JP2001132266A - プレキャストrc建築構造における極軟鋼パネルダンパーの設置構造およびその設置方法 - Google Patents

プレキャストrc建築構造における極軟鋼パネルダンパーの設置構造およびその設置方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】極軟鋼パネルダンパーのプレキャスト部材を主
体とする建物への適用に係り、鉄骨造建物に対する極軟
鋼パネルダンパーの設置構造に比肩する程の施工性およ
び構造性を実現する。 【解決手段】上下端部にそれぞれ接合用仕口4a、4b
を備える床間接合用鋼材4をプレキャスト梁2を貫通さ
せた状態でかつ前記接合用仕口4a、4bを外部に突出
させた状態で設けるとともに、上階側の前記床間接合用
鋼材4と下階側の前記床間接合用鋼材4との間に、中間
に極軟鋼パネル6が介在されたパネルダンパー柱鋼材5
を連結固定した構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地震時に建築建物
に作用する振動エネルギーを吸収し、建物の振動を抑制
するための極軟鋼パネルダンパーをプレキャストRC建
築構造物に適用する場合の設置構造およびその設置方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、地震時に建築建物に作用する
振動エネルギーを吸収するための制震装置として、弾塑
性ダンパー、粘性ダンパーおよび粘弾性ダンパーなどと
いった多くのものが開発され、実用化されている。これ
らの制震装置は、主に剛性が小さく地震時の変形が大き
くなるような鉄骨造建物に適用した場合に制震効果が高
く、剛性が大きく変形が小さなRC造建物では適用数が
極めて少ない現状にあった。
【0003】しかし、近年従来の軟鋼に比べて強度が低
く、延性が極めて高い極軟鋼パネルをダンパーとして組
み込んだ制震ダンパーの出現により、小さな変形でも振
動エネルギーの吸収が効果的に行えるようになり、鉄骨
造建物はもとよりRC造建物に対する適用事例が増えて
きている。
【0004】前記極軟鋼パネルダンパーの各建築構造別
の設置構造について順に概説すると、先ず鉄骨構造にお
ける設置構造は、図12に示されるように、上階側の主
梁50と下階側の主梁51とからそれぞれ相手側に向け
てブラケット50a、51aを設け、これら各ブラケッ
ト50a、51aに対してダンパー連結用柱部材52
A、52Bを高力ボルト接合するとともに、ダンパー連
結用柱部材52A、52Bの間に極軟鋼パネルダンパー
53を介在させ固定するようにした構造である。
【0005】次いで、RC造建物における設置構造は、
大別すると図13に示される間柱型と、図15に示され
る壁型とに分類される。前者の間柱型は、上下階のRC
梁54,55より一体化された垂れ壁56および腰壁5
7を夫々設け、これら垂れ壁56と腰壁57との間に極
軟鋼パネルダンパー60を固定した構造であり、前記極
軟鋼パネルダンパー60の固定に当たっては、前記垂れ
壁56の下面および腰壁57の上面には取付け用鋼板5
8,58を設置するとともに、躯体内部に埋込アンカー
59,59…を埋設するようにしている。
【0006】次いで、後者の壁型は、上階梁61下部、
下階梁62上部および柱63,64側面部に、背面側に
躯体内に埋設されるスタッドボルト65,65…を一体
的に備える取付け枠66、66…を設け、この取付け枠
66、66…を介して極軟鋼パネルダンパー67を固定
した構造である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記鉄骨構造における
極軟鋼パネルダンパー設置構造の場合には、極めて簡単
に極軟鋼パネルダンパーの取付けが行えるのに対して、
RC造建物の場合には、極軟鋼パネルダンパーの取付け
に際し、種々の問題が生じていた。
【0008】先ず、間柱型の場合には、垂れ壁56およ
び腰壁57が現場打設施工となるため、現場での配筋作
業および型枠設置作業等の作業が付加的に発生し、これ
ら作業に手間と時間が掛かるとともに、特に腰壁57の
構築作業は、上面側を開口として行う床スラブのコンク
リート打設とは同時に作業が出来ず、床スラブのコンク
リート打設が終わりその硬化を待ってからの作業となる
ため工期が長期化する要因となっていた。また、埋込ア
ンカーの設置精度が確保されないことを考慮した構造と
しなけらばならない、さらには図14に示されるよう
に、構造上、埋込アンカー59,59…は配筋の内部に
設置しなければならず、その結果垂れ壁56および腰壁
