JP4176909B2 - 電子装置の放熱ヒンジ構造 - Google Patents

電子装置の放熱ヒンジ構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、ノートブック型パーソナルコンピュータのように一対のハウジングがヒンジ機構を介して開閉可能に連結された電子装置に適用される、ハウジング内部に収容されるCPU等の発熱性部品の熱を放熱させるための放熱ヒンジ構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の電子装置の放熱ヒンジ構造として、例えば、特開平10−187284号公報に、ノートブック型パーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」と略す)に適用される電子装置の放熱ヒンジ構造(以下、「先行技術1」という)が開示されている。図12に先行技術1の放熱ヒンジ構造の概要を示す。先行技術1においては、パソコンのCPU側ハウジング112にディスプレイ側ハウジング114を枢動可能に連結するヒンジ機構が、CPU側ハウジングに固定されたヒートパイプ138の凝縮側端部138bからなるヒンジ部材と、ディスプレイ側ハウジングに固定されたヒンジ部材152とで構成されている。ヒートパイプ138が発熱性部品124から熱を受け取ると、その凝縮側端部138bおよびヒンジ部材152を介して熱が伝達される。そして、更に、ヒートパイプ166およびその蒸発側端部166bを介してディスプレイ側ハウジングの伝達熱ブロック168へ伝わり、ディスプレイ側ハウジングから周囲環境へ放熱される。
【0003】
即ち、CPU側ハウジング内において、CPU上の伝熱ブロックにはヒートパイプの蒸発側端部が接続され、ヒートパイプはCPU側ハウジングに形成された円孔148を介してディスプレイ側ハウジング内に突出している。ディスプレイ側ハウジング内には金属製のヒンジ部材152が固定され、そのヒンジ部材に貫設された挿通部内に前記ヒートパイプの凝縮側端部138bが挿入されている。ヒンジ部材の挿通部には所謂すり割り加工が施されており、ヒートパイプの凝縮側端部は、ヒンジ部材の挿通部内に設けられた摩擦材料からなる層を介して、適度な摺動抵抗をもって回動可能に保持されている。
【0004】
前記円孔及びヒンジ部材の挿通部は、他方側のヒンジ機構と開閉軸線を一致して設けられているため、両ハウジングの開閉時において、一方のヒンジ機構では、ヒートパイプの凝縮側端部を中心としてヒンジ部材が回動することによって、ハウジングの開閉を案内する。
【0005】
なお、ヒートパイプは、内部に封入された作動液の蒸発潜熱を利用して熱伝達を行うように構成されている。従って、パソコンの作動に伴ってCPUが発する熱は、ヒートパイプを経てヒンジ部材に伝達され、そのヒンジ部材から比較的温度が低いディスプレイ側ハウジングに放熱される。尚、このパソコンではより高い放熱効果を得るために、ヒンジ部材から別のヒートパイプを介してディスプレイ側ハウジングに熱伝達がなされるように配慮されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した先行技術1のパソコンの放熱ヒンジ構造では、以下に述べる問題点がある。
先ず、ヒンジ部材152がディスプレイ側ハウジング114に密着接触しているので、CPUが発する熱の温度が高いとき、ヒートパイプによって移動された熱が熱伝導性のヒンジ部材152を伝わって、ディスプレイ側ハウジング114との密着接触部位に伝わり、その部位の温度が過度に高くなる。更に、ヒートパイプがCPU側ハウジングに形成された円孔148と直接接触すると、CPU側ハウジングの円孔の近傍の部位においても、同様に温度が過度に高くなる。従って、ディスプレイ側ハウジング、CPU側ハウジングの材質の設計範囲が狭まるという問題点がある。
【0007】
次に、ヒートパイプとヒンジ部材との連結構造に関して、上記のようにヒートパイプの凝縮側端部は、ヒンジ部材の挿通部内に保持されているため、パソコンの組立時には、挿通部に対してヒートパイプの凝縮側端部を開閉軸線に沿って挿入する必要がある。その際、ヒートパイプはCPU側ハウジングに、ヒンジ部材はディスプレイ側ハウジングに組付け済みであるので、組立作業が非常に難しいという問題点がある。
【0008】
更に、放熱ヒンジ構造の強度に関して、上記のように一方のヒンジ機構においては、中空構造の強度的に十分でないヒートパイプによってハウジングの開閉を案内するので、ヒートパイプが破損する可能性があるという問題点がある。
【0009】
従って、この発明の目的は、特定部位の温度が過度に高くならず、組立作業が簡略で、そして、ヒートパイプの破損等の不具合を未然に防止することができる電子装置の放熱ヒンジ構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
発明者等は、上述した先行技術の問題点を解決すべく、鋭意研究を重ねた。その結果、熱伝導性の低い材質からなるヒンジ部を介して、放熱ヒンジ部材がハウジングと密着接触しないように、放熱ヒンジ部材をハウジングに固定することによって、または、熱が放熱ヒンジ部材に過度に集中しないように、発熱性部品に別のヒートパイプを設置して、予め熱を分散することによって、ハウジングの特定部位の温度が過度に高くなることを防ぐことができることを知見した。
【0011】
更に、前記放熱ヒンジ部材に、その内部にヒートパイプを配置することができるヒートパイプ受容溝と、放熱ヒンジ部材を弾性をもって被嵌して、ヒートパイプをヒートパイプ受容溝内に回動可能に保持するヒートパイプ固定部材とを備えることによって、組立時において、ヒートパイプをヒートパイプ受容溝内に配置してヒートパイプ固定部材を嵌め込むだけで、ヒートパイプと放熱ヒンジ部材とを連結することができることを知見した。
【0012】
更に、放熱ヒンジ部材とヒンジ部とを連結して、両ハウジングの開閉を案内するヒンジ機構を構成すると、両ハウジングはヒートパイプとは全く関係なくヒンジ機構によりその開閉が案内され、ヒートパイプに無理な外力が作用しないので、ヒートパイプの破損を未然に防止することができることを知見した。
