JP2001135237A - 放電型ディスプレイとその製造方法ならびに製造装置 - Google Patents

放電型ディスプレイとその製造方法ならびに製造装置

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JP2001135237A
JP2001135237A JP2000152892A JP2000152892A JP2001135237A JP 2001135237 A JP2001135237 A JP 2001135237A JP 2000152892 A JP2000152892 A JP 2000152892A JP 2000152892 A JP2000152892 A JP 2000152892A JP 2001135237 A JP2001135237 A JP 2001135237A
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渡邊  修
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Abstract

(57)【要約】 【課題】信頼性が高く、そして長寿命な放電型ディスプ
レイとその製造方法ならびに製造装置を提供する。 【解決手段】放電空間内に放電ガスを封入した放電型デ
ィスプレイであって、放電空間内の放電ガスがHe、N
e、Ar、Kr、Xe、Hgから選ばれる少なくとも1
種を含み、かつ、放電ガス中の不純物ガス成分が1pp
m以下であることを特徴とする放電型ディスプレイ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル、プラズマアドレス液晶ディスプレイといっ
た放電型ディスプレイおよびその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】大きく重いブラウン管に代わる画像形成
装置として、軽く、薄型のいわゆる平面型表示パネルが
注目されている。平面型表示パネルとして液晶ディスプ
レイが盛んに開発されているが、これには画像が暗い、
視野角が狭いといった課題が残っている。この液晶ディ
スプレイに代わるものとして自発光型の放電型ディスプ
レイであるプラズマディスプレイパネルは、液晶ディス
プレイに比べて明るい画像が得られると共に、視野角が
広い、さらに大型化、高精細化の要求に応えうることか
ら、そのニーズが高まりつつある。
【0003】プラズマディスプレイパネルの場合、前面
板と背面板との間に設けられた放電空間内で、電極間に
プラズマ放電を生じさせ、放電空間内に封入されたガス
から発生した紫外線を、放電空間内に設けた蛍光体に照
射させることにより表示が行われる。
【0004】また、プラズマアドレス液晶ディスプレイ
でも、プラズマ基板に設けられた放電空間内で、電極間
にプラズマ放電を生じさせ、このプラズマ放電を液晶層
のスイッチとして利用することで表示が行われる。
【0005】従来の放電型ディスプレイの製造方法で
は、例えばプラズマディスプレイパネルについては、平
行電極、セルを区切るための隔壁、蛍光体層などから成
る背面板と、平行電極、誘電体層、保護膜層から成る前
面板を封着フリットで封着した後、あらかじめ背面板側
に設けておいたガラス配管を通して、350℃程度に加
熱しながら真空排気する。室温まで冷却後、放電ガスを
放電空間内に封入し、更にガラス配管を溶断し放電型デ
ィスプレイを完成する。
【0006】このように真空排気を行った後、放電ガス
を封入するといった放電型ディスプレイの製造方法にお
いて、放電空間内の残留不純物ガスの低減が課題であっ
た。
【0007】一般に、プラズマディスプレイパネルやプ
ラズマアドレス液晶ディスプレイなどの放電型ディスプ
レイにおいては、放電ガス中に含まれる不純物ガスの低
減が不十分であると、表示動作が不安定になるなど信頼
性および寿命が低下するといった問題がある。
【0008】この課題に対して、例えば、特開平4-2
45138号公報にはプラズマディスプレイパネルの製
造方法として次のような手段が開示されている。つま
り、前面板と背面板を、封止ガラスを用いて封着した
後、加熱しながらの排気を行う工程において背面板の2
つの隅のそれぞれにガラス管を取りつけ、2本のガラス
管の一方から清浄用ガスを流しもう一方から排出を行う
ことで放電空間内の残留ガスを吸収・排出させる。ま
た、特開平11−329246号公報には、放電ガスと
共にパネル内に不純物ガスが入りこむのを防ぐ手段が開
示されている。すなわち、パネルと真空排気装置の排気
管との間のガラス管に非蒸発型のゲッターを配置するこ
とで、加熱排気中にパネル内から放出され、真空排気装
置の排気管内の温度の低い部分に吸着した不純物ガス
が、放電ガスと共にパネル内に再び入ることを防いでい
る。しかし、これらの方法では、真空排気装置および放
電ガス封入配管に由来する不純物ガスの根本的な低減は
なされておらず、表示動作の信頼性という点で、放電空
間内の不純物ガスの除去が不十分であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、放電
空間内の不純物ガスが少なく表示動作が安定で長寿命な
