JP2001131301A - セルロースエステルフィルム - Google Patents
セルロースエステルフィルムInfo
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Abstract
に優れたセルロースエステルフィルムを提供することに
ある。また、本発明の第2の目的は、製造時の剥離性が
良好な、透湿性と寸法安定性に優れたセルロースエステ
ルフィルムを提供することにある。 【解決手段】 添加剤の表面側の含有量が内部における
含有量よりも多いことを特徴とするセルロースエステル
フィルム。
Description
フィルムに関する。
関する開発が進んでいる。それに伴って、液晶表示装置
に用いられる偏光板用保護フィルムに対してもますます
薄膜化の要求が強くなってきている。偏光板用保護フィ
ルムには、一般的にセルローストリアセテートフィルム
が広く使用されている。しかしながら、セルローストリ
アセテートフィルムを単純に薄膜にしていくと、様々の
問題が発生することが我々の研究では明らかになってき
た。
セルローストリアセテートフィルムには、フィルムに柔
軟性や疎水性を付与する目的で、可塑剤が使用されてい
る。セルローストリアセテートフィルムを単純に薄膜化
してゆくと、フィルムの透湿性が劣化し、充分に水分を
カットすることが出来ず、偏光板にしたときに接着剤や
偏光子が劣化を起こすことがあった。この対策として薄
膜化された分だけ、可塑剤を増量することが考えられる
が、可塑剤を単純に増量するだけでは、偏光板の寸法安
定性が劣化するという、新たな問題を引き起こすことが
判明した。
ルフィルムを鏡面を有する円筒或いは無端バンド上に流
延してフィルムを製造する場合に、セルロースエステル
フィルムを単純に薄膜化すると、円筒或いは無端バンド
からフィルムを剥離するときに剥離不良が起こりやす
く、故障が発生しやすいことが判った。
は、透湿性と寸法安定性に優れたセルロースエステルフ
ィルムを提供することにある。また、本発明の第2の目
的は、製造時の剥離性が良好な、透湿性と寸法安定性に
優れたセルロースエステルフィルムを提供することにあ
る。
により達成される。
ける含有量よりも多いことを特徴とするセルロースエス
テルフィルム。
う一方の表面側とで異なることを特徴とするセルロース
エステルフィルム。
表面側の添加剤の含有量が、1.01倍乃至10倍であ
ることを特徴とする前記2に記載のセルロースエステル
フィルム。
ことを特徴とする前記3に記載のセルロースエステルフ
ィルム。
種類以上の添加剤の厚さ方向での濃度分布が略同様であ
ることを特徴とする前記4に記載のセルロースエステル
フィルム。
染料であることを特徴とする前記1〜5のいずれか1項
に記載のセルロースエステルフィルム。
て1乃至30質量%含むことを特徴とする前記6に記載
のセルロースエステルフィルム。
を特徴とする前記6又は7に記載のセルロースエステル
フィルム。
とを特徴とする前記6又は7に記載のセルロースエステ
ルフィルム。
成するセルロースエステルがセルロースの低級脂肪酸エ
ステルであることを特徴とする前記1〜9のいずれか1
項に記載のセルロースエステルフィルム。
成するセルロースエステルが58.0乃至62.5%の
平均酢化度を有するセルローストリアセテートであるこ
とを特徴とする前記1〜10のいずれか1項に記載のセ
ルロースエステルフィルム。
とを特徴とする前記1〜11のいずれか1項に記載のセ
ルロースエステルフィルム。
液を、鏡面を有する円筒或いは無端バンド上に流延し、
製造したことを特徴とする前記1〜12のいずれか1項
に記載のセルロースエステルフィルム。
液が、セルロースエステルを−100乃至−10℃に冷
却してから0乃至120℃に加温する過程で有機溶媒に
溶解し、得られたセルロースエステル有機溶媒溶解液で
あることを特徴とする前記13に記載のセルロースエス
テルフィルム。
テル有機溶媒溶解液を、鏡面を有する円筒或いは無端バ
ンド上に流延し製造したセルロースエステルフィルムに
おいて、円筒或いは無端バンドに接する表面の可塑剤量
が、もう一方の表面の可塑剤量の1.01倍乃至10倍
の範囲であることを特徴とするセルロースエステルフィ
ルム。
ド上に少なくとも2以上の可塑剤を含有するセルロース
エステル有機溶媒溶解液を共流延して製造されるセルロ
ースエステルフィルムにおいて、一方の表面側に対す
る、もう一方の表面側の可塑剤の含有量が1.01倍乃
至10倍であることを特徴とするセルロースエステルフ
ィルム。
に接する表面側に含有される可塑剤量が、もう一方の表
面側に含有される可塑剤量よりも多いことを特徴とする
前記16に記載のセルロースエステルフィルム。
面側に含有される可塑剤量が、もう一方の表面側に含有
される可塑剤量の1.01倍乃至10倍であることを特
徴とする前記17に記載のセルロースエステルフィル
ム。
ルムに対して1乃至30質量%であることを特徴とする
前記15〜18のいずれか1項に記載のセルロースエス
テルフィルム。
の低級脂肪酸エステルであることを特徴とする前記15
〜19のいずれか1項に記載のセルロースエステルフィ
ルム。
至62.5%の平均酢化度を有するセルロースアセテー
トであることを特徴とする前記20に記載のセルロース
エステルフィルム。
とを特徴とする前記15〜21のいずれか1項に記載の
セルロースエステルフィルム。
ことを特徴とする前記15〜21のいずれか1項に記載
のセルロースエステルフィルム。
とを特徴とする前記15〜23のいずれか1項に記載の
セルロースエステルフィルム。
間処理後の流延方向の収縮率と流延方向に垂直な方向の