【0013】
この発明は、上述した知見に基づいてなされたものであって、この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の第1の態様は、放熱ヒンジ部材とヒンジ機構とを備えた電子装置の放熱ヒンジ構造であって、前記放熱ヒンジ部材は、熱伝導性部材からなり、一方のハウジングに配置された発熱性部品からの熱を受け入れる放熱ヒンジ本体と、他方のハウジングに設けられたヒートパイプの少なくとも一部回動可能に収容されるヒートパイプ受容溝と該ヒートパイプ受容溝の開口部に着脱可能に取り付けられるヒートパイプ固定部材とを有する保持部と、を備え、相互に開閉可能な一対の前記ハウジングの連結部に配設され前記ヒンジ機構は、熱伝導性の低い部材からなり、少なくとも支軸と該支軸が軸受けされる軸受け部とを有し前記放熱ヒンジ部材を前記一対のハウジングの少なくとも一方のハウジングに固定するヒンジ部を備え、前記一対のハウジングを相互に開閉可能に連結する
【0014】
この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の第2の態様は、前記放熱ヒンジ本体は、前記発熱性部品の熱を伝達する伝熱板材と接続するための接続部を更に備えており、そして、前記保持部は、前記ヒートパイプの一部を回動可能に収容するヒートパイプ受容溝および前記ヒートパイプ受容溝内に収容された前記ヒートパイプの一部を押圧する、弾性部材からなるヒートパイプ固定部材とを備えていることを特徴とするものである。
【0015】
この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の第3の態様は、前記放熱ヒンジ本体は、前記発熱性部品の熱を伝達する伝熱板材と一体的に形成されており、そして、前記保持部は、前記ヒートパイプの一部を回動可能に収容するヒートパイプ受容溝および前記ヒートパイプ受容溝内に収容された前記ヒートパイプの一部を押圧する、弾性部材からなるヒートパイプ固定部材とを備えていることを特徴とするものである。
【0016】
この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の第4の態様は、前記ヒンジ部は、前記発熱性部品が配置されていないハウジングに設けられており、そして、前記放熱ヒンジ部材は、前記発熱性部品が配置されているハウジングに接触することなく、前記ヒンジ部によって前記ハウジングに固定されていることを特徴とするものである。
【0017】
この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の第5の態様は、前記ヒンジ部は、前記1対のハウジングのそれぞれに設けられており、そして、前記放熱ヒンジ部材は、前記発熱性部品が配置されているハウジングに接触することなく、前記ヒンジ部によって前記1対のハウジングのそれぞれに固定されていることを特徴とするものである。
【0018】
この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の第6の態様は、前記放熱ヒンジ部材が、前記発熱性部品が配置されているハウジングに接触することなく前記ヒンジ部によって固定され、そして、前記放熱ヒンジ本体の前記接続部と接続する前記伝熱板材には、前記発熱性部品の熱を、別の所定の位置に移動する別のヒートパイプが備えられていることを特徴とするものである。
【0019】
この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の第7の態様は、前記放熱ヒンジ部材が、前記発熱性部品が配置されているハウジングに接触することなく前記ヒンジ部によって固定され、そして、前記放熱ヒンジ本体の前記伝熱板材には、前記発熱性部品の熱を、別の所定の位置に移動する別のヒートパイプが備えられていることを特徴とするものである。
【0020】
この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の他の態様は、下記部材を備えた、電子装置の放熱ヒンジ構造である。
(1)相互に開閉可能な一対のハウジングの一方のハウジング内に収容された発熱性部品の熱を前記一方のハウジング内の所定の位置に移動する第1のヒートパイプ、
(2)前記第1のヒートパイプと接続して、前記第1のヒートパイプによって移動された熱を前記1対のハウジングの他方のハウジング内の所定の位置に移動する第2のヒートパイプ、
(3)前記ハウジングの連結部の前記発熱性部品が配置されたハウジングに配設された、前記第1のヒートパイプの端部を固定保持し、前記第2のヒートパイプの端部を弾性部材によって回動可能に保持する、熱伝導性部材からなる放熱ヒンジ部材、
(4)前記放熱ヒンジ部材を前記一対のハウジングの少なくとも一方のハウジングに固定するための、熱伝導性の低い部材からなるヒンジ部。
【0021】
この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の他の態様は、前記放熱ヒンジ部材は、前記第1のヒートパイプの端部を固定保持する保持孔と、前記第2のヒートパイプの端部を回動可能に収容するヒートパイプ受容溝および前記ヒートパイプ受容溝内に収容された前記第2のヒートパイプの端部を押圧する、弾性部材からなるヒートパイプ固定部材とを備えていることを特徴とするものである。
【0022】
この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の他の態様は、前記ヒンジ部は、前記発熱性部品が配置されていないハウジングに設けられており、そして、前記放熱ヒンジ部材は、前記発熱性部品が配置されているハウジングに接触することなく、前記ヒンジ部によって前記ハウジングに固定されていることを特徴とするものである。
【0023】
