JP2001131131A - アリールアルカン酸アミド誘導体及び農園芸用殺菌剤 - Google Patents

アリールアルカン酸アミド誘導体及び農園芸用殺菌剤

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JP2001131131A
JP2001131131A JP31446899A JP31446899A JP2001131131A JP 2001131131 A JP2001131131 A JP 2001131131A JP 31446899 A JP31446899 A JP 31446899A JP 31446899 A JP31446899 A JP 31446899A JP 2001131131 A JP2001131131 A JP 2001131131A
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Katsumi Masuda
勝美 増田
Ikumi Urushibata
育巳 漆畑
Junko Suzuki
淳子 鈴木
Koji Yasuda
厚司 安田
Katsunori Matsumoto
克則 松本
Norihisa Yonekura
範久 米倉
Katsumi Furuse
勝美 古瀬
Atsushi Toyoshima
淳 豊島
Kazuo Kumakura
和夫 熊倉
Norimichi Muramatsu
憲通 村松
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Ihara Chemical Industry Co Ltd
Kumiai Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Ihara Chemical Industry Co Ltd
Kumiai Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】作物に悪影響を及ぼすことなく、植物病害、特
にイネいもち病等に対し高い防除効果を有する新規殺菌
剤を提供する。 【解決手段】一般式[1] [式中、WはそれぞれXnによって置換されてもよいヘテロ
アリール基等を表し、R1はC1〜C6アルキル基等を表し、
R2は、C1〜C6アルキル基等を表し、R3は、C2〜C6アルキ
ル基等を表し、Qはエチニル、基−COR4等を表し、R4はC
1〜C6アルキル基等を表し、XはC1〜C6アルキル基等を表
し、nは0〜4の整数を表す。]にて示されるアリールアル
カン酸アミド誘導体及びこれらを有効成分とする農園芸
用殺菌剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、文献未記載の新規
化合物であるアリールアルカン酸アミド誘導体及びこれ
を有効成分として含有する農園芸用殺菌剤に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ある種のアリールカルボン酸アミド誘導
体が生理活性を有することは知られている。例えば、特
開平9-48750公報明細書及び特開平10-45695公報明細書
にはアリール基がフェニル基、ナフチル基である化合物
が殺菌活性を有することが示されている。しかしなが
ら、本発明化合物については全く記載されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、農園芸用殺菌剤
の多用により薬剤に対する耐性菌が出現し、既存の薬剤
では充分な殺菌活性を示さないことがある。また、環境
問題から低濃度で効率良く有害菌を防除できる新しい殺
菌剤が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来知ら
れた殺菌剤に優る殺菌活性を有する薬剤を開発するため
に、種々の新規なアリールアルカン酸アミド誘導体を合
成し、その生理活性について検討したところ、本発明化
合物がイネいもち病等に対して優れた殺菌活性を有する
とともに、有用作物に対しなんら害を及ぼさないことを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(1)一般式[1]
【0006】
【化2】
【0007】[式中、WはそれぞれXnによって置換されて
もよいヘテロアリール基、インダニル基、5,6,7,8−テ
トラヒドロナフチル基を表し、R1はC1〜C6アルキル基、
C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C6アルコキシ基又はC3〜C6
シクロアルキル基を表し、R2は、C1〜C6アルキル基又は
C3〜C6シクロアルキル基を表し、R3は、C2〜C6アルキル
基、C3〜C6シクロアルキル基(該基はハロゲン原子又はC
1〜C6アルキル基によって置換されていてもよい。)、C3
〜C6シクロアルキルC1〜C6アルキル基又はC1〜C 4ハロア
ルキル基を表すか、あるいはR2とR3は互いに結合してこ
れらが結合している炭素原子と共に5員〜7員環のシクロ
アルキル基(該基はC1〜C6アルキル基によって置換され
ていてもよい。)を形成し、Qはエチニル基、シアノ基、
基−COR4又は基−CH(OH)R4を表し、R4はC1〜C6アルキル
基、C1〜C4ハロアルキル基又はC3〜C6シクロアルキル基
(該基はハロゲン原子又はC1〜C6アルキル基によって置
換されていてもよい。)を表し、XはC1〜C6アルキル基、
C2〜C6アルケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C6シク
ロアルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C6アルコキ
シ基、C2〜C6アルケニルオキシ基、C2〜C6アルキニルオ
キシ基、C3〜C6シクロアルキルオキシ基、C1〜C4ハロア
ルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C2〜C6アルケニル
チオ基、C2〜C6アルキニルチオ基、C3〜C6シクロアルキ
ルチオ基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、ハロゲン原子、
フェニル基(該基はC1〜C6アルキル基、C1〜C4ハロアル
キル基、C1〜C6アルコキシ基、シアノ基又はハロゲン原
子によって置換されていてもよい。) 、シアノ基又はニ
トロ基を表し、nは0〜4の整数を表す。]にて示されるア
リールアルカン酸アミド誘導体。(2)これらのアリール
アルカン酸アミド誘導体を有効成分として含有する農園
芸用殺菌剤である。
【0008】まず、本明細書において用いられる用語に
ついて、以下説明する。なお、本明細書における、例え
ば「C1〜C6」等の表記は、これに続く置換基の炭素数
が、この場合では1乃至6であることを表している。
【0009】C1〜C6アルキル基とは、直鎖又は分岐鎖状
のアルキル基を示し、例えばメチル基、エチル基、n-プ
ロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル
基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イ
ソペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘ
キシル基、3,3-ジメチルブチル基等を挙げることがで
きる。
【0010】C3〜C6シクロアルキル基とは、例えばシク
ロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等
を挙げることができる。
【0011】C3〜C6シクロアルキルC1〜C6アルキル基と
は、例えばシクロプロピルメチル基、シクロペンチルメ
チル基、シクロヘキシルメチル基等を挙げることができ
る。
【0012】C1〜C4ハロアルキル基とは、ハロゲン原子
によって置換された、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を
示し、例えばフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロ
モメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、
ジブロモメチル基、トリフルオロメチル基、クロロジフ
ルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基等を挙げるこ
とができる。
【0013】C2〜C6アルケニル基とは、直鎖又は分岐鎖
状のアルケニル基を示し、例えばビニル基、1-プロペニ
ル基、アリル基、イソプロペニル基、1-ブテニル基、2-
ブテニル基等を挙げることができる。
【0014】C2〜C6アルキニル基とは、直鎖又は分岐鎖
状のアルキニル基を示し、例えばエチニル基、1-プロピ
ニル基、2-プロピニル基、1-ブチニル基、2-ブチニル
基、3-ブチニル基、4-メチル-1-ペンチニル基、3-メチ
ル-1-ペンチニル基等を挙げることができる。
【0015】ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子及びヨウ素原子を示す。
【0016】C1〜C6アルコキシ基とは、直鎖又は分岐鎖
状のアルコキシ基を示し、例えばメトキシ基、エトキシ
基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ
基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ
基、n-ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、n-ヘ
キシルオキシ基等を挙げることができる。
【0017】C2〜C6アルケニルオキシ基とは、直鎖又は
分岐鎖状のアルケニルオキシ基を示し、例えばアリルオ
キシ基、イソプロペニルオキシ基、2-ブテニルオキシ基
等を挙げることができる。
【0018】C2〜C6アルキニルオキシ基とは、直鎖又は
分岐鎖状のアルキニルオキシ基を示し、例えば2-プロピ
ニルオキシ基、2-ブチニルオキシ基、3-ブチニルオキシ
基等を挙げることができる。
【0019】C3〜C6シクロアルキルオキシ基とは、例え
ばシクロプロピルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、
シクロヘキシルオキシ基等を挙げることができる。
【0020】C1〜C4ハロアルコキシ基とは、ハロゲン原
子によって置換された、直鎖又は分岐鎖状のアルコキシ
基を示し、例えばフルオロメトキシ基、ジフルオロメト
キシ基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエト
キシ基等を挙げることができる。
【0021】C1〜C6アルキルチオ基とは、直鎖又は分岐
鎖状のアルキルチオ基を示し、例えばメチルチオ基、エ
チルチオ基、n-プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、
n-ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec-ブチルチオ
基、tert-ブチルチオ基、n-ヘキシルチオ基等を挙げる
ことができる。
【0022】C2〜C6アルケニルチオ基とは、直鎖又は分
岐鎖状のアルケニルチオ基を示し、例えばアリルチオ
基、イソプロペニルチオ基、2-ブテニルチオ基等を挙げ
ることができる。
【0023】C2〜C6アルキニルチオ基とは、直鎖又は分
岐鎖状のアルキニルチオ基を示し、例えば2-プロピニル
チオ基、2-ブチニルチオ基、3-ブチニルチオ基等を挙げ
ることができる。
【0024】C3〜C6シクロアルキルチオ基とは、例えば
シクロプロピルチオ基、シクロペンチルチオ基、シクロ
