JP2001131834A - 紡績装置 - Google Patents

紡績装置

Info

Publication number
JP2001131834A
JP2001131834A JP2000122399A JP2000122399A JP2001131834A JP 2001131834 A JP2001131834 A JP 2001131834A JP 2000122399 A JP2000122399 A JP 2000122399A JP 2000122399 A JP2000122399 A JP 2000122399A JP 2001131834 A JP2001131834 A JP 2001131834A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spinning
spinning nozzle
guide shaft
hollow guide
turning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000122399A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Mori
森  茂樹
Tsutomu Megata
努 目片
Osamu Hirao
修 平尾
Noboru Nakayama
昇 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Machinery Ltd filed Critical Murata Machinery Ltd
Priority to JP2000122399A priority Critical patent/JP2001131834A/ja
Publication of JP2001131834A publication Critical patent/JP2001131834A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中空ガイド軸体部と紡績ノズル部との正確且
つ安定した合体分離を実現し、不良糸の生成を未然に防
止する。 【解決手段】 本発明は、紡績方向上流側から順にドラ
フト部2、紡績ノズル部3及び中空ガイド軸体部4を備
えた紡績装置1であって、上記中空ガイド軸体部4に旋
回アーム40を設け、その旋回軸41回りに上記中空ガ
イド軸体部4を円弧運動させることにより、上記中空ガ
イド軸体部4を上記紡績ノズル部3に対し近接・離反さ
せるようにしたものである。旋回方式なのでガタが皆無
となり、正確且つ安定した合体分離を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紡績糸を生成するた
めの紡績装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に紡績装置は、ケンスから送られて
くるスライバをドラフト部で延伸して繊維束とし、これ
を紡績ノズル部での旋回空気流及び中空ガイド軸体部で
実撚り状に紡績糸を生成するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、紡績ノズル
部と中空ガイド軸体部との間には旋回流で実撚りするた
めの狭い隙間があるが、この隙間に風綿が堆積したり詰
まったりして紡績不能に陥ることがある。そこでこれを
事後的に或いは定期的に除去できるよう、中空ガイド軸
体部と紡績ノズル部とは合体・分離或いは開閉できるよ
うになっている。
【0004】図4に示すように従来(特開平8-218233号
公報)は、シリンダaの伸縮により中空ガイド軸体部b
が直線状ガイドロッドcに沿って直線移動し、紡績ノズ
ル部dに対し近接・離反できるようになっている。しか
し、この直線移動方式だとガイドロッドcの摺動部に比
較的大きなガタがあるため、接近或いは合体時に芯ズレ
を起こし易い欠点がある。
【0005】かかる構造では、中空ガイド軸体部又は紡
績ノズル部の一方にガイドロッドが固定され、他方にガ
イドロッドの摺動穴が設けられ、ガイドロッドが摺動穴
内を軸方向に移動することで中空ガイド軸体部の直線移
動を生じさせる。構造上、ガイドロッドには風綿が付着
しやすく、その付着状態でも摺動を許容するため、ガイ
ドロッドと摺動穴との間には比較的大きな隙間(ガタ)
を設けるようにしている。
【0006】中空ガイド軸体部及び紡績ノズル部はクリ
ーニング後、互いに接近されて嵌合密着により合体され
るが、上記ガタがあると互いの芯が合いにくく、嵌合不
十分となったり、斜めに嵌合(いわゆる噛み込んだ状
態)されたりすることがある。こうなると嵌合部で隙間
が生じ、風綿堆積によるノズルエアーの排気が不充分と
なり、所望の旋回流が得られなくなって不良糸ができた
りする。また合体後にできる紡績のための隙間形状や糸
道等が厳密に定められており、嵌合が正確に行われない
とノズルと中空ガイド軸体との位置関係が変化し、所望
の旋回流が得られなかったり、繊維の引っ掛かりが生じ
たりして、弱糸や不良糸が生成されてしまう。
【0007】また、従来のものは紡績ノズル部を直接的
に移動させる駆動手段を有しないため、厳密には動いて
いてもその移動量は小さなものであり、繊維が巻き付い
てゴムローラであるフロントトップローラを破損させる
こともある。
【0008】そして、ピーシング糸継ぎするときに紡績
ノズル部から出た種糸を紡績ノズル部に押し付けて種糸
にテンションを付与するための把持部材が、種糸の糸通
しを邪魔したり、フロントローラ近傍から出た繊維が把
持部材に遮られて堆積し、正常な紡績が行えない事態が
発生し易いという課題があった。
【0009】本発明は、中空ガイド軸体部と紡績ノズル
部との正確且つ安定した合体分離を実現し、不良糸の生
成を未然に防止すると共に、安定してピーシングの行え
る紡績装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、紡績方向上流