この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の他の態様は、前記ヒンジ部は、前記1対のハウジングのそれぞれに設けられており、そして、前記放熱ヒンジ部材は、前記発熱性部品が配置されているハウジングに接触することなく、前記ヒンジ部によって前記1対のハウジングのそれぞれに固定されていることを特徴とするものである。
【0024】
この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の他の態様は、前記放熱ヒンジ部材が、前記発熱性部品が配置されているハウジングに固定して設けられ、そして、前記発熱性部品の熱を、前記第1のヒートパイプと異なる所定の位置に移動する第3のヒートパイプを備えていることを特徴とするものである。
【0025】
この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の他の態様は、前記放熱ヒンジ部材が、前記発熱性部品が配置されているハウジングと接触することなく設けられ、そして、前記発熱性部品の熱を、前記第1のヒートパイプと異なる所定の位置に移動する第3のヒートパイプを備えていることを特徴とするものである。
【0026】
更に、この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の他の態様は、相互に開閉可能な一対のハウジングの連結箇所に放熱ヒンジ部材を配設し、同放熱ヒンジ部材に、前記両ハウジングの開閉軸線上で回動可能にヒートパイプを連結して、同ヒートパイプ及び放熱ヒンジ部材を介して一方のハウジングに設けた発熱性部品の熱を他方のハウジング側に放熱する電子装置の放熱ヒンジ機構において、前記放熱ヒンジ部材に、内部に前記ヒートパイプを配置可能なヒートパイプ受容溝と、前記放熱ヒンジ部材を弾性をもって被嵌して、前記ヒートパイプを前記ヒートパイプ受容溝内で回動可能に保持するヒートパイプ固定部材とを備えたものである。
【0027】
更に、この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の他の態様は、ヒートパイプ固定部材に湾曲した押圧部を形成して、ヒートパイプ受容溝内のヒートパイプを弾性を持って押圧するものである。
【0028】
更に、この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の他の態様は、相互に開閉可能な一対のハウジングの連結箇所に放熱ヒンジ部材を配設し、同放熱ヒンジ部材に、前記両ハウジングの開閉軸線上で固動可能にヒートパイプを連結して、同ヒートパイプ及び放熱ヒンジ部材を介して一方のハウジングに設けた発熱性部品の熱を他方のハウジング側に放熱する電子装置の放熱ヒンジ構造において、前記両ハウジングの開閉を案内するヒンジ機構を、前記ヒートパイプと独立して設けると共に、開閉軸線を前記ヒートパイプの回動中心と一致させた状態で、前記ヒンジ機構を放熱ヒンジ部材に対して位置決め固定したものである。
【0029】
更に、この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の他の態様は、相互に開閉可能な一対のハウジングの連結箇所に放熱ヒンジ部材を配設し、同放熱ヒンジ部材に、前記両ハウジングの開閉軸線上で回動可能にヒートパイプを連結して、同ヒートパイプ及び放熱ヒンジ部材を介して一方のハウジングに設けた発熱性部品の熱を他方のハウジング側に放熱する電子装置の放熱ヒンジ構造において、放熱ヒンジ部材とヒンジ部材とを連結して、両ハウジングの開閉を案内するヒンジ機構である。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、ノートブック型パソコンに配設した本発明の放熱ヒンジ構造の1つの態様を説明する。
図1の組立状態の斜視図、及び図2の分解斜視図に示すように、この態様のパソコンにおいては、CPU側ハウジング1とディスプレイ側ハウジング2とが左右一対のヒンジ機構3(図には左側のヒンジ機構のみを図示している)を介して相互に連結され、CPU側ハウジング1上には(図示しない)キーボードが、ディスプレイ側ハウジング2上には液晶ディスプレイがそれぞれ設けられている。両ハウジング1,2は、ヒンジ機構3の開閉軸線Lを中心として開閉し、キーボード及び液晶ディスプレイをそれぞれ内包して閉じたときの格納位置と、キーボード及び液晶ディスプレイを露出させて開いたときの使用位置との間の切換を行うことができる。
【0031】
CPU側ハウジング1及びディスプレイ側ハウジング2は、アルミ板を折曲して製作され、それぞれキーボードや液晶ディスプレイが配設される側の面を開口させた薄型の箱状体からなっている。両ヒンジ機構3は、左右対称の同一構成からなっており、それぞれ固定ヒンジ4と可動ヒンジ5とから構成されている。
【0032】
以下、左側のヒンジ機構3を例にとって説明する。固定ヒンジ4はステンレス板をL字状に折曲形成され、固定ヒンジの一側面がビス6a及びナット6bによってCPU側ハウジング1内の底面に国定されている。固定ヒンジの他側面にはハウジング1,2の開閉軸線Lに沿って支軸4aが固着されている。可動ヒンジ5は、ステンレス板からなっており、その基端側をビス6a及びナット6bによってディスプレイ側ハウジング2内の底面に固定され、先端側が湾曲形成されて筒状の軸受部5aをなしている。各可動ヒンジ5の軸受部5aには固定ヒンジ4の支軸4aがそれぞれ挿入され、支軸4a(即ち、開閉軸線L)を中心として、上記のようにCPU側ハウジング1とディスプレイ側ハウジング2とが開閉する。
【0033】
尚、ハウジング1,2はプラスチックやマグネシウム合金等の成型によって製作してもよく、この場合にはナット6bをハウジング1,2に一体成形してもよい。又、固定ヒンジ4や可動ヒンジ5は弾性体であればよく、例えば、りん青銅で製作してもよい。
パソコンは、CPU側ハウジング1をデスク上に載置し、ディスプレイ側ハウジング2を上方に開放した状態で使用されるが、軸受部5aの弾性により、軸受部と、その内部の支軸4aとの間には適度な摺動抵抗が生じるように配慮されているため、ディスプレイ側ハウジング2を任意の角度で固定することができる。
