JP2001134230A - 表示装置駆動回路 - Google Patents

表示装置駆動回路

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JP2001134230A
JP2001134230A JP31121899A JP31121899A JP2001134230A JP 2001134230 A JP2001134230 A JP 2001134230A JP 31121899 A JP31121899 A JP 31121899A JP 31121899 A JP31121899 A JP 31121899A JP 2001134230 A JP2001134230 A JP 2001134230A
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Japan
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terminal
display device
nmos
mos transistor
power supply
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JP31121899A
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English (en)
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Toshimi Sato
俊美 佐藤
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Texas Instruments Japan Ltd
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  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】PDPのスキャンドライバにおいて、チップサ
イズの縮小化が可能になる技術を提供する。 【解決手段】本発明の表示装置駆動回路1は、バッファ
回路12と、nMOS14と、逆阻止ダイオード51を
有しており、バッファ回路12の出力によってnMOS
14がオン/オフし、PDPパネル内の電荷を放電でき
るように構成されている。パネル放電の際に大電流がn
MOS14に流れ、バッファ回路12内の寄生ダイオー
ド41が順バイアスされても、逆阻止ダイオード51が
逆バイアスされることにより、寄生ダイオード41には
電流が流れないので、nMOS14のゲート端子の電位
はクランプされず、ゲート端子とドレイン端子とが同電
位になる。従って、小さいnMOS15を用いても、十
分な電流駆動能力を得ることができるので、チップサイ
ズを縮小化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示装置駆動回路
に係り、特に、PDP(プラズマディスプレイパネル)の
表示装置駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のPDPの表示装置駆動回路の一例
を図3の符号101に示す。この表示装置駆動回路10
1は、インバータで構成されたバッファ回路111、1
12と、pチャネルMOSトランジスタ(以下で単にp
MOSと称する。)113と、nチャネルMOSトラン
ジスタ(以下で単にnMOSと称する。)114とを有し
ている。
【0003】各バッファ回路111、112は、80V
程度の高電圧VHと、5V程度の低電圧VDDでそれぞれ
動作し、不図示の制御回路から2個の入力端子121、
122を介して入力された信号をそれぞれ反転してpM
OS113、nMOS114のゲート端子に出力するよ
うに構成されている。各バッファ回路111、112
は、その出力がローレベルのときには、pMOS113
をオンさせ、nMOS114をオフさせることで、pM
OS113を介して出力端子123を高電圧VHと接続
し、他方、各バッファ回路111、112の出力がハイ
レベルのときには、pMOS113をオフさせ、nMO
S114をオンさせることで、出力端子123を、nM
OS114を介して接地電位GNDと接続する。
【0004】出力端子123は、図示しないパネルの放
電電極に接続されている。この放電電極には、図示しな
い電極が配置されており、この電極と放電電極との間に
は容量成分(以下パネル容量と称する。)が存在する。こ
のパネル容量を図3の符号115に示す。
【0005】上記構成の表示装置駆動回路101におい
て、パネルの点灯動作開始前の状態ではバッファ回路1
11、112の出力がともにハイレベルであり、出力端
子123を介してパネルの放電電極に高電圧VHが出力
