JP2001131091A - 固形製剤用添加物 - Google Patents
固形製剤用添加物Info
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Abstract
壊性をバランス良く付与する固形製剤用添加物を提供す
る。 【解決手段】 トレハロースとセルロースを含み、トレ
ハロース重量に対するセルロース重量の比が0.01〜
20である粒状複合体からなる固形製剤用添加物。
Description
して使用される錠剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒
剤等の製剤に有用な固形製剤用添加物、及び該固形製剤
用添加物を含有する製剤に関する。更に詳しくは、トレ
ハロースとセルロースからなる固形製剤用添加物、及び
該固形製剤用添加物を含有する製剤に関する。
化する賦形剤として、結合剤、矯味剤等に利用される。
最近は嚥下能力が低い高齢者や小児を対象に、服用感を
改善した剤形として口腔内で速やかに崩壊する固形製剤
が開発されている。その賦形剤としては溶解性、味の観
点から糖類・糖アルコール類がよく利用される。
形剤と(b)エリスリトールを含有することを特徴とす
る速崩壊性圧縮成型物について記載され、賦形剤にはセ
ルロース類として結晶セルロース、粉末セルロース、低
置換度ヒドロキシプロピルセルロース及びカルメロー
ス、糖アルコール類が、糖アルコール類としてD−マン
ニトール、キシリトール及びマルチトールが挙げられて
いる。
径30μm以下の糖アルコールまたは糖類、活性成分及
び崩壊剤を含有する錠剤について記載され、糖アルコー
ルまたは糖類として、D−マンニトール、ソルビトー
ル、乳糖、グルコースが挙げられている。
の低い糖類及び成形性の高い糖類を含有してなる,口腔
内において速やかな崩壊性,溶解性を有する口腔内溶解
型圧縮成型物及びその製造法について記載され、前者糖
類として、乳糖、マンニトール、ブドウ糖、白糖、キシ
リットが、後者糖類として、マルトース、マルチトー
ル、ソルビトール、オリゴ糖が挙げられている。
する成型物に関しては、特開平8−333243号公
報、特開平9−316006号公報、日本特許第254
0131号公報、特開平8−291051号公報などあ
るが、トレハロースの使用に関しては何の記載もない。
また、上述した公報で使用する糖、糖アルコール類は成
型物の硬度と口腔内での崩壊性のバランスが充分でない
場合があった。つまり、成型物の崩壊が速い場合には成
型物の硬度が充分ではなく、また逆に、成型物に充分な
硬度を与えようとして、圧縮圧力を高めると成型物の崩
壊性が遅延する場合があった。また、これまで汎用され
ている乳糖、糖アルコール類は緩下性を示す場合がある
という問題があった。
演要旨集(1998)」p166には、トレハロースを
糖類の1種として使用した例が記載されているが、トレ
ハロースの物性に関しては何ら記載が無く、また実際に
口腔内崩壊錠への応用を検討しているが、成型物の硬度
はやや高いものの、崩壊は悪く、速崩壊性成型物として
は不十分な結果であった。さらにはセルロースとトレハ
ロースを複合体化することについても記載がない。
薬物と結晶セルロース、及び糖アルコールを含有し崩壊
剤を含まないものであって、該結晶セルロースと糖アル
コールの重量比を5:5〜3.5:6.5の範囲で混合
したものを圧縮成形することよりなる口腔内速崩壊性錠
剤について開示されている。しかし糖アルコールとして
マンニトール、エリスリトール、キシリトールが好まし
くトレハロースの記載はない。また該特許は結晶セルロ
ースとトレハロースに加え薬物を同時に混合して湿式造
粒するものであり、本発明は薬物とは別に予め結晶セル
ロースとトレハロースの複合体を形成しておき両者を混
合するという点で異なる。また該特許は硬度と崩壊のバ
ランスが不十分で、特にトレハロースと結晶セルロース
を粉体混合した後直接打錠する場合には成形性に劣ると
いう欠点があった。またこれら糖アルコールには緩下性
を示す場合があると言う問題があった。
は薬物とトレハロース、及び天然高分子としての結晶セ
ルロースとをトレハロースが溶解しない量の水に混合
後、水分を除去することにより得られる製剤について開
示されている。また特開平11−116466号公報に
は薬物をトレハロースの水溶液に溶解または分散させ、
凍結乾燥することにより得られる急速溶解型固形製剤が
開示されている。しかしこれらの製剤は、分散状態ある
いは溶解状態、またはクリーム状組成物を減圧乾燥や凍
結乾燥するため生産工程が煩雑で生産性が悪く、また、
硬度が不十分でエッジが欠けやすい等の問題があった。
本発明は粒状の結晶セルロースとトレハロースの複合体
が硬度と崩壊性に優れるため直接打錠用賦形剤として使
用でき、効率よく所望の物性を具備する錠剤の製造を可
能とするものである。また、薬物とは別に予め結晶セル