【0034】
図2及び図3の拡大断面図に示すように、左側のヒンジ機構3の左方位置にはアルミダイカスト製の放熱ヒンジ部材7が配設され、放熱ヒンジ部材の下部に延設された取付面7aがビス6a及びナット6bによってCPU側ハウジング1内の底面に固定されている。放熱ヒンジ部材7には、固定ヒンジ4の支軸4aと同一軸線上に位置決め孔8が貫設されると共に、その下側には、それ等と平行に保持孔9が貫設されている。位置決め孔8には右方より固定ヒンジ4の支軸4aの先端が回動可能に嵌合され、その嵌合部分を除いて、位置決め孔8は上方に向けて開放されてヒートパイプ受容溝10を形成している。ヒートパイプ受容溝10の両側には断面円弧状の拡張案内部11が一体形成され、両拡張案内部11の下側には掛止溝12が形成されている。尚、放熱ヒンジ部材7は、アルミ押出し材や銅等の熱伝導性の良好な材質で製作してもよい。
【0035】
一方、CPU側ハウジング1内には、演算処理を行うための電子部品が実装されたプリント基板15が格納されている。図に示した態様では、プリント基板15上の発熱性部品としてのCPU16に関して放熱対策が施されている。CPU16上にはほぼ同等の大きさの四角形状の伝熱プレート17が密着状態で配設され、伝熱プレート17の一辺は筒状に湾曲形成されて、第1ヒートパイプ18の蒸発側端部18aがカシメによりその筒状部に固定されている。第1ヒートパイプ18はCPU側ハウジング1の側壁に沿って直角に折曲され、その他端側の凝縮側端部18bは、前記放熱ヒンジ部材7の保持孔9内に圧入固定された上で、放熱ヒンジ部材7の側面よりカシメが施されて離脱を防止されている。
【0036】
前記放熱ヒンジ部材7のヒートパイプ受容溝10内には第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aが配置され、ステンレス板やりん青銅等の弾性材料によって折曲成形されたヒートパイプ固定金具20が上方から被嵌されている。ヒートパイプ固定金具20の両側面の下端部には掛止部20aが形成され、ヒートパイプ固定金具20は、自己の弾性によって掛止部20aを放熱ヒンジ部材7の掛止溝12に掛け止めすることにより放熱ヒンジ部材7に固定されている。ヒートパイプ固定金具20の上面には下方に湾曲する押圧部20bが形成され、この押圧部20bは第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aを弾性をもって上方より押圧して、ヒートパイプ受容溝10内で第2ヒートパイプを回動可能に保持している。
【0037】
なお、この態様においては、ヒートパイプとして第2ヒートパイプ19が機能し、ヒートパイプ固定部材としてヒートパイプ固定金具20が機能している。第2ヒートパイプ19は直角に折曲され、その凝縮側端部19bはディスプレイ側ハウジング2の側壁に沿って配置されて、アルミ板によって略L字状に折曲成形された固定板21によりハウジング2に固定されている。
【0038】
尚、第2ヒートパイプ19とヒートパイプ受容溝10やヒートパイプ固定金具20との間は、ハウジング1,2の開閉時に第2ヒートパイプ19に作用する外力や摩耗を低減すべく、熱伝導性グリスの充填により摺動抵抗が極力低減されている。熱伝導性グリスは空気層の介在を排除して、放熱ヒンジ部材7から第2ヒートパイプ19への熱伝導効率を向上させる利点もある。
【0039】
上記した第1ヒートパイプ18及び第2ヒートパイプ19は、内部に封入された作動液の蒸発潜熱を利用して熱伝達を行っている。その動作原理を概略説明する。ヒートパイプ18,19は銅、アルミ等の熱伝導性の良好な金属材料から製作されて、その両端は閉塞されて内部に密閉空間を有している。ヒートパイプ18,19の表面にはニッケルメッキ処理が施され、内部にはグルーブ等のウイック構造体が内張りされると共に、ヒートパイプ18,19の材質に適した作動液、例えば水、アセトン、代替フロン等が所定量封入された上で、予め所定圧に減圧されている。
【0040】
以上のように構成されたパソコンの作動中において、以下に述べるようにCPU16の放熱作用が奏される。
パソコンの作動に伴ってCPU16が発熱すると、その熱は伝熱プレート17を介して第1ヒートパイプ18の蒸発側端部18aに集約されて内部の作動液を蒸発させる。このときの蒸発によって蒸発側端部18aの内圧は上昇し、発生した蒸気はより低圧の凝縮側端部18bへと流れて、凝縮側端部18b内で冷却されて凝縮する。この凝縮液は毛細管現象によりウイック構造体内を経て蒸発側端部18aに環流し、再びCPU16からの熱で蒸発する。
【0041】
このサイクルが繰り返されることにより、蒸発潜熱がCPU16側から第1ヒートパイプ18を経て放熱ヒンジ部材7に伝達され、更に放熱ヒンジ部材7からCPU側ハウジング1へと放熱される。又、放熱ヒンジ部材7に伝達された熱の一部は、第2ヒートパイプ19で繰り返される同様の熱伝達サイクルを経てディスプレイ側ハウジング2に伝達される。ディスプレイ側ハウジング2は内部に電子部品を格納せずに比較的温度が低いことから、CPU側ハウジング1に比較してより効率良く放熱が行われる。
【0042】
ここで、前記のように第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aはヒートパイプ固定金具20の押圧部20bに押圧されているため、放熱ヒンジ部材7のヒートパイプ受容溝10の内壁に常に密着して十分な接触面積が確保されている。従って、放熱ヒンジ部材7から第2ヒートパイプ19への熱伝達が確実になされ、ディスプレイ側ハウジング2においても大きな放熱効果を得ることができる。
【0043】
一方、以上の説明から明らかなように、この態様では右側のヒンジ機構(図示せず)は無論のこと、左側のヒンジ機構3についても、ヒートパイプ18,19とは全く関係なく独立してヒンジとしての機能を奏するように構成されている。つまり、特開平10−187284号公報記載されるように開閉の案内にヒートパイプ18,19を利用していないため、ヒートパイプ18,19に無理な外力が作用することがなく、その破損を未然に防止することができる。この種のノートブック型のパソコンは、例えばディスプレイ側ハウジング2を把持して持ち上げられる等の予想外の取り扱いを受けるが、このような取り扱いに対しても十分に耐えることができる。
