JP2001134848A - バッテリ駆動式ページャ端末及びこのページャ端末を用いた店舗システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 客からの注文受付時にその注文商品のリスト
を表示部に表示できるページャ端末を提供しても、店員
の作業負担が増加しないようにする。 【解決手段】 ページャ端末に表示器３１を設ける。ま
た、ＲＡＭ３０３に注文商品のリストデータを記憶する
エリアを形成する。ＣＰＵ３０１は、ＲＡＭ３０３に記
憶したリストデータに基づいて注文商品のリストを表示
器３１に表示させる。また、バッテリ３１２への充電電
圧を監視する充電検出回路３０９を設ける。そして、充
電電圧を検出したならば、ＣＰＵ３０１は、それに応じ
てＲＡＭ３０３のリストデータをクリアすることで、次
の使用を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、バッテリ駆動式の
ページャ端末及びこのページャ端末を用いて客が注文す
る商品の受付から引渡しまでを管理する店舗システムに
関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば飲食店のなかには、客から飲食メ
ニュー商品の注文を受けるとページャ端末を客に渡し、
その注文を受けた商品の品揃えが完了すると該当するペ
ージャ端末を無線により呼出して客に知らせ、品揃えさ
れた商品を客自身が配膳するセルフサービス方式の店が
ある。そしてこの種の飲食店向けのシステムとして、従
来は、それぞれ識別コードとして固有のページャ番号が
設定された複数のページャ端末と、入力部を介してペー
ジャ番号が入力されるとその入力ページャ番号が設定さ
れたページャ端末を呼出すための信号を無線により発信
させる注文管理装置とを備えた飲食店システムが知られ
ていた。

【０００３】すなわち、注文の受付けや商品の引渡し等
を行うカウンタに複数のページャ端末を用意するととも
に前記注文管理装置を設置する。また、客席の天井部な
どに無線発信器を取付け、前記注文管理装置と通信ケー
ブルで接続する。しかして、カウンタの店員は、客から
飲食メニュー商品の注文を受けると、その注文を受けた
商品の品名及び数量を記入した調理指示票を作成する。
また、ページャ端末を客に渡し、そのページャ端末のペ
ージャ番号を上記調理指示票に記入する。その後、調理
指示票を厨房に回す。これにより、厨房では商品の調理
が行なわる。

【０００４】そして調理され、客に提供できる状態にな
った商品の品揃えが完了すると、カウンタの店員は、品
揃えされた商品の調理指示票に記入されているページャ
番号を注文管理装置の入力部から入力する。そうする
と、入力ページャ番号が設定されたページャ端末に対し
ての呼出し信号が無線発信器から発信され、この呼出し
信号を受信したページャ端末のブザーが鳴動する。これ
により、このページャ端末を持っていた客は注文した商
品の品揃えが完了したことを知り、カウンタに行ってペ
ージャ端末と引換えに商品を受け取っていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで従来は、注文
受付時に店員が調理指示票にページャ番号を間違えて記
入した場合、ページャ端末によって呼び出された客が実
際に注文した商品と品揃えされた商品とが一致しないと
申し出るまで、誰もその誤りに気付かなかった。しかも
この場合には、品揃えされた商品を注文した客が誰なの
かを探すのが困難であり、多くの客に迷惑をかけて店の
信用を失墜させていた。

【０００６】このような問題は、ページャ端末に表示器
を設けるとともに、注文受付時にその注文商品のリスト
データを当該ページャ端末の記憶部に登録する手段を設
け、この記憶部に登録されたリストデータに基づいて表
示器に注文商品のリストを表示させるようにすれば、注
文を受付けた時点で客が注文した商品の内容と当該客が
受け取ったページャ端末で管理される商品の内容とに誤
りがあるか否かを確認できるようになり解決できる。

【０００７】また、客に対してそれぞれ渡されたページ
ャ端末とその客が注文した商品とをリンクさせて客別に
記憶管理する電子的なデータファイルを作成し、引渡し
が可能になった商品を指示入力すると上記データファイ
ルを参照して当該商品を注文した客が持つページャ端末
を自動的に判別し該当するページャ端末宛に呼出し信号
を発信できるように店舗システムを構築すると、作業能
率が大幅に向上して都合がよい。

【０００８】しかしながら、前者の如くページャ端末を
構成した場合には、注文商品を引き渡した客からページ
ャ端末を回収する毎に記憶部に残っているリストデータ
を消去しなければそのページャ端末を再使用できないた
め、ページャ端末の回収後に記憶部からリストデータを
消去するための操作が必要となり、店員の作業負担が増
加する懸念があった。

【０００９】また、後者の如く店舗システムを構築した
場合でも、注文商品を引き渡した客からページャ端末を
回収する毎にデータファイルから当該ページャ端末に関
するデータを消去しなければ、そのページャ端末を再使
用した際に判別できなくなるため、ページャ端末の回収
後にデータファイルから該当するデータを消去するため
の操作が必要となり、やはり店員の作業負担が増加する
懸念があった。

【００１０】その一方で、ページャ端末は、その駆動源
としてバッテリ（２次電池）を用いたものがあり、この
バッテリ駆動式ページャ端末は、非使用時には充電状態
にして、使用に際して長時間の使用を可能にすることが
望ましい。そのためには、客から回収したページャ端末
を再使用されるまで充電器に接続して、常に充電状態に
おいておくことが好ましかった。

【００１１】本発明はこのような事情に基づいてなされ
たもので、その目的とするところは、店員の作業負担が
増加することなく、客からの注文受付時にその注文商品
のリストを表示部に表示することができるバッテリ駆動
式ページャ端末を提供しようとするものである。また本
発明は、店員の作業負担が増加することなく、引渡しが
可能になった商品を指示入力するだけで当該商品を注文
した客が持つバッテリ駆動式のページャ端末を自動的に
判別して該当するページャ端末宛に呼出し信号を発信で
きる店舗システムを提供しようとするものである。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本願請求項１記載の発明
は、商品を注文した客に対して注文受付時に渡され、自
端末宛の呼出し信号を無線部を介して受信すると報知部
を報知動作させて注文商品が引渡し可能になったことを
客に知らせるバッテリ駆動式のページャ端末において、
表示部と、注文商品のリストデータを記憶する記憶部
と、この記憶部に記憶したリストデータに基づいて注文
商品のリストを表示部に表示させるリスト表示制御手段
と、バッテリへの充電電圧を監視する充電監視手段と、
この充電監視手段により充電電圧を検出したことに応じ
て記憶部のリストデータをクリアするリストデータクリ
ア手段とを備えたものである。このような構成のバッテ
リ駆動式ページャ端末においては、表示部には記憶部に
記憶されたリストデータに基づく注文商品のリストが表
示される。この状態で、バッテリの充電が行われると、
その充電電圧が検出されたことに応じて記憶部のリスト
データがクリアされる。したがって、客から回収したペ
ージャ端末を充電器に接続して充電を開始させるだけ
で、そのページャ端末の記憶部に記憶されているリスト
データを消去することができる。

【００１３】本願請求項２記載の発明は、商品を注文し
た客に対して注文受付時に渡され、自端末宛の呼出し信
号を無線部を介して受信すると報知部を報知動作させて
注文商品が引渡し可能になったことを客に知らせるバッ
テリ駆動式の複数のページャ端末と、客に対してそれぞ
れ渡されたページャ端末とその客が注文した商品とをリ
ンクさせて客別に記憶管理する顧客ファイルを設け、引
渡しが可能になった商品が指示入力されると顧客ファイ
ルを参照してその商品を注文した客が持つページャ端末
を判別し該当するページャ端末宛に呼出し信号を無線に
より送信する注文管理装置とからなる店舗システムであ
る。このものにおいて、各ページャ端末と注文管理装置
との相互間で無線によるデータの送受信を可能にする。
そして各ページャ端末には、バッテリへの充電電圧を監
視する充電監視手段と、この充電監視手段により充電電
圧を検出したことに応じて注文管理装置にファイル消込
み要求信号を無線により送信するファイル消込み要求手
段とを設ける。また注文管理装置には、各ページャ端末
から無線送信されるファイル消込み要求信号を受信する
ファイル消込み要求受信手段と、この受信手段によりフ
ァイル消込み要求信号を受信すると当該信号送信元のペ
ージャ端末とこのページャ端末にリンクする注文商品の
データを顧客ファイルから削除するファイル削除手段と
を設けたものである。このような構成の店舗システムに
おいては、注文管理装置の顧客ファイルには、商品を注
文した客に対してそれぞれ渡されたページャ端末とその
客が注文した商品とがリンクして客別に記憶管理されて
いる。この状態で、引渡しが可能になった商品を指示入
力すると、上記顧客ファイルのデータによりその商品を
注文した客が持つページャ端末が自動的に判別され、該
当するページャ端末宛に呼出し信号が無線送信される。
これにより、この呼出し信号を受信したバッテリ駆動式
ページャ端末の報知部が報知動作して、客に注文商品が
引渡し可能であることを知らせる。その後、商品と引き
換えに回収したページャ端末のバッテリの充電を開始す
ると、当該ページャ端末から注文管理装置にファイル消
込み要求信号が送信される。これにより、注文管理装置
においては、ファイル消込み要求信号送信元のページャ
端末とこのページャ端末にリンクする注文商品のデータ
とが顧客ファイルから削除される。したがって、客から
回収したページャ端末を充電器に接続して充電を開始さ
せるだけで、注文管理装置の顧客ファイルから当該ペー
ジャ端末とこのページャ端末にリンクする注文商品のデ
ータとを消去することができる。

