JP2001134345A - ヒンジおよびそれを用いた電子機器 - Google Patents
ヒンジおよびそれを用いた電子機器Info
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- JP2001134345A JP2001134345A JP31761999A JP31761999A JP2001134345A JP 2001134345 A JP2001134345 A JP 2001134345A JP 31761999 A JP31761999 A JP 31761999A JP 31761999 A JP31761999 A JP 31761999A JP 2001134345 A JP2001134345 A JP 2001134345A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 トルク発生と伝熱を両立させたヒンジおよび
それを用い放熱性能を高めた電子機器を提供する。 【解決手段】 携帯型コンピュータの本体シャーシ1と
携帯型コンピュータの表示部側シャーシ2を開閉可能に
連結するヒンジのシャフト6が軸方向に、熱伝導部材を
挿通させる挿通孔を有していることを特徴とするヒン
ジ、また、シャフト挿通孔内に熱源と熱的可能に接続さ
れたヒートパイプ8を挿通させ、携帯型コンピュータの
本体シャーシ1の熱を携帯型コンピュータの表示部側シ
ャーシ2内に放熱することを特徴とする電子機器。
それを用い放熱性能を高めた電子機器を提供する。 【解決手段】 携帯型コンピュータの本体シャーシ1と
携帯型コンピュータの表示部側シャーシ2を開閉可能に
連結するヒンジのシャフト6が軸方向に、熱伝導部材を
挿通させる挿通孔を有していることを特徴とするヒン
ジ、また、シャフト挿通孔内に熱源と熱的可能に接続さ
れたヒートパイプ8を挿通させ、携帯型コンピュータの
本体シャーシ1の熱を携帯型コンピュータの表示部側シ
ャーシ2内に放熱することを特徴とする電子機器。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば携帯型コンピ
ュータの表示部シャーシと本体シャーシのように、第1
筐体と第2筐体を開閉可能に連結しているヒンジ構造お
よびヒンジを用いている電子機器の放熱機構に関する。
ュータの表示部シャーシと本体シャーシのように、第1
筐体と第2筐体を開閉可能に連結しているヒンジ構造お
よびヒンジを用いている電子機器の放熱機構に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯型コンピュータに代表される
ように携帯型電子機器は小型化、高性能化がすすみ、機
器内部の発熱密度は急速に増加する一方となっている。
このため、機器内部の過熱による機器の信頼性低下をふ
せぐために、放熱対策が重要となっている。特に、携帯
型コンピュータはCPU高速化による発熱量の増大、筐
体の薄型化が顕著であり、CPU、HDD等の熱源が集
中している本体側の高温化が進んでいる。
ように携帯型電子機器は小型化、高性能化がすすみ、機
器内部の発熱密度は急速に増加する一方となっている。
このため、機器内部の過熱による機器の信頼性低下をふ
せぐために、放熱対策が重要となっている。特に、携帯
型コンピュータはCPU高速化による発熱量の増大、筐
体の薄型化が顕著であり、CPU、HDD等の熱源が集
中している本体側の高温化が進んでいる。
【0003】一方、表示部と本体部を連結するヒンジ機
構は、強度は高いが熱伝導性は低いステンレス部材が用
いられており、表示部側への伝熱、熱拡散は困難で、本
体側の中だけで放熱対策が施されていた。
構は、強度は高いが熱伝導性は低いステンレス部材が用
いられており、表示部側への伝熱、熱拡散は困難で、本
体側の中だけで放熱対策が施されていた。
【0004】こうした中、従来、本体側の放熱対策とし
ては、本体内部に放熱板を設けて筐体内に熱拡散させ、
筐体部材を介して外部へ自然放熱させる方法と、本体内
部にファンを設け、ファンにより熱を強制的に外部に放
出する方法が一般的となっている。
ては、本体内部に放熱板を設けて筐体内に熱拡散させ、
筐体部材を介して外部へ自然放熱させる方法と、本体内
部にファンを設け、ファンにより熱を強制的に外部に放
出する方法が一般的となっている。
【0005】しかしながら、自然空冷の場合、昨今のよ
うに発熱量が増加する一方で筐体の小型薄型化がすすむ
と、放熱板設置スペースに制約があるため、放熱性能に
限界があった。一方、ファンによる強制空冷は、自然空
冷に対して、より高い放熱性能を実現できるが、ファン
駆動のために消費電力が増加し、特に、携帯時にバッテ
リでの使用時間が短くなること、また、ファンの音が騒
音となるという課題があった。
うに発熱量が増加する一方で筐体の小型薄型化がすすむ
と、放熱板設置スペースに制約があるため、放熱性能に
限界があった。一方、ファンによる強制空冷は、自然空
冷に対して、より高い放熱性能を実現できるが、ファン
駆動のために消費電力が増加し、特に、携帯時にバッテ
リでの使用時間が短くなること、また、ファンの音が騒
音となるという課題があった。
【0006】そこで、特開平9−324991号公報
や、特開平11−102235号公報に記載された発明
のように、本体側の熱を表示部側に伝熱、熱拡散させる
方法が提案されている。
や、特開平11−102235号公報に記載された発明
のように、本体側の熱を表示部側に伝熱、熱拡散させる
方法が提案されている。
【0007】上述した特開平9−324991号公報に
記載の発明は一端が本体側熱源と熱的接続された第1の
ヒートパイプの他端を保持ブロックに接続し、かつ、第
