JP2001131023A - フッ素系共重合体で処理された化粧料用パール顔料及び該パール顔料を含有する化粧料 - Google Patents

フッ素系共重合体で処理された化粧料用パール顔料及び該パール顔料を含有する化粧料

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JP2001131023A
JP2001131023A JP31891599A JP31891599A JP2001131023A JP 2001131023 A JP2001131023 A JP 2001131023A JP 31891599 A JP31891599 A JP 31891599A JP 31891599 A JP31891599 A JP 31891599A JP 2001131023 A JP2001131023 A JP 2001131023A
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pearl pigment
fluorine
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JP31891599A
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English (en)
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Masamichi Morita
正道 森田
Tatsuhiko Watanabe
龍彦 渡邉
Koji Nagashima
晃治 永島
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】化粧くずれが少なく、良好な感触を有する化粧
料用パール顔料及び該パール顔料を含有する化粧料を得
る。 【解決手段】(a)フッ素系(メタ)アクリレートから
誘導された繰り返し単位5〜95重量%および(b)含
ケイ素重合性化合物から誘導された繰り返し単位1〜5
0重量%、および/または、(c)(b)成分の含ケイ
素重合性化合物以外の非フッ素系モノマーから誘導され
た繰り返し単位0〜50重量%を含有するフッ素系共重
合体で処理された化粧料用パール顔料を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧くずれが少な
く、良好な感触を有する化粧料用パール顔料に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、パール顔料を含有する化粧料として、アイカラー、
チークカラー、ファンデーション、おしろいなどのメー
クアップ化粧品が市販されている。しかし、これらのパ
ール顔料は、汗や皮脂による化粧くずれが起こりやすい
という問題点が指摘されている。
【0003】一方、近年、化粧くずれの問題を解決する
ために、フッ素処理粉体(例えば、特開平3−2462
10)が使用されているが、伸び、つきなどの使用感が
悪いことが問題となっていた。したがって、化粧くずれ
が少なく使用感が良好なパール顔料の開発が望まれてい
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題を
解決するために、鋭意研究した結果、特定のフッ素系
(メタ)アクリレート共重合体でパール顔料を表面処理
することが有効であることを発見した。
【0005】フッ素系共重合体に使用するフッ素系(メ
タ)アクリレートは、例えば以下の一般式(I−1)を
有する。
【0006】
【化16】
【0007】[式中、Rfは炭素数6〜16のポリフル
オロアルキル基もしくはパーフルオロポリエーテル基で
あり、Aは炭素数1〜4のアルキレン基、
【0008】
【化17】
【0009】(但し、R1は炭素数1〜4のアルキル
基、R2は炭素数1〜4のアルキレン基である)、もし
くは、
【0010】
【化18】
【0011】であり、Xは、水素原子またはメチル基で
ある。]また、フッ素系(メタ)アクリレートは、以下
の一般式(I−2)を有するフッ素系(メタ)アクリレ
ートマクロモノマーであってよい。
【0012】
【化19】
【0013】[式中、Rfは炭素数6〜16のポリフル
オロアルキル基もしくはパーフルオロポリエーテル基、
1は炭素数1〜4のアルキレン基、
【0014】
【化20】
【0015】(但し、R1は炭素数1〜4のアルキル
基、R2は炭素数1〜4のアルキレン基である)、もし
くは、
【0016】
【化21】