【００１４】本願請求項３記載の発明は、上記請求項２
記載の発明において、注文管理装置に、ファイル消込み
要求受信手段と、この受信手段によりファイル消込み要
求信号を受信すると当該信号送信元のページャ端末にリ
ンクする注文商品を全て引渡し済か否か判断する商品引
渡し判断手段と、この商品引渡し判断手段により全て引
渡し済であると判断するとファイル消込み要求信号送信
元のページャ端末とこのページャ端末にリンクする注文
商品のデータを顧客ファイルから削除するファイル削除
手段と、商品引渡し判断手段により少なくとも１商品を
引渡し済でないと判断すると、ファイル消込み要求信号
送信元のページャ端末宛に消込み不可を応答する信号が
無線により送信する消込み不可応答送信手段とを設ける
とともに、ページャ端末に、充電監視手段及びファイル
消込み要求手段に加えて、注文管理装置から消込み不可
を応答する信号が無線により返信されると報知手段を報
知動作させて警告を発する消込み不可警告手段を設けた
ものである。このような手段を講じたことにより、注文
商品をすべて引渡し済の客から回収したページャ端末を
充電した場合には、前記請求項２記載の発明と同様な作
用を奏する。これに対し、注文商品の引渡しを完了して
いない客から誤って回収したページャ端末を充電した場
合には、注文管理装置から当該ページャ端末宛に消込み
不可を応答する信号が無線により送信され、この応答信
号を受信した当該ページャ端末においては報知手段によ
り警告が発せられて、誤りに気が付く。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を用いて説明する。なお、この実施の形態は、注文し
た飲食メニュー商品の代金を注文受付時に精算する料金
前払い方式で、かつ、調理を終えた商品を客自身が配膳
するセルフサービス方式の飲食店に構築される店舗シス
テムに本発明を適用した場合である。

【００１６】図１は本実施の形態の店舗システムを示す
模式図であり、この店舗システムは、客が注文した飲食
メニュー商品の登録手段を有し、この登録手段により登
録された商品の会計を処理するＰＯＳ（Point Of Sale
s）端末１と、客から注文を受けた飲食メニュー商品の
リストを表示して調理の指示を行う機能を有するととも
に、引渡しが可能になった商品が指示入力されるとその
商品を注文した客が持つページャ端末を判別して該当す
るページャ端末宛に呼出し信号を無線により送信する機
能を有し、注文管理装置を構成する厨房端末２とを備え
ている。

【００１７】また、飲食メニュー商品を注文した客に対
して注文受付時に渡され、自端末宛の呼出し信号を無線
部を介して受信すると報知部を報知動作させて注文商品
が引渡し可能になったことを客に知らせる飲食店ページ
ャ端末（以下、単にページャ端末と称する）３を複数備
えるとともに、各ページャ端末３と双方向の無線通信を
行う通信手段を有した無線中継器４を備えている。そし
てＰＯＳ端末１と、厨房端末２と、無線中継器４とを、
ＬＡＮ（Local Area Network）等の通信回線５で接続
し、ＰＯＳ端末１と各ページャ端末３との間、及び厨房
端末２と各ページャ端末３との間で、無線中継器４を介
しての双方向のデータ通信を可能にしている。

【００１８】なお、無線中継器４と各ページャ端末３と
の間は、ＰＨＳ（Personal Handyphone System）無線を
利用し、電波産業会（ＡＲＩＢ）推奨の「第二世代コー
ドレス電話システム標準規格」に従い、ＴＤＭＡ−ＴＤ
Ｄ（Time Division MultipleAccess-Time Division Dup
lex：時分割複信）方式で双方向の無線通信を行うもの
とする。また、各ページャ端末３には予め識別コードと
して固有のページャ番号を割り当てて設定しており、こ
のページャ番号によって各ページャ端末３が自局宛のデ
ータか否かを判断している。

【００１９】前記ページャ端末３は、駆動源としてバッ
テリ３１２（図１１を参照）を搭載したバッテリ駆動式
のもので、本システムは、同時に複数のページャ端末３
のバッテリを充電することができる周知の充電器６を備
えている。

【００２０】図２は前記ＰＯＳ端末１の要部構成を示す
ブロック図であり、このＰＯＳ端末１は、制御部本体と
してのＣＰＵ（Central Processing Unit）１０１、プ
ログラム等の固定的データを予め格納したＲＯＭ（Read
Only Memory）１０２、前記ＣＰＵ１０１によってデー
タの書込み，読出しが行われる各種のメモリエリアが形
成されるＲＡＭ（Random Access Memory）１０３の他、
日時を計時する時計部１０４、前記通信回線５を介して
接続された各部とのデータ通信を制御する通信インタフ
ェース１０５、モードスイッチ１０６からの信号を入力
するとともに現金等を収容するためのドロワ（不図示）
を自動開放させるドロワ開放装置１０７に駆動信号を出
力するＩ／Ｏポート１０８、キーボード１０９から操作
キーに対応した信号を取込むキーボードコントローラ１
１０、オペレータ用表示器１１１及び客用表示器１１２
の駆動を制御し表示データに対応する文字等を表示させ
る表示コントローラ１１３、プリンタ１１４の印字動作
を制御するプリンタコントローラ１１５等を備えてお
り、前記ＣＰＵ１０１と、ＲＯＭ１０２，ＲＡＭ１０
３，時計部１０４，通信インタフェース１０５，Ｉ／Ｏ
ポート１０８及び各入出力機器のコントローラ１１０，
１１３，１１５とを、アドレスバス，データバスなどの
バスライン１１６で接続して構成している。

【００２１】そして、前記ＲＡＭ１０３には、特に図４
に示すように、各種飲食メニュー商品に対して予め商品
別に設定された商品コードとしてのメニューコードに対
応して、その商品のメニュー名称，価格等のメニューデ
ータを記憶するとともに、その商品の売上点数及び売上
金額を累計記憶する売上累計エリアを有した商品ファイ
ルメモリ１０３ａのエリアと、１客が注文した飲食メニ
ュー商品のメニューコード，メニュー名称，価格，販売
点数及び販売金額と、その１客に渡されたページャ端末
３のページャ番号とを記憶するオーダメモリ１０３ｂの
エリアとを形成している。

【００２２】前記モードスイッチ１０６は、「登録」，
「点検」，「精算」，「設定」等の各種業務モードを選
択しその実行をＣＰＵ１０１に指令する制御スイッチで
ある。ここで「登録」とは、登録手段により登録された
飲食メニュー商品の販売データを前記商品ファイルメモ
リ１０３ａの売上累計エリアに商品別に累計処理して商
品別の売上データを記憶管理するとともに、その登録さ
れた商品の会計を処理する業務のモードである。また
「点検」とは、前記商品ファイルメモリ１０３ａの売上
累計エリアで記憶管理されている商品別の売上データを
プリンタ１１４により記録紙に印字出力する業務のモー
ドであり、「精算」とは、「点検」と同様に商品別売上
データを印字出力した後、前記商品ファイルメモリ１０
３ａの売上累計エリアをクリアする業務のモードであ
る。また「設定」とは、各種業務モードの処理を実行す
る上で必要なデータを予めＲＡＭ１０３に設定する業務
のモードである。

【００２３】前記キーボード１０９は、客が注文した飲
食メニュー商品の登録手段として、図３に示すように各
種飲食メニュー商品のメニューコードがそれぞれプリセ
ットされる複数（図では４０個）のプリセットメニュー
キーＫ１を設けたものである。また、数値データを置数
入力するための置数キーＫ２の他、数値データをクリア
するクリアキーＫ３、数値データがページャ番号である
ことを指令するナンバーキーＫ４、数値データが乗数で
あることを指令する×キーＫ５、メニューコードの入力
取消を宣言する取消キーＫ６、小計出力を指示する小計
キーＫ７、数値データが前記メニューコードであること
を指令するメニューキーＫ８、１客が注文する商品の登
録終了を宣言する締めキーＫ９等の各種ファンクション
キーも設けている。

【００２４】前記オペレータ用表示器１１１及び客用表
示器１１２は、前記登録手段により登録された飲食メニ
ュー商品のメニュー名称，価格などを表示したり、１客
が注文した全商品の合計金額等を表示するものである。

【００２５】また、前記プリンタ１１４は、前記登録手
段により登録された飲食メニュー商品のメニュー名称，
価格やその合計金額等をレシート用紙に印字し、レシー
トを発行するものである。