ディスプレイ得ることを目的とする。
【0010】本発明者等はかかる課題に対して、単に放
電ガスや清浄用ガスの、例えばガスボンベのような供給
源に高純度のものを用いるだけでなく、正に、封着した
部材の内部に封入もしくは流入させる段階における放電
ガスもしくは清浄用ガス中の不純物ガス成分の低減が重
要であることを見出した。つまり、従来の製造方法によ
れば、所定の放電ガスを封入する場合、放電ガスは、ガ
ス封入直前までガス配管の中に密閉されているので、配
管、バルブ、圧力調整器等からなるガス封入系の接ガス
部位(配管、バルブ、圧力調整器等の内壁で、ガスが流
れる時に接する部分)からの放出ガスにより汚染され、
実際に封着した部材の内部に導入される放電ガス中の不
純物ガス成分量は、ボンベに充填された放電ガスの不純
物ガス成分量よりも多くなっていた。
【0011】また、従来の真空排気系では、加熱排気時
にパネルから排出された不純物ガスは、温度の低い真空
排気系部分に吸着しやすく、真空排気系とガス封入系は
部分的に共用しているので、これらの不純物ガスが、放
電ガスの封入時に放電ガスの粘性によりパネル内に再び
入り込みやすい。
【0012】また、上述したガス封入系では、一般に、
ブライトアニールされたステンレス接製配管を用いてい
るので接触ガス部位からの放出ガス量が多く、ガス封入
配管内部の真空排気を行っても、直ぐに放電ガスは汚染
されていた。また、配管の中にガスを流し不純物ガスを
押し出す操作(パージ)を行っても、使用するガス中に
ppmレベルの不純物ガス、特に表面での吸着力の大き
いH2Oガスを含んでいると、バルブの弁座などのガス
が停留しやすいデッドゾーンに不純物ガスが溜まるた
め、やはり、放電ガスは部材の内部に導入される時点で
汚染されていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、放電
空間内に放電ガスを封入したプラズマディスプレイパネ
ル、プラズマアドレス液晶ディスプレイなどの放電型デ
ィスプレイであって、放電空間内の放電ガスがHe、N
e、Ar、Kr、Xe、Hgから選ばれる少なくとも1
種を含み、かつ、放電ガス中の不純物ガス成分が1pp
m以下であることを特徴とする放電型ディスプレイであ
る。
【0014】また、本発明は、封着した部材の内部を真
空排気する工程と封着した部材の内部に放電ガスを封入
する工程を有する放電型ディスプレイの製造方法であっ
て、放電ガス中の不純物ガス成分の濃度が1ppm以下
であることを特徴とする放電型ディスプレイの製造方法
によって達成される。
【0015】さらに、本発明は封着した部材の内部を真
空排気するための配管系と、封着した部材の内部に放電
ガスを封入するための配管系の少なくとも一方におい
て、配管系の内部に表面処理を施したことを特徴とする
放電型ディスプレイの製造装置によって実現される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をプラズマディス
プレイパネルの作製手順に沿って説明する。図2には、
以下の工程を用いて作製したプラズマディスプレイパネ
ルの断面概略図を示す。ただし、本発明はプラズマアド
レス液晶ディスプレイにも適用できる。
【0017】(構成基板作製工程)背面板1の作製方法
について述べる。背面板1に用いるガラス基板は、公知
のものであれば特に限定しないが、一般的なソーダライ
ムガラスやソーダライムガラスをアニール処理したガラ
ス、または、高歪み点ガラス(例えば、旭硝子社製“P
D−200”)等を用いることができる。ガラス基板の
サイズには特に限定はなく、1〜5mmの厚みのガラス
を用いることができる。
【0018】ガラス基板上に銀やアルミ、銅、金、ニッ
ケル、酸化錫、ITO等をスクリーン印刷や感光性導電
ペーストを用いたフォトリソグラフィー法によって、ア
ドレス電極層をパターン形成する。
【0019】さらに、放電の安定化のためにアドレス電
極層の上に誘電体層を設けても良い。
【0020】アドレス電極層を形成したガラス基板上
に、電極層と平行に位置した隔壁をサンドブラスト法、
型転写法、フォトリソグラフィー法等によって形成す
る。本発明に使用する隔壁の材料としては特に限定され
ず、珪素およびホウ素の酸化物を含有する公知のガラス
材料が適用される。また、屈折率が1.5〜 1.68
のガラス材料を70重量%以上含むことがフォトリソグ
ラフィー法によって形成する場合有利である。
【0021】電極層および隔壁層を形成したガラス基板
上に蛍光体層を、感光性蛍光体ペーストを用いたフォト
リソグラフィー法、ディスペンサー法、スクリーン印刷
法等によって形成する。本発明に使用する蛍光体材料は
特に限定されず、公知の蛍光体粉末が適用される。例え
ば、赤色では、Y23:Eu、YVO4:Eu、(Y、
Gd)BO3:Eu、Y23S:Eu、γ−Zn3(PO
42:Mnがある。緑色では、Zn2GeO2:Mn、B
aAl1219:Mn、Zn2SiO4:Mn、LaP
4:Tb、ZnS:Cu,Al、Zn2SiO4:Mn,
As、(ZnCd)S:Cu,Al、ZnO:Znなど
がある。青色では、Sr5(PO43Cl:Eu、Ba
MgAl1423:Eu、BaMgAl1017:Eu、B
aMg2Al1424:Eu、ZnS:Ag+赤色顔料、