されており、パネル容量115が充電された状態にあ
る。
【0006】この状態から、パネルを点灯させる場合に
は、各バッファ回路111、112の出力信号をローレ
ベルからハイレベルに切り替え、pMOS113をオフ
させ、nMOS114をオンさせる。
【0007】すると、出力端子123はnMOS114
を介して接地電位に接続され、出力端子123の電位は
高電圧VHから接地電位GNDへと低下しはじめる。n
MOS114がオンするとともに、パネル容量115か
ら放電がなされ、パネル容量115の高電圧側端子から
nMOS114のドレインを介して接地電位GNDへと
電流(以下でパネル電流と称する。)が流れる。
【0008】パネル容量115の放電が行なわれ、パネ
ル内の実効電圧が十分に高くなるとプラズマ放電が開始
され、放電電極からnMOS114のドレインを介して
接地電位GNDへ、プラズマ放電による大電流(以下で
プラズマ放電電流と称する。)が流れる。プラズマ放電
は、パネル内の実効電圧が低くなるととまり、その結
果、パネルが消灯する。
【0009】上述の表示装置駆動回路101では、nM
OS114として小さな素子、即ち、電流駆動能力が低
く、高インピーダンスの素子を用いると、特にパネルの
点灯時にPDPの動作が不安定になってしまうという問
題があった。このため、nMOS114には比較的大き
な素子を用いる必要があり、チップサイズ縮小化の妨げ
になっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の不都合を解決するために創作されたものであり、その
目的は、チップサイズの縮小化が可能なPDP用の表示
装置駆動回路を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者等は、図
3のnMOS114として小さな素子を用いると、パネ
ル点灯時にPDPの動作が不安定になる原因について調
査した。
【0012】図4(a)に、図3のバッファ回路112内
部の構成を示す。このバッファ回路112は、入力端子
122、出力端子125、pMOS161及びnMOS
162を有し、低電圧VDD(以下で電源電圧VDDと称す
る。)で動作するCMOSインバータである。このバッ
ファ回路112内のpMOS161は、図4(b)に示す
ような断面構造を有している。
【0013】このpMOS161は、p型半導体基板1
72上にN-型の拡散層173が形成され、拡散層17
3上にP+型の拡散領域からなるソース領域175、ド
レイン領域174がそれぞれ形成されている。拡散層1
73には、ソース領域175と接するように、N+型の
拡散領域から成るオーミック拡散層176が設けられて
いる。
【0014】ソース領域175、ドレイン領域174の
間にはゲート絶縁膜177が形成されており、ゲート絶
縁膜177上にはゲート電極178が形成されている。
ソース領域175はオーミック拡散層176とともに、
電源電圧VDDに接続されており、ドレイン領域174は
図4(a)に示したバッファ回路112の出力端子125
に接続されている。又、ゲート電極178はバッファ回
路112の入力端子122に接続されている。
【0015】かかる構成のpMOS161では、P+
のドレイン領域174と、N-型の拡散層173との間
にpn接合ができ、寄生ダイオード141が生じてしま
う。この寄生ダイオード141は、アノードがドレイン
領域174を介してバッファ回路112の出力端子12
5に接続され、カソード端子がオーミック拡散層176
を介して電源ライン181に接続されている。
【0016】また、nMOS114には、図3の符号1
42に示すようにゲート−ドレイン間に寄生容量142
が生じており、nMOS114のドレイン端子と電源ラ
イン181との間は、寄生容量142と寄生ダイオード
141との直列接続回路を介して接続されている。
【0017】このため、パネル点灯時にプラズマ放電電
流がnMOS114に流れると、nMOS114の内部
抵抗により、nMOS114のドレイン端子の電位が上
昇する。すると、nMOS114のゲート端子は寄生容
量142を介して上昇し、寄生ダイオード141が順バ
イアスされ、寄生ダイオード141が導通し、そのアノ
ードに接続されたnMOS114のゲート端子の電位が
電源電圧VDDと、寄生ダイオードの導通電圧VFとの和
(VDD+VF)でクランプされる。
【0018】他方、nMOS114に流れるプラズマ放
電電流は大電流であるため、nMOS114の内部抵抗
のためにドレイン端子の電位は上昇しようとする。この
ように、nMOS114のドレイン端子の電位が大きく
上昇しても、ゲート電位は(VDD+VF)以上には上昇で
きないため、nMOS114のドレイン・ソース間の電
圧が過大になり、動作不安定になってしまうことがわか
