JP2001115375A - 綿繊維含有繊維構造物及び繊維製品 - Google Patents
綿繊維含有繊維構造物及び繊維製品Info
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- JP2001115375A JP2001115375A JP28453099A JP28453099A JP2001115375A JP 2001115375 A JP2001115375 A JP 2001115375A JP 28453099 A JP28453099 A JP 28453099A JP 28453099 A JP28453099 A JP 28453099A JP 2001115375 A JP2001115375 A JP 2001115375A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ハリ、コシがありながらソフト感のある
風合いを有し、染色性に優れた綿繊維含有繊維製品を提
供する。 【解決手段】 セルロ−スのβ-1,4−グルコシドの化学
式の内、C1位炭素のCP/MAS固体13C-NMRによる13Cスピン
−格子緩和時間(T1C) の減衰挙動が9成分の異なるT
1C ( 2.14sec, 4.57sec, 9.77sec, 20.9sec, 44.7sec,
98.5sec, 204sec, 437sec,および933sec )からなるとし
た場合、T1Cが20.9sec, 44.7sec, 95.5secの成分の総和
が70%以上であり、バリウム活性数が170以上である綿繊
維を含有する綿繊維含有繊維構造物。
風合いを有し、染色性に優れた綿繊維含有繊維製品を提
供する。 【解決手段】 セルロ−スのβ-1,4−グルコシドの化学
式の内、C1位炭素のCP/MAS固体13C-NMRによる13Cスピン
−格子緩和時間(T1C) の減衰挙動が9成分の異なるT
1C ( 2.14sec, 4.57sec, 9.77sec, 20.9sec, 44.7sec,
98.5sec, 204sec, 437sec,および933sec )からなるとし
た場合、T1Cが20.9sec, 44.7sec, 95.5secの成分の総和
が70%以上であり、バリウム活性数が170以上である綿繊
維を含有する綿繊維含有繊維構造物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はドレスシャツ、ブラ
ウス、パンツ、ジャケット等の衣料用および帽子、ハン
カチ、タオルなどの日曜雑貨品用として好適な綿繊維含
有繊維構造物およびその製品に関するものであり、さら
に詳しくは、ハリ・コシが有りソフトな風合いを有し、
しかも染色性に優れた綿繊維含有繊維構造物およびその
製品に関する。
ウス、パンツ、ジャケット等の衣料用および帽子、ハン
カチ、タオルなどの日曜雑貨品用として好適な綿繊維含
有繊維構造物およびその製品に関するものであり、さら
に詳しくは、ハリ・コシが有りソフトな風合いを有し、
しかも染色性に優れた綿繊維含有繊維構造物およびその
製品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、衣料品および日用雑貨品分野で
は、風合いおよび着心地感に関する消費者の要求が強ま
り、さまざまな加工が施されている。特に、衣料品分野
では、ハリ・コシが有りソフトな風合いが好まれてき
た。これらの要求に対して従来より、仕上げ加工による
風合い改良が施されてきた。ハリ・コシが有りソフト風
合いにするためにはフッ素系柔軟剤やシリコン系柔軟剤
で処理することが知られている。また、ストレッチ性を
与えるためにはポリウレタン系加工剤、アミノシリコ−
ン系加工剤あるいはエポキシシリコ−ン系加工剤による
加工が行われている。また、ソフト風合いを得る方法と
して、機械的な揉み効果による方法や繊維間の摩擦を抑
制するため、酵素による減量加工などが採用されてい
る。
は、風合いおよび着心地感に関する消費者の要求が強ま
り、さまざまな加工が施されている。特に、衣料品分野
では、ハリ・コシが有りソフトな風合いが好まれてき
た。これらの要求に対して従来より、仕上げ加工による
風合い改良が施されてきた。ハリ・コシが有りソフト風
合いにするためにはフッ素系柔軟剤やシリコン系柔軟剤
で処理することが知られている。また、ストレッチ性を
与えるためにはポリウレタン系加工剤、アミノシリコ−
ン系加工剤あるいはエポキシシリコ−ン系加工剤による
