JP2001131835A - 綿繊維含有繊維構造物およびその製品 - Google Patents
綿繊維含有繊維構造物およびその製品Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 樹脂加工後の強度保持率を大幅改良した綿繊
維含有繊維製品を提供する。 【解決手段】 CP/MAS固体13C-NMRによるC1位炭素原子
の13Cスピン−格子緩和時間(T1C) の減衰挙動が9成分
の異なるT1Cからなるとした場合、T1Cにおける2.14sの
成分が全構成成分の10%以下にした後、架橋させた綿繊
維を含有する綿繊維含有繊維構造物およびその製品。
維含有繊維製品を提供する。 【解決手段】 CP/MAS固体13C-NMRによるC1位炭素原子
の13Cスピン−格子緩和時間(T1C) の減衰挙動が9成分
の異なるT1Cからなるとした場合、T1Cにおける2.14sの
成分が全構成成分の10%以下にした後、架橋させた綿繊
維を含有する綿繊維含有繊維構造物およびその製品。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は糸、織物、編物、不
織布などの半製品、ドレスシャツ、ブラウス、パンツ、
ジャケット等の衣料用および帽子、ハンカチ、タオルな
どの日曜雑貨品用として好適な綿繊維含有繊維構造物お
よびその製品に関するものであり、さらに詳しくは、架
橋構造形成の際の強度低下が大幅改良された綿繊維含有
繊維構造物およびその製品に関する。
織布などの半製品、ドレスシャツ、ブラウス、パンツ、
ジャケット等の衣料用および帽子、ハンカチ、タオルな
どの日曜雑貨品用として好適な綿繊維含有繊維構造物お
よびその製品に関するものであり、さらに詳しくは、架
橋構造形成の際の強度低下が大幅改良された綿繊維含有
繊維構造物およびその製品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、オゾン層破壊が報告され、その原
因の1つとしてドライクリ−ニング用溶剤が指摘されて
いる。水を媒体にした洗濯が再度注目されるようになっ
てきた。綿繊維を含有する衣料品および日曜雑貨品分野
では、水洗濯時の収縮やしわの発生が消費性能上問題に
なるため、一般に樹脂加工が実施されている。樹脂加工
にはプレキュア法、ポストキュア法、気相加工法などが
ある。使用される樹脂加工剤は主として、前2者はグリ
オキザ−ル系が後者はホルムアルデヒドが使用されてい
る。
因の1つとしてドライクリ−ニング用溶剤が指摘されて
いる。水を媒体にした洗濯が再度注目されるようになっ
てきた。綿繊維を含有する衣料品および日曜雑貨品分野
では、水洗濯時の収縮やしわの発生が消費性能上問題に
なるため、一般に樹脂加工が実施されている。樹脂加工
にはプレキュア法、ポストキュア法、気相加工法などが
ある。使用される樹脂加工剤は主として、前2者はグリ
オキザ−ル系が後者はホルムアルデヒドが使用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、樹脂加工する
と架橋度が進むにつれて、著しく強度低下する。この原
因として、糸および織編物のそれぞれがもつ歪み、架橋
に伴う繊維の剛直化、架橋反応のための酸触媒によるセ
ルロ−ス分子の切断などが挙げられている。この点に関
する改善策として、アルカリ膨潤剤前処理により綿繊維
の結晶の繊維軸に対する配向度を高めておくこと、架橋
鎖長を適度に長くすること、潜在性酸触媒の適用などが
知られている。特に、液体アンモニア前処理が効果的で
ある。しかしながら、これとても充分な強度低下抑制効
果が得られたとはいえない。細い番手使いの綿織物や繊
維強度の元々低い原綿使いでは、樹脂加工前の強度が低
いため、樹脂加工後の強度がより低くなり、消費適性が
不十分であり、更なる改良が求められている。
と架橋度が進むにつれて、著しく強度低下する。この原
因として、糸および織編物のそれぞれがもつ歪み、架橋
に伴う繊維の剛直化、架橋反応のための酸触媒によるセ
ルロ−ス分子の切断などが挙げられている。この点に関
する改善策として、アルカリ膨潤剤前処理により綿繊維
の結晶の繊維軸に対する配向度を高めておくこと、架橋
鎖長を適度に長くすること、潜在性酸触媒の適用などが
知られている。特に、液体アンモニア前処理が効果的で
ある。しかしながら、これとても充分な強度低下抑制効
果が得られたとはいえない。細い番手使いの綿織物や繊
維強度の元々低い原綿使いでは、樹脂加工前の強度が低
いため、樹脂加工後の強度がより低くなり、消費適性が