った。
【0019】図5のタイミングチャートに、nMOS1
14のゲート電位VGと、出力端子123の電位VOと、
nMOS114のドレインに流れる電流IDとの関係を
示す。図5では、時刻t1でpMOS113、nMOS
114がオフ、オンするものとする。図5に示すように
パネル電流IPはnMOS114がオンする時刻t1で流
れはじめる。時刻t2でパネル電流IPが流れなくなった
後、時刻t3でプラズマ放電電流IHが流れはじめ、時刻
4でプラズマ放電電流IHが流れなくなる。プラズマ放
電電流IHが流れている時刻t3から時刻t4の間では、
nMOS114のゲート電位VGは電源電圧VDDと、寄
生ダイオードの導通電圧VFとの和(VD D+VF)でクラン
プされている。
【0020】上記調査に基づいて、請求項1に記載の表
示装置駆動回路は、表示装置に接続された出力端子と第
1の電源電圧端子との間に電気的に接続され、ゲート端
子に印加される第1の電源電圧レベルの信号又は基準電
圧レベルの信号により駆動される第1のMOSトランジ
スタと、上記出力端子と基準電圧端子との間に電気的に
接続され、ゲート端子に印加される第1の電源電圧より
も低い第2の電源電圧レベルの信号又は基準電圧レベル
の信号により駆動される第2のMOSトランジスタと、
上記第2のMOSトランジスタのゲート端子と第2の電
源電圧供給端子との間にアノードを第2の電源電圧端子
側にして電気的に接続されているダイオードとを有し、
上記第2のMOSトランジスタがオン状態のときに上記
第2のMOSトランジスタのゲート・ドレイン間の寄生
容量により上記第2のMOSトランジスタのゲート電圧
が上昇した際に上記ダイオードが上記第2の電源電圧端
子への電流の流入を防止する。請求項2に記載の発明
は、請求項1に記載の表示装置駆動回路であって、上記
第1のMOSトランジスタはpチャネルMOSトランジ
スタであり、上記第2のMOSトランジスタはnチャネ
ルMOSトランジスタである。請求項3に記載の発明
は、請求項1又は2に記載の表示装置駆動回路であっ
て、上記第2のMOSトランジスタのゲート端子に電気
的に接続されているチャージポンプ回路を有し、上記チ
ャージポンプ回路は上記第2のMOSトランジスタのゲ
ート電圧を第2の電源電圧以上に設定する。請求項4に
記載の発明は、請求項1、2又は3に記載の表示装置駆
動回路であって、上記表示装置がプラズマ・ディスプレ
イ・パネルである。
【0021】本発明の表示装置駆動回路では、ダイオー
ド素子を介して電力が第2のMOSトランジスタを駆動
するバッファ回路に供給され、バッファ回路内の寄生ダ
イオードが順バイアスされる際、ダイオード素子が逆バ
イアスされ、寄生ダイオードに電流が流れないように構
成されている。
【0022】このように構成することにより、プラズマ
放電電流がMOSトランジスタ(nMOS)に流れてドレ
イン端子の電位が上昇し、寄生ダイオードが順バイアス
される状態になった場合でも、ダイオード素子が逆バイ
アスされるので、寄生ダイオードには電流が流れなくな
る。
【0023】寄生ダイオードに電流が流れないことによ
り、プラズマ放電による大電流が流れ、第2のMOSト
ランジスタのゲート・ドレイン間の寄生容量により、ゲ
ート端子の電圧が上昇しても、ゲート端子の電位は従来
のようにクランプされない。
【0024】従って、小さいMOSトランジスタ(nM
OS)を用いても(VDD+VF)以上のゲート電圧を得られ
るため、高いドライブ能力を得ることができる。こうし
て、従来のように大きな素子を必要としないので、チッ
プサイズを縮小化することができる。
【0025】なお、本発明の表示装置駆動回路において
は、MOSトランジスタのゲート電極とドレイン電極の
間にコンデンサを接続してもよい。また、本発明の表示
装置駆動回路において、電源ラインから供給される電圧
よりも高い電圧を前記ゲート端子に印加できるチャージ
ポンプ回路を設けてもよい。
【0026】チャージポンプ回路を設けない場合には、
寄生容量があまりに小さいと、ダイオード素子を設けた
だけではゲート端子の電位が十分に上昇せず、ゲート・
ドレイン間の電圧が大きくなって十分なドライブ能力を
得ることができない場合があるが、チャージポンプ回路
を設けることにより、寄生容量の大小によらず確実にゲ
ート端子の電位を上昇させることで、確実に所望のドラ
イブ能力を得ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下で図面を参照し、本発明の実
施形態について説明する。図1の符号1に、本実施形態
のPDP用表示装置駆動回路を示す。
【0028】この表示装置駆動回路1は、バッファ回路
11、12と、pMOS13、nMOS14とを有して
いる。nMOS14は本発明のMOSトランジスタの一
例である。
