JP2001130004A - 記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 - Google Patents

記録ヘッドおよびインクジェット記録装置

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JP2001130004A
JP2001130004A JP2000254462A JP2000254462A JP2001130004A JP 2001130004 A JP2001130004 A JP 2001130004A JP 2000254462 A JP2000254462 A JP 2000254462A JP 2000254462 A JP2000254462 A JP 2000254462A JP 2001130004 A JP2001130004 A JP 2001130004A
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俊守 宮越
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実 野澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット記録ヘッドにおけるインク吐
出口の高マルチ化に特有のインクリフィルにかかわる諸
問題を解消して、特に優れた高速応答性および吐出性能
を得る。 【解決手段】 記録ヘッドの支持部材2および記録素子
基板1に設けられたそれぞれインク供給路6およびイン
ク供給口5を介して液室12にインクが供給されて吐出
口11からインクが吐出される際に、その吐出に伴って
発生するインクの圧力はインク供給路6に及ぶが、この
圧力は連絡路9aを介して空気室7aによって吸収さ
れ、これにより、吐出後の液路12に対するインクリフ
ィルに及ぼす上記圧力の影響を低減することができる。
この場合、空気室等は、外気に対して密閉された構造で
あるため、インクの増粘等、空気室等が外気に連通する
ことによる弊害も防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録ヘッドおよび該
記録ヘッドを用いることができるインクジェット記録装
置に関し、詳しくは、記録ヘッドの液路においてインク
吐出に伴って行われるインクリフィルのための構成に関
するものである。
【0002】なお、本発明は、一般的なプリント装置の
ほか、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プ
リント部を有するワードプロセッサ等の装置、さらに
は、各種処理装置と複合的に組み合わされた産業用記録
装置に適用することができる。
【0003】
【従来の技術】従来、紙、布、プラスチックシート、O
HP用シート等の被記録媒体(以下では、単に「記録紙」
ともいう)に対して記録を行なう記録装置は、種々の記
録方式、例えばワイヤードット方式、感熱方式、熱転写
方式、インクジェット方式による記録ヘッドを用いた形
態として提供されている。
【0004】これらの方式の中で、インクジェット記録
方式は、記録ヘッドのインク吐出用の微細な孔(以下、
「吐出口」という)からインクを吐出し、このインクを記
録情報に応じて記録紙に付着させて記録を行うものであ
り、比較的高速の記録が可能であり、また、普通紙等に
手軽に記録できるといった種々の利点を有している。
【0005】また、インクジェット方式はインク滴の形
成方法および吐出エネルギの発生方法により、コンテニ
ュアス方式(電荷粒子制御方式およびスプレー方式が含
まれる)とオンデマンド方式(ピエゾ方式、スパーク方
式およびバブルジェット(登録商標)方式が含まれる)
とに大きく分けることができる。
【0006】コンテニュアス方式は、電荷を帯びたイン
クを連続的に吐出するとともに、電界を制御することに
よって、必要な液滴だけを記録紙に付着させ、また、記
録に不要なインクは所定のインク受けによって回収する
ものである。これに対して、オンデマンド方式は、記録
に必要な時だけインクを吐出するものであり、このた
め、インクの無駄がなく、また、不要なインクが吐出さ
れないことにより装置内部を汚すことはない。一方、こ
のオンデマンド方式はインクの吐出動作が基本的にイン
クの流動等に関して起動と停止を伴うものであるため、
コンテイニュアス方式に比べて吐出駆動の際の応答周波
数は低い。このため、吐出口の数を増やすこと等により
全体として記録の高速化を図っている。以上の点から、
現在市販されているインクジェット記録装置の多くはオ
ンデマンド方式のものである。
【0007】このようなインクジェット方式による記録
装置では、インク吐出口と、これに連通する液路と、そ
の液路においてインク吐出のためのエネルギーを発生す
る吐出エネルギー発生素子とを有する記録ヘッドを備え
ている。そして、記録を実施する際には、吐出エネルギ
ー発生素子に吐出エネルギーを発生させ、これを液路内
のインクに作用させて吐出のための圧力を発生させ、こ
の圧力を利用してインクを吐出口から吐出させる。
【0008】なお、インクジェット記録に用いられるイ
ンクとしては、顔料や染料などの記録剤を、水、水溶性
有機溶剤または非水溶性有機溶剤などの溶媒に溶解もし
くは分散したものが一般的に使用されている。
【0009】以上のような記録ヘッドにおけるインク吐
出動作では、吐出のために発生する上記圧力は、液路内
のインクを介して、吐出のため吐出口の方向と、液路に
対するインクの供給元である液室の方向の両方に伝達さ
れる。そして、吐出口方向に伝達された圧力の作用によ
って、液路内のインクがインク吐出口から押し出されて
飛翔液滴が形成されることになる。
【0010】そして、吐出されたインクが液滴となって
インク吐出口から離れる際、その吐出液滴量に応じて吐
出口近傍の液路に形成されるメニスカスが後退し、この
メニスカスを吐出口の方向に引き戻そうとする作用によ
り、ある時間の経過後、再び液路内のインクの充填状態
が吐出前の状態に復帰する。この現象はリフィルと呼ば
れているものであり、実際の記録の際には以上の動作が
繰り返され、良好なリフィルが行われることによって、
安定したインク吐出が持続して得られる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このリフィル
が次の吐出に間に合わないことが吐出周波数等の関係で
生じる場合があり、このようにリフィルが不完全な状態
で吐出が行われると、吐出インク滴量の減少等の吐出不
良を起こすことがある。その結果、例えば吐出インク滴
によって被記録媒体に形成されるインクドットの径が減
少して全体的な記録品位の低下や、吐出インク滴の被記
録媒体上における着弾点精度が低下して記録画像のボケ
や、ヨレ、スジ、白ヌケ等の発生を招くことがある。
【0012】インクジェット記録方式のような液体を用
いた記録技術における上述のような問題の解決は、液路
等の構造の改良やインクの物性の調整によって行われて
きたが、多数のインク吐出口を配列した記録ヘッドにお
いては、このような改良や調整のみによっては充分な改
善効果が得られない場合が多い。以下、図面を参照しな
がらこの問題点を説明する。
【0013】図20(a)および(b)は、インクジェット
記録ヘッドの主要部の断面をインクの吐出方向から見た
図を示し、同図(a)はインク吐出に伴って生ずる共通
液室方向の圧力を説明するための図であり、同図(b)
は良好なリフィール状態を得るために必要な圧力を説明
するための図である。
【0014】記録ヘッド100は、多数の吐出口(図示
省略)と、これらの吐出口とそれぞれ連通する液路10
2と、液路102内に配設された吐出エネルギー発生体
103と、各液路へインクを供給するための共通液室1
04とを有する。共通液室104はインク供給口105
を介して不図示のインクタンク(インクカートリッジと
もいう)と連通し、これにより共通液室は常にインクが