収縮率の差の絶対値が0.6%以下であることを特徴と
する前記15〜24のいずれか1項に記載のセルロース
エステルフィルム。
間放置した後の流延方向の収縮率と流延方向に垂直な方
向の収縮率の一方が0乃至0.3%であり、かつもう一
方が0乃至−0.3%であることを特徴とする前記25
に記載のセルロースエステルフィルム。
明は、セルロースエステルフィルムの内部の可塑剤量を
分布させることで前記の課題を解決せんとしたものであ
る。
の深さ方向で分布させる事で、透湿性と寸法安定性の両
者を改良することが出来ることを見いだした。
或いは内部の1.01倍乃至10倍の範囲とすることに
より、薄膜化したときの透湿性を向上させることが出
来、寸法安定性の良いフィルムが得られる。又、セルロ
ースエステルフィルムの製造時、セルロースエステルの
有機溶媒溶解液(所謂ドープ液)を鏡面を有する円筒ド
ラムや無端バンド上に流延して製造する際に、円筒ドラ
ムや無端バンドに接する表面側の可塑剤量をもう一方の
表面側よりも多くすることによりセルロースエステルフ
ィルムの製造時の剥離が不良になるという問題も解決で
きることを見いだした。
ど)の含有量とはセルロースエステルフィルムの表面か
ら10μmまでの部分の可塑剤量の平均値をいう。又、
本発明における内部とは表面から10μmより内側の部
分をいう。
ィルム表面の可塑剤量の平均値が内部の可塑剤量の平均
値より多くなっていれば良く、内部と表面で、可塑剤量
の分布が勾配を有していることが必要である。一様に可
塑剤を含有させるよりも可塑剤量を分布させ可塑剤量の
濃度の少ない層をつくることが必要である。従って、本
発明のセルロースエステルフィルムは一方の表面の可塑
剤量が、もう一方の表面の可塑剤量よりも多いもの、或
いは表面の可塑剤の量が、フィルム内部の可塑剤量より
も多いといった、可塑剤量の分布(濃度)が勾配を有し
ているフィルムである。これらのうち、本発明において
は一方の表面の可塑剤量が、もう一方の表面の可塑剤量
よりも多くしたフィルムが製造上の観点からは好まし
く、例えば、後述する共流延による方法を用いてセルロ
ースエステルフィルムを製造する場合等に特に適してい
る。
下本発明の構成要件について詳しく説明する。
してはセルロースの低級脂肪酸エステルが好ましい。
における低級脂肪酸とは、炭素原子数が6以下の脂肪酸
を意味し、例えば、セルロースアセテート、セルロース
プロピオネート、セルロースブチレート等、又特開平1
0−45804号、同8−231761号、米国特許第
2,319,052号等に記載されているセルロースア
セテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレ
ート等の混合脂肪酸エステルがセルロースの低級脂肪酸
エステルの例として挙げられる。
られるのは、セルローストリアセテート、セルロースア
セテートプロピオネートである。
ィルム強度の観点から、特に重合度250〜400、平
均酢化度(結合酢酸量)が54.0〜62.5%が好ま
しく用いられ、更に好ましいのは、平均酢化度(結合酢
酸量)が58.0〜62.5%のセルローストリアセテ
ートである。
から合成されたセルローストリアセテートと木材パルプ
から合成されたセルローストリアセテートを単独或いは
混合して用いることができる。
中に含有される可塑剤について説明する。
定しないが、例えば、リン酸エステル系可塑剤、フタル
酸エステル系可塑剤などを好ましく用いることができ
る。リン酸エステル系では、トリフェニルホスフェー
ト、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホ
スフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェ
ニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート等があり、フタル酸エステ
ル系では、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタ
レート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、
ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレー
ト、ブチルベンジルフタレート、ジベンジルフタレー
ト、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリ
ルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレ
ート等があり、これらを単独あるいは併用して用いるの
が好ましい。
種類以上を併用して用いてもよい。本発明の可塑剤は本
発明セルロースエステルフィルムの一方の表面の可塑剤
量が、もう一方の表面の可塑剤量よりも多いことを特徴
とする。可塑剤量の比率は特に限定されないが、1.0
1〜10倍であることが好ましく、1.1〜5倍である
ことが更に好ましく、1.3〜3倍であることが特に好
ましい。
いが、本発明においてフィルム表面の可塑剤量といった
とき、これは、例えばナイフなどを用いてフィルムの表
面から20nm程削って定量分析する方法や、フィルム
の厚さ方向の可塑剤量をIRや原子吸光などでスキャン
する方法などを用いて定量したものである。
の可塑剤量よりも多くする方法は特に限定されないが、
流延に用いる例えばステンレス製の円筒や無端のバンド
上での乾燥速度と剥離時のフィルム中の残留溶媒量を変
化することによって調節する方法や、可塑剤量を変えた
