JP2005042206A - コアヤーン製造方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】芯繊維としてのマルチフィラメント糸C’、C”と鞘繊維としての繊維束Sとを合流し紡績することによりコアヤーンYを製造するコアヤーン製造方法において、前記マルチフィラメント糸の繊維束への供給開始時に、前記マルチフィラメント糸に仮撚りを施しながら、前記マルチフィラメント糸を、前記繊維束に合流させるようにしたものである。
【効果】マルチフィラメント糸を構成するマルチフィラメントがばらけて、その集合性が低下するようなことがないので、安定した状態で、マルチフィラメント糸を、繊維束に合流させることができる。従って、マルチフィラメント糸を、繊維束に合流させる際の成功率を向上させることができる。
【選択図】図3
【効果】マルチフィラメント糸を構成するマルチフィラメントがばらけて、その集合性が低下するようなことがないので、安定した状態で、マルチフィラメント糸を、繊維束に合流させることができる。従って、マルチフィラメント糸を、繊維束に合流させる際の成功率を向上させることができる。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチフィラメント糸からなる芯繊維の周囲に、短繊維からなる鞘繊維が巻き付いたコアヤーンを製造するコアヤーン製造方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、芯繊維としてのマルチフィラメント糸を、テンサー等の張力付与部材や芯繊維検知用センサーやエアサッカー等を介して、導糸管に導入し、導糸管から排出されたマルチフィラメント糸を、ドラフト装置のフロントローラーとセカンドローラーとの間に位置する、鞘繊維を構成する短繊維からなる繊維束に合流させ、その後、マルチフィラメント糸と繊維束とを旋回流発生装置に導入して、コアヤーンを製造するようにしたコアヤーン製造方法及びその装置が知られており、このようなコアヤーン製造方法及びその装置が、特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−69760号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のコアヤーン製造方法及びその装置においては、供給パッケージから引き出された芯繊維としてのマルチフィラメント糸が無撚り状態の場合に、マルチフィラメント糸が、繊維束に合流されるまでの間に、マルチフィラメント糸を構成するフィラメントがばらけて、フィラメントの集合性が低下し、マルチフィラメント糸を、繊維束に安定した状態で合流させることができず、コアヤーンの供給の成功率が低下し、糸継ぎ時等の紡績再開において、コアヤーンの生産性が低下するという問題があった。
【0005】
また、芯繊維として、複数本のマルチフィラメント糸を用いる場合に、複数のマルチフィラメント糸が、繊維束に合流されるまでの間に、マルチフィラメント糸同士がばらけたり、一部のマルチフィラメント糸がふらついたりして、複数のマルチフィラメント糸を、繊維束に安定した状態で合流させることができず、コアヤーンの供給の成功率が低下したり、糸継ぎ時等の紡績再開において、コアヤーンの生産性が低下するという問題があった。
【0006】
更に、糸継ぎの際に、導糸管に導入されているマルチフィラメント糸を、フロントローラー方向に送り出すエアサッカー部材が配設されているが、エアサッカー部材により吹き付けられる空気流により、マルチフィラメント糸を構成するマルチフィラメントがばらけたり、複数本のマルチフィラメント糸同士がばらけたり、或いは、複数本のマルチフィラメント糸のうちの一部のマルチフィラメント糸がふらついたりして、エアサッカー部材によるマルチフィラメント糸のフロントローラー方向への送り出しが、効果的に行われないという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、上述した従来のコアヤーン製造方法及びその装置が有する課題を解決することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、コアヤーン製造方法において、第1には、マルチフィラメント糸の繊維束への供給開始時に、マルチフィラメント糸に仮撚りを施しながら、マルチフィラメント糸を、繊維束に合流させるようにしたものであり、第2には、マルチフィラメント糸の繊維束への供給開始時に、芯繊維としての複数本のマルチフィラメント糸に仮撚りを施すことにより、少なくとも1本のマルチフィラメント糸に他のマルチフィラメント糸を絡めながら、複数本のマルチフィラメント糸を、繊維束に合流させるようにしたものである。
【0009】
また、本発明は、上述した目的を達成するために、コアヤーン製造装置において、第1には、マルチフィラメント糸に仮撚りを施す撚り掛け部材と、該撚り掛け部材の作動・停止タイミングを制御する制御手段とを配設したものであり、第2には、芯繊維としての前記複数のマルチフィラメント糸を集合させるガイド手段と、合流した複数本のマルチフィラメント糸に仮撚りを施し、互いを絡めるための撚り掛け部材と、該撚り掛け部材の作動・停止タイミングを制御する制御手段とを配設したものであり、第3には、撚り掛け部材を、1本又は複数本のマルチフィラメント糸に旋回気流を作用させる旋回気流発生手段により構成したものであり、第4には、旋回気流発生手段を、糸走行路と、糸走行方向に傾斜しつつ、糸走行路の壁面に開口する空気噴射孔とから構成したものである。
【0010】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものではない。なお、以下のコアヤーン製造方法及びその装置の説明において、芯繊維としてのマルチフィラメント糸や鞘繊維としての繊維束やコアヤーンの走行方向側を、下流或いは下流側と称し、走行方向に対して反対方向側を、上流或いは上流側と称する。
【0011】
コアヤーン製造装置は、図1に示されているように、大きく分けて、鞘繊維としての短繊維からなる繊維束から糸を生成する紡績部Iとコアヤーン巻取り部IIと芯繊維としてのマルチフィラメント糸を紡績部Iへ供給する芯繊維供給部IIIとから構成されている。
【0012】
紡績部Iは、図示されていないケンスから引き出される、短繊維からなる繊維束Sが挿入され案内されるトランペット1と、ドラフト部材2と、紡績部材3と、コアヤーン製造装置により製造されたコアヤーンYを挟持して送り出す、ニップローラー4aとデリベリローラー4bとからなるコアヤーン送り部材4とを有している。本実施例においては、ドラフト部材2は、バックローラー2aと、サードローラー2bと、エプロンベルト2c1が装架されたセカンドローラー2cと、フロントローラー2dとからなる4線式ドラフト部材として構成されている。
【0013】
紡績部材3としては、繊維束Sから糸を生成する種々の紡績部材を利用することができる。例えば、本出願人の先の出願である特許文献1や特許第3123517号公報や特開2001−146650号公報や特開2002−339172号公報等において開示されている、略円筒状の中空ガイド軸体と、中空ガイド軸体の先端部に向けて圧縮空気を噴射する複数のノズルが形成さているノズルブロックとを有する旋回気流を利用した紡績部材を用いることができる。その他、互いに、逆方向に旋回気流を発生させる2つのノズルにより紡績する紡績部材や、一対のローラー対、ベルト対からなる仮撚り装置を備えた紡績部材を用いることができる。
【0014】
上述した紡績部Iを構成するトランペット1、ドラフト部材2、紡績部材3及びコアヤーン送り部材4は、上流側から下流側に向かって、上記の順序で配置されている。
【0015】
コアヤーン巻取り部IIは、クレードルアーム6に把持されたボビン7と、コアヤーンYを綾振りするトラバースガイド8が配設された、図示されていないトラバース部材と、ボビン7或いはボビン7に形成された巻取りパッケージ9に当接して、ボビン7或いは巻取りパッケージ9を回転駆動するフリクションローラー10とを有している。
【0016】
Pは、一例として、コアヤーン製造装置に沿って走行可能な台車として構成された糸継ぎ装置であり、糸継ぎ装置Pには、糸継ぎ部材p1と、糸継ぎの際に、巻取りパッケージ9に巻き込まれたコアヤーンYを吸引保持して、糸継ぎ部材p1に導入するための回動可能な巻取りパッケージ側コアヤーン捕捉部材としてのサクションマウスp2と、紡績部材3から紡出されたコアヤーンYを吸引保持して、糸継ぎ部材p1に導入するための回動可能な紡出側コアヤーン捕捉部材としてのサクションパイプp3とを有している。
【0017】
次に、芯繊維供給部IIIについて説明するが、以下においては、一例として、多数のフィラメントが無撚り状態或いは実質的に無撚り状態で集合されたマルチフィラメント糸(以下、単に、マルチフィラメント糸と称する。)が、2本使用されている例を用いて説明する。
【0018】