不十分であり、更なる改良が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の解決のために鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は段落番号〔0010〕に記載し
た方法によって測定した綿繊維のCP/MAS固体13C-NMRに
よるC1位炭素原子の13Cスピン−格子緩和時間(T1C) の
減衰挙動が9成分の異なるT1C( 2.14s, 4.57s, 9.77s,
20.9s, 44.7s, 98.5s, 204s, 437sおよび933s )からな
るとした場合、T1Cにおける2.14sの成分が全構成成分の
10%以下である綿繊維を含有し、かつ該綿繊維が架橋さ
れている綿繊維含有繊維構造物である。
の解決のために鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は段落番号〔0010〕に記載し
た方法によって測定した綿繊維のCP/MAS固体13C-NMRに
よるC1位炭素原子の13Cスピン−格子緩和時間(T1C) の
減衰挙動が9成分の異なるT1C( 2.14s, 4.57s, 9.77s,
20.9s, 44.7s, 98.5s, 204s, 437sおよび933s )からな
るとした場合、T1Cにおける2.14sの成分が全構成成分の
10%以下である綿繊維を含有し、かつ該綿繊維が架橋さ
れている綿繊維含有繊維構造物である。
【0005】上記T1Cにおける2.14sの成分が全構成成分
の10%以下にする方法の例としては、水中下で綿繊維に
荷重をかけ、荷重をかけたまま取り出し乾燥する水処理
法がある。このことにより、水素結合の新しい組み替え
が行われる。また、糸や綿織物を高圧スチ−ム処理する
方法、液体アンモニア前処理綿織物を高温熱水処理する
ことなどでも達成することができる。水処理法は糸状で
の処理が好ましい。高圧スチ−ムおよび高温熱水処理
は、わた、糸、編織物いずれの形態でも可能であり、
糸、編織物の場合は、緊張下及び無緊張下のいずれでも
可能である。水処理時に加える荷重は綿単繊維当たり5m
Nから20mNであり、水処理時間は、室温では3分〜24
時間程度が好ましく、好ましくは5〜15mNである。高圧
スチ−ム処理では、130〜180℃、5〜30分で特に、圧力
は急降下させることが好ましい。また、高温熱水処理で
は120〜150℃、30〜180分で、特に130〜150℃で20〜
120分が好ましい。
の10%以下にする方法の例としては、水中下で綿繊維に
荷重をかけ、荷重をかけたまま取り出し乾燥する水処理
法がある。このことにより、水素結合の新しい組み替え
が行われる。また、糸や綿織物を高圧スチ−ム処理する
方法、液体アンモニア前処理綿織物を高温熱水処理する
ことなどでも達成することができる。水処理法は糸状で
の処理が好ましい。高圧スチ−ムおよび高温熱水処理
は、わた、糸、編織物いずれの形態でも可能であり、
糸、編織物の場合は、緊張下及び無緊張下のいずれでも
可能である。水処理時に加える荷重は綿単繊維当たり5m
Nから20mNであり、水処理時間は、室温では3分〜24
時間程度が好ましく、好ましくは5〜15mNである。高圧
スチ−ム処理では、130〜180℃、5〜30分で特に、圧力
は急降下させることが好ましい。また、高温熱水処理で
は120〜150℃、30〜180分で、特に130〜150℃で20〜
120分が好ましい。
【0006】本発明において、綿繊維の結晶構造を変化
させることができる薬剤を使用することも有用である。
こうした薬剤には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、エチルアミン、液体アンモニア
(以下、液安と言うことあり。)、ヒドラジンなどのア
ルカリ類およびこれらの組合せが挙げられる。綿繊維の
場合、樹脂加工後の強度保持率の点で液体アンモニア前
処理が好ましい。染色性を考慮した系として水酸化ナト
リウム/液体アンモニアの組合せ処理も好ましい前処理
法である。
させることができる薬剤を使用することも有用である。
こうした薬剤には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、エチルアミン、液体アンモニア
(以下、液安と言うことあり。)、ヒドラジンなどのア
ルカリ類およびこれらの組合せが挙げられる。綿繊維の
場合、樹脂加工後の強度保持率の点で液体アンモニア前
処理が好ましい。染色性を考慮した系として水酸化ナト
リウム/液体アンモニアの組合せ処理も好ましい前処理
法である。