2SiO3:Ceなどである。このようにして、背面板
1を作製することができる。
【0022】次に前面板2の作製方法について述べる。
前面板2に用いるガラス基板については、背面板1に述
べたものと同様である。
【0023】ガラス基板上に、酸化錫、ITOなどの透
明電極をリフトオフ法、フォトエッチング法などによっ
て形成する。
【0024】透明電極を形成したガラス基板上に、銀や
アルミ、銅、金、ニッケル等をスクリーン印刷や感光性
導電ペーストを用いたフォトリソグラフィー法によっ
て、バス電極層をパターン形成する。
【0025】透明電極およびバス電極を形成したガラス
基板上に、透明誘電体層をスクリーン印刷法などにより
形成する。本発明に使用する透明誘電体材料は特に限定
されないが、PbO、B23、SiO2を含有する公知
の誘電体材料が適用される。
【0026】さらに、透明誘電体層を保護し放電電圧を
下げる目的で、透明誘電体層を覆う形で保護膜を形成す
る。保護膜には、一般にアルカリ土類金属の酸化物を用
いることができる。特にMgOは耐スパッタ性に優れ、
2次電子放出係数が高いため、好ましく適用される。M
gO保護膜は電子ビーム蒸着法、Mgターゲットの反応
性スパッタ法、イオンプレーティング法で形成する。こ
のようにして前面板2を作製することができる。
【0027】(封着工程)前面板と背面板を封着用のガ
ラスフリットを用いて封着する工程(封着工程)につい
て述べる。
【0028】本発明に使用する封着用のガラスフリット
材料は特に限定されないが、例えば、PbO、B23
を含有する低融点ガラスとセラミックスフィラーからな
る複合系フリットや、PbO、ZnO、B23等からな
る結晶性フリットを好ましく用いることができる。各組
成については、使用するガラス基板の熱膨張係数や封着
後の工程での最高処理温度などによって適宜選択するこ
とができる。
【0029】前面板と背面板の間の所定の位置に封着用
ガラスフリットを配置する方法としては、あらかじめ成
形型で作製しておいた成形体を用いる他に、封着用ガラ
スフリットをペースト化し、背面板と前面板のどちらか
一方、または双方に塗布することができる。封着用ガラ
スフリットペーストに用いるポリマーおよび溶媒は特に
限定されず公知のものが適用される。例えば、ポリマー
としてはポリメチルメタクリレート(PMMA)などの
アクリル系樹脂、溶媒としてα−ターピネオール等であ
る。塗布方法としては、スクリーン印刷法、ディスペン
サー法などを用いることができる。
【0030】次に、封着後のパネルの厚み方向のばらつ
きを少なくするように、前面板および背面板に均等に外
力を加えて支持する。外力を加える方法としては、耐熱
合金(例えば、インコネル合金など)製クリップや、金
属製平板などを用いることができる。
【0031】また、真空排気用のガラス配管を設けるた
め、ガラス配管と、背面板または前面板との接触部位
に、同様の封着用ガラスフリットを配置しておく。配置
方法としては、成形体を用いる他に、ペーストを塗布す
る方法などがある。
【0032】ガラスフリットの軟化点以上の温度で一定
時間上記のように保持することで前面板と背面板、およ
び構成基板とガラス配管を封着する。封着温度や保持時
間は、ガラスフリットの材料により適宜設定することが
できる。封着後に一度室温付近まで冷却後、後述する真
空排気・放電ガス封入工程を行ってもよいが、あらかじ
め、構成基板の真空排気用ガラス管と排気装置を接続し
ておき、室温まで冷却せずに真空排気・放電ガス封入工
程を行ってもよい。
【0033】(真空排気・放電ガス封入工程)真空排気
・放電ガス封入工程の説明に先立ち、本発明は、放電型
ディスプレイの放電空間内の放電ガス中の不純物ガス成
分を1ppm以下とすることが重要である。放電ガスと
は、放電により構成基板に設けられた蛍光体を励起する
紫外線を発生させることができるガスであり、He、N
e、Ar、Kr、Xe、Hgから選ばれる少なくとも1
種を含むガスを指す。また、不純物ガスとは構成基板で
放電が生じている電極や誘電体の保護膜と蛍光体のどち
らか一方、または双方を劣化させるガス成分であり、例
えばH2O、N2、CO、O2、CO2から選ばれるガスが
挙げられる。特にH2Oは吸着性のガスであるため、蛍
光体表面や前面板の保護膜表面に吸着しやすく、輝度が
減少したりや放電電圧が上昇するということが生じやす
い。
【0034】不純物ガス成分が1ppmよりも多い場
合、表示動作などの信頼性や寿命特性が低下する。
【0035】かかる不純物ガス成分の低濃度化を実現す
るには、単に真空排気工程、放電ガス封入工程の系内に
供給する清浄用ガス、放電ガスに不純物ガス成分の少な
いものを用いるだけでなく、正に配管から封着したディ
スプレイ用部材の内部に供給する段階の清浄用ガス、放
電ガスの不純物ガス成分の濃度を1ppm以下に制御す
ることが重要である。封着した(ディスプレイ用)部材
とは、真空排気用のラインやガス封入ラインと接続した
際に系として気密が保たれる状態のディスプレイの部材
もしくは半完成品を指し、例えば前出の封着した前面板
と背面板が該当する。
【0036】配管から封着した部材の内部に供給する段
階の清浄用ガス、放電ガスを上記の規定の純度とするた