2のヒートパイプを保持ブロック内で第1ヒートパイプ
と軸方向を略水平に配置することで、第2ヒートパイプ
により保持ブロックの熱を表示部シャーシ内に伝熱、表
示部内で熱拡散させる構成である。
記載の発明は一端が本体側熱源と熱的接続された第1の
ヒートパイプの他端を保持ブロックに接続し、かつ、第
2のヒートパイプを保持ブロック内で第1ヒートパイプ
と軸方向を略水平に配置することで、第2ヒートパイプ
により保持ブロックの熱を表示部シャーシ内に伝熱、表
示部内で熱拡散させる構成である。
【0008】また、特開平11−102235号公報に
示す構成は、従来のトルクを発生するヒンジ中に熱伝導
性板材をはさみこみ、ヒンジと一体化した構成であり、
ヒンジ部材に伝熱することで本体側熱伝導板から表示部
側熱伝導性部材に伝える構成である。
示す構成は、従来のトルクを発生するヒンジ中に熱伝導
性板材をはさみこみ、ヒンジと一体化した構成であり、
ヒンジ部材に伝熱することで本体側熱伝導板から表示部
側熱伝導性部材に伝える構成である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、本体
内での自然空冷では放熱板の設置スペースの限界から放
熱性能に限界があり、ファン空冷では消費電力、騒音の
問題が発生する。また、特開平9−324991号公報
に示す構成で、携帯型コンピュータ表示部シャーシを保
持するために必要な30〜40kgf/mmのトルクを発生さ
せるためには、第2ヒートパイプ表面と保持ブロックと
間に摩擦力を発生させる必要があり、そのためにヒート
パイプに圧力を負加すると、ヒートパイプのつぶれある
いはヒートパイプ表面の摩耗による品質低下が生じ、ト
ルクを発生させることは困難であった。従って、表示部
を保持するために別途、トルクを発生するヒンジ機構を
設ける必要があった。
内での自然空冷では放熱板の設置スペースの限界から放
熱性能に限界があり、ファン空冷では消費電力、騒音の
問題が発生する。また、特開平9−324991号公報
に示す構成で、携帯型コンピュータ表示部シャーシを保
持するために必要な30〜40kgf/mmのトルクを発生さ
せるためには、第2ヒートパイプ表面と保持ブロックと
間に摩擦力を発生させる必要があり、そのためにヒート
パイプに圧力を負加すると、ヒートパイプのつぶれある
いはヒートパイプ表面の摩耗による品質低下が生じ、ト
ルクを発生させることは困難であった。従って、表示部
を保持するために別途、トルクを発生するヒンジ機構を
設ける必要があった。
【0010】さらに、特開平11−102235号公報
に示す構成では、トルク発生機構と伝熱機構を一体化し
小型化が図れるものの、熱は複数の熱伝導性板材あるい
は熱伝導リングを伝わる必要があり、その接触面の熱接
触抵抗により伝熱ロスが発生すること、さらに、伝熱能
力は熱伝導性板の熱容量、熱伝導性板材間の伝熱経路面
積に依存するため、修正等伝熱性能向上には、熱伝導板
ならびに熱伝導経路の熱容積、熱伝導板間の接触面積を
大きくとる必要があり、昨今の小型化したヒンジ構成で
は伝熱性能に限界があった。
に示す構成では、トルク発生機構と伝熱機構を一体化し
小型化が図れるものの、熱は複数の熱伝導性板材あるい
は熱伝導リングを伝わる必要があり、その接触面の熱接
触抵抗により伝熱ロスが発生すること、さらに、伝熱能
力は熱伝導性板の熱容量、熱伝導性板材間の伝熱経路面
積に依存するため、修正等伝熱性能向上には、熱伝導板
ならびに熱伝導経路の熱容積、熱伝導板間の接触面積を
大きくとる必要があり、昨今の小型化したヒンジ構成で
は伝熱性能に限界があった。
【0011】そこで本発明は上記課題を解消し、従来の
ヒンジ構成を大幅に変更することなく、トルク発生と表
示部への良好な伝熱を可能とするヒンジおよびそれを用
いた電子機器を提供することを目的とする。
ヒンジ構成を大幅に変更することなく、トルク発生と表
示部への良好な伝熱を可能とするヒンジおよびそれを用
いた電子機器を提供することを目的とする。
【0012】
【解決を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、第1筐体に対し第2筐体を開閉可能なよ
うに機械的に連結し、かつ、保持ならしめるためのヒン
ジであって、第1筐体取り付け部材、第2筐体取り付け
部材及び第1筐体に対し第2筐体を保持するためのトル
ク発生機構、さらに第1筐体取り付け部材と第2筐体取
り付け部材を軸支し第1筐体に対して第2筐体の回転中
心を形成するシャフトとを有し、前記シャフトが軸方向
に、第1筐体内部の熱源の熱を第2筐体に伝える熱伝導
部材を挿通する挿通孔を設けていることを特徴としたも
のである。
に、本発明は、第1筐体に対し第2筐体を開閉可能なよ
うに機械的に連結し、かつ、保持ならしめるためのヒン
ジであって、第1筐体取り付け部材、第2筐体取り付け
部材及び第1筐体に対し第2筐体を保持するためのトル
ク発生機構、さらに第1筐体取り付け部材と第2筐体取
り付け部材を軸支し第1筐体に対して第2筐体の回転中
心を形成するシャフトとを有し、前記シャフトが軸方向
に、第1筐体内部の熱源の熱を第2筐体に伝える熱伝導
部材を挿通する挿通孔を設けていることを特徴としたも
のである。
【0013】また、本発明は、前記挿通孔内に熱伝導部
材を挿通させ、かつ、前記熱伝導部材の第1筐体内の部
位が第1筐体内に配置された熱源と熱的可能に接続され
ており、前記熱源の熱が前記熱伝導部材中を伝わること
で、第2筐体内に伝熱することを特徴とする電子機器で
ある。
材を挿通させ、かつ、前記熱伝導部材の第1筐体内の部
位が第1筐体内に配置された熱源と熱的可能に接続され
ており、前記熱源の熱が前記熱伝導部材中を伝わること
