JPH0912428A - 化粧品用撥水撥油性粉体および該粉体を含有する化粧品 - Google Patents
化粧品用撥水撥油性粉体および該粉体を含有する化粧品Info
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- A61Q1/02—Preparations containing skin colorants, e.g. pigments
Abstract
(57)【要約】
【構成】 ポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリレ
ート（Ｉ）の単独重合体、あるいはポリフルオロアルキ
ル基含有(メタ)アクリレート（Ｉ）に加えて、アルキル
（メタ）アクリレート（II）および／またはシリコーン
マクロモノマー（III）を含有する共重合体を含有する
化粧品用撥水撥油性粉体。 【効果】 化粧品用撥水撥油性粉体を含有する化粧品
は、撥水撥油性に優れ、化粧くずれが少なく、使用感が
良好である。
ート（Ｉ）の単独重合体、あるいはポリフルオロアルキ
ル基含有(メタ)アクリレート（Ｉ）に加えて、アルキル
（メタ）アクリレート（II）および／またはシリコーン
マクロモノマー（III）を含有する共重合体を含有する
化粧品用撥水撥油性粉体。 【効果】 化粧品用撥水撥油性粉体を含有する化粧品
は、撥水撥油性に優れ、化粧くずれが少なく、使用感が
良好である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、撥水撥油性に優れ、化
粧崩れが無く、使用感が良好な化粧品を製造するための
撥水撥油性粉体、および、これを含有する化粧品に関す
るものである。この化粧品用撥水撥油性粉体は、ポリフ
ルオロアルキル基含有(メタ)アクリレート単独重合体、
またはポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリレート
共重合体を有機溶剤に溶解した溶液で粉体を処理するこ
とにより得られる。
粧崩れが無く、使用感が良好な化粧品を製造するための
撥水撥油性粉体、および、これを含有する化粧品に関す
るものである。この化粧品用撥水撥油性粉体は、ポリフ
ルオロアルキル基含有(メタ)アクリレート単独重合体、
またはポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリレート
共重合体を有機溶剤に溶解した溶液で粉体を処理するこ
とにより得られる。
【０００２】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】粉体を含
有する化粧品としては、ファンデーション、おしろい、
チークカラー、アイカラー、ボディーパウダーなどがあ
り、これらには、通常、体質顔料、白色顔料、着色顔料
と呼ばれる粉体が配合される。体質顔料はタルク、カオ
リン、雲母などの無機粉体、蛋白質粉体、魚鱗箔などの
有機粉体から成る。また、白色顔料は酸化チタン、酸化
亜鉛などの無機粉体、着色顔料はベンガラ、黒酸化鉄、
黄酸化鉄などの無機粉体、レーキ、タール色素などの有
機粉体から成る。上記の粉体は通常、両親媒性であり、
水にも油にもなじみやすい性質を持つ。このため、この
ような粉体を配合する化粧品は、水、および汗、皮脂な
どの分泌物で濡れやすく、濡れると本来その化粧品が有
する色調が損なわれたり、透明化して地肌の色が出てき
たり、発汗や顔の動きで化粧膜が移動、凝集する、いわ
ゆる、「化粧崩れ」の現象が起こる。
有する化粧品としては、ファンデーション、おしろい、
チークカラー、アイカラー、ボディーパウダーなどがあ
り、これらには、通常、体質顔料、白色顔料、着色顔料
と呼ばれる粉体が配合される。体質顔料はタルク、カオ
リン、雲母などの無機粉体、蛋白質粉体、魚鱗箔などの
有機粉体から成る。また、白色顔料は酸化チタン、酸化
亜鉛などの無機粉体、着色顔料はベンガラ、黒酸化鉄、
黄酸化鉄などの無機粉体、レーキ、タール色素などの有
機粉体から成る。上記の粉体は通常、両親媒性であり、
水にも油にもなじみやすい性質を持つ。このため、この
ような粉体を配合する化粧品は、水、および汗、皮脂な
どの分泌物で濡れやすく、濡れると本来その化粧品が有
する色調が損なわれたり、透明化して地肌の色が出てき
たり、発汗や顔の動きで化粧膜が移動、凝集する、いわ
ゆる、「化粧崩れ」の現象が起こる。
【０００３】従来より、水、汗による化粧崩れを防止す
る技術として、粉体をシリコーンで表面処理することに
より撥水性を付与することが一般的である。しかし、こ
の方法では、シリコーンが撥水性を有するが撥油性がな
いために、皮脂による化粧崩れを防止することができな
かった。
る技術として、粉体をシリコーンで表面処理することに
より撥水性を付与することが一般的である。しかし、こ
の方法では、シリコーンが撥水性を有するが撥油性がな
いために、皮脂による化粧崩れを防止することができな
かった。
【０００４】近年、皮脂による化粧崩れを防止するため
に、フッ素化合物で粉体を表面処理して、撥水撥油性を
付与することが提案されている。例えば、特開昭６２−
２５００７４号公報は、フッ素化合物にパーフルオロア
ルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩を用いる方
法を開示し、既に実用化されている。しかし、このフッ
素化合物は非常に高価であるという価格上の問題、非重
合性のために化合物の特性を変えにくいという材料設計
上の問題、および親水性であるために粉体を水中で表面
処理しなければならず、製造工程が複雑になるという製
造上の問題があった。
に、フッ素化合物で粉体を表面処理して、撥水撥油性を
付与することが提案されている。例えば、特開昭６２−
２５００７４号公報は、フッ素化合物にパーフルオロア
ルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩を用いる方