セルロースエステルを溶解した有機溶媒溶解液(所謂ド
ープ液)を共流延する方法等がある。可塑剤の量を変え
たドープ液を共流延する方法は、ドープ液を鏡面を有す
る円筒或いは無端バンド上に流延(キャスティング)す
ることでセルロースエステルフィルムは得る際に、少な
くとも2以上のドープ液を共流延し、少なくとも2層以
上の可塑剤を含有する層からなるセルロースエステルフ
ィルムを形成する方法である。
ば、2層からなるセルロースエステルフィルムを例にと
ると、1層目が完全に乾いた後に2層目を流延する方法
(以下Wet on Dry方式と言うことがある)、
1層目が生乾きの状態で2層目を流延する方法(以下、
Wet on Dry方式と言うことがある)、コータ
ーにスリットを複数設けて1層目と2層目を同時に流延
する方法(以下、同時流延法式と言うことがある)等を
挙げることができる。
ルフィルムの場合、上記の円筒や無端バンドに接する層
に含有される可塑剤量が、該層から最も遠い層に含有さ
れる可塑剤量の1.01倍乃至10倍であることにより
剥離の良好な透湿性の高いフィルムが得られる。
エステルに対して1乃至30質量%含有されることが好
ましく、2〜25質量%が更に好ましく、2〜15質量
%が更に好ましく、特に好ましくは3〜12質量%であ
る。
は絶対値が小さい方が好ましく、変形方向は、+方向で
も、−方向でもよい。カール値の絶対値は30以下であ
ることが好ましく、更に好ましくは20以下であり、1
0以下であることが特に好ましい。
ルに対して1乃至30質量%含有されることが本発明の
効果を得るには好ましいが、本発明の可塑剤の含量に傾
斜をもたせたフィルムはカールという観点で捉えたとき
はこれを増長する方向なので、カールが少ないセルロー
スエステルフィルムを得るためには可塑剤の使用量とフ
ィルム表面及び反対の表面の量比率、或いは表面と内部
の量比率の両方の因子が効いてくる。
の量及びフィルムの表面ともう一方の表面の可塑剤量の
比は一概にはいえないが、おおよその目安として、好ま
しい可塑剤量は2〜25質量%、2〜15質量%が更に
好ましく、特に好ましくは3〜12質量%である。又、
表面ともう一方の表面の可塑剤量の比としては1.01
〜10倍にであるが、好ましいのは1.01〜5倍、更
に好ましくは1.01〜3倍である。
いては、上記可塑剤の他にも可塑剤と同様の作用を示す
添加剤が含有されることがある。これらの添加剤として
はセルロースエステルフィルムを可塑化することのでき
る低分子有機化合物であれば、可塑剤と同様に本発明の
効果を得ることができる。これらのものとして後述する
紫外線吸収剤、染料等の添加剤成分が挙げられる。これ
らの成分は可塑剤に比べ直接フィルムを可塑化する目的
で添加されるものではないが、量に応じて上記可塑剤と
同様の作用を示す。即ち、これらの添加剤がセルロース
エステルフィルム中に添加されるとき、これらは上記可
塑剤と同じように一方の表面側の添加量を内部或いはも
う一方の面の添加量より1.01倍乃至10倍の量に設
定することで、同様の効果をもたらす。
ルムを可塑化することのできる低分子有機化合物添加剤
の含有量が表面側において、内部よりも多い、或いは一
方の表面側においてもう一方の表面側よりも多いセルロ
ースエステルフィルムと言うことができる。これら添加
剤の量に傾斜をもたせることで剥離の良好な透湿性の高
いフィルムが得るものである。これらの添加剤の中で好
ましいものは可塑剤であり、効果が大きく、その中でも
前記の可塑剤が最も好ましく用いられる。
高い透湿性、寸法安定性等から液晶表示用部材に用いら
れるのが好ましい。液晶表示部材とは液晶表示装置に使
用される部材のことで、例えば、偏光板、偏光板用保護
フィルム、位相差板、反射板、視野角向上フィルム、防
眩フィルム、無反射フィルム、帯電防止フィルム等が挙
げられる。上記記載の中でも、寸法安定性に対して厳し
い要求のある偏光板用保護フィルムにおいて、本発明の
セルロースエステルフィルムは好ましく用いられる。
できる。例えば、本発明のセルロースエステルフィルム
をアルカリケン化処理し、ポリビニルアルコールフィル
ムをヨウ素溶液中に浸漬、延伸して作製した偏光膜の両
面に、完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液を用い
て貼り合わせる方法がある。アルカリケン化処理とは、
水系接着剤の濡れを良くし、接着性を向上させるため
に、セルロースエステルフィルムを高温の強アルカリ液
中に漬ける処理のことをいう。
必要に応じて使用される紫外線吸収剤としては、液晶の
劣化防止の観点から、波長370nm以下の紫外線の吸
収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の観点から、波長4
00nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましく用
いられる。本発明においては、特に波長370nmでの
透過率が10%以下であることが好ましく、より好まし
くは、5%以下、更に好ましくは2%以下である。
定されないが、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、
ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化
合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系
化合物、ニッケル錯塩系化合物、無機粉体などが挙げら
れる。
種以上の混合物であっても良い。以下に本発明に用いら