【0044】
次に、以上のように構成されたパソコンの放熱ヒンジ構造の組立手順、特に第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aと放熱ヒンジ部材7との連結手順について説明する。
第2ヒートパイプ19と放熱ヒンジ部材7とを連結する際には、事前に放熱ヒンジ部材7及び固定ヒンジ4がCPU側ハウジング1に固定されて、固定ヒンジ4の支軸4aに可動ヒンジ5の軸受部5aが嵌め込まれている。又、放熱ヒンジ部材7の保持孔9内にはCPU16側からの第1ヒートパイプ18の凝縮側端部18bが圧入されている。一方、第2ヒートパイプ19は固定板21によりディスプレイ側ハウジング2に固定されている。
【0045】
この状態で左右の可動ヒンジ5をディスプレイ側ハウジング2の正規位置にビス6a及びナット6bにより固定すると、第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aは自ずと放熱ヒンジ部材7のヒートパイプ受容溝10内に上方より配置される。次いで、放熱ヒンジ部材7に上方よりヒートパイプ固定金具20を嵌め込むと、両側の掛止部20aは、図4に示すように放熱ヒンジ部材7の拡張案内部11に案内されてヒートパイプ固定金具20を撓ませながら一旦離間した後に、図3に示すように放熱ヒンジ部材7の掛止溝12に掛け止めされる。その結果、ヒートパイプ固定金具20は放熱ヒンジ部材7に被嵌され、その押圧部20bに押圧されて第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aがヒートパイプ受容溝10内に保持される。
【0046】
上記以外の手順でも組立可能であるが、その場合であっても、第2ヒートパイプ19と放熱ヒンジ部材7との連結は上記と同様になされる。
このように組立時において第2ヒートパイプ19と放熱ヒンジ部材7とを連結するには、第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aをヒートパイプ受容溝10内に配置して、上方よりヒートパイプ固定金具20を嵌め込むだけでよい。従って、ヒートパイプ18,19を開閉軸線Lに沿って挿入する必要がある公報記載の従来例に比較して、組立作業が非常に行い易く、ひいてはパソコンの組立作業を簡略化することができる。
【0047】
一方、両ハウジング1,2の開閉時において、第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aはヒートパイプ受容溝10内で回動しながら放熱ヒンジ部材7との間の角度変化を吸収している。よって、第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aは、開閉中心である固定ヒンジ4aの支軸4aに対して同一軸線上(即ち、開閉軸線L上)に位置する必要があり、蒸発側端部19aと支軸4aとの中心がずれると、開閉の度に第2ヒートパイプ19が撓んで破損の虞が生ずる。この態様では、固定ヒンジ4の支軸4aを放熱ヒンジ部材7の位置決め孔8に嵌合させることにより、支軸4aに対して第2ヒートパイプ19の蒸発側端部19aを簡単、且つ確実に一致させることができ、上記したヒートパイプ19の破損等のトラブルを回避すると共に、組立作業の簡略化にも大きく貢献している。
【0048】
この発明の態様は、上述した態様に限定されるものではない。例えば、図5に示すように、CPU側ハウウジング1に固定された固定ヒンジ4を省略して支軸のみ4aとし、その支軸4aを放熱ヒンジ部材7の位置決め孔8に圧入固定してもよい。この場合には、固定ヒンジ4の機能を放熱ヒンジ部材7が兼ねることになり、支軸4aの周囲を可動ヒンジ5の軸受部5aが摺接しながら回動してハウジング1,2の開閉を案内する。そして、このように固定ヒンジ4の省略により部品点数が削減されると共に、ヒンジ機構3を小型化してハウジング1,2内の有効スペースを拡大できるため、上記実施例で述べた作用効果に加えて、製造コスト低減の効果、及び基板等の設置レイアウトの自由度拡大の効果を得ることができる。
【0049】
又、上述した態様では、CPU側ハウジング1に格納されたCPU16の熱を、第1ヒートパイプ18、放熱ヒンジ部材7、第2ヒートパイプ19を経てディスプレイ側ハウジング2に伝達したが、これらの各部材のレイアウトは種々の態様に変更可能である。例えば、公報記載の従来技術と同様に、放熱ヒンジ部材7をディスプレイ側ハウジング2に固定し、その放熱ヒンジ部材7にCPU16側からの第1ヒートパイプ18の凝縮側端部18bを接続し、第2ヒートパイプ19は省略してもよい。このように構成しても、放熱ヒンジ部材7のパイプ受容溝10を開閉軸線Lと一致させておけば支障なくハウジング1,2を開閉可能であり、且つ、CPU16の熱を第1ヒートパイプ18及び放熱ヒンジ部材7を介してディスプレイ側ハウジング2に放熱させることができる。又、CPU16等の発熱性部品が開閉軸線Lの近接位置にある場合には、第1ヒートパイプ18を省略してCPU16を銅等の熱伝導性の良好な部材を介して放熱ヒンジ部材7に接続するだけでも良い。この場合でもCPU16の熱は十分に放熱ヒンジ部材7側に伝達され、第2ヒートパイプ19を経てディスプレイ側ハウジング2に放熱させることができる。
【0050】
更に、上述した態様では、CPU側ハウジング1とディスプレイ側ハウジング2を放熱性の良好なアルミ板によって製作してCPU16の放熱に利用したが、ハウジング1,2をプラスチックで製作した場合には、それ程高い放熱効果を期待できないため、ハウジング1,2内に設けられている既存のアルミ製の電磁シールド板を放熱に利用する。具体的には、上述した態様において、第2ヒートパイプ19の凝縮側端部19bをディスプレイ側ハウジング2内の電磁シールド板に接続したり、或いは第1ヒートパイプ18をCPU16から反対側に延設してキーボード下の電磁シールド板に接続したりして構成すればよい。後者の場合には、CPU16に接続された第1ヒートパイプ18の中央で作動液の蒸発が生じ、パイプ両端で作動液の凝縮がそれぞれ生じて放熱作用を奏することになる。