法を開示し、既に実用化されている。しかし、このフッ
素化合物は非常に高価であるという価格上の問題、非重
合性のために化合物の特性を変えにくいという材料設計
上の問題、および親水性であるために粉体を水中で表面
処理しなければならず、製造工程が複雑になるという製
造上の問題があった。
【０００５】また、特開昭５５−１６７２０９号公報は
パーフルオロアルキル基を含有する重合体から成る撥水
撥油剤を用いる方法を開示しているが、必ずしも粉体に
撥水撥油性を付与できるとは限らないという問題点があ
った。具体的には、この特許公報の実施例に記載されて
いる市販のパーフルオロアルキル基含有アクリレートポ
リマーエマルションを水で希釈して粉体に処理しても、
ほとんどのエマルションが粉体表面に吸着せず、撥水撥
油性を付与することができない。
パーフルオロアルキル基を含有する重合体から成る撥水
撥油剤を用いる方法を開示しているが、必ずしも粉体に
撥水撥油性を付与できるとは限らないという問題点があ
った。具体的には、この特許公報の実施例に記載されて
いる市販のパーフルオロアルキル基含有アクリレートポ
リマーエマルションを水で希釈して粉体に処理しても、
ほとんどのエマルションが粉体表面に吸着せず、撥水撥
油性を付与することができない。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、安価
で、製造工程が簡単で、撥水撥油性に優れ、化粧崩れが
少なく、使用感が良好である化粧品を与える化粧用撥水
撥油性粉体を提供することにある。
で、製造工程が簡単で、撥水撥油性に優れ、化粧崩れが
少なく、使用感が良好である化粧品を与える化粧用撥水
撥油性粉体を提供することにある。
【０００７】本発明は、（Ａ）一般式(Ｉ)：
【化９】 ［式中、Ｒfは炭素数６〜１６のポリフルオロアルキル
基、Ａは炭素数１〜４のアルキレン基、
基、Ａは炭素数１〜４のアルキレン基、
【化１０】 (但し、Ｒ1は炭素数１〜４のアルキル基、Ｒ2は炭素数
１〜４のアルキレン基である)、または、
１〜４のアルキレン基である)、または、
【化１１】 Ｘは、水素原子、またはメチル基である。］で示される
ポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリレートから誘
導される繰り返し単位を有する重合体を含有する化粧品
用撥水撥油性粉体を提供する。
ポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリレートから誘
導される繰り返し単位を有する重合体を含有する化粧品
用撥水撥油性粉体を提供する。
【０００８】さらに本発明は、（Ａ）ポリフルオロアル
キル基含有(メタ)アクリレート（Ｉ）から誘導される繰
り返し単位に加えて、（Ｂ）一般式(II)：
キル基含有(メタ)アクリレート（Ｉ）から誘導される繰
り返し単位に加えて、（Ｂ）一般式(II)：
【化１２】 ［式中、Ｘは水素原子またはメチル基であり、nは１２
〜２２である。］で示されるアルキル（メタ）アクリレ
ートから誘導された繰り返し単位および／または（Ｃ）
一般式(III)：
〜２２である。］で示されるアルキル（メタ）アクリレ
ートから誘導された繰り返し単位および／または（Ｃ）
一般式(III)：
【化１３】 ［式中、mは５〜２００である。］で示されるシリコー
ンマクロモノマーから誘導された繰り返し単位を有する
共重合体を含有する化粧品用撥水撥油性粉体を提供す
る。
ンマクロモノマーから誘導された繰り返し単位を有する
共重合体を含有する化粧品用撥水撥油性粉体を提供す
る。
【０００９】本発明において、重合体を構成する単量体
の組み合わせは、次のとおりである。 （１）ポリフルオロアルキル基含有（メタ）アクリレー
ト（Ｉ）のみ、 （２）ポリフルオロアルキル基含有（メタ）アクリレー
ト（Ｉ）およびアルキル（メタ）アクリレート（II） （３）ポリフルオロアルキル基含有（メタ）アクリレー
ト（Ｉ）およびシリコーンマクロモノマー（III) （４）ポリフルオロアルキル基含有（メタ）アクリレー
ト（Ｉ）、アルキル（メタ）アクリレート（II）および
シリコーンマクロモノマー（III)
の組み合わせは、次のとおりである。 （１）ポリフルオロアルキル基含有（メタ）アクリレー
ト（Ｉ）のみ、 （２）ポリフルオロアルキル基含有（メタ）アクリレー
ト（Ｉ）およびアルキル（メタ）アクリレート（II） （３）ポリフルオロアルキル基含有（メタ）アクリレー
ト（Ｉ）およびシリコーンマクロモノマー（III) （４）ポリフルオロアルキル基含有（メタ）アクリレー
ト（Ｉ）、アルキル（メタ）アクリレート（II）および
シリコーンマクロモノマー（III)
【００１０】ポリフルオロアルキル基含有（メタ）アク
リレート（Ｉ）（以下、「ＦＡ」と省略する）における
ポリフルオロアルキル基Ｒｆはパーフルオロアルキル基
であってよい。ＦＡとしては、具体的には、ＣＦ3(ＣＦ
2)7(ＣＨ2)ＯＣＯＣＨ＝ＣＨ2、ＣＦ3(ＣＦ2)6(ＣＨ2)
ＯＣＯＣ(ＣＨ3)＝ＣＨ2、(ＣＦ3)2ＣＦ(ＣＦ2)6(Ｃ
Ｈ2)2ＯＣＯＣＨ＝ＣＨ2、ＣＦ3(ＣＦ2)7(ＣＨ2)2ＯＣ
ＯＣ(ＣＨ3)＝ＣＨ2、ＣＦ3(ＣＦ2)7(ＣＨ2)2ＯＣＯＣ
Ｈ＝ＣＨ2、ＣＦ3(ＣＦ2)7ＳＯ2Ｎ(ＣＨ3)(ＣＨ2)2ＯＣ
ＯＣＨ＝ＣＨ2、ＣＦ3(ＣＦ2)7ＳＯ2Ｎ(Ｃ2Ｈ5)(ＣＨ2)
2ＯＣＯＣ(ＣＨ3)＝ＣＨ2、(ＣＦ3)2ＣＦ(ＣＦ2)6ＣＨ2
ＣＨ(ＯＨ)ＣＨ2ＯＣＯＣＨ＝ＣＨ2などが例示される。
リレート（Ｉ）（以下、「ＦＡ」と省略する）における
ポリフルオロアルキル基Ｒｆはパーフルオロアルキル基
であってよい。ＦＡとしては、具体的には、ＣＦ3(ＣＦ
2)7(ＣＨ2)ＯＣＯＣＨ＝ＣＨ2、ＣＦ3(ＣＦ2)6(ＣＨ2)
ＯＣＯＣ(ＣＨ3)＝ＣＨ2、(ＣＦ3)2ＣＦ(ＣＦ2)6(Ｃ
Ｈ2)2ＯＣＯＣＨ＝ＣＨ2、ＣＦ3(ＣＦ2)7(ＣＨ2)2ＯＣ
ＯＣ(ＣＨ3)＝ＣＨ2、ＣＦ3(ＣＦ2)7(ＣＨ2)2ＯＣＯＣ
Ｈ＝ＣＨ2、ＣＦ3(ＣＦ2)7ＳＯ2Ｎ(ＣＨ3)(ＣＨ2)2ＯＣ