11’、11”は、無撚り或いは実質的に無撚りのマルチフィラメント糸C’、C”が、それぞれ巻回されている一対の供給パッケージであり、12’、12”は、供給パッケージ11’、11”の下流側にそれぞれ配設された、マルチフィラメント糸C’、C”の切断状態を検知する一対の糸切断検知部材であり、13’、13”は、糸切断検知部材12’、12”の下流側にそれぞれ配設された、マルチフィラメント糸C’、C”に所定の張力を付与するための一対の張力付与部材であり、14’、14”は、張力付与部材13’、13”の下流側にそれぞれ配設された、マルチフィラメント糸C’、C”を案内する一対の糸ガイド部材であり、15は、糸ガイド部材14’、14”の下流側にそれぞれ配設された、2本のマルチフィラメント糸C’、C”を、1本のマルチフィラメント糸(以下、単に、合糸マルチフィラメント糸と称し、符号Cを付す。)に集合させるための合糸ガイド部材である。
【0019】
一方の供給パッケージ11’から引き出された一方のマルチフィラメント糸C’は、一方の糸切断検知部材12’、一方の張力付与部材13’及び一方の糸ガイド部材14’を経て、合糸ガイド部材15に達し、また、もう一方の供給パッケージ11”から引き出されたもう一方のマルチフィラメント糸C”は、もう一方の糸切断検知部材12”、もう一方の張力付与部材13”及びもう一方の糸ガイド部材14”を経て、合糸ガイド部材15に達し、一方のマルチフィラメント糸C’ともう一方のマルチフィラメント糸C”とは、合糸ガイド部材15において集合されて、合糸マルチフィラメント糸Cになる。
【0020】
上述した糸切断検知部材12’、12”は、一例として、図4に示されているように、糸挿通スロット12a1を有すブロック12aとして構成されており、マルチフィラメント糸挿通スロット12a1を挟むように、公知の透過型や反射型のフォトセンサー12bが内蔵されている。
【0021】
また、上述した張力付与部材13’、13”は、一例として、基台13aに立設されたポール13bに挿着された一対の皿状ワッシャー13c1、13c2を有している。上に位置する皿状ワッシャー13c1を、ポール13bに挿着されたコイルスプリング13dにより、下に位置する皿状ワッシャー13c2に押し付けることにより、一対の皿状ワッシャー13c1、13c2に挟持されたマルチフィラメント糸C’、C”に、所望の張力を付与するように構成されている。勿論、このような張力付与部材13’、13”に限定されることなく、相対する櫛状のゲートにより張力を付与するゲートテンサー・タイプのものや、凹部に挿入されたボールにより張力を付与するボールドラッグ・タイプのもの等種々の張力付与部材を使用することができる。
【0022】
16は、合糸ガイド部材15の下流側に配設された、合糸マルチフィラメント糸Cに仮撚りを付与する撚り掛け部材であり、撚り掛け部材16は、合糸ガイド部材15において合糸された2本のマルチフィラメント糸C’、C”に仮撚りを付与して、2本のマルチフィラメント糸C’、C”同士を締め付け合った状態にしつつ、互いを絡ませるものである。一例としての撚り掛け部材16は、図5に示されているように、糸挿通スロット16aを有するブロック16bとして構成されており、糸挿通スロット16aは、一端が開放された糸導入部16a1と糸導入部16a1に連通する略円柱状の糸走行部(糸走行路)16a2とを有している。ブロック16bには、図示されていない圧縮空気供給源と、パイプ16cを介して連通している空気噴射孔16dが適当数(本実施例においては、1個)穿設されており、空気噴射孔16dは、空気噴射孔16dから噴射された圧縮空気が、略円柱状のマルチフィラメント糸走行部16a2の内壁面16a2’に対して接線方向で、且つ、内壁面16a2’の母線方向、換言すれば、糸走行部16a2の軸線方向に、圧縮空気が旋回気流として噴射されるべく、糸走行方向に傾斜しつつ、内壁面16a2’に開口するように、ブロック16bに穿設されている。合糸された2本のマルチフィラメント糸C’、C”からなる合糸マルチフィラメント糸Cは、空気噴射孔16dから噴射される旋回気流により、仮撚りが付与されて、2本のマルチフィラメント糸C’、C”同士を締め付け合って、互いが絡んだ状態となる。
【0023】
なお、撚り掛け部材としては、上述した旋回気流を利用した撚り掛け部材16に限定されることなく、スピンドルに糸を巻き付けたスピナーを回転させることにより、糸に仮撚りを施すスピナー・タイプのものや、3個の回転盤により糸を挟持することにより、糸に仮撚りを施す回転盤タイプのものや、交叉するように配置された一対の回転ローラーにより糸を挟持することにより、糸に仮撚りを施す回転ローラー・タイプのもの等、仮撚りを施すことが可能な種々の撚り掛け部材を採用することができる。
【0024】
17は、撚り掛け部材16の下流側に配設された、上述した従来のコアヤーン製造装置に配設された、合糸マルチフィラメント糸Cを吸引し、フロントローラー2d方向に送り出すエアサッカー部材と同様の糸送り出し部材である。一例としての糸送り出し部材17は、図6に示されているように、中心軸に沿って穿設された、合糸マルチフィラメント糸Cが挿通される糸挿通孔17a1と、糸挿通孔17a1を中心に取り囲むように形成された環状の圧縮空気通路17a2とが形成されたブロック17aを有している。糸挿通孔17a1は、ブロック17aを貫通するように穿設されており、また、圧縮空気通路17a2の上流側は、閉鎖壁17bにより閉鎖されており、圧縮空気通路17a2の下流側には、合糸マルチフィラメント糸Cの走行方向に沿って、圧縮空気を噴出する環状の圧縮空気噴出口17a2’が形成されている。閉鎖壁17bには、糸挿通孔17a1に連通する透孔17b1が穿設されている。また、ブロック17aには、圧縮空気通路17a2に連通する透孔17cが穿設されており、透孔17cには、図示されていない圧縮空気供給源に連結されたパイプ17dが連接されている。従って、圧縮空気供給源からの圧縮空気を、パイプ17d、透孔17c及び環状の圧縮空気通路17a2を経て、環状の圧縮空気噴出口17a2’から噴出させることにより、糸挿通孔17a1に挿通されている合糸マルチフィラメント糸Cを、下流側に送り出すことができるように構成されている。
【0025】
なお、糸送り出し部材としては、上述した空気流を利用した糸送り出し部材17に限定されることなく、上述したニップローラー4aとデリベリローラー4bとからなるコアヤーン送り部材4と同様の一対の糸送りローラーを利用することもできる。
【0026】
18は、糸送り出し部材17の下流側に配設された上流側導糸管であり、上流側導糸管18の一端は、上流側導糸管18の糸挿通孔18aが、糸送り出し部材17の糸挿通孔17a1及び圧縮空気通路17a2の圧縮空気噴出口17a2’と連通するように、糸送り出し部材17に連結されている。
【0027】
19は、上述した上流側導糸管18のもう一方の端部に、適当な取付けブロック20を介して、配設されたクランプ・カッター部材である。クランプ・カッター部材19は、一例として、中心部に透孔19a1が穿設された固定カッター部19aと、固定カッター部19aの側面に接触しているとともに、中心部に透孔19b1が穿設された可動カッター部19bとを有しており、可動カッター部19bは、シリンダー19cのピストンロッド19c1に取着されている。取付けブロック20には、取付けブロック20に穿設された透孔20aと上流側導糸管18の糸挿通孔18aとが連通するように、上流側導糸管18が取着されている。コアヤーン製造装置によるコアヤーンYの製造中においては、固定カッター部19aの透孔19a1と可動カッター部19bの透孔19b1とは一致しており、上流側導糸管18に挿通された合糸マルチフィラメント糸Cは、取付けブロック20に穿設された透孔20aを経て、固定カッター部19aの透孔19a1と可動カッター部19bの透孔19b1とに挿通されるている。2本のマルチフィラメント糸C’、C”のいずれか一方が切断されたことを、いずれか一方の糸切断検知部材12’、12”が検知した際には、シリンダー19cを作動させて、ピストンロッド19c1を進出させることにより、可動カッター部19bを移動させて、合糸マルチフィラメント糸Cを切断するとともに、切断された合糸マルチフィラメント糸Cを、固定カッター部19aと可動カッター部19bとにより挟持するように構成されている。
【0028】
21は、クランプ・カッター部材19の下流側に配設された下流側導糸管であり、下流側導糸管21は、適当な連結具22を介して、クランプ・カッター部材19に取り付けられている。下流側導糸管21の一方の端部に位置する糸挿通孔20aは、クランプ・カッター部材19を構成する固定カッター部19aの透孔19a1に一致するように構成されている。下流側導糸管21のもう一方の端部に位置する糸挿通孔21aは、ドラフト部材2を構成するセカンドローラー2cの上方付近或いはフロントローラー2dの上方付近に位置するように構成されている。
【0029】
23は、上述した下流側導糸管21のもう一方の端部と、セカンドローラー2cとフロントローラー2dとにより形成される間隙の上方付近との間に配置されたラッパ状の中間導糸管である。中間導糸管23の下流側導糸管21側の大きな開口部23aには、下流側導糸管21のもう一方の端部が、接近して位置しており、中間導糸管23のフロントローラー2d側の小さな開口部23bは、セカンドローラー2cとフロントローラー2dとにより形成される間隙の上方付近に位置している。
【0030】
次に、芯繊維としての2本のマルチフィラメント糸C’、C”と鞘繊維としての繊維束Sとから、コアヤーンYを製造する際のマルチフィラメント糸C’、C”や繊維束Sの流れや、撚り掛け部材16や糸送り出し部材17やクランプ・カッター部材19等の作動等について説明する。
【0031】