側から順にドラフト部、紡績ノズル部及び中空ガイド軸
体部を備えた紡績装置であって、上記中空ガイド軸体部
を旋回部材に取り付け、その旋回軸回りに上記中空ガイ
ド軸体部を円弧運動させることにより、上記中空ガイド
軸体部を上記紡績ノズル部に対し近接・離反させるよう
にしたものである。
【0011】ここで、上記紡績ノズル部が上記中空ガイ
ド軸体部の旋回部材とは異なる別の旋回部材に取り付け
られ、その旋回軸回りに上記紡績ノズル部が円弧運動す
ることにより、上記紡績ノズル部が上記ドラフト部に対
し近接・離反するのが好ましい。
【0012】また、上記中空ガイド軸体部の旋回部材の
旋回軸と、上記紡績ノズル部の別の旋回部材の旋回軸と
が同軸に位置されるのが好ましい。
【0013】また、上記中空ガイド軸体部の旋回部材を
旋回駆動するための駆動手段と、該旋回部材の旋回に追
従して上記別の旋回部材を旋回させるべく、これらを互
いに連結して接近方向に付勢する付勢手段と、上記紡績
ノズル部の上記ドラフト部に対する離反方向の移動を所
定位置で規制すべく上記別の旋回部材に当接するストッ
パ手段とをさらに備えるのが好ましい。
【0014】また、本発明は、ドラフト部に近接した紡
績位置と離れた退避位置との間で移動可能に設けられた
紡績ノズル部と、この紡績ノズル部に合体した紡績位置
と離れた退避位置との間で移動可能に設けた中空ガイド
軸体部とを備えた紡績装置において、上記紡績ノズル部
を直接的に移動させる駆動手段、即ち上記紡績ノズル部
に連結された駆動手段を備えたものである。
【0015】そして、上記駆動手段で上記紡績ノズル部
と上記中空ガイド軸体部を直接的に移動させると更によ
い。即ち、駆動手段を紡績ノズル部及び中空ガイド軸体
部の両者に連結し、その共通の駆動手段により両者を移
動させると更によい。例えば、紡績ノズル部と中空ガイ
ド軸体部とをそれぞれ別個の移動部材に取り付け、駆動
手段を両移動部材に連結し、退避位置において紡績ノズ
ル部の移動を規制するストッパを備え、駆動手段によ
り、紡績ノズル部が紡績位置から退避位置まで移動する
間は両移動部材を一体的に移動させると共に、紡績ノズ
ル部が退避位置に達した後は、ストッパにより紡績ノズ
ル部の移動が規制され退避位置に保持された状態で、中
空ガイド軸体部を退避位置まで移動させるようにするこ
とが好ましい。これにより、紡績ノズル部と中空ガイド
軸体部とに共通の駆動手段を用いて、簡単な構成により
両者の安定した移動が可能となる。
【0016】また、上記紡績ノズル部に逆通しして引き
出した種糸を紡績ノズル部との間に挟んで把持する把持
部材を備えたものとするとよい。
【0017】上記把持部材は、種糸の出口を高さ方向に
横切るように上下動自在に上記紡績ノズル部に設けられ
るものとすることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳述する。
【0019】図3は本発明に係る紡績装置の全体を概略
的に示している。図示するように紡績装置1は、紡績方
向上流側から順にドラフト部2、紡績ノズル部3及び中
空ガイド軸体部4を備えて主に構成される。中空ガイド
軸体部4の下流側には糸送り部5、サクション部6、糸
欠陥検出部7及び糸巻取部8が順次備えられる。
【0020】ドラフト部2は、ケンス9から送られてく
るスライバ10を延伸して細い繊維束11にするための
ものであり、バックローラ12、サードローラ13、エ
プロンベルト14を装架したミドルローラ15及びフロ
ントローラ16の4つのローラから構成されている。
【0021】紡績ノズル部3及び中空ガイド軸体部4は
後述する構成により、繊維束11に撚りを与えて実撚り
状の紡績糸17を生成する部分である。糸送り部5は、
デリベリローラ18及びこれに近接自在なニップローラ
19とで紡績糸17を挟んで下流側に送る。この送られ
た紡績糸17が糸巻取部8でパッケージ20に巻き取ら
れる。
【0022】図2に紡績ノズル部3と中空ガイド軸体部
4との構成を詳細に示す。両部の間には狭い隙間、即ち
紡績室21と旋回流排出路22とが区画形成されてお
り、特に紡績室21内でフロントローラ16から送られ
てくる繊維束(図示せず)に旋回流を作用させ、無撚り
の短繊維の集合体である繊維束から実撚り状の紡績糸を
生成するようになっている。
【0023】紡績ノズル部3はノズルハウジング23と
これに固定支持されたニードルホルダ24とを備える。
ニードルホルダ24には、フロントローラ16から送ら
れてくる繊維束(図示せず)を導入する案内孔25と、
案内孔25から排出された繊維束を中空ガイド軸体26
の中心孔27に案内するためのニードル28とが設けら
れる。ノズルハウジング23には、紡績室21内(中空
ガイド軸体26の先端付近)の圧空による旋回流を生じ
させるための複数の旋回ノズル29が設けられる。それ
故この旋回流が、繊維束をニードル28に巻き付けなが
ら各繊維の後端を繊維束から分離させつつ、中空ガイド
軸体26の中心孔27へと順次送ることになる。分離さ
れた繊維後端は、反転して中空ガイド軸体26の先端部
に巻き付きつつ旋回し、中心孔27内に引き込まれる繊
維の周囲に巻き付いて実撚り状の紡績糸が生成される。
旋回流はテーパ状の旋回流排出路22を通じて排出され
る。旋回流排出路22は中空ガイド軸体26のテーパ状
先端部30とノズルハウジング23のテーパ穴31との
間に区画形成される。
【0024】中空ガイド軸体部4は、前記中空ガイド軸
体26と、この中空ガイド軸体26を固定支持する保持
部材27とを備える。中空ガイド軸体26はその中心孔
27を通じて実撚り状の紡績糸(図示せず)を順次下流
側(図の左側)に送るようになっている。中心孔27は
下流方向に至るにつれ順次拡径されている。
【0025】ここでは中空ガイド軸体26の中心孔27
内においても圧空による旋回流を発生させる。即ち、中
心孔27の接線方向に開口する複数の第二旋回ノズル孔
32が設けられる。これら第二旋回ノズル孔32から圧
空を噴出すると、下流側の方が径が大きくなっているの
