JP2001131802A - 着用快適性に優れたストッキング - Google Patents

着用快適性に優れたストッキング

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JP2001131802A JP30942599A JP30942599A JP2001131802A JP 2001131802 A JP2001131802 A JP 2001131802A JP 30942599 A JP30942599 A JP 30942599A JP 30942599 A JP30942599 A JP 30942599A JP 2001131802 A JP2001131802 A JP 2001131802A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸放湿性が高く、着用快適性に優れたス
トッキングを提供する。 【解決手段】 平均粒径5μm以下の高吸放湿性有機微
粒子が1〜15重量%繊維上に固着することにより、吸
湿率を高めて着用快適性を改善したストッキング。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ストッキングの改
良に関するものであり、特に着用快適性が改善されたス
トッキングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】女性のストッキングは‘70年代に出現
したパンティーストッキングで大きく変化した。従来の
仮撚り加工ナイロン糸を用いたパンティーストッキング
から、ポリウレタン弾性糸がポリアミド長繊維によって
カバリングされたカバリング弾性糸を用いたサポートタ
イプのパンティーストッキングが現在の主流になってい
る。サポートタイプのパンティーストッキングには、カ
バリング弾性糸とポリアミド長繊維糸を交編する事によ
り製造されるタイプとカバリング弾性糸のみで編成され
たタイプがある。これらは夫々に特徴があり使用者の嗜
好により選択されている様である。いずれのタイプも高
いフィット性があるに加えて耐久性も高い事から市場に
おいて好評を得ている。しかし、いずれのタイプも使用
されているカバリング弾性糸は比較的太いポリウレタン
弾性糸にポリアミド長繊維を巻きつけたものであり編成
後のストッキングの厚みが厚くなる傾向にある。この
為、着用時のムレや肌触り等の着用快適性が不足し最近
では生足と称される様にストッキング離れを招いてい
る。
【0003】この問題を解決するためにポリアミド長繊
維の断面形状を三角形状やL字型にする事や側面に微細
な溝を作る事などが行われている。しかしながらこれら
では液状の汗の移行は改良されるが、水蒸気の吸放湿性
への効果は出ない。このため、一部には吸湿性のある銅
アン人絹長繊維等をカバリングに用いる提案もあるがか
えって糸が太くなり通気性を低下させる欠点や透明性が
損なわれる欠点がある。この為ポリアミドポリマー自体
を改質し糸に吸湿性を付与する事が提案されている(特
開平7−150414号公報、特開平9−268433
号公報)。この方法はポリアミド長繊維自体の吸湿性は
向上するが添加されたポリビニルピロリドンの為に表面
のヌメリが強くサラットした肌触りにはほど遠いもので
あった。又、弾性糸側は改良されないのでカバリング弾
性糸のみで作られるストッキングの場合は効果が低くな
る欠点があった。
【0004】一方、特開平11−81001号公報に見
られる様にスクワランやスクワレン等をウレタン等の樹
脂でストッキングに固着しようとの提案もある。しかし
ながら、スクワランやスクワレンでは充分な吸放湿性は
得られなくて、むしろ保湿効果があり、ムレ感やヌメリ
感の改良にはならなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、上記のような従来技術の欠点の解消について鋭意検
討の結果、本発明をなすに至ったものである。即ち、本
発明の主たる目的は、従来のストッキングの有する透明
感、適度の圧迫感、フイット性、等の審美性や機能性を
損なう事なく、ムレ感、ベトツキ感、ヌメリ感、サラッ
ト感等の着用快適性を大幅に改良する事である。しかも
工業生産可能な着用快適性の優れたストッキングを提供
する事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために次の構成とするものである。すなわち、本発