紡績部Iにおいて、繊維束Sは、トランペット1を経てドラフト部材2に供給され、ドラフト部材2を構成するバックローラー2a、サードローラー2b、セカンドローラー2c及びフロントローラー2dにより延伸された後、紡績部材3に導入される。
【0032】
一方、芯繊維供給部IIIにおいて、一対の供給パッケージ11’、11”から引き出された、無撚り或いは実質的に無撚りのマルチフィラメント糸C’、C”は、それぞれ、対応する糸切断検知部材12’、12”、張力付与部材13’、13”及び糸ガイド部材14’、14”を経て、互いに略平行に送られる。次いで、2本のマルチフィラメント糸C’、C”は、合糸ガイド部材15により、1本の無撚り或いは実質的に無撚りの合糸マルチフィラメント糸Cに集合される。
【0033】
その後、合糸マルチフィラメント糸Cは、撚り掛け部材16の糸挿通スロット16aを構成する糸走行部16a2に挿入される。撚り掛け部材16の糸走行部16a2に挿入された、2本のマルチフィラメント糸C’、C”からなる合糸マルチフィラメント糸Cは、紡績が開始される合糸マルチフィラメント糸Cの繊維束Sへの供給開始時に、空気噴射孔16dから噴射される旋回気流により、仮撚りが付与されて、2本のマルチフィラメント糸C’、C”同士を締め付け合って互いが絡んだ状態となる。このように、合糸マルチフィラメント糸Cは、2本のマルチフィラメント糸C’、C”同士が締め付け合って互いが絡んだ状態で送られるので、マルチフィラメント糸C’、C”がばらけて、その集合性が低下するようなことがないので、安定した状態で、合糸マルチフィラメント糸Cを、繊維束Sに合流させることができる。従って、合糸マルチフィラメント糸Cを、繊維束Sに確実に合流させることができるので、芯繊維としての合糸マルチフィラメント糸Cの供給成功率が向上する。
【0034】
撚り掛け部材16から排出された合糸マルチフィラメント糸Cは、閉鎖壁17bの透孔17b1及び糸送り出し部材17の糸挿通孔17a1に挿通される。圧縮空気供給源からの圧縮空気を、パイプ17d、ブロック17aに穿設された透孔17c及び環状の圧縮空気通路17a2を経て、環状の圧縮空気噴出口17a2’から、上流側導糸管18の糸挿通孔18aに向かって噴出させることにより、糸挿通孔17a1に挿通されている合糸マルチフィラメント糸Cを、上流側導糸管18内において、下流側に送り出すことができるように構成されている。
【0035】
また、本実施例においては、撚り掛け部材16の空気噴射孔16dから噴射された圧縮空気は、略円柱状の糸走行部16a2の内壁面16a2’に対して接線方向で、且つ、内壁面16a2’の母線方向、換言すれば、糸走行部16a2の軸線方向に噴射されるように構成されているので、撚り掛け部材16も、合糸マルチフィラメント糸Cを、下流側に移送する機能を有するので、糸送り出し部材17と相まって、合糸マルチフィラメント糸Cを、確実に、下流側に移送することがきる。従って、撚り掛け部材16は、1つで、合糸マルチフィラメント糸Cに対して、撚りを施して互いのマルチフィラメント糸を絡める役割と、合糸マルチフィラメント糸Cを下流側へ移送する役割との両方の役割を果たす。
【0036】
次いで、合糸マルチフィラメント糸Cは、上流側導糸管18に挿通されるとともに、取付けブロック20の透孔20a、クランプ・カッター部材19を構成する固定カッター部19aの透孔19a1及び可動カッター部19bの透孔19b1に挿通され、更に、下流側導糸管21に挿通される。その後、下流側導糸管21から排出された合糸マルチフィラメント糸Cは、中間導糸管23に挿通され、中間導糸管21から排出された合糸マルチフィラメント糸Cは、ドラフト部材2を構成するセカンドローラー2cとフロントローラー2dとにより形成される間隙から、延伸中の繊維束Sの上面に載置され、繊維束Sに合流され、その後、合糸マルチフィラメント糸Cは、走行する繊維束Sに引き込まれるようにして、紡績部材3に安定して供給されることになる。
【0037】
その後、上述したようにして合流された合糸マルチフィラメント糸Cと繊維束Sとは、紡績部材3に導入され、合糸マルチフィラメント糸Cの周囲に、繊維束Sを構成する短繊維が鞘状に巻き付いた、実撚り状のコアヤーンYが製造されることになる。紡績開始から、合糸マルチフィラメント糸Cが走行する繊維束Sに合流し、ある程度、合糸マルチフィラメント糸Cの繊維束Sへの供給或いは合糸マルチフィラメント糸Cの紡績部材3への供給が安定した状態で、且つ、糸継ぎを行う直前に、撚り掛け部材16の空気噴射を停止させればよい。紡績部材3が、上述した本出願人の先の出願に開示されているように、略円筒状の中空ガイド軸体と、中空ガイド軸体の先端部に向けて圧縮空気を噴射する複数のノズルを有するノズルブロックとから構成されている場合には、合糸マルチフィラメント糸Cが、中空ガイド軸体の糸通路に挿通されるとともに、中空ガイド軸体の先端部外周に巻き付いている繊維束Sを構成する短繊維は、ノズルブロックのノズルから噴出される圧縮空気により発生する旋回気流により、中空ガイド軸体の先端部外周を周回しながら、合糸マルチフィラメント糸Cの周囲に巻き付いて、表面に合糸マルチフィラメント糸Cが露出していない実撚り状のコアヤーンYが製造されることになる。
【0038】
紡績部材3において生成されたコアヤーンYは、コアヤーン送り部材4を構成するニップローラー4aとデリベリローラー4bとにより挟持されながら、コアヤーン巻取り部II方向に送られる。その後、コアヤーンYは、フリクションローラー10に接触し回転駆動されている巻取りパッケージ9に巻き取られることになる。
【0039】
上述したように、撚り掛け部材16により、合糸マルチフィラメント糸Cは、2本のマルチフィラメント糸C’、C”同士が締め付け合って絡み合った状態で送られるので、マルチフィラメント糸C’、C”がばらけて、その集合性が低下するようなことがないので、安定した状態で、合糸マルチフィラメント糸Cを、繊維束Sに合流させることができる。特に、マルチフィラメント糸C’、C”の一方のマルチフィラメント糸が、細デニールの場合には、細デニールのマルチフィラメント糸が、太デニールのマルチフィラメント糸から分離したり、ふらついたりし易いが、2本のマルチフィラメント糸C’、C”同士が締め付け合って絡み合った状態で送られるので、細デニールのマルチフィラメント糸が、太デニールのマルチフィラメント糸から分離したり、ふらついたりするようなことがなく、細デニールのマルチフィラメント糸と太デニールのマルチフィラメント糸とを、安定した状態で、繊維束Sに合流することができる。従って、細デニールのマルチフィラメント糸と太デニールのマルチフィラメント糸とを、共に、アヤーンYの中心部に配置することができ、特に重量の軽い細デニールのマルチフィラメント糸の供給成功率を向上させることができる。
【0040】
図8には、芯繊維としてのマルチフィラメント糸(以下、便宜的に、符号C’を使用する。)C’が、1本の場合が示されている。この場合には、上述した一方の供給パッケージ11”、一方の糸切断検知部材12”、一方の張力付与部材13”、一方の糸ガイド部材14”及び合糸ガイド部材15が省略されている以外は、上述した芯繊維としてのマルチフィラメント糸C’、C”が、2本の場合と同じであるので、詳細な説明は省略する。
【0041】
芯繊維としてのマルチフィラメント糸C’が、1本の場合にも、紡績が開始される、マルチフィラメント糸C’の繊維束Sへの供給開始時に、撚り掛け部材16により、マルチフィラメント糸C’を構成する多数のフィラメント同士が締め付け合った状態で送られるので、マルチフィラメント糸C’を構成するフィラメントがばらけて、その集合性が低下するようなことがないので、安定した状態で、マルチフィラメント糸C’を、繊維束Sに合流させることができる。従って、マルチフィラメント糸C’を、繊維束Sに確実に合流させることができるので、芯繊維としてのマルチフィラメント糸C’の供給成功率が向上する。
【0042】
次に、一例としての制御ブロック図である図9を参照しながら、芯繊維としての合糸マルチフィラメント糸Cを構成する2本のマルチフィラメント糸C’、C”のいずれか1本が切断した場合について説明する。
【0043】
糸切断検知部材12’、12”のいずれかが、2本のマルチフィラメント糸C’、C”のうちの一方のマルチフィラメント糸の切断を検知した場合には、その切断信号が制御部Uに送られ、この切断信号に基づく、制御部Uからの指令により、クランプ・カッター部材19のシリンダー19cを作動させ、可動カッター部19bを移動させて、可動カッター部19bと固定カッター部19aとにより、合糸マルチフィラメント糸Cを切断するとともに把持する。また、糸切断検知部材12’、12”からのマルチフィラメント糸の切断信号に基づく、制御部Uからの指令により、ドラフト部材2を構成するバックローラー2aとサードローラー2bを停止させる。ドラフト部材2を構成するセカンドローラー2cとフロントローラー2dとは、常時、回転されているので、繊維束Sは、サードローラー2bと常時回転しているセカンドローラー2cとの間で切断されることになる。更に、糸切断検知部材12’、12”からのマルチフィラメント糸の切断信号に基づく、制御部Uからの指令により、糸継ぎ直前から、コアヤーンYを生成し続けている通常の紡績時は、撚り掛け部材16及びエアサッカー部材17への圧縮空気の供給が停止された状態である。
【0044】