で、第2筐体内に伝熱することを特徴とする電子機器で
ある。
【0014】さらに、本発明は、前記シャフトが銅部材
からなり、かつ、前記銅製シャフトの第1筐体内の部位
が第1筐体内に配置された熱源と伝熱可能状態に接合さ
れており、かつ、前記シャフトの第2筐体内側部位が、
第2筐体部材あるいは第2筐体内に設けられた熱拡散部
材に伝熱可能に接続していることを特徴とするヒンジ、
また、前記ヒンジにより第1筐体に配置された熱源の熱
を第2筐体に伝熱していることを特徴とする電子機器で
ある。前記熱伝導性部材としてはヒートパイプあるいは
銅部材あるいはアルミ部材が考えられる。
からなり、かつ、前記銅製シャフトの第1筐体内の部位
が第1筐体内に配置された熱源と伝熱可能状態に接合さ
れており、かつ、前記シャフトの第2筐体内側部位が、
第2筐体部材あるいは第2筐体内に設けられた熱拡散部
材に伝熱可能に接続していることを特徴とするヒンジ、
また、前記ヒンジにより第1筐体に配置された熱源の熱
を第2筐体に伝熱していることを特徴とする電子機器で
ある。前記熱伝導性部材としてはヒートパイプあるいは
銅部材あるいはアルミ部材が考えられる。
【0015】また、前記ヒンジの第1筐体取り付け部材
が銅部材からなり、かつ、熱伝導性部材と熱的接続可能
にあり、第1筐体内の熱を第2筐体側に伝熱すると同時
に、第1筐体部材にも伝熱している構成であってもよ
い。
が銅部材からなり、かつ、熱伝導性部材と熱的接続可能
にあり、第1筐体内の熱を第2筐体側に伝熱すると同時
に、第1筐体部材にも伝熱している構成であってもよ
い。
【0016】さらに、第2筐体が金属部材からなり、第
1筐体からの熱で高温化した第2筐体部材に触った時
に、第2筐体から人体への熱移動を抑制し、人が感じる
熱さを緩和する手段を有したことを特徴とする電子機器
であり、例えば、第2筐体外表面の人体と接触可能で、
かつ、使用中温度が体温以上となる部位に100ミクロ
ン以上の厚みの樹脂層の塗布あるいはフィルム貼付等の
手段が効果的である。
1筐体からの熱で高温化した第2筐体部材に触った時
に、第2筐体から人体への熱移動を抑制し、人が感じる
熱さを緩和する手段を有したことを特徴とする電子機器
であり、例えば、第2筐体外表面の人体と接触可能で、
かつ、使用中温度が体温以上となる部位に100ミクロ
ン以上の厚みの樹脂層の塗布あるいはフィルム貼付等の
手段が効果的である。
【0017】さらに、前記電子機器が携帯型コンピュー
タであり、第1筐体がCPUを内包する本体シャーシ、
第2筐体が液晶パネルを内包する表示部側シャーシであ
って、液晶パネルと、表示部シャーシ内面あるいは表示
部シャーシ内面に設けられた熱拡散部材との間に真空断
熱材を有し、前記表示部シャーシあるいは前記熱拡散部
材から表示デバイスへの熱移動を抑制していることを特
徴とする携帯型コンピュータである。
タであり、第1筐体がCPUを内包する本体シャーシ、
第2筐体が液晶パネルを内包する表示部側シャーシであ
って、液晶パネルと、表示部シャーシ内面あるいは表示
部シャーシ内面に設けられた熱拡散部材との間に真空断
熱材を有し、前記表示部シャーシあるいは前記熱拡散部
材から表示デバイスへの熱移動を抑制していることを特
徴とする携帯型コンピュータである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に沿って説明する。図1は、本発明の第1実
施例の携帯型コンピュータのヒンジ部断面図である。図
1において、1が携帯型コンピュータの本体シャーシで
あり、2がMg合金あるいはAl合金等の金属部材からな
る表示部側シャーシ、3が表示部側シャーシへの取り付
け板、4が取り付け穴、5がワッシャばねあるいはEリ
ングといったストッパ部材、6がヒンジシャフト、7が
本体シャーシ取り付け板、8がヒートパイプ、10がC
PU等の熱源、11が基板、12が表示部側放熱板、1
4が本体側放熱部材であり、ヒートパイプ8は放熱板1
4に対して回転可能に装着されている。
を添付図面に沿って説明する。図1は、本発明の第1実
施例の携帯型コンピュータのヒンジ部断面図である。図
1において、1が携帯型コンピュータの本体シャーシで
あり、2がMg合金あるいはAl合金等の金属部材からな
る表示部側シャーシ、3が表示部側シャーシへの取り付
け板、4が取り付け穴、5がワッシャばねあるいはEリ
ングといったストッパ部材、6がヒンジシャフト、7が
本体シャーシ取り付け板、8がヒートパイプ、10がC
PU等の熱源、11が基板、12が表示部側放熱板、1
4が本体側放熱部材であり、ヒートパイプ8は放熱板1
4に対して回転可能に装着されている。
【0019】本発明が従来構成と異なるのは、シャフト
6を中空とし、中にヒートパイプを挿通させ、熱源10
の熱がシャフト内部を伝わり、表示部側シャーシの放熱
板12に伝熱、熱拡散させていることである。しかも、
ヒンジは従来とおりトルクを発生し表示部側シャーシを
保持可能である。本発明では、トルク発生機構内部に伝
熱経路があるため、従来例の特開平9−324991号
公報のようにトルク発生機構と別に表示部側への伝熱経
路を設けることなく、携帯型コンピュータのヒンジスペ
ースを小型化でき、従来の小型ヒンジデザインがそのま
ま流用できる。
6を中空とし、中にヒートパイプを挿通させ、熱源10
の熱がシャフト内部を伝わり、表示部側シャーシの放熱
板12に伝熱、熱拡散させていることである。しかも、
ヒンジは従来とおりトルクを発生し表示部側シャーシを
保持可能である。本発明では、トルク発生機構内部に伝
熱経路があるため、従来例の特開平9−324991号
公報のようにトルク発生機構と別に表示部側への伝熱経
路を設けることなく、携帯型コンピュータのヒンジスペ