【0017】であり、X11は、水素原子またはメチル基
であり、Y11は水素原子またはメチル基であり、mは5
〜100である。]ポリフルオロアルキル基(Rf基)
は、パーフルオロアルキル基であってよい。
【0018】パーフルオロポリエーテル基は、具体的に
は、次のとおりである。
【0019】F(CF(CF3)CF2O)nCF2CF2−、
[式中、n=3〜30の整数である。] CF3O(CF(CF3)CF2O)n(CF2O)mCF2−、
[式中、n=2〜30、m=3〜70の整数である。] CF3O(CF2CF2O)n(CF2O)mCF2−、[式中、
n=2〜40、m=4〜70の整数である。] F(CF2CF2CF2O)nCF2CF2−[式中、n=3〜
30の整数である。] パーフルオロポリエーテル基の数平均分子量(19F−N
MRにより測定)は、500〜5,000の範囲である
ことが好ましい。
【0020】フッ素系(メタ)アクリレートの例は、次
のとおりである。 CF3 (CF2)7(CH2)OCOCH=CH2、CF3(CF
2)6(CH2)OCOC(CH3)=CH2、(CF3)2CF(C
2)6(CH2)2OCOCH=CH2、CF3(CF2)7(CH
2)2OCOC(CH3)=CH2、CF3(CF2)7(CH2)2
COCH=CH2、HCF2(CF2)7(CH2)2OCOCH
=CH2、CF3(CF2)5(CH2)2OCOCH=CH2
CF3(CF2)7SO2N(CH3)(CH2)2OCOCH=C
2、CF3(CF2)7SO2N(C25)(CH2)2OCOC
(CH3)=CH2、(CF3)2CF(CF2)6CH2CH(OC
OCH3)CH2OCOC(CH3)=CH2、(CF3)2CF
(CF2)6CH2CH(OH)CH2OCOCH=CH2
【0021】
【化22】
【0022】F(CF(CF3)CF2O)10CF2CF2−C
OOCH2CH2CH=CH2
【0023】
【化23】
【0024】
【化24】
【0025】
【化25】
【0026】これらのフッ素系(メタ)アクリレートは
2種類以上のものを混合させて用いてもよい。
【0027】本発明においてフッ素系共重合体と共重合
する非フッ素系モノマーは、大別すると、含ケイ素重合
性化合物、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレ
ート、アルキル(メタ)アクリレート、アルキル(メ
タ)アクリレートマクロモノマーの4種類である。
【0028】含ケイ素重合性化合物は、シリコーンマク
ロモノマー、メルカプト変性シリコーン、アゾ基含有シ
リコーン、重合性シランからなる群から選択された少な
くとも1種である。
【0029】メルカプト変性シリコーンは、少なくとも
1つのSH基を有するシリコーンである。メルカプト変
性シリコーンは、例えば、以下の一般式(II−1)ま
たは(II−2)を有する。
【0030】
【化26】
【0031】または
【0032】
【化27】
【0033】[式中、R3は、場合によりエーテル結合
1個または2個で遮断されている直鎖状または分岐鎖状
の炭素鎖を有する炭素数1〜10の2価の飽和炭化水素
基であり、lは10〜20であり、mは10〜200で
あり、nは1〜10である。]メルカプト変性シリコー
ンの具体例は、つぎのとおりである。
【0034】
【化28】
【0035】
【化29】
【0036】シリコーンマクロモノマーは、例えば、以
下の一般式(III−1)を有する。
【0037】
【化30】
【0038】[式中、Meは、メチル基であり、R
4は、メチル基または水素原子であり、R5は、場合によ
りエーテル結合1個又は2個で遮断されている、直鎖状
又は分岐鎖状の炭素鎖を有する炭素原子1〜10個の2
価の飽和炭化水素基であり、R6は炭素数1〜4のアル
キル基であり、mは、3〜300である。] R5は、具体的には、−CH2−、−(CH2)3−、−(C
2)6−、−(CH2)10−、−CH2−CH(CH3)−CH
2−、−CH2−CH2OCH2CH2CH2−、−CH2
2OCH2CH(CH3)CH2−、−CH2CH2OCH2
CH2OCH2CH2CH2−などが例示される。
【0039】シリコ−ンマクロモノマーは、分子鎖の片
末端のラジカル重合性基を有するジメチルポリシロキサ
ン化合物として好適に用いられ、具体例としては、以下
に示すものが挙げられる。
【0040】
【化31】
【0041】
【化32】
【0042】[上記式中、Meはメチル基である。] アゾ基含有シリコーンは、アゾ基およびウレタン結合を
有するシリコーンであってよい。アゾ基含有シリコーン
