JP2001043802A - ガス放電パネルの製造方法 - Google Patents

ガス放電パネルの製造方法

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JP2001043802A
JP2001043802A JP2000148963A JP2000148963A JP2001043802A JP 2001043802 A JP2001043802 A JP 2001043802A JP 2000148963 A JP2000148963 A JP 2000148963A JP 2000148963 A JP2000148963 A JP 2000148963A JP 2001043802 A JP2001043802 A JP 2001043802A
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envelope
gas
sealing
temperature
sealing material
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JP2000148963A
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Hidetaka Tono
秀隆 東野
Nobuaki Nagao
宣明 長尾
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】排気工程における排気を効率良く行えるガス放
電パネルの製造方法を提供すること。 【解決手段】真空排気工程において、加熱炉51内の温
度を封着材層の軟化点よりも低い温度(排気ベーキング
温度)で加熱(ベーキング)しながら、開閉バルブ53
fを適度に開いた状態で、ターボ分子ポンプ53b及び
ロータリーポンプ53cを作動させて外囲器40内を真
空状態にまで吸引し、その後、ガス導入系統52から放
電ガスを外囲器40内に所定圧(例えば、0.05MP
a)導入する。そして、次に、ガス導入系統52からの
放電ガス導入を止め、吸引排気系統53から外囲器内の
放電ガスを吸引排出させ、外囲器40内を再び真空状態
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンピュータのモニ
タおよびテレビ等の画像表示に用いるプラズマディスプ
レパネル等のガス放電パネルの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】以下では、従来のプラズマディスプレイ
パネルについて図面を参照しながら説明する。図8は交
流型(AC型)のプラズマディスプレイパネル(以下、
「PDP」と記載する。)の概略を示す断面図である。
図8において、110は前面ガラス基板であり、この前
面ガラス基板110上に放電電極111が形成されてい
る。さらに、放電電極111は、誘電体ガラス層112
及び酸化マグネシウム(MgO)からなる誘電体保護層
113により覆われている(例えば特開平5−3429
91号公報参照)。
【0003】また、120は背面ガラス基板であり、こ
の背面ガラス基板120上には、アドレス電極121、
これを覆う可視光反射層122及び隔壁123、蛍光体
層124が設けられており、130が放電ガスを封入す
る放電空間となっている。前記蛍光体層はカラー表示の
ために、赤、緑、青の3色の蛍光体層が順に配置されて
いる。上記の各蛍光体層124は、放電によって発生す
る波長の短い紫外線(例えば、波長147nm)により
励起発光する。
【0004】蛍光体層124を構成する蛍光体として
は、一般的に以下の材料が用いられている。 「青色蛍光体」: BaMgAl1017:Eu 「緑色蛍光体」: Zn2SiO4:MnまたはBaAl1219:Mn 「赤色蛍光体」: Y23:Eu又は(YxGd1-x)BO3:Eu 各色蛍光体は以下のようにして作製できる。
【0005】青色蛍光体(BaMgAl1017:Eu)
は、まず、炭酸バリウム(BaCO 3 )、炭酸マグネシ
ウム(MgCO3)、酸化アルミニウム(α−Al
23)をB a,Mg,Alの原子比で1対1対10に
なるように配合する。次に、この混合物に対して所定量
の酸化ユーロピウム(Eu23)を添加する。そして、
適量のフラックス(AlF2,BaCl2)と共にボール
ミルで混合し、1400℃〜1650℃で所定時間(例
えば、0.5時間)、還元雰囲気(H2或いはN2中)で
焼成して得られる。
【0006】赤色蛍光体(Y23:Eu)は、原料とし
て水酸化イットリウムY2(OH)3と硼酸(H3BO3)と
Y,Bの原子比1対1になるように配合する。次に、こ
の混合物に対して所定量の酸化ユーロピウム(Eu
23)を添加し、適量のフラックスと共にボールミルで
混合し、空気中1200℃〜1450℃で所定時間(例
えば1時間)焼成して得られる。
【0007】緑色蛍光体(Zn2SiO4:Mn)は、原
料として酸化亜鉛(ZnO)、酸化珪素(SiO2)をZ
n,Siの原子比2対1になるように配合する。次にこ
の混合物に所定量の酸化マンガン(Mn23)を添加
し、ボールミルで混合後、空気中1200℃〜1350
℃で所定時間(例えば0.5時間)焼成して得られる。
上記製法で作製された蛍光体粒子を粉砕後、ふるい分け
することにより、所定の粒径分布を有する蛍光体材料が
得られる。
【0008】以下従来のPDPの製造方法について説明
する。まず、前面ガラス基板上に放電電極を形成し、こ
れを覆うように誘電体ガラスからなる誘電体層を形成
し、さらにこの誘電体層の上にMgOからなる保護層を
形成する。次に、背面ガラス基板上にアドレス電極を形
成し、その上に誘電体ガラスからなる可視光反射層と、
ガラス製の隔壁を所定のピッチで作成する。
【0009】これらの隔壁に挟まれた各空間内に、上述
したようにして作製した赤色蛍光体,緑色蛍光体,青色
蛍光体を含む各色蛍光体ペーストをそれぞれ配設するこ
とによって蛍光体層を形成し、形成後500℃程度で蛍
光体層を焼成し、ペースト内の樹脂成分等を除去する
(蛍光体焼成工程)。蛍光体焼成後、背面ガラス基板の
周囲に前面ガラス基板との封着用ガラスフリットを塗布
し、ガラスフリット内の樹脂成分等を除去するために3
50℃程度で仮焼する(封着用ガラス仮焼工程)。
【0010】その後、放電電極、誘電体ガラス層および
保護層を順次形成した前面ガラス基板と、前記背面ガラ
ス基板を隔壁を介して表示電極とアドレス電極が直交す
るよう対向配置し、450℃程度で焼成し、封着ガラス
によって、周囲を密封する(封着工程)。その後、所定
の温度(350℃程度)までに加熱しながらパネル内を
排気し(排気工程)、終了後に放電ガスを所定の圧力だ
け導入する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のプ
ラズマディスプレイパネルの製造方法においては、パネ
ル作製後の発光特性及び放電特性を安定化させるエージ
ング工程において、及び通常の作動時に発光特性が次第
に劣化するという課題が存在する。これは前記排気工程
において、十分に内部空間内の不純物(水蒸気、酸素、
窒素、炭酸ガスなどの放電ガスと異なる組成のガス成分
である。)が清浄されず、内部空間に残留しているため
である。
【0012】本発明は、上記した問題に鑑みてなされた
ものであって、パネルの製造工程に必要な排気工程にお
ける排気を効率良く行えるガス放電パネルの製造方法を
提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、 発光セル同士を隔てる隔壁が主表面に形成された
第1基板の当該隔壁側表面上に第2基板を対向配置する
ことにより外囲器を形成する外囲器形成ステップと、当
該外囲器における両基板の外周部同士を封着材で封着す
る封着ステップと、当該外囲器の内部のガスを排気する
排気ステップと、当該外囲器の内部に放電ガスを封入す
る封入ステップとを備えるガス放電パネルの製造方法で
あって、前記排気ステップは、外囲器内を真空排気する
サブステップと、その後、外囲器の内部に放電ガスに対
して不純物とならないガスを実質的な成分とする洗浄ガ
スを充填するサブステップと、その後、外囲器の内部を
真空排気するサブステップを含むことを特徴とする。
【0014】また、発光セル同士を隔てる隔壁が主表面
に形成された第1基板の当該隔壁側表面上に第2基板を
対向配置することにより外囲器を形成する外囲器形成ス
テップと、当該外囲器における両基板の外周部同士を封
着材で封着する封着ステップと、当該外囲器の内部のガ
スを排気する排気ステップと、当該外囲器の内部に放電
ガスを封入する封入ステップとを備えるガス放電パネル
の製造方法であって、前記排気ステップは、外囲器内を
真空排気するサブステップと、その後、外囲器の内部に
放電ガスに対して不純物とならないガスを実質的な成分
とする洗浄ガスを流通させながら外囲器の内部を排気す
るサブステップを含むことを特徴とする。
【0015】なお、「実質的な」とは、「洗浄ガスの主
成分としては、放電ガスに対して不純物とならない」こ