ースを小型化でき、従来の小型ヒンジデザインがそのま
ま流用できる。
【0020】しかも、特開平11−102235号公報
に示すようにヒンジの熱伝導板間を熱伝導により熱を伝
える構成とは基本的に異なり、熱はシャフト中のヒート
パイプを伝わりそのまま表示部側へ伝達される構成であ
るため、特開平11−102235号公報のようにヒン
ジ部で熱伝導部材間の熱接触抵抗による伝熱ロスがな
く、さらに、大量の熱を伝えるために熱伝導部材の熱容
量あるいは接触面積を拡大する必要がなく、極めて良好
な伝熱が可能となる。
に示すようにヒンジの熱伝導板間を熱伝導により熱を伝
える構成とは基本的に異なり、熱はシャフト中のヒート
パイプを伝わりそのまま表示部側へ伝達される構成であ
るため、特開平11−102235号公報のようにヒン
ジ部で熱伝導部材間の熱接触抵抗による伝熱ロスがな
く、さらに、大量の熱を伝えるために熱伝導部材の熱容
量あるいは接触面積を拡大する必要がなく、極めて良好
な伝熱が可能となる。
【0021】図2に本体側放熱部材へのヒートパイプ8
の取り付け例を示す断面図を示す。図2において、8が
ヒートパイプ、10が熱源、14が本体側放熱板であ
り、ヒートパイプは放熱板に回転可能な程度の加圧力で
ねじ止めする。この時、ヒートパイプ表面と放熱板との
接触部には熱伝導性グリスを塗布し、放熱板14からヒ
ートパイプへの伝熱ロスを小さくするようにする。な
お、取り付け構成は本実施例に限定されるものではな
い。
の取り付け例を示す断面図を示す。図2において、8が
ヒートパイプ、10が熱源、14が本体側放熱板であ
り、ヒートパイプは放熱板に回転可能な程度の加圧力で
ねじ止めする。この時、ヒートパイプ表面と放熱板との
接触部には熱伝導性グリスを塗布し、放熱板14からヒ
ートパイプへの伝熱ロスを小さくするようにする。な
お、取り付け構成は本実施例に限定されるものではな
い。
【0022】また、図3に本発明の第1実施例を示すヒ
ンジの分解斜視図を示す。図3において、5はワッシャ
あるいはEリングといったストッパ、3は表示部側筐体
への取り付け板、6は本発明のシャフト、7は本体側取
り付け板である。本構成において、取り付け部材7はシ
ャフト6に固定され、かつ、取り付け部材3の円弧部内
面はシャフト6の外表面を圧接した状態でシャフトに挿
入されており、取り付け部材3の円弧内面とシャフト6
との接触部の摩擦によりトルクを発生し、表示部筐体の
開閉ならびに保持を可能とする。
ンジの分解斜視図を示す。図3において、5はワッシャ
あるいはEリングといったストッパ、3は表示部側筐体
への取り付け板、6は本発明のシャフト、7は本体側取
り付け板である。本構成において、取り付け部材7はシ
ャフト6に固定され、かつ、取り付け部材3の円弧部内
面はシャフト6の外表面を圧接した状態でシャフトに挿
入されており、取り付け部材3の円弧内面とシャフト6
との接触部の摩擦によりトルクを発生し、表示部筐体の
開閉ならびに保持を可能とする。
【0023】本構成が従来のヒンジ構成と異なるのは、
ヒンジシャフト6が中空であることのみであり、従来の
ヒンジ構成のままで容易に作成することができる。な
お、ヒンジおよびトルク発生機構は本実施例の構造に限
定されず、例えば、特開平11−102235号公報の
ようにシャフトに通したワッシャバネや摩擦板に対して
シャフト軸方向の圧縮力を加えることでトルクを発生す
る機構であっても構わない。
ヒンジシャフト6が中空であることのみであり、従来の
ヒンジ構成のままで容易に作成することができる。な
お、ヒンジおよびトルク発生機構は本実施例の構造に限
定されず、例えば、特開平11−102235号公報の
ようにシャフトに通したワッシャバネや摩擦板に対して
シャフト軸方向の圧縮力を加えることでトルクを発生す
る機構であっても構わない。
【0024】さらに、図4に本発明のヒンジを用いた別
の構成のヒンジ部伝熱構造を示す。図4において、1は
携帯型コンピュータの本体側シャーシであり、2がMg
合金あるいはAl合金等の金属製表示部側シャーシ、3
が表示部側シャーシへのヒンジ取り付け板、4が取り付
け穴、5がワッシャばねあるいはEリングといったスト
ッパ部材、6がヒンジシャフト、7が本体取り付け板、
8、9がヒートパイプ、10がCPU等の熱源、11が
基板、12が表示部側放熱板、13がL字型伝熱ブロッ
ク、14が本体側放熱部材である。
の構成のヒンジ部伝熱構造を示す。図4において、1は
携帯型コンピュータの本体側シャーシであり、2がMg
合金あるいはAl合金等の金属製表示部側シャーシ、3
が表示部側シャーシへのヒンジ取り付け板、4が取り付
け穴、5がワッシャばねあるいはEリングといったスト
ッパ部材、6がヒンジシャフト、7が本体取り付け板、
8、9がヒートパイプ、10がCPU等の熱源、11が
基板、12が表示部側放熱板、13がL字型伝熱ブロッ
ク、14が本体側放熱部材である。
【0025】本構成が図1に示す構成と異なるのは、L
字型伝熱ブロックが中空シャフト6の挿通穴に挿通さ
れ、一端にヒートパイプ8が回転可能に接合され、他方
の表示部側で別のヒートパイプ9が圧入されていること
である。本構成においても、熱源10の熱は放熱ブロッ
ク14、ヒートパイプ8、L字型伝熱ブロック13、ヒ
ートパイプ9を経て、表示部側放熱板12に熱拡散され
る。ここで、L字型伝熱ブロック13は、伝熱ロスを少
なくする意味で銅部材あるいはアルミ部材を用いること
が好ましく、さらに、L字型伝熱ブロックとヒートパイ
プ8ないし9の接続部は、伝熱ロスを少なくするため
に、熱伝導性グリスを塗布する。また、ヒンジ構造やヒ
ートパイプ8と本体側放熱部材14との結合部は図2,
3に示したものと同様である。
字型伝熱ブロックが中空シャフト6の挿通穴に挿通さ