満たされた状態にある。
【0015】図20(a)に示すように、多数のインク
吐出口から同時、もしくは若干時間差をもってインクを
吐出させると、この吐出に伴って各液路102で生じた
圧力はそれぞれの液路から共通液室104の方向に伝わ
る。そして、このような圧力は共通液室104で一体と
なって一つの大きな圧力となる。各液路で生じた圧力は
インクを矢印Aで示すように共通液室104の方向に押
し戻す力として作用し、その総和は、例えばインク吐出
口を1つだけ有する記録ヘッドの場合よりも数段大きな
ものとなる。
【0016】この場合、良好なリフィル状態を得るに
は、図20(b)に示すように、矢印Bで示すようにイ
ンクを急激かつ大量に吐出口の方向に移動させる必要が
あり、このようなインクの移動方向の変更のためには上
述したような初期の大きなインクの慣性力(総圧力)に
打ち勝つだけの圧力が必要となる。
【0017】しかし、各液路102においてリフィルを
生じさせるインクの毛管力は、上述したような共通液室
104方向への総圧力に対抗して大量のインクを瞬時に
インク吐出口101の方向に移動させるのには十分では
ない。すなわち、上述したインク移動における初期の慣
性力が大きくなるに従い、メニスカス106の復帰によ
り長い時間が必要となることになる。そこで、メニスカ
ス復帰のために十分な時間を取るため吐出周波数を低く
すると、記録速度の低下を招き、一方、メニスカス復帰
のために十分な時間が取れない場合には、上述したよう
に、所定の吐出インク滴量が得られない等、良好な記録
を阻害することになる。特に、このような現象は記録開
始の初期に特に顕著であることが知られている。
【0018】図21(a)および(b)は、上記現象のメカ
ニズムを説明するためのものであり、同図(a)はメニ
スカス後退曲線、同図(b)はインク吐出口およびその
近傍の概略構成をそれぞれ示す図である。
【0019】図21(a)における縦軸に示されたメニ
スカス後退量(Lμm)とは、同図(b)に示すように
液路102において吐出口101の端部から測った長さ
Lで表されるものであり、具体的には吐出口101から
インクのメニスカス最後退部までの距離に相当する。
【0020】例えば吐出口を1つのみ設けた記録ヘッド
の場合には、図21(a)においてCM1で示す曲線のよ
うに、吐出エネルギー発生体103からのエネルギーが
液路102内のインクに付与される時刻t0からある時
間経た時点t0′、すなわちインク吐出が行われた時点
に、液路102のインク吐出口近傍に形成されたメニス
カス106は急激に後退を開始する。その後退量は時刻
t1′で最大となるがそれは比較的大きなものとなる。
その後、毛管力による復元力の作用によってメニスカス
106は元の位置に戻り始め時刻t1でリフィルが終了
する。
【0021】これに対し、多数のインク吐出口を有する
記録ヘッドの場合は、曲線CM2として示すように、t
1′での最大後退量が上記の場合より小さいが、リフィ
ル速度は、その終了時刻t2で示されるように遅い。
【0022】これは、上述したように、多数の液路10
2からのインクを後方へ押しやる圧力の総和が、共通液
室104内でインクを流動させようとする圧力を大幅に
超え、その分の圧力がインクに作用してメニスカス10
6を復帰させるためのリフィル速度を初期において極端
に遅くすることによるものと考えられる。
【0023】なお、このような現象は、連続して吐出が
繰り返された後では、インク供給口105(図20(a)
および(b)参照)から共通液室104へのインクの定常
的な流れが形成されているので起こりにくいが、吐出の
初期、特に吐出動作が200回前後となって前後のイン
ク流れが定常状態となるまでの間において顕著である。
【0024】この場合、上述したような多数のインク吐
出口101を有する記録ヘッド100におけるリフィル
速度の低下は、吐出エネルギー発生体103への印字信
号印加の周期が図21(a)で示した時刻t0からt2ま
での時間以上に設定されていれば問題を生じないが、高
速記録のために時刻t0からt2までの時間よりも短い周
期で、すなわちリフィルが完了していない、例えばメニ
スカス後退量が30μm以上ある状態で、次の信号か印
加されると、先に述べたような吐出インク滴量の減少等
を生じ良好な記録ができなくなるおそれがある。
【0025】このような問題を解決する手段として、例
えば米国特許第4、578、687号に開示されるよう
に、共通液室の液路近傍に大気開放部を設け、インク吐
出時の共通液室方向への圧力を吸収する構成が知られて
いる。しかし、この構成では共通液室が大気開放とされ
ているため、インクの溶媒成分の蒸発を招き、記録ヘッ
ド内のインクの増粘や、インク中での固形物の析出によ
る液路や吐出口の目詰まりなどの問題が引き起こされ、
印字不良が発生し易い。さらには、振動などの影響で液
室内に気泡が発生したり、大気開放部からの記録ヘッド
内へのゴミ等の混入を防ぐために特別な設計が必要とな
るなどの問題もあり、実用的に十分であるとはいえなか
った。
【0026】ところで、インクジェット方式には、前述
した吐出エネルギー発生素子として、周知のように電気
機械変換素子や電気熱変換素子(発熱抵抗体)のような吐
出エネルギー発生素子が実用化されている。このうち、
上述したリフィルに関し、発熱抵抗体に電気エネルギー
を付与してその抵抗体に接する液体を瞬間的に加熱気化
させるバブルジェット方式においては、泡の発泡から成
長の過程において、一部の液体(主として発熱抵抗体よ
りも吐出口側の液体)は吐出口側に押し出されるととも
に、それ以外の液体は供給路方向に押しやられる。この
とき、気泡に対して気液界面が形成されるため、連続的
な吐出に伴ない、高周波の気泡の発生、消泡に伴う液体
の移動が発生する。上述したりフィルに関して、このよ
うな高周波の液体の振動を解消するため、ダミーノズル
やダミー穴を設けること等、多くの提案がなされてい
る。
【0027】一方、バブルジェット方式では、吐出方式
として二種類の方式が提案されており、それぞれの方式
に応じて、上記リフィル時の挙動は次の二通りに説明す
ることができる。
【0028】(バブルジェット方式の通常吐出方式にお
けるメニスカスの後退および復帰)液体が液滴を形成し
て吐出される過程で、ノズル内に残留した液体の最前面
がメニスカスを形成する。泡の消泡過程で、上記最前面
に形成されたメニスカスが消泡に伴う作用により、引き
込まれるように後退して行く。このとき、泡の後方に形
成された気液界面も、消泡に伴う同様の作用により、前
方へ復帰して行く。すなわち、泡の消泡過程そのもの
が、発熱抵抗体後方の気液界面およびその後方の液体を
前方へ復帰させる駆動力の一端を担っている。
【0029】(いわゆるバブルスルージェットタイプの
吐出方式におけるメニスカスの後退および復帰)この方
式は、液滴がノズルから吐出される前に気泡が大気と連
通する方式であり、これによって実質的に上述した消泡
過程がなく、泡と大気とが連通した時点で、泡後方の気
液界面が後退したメニスカスを形成する。この後退した
メニスカスの前方には、大気圧と実質的に等しい空気の
領域が形成される。このメニスカスは、前方の空気(実
質的に大気圧)を排除しながら復帰して行く。上述した
バブルジェットの通常方式と同じディメンジョンの流路
構成のヘッドで考察すると、バブルスルー方式による吐
出の後のメニスカスの復帰に際しては、消泡に伴う上述
の作用がないため、リフィルは液路の毛管力で行なわれ
る。
【0030】特に、以上説明したバブルジェット方式の
ヘッドにおける、広くインク供給に関する構成として、
次の二つの従来技術が知られている。
【0031】特開平10−305592号公報は、気泡
生成に伴って、気泡切れによる微小気泡が液室内に多く
なると不吐出などの吐出不良を招くため、通常は吸引回
復を行うのに対し、吸引を行わずに供給路の周囲全体に
極めて大きな室を用意することを開示している。この室
は初期にインクが充填されており、ヘッドの使用に伴い