とを意味する。従って、「当該主成分ガスに初めから不
純物(通常極めて低濃度)として含有されているガスを
排除する」ものではない。これらの製造方法によれば、
従来のように単に外囲器の内部を排気するだけではな
く、上記のように洗浄ガスを充填してから若しくは流通
させながらこれを排気するので、従来の製造方法と比べ
て外囲器内の不純物ガス濃度を迅速に(短時間で)低濃
度にまで除去することが可能となる。
【0016】また、上記製造方法において、封着ステッ
プを、外囲器全体若しくは封着部を封着材の軟化点若し
くは融点以上の温度で加熱すると共に、外囲器の内部の
圧力を外部の圧力よりも低くすることによって行えば、
外囲器は、内外の圧力差によって両基板が外側から均一
的に押圧された状態で封着材が硬化して封着されるの
で、隔壁頂部とこれと対向する基板との隙間がほとんど
ない状態で封着がなされる。従来は外囲器の内外圧力差
を設けることなく外周部をクリップなどで締め付けるだ
けであるので、外囲器の中央部が押圧されないため、隔
壁頂部とこれに対向する基板とが全体的あるいは部分的
に離れた状態で封着されやすかった。
【0017】従って、このような製造方法によれば、P
DP駆動時の振動が発生しにくく且つ表示品位の良好な
PDPを容易に作製することができる。更に、上記製造
方法において、封着ステップを外囲器の内部に乾燥ガス
を充填した状態で行えば、蛍光体の熱劣化を抑えること
ができる。
【0018】 〔発明の詳細な説明〕以下に図面を参照にしながら本発
明に係るプラズマディスプレイパネルの製造方法につい
て具体的に説明する。 〔PDPの全体構成及び製法について〕図1は、実施の
形態に係る交流面放電型PDPを示す斜視図であり、図
2は、このPDPに回路ブロックを実装した表示装置の
構成図である。
【0019】このPDPは、各電極にパルス状の電圧を
印加することで放電を放電空間内で生じさせ、放電に伴
って背面パネル側で発生した各色の可視光を前面パネル
の主表面から透過させるものである。そして、当該PD
Pは、前面ガラス基板11上に複数の放電電極12(走
査電極12a,維持電極12b)、誘電体層13、保護
層14が配されてなる前面パネル10と、背面ガラス基
板21上に複数のアドレス電極22、誘電体層23とが
配された背面パネル20とが、電極12a,12bとア
ドレス電極22とを対向させた状態で間隔をおいて互い
に平行に配されて構成されている。
【0020】PDPの中央部は画像を表示する領域であ
って、ここでは前面パネル10及び背面パネル20間の
間隙は、ストライプ状の隔壁24複数本で仕切られるこ
とによって複数の放電空間30が形成され、当該放電空
間30内には放電ガスが封入されている。また放電空間
30内において、背面パネル20側には、複数の蛍光体
層25が配設されている。この蛍光体層25は、赤,
緑,青の順で繰返し並べられている。
【0021】放電電極12及びアドレス電極22は、共
にストライプ状であって、放電電極12は隔壁24と直
交する方向に、アドレス電極22は隔壁24と平行に配
されている。そして、放電電極12とアドレス電極22
が交差するところに、赤,緑,青の各色を発光するセル
が形成されたパネル構成となっている。
【0022】誘電体層13は、前面ガラス基板11の放
電電極12が配された表面全体を覆って配設された誘電
物質からなる層であって、一般的に、鉛系低融点ガラス
が材料として用いられているが、ビスマス系低融点ガラ
ス、或は鉛系低融点ガラスとビスマス系低融点ガラスの
積層物で形成しても良い。保護層14は、酸化マグネシ
ウム(MgO)からなる薄層であって、誘電体層13の
表面全体を覆っている。誘電体層23は、可視光反射層
としての働きも兼ねるように、TiO2粒子が混合され
ている。隔壁24は、ガラス材料からなり、背面パネル
20の誘電体層23の表面上に突設されている。
【0023】一方、PDPの外周部では、前面パネル1
0及び背面パネル20が封着材によって封着されてい
る。隔壁24の頂部と前面パネル10とは、ほぼ全体的
に接触しているか接合材によって接合された状態になっ
ている。このようなPDPを作製する方法の一例につい
て以下に説明する。
【0024】前面パネルの作製;前面ガラス基板11上
に、放電電極12を形成し、その上を覆うように誘電体
層13を形成し、更に誘電体層13の表面に、真空蒸着
法,電子ビーム蒸着法,あるいはCVD法で、酸化マグ
ネシウム(MgO)からなる保護層14を形成すること
によって作製する。
【0025】放電電極12は、銀電極用のペーストをス
クリーン印刷で塗布した後に焼成することによって形成
することができる。この他に、ITO(インジウム・ス
ズ・オキサイド)やSnO2で透明電極を形成した後、
その上に上記のように銀電極を形成したり、フォトリソ
グラフィー法でCr−Cu−Cr電極を形成してもよ
い。
【0026】誘電体層13は、鉛系のガラス材料(その
組成は、例えば、酸化鉛[PbO]70重量%,酸化硼
素[B23]15重量%,酸化硅素[SiO2]15重量
%。)を含むペーストをスクリーン印刷法で塗布し焼成
することによって形成することができる。 背面パネルの作製:背面ガラス基板21上に、放電電極
12と同様にスクリーン印刷法を用いて、アドレス電極
22を形成する。
【0027】次に、TiO2粒子が混合されたガラス材
料をスクリーン印刷法を用いて塗布し焼成することによ
って誘電体層23を形成する。次に隔壁24を形成す
る。隔壁24は、スクリーン印刷法で隔壁用ガラスペー
ストを重ね塗布した後、焼成することによって形成する
ことができる。この他に、隔壁用ガラスペーストを背面
ガラス基板21上の全面に塗布した後、隔壁を形成しな
い部分をサンドブラスト法で削りとる方法を用いても隔
壁24を形成することができる。
【0028】そして、隔壁24の間の溝に蛍光体層25
を形成する。この蛍光体層25は、一般的には各色蛍光
体粒子を含む蛍光体ペーストをスクリーン印刷法で塗布
し焼成することによって形成されるが、蛍光体インキを
ノズルから連続的に噴射しながら溝に沿って走査する方
法で塗布し、塗布後に蛍光体インキに含まれている溶剤
やバインダーを除去するため焼成することによって形成
することもできる。この蛍光体インキは、各色蛍光体粒
子が、バインダー、溶剤、分散剤などの混合物に分散さ
れ、適度な粘度に調整されたものである。
【0029】蛍光体粒子の具体例としては、 青色蛍光体: BaMgAl1017:Eu2+ 緑色蛍光体: BaAl1219:MnあるいはZn2SiO4:Mn 赤色蛍光体: (YxGd1-x)BO3:Eu3+あるいはYBO3:Eu3+ を挙げることができる。
【0030】本実施形態では、40インチクラスのVG
Aやハイビジョンテレビに合わせて、隔壁の高さは0.
06〜0.15mm、隔壁のピッチは0.13〜0.3
6mmとする。 封着工程・真空排気工程・放電ガス封入工程:次に、こ
のように作製した前面パネル10と背面パネル20とを
封着する。
【0031】この封着工程においては、前面パネル10
及び背面パネル20を、外周部に封着材を介挿させて重
ね合わせて外囲器を形成し、当該封着材で封着を行う。
このとき、必要に応じて背面パネル20の隔壁24の頂
部に接合材を塗布しておいても構わない。封着材として
は、熱などのエネルギーを外部から加えることによって
軟化しするもの、通常は低融点ガラスを用い、封着材を
加熱して軟化させた後、硬化させることによって封着を
行う。
【0032】そして、封着工程を行う際に、外囲器の内
部と外部とで圧力差を形成することによって、両パネル
10・20は外側から均一的に押圧されるようにする。
それによって、隔壁24の頂部と前面パネル10とが全
体的に接触もしくは接近した状態で封着がなされる。封
着工程が終われば、外囲器の内部に吸着されている不純
物ガスなどを追い出すために内部空間を高真空(例え
ば、1.3×10-11MPa)にして排気する(真空排
気工程)。
【0033】その後、外囲器の内部に放電ガス(例えば
He−Xe系,Ne−Xe系,Ar−Xe系の不活性ガ
ス)を所定の圧力で封入する(放電ガス封入工程)こと
によってPDPを作製する。なお、本実施形態では、放
電ガスにおけるXeの含有量を5体積%程度とし、封入
圧力は0.067〜0.11MPaの範囲に設定する。
【0034】PDPを駆動表示する際には、図2のよう
に回路ブロックを実装して駆動を行う。以下、封着工
程、並びに真空排気工程,放電ガス封入工程について、
実施の形態1〜4に分けて詳細に説明する。 <実施の形態1>図3は、本実施形態の封着工程で用いる
封着・排気装置50を模式的に示す図であり、(a)
は、上面切欠図であり、(b)は、(a)におけるA-
A’線を含む垂直断面図である。
【0035】この封着・排気装置50は、前面パネル1
0及び背面パネル20が重ね合わせられた外囲器40を
収納してこれを加熱する加熱炉51と、加熱炉51の外
部に設けられたガス導入系統52、吸引排気系統53と
から構成されている。この加熱炉51は、ヒータ54で
加熱することができ、内部の温度は所望の設定温度に制