ＯＣＨ＝ＣＨ2、ＣＦ3(ＣＦ2)7ＳＯ2Ｎ(Ｃ2Ｈ5)(ＣＨ2)
2ＯＣＯＣ(ＣＨ3)＝ＣＨ2、(ＣＦ3)2ＣＦ(ＣＦ2)6ＣＨ2
ＣＨ(ＯＨ)ＣＨ2ＯＣＯＣＨ＝ＣＨ2などが例示される。
【００１１】これらのＦＡは２種類以上のものを混合さ
せて用いてもよい。非フッ素系モノマーであるアルキル
(メタ)アクリレートおよびシリコーンマクロモノマー
を、ＦＡと共重合させてＦＡ共重合体を得る。これらの
非フッ素系モノマーは２種類以上のものを混合させて用
いてもよい。
せて用いてもよい。非フッ素系モノマーであるアルキル
(メタ)アクリレートおよびシリコーンマクロモノマー
を、ＦＡと共重合させてＦＡ共重合体を得る。これらの
非フッ素系モノマーは２種類以上のものを混合させて用
いてもよい。
【００１２】ＦＡ共重合体において、ＦＡと非フッ素モ
ノマーの重量比は、６／４〜９.９／０.１、好ましくは
７／３〜９／１である。ＦＡ共重合体において、非フッ
素系モノマーの割合が多いほど、化粧品に配合したとき
の使用感、すなわち、パフによる「とれ」、皮膚に塗布す
るときの「のび」などが良くなるが、非フッ素系モノマー
の重量比を６／４(ＦＡ／非フッ素系モノマー)よりも多
くすると、粉体に撥油性を付与することができない。ま
た、ＦＡの単独重合体は共重合体と比べて使用感が劣る
ものの、十分に実用性がある。
ノマーの重量比は、６／４〜９.９／０.１、好ましくは
７／３〜９／１である。ＦＡ共重合体において、非フッ
素系モノマーの割合が多いほど、化粧品に配合したとき
の使用感、すなわち、パフによる「とれ」、皮膚に塗布す
るときの「のび」などが良くなるが、非フッ素系モノマー
の重量比を６／４(ＦＡ／非フッ素系モノマー)よりも多
くすると、粉体に撥油性を付与することができない。ま
た、ＦＡの単独重合体は共重合体と比べて使用感が劣る
ものの、十分に実用性がある。
【００１３】本発明において用いられるＦＡ単独重合体
またはＦＡ共重合体は、粉体１００重量部に対して１〜
１０重量部、好ましくは３〜７重量部で使用する。１重
量部よりも少ないと、撥水撥油性を付与することができ
ず、１０重量部よりも多いと使用感が悪くなる。
またはＦＡ共重合体は、粉体１００重量部に対して１〜
１０重量部、好ましくは３〜７重量部で使用する。１重
量部よりも少ないと、撥水撥油性を付与することができ
ず、１０重量部よりも多いと使用感が悪くなる。
【００１４】本発明において用いられるＦＡ単独重合体
およびＦＡ共重合体は、重合開始剤を使用して、塊状重
合、溶液重合、乳化重合で製造することが可能である。
ただし、本発明ではＦＡ単独重合体またはＦＡ共重合体
を粉体に表面処理するために、重合体を有機溶剤で希釈
するので、乳化重合で製造する場合は、ポリマーを沈
澱、乾燥させる必要がある。塊状重合では、ＦＡ単独、
またはＦＡと非フッ素系モノマーの混合物を窒素置換
後、重合開始剤を投入し、４０〜８０℃の範囲で数時
間、撹拌して重合させる方法が採用される。また、溶液
重合の場合、ＦＡ単独、またはＦＡと非フッ素系モノマ
ーの混合物は、これらのモノマーが可溶な有機溶剤に溶
解して同様に重合する。乳化重合の場合、これらのモノ
マーを水中に乳化して同様に重合する。
およびＦＡ共重合体は、重合開始剤を使用して、塊状重
合、溶液重合、乳化重合で製造することが可能である。
ただし、本発明ではＦＡ単独重合体またはＦＡ共重合体
を粉体に表面処理するために、重合体を有機溶剤で希釈
するので、乳化重合で製造する場合は、ポリマーを沈
澱、乾燥させる必要がある。塊状重合では、ＦＡ単独、
またはＦＡと非フッ素系モノマーの混合物を窒素置換
後、重合開始剤を投入し、４０〜８０℃の範囲で数時
間、撹拌して重合させる方法が採用される。また、溶液
重合の場合、ＦＡ単独、またはＦＡと非フッ素系モノマ
ーの混合物は、これらのモノマーが可溶な有機溶剤に溶
解して同様に重合する。乳化重合の場合、これらのモノ
マーを水中に乳化して同様に重合する。
【００１５】重合開始剤はアゾビスイソブチロニトリ
ル、、ベンゾイルパーオキシド、ジ−第三級−ブチルパ
ーオキシド、ラウリルパーオキシド、クメンヒドロパー
オキシド、t−ブチルパーオキシピバレート、ジイソプ
ロピルパーオキシジカーボネートなどの油溶性のもの
や、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、第３級ブチ
ルパーベンゾエート、１−ヒドロキシシクロヘキシルヒ
ドロ過酸化物、３−カルボキシプロピオニル過酸化物、
過酸化アセチル、アゾビスイソブチルアミジン−２塩酸
塩、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ナトリウム、
過酸化カリウム、過硫酸アンモニウムなどの水溶性のも
のが用いられる。重合開始剤は単量体１００重量部に対
して、０.０１〜５重量部の範囲で用いられる。また、
重合の際には、必要に応じて、連鎖移動剤やpＨ調整剤
を加えてもよい。重合後に得られるＦＡ単独重合体また
はＦＡ共重合体の分子量は１０,０００〜１,０００,０
００であり、好ましくは２０,０００〜３００,０００で
ある。
ル、、ベンゾイルパーオキシド、ジ−第三級−ブチルパ
ーオキシド、ラウリルパーオキシド、クメンヒドロパー
オキシド、t−ブチルパーオキシピバレート、ジイソプ
ロピルパーオキシジカーボネートなどの油溶性のもの
や、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、第３級ブチ
ルパーベンゾエート、１−ヒドロキシシクロヘキシルヒ
ドロ過酸化物、３−カルボキシプロピオニル過酸化物、
過酸化アセチル、アゾビスイソブチルアミジン−２塩酸
塩、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ナトリウム、
過酸化カリウム、過硫酸アンモニウムなどの水溶性のも
のが用いられる。重合開始剤は単量体１００重量部に対
して、０.０１〜５重量部の範囲で用いられる。また、