紡績部材3は、依然として、駆動されており、サードローラー2bとセカンドローラー2cとで切断されたスライバ1のうち、紡績部材3側に位置するスライバ1と、クランプ・カッター部材19により切断された合糸マルチフィラメント糸Cのうち、下流側に位置する合糸マルチフィラメント糸Cとにより、コアヤーンYの製造が続行される。このようにして製造されたコアヤーンYは、巻取りパッケージ9に巻き取られる。このようなコアヤーンYの製造終了後、制御部Uからの指令により、紡績部材3の駆動を停止させるとともに、クレードルアーム6を回動させて、巻取りパッケージ9を、フリクションローラー10から離反させる。
【0045】
上述したように、マルチフィラメント糸C’、C”のいずれか1本が切断した場合にも、コアヤーンYの製造を停止することができるので、マルチフィラメント糸C’、C”のうちの1本によるコアヤーンYの製造を、確実に停止することができ、従って、不良なコアヤーンYの製造を防止することができる。
【0046】
次に、コアヤーンYの製造再開について説明する。
【0047】
制御部Uからの指令により、ドラフト部材2を構成するバックローラー2aとサードローラー2bの駆動を再開させて、繊維束Sの供給を再開し、繊維束Sを紡績部材3に供給するとともに、紡績部材3の駆動が再開される。バックローラー2aとサードローラー2b及び紡績部材3の駆動と同時に、或いは、バックローラー2aとサードローラー2b及び紡績部材3の駆動と前後して、同じく、制御部Uからの指令により、撚り掛け部材16及びエアサッカー部材17への圧縮空気の供給を開始すると同時に、制御部Uからの指令により、クランプ・カッター部材19のシリンダー19cを作動させ、可動カッター部19bを移動させて、可動カッター部19bと固定カッター部19aとによる合糸マルチフィラメント糸Cの把持を解放する。撚り掛け部材16及びエアサッカー部材17への圧縮空気の供給が開始されることにより、クランプ・カッター部材19による把持が解放された合糸マルチフィラメント糸Cを構成するマルチフィラメント糸C’、C”は、撚り掛け部材16により、撚り掛けられるとともに、エアサッカー部材17により、下流側に送り出されることになる。従って、駆動が再開された紡績部材3に供給された繊維束Sと合糸マルチフィラメント糸Cとにより、コアヤーンYの製造が再開されることになる。
【0048】
上述したコアヤーンYの製造再開に前後して、制御部Uからの指令により、図示されていない逆転ローラを、巻取りパッケージ9に接触させて、巻取りパッケージ9を逆転させるとともに、制御部Uからの指令により、図1に示されている待機位置にあるサクションマウスp2を巻取りパッケージ9方向に回動させ、サクションマウスp2の吸引口p2aを巻取りパッケージ9に接近或いは接触させて、サクションマウスp2により、巻取りパッケージ9に巻き込まれたコアヤーンYの糸端を吸引保持する。サクションマウスp2が、巻取りパッケージ9に巻き込まれたコアヤーンYの糸端を吸引保持した後、サクションマウスp2を、待機位置方向に回動させると、サクションマウスp2に吸引保持されているコアヤーンYは、糸継ぎ部材p1に導入される。
【0049】
上述した巻取りパッケージ9に巻き込まれたコアヤーンYの糸端の吸引保持及び糸継ぎ部材p1への導入と並行して、図1に示されている待機位置にあるサクションパイプp3を、紡績部材3方向に回動させて、駆動を再開した紡績部材3から排出されてくるコアヤーンYを、サクションパイプp3の吸引口p3aに吸引保持する。その後、サクションパイプp3を、待機位置方向に回動させて、サクションパイプp3に吸引保持されているコアヤーンYを、糸継ぎ部材p1に導入する。
【0050】
糸継ぎ部材p1に導入された巻取りパッケージ9側のコアヤーンYと、同じく、糸継ぎ部材p1に導入された紡績部材3側のコアヤーンYとは、糸継ぎ部材p1の駆動により糸継ぎされることになる。このような糸継ぎ作業の終了後、制御部Uからの指令により、クレードルアーム6を、フリクションローラー10方向に回動させて、巻取りパッケージ9を、フリクションローラー10に接触させて、コアヤーンYの巻取りを再開する。
【0051】
ここで、制御部Uは、合糸マルチフィラメント糸Cが繊維束Sに合流した後、合糸マルチフィラメント糸Cが、走行する繊維束Sに引き込まれて安定して紡績部材3に供給されるようになるタイミングで、撚り掛け部材16とエアサッカー部材17の作動を停止させるように制御する。これは、例えば、バックローラー2aとサードローラー2bの駆動タイミングに基づいて、予め設定された時間経過後に、撚り掛け部材16とエアサッカー部材17を作動させ、更に、予め設定された時間経過後に、撚り掛け部材16とエアサッカー部材17の作動を停止させるようにすることができる。このように、撚り掛け部材16とエアサッカー部材17の作動タイミングを予め設定して制御可能とすることにより、必要最低限の空気量で確実に、合糸マルチフィラメント糸Cを繊維束Sに供給することができる。なお、撚り掛け部材16とエアサッカー部材17の作動タイミングとして、バックローラー2aとサードローラー2bの駆動タイミングを基準としているが、例えば、紡績再開後、繊維束Sが安定して走行できるようになる時、即ち、コアヤーン送り部材4によるコアヤーンYの送り出し開始のタイミングを検出して、それに基づき、撚り掛け部材16とエアサッカー部材17の作動タイミングを制御するようにしてもよい。
【0052】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成を有しているので、以下に記載する効果を奏するものである。
【0053】
マルチフィラメント糸の繊維束への供給開始時に、マルチフィラメント糸に仮撚りを施しながら、マルチフィラメント糸を、繊維束に合流させるようにしたので、マルチフィラメント糸を構成するマルチフィラメントがばらけて、その集合性が低下するようなことがないので、安定した状態で、マルチフィラメント糸を、繊維束に合流させることができる。従って、マルチフィラメント糸を、繊維束に合流させる際の成功率を向上させることができる。
【0054】
芯繊維としての複数本のマルチフィラメント糸に仮撚りを施しながら、複数本のマルチフィラメント糸を、繊維束に合流させるようにしたので、複数本のマルチフィラメント糸同士が締め付け合って、互いが絡み合った状態とすることができ、従って、複数本のマルチフィラメント糸がばらけて、その集合性が低下するようなことがなく、複数本のマルチフィラメント糸が集合された状態で、繊維束に合流させることができる。よって、複数本のマルチフィラメント糸を、同時に、繊維束に確実に合流させることができ、芯繊維としてのマルチフィラメント糸を、繊維束に合流させる際の成功率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のコアヤーン製造装置等の概略側面図である。
【図2】図2は、本発明のコアヤーン製造装置の部分拡大側面図である。
【図3】図3は、本発明のコアヤーン製造装置の部分斜視図である。
【図4】図4は、本発明のコアヤーン製造装置を構成する糸切断検知部材等の斜視図である。
【図5】図5は、本発明のコアヤーン製造装置を構成する撚り掛け部材の斜視図である。
【図6】図6は、本発明のコアヤーン製造装置を構成する糸送り出し部材等の垂直側断面図である。
【図7】図7は、本発明のコアヤーン製造装置を構成するクランプ・カッター部材等の垂直側断面図である。
【図8】図8は、本発明の別の実施例のコアヤーン製造装置の部分斜視図である。
【図9】図9は、本発明のコアヤーン製造装置を制御するための一例としての制御ブロック図である。
【符号の説明】
C・・・・・・・・・・・・・・合糸マルチフィラメント糸
C’、C”・・・・・・・・・・マルチフィラメント糸
S・・・・・・・・・・・・・・繊維束
2・・・・・・・・・・・・・・ドラフト部材
3・・・・・・・・・・・・・・紡績部材
9・・・・・・・・・・・・・・巻取りパッケージ
11’、11”・・・・・・・・供給パッケージ
12’、12”・・・・・・・・糸切断検知部材
13’、13”・・・・・・・・張力付与部材
14’、14”・・・・・・・・糸ガイド部材
15・・・・・・・・・・・・・合糸ガイド部材
16・・・・・・・・・・・・・撚り掛け部材
17・・・・・・・・・・・・・糸送り出し部材
19・・・・・・・・・・・・・クランプ・カッター部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチフィラメント糸からなる芯繊維の周囲に、短繊維からなる鞘繊維が巻き付いたコアヤーンを製造するコアヤーン製造方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、芯繊維としてのマルチフィラメント糸を、テンサー等の張力付与部材や芯繊維検知用センサーやエアサッカー等を介して、導糸管に導入し、導糸管から排出されたマルチフィラメント糸を、ドラフト装置のフロントローラーとセカンドローラーとの間に位置する、鞘繊維を構成する短繊維からなる繊維束に合流させ、その後、マルチフィラメント糸と繊維束とを旋回流発生装置に導入して、コアヤーンを製造するようにしたコアヤーン製造方法及びその装置が知られており、このようなコアヤーン製造方法及びその装置が、特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−69760号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のコアヤーン製造方法及びその装置においては、供給パッケージから引き出された芯繊維としてのマルチフィラメント糸が無撚り状態の場合に、マルチフィラメント糸が、繊維束に合流されるまでの間に、マルチフィラメント糸を構成するフィラメントがばらけて、フィラメントの集合性が低下し、マルチフィラメント糸を、繊維束に安定した状態で合流させることができず、コアヤーンの供給の成功率が低下し、糸継ぎ時等の紡績再開において、コアヤーンの生産性が低下するという問題があった。