【0029】各バッファ回路11、12の入力端子すな
わち表示装置駆動回路1の入力端子21、22は、不図
示の制御回路に接続されており、各バッファ回路11、
12の出力端子はpMOS13、nMOS14のゲート
端子にそれぞれ接続されている。
【0030】各バッファ回路11、12は、ともにイン
バータで構成され、80V程度の高電圧VHと、5V程
度の電源電圧VDDでそれぞれ動作する。このうち高電圧
で動作するバッファ回路11は、入力端子21の電位が
ローレベルのときにはpMOS13のゲート端子を高電
圧VHと接続してpMOS13をオフさせ、ハイレベル
のときにはpMOS13のゲート端子を接地電位GND
に接続して、オンさせるように構成されている。
【0031】他方、電源電圧VDDで動作するバッファ回
路12は、入力端子22の電位がローレベルのときには
nMOS14のゲート端子を電源電圧VDDと接続してn
MOS14をオンさせ、ハイレベルのときにはnMOS
14のゲート端子を接地電位GNDに接続してnMOS
14をオフさせるように構成されている。
【0032】pMOS13のソースは高電圧VHに接続
され、pMOS13のドレインはnMOS14のドレイ
ン及び出力端子23と接続されており、nMOS14の
ソースは接地されている。nMOS14のゲート−ドレ
イン間には、寄生容量42が存在している。
【0033】pMOS13がオンして、nMOS14が
オフすると、出力端子23がpMOS13を介して高電
圧VHと接続され、他方、pMOS13がオフして、n
MOS14がオンすると、出力端子23がnMOS14
を介して接地電位GNDと接続される。
【0034】出力端子23は、図示しないパネルの放電
電極に接続されている。この放電電極には、図示しない
電極が配置されており、この電極と放電電極との間には
容量成分(以下パネル容量と称する。)が存在する。この
パネル容量を図1の符号15に示す。
【0035】電源電圧VDDで動作するバッファ回路12
は従来と同様に、pMOSとnMOSとが直列接続され
たCMOSインバータで構成されている。CMOSイン
バータを構成するpMOSのソース端子はバッファ回路
12の電源端子として電源ライン81に接続されてお
り、他方、nMOSのソース端子は接地されている。ま
た、pMOS及びnMOSのゲート端子はともに入力端
子22に接続され、pMOS及びnMOSのドレイン端
子は、バッファ回路12の出力端子として、ともにnM
OS14のゲート端子に接続されている。
【0036】かかるバッファ回路12内では、バッファ
回路12内のpMOSのソース端子とドレイン端子との
間に、カソード端子がソース端子に接続され、アノード
端子がドレイン端子に接続された寄生ダイオードが存在
する。この寄生ダイオードを図1の符号41に示す。
【0037】本実施形態の表示装置駆動回路1は、従来
と異なり、逆阻止ダイオード51を有している。この逆
阻止ダイオード51は、アノード端子が電源ライン81
に接続され、カソード端子がバッファ回路12内のpM
OSのソース端子に接続されており、電源電圧VDDをバ
ッファ回路12に供給できるように構成されている。
【0038】バッファ回路12内のpMOSのソース端
子は、上述したように寄生ダイオード41のカソード端
子に接続されているので、逆阻止ダイオード51のカソ
ード端子は寄生ダイオード41のカソード端子に接続さ
れることになる。従って、寄生ダイオード41が順バイ
アスされる際に逆阻止ダイオード51が逆バイアスされ
るように構成されている。
【0039】上述の構成の表示装置駆動回路1では、パ
ネルの消灯時には入力端子21、22の電位がともにハ
イレベルである。このときバッファ回路11、12によ
ってpMOS13、nMOS14のゲート端子はともに
接地電位GNDに接続されており、pMOS13はオン
し、nMOS14はオフしている。この状態では出力端
子23を介してパネルの放電電極に高電圧VHが出力さ
れ、パネル容量15が充電されている。
【0040】かかる消灯状態から、パネルを点灯させる
ときには、入力端子21、22の電位がハイレベルから
ローレベルに切換わり、pMOS13がオフし、nMO
S14がオンする。
【0041】すると、出力端子23はnMOS14を介
して接地電位に接続され、まずパネル容量15から放電
がなされて、パネル容量15の高電圧側端子からnMO
S14のドレインを介して接地電位GNDへと電流(以
下でパネル電流と称する。)が流れる。
【0042】パネル容量15の放電が終了し、パネル電
流が流れなくなった後、放電電極からnMOS14のド
レインを介して接地電位GNDへ、プラズマ放電による
大電流(以下でプラズマ放電電流と称する。)が流れる。
【0043】プラズマ放電電流が流れると、nMOS1
4の内部抵抗によりドレイン端子の電位が上昇する。プ