れ、一端にヒートパイプ8が回転可能に接合され、他方
の表示部側で別のヒートパイプ9が圧入されていること
である。本構成においても、熱源10の熱は放熱ブロッ
ク14、ヒートパイプ8、L字型伝熱ブロック13、ヒ
ートパイプ9を経て、表示部側放熱板12に熱拡散され
る。ここで、L字型伝熱ブロック13は、伝熱ロスを少
なくする意味で銅部材あるいはアルミ部材を用いること
が好ましく、さらに、L字型伝熱ブロックとヒートパイ
プ8ないし9の接続部は、伝熱ロスを少なくするため
に、熱伝導性グリスを塗布する。また、ヒンジ構造やヒ
ートパイプ8と本体側放熱部材14との結合部は図2,
3に示したものと同様である。
【0026】次に本構成とする意味について述べる。ヒ
ートパイプは中空パイプ構造であり、パイプのつぶれの
ため曲率半径を約10mm以下に曲げることができない。
そのため、図1に示す構成とした場合、ヒートパイプの
曲率半径の長さだけ、シャフト左端部から表示部筐体の
左側壁までの距離が必要となる。その結果、図1に示す
筐体のヒンジ部長さLが長くなってしまう。しかしなが
ら、昨今の携帯型コンピュータは本体背面にバッテリあ
るいはコネクタを装着するものが多く、ヒンジ部Lの拡
大は、これらの部材の本体背面への配置スペースを減少
させるものであるため好ましくなく、極力ヒンジ部長さ
Lは小さくしたいのが現状である。こうしたことから最
近の携帯型コンピュータでは特開平11−102235
に代表されるようにヒンジ部の長さLは10〜15mm程
度にまで短縮されている。
ートパイプは中空パイプ構造であり、パイプのつぶれの
ため曲率半径を約10mm以下に曲げることができない。
そのため、図1に示す構成とした場合、ヒートパイプの
曲率半径の長さだけ、シャフト左端部から表示部筐体の
左側壁までの距離が必要となる。その結果、図1に示す
筐体のヒンジ部長さLが長くなってしまう。しかしなが
ら、昨今の携帯型コンピュータは本体背面にバッテリあ
るいはコネクタを装着するものが多く、ヒンジ部Lの拡
大は、これらの部材の本体背面への配置スペースを減少
させるものであるため好ましくなく、極力ヒンジ部長さ
Lは小さくしたいのが現状である。こうしたことから最
近の携帯型コンピュータでは特開平11−102235
に代表されるようにヒンジ部の長さLは10〜15mm程
度にまで短縮されている。
【0027】図4の本構成では、伝熱ブロックがL字型
をなし、ヒートパイプを曲げることなく両端部に挿入し
ているため、ヒートパイプの曲げによるヒンジ部長さL
の拡大をなくすことができ、小型のヒンジ構造を形成す
ることができる。
をなし、ヒートパイプを曲げることなく両端部に挿入し
ているため、ヒートパイプの曲げによるヒンジ部長さL
の拡大をなくすことができ、小型のヒンジ構造を形成す
ることができる。
【0028】また、本構成ではL字型伝熱ブロックとヒ
ートパイプ8の接続長さをヒンジシャフトより自由に長
くとることができるため、特開平11−102235号
公報のようなシャフトの短いヒンジであってもヒートパ
イプ8から伝熱ブロック13への伝熱を良好とすること
ができる。
ートパイプ8の接続長さをヒンジシャフトより自由に長
くとることができるため、特開平11−102235号
公報のようなシャフトの短いヒンジであってもヒートパ
イプ8から伝熱ブロック13への伝熱を良好とすること
ができる。
【0029】さらに、本実施例において、本体取り付け
板7を高強度を有するベリリウム銅部材、本体1をマグ
ネシウム等の金属筐体とし、かつ、ヒートパイプ8と取
り付け板7を熱伝導可能とすることで、熱源10の熱は
表示部側に放熱されると同時に、本体シャーシにも伝熱
されるため、放熱性能を高めることができる。
板7を高強度を有するベリリウム銅部材、本体1をマグ
ネシウム等の金属筐体とし、かつ、ヒートパイプ8と取
り付け板7を熱伝導可能とすることで、熱源10の熱は
表示部側に放熱されると同時に、本体シャーシにも伝熱
されるため、放熱性能を高めることができる。
【0030】図5は本発明の第2実施例のヒンジを取り
付けた携帯型コンピュータのヒンジ部断面図、図6はヒ
ンジの分解斜視図である。
付けた携帯型コンピュータのヒンジ部断面図、図6はヒ
ンジの分解斜視図である。
【0031】図5、図6において、1は本体シャーシ、
2はMgあるいはAl等の金属製表示部側シャーシ、3は
ベリリウム銅製の表示部側取り付け板、4は取り付け
穴、5はワッシャばねあるいはEリング等のストッパ、
6はベリリウム銅製シャフト、7は本体側取り付け板、
8はヒートパイプ、10は熱源、11は基板、14は本
体側放熱部材であり、本構成が第1実施例と異なるの
は、シャフト6および表示部側取付け板を高強度で熱伝
導性の高いベリリウム銅部材としていること、さらに、
シャフト6に挿通穴を設けて、その中にヒートパイプを
通すのではなく、シャフト6にヒートパイプ接続部を設
け、熱源と熱的接続されたヒートパイプの一端をシャフ
ト6と接合させることで、シャフト6の中を熱伝導さ
せ、表示部取り付け部材3に伝熱させていることであ
る。
2はMgあるいはAl等の金属製表示部側シャーシ、3は
ベリリウム銅製の表示部側取り付け板、4は取り付け
穴、5はワッシャばねあるいはEリング等のストッパ、
6はベリリウム銅製シャフト、7は本体側取り付け板、
8はヒートパイプ、10は熱源、11は基板、14は本
体側放熱部材であり、本構成が第1実施例と異なるの
は、シャフト6および表示部側取付け板を高強度で熱伝
導性の高いベリリウム銅部材としていること、さらに、
シャフト6に挿通穴を設けて、その中にヒートパイプを
通すのではなく、シャフト6にヒートパイプ接続部を設
け、熱源と熱的接続されたヒートパイプの一端をシャフ
