶縁膜104の絶縁破壊が発
生しやすくなること、及びリーク電流が増加すること等
の問題が生じる。
【0012】この問題に対して、例えばトンネル絶縁膜
104として用いられるシリコン酸化膜をさらにNO,
NO2 ,N2 Oガスでアニールする方法(特開平5−2
5128号参照)等、トンネル絶縁膜104を改質する
ことによって、絶縁耐性を強化したり、リーク電流を抑
制する方法が検討されている。
【0013】ところで、情報の消去や書き込みの際にト
ンネル絶縁膜104に電荷を通過させることにより、ト
ンネル絶縁膜104はストレスを受ける。このトンネル
絶縁膜104が受けるストレスは電荷通過回数と共に増
加するため、情報の保持特性の劣化や有効書き換え回数
の低下等の問題が生じる。これら情報の保持特性や有効
書き換え回数は、トンネル絶縁膜104の膜厚と深い相
関があり、一般にトンネル絶縁膜104の膜厚が小さけ
れば小さいほど、保持特性が劣り、有効書き換え回数が
減少してしまう。即ち、低電圧化を図るためにトンネル
絶縁膜104の薄膜化を進めると、メモリの信頼性の劣
化につながってしまう。
【0014】上述したトンネル絶縁膜をNO,NO2
2 Oガスでアニールする方法を採用すると、多少の改
善はみられるものの、メモリの信頼性を確保するには充
分ではない。
【0015】これらの課題に対して、図11に示すよう
に、トンネル絶縁膜に凸状部分を設けることが提案され
ている(特開平7−106442号参照)。即ち半導体
基体101のメモリセルが形成される部分の中央部に凸
状部分111を形成し、これの上にトンネル絶縁膜10
4,フローティングゲート105,絶縁膜106,コン
トロールゲート107からなるスタックゲート型のメモ
リセルを形成している。これにより、半導体基体101
の凸状部分111上のトンネル絶縁膜104及びフロー
ティングゲート105についても凸状部分が形成され
る。尚、図11中、112は素子分離層、113はソー
ス領域102及びドレイン領域103の電極引き出し
層、114は絶縁膜、115は層間絶縁層、116は引
き出し電極をそれぞれ示す。また、PGはコントロール
ゲートにパルス状の電圧を印加するパルス電源を示す。
【0016】この場合、凸状部分では他の部分よりも電
界強度が高くなるため、昇圧することなく、低電圧でも
FNトンネル電流が発生し情報の消去や書き込みが可能
になるとされている。従って、昇圧回路を用いなくとも
電界強度を高くすることができるため、トンネル絶縁膜
104を薄くする必要がなく、情報の保持特性や書き換
え回数を低下させることがない利点がある。
【0017】しかしながら、この構成にはトンネル絶縁
膜104下の半導体基体101に凸状部分111を形成
する工程を追加する必要がある。しかも、特開平7−1
06442号において提案されている凸状部分111の
形成方法では、半導体基板101の表面に凸状形状を形
成するために、フォトレジスト膜の形成及びそのパター
ニング、シリコン基板のエッチング、フォトレジスト膜
の除去等、工程の大幅な増加が必要となるため、製造コ
ストの増大やスループットの低下につながってしまう。
【0018】さらに、半導体基板101に凸状部分11
1のパターンを形成するためにレジスト膜を塗布するこ
とにより、半導体基板101の表面が汚染されるため、
レジスト膜を除去した後にトンネル絶縁膜104を形成
した際に、同時にトンネル絶縁膜も汚染される可能性が
高く、その場合にはトンネル絶縁膜104の絶縁耐圧特
性や保持特性等の信頼性が劣化してしまう。
【0019】また、トンネル絶縁膜104に代えて半導
体基体とフローティングゲートとの間を真空とするか又
は気体を充填する構成も提案されている(特開平8−1
7947号参照)。尚、この特開平8−17947号の
実施例の1つにおいて、図12に示すように、フローテ
ィングゲート105の半導体基体101側の面即ち真空
或いは気体が充填された空間120に接する面105A
に凹凸を形成するとしているが、この凹凸を有する構造
を形成するためには、煩雑な工程が大幅に増加し、製造
コストの増大やスループットの低下につながってしま
う。
【0020】上述した問題の解決のために、本発明にお