御できるようになっている。
【0036】この封着・排気装置50を用いて、以下の
ように封着工程を行う。図3に示すように、予め、背面
パネル20には、表示領域より外側の外周部に通気孔2
1a、21bを設けておく。通気孔21aは、背面パネ
ル20の右上に形成され、通気孔21bは、背面パネル
20の左下に形成されている。前面パネル10及び背面
パネル20の対向面のどちらか一方または両方の外周部
に、封着材を含むペーストを塗布し焼成することによっ
て封着材層41を形成する。ここでは、封着材として隔
壁24や誘電体層23の材料よりも軟化温度の低い低融
点ガラスを用いる。なお、封着材としてこの低融点ガラ
スに限られないのは言うまでもなく、金属などを用いる
こともできる。この場合、封着温度は、金属が溶融する
温度つまり融点以上の温度となる。
【0037】低融点ガラスペーストの具体例としては、
低融点ガラスフリット(軟化点370℃)80部、エチ
ルセルロース系バインダー5部、酢酸イソアミル15部
を混合したもの挙げることができ、これをディスペンサ
ーで塗布することによって、封着材層41を形成するこ
とができる。両端に位置する隔壁と封着材層41との間
には、その間に形成された空間を2つに区分する分離材
42が設けられている。この分離材42は、封着材層4
1、隔壁と同じ材料を用いることができる。この分離材
の存在によって、隔壁同士の間に形成された放電空間内
においてガスの導入・排出が効率良く行われることにな
る。なお、この分離材42は設けなくても構わない。
【0038】次に、前面パネル10と背面パネル20と
を、位置合わせしながら重ね合わせて外囲器40を形成
する。そして、位置合わせされた前面パネル10と背面
パネル20とが位置ずれしないように、外囲器40の外
周部をクリップ(不図示)で締め付けて固定する。この
外囲器40を、加熱炉51内にセットする。そして、外
囲器40の通気孔21aに接続管55を介して、ガス導
入系統52を接続する。一方、外囲器40の通気孔21
bに接続管56を介して、吸引排気系統53を接続す
る。
【0039】接続管55及び接続管56は、背面パネル
20の下面に接着材55a及び56aを介して固定され
るガラス管である。前記接着材55a及び56aには、
例えば、前記封着材層41の材料と同じものを用い、低
融点ガラスを含むペーストをディスペンサーで塗布・乾
燥させてクリップも併用して仮固定する。これにより、
封着材層41が軟化・硬化して外囲器40が封着される
のに伴って、接着材55a、56aも軟化・硬化される
ことによって接続管55及び接続管56と背面パネル2
0の通気孔21a及び通気孔21bとの接続及び気密シ
ールも自動的になされる。
【0040】ガス導入系統52は、放電ガスが充填され
たガスボンベ52aとこれと接続管55とを接続する配
管系52bとからなる。配管系52bの途中には、ガス
導入量を調整するための開閉バルブ52cが設けられて
いる。接続管55と、配管系52bとは、チャックなど
によって気密性を確保した状態に互いに連結される。吸
引排気系統53は、マニホールド53aと、ターボ分子
ポンプ53bと、ロータリーポンプ53cと、前記接続
管56とマニホールド53aとを接続する配管系53d
と、前記マニホールド53aとターボ分子ポンプ53b
とを接続する配管系53eとからなる。配管系53eの
途中には、ターボ分子ポンプによる吸引量を調整するた
めの開閉バルブ53fが設けられている。接続管56
と、配管系53dとは、チャックなどによって気密性を
確保した状態に互いに連結される。
【0041】なお、本実施形態では、前面パネル10が
上側、背面パネル20が下側になるようセットするもの
とするが、上下を逆にしてセットしてもよい。また、両
パネル10・20が位置ずれしないように固定されてい
れば、加熱炉内に外囲器40を立ててセットしてもかま
わない。そして、加熱炉51内を加熱して、封着材の軟
化温度より若干高い封着温度(例えば450℃)まで昇
温し、封着温度で所定の時間保った後、再び軟化点温度
以下に降温することによって両パネル10・20間を封
着するが、ターボ分子ポンプ53bで外囲器40内部か
ら排気しながら封着を行う。なお、ターボ分子ポンプ5
3bを作動させるときには、ロータリーポンプ53cを
同時に作動させてターボ分子ポンプ53b内の背圧を下
げる。封着条件は、ガラス基板材料と封着材との相性と
で決るが、低融点ガラスを用いる場合には、約450℃
で10〜20分程度である。
【0042】排気は、加熱炉51内が封着材の軟化温度
に達した後に開始することが望ましい。封着材の軟化温
度に達するまでは、両パネル10・20間の外周部の気
密性があまりないので、外囲器40の内部空間から排気
してもその内部を高い真空度にすることができないが、
封着材が軟化した後は、両パネル10・20間の外周部
が気密シールされると共に、接着材層26aも軟化され
て配管部材26と通気孔21aとの接続部分も気密シー
ルされるので、外囲器40内部から排気すると高い真空
度(1.33×10-4MPa程度(数Torr程度))
に減圧されるからである。
【0043】このように外囲器40の内部空間から排気
することによって両パネル10・20は外側から均一に
加圧された状態となる。吸引排気系統53による吸引排
気は、外囲器40内の圧力と加熱炉内との圧力との差に
よって封着材が押し縮められて、2枚の前面パネルと背
面パネルとが接近して前面パネルと隔壁とが接触する程
度であればよいので、僅かに吸引排気する(例えば、
0.08MPa程度)だけで十分である。
【0044】両パネル10・20が外側から均一に加圧
されると、図3に示すように、背面パネル20上の隔壁
頂部と前面パネル10とは、全体的にぴったり密着した
状態となる。そして、この状態で降温されると、封着材
が軟化以下の温度となり硬化することによって外囲器4
0の封着がなされる。従って、封着された後の外囲器4
0においては、隔壁頂部と前面パネル10とが全体的に
ぴったり密着した状態が保たれていることになる。
【0045】なお、前記封着工程において、封着材の軟
化温度より若干高い封着温度に一気に昇温するのではな
く、封着温度よりも低い温度で一定時間、例えば、35
0℃程度で30分程度加熱してバインダ材をバーンアウ
トしておけば、蛍光体の劣化を抑える上で効果的であ
る。このようにして外囲器40の封着が完了した後に次
の真空排気工程に移る。
【0046】真空排気工程は、加熱炉51内の温度を封
着材層の軟化点よりも低い温度(排気ベーキング温度)
で加熱(ベーキング)しながら、開閉バルブ53fを適
度に開いた状態で、ターボ分子ポンプ53b及びロータ
リーポンプ53cを作動させて外囲器40内を真空状態
にまで吸引し、その後、ガス導入系統52から放電ガス
を外囲器40内に所定圧(例えば、0.05MPa)導
入する。放電ガスを充填した後、所定時間(5分から1
0分)そのままの圧力を保持することがより望ましい。
これは、外囲器40内の隔壁間のコンダクタンスが小さ
いため、平衡圧に達するまでに時間を要するためであ
る。
【0047】なお、上記のように真空排気工程を排気ベ
ーキング温度に加熱しながら行うことで、外囲器40の
内壁面に吸着した不純物がガス状となって、放電空間内
に充満し易くより迅速に不純物を外囲器外に追い出すこ
とができる上で望ましく一般的にはこのように排気ベー
キング温度にまで加熱しながら真空排気を行うが、無
論、このようにすることなく、単に真空排気するだけで
あっても構わない。
【0048】また、前記排気ベーキング温度は、封着材
の軟化点よりも低い温度(封着材に金属を用いる場合に
は、金属の融点よりも低い温度)であることは勿論であ
る。そして、ここでは、外囲器40の内壁面に吸着した
吸着水を効果的に脱離させる程度の温度(例えば、35
0℃程度)とする。真空排気工程には、外囲器40の温
度が室温程度にまで冷却した後に移行することもできる
が、封着工程における封着温度から排気ベーキング温度
に冷却した時点で移行するようにすれば、冷却した後に
再度排気ベーキング温度にまで加熱する加熱期間を省略
できるので製造工程をより短縮させる上では望ましい。
【0049】そして、次に、ガス導入系統52からの放
電ガス導入を止め、吸引排気系統53から外囲器内の放
電ガスを吸引排出させ、外囲器40内を再び真空状態と
する。このような真空排気・放電ガス導入・真空排気と
いう処理は、通常は一回でも十分であるが、繰返し行え
ば、外囲器40内の不純物ガスをより低濃度とすること
ができる。
【0050】このように外囲器40内に導入されるガス
は、放電ガスでなくとも、放電ガスに対して不純物とな
らないガスであれば何れでもよい。不純物の定義は明確
ではないが、輝度低下などの要因となるガスをいう。ま
た、このガスは、乾燥ガスであれば、蛍光体の特性劣化
を抑制できるのでより望ましい。ここで、乾燥ガスと
は、通常のガスよりも水蒸気分圧が低いガス、例えば、
水蒸気分圧(露点)が0.0027MPa(22℃)以
下のガスである。
【0051】一旦真空にした後、外囲器40内に導入す
る圧は、1.33×10-4程度MPa(数Torr)か