【0005】
また、芯繊維として、複数本のマルチフィラメント糸を用いる場合に、複数のマルチフィラメント糸が、繊維束に合流されるまでの間に、マルチフィラメント糸同士がばらけたり、一部のマルチフィラメント糸がふらついたりして、複数のマルチフィラメント糸を、繊維束に安定した状態で合流させることができず、コアヤーンの供給の成功率が低下したり、糸継ぎ時等の紡績再開において、コアヤーンの生産性が低下するという問題があった。
【0006】
更に、糸継ぎの際に、導糸管に導入されているマルチフィラメント糸を、フロントローラー方向に送り出すエアサッカー部材が配設されているが、エアサッカー部材により吹き付けられる空気流により、マルチフィラメント糸を構成するマルチフィラメントがばらけたり、複数本のマルチフィラメント糸同士がばらけたり、或いは、複数本のマルチフィラメント糸のうちの一部のマルチフィラメント糸がふらついたりして、エアサッカー部材によるマルチフィラメント糸のフロントローラー方向への送り出しが、効果的に行われないという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、上述した従来のコアヤーン製造方法及びその装置が有する課題を解決することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、コアヤーン製造方法において、第1には、マルチフィラメント糸の繊維束への供給開始時に、マルチフィラメント糸に仮撚りを施しながら、マルチフィラメント糸を、繊維束に合流させるようにしたものであり、第2には、マルチフィラメント糸の繊維束への供給開始時に、芯繊維としての複数本のマルチフィラメント糸に仮撚りを施すことにより、少なくとも1本のマルチフィラメント糸に他のマルチフィラメント糸を絡めながら、複数本のマルチフィラメント糸を、繊維束に合流させるようにしたものである。
【0009】
また、本発明は、上述した目的を達成するために、コアヤーン製造装置において、第1には、マルチフィラメント糸に仮撚りを施す撚り掛け部材と、該撚り掛け部材の作動・停止タイミングを制御する制御手段とを配設したものであり、第2には、芯繊維としての前記複数のマルチフィラメント糸を集合させるガイド手段と、合流した複数本のマルチフィラメント糸に仮撚りを施し、互いを絡めるための撚り掛け部材と、該撚り掛け部材の作動・停止タイミングを制御する制御手段とを配設したものであり、第3には、撚り掛け部材を、1本又は複数本のマルチフィラメント糸に旋回気流を作用させる旋回気流発生手段により構成したものであり、第4には、旋回気流発生手段を、糸走行路と、糸走行方向に傾斜しつつ、糸走行路の壁面に開口する空気噴射孔とから構成したものである。
【0010】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものではない。なお、以下のコアヤーン製造方法及びその装置の説明において、芯繊維としてのマルチフィラメント糸や鞘繊維としての繊維束やコアヤーンの走行方向側を、下流或いは下流側と称し、走行方向に対して反対方向側を、上流或いは上流側と称する。
【0011】
コアヤーン製造装置は、図1に示されているように、大きく分けて、鞘繊維としての短繊維からなる繊維束から糸を生成する紡績部Iとコアヤーン巻取り部IIと芯繊維としてのマルチフィラメント糸を紡績部Iへ供給する芯繊維供給部IIIとから構成されている。
【0012】
紡績部Iは、図示されていないケンスから引き出される、短繊維からなる繊維束Sが挿入され案内されるトランペット1と、ドラフト部材2と、紡績部材3と、コアヤーン製造装置により製造されたコアヤーンYを挟持して送り出す、ニップローラー4aとデリベリローラー4bとからなるコアヤーン送り部材4とを有している。本実施例においては、ドラフト部材2は、バックローラー2aと、サードローラー2bと、エプロンベルト2c1が装架されたセカンドローラー2cと、フロントローラー2dとからなる4線式ドラフト部材として構成されている。
【0013】
紡績部材3としては、繊維束Sから糸を生成する種々の紡績部材を利用することができる。例えば、本出願人の先の出願である特許文献1や特許第3123517号公報や特開2001−146650号公報や特開2002−339172号公報等において開示されている、略円筒状の中空ガイド軸体と、中空ガイド軸体の先端部に向けて圧縮空気を噴射する複数のノズルが形成さているノズルブロックとを有する旋回気流を利用した紡績部材を用いることができる。その他、互いに、逆方向に旋回気流を発生させる2つのノズルにより紡績する紡績部材や、一対のローラー対、ベルト対からなる仮撚り装置を備えた紡績部材を用いることができる。
【0014】
上述した紡績部Iを構成するトランペット1、ドラフト部材2、紡績部材3及びコアヤーン送り部材4は、上流側から下流側に向かって、上記の順序で配置されている。
【0015】
コアヤーン巻取り部IIは、クレードルアーム6に把持されたボビン7と、コアヤーンYを綾振りするトラバースガイド8が配設された、図示されていないトラバース部材と、ボビン7或いはボビン7に形成された巻取りパッケージ9に当接して、ボビン7或いは巻取りパッケージ9を回転駆動するフリクションローラー10とを有している。
【0016】
Pは、一例として、コアヤーン製造装置に沿って走行可能な台車として構成された糸継ぎ装置であり、糸継ぎ装置Pには、糸継ぎ部材p1と、糸継ぎの際に、巻取りパッケージ9に巻き込まれたコアヤーンYを吸引保持して、糸継ぎ部材p1に導入するための回動可能な巻取りパッケージ側コアヤーン捕捉部材としてのサクションマウスp2と、紡績部材3から紡出されたコアヤーンYを吸引保持して、糸継ぎ部材p1に導入するための回動可能な紡出側コアヤーン捕捉部材としてのサクションパイプp3とを有している。
【0017】
次に、芯繊維供給部IIIについて説明するが、以下においては、一例として、多数のフィラメントが無撚り状態或いは実質的に無撚り状態で集合されたマルチフィラメント糸(以下、単に、マルチフィラメント糸と称する。)が、2本使用されている例を用いて説明する。
【0018】
11’、11”は、無撚り或いは実質的に無撚りのマルチフィラメント糸C’、C”が、それぞれ巻回されている一対の供給パッケージであり、12’、12”は、供給パッケージ11’、11”の下流側にそれぞれ配設された、マルチフィラメント糸C’、C”の切断状態を検知する一対の糸切断検知部材であり、13’、13”は、糸切断検知部材12’、12”の下流側にそれぞれ配設された、マルチフィラメント糸C’、C”に所定の張力を付与するための一対の張力付与部材であり、14’、14”は、張力付与部材13’、13”の下流側にそれぞれ配設された、マルチフィラメント糸C’、C”を案内する一対の糸ガイド部材であり、15は、糸ガイド部材14’、14”の下流側にそれぞれ配設された、2本のマルチフィラメント糸C’、C”を、1本のマルチフィラメント糸(以下、単に、合糸マルチフィラメント糸と称し、符号Cを付す。)に集合させるための合糸ガイド部材である。
【0019】
一方の供給パッケージ11’から引き出された一方のマルチフィラメント糸C’は、一方の糸切断検知部材12’、一方の張力付与部材13’及び一方の糸ガイド部材14’を経て、合糸ガイド部材15に達し、また、もう一方の供給パッケージ11”から引き出されたもう一方のマルチフィラメント糸C”は、もう一方の糸切断検知部材12”、もう一方の張力付与部材13”及びもう一方の糸ガイド部材14”を経て、合糸ガイド部材15に達し、一方のマルチフィラメント糸C’ともう一方のマルチフィラメント糸C”とは、合糸ガイド部材15において集合されて、合糸マルチフィラメント糸Cになる。
【0020】
上述した糸切断検知部材12’、12”は、一例として、図4に示されているように、糸挿通スロット12a1を有すブロック12aとして構成されており、マルチフィラメント糸挿通スロット12a1を挟むように、公知の透過型や反射型のフォトセンサー12bが内蔵されている。
【0021】
また、上述した張力付与部材13’、13”は、一例として、基台13aに立設されたポール13bに挿着された一対の皿状ワッシャー13c1、13c2を有している。上に位置する皿状ワッシャー13c1を、ポール13bに挿着されたコイルスプリング13dにより、下に位置する皿状ワッシャー13c2に押し付けることにより、一対の皿状ワッシャー13c1、13c2に挟持されたマルチフィラメント糸C’、C”に、所望の張力を付与するように構成されている。勿論、このような張力付与部材13’、13”に限定されることなく、相対する櫛状のゲートにより張力を付与するゲートテンサー・タイプのものや、凹部に挿入されたボールにより張力を付与するボールドラッグ・タイプのもの等種々の張力付与部材を使用することができる。