れる紫外線吸収剤の具体例を挙げるが、本発明はこれら
に限定されない。 UV−1:2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール UV−2:2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−
tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール UV−3:2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−
ブチル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール UV−4:2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−
tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリア
ゾール UV−5:2−(2′−ヒドロキシ−3′−(3″,
4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)
−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール UV−6:2,2−メチレンビス(4−(1,1,3,
3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリア
ゾール−2−イル)フェノール) UV−7:2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン UV−8:2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン UV−9:2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホ
ベンゾフェノン UV−10:ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5
−ベンゾイルフェニルメタン) 本発明で好ましく用いられる上記記載の紫外線吸収剤
は、透明性が高く、偏光板や液晶素子の劣化を防ぐ効果
に優れたベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤やベンゾフ
ェノン系紫外線吸収剤が好ましく、不要な着色がより少
ないベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が特に好まし
い。
用条件などにより一様ではないが、通常はセルロースエ
ステルフィルム1m2当り、0.2g〜2.0gが好ま
しく、0.4g〜1.5gがさらに好ましい。
を抑えフィルムの酸化防止をするために青色染料が添加
剤として用いられることが好ましい。これらの染料も前
述のように、可塑剤と同様の効果を有する添加剤である
が、好ましい染料としてはアンスラキノン系染料が挙げ
られる。
の1位から8位迄の位置に任意の置換基を有することが
出来る。好ましい置換基としては、置換されても良いア
ニリノ基、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、又は
水素原子が挙げられる。これら置換基をRの位置を付帯
文字で対応させてR1〜R8と表す。R1〜R8の少なくと
も1つは、置換されても良いアニリノ基である。アニリ
ノ基上に置換されても良い基として、アニリノ基上の置
換基をアニリノ基のフェニル基の1位から5位までに対
応させてf1〜f5で表すと、f1〜f5は水素原子、ハロ
ゲン原子、置換されても良いアルキル基、置換されても
良いアリールオキシ基、置換されても良いアルコキシ
基、ヒドロキシアルキル基、シクロヘキシルスルホンア
ミド基などで置換されていても良い。
げるがこれらに限定されるものではない。 (1)1,4−ジフェニルアミノアンスラキノン (2)1,4−ビス(2,4,6−トリメチルフェニ
ル)アンスラキノン (3)1,4−ビス(2,4−ジエチル−4−メチルフ
ェニル)アンスラキノン(4)1,4−ビス(2,6−
ジメチル−4−シクロヘキシルスルホンアミドフェニ
ル)アンスラキノン (5)1−メトキシフェニルアミノ−4−ヒドロキシ−
5−メトキシフェニルアミノ−8−ヒドロキシアンスラ
キノン (6)1,4−ビス(2,4,6−トリプロピルシクロ
ヘキシルスルホンアミドフェニル)アンスラキノン (7)1−エトキシフェニルアミノ−4−ヒドロキシー
5−メトキシフェニルアミノ−8−ヒドロキシアンスラ
キノン (8)1,4−ビス(2,4,6−トリメトキシフェニ
ルアミノ)アンスラキノン (9)1,4−ビス(2,4,6−トリエチルフェニ
ル)アンスラキノン(10)1,4−ビス(2,4−ジ
イソプロポキシ−6−メチルフェニル)アンスラキノン (11)1,4−ビス(2,6−ジクロロ−4−シクロ
ヘキシルスルホンアミドフェニル)アンスラキノン (12)1−(2,4,6−トリメトキシフェニルアミ
ノ)−4−ヒドロキシ−5−(2,4,6−トリメトキ
シフェニルアミノ)−8−ヒドロキシアンスラキノン (13)1,4−ビス(2,4,6−トリプロピルシク
ロヘキシルスルホンアミドフェニル)アンスラキノン (14)1,5−ビス(メトキシフェニルアミノ)−
4,8−ジヒドロキシアンスラキノン これらの染料のフィルムへの添加量はフィルムの透明性
を維持するため0.1〜1000μg/m2、好ましく
は10〜100μg/m2である。
には、他に必要ならマット剤として二酸化珪素等の微粒