で、中心孔27内を旋回しながら下流側に向かう旋回流
が生じ、当該旋回流領域が上流側より負圧となるため、
紡績糸が引き込まれながら下流側へと送られる。この旋
回流は先の旋回ノズル29による旋回流と逆回りであ
る。このため、互いに逆方向の旋回ノズルにより紡績糸
を製造する公知の紡績技術により、緩い仮撚り状態の繊
維束が結束繊維状に紡績されながら中空ガイド軸体26
から排出されることとなる。尚、第二旋回ノズル孔32
は必ずしも旋回流を生じさせるものである必要はなく、
中心孔27内に吸引流を発生させるものであればよい。
【0026】圧空は、圧空入口33から中空ガイド軸体
26内部の圧空通路34を通じて第二旋回ノズル孔32
へと供給される。
【0027】ここで、ノズルハウジング23と保持部材
27とは挿抜可能に嵌合接続され、互いに合体・分離で
きるようになっている。即ち、保持部材27に嵌合凸部
35とフランジ面36とが設けられ、ノズルハウジング
23にもそれらに対応した嵌合穴37とフランジ面38
とが設けられる。図示するように合体時は嵌合凸部35
が嵌合穴37に嵌合し、フランジ面36,38同士が密
着する。逆に分離時は嵌合凸部35が嵌合穴37から抜
き出される。
【0028】合体時、紡績ノズル部3と中空ガイド軸体
部4との間に狭い隙間である紡績室21及び旋回流排出
路22ができる。特にこれらの形状が旋回流及び紡績に
多大な影響を及ぼすため、合体時の紡績ノズル部3と中
空ガイド軸体部4との相対位置関係は常に正確且つ一定
でなければならない。また嵌合部に隙間ができると、そ
の隙間に繊維が引っ掛かって堆積し紡績に悪影響を及ぼ
す。さらに紡績室21の各部材の相対位置が変化すると
糸道がズレ、不良糸ができてしまう。こういった意味
で、紡績ノズル部3と中空ガイド軸体部4との合体、嵌
合接続は常に正確に、安定して行われなければならな
い。なお、正確な合体が行われると中空ガイド軸体26
とテーパ穴31とが芯ズレのない同軸状態となる。
【0029】合体時、紡績ノズル部3と中空ガイド軸体
部4との間には、比較的広い隙間である吸引通路39も
できる。これは後述の吸引部材を介して負圧を導入し、
紡績時に旋回流排出路22から排出された空気流及び風
綿を吸引排出する。
【0030】ところで、紡績中、紡績室21特に中空ガ
イド軸体26の中心孔27入口に風綿が詰まることがあ
る。これを除去しクリーニングするため、ノズルハウジ
ング23と保持部材27、即ち紡績ノズル部3と中空ガ
イド軸体部4が合体・分離できるようになっているので
ある。この合体・分離は以下のようにして両部を近接・
離反させることで行う。
【0031】図1に示すように、中空ガイド軸体部4の
下部に鉛直方向に延びる第一旋回アーム40が設けら
れ、第一旋回アーム40の下端部が旋回軸41に図示し
ない軸受を介して回転自在に支持される。この第一旋回
アーム40が本発明にいう中空ガイド軸体部の旋回部材
をなしている。一方、紡績ノズル部3の下部にも鉛直方
向に延びる第二旋回アーム42が設けられ、第二旋回ア
ーム42の下端部が上記旋回軸41に図示しない軸受を
介して回転自在に支持される。この第二旋回アーム42
が本発明にいう紡績ノズル部の別の旋回部材をなしてい
る。これらアーム40,42は独立に旋回動作可能で、
紡績ノズル部3と中空ガイド軸体部4とは互いに開閉す
ることができる。
【0032】両アーム40,42には、これらを互いに
接近方向(閉方向)に付勢する付勢手段としてのスプリ
ング43が掛け渡されている。スプリング43の一端は
第二旋回アーム42の途中に係止され、スプリング43
の他端は第一旋回アーム40から水平方向後方に延出す
るレバー部44の先端に係止される。
【0033】このレバー部44の先端には起立状態で配
置された駆動手段としてのエアシリンダ45の伸縮ロッ
ド46が接続される。エアシリンダ45は複動式で、そ
の下端部が支持軸47に回転自在に支持されており、傾
動可能である。またエアシリンダ45は速度制御機構に
より比較的低速で伸縮動作するようになっている。
【0034】上記旋回軸41と支持軸47とは紡績装置
の固定フレーム48に連結され、位置が固定される。ま
た固定フレーム48にストッパ手段としてのストッパ部
材49がボルト50により位置調節可能に取り付けられ
ている。
【0035】なお、紡績ノズル部3に、先の吸引通路3
9と連通する吸引部材51が設けられる。吸引部材51
は管状で図示しない負圧源から負圧を常時供給される。
また、紡績ノズル部3の前面部にも管状のダストコレク
タ52が設けられ、紡績ノズル部3の前面部付近で落下
する風綿を吸引除去できるようになっている。吸引部材
51、ダストコレクタ52はともに可撓性を有してお
り、紡績ノズル部3の移動に追従できるようになってい
る。このように、吸引部材51、ダストコレクタ52の
吸引口と紡績ノズル部3との相対位置関係を一定にした
ので、常に確実な風綿回収が行える。
【0036】かかる構成においては、実線で示すエアシ
リンダ45の伸張時に中空ガイド軸体部4と紡績ノズル
部3とが合体される。
【0037】一方、この状態からエアシリンダ45が収
縮されると、第一旋回アーム40が図の反時計回りに旋
回駆動され、これに伴って上端の中空ガイド軸体部4が
旋回軸41回りに円弧運動しつつ後方に移動する。そし
て第二旋回アーム42がスプリング43により第一旋回
アーム40側に引っ張られているので、第一旋回アーム
40の旋回動作に追従して第二旋回アーム42が反時計
回りに旋回し、紡績ノズル部3も旋回軸41回りに円弧
運動しつつ後方に移動する。エアシリンダ45の収縮が
比較的低速なので、両アーム40,42の旋回動作は比
較的低速で行われる。
【0038】やがて第二旋回アーム42がストッパ部材
49に当たると第二旋回アーム42の旋回及び紡績ノズ
ル部3の移動が停止する。しかし、それでもなおエアシ
リンダ45の収縮動作は継続される。このため第一旋回
アーム40がさらに旋回され、同時に中空ガイド軸体部