【0022】
16は、合糸ガイド部材15の下流側に配設された、合糸マルチフィラメント糸Cに仮撚りを付与する撚り掛け部材であり、撚り掛け部材16は、合糸ガイド部材15において合糸された2本のマルチフィラメント糸C’、C”に仮撚りを付与して、2本のマルチフィラメント糸C’、C”同士を締め付け合った状態にしつつ、互いを絡ませるものである。一例としての撚り掛け部材16は、図5に示されているように、糸挿通スロット16aを有するブロック16bとして構成されており、糸挿通スロット16aは、一端が開放された糸導入部16a1と糸導入部16a1に連通する略円柱状の糸走行部(糸走行路)16a2とを有している。ブロック16bには、図示されていない圧縮空気供給源と、パイプ16cを介して連通している空気噴射孔16dが適当数(本実施例においては、1個)穿設されており、空気噴射孔16dは、空気噴射孔16dから噴射された圧縮空気が、略円柱状のマルチフィラメント糸走行部16a2の内壁面16a2’に対して接線方向で、且つ、内壁面16a2’の母線方向、換言すれば、糸走行部16a2の軸線方向に、圧縮空気が旋回気流として噴射されるべく、糸走行方向に傾斜しつつ、内壁面16a2’に開口するように、ブロック16bに穿設されている。合糸された2本のマルチフィラメント糸C’、C”からなる合糸マルチフィラメント糸Cは、空気噴射孔16dから噴射される旋回気流により、仮撚りが付与されて、2本のマルチフィラメント糸C’、C”同士を締め付け合って、互いが絡んだ状態となる。
【0023】
なお、撚り掛け部材としては、上述した旋回気流を利用した撚り掛け部材16に限定されることなく、スピンドルに糸を巻き付けたスピナーを回転させることにより、糸に仮撚りを施すスピナー・タイプのものや、3個の回転盤により糸を挟持することにより、糸に仮撚りを施す回転盤タイプのものや、交叉するように配置された一対の回転ローラーにより糸を挟持することにより、糸に仮撚りを施す回転ローラー・タイプのもの等、仮撚りを施すことが可能な種々の撚り掛け部材を採用することができる。
【0024】
17は、撚り掛け部材16の下流側に配設された、上述した従来のコアヤーン製造装置に配設された、合糸マルチフィラメント糸Cを吸引し、フロントローラー2d方向に送り出すエアサッカー部材と同様の糸送り出し部材である。一例としての糸送り出し部材17は、図6に示されているように、中心軸に沿って穿設された、合糸マルチフィラメント糸Cが挿通される糸挿通孔17a1と、糸挿通孔17a1を中心に取り囲むように形成された環状の圧縮空気通路17a2とが形成されたブロック17aを有している。糸挿通孔17a1は、ブロック17aを貫通するように穿設されており、また、圧縮空気通路17a2の上流側は、閉鎖壁17bにより閉鎖されており、圧縮空気通路17a2の下流側には、合糸マルチフィラメント糸Cの走行方向に沿って、圧縮空気を噴出する環状の圧縮空気噴出口17a2’が形成されている。閉鎖壁17bには、糸挿通孔17a1に連通する透孔17b1が穿設されている。また、ブロック17aには、圧縮空気通路17a2に連通する透孔17cが穿設されており、透孔17cには、図示されていない圧縮空気供給源に連結されたパイプ17dが連接されている。従って、圧縮空気供給源からの圧縮空気を、パイプ17d、透孔17c及び環状の圧縮空気通路17a2を経て、環状の圧縮空気噴出口17a2’から噴出させることにより、糸挿通孔17a1に挿通されている合糸マルチフィラメント糸Cを、下流側に送り出すことができるように構成されている。
【0025】
なお、糸送り出し部材としては、上述した空気流を利用した糸送り出し部材17に限定されることなく、上述したニップローラー4aとデリベリローラー4bとからなるコアヤーン送り部材4と同様の一対の糸送りローラーを利用することもできる。
【0026】
18は、糸送り出し部材17の下流側に配設された上流側導糸管であり、上流側導糸管18の一端は、上流側導糸管18の糸挿通孔18aが、糸送り出し部材17の糸挿通孔17a1及び圧縮空気通路17a2の圧縮空気噴出口17a2’と連通するように、糸送り出し部材17に連結されている。
【0027】
19は、上述した上流側導糸管18のもう一方の端部に、適当な取付けブロック20を介して、配設されたクランプ・カッター部材である。クランプ・カッター部材19は、一例として、中心部に透孔19a1が穿設された固定カッター部19aと、固定カッター部19aの側面に接触しているとともに、中心部に透孔19b1が穿設された可動カッター部19bとを有しており、可動カッター部19bは、シリンダー19cのピストンロッド19c1に取着されている。取付けブロック20には、取付けブロック20に穿設された透孔20aと上流側導糸管18の糸挿通孔18aとが連通するように、上流側導糸管18が取着されている。コアヤーン製造装置によるコアヤーンYの製造中においては、固定カッター部19aの透孔19a1と可動カッター部19bの透孔19b1とは一致しており、上流側導糸管18に挿通された合糸マルチフィラメント糸Cは、取付けブロック20に穿設された透孔20aを経て、固定カッター部19aの透孔19a1と可動カッター部19bの透孔19b1とに挿通されるている。2本のマルチフィラメント糸C’、C”のいずれか一方が切断されたことを、いずれか一方の糸切断検知部材12’、12”が検知した際には、シリンダー19cを作動させて、ピストンロッド19c1を進出させることにより、可動カッター部19bを移動させて、合糸マルチフィラメント糸Cを切断するとともに、切断された合糸マルチフィラメント糸Cを、固定カッター部19aと可動カッター部19bとにより挟持するように構成されている。
【0028】
21は、クランプ・カッター部材19の下流側に配設された下流側導糸管であり、下流側導糸管21は、適当な連結具22を介して、クランプ・カッター部材19に取り付けられている。下流側導糸管21の一方の端部に位置する糸挿通孔20aは、クランプ・カッター部材19を構成する固定カッター部19aの透孔19a1に一致するように構成されている。下流側導糸管21のもう一方の端部に位置する糸挿通孔21aは、ドラフト部材2を構成するセカンドローラー2cの上方付近或いはフロントローラー2dの上方付近に位置するように構成されている。
【0029】
23は、上述した下流側導糸管21のもう一方の端部と、セカンドローラー2cとフロントローラー2dとにより形成される間隙の上方付近との間に配置されたラッパ状の中間導糸管である。中間導糸管23の下流側導糸管21側の大きな開口部23aには、下流側導糸管21のもう一方の端部が、接近して位置しており、中間導糸管23のフロントローラー2d側の小さな開口部23bは、セカンドローラー2cとフロントローラー2dとにより形成される間隙の上方付近に位置している。
【0030】
次に、芯繊維としての2本のマルチフィラメント糸C’、C”と鞘繊維としての繊維束Sとから、コアヤーンYを製造する際のマルチフィラメント糸C’、C”や繊維束Sの流れや、撚り掛け部材16や糸送り出し部材17やクランプ・カッター部材19等の作動等について説明する。
【0031】
紡績部Iにおいて、繊維束Sは、トランペット1を経てドラフト部材2に供給され、ドラフト部材2を構成するバックローラー2a、サードローラー2b、セカンドローラー2c及びフロントローラー2dにより延伸された後、紡績部材3に導入される。
【0032】
一方、芯繊維供給部IIIにおいて、一対の供給パッケージ11’、11”から引き出された、無撚り或いは実質的に無撚りのマルチフィラメント糸C’、C”は、それぞれ、対応する糸切断検知部材12’、12”、張力付与部材13’、13”及び糸ガイド部材14’、14”を経て、互いに略平行に送られる。次いで、2本のマルチフィラメント糸C’、C”は、合糸ガイド部材15により、1本の無撚り或いは実質的に無撚りの合糸マルチフィラメント糸Cに集合される。
【0033】
その後、合糸マルチフィラメント糸Cは、撚り掛け部材16の糸挿通スロット16aを構成する糸走行部16a2に挿入される。撚り掛け部材16の糸走行部16a2に挿入された、2本のマルチフィラメント糸C’、C”からなる合糸マルチフィラメント糸Cは、紡績が開始される合糸マルチフィラメント糸Cの繊維束Sへの供給開始時に、空気噴射孔16dから噴射される旋回気流により、仮撚りが付与されて、2本のマルチフィラメント糸C’、C”同士を締め付け合って互いが絡んだ状態となる。このように、合糸マルチフィラメント糸Cは、2本のマルチフィラメント糸C’、C”同士が締め付け合って互いが絡んだ状態で送られるので、マルチフィラメント糸C’、C”がばらけて、その集合性が低下するようなことがないので、安定した状態で、合糸マルチフィラメント糸Cを、繊維束Sに合流させることができる。従って、合糸マルチフィラメント糸Cを、繊維束Sに確実に合流させることができるので、芯繊維としての合糸マルチフィラメント糸Cの供給成功率が向上する。
【0034】
撚り掛け部材16から排出された合糸マルチフィラメント糸Cは、閉鎖壁17bの透孔17b1及び糸送り出し部材17の糸挿通孔17a1に挿通される。圧縮空気供給源からの圧縮空気を、パイプ17d、ブロック17aに穿設された透孔17c及び環状の圧縮空気通路17a2を経て、環状の圧縮空気噴出口17a2’から、上流側導糸管18の糸挿通孔18aに向かって噴出させることにより、糸挿通孔17a1に挿通されている合糸マルチフィラメント糸Cを、上流側導糸管18内において、下流側に送り出すことができるように構成されている。