めには、ガス封入系の接ガス部位や排気装置の配管内部
からの放出ガスが少ないことが望ましく、そのビルドア
ップレートが1×10-7Pa・m3/s以下であること
が好ましい。ここで、ビルドアップレートとは、真空状
態から真空排気を停止した時の、密閉された空間の圧力
上昇速度に空間の体積を乗じたものであり、単位時間当
たりに表面から空間に放出されるガス量を示すものであ
る。ビルドアップレートを1×10-7Pa・m3/s以
下とすることで、表示動作を安定に行うことができるデ
ィスプレイを作製することができる。
【0037】ビルドアップレートを1×10-7Pa・m
3/s以下にするためには、排気装置の排気系内壁やガ
ス封入系の接ガス部位には、放出ガスの増大、不純物ガ
スの再吸着を防止する表面処理を施した製造装置を用い
ることが重要である。表面処理としては、電解研磨ある
いは複合電解研磨がよい。より好ましくは、電解研磨あ
るいは複合電解研磨した後、更にパシベーション処理を
施すことがよい。被表面処理材料としてはSUS306
やSUS316などのステンレスを用いることが好まし
い。電解研磨とは、電解液(例えば、H3PO4など)
に被表面処理材料を浸し、電圧を加えて表層の凸部に電
界を集中させて溶出させる方法である。複合電界研磨と
は電解液(例えば、NaNO3など)の中に研磨材を入
れ、電極を回転させて削りながら溶出させる方法であ
る。いずれの方法も、表面の粗さをサブミクロンオーダ
ーまで小さくできるので表面積が減少するだけでなく、
再表面に不動態層が形成されるため、放出ガスの増大、
不純物ガスの再吸着を防ぐことができると考えられる。
パシベーション処理とは、水分濃度が非常に低い雰囲気
下で被表面処理材料を加熱することで、その表面に緻密
な酸化膜などの不動態膜を形成する方法である。被表面
処理材料としてステンレスを用いた場合、Cr 23酸化
膜が形成される。この他の表面処理方法としては、Ti
−NやNi−W−Pなどのコーティングを行ってもよ
い。
【0038】また、バルブの弁座の材質には“バイト
ン”、“テフロン(登録商標)”などの有機物ではな
く、金属を用いることが好ましい。
【0039】封着した部材内部を真空排気し、放電ガス
を封入する工程を図1に示す。真空排気工程において
は、封着された構成基板のガラス配管から放電空間内の
真空排気を行い、10-2Pa程度まで到達したら、封着
された構成基板およびガラス配管の加熱を始める。加熱
することで、放電内部表面などに吸着しているガスは表
面から脱離し、そして活発に運動することでパネルから
排出される。加熱温度は、封着フリットが流動性を示さ
ない範囲であれば特に限定されず、前面板の保護膜にM
gOを用いた場合では200〜380℃程度がよい。ま
た、保持時間も特に限定されず、大型のパネルになれば
保持時間は長くなるが、42インチ程度のパネルでも1
0時間以下程度である。
【0040】この真空排気工程中においてガス封入系の
接ガス部位からの放出ガスにより放電ガスが汚染(放電
ガス中の不純物ガス量が増加)するのを抑制するため、
本工程において放電ガスを封入する時以外には、配管内
部にH2Oガス成分が0.1ppm以下のガスをフロー
させる、すなわちパージすることが好ましい。前述のよ
うにH2Oガスは不純物ガス成分の内でも特に表面での
吸着力が大きいため、一旦吸着すると室温では少しずつ
しか表面から脱離せず、放電ガスを汚染してしまうが、
2Oガス成分が0.1ppm以下のガスでパージする
ことで、ガス封入系のバルブや圧力調整器などのガスが
停留しやすいところに吸着するH20量が少なくなり、
ディスプレイに封入する放電ガス中の不純物ガス成分の
増加を抑制することができる。
【0041】このようなガス封入系のパージは、図1に
示すパージを行うための機構を有した製造装置を用いる
ことで可能である。比較のため図3に従来の製造装置の
排気系とガス封入系の概略を示す。従来の製造装置では
バルブA23とバルブB24しかないので、真空排気工
程ではバルブA23が開、バルブB24が閉のため、放
電ガスは密閉される。密閉された放電ガスは、接ガス部
位からの放出ガスにより汚染され、密閉される時間が長
いほど放電ガス中の不純物ガスは増加する。しかし、図
1に示すようなバルブC25とバルブD26を設置した
製造装置では、真空排気工程において、バルブA23を
開、バルブB24を開、バルブC25を閉、バルブD2
6を開とすることで、放電ガスは密閉されずパージライ
ン18でパージできる。さらに本発明では、前述したよ
うに放出ガスの増大および不純物ガスの再吸着を防ぐた
めの表面処理を施したガス封入系であるので、放電ガス
はより一層汚染されにくい。
【0042】パージさせるガスは放電ガス以外には、窒
素、酸素などを好ましく用いることができる。充填され
たボンベの状態でのH2Oガス成分が0.1ppmより
も高い場合では、ガス封入系に非蒸発型ゲッターを用い
たガス精製器などを設けた製造装置を用いることで、
0.1ppm以下にすることができる。非蒸発型のゲッ
ターとしては特に限定されず、Zr−V−Fe合金(例
えばサエスゲッターズ製ST707)などを好ましく用
いることができる。ガス精製器を設置する位置は、図1
において、圧力調整器17とバルブB24の間が好まし