【００２６】図５は前記厨房端末２の要部構成を示すブ
ロック図であり、この厨房端末２も、ＣＰＵ２０１、Ｒ
ＯＭ２０２、ＲＡＭ２０３、時計部２０４及び通信イン
タフェース２０５を備えている。また、ハードディスク
へのデータ書込み及び読出しを行うＨＤＤ（Hard Disc
Drive）装置２０６の駆動を制御するＨＤＤコントロー
ラ２０７、キーボード２０８から操作キーに対応したキ
ー信号を取込むキーボードコントローラ２０９、カラー
ＣＲＴディスプレイまたはカラー液晶ディスプレイ等の
カラー画面を有する表示器２１０の駆動を制御し表示デ
ータに対応した文字などを表示させる表示コントローラ
２１１、前記表示器２１０の画面に設けた入力手段とし
てのタッチパネルセンサ２１２からタッチ位置信号を取
込むタッチパネルコントローラ２１３、ブザー２１４に
駆動信号を送出するＩ／Ｏポート２１５などを備えてお
り、前記ＣＰＵ２０１と、ＲＯＭ２０２，ＲＡＭ２０
３，時計部２０４，通信インタフェース２０５，Ｉ／Ｏ
ポート２１５及び各入出力機器のコントローラ２０７，
２０９，２１１，２１３とを、アドレスバス，データバ
スなどのバスライン２１６で接続して構成している。

【００２７】そして、前記ＨＤＤ装置２０６によってア
クセスされるハードディスクに、各種飲食メニュー商品
に関する設定データとして、図６に示すように、メニュ
ーコード，メニュー名称及び価格の他，標準調理時間を
記憶管理したメニューマスタファイル２１７を形成して
いる。ここで、標準調理時間とは、その飲食メニュー商
品の調理に要する平均時間であり、実際に調理に要した
実績時間に基づいて商品毎に設定している。なお、この
メニューマスタファイル２１７に設定されたデータが前
記ＰＯＳ端末１にダウンロードされ、ＲＡＭ１０３の商
品ファイルメモリ１０３ａにメニューデータとして設定
されるようになっている。

【００２８】前記厨房端末２のＲＡＭ２０３には、特に
図７に示すように、注文の受付順位Ｙをカウントする受
付順位カウントメモリ２０３ａのエリアと、その受付順
位Ｙの昇順に１客の注文内容を示す顧客ファイルデータ
を記憶する顧客ファイルメモリ２０３ｂのエリアとを形
成している。顧客ファイルデータは、図８に示すよう
に、注文受付時に客に渡されたページャ端末３のページ
ャ番号と、その客の注文受付時刻と、その客に全ての注
文商品を提供し終えた時刻である調理完了時刻と、その
客が注文した飲食メニュー商品の管理データ，いわゆる
オーダメニュー管理データとで構成している。ここで、
オーダメニュー管理データは、調理順番と、メニューコ
ードと、その商品が未調理または調理中（“００”とす
る）なのか調理済（“０１”とする）なのか引渡し済
（“１０”とする）なのかの状態を示すステータスとで
構成している。調理順番は、対応するメニューコードの
商品の調理標準時間が長い順に割り振られるものであ
り、１客が複数の商品を注文した場合にその順番に調理
を行うことで出来上がり時間をほぼ同じにできる。

【００２９】ここに、顧客ファイルメモリ２０３ｂは、
客に対してそれぞれ渡されたページャ端末３とその客が
注文した商品とをリンクさせて客別に記憶管理する電子
的なデータファイルである。

【００３０】しかして、この厨房端末２のＣＰＵ２０１
は、前記顧客ファイルメモリ２０３ｂのデータに基づい
て、前記表示器２１０にタッチキーイメージをマトリッ
クス状に配列した調理指示画面７を常時表示させるよう
になっている。

【００３１】図９は本実施の形態における調理指示画面
７の構成図であり、画面左側に６行×１列からなるペー
ジャ番号用タッチキーイメージ７１を配置し、画面中央
に６行×５列からなるオーダメニュー用タッチキーイメ
ージ７２を配置し、画面右側に６行×１列からなるファ
ンクション用タッチキーイメージ７３を配置している。
なお、画面左上のタッチキー７１ａを行列［ｉ．ｊ］＝
［０，０］で表すものとする。

【００３２】ページャ番号用タッチキーイメージ７１に
は、前記顧客ファイルメモリ２０３ｂに格納されている
顧客ファイルデータのページャ番号を上から受付順位Ｙ
の昇順に表示し、オーダメニュー用タッチキーイメージ
７２には、その顧客ファイルデータのメニューコードに
対応したメニュー名称を左から調理順番の昇順に表示し
ている。また、ファンクション用タッチキーイメージ７
３には、調理完了キー７３ａ，引渡しキー７３ｂ，取消
キー７３ｃ及び終了キー７３ｄの各ファンクションキー
名称を表示している。なお、ページャ番号用タッチキー
イメージ７１の下側と、オーダメニュー用タッチキーイ
メージ７２の右側にはスクロール用タッチキーイメージ
７４，７５を配置しており、スクロール用タッチキーイ
メージ７４がタッチ操作されるとページャ番号用タッチ
キーイメージ７１に表示しているページャ番号を順次上
方へスクロールし、スクロール用タッチキーイメージ７
５がタッチ操作されるとオーダメニュー用タッチキーイ
メージ７２に表示しているメニュー名称を順次左側へス
クロールするものとなっている。

【００３３】図１０は前記ページャ端末３の外観図であ
り、このページャ端末３は、小型で携帯が容易な端末本
体の正面に、注文した飲食メニュー商品のメニュー名称
などの文字データを表示する表示器３１と、この表示器
３１に表示されるカーソル３１ａを上下に移動させるカ
ーソルキー等が配列されたキーボード３２とを設け、上
面にアンテナ３３を取付けている。また、図示しない
が、端末本体には、自己に設定されたページャ番号を記
したシールが貼り付けられている。さらに、底面には充
電用端子３４を設けており、充電器６のスロットに底面
から装着することで、本ページャ端末３の駆動源である
バッテリ３１２（図１１を参照）が充電されるようにな
っている。

【００３４】図１１は前記ページャ端末３の要部構成を
示すブロック図であって、このページャ端末３は、ＣＰ
Ｕ３０１，ＲＯＭ３０２及びＲＡＭ３０３の他、送信デ
ータを無線データに変調してアンテナ３３から発信させ
る機能とアンテナ３３で受信した無線データを復調して
取込む機能とを有する無線送受信部３０４、前記キーボ
ード３２から操作キーに対応したキー信号を取込むキー
ボードコントローラ３０５、前記表示器３１の駆動を制
御し表示データに対応する文字等を表示させる表示コン
トローラ３０６、報知部としてのブザー３０７に駆動信
号を出力するＩ／Ｏポート３０８、充電検出回路３０９
から充電検出信号を入力するＩ／Ｏポート３１０等を備
えており、ＣＰＵ３０１と、ＲＯＭ３０２，ＲＡＭ３０
３，無線送受信部３０４，キーボードコントローラ３０
５，表示コントローラ３０６及び各Ｉ／Ｏポート３０
８，３１０とを、アドレスバス，データバスなどのバス
ライン３１１で接続して構成している。

【００３５】前記充電検出回路３０９は、本端末の駆動
源であるバッテリ３１２への充電電圧を監視し、本端末
が充電器６に接続されて充電電圧を検出すると前記Ｉ／
Ｏポートに充電検出信号を出力するもので、充電監視手
段を構成している。

【００３６】前記ページャ端末３のＲＡＭ３０３には、
特に図１２に示すように、当該ページャ端末３を渡され
た客が注文した飲食メニュー商品のリストデータとし
て、メニューコードとメニュー名称とを一連の表示番号
順に記憶したオーダ管理テーブル３０３ａを格納するた
めのエリアを形成しており、ＣＰＵ３０１は、このオー
ダ管理テーブル３０３ａに記憶されたリストデータに基
づいて、図１０に示すように当該ページャ端末３を渡さ
れた客が注文した飲食メニュー商品のリストを表示させ
るものとなっている。

【００３７】かかる構成のＰＯＳ端末１，厨房端末２及
び各ページャ端末３からなる本実施の形態の店舗システ
ムにおいて、ＰＯＳ端末１のＣＰＵ１０１は、モードス
イッチ１０６により「登録」モードが選択されると、図
１４の流れ図に示す登録業務処理を実行するものとなっ
ている。すなわちＣＰＵ１０１は、モードスイッチ１０
６により「登録」モードが選択されていることを確認す
ると、ＳＴ（ステップ）１として前記ページャ端末３の
ページャ番号が入力されるのを待機する。ここで、キー
ボード１０９の置数キーＫ２によりページャ番号に相当
する置数入力が行われ、続いてナンバーキーＫ４が入力
されると置数データに相当するページャ番号が入力され
たと判断する。

【００３８】こうして、ページャ番号が入力されると、
ＣＰＵ１０１は、ＳＴ２としてそのページャ番号が設定
されたページャ端末３への確認問合せデータを作成し、
通信インタフェース１０５から通信回線５を介して無線
中継器４に送信する。これにより、確認問合せデータは
無線中継器４から無線データとして発信され、該当ペー
ジャ番号が設定されたページャ端末３において受信され
る。