ロースとトレハロースの複合体を形成しておき両者を混
合するという点でも異なる。
ハロース、澱粉及び結晶セルロースから選ばれた少なく
とも1種の賦形剤と可塑剤、及び結合剤を配合してなる
シート状可食性組成物について開示されている。しかし
該組成物を賦形剤として使用することの示唆はなく、賦
形剤として用いた場合には0.5〜3mm大のシート状
であるために、その後の直接打錠においてホッパー部分
でのブリッジ現象や、薬物との偏斥分離が起こりやすく
また得られた錠剤は成形性に劣るという欠点があった。
澱粉部分分解物から得られる非還元性糖質を含む医薬用
組成物が開示され、特開平6−217716号公報には
トレハロースからなる製剤用添加剤が開示されている。
しかしこれら公報には、セルロースとトレハロースを予
め湿潤処理し複合粒とすることの効果については記載が
なく、流動性に優れ、杵付着が低減できるので直接圧縮
に有利なこと、成形性と崩壊性のバランスに優れるた
め、口腔内あるいは水中で迅速に崩壊して口腔内速崩壊
錠に有用なことなどについては知られていなかった。
として日本特許2934436号公報にはセルロース粉
末が99〜10重量部と水溶性物質が1〜90重量部か
らなり平均粒径が50μm〜2000μmである球形顆
粒を0.2〜20重量%配合してなる口腔組成物につい
て開示されている。しかし、該公報では該口腔用組成物
の硬度と崩壊性のバランスについては何ら記載が無く、
液体状、懸濁状、固体状、ペースト状のうち特に固体状
すなわち錠剤状、顆粒状、粉状等の固形製剤用添加物へ
応用できることについては記載がない。例えば口腔内速
崩壊錠に適すること等については全く知られていなかっ
た。さらには真球度が高く球形に近い上、重質な顆粒で
あるために錠剤化した際に硬度が出ないという欠点があ
った。また、複合化による医薬用賦形剤として十分な性
能を発揮するためには、複合化に供するトレハロースは
特定のトレハロースであることが望ましいが該公報には
記載がない。すなわち、複合化する結晶セルロースとの
均一性を増すという観点から、粒子径、見掛け比容積等
の特定の粉体物性が必要なこと、薬物との反応性低減の
観点から不純物含量を制限すべきこと等については全く
知られていなかった。
合性(薬物含量均一性)に優れ、圧縮成形性と崩壊性を
バランス良く付与する固形製剤用添加物を提供すること
を目的とする。またその製剤として、特に医薬、食品等
に使用される錠剤等の成型物において、口腔内で、ある
いは水に入れた際、短時間で速やかな崩壊性、溶出性を
示し、同時に製造中、運搬中、保存中に壊れない硬度を
持つ速崩壊性成型物を提供することを目的とする。
結果、薬物を含まず、トレハロースとセルロ−スを含む
原料粉体を湿潤処理により予め複合粒とすることによ
り、流動性、圧縮性を格段に向上し直接打錠が可能であ
ることさらには驚くことに同時に素速い崩壊性を併せ持
つため口腔内速崩壊錠等医薬固形製剤に適することを見
いだし本発明に至った。
とセルロースとを含み、トレハロース重量に対するセル
ロース重量の比が0.01〜20である粒状複合体から
なることを特徴とする固形製剤用添加物、(2)(1)
の固形製剤用添加物を含有する製剤、(3)製剤が速崩
壊成型物である(2)の製剤、に係わる。以下詳細に説
明する。
α−トレハロース、α,β−トレハロース、β,β−ト
レハロースであるが、天然に存在するα,α−トレハロ
ースが好ましい。また、トレハロースは、固体状態では
無水物と2水物の2種が存在するが、経時的な吸湿がな
い点から、2水物のほうが好ましい。特に結晶状態の2
水物が好ましい。DSC測定による融解熱ピークが10
0℃付近に現れることにより、判別できる。
ルコース重合度が3以上の澱粉分解物から酵素処理して
得られるものであり、例えば市販品(「トレハオース」
(林原生物科学研究所製))や特開平7−143876
号公報に記載される、澱粉分解物から酵素を用いる方法
等で製造されるもの(グルコース重合度3以上から選ば
れる1種または2種以上の還元性澱粉部分分解物を含有
する溶液に、グルコース重合度3以上から選ばれる1種
または2種以上の還元性澱粉部分分解物から末端にトレ
ハロース構造を有する非還元性糖質生成酵素を作用さ
せ、次いでグルコアミラーゼ、またはα−グルコシダー
ゼを作用させ、トレハロースおよび夾雑糖類含有溶液と
し、これを強酸性カチオン交換樹脂を用いるカラムクロ
マトグラフィーにかけ、得られる含量を向上させたトレ
ハロース)を原料とし、これをさらに精製、粉砕、粒度
調整等を経て得られるものが、コストの点から、産業利
用上好ましい。
不純物としてのグルコース含量は2.0%未満であるこ
とが好ましい。トレハロースの純度が98.0%未満、
あるいはグルコース含量が1.0%以上では、薬効成分
との反応性が増加する傾向がある。高純度トレハロース
は、薬物の安定化剤として機能することが期待されてい