は、例えば、以下の一般式(IV−1)を有する。
【0043】
【化33】
【0044】[式中、xは10〜200であり、nは1
〜20である。] アゾ基含有シリコーンの具体例は次のとおりである。
【0045】
【化34】
【0046】重合性シランは、エチレン性不飽和二重結
合およびシロキサン結合を有する化合物である。重合性
シランは、例えば、以下の一般式(V−1)または(V
−2)を有する。
【0047】
【化35】
【0048】または CH2=CHSi(OR9)3 (V−2) [式中、R7は、メチル基または水素原子であり、R
8は、場合によりエーテル結合1個または2個で遮断され
ている、直鎖状または分岐鎖状の炭素鎖を有する炭素原
子1〜10個の2価の飽和炭化水素基であり、R9は炭
素数1〜4のアルキル基である。] 重合性シランの具体例は、次のとおりである。
【0049】
【化36】
【0050】CH2=CHSi(OCH3)3 これらの含ケイ素重合性化合物は2種類以上のものを混
合させて用いてもよい。
【0051】本発明のフッ素含有共重合体は、ポリアル
キレングリコール(メタ)アクリレート、アルキル(メ
タ)アクリレートおよびアルキル(メタ)アクリレート
マクロモノマーからなる群から選択された少なくとも1
種の含ケイ素重合性化合物以外の非フッ素系モノマーか
ら誘導された繰り返し単位を有してよい。
【0052】ポリアルキレングリコール(メタ)アクリ
レートは例えば、以下の構造式(VI−1)を有する。 CH2=CR10COO−(R11−O)n−R12 (VI−1) [式中、R10およびR12は水素またはメチル基、R11
炭素数2〜6のアルキレン基、nは1〜50の整数を表
す。] 具体的には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、CH2=C(CH3)COO(CH2CH2O)nH[式
中、nは、2、5または8である。] などが例示される。
【0053】アルキル(メタ)アクリレートは、例え
ば、以下の構造式(VII−1)を有する。
【0054】
【化37】
【0055】[式中、Xは水素原子またはメチル基であ
り、nは1〜22(例えば1〜10)である。] 具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n
−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)ア
クリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドラジル(メ
タ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステ
アリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリ
レートなどが挙げられる。
【0056】アルキル(メタ)アクリレートマクロモノ
マーは、例えば、以下の構造式(VIII−2)を有す
る。
【0057】
【化38】
【0058】[式中、X21およびY21のそれぞれは水素
原子またはメチル基であり、nは1〜22であり、mは
5〜100である。] 具体的には、
【0059】
【化39】
【0060】
【化40】
【0061】などが例示される。
【0062】これらの非フッ素系モノマーは2種類以上
のものを混合させて用いてもよい。
【0063】非フッ素系モノマーには、使用感を改質す
るためや、耐水性、撥水撥油性以外の機能を付与するた
めに、適当なモノマーを併用しても良い。具体的にはグ
ルシジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メ
タ)アクリル酸などが例示される。
【0064】本発明で用いられるフッ素系共重合体は化
粧料用粉体に耐水性、撥水撥油性と好ましい使用感を付
与する。
【0065】フッ素系共重合体と非フッ素系モノマーと
からなる共重合体において、フッ素系共重合体含量は、
5重量%以上、より好ましくは10〜95重量%、特に
好ましくは20〜90重量%である。共重合体におい
て、非フッ素系モノマーの割合が多いほど、化粧料に配
合したときの使用感、すなわち、「すべり感」、「さら
さら感」などが良くなり、また、水、非フッ素系溶剤に
対する溶解性が良くなるが、非フッ素系モノマーの割合
が95重量%を越えると、皮膜に十分な耐水性、撥水撥
油性を付与することができない。
【0066】本発明において用いられるフッ素系共重合
体は、塊状重合、溶液重合、乳化重合で製造することが