ヘキシルチオ基等を挙げることができる。
【0025】C1〜C4ハロアルキルチオ基とは、ハロゲン
原子によって置換された、直鎖又は分岐鎖状のアルキル
チオ基を示し、例えばフルオロメチルチオ基、ジフルオ
ロメチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基、ペンタフ
ルオロエチルチオ基等を挙げることができる。ヘテロア
リール基とは、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から
選ばれる少なくとも1個のヘテロ原子を含有する単環又
は縮合環を示し、例えば、フリル基、チエニル基、ピロ
リル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル
基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル
基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジア
ゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル
基、ピリダジニル基、トリアジニル基、ベンゾフリル
基、ベンゾチエニル基、インドリル基、インダゾリル
基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベン
ズイミダゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、シン
ノリニル基、フタラジニル基、キノキサリニル基、ナフ
チリジニル基又はベンゾトリアジニル基を挙げることが
できる。
【0026】一般式[1]で表される本発明化合物の中に
は、分子内に1個以上の不斉炭素原子を有しているもの
もあり、そのような化合物には光学異性体が存在する。
純粋な個々のジアステレオマー、エナンチオマー及びこ
れらの混合物も本発明化合物に含まれる。
【0027】
【発明の実施の形態】一般式[1]で表される本発明化合
物の好ましい化合物としては、Wがフリル基、チエニル
基、ピリジル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、
ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、キノリル
基、インダニル基又は5,6,7,8−テトラヒドロナフチル
基でR1がメチル基又はメトキシ基で、R2がメチル基又は
エチル基で、R3がエチル基、n-プロピル基、イソプロピ
ル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert
-ブチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基又は
ジクロロメチル基で、Qがエチニル基、シアノ基、アセ
チル基又は1-ヒドロキシエチル基、Xがメチル基、トリ
フルオロメチル基、メトキシ基、フッソ原子、塩素原子
又は臭素原子である化合物を挙げることができる。
【0028】一般式[1]で示される本発明化合物は、例
えば以下に示す製造法に従って製造することができる。
【0029】<製造法1>
【0030】
【化3】
【0031】(式中、W、R1、R2、R3及びQは前記と同じ
意味を表す。)本発明化合物[1]は、一般式[2]で表され
るアリールアルカン酸誘導体を、必要な場合には触媒及
び/又は塩基の存在下に、縮合剤を用いて一般式[3]で
表されるアミン類と反応させることにより製造すること
ができる。この反応は通常、溶媒中で行われる。
【0032】使用できる溶媒としては、反応を阻害しな
い溶媒であればよく、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、シクロヘキサン、石油エーテル、リグロイン、ベ
ンゼン、トルエン又はキシレン等の炭化水素類、ジクロ
ロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭
素、クロロベンゼン又はジクロロベンゼン等のハロゲン
化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン又はジオキサン等のエーテル類、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン又はメ
チルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸メチル又は酢
酸エチル等の酢酸エステル類、アセトニトリル又はプロ
ピオニトリル等のニトリル類、又はジメチルスルホキシ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド又はスルホラン等の非
プロトン性極性溶媒、あるいはこれらから選択される溶
媒を組み合わせた混合溶媒を用いることができる。
【0033】縮合剤としては、例えば1−エチル−3−(3
−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、N,
N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイ
ミダゾール、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリウム
クロリド等が挙げられる。これらの縮合剤の使用量は、
特に制限されるものではないが、好ましくは、一般式
[2]で表されるアリールアルカン酸誘導体に対して1.0〜
2.0当量使用される。
【0034】触媒としては、例えば4−ジメチルアミノ
ピリジン、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、ジメチ
ルホルムアミド等が挙げられる。これらの触媒の使用量
は、特に制限されるものではないが、必要な場合には、