【0007】本発明における綿繊維含有繊維構造物と
は、綿繊維単独の場合、あるいはその他に、ラミ−、リ
ネン、ケナフ、パルプ、バクテリアセルロ−スなどの天
然セルロ−ス繊維、ビスコ−ス法レ−ヨン(ポリノジッ
クを含む)、銅安法レ−ヨン、溶剤紡糸法レ−ヨンなど
の再生セルロ−ス繊維、絹、羊毛、プロミックス繊維な
どのタンパク質繊維、ポリエステル、ポリアミド、アク
リル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成繊維と
の混繊、混紡、交織、交撚などで混用して得られる紡績
糸、織物、編物、不織布などからなる繊維構造物のこと
である。他の繊維と混用する場合、本発明の特性をよく
発揮させるために、綿繊維の含有率は20重量%以上が好
ましく、30重量%以上がより好ましく、さらに好ましく
は50重量%以上である。
は、綿繊維単独の場合、あるいはその他に、ラミ−、リ
ネン、ケナフ、パルプ、バクテリアセルロ−スなどの天
然セルロ−ス繊維、ビスコ−ス法レ−ヨン(ポリノジッ
クを含む)、銅安法レ−ヨン、溶剤紡糸法レ−ヨンなど
の再生セルロ−ス繊維、絹、羊毛、プロミックス繊維な
どのタンパク質繊維、ポリエステル、ポリアミド、アク
リル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成繊維と
の混繊、混紡、交織、交撚などで混用して得られる紡績
糸、織物、編物、不織布などからなる繊維構造物のこと
である。他の繊維と混用する場合、本発明の特性をよく
発揮させるために、綿繊維の含有率は20重量%以上が好
ましく、30重量%以上がより好ましく、さらに好ましく
は50重量%以上である。
【0008】また、本発明で言う繊維製品とは、前記の
綿繊維や混用繊維を用いた糸および織物、編物、不織布
などの布帛を用いて得られたシャツ、ブラウス、パン
ツ、ジャケットなどの衣料品および帽子、ハンカチ、タ
オルなどの雑貨品を意味する。
綿繊維や混用繊維を用いた糸および織物、編物、不織布
などの布帛を用いて得られたシャツ、ブラウス、パン
ツ、ジャケットなどの衣料品および帽子、ハンカチ、タ
オルなどの雑貨品を意味する。
【0009】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではな
い。実施例で用いた評価法を以下に示す。CP/MAS固体13
C-NMRによるC1位炭素原子の13Cスピン−格子緩和時間(T
1C)の測定:綿繊維の分子運動性を調べるために、セル
ロ−スのβ-1,4グルコシドの化学式の中で、13C-NMRス
ペクトルの共鳴線の位置が重なり合いが少なく、しかも
主鎖を構成しているC1炭素原子に着目し、その13Cスピ
ン−格子緩和時間(T1C)を測定した。
るが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではな
い。実施例で用いた評価法を以下に示す。CP/MAS固体13
C-NMRによるC1位炭素原子の13Cスピン−格子緩和時間(T
1C)の測定:綿繊維の分子運動性を調べるために、セル
ロ−スのβ-1,4グルコシドの化学式の中で、13C-NMRス
ペクトルの共鳴線の位置が重なり合いが少なく、しかも
主鎖を構成しているC1炭素原子に着目し、その13Cスピ
ン−格子緩和時間(T1C)を測定した。
【0010】試料を約3 mm程度の繊維片に切断し、約20
℃、65%R.H.下で24 hr調湿した試料について、バリアン
社 XL-300NMR分光器を用いて、Torchia法により測定し
た(D. A. Torchia, J. Magn. Reson.,30,613(1978)
)。測定周波数:75MHz,試料回転数:3300rps、パルス
幅( PW ) = 4.5μs、パルス待ち時間:20s、コンタクト
タイム:0.15 ms、デカップラ−強度:50 KHzである。T
1Cの分布は、ピ−クの積分強度を待ち時間に対してプロ
ットし、減衰挙動が9成分の異なるT1C ( 2.14s, 4.57s,
9.77s, 20.9s, 44.7s, 95.5s, 204s, 437sおよび933s
)からなると仮定して最小2乗法を用いて測定した。
℃、65%R.H.下で24 hr調湿した試料について、バリアン
社 XL-300NMR分光器を用いて、Torchia法により測定し
た(D. A. Torchia, J. Magn. Reson.,30,613(1978)
)。測定周波数:75MHz,試料回転数:3300rps、パルス
幅( PW ) = 4.5μs、パルス待ち時間:20s、コンタクト
タイム:0.15 ms、デカップラ−強度:50 KHzである。T