いては、良好な保持特性を有し、有効書き換え回数を充
分に確保することができると共に、工程数の増加や半導
体基板表面を汚染する等の問題を生じることなく製造を
行うことができる不揮発性半導体記憶装置及びその製造
方法を提供するものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の不揮発性半導体
記憶装置は、半導体領域の表面に形成されたソース領域
及びドレイン領域と、それらに挟まれたチャネル領域の
上方にトンネル絶縁膜を介して形成されたフローティン
グゲートと、このフローティングゲートの上方に絶縁膜
を介して形成されたコントロールゲートとを有して成
り、フローティングゲートのトンネル絶縁膜側の界面が
1つもしくは複数の凹凸形状を有するものである。
【0022】本発明の不揮発性半導体記憶装置の製造方
法は、半導体領域の表面に形成されたソース領域及びド
レイン領域と、それらに挟まれたチャネル領域の上方に
トンネル絶縁膜を介して形成されたフローティングゲー
トと、このフローティングゲートの上方に絶縁膜を介し
て形成されたコントロールゲートとを有する構成の不揮
発性半導体記憶装置を製造するにあたり、トンネル絶縁
膜となる絶縁膜を形成した後に、フローティングゲート
となる電極層を触媒CVD(化学的気相成長)法により
堆積形成する工程を有するものである。
【0023】上述の本発明の不揮発性半導体記憶装置の
構成によれば、フローティングゲートのトンネル絶縁膜
側の界面に1つもしくは複数の凹凸形状を有することに
より、この凹凸形状の部分により凹凸がない場合と比較
して電界強度が増加するため、低い書き込み電圧・消去
電圧で情報の書き込み動作や消去動作を行うことができ
る。
【0024】また、上述の本発明製法によれば、フロー
ティングゲートとなる電極層を触媒CVD法により堆積
形成する工程によって、通常と同様に形成したトンネル
絶縁膜上に、トンネル絶縁膜側の界面が凹凸形状を有す
る電極層が形成されるため、トンネル絶縁膜側の界面に
凹凸形状を有するフローティングゲートを形成すること
ができる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明は、半導体領域の表面に形
成されたソース領域及びドレイン領域と、ソース領域と
ドレイン領域とに挟まれたチャネル領域の上方にトンネ
ル絶縁膜を介して形成されたフローティングゲートと、
フローティングゲートの上方に絶縁膜を介して形成され
たコントロールゲートとを有する不揮発性半導体記憶装
置であって、フローティングゲートのトンネル絶縁膜側
の界面が、1つもしくは複数の凹凸形状を有する不揮発
性半導体記憶装置である。
【0026】本発明は、半導体領域の表面に形成された
ソース領域及びドレイン領域と、ソース領域とドレイン
領域とに挟まれたチャネル領域の上方にトンネル絶縁膜
を介して形成されたフローティングゲートと、フローテ
ィングゲートの上方に絶縁膜を介して形成されたコント
ロールゲートとを有する不揮発性半導体記憶装置を製造
するにあたり、トンネル絶縁膜となる絶縁膜を形成した
後に、フローティングゲートとなる電極層を触媒CVD
(化学的気相成長)法により堆積形成する工程を有する
不揮発性半導体記憶装置の製造方法である。
【0027】また本発明は、上記不揮発性半導体記憶装
置の製造方法において、フローティングゲートとなる電
極層を触媒CVD法により堆積形成する工程で、電極層
のトンネル絶縁膜側の界面に凹凸形状を形成する。
【0028】図1は本発明の不揮発性半導体記憶装置の
一実施の形態として、スタックゲート型メモリセル(メ
モリトランジスタ)1の概略断面図を示す。このスタッ
クゲート型メモリセル1では、半導体基体11例えばp
型半導体ウエル領域もしくはp型半導体基板の、LOC
OS酸化膜からなる素子分離層18によって分離された
領域の主表面に、所定の間隔をもって2つのn+ の不純
物領域即ちソース領域12及びドレイン領域13が形成
されている。これらソース領域12とドレイン領域13
との間のチャネル領域11C上には、極めて薄いシリコ
ン酸化膜、シリコン窒化酸化膜等からなるトンネル絶縁
膜14が、例えば20nm以下の膜厚で形成されてい
る。