一般式[2]で表されるアリールアルカン酸誘導体に対し
て10〜30モル%使用される。
【0035】塩基としては、この型の反応に一般的に用
いられるものが使用できる。例えば水酸化ナトリウム又
は水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カ
ルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、炭酸ナトリウ
ム又は炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩類、又はト
リエチルアミン、トリメチルアミン、N,N−ジメチルア
ニリン、ピリジン、N−メチルピペリジン、1,5−ジアザ
ビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン(DBN)又は1,8−ジアザビ
シクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)等の有機塩基等が
挙げられ、好ましくはトリエチルアミン、ピリジン、N
−メチルピペリジン等の第三級アミン類が挙げられる。
これらの塩基の使用量は、特に制限されるものではない
が、必要な場合には、一般式[2]で表されるアリールア
ルカン酸誘導体に対して1.0〜2.0当量使用される。
【0036】一般式[2]で表されるアリールアルカン酸
誘導体と一般式[3]で表されるアミン類は一般的には等
モル量使用されるが、どちらか一方を1〜50モル%過剰に
使用することもある。
【0037】反応温度は、−50℃〜150℃の範囲、好ま
しくは0℃〜100℃の範囲において行われる。反応時間は
1〜30時間が好ましい。
【0038】一般式[2]で表されるアリールアルカン酸
誘導体は公知の方法[例えば、ザ ジャーナル オブ
オーガニック ケミストリー(The Journal of Organic
Chemistry),第13巻,第763頁(1948年);オーガニック
シンセセス(Organic Syntheses),第3巻,第557頁(19
55年);特開昭40-7491号公報に記載の方法]あるいはそ
れに準じた方法で製造することができる。また、一般式
[3]で表されるアミン類は公知の方法[例えば、オーガニ
ック シンセセス(Organic Syntheses)、第3巻、第88頁
(1955年);ジャーナル オブ ザ ケミカル ソサイエ
ティ.パーキントランザクションズ.1(Journal of the
Chemical Society. Perkin Transactions.1)、第8巻、
第1645頁(1985年);ザ ジャーナル オブ オーガニッ
ク ケミストリ(The Journal of Organic Chemistry)、
第49巻、第1208頁(1984年)に記載の方法]あるいはそれ
に準じた方法で製造することができる。
【0039】<製造法2>
【0040】
【化4】
【0041】(式中、W、R1、R2、R3及びQは前記と同じ
意味を表し、Lはハロゲン原子を表す。) 本発明化合物[1]は、一般式[4]で表されるアリールアル
カン酸ハライド類を塩基の存在下に、一般式[3]で表さ
れるアミン類と反応させることにより製造することがで
きる。
【0042】この反応は通常、溶媒中で行われる。使用
できる溶媒としては、反応を阻害しない溶媒であればよ
く、製造法1に例示したものと同様の溶媒も使用する事
ができ、これらから選択される溶媒を組み合わせた混合
溶媒を用いることができる。
【0043】塩基としては、この型の反応に一般的に用
いられるものが使用できる。例えば、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化
カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩類、又はト
リエチルアミン、トリメチルアミン等の第三級アミン
類、ピリジン、ピコリン等の有機塩基等が挙げられ、好
ましくはアルカリ金属炭酸塩類、第三級アミン類が挙げ
られる。これらの塩基の使用量は、特に制限されるもの
ではないが、必要な場合には、一般式[2]で表されるア
リールアルカン酸誘導体に対して1.0〜2.0当量使用され
る。
【0044】一般式[4]で表されるアリールアルカン酸
誘導体と一般式[3]で表されるアミン類は一般的には等
モル量使用されるが、どちらか一方を1〜50モル%過剰に
使用することもある。
【0045】反応温度は、−50℃〜150℃の範囲、好ま
しくは0℃〜60℃の範囲において行われる。反応時間は1
〜30時間が好ましい。
【0046】一般式[4]で示されるアリールアルカン酸
ハライド類は、一般式[2]で表されるアリールアルカン
酸類を、例えば、塩化チオニル、五塩化リン、三臭化リ
ン等のハロゲン化剤と反応させることにより製造するこ
とができる。
【0047】<製造法3>
【0048】
【化5】
【0049】(式中、W、R1、R2及びR3は前記と同じ意味
を表す。) 本発明化合物[1-2]は一般式[1-1]で表されるアリールア
ルカン酸アミド誘導体を、酸の存在下に水和反応を行う
ことにより製造することができる。この反応は無溶媒、
又は溶媒中で行われる。使用できる溶媒としては、反応
を阻害しない溶媒であればよく、例えばジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメ
チルエーテル、テトラヒドロフラン又はジオキサン等の
エーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソプロピルケトン又はメチルイソブチルケトン等のケト
ン類、酢酸メチル又は酢酸エチル等の酢酸エステル類、
アセトニトリル又はプロピオニトリル等のニトリル類、
又はジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド又はスルホラン等の非プロトン性極性溶媒、あるいは