重合の際には、必要に応じて、連鎖移動剤やpＨ調整剤
を加えてもよい。重合後に得られるＦＡ単独重合体また
はＦＡ共重合体の分子量は１０,０００〜１,０００,０
００であり、好ましくは２０,０００〜３００,０００で
ある。
【００１６】本発明でＦＡ単独重合体またはＦＡ共重合
体を粉体に表面処理するために希釈する有機溶剤は、フ
ッ素系溶剤を６０重量％以上、好ましくは８０重量％以
上含有する。６０重量％よりもフッ素系溶剤が少ない有
機溶剤に溶解すると、撥油性を発現しない。本発明で使
用される有機溶剤は、フッ素系溶剤と非フッ素系溶剤の
混合物であってよい。フッ素系溶剤としては、ＨＣＦＣ
−１２３、ＨＣＦＣ−１４１b、ＨＣＦＣ−２２５、Ｃ
ＦＣ−１１３、ＣＦＣ−３１６などのフロン系溶剤、パ
ーフルオロヘキサン、パーフルオロオクタン、パーフル
オロデカリン、パーフルオロメチルデカリン、パーフル
オロトリブチルアミン、パーフルオロプロピルアミンな
どのフルオロカーボン系溶剤が例示される。また、非フ
ッ素系溶剤としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、トル
エン、ベンゼンなどの炭化水素、１,１,２,２,−テトラ
クロロエタン、１,１,１−トリクロロエタン、パークロ
ロエチレンなどの塩素系溶剤などが例示される。これら
の有機溶剤は２種類以上のものを混合させて用いてもよ
い。
体を粉体に表面処理するために希釈する有機溶剤は、フ
ッ素系溶剤を６０重量％以上、好ましくは８０重量％以
上含有する。６０重量％よりもフッ素系溶剤が少ない有
機溶剤に溶解すると、撥油性を発現しない。本発明で使
用される有機溶剤は、フッ素系溶剤と非フッ素系溶剤の
混合物であってよい。フッ素系溶剤としては、ＨＣＦＣ
−１２３、ＨＣＦＣ−１４１b、ＨＣＦＣ−２２５、Ｃ
ＦＣ−１１３、ＣＦＣ−３１６などのフロン系溶剤、パ
ーフルオロヘキサン、パーフルオロオクタン、パーフル
オロデカリン、パーフルオロメチルデカリン、パーフル
オロトリブチルアミン、パーフルオロプロピルアミンな
どのフルオロカーボン系溶剤が例示される。また、非フ
ッ素系溶剤としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、トル
エン、ベンゼンなどの炭化水素、１,１,２,２,−テトラ
クロロエタン、１,１,１−トリクロロエタン、パークロ
ロエチレンなどの塩素系溶剤などが例示される。これら
の有機溶剤は２種類以上のものを混合させて用いてもよ
い。
【００１７】本発明のＦＡ単独重合体またはＦＡ共重合
体は、有機溶剤による湿式法により、粉体の表面に付着
させる。すなわち、重合体そのもの、あるいは、重合体
溶液を上記の有機溶剤で希釈した溶液に粉体を混合し、
室温下あるいは加熱下で粉体が有機溶剤溶液で均一に濡
れるまで撹拌する。このときの撹拌には、ヘンシェルミ
キサー、振動式ボールミル、回転式ボールミル、スーパ
ーミキサー、プラネタリーミキサーなどの撹拌装置が使
用される。ラボスケールで撹拌するときは、家庭用のジ
ューサーミキサーを用いても良い。有機溶剤溶液中のＦ
Ａ単独重合体またはＦＡ共重合体の濃度は、特に限定さ
れないが、粉体混合時の撹拌の際に、粘度が高くなりす
ぎないように調整する。撹拌後、真空状態、あるいは、
加熱して有機溶剤を留去し、上記の撹拌装置で処理粉体
を均一に分散する。ラボスケールで撹拌するときは、家
庭用のジューサーミキサーあるいはスピードカッターを
用いても良い。
体は、有機溶剤による湿式法により、粉体の表面に付着
させる。すなわち、重合体そのもの、あるいは、重合体
溶液を上記の有機溶剤で希釈した溶液に粉体を混合し、
室温下あるいは加熱下で粉体が有機溶剤溶液で均一に濡
れるまで撹拌する。このときの撹拌には、ヘンシェルミ
キサー、振動式ボールミル、回転式ボールミル、スーパ
ーミキサー、プラネタリーミキサーなどの撹拌装置が使
用される。ラボスケールで撹拌するときは、家庭用のジ
ューサーミキサーを用いても良い。有機溶剤溶液中のＦ
Ａ単独重合体またはＦＡ共重合体の濃度は、特に限定さ
れないが、粉体混合時の撹拌の際に、粘度が高くなりす
ぎないように調整する。撹拌後、真空状態、あるいは、
加熱して有機溶剤を留去し、上記の撹拌装置で処理粉体
を均一に分散する。ラボスケールで撹拌するときは、家
庭用のジューサーミキサーあるいはスピードカッターを
用いても良い。
【００１８】本発明では、表面処理の際に必要ならば、
使用感を改質するための適当な薬剤を併用しても良い。
化粧品用粉体の使用感を改質するための薬剤としては、
レシチン、Ｎ−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸、シリコ
ーン、キトサン、コラーゲン、ワックスなどが例示され
る。
使用感を改質するための適当な薬剤を併用しても良い。
化粧品用粉体の使用感を改質するための薬剤としては、
レシチン、Ｎ−モノ長鎖アシル塩基性アミノ酸、シリコ
ーン、キトサン、コラーゲン、ワックスなどが例示され
る。
【００１９】本発明のＦＡ単独重合体またはＦＡ共重合
体で処理される粉体は、通常、化粧品に用いられるもの
ならば特に限定はない。粉体は、例えば、タルク、カオ
リン、雲母、雲母チタン、酸化チタン、酸化鉄、酸化マ
グネシウム、一酸化亜鉛、二酸化亜鉛、重質もしくは軽
質炭酸カルシウム、第２燐酸カルシウム、水酸化アルミ
ニウム、硫酸バリウム、シリカ、アルミナ、シリカゲ
ル、カーボンブラック、酸化アンチモン、ケイ酸アルミ
ン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウ
ム、合成雲母などの無機粉体;蛋白質粉末、魚鱗箔、金
属石鹸、ポリ塩化ビニル、ナイロン１２、微結晶繊維粉
末、タール色素、レーキなどの有機粉末等が挙げられ
る。ＦＡ単独重合体またはＦＡ共重合体で表面処理する
ときに、２種類以上の粉体を混合してもよい。さらに、
撥水撥油性粉体を化粧品に配合するときにも、２種類以