57の断面寸法(約300〜400mm)が壁の厚み(約
200mm程度)よりも大きくなり、室内側に突出するよ
うになるため、居住面積の減少や家具のレイアウトに制
限を受けるようになるなどの問題が発生していた。
【0009】他方、壁型の場合には、スタッドボルト等
の接合材の数量が多くなり、取付け枠の設置に多大な手
間と時間を要するとともに、現場打設施工となるため施
工性が低下しコスト高となる。また、開口を設けること
が出来ないため、出入り口や通路としての開口を必要と
する場所には適用することが出来ず、建物内の間取りに
大きな制限を受けるようになるなどの問題があった。
【0010】以上のように、これら間柱型および壁型を
問わず、RC造建物に対する適用は、プレキャスト部材
を主体とする建築施工への適用構造が開発されておら
ず、基本的には現場打設施工により行われていたため施
工の効率化が望めない状況にあった。
【0011】そこで本発明の主たる課題は、プレキャス
ト部材を主体とする建物への適用を前提とし、一挙に前
述した問題点を克服し、鉄骨造建物に対する極軟鋼パネ
ルダンパーの設置構造に比肩する程の施工性および構造
性を実現し得るプレキャストRC建築構造における極軟
鋼パネルダンパーの設置構造およびその設置方法を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の極軟鋼パネルダンパーの設置構造は、上下端部にそれ
ぞれ接合用仕口を備える床間接合用鋼材をプレキャスト
梁を貫通させた状態でかつ前記接合用仕口を外部に突出
させた状態で設けるとともに、上階側の前記床間接合用
鋼材と下階側の前記床間接合用鋼材との間に、中間に極
軟鋼パネルが介在されたパネルダンパー柱鋼材を連結固
定したことを特徴とするものである。
【0013】本発明においては、前記床間接合用鋼材を
プレキャスト梁に貫通状態で埋設し、前記床間接合用鋼
材の上下端部に形成した接合用仕口を利用してパネルダ
ンパー柱部材を連結固定するようにしている。
【0014】したがって、プレキャスト梁による建築造
であっても、極軟鋼パネルダンパー自体は、鉄骨構造の
場合と同様に、鋼材同士の連結によって設置されるた
め、ボルト接合等によって極めて容易にその取付けが行
えるようになる。
【0015】上記極軟鋼パネルダンパーの設置構造にお
いて、前記床間接合用鋼材は、プレキャスト梁との一体
化を図るために、床上面と同一面上に上部エンドプレー
トを備えるとともに、プレキャスト梁下面と同一面上に
下部エンドプレートを備えていることが望ましい。さら
には、強度および耐力が不足する場合には、前記上下部
エンドプレートを実質的に外方に延在させた拡張エンド
プレートを備えるとともに、これら拡張エンドプレート
間に拡張ウエブプレートを備えていることが望ましい。
【0016】上記パネルダンパー構造を構築するための
第1施工方法は、プレキャスト梁の中央部分にコンクリ
ートを有せず左右対のプレキャスト梁が鉄筋のみで連結
され、前記鉄筋連結部を柱上部位置として架け渡される
とともに、梁の中間位置で接合される2分割プレキャス
ト梁を用いた建築施工法において、下階床スラブより突
出している床間接合用鋼材の上端側仕口に対してパネル
ダンパー柱鋼材を起立状態で接合するとともに、このパ
ネルダンパー柱鋼材の上部に上階側床間接合用鋼材を接
合する第1ステップ工程と、前記これらパネルダンパー
柱鋼材および上階側床間接合用鋼材位置を跨ぐ両側にそ
れぞれ前記2分割プレキャスト梁を設置する第2ステッ
プ工程と、前記上階側床間接合用鋼材の周囲を含む範囲
に配筋の後、型枠を設置し、前記上階側床間接合用鋼材
の周囲を含みかつ前記2分割プレキャスト梁を接合する
ようにコンクリート打設を行う第3ステップ工程と、の
繰り返しによって順次上階方向に極軟鋼パネルダンパー
を連続させながら建て込んでいくことを特徴とするもの
である。
【0017】また、第2施工方法は、柱間に架け渡さ
れ、柱上部位置で接合されるプレキャスト梁を用いた建
築施工法において、予め梁の中間位置に、上下端部の接
合用仕口を夫々外部に突出させた状態で前記床間接合用
鋼材を埋設してあるプレキャスト梁を柱間に架け渡す第
1ステップ工程と、下階側プレキャスト梁の床間接合用
鋼材に既に起立状態で接合してあるパネルダンパー柱鋼
材の上端側仕口と、架け渡したプレキャスト梁に埋設さ
れている床間接合用鋼材の下端側仕口とを接合する第2
ステップ工程と、前記架け渡したプレキャスト梁の床間
接合用鋼材の上端側仕口にパネルダンパー柱鋼材を起立
状態で接合する第3ステップ工程と、の繰り返しによっ