【0051】
一方、上述した態様では、CPU16に関して放熱対策を施したが、放熱を要する発熱性部品であれば特にCPU16に限定されることはなく、例えばトランス、電源部等の放熱に利用してもよい。
【0052】
次に、図6から図9に、ハウジングの特定部位の温度が過度に高くならないようにした、この発明の別の態様を示す。
図6は、発熱性部品に更に別のヒートパイプを設けたこの発明の放熱ヒンジ構造を示す図である。図6に示すように、伝熱プレート17に第1のヒートパイプ18と直交する方向に第3のヒートパイプ30が備えられている。ヒートパイプ30の他端には、放熱部材31が設けられて、伝熱プレートからヒートパイプ30によって移動された熱は、放熱部材31を介して筐体に放熱される。このように備えられた第3のヒートパイプによって、伝熱プレートに伝わった熱は、第1ヒートパイプと第3ヒートパイプに分散されて移動されるので、第1ヒートパイプ18によって移動した熱は、放熱ヒンジ7において第2ヒートパイプによってディスプレイ側に移動し、放熱ヒンジ7の下部に延設された取付面7aが直接CPU側ハウジングに接触して固定されていても、放熱ヒンジ7の温度が過度に高くなることはない。
図6においては、CPU側ハウジング1に固定された固定ヒンジ4を省略して支軸のみ4aとし、その支軸4aを放熱ヒンジ部材7の位置決め孔8に圧入固定している。従って、支軸4aの周囲を可動ヒンジ5の軸受部5aが摺接しながら回動してハウジング1、2の開閉を案内する。
【0053】
図7は、放熱ヒンジ部材がハウジングと直接接触しない態様の、この発明の放熱ヒンジ構造を示す図である。図7に示すように、ステンレス製の固定ヒンジ4は、その一側面がビス6a及びナット6bによってCPU側ハウジング1内の底面に国定され、そして、他側面にはハウジング1,2の開閉軸線Lに沿って支軸4aが固着されている。更に、ステンレス製の可動ヒンジ5は、その基端側をビス6a及びナット6bによってディスプレイ側ハウジング2内の底面に固定され、そして、先端側が湾曲形成されて筒状の軸受部5aをなしている。各可動ヒンジ5の軸受部5aには固定ヒンジ4の支軸4aがそれぞれ挿入され、支軸4a(即ち、開閉軸線L)を中心として、CPU側ハウジング1とディスプレイ側ハウジング2とが開閉する。
【0054】
放熱ヒンジ7は、何れのハウジングとも直接接触しないように配設されている(即ち、図1に示す、CPU側ハウジングに取り付けられる放熱ヒンジの下部に延設された取付面が、取り除かれている)。従って、上述したように、放熱ヒンジは、ステンレス製の熱伝導性の低い固定ヒンジによって支持されているので、第1のヒートパイプによって放熱ヒンジに移動された熱は、例え高い温度の熱であっても、第2のヒートパイプによって、更にディスプレイ側ハウジングに移動され、CPU側ハウジングに直接高い温度の熱が伝わることはない。
【0055】
図8は、放熱ヒンジ部材がハウジングと直接接触しない別の態様の、この発明の放熱ヒンジ構造を示す図である。図8に示すように、ステンレス製の可動ヒンジ5は、その基端側をビス6a及びナット6bによってディスプレイ側ハウジング2内の底面に固定され、そして、先端側が湾曲形成されて筒状の軸受部5aをなしている。CPU側ハウウジング1に固定された固定ヒンジ4を省略して支軸のみ4aとし、その支軸4aを放熱ヒンジ部材7の位置決め孔8に圧入固定している。各可動ヒンジ5の軸受部5aには固定ヒンジ4の支軸4aが挿入されている。
【0056】
更に、放熱ヒンジ部は、図7に示した態様と同様に、何れのハウジングとも直接接触しないように配設されている。従って、支軸4aの周囲を可動ヒンジ5の軸受部5aが摺接しながら回動してハウジング1、2の開閉を案内する。従って、放熱ヒンジは、ステンレス製の熱伝導性の低い固定ヒンジによって支持されているので、第1のヒートパイプによって放熱ヒンジに移動された熱は、例え高い温度の熱であっても、第2のヒートパイプによって、更にディスプレイ側ハウジングに移動され、CPU側ハウジングに直接高い温度の熱が伝わることはない。
【0057】
図9は、発熱性部品に更に別のヒートパイプを設け、そして、放熱ヒンジ部材がハウジングと直接接触しない態様の、この発明の放熱ヒンジ構造を示す図である。図9に示すように、この態様は、図8に示す態様の放熱ヒンジおよび固定ヒンジと、そして、図6に示す態様の発熱性部品に更に設けた別のヒートパイプとを組み合わせたものである。図6に示す態様で述べたように、伝熱プレート17に第1のヒートパイプ18と直交する方向に第3のヒートパイプ30が備えられている。ヒートパイプ30の他端には、放熱部材31が設けられて、伝熱プレートからヒートパイプ30によって移動された熱は、放熱部材31を介して筐体に放熱される。
【0058】
放熱ヒンジ部材は、何れのハウジングとも直接接触しないように配設されている。従って、放熱ヒンジ部は、ステンレス製の熱伝導性の低い固定ヒンジによって支持されているので、第3のヒートパイプによって分散され、第1のヒートパイプによって放熱ヒンジに移動された熱は、例え高い温度の熱であっても、第2のヒートパイプによって、更にディスプレイ側ハウジングに移動され、CPU側ハウジングに直接高い温度の熱が伝わることはない。
【0059】
次に、図10および図11に、発熱性部品に接続する伝熱板材と接続され、または、伝熱板材が一体形成された放熱ヒンジ本体を備えた、ハウジングの特定部位の温度が過度に高くならないようにした、この発明の別の態様を示す。
図10は、発熱性部品に接続する伝熱板材が一体形成された放熱ヒンジ本体を備えたこの発明の放熱ヒンジ構造を示す図である。図10に示すように、放熱ヒンジ構造は、放熱ヒンジ部材とヒンジ部とからなっており、放熱ヒンジ部材は放熱ヒンジ本体と保持部とからなっている。放熱ヒンジ本体は、図に示すように、その下部7が発熱性部品16の方向に延びて、発熱性部品16に接続する伝熱板材と一体形成されている。熱伝導性の低い部材からなるヒンジ部5を介して、放熱ヒンジ部材をディスプレイ側ハウジングに固定している。その際、放熱ヒンジ部7は、何れのハウジングとも直接接触しないように配設されている。