【００３９】この確認問合せデータを受信したページャ
端末３のＣＰＵ３０１は、図１８のＳＴ１〜ＳＴ４に示
すように、ＲＡＭ３０３にオーダ管理テーブル３０３ａ
が格納されているか否かを判断し、格納されていない場
合には有効応答を、格納されている場合には無効応答
を、それぞれ問合せ元のＰＯＳ端末１に無線送信するも
のとなっている。

【００４０】そこで、ＰＯＳ端末１のＣＰＵ１０１は、
図１４のＳＴ２にてページャ確認問合せデータを無線送
信させた後、ＳＴ３として該当するページャ端末３から
の応答を待機する。そして、一定時間内に通信回線５を
介して有効応答が返信されてきた場合には、ＳＴ４とし
てオーダメモリ１０３ｂをクリアした後、ＳＴ５として
このオーダメモリ１０３ｂにＳＴ１の処理で入力された
ページャ番号を格納する。

【００４１】これに対し、無効応答が返信されるか、一
定時間内に応答がなかった場合には、当該ページャ端末
３は使用不能と見なしてエラーメッセージをオペレータ
用表示器１１１に表示させた後、ＳＴ１に戻り、次のペ
ージャ番号が入力されるのを待機する。これにより、別
の客が注文した飲食メニュー商品に関するオーダ管理テ
ーブル３０３ａが格納されているページャ端末３のペー
ジャ番号を誤入力しても無効応答となり、誤入力に気が
付く。また、無線送受信部３０４などが壊れているペー
ジャ端末３のページャ番号を入力しても無応答となり、
使用されることはない。なお、ＰＯＳ端末１において
は、クリアキーＫ３が入力されるか、次のページャ番号
が入力されると、上記エラーメッセージが消去されるよ
うになっている。

【００４２】ＳＴ５にてオーダメモリ１０３ｂにページ
ャ番号を格納すると、次にＣＰＵ１０１は、ＳＴ６とし
てメニューコードが入力されるのを待機する。ここで、
プリセットメニューキーＫ１のワンタッチ操作または置
数キーＫ２とメニューキーＫ８の入力操作により、飲食
メニュー商品のメニューコードが入力されると、ＳＴ７
としてそのメニューコードで前記商品ファイルメモリ１
０３ａを検索して対応するメニュー名称及び価格を読出
す。そして、価格に販売点数（当該メニューコードの入
力直前に置数キーＫ２と×キーＫ５とにより乗数が入力
されている場合にはその乗数，乗数が入力されていない
場合には１）を乗じて販売金額を算出し、この販売点数
及び販売金額をメニューコード，メニュー名称及び価格
とともにオーダメニューデータとしてオーダメモリ１０
３ｂに入力順に格納する。また、ＳＴ８として上記オー
ダメニューデータのメニュー名称，価格，販売点数及び
販売金額をオペレータ用表示器１１１及び客用表示器１
１２に表示させる。

【００４３】以後、ＣＰＵ１０１は、締めキーＫ９が入
力されるまでの間、メニューコードが入力される毎に上
記ＳＴ７及びＳＴ８の処理を繰り返す。そして、ＳＴ９
として締めキーＫ９の入力を検知すると、ＳＴ１０とし
てオーダメモリ１０３ｂに格納しているオーダメニュー
データに基づいて注文された飲食メニュー商品の販売点
数及び販売金額を商品ファイルメモリ１０３ａの売上累
計エリアに商品別に加算する売上登録処理を実行する。
また、その注文された飲食メニュー商品の合計金額に対
して精算を行う会計処理を実行する。

【００４４】さらに、ＳＴ１１としてオーダメモリ１０
３ｂに格納されたページャ番号とオーダメニューデータ
とを、通信インタフェース１０５から通信回線５を介し
て厨房端末２に送信する。また、ＳＴ１２として上記オ
ーダメニューデータのメニューコード及びメニュー名称
から前記オーダ管理テーブル３０３ａを作成する。この
とき、表示番号はオーダメニューデータの入力順に１か
ら昇順に設定されるものとする。そして、このオーダ管
理テーブル３０３ａとオーダメモリ１０３ｂに格納され
たページャ番号とから注文通知データを作成し、この注
文通知データを通信インタフェース１０５から通信回線
５を介して無線中継器４に送信する。

【００４５】しかる後、ＳＴ１３としてプリンタ１１４
の駆動を制御して、上記オーダメニューデータのメニュ
ー名称，価格，販売点数及び販売金額やその合計金額な
どを印字したレシートを発行させたならば、この登録業
務処理を終了する。

【００４６】さて、前記登録業務処理の実行によりその
ＳＴ１２の処理で無線中継器４に送信された注文通知デ
ータは、無線中継器４から無線データとして発信され、
該当ページャ番号が設定されたページャ端末３において
受信される。この注文通知データの無線データを受信し
たページャ端末３のＣＰＵ３０１は、図１８のＳＴ５〜
ＳＴ７に示すように、ＲＡＭ３０３に当該データ中のオ
ーダ管理テーブル３０３ａを格納する。また、このオー
ダ管理テーブル３０３ａに格納されたメニュー名称を、
表示番号の順に表示器３１に表示させるものとなってい
る。

【００４７】一方、前記登録業務処理の実行によりその
ＳＴ１１の処理で送信されたオーダメモリ１０３ｂのデ
ータ（ページャ番号，オーダメニューデータ）は、通信
回線５を介して厨房端末２に送信される。これにより、
厨房端末２のＣＰＵ２０１は、図１５の流れ図に示すオ
ーダ受信処理を実行するものとなっている。すなわちＣ
ＰＵ２０１は、このオーダ受信処理を開始すると、先
ず、ＳＴ１として受付順位カウントメモリ２０３ａでカ
ウントしている受付順位Ｙを１だけ加算する。次に、Ｓ
Ｔ２として時計部２０４で計時している現時刻を受付時
刻として取得する。

【００４８】次に、ＳＴ３及びＳＴ４としてメニューマ
スタファイル２１７で記憶管理されている各飲食メニュ
ー商品の標準調理時間を参照して、ＰＯＳ端末１から受
信したオーダメニューデータのメニューコードを、標準
調理時間の長い順（同一時間ならばオーダの入力順）に
並べ換える。このとき、販売点数が複数のオーダメニュ
ーデータに対してはその点数分のメニューコードを生成
し、並べ換えを行う。また、この並べ換えたメニューコ
ードに対して１から順に調理順番を付すとともに、それ
ぞれにステータスとして未調理を示すデータ“０”を付
してオーダメニュー管理データを作成する。そして、Ｐ
ＯＳ端末１から受信したページャ番号と、時計部２０４
から取得した受付時刻と、標準調理時間の長い順に並べ
換えたオーダメニュー管理データとから顧客ファイルデ
ータを作成したならば、ＳＴ５としてこの作成した顧客
ファイルデータを、顧客ファイルメモリ２０３ｂの前記
受付順位カウントメモリ２０３ａでカウントしている受
付順位Ｙに対応するエリアに格納する。

【００４９】しかる後、ＳＴ６として表示器２１０に表
示されている調理指示画面７のページャ番号用タッチキ
ーイメージ７１のうち行列［ｉ，ｊ］＝［Ｙ，０］
（Ｙ：受付順位カウントメモリ２０３ａのカウント値）
のキーイメージ内に、前記顧客ファイルメモリ２０３ａ
の受付順位Ｙに対応するエリアに格納した顧客ファイル
データのページャ番号を表示させるとともに、その背景
を青色とする。また、オーダメニュー用タッチキーイメ
ージ７２のうち行列［ｉ，ｊ］＝［Ｙ，Ｘ］（Ｙ：受付
順位カウントメモリ２０３ａのカウント値，Ｘ：調理順
番）のキーイメージ内に、同顧客ファイルデータのメニ
ューコードに対応するメニュー名称を調理順番の順に表
示させるとともに、その背景を青色とする。以上で、こ
のオーダ受信処理を終了する。

【００５０】ところで、この厨房端末２のＣＰＵ２０１
は、表示器２１０に調理指示画面７を表示させた状態
で、タッチパネルセンサ２１２からタッチ位置信号が入
力されるのを待機している。そして、タッチパネルコン
トローラ２１３に入力されるタッチ位置信号により、フ
ァンクション用タッチキーイメージ７３の調理完了キー
７３ａがタッチ入力されたことを確認した場合には、図
１６の流れ図に示す調理完了キー入力処理を実行するも
のとなっている。

【００５１】すなわちＣＰＵ２０１は、上記調理完了キ
ー７３ａの入力処理を開始すると、ＳＴ１としてオーダ
メニュー用タッチキーイメージ７２内のいずれかのメニ
ューキーがタッチ入力されるのを待機する。そして、タ
ッチパネルコントローラ２１３に入力されるタッチ位置
信号により、オーダメニュー用タッチキーイメージ７２
内のいずれかのメニューキー［ｉｍ，ｊｎ］がタッチ入
力されたことを確認すると、ＳＴ２として顧客ファイル
メモリ２０３ｂから行番号ｉｍに一致する受付順位の顧
客ファイルデータを読込み、この顧客ファイルデータか
ら列番号ｊｎに一致する調理順番のオーダメニュー管理
データを読出して、ステータスをチェックする。