加工が行われている。また、ソフト風合いを得る方法と
して、機械的な揉み効果による方法や繊維間の摩擦を抑
制するため、酵素による減量加工などが採用されてい
る。
【0003】従来より、綿繊維織編物の防縮性改良や染
色性向上の手法として水酸化ナトリウム水溶液や液体ア
ンモニアによるマ−セライズ加工が行われている。ま
た、経ストレッチ性を付与する方法としてマ−セライズ
加工時、経方向にオ−バ−フィ−ドする方法などが行わ
れてきた経緯がある。しかしながら、ハリ・コシが有り
ソフトな風合いを有し、かつ、十分な経ストレッチ性を
有し、しかも染色性をも満足させるマ−セライズ加工技
術は未だ確立されていない。
色性向上の手法として水酸化ナトリウム水溶液や液体ア
ンモニアによるマ−セライズ加工が行われている。ま
た、経ストレッチ性を付与する方法としてマ−セライズ
加工時、経方向にオ−バ−フィ−ドする方法などが行わ
れてきた経緯がある。しかしながら、ハリ・コシが有り
ソフトな風合いを有し、かつ、十分な経ストレッチ性を
有し、しかも染色性をも満足させるマ−セライズ加工技
術は未だ確立されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の仕上げ加工によ
る風合い改良を施した綿繊維織編物は洗濯を繰り返すこ
とにより加工剤の脱落が生じ、風合いが徐々に悪化およ
び低下したり、柔軟剤が親油性であるために汚れが付着
しやすい問題点がある。
る風合い改良を施した綿繊維織編物は洗濯を繰り返すこ
とにより加工剤の脱落が生じ、風合いが徐々に悪化およ
び低下したり、柔軟剤が親油性であるために汚れが付着
しやすい問題点がある。
【0005】本発明は後加工による風合い、ストレッチ
性および染色性改良ではなく、布帛を構成する綿繊維の
構造を大幅に変化させることにより、ハリ・コシが有り
ソフト風合いで、かつ染色性に優れた綿繊維含有繊維構
造物およびその製品を得ようとするものである。
性および染色性改良ではなく、布帛を構成する綿繊維の
構造を大幅に変化させることにより、ハリ・コシが有り
ソフト風合いで、かつ染色性に優れた綿繊維含有繊維構
造物およびその製品を得ようとするものである。
【0006】綿繊維の膨潤を伴う結晶構造を変化させる
方法としては、水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液で
処理するマ−セル化あるいは液体アンモニアや第1級ア
ミン類で処理する方法が知られている。通常の工業的手
法である連続方式でマ−セル化処理をすると、特に経糸
方向にテンションがかかるほか、単繊維の拘束力が大き
いため布帛を構成する糸の外周部のみが膨潤し内層部は
未改質のままである。従って、この方法ではストレッチ
性は出なく、風合いも硬く、本発明の目的とする綿繊維
含有繊維構造物およびその製品を得ることはできない。
また、膨潤性を上げようと未処理綿繊維を通常の(例え
ば、18.7重量%)水酸化ナトリウム水溶液で無緊張下、
長時間処理すると綿繊維独特の繭型をした断面形状が真
円に近くなるまで膨潤し、糸の内外層とも均一に膨潤す
るが、この処理により布帛は膨潤に伴う収縮のため、ご
わごわした硬い風合いのものとなる。一方、高温マ−セ
ル化するとハリ・コシが有りソフトな風合いに仕上がる
ことが知られているが、この方法によると糸の中心部ま
では十分膨潤しておらず、ストレッチ性が少なく、しか
も染色性が低下し、本発明の目的とするものは得られな
い。
方法としては、水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液で
処理するマ−セル化あるいは液体アンモニアや第1級ア
ミン類で処理する方法が知られている。通常の工業的手
法である連続方式でマ−セル化処理をすると、特に経糸
方向にテンションがかかるほか、単繊維の拘束力が大き
いため布帛を構成する糸の外周部のみが膨潤し内層部は
未改質のままである。従って、この方法ではストレッチ
性は出なく、風合いも硬く、本発明の目的とする綿繊維
含有繊維構造物およびその製品を得ることはできない。
また、膨潤性を上げようと未処理綿繊維を通常の(例え
ば、18.7重量%)水酸化ナトリウム水溶液で無緊張下、
長時間処理すると綿繊維独特の繭型をした断面形状が真
円に近くなるまで膨潤し、糸の内外層とも均一に膨潤す
るが、この処理により布帛は膨潤に伴う収縮のため、ご
わごわした硬い風合いのものとなる。一方、高温マ−セ
ル化するとハリ・コシが有りソフトな風合いに仕上がる
ことが知られているが、この方法によると糸の中心部ま