徐々に気泡を蓄積していく。そして、この蓄積された泡
が室に充分たまると、供給路中に気体が混入してしまう
ためそのヘッドタンク一体型のヘッドを交換するように
したものである。
【0032】また、特開平6−210872号公報に
は、ヘッドユニット内の共通液室に関してノズル側とは
反対側の後方に空気室(バッファ室)を設けた例が記載さ
れており、ノズル(列)に近い位置にバッファ室を設ける
ことによって、個々のノズルの駆動、発泡、吐出に伴う
液の振動(高周波の振動)を軽減し、他のノズルに悪影響
を及ぼさないようようにする、いわゆるクロストークを
防止することを開示している。
【0033】また、この公報は、インクタンク部からヘ
ッド部に至る経路に、ヘッドユニット、それにインクを
供給するためのインク供給管および両者の連結部に形成
された空気室を設ける点についても開示している。とく
に、その図12には、一定断面積の供給管の周囲に空気
室を設ける点が記載されている。
【0034】本発明の目的は、上記課題を解決し、吐出
口の高マルチ化に特有のインクリフィルにかかわる諸問
題を解消して、特に優れた高速応答性および吐出性能が
得られるインクジェット記録ヘッド、該記録ヘッドを搭
載するインクジェット記録装置を提供することにある。
【0035】すなわち、本発明は、液体の振動のうち、
インク供給源(インクタンク等)から、従来のような液体
吐出素子を含むヘッドチップ(複数液路、液室を含む)ま
での液体供給路に沿って発生する低周波の振動を解消も
しくは軽減するためのエアーバッファ部に関して、その
作用効果を向上させることを主要な目的とする。
【0036】特に、エアーバッファ部の配置について検
討を行なうとともに、より好ましい形状やその周囲構成
との関係についても検討を行なった。
【0037】また、本発明の他の目的は、バブルスルー
ジェット方式の吐出方式において、リフィルの駆動力と
なる毛管力に対して悪影響を与える外因があると不充分
なリフィルとなったり、過剰なリフィルとなったりし
て、吐出が不安定になる傾向がみられることに着目し、
このような、低周波要因による振動が吐出に与える影響
を排することもしくは軽減することを目的とする。
【0038】さらに、本発明は、エアーバファ部を有効
に形成する製造のための構成をも提供するものである。
【0039】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
インクを吐出するために利用されるエネルギーを発生す
るエネルギー発生素子が設けられた基体と該基体上に前
記エネルギー発生素子に対向して配された吐出口が設け
られた吐出口プレートとを有する記録素子基板と、前記
基体に接して前記記録素子基板を支持する支持部材と、
を有する記録ヘッドであって、前記記録素子基板の前記
吐出口ヘインクを供給するためのインク供給路と、該イ
ンク供給路と連通し空気が存在する空気室と、が設けら
れ、前記空気室の少なくとも一部の内壁面を前記支持部
材が形成していることを特徴とする。
【0040】また、インクジェット記録装置において、
インクを吐出するために利用されるエネルギーを発生す
るエネルギー発生素子が設けられた基体と該基体上に前
記エネルギー発生素子に対向して配された吐出口が設け
られた吐出口プレートとを有する記録素子基板と、前記
基体に接して前記記録素子基板を支持する支持部材と、
を有し、前記記録素子基板に関して前記基体の側から前
記吐出口ヘインクを供給するためのインク供給路と、該
インク供給路と連通し空気が存在する空気室と、が設け
られ、前記空気室の少なくとも一部の内壁面を前記支持
部材が形成している記録ヘッドと、該記録ヘッドを搭載
する部材と、を具備することを特徴とする。
【0041】別の形態では、複数流路、該複数流路のそ
れぞれに対応する液体吐出用素子および該素子に対向す
る液滴吐出口を備えるとともに、液体を受ける貫通空間
部を形成しているプレートを有するインクジェットヘッ
ドチップと、該ヘッドチップに対して液体供給源からの
液体を供給するための液体供給路を有する液体供給ユニ
ットと、を有するインクジェットへッドにおいて、前記
複数流路の群が前記ヘッドチップ内に複数対応して配置
されており、該複数流路の群の一端側および他端側に前
記液体供給路と連通するとともに液体との界面を形成で
きる連通部と、該連通部より大容積であって気体を保有
する気体保有室とを設けたことを特徴とする。
【0042】さらに別の形態では、複数流路、該複数流
路のそれぞれに対応する液体吐出用素子および該素子に
対向する液滴吐出口を備えるとともに、液体を受ける貫
通空間部を形成しているプレートを有するインクジェッ
トヘッドチップと、該ヘッドチップに対して液体供給源
からの液体を供給するための液体供給路であって、傾斜
部を有する液体供給路を有する液体供給ユニットと、を
有するインクジェットへッドにおいて、前記液体供給源
と前記ヘッドチップとの間であって、前記液体供給路の
傾斜部による、液体移動の当該供給方向とは異なる方向
の成分を受ける対向位置に気体を保有する気体保有室を
配置したことを特徴とする。
【0043】さらに別の形態では、複数流路、該複数流
路のそれぞれに対応する液体吐出用素子および該素子に
対向する液滴吐出口を備えるとともに、液体を受ける貫
通空間部であって傾斜部を有した貫通空間部を形成して
いるプレートを有するインクジェットヘッドチップと、
該ヘッドチップに対して液体供給源からの液体を供給す
るための液体供給路であって、傾斜部を有する液体供給
路を有する液体供給ユニットと、を有するインクジェッ
トへッドにおいて、前記貫通空間部の傾斜部の延長線と
前記液体供給路の傾斜部の延長線とが交差する位置の近
傍に気体を保有する気体保有室を配置したことを特徴と
する。
【0044】さらに別の形態では、複数流路、該複数流
路のそれぞれに対応する液体吐出用素子および該素子に
対向する液滴吐出口を備えるとともに、液体を受ける貫
通空間部であって傾斜部を有した貫通空間部を形成して
いるプレートを有するインクジェットヘッドチップと、
該ヘッドチップに対して液体供給源からの液体を供給す
るための液体供給路であって、傾斜部を有する液体供給
路を有する液体供給ユニットと、を有するインクジェッ
トへッドにおいて、前記貫通空間部の傾斜部の面および
前記液体供給路の傾斜部の面にそれぞれ対向する位置に
気体を保有する気体保有室を配置したことを特徴とす
る。
【0045】以上の構成によれば、複数のインク吐出口
に対してインクを供給する、これらの吐出口に共通のイ
ンク供給室に連通してその圧力が伝達される空気室が設
けられるので、各吐出口でのインク吐出にともなって発
生しインク供給室に伝播されるインクの圧力はこの空気
室の空気の圧力変化として空気室に伝播され、その空気
室の空気の圧縮によって吸収される。
【0046】また、空気室は、記録ヘッドの記録素子基
板に関して吐出口が設けられる側とは反対側に設けられ
るため、この空気室は外気と連通することがなく、空気
室を介した記録ヘッド内のインクの増粘を防止すること
ができる。
【0047】さらに、空気室の少なくとも一部の内壁面
を支持部材が形成しているので、インク吐出に直接関わ
る領域に比較的近い位置に空気室を最適配置することが
できる。
【0048】加えて、少なくとも一方に凹部が設けられ
た部材同士を凹部を内側にして接合することによって空
気室を形成すれば、密閉構造の空気室を簡易に製造する
ことができる。
【0049】また、インク供給路を形成する貫通孔の内
壁面の斜面の終端において空気室がインク供給路と連通
すれば、斜面によるバッファー効果と空気室によるバッ
ファー効果とが相まって、一層安定的なインク供給特性
を得ることができる。
【0050】更に、インク供給路が空気室よりインク供
給に関する上流側に屈曲部を有すれば、屈曲部によるバ
ッファー効果と空気室によるバッファー効果とが相まっ
て、一層安定的なインク供給特性を得ることができる。
【0051】加えて、エネルギー発生素子が熱エネルギ