1Cの分布は、ピ−クの積分強度を待ち時間に対してプロ
ットし、減衰挙動が9成分の異なるT1C ( 2.14s, 4.57s,
9.77s, 20.9s, 44.7s, 95.5s, 204s, 437sおよび933s
)からなると仮定して最小2乗法を用いて測定した。
【0011】結合ホルマリン量の定量:安倍ら;繊維機
械学会誌,50,T124(1997)の方法に準じて測定した。
械学会誌,50,T124(1997)の方法に準じて測定した。
【0012】樹脂加工前後の強度保持率:織物の場合
は、;JIS L1096-1990法(ラベルドストリップ法)、試
験片5cmで測定し、糸の場合は、;JIS L1095-1990(標
準時)で測定し、樹脂加工前後の破断強度比の百分率で
示した。
は、;JIS L1096-1990法(ラベルドストリップ法)、試
験片5cmで測定し、糸の場合は、;JIS L1095-1990(標
準時)で測定し、樹脂加工前後の破断強度比の百分率で
示した。
【0013】実施例1 60番手/双糸のなま綿糸をかせ状に15ル−プ採取し、か
せの下端に7Kgの荷重をかけたまま20℃の水を張った水
槽中に浸漬し10分経過後、荷重をかけたまま水槽から取
り出し風乾した。この綿糸中の綿繊維の、C1位炭素原子
のT1Cの9成分分布を図1に示した。この綿糸に常法の気
相ホルムアルデヒド加工を施した。得られた綿糸の特性
を表1に示した。
せの下端に7Kgの荷重をかけたまま20℃の水を張った水
槽中に浸漬し10分経過後、荷重をかけたまま水槽から取
り出し風乾した。この綿糸中の綿繊維の、C1位炭素原子
のT1Cの9成分分布を図1に示した。この綿糸に常法の気
相ホルムアルデヒド加工を施した。得られた綿糸の特性
を表1に示した。
【0014】実施例2 液体アンモニア処理綿織物(Cell-IからCell-III Iへ
の結晶変態率約50%)を130℃で1時間高温熱水処理を施
した。この織物中の綿繊維のC1位炭素原子のT1 Cの9成分
分布を図2に示した。この綿織物に常法の気相ホルムア
ルデヒド加工を施した。得られた綿織物の特性を表1に
示す。
の結晶変態率約50%)を130℃で1時間高温熱水処理を施
した。この織物中の綿繊維のC1位炭素原子のT1 Cの9成分
分布を図2に示した。この綿織物に常法の気相ホルムア
ルデヒド加工を施した。得られた綿織物の特性を表1に
示す。
【0015】実施例3 精練漂白上がりの綿織物を130℃で1時間高温熱水処理を
施した。この織物中の綿繊維のC1位炭素原子のT1C(2.14
s)の成分比を測定し、さらにこの綿織物に常法の気相ホ
ルムアルデヒド加工を施し、得られた綿織物の特性を表
1に示す。
施した。この織物中の綿繊維のC1位炭素原子のT1C(2.14
s)の成分比を測定し、さらにこの綿織物に常法の気相ホ
ルムアルデヒド加工を施し、得られた綿織物の特性を表
1に示す。
【0016】実施例4 精練漂白上がりの綿織物を140℃で10分間高圧スチ−ム
処理した後、直ちに大気圧にまで圧力を下げる処理を施
した。この綿織物のC1位炭素原子のT1C(2.14s)の成分比
を測定し、さらにこの綿織物に気相ホルムアルデヒド加
工を施した。得られた綿織物の特性を表1に示す。
処理した後、直ちに大気圧にまで圧力を下げる処理を施
した。この綿織物のC1位炭素原子のT1C(2.14s)の成分比
を測定し、さらにこの綿織物に気相ホルムアルデヒド加
工を施した。得られた綿織物の特性を表1に示す。
【0017】比較例1 60番手/双糸のなま綿糸をかせ状に15ル−プ採取し、荷
重をかけないで20℃の水を張った水槽中に浸漬し10分経
過後、水槽から取り出し風乾した。この綿糸のC1炭素原
子のT1Cの9成分分布を図3に示した。この綿糸に常法の
気相ホルムアルデヒド加工を施し、得られた綿糸の特性
を表1に示した。
重をかけないで20℃の水を張った水槽中に浸漬し10分経
過後、水槽から取り出し風乾した。この綿糸のC1炭素原
子のT1Cの9成分分布を図3に示した。この綿糸に常法の
気相ホルムアルデヒド加工を施し、得られた綿糸の特性
を表1に示した。
【0018】比較例2 液体アンモニア処理綿織物(Cell-IからCell-III Iへ
の結晶変態率約50%)を20℃の水中に5分間浸漬後、脱
水・風乾した。この綿織物の綿繊維のC1炭素原子のT1C
の9成分分布を図4に示した。この綿織物に常法の気相
ホルムアルデヒド加工を施し、得られた綿織物の特性を
表1に示す。
の結晶変態率約50%)を20℃の水中に5分間浸漬後、脱
水・風乾した。この綿織物の綿繊維のC1炭素原子のT1C