4も後方に移動される。この時点で中空ガイド軸体部4
が紡績ノズル部3から離反され、これらが互いに分離さ
れる。こうして仮想線で示すようにエアシリンダ45が
最大量収縮されると、第一旋回アーム40の旋回動作及
び中空ガイド軸体部4の後方移動が停止する。第二旋回
アーム42がストッパ部材49に当たった後はスプリン
グ43がシリンダ力により引き伸ばされ、このスプリン
グ43の引張力により第二旋回アーム42がストッパ部
材49に押し付けられる。よって紡績ノズル部3のガタ
つきが防止される。
【0039】こうして中空ガイド軸体部4を紡績ノズル
部3から離反分離できるので、紡績室21や中空ガイド
軸体26の中心孔27入口に詰まった風綿を手等で取り
出して除去できる。また、紡績ノズル部3もドラフト部
2のフロントローラ16(特にそのニップ点)から離反
されるので、これらの間に溜まった風綿も除去できる。
紡績ノズル部3は従来も離反できるようになっていた
が、ここでの離反ストロークは第二旋回アーム42の旋
回を利用して従来よりも大きく取られている。よって除
去作業は従来より容易且つ確実に行える。紡績ノズル部
3の離反ストロークはストッパ部材49の位置を変える
ことにより容易に調節でき、その調節量も比較的大き
い。
【0040】なお、クリーニングを終えたらエアシリン
ダ45を伸張させればよい。こうすると前記と逆の動作
により、第一旋回アーム40と第二旋回アーム42とが
図の時計回りに旋回し、中空ガイド軸体部4が紡績ノズ
ル部3に接近、合体する。
【0041】このように、かかる構成においては、中空
ガイド軸体部4が旋回軸41回りに円弧運動して紡績ノ
ズル部3に対し近接・離反するのが特徴である。これは
従来の直線移動方式に比べ有利である。何故ならかかる
旋回方式だと、本実施形態のように軸受部に耐風綿性の
高い軸受を採用でき、ガタを皆無とすることができるか
らである。また軸受の場合、たとえ風綿が噛み込んだと
しても回転性はそれ程低下しない。従って中空ガイド軸
体部4を常に同じ軌跡で移動させることができ、合体時
にも紡績ノズル部3に対し常に正確に近接させ、芯ズレ
なく合体(嵌合)させることができる。そして合体後の
相対位置が常に一定となることから、所望の紡績性能を
常に確保でき、不良糸の生成も未然に防止される。
【0042】本実施形態では中空ガイド軸体部4と紡績
ノズル部3とを円弧運動させるため、比較的長い第一旋
回アーム40と第二旋回アーム42とを用いている。こ
うすると円弧運動の軌跡が直線に近くなり、両部の直線
的な嵌合が安定して行えるようになる。逆にいえば、本
実施形態では、紡績ノズル部3に対する中空ガイド軸体
部4の合体・分離動作時、中空ガイド軸体26の先端部
がニードル28及びノズルハウジング23に干渉しない
ようにするため、このような直線的な嵌合が可能となる
ように第一旋回アーム40と第二旋回アーム42との長
さが設定されている。
【0043】本実施形態では、共通の旋回軸41回りに
第一旋回アーム40と第二旋回アーム42とを旋回さ
せ、中空ガイド軸体部4と紡績ノズル部3とを円弧運動
させている。こうすると両部の相対位置関係が変化せ
ず、各部毎の旋回軸を別々の位置に設ける場合に比べ正
確な合体分離動作が可能となる。このように、第一旋回
アーム40の旋回軸と第二旋回アーム42の旋回軸とは
同軸に位置させるのがよい。
【0044】また、紡績ノズル部3を直接的に移動させ
る駆動手段たるエアシリンダ45を備えるため、紡績ノ
ズル部3を大きく移動させることができ、フロントロー
ラ16近傍のクリーニングを良好に行うことができ、フ
ロントローラ16への繊維の巻き付きを防ぐことができ
る。
【0045】そして、エアシリンダ45で紡績ノズル部
3と中空ガイド軸体部4を直接的に移動させるため、簡
易な構造とすることができ、紡績ノズル3と中空ガイド
軸体部4の合体を確実に行うことができ、隙間発生によ
る繊維の詰まりが無くなり、常に良好なエアの流れを維
持して良好な紡績を行うことができる。
【0046】本発明の実施の形態は他にも様々なものが
考えられる。例えばエアシリンダ45はモータ等他の装
置に置換することもできる。
【0047】次に他の実施の形態について述べる。
【0048】ここで述べる実施の形態は、上述の紡績装
置1をピーシング糸継ぎに対応させるために、第一旋回
アーム40などの中空ガイド軸体部4の付帯構造と、第
二旋回アーム42などの紡績ノズル部3の付帯構造とに
ついて変更を加えたものであり、他の構成については上
述の実施の形態と同様である。
【0049】なお、本実施の形態は紡績装置は公知のも
のと同様に複数台併設されてなるものであり、それぞれ
の紡績装置に沿ってピーサー(図示せず)が走行自在に
設けられている。
【0050】図5に示すように、紡績ノズル部3は、紡
績装置本体60に旋回軸61を介して回動自在に設けら
れた第二旋回アーム(旋回部材)62の回動先端に設け
られている。
【0051】第二旋回アーム62は側面視L字状に形成
されており、後述する第一旋回アーム(旋回部材)63
の側へ向けて延びる下端部の先端近傍を旋回軸61に枢
支されている。
【0052】第二旋回アーム62は、紡績ノズル部3の
回動軌跡を直線に近づけるように十分に長く形成されて
いる。
【0053】また、第二旋回アーム62は、旋回軸61
に枢支される下部64を二股に別れるように形成されて
いる。
【0054】そして、紡績ノズル部3は、第二旋回アー
ム62が旋回軸61を中心に揺動することにより、フロ
ントローラ16に近接した紡績位置と離れた退避位置と
の間でほぼ直線状に移動可能になっている。
【0055】中空ガイド軸体部4は、第二旋回アーム6
2と共に旋回軸61に枢支された第一旋回アーム63の
回動先端に設けられている。第一旋回アーム63は、側
面視直線状に形成されており、下部を第二旋回アーム6
2の下部に形成された二股の間に挟まれて旋回軸61に
枢支されている。
【0056】第一旋回アーム63は、中空ガイド軸体部