これらから選択される溶媒を組み合わせた混合溶媒を用
いることができる。
【0050】酸としては、例えば硫酸、塩酸、ギ酸等が
挙げられる。これらの酸の使用量は、特に制限されるも
のではないが、一般式[2]で表されるアリールアルカン
酸誘導体に対して5〜50モル%使用される。
【0051】反応温度は、0℃〜150℃の範囲、好ましく
は20℃〜100℃の範囲において行われる。反応時間は1〜
10時間が好ましい。
【0052】<製造法4>
【0053】
【化6】
【0054】(式中、W、R1、R2、R3及びR4は前記と同じ
意味を表す。) 本発明化合物[1-4]は、一般式[1-3]で示されるアリール
アルカン酸アミド誘導体を還元剤と反応させることによ
り製造することができる。この反応は通常、溶媒中で行
われる。
【0055】使用できる溶媒としては、反応を阻害しな
い溶媒であればよく、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、シクロヘキサン、石油エーテル、リグロイン、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、ジクロ
ロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭
素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化
炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル類、メタノール、エ
タノール、2−プロパノール等のアルコール類又は、水
とアルコール類との混合溶媒を用いることができる。
【0056】還元剤としては、この型の反応に一般的に
用いられるものが使用できる。例えば、水素化ホウ素リ
チウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウ
ム、トリアルキル水素化ホウ素リチウム、トリアルキル
水素化ホウ素ナトリウム又はシアノ水素化ホウ素ナトリ
ウム等が挙げられ、好ましくは水素化ホウ素ナトリウム
が挙げられる。これらの還元剤の使用量は、特に制限さ
れるものではないが、好ましくは、一般式[1-3]で表さ
れるアリールアルカン酸アミド誘導体に対して0.5〜2.0
当量使用される。
【0057】反応温度は、−70℃〜150℃の範囲、好ま
しくは−20℃〜50℃の範囲において行われる。反応時間
は1〜30時間が好ましい。
【0058】
【実施例】次に、本発明化合物の製造法を具体的に説明
する。 <製造例1> 2−(5−ブロモチオフェン−2−イル)−N−(1−イソプロ
ピル−1−メチル−2−オキソプロピル)−2−メトキシ酢
酸アミド(化合物番号A-5)の製造 クロロホルム30mlに2−(5−ブロモチオフェン−2−イ
ル)−2−メトキシ酢酸0.8g、1−エチル−3−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩0.61gを加え
た。室温で30分間攪拌後、3−アミノ−3,4−ジメチル−
2−ペンタノン塩酸塩0.53g、トリエチルアミン0.32gを
加えた。この混合物を室温で16時間撹拌した後、水にあ
け、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、クロロホルムを留去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し、目的物0.15gを得た。融点110-113℃
【0059】<製造例2> 2−(6−クロロベンゾチオフェン−2−イル)−N−(1−シ
アノ−1,2,2トリメチルプロピル)プロピオンアミド(化
合物番号G-24, G-25)の製造 テトラヒドロフラン30mlに2−アミノ−2,3,3−トリメチ
ルブチロニトリル0.42g、トリエチルアミン0.33gを溶解
した。次に2−(6−クロロベンゾチオフェン−2−イル)
プロピオニルクロリド0.75gを氷冷下滴下した。この混
合物を室温で3時間撹拌した後、水にあけ、酢酸エチル
で抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、減圧下、酢酸エチルを留去した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的物0.2g(ジ
アステレオマーA、融点184-185℃)、0.7g(ジアステレオ
マーB、融点169-170℃)を得た。
【0060】<製造例3> 2−(ベンゾフラン−2−イル)−N−(1−シアノ−1-シク
ロプロピルエチル)プロピオンアミド(化合物番号 H-6)
の製造 テトラヒドロフラン30mlに2−アミノ−2−シクロプロピ
ルプロピオニトリル0.52g、トリエチルアミン1.46gを溶
解した。次に2−(ベンゾフラン−2−イル)プロピオニル
クロリド1.0gを氷冷下滴下した。この混合物を室温で3
時間撹拌した後、水にあけ、酢酸エチルで抽出した。酢
酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、
酢酸エチルを留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製し、目的物0.7gを得た。融点105-10
8℃
【0061】<製造例4> N−(1,1−ジエチル−2−プロピニル)−2−(5−メチルチ
オフェン−2−イル)プロピオンアミド(化合物番号A-22)
の製造 ジクロロメタン30mlに2−(5−メチルチオフェン−2−イ
ル)プロピオン酸1.7g、1−エチル−3−(3−ジメチルア
ミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩2.1gを加えた。室
温で30分間攪拌後、1,1−ジエチル−2−プロピニルアミ
ン1.2gを加えた。この混合物を室温で2時間撹拌した