るが、不純物として微量のグルコースが存在すると、薬
物の安定性を著しく損なう。より好ましくは、トレハロ
ースの純度は99.0%以上である。また、好ましくは
グルコース含量は0.5%以下である。特に好ましく
は、グルコース含量は0.3%以下である。可能な限
り、トレハロースの純度が100%に近く、グルコース
含量が0%に近いほど好ましいが、収率が悪化しコスト
高となるので、そのために必要な労力とその効果を鑑み
て精製すれば良い。トレハロースの平均粒径は10〜2
50μmが好ましい。10μm未満だと粉体の凝集性が
高まるため、流動性、ハンドリング性が悪くなる。ま
た、成型物中の空隙率が減少するためか、崩壊性が悪化
する。250μmを超えると薬効成分、その他の添加剤
との混合性が悪くなるため、製剤にした時の含量がばら
ついてしまう。また、粒子が粗いため口腔内での感触が
当初悪くなる。好ましくは20〜150μm、さらに好
ましくは30〜150μm、特に好ましくは30〜10
0μmである。
m以上の粒子の割合は2〜90重量%であることが好ま
しい。2重量%以下だと粉体の流動性が著しく悪くな
る。また90重量%以上だと薬効成分等との混合性が悪
くなるため、製剤にした時、含量のバラツキが生じる。
特に好ましくは5〜80重量%、更に好ましくは10〜
60重量%である。
3.5cm3/gが好ましい。1.5cm3/g未満だと
その他の添加剤との混合性が悪くなる。また、3.5c
m3/gを超えると、粉体の流動性が著しく悪くなり、
ハンドリング性が悪くなって実用的でない。好ましくは
1.5〜3.0cm3/g、特に好ましくは1.6〜
2.5cm3/gである。さらにトレハロースの白色度
は90%以上である。製剤において、外観上の色は白い
ほど品質が高いとされる場合が多く、また、着色する場
合であっても、添加剤の白色度が高いほど綺麗な色とな
り好ましいため、白色度が90%未満では実用に供さな
い。好ましくは93%以上である。
または結晶セルロース等が挙げられる。これらはそれぞ
れ単独、または組み合わせて用いることも随意である。
結晶セルロースとは木材パルプ、精製リンター、再生繊
維等のセルロース系素材を酸加水分解、アルカリ酸化分
解、酵素分解、スチームエクスプロージョン分解等によ
り解重合した後精製した重合度30〜375(銅安法で
測定)の水湿セルロース及びこれを乾燥したセルロース
である。またパルプ等を鉱酸により軽度に加水分解した
後粉砕したセルロースであっても良い。市販されている
結晶セルロースはグレードに制限なく使用可能である
が、平均粒径が10〜300μm、見掛け比容積が0.
8〜6.0cm3/g、安息角が35〜60゜の範囲に
あるものであって、トレハロースと共に湿潤処理し複合
体を形成する際に、セルロースの積算体積50%粒径が
1〜100μmにまで微細化されるものが好ましい。さ
らに好ましくは1〜50μmである。積算体積50%粒
径は複合体を適当な濃度に分散し、レーザー回折式粒度
分布測定器(LA−910、堀場製作所製)等で得るこ
とができる。
重量は、トレハロース重量に対するセルロース重量の比
が0.01〜20であることが好ましい。さらに好まし
くは0.02〜10である。特に好ましくは0.05〜
1である。トレハロース重量に対するセルロース重量の
比が0.01未満だと成形性、崩壊性がバランス良く付
与されず、20を越えると崩壊が著しく悪くなり、また
セルロース特有の食感の悪さを付与してしまうので好ま
しくない。
とセルロースとを含む粒状複合体からなることを特徴と
する。本発明の複合体は湿潤処理により得られる。湿潤
処理とは、原料が湿潤物質により湿った状態で処理が行
われる工程、例えばニーダー、プラネタリーミキサー、
コロイドミル、リボンブレンダー等の汎用の練合機、磨
砕機械、流動層造粒機、高速攪拌造粒機、オシレーティ
ング造粒機、エクストルーダー等の押出造粒機、ドラム
ドライ、スプレードライ等の乾燥機等の1種を使用また
は2種以上を組み合わせて使用して、トレハロースとセ
ルロースとを含む原料粉体を均一化する工程により造粒
された複合体を形成する処理をいう。湿潤物質としては
適量の水が望ましいが、親水性有機溶媒、または水と親
水性有機溶媒との混合物であってもよい。親水性有機溶
媒としては例えばメタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブチルアルコール等、炭素数1
〜6程度の低級アルコール、アセトン等が挙げられる。
これらは単独で用いても、二種以上を混合しても良く、
特に工業化の観点からメタノール、エタノール、イソプ
ロピルアルコール、アセトン等が好ましい。湿潤物質の
添加量は湿潤化後、練合、磨砕、押出等により均一化す
る複合化の工程において、最適な添加量が存在する。ト
レハロース、セルロースを含む原料粉体に対して0.1
〜70重量部、好ましくは1〜50重量部である。0.