子を加えても良い。これらの微粒子は有機物で表面処理
されていることが、フィルムのヘイズ低下を出来るため
好ましい。
シラン類、アルコキシシラン類、シラザン、シロキサン
などが挙げられる。
大きく、平均径の小さい方は透明性に優れる為、本発明
においては微粒子の1次粒子の平均径が5〜50nmが
好ましく、更に好ましくは、7〜20nmである。
ないが、例えば、アエロジル(株)製のAEROSIL
200、300、R972、R974、R202、R8
12、OX50、TT600などがあげられ、好ましく
はAEROSILR972、R974、R202、R8
12などがあげられる。
〜1.0μmの2次粒子を形成し、これらの微粒子はフ
ィルム中では、1次粒子の凝集体として存在しフィルム
表面に0.01〜1.0μmの凹凸を生成させる。これ
らの微粒子の含有量は、セルロースエステルに対して
0.005〜0.3質量%が好ましい。
造方法について説明する。本発明のセルロースエステル
フィルムの製造は、必要に応じて各種添加剤を混合した
セルロースエステルを溶剤に溶解させたドープ液を塗
布、製膜して行われる。各種添加剤はセルロースエステ
ルが溶解しているドープ液にバッチ添加しても良いし、
添加剤溶解液を別途用意してインライン添加しても良
い。添加剤溶解液をインライン添加する場合は、ドープ
との混合性を良くするため、少量のセルロースエステル
を溶解するのが好ましい。好ましいセルロースエステル
の量は、溶剤100kgに対して1〜10kgで、より
好ましくは、3〜5kgである。
解しているドープ液とは、セルロースエステルが溶剤
(溶媒)に溶解している状態であり、前記ドープ液に
は、可塑剤等の添加剤を加えてもよい。ドープ液中のセ
ルロースエステルの濃度としては、10〜30質量%が
好ましく、更に好ましくは、15〜25質量%である。
でもよいが、良溶剤と貧溶剤を混合して使用すること
が、生産効率の点で好ましく、更に好ましくは、良溶剤
と貧溶剤の混合比率は良溶剤が70〜97質量%であ
り、貧溶剤が30〜3質量%である。
使用するセルロースエステルを単独で溶解するものを良
溶剤、単独で膨潤するかまたは溶解しないものを貧溶剤
と定義している。そのため、セルロースエステルの結合
酢酸量によっては、良溶剤、貧溶剤が変わり、例えばア
セトンを溶剤として用いるときには、セルロースエステ
ルの結合酢酸量55%では良溶剤になり、結合酢酸量6
0%では貧溶剤となってしまう。
レンクロライド等の有機ハロゲン化合物やジオキソラン
類が挙げられる。
は、例えば、メタノール、エタノール、n−ブタノー
ル、シクロヘキサン等が好ましく用いられる。
ロースエステルの溶解方法としては、一般的な方法を用
いることができるが、好ましい方法としては、セルロー
スエステルを貧溶剤と混合し、湿潤あるいは膨潤させ、
さらに良溶剤と混合する方法が好ましく用いられる。こ
のとき加圧下で、溶剤の常温での沸点以上でかつ溶剤が
沸騰しない範囲の温度で加熱し、攪拌しながら溶解する
方法が、ゲルやママコと呼ばれる塊状未溶解物の発生を
防止するため、より好ましい。
4号、同9−95557号に記載されている様な、冷却
溶解法により溶解するのが好ましい。これら低級脂肪酸
セルロースエステルのうち−100乃至−10℃に冷却
してから0乃至120℃に加温する過程で有機溶媒に溶
解し得られた低級脂肪酸セルロースエステル有機溶媒溶
解液を、鏡面を有する無端ベルト上、あるいは円筒(ド
ラム)上に塗布(キャスティング)する。
0℃で(好ましくは−80乃至−10℃、更に好ましく
は−50乃至−20℃、最も好ましくは−50乃至−3
0℃)に冷却する。冷却は、例えば、ドライアイス・メ
タノール浴(−75℃)や冷却したエチレングリコール
溶液(−30乃至−20℃)中で実施できる。このよう
に冷却するとセルローストリアセテートと混合溶媒の混
合物は固化する場合がある。
ると、混合溶媒中にセルローストリアセテートが溶解す
る。昇温は室温に放置するだけでもよく、温浴中で加温
してもよい。このようにして、均一な溶液が得られる。
なお、溶解を早めるために冷却と加温の操作を繰り返し
てもよい。溶解が十分であるかどうかは、目視により溶
液の概観を観察するだけで判断することができる。冷却
溶解方法においては、冷却時の結露による水分混入を避
けるため、密閉容器を用いることが望ましい。これらの
方法により濃縮という手段に頼らずとも高濃度でしかも
安定性の優れたドープ液が得られる本発明においては、
セルロースエステルを溶剤に溶解させたドープ液と、各
種添加剤と少量のセルロースエステルとを溶解させた溶
液をインラインで添加、混合を行うためには、例えば、
スタチックミキサー(東レエンジニアリング製)、Hi
−Mixer SWJ(東レエンジニアリング製)等の
インラインミキサー等が好ましく用いられる。インライ
ンミキサーを用いる場合、高圧下で濃縮溶解することが
好ましく、加圧容器の種類は特に問うところではなく、
所定の圧力に耐えることが出来、加圧下で加熱、攪拌が
出来ればよい。加圧容器にはその他圧力計、温度計など
の計器類を的に配設する。
る方法や、加熱による溶剤の蒸気圧の上昇によって行っ
てもよい。加熱は外部から行うことが好ましく、例えば
ジャケットタイプのものは温度コントロールが容易で好
ましい。
沸点以上で、かつ該溶剤が沸騰しない範囲の温度が好ま
しく例えば60℃以上、70〜110℃の範囲に設定す
るのが好適である。又、圧力は設定温度で、溶剤が沸騰
しないように調整される。
か、または容器からポンプ等で抜き出して熱交換器など
で冷却し、これを製膜に供する。このときの冷却温度は
常温まで冷却してもよいが、沸点より5〜10℃低い温