【0029】さらにトンネル絶縁膜14の上には、電荷
蓄積層となるフローティングゲート(浮遊ゲート)15
が形成され、さらにその上に絶縁膜16を介して、コン
トロールゲート(制御ゲート)17が形成されている。
即ちこのメモリセル1では、図9の従来構成と同様に、
フローティングゲート15とコントロールゲート17と
の二重ゲート構造を有している。
【0030】さらに、本実施の形態のメモリセル1で
は、特にフローティングゲート15の半導体基体11側
の面、即ちフローティングゲート15のトンネル絶縁膜
14との界面15Aに、凹凸形状が形成されて構成され
る。
【0031】これにより、後述するようにトンネル絶縁
膜14にかかる電界をフローティングゲート15の凹凸
形状の周辺で強めることができるため、メモリセル1に
印加される電圧を低電圧にしても充分なトンネル電流が
得られる電界を形成することができる。
【0032】このメモリセル1における情報の書き込み
動作と消去動作は次のようにして行われる。動作の概略
は図10A及び図10Bに示した従来構成における動作
と同様である。
【0033】まず、情報の消去動作は次のようにして行
う。図2に示すように、コントロールゲート17を接地
電位として、半導体基体11・ソース領域12・ドレイ
ン領域13に正の電圧パルス、例えば+5Vを印加す
る。これにより、フローティングゲート15に蓄積され
ていた電子e- が、FNトンネル電流Iにより半導体基
体11へと放出される。
【0034】一方、情報の書き込み動作は次のようにし
て行う。図3に示すように、半導体基体11・ソース領
域12・ドレイン領域13を接地電位とし、コントロー
ルゲート17に正のパルス例えば+5Vを印加する。こ
れにより、半導体基体11側の電子e- がFNトンネル
電流Iによりフローティングゲート15に注入される。
【0035】そして、これら情報の消去動作及び書き込
み動作において、トンネル絶縁膜14には電界がかかる
が、トンネル絶縁膜14とフローティングゲートの界面
15Aには上述した凹凸形状があるために電界は一様で
はなく、電界の集中により他の部分よりも高い電界がか
かる部分が生じるため、この部分でFNトンネル電流I
の発生が容易になる。
【0036】従って、昇圧回路を用いて電源電圧を例え
ば従来のような十数Vの高電圧に昇圧することなく、+
5V程度の比較的低い電圧でFNトンネル電流Iを発生
させて、情報の消去動作及び書き込み動作を行うことが
できる。
【0037】また、情報の読み出しには、コントロール
ゲート17に読み出し電圧として書き込み電圧の+5V
より小さい電圧を印加する。
【0038】次に、上述の本実施の形態のメモリセル1
の製造方法を説明する。まず、例えば結晶方位が(10
0)面であるp型シリコン基板から成る半導体基体11
の表面に、図4Aに示すように、公知の方法によりLO
COS酸化膜から成る素子分離層18を形成する。そし
て、素子分離層18により分離された領域に、例えばp
型半導体ウエル領域を形成するイオン注入工程、チャネ
ルストップ領域を形成するイオン注入工程、閾値を調整
するイオン注入工程等を順次行う。尚、素子分離層は、
LOCOS酸化膜により形成する代わりに、半導体基体
11に溝を形成してその溝内に絶縁層を充填して形成し
たいわゆるトレンチ構造としてもよい。
【0039】その後、NH4 OH/H2 2 水溶液、さ
らにHCl/H2 2 水溶液による例えばいわゆるRC
A洗浄をシリコン基板に施す。そして、0.1%フッ化
水素酸水溶液による洗浄を行うことにより、半導体基体
11の表面のシリコンの結合の手に水素を付けて終端さ
せる。
【0040】その後、図4Bに示すように、表面を覆っ
てトンネル絶縁膜14を形成する。例えば通常の縦型拡
散炉を用いて、拡散炉内に水素ガスと酸素ガスを導入
し、例えば850℃で7分前後の熱処理をするパイロジ
ェニック酸化(いわゆる熱酸化)を行うことによって、
膜厚20nm以下、より好ましくは膜厚15nm以下の
トンネル絶縁膜14を得ることができる。
【0041】続いて、これを触媒CVD(化学的気相成
長)炉内に導入して、触媒CVD(化学的気相成長)法
を行うことにより、図4Cに示すように、トンネル絶縁