4の回動軌跡を直線に近づけるように第二旋回アーム6
2同様十分に長く形成されている。
【0057】そして、中空ガイド軸体部4は、第一旋回
アーム63が旋回軸61を中心に揺動することにより、
紡績ノズル部3に合体した紡績位置と離れた退避位置と
の間で移動可能になっている。
【0058】また、第一旋回アーム63と第二旋回アー
ム62は、引張バネ65を介して互いに離間可能に連結
されている。引張バネ65は、伸張可能なコイルバネか
らなり、常時中空ガイド軸体部4と紡績ノズル部3を合
体させておくように弾性付勢するようになっている。
【0059】第一旋回アーム63には、紡績ノズル部3
と中空ガイド軸体部4を直接的に移動させるための駆動
手段たる流体シリンダ66が連結されている。
【0060】流体シリンダ66は、具体的にはエアシリ
ンダからなり、一端を第一旋回アーム63の中間に回動
自在に連結されると共に、他端を紡績装置本体60に回
動自在に連結されている。
【0061】流体シリンダ66は、伸縮することで第一
旋回アーム63を回動させ、かつ、第一旋回アーム63
に引張バネ65を介して連結された第二旋回アーム62
も回動させ、中空ガイド軸体部4と紡績ノズル部3を直
接的に移動させるようになっている。
【0062】また、第二旋回アーム62には、ピーシン
グ時に紡績ノズル部3に逆通しして引き出した種糸67
を吸引管68のある下方へ吹き流すためのエアシャワー
管69と、紡績ノズル部3から引き出された種糸67を
紡績ノズル部3との間に挟んで把持するための把持部材
70とが設けられている。
【0063】吸引管68は、常にフロントローラ16の
下方に近接して位置されるように紡績装置本体60に固
定されている。
【0064】把持部材70は、板バネからなり、紡績ノ
ズル部3との間に挟んだ種糸67が引かれるときに種糸
67に適度な張力を付与するようになっている。把持部
材70は、連動アーム71を介して紡績ノズル部3の一
側に回動自在に取り付けられており、種糸67の出口
(繊維束の入口)72を高さ方向に横切るように上下動
自在となっている。
【0065】連動アーム71は、両端を紡績ノズル部3
の一側から延長させており、連動アーム71の一端には
把持部材70が設けられている。連動アーム71の他端
には第二旋回アーム62に向かい合う第一旋回アーム6
3の重合面に沿って転動するガイド輪73が設けられて
いる。
【0066】連動アーム71の他端側には連動アーム7
1の他端側を下方へ引張するためのスプリング74の一
端が連結されている。スプリング74の他端は、第二旋
回アーム62の側面にピン75を介して連結されてい
る。
【0067】また、第一旋回アーム63の上部には、上
方に突起するガイド板76が設けられており、第一旋回
アーム63の回動先端と第二旋回アーム62の回動先端
が近接したときにガイド輪73を上方に逃がすようにな
っている。
【0068】そして、上述の実施の形態と同様に固定フ
レーム(図示せず)には、第二旋回アーム62の回動を
止めるためのストッパ手段としてのストッパ部材49が
位置調節可能に取り付けられると共に、第一旋回アーム
63の回動を止めるためのストッパ板77が取り付けら
れている。
【0069】次に、作用を述べる。
【0070】図6に示すように、通常に紡績している状
態では、中空ガイド軸体部4は、紡績ノズル部3に合体
されており、フロントローラ16から送られてくる繊維
束78に旋回流(図示せず)を与え、実撚り状の紡績糸
を生成する。
【0071】このとき、ガイド輪73はガイド板76に
接しており、把持部材70を紡績ノズル部3の下部に、
糸道に近接して押し付けた状態になっている。
【0072】糸切れが発生すると、図5に示す流体シリ
ンダ66が伸張され、図7に示すように、第一旋回アー
ム63と第二旋回アーム62がフロントローラ16から
離れる方向に回動される。これにより、紡績ノズル部3
と中空ガイド軸体部4が直接的に移動される。
【0073】第二旋回アーム62は、ストッパ部材49
に当たると回動を止められる。
【0074】図8に示すように、この後、第一旋回アー
ム63は、図5に示す引張バネ65を引き伸ばしながら
更に回動され、中空ガイド軸体部4を紡績ノズル部3か
ら分離させる。第一旋回アーム63はストッパ板77に
当たると回動を止められる。
【0075】紡績ノズル部3の上方に設けられたエアシ
ャワー管69からエアシャワーを噴射し、紡績ノズル部
3のクリーニングを行う。
【0076】クリーニングが終了したら流体シリンダ6
6が縮退され、紡績ノズル部3と中空ガイド軸体部4が
それぞれ元の紡績位置に戻る。そして、図示しないピー
サーの到着を待つ。
【0077】ピーサーが到着すると、再び流体シリンダ
66が伸張され、中空ガイド軸体部4が紡績ノズル部3
から分離される。中空ガイド軸体部4が紡績ノズル部3
から分離されるとき、ガイド輪73は第一旋回アーム6
3からの拘束を徐々に解かれ、スプリング74の引張力
によって連動アーム71が徐々に回動される。この連動
アーム71の回動により、把持部材70は、種糸67の
出口72を上下に横切るように徐々に上方に移動する。
【0078】そして、スプリング74が完全に縮んだと
き、把持部材70は、種糸67の出口72の上方に移動
されている。
【0079】ピーサーにより、パッケージ20側の種糸
67が糸搬送部材を構成する糸送りローラ79に保持さ
れて、ニップローラ19とデリベリローラ18間を通さ
れた状態で中空ガイド軸体部4の糸排出側まで搬送され
る。
【0080】図9に示すように、種糸67は、糸送りロ
ーラ79の回転により中空ガイド軸体部4へ向かって送
られつつ、中心孔(図示せず)の入口に向かう図示しな
い空気流と協動して、中空ガイド軸体部4内に紡績方向
と逆方向に挿通される。
【0081】また、中空ガイド軸体部4内に逆通しされ
た種糸67は、エアシャワー管69からのエアシャワー
による空気流によって紡績ノズル部3にも逆通しされる
と共に、流体シリンダ66の縮退により、中空ガイド軸