度まで冷却し、その温度のままキャスティングを行うほ
うが、ドープ粘度を低減できるためより好ましい。
ィルムを溶剤に溶解させたドープ液と、必要に応じて各
種添加剤と少量のセルロースエステルが溶解している溶
液が、インラインで添加、混合され、次いで、支持体上
に流延(キャスト工程)され、加熱して溶剤の一部を除
去(支持体上乾燥工程)した後、支持体から剥離し、剥
離したフィルムを乾燥(フィルム乾燥工程)し、本発明
のセルロースエステルフィルムが得られる。
くは無端バンド状のステンレスを鏡面仕上げした支持体
が好ましく用いられる。キャスト工程の支持体の温度は
一般的な温度範囲として、0℃〜溶剤の沸点未満の温度
で、流延することができるが、0〜30℃の支持体上に
流延するほうが、ドープをゲル化させ剥離限界時間をあ
げられるため好ましく、5〜15℃の支持体上に流延す
ることがさらに好ましい。剥離限界時間とは透明で平面
性の良好なフィルムを連続的に得られる流延速度の限界
において、流延されたドープが支持体上にある時間をい
う。剥離限界時間は短い方が生産性に優れていて好まし
い。
温度は、10〜55℃、溶液の温度は、25〜60℃、
更に溶液の温度を支持体の温度より0℃以上高くするの
が好ましく、5℃以上に設定するのが更に好ましい。溶
液温度、支持体温度は、高いほど溶媒の乾燥速度が速く
できるので好ましいが、あまり高すぎると発泡したり、
平面性が劣化する場合がある。
〜40℃、溶液温度の更に好ましい範囲は、35〜40
℃である。
0℃、更に好ましくは、15〜30℃にすることでフィ
ルムと支持体との密着力を低減できるので、好ましい。
好な平面性を示すためには、支持体から剥離する際の残
留溶媒量は、10〜80%が好ましく、更に好ましく
は、20〜40%であり、特に好ましくは、20〜30
%である。
定義される。残留溶媒量=(加熱処理前質量−加熱処理
後の質量)/(加熱処理後質量)×100%尚、残留溶
媒量を測定する最の、加熱処理とは、フィルムを115
℃で1時間の加熱処理を行うことを表す。
工程においては、支持体より剥離したフィルムを更に乾
燥し、残留溶媒量を3質量%以下にすることが好まし
い、更に好ましくは、0.5質量%以下である。
式か、ピンテンター方式でフィルムを搬送しながら乾燥
する方式が採られる。液晶表示部材用としては、ピンテ
ンター方式で幅を保持しながら乾燥させることが、寸法
安定性を向上させるために好ましい。特に支持体より剥
離した直後の残留溶剤量の多いところで幅保持を行うこ
とが、寸法安定性向上効果をより発揮するため特に好ま
しい。フィルムを乾燥させる手段は特に制限なく、一般
的に熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等で行う。
簡便さの点で熱風で行うのが好ましい。乾燥温度は40
〜150℃の範囲で3〜5段階の温度に分けて、段々高
くしていくことが好ましく、80〜140℃の範囲で行
うことが寸法安定性を良くするためさらに好ましい。
ぎると、偏光板の保護フィルムとしての強度が不足し、
偏光板の寸法安定性や湿熱での保存安定性が悪化する。
膜厚が厚いと偏光板が厚くなり、液晶ディスプレイの薄
膜化が困難になる。これらを両立するセルロースエステ
ルフィルムフィルムの膜厚は15〜65μmが好まし
く、25〜55μmが更に好ましく、35〜50μmが
特に好ましい。
する。試料の流延方向と流延方向と垂直の方向(以下、
横方向とすることがある)より、30mm幅×120m
m長さの試験片を各3枚採取する。試験片の両端に6m
mφの穴をパンチで100mm間隔にあける。これを、
23±3℃、相対湿度55±5%の室内で5時間以上調
湿する。自動ピンゲージ(新東化学(株)製)を用い
て、パンチ間隔の原寸(L1)を最小目盛り1/100
0mmまで測定する。次に試験片を80℃、相対湿度9
0%の恒温高湿器にに吊して50時間熱処理し、23±
3℃、相対湿度55±5%の室内で5時間以上調湿後、
自動ピンゲージで熱処理後のパンチ間隔の寸法(L2)
を測定する。そして次式により収縮率を計算する。
と垂直の方向での収縮率の差は絶対値で1%以下である
ことが好ましく、更に好ましくは0.6%以下であり、
0.3%以下であることが特に好ましい。更に、流延方
向の収縮率と流延方向に垂直な方向の収縮率の一方が0
乃至0.3%であり、かつもう一方が0乃至−0.3%
であることが好ましく、偏光板用保護膜フィルムとして
用いたときに良好な特性を与える。
に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
に溶解し、濾過し、ドープ液を調製した。
プ液を温度33℃、1500mm幅でステンレスバンド
支持体上に均一に流延した。ステンレスバンド支持体上
で、流延したフィルム中の残留溶媒量が25%になるま
で溶媒を蒸発させ、次いで剥離張力30Newton/
mで、ステンレスバンド支持体上から剥離した。剥離し
たセルローストリアセテートフィルムを1300mm幅
にスリットし、その後、乾燥ゾーンを多数のロールで搬
送させながら乾燥を終了させ、1100mm幅にスリッ
トし、膜厚40μmのセルローストリアセテートフィル
ムサンプル101を得た。この際に、ステンレスバンド
上での乾燥速度と剥離時のフィルム中の残留溶媒量を調
節し、ステンレスバンド側の表面の反対面に対する可塑
剤含有比率が1.5となるようにした。
リルエチルグリコレートとトリフェニルホスフェートの
1:1(質量比)混合物の含有量を表1に記載したよう
に変更した以外は同様にサンプル102〜109を作製