1重量部未満ではトレハロースとセルロースの複合化が
不十分であり、70重量部を超えると出来上がりの粒状
物の平均径が大きくなりすぎて成形性、崩壊性のバラン
スに悪影響を及ぼす。トレハロースとセルロースとを予
め湿潤処理して複合化することによって、圧縮成形性を
高めることの他、湿潤処理によってセルロースの微細化
が起こるため、セルロースの有する繊維感、ざらつき、
渋み等を低減する効果がある。これら成形性と崩壊性の
バランス、食感等の機能を高めるためには、セルロース
とトレハロースとを単に粉体混合だけ、あるいは他の薬
物、賦形剤が存在した状態で混合するだけでは得られな
い効果である。これはセルロースとトレハロースの混合
状態(均一性)が不十分であり、セルロースの機能付与
が不十分となること、湿潤処理によるセルロースの微細
化が起きないためである。また、本発明の固形製剤用添
加物を薬物やその他の賦形剤等と共に製剤化する際に、
トレハロースとセルロースとを複合化しておくと、セル
ロースが均一に分布しているため、製剤表面に導水管が
付与され、崩壊が速くなるという効果がある。
剤、細粒剤、顆粒剤の体をなすものをいう。球状のもの
は圧縮性が低下するので好ましくない。真球度として
0.8以下のものが好ましい。粒子径は特に限定しない
が、薬剤との混合性(均一性)、崩壊性、服用感の観点
からはできるだけ小さい方が良く、10〜1000μm
の範囲にあるものが好ましい。さらに好ましくは10〜
500μmである。また、複合体粒子の見掛け比容積が
減少すると圧縮成形性を損なうため、1.25cm 3/
g以上であることが好ましい。さらに好ましくは1.3
〜3.0g/cm3である。
最終形態が液体状、懸濁状、固体状、ペースト状等いず
れでも良いが、特に固体状すなわち錠剤状、顆粒状、粉
状等の製剤に用いることが好ましい。
ースとトレハロースの他に、薬物以外の成分を含んでも
良い。そのような成分としては他の賦形剤、崩壊剤、結
合剤、流動化剤、滑沢剤、矯味剤、香料、着色料、甘味
剤、界面活性剤などが挙げられる。賦形剤としては、白
糖、ブドウ糖、乳糖、果糖、マルトースなどの糖類、マ
ンニトール、キシリトール、マルチトール、エリスリト
ール、ソルビトール等の糖アルコール類、コメ澱粉、小
麦澱粉、とうもろこし澱粉、馬鈴薯澱粉等のデンプン
類、リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、無水ケイ
酸、含水ケイ酸、ケイ酸アルミ、ケイ酸カルシウム、ケ
イ酸アルミン酸マグネシウム等の無機類等が挙げられ
る。崩壊剤としては、クロスカルメロースナトリウム、
カルメロースカルシウム、カルメロース、低置換度ヒド
ロキシプロピルセルロース等のセルロース類、カルボキ
シメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスタ
ーチ、部分アルファー化デンプン等のデンプン類、クロ
スポビドン等が挙げられる。このうち部分アルファー化
デンプンの添加は食感を改善する効果がある。結合剤と
しては、ゼラチン、プルラン、カラギーナン、ローカス
トビーンガム、寒天、コンニャクマンナン、キサンタン
ガム、タマリンドガム、ペクチン、アルギン酸ナトリウ
ム、アラビアガム等の水溶性多糖類、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
メチルセルロース等のセルロース類、アルファー化デン
プン、デンプン糊等のデンプン類、ポリビニルピロリド
ン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール
等の合成高分子類等が挙げられる。流動化剤としては含
水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。滑沢
剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、タ
ルク等が挙げられる。矯味剤としてはグルタミン酸、フ
マル酸、コハク酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酒
石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、塩化ナトリウム、l
−メントールなどが挙げられる。香料としてはオレン
ジ、バニラ、ストロベリー、ヨーグルト、メントール等
が挙げられる。着色剤としては食用赤色3号、食用黄色
5号、食用青色1号等の食用色素、リボフラビンなどが
挙げられる。甘味剤としてはアスパルテーム、サッカリ
ン、グリチルリチン酸二カリウム、ステビア等が挙げら
れる。界面活性剤としては、リン脂質、グリセリン脂肪
酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油等が挙げられる。
添加物以外に医薬品薬効成分粉末、農薬成分粉末、肥料
成分粉末、飼料成分粉末、食品成分粉末、化粧品成分粉
末、色素粉末、香料粉末、金属粉末、セラミックス粉
末、触媒粉末、界面活性剤粉末等を含んでも良い。また
さらに、必要に応じて他の賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑
沢剤、甘味剤等を添加剤として含有することも自由であ
る。
キス剤、錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、丸剤、カプセル
剤、トローチ剤、パップ剤等の他、懸濁剤、乳剤、液
剤、シロップ剤、リニメント剤、ローション剤等のうち
用時調製して用いるものがある。本発明の製剤中の固形
製剤用添加物の含有量は、薬効成分の含有量、目標とす
る製剤の物性等により異なるが、例えば錠剤等の固形製
剤においては0.1〜99.9重量%程度が好ましい。
含有量が0.1重量%未満であると、製剤に所望の物性
を付与できない。99.9重量%を超えると、薬効成分
の含有量が確保できない。特に好ましくは、5〜90重
量%程度である。更に好ましくは、10〜80重量%程
度である。
固形製剤用添加物の他、薬効成分、必要に応じて他の添
加剤を含む。本発明の固形製剤用添加物の含有量は、薬
効成分の含有量、目標とする成型物の物性等により異な
るが、成型物中で5〜99.9重量%程度が好ましい。
含有量が5重量%未満であると、速崩壊性成型物として
必要な硬度、崩壊性を示さない。99.9重量%を超え
ると、薬効成分の含有量が確保できない。特に好ましく
は、10〜90重量%程度である。更に好ましくは、2
0〜70重量%程度である。
状、結晶状、油状、液体状などいずれの形状でも良く、
例えば抗生物質、化学療法剤、吸収促進剤、催眠鎮静
剤、抗不安剤、抗てんかん剤、抗パーキンソン剤、精神
神経用剤、骨格筋弛緩剤、自律神経用剤、鎮痙剤、循環
・代謝改善剤、強心剤、不整脈用剤、降圧剤、血管拡張
剤、血管補強剤、血管収縮剤、抗凝血剤、抗脂血症剤、
利尿剤、解熱鎮痛消炎剤、中毒治療剤、抗ウイルス剤、
抗潰瘍剤、胃腸薬、制酸剤、健康消化剤、整腸剤、利胆
剤、肝臓疾患用剤、痛風治療剤、糖尿病用剤、骨粗鬆症
治療剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳去痰剤、生薬、抗喘息
剤、頻尿改善剤、滋養強壮剤、ビタミン剤など、経口で
投与されるものが対象となる。また、医薬品に限らず、
健康食品、浴用剤、動物薬、診断薬、農薬、肥料など成
型物の形態として利用されるものも本発明に含まれる。
またこれらは口腔内で嚥下困難でない程度に、苦味、に
おいなどの不快感を伴わないよう皮膜等でコーティング
処理を施すことも可能である。コーティング剤、及びコ
ーティング方法は公知のものを使用することができる。
効成分の種類、特性により異なるが、成型物に対して
0.01〜90重量%程度である。0.01重量%未満
では薬効を示さない場合が多く、また、90重量%を超
える場合は、目標とする速崩壊性を付与することが難し
くなる。好ましくは0.01〜80重量%、特に好まし
くは0.01〜50重量%である。他の添加剤として
は、賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、矯味
剤、香料、着色料、甘味剤、界面活性剤などを添加する
ことは自由である。賦形剤としては、結晶セルロース、
粉末セルロース等のセルロース、白糖、ブドウ糖、乳
糖、果糖、マルトースなどの糖類、マンニトール、キシ
リトール、マルチトール、エリスリトール、ソルビトー
ル等の糖アルコール類、コメ澱粉、小麦澱粉、とうもろ
こし澱粉、馬鈴薯澱粉等のデンプン類、リン酸水素カル
シウム、炭酸カルシウム、無水ケイ酸、含水ケイ酸、ケ
イ酸アルミ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミン酸マグ
ネシウム等の無機類等が挙げられる。崩壊剤としては、
クロスカルメロースナトリウム、カルメロースカルシウ
ム、カルメロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロ
ース等のセルロース類、カルボキシメチルスターチナト
リウム、ヒドロキシプロピルスターチ、部分アルファー
化デンプン等のデンプン類、クロスポビドン等が挙げら
れる。結合剤としては、ゼラチン、プルラン、カラギー
ナン、ローカストビーンガム、寒天、コンニャクマンナ
ン、キサンタンガム、タマリンドガム、ペクチン、アル
ギン酸ナトリウム、アラビアガム等の水溶性多糖類、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース、メチルセルロース等のセルロース類、ア
ルファー化デンプン、デンプン糊等のデンプン類、ポリ
ビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリビ
ニルアルコール等の合成高分子類等が挙げられる。流動
化剤としては含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸等が挙
げられる。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、ショ糖脂
肪酸エステル、タルク等が挙げられる。矯味剤としては
グルタミン酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、クエン