い。
【0043】パージ流量は特に限定されないが、効率的
にパージを行うには、1〜500sccm程度であるこ
とが望ましい。sccmは、0℃、1.013×105
Paに換算して1分当たりに流れるガス量を表す単位で
ある。
【0044】ガス封入系のパージを放電ガス以外で行っ
た場合には、放電ガス封入時に放電空間内にこのパージ
ガスが混入しないように、あらかじめパージ用ガスを止
め、排気装置で配管内部を排気し、パージに使用するガ
スを放電ガスに変更しておくことが必要である。
【0045】また、排気を行いながら一定温度で加熱す
る時に、より効果的に放電空間内の残留ガスを少なくす
る目的で、ガスの導入・排気を繰り返したり、あらかじ
め2本以上設けたガラス配管で、一方からガスを導入し
ながらもう片一方から排気を行ったりすることもでき
る。このときに使用するガスにも、前述した放電ガス、
パージ用ガスを用いることができる。放電ガスを用いた
場合では、前面板の電極を用いて放電を行うことによ
り、放電内部表面に吸着したガスをより効率的に脱離・
排出することができる。
【0046】排気しながら所定の加熱を行った後、排気
を続けながら室温付近まで構成基板を冷却し、放電ガス
を所定の圧力まで封入する。そしてガラス配管を溶断す
る。溶断には、ガスバーナーや電熱ヒーターなどを用い
ることができる。
【0047】最後に、駆動回路を実装してディスプレイ
を完成する。
【0048】
【実施例】以下に、本発明を実施例を用いて具体的に説
明する。但し、本発明はこれに限定されない。
【0049】(測定方法) (1)放電空間内の不純物ガス成分 放電空間の不純物ガスは、真空中でパネルを破壊し、放
出されたガスを高感度の四重極質量分析計を用いて測定
した。パネルを破壊する前に、チャンバーおよびパネル
の加熱脱ガス処理を真空中で行い、室温まで冷却後、チ
ャンバー内部の残留ガスが十分に低下してからパネルを
破壊した。
【0050】(2)ガス中の不純物分析 ガス封入系をフローし、封着した部材内部に封入するガ
ス中の不純物分析は、排気装置と封着部材のガラス配管
を接続しているところに大気圧イオン化質量分析計(A
PIMS)を接続し、封着部材内部に放電ガスを封入す
るのと同時に測定を行った。
【0051】(3)ビルドアップレート ビルドアップレートは、ダイナミックレンジの広いイオ
ンゲージを真空排気ライン、およびガス封入ラインに取
りつけて測定した。ガス封入系内部を排気装置を用いて
真空排気した後、真空排気用のバルブを閉じた。この後
の圧力の変化をパソコンに取りこみ、昇圧速度に、ガス
封入系内の体積を乗じて算出した。
【0052】(実施例1)プラズマディスプレイパネル
を以下の手順にて作製した。
【0053】旭硝子社製“PD−200”ガラス基板上
に、感光性銀ペーストを用いたフォトリソグラフィー法
によりアドレス電極パターンを形成した後焼成した。ア
ドレス電極が形成されたガラス基板上に誘電体層をスク
リーン印刷法により20μmの厚みで形成した。しかる
後、感光性隔壁ペーストを用いたフォトリソグラフィー
法により隔壁パターンを形成した。次に蛍光体層をディ
スペンサー法にて形成した。蛍光体粉末は、赤:(Y,
Gd,Eu)BO3、緑:(Zn,Mn)2SiO4
青:(Ba、Eu)MgAl1017の組成のものを用い
た。このようにして背面板を得た。
【0054】同じく“PD−200”ガラス基板上に、
フォトエッチング法によりITO電極を形成した後、感
光性銀ペーストを用いたフォトリソグラフィー法により
バス電極パターンを形成した。しかる後、透明誘電体層
をスクリーン印刷法により30μmの厚みで形成した。
さらにMgO保護膜を電子ビーム蒸着法により500n
m形成した。このようにして前面板を得た。
【0055】次に、封着用ガラスフリットペーストをデ
ィスペンサー法を用いて背面板に塗布した。封着用ガラ
スフリットはPbO、B23およびセラミックスフィラ
ーからなる複合系であり、軟化点は410℃である。溶
媒はα−ターピネオール、ポリマーにはPMMAを用い
た。
【0056】背面板のアドレス電極とバス電極が平行す
るように背面板と前面板とを配置して、インコネル製耐
熱クリップを用いて、前面板および背面板の面内の中心
軸に対称に外力を加えた。封着は450℃で15分間行
った。昇温および降温速度は5℃/分で行った。前面板
と背面板を封着する時に一緒に、背面板側にガラス配管
を設けた。
【0057】図1に示した製造装置で封着した部材の真
空排気およびガス封入を行った。ガラス配管を通して、
封着した前面板と背面板の内部の真空排気を行った。こ
の封着した部材内部の真空度が1×10-3Pa以下に達
した後に、このまま排気を行いながら350℃で5時間
の加熱を行った。次に加熱したまま封着した部材内部に
Xe5%−Neガスを53kPaまで封入し前面板で3
0分間放電を行い、再び排気を行った。排気を行いなが
ら、加熱を止め、室温まで冷却した。また、本工程にお
いて真空排気を行っている間は、ガス・nにXe5%−
Neガスを5sccmの流量で流し、パージを行った。
【0058】上記の加熱中の放電およびパージには、ボ
ンベ充填時の不純物レベル50ppmのXe5%−Ne
ガスを非蒸発型ゲッターを用いたガス精製器(図示せ