ラズマ放電電流が大きく、ドレイン端子の電圧が上昇す
ると、従来の表示装置駆動回路101では、バッファ回
路112内の寄生ダイオード141が順バイアスされ、
その結果、nMOSのゲート端子の電位が、電源電圧V
DDと、寄生ダイオード141の導通電圧VFとの和(VDD
+VF)でクランプされていたが、本実施形態の表示装置
駆動回路回路1では、バッファ回路12内のpMOSの
ソース端子と電源ライン81との間に逆阻止ダイオード
81が挿入されているので、nMOS14のゲート端子
の電圧が上昇し、寄生ダイオード41が順バイアスされ
るような状態になっても、逆阻止ダイオード51が逆バ
イアスされるので、nMOS14のゲート端子は、電源
ライン81から切り離されている。従って、nMOSの
ドレイン端子の電圧が上昇すると、寄生容量42が十分
に大きいとき、ゲート端子の電圧も上昇し、nMOSの
電流駆動能力が大きくなる。
【0044】このように、本発明の表示装置駆動回路1
では、nMOS14のドレイン端子の電圧が上昇する
と、ゲート端子の電圧も上昇し、nMOS14の電流駆
動能力が大きくなるから、ドレイン端子の電圧上昇を阻
止する方向のフィードバックが形成されており、その結
果、比較的小さい素子でも大きな電流を流せるようにな
っている。
【0045】nMOS14がプラズマ放電電流を流し、
パネル内の実効電圧が低くなるとパネルは消灯する。そ
の状態から再びパネルを点灯させる場合、nMOS14
をオン、pMOS13をオフし、放電電極に高電圧VH
を印加し、パネル容量15を放電すると共に、パネル内
にプラズマを生成する。
【0046】以上説明した表示装置駆動回路1では、出
力段のnMOS14の寄生容量42を利用してnMOS
14のゲート端子の電圧を制御していたが、寄生容量を
利用せず、チャージポンプ回路を用いてゲート端子の電
圧を制御してもよい。
【0047】図2の符号31は、その表示装置駆動回路
を示している。この表示装置駆動回路31は、図1で説
明した構成のドライバ1と、チャージポンプ回路17と
を有している。
【0048】チャージポンプ回路17は入力端子24
と、昇圧用インバータ18と、昇圧コンデンサ19とを
有している。昇圧用インバータ18は、その入力端子
が、チャージポンプ回路17の入力端子24を介して不
図示の制御回路に接続されており、入力端子24の電位
がハイレベルのときには昇圧コンデンサ19の低電圧側
の端子を接地電位GNDと接続し、ローレベルのときに
は昇圧コンデンサ19の低電圧側の端子を電源電圧VDD
と接続できるように構成されている。昇圧コンデンサ1
9の高電圧側の端子は、バッファ回路12の出力端子即
ちnMOS14のゲート端子に接続されている。
【0049】図2の表示装置駆動回路31は、図1で説
明した表示装置駆動回路1と同様に、パネル消灯時には
nMOS14のゲート端子は接地電位GNDに接続さ
れ、nMOS14はオフしている。このとき、チャージ
ポンプ回路17では、昇圧コンデンサ19の低電圧側の
端子は接地電位GNDに接続された状態にあるため、昇
圧コンデンサ19の両端子間の電圧は0Vになってい
る。
【0050】この状態から、パネルを点灯させるため
に、nMOS14のゲート端子を電源電圧VDDに接続
し、nMOS14をオンさせる。nMOS14がオンす
るとともにパネル容量15から放電がなされ、パネル電
流が流れる。このとき、nMOS14のゲート端子の電
位が上昇することで、昇圧コンデンサ19が充電され、
昇圧コンデンサ19は電源電圧VDD−Vf(Vfはダイオ
ードの順方向電圧降下の電圧)で充電される。
【0051】パネル電流が流れなくなったら、昇圧用イ
ンバータ18の出力電圧がVDDになることで、昇圧コン
デンサ19の低電圧側の端子の電位は電源電圧VDDまで
上昇する。従って、昇圧コンデンサ19の高電圧側の端
子の電位は、電源電圧VDD−VfからさらにVDDだけ昇
圧されて2VDD−Vfになり、nMOS14のゲート端
子には、その電圧2VDD−Vfが印加される。
【0052】この状態では、nMOS14のゲート端子
には、バッファ回路12から供給される電圧VDDよりも
高い電圧2VDD−Vfが印加されるので、nMOS14
の電流駆動能力は高くなる。nMOS14の電流駆動能
力が高い状態で、プラズマ放電電流が流れても、nMO
S14のドレインの電位は従来のように大きく上昇しな
い。
【0053】図1の表示装置駆動回路1では、ゲート・
ドレイン間の寄生容量42がゲート・ソース間の寄生容
量に比してあまりに小さい場合は、リーク電流などの影
響により、ドレイン端子の電位が大きく上昇しても、そ
れに応じてゲート端子の電位が十分に上昇せず、まれに
動作が不安定になるおそれがあったが、図2の表示装置
駆動回路31では、nMOS14がオンした後、チャー
ジポンプ回路17でnMOS14のゲート電位を2VDD