可能である。塊状重合では、フッ素系共重合体と非フッ
素モノマーの混合物を窒素置換後、重合開始剤を投入
し、40〜80℃の範囲で数時間、撹拌して重合させる
方法が採用される。また、溶液重合の場合、フッ素系共
重合体と非フッ素モノマーの混合物を、これらのモノマ
ーが可溶である適当な有機溶剤に溶解して同様に重合す
る。ここで用いられる有機溶剤は、炭化水素系、エステ
ル系、ケトン系、アルコール系、シリコーン系、フッ素
系溶剤などである。
【0067】乳化重合の場合、これらのモノマーを適当
な乳化剤を用いて水中に乳化した後、同様に重合する。
ある種のフッ素系共重合体と非フッ素系モノマーの組み
合わせにおいては、水中でフッ素系共重合体と非フッ素
系モノマーの相溶性が悪いために共重合性が悪くなる。
この場合は、グリコール類、アルコール類などの適当な
補助溶剤を添加して、両モノマーの相溶性を向上させる
方法が採用される。乳化重合で用いる乳化剤は疎水基が
炭化水素系、シリコーン系、フッ素系のいずれのもので
も、また、親水基のイオン性もノニオン性、アニオン
性、カチオン性、両性のものいずれのものでも良い。
【0068】重合開始剤は各種アゾ系、過酸化物等が例
示される。重合の際には、必要に応じて、連鎖移動剤や
pH調整剤を加えてもよい。重合後に得られるフッ素系
共重合体の分子量は10,000から1,000,00
0であり、好ましくは20,000から300,000
である。
【0069】溶液重合、乳化重合で調製したフッ素系共
重合体は、ポリマーのみを単離、精製した後、粉体に処
理される。フッ素系共重合体の処理濃度は粉体に対して
0.5〜20重量%、好ましくは1〜5重量%の範囲で
ある。この範囲よりも少ないとフッ素系共重合体の効果
がなく、多いと粉体の使用感を損なう。
【0070】本発明において、フッ素系共重合体で処理
されるパール顔料は、化粧料で使用されるものであれば
特に限定されないが、人工的に色、パール感を制御で
き、安価に安定供給できるという点で、平均粒径1〜5
0μmの板状粉体の表面に平均粒径0.001〜1μm
の微粒子粉体を吸着させた複合粉体が好ましい。
【0071】板状粉体には、マイカ、セリサイト、タル
ク、カオリン、モンモリロナイト、ベントナイト、板状
硫酸バリウム、板状シリカ、クレー、炭酸カルシウム、
窒素化ホウ素などが使用され、微粒子粉体には、酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化ジルコニウム、群青、紺
青、赤色202号、酸化セリウムなどが使用される。
【0072】このような複合粉体の中で、特に雲母チタ
ンの使用が好ましい。雲母チタンは雲母を平滑な薄片状
粒子とし、これを核として、その表面に酸化チタンの均
一層を形成させたものである。その製法は、例えば、チ
タン塩の塩酸溶液中に薄片状雲母を分散させ、加熱して
加水分解により酸化チタンの水和物を析出させ、それを
900〜1000℃で焼成する方法や、チタンアルコキ
シド溶液中に薄片状雲母を分散させ、ゾルゲル法で雲母
表面に酸化チタンを形成させる方法が挙げられる。
【0073】雲母チタンは、酸化チタン層の厚みに応じ
て干渉する光の波長を変化させていろいろな干渉色が得
られる。また、酸化チタンの代わりに酸化鉄で被覆した
り、また酸化チタンの被覆層の上にさらに透明な顔料を
被覆することによって異なった色の顔料を得ることもで
きる。例えば、干渉が青色の雲母チタンに青色の顔料で
ある紺青を被覆すると、干渉色も透過色も青色の顔料が
得られ、赤色の顔料(例えばカーミン)で被覆すると、
干渉色は青色で透過色が赤色の顔料が得られる。
【0074】予め低分子フッ素化合物(例えば、パーフ
ルオロアルキル基含有リン酸エステル)で処理されたパ
ール顔料をこのフッ素系共重合体で表面処理すると、次
に示す低分子フッ素化合物処理パール顔料の欠点を改善
できる。 ・非フッ素原料と親和性が悪い。 ・のび、密着性などの使用感が悪い。 ・化粧品製造時に粉塵として舞い上がる。 ・水、非フッ素系溶剤に対する分散性が悪い。
【0075】また、予めシリコーン(例えば、メチルハ
イドロジェンポリシロキサン)で処理されたパール顔料
をこのフッ素系共重合体で表面処理すると、より好まし
い使用感となる。
【0076】フッ素系共重合体は、湿式法、または、乾
式法で粉体の表面に付着させるが、より均一に表面処理
するためには、湿式法の方が好ましい。具体的には、フ
ッ素系共重合体を有機溶剤で希釈した溶液に粉体を混合
し、室温、あるいは、加熱下で粉体が有機溶剤溶液で均