では十分膨潤しておらず、ストレッチ性が少なく、しか
も染色性が低下し、本発明の目的とするものは得られな
い。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の解決のために鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は段落番号0014に記載した方法に
よって測定した綿繊維のCP/MAS(交差分極マジック角回
転)固体13C-NMRによるC1位炭素の13Cスピン−格子緩和
時間(T1C) の減衰挙動が9成分の異なるT1C( 2.14sec,
4.57sec, 9.77sec,20.9sec, 44.7sec, 98.5sec, 204se
c, 437secおよび933sec )からなるとした場合、T1Cに関
して20.9sec, 44.7sec, 95.5secの成分の総和が70%以上
である綿繊維を含有する時、ハリ・コシが有りソフト風
合いで、しかもバリウム活性数が170以上となり染色性
が改良された綿繊維含有繊維構造物が得られることを見
出し本発明に到達したのである。
の解決のために鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は段落番号0014に記載した方法に
よって測定した綿繊維のCP/MAS(交差分極マジック角回
転)固体13C-NMRによるC1位炭素の13Cスピン−格子緩和
時間(T1C) の減衰挙動が9成分の異なるT1C( 2.14sec,
4.57sec, 9.77sec,20.9sec, 44.7sec, 98.5sec, 204se
c, 437secおよび933sec )からなるとした場合、T1Cに関
して20.9sec, 44.7sec, 95.5secの成分の総和が70%以上
である綿繊維を含有する時、ハリ・コシが有りソフト風
合いで、しかもバリウム活性数が170以上となり染色性
が改良された綿繊維含有繊維構造物が得られることを見
出し本発明に到達したのである。
【0008】
【発明の実施の形態】前記の本発明における綿繊維は、
例えば以下の方法で得ることができる。ハリ・コシ、ソ
フト感および染色性改善には従来の水酸化ナトリウム水
溶液濃度での処理では不十分であり、結晶変態率を上げ
ると共に、結晶化度を低下させるため、そのためには、
アルカリ剤(例えば水酸化ナトリウムの場合)は25重量
%以上の高濃度が要求される。しかも処理時間は1minか
ら120min好ましくは10minから40minで処理温度は室温か
ら90℃、好ましくは室温から70℃である。上記の条件で
本目的の綿繊維が安定して得られる。
例えば以下の方法で得ることができる。ハリ・コシ、ソ
フト感および染色性改善には従来の水酸化ナトリウム水
溶液濃度での処理では不十分であり、結晶変態率を上げ
ると共に、結晶化度を低下させるため、そのためには、
アルカリ剤(例えば水酸化ナトリウムの場合)は25重量
%以上の高濃度が要求される。しかも処理時間は1minか
ら120min好ましくは10minから40minで処理温度は室温か
ら90℃、好ましくは室温から70℃である。上記の条件で
本目的の綿繊維が安定して得られる。
【0009】上述のアルカリ剤処理によるマ−セル化で
発現した経糸方向のクリンプをより固定化するために、
さらに液体アンモニア処理を行うことは本発明の目的に
合致するものである。一般に水酸化ナトリウム水溶液処
理単独に比べ、さらに液体アンモニア処理することによ
り、染色性は低下するが、バリウム活性数が170以上で
あれば十分な染色性を示す。
発現した経糸方向のクリンプをより固定化するために、
さらに液体アンモニア処理を行うことは本発明の目的に
合致するものである。一般に水酸化ナトリウム水溶液処
理単独に比べ、さらに液体アンモニア処理することによ
り、染色性は低下するが、バリウム活性数が170以上で
あれば十分な染色性を示す。
【0010】本発明において、綿繊維は結晶構造が変化
させられるが、綿繊維の結晶構造を変化させることがで
きる薬剤には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、エチルアミン、液体アンモニア、ヒドラ
ジンなどのアルカリ類、硫酸、リン酸、硝酸などの酸
類、塩化亜鉛、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、各種
ロダン塩、ヨウ化カリウム等の塩類、およびこれらの組
合せが挙げられる。綿繊維の場合、水酸化ナトリウム、