酸ナトリウム、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、塩
化ナトリウム、l−メントールなどが挙げられる。香料
としてはオレンジ、バニラ、ストロベリー、ヨーグル
ト、メントール等が挙げられる。着色剤としては食用赤
色3号、食用黄色5号、食用青色1号等の食用色素、リ
ボフラビンなどが挙げられる。甘味剤としてはアスパル
テーム、サッカリン、グリチルリチン酸二カリウム、ス
テビア等が挙げられる。界面活性剤としては、リン脂
質、グリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコー
ル脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。
発明の賦形剤の他、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤を
適宜組み合わせて製造することで、品質を向上できる。
特に好ましくは、賦形剤としてのセルロース、糖類、糖
アルコール類、デンプン類、および崩壊剤、結合剤とし
てのセルロース、滑沢剤としてのステアリン酸類であ
る。
いは水に入れた際、短時間で速やかな崩壊性、溶出性を
示すと同時に適度な硬度を付与する点で、速溶解性成型
物として有用である。さらに製造時及び保存時の強度を
有するので長期間の保存、安定性にも優れる。
さにもよるが、口腔内での崩壊時間、及び日局崩壊試験
による崩壊時間が、通常2秒〜2.0分程度であること
が好ましい。特に好ましくは、2秒〜1.0分程度、さ
らに好ましくは、3秒〜30秒程度である。また、成型
物の硬度は、通常1〜20kg程度であることが好まし
い。特に好ましくは、2〜12kg程度、更に好ましく
は、3〜8kg程度である。
する定法に従って製造することができる。即ち、以下に
具体的に方法を示すが、これに限定されるものではな
い。 1.薬効成分、本発明の賦形剤、及び必要に応じて他の
添加剤を混合、加水混練した後、乾燥工程の有無により
幾分か湿った状態にしてから打錠し、更に錠剤を乾燥す
る。この場合の打錠圧は、組成により異なるが、通常
0.3〜20MPa程度である。好ましくは0.5〜1
0MPa程度、特に好ましくは0.5〜5MPa程度で
ある。
に乾燥してから打錠する通常の湿式打錠法を用いる。 3.薬効成分、本発明の賦形剤、及び必要に応じて他の
添加剤を混合後、型に入れ、加温加湿下で荷重をかけた
まま放置する。 4.薬効成分、本発明の賦形剤、及び必要に応じて他の
添加剤を、混合後、そのまま打錠する直接打錠法を用い
る。打錠前に、混合粉体を加湿下に放置した後、打錠し
ても良い。 5.薬効成分、本発明の賦形剤、及び必要に応じて他の
添加剤を混合、加水混練しペースト状にした後、型に入
れ、そのままゆっくり乾燥する。
とセルロースを複合粒としているため、直接打錠可能な
流動性を兼ね備えており、さらに圧縮成形性が格段に改
良されているため、錠剤成型時の圧縮圧力を大幅に低減
でき、速崩壊性を達成するのに有利である。それ故、口
腔内速崩壊錠等の賦形剤として利用するのに適してい
る。また、高打圧下において、トレハロース単独では結
合性が良く崩壊性は遅延傾向を示すが、セルロースを複
合化しているのでセルロースが崩壊剤として働きトレハ
ロースの崩壊遅延を抑制する効果がある。セルロースを
含まない場合は、組成により異なるが、通常20〜10
0MPa程度の打圧で製錠することにより実用硬度(4
〜10kg)の硬度でかつ1分以内の速崩壊性成型物を
得られるが、セルロースを複合化すると1〜50MPa
程度の打圧で崩壊性を損なうことなく実用硬度の速崩壊
性圧縮成型物を得ることが可能となる。打圧の低減は、
臼杵への付着防止の他、耐久性の面でも望ましい。また
トレハロースは臼・杵への付着による打錠障害が起こり
やすいが、セルロースを複合化しておくと臼・杵への付
着が大幅に低減するため打錠障害の頻度が少なくなるこ
とが期待される。
らに詳細に説明する。なお、測定は以下のとおり行っ
た。
0、1000、840、710、500μm、355、
250、150、75、45、38μm篩を用いて10
分間篩分(ロータップ型篩分機使用)し、各篩の篩上重
量百分率[%]を求め、累積重量百分率が50%の時の
粒子径で表した。
3メスシリンダーに衝撃を与えずに静かに全量を流し込
み(この時、メスシリンダーの内径より小さい円筒を入
れ、粉体を流し込んだ後円筒をゆっくり持ち上げる)、
読みとった体積を粉体の重量で除した値で示した。
7、p.260、1965年)を使用して求めた。
(FD−220、ケット科学研究所製)で測定した。
の粒子の長径と短径を画像解析装置(Imagehyper、イン
タークエスト製)で求め、下式により真球度を計算し
た。 真球度=粒子の短径/粒子の長径
を取り、底面積が1cm2である臼に入れ一定の荷重で
10秒間保持し錠剤を調製する。シュロインゲル硬度計
で錠剤を破壊するのに必要な荷重を求め、錠剤5個の平
均値を算出した。
被験者として、口腔内の唾液で成型物が完全に崩壊する
時間を測定する。各人2回測定し、3人の平均値を用い
る。
算したものとして求める。 (a)サンプル1.0gを正確に量り、水に溶かして正
確に100cm3とする。 (b)この溶液20μLにつき、以下に示す操作条件で