ーを発生してインクに気泡を生じさせ、この気泡が大気
と連通し吐出口からインクを吐出する方式であれば、空
気室によるバッファー効果を相乗的に一層高水準なもの
とすることができる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0053】なお、以下に説明する実施形態では、イン
クジェット記録方式を用いた記録装置としてプリンタを
例に挙げ説明する。
【0054】また、本明細書において、「プリント」
(「記録」という場合もある)とは、文字、図形等有意
の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、
また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであ
るか否かを問わず、広くプリント媒体上に画像、模様、
パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も
言うものとする。
【0055】ここで、「プリント媒体もしくは被記録媒
体」とは、一般的なプリント装置で用いられる紙のみな
らず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板等、
ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可
能な物も言うものとする。
【0056】さらに、「インク」(「液体」という場合
もある)とは、上記「プリント」の定義と同様広く解釈
されるべきもので、プリント媒体上に付与されることに
よって、画像、模様、パターン等の形成またはプリント
媒体の加工、或いはインクの処理(例えばプリント媒体
に付与されるインク中の色材の凝固または不溶化)に供
され得る液体を言うものとする。
【0057】1.装置本体 図1及び図2にインクジェット記録方式を用いたプリン
タの概略構成を示す。図1において、この実施形態にお
けるプリンタの装置本体M1000の外殻は、下ケース
M1001、上ケースM1002、アクセスカバーM1
003及び排出トレイM1004を含む外装部材と、そ
の外装部材内に収納されたシャーシM3019(図2参
照)とから構成される。
【0058】シャーシM3019は、所定の剛性を有す
る複数の板状金属部材によって構成され、記録装置の骨
格をなし、後述の各記録動作機構を保持するものとなっ
ている。また、下ケースM1001は装置本体M100
0の外殻の略下半部を、上ケースM1002は装置本体
M1000の外殻の略上半部をそれぞれ形成しており、
両ケースの組合せによって内部に後述の各機構を収納す
る収納空間を有する中空体構造をなしている。装置本体
M1000の上面部及び前面部にはそれぞれ開口部が形
成されている。
【0059】さらに、排出トレイM1004はその一端
部が下ケースM1001に回転自在に保持され、その回
転によって下ケースM1001の前面部に形成される前
記開口部を開閉させ得るようになっている。このため、
記録動作を実行させる際には、排出トレイM1004を
前面側へと回転させて開口部を開成させることにより、
ここから記録シートが排出可能となると共に排出された
記録シートPを順次積載し得るようになっている。ま
た、排紙トレイM1004には、2枚の補助トレイM1
004a、M1004bが収納されており、必要に応じ
て各トレイを手前に引き出すことにより、用紙の支持面
積を3段階に拡大、縮小させ得るようになっている。
【0060】アクセスカバーM1003は、その一端部
が上ケースM1002に回転自在に保持され、上面に形
成される開口部を開閉し得るようになっており、このア
クセスカバーM1003を開くことによって本体内部に
収納されている記録ヘッドカートリッジH1000ある
いはインクタンクH1900等の交換が可能となる。な
お、ここでは特に図示しないが、アクセスカバーM10
03を開閉させると、その裏面に形成された突起がカバ
ー開閉レバーを回転させるようになっており、そのレバ
ーの回転位置をマイクロスイッチなどで検出することに
より、アクセスカバーの開閉状態を検出し得るようにな
っている。
【0061】また、上ケースM1002の後部上面に
は、電源キーE0018及びレジュームキーE0019
が押下可能に設けられると共に、LED E0020が
設けられており、電源キーE0018を押下すると、L
ED E0020が点灯し記録可能であることをオペレ
ータに知らせるものとなっている。また、LED E0
020は点滅の仕方や色の変化をさせたり、プリンタの
トラブル等をオペレータに知らせる等種々の表示機能を
有する。さらに、ブザーE0021(図7)をならすこ
ともできる。なお、トラブル等が解決した場合には、レ
ジュームキーE0019を押下することによって記録が
再開されるようになっている。
【0062】2.記録動作機構 次に、上記プリンタの装置本体M1000に収納、保持
される本実施形態における記録動作機構について説明す
る。
【0063】本実施形態における記録動作機構として
は、記録シートPを装置本体内へと自動的に給送する自
動給送部M3022と、自動給送部から1枚ずつ送出さ
れる記録シートPを所定の記録位置へと導くと共に、記
録位置から排出部M3030へと記録シートPを導く搬
送部M3029と、記録位置に搬送された記録シートP
に所望の記録を行なう記録部と、前記記録部等に対する
回復処理を行う回復部(M5000)とから構成されて
いる。
【0064】ここで、前記記録部について説明するに、
その記録部はキャリッジ軸M4021によって移動可能
に支持されたキャリッジM4001と、このキャリッジ
M4001に着脱可能に搭載される記録ヘッドカートリ
ッジH1000とからなる。
【0065】2.1記録ヘッドカートリッジまず、記録
部に用いられる記録ヘッドカートリッジについて図3〜
5に基づき説明する。
【0066】この実施形態における記録ヘッドカートリ
ッジH1000は、図3に示すようにインクを貯留する
インクタンクH1900と、このインクタンクH190
0から供給されるインクを記録情報に応じてノズルから
吐出させる記録ヘッドH1001とを有する。記録ヘッ
ドH1001は、後述するキャリッジM4001に対し
て着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式を
採るものとなっている。
【0067】ここに示す記録ヘッドカートリッジH10
00では、写真調の高画質なカラー記録を可能とするた
め、インクタンクとして、例えば、ブラック、ライトシ
アン、ライトマゼンタ、シアン、マゼンタ及びイエロー
の各色独立のインクタンクH1900が用意されてお
り、図4に示すように、それぞれが記録ヘッドH100
1に対して着脱自在となっている。
【0068】そして、記録ヘッドH1001は、図5の
分解斜視図に示すように、記録素子基板H1100、第
1のプレートH1200、電気配線基板H1300、第
2のプレートH1400、タンクホルダーH1500、
流路形成部材H1600、フィルターH1700、シー
ルゴムH1800から構成されている。
【0069】記録素子基板H1100には、Si基板の
片面にインクを吐出するための複数の記録素子と、各記
録素子に電力を供給するAl等の電気配線とが成膜技術
により形成され、この記録素子に対応した複数のインク
流路と複数の吐出口H1100Tとがフォトリソグラフ
ィ技術により形成されると共に、複数のインク流路にイ
ンクを供給するためのインク供給口が裏面に開口するよ
うに形成されている。また、記録素子基板H1100は
第1のプレートH1200に接着固定されており、ここ
には、前記記録素子基板H1100にインクを供給する
ためのインク供給口H1201が形成されている。さら
に、第1のプレートH1200には、開口部を有する第
2のプレートH1400が接着固定されており、この第
2のプレートH1400は、電気配線基板H1300と