明は、 1.ストッキングを構成する少なくとも一部の繊維上に
平均粒径5μm以下の高吸放湿性有機微粒子および必要
により他の吸放湿性微粒子を繊維重量に対し1から15
重量%有するストッキングであり、該ストッキングが下
記の関係式を満足することを特徴とする着用快適性に優
れたストッキング。 ΔH=H1−H0 >5 (%) H1:高吸放湿性有機微粒子を有する場合のストッキン
グの水分率(%)差 H0:高吸放湿性有機微粒子を有しない場合のストッキ
ングの水分率(%)差 水分率差(%)=RH(95)―RH(65) RH(95):20℃、95%RHでのストッキングの
水分率(%) RH(20):20℃、65%RHでのストッキングの
水分率(%)
【0007】2.高吸放湿性有機微粒子の初期吸湿速度
が0.8%/分以上である前記1に記載の着用快適性に
優れたストッキング。 3.洗濯処理5回後の水分率(20℃,65%RH)が5
%以上である前記1及び2に記載の着用快適性に優れた
ストッキング。 4.高吸放湿性有機微粒子がアクリロニトリルを85%
以上含むアクリル系樹脂にヒドラジン処理により架橋構
造を導入し、窒素含有量の増加が1.0から15.0重
量%であり、加水分解により残存しているニトリル基量
の1.0mmol/g以上を塩系カルボキシル基に化学
変換せしめたものであることを特徴とする前記1から3
のいずれかに記載の着用快適性に優れたストッキング。 5.高吸放湿性有機微粒子を繊維上に固着させたストッ
キングの洗濯処理後の水分率差が5%以上である前記1
から4のいずれかに記載の着用快適性に優れたストッキ
ング。 6.高吸放湿性有機微粒子をストッキングを構成する繊
維上に固着する接着剤が65%RHで水分率2%以上を
有する事を特徴とする前記1から5のいずれかに記載の
着用快適性に優れたストッキング。 7.ストッキングの編成糸が、弾性糸がポリアミド長繊
維によってカバリングされたカバリング弾性糸からなる
前記1から6のいずれかに記載の着用快適性に優れたス
トッキング。
【0008】8.ストッキングの少なくともレッグ部
が、弾性糸がポリアミド長繊維によってカバリングされ
たカバリング弾性糸とポリアミド長繊維の交編されてな
る前記1から7のいずれかに記載の着用快適性に優れた
ストッキング。 9.ストッキングがレッグ部とパンティー部からなり、
両部が一体化されてなら前記1から6のいずれかに記載
の着用快適性に優れたストッキング。である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明に用いるストッキングは、ポ
リアミド系長繊維、ポリエステル系長繊維、ポリアクリ
ロニトリル系長繊維、ビスコース系長繊維等単独又は複
合した糸状とスパンデックス等の弾性糸からなる編成品
である。パンティーストッキングのパンティー部など製
品の一部には木綿繊維等短繊維も使用されるものも含ま
れる。
【0010】本発明で言う高吸放湿有機微粒子としては
吸湿性が高く、かつ、放湿性を有する有機微粒子であれ
ば使用可能であり、アクリル樹脂系などの合成樹脂やセ
ルロース系変性樹脂などの天然樹脂が挙げられるが、相
対湿度(RH)65%での水分率が30%以上の高い吸
湿性であり、初期吸湿速度が0.8%/分以上の高い吸
湿速度である事がムレ感減少のためには望ましい。さら
に好ましくは水分率が40%以上、初期吸湿速度が1.
0%/分以上の有機微粒子である。なお、初期吸湿速度
とは70℃、12時間の真空乾燥後、20℃、65%R
Hのデシケータ中に10分間放置した時の水分率を求
め、1分当たりの水分率増加率によって求められるもの
である。
【0011】高吸放湿有機微粒子のより具体的な例とし
ては、塩型カルボキシル基を有し、かつ架橋構造を有す
る有機微粒子であり、アクリロニトリルを85%以上含
むアクリル系樹脂にヒドラジン処理により架橋構造を導
入し、窒素含有量の増加が1.0から15.0重量%と
し、加水分解により残存しているニトリル基量の1.0
mmol/g以上を塩型カルボキシル基に化学変換せし
めたアクリル系金属変性粒子などの高吸放湿性有機微粒
子が挙げられる。
【0012】高吸放湿性有機微粒子の粒度は、吸放湿速
度を早くする点、繊維表面に接着して洗濯耐久性が得ら
れることや肌触りの点から5μm以下が好ましく、更に
は2μm以下がより好ましい。
【0013】高吸放湿性有機微粒子の付与量はムレ感減
少と関係がある重要な要素である。ムレ感を減少させる
効果を出すためには、繊維重量に対して1から15重量