液体アンモニアが好ましく、染色性の向上と洗濯後の風
合いおよびストレッチ性保持の点で水酸化ナトリウム/
液体アンモニアの組合せ処理がより好ましい。
させられるが、綿繊維の結晶構造を変化させることがで
きる薬剤には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、エチルアミン、液体アンモニア、ヒドラ
ジンなどのアルカリ類、硫酸、リン酸、硝酸などの酸
類、塩化亜鉛、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、各種
ロダン塩、ヨウ化カリウム等の塩類、およびこれらの組
合せが挙げられる。綿繊維の場合、水酸化ナトリウム、
液体アンモニアが好ましく、染色性の向上と洗濯後の風
合いおよびストレッチ性保持の点で水酸化ナトリウム/
液体アンモニアの組合せ処理がより好ましい。
【0011】本発明における綿繊維含有繊維構造物と
は、綿繊維単独の場合、あるいはその他に、ハリ・コシ
が有りソフトな風合いを損なわない範囲で、ラミ−、リ
ネン、ケナフ、パルプ、バクテリアセルロ−スなどの天
然セルロ−ス繊維、ビスコ−ス法レ−ヨン(ポリノジッ
クを含む)、銅安法レ−ヨン、溶剤紡糸法レ−ヨンなど
の再生セルロ−ス繊維、絹、羊毛、プロミックス繊維な
どのタンパク質繊維、ポリエステル、ポリアミド、アク
リル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成繊維と
の混繊、混紡、交織、交撚などで混用して得られる紡績
糸、織物、編み物、不織布などからなる繊維構造物のこ
とである。他の繊維と混用する場合、本発明の特性をよ
く発揮させるために、綿繊維の含有率は20重量%以上が
好ましく、30重量%以上がより好ましく、さらに好まし
くは50重量%以上である。
は、綿繊維単独の場合、あるいはその他に、ハリ・コシ
が有りソフトな風合いを損なわない範囲で、ラミ−、リ
ネン、ケナフ、パルプ、バクテリアセルロ−スなどの天
然セルロ−ス繊維、ビスコ−ス法レ−ヨン(ポリノジッ
クを含む)、銅安法レ−ヨン、溶剤紡糸法レ−ヨンなど
の再生セルロ−ス繊維、絹、羊毛、プロミックス繊維な
どのタンパク質繊維、ポリエステル、ポリアミド、アク
リル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成繊維と
の混繊、混紡、交織、交撚などで混用して得られる紡績
糸、織物、編み物、不織布などからなる繊維構造物のこ
とである。他の繊維と混用する場合、本発明の特性をよ
く発揮させるために、綿繊維の含有率は20重量%以上が
好ましく、30重量%以上がより好ましく、さらに好まし
くは50重量%以上である。
【0012】また、本発明で言う繊維製品とは、前記の
綿繊維や混用繊維を用いた織物、編み物、不織布などの
布帛を用いて得られたシャツ、ブラウス、パンツ、ジャ
ケットなどの衣料品および帽子、ハンカチ、タオルなど
の雑貨品を意味する。
綿繊維や混用繊維を用いた織物、編み物、不織布などの
布帛を用いて得られたシャツ、ブラウス、パンツ、ジャ
ケットなどの衣料品および帽子、ハンカチ、タオルなど
の雑貨品を意味する。
【0013】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではな
い。実施例で用いた評価法を以下に示す。最初に測定方
法について述べる。CP/MAS固体13C-NMRによるC1位炭素
の13Cスピン−格子緩和時間(T1C)の測定:綿繊維の分子
運動性を調べるために、セルロ−スのβ-1,4−グルコシ
ドの化学式の中で、13C-NMRスペクトルの共鳴線の位置
が重なり合いが少なく、しかも主鎖を構成しているC1炭
素原子に着目しその13Cスピン−格子緩和時間(T1C)を測
定した。
るが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではな
い。実施例で用いた評価法を以下に示す。最初に測定方
法について述べる。CP/MAS固体13C-NMRによるC1位炭素
の13Cスピン−格子緩和時間(T1C)の測定:綿繊維の分子
運動性を調べるために、セルロ−スのβ-1,4−グルコシ
ドの化学式の中で、13C-NMRスペクトルの共鳴線の位置
が重なり合いが少なく、しかも主鎖を構成しているC1炭
素原子に着目しその13Cスピン−格子緩和時間(T1C)を測
定した。
【0014】試料を約3 mm程度の繊維片に切断し、105
℃のオ−ブンで2 hr絶乾処理した。さらに、約85%R.H.