一に濡れるまで撹拌する。このときの撹拌には、ヘンシ
ェルミキサー、振動式ボールミル、回転式ボールミル、
スーパーミキサー、プラネタリーミキサーなどの撹拌装
置が使用される。ラボスケールで撹拌するときは、家庭
用のジューサーミキサーを用いても良い。有機溶剤溶液
中の共重合体の濃度は、特に限定されないが、粉体混合
時の撹拌の際に、粘度が高くなりすぎないように調製す
る。撹拌後、真空状態、あるいは、加熱して有機溶剤を
留去し、上記の撹拌装置で処理粉体を均一に分散する。
ラボスケールで撹拌するときは、家庭用のジューサーミ
キサー、あるいは、スピードカッターを用いても良い。
【0077】フッ素系共重合体で処理する前に、予め水
溶性(あるいは水分散性)の低分子フッ素化合物を水系
の湿式法で処理する場合は、水と有機溶剤の混合系で処
理することを特徴とするフラッシング法を用いることが
工程の簡略化の点で好ましい。
【0078】本発明では、表面処理の際に必要ならば、
使用感を改質するための適当な薬剤を併用しても良い。
パール顔料の使用感を改質するための薬剤としては、レ
シチン、N−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸、シリコー
ン、キトサン、コラーゲン、ワックスなどが例示され
る。
【0079】本発明の化粧料用パール顔料は、通常、化
粧料に使用される原料と併用しても良い。例えば、タル
ク、カオリン、セリサイト、マイカ、雲母チタン、酸化
チタン、酸化鉄、酸化マグネシウム、一酸化亜鉛、二酸
化亜鉛、重質もしくは軽質炭酸カルシウム、第2燐酸カ
ルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、シリ
カ、アルミナ、シリカゲル、カーボンブラック、酸化ア
ンチモン、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸
アルミン酸マグネシウム、合成雲母、蛋白質粉末、魚鱗
箔、金属石鹸、タール色素、レーキ、ポリメチルシルセ
スキオキサン、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、
ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチ
ルメタクリレート、ジビニルベンゼン・スチレン共重合
体、セルロースなどの粉体原料。ワセリン、ラノリン、
セレシン、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバ
ロウ、キャンデリラロウ、高級脂肪酸、高級アルコール
などの固形・半固形油分。スクワラン、流動パラフィ
ン、エステル油、ジグリセライド、トリグリセライド、
シリコーン油などの流動油分。パーフルオロポリエーテ
ル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタンなど
のフッ素系油剤。水溶性および油溶性ポリマー、界面活
性剤、有機染料等の色剤、エタノール、防腐剤、酸化防
止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収
剤、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮
膚賦活剤などが使用される。
【0080】本発明の化粧料は、通常の方法に従って製
造することができ、ファンデーション、おしろい、アイ
カラー、チークカラーなどのメークアップ化粧品、ボデ
ィパウダー、ベビーパウダーなどのボディー化粧品、サ
ンスクリーンクリーム、サンスクリーンローションなど
の日焼け止め化粧品などに適用することができる。
【0081】
【実施例】本発明の実施例について具体的に説明する
が、この説明が本発明を限定するものではない。 製造例1 還流冷却管、窒素導入管、温度計、撹拌装置を備えた四
つ口フラスコ中にCH2=CHCOO(CH2)2(C
F2CF2)nCF2CF3(以下、FAと省略、n=
3、4、5の化合物の重量比が5:3:1の混合物)2
0g、側鎖メルカプト変性シリコーン(以下、Si−S
Hと省略、信越化学工業製KF−2001) 10g、
ブチルアクリレート(以下、BAと省略) 10g、ト
ルエン 158gを入れ、80℃に加熱後、30分間窒
素気流下で撹拌する。これにt−ブチルパーオキシピバ
レート(商品名パーブチルPV、日本油脂製)2gを添
加し、6時間重合した。反応液中の残存FAをガスクロ
マトグラフィーで分析することより、FAの重合率が9