ト6と接合させることで、シャフト6の中を熱伝導さ
せ、表示部取り付け部材3に伝熱させていることであ
る。
【0032】本実施例のヒンジは、図6に示す構成から
なり、表示部取り付け部材3の円弧内面とシャフト6が
シャフト軸方向に圧力を有しながら勘合し、内面とシャ
フト表面間に摩擦力を生じる。この摩擦により部材3は
シャフト6に対しトルクを発生しながら回転可能となっ
ており、さらにシャフト6と本体取り付け板7は固着さ
れ、かつ、図5のシャフト6とヒートパイプ8ならびに
ヒートパイプ8と放熱ブロック14は固定されている。
また、本実施例では表示部放熱板3は表示部内での放熱
板を兼ね、従来のヒンジよりも大きな面積としたが、別
途放熱板を設け、部材3と伝熱可能に結合してもよい。
なり、表示部取り付け部材3の円弧内面とシャフト6が
シャフト軸方向に圧力を有しながら勘合し、内面とシャ
フト表面間に摩擦力を生じる。この摩擦により部材3は
シャフト6に対しトルクを発生しながら回転可能となっ
ており、さらにシャフト6と本体取り付け板7は固着さ
れ、かつ、図5のシャフト6とヒートパイプ8ならびに
ヒートパイプ8と放熱ブロック14は固定されている。
また、本実施例では表示部放熱板3は表示部内での放熱
板を兼ね、従来のヒンジよりも大きな面積としたが、別
途放熱板を設け、部材3と伝熱可能に結合してもよい。
【0033】特開平11−10223号公報では熱伝導
部材間の伝熱性能が熱伝導部材間の伝熱経路面積に依存
し、かつ、ヒンジが小型であることから、前記熱伝導部
材同士の接触部面積も限界があり大きくとれなかったの
に対し、本構成ではシャフト6とヒートパイプ8の接続
部長さを自由に大きくとることが可能であるため、ヒー
トパイプ8からシャフト6への伝熱を良好とすることが
できる。
部材間の伝熱性能が熱伝導部材間の伝熱経路面積に依存
し、かつ、ヒンジが小型であることから、前記熱伝導部
材同士の接触部面積も限界があり大きくとれなかったの
に対し、本構成ではシャフト6とヒートパイプ8の接続
部長さを自由に大きくとることが可能であるため、ヒー
トパイプ8からシャフト6への伝熱を良好とすることが
できる。
【0034】さらに、シャフト6は本体取り付け部材7
と結合されているため、本体1をマグネシウム等の金属
シャーシとし、かつ、本体取り付け板7をも高強度を有
するベリリウム銅部材とすることで、ヒートパイプの熱
は、表示部側のみならず、部材7を介して本体シャーシ
にも熱拡散されるため、放熱効果を高めることができ
る。
と結合されているため、本体1をマグネシウム等の金属
シャーシとし、かつ、本体取り付け板7をも高強度を有
するベリリウム銅部材とすることで、ヒートパイプの熱
は、表示部側のみならず、部材7を介して本体シャーシ
にも熱拡散されるため、放熱効果を高めることができ
る。
【0035】また、本構成においても、従来のヒンジ構
成から大きな変更もなく、容易に作成でき、かつ、ヒン
ジ部サイズも従来のまま、小型化が図れる。
成から大きな変更もなく、容易に作成でき、かつ、ヒン
ジ部サイズも従来のまま、小型化が図れる。
【0036】以上、図示の実施の形態では、本発明のヒ
ンジが適用される電子機器として、携帯型コンピュータ
を一例としているが、これに限らず他の電子機器であっ
ても構わない。また、ヒンジ構造も本実施例の構成に限
定されるものでなく、本体取り付け部材と表示部側筐体
取り付け部材が、シャフトを中心に回転し、トルクを発
生する構成であれば構わない。
ンジが適用される電子機器として、携帯型コンピュータ
を一例としているが、これに限らず他の電子機器であっ
ても構わない。また、ヒンジ構造も本実施例の構成に限
定されるものでなく、本体取り付け部材と表示部側筐体
取り付け部材が、シャフトを中心に回転し、トルクを発
生する構成であれば構わない。
【0037】また、実施例1および2において、表示部
側シャーシへの伝熱機構を示したが、さらに、これら実
施例における推奨する液晶表示部シャーシ内部構造を図
7に示す。図7において、1は本体側シャーシ、2はM
gあるいはAl等の金属製表示部側シャーシ、9はヒー
トパイプ、10はCPU等の熱源、11は基板、12は
本体側放熱板、16は真空断熱材、17は厚み100ミ
クロン以上の樹脂層、18は液晶パネル、19は液晶表
示デバイス本体である。
側シャーシへの伝熱機構を示したが、さらに、これら実
施例における推奨する液晶表示部シャーシ内部構造を図
7に示す。図7において、1は本体側シャーシ、2はM
gあるいはAl等の金属製表示部側シャーシ、9はヒー
トパイプ、10はCPU等の熱源、11は基板、12は
本体側放熱板、16は真空断熱材、17は厚み100ミ
クロン以上の樹脂層、18は液晶パネル、19は液晶表
示デバイス本体である。
【0038】以上の実施例では、熱拡散性を高める意味
で表示部側筐体はMgあるいはAl等の熱伝導率の高い
金属部材を用いているが、表示部側へ大量の伝熱がなさ
れる程、熱拡散により表示部側筐体外表面は高温にな
り、使用者は表示部側筐体に触れた場合、熱さを感じる
こととなる。特に、同一温度に加熱された場合では、金
属筐体では樹脂筐体よりもかなり熱く感じ、不快感を伴
うことから、本実施例においても、人が感じる熱さを緩
和し、不快感を抑える意味で、図7に示すように表示部
筐体の外表面に厚み100ミクロン以上の樹脂層17を
設ける。例えば、フィルム貼付、厚膜塗装処理で形成す
ることが可能である。
で表示部側筐体はMgあるいはAl等の熱伝導率の高い
金属部材を用いているが、表示部側へ大量の伝熱がなさ
れる程、熱拡散により表示部側筐体外表面は高温にな
り、使用者は表示部側筐体に触れた場合、熱さを感じる
こととなる。特に、同一温度に加熱された場合では、金