【００５２】ここで、ステータスが未調理“００”であ
った場合には（ＳＴ３のＹＥＳ）、このオーダメニュー
管理データで管理される商品の調理が完了し客に提供で
きる状態になったことが指示されたので、ＳＴ４として
このステータスを調理済“０１”に更新する。また、Ｓ
Ｔ５としてオーダメニュー用タッチキーイメージ７２の
うち行列［ｉｍ，ｊｎ］のキーイメージ内の背景を黄色
に変更して、このキーイメージ内に表示されているメニ
ュー名称の商品が調理済であることを示す。さらに、Ｓ
Ｔ６としてこの顧客ファイルデータからステータスを調
理済“０１”に更新したオーダメニュー管理データのメ
ニューコードを取得するとともに、同顧客ファイルデー
タからページャ番号を取得する。そして、この取得した
ページャ番号とメニューコードとを含む調理完了通知デ
ータを作成し、この調理完了通知データを通信インタフ
ェース２０５から通信回線５を介して無線中継器４に送
信する。

【００５３】その後、ＳＴ７としてファンクション用タ
ッチキーイメージ７３の終了キー７３ｄがタッチ入力さ
れたか否かを判断し、タッチ入力されていない場合には
ＳＴ１に戻って、オーダメニュー用タッチキーイメージ
７２のいずれかのメニューキーがタッチ入力されるのを
待機する。タッチパネルコントローラ２１３に入力され
るタッチ位置信号により、終了キー７３ｄがタッチ入力
されたことを検知した場合には、この調理完了キー処理
を終了する。

【００５４】なお、ＳＴ２の処理でステータスを調べた
結果、未調理“００”でなかった場合には（ＳＴ３のＮ
Ｏ）、ＳＴ７に進み、終了キー７３ｄの入力有無を判断
する。そして、タッチ入力されていない場合にはＳＴ１
に戻り、タッチ入力されていた場合には、この調理完了
キー処理を終了する。

【００５５】また、上記厨房端末２のＣＰＵ２０１は、
ファンクション用タッチキーイメージ７３の引渡しキー
７３ｂがタッチ入力されたことを確認した場合には、図
１７の流れ図に示す引渡しキー入力処理を実行するもの
となっている。

【００５６】すなわちＣＰＵ２０１は、上記引渡しキー
７３ｂの入力処理を開始すると、ＳＴ１としてページャ
番号用タッチキーイメージ７１のいずれかのページャ番
号キーがタッチ入力されるのを待機する。そして、タッ
チパネルコントローラ２１３に入力されるタッチ位置信
号により、ページャ番号用タッチキーイメージ７１内の
いずれかのページャ番号キー［ｉｍ，０］がタッチ入力
されたことを確認すると、ＳＴ２として顧客ファイルメ
モリ２０３ｂから行番号ｉｍに一致する受付順位の顧客
ファイルデータを読込み、この顧客ファイルデータにス
テータスが調理済“０１”のオーダメニュー管理データ
があるか否かを判断する。

【００５７】そして、ステータスが調理済“０１”のオ
ーダメニュー管理データが１品でもある場合には（ＳＴ
３のＹＥＳ）、その調理済の飲食メニュー商品を客に引
き渡したことが指示されたので、ＳＴ４としてその調理
済“０１”のオーダメニュー管理データのステータスを
全て引渡し済“１０”に更新する。また、ＳＴ５として
オーダメニュー用タッチキーイメージ７２のうちステー
タスを引渡し済“１０”に更新したオーダメニュー管理
データの調理順番ｎに対応する行列［ｉｍ，ｊｎ］のキ
ーイメージ内の背景を赤色に変更して、このキーイメー
ジ内に表示されているメニュー名称の商品が引渡し済で
あることを示す。

【００５８】次に、ＳＴ６として受付順位ｉｍの顧客フ
ァイルデータ中の全てのオーダメニュー管理データのス
テータスを調べる。そして、少なくとも１オーダメニュ
ー管理データのステータスが未調理“００”であった場
合には（ＳＴ７のＮＯ）、この顧客ファイルデータ中の
ページャ番号が設定されたページャ端末３を渡された客
が注文した飲食メニュー商品でまだ提供していない商品
が残っているので、当該顧客ファイルデータ中のオーダ
メニュー管理データのうちステータスが未調理“００”
のオーダメニュー管理データを抽出する。そして、その
抽出したオーダメニュー管理データのメニューコードで
前記オーダ管理テーブル３０３ａを作成する。このと
き、表示番号は抽出したオーダメニュー管理データの調
理順番の昇順とし、メニュー名称は、メニューコードを
キーにメニューマスタファイル２１７から読出してセッ
トする。しかして、このオーダ管理テーブル３０３ａと
当該顧客ファイルデータ中のページャ番号とから注文通
知データを作成し、この注文通知データを通信インタフ
ェース２０５から通信回線５を介して無線中継器４に送
信する。

【００５９】これに対し、ＳＴ６にて受付順位ｉｍの顧
客ファイルデータ中の全てのオーダメニュー管理データ
のステータスを調べた結果、全てのオーダメニュー管理
データのステータスが引渡し済“１０”であった場合に
は（ＳＴ７のＹＥＳ）、この顧客ファイルデータ中のペ
ージャ番号が設定されたページャ端末３を渡した客に対
して注文を受けた飲食メニュー商品を全て提供したの
で、ＳＴ１０として時計部２０４で計時している現時刻
を読出し、調理完了時刻として当該顧客ファイルデータ
にセットする。さらに、ＳＴ１１としてページャ番号用
タッチキーイメージ７１のうち行列［ｉｍ，０］のキー
イメージ内の背景を赤色に変更して、このキーイメージ
内に表示されているページャ番号のページャ端末３を持
つ客が注文した飲食メニュー商品の引渡し完了を示す。
さらに、ＳＴ１２として当該顧客ファイルデータ中のペ
ージャ番号を取得する。そして、このページャ番号を含
む回収要求通知データを作成し、この回収要求通知デー
タを通信インタフェース２０５から通信回線５を介して
無線中継器４に送信する。

【００６０】その後、ＳＴ１３としてファンクション用
タッチキーイメージ７３の終了キー７３ｄがタッチ入力
されたか否かを判断し、タッチ入力されていない場合に
はＳＴ１に戻って、ページャ番号用タッチキーイメージ
７１のいずれかのページャ番号キーがタッチ入力される
のを待機する。タッチパネルコントローラ２１３に入力
されるタッチ位置信号により、終了キー７３ｄがタッチ
入力されたことを検知した場合には、この引渡しキー処
理を終了する。

【００６１】なお、ＳＴ２の処理でステータスを調べた
結果、調理済“０１”のオーダメニュー管理データが１
つも存在しなかった場合には（ＳＴ３のＮＯ）、ＳＴ１
３に進み、終了キー７３ｄの入力有無を判断する。そし
て、タッチ入力されていない場合にはＳＴ１に戻り、タ
ッチ入力されていた場合には、この引渡しキー処理を終
了する。

【００６２】ところで、厨房端末２において前記調理完
了キー入力処理及び引渡しキー入力処理が実行されるこ
とにより、当該厨房端末２から通信回線５介して無線中
継器４に送信される調理完了通知データ，注文通知デー
タ及び回収要求通知データは、それぞれ無線中継器４か
ら無線データとして発信され、そのデータに含まれるペ
ージャ番号が設定されたページャ端末３において受信さ
れる。

【００６３】そして、調理完了通知データを受信したペ
ージャ端末３のＣＰＵ３０１は、図１９のＳＴ８〜ＳＴ
１０に示すように、その調理完了通知データ中のメニュ
ーコードに対応するメニュー名称をオーダ管理テーブル
３０３ａから取得し、このメニュー名称と予めＲＯＭ３
０２またはＲＡＭ３０３に設定されたメッセージデータ
とから、メニュー毎の調理完了通知メッセージ（例えば
「ＸＸＸＸＸ（メニュー名称）が出来上がりました。カ
ウンタまで取りに来て下さい。」）を編集する。そし
て、この調理完了通知メッセージを表示器３１に表示さ
せる。また、ブザー３０７を所定時間鳴動させて、客に
調理が完了したことを知らせるものとなっている。

【００６４】一方、注文通知データを受信したページャ
端末３のＣＰＵ３０１は、ＰＯＳ端末１からの注文通知
データを受信した場合と同様、図１９のＳＴ５〜ＳＴ７
に示すように、ＲＡＭ３０３に当該データ中のオーダ管
理テーブル３０３ａを格納する。このとき、同エリアに
は前回のオーダ管理テーブル３０３ａが格納されている
ので、上書き格納する。また、上書き格納されたオーダ
管理テーブル３０３ａのメニュー名称を表示番号順に表
示器３１に表示させるものとなっている。