ら外囲器40が破壊しない圧力内であれば良く、大気圧
よりも低い方が望ましい。次に、封入工程では、ガス導
入系統52により外囲器40の内部空間に放電ガスを所
定の封入圧力(例えば、0.067MPa)となるよう
供給する。そして、接続管55及び接続管56の付根部
分をバーナやヒータで溶融して封じ切る(チップオフ)
ことによって通気孔21a、通気孔21bを封止する。
【0052】〔本実施形態の製造方法による効果につい
て〕従来のように外囲器40の内外圧力差を設けること
なく外周部をクリップなどで締め付ける場合、外囲器4
0の中央部を押圧されないため、背面パネル20上の隔
壁頂部と前面パネル10とが全体的あるいは部分的に離
れた状態で封着されやすいのに対して、上記のように、
外囲器40は、内外の圧力差によって両パネル10・2
0が外側から均一的に押圧された状態で封着材層41が
硬化して封着されるので、隔壁頂部と前面パネル10と
の隙間がほとんどない状態で封着がなされる。
【0053】従って、本実施形態の製造方法によれば、
PDP駆動時の振動が発生しにくく且つ表示品位の良好
なPDPを容易に作製することができる。このような効
果を得るためには、少なくとも軟化した封着材層41が
硬化する時点においては、吸引排気系統を作動させて外
囲器40の内外圧力差が生じている状態にする必要はあ
るが、封着工程の始めから終わりまで連続して吸引排気
系統53を作動させる必要はない。例えば、封着材層4
1が軟化した後で、吸引排気系統53の作動を開始して
も、両パネル10・20の内外圧差による効果を十分に
得ることができる。
【0054】また、上記真空排気工程によって、外囲器
40内の不純物ガス濃度を迅速に(短時間で)低濃度に
まで除去することが可能となる。これは、1)大量の放
電ガスの充填による不純物ガスの希釈効果、2)ガス充
填、再排気時の粘性流により残留不純物ガスが外囲器4
0外に排出される効果、3)排気ベーキング時に加熱さ
れることで高温となった放電ガス分子が蛍光体や保護層
等の外囲器40の内壁面に衝突することにより吸着ガス
を離脱させる効果などによるものと考えられる。第三の
理由からすれば、排気工程において外囲器内に導入する
放電ガス(洗浄ガス)には予め加熱したものを用いるこ
とが望ましいと言える。
【0055】排気ベーキング温度に保持した状態で外囲
器40内を真空排気した後では、外囲器40内の隔壁に
囲まれた放電空間内の残留ガスが十分に抜け切れていな
い。例えば、外囲器40内の隔壁の高さが120μm、
ピッチが200μmで、排気用の加工穴の直径が約2m
m、接続管57の内径が約2mm、接続管57の長さが
約90mmとする場合には、350℃の排気ベーキング
温度で排気を行うと、マニホールド53a内の圧力が
1.3×10-11〜1.3×10-10MPa程度になって
いても、外囲器40内の圧力はこれよりも約1桁〜2桁
程高い。
【0056】勿論、ベーキング時間を長くすれば、外囲
器40の内壁に吸着した水、炭酸ガス、窒素、酸素等の
不純物ガス量は減少されるが、製造コストが増加するこ
とになる。上記した真空排気工程では、放電ガスを封入
した後、再び真空排気したが、以下のようにすればより
迅速に、不純物ガスを除去することができる。
【0057】即ち、ガス導入系統52で外囲器40内に
放電ガスを導入しながら、同時に、吸引排気系統53で
外囲器40内を排気する(図3(a)中にガスの流れを
太矢印で示す。)ようにすることもできる。このように
することで、外囲器40内に放電ガスの流れが生じるの
で、より効率良く不純物ガスを排出することができ、特
に、外囲器40の中央部分で、排気口(通気孔21b)
から比較的離れて位置する放電空間内の不純物ガスの排
出効率に優れる。
【0058】そして、この場合、放電ガスを封入する封
入工程の前に、外囲器内を敢えて一度真空排気する必要
はことなく、そのままの状態で封入することも可能であ
る。 <実施例1>次に、上記実施の形態に基づいて各製造工程
を行って実施例に係るPDPを作製した実施例について
具体的に説明する。
【0059】図4は、封着時の温度及び圧力プロファイ
ルを示す図であり、図5は、真空排気工程・封入工程に
おける温度及び圧力プロファイルを示す図であり、本実
施例では、この各プロファイルに従って、PDPを作製
した。なお、各図中、点線は、外囲器40の温度を示
し、実線は外囲器40に接続された吸引排気系統のマニ
ホールド53a内の圧力変化を示す。
【0060】まず、封着工程において、封着温度450
℃まで2時間から3時間をかけて昇温し、この温度を2
0分程度維持する。同時に、450℃に達するとマニホ
ールド53aの圧力を0.05MPa程度に減圧し吸引
排気系統の作動を停止してこれを維持する。そして、減
圧状態を維持したまま、2時間から3時間をかけて室温
に降温させる。
【0061】この段階では、前面パネルと背面パネルと
は完全に封着が完了している。次に、図5にいって、更
に吸引排気を継続してマニホールド53a内の圧力が
1.3×10-11〜1.3×10-10MPa程度になった
後、加熱を開始し2時間から3時間をかけて排気ベーキ
ング温度(350℃)まで加熱する。そして、排気ベー
キング温度に達すると再び吸引排気を開始し、加熱昇温
時にマニホールド内に流入したガスを排気する。吸引排
気を再開するときには、接続管56内壁や外囲器40内
壁からの脱ガスによりマニホールド53a内の圧力が図
5の符号60で示す部分のように上昇しているが、吸引
排気を再開することにより減少に転じる。
【0062】そして、マニホールド53a内の圧力が
1.3×10-11〜1.3×10-10MPa程度のなった
段階で、吸引排気系統53の作動を停止して、ガス導入
系統52を作動させて外囲器40内に放電ガスを0.0
5MPa程度充填しこの圧力を5分から10分程度維持
する。その後、冷却させながら、外囲器40内のガスを
吸引排気を再開し、1.3×10-11〜1.3×10-10
MPa程度になった後、ガス導入系統52により放電ガ
スを外囲器40内に0.067MPa程度充填する。
【0063】従来の真空排気工程では、外囲器内の圧力
を1.3×10-11〜1.3×10- 10MPaにまで減圧
するには、2時間程度かかるが、上記実施例の真空排気
工程においては1時間程度で従来よりも迅速に当該圧力
まで減圧することができる。ここで、吸引排気系統のポ
ンプ系の駆動力をより大きくして、より強力に外囲器内
を吸引するようにすれば、短時間に低圧に減圧すること
も可能と考えられる。しかし、このようにすると外囲器
内の蛍光体が蛍光体層から脱離等するようになることか
ら、パネルの特性の劣化につながるので、一般には、上
記したように、マニホールドを介在させて吸引力を比較
的弱くして外囲器内を吸引するようにする。このため、
従来、真空排気工程においては、通常、所望の内圧にま
で外囲器内を減圧するには比較的長い時間を要してい
た。
【0064】以上のようにして作製したPDPは、外周
部の浮きが少なく、放電特性も従来のクリップ等の押圧
だけによる方法よりも均一な特性が得られた。また、外
周部からの雑音レベルも数dBから10dB程度低く抑
えられた。また、放電開始電圧も約5から10V程度低
くなり、放電電流が数%から10%程度し、効率が数%
から約10%程度向上した。
【0065】<実施例2>次に、上記実施の形態に基づい
て各製造工程を行って別な実施例に係るPDPを作製し
た実施例について具体的に説明する。図6は、封着時の
温度及び圧力プロファイル、真空排気工程・封入工程に
おける温度及び圧力プロファイルを示す図であり、本実
施例では、この各プロファイルに従って、PDPを作製
した。なお、各図中、点線は、外囲器40の温度を示
し、実線は外囲器40に接続された吸引排気系統のマニ
ホールド内の圧力変化を示す。
【0066】まず、封着工程において、封着温度450
℃まで2時間から3時間をかけて昇温し、この温度を2
0分程度維持する。同時に、450℃に達するとマニホ
ールド53aの圧力を0.05MPa程度に減圧し吸引
排気系統の作動を停止してこれを維持する。そして、減
圧状態を維持したまま、30分程度かけて排気ベーキン
グ温度(350℃)まで降温させる。
【0067】この段階では、前面パネルと背面パネルと
は完全に封着が完了しているが、温度低下と共に、マニ
ホールド53a内の圧力を監視しておけば、封着の欠陥
が分り、封着不良発生に対して製造段階の早い段階で対
処することができ、コスト低下に役立つ。次に、排気ベ
ーキング温度に降温された後、吸引排気を継続してマニ
ホールド53a内の圧力を1.3×10-11〜1.3×
10-10MPa程度まで吸引排気する。次に、吸引排気
系統53の作動を停止して、ガス導入系統52を作動さ
せて外囲器40内に放電ガスを0.05MPa程度充填
しこの圧力を5分から10分程度維持する。
【0068】その後、冷却させながら、外囲器40内の
ガスを吸引排気を再開し、1.3×10-11〜1.3×
10-10MPa程度になった後、ガス導入系統52によ
り放電ガスを外囲器40内に0.067MPa程度充填
する。従来の真空排気工程では、外囲器内の圧力を1.