ず)を通過させたものを用いた。ガス精製器は圧力調整
器17とバルブB24の間に設置した。ガス精製器を通
過したXe5%−Neガス中の不純物ガスは、H2Oが
最も多かったが、トータルでも0.001ppmであっ
た。
【0059】ガス封入系には、電解研磨処理されたSU
S316ステンレスを用いた配管、バルブ、圧力調整器
を使用した。ガス供給系のビルドアップレートは8×1
-8Pa・m3/sであった。
【0060】次にガス封入系のパージを止め、加熱中の
放電およびパージで用いたのと同じ精製ガスを放電ガス
として、67kPaの圧力になるように放電空間に封入
した。封入時の放電ガスの不純物ガス分析をガラス配管
のところで行った結果、0.2ppmであった。
【0061】ガラス配管を電熱ヒーターを用いて溶断
し、最後に、駆動回路を実装して、表示画素数640×
480セルのプラズマディスプレイパネルを作製した。
【0062】放電空間内の不純物ガス成分の分析を行っ
た結果、0.4ppmであった。同条件で作製のプラズ
マディスプレイパネルの6ヶ月の連続点灯後において、
非点灯セル数の増加は2セルであった。また、同条件で
作製のプラズマディスプレイパネルを1ヶ月点灯させず
に放置した後の点灯においては、非点灯セル数の増加は
なかった。非点灯セルとは全く点灯しないセルのほか
に、安定に連続して点灯せず断続的に点灯しているセル
も指す。画素サイズ、ディスプレイの大きさ、表示する
映像にもよるが、一般に非点灯セル数は少ない方が良
く、10個以下さらには5個以下であることが好まし
い。すなわち、本実施例で作製したディスプレイの表示
動作は良好であった。
【0063】(実施例2)不純物ガス成分が0.001
ppmの窒素ガスを300sccmの流量でパージさせ
た後、ガス封入系を真空排気し、放電ガスを封入した以
外は、実施例1と同様にパネルを作製した。封入時の放
電ガスの不純物ガス分析をガラス配管のところで行った
結果、不純物ガス成分量は0.5ppmであった。
【0064】放電空間内の不純物ガス成分の分析を行っ
た結果、0.7ppmであった。6ヶ月連続点灯後にお
いて、非点灯セル数の増加は5セルであった。また、1
ヶ月点灯させずに放置した後の点灯においては、非点灯
セルの増加はなかった。すなわち、表示動作は良好であ
った。
【0065】(実施例3)ガス封入系のパージを行わな
かった以外は、実施例1と同様にパネルを作製した。封
入時の放電ガスの不純物ガス分析をガラス配管のところ
で行った結果、不純物ガス成分量は0.7ppmであっ
た。
【0066】放電空間内の不純物ガス成分の分析を行っ
た結果、0.9ppmであった。6ヶ月連続点灯後にお
いて、非点灯セル数の増加は7セルであった。また、1
ヶ月点灯させずに放置した後の点灯においては、非点灯
セル数の増加は2セルであった。すなわち、表示動作は
良好であった。
【0067】(比較例1)ビルドアップレートが9×1
-5Pa・m3/sとなる表面処理をしていないブライ
トアニールステンレス配管を用いたガス封入系を用い、
ガス封入系のパージを行わずに放電ガスを封入した以外
は、実施例1と同様にパネルを作製した。封入時の放電
ガスの不純物ガス分析をガラス配管のところで行った結
果、不純物ガス成分量は20.0ppmであった。
【0068】放電空間内の不純物ガス成分の分析を行っ
た結果、21.2ppmであった。6ヶ月の連続点灯後
において、非点灯セル数の増加は18セルであった。ま
た、1ヶ月点灯させずに放置した後の点灯においては、
非点灯セル数の増加は20セルであった。すなわち、表
示動作は良好ではなかった。
【0069】(比較例2)ビルドアップレートが8×1
-8Pa・m3/sとなるガス封入系を用い、更にH2
ガス成分が2ppmの窒素ガスを300sccmの流量
でパージさせた後、ガス封入系を真空排気し、放電ガス
を封入した以外は、実施例1と同様にパネルを作製し
た。封入時の放電ガスの不純物ガス分析をガラス配管の
ところで行った結果、不純物ガス成分量は3.0ppm
であった。
【0070】放電空間内の不純物ガス成分の分析を行っ
た結果、3.5ppmであった。6ヶ月の連続点灯後に
おいて、非点灯セル数の増加は8セルであった。また、
1ヶ月点灯させずに放置した後の点灯においては、非点
灯セル数の増加は15セルであった。すなわち、表示動
作は良好ではなかった。
【0071】(実施例4)プラズマアドレス液晶ディス
プレイを以下の手順で作製した。
【0072】まず、プラズマ基板を次の様に作製した。
旭硝子社製“PD−200”ガラス基板上に、Niの感
光性ペースト法を用いてストライプ状のアノード電極、
およびカソード電極を形成した後、、感光性ペースト法
を用いて、セルを区切るための隔壁を形成した。次に、
アノード電極、カソード電極、隔壁を形成した基板に、
ディスペンサーを用いて封着用ガラスフリットペースト
を塗布した後、乾燥させ、50μm程度の薄板ガラスと
貼り合わせ、450℃で封着を行った。この時、真空排
気用のガラス管も設けた。放電ガスの封入圧を4kPa
としたこと以外は、実施例1と同様に真空排気、放電ガ
スの封入を行った。
【0073】封入時の放電ガスの不純物ガス分析をガラ
ス配管のところで行った結果、不純物ガス成分量は0.