下で24 hr調湿した試料について、バリアン社 XL-300NM
R分光器を用いて、Torchia法により測定した( D. A. To
rchia, J. Magn. Reson.,30,613(1978) )。測定周波
数:75MHz,試料回転数:3300rpm、パルス幅( PW ) = 4.
5μsec、パルス待ち時間:20sec、コンタクトタイム:
0.15 msec、デカップラ−強度:50 KHzである。T1Cの分
布は、ピ−クの積分強度を待ち時間に対してプロット
し、減衰挙動が9成分の異なるT1C ( 2.14sec, 4.57sec,
9.77sec, 20.9sec,44.7sec, 95.5sec, 204sec, 437sec
および933sec )からなると仮定して最小2乗法を用いて
測定した。
℃のオ−ブンで2 hr絶乾処理した。さらに、約85%R.H.
下で24 hr調湿した試料について、バリアン社 XL-300NM
R分光器を用いて、Torchia法により測定した( D. A. To
rchia, J. Magn. Reson.,30,613(1978) )。測定周波
数:75MHz,試料回転数:3300rpm、パルス幅( PW ) = 4.
5μsec、パルス待ち時間:20sec、コンタクトタイム:
0.15 msec、デカップラ−強度:50 KHzである。T1Cの分
布は、ピ−クの積分強度を待ち時間に対してプロット
し、減衰挙動が9成分の異なるT1C ( 2.14sec, 4.57sec,
9.77sec, 20.9sec,44.7sec, 95.5sec, 204sec, 437sec
および933sec )からなると仮定して最小2乗法を用いて
測定した。
【0015】バリウム活性数:JIS L 1096 ( 1990 )の
6. 41に準じて行った。
6. 41に準じて行った。
【0016】次に評価方法について述べる。 風合い評価:8人の被験者により、布帛を20℃65%RHで24
hr調湿後、手で触った時の感覚を4段階評価し、その平
均点で表示した。 ◎:優れたソフトな風合いである。 ○:ソフトな風合いである。 △:やや硬い風合いである。 ×:硬い風合いである。
hr調湿後、手で触った時の感覚を4段階評価し、その平
均点で表示した。 ◎:優れたソフトな風合いである。 ○:ソフトな風合いである。 △:やや硬い風合いである。 ×:硬い風合いである。
【0017】染色性の評価:8人の専門家により、布帛
を20℃、65%RHで24hr調湿後、目視での5段階評価し、そ
の平均点で表示した。 5級:反応染料種に関係なく、濃色の染色性を示す。 4級:反応染料種に関係なく、中・濃色の染色性を示
す。 3級:反応染料種に関係なく、中色の染色性を示す。 2級:反応染料種に関係し、しかも中色の染色性を示
す。 1級:反応染料種に関係し、しかも淡・中色の染色性を
示す。
を20℃、65%RHで24hr調湿後、目視での5段階評価し、そ
の平均点で表示した。 5級:反応染料種に関係なく、濃色の染色性を示す。 4級:反応染料種に関係なく、中・濃色の染色性を示
す。 3級:反応染料種に関係なく、中色の染色性を示す。 2級:反応染料種に関係し、しかも中色の染色性を示
す。 1級:反応染料種に関係し、しかも淡・中色の染色性を
示す。
【0018】実施例1 60番手双糸の綿糸を30℃、29.0重量%水酸化ナトリウム
水溶液に30min、綿糸にテンションがかからないように
浸漬させた。その後、酸中和、湯洗、水洗を行った。
水溶液に30min、綿糸にテンションがかからないように
浸漬させた。その後、酸中和、湯洗、水洗を行った。
【0019】比較例1 実施例1で綿糸を固定し、水酸化ナトリウム水溶液に浸
漬した。
漬した。
【0020】実施例2 60番手双糸の綿糸を30℃、27.0重量%水酸化ナトリウム
水溶液に30min、綿糸にテンションがかからないように
浸漬させた。その後、酸中和、湯洗、水洗を行った。
水溶液に30min、綿糸にテンションがかからないように
浸漬させた。その後、酸中和、湯洗、水洗を行った。
【0021】比較例2 実施例2で綿糸を固定し、水酸化ナトリウム水溶液に浸
漬した。
漬した。
【0022】実施例3 60番手双糸の綿糸を30℃、25.0重量%水酸化ナトリウム
水溶液に30min、綿糸にテンションがかからないように
浸漬させた。その後、酸中和、湯洗、水洗を行った。
水溶液に30min、綿糸にテンションがかからないように