【0035】
また、本実施例においては、撚り掛け部材16の空気噴射孔16dから噴射された圧縮空気は、略円柱状の糸走行部16a2の内壁面16a2’に対して接線方向で、且つ、内壁面16a2’の母線方向、換言すれば、糸走行部16a2の軸線方向に噴射されるように構成されているので、撚り掛け部材16も、合糸マルチフィラメント糸Cを、下流側に移送する機能を有するので、糸送り出し部材17と相まって、合糸マルチフィラメント糸Cを、確実に、下流側に移送することがきる。従って、撚り掛け部材16は、1つで、合糸マルチフィラメント糸Cに対して、撚りを施して互いのマルチフィラメント糸を絡める役割と、合糸マルチフィラメント糸Cを下流側へ移送する役割との両方の役割を果たす。
【0036】
次いで、合糸マルチフィラメント糸Cは、上流側導糸管18に挿通されるとともに、取付けブロック20の透孔20a、クランプ・カッター部材19を構成する固定カッター部19aの透孔19a1及び可動カッター部19bの透孔19b1に挿通され、更に、下流側導糸管21に挿通される。その後、下流側導糸管21から排出された合糸マルチフィラメント糸Cは、中間導糸管23に挿通され、中間導糸管21から排出された合糸マルチフィラメント糸Cは、ドラフト部材2を構成するセカンドローラー2cとフロントローラー2dとにより形成される間隙から、延伸中の繊維束Sの上面に載置され、繊維束Sに合流され、その後、合糸マルチフィラメント糸Cは、走行する繊維束Sに引き込まれるようにして、紡績部材3に安定して供給されることになる。
【0037】
その後、上述したようにして合流された合糸マルチフィラメント糸Cと繊維束Sとは、紡績部材3に導入され、合糸マルチフィラメント糸Cの周囲に、繊維束Sを構成する短繊維が鞘状に巻き付いた、実撚り状のコアヤーンYが製造されることになる。紡績開始から、合糸マルチフィラメント糸Cが走行する繊維束Sに合流し、ある程度、合糸マルチフィラメント糸Cの繊維束Sへの供給或いは合糸マルチフィラメント糸Cの紡績部材3への供給が安定した状態で、且つ、糸継ぎを行う直前に、撚り掛け部材16の空気噴射を停止させればよい。紡績部材3が、上述した本出願人の先の出願に開示されているように、略円筒状の中空ガイド軸体と、中空ガイド軸体の先端部に向けて圧縮空気を噴射する複数のノズルを有するノズルブロックとから構成されている場合には、合糸マルチフィラメント糸Cが、中空ガイド軸体の糸通路に挿通されるとともに、中空ガイド軸体の先端部外周に巻き付いている繊維束Sを構成する短繊維は、ノズルブロックのノズルから噴出される圧縮空気により発生する旋回気流により、中空ガイド軸体の先端部外周を周回しながら、合糸マルチフィラメント糸Cの周囲に巻き付いて、表面に合糸マルチフィラメント糸Cが露出していない実撚り状のコアヤーンYが製造されることになる。
【0038】
紡績部材3において生成されたコアヤーンYは、コアヤーン送り部材4を構成するニップローラー4aとデリベリローラー4bとにより挟持されながら、コアヤーン巻取り部II方向に送られる。その後、コアヤーンYは、フリクションローラー10に接触し回転駆動されている巻取りパッケージ9に巻き取られることになる。
【0039】
上述したように、撚り掛け部材16により、合糸マルチフィラメント糸Cは、2本のマルチフィラメント糸C’、C”同士が締め付け合って絡み合った状態で送られるので、マルチフィラメント糸C’、C”がばらけて、その集合性が低下するようなことがないので、安定した状態で、合糸マルチフィラメント糸Cを、繊維束Sに合流させることができる。特に、マルチフィラメント糸C’、C”の一方のマルチフィラメント糸が、細デニールの場合には、細デニールのマルチフィラメント糸が、太デニールのマルチフィラメント糸から分離したり、ふらついたりし易いが、2本のマルチフィラメント糸C’、C”同士が締め付け合って絡み合った状態で送られるので、細デニールのマルチフィラメント糸が、太デニールのマルチフィラメント糸から分離したり、ふらついたりするようなことがなく、細デニールのマルチフィラメント糸と太デニールのマルチフィラメント糸とを、安定した状態で、繊維束Sに合流することができる。従って、細デニールのマルチフィラメント糸と太デニールのマルチフィラメント糸とを、共に、アヤーンYの中心部に配置することができ、特に重量の軽い細デニールのマルチフィラメント糸の供給成功率を向上させることができる。
【0040】
図8には、芯繊維としてのマルチフィラメント糸(以下、便宜的に、符号C’を使用する。)C’が、1本の場合が示されている。この場合には、上述した一方の供給パッケージ11”、一方の糸切断検知部材12”、一方の張力付与部材13”、一方の糸ガイド部材14”及び合糸ガイド部材15が省略されている以外は、上述した芯繊維としてのマルチフィラメント糸C’、C”が、2本の場合と同じであるので、詳細な説明は省略する。
【0041】
芯繊維としてのマルチフィラメント糸C’が、1本の場合にも、紡績が開始される、マルチフィラメント糸C’の繊維束Sへの供給開始時に、撚り掛け部材16により、マルチフィラメント糸C’を構成する多数のフィラメント同士が締め付け合った状態で送られるので、マルチフィラメント糸C’を構成するフィラメントがばらけて、その集合性が低下するようなことがないので、安定した状態で、マルチフィラメント糸C’を、繊維束Sに合流させることができる。従って、マルチフィラメント糸C’を、繊維束Sに確実に合流させることができるので、芯繊維としてのマルチフィラメント糸C’の供給成功率が向上する。
【0042】
次に、一例としての制御ブロック図である図9を参照しながら、芯繊維としての合糸マルチフィラメント糸Cを構成する2本のマルチフィラメント糸C’、C”のいずれか1本が切断した場合について説明する。
【0043】
糸切断検知部材12’、12”のいずれかが、2本のマルチフィラメント糸C’、C”のうちの一方のマルチフィラメント糸の切断を検知した場合には、その切断信号が制御部Uに送られ、この切断信号に基づく、制御部Uからの指令により、クランプ・カッター部材19のシリンダー19cを作動させ、可動カッター部19bを移動させて、可動カッター部19bと固定カッター部19aとにより、合糸マルチフィラメント糸Cを切断するとともに把持する。また、糸切断検知部材12’、12”からのマルチフィラメント糸の切断信号に基づく、制御部Uからの指令により、ドラフト部材2を構成するバックローラー2aとサードローラー2bを停止させる。ドラフト部材2を構成するセカンドローラー2cとフロントローラー2dとは、常時、回転されているので、繊維束Sは、サードローラー2bと常時回転しているセカンドローラー2cとの間で切断されることになる。更に、糸切断検知部材12’、12”からのマルチフィラメント糸の切断信号に基づく、制御部Uからの指令により、糸継ぎ直前から、コアヤーンYを生成し続けている通常の紡績時は、撚り掛け部材16及びエアサッカー部材17への圧縮空気の供給が停止された状態である。
【0044】
紡績部材3は、依然として、駆動されており、サードローラー2bとセカンドローラー2cとで切断されたスライバ1のうち、紡績部材3側に位置するスライバ1と、クランプ・カッター部材19により切断された合糸マルチフィラメント糸Cのうち、下流側に位置する合糸マルチフィラメント糸Cとにより、コアヤーンYの製造が続行される。このようにして製造されたコアヤーンYは、巻取りパッケージ9に巻き取られる。このようなコアヤーンYの製造終了後、制御部Uからの指令により、紡績部材3の駆動を停止させるとともに、クレードルアーム6を回動させて、巻取りパッケージ9を、フリクションローラー10から離反させる。
【0045】
上述したように、マルチフィラメント糸C’、C”のいずれか1本が切断した場合にも、コアヤーンYの製造を停止することができるので、マルチフィラメント糸C’、C”のうちの1本によるコアヤーンYの製造を、確実に停止することができ、従って、不良なコアヤーンYの製造を防止することができる。
【0046】
次に、コアヤーンYの製造再開について説明する。
【0047】
制御部Uからの指令により、ドラフト部材2を構成するバックローラー2aとサードローラー2bの駆動を再開させて、繊維束Sの供給を再開し、繊維束Sを紡績部材3に供給するとともに、紡績部材3の駆動が再開される。バックローラー2aとサードローラー2b及び紡績部材3の駆動と同時に、或いは、バックローラー2aとサードローラー2b及び紡績部材3の駆動と前後して、同じく、制御部Uからの指令により、撚り掛け部材16及びエアサッカー部材17への圧縮空気の供給を開始すると同時に、制御部Uからの指令により、クランプ・カッター部材19のシリンダー19cを作動させ、可動カッター部19bを移動させて、可動カッター部19bと固定カッター部19aとによる合糸マルチフィラメント糸Cの把持を解放する。撚り掛け部材16及びエアサッカー部材17への圧縮空気の供給が開始されることにより、クランプ・カッター部材19による把持が解放された合糸マルチフィラメント糸Cを構成するマルチフィラメント糸C’、C”は、撚り掛け部材16により、撚り掛けられるとともに、エアサッカー部材17により、下流側に送り出されることになる。従って、駆動が再開された紡績部材3に供給された繊維束Sと合糸マルチフィラメント糸Cとにより、コアヤーンYの製造が再開されることになる。