膜14上に多結晶シリコンからなるフローティングゲー
ト15の電極層を形成する。
【0042】図6に触媒CVD装置の概略構成図を示
す。この触媒CVD装置は、触媒CVD炉201に排気
装置202、原料ガス導入経路203、触媒体204、
触媒体電力供給装置205、基板ホルダー206、基板
加熱装置207を備えたものである。触媒体電力供給装
置205から電力を投入し高温に加熱した触媒体204
に対して、原料ガス導入経路203から導入した原料ガ
スを吹き付け、原料ガスの接触分解反応によって分解し
た原料を例えば200℃の低温に加熱してある基板ホル
ダー206上の基板209上に堆積させることにより、
半導体薄膜を形成することができる。
【0043】本実施の形態においては、例えば以下の条
件で触媒CVD法を行う。原料ガスは、シラン(SiH
4 )と水素と酸素を用いる。触媒CVD炉201内のガ
ス圧力は、数Pa程度になるように真空排気を行う。触
媒体204にはタングステンを使用して、触媒体電力供
給装置205から数百W〜数kWの電力を供給し、触媒
体204の温度を1700℃程度とする。この条件で1
0分程度成膜を行うことにより、200nm程度の厚さ
の多結晶シリコン薄膜を堆積形成することができる。
【0044】この触媒CVD法による多結晶シリコン膜
の堆積において、トンネル絶縁膜14とフローティング
ゲート15の電極層との界面15Aは、凹凸形状となっ
て形成される。
【0045】この凹凸形状を透過型電子顕微鏡(TE
M)を用いて観察した像を図7に示す。トンネル絶縁膜
14となるシリコン酸化膜上に、フローティングゲート
15となる多結晶シリコン膜が形成されているが、多結
晶シリコン膜15のシリコン酸化膜14との界面では、
幅数nm〜数十nmの多結晶シリコンのグレインが並
び、その隙間をSiO2 が埋めた凹凸形状領域となって
いる。
【0046】この図7の状態を模式的に示すと図8のよ
うになる。トンネル絶縁膜14上に凹凸形状を有するフ
ローティングゲート15が形成され、多結晶シリコンの
グレイン32の隙間を細かいSiO2 の粒子31が埋め
ている。ここで、凹凸の密度や凸部の曲率半径等の凹凸
形状は、原料ガスの供給量や炉内のガス圧、触媒体20
4への投入電力等の触媒CVD法の条件により所望の形
状に調節することができる。
【0047】このように触媒CVD法を用いることによ
り、半導体基体11やトンネル絶縁膜14に対してRI
E(反応性イオンエッチング)やウエットエッチングに
よる加工をすることなく、多結晶シリコン膜15の堆積
を行うだけで多結晶シリコン膜の下面15Aに凹凸形状
を形成することができる。
【0048】従って、半導体基体11表面やトンネル絶
縁膜14にフォトレジスト膜を塗布してパターニングす
る必要がないため、フォトレジストの接触により半導体
基体11表面やトンネル絶縁膜14を汚染する問題が生
じることがない。
【0049】上述のように触媒CVD法によりフローテ
ィングゲート15となる多結晶シリコン膜を形成した後
は、図5Dに示すように、通常の方法により例えばSi
2/SiN/SiO2 膜(いわゆるONO膜)からな
る絶縁膜16を形成し、これの上に例えば減圧CVD法
によりコントロールゲート17となる多結晶シリコン膜
を形成する。
【0050】続いて、図5Eに示すように、ゲートカッ
トを行って、所定のパターンのトンネル絶縁膜14・フ
ローティングゲート15・絶縁膜16・コントロールゲ
ート17を形成し、その後コントロールゲート17、ソ
ース領域12、ドレイン領域13及び半導体基体11か
らそれぞれ電極を取り出すことにより、図1に示した構
成の不揮発性半導体装置のメモリセル1を形成すること
ができる。
【0051】上述の本実施の形態によれば、フローティ
ングゲート15のトンネル絶縁膜14側の界面15Aに
凹凸形状が多数形成されていることにより、この凹凸形
状の部分において他の部分よりも電界強度が増加する。
これにより、従来より低い電圧を書き込み電圧や消去電
圧として印加しても、電界強度が増加した凹凸形状の部
分においてFNトンネル電流Iが発生し、情報の書き込
み動作や消去動作が可能になる。
【0052】従って、トンネル絶縁膜14を薄膜化しな