て順次上階方向に極軟鋼パネルダンパーを連続させなが
ら建て込んでいくことを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳述する。図1は本発明に係るプ
レキャストRC建築構造物における極軟鋼パネルダンパ
ーの設置構造を示す縦断面図であり、図2は図1のII−
II線矢視図、図3は図1のIII−III線矢視図である。
【0019】図1に示される極軟鋼パネルダンパーの設
置構造は、各階の床1が図3に示すように、プレキャス
ト梁2と、ハーフプレキャストスラブ3と、現場打設コ
ンクリート7とによって構成されるプレキャストRC建
築構造物において、各階の床1を貫通して、上下端部に
それぞれボルト接合部を備えた床間接合用鋼材4を設け
るとともに、相対的に上階と下階とに設置された前記床
間接合用鋼材4,4間にパネルダンパー柱鋼材5を連結
固定した構造である。
【0020】前記床間接合用鋼材4は、詳細には図4に
示されるように、断面略H形状の型材をベース鋼材10
として、上部側に床1の上面と同面となる位置に上部エ
ンドプレート11Aを固設するとともに、下部側にプレ
キャスト梁2の下面と同面となる位置に下部エンドプレ
ート11Bを固設し、さらにベース鋼材10のフランジ
外側に、前記上下部エンドプレート11A、11Bを実
質的に延長する拡張エンドプレート12A、12B、1
3A、13Bおよび拡張ウエブプレート14A、14B
を固設した構造の加工鋼材である。また、前記ベース鋼
材10のフランジおよびウエブの上下端部にはそれぞれ
ボルト通孔10a、10a…が形成され接合用仕口4
a、4bとなっている。
【0021】前記拡張エンドプレート12A、12B、
13A、13Bおよび拡張ウエブプレート14A、14
Bは、前記床間接合用鋼材4のプレキャスト梁2に対す
る剪断強度を増大させるためのものである。すなわち、
単に断面H形状の型材を床間接合用鋼材4として用いた
場合には、地震時に作用する作用力が過大である場合
に、接触部のコンクリートに応力集中が生じ破壊する可
能性があるため、前記拡張エンドプレート12A、12
B、13A、13Bおよび拡張ウエブプレート14A、
14Bによりコンクリートとの接触面積を増やして地震
時水平力に対する支圧抵抗力を増すように配慮したもの
である。
【0022】一方、パネルダンパー柱鋼材5は、断面H
形状型材の中間ウエブ部分に極軟鋼パネル6が嵌め込ま
れた構造のパネルダンパー部材であり、上下端部のウエ
ブおよびフランジにはそれぞれ前記床間接合用鋼材4と
ボルト接合するためにボルト通孔が形成され接合用仕口
5a、5bとなっている。
【0023】以下、上記構造の極軟鋼パネルダンパーを
設置するための施工方法について順に詳述する。
【0024】〔第1施工例〕本第1施工例は、プレキャ
スト梁の中央部にコンクリートを有せず左右対のプレキ
ャスト梁が鉄筋のみで連結された、所謂2分割プレキャ
スト梁を用いた建築構造の場合の施工例である。
【0025】前記2分割プレキャスト梁は、柱鉄筋や交
差する方向のプレキャスト梁の梁鉄筋が輻輳する柱梁接
合部での接合や定着を避けるために、プレキャスト梁の
中央部は鉄筋のみとし、この鉄筋連結部が柱梁接合部に
位置するように設置し、プレキャスト梁同士の接合を梁
の中間で行うようにしたものである。
【0026】以下、図5〜図8に基づいて施工手順を踏
みながら説明する。なお、説明は相対的に下階側の極軟
鋼パネルダンパー装置が組み付けられ、床1上面より床
間接合用鋼材4の上端側仕口が突出している状態から行
う。
【0027】予め、パネルダンパー柱鋼材5と床間接合
用鋼材4とをボルトによって接合した状態としておき、
下階側に埋設されている床間接合用鋼材4の上端部仕口
に対して建て込む。この建込みに際しては、ボルトは本
締めではなく、後でボルトを取り外して応力を開放する
ために仮締めとしておく。なお、前記パネルダンパー柱
鋼材5と床間接合用鋼材4との接合は、前述のように予
め行ってもよいし、或いは下階側床間接合用鋼材4の上
端側仕口に対して、先ずパネルダンパー柱鋼材5を接合
した後、次いで床間接合用鋼材4を接合するようにして
もよい。
【0028】また、前記床間接合用鋼材4には、図8に
も示されるように、ウエブに関して剪断補強筋用通孔を
形成するとともに、この通孔に貫通させた状態でスター
ラップ等の剪断補強筋20,20…を予め取り付けてい
る。
【0029】次いで、図6に示されるように、床間接合
用鋼材4位置を跨いでその両側に、梁支持柱15,15
を設置するとともに、この梁支持柱15および柱19に
支持させながら2分割プレキャスト梁16、16を設置