浸漬させた。その後、酸中和、湯洗、水洗を行った。
【0023】比較例3 実施例3で綿糸を固定し、水酸化ナトリウム水溶液に浸
漬した。
漬した。
【0024】比較例4 60番手双糸の綿糸を30℃、21.5重量%水酸化ナトリウム
水溶液に30min、綿糸にテンションがかからないように
浸漬させた。その後、酸中和、湯洗、水洗を行った。
水溶液に30min、綿糸にテンションがかからないように
浸漬させた。その後、酸中和、湯洗、水洗を行った。
【0025】比較例5 比較例4で綿糸を固定し、水酸化ナトリウム水溶液に浸
漬した。
漬した。
【0026】実施例1〜3、比較例1〜5の方法で加工
された綿糸を天竺に編み立てた後、漂白、染色、仕上を
実施した。これらの仕上がった布帛について、上記の測
定、評価を実施した。その結果を表1に示す。
された綿糸を天竺に編み立てた後、漂白、染色、仕上を
実施した。これらの仕上がった布帛について、上記の測
定、評価を実施した。その結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1より、T1C(21.5、44.7、95.5)の構成
比が70%以上、バリウム活性数が170以上のとき、ハリ・
コシが有りソフト感の有る風合いを有し、染色性に優れ
た綿繊維含有繊維製品であることがわかる。
比が70%以上、バリウム活性数が170以上のとき、ハリ・
コシが有りソフト感の有る風合いを有し、染色性に優れ
た綿繊維含有繊維製品であることがわかる。
【0029】
【発明の効果】本発明はハリ・コシが有りソフト感の有
る風合いを有し、染色性に優れた綿繊維含有繊維および
その製品を提供することができる。
る風合いを有し、染色性に優れた綿繊維含有繊維および
その製品を提供することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 セルロ−スのβ-1,4−グルコシドの化学
式の内、C1位炭素のCP/MAS固体13C-NMRによる13Cスピン
−格子緩和時間(T1C) の減衰挙動が9成分の異なるT
1C ( 2.14sec, 4.57sec, 9.77sec, 20.9sec, 44.7sec,
98.5sec, 204sec, 437sec,および933sec )からなるとし
た場合、T1Cが20.9sec, 44.7sec, 95.5secの成分の総和
が70%以上であり、バリウム活性数が170以上である綿繊
維を含有することを特徴とする綿繊維含有繊維構造物。 - 【請求項2】 前記綿繊維が少なくとも25重量%のアル
カリ膨潤剤水溶液で処理されていることを特徴とする請
求項1記載の綿繊維含有繊維構造物。 - 【請求項3】 請求項1の繊維構造物が紡績糸であり、
該紡績糸を用いた繊維製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28453099A JP2001115375A (ja) | 1999-10-05 | 1999-10-05 | 綿繊維含有繊維構造物及び繊維製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28453099A JP2001115375A (ja) | 1999-10-05 | 1999-10-05 | 綿繊維含有繊維構造物及び繊維製品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001115375A true JP2001115375A (ja) | 2001-04-24 |
Family
ID=17679671
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28453099A Pending JP2001115375A (ja) | 1999-10-05 | 1999-10-05 | 綿繊維含有繊維構造物及び繊維製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001115375A (ja) |
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1999
- 1999-10-05 JP JP28453099A patent/JP2001115375A/ja active Pending
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