7ppmであった。
【0074】次にカラーフィルター基板を作製方法し
た。旭硝子社製“PD−200”ガラス基板上に黒色塗
料をスピンコータ-で塗布した後、フォトレジスト法を
用いてブラックマトリックスパターン(BM)を作製し
た。同様に、RGBの各色についても同様にフォトレジ
スト法を用いて、順次パターン形成を行った。BM、R
GBのパターンを形成した基板に、カラーフィルターの
保護およびカラーフィルターの凹凸を軽減するため、オ
ーバーコート剤を塗布した。更に、フォトエッチング法
を用いて、ITOパターンを形成して、カラーフィルタ
ー基板を作製した。
【0075】次に、液晶注入を行った。プラズマ基板の
薄板側配向剤を塗布し、ラビングを行った。一方、カラ
ーフィルター基板には液晶注入用の穴を設けた後、同様
に配向剤を塗布し、ラビングを行った。そして、液晶ギ
ャップを決めるためのビーズを均一に散布した。更に、
プラズマ基板との接着のため、カラーフィルター基板の
周辺部にUV硬化樹脂を塗布した。プラズマ基板とカラ
ーフィルター基板を重ね合わせ、UV照射を行いシール
剤を硬化させた。最後にギャップ間に液晶を注入し、駆
動回路を実装してプラズマアドレス液晶ディスプレイを
作製した。
【0076】放電空間内の不純物ガス成分の分析を行っ
た結果、0.9ppmであった。同条件で作製のプラズ
マアドレス液晶ディスプレイの6ヶ月の連続点灯後にお
いて、非点灯セル数の増加は5セルであった。また、同
条件で作製のプラズマアドレス液晶ディスプレイを1ヶ
月点灯させずに放置した後の点灯において、非点灯セル
数の増加は1セルであった。すなわち、表示動作は良好
であった。
【0077】(実施例5)複合電解研磨されたSUS3
16ステンレスをガス封入系に用いたこと以外は、実施
例1と同様にパネルを作製した。封入時の放電ガスの不
純物ガス分析をガラス配管のところで行った結果、不純
物ガス成分量は0.2ppmであった。
【0078】放電空間内の不純物ガス成分の分析を行っ
た結果、0.4ppmであった。6ヶ月連続点灯後にお
いて、非点灯セル数の増加は2セルであった。また、1
ヶ月点灯させずに放置した後の点灯においては、非点灯
セルの増加はなかった。すなわち、表示動作は良好であ
った。
【0079】(実施例6)複合電解研磨した後、更にパ
シベーション処理したSUS316ステンレスをガス封
入系に用いたこと以外は、実施例1と同様にパネルを作
製した。封入時の放電ガスの不純物ガス分析をガラス配
管のところで行った結果、不純物ガス成分量は0.1p
pmであった。
【0080】放電空間内の不純物ガス成分の分析を行っ
た結果、0.2ppmであった。6ヶ月連続点灯後にお
いて、非点灯セル数の増加は2セルであった。また、1
ヶ月点灯させずに放置した後の点灯においては、非点灯
セルの増加はなかった。すなわち、表示動作は良好であ
った。
【0081】(比較例3)ガス封入系にガス精製器を設
置しなかった以外は、実施例1と同様にパネルを作製し
た。封入時の放電ガスの不純物ガス分析をガラス配管の
ところで行った結果、不純物ガス成分量は52.3pp
mであった。
【0082】放電空間内の不純物ガス成分の分析を行っ
た結果、58.3ppmであった。6ヶ月連続点灯後に
おいて、非点灯セル数の増加は14セルであった。ま
た、1ヶ月点灯させずに放置した後の点灯においては、
非点灯セルの増加は17セルであった。すなわち、表示
動作は良好ではなかった。
【0083】(比較例4)ガス封入系にガス精製器を設
置せず、ガス供給系のパージを行わずに放電ガスを封入
した以外は、実施例1と同様にパネルを作製した。封入
時の放電ガスの不純物ガス分析をガラス配管のところで
行った結果、不純物ガス成分量は67.0ppmであっ
た。
【0084】放電空間内の不純物ガス成分の分析を行っ
た結果、72.6ppmであった。6ヶ月連続点灯後に
おいて、非点灯セル数の増加は21セルであった。ま
た、1ヶ月点灯させずに放置した後の点灯においては、
非点灯セルの増加は20セルであった。すなわち、表示
動作は良好ではなかった。
【0085】実施例1〜6、および比較例1〜4の、パ
ージの有無、パージガス、ガス精製器の有無、封入時の
放電ガス中の不純物ガス成分、放電空間内の不純物ガス
成分、6ヶ月連続点灯における非点灯セルの増加数、お
よび1ヶ月点灯させずに放置した後の点灯における非点
灯セルの増加数を表1に示す。
【0086】
【表1】
【0087】
【発明の効果】本発明によって放電空間内に存在する不
純物ガス成分が少なく、信頼性が高く、そして長寿命な
放電型ディスプレイを作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放電型ディスプレイの製造工程を示す
概略図である。
【図2】本発明の放電型ディスプレイの断面概略図であ
る。