の9成分分布を図4に示した。この綿織物に常法の気相
ホルムアルデヒド加工を施し、得られた綿織物の特性を
表1に示す。
【0019】比較例3 精練漂白上がりの綿織物を20 ℃の水中に5分間浸漬
後、脱水・風乾した。この綿織物の綿繊維のC1炭素原子
のT1C(2.14s)の成分比を測定し、さらにこの綿織物に常
法の気相ホルムアルデヒド加工を施し、得られた綿織物
の特性を表1に示す。
後、脱水・風乾した。この綿織物の綿繊維のC1炭素原子
のT1C(2.14s)の成分比を測定し、さらにこの綿織物に常
法の気相ホルムアルデヒド加工を施し、得られた綿織物
の特性を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、綿繊維含有繊維構造物
の樹脂加工後の強度保持率を大幅改良することができ
る。
の樹脂加工後の強度保持率を大幅改良することができ
る。
【図1】実施例1の綿繊維のT1Cの9成分分布を示す図
である。
である。
【図2】実施例2の綿繊維のT1Cの9成分分布を示す図
である。
である。
【図3】比較例1の綿繊維のT1Cの9成分分布を示す図
である。
である。
【図4】比較例2の綿繊維のT1Cの9成分分布を示す図
である。
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂口 佳充 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4L031 AA02 AB01 BA16 BA33 CA06 CA07 4L036 MA09 PA19 PA26 4L048 AA08 AB01 CA01 DA01 DA11 DA14 EB05
Claims (5)
- 【請求項1】 セルロ−スのβ-1,4グルコシドの化学式
の内のC1位炭素原子のCP/MAS固体13C-NMRによる13Cスピ
ン−格子緩和時間(T1C) の減衰挙動が9成分の異なるT
1C ( 2.14s, 4.57s, 9.77s, 20.9s, 44.7s, 98.5s, 204
s, 437sおよび933s )からなるとした場合、T1Cにおける
2.14s の成分が全構成成分の10%以下である綿繊維を含
有し、かつ該綿繊維が架橋されていることを特徴とする
綿繊維含有繊維構造物。 - 【請求項2】 前記の架橋前の綿繊維が糸状で荷重下、
水中に浸漬しそのまま乾燥させた水処理糸からなること
を特徴とする請求項1記載の綿繊維含有繊維構造物およ
びその製品。 - 【請求項3】 120℃以上の高温水および加圧水蒸気処
理された糸および織編物からなることを特徴とする請求
項1記載の架橋された綿繊維含有繊維構造物およびその
製品。 - 【請求項4】 液体アンモニア前処理されてあることを
特徴とする請求項3記載の綿繊維含有繊維構造物および
その製品。 - 【請求項5】 架橋構造の形成が樹脂加工および気相ホル
ムアルテ゛ヒト゛である請求項1,2,3および5記載の綿繊維含有
繊維構造物およびその製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31149899A JP2001131835A (ja) | 1999-11-01 | 1999-11-01 | 綿繊維含有繊維構造物およびその製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31149899A JP2001131835A (ja) | 1999-11-01 | 1999-11-01 | 綿繊維含有繊維構造物およびその製品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001131835A true JP2001131835A (ja) | 2001-05-15 |
Family
ID=18017966
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31149899A Pending JP2001131835A (ja) | 1999-11-01 | 1999-11-01 | 綿繊維含有繊維構造物およびその製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001131835A (ja) |
-
1999
- 1999-11-01 JP JP31149899A patent/JP2001131835A/ja active Pending
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