した。この時、ステンレスバンド側表面の反対面に対す
る可塑剤含有比率は、やはり、ステンレスバンド上での
乾燥速度と剥離時のフィルム中の残留溶媒量を調節し、
サンプル101と同じに保つようにした。
持体側表面の可塑剤量ともう一方の表面の可塑剤量の比
率および全可塑剤含有量を表1に記載のように変化させ
た以外は同様にしてサンプル110〜123を作製し
た。この場合も、ステンレスバンド側表面の可塑剤量と
もう一方の表面の可塑剤量の比率は、ステンレスバンド
上での乾燥速度と剥離時のフィルム中の残留溶媒量を変
化することによって調節した。
計算した。 表面の可塑剤比率=(支持体に接する面の可塑剤量)/
(支持体に接する面と反対側の面の可塑剤量) フィルム表面の可塑剤量は、ナイフを用いてフィルムの
それぞれの表面から20nm程削りとり、質量を測定し
た後、これをアセトン中に溶解し、ここに含まれる可塑
剤量をGCにて定量分析する方法をとった。
収縮率、透湿度、カールを測定した。結果を表1に示
す。 〈収縮率〉前述の要領で測定した。
ましく、更に好ましくは0.6%以下であり、0.3%
以下であることが特に好ましい。 〈透湿度〉JIS Z 0208に記載の方法に従い各
サンプルの透湿度を測定した。
であることが好ましく、更に好ましくは200(g/m
2・24h)以下であり、140(g/m2・24h)以
下であることが特に好ましい。 〈カール〉各サンプルを流延方向2mm、流延方向と垂
直方向50mmに断裁する。更に、そのサンプル小片を
23℃、相対湿度55%環境下で24時間調湿し、曲率
スケールを用いてサンプルのカール度を測定した。
変形方向は、+方向でも、−方向でもよい。カール値の
絶対値は30以下であることが好ましく、更に好ましく
は20以下であり、10以下であることが特に好まし
い。
エステルに変更した以外は実施例1と同様にしてサンプ
ル201〜207を作製した。
と表記し、又セルロースアセテートプロピオネート(C
APと表記する)、セルロースアセテートブチレート
(CABと表記する)はイーストマン・ケミカル(株)
社製の商品名を記載した。
レート(EPEGと表記する)とトリフェニルホスフェ
ート(TPPと表記する)を表2に記載のような可塑剤
に変更した以外は実施例1と同様にしてサンプル208
〜215を作製した。いずれについても一方の表面の他
方の表面に対する可塑剤比率が1.5となるように調整
した。
様に透湿度、流延方向の収縮率を測定した。結果を表2
に示す。
表面に対する比率を表3に記載のように変更した以外は
実施例1のサンプル101と同様にしてサンプル301
〜302を作製した。実施例1および2と同様に、可塑
剤比率は、ステンレスバンド上での乾燥速度と剥離時の
フィルム中の残留溶媒量を変化することによって調節し
た。
の添加量が異なる2つのドープ液を1層目と2層目は共
に乾燥膜厚20μmになるように、Wet on We
t方式で共流延(キャスティング)した以外は、実施例
1と同様にしてサンプル303および304を調製し
た。表面の可塑剤比率はそれぞれのドープ液の可塑剤含
量を調整しサンプル301および302と同じになる様
にした。
例1、2と同様にGCの測定結果を基に算出した。
従って流延法によるフィルム作製時におけるステンレス
バンド支持体からの剥離性の試験を行った。結果を表3
に示す。 〈剥離性〉支持体からベースを剥離する際に発生する剥
離横段故障を以下の基準で目視評価した。
ることが好ましい。
が、剥離性がよく、更に可塑剤量の異なるドープ液を共
流延する方法が剥離故障がより少なく、より優れた方法
であることがわかる。
4に記載のように変更した以外は実施例1と同様にして
乾燥膜厚40μmのサンプル401〜406を作製し
た。但し、収縮率は実施例1に記載の方法に従って測定
した。
に従って偏光板としたときの熱による平面性の劣化と剥
がれについて試験を行った。結果を表4に示す。 〈平面性、剥がれ試験〉厚さ120μmのポリビニルア
ルコールフィルムを、ヨウ素1kg、ホウ酸4kgを含
む水溶液100kgに浸漬し50℃で6倍に延伸して作
製した偏光膜の両面にセルローストリアセテートフイル
ムサンプルを完全ケン化型ポリビニルアルコール5%水
溶液を粘着剤として各々貼り合わせ偏光板を作製し、得
られた偏光板サンプルを、80℃、90%RHの環境下
で50時間熱処理した。サンプルを取り出して23℃、
55%RHで6時間放冷し、その後、サンプルの平面性
と剥がれを以下の基準で評価した。
0%未満に剥がれがみられる × :サンプルに反りがみられ、又サンプルの外周の2
0%以上に剥がれがみられる △レベル以上であれば実用上問題ないレベルである。
にキャストした以外は実施例1と同様にして、3層の積
層体であるサンプル501〜504を作製した。但し、
支持体に接する面をB面、もう一方の面をA面とした。
A面側の表面層とB面側の表面層は共に乾燥膜厚10μ
mになるようにし、内部の層は乾燥膜厚20μmになる
ようにした。又、各層のドープに添加する可塑剤の量を
調節して、それぞれの層の可塑剤量を変化させた。
様に透湿度、流延方向の収縮率を測定した。結果を表5
に示す。
小さく優れていることがわかる。
た、セルロースエステルフィルムがえられ、小型、薄型
の液晶表示装置等に好適な偏光板用保護膜フィルムが提
供できた。
Claims (26)
- 【請求項1】 添加剤の表面側の含有量が内部における
含有量よりも多いことを特徴とするセルロースエステル
フィルム。 - 【請求項2】 添加剤の含有量が一方の表面側ともう一
方の表面側とで異なることを特徴とするセルロースエス
テルフィルム。 - 【請求項3】 一方の表面側に対する、もう一方の表面