上の撥水撥油性粉体を混合してもよい。
体で処理される粉体は、通常、化粧品に用いられるもの
ならば特に限定はない。粉体は、例えば、タルク、カオ
リン、雲母、雲母チタン、酸化チタン、酸化鉄、酸化マ
グネシウム、一酸化亜鉛、二酸化亜鉛、重質もしくは軽
質炭酸カルシウム、第２燐酸カルシウム、水酸化アルミ
ニウム、硫酸バリウム、シリカ、アルミナ、シリカゲ
ル、カーボンブラック、酸化アンチモン、ケイ酸アルミ
ン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウ
ム、合成雲母などの無機粉体;蛋白質粉末、魚鱗箔、金
属石鹸、ポリ塩化ビニル、ナイロン１２、微結晶繊維粉
末、タール色素、レーキなどの有機粉末等が挙げられ
る。ＦＡ単独重合体またはＦＡ共重合体で表面処理する
ときに、２種類以上の粉体を混合してもよい。さらに、
撥水撥油性粉体を化粧品に配合するときにも、２種類以
上の撥水撥油性粉体を混合してもよい。
【００２０】本発明の化粧品において、全粉体中に占め
る撥水撥油性粉体の量は１〜１００重量％、好ましくは
１０〜１００重量％であってよい。化粧品において、未
処理粉体あるいはシリコーン処理粉体を併用しても良
い。１重量％よりも少ないときには、化粧品に撥水撥油
性を付与することができない。本発明の化粧品における
撥水撥油性粉体以外の成分は、目的とする化粧品の種類
に応じて、通常の化粧品に配合される原料から適当なも
のを、粉体の撥水撥油性を損なわない範囲で配合でき
る。
る撥水撥油性粉体の量は１〜１００重量％、好ましくは
１０〜１００重量％であってよい。化粧品において、未
処理粉体あるいはシリコーン処理粉体を併用しても良
い。１重量％よりも少ないときには、化粧品に撥水撥油
性を付与することができない。本発明の化粧品における
撥水撥油性粉体以外の成分は、目的とする化粧品の種類
に応じて、通常の化粧品に配合される原料から適当なも
のを、粉体の撥水撥油性を損なわない範囲で配合でき
る。
【００２１】そのような原料には、例えば、ワセリン、
ラノリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、
カルナウバロウ、キャンデリラロウ、高級脂肪酸、高級
アルコール等の固形・半固形油分;スクワラン、流動パ
ラフィン、エステル油、ジグリセライド、トリグリセラ
イド、シリコーン油等の流動油分;パーフルオロポリエ
ーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン
等のフッ素系油剤;水溶性および油溶性ポリマー、界面
活性剤、無機および有機顔料、シリコーンまたはフッ素
化合物で処理された無機および有機顔料、有機染料等の
色剤、エタノール、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘
剤、pＨ調整剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促
進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤などが挙げ
られる。
ラノリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、
カルナウバロウ、キャンデリラロウ、高級脂肪酸、高級
アルコール等の固形・半固形油分;スクワラン、流動パ
ラフィン、エステル油、ジグリセライド、トリグリセラ
イド、シリコーン油等の流動油分;パーフルオロポリエ
ーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン
等のフッ素系油剤;水溶性および油溶性ポリマー、界面
活性剤、無機および有機顔料、シリコーンまたはフッ素
化合物で処理された無機および有機顔料、有機染料等の
色剤、エタノール、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘
剤、pＨ調整剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促
進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤などが挙げ
られる。
【００２２】本発明の化粧品は通常の方法に従って製造
され、ファンデーション、おしろい、チークカラー、ア
イカラーなどの仕上化粧品や、乳液、クリームなどの基
礎化粧品に使用できる。
され、ファンデーション、おしろい、チークカラー、ア
イカラーなどの仕上化粧品や、乳液、クリームなどの基
礎化粧品に使用できる。
【００２３】
【実施例】本発明の実施例を示して本発明を具体的に説
明するが、実施例は本発明を限定するものではない。以
下の実施例および比較例で得られた撥水撥油性粉体の撥
水撥油性は次のように評価した。
明するが、実施例は本発明を限定するものではない。以
下の実施例および比較例で得られた撥水撥油性粉体の撥
水撥油性は次のように評価した。
【００２４】撥水撥油性粉体の撥水撥油性の評価方法 撥水撥油性粉体を錠剤成形器を用いてプレス(２００kg
重／cm2、１分間)して錠剤にした。撥水性は錠剤の上に
水を数μl滴下して、接触角計で接触角を測定した。接
触角１１０〜１３０°を維持すれば○、滴下直後から完
全に染み込むときは×とした。撥油性は錠剤の上にn−
ヘキサデカンを数μl滴下し、その接触角を表１の基準
で評価した。
重／cm2、１分間)して錠剤にした。撥水性は錠剤の上に
水を数μl滴下して、接触角計で接触角を測定した。接
触角１１０〜１３０°を維持すれば○、滴下直後から完
全に染み込むときは×とした。撥油性は錠剤の上にn−
ヘキサデカンを数μl滴下し、その接触角を表１の基準
で評価した。
【００２５】
【表１】 表１ 接触角８０〜１００°を維持する ◎ 接触角５０〜７９°を維持する ○ 滴下直後は接触角５０〜１００°であるが １０分後には完全に染み込む △ 滴下直後から完全に染み込む ×
【００２６】パウダリーファンデーション化粧持ちと使