体4と紡績ノズル部3とが合体し、紡績ノズル部3の種
糸出口から所定長さの種糸67が垂れ下がった状態とな
る。
【0082】図10に示すように、中空ガイド軸体部4
及び紡績ノズル部3を逆通しされて、紡績ノズル部3か
ら出た種糸67は、エアシャワー管69から噴射される
エアシャワーに吹き流されて下方の吸引管68へ案内さ
れ、吸引管68内に吸引される。
【0083】このとき、把持部材70はまだスプリング
74の力により紡績ノズル部3の種糸出口より上方に保
持されており、把持部材70が種糸67の邪魔をするこ
とはなく、安定して糸通しすることができる。
【0084】種糸67の逆通しが完了した後、流体シリ
ンダ66の縮退により中空ガイド軸体部4が紡績ノズル
部3に接近すると、第一旋回アーム63の重合面80が
ガイド輪73に当たり、ガイド輪73を上方へ押す。連
動アーム71は、スプリング74を引き伸ばしながら回
動され、把持部材70を下方へ回動させる。
【0085】図11に示すように、把持部材70は、下
方へ回動されるとき、紡績ノズル部3の種糸出口72を
下方に横切るように円弧状に移動し、紡績ノズル部3の
下部に押し付けられる。
【0086】この際、把持部材70は、紡績ノズル部3
から吸引管68へ向けて延びる種糸67に確実に掛か
り、種糸67を紡績ノズル部3の下部との間に弾性的に
挟み込む。
【0087】この後、流体シリンダ66の縮退が完了し
て紡績ノズル部3と中空ガイド軸体部4が所定の紡績位
置に戻ると、ドラフト部2が駆動され、フロントローラ
16からドラフトされた繊維束78が送り出される。
【0088】図12に示すように、繊維束78の先端部
分は、エアシャワー管69から噴射されるエアシャワー
に吹き流されて下方の吸引管68へ案内され、吸引除去
される。エアシャワー管69はこの後直ちに停止され
る。
【0089】そして、糸送りローラ79が糸道から開放
されると共に、ニップローラ19とデリベリローラ18
とによる種糸67の巻取方向への走行が開始され、紡績
ノズル部3内での旋回空気流の噴射が再駆動される。
【0090】ドラフト部2から送られた繊維束78は、
紡績ノズル部3内に引き込まれ、巻取方向に走行される
種糸67に巻き付きながらピーシング糸継ぎが行われ
る。
【0091】このとき、種糸67は解繊された状態にあ
る。また、種糸67は、把持部材70と紡績ノズル部3
との間に挟まれているため、種糸67には10グラム程
度のテンションがかかっている。
【0092】このため、吸引管68から紡績ノズル部3
へ向かう種糸67が大きく振り回されることはなく、繊
維束78が種糸67に安定して巻き付くことができ、継
ぎ目の形態を凸凹のない一定の太さに安定させることが
できる。
【0093】そして、これにより継目の強度を安定して
高くすることができ、品質の高い糸を容易に生産するこ
とができる。
【0094】ピーシングが完了すると、継ぎ目に続く繊
維束78に対して通常の紡績が行われ実撚り状の糸が生
成される。
【0095】このように、紡績ノズル部3に逆通しして
引き出した種糸67を紡績ノズル部3との間に挟んで把
持する把持部材70を備えたため、ピーシングすべく走
行を開始する種糸67に張力を付与することができ、継
ぎ目形態が良好なピーシングを行うことができる。尚、
走行開始直後の種糸67は、走行速度が紡績速度に到達
しておらず張力が低い状態にあるので、種糸67を弾性
的に把持することが大変有効である。
【0096】そして、第二旋回アーム62と第一旋回ア
ーム63を十分長く形成して、紡績ノズル部3と中空ガ
イド軸体部4の回動軌跡を直線に近づけ、かつ、流体シ
リンダ66で紡績ノズル部3と中空ガイド軸体部4を直
接的に大きく移動させるため、種糸67の糸通しを確実
に行うことができる。
【0097】また、紡績ノズル部3に、種糸67の出口
72を高さ方向に横切るように上下動自在に把持部材7
0を設けたため、確実に種糸67を捉えて紡績ノズル部
3との間に挟み込むことができると共に、紡績中に把持
部材70に風綿が堆積しても、把持部材70の移動によ
り、堆積した風綿を確実に除去することができる。
【0098】そして、紡績ノズル部3をフロントローラ
16から離すことにより、把持部材70もフロントロー
ラ16から離すことができ、常に良好にクリーニングす
ることができ、紡績中の繊維の堆積を回避することがで
きる。
【0099】また、紡績ノズル部3と中空ガイド軸体部
4の近接離間動作に連動させて把持部材70を上下させ
るように構成したため、具体的には、把持部材70を上
方に付勢し種糸出口72より上方に保持する付勢手段
(スプリング74)を有し、紡績ノズル部3に対する中
空ガイド軸体部4の合体動作により、付勢手段の付勢力
に抗して把持部材70を種糸出口72の上方から下方に
移動させると共に、第二旋回アーム62の一部(紡績ノ
ズル部3)に当接するようにしたため、特別なアクチュ
エータを使用することなく、必要なタイミングで確実に
種糸出口72から垂れ下がった種糸67を把持すること
ができる。
【0100】さらに、把持部材70を第二旋回アーム6
2に取り付けたので、糸種によって紡績装置本体60に
対する紡績ノズル部3の位置が変わる場合であっても、
把持部材70による種糸67の把持力を常に一定に維持
することができる。
【0101】なお、把持部材70は、上述の構成が好ま
しいが、これに限るものではない。
【0102】具体例を以下に述べる。
【0103】把持部材70、吸引管68以外の構成につ
いては上述と同じであるため説明を省く。上述のものと
同じものについては、同一符号を用いる。
【0104】図13及び図14に示すように、吸引管9
0は、紡績ノズルの繊維束78入口の下方に位置されて
上方に開口するように第二旋回アーム62に固定されて
おり、第二旋回アーム62の回動に追従するように可撓
性を有する。
【0105】把持部材91は、吸引管90の幅よりも長
く水平方向に延びる板バネからなり、両端に設けられた
支持部材92を介して紡績位置の紡績ノズル部3に圧着