【００６５】また、回収要求通知データを受信したペー
ジャ端末３のＣＰＵ３０１は、図１９のＳＴ１１〜ＳＴ
１３に示すように、ＲＯＭ３０２またはＲＡＭ３０３に
予め設定された端末の返却を催促するメッセージデータ
（例えば「お客様へ 本端末をカウンタまでお戻し下さ
い。」）を読出し、このメッセージを表示器３１に表示
させる。また、ブザー３０７を所定時間鳴動させて、客
にページャ端末３の返却を催促するメッセージが表示さ
れていることを報知するものとなっている。なお、この
場合におけるブザー音は、調理完了を知らせるときのブ
ザー音と音色等を異ならせて区別できるようにしてい
る。

【００６６】また、前記各ページャ端末３のＣＰＵ３０
１は、図１９の流れ図に示す充電監視処理を実行するも
のとなっている。すなわちＣＰＵ３０１は、ＳＴ１とし
てＩ／Ｏポート３１０を定期的にサーチして充電検出回
路３０９から充電検出信号が入力されるのを待機してい
る。そして、充電検出信号が入力されたことを検知する
と、ＳＴ２として自端末に対して予め設定されているペ
ージャ番号を含む顧客ファイル消込み要求コマンドを作
成する。そして、ＳＴ３としてこの顧客ファイル消込み
要求コマンドを無線送受信部３０４を介して厨房端末２
宛に無線送信する（ファイル消込み要求手段）。

【００６７】その後、厨房端末２からの応答を待機す
る。そして、消込み終了応答信号を無線により受信した
ならば（ＳＴ４のＹＥＳ）、ＳＴ５としてＲＡＭ３０３
からオーダ管理テーブル３０３ａを削除する（リストデ
ータクリア手段）。また、ＳＴ６として表示器３１の表
示を消去するものとなっている。

【００６８】これに対し、顧客ファイル消込み要求コマ
ンドを送信後、一定時間内に消込み終了応答信号を受信
できなかった場合には（ＳＴ４のＮＯ）、ブザー３０７
を連続して鳴動させるなどの警告処理を実行するものと
なっている（消込み不可警告手段）。

【００６９】一方、各ページャ端末３から無線送信され
る顧客ファイル消込み要求コマンドは、無線中継器４を
介して厨房端末２にて受信される（ファイル消込み要求
受信手段）。これにより、厨房端末２のＣＰＵ２０１
は、図２０の流れ図に示す消込み要求受信処理を実行す
るものとなっている。

【００７０】すなわちＣＰＵ２０１は、ＳＴ１として受
信コマンドに含まれるページャ番号を検索キーとして顧
客ファイルメモリ２０３ｂを検索する。そして、顧客フ
ァイルメモリ２０３ｂから当該ページャ番号が設定され
た顧客ファイルデータを検出したならば（ＳＴ２のＹＥ
Ｓ）、ＳＴ３としてこの顧客ファイルデータに調理完了
時刻がセットされているか否かを判断する（商品引渡し
判断手段）。

【００７１】ここで、調理完了時刻がセットされていた
場合には（ＳＴ４のＹＥＳ）、注文した飲食メニュー商
品の引渡しを全て完了した客から回収され充電が開始さ
れたページャ端末３からの顧客ファイル消込み要求コマ
ンドを受信したので、ＳＴ５としてこの顧客ファイルデ
ータを顧客ファイルデータメモリ２０３ｂから削除する
（ファイル削除手段）。

【００７２】そしてデータ削除後、ＳＴ６として削除し
た顧客ファイルデータの受付順位以下の顧客ファイルデ
ータを順次上位にシフトして詰めたならば、ＳＴ７とし
て顧客ファイルデータメモリ２０３ｂのシフトした後の
データに基づいて、前記表示器２１０に表示している調
理指示画面７のページャ番号用タッチキーイメージ７１
内のページャ番号表示及びオーダメニュー用タッチキー
イメージ７２内のメニュー名称表示を更新する。また、
ＳＴ８として受付順位カウントメモリ２０３ａでカウン
トしている受付順位Ｙを１だけ減算する。さらに、ＳＴ
９として前記顧客ファイル消込み要求コマンド中のペー
ジャ番号を含む消込み終了応答データを作成し、この応
答データを通信インタフェース２０５から通信回線５を
介して無線中継器４に送信して、この受信処理を終了す
る。

【００７３】これに対し、ＳＴ３の処理で調理完了時刻
をチェックした結果、調理完了時刻がセットされていな
い場合には（ＳＴ４のＮＯ）、まだ全品引渡しが完了し
ていない客が持つページャ端末３が回収され充電が開始
されたので、ＳＴ１０として前記顧客ファイル消込み要
求コマンド中のページャ番号を含む消込みエラー応答デ
ータを作成し、この応答データを通信インタフェース２
０５から通信回線５を介して無線中継器４に送信して
（消込み不可応答送信手段）、この受信処理を終了す
る。

【００７４】このように、本実施の形態においては、客
が注文した飲食メニュー商品の登録機能とその商品の代
金会計機能とを有したＰＯＳ端末１を注文カウンタに設
置し、客から注文を受けた飲食メニュー商品の調理指示
機能と調理を完了して客に引渡しできるようになった飲
食メニュー商品の指示入力機能とを有した厨房端末２を
受渡しカウンタに設置するとともに、多数のページャ端
末３を注文カウンタに用意して、店舗システムを構築す
る。なお、注文カウンタと受渡しカウンタとは兼用して
もよい。

【００７５】しかして店員は、注文カウンタにて客から
飲食メニュー商品の注文を受けると、先ず、その客に手
渡すページャ端末３を１つ選択し、そのページャ端末３
に設定されているページャ番号をＰＯＳ端末１に入力す
る。ここで、オペレータ用表示器１１１にエラーメッセ
ージが表示されなかったならば当該ページャ端末３は使
用できるので、次に、客から注文を受けた飲食メニュー
商品のメニューコード，注文数などを入力し、入力を終
えると締めキーＫ９を入力して会計処理を行う。

【００７６】これにより、ＰＯＳ端末１においては、客
から注文を受けた飲食メニュー商品のメニューコード及
びメニュー名称を表示番号順にセットしたオーダ管理テ
ーブル３０３ａが作成される。そして、このオーダ管理
テーブル３０３ａを含む注文通知データが、注文受付開
始時に入力されたページャ番号のページャ端末３宛に無
線中継器４を介して無線送信される。

【００７７】上記注文通知データを無線受信したページ
ャ端末３においては、そのデータ中のオーダ管理テーブ
ル３０３ａがＲＡＭ３０３に格納される。また、このオ
ーダ管理テーブル３０３ａに登録されたメニュー名称が
表示器３１に表示される。なお、ページャ端末３は表示
器３１の画面が小さいので、先ず、表示番号１と２のメ
ニュー名称が表示され、下向きのカーソルキーを押下す
る毎に表示番号の昇順にメニュー名称が表示されるよう
になっている。そこで店員は、ページャ端末３の表示器
３１に表示されるオーダメニュー内容を確認した後、こ
のページャ端末３をＰＯＳ端末１から発行されたレシー
トとともに客に渡す。客は、ページャ端末３を持って客
席に行き、注文した飲食メニュー商品が出来上がるのを
待つ。

【００７８】一方、会計処理を終えたＰＯＳ端末１から
は、客に渡されたページャ端末３のページャ番号とその
客が注文した飲食メニュー商品のオーダメニューデータ
とが通信回線５を介して厨房端末２に送信される。これ
により、厨房端末２においては、受付順位カウントメモ
リ２０３ａでカウントされる受付順位Ｙが１だけアップ
し、顧客ファイルメモリ２０３ｂの受付順位Ｙに対応し
たエリアに、当該ページャ番号とオーダメニューデータ
とから作成された顧客ファイルデータが格納される。ま
た、厨房端末２の表示器２１０に表示されている調理指
示画面７上のページャ番号用タッチキーイメージ７１内
のＹ行目に当該ページャ番号が表示され、オーダメニュ
ー用タッチキーイメージ７２内のＹ行目に注文商品のメ
ニュー名称が調理順番の順に左詰めで表示される。この
ときのキーイメージ７１，６２内の背景は青色となる。

【００７９】そこで厨房の調理担当者は、背景が青色の
オーダメニュー用タッチキーイメージ７２に表示された
メニュー名称の注文商品を順番に調理する。そして、調
理を終えて客に引渡しできる状態になる毎に、その注文
商品のメニュー名称が表示されたオーダメニュー用タッ
チキーイメージ７２内をタッチ操作する。そうすると、
このタッチ操作されたキーイメージ７２内の背景が黄色
に変わり、そのキーイメージ７２内のメニュー名称の商
品が調理済であることが示される。また、タッチ操作さ
れたキーイメージ７２に対応するオーダメニューデー
タ，つまりタッチ操作されたキーイメージ７２が行列
［ｉｍ，ｊｎ］であれば、受付番号がｉｍの顧客ファイ
ルデータで調理順番がｊｎのオーダメニュー管理データ
のステータスが未調理“００”から調理済“０１”に更
新される。さらに、この調理順番がｊｎのオーダメニュ
ー管理データのメニューコードと受付番号がｉｍの顧客
ファイルデータ中のページャ番号とを含む調理完了通知
データが作成され、無線中継器４を介して無線送信され
る。