記録素子基板H1100とが電気的に接続されるよう電
気配線基板H1300を保持している。この電気配線基
板H1300は、記録素子基板H1100にインクを吐
出するための電気信号を印加するものであり、記録素子
基板H1100に対応する電気配線と、この電気配線端
部に位置し本体からの電気信号を受け取るための外部信
号入力端子H1301とを有しており、外部信号入力端
子H1301は、後述のタンクホルダーH1500の背
面側に位置決め固定されている。
【0070】一方、インクタンクH1900を着脱可能
に保持するタンクホルダーH1500には、流路形成部
材H1600が例えば超音波溶着により固定され、イン
クタンクH1900から第1のプレートH1200に亘
るインク流路H1501を形成している。また、インク
タンクH1900と係合するインク流路H1501のイ
ンクタンク側端部には、フィルターH1700が設けら
れており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようにな
っている。また、インクタンクH1900との係合部に
はシールゴムH1800が装着され、前記係合部からの
インクの蒸発を防止し得るようになっている。
【0071】さらに、前述のようにタンクホルダーH1
500、流路形成部材H1600、フィルターH170
0及びシールゴムH1800から構成されるタンクホル
ダー部と、前記記録素子基板H1100、第1のプレー
トH1200、電気配線基板H1300及び第2のプレ
ートH1400から構成される記録素子部とを、接着等
で結合することにより、記録ヘッドH1001を構成し
ている。
【0072】2.2キャリッジ 次に、図2を参照して、記録ヘッドカートリッジH10
00を搭載するキャリッジM4001を説明する。
【0073】図2に示すように、キャリッジM4001
には、記録ヘッドH1001をキャリッジM4001上
の所定の装着位置に案内するためのキャリッジカバーM
4002と、記録ヘッドH1001のタンクホルダーH
1500と係合し記録ヘッドH1001を所定の装着位
置にセットさせるよう押圧するヘッドセットレバーM4
007とが設けられている。すなわち、ヘッドセットレ
バーM4007はキャリッジM4001の上部にヘッド
セットレバー軸に対して回動可能に設けられると共に、
記録ヘッドH1001との係合部にはばね付勢されるヘ
ッドセットプレート(不図示)がばねを介して備えられ、
このばね力によって記録ヘッドH1001を押圧しなが
らキャリッジM4001に装着する構成となっている。
【0074】またキャリッジM4001の記録ヘッドH
1001との別の係合部にはコンタクトフレキシブルプ
リントケーブル(図7参照。以下、コンタクトFPCと
称す)E0011が設けられ、コンタクトFPC E0
011上のコンタクト部と記録ヘッドH1001に設け
られたコンタクト部(外部信号入力端子)H1301と
が電気的に接触し、記録のための各種情報の授受や記録
ヘッドH1001への電力の供給などを行い得るように
なっている。
【0075】ここでコンタクトFPC E0011のコ
ンタクト部とキャリッジM4001との間には不図示の
ゴムなどの弾性部材が設けられ、この弾性部材の弾性力
とヘッドセットレバーばねによる押圧力とによってコン
タクト部とキャリッジM4001との確実な接触を可能
とするようになっている。さらに前記コンタクトFPC
E0011はキャリッジM4001の背面に搭載され
たキャリッジ基板E0013に接続されている(図7参
照)。
【0076】3.スキャナ この実施形態におけるプリンタは、上述した記録ヘッド
カートリッジH1000の代わりに、キャリッジM40
01にスキャナを装着することで読取装置としても使用
することができる。
【0077】このスキャナは、プリンタ側のキャリッジ
M4001と共に走査方向に移動し、記録媒体に代えて
給送された原稿画像をその主走査方向への移動の過程で
読み取るようになっており、その主走査方向の読み取り
動作と原稿の復走査方向の給送動作とを交互に行うこと
により、1枚の原稿画像情報を読み取ることができる。
【0078】図6はこのスキャナM6000の概略構成
を説明するために、スキャナM6000を天地逆にして
示す図である。
【0079】図示のように、スキャナホルダM6001
は略箱型の形状であり、その内部には読み取りに必要な
光学系・処理回路などが収納されている。また、このス
キャナM6000をキャリッジM4001へと装着した
時に、原稿面と対面する部分には読取り部レンズM60
06が設けられており、このレンズM6006により原
稿面からの反射光を内部の読取り部に収束することで原
稿画像を読み取るようになっている。一方、照明部レン
ズM6005は内部に不図示の光源を有し、その光源か
ら発せられた光がレンズM6005を介して原稿へと照
射される。
【0080】スキャナホルダM6001の底部に固定さ
れたスキャナカバーM6003は、スキャナホルダM6
001内部を遮光するように嵌合し、側面に設けられた
ルーバー状の把持部によってキャリッジM4001への
着脱操作性の向上を図っている。スキャナホルダM60
01の外形形状は記録ヘッドH1001と略同形状であ
り、キャリッジM4001へは記録ヘッドカートリッジ
H1000と同様の操作で着脱することができる。
【0081】また、スキャナホルダM6001には、読
取り処理回路を有する基板が収納される一方、この基板
に接続されたスキャナコンタクトPCBが外部に露出す
るよう設けられており、キャリッジM4001へとスキ
ャナM6000を装着した際、前記スキャナコンタクト
PCB M6004がキャリッジM4001側のコンタ
クトFPC E0011に接触し、基板を、前記キャリ
ッジM4001を介して本体側の制御系に電気的に接続
させるようになっている。
【0082】4.プリンタの電気回路の構成例 次に、本発明の実施形態における電気的回路構成を説明
する。図7は、この実施形態における電気的回路の全体
構成例を概略的に示す図である。
【0083】この実施形態における電気的回路は、主に
キャリッジ基板(CRPCB)E0013、メインPC
B(Printed Circuit Board)E0014、電源ユニッ
トE0015等によって構成されている。ここで、電源
ユニットE0015は、メインPCB E0014と接
続され、各種駆動電源を供給するものとなっている。ま
た、キャリッジ基板E0013は、キャリッジM400
1(図2)に搭載されたプリント基板ユニットであり、
コンタクトFPC E0011を通じて記録ヘッドとの
信号の授受を行うインターフェースとして機能する他、
キャリッジM4001の移動に伴ってエンコーダセンサ
E0004から出力されるパルス信号に基づき、エンコ
ーダスケールE0005とエンコーダセンサE0004
との位置関係の変化を検出し、その出力信号をフレキシ
ブルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じ
てメインPCB E0014へと出力する。
【0084】さらに、メインPCB E0014はこの
実施形態におけるインクジェット記録装置の各部の駆動
制御を司るプリント基板ユニットであり、紙端検出セン
サ(PEセンサ)E0007、オートマチックシートフ
ィーダ(ASF)センサE0009、カバーセンサE00
22、パラレルインターフェース(パラレルI/F)E
0016、シリアルインターフェース(シリアルI/
F)E0017、リジュームキーE0019、LED
E0020、電源キーE0018、ブザーE0021等
に対するI/Oポートを基板上に有する。また、キャリ
ッジM4001を主走査させるための駆動源となすモー
タ(CRモータ)E0001、記録媒体を搬送するための
駆動源をなすモータ(LFモータ)E0002、記録ヘッ
ドの回復と記録媒体の給紙動作に兼用されるモータ(P
Gモータ)E0003と接続されてこれらの駆動を制御
する他、インクエンプティセンサE0006、GAPセ