3×10-11〜1.3×10- 10MPaにまで減圧するに
は、一般的には2時間程度かかるが、上記実施例の真空
排気工程においては1時間程度で当該圧力まで減圧する
ことができる。
【0069】以上のようにして作製したPDPは、外周
部の浮きが少なく、放電特性も従来のクリップ等の押圧
だけによる方法よりも均一な特性が得られた。また、外
周部からの雑音レベルも数dBから10dB程度低く抑
えられた。また、放電開始電圧も約5から10V程度低
くなり、放電電流が数%から10%程度し、効率が数%
から約10%程度向上した。
【0070】実施例1と比較すると、実施例2による製
造方法では、外囲器40の封着時から冷却までの時間と
排気ベーキングのための室温から排気ベーキング温度ま
での加熱時間が短縮できるという効果がある。また、蛍
光体の劣化の程度も数%程度実施例1のものと比べて少
なく、若干優れていた。 <実施の形態2>本実施の形態では、前記真空排気工程に
おける手法が上記実施の形態におけるものと異なる他
は、それと同じである。
【0071】図7は、本実施形態の封着工程で用いる封
着・排気装置70を模式的に示す図であり、図3(b)
に相当する図である。この封着・排気装置70は、前面
パネル10及び背面パネル20が重ね合わせられた外囲
器40を収納してこれを加熱する加熱炉71と、加熱炉
71外部に設けられたガス導入・吸引排気系統72とか
ら構成されている。
【0072】背面パネル20には、通気孔21aと内部
空間が連通するように接続管73が、通気孔21bと内
部空間が連通するようにゲッター管74がそれぞれ接着
材73a及び接着材74aを介して上記同様に仮固定さ
れている。接続管73は、背面パネル20との接触端が
開放されたガラス管であり、ゲッター管74は、背面パ
ネル20との接触他端が封止されたガラス管である。そ
して、ゲッター管74は、背面パネル20の通気孔21
bの出口部分には、ゲッターが収納されるゲッター収納
空間74bが形成されている。
【0073】ガス導入・吸引排気系統72は、マニホー
ルド72aと、ターボ分子ポンプ72bと、ロータリー
ポンプ72cと、放電ガスが充填されたガスボンベ72
dと、前記接続管73とマニホールド72aとを接続す
る配管系72eと、前記マニホールド72aとターボ分
子ポンプ72b及びガスボンベ72dとを接続する分岐
配管系72fとからなる。分岐配管系72fは、マニホ
ールド72aから伸びた一本の配管系72f1が経路選
択バルブ72gを介して2本の配管系72f2、配管系
72f3がターボ分子ポンプ72b及びガスボンベ72
dそれぞれに接続されている。配管系72f2及び配管
系72f3の途中には、それぞれターボ分子ポンプによ
る吸引量を調整するための開閉バルブ72h、放電ガス
の流量を調整する開閉バルブ72iが設けられている。
そして、接続管73と、配管系72eとは、チャックな
どによって気密性を確保した状態に互いに連結される。
経路選択バルブ72gは、ターボ分子ポンプ72bが作
動時には、配管系72f2を選択し、ガスボンベ72d
から放電ガスを外囲器40に導入する場合には、配管系
72f3を選択する。
【0074】そして、加熱炉71内をヒータ75によっ
て加熱して、封着材の軟化温度より若干高い封着温度
(例えば450℃)まで昇温し、封着温度で所定の時間
保った後、再び軟化点温度以下に降温することによって
両パネル10・20間を封着するが、ターボ分子ポンプ
72bで外囲器40内部から排気しながら封着を行う。
封着条件は、ガラス基板材料と封着材との相性とで決る
が、低融点ガラスを用いる場合には、約450℃で10
〜20分程度である。
【0075】排気は、加熱炉71内が封着材の軟化温度
に達した後に開始することが望ましい。封着材の軟化温
度に達するまでは、両パネル10・20間の外周部の気
密性があまりないので、外囲器40の内部空間から排気
してもその内部を高い真空度にすることができないが、
封着材が軟化した後は、両パネル10・20間の外周部
が気密シールされると共に、接着材層41も軟化されて
接続管72と通気孔21aとの接続部分も気密シールさ
れるので、外囲器40内部から排気すると高い真空度
(1.33×10-4MPa程度(数Torr程度))に
減圧されるからである。
【0076】このように外囲器40の内部空間から排気
することによって両パネル10・20は外側から均一に
加圧された状態となる。吸引排気は、外囲器40内の圧
力と加熱炉内との圧力との差によって封着材が押し縮め
られて、2枚の前面パネルと背面パネルとが接近して前
面パネルと隔壁とが接触する程度であればよいので、僅
かに吸引排気する(例えば、0.08MPa程度)だけ
で十分である。
【0077】両パネル10・20が外側から均一に加圧
されると、上記のように背面パネル20上の隔壁頂部と
前面パネル10とは、全体的にぴったり密着した状態と
なる。そして、この状態で降温されると、封着材が軟化
以下の温度となり硬化することによって外囲器40の封
着がなされる。従って、封着された後の外囲器40にお
いては、隔壁頂部と前面パネル10とが全体的にぴった
り密着した状態が保たれていることになる。
【0078】次いで、室温程度にまで冷却した後に、外
囲器40に取り付けられたゲッター管74の端部74c
を破断して、粒子状のゲッター76を外囲器40の内部
空間の大きさに応じた量投入し、端部74cを封じ切っ
てゲッター76をゲッター収納空間74bに収納する。
投入するゲッター76には、加熱により表面が活性化し
て不純物ガスを非可逆的に化学吸着するものを用いるこ
とができる。そして、この場合、後工程の真空排気工程
の排気ベーキング温度で活性化させられるものが望まし
い。
【0079】次に、外囲器40内を再び真空に排気した
後、加熱炉71内の温度を封着材層の軟化点よりも低い
温度(排気ベーキング温度)で加熱(ベーキング)を開
始する。排気ベーキング温度は、封着材の軟化点よりも
低い温度(封着材に金属を用いる場合には、金属の融点
よりも低い温度)であることは勿論である。そして、こ
こでは、ゲッター76を活性化させ及び外囲器40の内
壁面に吸着した吸着水を効果的に脱離させる程度の温度
(例えば、350℃程度)とする。
【0080】排気ベーキング温度に昇温中にゲッター7
6の活性温度に達すると、ゲッター76の粒子表面に
水、炭酸ガス、窒素、酸素等などの不純物ガスが吸着
し、どんどんゲッター76の粒子孔内に取り込まれて行
く。これは、不純物ガスがゲッター76に取り込まれる
結果、外囲器40の内部空間とゲッター76が収納され
た収納空間74bとの間に圧力勾配(ガス濃度勾配)が
生じるからである。
【0081】次に、排気ベーキング温度を保持した状態
で、開閉バルブ72hを適度に開き、ターボ分子ポンプ
72b及びロータリーポンプ72cを作動させて外囲器
40内を更に吸引し、その後、配管選択バルブ72gで
配管72f3を選択し、開閉バルブ72iを開いて放電
ガスを外囲器40内に所定圧(例えば、0.05MP
a)導入する。放電ガスを充填した後、所定時間(5分
から10分)そのままの圧力を保持することがより望ま
しい。これは、外囲器40内の隔壁間のコンダクタンス
が小さいため、平衡圧に達するまでに時間を要するため
である。
【0082】そして、次に、放電ガス導入を止め、外囲
器内の放電ガスを吸引排出させ、外囲器40内を再び真
空状態とする。このような真空排気・放電ガス導入・真
空排気という処理は、通常は一回でも十分であるが、繰
返し行えば、外囲器40内の不純物ガスをより低濃度と
することができる。
【0083】このように外囲器40内に導入されるガス
は、放電ガスでなくとも、放電ガスに対して不純物とな
らないガスであれば何れでもよい。また、このガスは、
乾燥ガスであれば、蛍光体の特性劣化を抑制できるので
より望ましい。一旦真空にした後、外囲器40内に導入
するガス圧は、1.33×10-4MPa程度(数Tor
r)から外囲器40が破壊しない圧力内であれば良く、
大気圧よりも低い方が望ましい。
【0084】次に、封入工程では、外囲器40の内部空
間に放電ガスを所定の封入圧力(例えば0.067MP
a)となるよう供給する。そして、接続管73及びゲッ
ター管74の付根部分をバーナやヒータで溶融して封じ
切る(チップオフ)ことによって通気孔21a、通気孔
21bを封止する。 〔本実施形態の製造方法による効果について〕従来のよ
うに外囲器40の内外圧力差を設けることなく外周部を
クリップなどで締め付ける場合、外囲器40の中央部を
押圧されないため、背面パネル20上の隔壁頂部と前面
パネル10とが全体的あるいは部分的に離れた状態で封
着されやすいのに対して、上記のように、外囲器40
は、内外の圧力差によって両パネル10・20が外側か
ら均一的に押圧された状態で封着材層41が硬化して封
着されるので、隔壁頂部と前面パネル10との隙間がほ
とんどない状態で封着がなされる。
【0085】従って、本実施形態の製造方法によれば、
PDP駆動時の振動が発生しにくく且つ表示品位の良好
なPDPを容易に作製することができる。このような効
果を得るためには、少なくとも軟化した封着材層41が
硬化する時点においては、吸引排気系統を作動させて外
囲器40の内外圧力差が生じている状態にする必要はあ
るが、封着工程の始めから終わりまで連続して吸引する
必要はない。例えば、封着材層41が軟化した後で、吸
引の動作を開始しても、両パネル10・20の内外圧差
による効果を十分に得ることができる。
【0086】また、上記真空排気工程によって、外囲器
40内の不純物ガス濃度を迅速に(短時間で)低濃度に
まで除去することが可能となる。これは、1)大量の放
電ガスの充填による不純物ガスの希釈効果、2)ガス充
填、再排気時の粘性流により残留不純物ガスが外囲器4
0外に排出される効果、3)排気ベーキング時に加熱さ
れることで高温となった放電ガス分子が蛍光体や保護層
等の外囲器40の内壁面に衝突することにより吸着ガス
を離脱させる効果などによるものと考えられる。第三の
理由からすれば、排気工程において外囲器内に導入する
放電ガス(洗浄ガス)には予め加熱したものを用いるこ
とが望ましいと言える。
【0087】更に、本実施形態では、排気ベーキング温
度までに昇温させる段階で、ゲッターによって外囲器4
0内の不純物ガスを除去する工程を含んでいるため、真
空排気・放電ガス充填・真空排気という工程だけの実施