くとも低電圧化することができるため、トンネル絶縁膜
14が充分な情報の保持特性を有する膜厚とすることが
でき、しかも昇圧回路を設けなくてもよいためその分不
揮発半導体記憶装置の小型化や高集積化が可能になる。
また、書き換え回数も充分確保され、メモリの信頼性を
劣化させることがない。
【0053】また、フローティングゲート15の凹凸形
状は、半導体基体11やトンネル絶縁膜14の加工によ
って形成するのではなく、触媒CVD法による多結晶シ
リコン膜の堆積形成工程において形成されるため、工程
の増加やスループットの低下がなく凹凸形状を形成する
ことができる。さらに、トンネル絶縁膜14上にフォト
レジスト膜を塗布する必要がないため、半導体基体11
の表面やトンネル絶縁膜14を汚染することなく凹凸形
状を形成することができる。
【0054】尚、上述の実施の形態では、フローティン
グゲート15のトンネル絶縁膜14側の界面に凹凸形状
が多数形成されている場合であったが、凹凸形状が少な
くとも1つ以上形成されていれば、その周辺で電界を強
めることができるので、本発明の効果即ち従来より低い
電圧でトンネル電流Iを発生させる効果を実現すること
ができる。
【0055】例えば図11に示した構成で半導体基体1
01に凸部が形成されていた位置即ちメモリセルの中央
部においてフローティングゲート15に凹凸形状を1つ
形成した構成であっても、同様に従来より低い電圧でト
ンネル電流Iを発生させることができる。
【0056】続いて、本発明の他の実施の形態について
説明する。本実施の形態においては、触媒CVD法によ
りフローティングゲート15の電極層を形成する際の原
料ガスをシラン(SiH4 )とアンモニアとする。この
ように原料ガスを変更したことにより、トンネル絶縁膜
14とその上の凹凸を有する多結晶シリコン膜15との
隙間には図8のSiO2 膜31の代わりにシリコン窒化
膜が形成される。
【0057】本実施の形態においても、凹凸の隙間に形
成されるシリコン窒化膜は絶縁物であるため、多結晶シ
リコン膜15の凹凸部15Aで電界の集中が起こり、低
電圧でFNトンネル電流を発生させて、情報の書き込み
/消去を行うことが可能であり、先の実施の形態と同様
の効果を得ることができる。
【0058】本発明は、上述の実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他
様々な構成が取り得る。
【0059】
【発明の効果】上述の本発明によれば、フローティング
ゲートのトンネル絶縁膜側の界面に1つもしくは複数の
凹凸形状を有することにより、電界強度が増加するた
め、低い電圧で情報の書き込み動作や消去動作を行うこ
とができる。従って、トンネル絶縁膜を薄膜化しなくて
も低電圧化を図ることができるため、情報の保持特性に
優れ、メモリの信頼性を劣化させることがなく、しかも
昇圧回路が不要となって不揮発半導体記憶装置の小型化
や高集積化が可能になる。
【0060】また、フローティングゲートとなる電極層
を触媒CVD法により堆積形成する工程によって、トン
ネル絶縁膜側の界面に凹凸形状を有するフローティング
ゲートを形成することができるので、凹凸形状を形成し
ても工程の増加やトンネル絶縁膜の汚染等の問題を生じ
ないという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のメモリセルの概略断面
図である。
【図2】図1のメモリセルにおける情報の消去動作を説
明する図である。
【図3】図1のメモリセルにおける情報の書き込み動作
を説明する図である。
【図4】A〜C 図1のメモリセルの製造工程を示す工
程図である。
【図5】D、E 図1のメモリセルの製造工程を示す工
程図である。
【図6】図1のメモリセルの製造に用いる触媒CVD装
置の概略構成図である。
【図7】触媒CVD法により形成した凹凸形状を透過型
電子顕微鏡で観察して得られた像である。
【図8】図7の状態を示した模式図である。
【図9】一般的なスタックゲート型メモリセルの断面構
造図である。
【図10】A、B 図9のメモリセルにおける情報の消
去動作及び書き込み動作を説明する図である。
【図11】トンネル絶縁膜の下に凹凸部を形成したメモ