ンサE0008、PGセンサE0010、CRFFC
E0012、電源ユニットE0015との接続インター
フェイスを有する。
【0085】図8は、メインPCB E0014の内部
構成を示すブロック図である。図において、E1001
はCPUであり、このCPU E1001は内部に発振
回路E1005に接続されたっクロックジェネレータ
(CG) E1002を有し、その出力信号E1019に
よりシステムクロックを発生する。また、制御バスE1
014を通じてROM E1004およびASIC(Ap
plication Specific Integrated Circuit)E1006
に接続され、ROMに格納されたプログラムに従って、
ASIC E1006の制御、電源キーからの入力信号
E1017、及びリジュームキーからの入力信号E10
16、カバー検出信号E1042、ヘッド検出信号(H
SENS)E1013の状態の検知を行ない、さらにブ
ザー信号(BUZ)E1018によりブザーE0021
を駆動し、内蔵されるA/DコンバータE1003に接
続されるインクエンプティ検出信号(INKS)E10
11及びサーミスタによる温度検出信号(TH)E10
12の状態の検知を行う一方、その他各種論理演算・条
件判断等を行ない、インクジェット記録装置の駆動制御
を司る。
【0086】ここで、ヘッド検出信号E1013は、記
録ヘッドカートリッジH1000からフレキシブルフラ
ットケーブルE0012、キャリッジ基板E0013及
びコンタクトフレキシブルプリントケーブルE0011
を介して入力されるヘッド搭載検出信号であり、インク
エンプティ検出信号E1011はインクエンプティセン
サE0006から出力されるアナログ信号、温度検出信
号E1012はキャリッジ基板E0013上に設けられ
たサーミスタ(図示せず)からのアナログ信号である。
【0087】E1008はCRモータドライバであっ
て、モータ電源(VM)E1040を駆動源とし、AS
IC E1006からのCRモータ制御信号E1036
に従って、CRモータ駆動信号E1037を生成し、C
RモータE0001を駆動する。E1009はLF/P
Gモータドライバであって、モータ電源E1040を駆
動源とし、ASIC E1006からのパルスモータ制
御信号(PM制御信号)E1033に従ってLFモータ
駆動信号E1035を生成し、これによってLFモータ
を駆動すると共に、PGモータ駆動信号E1034を生
成してPGモータを駆動する。
【0088】E1010は電源制御回路であり、ASI
C E1006からの電源制御信号E1024に従って
発光素子を有する各センサ等への電源供給を制御する。
パラレルI/F E0016は、ASIC E1006
からのパラレルI/F信号E1030を、外部に接続さ
れるパラレルI/FケーブルE1031に伝達し、また
パラレルI/FケーブルE1031の信号をASIC
E1006に伝達する。シリアルI/F E0017
は、ASIC E1006からのシリアルI/F信号E
1028を、外部に接続されるシリアルI/Fケーブル
E1029に伝達し、また同ケーブルE1029からの
信号をASIC E1006に伝達する。
【0089】一方、電源ユニットE0015からは、ヘ
ッド電源(VH)E1039及びモータ電源(VM)E
1040、ロジック電源(VDD)E1041が供給さ
れる。また、ASIC E1006からのヘッド電源O
N信号(VHON)E1022及びモータ電源ON信号
(VMOM)E1023が電源ユニットE0015に入
力され、それぞれヘッド電源E1039及びモータ電源
E1040のON/OFFを制御する。電源ユニットE
0015から供給されたロジック電源(VDD)E10
41は、必要に応じて電圧変換された上で、メインPC
B E0014内外の各部へ供給される。
【0090】またヘッド電源信号E1039は、メイン
PCB E0014上で平滑化された後にフレキシブル
フラットケーブルE0011へと送出され、記録ヘッド
カートリッジH1000の駆動に用いられる。E100
7はリセット回路で、ロジック電源電圧E1041の低
下を検出して、CPU E1001及びASIC E1
006にリセット信号(RESET)E1015を供給
し、初期化を行なう。
【0091】このASIC E1006は1チップの半
導体集積回路であり、制御バスE1014を通じてCP
U E1001によって制御され、前述したCRモータ
制御信号E1036、PM制御信号E1033、電源制
御信号E1024、ヘッド電源ON信号E1022、及
びモータ電源ON信号E1023等を出力し、パラレル
I/F E0016およびシリアルI/F E0017
との信号の授受を行なう他、PEセンサE0007から
のPE検出信号(PES)E1025、ASFセンサE
0009からのASF検出信号(ASFS)E102
6、記録ヘッドと記録媒体とのギャップを検出するため
の(GAP)センサE0008からのGAP検出信号(G
APS)E1027、PGセンサE0010からのPG
検出信号(PGS)E1032の状態を検知して、その
状態を表すデータを制御バスE1014を通じてCPU
E1001に伝達し、入力されたデータに基づきCP
UE1001はLED駆動信号E1038の駆動を制御
してLEDE0020の点滅を行なう。
【0092】さらに、エンコーダ信号(ENC)E10
20の状態を検知してタイミング信号を生成し、ヘッド
制御信号E1021で記録ヘッドカートリッジH100
0とのインターフェイスをとり記録動作を制御する。こ
こにおいて、エンコーダ信号(ENC)E1020はフ
レキシブルフラットケーブルE0012を通じて入力さ
れるCRエンコーダセンサE0004の出力信号であ
る。また、ヘッド制御信号E1021は、フレキシブル
フラットケーブルE0012、キャリッジ基板E001
3、及びコンタクトFPC E0011を経て記録ヘッ
ドH1000に供給される。
【0093】図9は、ASIC E1006の内部構成
を示すブロック図である。
【0094】なお、同図において、各ブロック間の接続
については、記録データやモータ制御データ等、ヘッド
や各部機構部品の制御にかかわるデータの流れのみを示
しており、各ブロックに内蔵されるレジスタの読み書き
に係わる制御信号やクロック、DMA制御にかかわる制
御信号などは図面上の記載の煩雑化を避けるため省略し
ている。
【0095】図中、E2002はPLLコントローラで
あり、図9に示すように前記CPUE1001から出力
されるクロック信号(CLK)E2031及びPLL制
御信号(PLLON)E2033により、ASIC E
1006内の大部分へと供給するクロック(図示しな
い)を発生する。
【0096】また、E2001はCPUインターフェー
ス(CPUI/F)であり、リセット信号E1015、
CPU E1001から出力されるソフトリセット信号
(PDWN)E2032、クロック信号(CLK)E2
031及び制御バスE1014からの制御信号により、
以下に説明するような各ブロックに対するレジスタ読み
書き等の制御や、一部ブロックへのクロックの供給、割
り込み信号の受け付け等(いずれも図示しない)を行な
い、CPU E1001に対して割り込み信号(IN
T)E2034を出力し、ASIC E1006内部で
の割り込みの発生を知らせる。
【0097】また、E2005はDRAMであり、記録
用のデータバッファとして、受信バッファE2010、
ワークバッファE2011、プリントバッファE201
4、展開用データバッファE2016などの各領域を有
すると共に、モータ制御用としてモータ制御バッファE
2023を有し、さらにスキャナ動作モード時に使用す
るバッファとして、上記の各記録用データバッファに代
えて使用されるスキャナ取込みバッファE2024、ス
キャナデータバッファE2026、送出バッファE20
28などの領域を有する。
【0098】また、このDRAM E2005は、CP
U E1001の動作に必要なワーク領域としても使用