液体クロマトグラフ法で分析する。 (c)オリゴ糖、トレハロース、グルコースの順にピー
クが現れる。 (d)自動積分法により測定し、全ピーク面積に対する
トレハロースあるいはグルコースのピーク面積の比をも
とめる。
+A2+A3))×100 グルコース含量(%)=(A3/(A1+A2+A
3))×100 A1:オリゴ糖のピーク面積 A2:トレハロースのピーク面積 A3:グルコースのピーク面積
(株)) カラム温度:85℃ 移動相:水 流量:0.4cm3/min
00MKII、東京電色(株)製)によりL、a,bの
値を求め以下の式により算出した。白色度=100−
[(100−L)2+(a2+b2)]0.5
アージェットシーブ(200LS型、ALPINE製)
にて5分間篩分したとき、篩に残留する粒子重量の全重
量に対する重量百分率。
250μm篩を用いて篩分し、また、篩目開き150μ
m、75μm、45μm、38μm、32μm篩を用い
てエアージェットシーブにて篩分し各篩の篩上重量百分
率[%]を求め、累積重量百分率が50%の時の粒子径で
表した。
ルロース(表2に示すA〜Dのいずれか使用)、30g
(トレハロース重量に対する重量比:0.111)とを
ポリ袋中で3分間混合後、水を加えながら(最終的に原
料粉体の10重量部を加えた。)プラネタリーミキサー
で10分間練合した。練合物を流動層造粒機(マルチプ
レックス、MP−01型、パウレック(株)製)に入
れ、給気温度60℃、風量70m3/hrの条件で排気
温度が40℃になるまで乾燥した。その後、流動床乾燥
機(パーフェクトオーブン、タバイエスペック製)にて
40℃で3時間乾燥した。
MPaで打錠した時の硬度、口腔内崩壊時間を表4に示
す。表3中の安息角の値から、比較例よりも流動性が良
好なことがわかる。さらに本発明の固形製剤用添加物は
比較例より低打圧でほぼ同一の硬度を付与するにもかか
わらず、比較例よりも素早い崩壊性を示す。口腔内で崩
壊中、セルロースの違和感は比較例2より少なかった。
2に示すセルロースA、30g(トレハロース重量に対
する重量比:0.111)とをポリ袋中で3分間混合
後、水を加えながらプラネタリーミキサーで10分間練
合した。水は最終的に原料粉体の7重量部を加えた。練
合物を流動層造粒機(マルチプレックス、MP−01
型、パウレック(株)製)に入れ、給気温度60℃、風
量70m3/hrの条件で排気温度が40℃になるまで
乾燥した。その後、流動床乾燥機(パーフェクトオーブ
ン、タバイエスペック製)にて40℃で3時間乾燥し
た。
MPaで打錠した時の硬度、口腔内崩壊時間を表4に示
す。表3中の安息角の値から、比較例よりも流動性が良
好なことがわかる。さらに本発明の固形製剤用添加物は
比較例より低打圧でほぼ同一の硬度を付与するにもかか
わらず、比較例よりも素早い崩壊性を示す。口腔内で崩
壊中、セルロースの違和感は比較例2より少なかった。
2に示すセルロースA、30g(トレハロース重量に対
する重量比:0.111)とをポリ袋中で3分間混合
後、水を加えながらプラネタリーミキサーで10分間練
合した。水は最終的に原料粉体の18.5重量部を加え
た。練合物を流動層造粒機(マルチプレックス、MP−
01型、パウレック(株)製)に入れ、給気温度60
℃、風量70m3/hrの条件で排気温度が40℃にな
るまで乾燥した。その後、流動床乾燥機(パーフェクト
オーブン、タバイエスペック製)にて40℃で3時間乾
燥した。
MPaで打錠した時の硬度、口腔内崩壊時間を表4に示
す。表3中の安息角の値から、比較例よりも流動性が良
好なことがわかる。さらに本発明の固形製剤用添加物は
比較例より低打圧でほぼ同一の硬度を付与するにもかか
わらず、比較例よりも素早い崩壊性を示す。口腔内で崩
壊中、セルロースの違和感は比較例2より少なかった。
2に示すセルロースA、30g(トレハロース重量に対
する重量比:0.111)とをポリ袋中で3分間混合
後、エタノールを加えながらプラネタリーミキサーで1
0分間練合した。エタノールは最終的に原料粉体の30
重量部を加えた。練合物を風乾後、流動床乾燥機(パー
フェクトオーブン、タバイエスペック製)にて40℃で
一晩乾燥した。
MPaで打錠した時の硬度、口腔内崩壊時間を表4に示
す。比較例より低打圧で実用硬度を付与するにもかかわ
らず、比較例よりも素早い崩壊性を示す。口腔内で崩壊
中、セルロースの違和感は比較例2より少なかった。
ルロース(表2に示すA〜Cのいずれかを使用)21g
(トレハロース重量に対する重量比:0.078)と、
結晶セルロース製剤(商品名、「アビセル」RC−59
1NF、旭化成工業(株)製)9gとをポリ袋中で3分
間混合後、エタノールを加えながらプラネタリーミキサ
ーで10分間練合した。エタノールは最終的に原料粉体
の30重量部を加えた。練合物を風乾後、流動床乾燥機
(パーフェクトオーブン、タバイエスペック製)にて4
0℃で一晩乾燥した。
MPaで打錠した時の硬度、口腔内崩壊時間を表4に示
す。比較例より低打圧で実用硬度を付与するにもかかわ
らず、比較例よりも素早い崩壊性を示す。口腔内で崩壊
中、セルロースの違和感は比較例2より少なかった。ま
た、RC−591NFの添加によりまろやかな食感とな
った。