まで昇圧させているので、仮に寄生容量42が小さい場
合でも、確実にnMOS14のゲート電位は上昇する。
従ってnMOS14のゲート・ドレイン間の電圧は過大
にならず、パネル点灯時に動作が不安定になることはな
い。
【0054】MOSトランジスタのゲート・ドレイン間
の寄生容量CGDはドレイン・ソース間の電圧VDSに依存
しており、電圧VDSが小さいときには寄生容量CGDは大
きな値となり、電圧VDSが大きいときには寄生容量CGD
は小さな値となる。
【0055】従って、図1に示した実施例の場合、nM
OS14がバッファ回路12に応答して導通した当初は
ドレイン・ソース間の電圧が高く寄生容量42の容量値
は小さいが、nMOS14が十分に導通してドレイン・
ソース間の電圧が小さくなると寄生容量42の容量値は
大きくなる。ここで、nMOS14にプラズマ放電電流
が流れるとnMOS14のゲート電圧がVDD−Vf以上
に上昇し、nMOS14の電流駆動能力が大きくなる。
この時、ドレイン・ソース間の電圧が上昇すると寄生容
量42の容量値が小さくなるので、ゲート電圧はVDD
fに戻ろうとし、ドレイン・ソース間の電圧が高い領
域でもSOA(Safety Operation Area:安全動作領域)
を十分確保できる。
【0056】また、上述の表示装置駆動回路1、31に
おいては、インバータ12のpMOSのソースにダイオ
ード51を付加しているが、本発明はこれに限らず、上
記pMOSとダイオードの組み合わせの代わりに、IG
BT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いても
よい。
【0057】また、図1の表示装置駆動回路1におい
て、ダイオード51を抵抗素子に置き換えても本発明の
作用効果を得ることができる。更には、ダイオード51
と並列に抵抗素子を接続する構成としてもよい。
【0058】
【発明の効果】出力段のトランジスタのドライブ能力を
高めることで、チップサイズを縮小化することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の表示装置駆動回路を説明
する回路図
【図2】本発明の他の実施形態の表示装置駆動回路を説
明する回路図
【図3】従来の表示装置駆動回路を説明する回路図
【図4】(a):従来の表示装置駆動回路に用いられるバ
ッファ回路の回路図 (b):図4(a)のバッファ回路内のpMOS素子の構成
を説明する断面図
【図5】従来の表示装置駆動回路の動作を説明するタイ
ミングチャート
【符号の説明】
1、31……表示装置駆動回路 12……バッファ回
路 14……nMOS(MOSトランジスタ) 41
……寄生ダイオード 51……逆阻止ダイオード(ダ
イオード素子) 81……電源ライン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示装置に接続された出力端子と第1の電
    源電圧端子との間に電気的に接続され、ゲート端子に印
    加される第1の電源電圧レベルの信号又は基準電圧レベ
    ルの信号により駆動される第1のMOSトランジスタ
    と、 上記出力端子と基準電圧端子との間に電気的に接続さ
    れ、ゲート端子に印加される第1の電源電圧よりも低い
    第2の電源電圧レベルの信号又は基準電圧レベルの信号
    により駆動される第2のMOSトランジスタと、 上記第2のMOSトランジスタのゲート端子と第2の電
    源電圧供給端子との間にアノードを第2の電源電圧端子
    側にして電気的に接続されているダイオードと、 を有し、上記第2のMOSトランジスタがオン状態のと
    きに上記第2のMOSトランジスタのゲート・ドレイン
    間の寄生容量により上記第2のMOSトランジスタのゲ
    ート電圧が上昇した際に上記ダイオードが上記第2の電
    源電圧端子への電流の流入を防止する表示装置駆動回
    路。
  2. 【請求項2】上記第1のMOSトランジスタはpチャネ
    ルMOSトランジスタであり、上記第2のMOSトラン
    ジスタはnチャネルMOSトランジスタである請求項1
    に記載の表示装置駆動回路。
  3. 【請求項3】上記第2のMOSトランジスタのゲート端
    子に電気的に接続されているチャージポンプ回路を有
    し、上記チャージポンプ回路は上記第2のMOSトラン
    ジスタのゲート電圧を第2の電源電圧以上に設定する請
    求項1又は2に記載の表示装置駆動回路。
  4. 【請求項4】上記表示装置がプラズマ・ディスプレイ・
    パネルである請求項1、2又は3に記載の表示装置駆動
    回路。
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