されている。すなわち、E2004はDRAM制御部で
あり、制御バスによるCPU E1001からDRAM
E2005へのアクセスと、後述するDMA制御部E
2003からDRAM E2005へのアクセスとを切
り替えて、DRAM E2005への読み書き動作を行
なう。
【0099】DMA制御部E2003では、各ブロック
からのリクエスト(図示せず)を受け付けて、アドレス
信号や制御信号(図示せず)、書込み動作の場合には書
込みデータE2038、E2041、E2044、E2
053、E2055、E2057などをDRAM制御部
E2004に出力してDRAMアクセスを行なう。また
読み出しの場合には、DRAM制御部E2004からの
読み出しデータE2040、E2043、E2045、
E2051、E2054、E2056、E2058、E
2059を、リクエスト元のブロックに受け渡す。
【0100】また、E2006はIEEE1284I/
Fであり、CPUI/F E2001を介したCPU
E1001の制御により、パラレルI/F E0016
を通じて、図示しない外部ホスト機器との双方向通信イ
ンターフェイスを行なう他、記録時にはパラレルI/F
E0016からの受信データ(PIF受信データE2
036)をDMA処理によって受信制御部E2008へ
と受け渡し、スキャナ読み取り時にはDRAM E20
05内の送出バッファE2028に格納されたデータ
(1284送信データ(RDPIF)E2059)をD
MA処理によりパラレルI/Fに送信する。
【0101】E2007はユニバーサルシリーズバス
(USB)I/Fであり、CPUI/FE2001を介し
たCPU E1001の制御により、シリアルI/F
E0017を通じて、図示しない外部ホスト機器との双
方向通信インターフェイスを行なう他、印刷時にはシリ
アルI/F E0017からの受信データ(USB受信
データE2037)をDMA処理により受信制御部E2
008に受け渡し、スキャナ読み取り時にはDRAM
E2005内の送出バッファE2028に格納されたデ
ータ(USB送信データ(RDUSB)E2058)を
DMA処理によりシリアルI/F E0017に送信す
る。受信制御部E2008は、1284I/F E20
06もしくはUSBI/F E2007のうちの選択さ
れたI/Fからの受信データ(WDIF)E2038)
を、受信バッファ制御部E2039の管理する受信バッ
ファ書込みアドレスに、書込む。E2009は圧縮・伸
長DMAコントローラであり、CPUI/F E200
1を介したCPU E1001の制御により、受信バッ
ファE2010上に格納された受信データ(ラスタデー
タ)を、受信バッファ制御部E2039の管理する受信
バッファ読み出しアドレスから読み出し、そのデータ
(RDWK)E2040を指定されたモードに従って圧
縮・伸長し、記録コード列(WDWK)E2041とし
てワークバッファ領域に書込む。
【0102】E2013は記録バッファ転送DMAコン
トローラで、CPUI/F E2001を介したCPU
E1007の制御によってワークバッファE2011
上の記録コード(RDWP)E2043を読み出し、各
記録コードを、記録ヘッドカートリッジH1000への
データ転送順序に適するようなプリントバッファE20
14上のアドレスに並べ替えて転送(WDWP E20
44)する。また、E2012はワーククリアDMAコ
ントローラであり、CPUI/F E2001を介した
CPU E1001の制御によって記録バッファ転送D
MAコントローラE2013による転送が完了したワー
クバッファ上の領域に対し、指定したワークフィルデー
タ(WDWF)E2042を繰返し書込む。
【0103】E2015は記録データ展開DMAコント
ローラであり、CPUI/F E2001を介したCP
U E1001の制御により、ヘッド制御部E2018
からのデータ展開タイミング信号E2050をトリガと
して、プリントバッファ上に並べ替えて書込まれた記録
コードと展開用データバッファE2016上に書込まれ
た展開用データとを読み出し、展開記録データ(RDH
DG)E2045をカラムバッファ書込みデータ(WD
HDG)E2047としてカラムバッファE2017に
書込む。ここで、カラムバッファE2017は、記録ヘ
ッドカートリッジH1000への転送データ(展開記録
データ)を一時的に格納するSRAMであり、記録デー
タ展開DMAコントローラE2015とヘッド制御部E
2018とのハンドシェーク信号(図示せず)によって
両ブロックにより共有管理されている。
【0104】E2018はヘッド制御部で、CPUI/
F E2001を介したCPU E1001の制御によ
り、ヘッド制御信号を介して記録ヘッドカートリッジH
1000またはスキャナとのインターフェイスを行なう
他、エンコーダ信号処理部E2019からのヘッド駆動
タイミング信号E2049に基づき、記録データ展開D
MAコントローラに対してデータ展開タイミング信号E
2050の出力を行なう。
【0105】また、印刷時には、前記ヘッド駆動タイミ
ング信号E2049に従って、カラムバッファから展開
記録データ(RDHD)E2048を読み出し、そのデ
ータをヘッド制御信号E1021として記録ヘッドカー
トリッジH1000に出力する。また、スキャナ読み取
りモードにおいては、ヘッド制御信号E1021として
入力された取込みデータ(WDHD)E2053をDR
AM E2005上のスキャナ取込みバッファE202
4へとDMA転送する。E2025はスキャナデータ処
理DMAコントローラであり、CPUI/F E200
1を介したCPUE1001の制御により、スキャナ取
込みバッファE2024に蓄えられた取込みバッファ読
み出しデータ(RDAV)E2054を読み出し、平均
化等の処理を行なった処理済データ(WDAV)E20
55をDRAM E2005上のスキャナデータバッフ
ァE2026に書込む。E2027はスキャナデータ圧
縮DMAコントローラで、CPUI/F E2001を
介したCPU E1001の制御により、スキャナデー
タバッファE2026上の処理済データ(RDYC)E
2056を読み出してデータ圧縮を行ない、圧縮データ
(WDYC)E2057を送出バッファE2028に書
込み転送する。
【0106】E2019はエンコーダ信号処理部であ
り、エンコーダ信号(ENC)を受けて、CPU E1
001の制御で定められたモードに従ってヘッド駆動タ
イミング信号E2049を出力する他、エンコーダ信号
E1020から得られるキャリッジM4001の位置や
速度にかかわる情報をレジスタに格納して、CPU E
1001に提供する。CPU E1001はこの情報に
基づき、CRモータE0001の制御における各種パラ
メータを決定する。また、E2020はCRモータ制御
部であり、CPUI/F E2001を介したCPU
E1001の制御により、CRモータ制御信号E103
6を出力する。
【0107】E2022はセンサ信号処理部で、PGセ
ンサE0010、PEセンサE0007、ASFセンサ
E0009、及びGAPセンサE0008等から出力さ
れる各検出信号E1032、E1025、E1026、
E1027を受けて、CPUE1001の制御で定めら
れたモードに従ってこれらのセンサ情報をCPUE10
01に伝達する他、LF/PGモータ制御用DMAコン
トローラE2021に対してセンサ検出信号E2052
を出力する。
【0108】LF/PGモータ制御用DMAコントロー
ラE2021は、CPUI/F E2001を介したC
PU E1001の制御により、DRAM E2005
上のモータ制御バッファE2023からパルスモータ駆
動テーブル(RDPM)E2051を読み出してパルス
モータ制御信号E1033を出力する他、動作モードに
よっては前記センサ検出信号を制御のトリガとしてパル
スモータ制御信号E1033を出力する。また、E20
30はLED制御部であり、CPUI/F E2001
を介したCPU E1001の制御により、LED駆動