【0048】
上述したコアヤーンYの製造再開に前後して、制御部Uからの指令により、図示されていない逆転ローラを、巻取りパッケージ9に接触させて、巻取りパッケージ9を逆転させるとともに、制御部Uからの指令により、図1に示されている待機位置にあるサクションマウスp2を巻取りパッケージ9方向に回動させ、サクションマウスp2の吸引口p2aを巻取りパッケージ9に接近或いは接触させて、サクションマウスp2により、巻取りパッケージ9に巻き込まれたコアヤーンYの糸端を吸引保持する。サクションマウスp2が、巻取りパッケージ9に巻き込まれたコアヤーンYの糸端を吸引保持した後、サクションマウスp2を、待機位置方向に回動させると、サクションマウスp2に吸引保持されているコアヤーンYは、糸継ぎ部材p1に導入される。
【0049】
上述した巻取りパッケージ9に巻き込まれたコアヤーンYの糸端の吸引保持及び糸継ぎ部材p1への導入と並行して、図1に示されている待機位置にあるサクションパイプp3を、紡績部材3方向に回動させて、駆動を再開した紡績部材3から排出されてくるコアヤーンYを、サクションパイプp3の吸引口p3aに吸引保持する。その後、サクションパイプp3を、待機位置方向に回動させて、サクションパイプp3に吸引保持されているコアヤーンYを、糸継ぎ部材p1に導入する。
【0050】
糸継ぎ部材p1に導入された巻取りパッケージ9側のコアヤーンYと、同じく、糸継ぎ部材p1に導入された紡績部材3側のコアヤーンYとは、糸継ぎ部材p1の駆動により糸継ぎされることになる。このような糸継ぎ作業の終了後、制御部Uからの指令により、クレードルアーム6を、フリクションローラー10方向に回動させて、巻取りパッケージ9を、フリクションローラー10に接触させて、コアヤーンYの巻取りを再開する。
【0051】
ここで、制御部Uは、合糸マルチフィラメント糸Cが繊維束Sに合流した後、合糸マルチフィラメント糸Cが、走行する繊維束Sに引き込まれて安定して紡績部材3に供給されるようになるタイミングで、撚り掛け部材16とエアサッカー部材17の作動を停止させるように制御する。これは、例えば、バックローラー2aとサードローラー2bの駆動タイミングに基づいて、予め設定された時間経過後に、撚り掛け部材16とエアサッカー部材17を作動させ、更に、予め設定された時間経過後に、撚り掛け部材16とエアサッカー部材17の作動を停止させるようにすることができる。このように、撚り掛け部材16とエアサッカー部材17の作動タイミングを予め設定して制御可能とすることにより、必要最低限の空気量で確実に、合糸マルチフィラメント糸Cを繊維束Sに供給することができる。なお、撚り掛け部材16とエアサッカー部材17の作動タイミングとして、バックローラー2aとサードローラー2bの駆動タイミングを基準としているが、例えば、紡績再開後、繊維束Sが安定して走行できるようになる時、即ち、コアヤーン送り部材4によるコアヤーンYの送り出し開始のタイミングを検出して、それに基づき、撚り掛け部材16とエアサッカー部材17の作動タイミングを制御するようにしてもよい。
【0052】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成を有しているので、以下に記載する効果を奏するものである。
【0053】
マルチフィラメント糸の繊維束への供給開始時に、マルチフィラメント糸に仮撚りを施しながら、マルチフィラメント糸を、繊維束に合流させるようにしたので、マルチフィラメント糸を構成するマルチフィラメントがばらけて、その集合性が低下するようなことがないので、安定した状態で、マルチフィラメント糸を、繊維束に合流させることができる。従って、マルチフィラメント糸を、繊維束に合流させる際の成功率を向上させることができる。
【0054】
芯繊維としての複数本のマルチフィラメント糸に仮撚りを施しながら、複数本のマルチフィラメント糸を、繊維束に合流させるようにしたので、複数本のマルチフィラメント糸同士が締め付け合って、互いが絡み合った状態とすることができ、従って、複数本のマルチフィラメント糸がばらけて、その集合性が低下するようなことがなく、複数本のマルチフィラメント糸が集合された状態で、繊維束に合流させることができる。よって、複数本のマルチフィラメント糸を、同時に、繊維束に確実に合流させることができ、芯繊維としてのマルチフィラメント糸を、繊維束に合流させる際の成功率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のコアヤーン製造装置等の概略側面図である。
【図2】図2は、本発明のコアヤーン製造装置の部分拡大側面図である。
【図3】図3は、本発明のコアヤーン製造装置の部分斜視図である。
【図4】図4は、本発明のコアヤーン製造装置を構成する糸切断検知部材等の斜視図である。
【図5】図5は、本発明のコアヤーン製造装置を構成する撚り掛け部材の斜視図である。
【図6】図6は、本発明のコアヤーン製造装置を構成する糸送り出し部材等の垂直側断面図である。
【図7】図7は、本発明のコアヤーン製造装置を構成するクランプ・カッター部材等の垂直側断面図である。
【図8】図8は、本発明の別の実施例のコアヤーン製造装置の部分斜視図である。
【図9】図9は、本発明のコアヤーン製造装置を制御するための一例としての制御ブロック図である。
【符号の説明】
C・・・・・・・・・・・・・・合糸マルチフィラメント糸
C’、C”・・・・・・・・・・マルチフィラメント糸
S・・・・・・・・・・・・・・繊維束
2・・・・・・・・・・・・・・ドラフト部材
3・・・・・・・・・・・・・・紡績部材
9・・・・・・・・・・・・・・巻取りパッケージ
11’、11”・・・・・・・・供給パッケージ
12’、12”・・・・・・・・糸切断検知部材
13’、13”・・・・・・・・張力付与部材
14’、14”・・・・・・・・糸ガイド部材
15・・・・・・・・・・・・・合糸ガイド部材
16・・・・・・・・・・・・・撚り掛け部材
17・・・・・・・・・・・・・糸送り出し部材
19・・・・・・・・・・・・・クランプ・カッター部材
Claims (6)
- 芯繊維としてのマルチフィラメント糸と鞘繊維としての繊維束とを合流し紡績することによりコアヤーンを製造するコアヤーン製造方法において、前記マルチフィラメント糸の繊維束への供給開始時に、前記マルチフィラメント糸に仮撚りを施しながら、前記マルチフィラメント糸を、前記繊維束に合流させるようにしたことを特徴とするコアヤーン製造方法。
- 芯繊維としてのマルチフィラメント糸と鞘繊維としての繊維束とを合流し紡績することによりコアヤーンを製造するコアヤーン製造方法において、前記マルチフィラメント糸の繊維束への供給開始時に、芯繊維としての複数本のマルチフィラメント糸に仮撚りを施すことにより、少なくとも1本のマルチフィラメント糸に他のマルチフィラメント糸を絡めながら、前記複数本のマルチフィラメント糸を、前記繊維束に合流させるようにしたことを特徴とするコアヤーン製造方法。
- 芯繊維としてのマルチフィラメント糸と鞘繊維としての繊維束とを合流し紡績部材にて紡績することによりコアヤーンを製造するコアヤーン製造装置において、前記マルチフィラメント糸に仮撚りを施す撚り掛け部材と、該撚り掛け部材の作動・停止タイミングを制御する制御手段とが配設されていることを特徴とするコアヤーン製造装置。
- 芯繊維としての複数のマルチフィラメント糸と鞘繊維としての繊維束とを合流し紡績部材にて紡績することによりコアヤーンを製造するコアヤーン製造装置において、芯繊維としての前記複数のマルチフィラメント糸を集合させるガイド手段と、合流した複数本のマルチフィラメント糸に仮撚りを施し、互いを絡めるための撚り掛け部材と、該撚り掛け部材の作動・停止タイミングを制御する制御手段とが配設されていることを特徴とするコアヤーン製造装置。
- 前記撚り掛け部材は、1本又は複数本のマルチフィラメント糸に旋回気流を作用させる旋回気流発生手段からなることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のコアヤーン製造装置。
- 前記旋回気流発生手段は、糸走行路と、糸走行方向に傾斜しつつ、前記糸走行路の壁面に開口する空気噴射孔とからなることを特徴とする請求項5に記載のコアヤーン製造装置。
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JP2003199693A JP2005042206A (ja) | 2003-07-22 | 2003-07-22 | コアヤーン製造方法及びその装置 |
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Cited By (1)
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US7905442B2 (en) | 2007-09-07 | 2011-03-15 | Murata Machinery, Ltd | Filament winding apparatus |
-
2003
- 2003-07-22 JP JP2003199693A patent/JP2005042206A/ja active Pending
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