5%であることを確認した。得られた反応液の一部をメ
タノールで沈殿、真空乾燥して、FA/Si−SH/B
A(=5/2.5/2.5wt.)共重合体を単離し
た。得られたFA/Si−SH/BA共重合体の分子量
をGPCで測定すると、重量平均分子量は35,000
(ポリスチレン換算)であった。 製造例2 製造例1のモノマーであるSi−SH 10gを、シリ
コーンメタクリレート[以下、Si−MAと省略、商品
名サイラプレーンFM−0721(分子量6900)、
チッソ製] 10gに置き換える以外は全く同じ方法で
重合、単離を行い、FA/Si−MA/BA(=5/
2.5/2.5wt.)共重合体を得た。分子量をGP
Cで測定すると、重量平均分子量は78,000(ポリ
スチレン換算)であった。 製造例3 製造例1の全モノマー40gを、FA 24g、CH2
=CHCOOCH2CH2OH(以下、HEMAと省
略)16gに、重合溶媒であるトルエンをイソプロパノ
ールに置き換える以外は全く同じ方法で重合を行った。
そして、メタノールの代わりにn−ヘキサンで沈殿し、
その後、真空乾燥して、FA/HEMA(=6/4w
t.)共重合体を得た。分子量をGPCで測定すると、
重量平均分子量は28,000(ポリスチレン換算)で
あった。 製造例4、5 製造例1、2のFA共重合体を以下の方法で、下表の混
合粉体に処理した。FA共重合体2gをキシレン120
gに80℃で加熱溶解し、室温に冷却した。このポリマ
ー溶液と混合粉体40gをジューサーミキサーにいれ3
0秒間攪拌した。粉体分散液をアルミバットに流し込
み、一昼夜スチーム乾燥機(50℃)中で乾燥させた。
【0082】
【表1】
【0083】製造例6 製造例1、3のFA共重合体を以下の方法で、製造例4
と同じ混合粉体に処理した。製造例1のFA共重合体
0.8g、製造例3のFA共重合体1.2gを、キシレ
ン60g/イソプロピルアルコール60g混合溶媒に8
0℃で加熱溶解し、室温に冷却した。その後の操作は、
製造例4、5と同じである。 実施例1〜3 以下の実施例および比較例で得られた化粧品の性能は次
のように評価した。化粧持ち、使用感(のび、つき)を
次の基準で評価した。 ◎:非常に良い ○:良い △:普通 ×:悪い ××:非常に悪い 評価は官能評価の専門パネラー5名が行い、その平均を
結果とした。
【0084】製造例4〜6のFA共重合体で処理した混
合粉体を実施例1〜3で用い、FA共重合体で表面処理
しないものを比較例1で用いた。
【0085】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AB242 AC351 AC372 AC422 AC482 AC901 AD021 AD041 AD071 AD091 AD151 AD152 AD161 BB25 CC01 CC14 DD02 DD21 EE01 EE06 EE07 4J100 AL02R AL03R AL04R AL05R AL08P AL08Q AL08R BA03P BA08R BA59P BA81Q BB17P BB18P CA05 DA36 DA37 JA61

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)フッ素系(メタ)アクリレートから
    誘導された繰り返し単位5〜95重量%および(b)含
    ケイ素重合性化合物から誘導された繰り返し単位1〜5
    0重量%、および/または、(c)(b)成分の含ケイ
    素重合性化合物以外の非フッ素系モノマーから誘導され
    た繰り返し単位0〜50重量%を含有するフッ素系共重
    合体で処理された化粧料用パール顔料。
  2. 【請求項2】フッ素系(メタ)アクリレートが、一般式
    (I−1): 【化1】 [式中、Rfは炭素数6〜16のポリフルオロアルキル
    基もしくはパーフルオロポリエーテル基であり、Aは炭
    素数1〜4のアルキレン基、 【化2】 (但し、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は炭素数
    1〜4のアルキレン基である)、もしくは、 【化3】 であり、Xは、水素原子またはメチル基である。]で示
    される化合物、または一般式(I−2): 【化4】 [式中、Rfは炭素数6〜16のポリフルオロアルキル
    基もしくはパーフルオロポリエーテル基、A1は炭素数
    1〜4のアルキレン基、 【化5】 (但し、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は炭素数