するように紡績装置本体60に固定されている。
【0106】支持部材92は、把持部材91同様板バネ
からなり、把持部材91を紡績位置にある紡績ノズル部
3側に弾性付勢するようになっている。
【0107】糸切れが発生して流体シリンダ66が伸張
されると、第二旋回アーム62と共に第一旋回アーム6
3が回動され、紡績ノズル部3がフロントローラ16か
ら離間される。このとき、把持部材91は紡績装置本体
60に固定されているため動くことはなく、紡績ノズル
部3が把持部材91から離れる。
【0108】ピーサー(図示せず)によって種糸67が
送られ、その種糸67が中空ガイド軸体部4及び紡績ノ
ズル部3内を紡績方向と逆方向に挿通されると、流体シ
リンダ66が縮退され、中空ガイド軸体部4と紡績ノズ
ル部3とがフロントローラ16側へ向けて移動される。
【0109】紡績ノズル部3の種糸出口72から種糸6
7が出ると、種糸67は、エアシャワー管69から噴射
されるエアシャワーに案内されて下方にある吸引管90
の中に吸引保持される。
【0110】そして、流体シリンダ66が縮退されて中
空ガイド軸体部4と紡績ノズル部3が所定の紡績位置に
戻ると、種糸67は紡績ノズル部3の下部と把持部材9
1との間に挟まれる。
【0111】ドラフト装置から繊維束78が送られると
共に、ニップローラ19とデリベリローラ18とによる
種糸67の巻取方向への走行が開始されると、繊維束7
8は紡績ノズル部3内に吸い込まれ、種糸67に巻き付
く。
【0112】このとき、種糸67は把持部材91に挟ま
れて張力を付与されているため、上述の実施の形態と同
様に種糸67に繊維束78を安定して巻き付かせること
ができる。
【0113】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果が発揮される。
【0114】(1)中空ガイド軸体部と紡績ノズル部と
の正確且つ安定した合体分離が可能となる。
【0115】(2)不良糸の生成を未然に防止できる。
【0116】(3)ピーシングを安定して行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紡績装置の要部を示す縦断側面図である。
【図2】中空ガイド軸体部と紡績ノズル部との内部構造
を示す縦断側面図である。
【図3】紡績装置の全体斜視図である。
【図4】従来例を示す図である。
【図5】紡績装置の要部斜視図である。
【図6】紡績装置の要部概略説明図である。
【図7】図6の動作状態を示す概略説明図である。
【図8】図6の動作状態を示す概略説明図である。
【図9】図6の動作状態を示す概略説明図である。
【図10】図6の動作状態を示す概略説明図である。
【図11】図6の動作状態を示す概略説明図である。
【図12】図6の動作状態を示す概略説明図である。
【図13】紡績装置の要部側面図である。
【図14】図13のXIV −XIV 線矢視図である。
【符号の説明】
1 紡績装置 2 ドラフト部 3 紡績ノズル部 4 中空ガイド軸体部 40 第一旋回アーム(中空ガイド軸体部の旋回部材) 41 旋回軸 42 第二旋回アーム(紡績ノズル部の別の旋回部材) 43 スプリング(付勢手段) 45 エアシリンダ(駆動手段) 49 ストッパ部材(ストッパ手段) 61 旋回軸 62 第二旋回アーム(紡績ノズル部の別の旋回部材) 63 第一旋回アーム(中空ガイド軸体部の旋回部材) 66 流体シリンダ(駆動手段) 70 把持部材 91 把持部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平尾 修 京都府京都市伏見区竹田向代町136番地 村田機械株式会社本社工場内 (72)発明者 中山 昇 京都府京都市伏見区竹田向代町136番地 村田機械株式会社本社工場内 Fターム(参考) 4L056 AA14 AA19 BD13 BD87

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡績方向上流側から順にドラフト部、紡
    績ノズル部及び中空ガイド軸体部を備えた紡績装置であ
    って、上記中空ガイド軸体部を旋回部材に取り付け、そ
    の旋回軸回りに上記中空ガイド軸体部を円弧運動させる
    ことにより、上記中空ガイド軸体部を上記紡績ノズル部
    に対し近接・離反させるようにしたことを特徴とする紡
    績装置。
  2. 【請求項2】 上記紡績ノズル部が上記中空ガイド軸体
    部の旋回部材とは異なる別の旋回部材に取り付けられ、
    その旋回軸回りに上記紡績ノズル部が円弧運動すること
    により、上記紡績ノズル部が上記ドラフト部に対し近接
    ・離反する請求項1記載の紡績装置。
  3. 【請求項3】 上記中空ガイド軸体部の旋回部材の旋回
    軸と、上記紡績ノズル部の別の旋回部材の旋回軸とが同
    軸に位置される請求項2記載の紡績装置。
  4. 【請求項4】 上記中空ガイド軸体部の旋回部材を旋回
    駆動するための駆動手段と、該旋回部材の旋回に追従し
    て上記別の旋回部材を旋回させるべく、これらを互いに
    連結して接近方向に付勢する付勢手段と、上記紡績ノズ
    ル部の上記ドラフト部に対する離反方向の移動を所定位
    置で規制すべく上記別の旋回部材に当接するストッパ手
    段とをさらに備えた請求項2又は3記載の紡績装置。
  5. 【請求項5】 ドラフト部に近接した紡績位置と離れた
    退避位置との間で移動可能に設けられた紡績ノズル部
    と、該紡績ノズル部に合体した紡績位置と離れた退避位
    置との間で移動可能に設けた中空ガイド軸体部とを備え
    た紡績装置において、上記紡績ノズル部を直接的に移動
    させる駆動手段を備えたことを特徴とする紡績装置。
  6. 【請求項6】 上記駆動手段で上記紡績ノズル部と上記
    中空ガイド軸体部を直接的に移動させる請求項5記載の
    紡績装置。
  7. 【請求項7】 上記紡績ノズル部に逆通しして引き出し