【００８０】こうして、厨房端末２から無線中継器４を
介して無線送信された調理完了通知データは、同データ
中のページャ番号が設定されたページャ端末３で受信さ
れる。そして、この調理完了通知データを受信したペー
ジャ端末３においては、ブザー３０７が鳴動するととも
に、受信した調理完了通知データ中のメニューコードが
設定された商品の調理完了を知らせるメッセージ、例え
ば「ハンバーグができました。カウンタまでお出で下さ
い。」が表示器３１に表示される（図１３（ａ）を参
照）。これにより、当該ページャ端末３を持っていた客
は、ブザー音と表示メッセージの内容とから注文した飲
食メニュー商品のうちの１品が出来上がったことを知
り、引渡しカウンタまで受け取りに行く。

【００８１】さて、店員は、客が引渡しカウンタまで商
品を受け取りに来ると、その客に出来上がっている商品
を提供する。このとき、その客が持っているページャ端
末３のページャ番号を確認し、厨房端末２の表示器２１
０に表示されている調理指示画面７の同一ページャ番号
のページャ番号用タッチキーイメージ７１内をタッチ操
作する。そうすると、このタッチ操作されたキーイメー
ジ７１に対応する顧客ファイルデータ，つまりタッチ操
作されたキーイメージが行列［ｉｍ．０］であれば受付
順位がｉｍの顧客ファイルデータで、ステータスが調理
済“０１”のオーダメニュー管理データで管理される商
品のメニュー名称が表示されているオーダメニュー用タ
ッチキーイメージ７２内の背景が赤色に変わり、引渡し
済であることが示される。また、このオーダメニュー管
理データのステータスが調理済“０１”から引渡し済
“１０”に更新される。

【００８２】ここで、この顧客ファイルデータを構成す
る各オーダメニュー管理データのステータスがチェック
され、少なくとも１つが未調理“００”であった場合に
は、その未調理のオーダ管理データに基づいてまだ当該
客に提供していない残りの飲食メニュー商品だけのオー
ダ管理テーブル３０３ａが作成される。そして、このオ
ータ管理テーブル３０３ａを含む注文通知データが、当
該顧客ファイルデータ中のページャ番号のページャ端末
３宛に無線中継器４を介して無線送信される。

【００８３】こうして、厨房端末２から無線中継器４を
介して無線送信された注文管理データは、同データ中の
ページャ番号が設定されたページャ端末３で受信され
る。そして、この注文通知データを受信したページャ端
末３においては、そのデータ中のオータ管理テーブル３
０３ａがＲＡＭ３０３に上書き格納される。また、この
オーダ管理テーブル３０３ａに登録されたメニュー名称
と注文数とが表示器３１に表示される。

【００８４】一方、厨房端末２において、顧客ファイル
データを構成する各オーダメニュー管理データのステー
タスをチェックした結果、全てのステータスが提供済
“１０”であった場合には、厨房端末２の表示器２１０
に表示されている調理指示画面７の当該顧客ファイルデ
ータ中のページャ番号が表示されているページャ番号用
タッチキーイメージ７１内が赤色に変わる。また、当該
顧客ファイルデータに調理完了時刻がセットされるとと
もに、当該顧客ファイルデータ中のページャ番号が設定
されたページャ端末３宛に回収要求通知データが無線中
継器４を介して送信される。

【００８５】こうして、厨房端末２から無線中継器４を
介して無線送信された回収要求通知データは、データ中
のページャ番号が設定されたページャ端末３で受信され
る。そして、この回収要求通知データを受信したページ
ャ端末３においては、ブザー３０７が鳴動するととも
に、ページャ端末３の返却を催促するメッセージ、例え
ば「お客様へ 本端末をカウンタまでお戻し下さい。」
が表示器３１に表示される（図１３（ｂ）を参照）。こ
れにより、客はページャ端末３をカウンタの店員に返却
するようになる。

【００８６】一方、客からページャ端末３を回収した店
員は、その回収したページャ端末３を充電器６のスロッ
トに装着してバッテリ３１２の充電を開始させる。そう
すると、当該ページャ端末３においては、充電検出回路
３０９によってバッテリ３１２への充電電圧が検出され
たことに応じて顧客ファイル消込み要求コマンドが厨房
端末２宛に無線送信される。

【００８７】厨房端末２においては、コマンド送信元ペ
ージャ端末３のページャ番号が設定された顧客ファイル
データが検出され、この顧客ファイルデータに調理完了
時刻がセットされているか否かが判断される。ここで、
注文商品をすべて引き渡した客から回収したページャ端
末３の充電が開始された場合には、調理完了時刻がセッ
トされているので、この顧客ファイルデータが顧客ファ
イルメモリ２０３ｂから削除される。また、コマンド送
信元のページャ端末３に対して消込み終了応答データが
返信される。消込み終了応答データを受信したページャ
端末３においては、ＲＡＭ３０３からオーダ管理テーブ
ル３０３ａが削除される。これにより、このページャ端
末３は、次の客の注文受付時に再び使用することができ
る。

【００８８】一方、注文商品の引渡しが完了していない
客から誤って回収したページャ端末３を充電した場合に
は、当該ページャ端末３から無線送信される顧客ファイ
ル消込み要求コマンドを受信した厨房端末２から消込み
エラー応答が返信される。これにより、ページャ端末３
においてブザー３０７が連続して鳴動して警告が発せら
れ、誤って回収されたページャ端末３が充電されている
のを知らせる。このとき、顧客ファイルデータが顧客フ
ァイルメモリ２０３ｂから削除されることはない。ま
た、ページャ端末３のオーダ管理テーブル３０３ａも消
去されないので、このページャ端末３を客に返して継続
使用することが可能である。

【００８９】このように本実施の形態によれば、商品を
注文した客に対して注文受付時に渡され、自端末宛の呼
出し信号を受信するとブザー３０７を鳴動させて注文商
品が引渡し可能になったことを客に知らせるバッテリ駆
動式のページャ端末３に、表示器３１を設けるととも
に、注文商品のリストデータであるオーダ管理テーブル
３０３ａを記憶するエリアをＲＡＭ３０３に確保し、注
文受付時に、このオーダ管理テーブル３０３ａのデータ
に基づいて注文商品のリストを表示器３１に表示させる
ようにしている。したがって、注文を受付けた時点で客
が注文した商品の内容と当該客が受け取ったページャ端
末３で管理される商品の内容とに誤りがあるか否かを容
易に確認することができる。

【００９０】しかも、ページャ端末３に、バッテリ３１
２への充電電圧を監視し、充電電圧を検出したことに応
じて前記オーダ管理テーブル３０３ａを自動的にクリア
する機能を設けている。したがって、客から回収したペ
ージャ端末３を充電器６に接続するだけで、そのページ
ャ端末３のＲＡＭ３０３に記憶されていたオーダ管理テ
ーブル３０３ａを消去できるので、消去するための格別
なキー操作等が不要であり、店員の負担が増加する懸念
はない。

【００９１】また、厨房端末２に、客に対してそれぞれ
渡されたページャ端末３とその客が注文した商品とをリ
ンクさせて客別に記憶管理する顧客ファイルメモリ２０
３ｂを設け、引渡しが可能になった商品を指示入力する
と上記顧客ファイルメモリ２０３ｂを参照して当該商品
を注文した客が持つページャ端末３を自動的に判別し該
当するページャ端末宛に呼出し信号を発信できるように
店舗システムを構築している。したがって、作業能率を
大幅に向上できる。しかも、ページャ端末３に、バッテ
リ３１２への充電電圧を監視し、充電電圧を検出したこ
とに応じて厨房端末２にファイル消込み要求信号を無線
により送信する機能を設けるとともに、厨房端末２に、
ファイル消込み要求信号を受信すると当該信号送信元の
ページャ端末３のページャ番号とこのページャ端末３に
リンクする注文商品のデータとを顧客ファイルメモリ２
０３ｂから自動的に削除する機能を設けている。したが
って、客から回収したページャ端末３を充電器６に接続
するだけで、そのページャ端末３のページャ番号とそれ
にリンクする注文商品のデータとを顧客ファイルメモリ
２０３ｂから削除できるので、削除するための格別なキ
ー操作等が不要であり、やはり店員の負担が増加する懸
念はない。

【００９２】また、仮に、注文商品の引渡しを完了して
いない客から誤って回収したページャ端末３の充電を開
始した場合には、当該ページャ端末３から警告が発せら
れ、顧客ファイルメモリ２０３ｂからデータが削除され
たり、当該ページャ端末３からオーダ管理テーブル３０
３ａが消去されたりすることはないので、誤って回収し
ても速やかに客に返すことができ、業務に支障を来すこ
とはない。