の形態1の製造方法と比べて、より迅速かつより低濃度
に不純物ガスを外囲器40内から除去することができ
る。
【0088】<実施例3>次に、上記実施の形態2に基づ
いて各製造工程を行って実施例に係るPDPを作製した
実施例について具体的に説明する。本実施例では、図4
及び図5に示した各プロファイルに従って、PDPを作
製した。ゲッター76は、封着を行い一旦室温にまで降
温された段階でゲッター管74に収納し、ゲッターには
活性化温度が280℃のバナジウム、チタン、鉄系合金
粒子を用いた。
【0089】従来の真空排気工程では、外囲器内の圧力
を1.3×10-11〜1.3×10- 10MPaにまで減圧
するには、2時間程度かかるが、上記実施例の真空排気
工程においては1時間程度で当該圧力まで減圧すること
ができる。以上のようにして作製したPDPは、外周部
の浮きが少なく、放電特性も従来のクリップ等の押圧だ
けによる方法よりも均一な特性が得られた。また、外周
部からの雑音レベルも数dBから10dB程度低く抑え
られた。また、放電開始電圧も約5から10V程度低く
なり、放電電流が数%から10%程度し、効率が数%か
ら約10%程度向上した。
【0090】実施例1と比較すると、実施例3による製
造方法では、エージング工程(エージング工程とは、放
電ガス封入工程の後、パネル特性を安定化させるための
工程である。)後の特性の劣化が若干少なく、効率も数
%程度良かった。 <実施の形態3>本実施の形態では、封着工程における手
法が上記実施の形態1におけるものと異なる他は、それ
と同じである。
【0091】まず、加熱炉51内を加熱して、封着材の
軟化温度より若干高い封着温度(例えば450℃)まで
昇温し、封着温度で所定時間保った後、再び軟化点温度
以下に降温することによって両パネル10・20間を封
着するが、封着温度に昇温させるときには、ガス導入系
統を作動させて外囲器40内に乾燥ガスを導入しながら
昇温させる。なお、ここでは、前記ガスボンベ52aに
充填する放電ガスを乾燥させたものを乾燥ガスとして用
いる。この他にも乾燥空気、乾燥窒素ガス、乾燥アルゴ
ンガス、乾燥ネオンガス(総じて乾燥希ガス)等を用い
ることができる。そして封着温度までに加熱されると封
着材が軟化することによって外囲器40の外周部が気密
になるので、外囲器40内の内圧が上昇する。これをモ
ニタして、放電ガスの導入を停止する。
【0092】なお、乾燥ガスの流量は、封着材が軟化し
て気密封止された時点において、外囲器40内に乾燥ガ
スが流れても、急激な圧力上昇が起こって外囲器40を
構成するガラス基板が破損しない程度に無論制限されよ
う。このように、封着温度に達するまでの期間に外囲器
40内に乾燥ガスを流通させることから、封着材が軟化
することによって外囲器40の外周部が気密になった段
階では、外囲器40内には乾燥ガスが充填されている。
そして、乾燥ガスが充填されている状態で封着温度を所
定時間保持する。この封着条件は、ガラス基板材料と封
着材との相性とで決るが、低融点ガラスを用いる場合に
は、約450℃で10〜20分程度である。
【0093】このように乾燥ガスを内部空間に充填した
状態で封着することによって、蛍光体の熱劣化が防止さ
れる。更に、乾燥ガスが充填されている状態で封着温度
を所定時間保持すると同時に、ターボ分子ポンプ53b
で外囲器40内部から排気しながら封着を行う。なお、
ターボ分子ポンプ53bを作動させるときには、ロータ
リーポンプ53cを同時に作動させてターボ分子ポンプ
53b内の背圧を下げる。
【0094】排気は、加熱炉51内が封着材の軟化温度
に達した後に開始することが望ましい。封着材の軟化温
度に達するまでは、両パネル10・20間の外周部の気
密性があまりないので、外囲器40の内部空間から排気
してもその内部を高い真空度にすることができないが、
封着材が軟化した後は、両パネル10・20間の外周部
が気密シールされると共に、接着材層56aも軟化され
て接続管56と通気孔21bとの接続部分も気密シール
されるので、外囲器40内部から排気すると高い真空度
(1.33×10-4MPa程度(数Torr)程度)に
減圧されるからである。
【0095】このように外囲器40の内部空間から排気
することによって両パネル10・20は外側から均一に
加圧された状態となる。吸引排気は、外囲器40内の圧
力と加熱炉内との圧力との差によって封着材が押し縮め
られて、2枚の前面パネルと背面パネルとが接近して前
面パネルと隔壁とが接触する程度であればよいので、僅
かに吸引排気する(例えば、0.08MPa程度)だけ
で十分である。
【0096】両パネル10・20が外側から均一に加圧
されると、図3に示すように、背面パネル20上の隔壁
頂部と前面パネル10とは、全体的にぴったり密着した
状態となる。そして、この状態で降温されると、封着材
が軟化以下の温度となり硬化することによって外囲器4
0の封着がなされる。従って、封着された後の外囲器4
0においては、隔壁頂部と前面パネル10とが全体的に
ぴったり密着した状態が保たれていることになる。
【0097】なお、前記封着工程において、封着材の軟
化温度より若干高い封着温度に一気に昇温するのではな
く、封着温度よりも低い温度で一定時間、例えば、35
0℃程度で30分程度加熱してバインダ材をバーンアウ
トしておけば、蛍光体の劣化を抑える上で効果的であ
る。これ以降、実施の形態1と同様の真空排気工程・封
着工程・封入工程を経てPDPが完成する。
【0098】<実施例4>次に、上記実施の形態に基づい
て各製造工程を行って実施例に係るPDPを作製した実
施例について具体的に説明する。本実施例では、図4及
び図5に示す各プロファイルに従って、PDPを作製し
た。
【0099】まず、封着工程において、封着温度450
℃まで2時間から3時間をかけて昇温し、この温度を2
0分程度維持する。同時に、封着温度に達するまでの間
に乾燥ガスをガス導入系統を作動させて外囲器40内に
流通させる。次に、封着温度450℃に達するとマニホ
ールドの圧力をガス導入系統の作動を停止し、0.05
MPa程度に減圧しこれを維持する。
【0100】そして、減圧状態を維持したまま、2時間
から3時間をかけて室温に降温させる。この段階では、
前面パネルと背面パネルとは完全に封着が完了している
が、温度低下と共に、マニホールド内の圧力を監視して
おけば、封着の欠陥が分り、封着不良発生に対して製造
段階の早い段階で対処することができ、コスト低下に役
立つ。マニホールド内圧力は、封着が正常に行われると
徐々に減少するがそうでなければ、加熱炉内にガスがリ
ークするので比較的早い速度で減少する。
【0101】次に、図5にいって、更に吸引排気を継続
してマニホールド53a内の圧力が1.3×10-11
1.3×10-10MPa程度になった後、加熱を開始し
2時間から3時間をかけて排気ベーキング温度(350
℃)まで加熱する。そして、排気ベーキング温度に達す
ると再び吸引排気を開始する。加熱昇温時にマニホール
ド内に流入したガスを排気する。吸引排気を再開すると
きには、接続管内壁や外囲器40内壁からの脱ガスによ
りマニホールド53a内の圧力が図5の符号60で示す
ように上昇しているが、吸引排気を再開することにより
減少に転じる。
【0102】そして、マニホールド53a内の圧力が
1.3×10-11〜1.3×10-10MPa程度のなった
段階で、吸引排気系統53の作動を停止して、ガス導入
系統52を作動させて外囲器40内に放電ガスを0.0
5MPa程度充填しこの圧力を5分から10分程度維持
する。その後、冷却させながら、外囲器40内のガスを
吸引排気を再開し、1.3×10-11〜1.3×10-10
MPa程度になった後、ガス導入系統52により放電ガ
スを外囲器40内に0.067MPa程度充填する。
【0103】従来の真空排気工程では、外囲器内の圧力
を1.3×10-11〜1.3×10- 10MPaにまで減圧
するには、2時間程度かかるが、上記実施例の真空排気
工程においては1時間程度で当該圧力まで減圧すること
ができる。以上のようにして作製したPDPは、外周部
の浮きが少なく、放電特性も従来のクリップ等の押圧だ
けによる方法よりも均一な特性が得られた。また、外周
部からの雑音レベルも数dBから10dB程度低く抑え
られた。また、放電開始電圧も約5から10V程度低く
なり、放電電流が数%から10%程度し、効率が数%か
ら約10%程度向上した。
【0104】また、上記のようにして乾燥ガスを流通さ
せた後に封着したPDPと、従来のように乾燥ガスを流
通させることなく大気存在下で封着したPDPの蛍光体
の発光強度(輝度/色度座標のy値)を、パネルを破壊
してXeエキシマランプ(波長173nm)を照射して
比較評価すると、特に青色蛍光体の発光強度が約10%
程度改善されていた。乾燥ガスは非反応性のものであれ
ば一様に改善効果が認められたが、特に乾燥空気が優れ
ていた。
【0105】<実施例5>次に、上記実施の形態に基づい
て各製造工程を行って別な実施例に係るPDPを作製し
た実施例について具体的に説明する。本実施例では、図
6に示すプロファイルに従って、PDPを作製した。ま
ず、封着工程において、封着温度450℃まで2時間か
ら3時間をかけて昇温し、この温度を20分程度維持す
る。同時に、封着温度に達するまでの間に乾燥ガスをガ
ス導入系統を作動させて外囲器40内に流通させる。
【0106】次に、封着温度450℃に達するとマニホ
ールドの圧力をガス導入系統の作動を停止し、0.05
MPa程度に減圧しこれを維持する。そして、減圧状態
を維持したまま、2時間から3時間をかけて30分程度
かけて排気ベーキング温度(350℃)まで降温させ
る。この段階では、前面パネルと背面パネルとは完全に
封着が完了しているが、温度低下と共に、マニホールド
内の圧力を監視しておけば、封着の欠陥が分り、封着不
良発生に対して製造段階の早い段階で対処することがで
き、コスト低下に役立つ。マニホールド内圧力は、封着
が正常に行われると次第に徐々に減少するがそうでなけ
れば、加熱炉内にガスがリークするので比較的早い速度
で減少する。
【0107】次に、排気ベーキング温度に降温された
後、吸引排気を継続してマニホールド内の圧力を1.3
×10-11〜1.3×10-10MPa程度まで吸引排気す
る。次に、吸引排気系統53の作動を停止して、ガス導
入系統52を作動させて外囲器40内に放電ガスを0.