用感の評価方法 混合粉体（酸化チタン、セリサイト、タルク、黄酸化
鉄、ベンガラ、黒酸化鉄を７／４０／３７.４６／０.９
７／０.３５／０.２２の重量比で混合したもの）をフッ
素化合物で処理した粉体(撥水撥油性粉体)を用いて、表
２のパウダリーファンデーションを調製した。
用感の評価方法 混合粉体（酸化チタン、セリサイト、タルク、黄酸化
鉄、ベンガラ、黒酸化鉄を７／４０／３７.４６／０.９
７／０.３５／０.２２の重量比で混合したもの）をフッ
素化合物で処理した粉体(撥水撥油性粉体)を用いて、表
２のパウダリーファンデーションを調製した。
【００２７】
【表２】 表２ パウダリーファンデーション処方と製法 製法：粉体成分をアトマイザーで混合粉砕し、これをヘ
ンシェルミキサーに移して、油剤を加え、均一に混合し
た。これを金型に入れ、プレス成形して、パウダリーフ
ァンデーションとした。
ンシェルミキサーに移して、油剤を加え、均一に混合し
た。これを金型に入れ、プレス成形して、パウダリーフ
ァンデーションとした。
【００２８】一方、表２の撥水撥油性粉体を同一組成の
市販シリコーン処理粉体（シリコーン処理酸化チタン、
シリコーン処理セリサイト、シリコーン処理タルク、シ
リコーン処理黄酸化鉄、シリコーン処理ベンガラ、シリ
コーン処理黒酸化鉄を７／４０／３７.４６／０.９７／
０.３５／０.２２の重量比で混合したもの）に置き換え
る他は、全く同様の方法により、シリコーン処理粉体の
みから成るパウダリーファンデーションを調製した。
市販シリコーン処理粉体（シリコーン処理酸化チタン、
シリコーン処理セリサイト、シリコーン処理タルク、シ
リコーン処理黄酸化鉄、シリコーン処理ベンガラ、シリ
コーン処理黒酸化鉄を７／４０／３７.４６／０.９７／
０.３５／０.２２の重量比で混合したもの）に置き換え
る他は、全く同様の方法により、シリコーン処理粉体の
みから成るパウダリーファンデーションを調製した。
【００２９】パウダリーファンデーションの化粧持ちと
使用感は、シリコーン処理粉体のみから成るパウダリー
ファンデーションと比較して、非常に良い場合を◎、良
い場合を○、同等を△、やや劣る場合を×、非常に劣る
場合を××とした。評価は官能評価の専門パネラー５名
が行い、その平均を結果とした。
使用感は、シリコーン処理粉体のみから成るパウダリー
ファンデーションと比較して、非常に良い場合を◎、良
い場合を○、同等を△、やや劣る場合を×、非常に劣る
場合を××とした。評価は官能評価の専門パネラー５名
が行い、その平均を結果とした。
【００３０】製造例１ 還流冷却管、窒素導入管、温度計、撹拌装置を備えた四
つ口フラスコ中にＣＨ2＝ＣＨＣＯＯ(ＣＨ2)2(ＣＦ2Ｃ
Ｆ2)nＣＦ2ＣＦ3（以下「ＦＡ」と称する。n＝３,４,５の
化合物の重量比が５:３:１の混合物）３２g、ステアリ
ルアクリレート（ＳtＡ）８g、パーフルオロヘキサン７
９g、ＨＣＦＣ−１４１b７９gを入れ、５０℃に加熱
後、３０分間窒素気流下で撹拌する。これにt−ブチル
パーオキシピバレート（商品名パーブチルＰＶ、日本油
脂製）２gを添加し、６時間重合した。得られた反応液
はガスクロマトグラフィーの分析で９０％以上重合した
ことが確認された。生成したポリマーをエタノールで沈
澱、真空乾燥して、ＦＡ／ＳtＡ共重合体とした。得ら
れたＦＡ／ＳtＡ共重合体の分子量をＧＰＣで測定する
と、重量平均分子量は５０,０００であった（ポリスチ
レン換算)。
つ口フラスコ中にＣＨ2＝ＣＨＣＯＯ(ＣＨ2)2(ＣＦ2Ｃ
Ｆ2)nＣＦ2ＣＦ3（以下「ＦＡ」と称する。n＝３,４,５の
化合物の重量比が５:３:１の混合物）３２g、ステアリ
ルアクリレート（ＳtＡ）８g、パーフルオロヘキサン７
９g、ＨＣＦＣ−１４１b７９gを入れ、５０℃に加熱
後、３０分間窒素気流下で撹拌する。これにt−ブチル
パーオキシピバレート（商品名パーブチルＰＶ、日本油
脂製）２gを添加し、６時間重合した。得られた反応液
はガスクロマトグラフィーの分析で９０％以上重合した
ことが確認された。生成したポリマーをエタノールで沈
澱、真空乾燥して、ＦＡ／ＳtＡ共重合体とした。得ら
れたＦＡ／ＳtＡ共重合体の分子量をＧＰＣで測定する
と、重量平均分子量は５０,０００であった（ポリスチ
レン換算)。
【００３１】製造例２ 製造例１のＳtＡ８gをシリコーンマクロモノマー[商品
名サイラプレーンＦＭ−０７２１(分子量５０００)、チ
ッソ製]８gに置き換える以外は全く同じ方法でＦＡ／シ
リコーンマクロモノマー共重合体(ＦＡ／ＦＭ−０７２
１の重量比＝８／２)を製造した。共重合体の重量平均
分子量は４０,０００であった。
名サイラプレーンＦＭ−０７２１(分子量５０００)、チ
ッソ製]８gに置き換える以外は全く同じ方法でＦＡ／シ
リコーンマクロモノマー共重合体(ＦＡ／ＦＭ−０７２
１の重量比＝８／２)を製造した。共重合体の重量平均
分子量は４０,０００であった。
【００３２】製造例３ 製造例１のＳtＡ８gを、ＳtＡ４gとサイラプレーンＦＭ
−０７２１ ４gに置き換える以外は全く同じ方法でＦ
Ａ／ＳtＡ／シリコーンマクロモノマー共重合体(ＦＡ／
ＳtＡ／ＦＭ−０７２１の重量比＝８／１／１)を製造し
た。共重合体の重量平均分子量は４５,０００であっ
た。
−０７２１ ４gに置き換える以外は全く同じ方法でＦ
Ａ／ＳtＡ／シリコーンマクロモノマー共重合体(ＦＡ／
ＳtＡ／ＦＭ−０７２１の重量比＝８／１／１)を製造し
た。共重合体の重量平均分子量は４５,０００であっ
た。
【００３３】製造例４ 製造例１のＦＡ３２gおよびＳtＡ８gを、ＦＡ４０gに置
き換える以外は全く同じ方法でＦＡ単独重合体を製造し
た。単独重合体の重量平均分子量は６０,０００であっ
た。
き換える以外は全く同じ方法でＦＡ単独重合体を製造し
た。単独重合体の重量平均分子量は６０,０００であっ
た。
【００３４】製造例５ ＦＡ４８g、ＳtＡ１２g(ＦＡ／ＳtＡの重量比＝８／
２)、イオン交換水１５０g、アセトン２４g、n−ラウリ