    1〜4のアルキレン基である)、もしくは、 【化6】 であり、X11は、水素原子またはメチル基であり、Y11
    は水素原子またはメチル基であり、mは5〜100であ
    る。]で示されるフッ素系(メタ)アクリレートである
    請求項1に記載の化粧料用パール顔料。
  3. 【請求項3】含ケイ素重合性化合物が、一般式(II−
    1)または(II−2): 【化7】 または 【化8】 [式中、R3は、場合によりエーテル結合1個または2
    個で遮断されている直鎖状または分岐鎖状の炭素鎖を有
    する炭素数1〜10の2価の飽和炭化水素基であり、l
    は10〜20であり、mは10〜200であり、nは
    0.1〜10である。]で示されるメルカプト変性シリ
    コーン、一般式(III−1): 【化9】 [式中、Meは、メチル基であり、R4は、メチル基ま
    たは水素原子であり、R5は、場合によりエーテル結合
    1個又は2個で遮断されている、直鎖状又は分岐鎖状の
    炭素鎖を有する炭素原子1〜10個の2価の飽和炭化水
    素基であり、R6は炭素数1〜4のアルキル基であり、
    mは、3〜300である。]で示されるシリコーンマク
    ロモノマー、一般式(IV−1): 【化10】 [式中、xは10〜200であり、nは1〜20であ
    る。]で示されるアゾ基含有シリコーン、および一般式
    (V−1)または(V−2): 【化11】 または CH2=CHSi(OR9)3 (V−2) [式中、R7は、メチル基または水素原子であり、R
    8は、場合によりエーテル結合1個または2個で遮断され
    ている、直鎖状または分岐鎖状の炭素鎖を有する炭素原
    子1〜10個の2価の飽和炭化水素基であり、R9は炭
    素数1〜4のアルキル基である。]で示される重合性シ
    ランからなる群から選択された少なくとも1種である請
    求項1に記載の化粧料用パール顔料。
  4. 【請求項4】非フッ素系モノマーが、一般式(VI−
    1): CH2=CR10COO−(R11−O)n−R12 (VI−1) [式中、R10およびR12は水素またはメチル基、R11
    炭素数2〜6のアルキレン基、nは1〜50の整数を表
    す。]で示されるポリアルキレングリコール(メタ)アク
    リレート、一般式(VII−1): 【化12】 [式中、X2は水素原子またはメチル基であり、nは1
    〜22である。]で示されるアルキル(メタ)アクリレー
    ト、および一般式(VIII−1): 【化13】 [式中、X21およびY21のそれぞれは水素原子またはメ
    チル基であり、nは1〜22であり、mは5〜100で
    ある。]で示されるアルキル(メタ)アクリレートマクロ
    モノマーからなる群から選択された少なくとも1種であ
    る請求項1に記載の化粧料用パール顔料。
  5. 【請求項5】パール顔料が、平均粒径1〜50μmの板
    状粉体の表面に平均粒径0.001〜1μmの微粒子粉
    体を吸着させた複合粉体である請求項1に記載の化粧料
    用パール顔料。
  6. 【請求項6】フッ素系共重合体で処理するパール顔料が
    予めシリコーンで処理された粉体である請求項1に記載
    の化粧料用パール顔料。
  7. 【請求項7】フッ素系共重合体で処理するパール顔料が
    予め低分子フッ素化合物で処理された粉体である請求項
    1に記載の化粧料用パール顔料。
  8. 【請求項8】低分子フッ素化合物が、一般式(IX−
    1): [Rf−A−O]nPO(OM)3-n (IX−1) [式中、Rfは炭素数6〜16のポリフルオロアルキル
    基もしくはパーフルオロポリエーテル基、Aは炭素数1
    〜4のアルキレン基、 【化14】 (但し、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は炭素数
    1〜4のアルキレン基である)、もしくは、 【化15】 であり、Mは水素原子、金属原子、アンモニウムまたは
    置換アンモニウムを示し、nは1〜3の数を示す。]で
    表されるフッ素系リン酸エステルである請求項7に記載
    の化粧料用パール顔料。
  9. 【請求項9】請求項1記載の化粧料用パール顔料を1〜
    99重量%配合することを特徴とする化粧料。
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