ルロース(表2に示すA〜Dのいずれかを使用)、15
0g(トレハロース重量に対する重量比:1)とをポリ
袋中で3分間混合後、水を加えながらプラネタリーミキ
サーで10分間練合した。水は最終的に原料粉体の20
重量部を加えた。練合物を流動層造粒機(マルチプレッ
クス、MP−01型、パウレック(株)製)に入れ、給
気温度60℃、風量70m3/hrの条件で排気温度が
40℃になるまで乾燥した。その後、流動床乾燥機(パ
ーフェクトオーブン、タバイエスペック製)にて40℃
で3時間乾燥した。
MPaで打錠した時の硬度、口腔内崩壊時間を表5に示
す。表3中の安息角の値から、比較例よりも流動性が良
好なことがわかる。さらに本発明の固形製剤用添加物は
比較例より低打圧で実用硬度を付与するにもかかわら
ず、比較例よりも素早い崩壊性を示す。
1に示すAを使用したもの)270gとアスコルビン酸
30gとをポリ袋中で3分間十分混合し、さらに混合粉
体にステアリン酸マグネシウム1.5gを加え30秒間
ゆっくり混合した。混合粉体を40MPaで打錠した時
の硬度、口腔内崩壊時間を表4に示す。本発明の固形製
剤用添加物の性質を反映して、本発明の固形製剤用添加
物と薬物からなる製剤は成形性と崩壊性のバランスが良
好であった。
2に示すセルロースA、30g(トレハロース重量に対
する重量比:0.111)とをポリ袋中で3分間混合
後、水を加えながらプラネタリーミキサーで10分間練
合した。水は最終的に原料粉体の10重量部を加えた。
練合物を風乾後、流動床乾燥機(パーフェクトオーブ
ン、タバイエスペック製)にて40℃で一晩乾燥した。
MPaで打錠した時の硬度、口腔内崩壊時間を表4に示
す。比較例2,3に比較して安息角が良好で流動性に優
れること、低打圧で実用硬度が得られ、かつ崩壊が素早
いことがわかる。
を加えながらプラネタリーミキサーで10分間練合し
た。水は最終的に原料粉体の8重量部を加えた。練合物
を流動層造粒機(マルチプレックス、MP−01型、パ
ウレック(株)製)に入れ、給気温度60℃、風量70
m3/hrの条件で排気温度が40℃になるまで乾燥し
た。その後、流動床乾燥機(パーフェクトオーブン、タ
バイエスペック製)にて40℃で3時間乾燥した。
及び80MPaで打錠した時の硬度、口腔内崩壊時間を
表6に示す。本系はセルロースを配合していないので打
圧40MPaでは実用硬度が得られず、打圧を80MP
aに増すと崩壊が悪くなる。
2に示すセルロースA30g(トレハロース重量に対す
る重量比:0.11)とをポリ袋中で3分間混合後、8
0MPaで打錠した。混合粉体の物性を表3に、錠剤の
硬度、口腔内崩壊時間を表6に示す。単に粉体同士で混
合した場合にはセルロースの添加効果が弱く、打圧を増
すと崩壊が悪くなる。また、口腔内で崩壊中、セルロー
スの違和感を感じた。
示すセルロースA、291g(トレハロース重量に対す
る重量比:32.3)とをポリ袋中で3分間混合後、水
を加えながらプラネタリーミキサーで10分間練合し
た。水は最終的に原料粉体の20重量部を加えた。練合
物を風乾後、流動床乾燥機(パーフェクトオーブン、タ
バイエスペック製)にて40℃で一晩乾燥した。
MPaで打錠した時の硬度、口腔内崩壊時間を表7に示
す。セルロースの配合量が20を超えるため、セルロー
ス同士の結合力が増して崩壊が悪いこと、口腔内で崩壊
中、セルロースの違和感が強く実用的でない。
及びアスコルビン酸30gとをポリ袋中で3分間十分混
合し、さらに混合粉体にステアリン酸マグネシウム1.
5gを加え30秒間ゆっくり混合した。混合粉体を40
MPaで打錠したときの硬度、口腔内崩壊時間を表4に
示す。実施例7と比較すると、硬度がやや低く、口腔内
崩壊が悪い。
ースとセルロースとを特定の組成で含む粒状複合体から
なる固形製剤用添加物は、圧縮成形性と崩壊性のバラン
スに優れており、これを使用した固形製剤は製造、運
搬、保管時に要求される硬度を保持する一方、固形製剤
使用時は短時間で崩壊性、溶出性を示すことができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 トレハロースとセルロースとを含み、ト
レハロース重量に対するセルロース重量の比が0.01
〜20である粒状複合体からなることを特徴とする固形
製剤用添加物。 - 【請求項2】 請求項1記載の固形製剤用添加物を含有
することを特徴とする製剤。 - 【請求項3】 製剤が速崩壊性成型物である請求項2記
載の製剤。
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---|---|---|---|
JP31543599A JP4883660B2 (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | 固形製剤用添加物 |
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1999
- 1999-11-05 JP JP31543599A patent/JP4883660B2/ja not_active Expired - Fee Related
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