後、水にあけ、ジクロロメタンで抽出した。ジクロロメ
タン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、ジク
ロロメタンを留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製し、目的物1.4gを得た。融点46-49
【0062】<製造例5> N−(1,1−ジエチル−2−オキソプロピル)−2−(5−メチ
ルチオフェン−2−イル)プロピオンアミド(化合物番号A
-23)の製造 アセトニトリル40mlにN−(1,1−ジエチル−2−プロピニ
ル)−2−(5−メチルチオフェン−2−イル)プロピオンア
ミド1.2g、10%塩酸5mlを加えた。この混合物を還流下2
時間撹拌した後、水にあけ、酢酸エチルで抽出した。酢
酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下、
酢酸エチルを留去した。残渣をヘキサンで洗浄し、目的
物1.2gを得た。融点86-88℃
【0063】<製造例6> N−(1,1−ジエチル−2−ヒドロキシプロピル)−2−(5−
メチルチオフェン−2−イル)プロピオンアミド(化合物
番号A-24)の製造 メタノール20mlにN−(1,1−ジエチル−2−オキソプロピ
ル)−2−(5−メチルチオフェン−2−イル)プロピオンア
ミド0.9gを溶解した。この溶液に水素化ホウ素ナトリウ
ム0.3gを氷冷下で加えた。この混合物を室温で5時間撹
拌した後、水にあけ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチ
ル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下、酢
酸エチルを留去し、目的物0.7gを得た。融点65-67℃
【0064】<製造例7> N−(1−イソプロピル−1−メチル−2−オキソプロピル)
−2−(5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル)プ
ロピオンアミド(化合物番号M-13)の製造 テトラヒドロフラン30mlに3−アミノ−3,4−ジメチル−
2−ペンタノン塩酸塩0.8g、トリエチルアミン1.0gを溶
解した。この混合物に2−(5,6,7,8−テトラヒドロナフ
タレン−2−イル)プロピオニルクロリド1.1gを氷冷下滴
下した。この反応液を室温で3時間撹拌した後、水にあ
け、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、減圧下、酢酸エチルを留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、
目的物1.0gを得た。融点130-133℃
【0065】次に、一般式[1]で表される本発明化合物
の具体例及び実施例を表1〜表13に示すが、これらに限
られるものではない。
【0066】表中の記号はそれぞれ以下の意味を示す。
Meとはメチル基を示し、Etとはエチル基を示し、Prとは
n-プロピル基を示し、Pr-iとはイソプロピル基を示し、
Buとはn-ブチル基を示し、Bu-iとはイソブチル基を示
し、Bu-sとはsec-ブチル基を示し、Bu-tとはtert-ブチ
ル基を示し、Pr-cとはシクロプロピル基を示し、Pen-c
とはシクロペンチル基を示し、Phとはフェニル基を示
す。また、例えばPh(4-Cl)とは4-クロロフェニル基を示
す。
【0067】なお、異性体AとはジアステレオマーA、異
性体BとはジアステレオマーBをそれぞれ表し、異性体M
とはジアステレオマー混合物を表す。ジアステレオマー
Aとはシリカゲルカラムクロマトグラフィー又は高速液
体クロマトグラフィー等によって分離された低極性のジ
アステレオマーを示し、ジアステレオマーBとは同様に
分離された高極性のジアステレオマーを示す。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】
【表5】
【0073】
【表6】
【0074】
【表7】
【0075】
【表8】
【0076】
【表9】
【0077】
【表10】
【0078】
【表11】
【0079】
【表12】
【0080】
【表13】
【0081】本発明の農園芸用殺菌剤は、一般式[1]で
示されるアリールアルカン酸アミド誘導体を有効成分と
して含有してなる。本発明化合物を農園芸用殺菌剤とし
て使用する場合には、その目的に応じて有効成分を適当
な剤型で用いることができる。通常は有効成分を不活性
な液体または固体の担体で希釈し、必要に応じて界面活
性剤、その他をこれに加え、粉剤、水和剤、乳剤、粒剤
等の製剤形態で使用できる。有効成分の配合割合は必要
に応じ適宜選ばれるが、粉剤及び粒剤とする場合は0.
1〜20%(重量)、また、乳剤及び水和剤とする場合
は5〜80%(重量)が適当である。
【0082】好適な担体としては、例えばタルク、ベン
トナイト、クレー、カオリン、珪藻土、ホワイトカーボ
ン、バーミキュライト、消石灰、珪砂、硫安、尿素等の
固体担体、イソプロピルアルコール、キシレン、シクロ
ヘキサノン、メチルナフタレン等の液体担体等があげら
れる。界面活性剤及び分散剤としては、例えばジナフチ
ルメタンスルホン酸塩、アルコール硫酸エステル塩、ア
ルキルアリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、
ポリオキシエチレングリコールエーテル、ポリオキシエ
チレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレン
ソルビタンモノアルキレート等があげられる。補助剤と
してはカルボキシメチルセルロース等があげられる。
【0083】本発明の農園芸用殺菌剤は、これらの製剤
をそのまま、あるいは希釈して茎葉散布、種子処理、土
壌施用、水面施用または育苗箱施用等により使用するこ
とができる。これらの施用量は、使用される化合物の種