属筐体では樹脂筐体よりもかなり熱く感じ、不快感を伴
うことから、本実施例においても、人が感じる熱さを緩
和し、不快感を抑える意味で、図7に示すように表示部
筐体の外表面に厚み100ミクロン以上の樹脂層17を
設ける。例えば、フィルム貼付、厚膜塗装処理で形成す
ることが可能である。
【0039】また、昨今の筐体薄型化傾向により表示部
シャーシの薄型化が進んでいるため、図7において表示
部側シャーシ2あるいは内部の熱拡散板12の温度上昇
は、前面の液晶パネル18,19の温度上昇をもたら
し、液晶パネル面に温度むらが生じることとなる。しか
し、液晶パネル内部の温度むらは、液晶の色むらを引き
起こすため、液晶パネルへの伝熱は避けなければならな
い。
シャーシの薄型化が進んでいるため、図7において表示
部側シャーシ2あるいは内部の熱拡散板12の温度上昇
は、前面の液晶パネル18,19の温度上昇をもたら
し、液晶パネル面に温度むらが生じることとなる。しか
し、液晶パネル内部の温度むらは、液晶の色むらを引き
起こすため、液晶パネルへの伝熱は避けなければならな
い。
【0040】そこで、図7に示すように液晶デバイス1
9と熱拡散板12の間に真空断熱材16を配置し、液晶
パネル側への伝熱を抑制することが好ましい。真空断熱
材16は中に空気層を有さないため、空気を介しての液
晶側への熱伝導を防止することができ、薄くても極めて
高い断熱性を確保できる。
9と熱拡散板12の間に真空断熱材16を配置し、液晶
パネル側への伝熱を抑制することが好ましい。真空断熱
材16は中に空気層を有さないため、空気を介しての液
晶側への熱伝導を防止することができ、薄くても極めて
高い断熱性を確保できる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本構成では、ヒン
ジ機構内部に伝熱機能を有するため、トルク発生機構と
別に伝熱機構を配置する必要がなく、従来と同様に小型
で、トルク発生と高い伝熱を可能とするヒンジができ
る。
ジ機構内部に伝熱機能を有するため、トルク発生機構と
別に伝熱機構を配置する必要がなく、従来と同様に小型
で、トルク発生と高い伝熱を可能とするヒンジができ
る。
【0042】また、本発明におけるヒンジ機構を用いる
ことで第1筐体(本体側)の熱を効率よく第2筐体(表
示部)側に放熱することができ、第1筐体(本体)内部
の温度上昇を抑制出来、機器の信頼性を高めることがで
きる。
ことで第1筐体(本体側)の熱を効率よく第2筐体(表
示部)側に放熱することができ、第1筐体(本体)内部
の温度上昇を抑制出来、機器の信頼性を高めることがで
きる。
【図1】本発明の第1実施例のヒンジ構造を取り付けた
携帯型コンピュータのヒンジ部の断面図
携帯型コンピュータのヒンジ部の断面図
【図2】同ヒートパイプ接続部断面図
【図3】同ヒンジ構造を示す分解斜視図
【図4】本発明の第1実施例の別構成の携帯型コンピュ
ータヒンジ部の断面図
ータヒンジ部の断面図
【図5】本発明の第2実施例のヒンジ構造を取り付けた
携帯型コンピュータのヒンジ部構成図
携帯型コンピュータのヒンジ部構成図
【図6】同ヒンジ構造を示す分解斜視図
【図7】本発明の第1,第2実施例の表示部シャーシ断
面図
面図
1 携帯型コンピュータの本体シャーシ 2 携帯型コンピュータの表示部側シャーシ 3 表示部側シャーシへのヒンジ取り付け板 4 取り付け穴 5 ストッパ部材 6 シャフト 7 本体取り付け板 8、9 ヒートパイプ 10 熱源 11 基板 12 表示部側放熱板 13 L字型伝熱ブロック 14 本体側放熱板 15 熱移動方向を示す矢印 16 真空断熱材 17 樹脂層 18 液晶パネル 19 液晶表示デバイス
Claims (12)
- 【請求項1】 第1筐体と、前記第1筐体に対し第2筐
体を開閉可能に連結し、かつ、トルクを発生することで
前記第2筐体を保持ならしめるためのヒンジであって、
前記ヒンジは、第1筐体取り付け部材、第2筐体取り付
け部材、第1筐体に対し第2筐体を保持するためのトル
ク発生機構、第1筐体取り付け部材と第2筐体取り付け
部材を軸支し第1筐体に対して第2筐体の回転中心を形
成するシャフトとを有し、前記シャフトが軸方向に熱を
伝える手段を有することを特徴としたヒンジ。 - 【請求項2】 シャフト内部あるいはシャフト部材に、
第1筐体内部で発生した熱を伝え、第2筐体内に伝熱可
能とすることを特徴とした請求項1記載のヒンジを用い
た電子機器。 - 【請求項3】 シャフトにはその軸方向に、第1筐体内
部の熱源の熱を第2筐体に伝える熱伝導部材を挿通する
挿通孔を有することを特徴とする請求項1記載のヒン
ジ。 - 【請求項4】 挿通孔内に熱伝導部材を挿通させ、か
つ、前記熱伝導部材の第1筐体内の部位が第1筐体内に
配置された熱源と伝熱可能に接続されており、前記熱源
の熱がシャフト内部の前記熱伝導部材中を伝わること
で、第2筐体内に伝熱することを特徴とする請求項3記
載のヒンジを用いた電子機器。 - 【請求項5】 シャフトが銅部材からなることを特徴と
する請求項1記載のヒンジ。 - 【請求項6】 シャフトの第1筐体内側部位が第1筐体
内に配置された熱源と伝熱可能状態に接合されており、
かつ、前記シャフトの第2筐体内側部位が、第2筐体部
材あるいは第2筐体内に設けられた熱拡散部材と伝熱可
能に接続し、第1筐体に配置された熱源の熱を第2筐体
に伝熱することを特徴とする請求項5記載のヒンジを用
いた電子機器。 - 【請求項7】 熱伝導部材としてヒートパイプ、銅部材
あるいはアルミ部材を用いたことを特徴とする請求項3
記載のヒンジ。 - 【請求項8】 ヒンジにおいて、第1筐体取り付け部材
が銅部材からなり、かつ、熱伝導部材と熱的接続可能に