05MPa程度充填しこの圧力を5分から10分程度維
持する。
【0108】その後、冷却させながら、外囲器40内の
ガスを吸引排気を再開し、1.3×10-11〜1.3×
10-10MPa程度になった後、ガス導入系統により放
電ガスを外囲器40内に0.067MPa程度充填す
る。従来の真空排気工程では、外囲器内の圧力を1.3
×10-11〜1.3×10- 10MPaにまで減圧するに
は、2時間程度かかるが、上記実施例の真空排気工程に
おいては1時間程度で当該圧力まで減圧することができ
る。
【0109】以上のようにして作製したPDPは、外周
部の浮きが少なく、放電特性も従来のクリップ等の押圧
だけによる方法よりも均一な特性が得られた。また、外
周部からの雑音レベルも数dBから10dB程度低く抑
えられた。また、放電開始電圧も約5から10V程度低
くなり、放電電流が数%から10%程度し、効率が数%
から約10%程度向上した。
【0110】実施例4と比較すると、実施例5による製
造方法では、外囲器40の封着時から冷却までの時間と
排気ベーキングのための室温から排気ベーキング温度ま
での加熱時間が短縮できるという効果がある。また、蛍
光体の劣化の程度も数%程度実施例4のものと比べて少
なく、若干優れていた。 <実施の形態4>本実施の形態では、封着工程における手
法が上記実施の形態2におけるものと異なる他は、それ
と同じである。
【0111】まず、加熱炉71内を加熱して、封着材の
軟化温度より若干高い封着温度(例えば450℃)まで
昇温し、封着温度で所定時間保った後、再び軟化点温度
以下に降温することによって両パネル10・20間を封
着するが、封着温度に昇温させるときには、ガス導入系
統を作動させて外囲器40内に乾燥ガスを導入しながら
昇温させる。なお、ここでは、前記ガスボンベ72dに
充填する放電ガスを乾燥させたものを乾燥ガスとして用
いる。この他にも乾燥空気、乾燥窒素ガス、乾燥アルゴ
ンガス、乾燥ネオンガス(総じて乾燥希ガス)等を用い
ることができる。そして封着温度までに加熱されると封
着材が軟化することによって外囲器40の外周部が気密
になるので、外囲器40内の内圧が上昇する。これをモ
ニタして、放電ガスの導入を停止する。
【0112】なお、乾燥ガスの流量は、封着材が軟化し
て気密封止された時点において、外囲器40内に乾燥ガ
スが流れても、急激な圧力上昇が起こって外囲器40を
構成するガラス基板が破損しない程度に無論制限されよ
う。このように、封着温度に達するまでの期間に外囲器
40内に乾燥ガスを流通させることから、封着材が軟化
することによって外囲器40の外周部が気密になった段
階では、外囲器40内には乾燥ガスが充填されている。
そして、乾燥ガスが充填されている状態で封着温度を所
定時間保持する。この封着条件は、ガラス基板材料と封
着材との相性とで決るが、低融点ガラスを用いる場合に
は、約450℃で10〜20分程度である。
【0113】このように乾燥ガスを内部空間に充填した
状態で封着することによって、蛍光体の熱劣化が防止さ
れる。更に、乾燥ガスが充填されている状態で封着温度
を所定時間保持すると同時に、ターボ分子ポンプ72b
で外囲器40内部から排気しながら封着を行う。なお、
ターボ分子ポンプ72bを作動させるときには、ロータ
リーポンプ72cを同時に作動させてターボ分子ポンプ
72b内の背圧を下げる。
【0114】排気は、加熱炉71内が封着材の軟化温度
に達した後に開始することが望ましい。封着材の軟化温
度に達するまでは、両パネル10・20間の外周部の気
密性があまりないので、外囲器40の内部空間から排気
してもその内部を高い真空度にすることができないが、
封着材が軟化した後は、両パネル10・20間の外周部
が気密シールされると共に、接着材層73aも軟化され
て接続管73と通気孔21aとの接続部分も気密シール
されるので、外囲器40内部から排気すると高い真空度
(1.33×10-4MPa程度(数Torr)程度)に
減圧されるからである。
【0115】このように外囲器40の内部空間から排気
することによって両パネル10・20は外側から均一に
加圧された状態となる。吸引排気は、外囲器40内の圧
力と加熱炉内との圧力との差によって封着材が押し縮め
られて、2枚の前面パネルと背面パネルとが接近して前
面パネルと隔壁とが接触する程度であればよいので、僅
かに吸引排気する(例えば、0.08MPa程度)だけ
で十分である。
【0116】両パネル10・20が外側から均一に加圧
されると、図3に示すように、背面パネル20上の隔壁
頂部と前面パネル10とは、全体的にぴったり密着した
状態となる。そして、この状態で降温されると、封着材
が軟化以下の温度となり硬化することによって外囲器4
0の封着がなされる。従って、封着された後の外囲器4
0においては、隔壁頂部と前面パネル10とが全体的に
ぴったり密着した状態が保たれていることになる。
【0117】なお、前記封着工程において、封着材の軟
化温度より若干高い封着温度に一気に昇温するのではな
く、封着温度よりも低い温度で一定時間、例えば、35
0℃程度で30分程度加熱してバインダ材をバーンアウ
トしておけば、蛍光体の劣化を抑える上で効果的であ
る。これ以降、実施の形態1と同様の真空排気工程・封
着工程・封入工程を経てPDPが完成する。
【0118】<実施例6>次に、上記実施の形態に基づい
て各製造工程を行って実施例に係るPDPを作製した実
施例について具体的に説明する。本実施例では、実施例
4と同じ温度・圧力プロファイルに従って、PDPを作
製した。ゲッター76は、封着を行い一旦室温にまで降
温された段階でゲッター管74に収納し、ゲッターには
活性化温度が280℃のバナジウム、チタン、鉄系合金
粒子を用いた。
【0119】従来の真空排気工程では、外囲器内の圧力
を1.3×10-11〜1.3×10- 10MPaにまで減圧
するには、2時間程度かかるが、上記実施例の真空排気
工程においては1時間程度で当該圧力まで減圧すること
ができる。以上のようにして作製したPDPは、外周部
の浮きが少なく、放電特性も従来のクリップ等の押圧だ
けによる方法よりも均一な特性が得られた。また、外周
部からの雑音レベルも数dBから10dB程度低く抑え
られた。また、放電開始電圧も約5から10V程度低く
なり、放電電流が数%から10%程度し、効率が数%か
ら約10%程度向上した。
【0120】また、上記のようにして乾燥ガスを流通さ
せた後に封着したPDPと、従来のように乾燥ガスを流
通させることなく大気存在下で封着したPDPの蛍光体
の発光強度(輝度/色度座標のy値)を、パネルを破壊
してXeエキシマランプ(波長173nm)を照射して
比較評価すると、特に青色蛍光体の発光強度が約10%
程度改善されていた。乾燥ガスは非反応性のものであれ
ば一様に改善効果が認められたが、特に乾燥空気が優れ
ていた。
【0121】なお、上記各実施の形態では、封着工程及
び排気工程を同じ装置で行ったが、これに限られず、封
着工程と排気工程とを別々の装置で行うこともできる。
また、封着工程では、外囲器全体を加熱するのではな
く、封着部分にレーザ光線などの熱源を選択的に照射し
て、その部分を選択的に加熱して封着させることもでき
る。この場合、蛍光体は直接加熱されないため、乾燥ガ
スを放電空間内に導入しなくても封着工程に伴う蛍光体
の熱劣化はさほど生じないと考えられる。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、発光セ
ル同士を隔てる隔壁が主表面に形成された第1基板の当
該隔壁側表面上に第2基板を対向配置することにより外
囲器を形成する外囲器形成ステップと、当該外囲器にお
ける両基板の外周部同士を封着材で封着する封着ステッ
プと、当該外囲器の内部のガスを排気する排気ステップ
と、当該外囲器の内部に放電ガスを封入する封入ステッ
プとを備えるガス放電パネルの製造方法であって、前記
排気ステップは、外囲器内を真空排気するサブステップ
と、その後、外囲器の内部に放電ガスに対して不純物と
ならないガスを実質的な成分とする洗浄ガスを充填する
サブステップと、その後、外囲器の内部を真空排気する
サブステップを含むことを特徴とする。
【0123】また、発光セル同士を隔てる隔壁が主表面
に形成された第1基板の当該隔壁側表面上に第2基板を
対向配置することにより外囲器を形成する外囲器形成ス
テップと、当該外囲器における両基板の外周部同士を封
着材で封着する封着ステップと、当該外囲器の内部のガ
スを排気する排気ステップと、当該外囲器の内部に放電
ガスを封入する封入ステップとを備えるガス放電パネル
の製造方法であって、前記排気ステップは、外囲器内を
真空排気するサブステップと、その後、外囲器の内部に
放電ガスに対して不純物とならないガスを実質的な成分
とする洗浄ガスを流通させながら外囲器の内部を排気す
るサブステップを含むことを特徴とする。
【0124】これらの製造方法によれば、従来のように
単に外囲器の内部を排気するだけではなく、上記のよう
に洗浄ガスを充填してから若しくは流通させながらこれ
を排気するので、従来の製造方法と比べて外囲器内の不
純物ガス濃度を迅速に(短時間で)低濃度にまで除去す
ることが可能となる。かかる効果は、ガス放電パネルが
高精細なものであるほど有効である。何故なら、高精細
のものほど、不純物ガスの濃度を低減するのに、一般に
時間がかかるからである。
【0125】なお、洗浄ガスを充填してから排気する場
合には、充填直後に排気するよりも、しばらく時間をお
いてから排気するようにする方が望ましい。ここで、前
記封着ステップは、第一基板及び第二基板の間に封着材
を介在させて外囲器全体を封着材の軟化点若しくは融点
以上の温度で加熱すると共に、外囲器の内部の圧力を外
部の圧力よりも低くし、その後に冷却することによって
封着するものとすることができる。なお、封着材として
は、鉛合金を用いることもできる。
【0126】これにより、外囲器は、内外の圧力差によ
って両基板が外側から均一的に押圧された状態で封着材
が硬化して封着されるので、隔壁頂部とこれと対向する
基板との隙間がほとんどない状態で封着がなされる。こ
こで、前記封着ステップと排気ステップとの間に、外囲
器の内部と連通した容器内にゲッターを収納するステッ
プを備えるものとすることができる。
【0127】これにより、更により迅速に不純物ガスを
外囲器内から除去することが可能となる。ここで、前記
排気ステップは、外囲器全体を封着材の軟化点若しくは
融点以下の温度で加熱しながら行うものとすることがで
きる。なお、上記のようにゲッターを用いる場合には、
その活性化温度が当該排気ステップにおける加熱温度の
範囲内に入るものとすることが望ましい。
【0128】これにより、より迅速に外囲器内から外部
に不純物を除去することが可能となる。ここで、前記封
着ステップにおける冷却は、軟化点若しくは融点以下の
温度での加熱冷却とすることができる。これにより、一
旦、室温付近にまで冷却してから排気ベーキング温度に
まで再び加熱するという工程を経ない分、次の排気ステ
ップに早く移行することが可能となる。
【0129】ここで、前記封着ステップは、第一基板及
び第二基板の間に封着材を介在させて乾燥ガスを外囲器