【0060】
保持部は、ヒートパイプ19の一部を回動可能に収容するヒートパイプ受容溝およびヒートパイプ受容溝内に収容されたヒートパイプの一部を押圧する、弾性部材からなるヒートパイプ固定部材20とを備えている。ヒートパイプ19の蒸発側端部19aは、放熱ヒンジ部材7のヒートパイプ受容溝10内に上方より配置される。次いで、上方よりヒートパイプ固定金具20を嵌め込むと、両側の掛止部20aは、図4に示すように放熱ヒンジ部7の拡張案内部11に案内されてヒートパイプ固定金具20を撓ませながら一旦離間した後に、図3に示すように放熱ヒンジ部材7の掛止溝12に掛け止めされる。その結果、ヒートパイプ固定金具20は放熱ヒンジ部材7に被嵌され、その押圧部20bに押圧されてヒートパイプ19の蒸発側端部19aがヒートパイプ受容溝10内に保持される。
【0061】
CPU側ハウウジング1に固定された固定ヒンジ4を省略して支軸のみ4aとし、その支軸4aを放熱ヒンジ部材7の(図示しない)位置決め孔に圧入固定している。従って、支軸4aの周囲を可動ヒンジ5の軸受部5aが摺接しながら回動してハウジング1、2の開閉を案内する。
伝熱板材には、別のヒートパイプ30が備えられている。ヒートパイプ30の他端には、放熱部材31が設けられて、伝熱板材からヒートパイプ30によって移動された熱は、放熱部材31を介して筐体に放熱される。
【0062】
放熱ヒンジ部材は、何れのハウジングとも直接接触しないように配設されている。従って、放熱ヒンジ部材は、ステンレス製の熱伝導性の低い固定ヒンジによって支持されているので、別のヒートパイプによって分散され、その一部である伝熱板材によって放熱ヒンジ部材に移動された熱は、例え高い温度の熱であっても、ヒートパイプによって、更にディスプレイ側ハウジングに移動され、CPU側ハウジングに直接高い温度の熱が伝わることはない。
【0063】
図11は、伝熱板材41に接続する接続部7aを有する放熱ヒンジ本体を備えたこの発明の放熱ヒンジ構造を示す図である。図11に示すように、放熱ヒンジ構造は、放熱ヒンジ部材とヒンジ部とからなっており、放熱ヒンジ部材は放熱ヒンジ本体と保持部とからなっている。放熱ヒンジ本体は、図に示すように、その下部7に接続部7aが設けられて、発熱性部品16に接続する伝熱板材41と接続する。熱伝導性の低い部材からなるヒンジ部5を介して、放熱ヒンジ部材をディスプレイ側ハウジングに固定している。その際、放熱ヒンジ部材7は、何れのハウジングとも直接接触しないように配設されている。
【0064】
保持部は、ヒートパイプ19の一部を回動可能に収容するヒートパイプ受容溝およびヒートパイプ受容溝内に収容されたヒートパイプの一部を押圧する、弾性部材からなるヒートパイプ固定部材20とを備えている。ヒートパイプ19の蒸発側端部19aは、放熱ヒンジ部材7のヒートパイプ受容溝10内に上方より配置される。次いで、上方よりヒートパイプ固定金具20を嵌め込むと、両側の掛止部20aは、図4に示すように放熱ヒンジ部材7の拡張案内部11に案内されてヒートパイプ固定金具20を撓ませながら一旦離間した後に、図3に示すように放熱ヒンジ部材7の掛止溝12に掛け止めされる。その結果、ヒートパイプ固定金具20は放熱ヒンジ部材7に被嵌され、その押圧部20bに押圧されてヒートパイプ19の蒸発側端部19aがヒートパイプ受容溝10内に保持される。
【0065】
CPU側ハウウジング1に固定された固定ヒンジ4を省略して支軸のみ4aとし、その支軸4aを放熱ヒンジ部材7の(図示しない)位置決め孔に圧入固定している。従って、支軸4aの周囲を可動ヒンジ5の軸受部5aが摺接しながら回動してハウジング1、2の開閉を案内する。
伝熱板材41には、別のヒートパイプ30が備えられている。ヒートパイプ30の他端には、放熱部材31が設けられて、伝熱板材からヒートパイプ30によって移動された熱は、放熱部材31を介して筐体に放熱される。
【0066】
放熱ヒンジ部材は、何れのハウジングとも直接接触しないように配設されている。従って、放熱ヒンジ部は、ステンレス製の熱伝導性の低い固定ヒンジによって支持されているので、別のヒートパイプによって分散され、伝熱板材41によって放熱ヒンジ部に移動された熱は、例え高い温度の熱であっても、ヒートパイプによって、更にディスプレイ側ハウジングに移動され、CPU側ハウジングに直接高い温度の熱が伝わることはない。
図10および図11に示す態様では、別のヒートパイプを設けて熱を別の方向に分散しているけれども、必ずしも、別のヒートパイプを設ける必要はない。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造によれば、一対のハウジングの特定の部位の温度が過度に高くなることが回避され、ディスプレイ側ハウジング、CPU側ハウジングの材質の設計範囲を広くすることができる。
【0068】
更に、この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造によれば、ヒートパイプをパイプ受容溝内に配置してパイプ固定部材を嵌め込むだけで、ヒートパイプと放熱ヒンジ部材とを容易に連結でき、ひいては電子装置の組立作業を大幅に簡略化することができる。
【0069】
更に、この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造によれば、パイプ固定部材の押圧部によりヒートパイプを弾性を持って押圧するため、放熱ヒンジ部材とヒートパイプとの間に十分な接触面積が確保されて熱伝達が確実になされ、大きな放熱効果を得ることができる。
【0070】
更に、この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造によれば、ヒートパイプとは全く関係なくヒンジ機構によりハウジングの開閉を案内するため、ヒートパイプに無理な外力が作用せずに破損等のトラブルを未然に防止することができ、しかも、組立時においてと一トパイプの回動中心が自ずとヒンジ機構の開閉軸線と一致するため、上記ヒートパイプの破損を一層確実に防止できると共に、組立作業の簡略化を達成することができる。