ルメルカプタン０.０６g、塩化ステアリルトリメチルア
ンモニウム１.８g、ポリオキシエチレンオクチルフェニ
ルエーテル４.２gを混合し、６０℃に加熱後、高圧ホモ
ジナイザーで乳化した。得られた乳化液を還流冷却管、
窒素導入管、温度計、撹拌装置を備えた四つ口フラスコ
に入れ、窒素気流下で約１時間６０℃に保ち、十分撹拌
した後、アゾビスイソブチルアミジン−２塩酸塩(商品
名Ｖ−５０、和光純薬製)０.３gを添加して重合を開始
した。６０℃で３時間加熱撹拌してポリマーエマルショ
ンを得た。ガスクロマトグラフィーの分析で９９％以上
重合したことが確認された。生成したポリマーエマルシ
ョンをエタノールで沈澱、真空乾燥して、ＦＡ／ＳtＡ
共重合体とした。得られたポリマーエマルションの分子
量をＧＰＣで測定すると、重量平均分子量は２００,０
００であった。
２)、イオン交換水１５０g、アセトン２４g、n−ラウリ
ルメルカプタン０.０６g、塩化ステアリルトリメチルア
ンモニウム１.８g、ポリオキシエチレンオクチルフェニ
ルエーテル４.２gを混合し、６０℃に加熱後、高圧ホモ
ジナイザーで乳化した。得られた乳化液を還流冷却管、
窒素導入管、温度計、撹拌装置を備えた四つ口フラスコ
に入れ、窒素気流下で約１時間６０℃に保ち、十分撹拌
した後、アゾビスイソブチルアミジン−２塩酸塩(商品
名Ｖ−５０、和光純薬製)０.３gを添加して重合を開始
した。６０℃で３時間加熱撹拌してポリマーエマルショ
ンを得た。ガスクロマトグラフィーの分析で９９％以上
重合したことが確認された。生成したポリマーエマルシ
ョンをエタノールで沈澱、真空乾燥して、ＦＡ／ＳtＡ
共重合体とした。得られたポリマーエマルションの分子
量をＧＰＣで測定すると、重量平均分子量は２００,０
００であった。
【００３５】比較製造例１ 製造例１のＦＡ３２gおよびＳtＡ８gを、ＦＡ２０gおよ
びＳtＡ２０gに置き換える以外は全く同じ方法で共重合
体（ＦＡ／ＳtＡの重量比＝５／５）を製造した。共重
合体の重量平均分子量は４５,０００であった。
びＳtＡ２０gに置き換える以外は全く同じ方法で共重合
体（ＦＡ／ＳtＡの重量比＝５／５）を製造した。共重
合体の重量平均分子量は４５,０００であった。
【００３６】実施例１ 製造例１のＦＡ／ＳtＡ共重合体(ＦＡ／ＳtＡの重量比
＝８／２)２gをパーフルオロヘキサン１９８gに溶解さ
せたポリマー溶液と混合粉体（酸化チタン、セリサイ
ト、タルク、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄を７／４０
／３７.４６／０.９７／０.３５／０.２２の重量比で混
合したもの）４０gをジューサーミキサーで１分間混合
した。６０℃で数時間加熱してパーフルオロヘキサンを
留去した後、スピードカッターで３０秒間粉砕して、撥
水撥油性粉体とした。これを用いて表２の処方と製法に
より、パウダリーファンデーションを調製した。評価結
果を表３に示す。
＝８／２)２gをパーフルオロヘキサン１９８gに溶解さ
せたポリマー溶液と混合粉体（酸化チタン、セリサイ
ト、タルク、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄を７／４０
／３７.４６／０.９７／０.３５／０.２２の重量比で混
合したもの）４０gをジューサーミキサーで１分間混合
した。６０℃で数時間加熱してパーフルオロヘキサンを
留去した後、スピードカッターで３０秒間粉砕して、撥
水撥油性粉体とした。これを用いて表２の処方と製法に
より、パウダリーファンデーションを調製した。評価結
果を表３に示す。
【００３７】実施例２ 製造例１のＦＡ／ＳtＡ共重合体(ＦＡ／ＳtＡの重量比
＝８／２)２gを、製造例２のＦＡ／シリコーンマクロモ
ノマー共重合体(ＦＡ／シリコーンマクロモノマーの重
量比＝８／２)２gに置き換える以外は、全く同じ方法で
実施した。評価結果を表３に示す。
＝８／２)２gを、製造例２のＦＡ／シリコーンマクロモ
ノマー共重合体(ＦＡ／シリコーンマクロモノマーの重
量比＝８／２)２gに置き換える以外は、全く同じ方法で
実施した。評価結果を表３に示す。
【００３８】実施例３ 製造例１のＦＡ／ＳtＡ共重合体(ＦＡ／ＳtＡの重量比
＝８／２)２gを、製造例３のＦＡ／ＳtＡ／シリコーン
マクロモノマー共重合体(ＦＡ／ＳtＡ／シリコーンマク
ロモノマーの重量比＝８／１／１)２gに置き換える以外
は、全く同じ方法で実施した。評価結果を表３に示す。
＝８／２)２gを、製造例３のＦＡ／ＳtＡ／シリコーン
マクロモノマー共重合体(ＦＡ／ＳtＡ／シリコーンマク
ロモノマーの重量比＝８／１／１)２gに置き換える以外
は、全く同じ方法で実施した。評価結果を表３に示す。
【００３９】実施例４ 製造例１のＦＡ／ＳtＡ共重合体(ＦＡ／ＳtＡの重量比
＝８／２)２gを、製造例４のＦＡ単独重合体２gに置き
換える以外は、全く同じ方法で実施した。評価結果を表
３に示す。
＝８／２)２gを、製造例４のＦＡ単独重合体２gに置き
換える以外は、全く同じ方法で実施した。評価結果を表
３に示す。
【００４０】実施例５ 製造例１のＦＡ／ＳtＡ共重合体(溶液重合で調製)２g
を、製造例５のＦＡ／ＳtＡ共重合体(乳化重合で調製)
２gに置き換える以外は、全く同じ方法で実施した。評
価結果を表３に示す。
を、製造例５のＦＡ／ＳtＡ共重合体(乳化重合で調製)
２gに置き換える以外は、全く同じ方法で実施した。評
価結果を表３に示す。
【００４１】比較例１ 製造例１のＦＡ／ＳtＡ共重合体(ＦＡ／ＳtＡの重量比
＝８／２)２gを、比較製造例１のＦＡ／ＳtＡ共重合体
(ＦＡ／ＳtＡの重量比＝５／５)２gに置き換える以外
は、全く同じ方法で実施した。評価結果を表３に示す。
＝８／２)２gを、比較製造例１のＦＡ／ＳtＡ共重合体
(ＦＡ／ＳtＡの重量比＝５／５)２gに置き換える以外
は、全く同じ方法で実施した。評価結果を表３に示す。
【００４２】比較例２ 市販の撥水撥油剤エマルション[商品名ユニダインＴＧ
−４１０(固形分１８％)、ダイキン工業製]１１.１gを