【００９３】なお、無線中継器４と各ページャ端末３と
の間の無線通信方式は、ＰＨＳ無線に限らず、省電力無
線や光通信等を採用しても、本発明の作用効果を奏する
ものである。

【００９４】また、本発明は飲食店のシステムに限定さ
れるものではなく、商品の注文受付時にページャ端末を
渡し、商品と引換えにペシヘャ端末を回収して商品の引
渡しを管理する運用の店舗システム及びこの店舗システ
ムで用いるバッテリ駆動式ページャ端末に適用できるも
のである。

【００９５】

【発明の効果】以上詳述したように、本願請求項１記載
の発明によれば、店員の作業負担が増加することなく、
客からの注文受付時にその注文商品のリストを表示部に
表示することができるバッテリ駆動式ページャ端末を提
供できる。また、本願請求項２記載の発明によれば、店
員の作業負担が増加することなく、引渡しが可能になっ
た商品を指示入力するだけで当該商品を注文した客が持
つバッテリ駆動式のページャ端末を自動的に判別して該
当するページャ端末宛に呼出し信号を発信できる店舗シ
ステムを提供できる。さらに、本願請求項３記載の発明
によれば、上記請求項２記載の発明と同等の効果を奏す
ることはもとより、注文商品の引き渡しを完了していな
い客からページャ端末を誤って回収してしまって管理で
きなくなるのを未然に防止できる効果を奏し得るもので
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施の形態である店舗システムの
概略模式図。

【図２】 同実施の形態におけるＰＯＳ端末の要部構成
を示すブロック図。

【図３】 同ＰＯＳ端末のキーボードを示す図。

【図４】 同ＰＯＳ端末のＲＡＭに形成する主要なメモ
リエリアを示す図。

【図５】 同実施の形態における厨房端末の要部構成を
示すブロック図。

【図６】 同厨房端末が有するメニューマスタファイル
のレコードフォーマットを示す図。

【図７】 同厨房端末のＲＡＭに形成する主要なメモリ
エリアを示す図。

【図８】 図７に示す顧客ファイルデータの構造図。

【図９】 同厨房端末の表示器に表示される調理指示画
面の一例を示す図。

【図１０】同実施の形態における飲食店ページャ端末の
外観図。

【図１１】同飲食店ページャ端末の要部構成を示すブロ
ック図。

【図１２】同飲食店ページャ端末のＲＡＭに記憶される
オーダ管理テーブルの構成を示す図。

【図１３】同飲食店ページャ端末の表示器に表示される
データ例を示す図。

【図１４】同ＰＯＳ端末のＣＰＵが実行する登録業務処
理の要部を示す流れ図。

【図１５】同厨房端末のＣＰＵが実行するオーダ受信処
理の要部を示す流れ図。

【図１６】同厨房端末のＣＰＵが実行する調理完了キー
入力処理の要部を示す流れ図。

【図１７】同厨房端末のＣＰＵが実行する引渡しキー入
力処理の要部を示す流れ図。

【図１８】同飲食店ページャ端末のＣＰＵが実行する受
信処理の要部を示す流れ図。

【図１９】同飲食店ページャ端末のＣＰＵが実行する充
電監視処理の要部を示す流れ図。

【図２０】同厨房端末のＣＰＵが実行する消込み要求受
信処理の要部を示す流れ図。

【符号の説明】

１…ＰＯＳ端末 ２…厨房端末 ３…飲食店ページャ端末 ４…無線中継器 ５…通信回線 ６…調理指示画面 ３１…表示器（表示部） １０３ａ…商品ファイルメモリ １０３ｂ…オーダメモリ ２０３ａ…受付順位カウントメモリ ２０３ｂ…顧客ファイルメモリ ２１７…メニューマスタファイル ３０３ａ…オーダ管理テーブル ３０７…ブザー（報知部） ３０９…充電検出回路（充電監視手段） ３１２…バッテリ

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０４Ｂ 7/26 Ｈ０４Ｂ 7/26 Ｙ Ｈ０４Ｑ 7/14 １０３Ｅ (72)発明者 川又 芳久 静岡県田方郡大仁町大仁570番地 東芝テ ック株式会社大仁事業所内 (72)発明者 佐藤 由己 静岡県田方郡大仁町大仁570番地 東芝テ ック株式会社大仁事業所内 (72)発明者 大石 禎利 静岡県田方郡大仁町大仁570番地 東芝テ ック株式会社大仁事業所内 Ｆターム(参考） 3E042 AA04 BA13 CD04 CE07 CE09 DA01 DA08 EA01 5B049 AA02 BB55 CC05 DD01 EE05 FF07 GG01 GG03 GG06 5K067 AA34 BB23 DD13 EE02 EE16 FF20 FF22 FF31 GG01 HH22 HH23 KK06

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品を注文した客に対して注文受付時に
   渡され、自端末宛の呼出し信号を無線部を介して受信す
   ると報知部を報知動作させて注文商品が引渡し可能にな
   ったことを客に知らせるバッテリ駆動式のページャ端末
   において、 表示部と、注文商品のリストデータを記憶する記憶部
   と、この記憶部に記憶したリストデータに基づいて前記
   注文商品のリストを前記表示部に表示させるリスト表示
   制御手段と、前記バッテリへの充電電圧を監視する充電
   監視手段と、この充電監視手段により前記充電電圧を検
   出したことに応じて前記記憶部のリストデータをクリア
   するリストデータクリア手段とを具備したことを特徴と
   するバッテリ駆動式ページャ端末。
2. 【請求項２】 商品を注文した客に対して注文受付時に
   渡され、自端末宛の呼出し信号を無線部を介して受信す
   ると報知部を報知動作させて注文商品が引渡し可能にな
   ったことを客に知らせるバッテリ駆動式の複数のページ
   ャ端末と、 前記客に対してそれぞれ渡されたページャ端末とその客
   が注文した商品とをリンクさせて客別に記憶管理する顧
   客ファイルを設け、引渡しが可能になった商品が指示入
   力されると前記顧客ファイルを参照してその商品を注文
   した客が持つページャ端末を判別し該当するページャ端
   末宛に前記呼出し信号を無線により送信する注文管理装
   置とからなり、 前記各ページャ端末と前記注文管理装置との相互間で無
   線によるデータの送受信を可能にするとともに、 前記各ページャ端末は、前記バッテリへの充電電圧を監
   視する充電監視手段と、この充電監視手段により前記充
   電電圧を検出したことに応じて前記注文管理装置にファ
   イル消込み要求信号を無線により送信するファイル消込
   み要求手段とを設け、 前記注文管理装置は、前記各ページャ端末から無線送信
   される前記ファイル消込み要求信号を受信するファイル
   消込み要求受信手段と、この受信手段により前記ファイ
   ル消込み要求信号を受信すると当該信号送信元のページ
   ャ端末とこのページャ端末にリンクする注文商品のデー
   タを前記顧客ファイルから削除するファイル削除手段と
   を設けたことを特徴とする店舗システム。
3. 【請求項３】 商品を注文した客に対して注文受付時に
   渡され、自端末宛の呼出し信号を無線部を介して受信す
   ると報知部を報知動作させて注文商品が引渡し可能にな
   ったことを客に知らせるバッテリ駆動式の複数のページ
   ャ端末と、 前記客に対してそれぞれ渡されたページャ端末とその客
   が注文した商品とをリンクさせて客別に記憶管理する顧
   客ファイルを設け、引渡しが可能になった商品が指示入
   力されると前記顧客ファイルを参照してその商品を注文
   した客が持つページャ端末を判別し該当するページャ端
   末宛に前記呼出し信号を無線により送信する注文管理装
   置とからなり、 前記各ページャ端末と前記注文管理装置との相互間で無
   線によるデータの送受信を可能にするとともに、 前記各ページャ端末は、前記バッテリへの充電電圧を監
   視する充電監視手段と、この充電監視手段により前記充
   電電圧を検出したことに応じて前記注文管理装置にファ
   イル消込み要求信号を無線により送信するファイル消込
   み要求手段と、この消込み要求手段による前記ファイル
   消込み要求信号の送信に対して前記注文管理装置から消
   込み不可を応答する信号が無線により返信されると前記
   報知手段を報知動作させて警告を発する消込み不可警告
   手段とを具備し、 前記注文管理装置は、前記各ページャ端末から無線送信
   される前記ファイル消込み要求信号を受信するファイル
   消込み要求受信手段と、この受信手段により前記ファイ
   ル消込み要求信号を受信すると当該信号送信元のページ
   ャ端末にリンクする注文商品を全て引渡し済か否か判断
   する商品引渡し判断手段と、この商品引渡し判断手段に
   より全て引渡し済であると判断すると前記ファイル消込
   み要求信号送信元のページャ端末とこのページャ端末に
   リンクする注文商品のデータを前記顧客ファイルから削
   除するファイル削除手段と、前記商品引渡し判断手段に
   より少なくとも１商品を引渡し済でないと判断すると、
   前記ファイル消込み要求信号送信元のページャ端末宛に
   前記消込み不可を応答する信号が無線により送信する消
   込み不可応答送信手段とを設けたことを特徴とする店舗
   システム。