する。なお、この2分割プレキャスト梁16の揚重に当
たっては、吊り天秤17より垂下したワイヤー18,1
8によって両側のプレキャスト梁を別々に吊り上げるよ
うにする。
【0030】ここまでの作業が終了したならば、図7に
示されるように、プレキャスト梁16,16間にハーフ
プレキャストスラブ3を架け渡すとともに、プレキャス
ト梁16上面の現場施工部にスラブ鉄筋21,21…を
配筋し、さらにプレキャスト梁16間を結ぶ主筋22を
たとえばエンクローズ溶接によって設置する。なお、図
8はプレキャスト梁16、16間に配筋を終えた状態の
平面図である。
【0031】また、前記床間接合用鋼材4の周囲に型枠
を組み、コンクリート打設準備が完了したならば、コン
クリートを前記床間接合用鋼材4の周囲およびハーフプ
レキャストスラブ3の上面部分に流し込み、2分割プレ
キャスト梁16,16を接合するとともに、ハーフプレ
キャストスラブ3,3を接合する。
【0032】その後、コンクリートの硬化を待ったなら
ば、前記パネルダンパー柱鋼材5下端部の仮締めボルト
を一旦撤去し応力を開放した後、本ボルトを挿入し本締
めを行い階分の極軟鋼パネルダンパーの建込みを完了す
る。この建込み作業は、建築施工の進捗に伴い、フロア
の構築段階毎、順次上階方向に極軟鋼パネルダンパーを
連続させながら行う。
【0033】なお、上記例ではスラブの施工はハーフプ
レキャストスラブ3を用いたが、スラブ全部を現場打設
施工によって仕上げるようにしてもよい。
【0034】〔第2施工例〕次いで、図9および図10
に示す第2施工例は、柱上部位置でプレキャスト梁2
3,23の接合を行うようにした場合の施工例である。
【0035】図9に示されるように、プレキャスト梁2
3には予めその製作時に上下端部の接合用仕口4a,4
bを夫々外部に突出させた状態で床間接合用鋼材4が埋
め込まれており、このプレキャスト梁23を設置部位ま
で搬入したならば、所定の柱間に架け渡し、下階側プレ
キャスト梁23の床間接合用鋼材4に既に起立状態で設
置されているパネルダンパー柱鋼材5の上端側仕口5a
と、前記架け渡したプレキャスト梁23に埋設されてい
る床間接合用鋼材4の下端側仕口4bとをボルト接合す
る。
【0036】次いで図10に示されるように、架け渡し
たプレキャスト梁23に埋設されている床間接合用鋼材
4の上端側仕口4aと、パネルダンパー柱鋼材5の下端
側仕口5bとをボルト接合し、前記パネルダンパー柱鋼
材5を建込みする。この取付け手順により、順次上階方
向に極軟鋼パネルダンパーを連続させながら建て込んで
いく。
【0037】以上、プレキャストRC建築構造物におけ
る極軟鋼パネルダンパーの設置構造および設置方法につ
いて詳述したが、前記極軟鋼パネルダンパーは図11に
示されるように、横方向に複数連並べて(図示例は2連
構造)設置するようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上詳説のとおり本発明によれば、極軟
鋼パネルダンパーのプレキャスト部材を主体とする建物
への適用に係り、鉄骨造建物に対する極軟鋼パネルダン
パーの設置構造に比肩する程の施工性および構造性を実
現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプレキャストRC建築構造物にお
ける極軟鋼パネルダンパーの設置構造を示す縦断面図で
ある。
【図2】図1のII−II線矢視図である。
【図3】図1のIII−III線矢視図である。
【図4】床間接合用鋼材4の斜視図である。
【図5】第1施工例の施工手順図(その1)である。
【図6】第1施工例の施工手順図(その2)である。
【図7】第1施工例の施工手順図(その3)である。
【図8】プレキャスト梁接合部の配筋完了状態を示す平
面図である。
【図9】第2施工例の施工手順図(その1)である。
【図10】第2施工例の施工手順図(その2)である。
【図11】極軟鋼パネルダンパーを2連構造とした場合
の縦断面図である。
【図12】従来の鉄骨構造における極軟鋼パネルダンパ
ーの設置構造図である。
【図13】従来のRC構造における間柱型極軟鋼パネル
ダンパーの設置構造図である。
【図14】図12のXIV-XIV線矢視図である。
【図15】従来のRC構造における壁型極軟鋼パネルダ
ンパーの設置構造図である。
【符号の説明】
1…フロア、2…プレキャスト梁、3…ハーフプレキャ
ストスラブ、4…床間接合用鋼材、5…パネルダンパー
柱鋼材、10…ベース鋼材、11A…上部エンドプレー
ト、11B…下部エンドプレート、12A〜13B…拡