類、対象病害、発生傾向、被害の程度、環境条件、使用
する剤型などによって変動する。例えば粉剤及び粒剤の
ようにそのまま使用する場合には、有効成分で10アー
ル当り0.1g〜5kg、好ましくは1g〜1kgの範
囲から適宜選ぶのがよい。また、乳剤及び水和剤のよう
に液状で使用する場合には、0.1ppm〜10,00
0ppm、好ましくは10〜3,000ppmの範囲か
ら適宜選ぶのがよい。
【0084】本発明による化合物は上記の施用形態によ
り、藻菌類(Oomycetes)、子嚢菌類(Asc
omycetes)、担子菌類(Basidiomyc
etes)、及び不完全菌類(Deuteromyce
tes)に属する菌に起因する植物の病害を防除でき
る。次に、具体的な菌名を非限定例としてあげる。シュ
ウドペロノスポラ(Pseudoperonospor
a)属菌、例えばキュウリべと病菌(Pseudope
ronospora cubensis)、ベンチュリ
ア(Venturia)属菌、例えばリンゴ黒星病菌
(Venturiainaequalis)、エリシフ
ェ(Erysiphe)属菌、例えばコムギうどんこ病
菌(Erysiphe graminis)、ピリキュ
ラリア(Pyricularia)属菌、例えばイネい
もち病菌(Pyriculariaoryzae)、ボ
トリチス(Botrytis)属菌、例えばキュウリ灰
色かび病菌(Botrytis cinerea)、リ
ゾクトニア(Rhizoctonia)属菌、例えばイ
ネ紋枯病菌(Rhizoctonia solan
i)、パクシニア(Puccinia)属菌、例えばコ
ムギ赤さび病菌(Puccinia recondit
a)。さらに、本発明の化合物は必要に応じて殺虫剤、
他の殺菌剤、除草剤、植物生長調節剤、肥料等と混合し
てもよい。次に、本発明の農園芸用殺菌剤の代表的な製
剤例をあげて、製剤方法を具体的に説明する。以下の説
明において「%」は重量百分率を示す。
【0085】製剤例1 粉剤 化合物(A−5)2%、珪藻土5%及びクレ−93%を
均一に混合粉砕して粉剤とした。
【0086】製剤例2 水和剤 化合物(A−5)50%、珪藻土45%、ジナフチルメ
タンジスルホン酸ナトリウム2%及びリグニンスルホン
酸ナトリウム3%を均一に混合粉砕して水和剤とした。
【0087】製剤例3 乳剤 化合物(A−5)30%、シクロヘキサノン20%、ポ
リオキシエチレンアルキルアリールエーテル11%、ア
ルキルベンゼンスルホン酸カルシウム4%及びメチルナ
フタレン35%を均一に溶解して乳剤とした。
【0088】製剤例4 粒剤 化合物(A−5)5%、ラウリルアルコール硫酸エステ
ルのナトリウム塩2%、リグニンスルホン酸ナトリウム
5%、カルボキシメチルセルロース2%及びクレー86
%を均一に混合粉砕する。この混合物に水20%相当量
を加えて練合し、押出式造粒機を用いて14〜32メッ
シュの粒状に加工したのち、乾燥して粒剤とした。
【0089】次に、本発明の農園芸用殺菌剤の奏する効
果を試験例をあげて具体的に説明する。
【0090】試験例1 イネいもち病予防効果試験 直径7cmの素焼鉢各々に、イネ種子(品種:愛知旭)
を15粒ずつ播種し、温室内で育成した。第4葉が完全
に展開したイネ苗に、製剤例2に準じて調製した水和剤
を、有効成分濃度が500ppmになるように水で希釈
し、1鉢当り10ml散布した。風乾後、イネいもち病
菌(Pyricularia oryzae)の分生胞
子懸濁液を噴霧接種し、直ちに25℃の湿室内に24時
間入れた。その後温室内に移し、接種5日後に第4葉の
病斑数を調査した。数1により防除価を求め、表14の
基準により評価した。結果を表15に示した。
【0091】
【数1】
【0092】
【表14】
【0093】
【表15】
【0094】試験例2 イネいもち病水面施用試験 直径9cmの白磁鉢に1.5葉期の水稲(品種:愛知
旭)稚苗を3茎ずつ4カ所に移植し、温室内で育成し
た。2.5葉期に製剤例2に準じて調製した水和剤を有
効成分濃度が10アールあたり100gになるように鉢
に水面施用処理をした。処理10日後に、イネいもち病
菌(Pyricularia oryzae)の分生胞
子懸濁液を噴霧接種し、直ちに25℃の湿室内に24時
間入れた。その後、温室内に移し、接種5日後に接種時
の最高位葉の病斑数を調査した。数1により防除価を求
め、表14の基準により評価した結果を表16に示し
た。
【0095】
【表16】
【0096】試験例3 コムギうどんこ病予防効果試験 直径6cmのプラスチックポット各々に、コムギ種子
(品種:農林61号)を10粒づつ播種し、温室内で育
成した。2葉が展開したコムギ苗に、製剤例2に準じて
調製した水和剤を、有効成分濃度が500ppmになる
ように水で希釈し、1ポット当たり10ml散布した。
風乾後、コムギうどんこ病菌(Erysiphe gr
aminis)の胞子を接種し、温室内で管理した。接
種10日後にポット全体の第1葉の発病面積を調査し、
表17の基準により評価した。結果を表18に示した。
【0097】
【表17】
【0098】
【表18】
【0099】試験例4 リンゴ黒星病予防効果試験 直径6cmのプラスチックポット各々に、リンゴ種子
(品種:紅玉)を5粒づつ播種し、温室内で育成した。
本葉が4枚展開した実生苗に、製剤例2に準じて調製し
た水和剤を、有効成分濃度が500ppmになるように
水で希釈し、1ポット当たり10ml散布した。風乾
後、リンゴ黒星病菌(Venturia inaequ
alis)の胞子懸濁液を噴霧接種し、直ちに20℃の
湿室内に48時間入れた。その後、リンゴ苗を温室内に
移し発病させ、接種14日後に接種時の上位2葉の発病
面積を調査し、表17の基準により評価した。結果を表
19に示した。
【0100】
【表19】
【0101】
【発明の効果】本発明の農園芸用殺菌剤は、イネいもち
病、コムギうどんこ病、リンゴ黒星病等に対して高い防
除効果を有し、しかも、作物に薬害を生ずることなく、