あり、第1筐体内の熱を第2筐体側に伝熱すると同時
に、第1筐体部材にも伝熱していることを特徴とする請
求項4または6記載の電子機器。 - 【請求項9】 第2筐体が金属部材からなり、かつ、前
記第2筐体部材外表面のうち、人体と接触可能で、か
つ、使用中に温度が人体の体温以上となる部位に前記筐
体部材から人体への熱移動を抑制する手段を設けている
ことを特徴とする請求項2、4、6または8記載の電子
機器。 - 【請求項10】 筐体部材から人体への熱移動を抑制す
る手段として、厚さ100ミクロン以上の樹脂層を、使
用中に温度が人体の体温以上となる部位に設けたことを
特徴とする請求項9記載の電子機器。 - 【請求項11】 第1筐体が携帯型コンピュータの本体
シャーシであり、第2筐体が表示部シャーシであること
を特徴とする請求項2,4,6、8、9または10記載
の電子機器。 - 【請求項12】 表示部シャーシに内包される表示デバ
イスと前記表示部シャーシ内面あるいは前記表示部シャ
ーシ内面に設けられた熱拡散部材との間に真空断熱材を
有し、前記表示部シャーシあるいは前記熱拡散部材から
表示デバイスへの熱移動を抑制することを特徴とする請
求項11記載の電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31761999A JP2001134345A (ja) | 1999-11-09 | 1999-11-09 | ヒンジおよびそれを用いた電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31761999A JP2001134345A (ja) | 1999-11-09 | 1999-11-09 | ヒンジおよびそれを用いた電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001134345A true JP2001134345A (ja) | 2001-05-18 |
Family
ID=18090208
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31761999A Pending JP2001134345A (ja) | 1999-11-09 | 1999-11-09 | ヒンジおよびそれを用いた電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001134345A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6771498B2 (en) * | 2002-10-25 | 2004-08-03 | Thermal Corp. | Cooling system for hinged portable computing device |
WO2006018882A1 (ja) * | 2004-08-19 | 2006-02-23 | Fujitsu Limited | 筐体構造及びそれを有する電子機器 |
JP2006253171A (ja) * | 2005-03-08 | 2006-09-21 | Nec Corp | 電子機器及びその放熱構造 |
WO2014077081A1 (ja) * | 2012-11-15 | 2014-05-22 | 東芝ホームテクノ株式会社 | ヒートパイプ、スマートフォン、タブレット端末または携帯情報端末 |
JP2014098530A (ja) * | 2012-11-15 | 2014-05-29 | Toshiba Home Technology Corp | ヒートパイプ |
-
1999
- 1999-11-09 JP JP31761999A patent/JP2001134345A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6771498B2 (en) * | 2002-10-25 | 2004-08-03 | Thermal Corp. | Cooling system for hinged portable computing device |
WO2006018882A1 (ja) * | 2004-08-19 | 2006-02-23 | Fujitsu Limited | 筐体構造及びそれを有する電子機器 |
JPWO2006018882A1 (ja) * | 2004-08-19 | 2008-05-01 | 富士通株式会社 | 筐体構造及びそれを有する電子機器 |
JP4531051B2 (ja) * | 2004-08-19 | 2010-08-25 | 富士通株式会社 | 筐体構造及びそれを有する電子機器 |
US8014155B2 (en) | 2004-08-19 | 2011-09-06 | Fujitsu Limited | Housing structure and electronic apparatus having the same |
JP2006253171A (ja) * | 2005-03-08 | 2006-09-21 | Nec Corp | 電子機器及びその放熱構造 |
WO2014077081A1 (ja) * | 2012-11-15 | 2014-05-22 | 東芝ホームテクノ株式会社 | ヒートパイプ、スマートフォン、タブレット端末または携帯情報端末 |
JP2014098530A (ja) * | 2012-11-15 | 2014-05-29 | Toshiba Home Technology Corp | ヒートパイプ |
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