張エンドプレート、14A・14B…拡張ウエブプレー
ト、16…2分割プレキャスト梁、23…プレキャスト
梁、20…剪断補強筋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 和博 神奈川県厚木市三田47−3 佐藤工業株式 会社中央技術研究所内 Fターム(参考) 2E002 FA02 FA04 FA09 LA02 LB04 LB14 MA01 MA11 MA12 3J066 AA26 BA03 BB01 BB04 BC03 BD07 BF01 BG04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下端部にそれぞれ接合用仕口を備える床
    間接合用鋼材をプレキャスト梁を貫通させた状態でかつ
    前記接合用仕口を外部に突出させた状態で設けるととも
    に、上階側の前記床間接合用鋼材と下階側の前記床間接
    合用鋼材との間に、中間に極軟鋼パネルが介在されたパ
    ネルダンパー柱鋼材を連結固定したことを特徴とするプ
    レキャストRC建築構造における極軟鋼パネルダンパー
    の設置構造。
  2. 【請求項2】前記床間接合用鋼材は、床上面と同一面上
    に上部エンドプレートを備えるとともに、プレキャスト
    梁下面と同一面上に下部エンドプレートを備えている請
    求項1記載のプレキャストRC建築構造における極軟鋼
    パネルダンパーの設置構造。
  3. 【請求項3】前記床間接合用鋼材は、前記上下部エンド
    プレートを実質的に外方に延在させた拡張エンドプレー
    トを備えるとともに、これら拡張エンドプレート間に拡
    張ウエブプレートを備えている請求項2記載のプレキャ
    ストRC建築構造における極軟鋼パネルダンパーの設置
    構造。
  4. 【請求項4】プレキャスト梁の中央部分にコンクリート
    を有せず左右対のプレキャスト梁が鉄筋のみで連結さ
    れ、前記鉄筋連結部を柱上部位置として架け渡されると
    ともに、梁の中間位置で接合される2分割プレキャスト
    梁を用いた建築施工法において、 下階床スラブより突出している床間接合用鋼材の上端側
    仕口に対してパネルダンパー柱鋼材を起立状態で接合す
    るとともに、このパネルダンパー柱鋼材の上部に上階側
    床間接合用鋼材を接合する第1ステップ工程と、 前記これらパネルダンパー柱鋼材および上階側床間接合
    用鋼材位置を跨ぐ両側にそれぞれ前記2分割プレキャス
    ト梁を設置する第2ステップ工程と、 前記上階側床間接合用鋼材の周囲を含む範囲に配筋の
    後、型枠を設置し、前記上階側床間接合用鋼材の周囲を
    含みかつ前記2分割プレキャスト梁を接合するようにコ
    ンクリート打設を行う第3ステップ工程と、 の繰り返しによって順次上階方向に極軟鋼パネルダンパ
    ーを連続させながら建て込んでいくことを特徴とするプ
    レキャストRC建築構造における極軟鋼パネルダンパー
    の設置方法。
  5. 【請求項5】柱間に架け渡され、柱上部位置で接合され
    るプレキャスト梁を用いた建築施工法において、 予め梁の中間位置に、上下端部の接合用仕口を夫々外部
    に突出させた状態で前記床間接合用鋼材を埋設してある
    プレキャスト梁を柱間に架け渡す第1ステップ工程と、 下階側プレキャスト梁の床間接合用鋼材に既に起立状態
    で接合してあるパネルダンパー柱鋼材の上端側仕口と、
    架け渡したプレキャスト梁に埋設されている床間接合用
    鋼材の下端側仕口とを接合する第2ステップ工程と、 前記架け渡したプレキャスト梁の床間接合用鋼材の上端
    側仕口にパネルダンパー柱鋼材を起立状態で接合する第
    3ステップ工程と、 の繰り返しによって順次上階方向に極軟鋼パネルダンパ
    ーを連続させながら建て込んでいくことを特徴とするプ
    レキャストRC建築構造における極軟鋼パネルダンパー
    の設置方法。
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Cited By (4)

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JP2002220944A (ja) * 2001-01-25 2002-08-09 Shimizu Corp 制震ダンパーの設置方法
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