側の添加剤の含有量が、1.01倍乃至10倍であるこ
とを特徴とする請求項2に記載のセルロースエステルフ
ィルム。 - 【請求項4】 添加剤が厚さ方向で濃度勾配があること
を特徴とする請求項3に記載のセルロースエステルフィ
ルム。 - 【請求項5】 2種類以上の添加剤を含有し、該2種類
以上の添加剤の厚さ方向での濃度分布が略同様であるこ
とを特徴とする請求項4に記載のセルロースエステルフ
ィルム。 - 【請求項6】 添加剤が可塑剤、紫外線吸収剤又は染料
であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に
記載のセルロースエステルフィルム。 - 【請求項7】 可塑剤をセルロースエステルに対して1
乃至30質量%含むことを特徴とする請求項6に記載の
セルロースエステルフィルム。 - 【請求項8】 可塑剤がリン酸エステルを含むことを特
徴とする請求項6又は7に記載のセルロースエステルフ
ィルム。 - 【請求項9】 可塑剤がフタル酸エステルを含むことを
特徴とする請求項6又は7に記載のセルロースエステル
フィルム。 - 【請求項10】 セルロースエステルフィルムを構成す
るセルロースエステルがセルロースの低級脂肪酸エステ
ルであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項
に記載のセルロースエステルフィルム。 - 【請求項11】 セルロースエステルフィルムを構成す
るセルロースエステルが58.0乃至62.5%の平均
酢化度を有するセルローストリアセテートであることを
特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のセル
ロースエステルフィルム。 - 【請求項12】 乾燥膜厚が65μm以下であることを
特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のセル
ロースエステルフィルム。 - 【請求項13】 セルロースエステル有機溶媒溶解液
を、鏡面を有する円筒或いは無端バンド上に流延し、製
造したことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項
に記載のセルロースエステルフィルム。 - 【請求項14】 セルロースエステル有機溶媒溶解液
が、セルロースエステルを−100乃至−10℃に冷却
してから0乃至120℃に加温する過程で有機溶媒に溶
解し、得られたセルロースエステル有機溶媒溶解液であ
ることを特徴とする請求項13に記載のセルロースエス
テルフィルム。 - 【請求項15】 可塑剤を含有するセルロースエステル
有機溶媒溶解液を、鏡面を有する円筒或いは無端バンド
上に流延し製造したセルロースエステルフィルムにおい
て、円筒或いは無端バンドに接する表面の可塑剤量が、
もう一方の表面の可塑剤量の1.01倍乃至10倍の範
囲であることを特徴とするセルロースエステルフィル
ム。 - 【請求項16】 鏡面を有する円筒或いは無端バンド上
に少なくとも2以上の可塑剤を含有するセルロースエス
テル有機溶媒溶解液を共流延して製造されるセルロース
エステルフィルムにおいて、一方の表面側に対する、も
う一方の表面側の可塑剤の含有量が1.01倍乃至10
倍であることを特徴とするセルロースエステルフィル
ム。 - 【請求項17】 フィルムの円筒或いは無端バンドに接
する表面側に含有される可塑剤量が、もう一方の表面側
に含有される可塑剤量よりも多いことを特徴とする請求
項16に記載のセルロースエステルフィルム。 - 【請求項18】 円筒或いは無端バンドに接する表面側
に含有される可塑剤量が、もう一方の表面側に含有され
る可塑剤量の1.01倍乃至10倍であることを特徴と
する請求項17に記載のセルロースエステルフィルム。 - 【請求項19】 可塑剤がセルロースエステルフィルム
に対して1乃至30質量%であることを特徴とする請求
項15〜18のいずれか1項に記載のセルロースエステ
ルフィルム。 - 【請求項20】 セルロースエステルがセルロースの低
級脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項15〜
19のいずれか1項に記載のセルロースエステルフィル
ム。 - 【請求項21】 セルロースエステルが58.0乃至6
2.5%の平均酢化度を有するセルロースアセテートで
あることを特徴とする請求項20に記載のセルロースエ
ステルフィルム。 - 【請求項22】 可塑剤がリン酸エステルを含むことを
特徴とする請求項15〜21のいずれか1項に記載のセ
ルロースエステルフィルム。 - 【請求項23】 可塑剤がフタル酸エステルを含むこと
を特徴とする請求項15〜21のいずれか1項に記載の
セルロースエステルフィルム。 - 【請求項24】 乾燥膜厚が65μm以下であることを
特徴とする請求項15〜23のいずれか1項に記載のセ
ルロースエステルフィルム。 - 【請求項25】 80℃、相対湿度90%で50時間処
理後の流延方向の収縮率と流延方向に垂直な方向の収縮
率の差の絶対値が0.6%以下であることを特徴とする
請求項15〜24のいずれか1項に記載のセルロースエ
ステルフィルム。 - 【請求項26】 80℃、相対湿度90%で50時間放
置した後の流延方向の収縮率と流延方向に垂直な方向の
収縮率の一方が0乃至0.3%であり、かつもう一方が
0乃至−0.3%であることを特徴とする請求項25に
記載のセルロースエステルフィルム。
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