【0071】
更に、この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造によれば、ヒートパイプとは全く関係なくヒンジ機構によりハウジングの開閉を案内するため、ヒートパイプに無理な外力が作用せずに破損等のトラブルを未然に防止することができ、しかも、ヒンジ機構の一方として放熱ヒンジ部材を利用したため、部品点数の削減を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の電子装置の放熱ヒンジ構造の1つの態様の組立状態を示す部分斜視図である。
【図2】図2は、この発明の放熱ヒンジ構造の分解状態を示す部分斜視図である。
【図3】図3は、この発明の放熱ヒンジ部材の詳細を示す拡大断面図である。
【図4】図4は、この発明のパイプ固定金具を被嵌するときの拡大断面図である。
【図5】図5は、固定ヒンジを省略したこの発明の放熱ヒンジ構造の別の態様の組立状態を示す部分斜視図である。
【図6】図6は、発熱性部品に更に別のヒートパイプを設けたこの発明の放熱ヒンジ構造を示す図である。
【図7】図7は、放熱ヒンジ部材がハウジングと直接接触しない態様の、この発明の放熱ヒンジ構造を示す図である。
【図8】図8は、放熱ヒンジ部材がハウジングと直接接触しない別の態様の、この発明の放熱ヒンジ構造を示す図である。
【図9】図9は、発熱性部品に更に別のヒートパイプを設け、そして、放熱ヒンジ部材がハウジングと直接接触しない態様の、この発明の放熱ヒンジ構造を示す図である。
【図10】図10は、発熱性部品に接続する伝熱板材と一体形成された放熱ヒンジ本体を備えたこの発明の放熱ヒンジ構造を示す図である。
【図11】図11は、発熱性部品の熱を伝える伝熱板材に接続する接続部を有する放熱ヒンジ本体を備えたこの発明の放熱ヒンジ構造を示す図である。
【図12】図12は、先行技術のヒンジ構造を示す図である。
【符号の鋭明】
1.CPU側ハウジング
2.ディスプレイ側ハウジング
3.ヒンジ機構
4.固定ヒンジ
5.可動ヒンジ
7.放熱ヒンジ部材
8.位置決め孔
9.保持孔
10.ヒートパイプ受容溝
11.拡張案内部
12.掛止部
16.CPU(発熱性部品)
17.伝熱プレート
18.ヒートパイプ
19.ヒートパイプ
20.ヒートパイプ固定部材
20b.押圧部
30.ヒートパイプ
31.放熱部材
41.伝熱板材
L. 開閉軸線

Claims (7)

  1. 放熱ヒンジ部材とヒンジ機構とを備えた電子装置の放熱ヒンジ構造であって、
    前記放熱ヒンジ部材は、熱伝導性部材からなり、
    一方のハウジングに配置された発熱性部品からの熱を受け入れる放熱ヒンジ本体と、
    他方のハウジングに設けられたヒートパイプの少なくとも一部回動可能に収容されるヒートパイプ受容溝と該ヒートパイプ受容溝の開口部に着脱可能に取り付けられるヒートパイプ固定部材とを有する保持部と、を備え、
    相互に開閉可能な一対の前記ハウジングの連結部に配設され
    前記ヒンジ機構は、熱伝導性の低い部材からなり、少なくとも支軸と該支軸が軸受けされる軸受け部とを有し前記放熱ヒンジ部材を前記一対のハウジングの少なくとも一方のハウジングに固定するヒンジ部を備え、前記一対のハウジングを相互に開閉可能に連結する
    ことを特徴とする電子装置の放熱ヒンジ構造
  2. 前記放熱ヒンジ本体は、前記発熱性部品の熱を伝達する伝熱板材と接続するための接続部を更に備えており、そして、前記保持部は、前記ヒートパイプの一部を回動可能に収容する前記ヒートパイプ受容溝および前記ヒートパイプ受容溝内に収容された前記ヒートパイプの一部を押圧する、弾性部材からなる前記ヒートパイプ固定部材とを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の電子装置の放熱ヒンジ構造。
  3. 前記放熱ヒンジ本体は、前記発熱性部品の熱を伝達する伝熱板材と一体的に形成されており、そして、前記保持部は、前記ヒートパイプの一部を回動可能に収容するヒートパイプ受容溝および前記ヒートパイプ受容溝内に収容された前記ヒートパイプの一部を押圧する、弾性部材からなるヒートパイプ固定部材とを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の電子装置の放熱ヒンジ構造。
  4. 前記ヒンジ部は、前記発熱性部品が配置されていないハウジングに設けられており、そして、前記放熱ヒンジ部材は、前記発熱性部品が配置されているハウジングに接触することなく、前記ヒンジ部によって前記ハウジングに固定されていることを特徴とする、請求項2または3に記載の電子装置の放熱ヒンジ構造。
  5. 前記ヒンジ部は、前記1対のハウジングのそれぞれに設けられており、そして、前記放熱ヒンジ部材は、前記発熱性部品が配置されているハウジングに接触することなく、前記ヒンジ部によって前記1対のハウジングのそれぞれに固定されていることを特徴とする、請求項2または3に記載の電子装置の放熱ヒンジ構造。
  6. 前記放熱ヒンジ部材が、前記発熱性部品が配置されているハウジングに接触することなく前記ヒンジ部によって固定され、そして、前記放熱ヒンジ本体の前記接続部と接続する前記伝熱板材には、前記発熱性部品の熱を、別の所定の位置に移動する別のヒートパイプが備えられていることを特徴とする、請求項2に記載の電子装置の放熱ヒンジ構造。
  7. 前記放熱ヒンジ部材が、前記発熱性部品が配置されているハウジングに接触することなく前記ヒンジ部によって固定され、そして、前記放熱ヒンジ本体の前記伝熱板材には、前記発熱性部品の熱を、別の所定の位置に移動する別のヒートパイプが備えられていることを特徴とする、請求項3に記載の電子装置の放熱ヒンジ構造。
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