%であり、好ましくは3から10重量%である。1重量
%未満ではムレ感減少の効果が乏しく、15重量%を超
えると風合いが悪くなる。
【0014】又、ムレ感減少の効果を示す指標として、
水分率差、ΔHを用いている。水分率差は、20℃,9
5%RHでのストッキングの水分率と20℃,65%R
Hでのストッキングの水分率の差であり、ΔHは高吸放
湿性微粒子の有無によるストッキングの水分率差の差で
あり、効果の点から5%以上が好ましい。
【0015】本発明で高吸放湿性有機微粒子の固着に使
用する接着剤としては、反応型ウレタン系樹脂、アクリ
ル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エ
ポキシ系樹脂の水分散液や乳化液が挙げられる。これら
の樹脂は単独で使用しても、配合して使用しても良い。
本目的の高吸放湿性有機微粒子の吸放湿効果をより高め
るためには接着剤樹脂が65%RHで水分率2%以上を
有する事が好ましく、更には4%以上がより好ましい。
【0016】高吸放湿性有機微粒子と接着剤はストッキ
ングを構成する繊維上にディッピング法や吸尽法などに
より付与され、必要により乾熱処理や湿熱処理により繊
維表面、繊維間隙などに固着される。
【0017】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳細に説明する
が、実施例におけるストッキングの性能測定、評価は次
の方法で行った。 洗濯:JIS L 103の家庭用洗濯試験法に従い加
工剤の耐久性をテストした。 水分率差:JIS L 1096の水分率測定法に従
い、95%RHと65%RHの水分率を測定し、その差を求めた。
【0018】風合い:加工サンプルに触り、柔らかさ、
弾発性、伸縮性を3段階で総合評価した。 ◎:極めて良好 ○:良好 ×:不良 着用テスト:被験者にサンプルを着用させ、27℃,6
5%RHの室内で着用、椅座安静にした後、足踏みを1
5分間続け、着用感を3段階で評価した。 ◎:ムレ感無し ○:ムレ感少ない ×:ムレ感大
【0019】(1)高吸放湿性有機微粒子の製造 アクリロニトリル450部、アクリル酸メチル40部,
p−スチレンスルホン酸ソーダ16部及び水1180部
をオートクレーブに仕込み、重合開始剤としてジ−te
r−ブチルパーオキサイドを単量体全量に対して、0.
5%添加した後、密閉し、次いで攪拌下において150
℃の温度にて20分間重合せしめた後、反応終了後、攪
拌を継続しながら約90℃まで冷却し、平均粒子径2μ
m(光散乱光度計で測定)の原料微粒子の水分散体を得
た。この水分散体に浴中濃度が35%になるようにヒド
ラジンを加え、102℃で2.5時間架橋処理を行い、
続いて、浴中濃度が10%になるようにNaOHを加
え、102℃で5時間の加水分解処理を行った後、流水
中で透析、脱塩、乾燥後、高吸放湿性の微粒子を得た。
該有機微粒子の窒素増加量は3.3%、塩型カルボキシ
ル基4.3mmol/g、65%RHでの水分率45
%、平均粒子径は、2μmであった(高吸放湿性有機微
粒子)。
【0020】該有機微粒子を70℃で12時間放置後、
65%RH(20℃)のデシケーターに10分間放置゜
後の水分率は、10%であり、24時間後は45%であ
った。90%RH(20℃)のデシケーター24時間後
の水分率は56%であり、該有機微粒子を40%RH
(20℃)のデシケーターに1時間放置した後の水分率
は28%であり、吸放湿が確認された。
【0021】(2)加工薬剤 エラストロンW−33:第一工業製薬社製 水溶系ポリ
ウレタン 固形分 30% キャタリスト64:第一工業製薬社製 触媒
【0022】実施例1 31デシテックスのポリウレタン弾性糸を芯糸とし、こ
れに8デシテックスのナイロン生糸をS、Z両方向に巻
きつけたダブルカバリングヤーンと17デシテックスの
ナイロン生糸を1コースおきに交編してストッキングと
した。このストッキングを下記の高吸放湿微粒子と薬剤
を使用し、表1に記載の処方で浸漬、脱液で、絞り率7
0%とし、80℃で乾燥後、115℃の熱処理を行っ
た。得られた加工ストッキングの洗濯5回を実施し、洗
濯前後の水分率、着用テストの結果を表1に示す。
【0023】実施例2 実施例1と同じストッキングを用いて、加工液中の高吸
放湿性微粒子の割合を実施例1の半分とし、浸漬、脱液
で、、絞り率70%、80℃で乾燥後、115℃の熱処
理を行った。得られた加工ストッキングの洗濯5回を実