    た種糸を紡績ノズル部との間に挟んで把持する把持部材
    を備えた請求項1〜6いずれかに記載の紡績装置。
  8. 【請求項8】 上記把持部材は、種糸の出口を高さ方向
    に横切るように上下動自在に上記紡績ノズル部に設けら
    れる請求項7記載の紡績装置。
JP2000122399A 1999-08-24 2000-04-18 紡績装置 Withdrawn JP2001131834A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000122399A JP2001131834A (ja) 1999-08-24 2000-04-18 紡績装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23722899 1999-08-24
JP11-237228 1999-08-24
JP2000122399A JP2001131834A (ja) 1999-08-24 2000-04-18 紡績装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001131834A true JP2001131834A (ja) 2001-05-15

Family

ID=26533109

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000122399A Withdrawn JP2001131834A (ja) 1999-08-24 2000-04-18 紡績装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001131834A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2949794A1 (en) * 2014-05-26 2015-12-02 Murata Machinery, Ltd. Spinning machine and spinning method
CN105274666A (zh) * 2014-05-26 2016-01-27 村田机械株式会社 纺纱机及纺纱方法
EP3663445A1 (de) * 2018-12-04 2020-06-10 Maschinenfabrik Rieter AG Spinndüse sowie verfahren zum reinigen derselben

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2949794A1 (en) * 2014-05-26 2015-12-02 Murata Machinery, Ltd. Spinning machine and spinning method
CN105133100A (zh) * 2014-05-26 2015-12-09 村田机械株式会社 纺纱机及纺纱方法
CN105274666A (zh) * 2014-05-26 2016-01-27 村田机械株式会社 纺纱机及纺纱方法
EP3663445A1 (de) * 2018-12-04 2020-06-10 Maschinenfabrik Rieter AG Spinndüse sowie verfahren zum reinigen derselben
CN111270359A (zh) * 2018-12-04 2020-06-12 里特机械公司 喷丝头及其清洁方法
CN111270359B (zh) * 2018-12-04 2023-01-17 里特机械公司 喷丝头及其清洁方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4801146B2 (ja) ジェット紡糸機における紡績再開法、並びに紡糸装置及びジェット紡糸機
US11753747B2 (en) Process for operating an air-jet spinning device, yarn guide channel and air-jet spinning machine comprising such a yarn guide channel
JP2013067475A (ja) 糸巻取機及び糸巻取ユニット
EP2573030B1 (en) Yarn winding machine
JPH0791707B2 (ja) 紡績装置における糸継方法および装置
JP3575470B2 (ja) 紡績方法及びその装置
JP2003166132A (ja) 紡績装置及び紡績方法
JP2001131834A (ja) 紡績装置
EP3378979A1 (en) Spinning machine
JP2001064831A (ja) 紡績機のクリーニング装置
JP3586753B2 (ja) 紡績機におけるピーシング方法及び同装置
JP3128040B2 (ja) 紡績機のピーシング装置
JP2943698B2 (ja) 糸寄装置
WO2016006240A1 (ja) 空気紡績装置及び紡績機
JP3456395B2 (ja) 紡績装置
JP4178779B2 (ja) 糸条捕捉案内用サクション部材及び糸条巻取機
JPH042830A (ja) 篠継方法及びこれに用いる篠継ヘッド
JPH08246273A (ja) ピーシング方法及びピーシング装置
JPH08246271A (ja) ピーシング方法及びピーシング装置
JP2001159035A (ja) 紡績機における糸吸引装置
JPH06287824A (ja) 紡績装置の糸継ぎ方法
JPH06287823A (ja) 紡績装置の糸継ぎ方法
JP2005042206A (ja) コアヤーン製造方法及びその装置
JPH037419Y2 (ja)
JPH11107066A (ja) 紡績機のピーシング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20040119