の内部に流通させながら外囲器全体を封着材の軟化点若
しくは融点以上の温度まで加熱するサブステップと、封
着材の軟化点若しくは融点以上の温度で加熱すると共
に、外囲器の内部の圧力を外部の圧力よりも低くし、そ
の後に冷却することによって封着するサブステップとを
含むものとすることができる。
【0130】これにより、封着ステップを外囲器の内部
に乾燥ガスを充填した状態で行うことになるので、蛍光
体の熱劣化を抑えることができる。ここで、前記封着ス
テップは、第一基板及び第二基板の間に封着材を介在さ
せて外囲器の封着部を封着材の軟化点若しくは融点以上
の温度で加熱すると共に、外囲器の内部の圧力を外部の
圧力よりも低くし、その後に冷却することによって封着
するものとすることができる。
【0131】ここで、前記洗浄ガスには放電ガスを用い
るのが最も望ましい。これは、排気ステップの後に行う
封入ステップで封入される放電ガスに対して洗浄ガスが
不純物ガスとなる可能性が全くないからである。ここ
で、前記放電ガスには希ガスを用いることができる。こ
こで、前記希ガスは、ヘリウム、ネオン、アルゴン及び
キセノンのうち何れかを少なくとも含むものとすること
ができる。
【0132】ここで、前記発光セルは第一基板に並設さ
れた電極群と、第二基板に並設された電極群とが一定の
距離をおいて互いに離間交差することによって形成され
ているものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる実施の形態に共通したAC型プ
ラズマディスプレイパネル(PDP)の構成を示す斜視
図である。
【図2】前記PDPに回路ブロックを実装した表示装置
の構成図である。
【図3】本実施の形態の封着工程で用いる封着・排気装
置50を模式的に示す図であり、(a)は、上面切欠図
であり、(b)は、(a)におけるA-A’線を含む垂
直断面図である。
【図4】封着時の温度及び圧力プロファイルを示す図で
ある(実施例)。
【図5】真空排気工程・封入工程における温度及び圧力
プロファイルを示す図である(実施例)
【図6】封着時及び真空排気・封入工程の温度及び圧力
プロファイルを示す図である(実施例)。
【図7】本発明にかかる別な実施の形態の封着工程で用
いる封着・排気装置70を模式的に示す図である。
【図8】従来例にかかる実施の形態に共通したPDPの
構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 前面パネル 20 背面パネル 21a、21b 通気孔 40 外囲器 41 封着材層 42 分離材 50 封着・排気装置 51 加熱炉 52 ガス導入系統 52a ガスボンベ 52b 配管系 52c 開閉バルブ 53 吸引排気系統 53a マニホールド 53b ターボ分子ポンプ 53c ロータリーポンプ 53d、53e 配管系 53f 開閉バルブ 54 ヒータ 55、56 接続管 55a、56a 接着材 70 封着・排気装置 71 加熱炉 72 ガス導入・吸引排気系統 72a マニホールド 72b ターボ分子ポンプ 72c ロータリーポンプ 72d ガスボンベ 72e 配管系 72f 分岐配管系 72f1、72f2、72f3 配管系 72g 経路選択バルブ 72h、i 開閉バルブ 73 接続管 73a 接着材 74 ゲッター管 74a 接着材 74b ゲッター収納空間 74c 端部(ゲッター管) 75 ヒータ 76 ゲッター

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光セル同士を隔てる隔壁が主表面に形
    成された第1基板の当該隔壁側表面上に第2基板を対向
    配置することにより外囲器を形成する外囲器形成ステッ
    プと、当該外囲器における両基板の外周部同士を封着材
    で封着する封着ステップと、当該外囲器の内部のガスを
    排気する排気ステップと、当該外囲器の内部に放電ガス
    を封入する封入ステップとを備えるガス放電パネルの製
    造方法であって、 前記排気ステップは、外囲器内を真空排気するサブステ
    ップと、その後、外囲器の内部に放電ガスに対して不純
    物とならないガスを実質的な成分とする洗浄ガスを充填
    するサブステップと、その後、外囲器の内部を真空排気
    するサブステップを含むことを特徴とするガス放電パネ
    ルの製造方法。
  2. 【請求項2】 発光セル同士を隔てる隔壁が主表面に形
    成された第1基板の当該隔壁側表面上に第2基板を対向
    配置することにより外囲器を形成する外囲器形成ステッ
    プと、当該外囲器における両基板の外周部同士を封着材
    で封着する封着ステップと、当該外囲器の内部のガスを
    排気する排気ステップと、当該外囲器の内部に放電ガス
    を封入する封入ステップとを備えるガス放電パネルの製
    造方法であって、 前記排気ステップは、外囲器内を真空排気するサブステ
    ップと、その後、外囲器の内部に放電ガスに対して不純
    物とならないガスを実質的な成分とする洗浄ガスを流通
    させながら外囲器の内部を排気するサブステップを含む
    ことを特徴とするガス放電パネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記封着ステップは、第一基板及び第二
    基板の間に封着材を介在させて外囲器全体を封着材の軟
    化点若しくは融点以上の温度で加熱すると共に、外囲器
    の内部の圧力を外部の圧力よりも低くし、その後に冷却
    することによって封着することを特徴とする請求項1又
    は2に記載のガス放電パネルの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記封着ステップと排気ステップとの間
    に、外囲器の内部と連通した容器内にゲッターを収納す
    るステップを備えることを特徴とする請求項1から3の
    何れかに記載のガス放電パネルの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記排気ステップは、外囲器全体を封着
    材の軟化点若しくは融点以下の温度で加熱しながら行う
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のガス放電パネ
    ルの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記排気ステップは、外囲器全体を封着
    材の軟化点若しくは融点以下の温度で加熱しながら行う
    ことを特徴とする請求項3に記載のガス放電パネルの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 前記排気ステップは、外囲器全体を封着
    材の軟化点若しくは融点以下の温度で加熱しながら行う
    ことを特徴とする請求項4に記載のガス放電パネルの製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記封着ステップにおける冷却は、軟化
    点若しくは融点以下の温度での加熱冷却であることを特
    徴とする請求項3又は6に記載のガス放電パネルの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 前記封着ステップは、第一基板及び第二
    基板の間に封着材を介在させて乾燥ガスを外囲器の内部
    に流通させながら外囲器全体を封着材の軟化点若しくは
    融点以上の温度まで加熱するサブステップと、封着材の
    軟化点若しくは融点以上の温度で加熱すると共に、外囲
    器の内部の圧力を外部の圧力よりも低くし、その後に冷
    却することによって封着するサブステップとを含むこと
    を特徴とする請求項1又は2に記載のガス放電パネルの
    製造方法。
  10. 【請求項10】 前記封着ステップと排気ステップとの
    間に、外囲器の内部と連通した容器内にゲッターを収納
    するステップを備えることを特徴とする請求項9に記載
    のガス放電パネルの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記排気ステップは、外囲器全体を封
    着材の軟化点若しくは融点以下の温度で加熱しながら行
    うことを特徴とする請求項9に記載のガス放電パネルの
    製造方法。
  12. 【請求項12】 前記排気ステップは、外囲器全体を封
    着材の軟化点若しくは融点以下の温度で加熱しながら行
    うことを特徴とする請求項10に記載のガス放電パネル
    の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記封着ステップにおける冷却は、軟
    化点若しくは融点以下の温度での加熱冷却であることを
    特徴とする請求項9又は11に記載のガス放電パネルの
    製造方法。
  14. 【請求項14】 前記封着ステップは、第一基板及び第
    二基板の間に封着材を介在させて外囲器の封着部を封着
    材の軟化点若しくは融点以上の温度で加熱すると共に、
    外囲器の内部の圧力を外部の圧力よりも低くし、その後
    に冷却することによって封着することを特徴とする請求
    項1又は2に記載のガス放電パネルの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記封着ステップと排気ステップとの
    間に、外囲器の内部と連通した容器内にゲッターを収納
    するステップを備えることを特徴とする請求項14に記
    載のガス放電パネルの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記排気ステップは、外囲器全体を封
    着材の軟化点若しくは融点以下の温度で加熱しながら行
    うことを特徴とする請求項14又は15に記載のガス放
    電パネルの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記洗浄ガスには放電ガスを用いるこ
    とを特徴とする請求項1から16の何れかに記載のガス
    放電パネルの製造方法
  18. 【請求項18】 前記放電ガスは希ガスからなることを
    特徴とする請求項17に記載のガス放電パネルの製造方
  19. 【請求項19】 前記希ガスは、ヘリウム、ネオン、ア
    ルゴン及びキセノンのうち何れかを少なくとも含むこと
    を特徴とする請求項18に記載のガス放電パネルの製造
    方法
  20. 【請求項20】 前記発光セルは第一基板に並設された
    電極群と、第二基板に並設された電極群とが一定の距離
    をおいて互いに離間交差することによって形成されてい
    ることを特徴とする請求項1から19の何れかに記載の
    ガス放電パネルの製造方法。
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