施し、洗濯前後の水分率、着用テストの結果を表1に示
す。
【0024】実施例3 実施例1と同じストッキングを用いて、加工液中の高吸
放湿性微粒子と加工薬剤の割合を実施例2の半分とし、
浸漬、脱液で、絞り率70%とし、80℃で乾燥後、1
15℃の熱処理を行い加工ストッキングを得た。得られ
た加工ストッキングの洗濯5回を実施し、洗濯前後の水
分率、着用テストの結果を表1に示す。
【0025】実施例4 31デシテックスのポリウレタン弾性糸を芯糸とし、こ
れに7デシテックスのナイロン生糸をS、Z両方向に巻
きつけたダブルカバリングヤーンと17デシテックスの
ナイロン生糸を1コースおきに交編してストッキングと
し、33デシテックスのポリウレタン弾性糸を芯糸と
し、これに33デシテックスのウーリーナイロン糸を片
方向より巻きつけたシングルカバリングヤーンと33デ
シテックスのウーリーナイロン糸を3:1の比率にて編
成してパンティ部とし、パンティストッキングを構成し
た。このパンティストッキングを前述の高吸放湿微粒子
と加工薬剤を使用し、実施例2と同様の処方で浸漬、脱
液、絞り率70%とし、80℃で乾燥後、115℃の熱
処理を行った。得られた加工ストッキングの洗濯5回を
実施し、ストッキング部、パンティー部、各部の洗濯前
後の水分率、パンティーストッキング着用テストの結果
を表2に示す。
【0026】実施例5 加工薬剤のエラストロンW−33とキャタリスト64を
10:3の割合(wt%)で調合し、加熱処理により離形
フィルム上で樹脂化させた。この樹脂の20℃,65%
RHの水分率は4%であった。このエラストロンW−3
3と同様に接着剤として機能する加工剤A(反応型ポリ
ウレタン系樹脂)を用いて、実施例2と同様の付着量と
なる様に加工液を調整し、実施例1と同じストッキング
を用いて、浸漬、脱液で、絞り率70%とし、80℃で
乾燥後、115℃の熱処理を行い加工ストッキングを得
た。得られた加工ストッキングの洗濯5回を実施し、洗
濯前後のΔH、水分率、着用テストの結果を表3に示
す。尚、加工剤Aの20℃,65%RHの水分率は2.
5%であった。
【0027】実施例6 接着剤として機能する加工剤C(アクリル系樹脂)を用
いて、実施例2と同様の付着量となる様に加工液を調整
し、実施例1と同じストッキングを用いて、浸漬、脱液
で、絞り率70%とし、80℃で乾燥後、115℃の熱
処理を行い加工ストッキングを得た。得られた加工スト
ッキングの洗濯5回を実施し、洗濯前後のΔH、水分
率、着用テストの結果を表3に示す。尚、加工剤Cの2
0℃,65%RHの水分率は2.1%であった。
【0028】比較例1 実施例1と同じストッキングを用いて、加工液中から高
吸放湿性微粒子を除いたこと以外は、実施例1と同様に
して、浸漬、脱液で、絞り率70%とし、80℃で乾燥
後、115℃の熱処理を行い加工ストッキングを得た。
得られた加工ストッキングの洗濯5回を実施し、洗濯前
後のΔH、水分率、着用テストの結果を表1に示す。
【0029】比較例2 実施例1と同じストッキングを用いて、加工液中から高
吸放湿性微粒子の割合を減らした以外は、実施例3と同
様にして、浸漬、脱液で、絞り率70%とし、80℃で
乾燥後、115℃の熱処理を行い加工ストッキングを得
た。得られた加工ストッキングの洗濯5回を実施し、洗
濯前後のΔH、水分率、着用テストの結果を表1に示
す。
【0030】比較例3 実施例1と同じストッキングを用いて、加工液中から高
吸放湿性微粒子の割合を増やした以外は、実施例1と同
様にして、浸漬、脱液で、絞り率70%とし、80℃で
乾燥後、115℃の熱処理を行い加工ストッキングを得
た。得られた加工ストッキングの洗濯5回を実施し、洗
濯前後のΔH、水分率、着用テストの結果を表1に示
す。
【0031】
【表1】
【0032】表1から明らかなように実施例1〜3で得
られた加工ストッキングは、優れた吸放湿性と洗濯耐久
性を発現するものであった。これに対し、比較例1、比
較例2で得られた加工ストッキングは、吸放湿性と洗濯
耐久性に乏しく、ムレ感が大であり、所望の性能を具備
しないものであった。
【0033】比較例3の如く高吸湿性微粒子を多量に付
与した場合、風合いが悪くなる。比較例2では、風合い
は優れているが、目的とする吸放湿性を得ることが出来
なかった。
【0034】
【表2】
【0035】表2の示す様に、ストッキング部とパンテ
ィー部では、パンティー部の方が目付けが大きいので高
吸放湿性微粒子の付着量が増え、パンティー部の方が僅