水１８９gで希釈した分散液と実施例１で使用したのと
同様の混合粉体４０gをジューサーミキサーで１分間混
合した。吸引濾過後、６０℃で数時間加熱乾燥した。ス
ピードカッターで３０秒間粉砕して、撥水撥油性粉体と
した。この粉体のフッ素分を分析した結果、撥水撥油剤
エマルションが、ほとんど粉体に吸着していないことが
わかった。実施例１と同様にパウダリーファンデーショ
ンを調製した。評価結果を表３に示す。
−４１０(固形分１８％)、ダイキン工業製]１１.１gを
水１８９gで希釈した分散液と実施例１で使用したのと
同様の混合粉体４０gをジューサーミキサーで１分間混
合した。吸引濾過後、６０℃で数時間加熱乾燥した。ス
ピードカッターで３０秒間粉砕して、撥水撥油性粉体と
した。この粉体のフッ素分を分析した結果、撥水撥油剤
エマルションが、ほとんど粉体に吸着していないことが
わかった。実施例１と同様にパウダリーファンデーショ
ンを調製した。評価結果を表３に示す。
【００４３】比較例３ 市販のパーフルオロアルキルリン酸エステルエタノール
アミン塩[商品名ユニダインＴＧ−１０１(固形分１５
％)、ダイキン工業製]１３.３gを水１８６gで希釈した
分散液と実施例１で使用したのと同様の混合粉体４０g
をジューサーミキサーで１分間混合した。希塩酸を添加
して、pＨを３以下に調製した後、吸引濾過した。６０
℃で数時間加熱乾燥し、スピードカッターで３０秒間粉
砕して、撥水撥油性粉体とした。実施例１と同様にパウ
ダリーファンデーションを調製した。評価結果を表３に
示す。
アミン塩[商品名ユニダインＴＧ−１０１(固形分１５
％)、ダイキン工業製]１３.３gを水１８６gで希釈した
分散液と実施例１で使用したのと同様の混合粉体４０g
をジューサーミキサーで１分間混合した。希塩酸を添加
して、pＨを３以下に調製した後、吸引濾過した。６０
℃で数時間加熱乾燥し、スピードカッターで３０秒間粉
砕して、撥水撥油性粉体とした。実施例１と同様にパウ
ダリーファンデーションを調製した。評価結果を表３に
示す。
【００４４】
【表３】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 元伸 大阪府摂津市西一津屋１番１号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 森田 正道 大阪府摂津市西一津屋１番１号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 桝谷 哲也 大阪府摂津市西一津屋１番１号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内
Claims (6)
- 【請求項１】 （Ａ）一般式(Ｉ)： 【化１】 ［式中、Ｒfは炭素数６〜１６のポリフルオロアルキル
基、Ａは炭素数１〜４のアルキレン基、 【化２】 (但し、Ｒ1は炭素数１〜４のアルキル基、Ｒ2は炭素数
１〜４のアルキレン基である)、または、 【化３】 Ｘは、水素原子、またはメチル基である。］で示される
ポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリレートから誘
導される繰り返し単位を有する重合体を含有する化粧品
用撥水撥油性粉体。 - 【請求項２】 （Ａ）一般式(Ｉ)： 【化４】 ［式中、Ｒfは炭素数６〜１６のポリフルオロアルキル
基、Ａは炭素数１〜４のアルキレン基、 【化５】 (但し、Ｒ1は炭素数１〜４のアルキル基、Ｒ2は炭素数
１〜４のアルキレン基である)、または、 【化６】 Ｘは、水素原子、またはメチル基である。］で示される
ポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリレートから誘
導される繰り返し単位に加えて、 （Ｂ）一般式(II)： 【化７】 ［式中、Ｘは水素原子またはメチル基であり、nは１２
〜２２である。］で示されるアルキル（メタ）アクリレ
ートから誘導された繰り返し単位および／または （Ｃ）一般式(III)： 【化８】 ［式中、mは５〜２００である。］で示されるシリコー
ンマクロモノマーから誘導された繰り返し単位を有する
共重合体を含有する化粧品用撥水撥油性粉体。 - 【請求項３】 共重合体におけるポリフルオロアルキル
基含有(メタ)アクリレートと、アルキル（メタ）アクリ
レートおよびシリコーンマクロモノマーの合計との重量
比が６／４〜９.９／０.１である請求項２記載の化粧品
用撥水撥油性粉体。 - 【請求項４】 重合体を有機溶剤に溶解した溶液で粉体
を処理して得た請求項１または請求項２に記載の化粧品
用撥水撥油性粉体。 - 【請求項５】 処理に使用する有機溶剤がフッ素系溶剤
を６０重量％以上含有する請求項４に記載の化粧品用撥
水撥油性粉体。 - 【請求項６】 請求項１または請求項２に記載の化粧品
用撥水撥油性粉体を含有することを特徴とする化粧品。
Priority Applications (2)
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|---|---|---|---|
| JP7159227A JPH0912428A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 化粧品用撥水撥油性粉体および該粉体を含有する化粧品 |
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| JP7159227A JPH0912428A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 化粧品用撥水撥油性粉体および該粉体を含有する化粧品 |
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ID=15689122
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