残効性、耐雨性に優れるという特徴をも併せ持っている
ため、農園芸用殺菌剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 43/12 A01N 43/12 Z 4H006 43/40 101 43/40 101A 4H011 43/42 101 43/42 101 43/78 101 43/78 101 43/836 C07D 213/56 C07D 213/56 213/61 213/61 213/64 213/64 213/65 213/65 213/70 213/70 215/12 215/12 215/18 215/18 271/06 271/06 277/64 277/64 307/54 307/54 307/56 307/56 307/79 307/79 333/24 333/24 333/28 333/28 333/34 333/34 333/38 333/38 333/60 333/60 333/62 333/62 A01N 43/82 104 (72)発明者 鈴木 淳子 静岡県磐田郡福田町塩新田408番地の1 株式会社ケイ・アイ研究所内 (72)発明者 安田 厚司 静岡県磐田郡福田町塩新田408番地の1 株式会社ケイ・アイ研究所内 (72)発明者 松本 克則 静岡県磐田郡福田町塩新田408番地の1 株式会社ケイ・アイ研究所内 (72)発明者 米倉 範久 静岡県磐田郡福田町塩新田408番地の1 株式会社ケイ・アイ研究所内 (72)発明者 古瀬 勝美 静岡県小笠郡菊川町加茂1809番地 (72)発明者 豊島 淳 静岡県小笠郡菊川町加茂1809番地 (72)発明者 熊倉 和夫 静岡県磐田郡豊田町森下1013番地の6 (72)発明者 村松 憲通 静岡県掛川市葛ヶ丘3丁目15番地の11 Fターム(参考) 4C023 EA03 EA07 4C031 BA08 CA04 4C037 PA08 4C055 AA01 BA02 BA03 BA06 BA11 BA34 BA39 BA42 BA47 BB01 BB02 BB08 BB11 CA01 CA34 CA39 CB02 CB07 CB11 CB15 CB16 DA01 DA34 DB02 DB08 DB11 4C056 AA01 AB02 AC05 AD01 AE03 FA16 FB01 FC01 4H006 AA01 AA03 AB03 BJ50 BV22 4H011 AA01 BA01 BB06 BB08 BB09 BB10 BC05 BC07 BC19 BC20 DA02 DA15 DA16 DD01 DD03 DE17 DH03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[1] 【化1】 [式中、WはそれぞれXnによって置換されてもよいヘテロ
    アリール基、インダニル基、5,6,7,8−テトラヒドロナ
    フチル基を表し、R1はC1〜C6アルキル基、C1〜C4ハロア
    ルキル基、C1〜C6アルコキシ基又はC3〜C6シクロアルキ
    ル基を表し、R2は、C1〜C6アルキル基又はC3〜C6シクロ
    アルキル基を表し、R3は、C2〜C6アルキル基、C3〜C6
    クロアルキル基(該基はハロゲン原子又はC1〜C6アルキ
    ル基によって置換されていてもよい。)、C3〜C6シクロ
    アルキルC1〜C6アルキル基又はC1〜C 4ハロアルキル基を
    表すか、あるいはR2とR3は互いに結合してこれらが結合
    している炭素原子と共に5員〜7員環のシクロアルキル基
    (該基はC1〜C6アルキル基によって置換されていてもよ
    い。)を形成し、Qはエチニル基、シアノ基、基−COR4
    は基−CH(OH)R4を表し、R4はC1〜C6アルキル基、C1〜C4
    ハロアルキル基又はC3〜C6シクロアルキル基(該基はハ
    ロゲン原子又はC1〜C6アルキル基によって置換されてい
    てもよい。)を表し、XはC1〜C6アルキル基、C2〜C6アル
    ケニル基、C2〜C6アルキニル基、C3〜C6シクロアルキル
    基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C6アルコキシ基、C2
    C6アルケニルオキシ基、C2〜C6アルキニルオキシ基、C3
    〜C6シクロアルキルオキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ
    基、C1〜C6アルキルチオ基、C2〜C6アルケニルチオ基、
    C2〜C6アルキニルチオ基、C3〜C6シクロアルキルチオ
    基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、ハロゲン原子、フェニ
    ル基(該基はC1〜C6アルキル基、C1〜C4ハロアルキル
    基、C1〜C6アルコキシ基、シアノ基又はハロゲン原子に
    よって置換されていてもよい。)、シアノ基又はニトロ
    基を表し、nは0〜4の整数を表す。]にて示されるアリー
    ルアルカン酸アミド誘導体。
  2. 【請求項2】WがそれぞれXnによって置換されてもよいフ
    リル基、チエニル基、ピリジル基、ベンゾフリル基、ベ
    ンゾチエニル基、ベンゾチアゾリル基、キノリル基、イ
    ンダニル基又は5,6,7,8−テトラヒドロナフチル基であ
    る請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】Qがエチニル基、基−COR4又は基−CH(OH)R4
    である請求項1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3に記載のアリールアルカン酸ア
    ミド誘導体を有効成分として含有する農園芸用殺菌剤。
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