かに吸放湿性が高い。
【0036】
【表3】
【0037】表3の実施例4、実施例5が示すように接
着剤として機能する加工剤を変更しても、高い吸放湿性
を有し、着用快適性に優れた加工ストッキングを得るこ
とができる。
【0038】
【発明の効果】本発明の加工ストッキングは、ストッキ
ングを構成する全て又は一部の繊維上に平均粒子径5μ
m以下の高吸放湿性有機微粒子および必要により他の吸
放湿性微粒子を繊維重量に対し1から15重量%有する
ストッキングであり、優れた吸放湿性を有し、着用快適
性に優れる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストッキングを構成する少なくとも一部
    の繊維上に平均粒径5μm以下の高吸放湿性有機微粒子
    を繊維重量に対し1〜15重量%有するストッキングで
    あり、該ストッキングが下記の関係式を満足することを
    特徴とする着用快適性に優れたストッキング。 ΔH=H1−H0 >5 (%) H1:高吸放湿性有機微粒子を有する場合のストッキン
    グの水分率差(%) H0:高吸放湿性有機微粒子を有しない場合のストッキ
    ングの水分率差(%) 水分率差(%)=RH(95)―RH(65) RH(95):20℃、95%RHでのストッキングの
    水分率(%) RH(20):20℃、65%RHでのストッキングの
    水分率(%)
  2. 【請求項2】 高吸放湿性有機微粒子の初期吸湿速度が
    0.8%/分以上である請求項1に記載の着用快適性に
    優れたストッキング。
  3. 【請求項3】 洗濯処理5回後の水分率(20℃,65
    %RH)が5%以上である請求項1〜2に記載の着用快
    適性に優れたストッキング。
  4. 【請求項4】 高吸放湿性有機微粒子がアクリロニトリ
    ルを85%以上含むアクリル系樹脂にヒドラジン処理に
    より架橋構造を導入し、窒素含有量の増加が1.0から
    15.0重量%であり、加水分解により残存しているニ
    トリル基量の1.0mmol/g以上を塩系カルボキシ
    ル基に化学変換せしめたものであることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の着用快適性に優れたスト
    ッキング。
  5. 【請求項5】 高吸放湿性有機微粒子を繊維上に固着さ
    せたストッキングの洗濯処理後の水分率差が5%以上で
    ある請求項1〜4のいずれかに記載の着用快適性に優れ
    たストッキング。
  6. 【請求項6】 高吸放湿性有機微粒子をストッキングを
    構成する繊維上に固着する接着剤が65%RHで水分率
    2%以上を有する事を特徴とする請求項1〜5のいずれ
    かに記載の着用快適性に優れたストッキング。
  7. 【請求項7】 ストッキングの編成糸が、弾性糸がポリ
    アミド長繊維によってカバリングされたカバリング弾性
    糸からなる請求項1〜6のいずれかに記載の着用快適性
    に優れたストッキング。
  8. 【請求項8】 ストッキングの少なくともレッグ部が、
    弾性糸がポリアミド長繊維によってカバリングされたカ
    バリング弾性糸とポリアミド長繊維の交編されてなる請
    求項1〜7のいずれかに記載の着用快適性に優れたスト
    ッキング。
  9. 【請求項9】 ストッキングがレッグ部とパンティー部
    からなり、両部が一体化されてなる請求項1〜8のいず
    れかに記載の着用快適性に優れたストッキング。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003089700A1 (fr) * 2002-04-22 2003-10-30 Toyo Boseki Kabusiki Kaisya Fibre elastique et utilisation de celle-ci

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WO2003089700A1 (fr) * 2002-04-22 2003-10-30 Toyo Boseki Kabusiki Kaisya Fibre elastique et utilisation de celle-ci

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