【図3】従来の製造装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1 :背面板 2 :前面板 3,4:ガラス基板 5 :アドレス電極 6 :誘電体 7 :隔壁 8 :蛍光体 9 :透明電極 10 :バス電極 11 :透明誘電体 12 :保護膜 13 :封着用ガラスフリット 14 :放電空間 15 :ガス封入系 16 :放電ガスの供給用ボンベ 17 :圧力調整器 18 :パージライン 19 :真空排気ライン 20 :ガス封入ライン 21 :排気装置 22 :ガラス配管 23 :バルブA 24 :バルブB 25 :バルブC 26 :バルブD
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C012 AA09 PP01 5C040 FA09 GJ01 GJ08 JA23 JA31 5C094 AA37 BA31 CA19 GB10

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電空間内に放電ガスを封入した放電型デ
    ィスプレイであって、放電空間内の放電ガスがHe、N
    e、Ar、Kr、Xe、Hgから選ばれる少なくとも1
    種を含み、かつ、放電ガス中の不純物ガス成分が1pp
    m以下であることを特徴とする放電型ディスプレイ。
  2. 【請求項2】不純物ガス成分がH2O、N2、CO、
    2、CO2から選ばれるる少なくとも1種を含んでいる
    ことを特徴とする請求項1記載の放電型ディスプレイ。
  3. 【請求項3】放電型ディスプレイが、プラズマディスプ
    レイパネル、およびプラズマアドレス液晶ディスプレイ
    のいずれかであることを特徴とする請求項1または2記
    載の放電型ディスプレイ。
  4. 【請求項4】封着した部材の内部を真空排気する工程
    と、封着した部材の内部に放電ガスを封入する工程を有
    する放電型ディスプレイの製造方法であって、放電ガス
    中の不純物ガス成分の濃度が1ppm以下であることを
    特徴とする放電型ディスプレイの製造方法。
  5. 【請求項5】放電ガス中の不純物ガス成分がH2O、
    2、CO、O2、CO2から選ばれる少なくとも1種で
    あることを特徴とする請求項4記載の放電型ディスプレ
    イの製造方法。
  6. 【請求項6】封着した部材の内部を真空排気する工程
    と、封着した部材の内部に放電ガスを封入する工程の少
    なくとも一方において、ビルドアップレートが1×10
    -7Pa・m3/s以下である配管を用いることを特徴と
    する請求項4または5記載の放電型ディスプレイの製造
    方法。
  7. 【請求項7】封着した部材の内部を真空排気する工程に
    おいて、放電ガスを封入するための配管内部をH20ガ
    ス成分が0.1ppm以下のガスでパージすることを特
    徴とする請求項4〜6のいずれか記載の放電型ディスプ
    レイの製造方法。
  8. 【請求項8】放電型ディスプレイが、プラズマディスプ
    レイパネル、およびプラズマアドレス液晶ディスプレイ
    のいずれかであることを特徴とする請求項4〜7のいず
    れか記載の放電型ディスプレイの製造方法。
  9. 【請求項9】封着した部材の内部を真空排気するための
    配管系と、封着した部材の内部に放電ガスを封入するた
    めの配管系の少なくとも一方において、配管系内部に表
    面処理を施したことを特徴とする放電型ディスプレイの
    製造装置。
  10. 【請求項10】前記表面処理が電解研磨または複合電解
    研磨であることを特徴とする請求項9記載の放電型ディ
    スプレイの製造装置。
  11. 【請求項11】前記表面処理が電解研磨または複合電解
    研磨した後、更にパシベーション処理であることを特徴
    とする請求項9記載の放電型ディスプレイの製造装置。
  12. 【請求項12】封着した部材の内部に放電ガスを封入す
    るための配管系であって、配管系内部をガスでパージす
    る機構を有することを特徴とする請求項9記載の放電型
    ディスプレイの製造装置。
  13. 【請求項13】封着した部材の内部に放電ガスを封入す
    るための配管系にガス精製器が取り付けられていること
    を特徴とする請求項9記載の放電型ディスプレイの製造
    装置。
  14. 【請求項14】放電型ディスプレイが、プラズマディス
    プレイパネル、およびプラズマアドレス液晶ディスプレ
    イのいずれかであることを特徴とする請求項9〜13の
    いずれか記載の放電型ディスプレイの製造装置。
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