リセルの概略断面図である。
【図12】フローティングゲートの界面に凹凸を形成し
たメモリセルの概略断面図である。
【符号の説明】 1 (スタックゲート型)メモリセル、11 半導体基
体、12 ソース領域、13 ドレイン領域、14 ト
ンネル絶縁膜、15 フローティングゲート(浮遊ゲー
ト)、16 絶縁膜、17 コントロールゲート(制御
ゲート)、18素子分離層、e- 電子、I トンネル
電流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/285 5F101 27/115 Fターム(参考) 4K030 AA06 AA14 AA17 BA29 BB03 BB11 CA04 FA17 LA15 LA19 4M104 AA01 BB01 CC05 DD43 EE03 GG16 HH20 5F001 AA09 AA25 AA33 AA43 AA61 AA62 AA63 AB08 AC02 AC20 AD62 AF06 AF07 AF10 AG02 AG21 5F045 AA06 AA20 AB03 AB32 AB33 AB34 AC01 AC11 AC12 AD12 AE17 AF03 AF13 BB14 BB16 DA51 EB13 HA05 5F083 EP03 EP23 ER03 ER09 ER13 ER14 ER19 GA25 GA30 PR21 5F101 BA07 BA15 BA24 BA28 BA34 BA35 BA36 BB05 BC02 BC03 BD37 BF02 BF03 BF10 BH02 BH03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体領域の表面に形成されたソース領
    域及びドレイン領域と、該ソース領域と該ドレイン領域
    とに挟まれたチャネル領域の上方にトンネル絶縁膜を介
    して形成されたフローティングゲートと、該フローティ
    ングゲートの上方に絶縁膜を介して形成されたコントロ
    ールゲートとを有する不揮発性半導体記憶装置であっ
    て、 上記フローティングゲートの上記トンネル絶縁膜側の界
    面が、1つもしくは複数の凹凸形状を有することを特徴
    とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 半導体領域の表面に形成されたソース領
    域及びドレイン領域と、該ソース領域と該ドレイン領域
    とに挟まれたチャネル領域の上方にトンネル絶縁膜を介
    して形成されたフローティングゲートと、該フローティ
    ングゲートの上方に絶縁膜を介して形成されたコントロ
    ールゲートとを有する不揮発性半導体記憶装置を製造す
    るにあたり、 上記トンネル絶縁膜となる絶縁膜を形成した後に、 上記フローティングゲートとなる電極層を触媒CVD
    (化学的気相成長)法により堆積形成する工程を有する
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記フローティングゲートとなる電極層
    を触媒CVD法により堆積形成する工程において、該電
    極層の上記トンネル絶縁膜側の界面に凹凸形状を形成す
    ることを特徴とする請求項2に記載の不揮発性半導体記
    憶装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005537649A (ja) * 2002-08-29 2005-12-08 マイクロン・テクノロジー・インコーポレイテッド 非コンタクト形態のトンネル分離pウェルを有する不揮発性メモリアレイの構造、製造方法及び操作方法
CN108735753A (zh) * 2018-07-18 2018-11-02 长鑫存储技术有限公司 非易失性半导体存储器件
US10263003B2 (en) 2017-03-24 2019-04-16 Ablic Inc. Semiconductor device and method of manufacturing the same

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