信号E1038を出力する。さらに、E2029はポー
ト制御部であり、CPUI/F E2001を介したC
PU E1001の制御により、ヘッド電源ON信号E
1022、モータ電源ON信号E1023、及び電源制
御信号E1024を出力する。 5.プリンタの動作 次に、上記のように構成された本発明の実施形態におけ
るインクジェット記録装置の動作を図10のフローチャ
ートに基づき説明する。
【0109】AC電源に装置本体1000が接続される
と、まず、ステップS1では装置の第1の初期化処理を
行なう。この初期化処理では、本装置のROMおよびR
AMのチェックなどの電気回路系のチェックを行ない、
電気的に本装置が正常に動作可能であるかを確認する。
【0110】次にステップS2では、装置本体M100
0の上ケースM1002に設けられた電源キーE001
8がONされたかどうかの判断を行い、電源キーE00
18が押された場合には、次のステップS3へと移行
し、ここで第2の初期化処理を行う。
【0111】この第2の初期化処理では、本装置の各種
駆動機構及び記録ヘッドのチェックを行なう。すなわ
ち、各種モータの初期化やヘッド情報の読み込みを行う
に際し、装置が正常に動作可能であるかを確認する。
【0112】次にステップS4ではイベント待ちを行な
う。すなわち、本装置に対して、外部I/Fからの指令
イベント、ユーザ操作によるパネルキーイベントおよび
内部的な制御イベントなどを監視し、これらのイベント
が発生すると当該イベントに対応した処理を実行する。
【0113】例えば、ステップS4で外部I/Fからの
印刷指令イベントを受信した場合には、ステップS5へ
と移行し、同ステップでユーザ操作による電源キーイベ
ントが発生した場合にはステップS10へと移行し、同
ステップでその他のイベントが発生した場合にはステッ
プS11へと移行する。ここで、ステップS5では、外
部I/Fからの印刷指令を解析し、指定された紙種別、
用紙サイズ、印刷品位、給紙方法などを判断し、その判
断結果を表すデータを本装置内のRAM E2005に
記憶し、ステップS6へと進む。次いでステップS6で
はステップS5で指定された給紙方法により給紙を開始
し、用紙を記録開始位置まで送り、ステップS7に進
む。ステップS7では記録動作を行なう。この記録動作
では、外部I/Fから送出されてきた記録データを、一
旦記録バッファに格納し、次いでCRモータE0001
を駆動してキャリッジM4001の主走査方向への移動
を開始すると共に、プリントバッファE2014に格納
されている記録データを記録ヘッドH1001へと供給
して1行の記録を行ない、1行分の記録データの記録動
作が終了するとLFモータE0002を駆動し、LFロ
ーラM3001を回転させて用紙を副走査方向へと送
る。この後、上記動作を繰り返し実行し、外部I/Fか
らの1ページ分の記録データの記録が終了すると、ステ
ップ8へと進む。
【0114】ステップS8では、LFモータE0002
を駆動し、排紙ローラM2003を駆動し、用紙が完全
に本装置から送り出されたと判断されるまで紙送りを繰
返し、終了した時点で用紙は排紙トレイM1004a上
に完全に排紙された状態となる。
【0115】次にステップS9では、記録すべき全ペー
ジの記録動作が終了したか否かを判定し、記録すべきペ
ージが残存する場合には、ステップS5へと復帰し、以
下、前述のステップS5〜S9までの動作を繰り返し、
記録すべき全てのページの記録動作が終了した時点で記
録動作は終了し、その後ステップS4へと移行し、次の
イベントを待つ。
【0116】一方、ステップS10ではプリンタ終了処
理を行ない、本装置の動作を停止させる。つまり、各種
モータやヘッドなどの電源を切断するために、電源を切
断可能な状態に移行した後、電源を切断しステップS4
に進み、次のイベントを待つ。
【0117】また、ステップS11では、上記以外の他
のイベント処理を行なう。例えば、本装置の各種パネル
キーや外部I/Fからの回復指令や内部的に発生する回
復イベントなどに対応した処理を行なう。なお、処理終
了後にはステップS4に進み、次のイベントを待つ。
【0118】(第1実施形態)以上説明したインクジェッ
ト記録装置における特にインクジェット記録ヘッドの第
1実施形態について以下に説明する。
【0119】図24は、記録素子基板1100の構成を
説明するために一部分解した斜視図である。
【0120】記録素子基板H1100には、複数の記録
素子と、この記録素子に対応した複数のインク流路と複
数の吐出口H1100Tとがフォトリソグラフィ技術に
より形成されると共に、インク供給口が裏面に開口する
ように形成されている。また、記録素子基板H1100
は、例えば、サイドシュータタイプとされ、1枚の基板
で構成されている。基板において、2列で千鳥掛け状に
形成される複数の吐出口H1100Tは、例えば、各イ
ンク色ごとに約1200dpi程度に形成されており、
異なるインク色のインクをそれぞれ吐出するものとされ
る。
【0121】本実施形態の記録ヘッドは、図25(a)〜
(h)にて後述されるように、電気熱変換素子13(H1
103)が熱エネルギーを発生してインクに生起された
気泡が大気と連通し吐出口からインクが滴として吐出さ
れる、いわゆるバブルスルージェット方式のものが好ま
しく用いられる。
【0122】記録素子基板H1100は、例えば、図2
4に示されるように、その表面に薄膜が形成されている
Si基板1101と、基板1101上に形成されるオリ
フィスプレートH1112とから構成されている。
【0123】基板1101は、例えば、厚さ0.5〜1
(mm)とされ、6色のインク流路として長溝状の貫通
口からなるインク供給口H1102が6列互いに平行に
一体に形成されている。隣接するインク供給口H110
2の相互間距離は、例えば、約2.5mmに設定されて
いる。このように相互間距離が比較的小とされるので記
録ヘッドの小型化が図られることとなる。各々のインク
供給口H1102の両側には、記録素子としての電気熱
変換素子H1103がそれぞれ1列ずつ千鳥状に複数
個、例えば、各インク色ごとに約1200dpi程度に
配列形成されている。
【0124】基板1101上に形成される複数の電気熱
変換素子H1103および各電気熱変換素子H1103
に電力を供給するAl等の電気配線(図24において図
示が省略される)は、成膜技術により形成されている。
また、その電気配線に電力を供給するための電極部H1
104は、電気熱変換素子H1103の配列方向に対し
て直交する方向の端部に沿って形成されている。電極部
H1104は、金等のバンプH1105が複数個、上述
の電気配線基板H1300の電極端子H1302にそれ
ぞれ対応して設けられている。
【0125】インク供給口H1102は、例えば,Si
基板1101の結晶面方位を利用して、異方性エッチン
グを行うことにより形成される。ウエハー面に<100
>、厚さ方向に<111>の結晶面方位を持つ場合、ア
ルカリ系(KOH,TMAH,ヒトラジン等)の異方性
エッチングにより、約54.7度の角度(被エッチング
面の立ち上がりの内角)でエッチングが進行する。
【0126】この方法が用いられて、所望の深さにエッ
チングすることにより、インク供給口H1102が形成
される。
【0127】また、基板H1101上に形成されるオリ
フィスプレートH1112には、図24に示されるよう
に、各電気熱変換素子H1103に対応したインク流路
を形成するためのインク流路壁H1106と吐出口11
00Tとがフォトリソグラフィ技術により形成される。
従って、隣接する吐出口1100Tは、互いにインク流
路壁H1106により仕切られることとなる。
【0128】各インク供給口H1102から供給される
6色のインクにそれぞれ対応した6列の吐出口H110
0T列が一体に1枚のオリフィスプレートH1105に
形成されている。吐出口H1100T列は、電気熱変換
素子H1103の配列と同様に、千鳥状に複数個、例え
ば、各インク色ごとに約1200dpi程度に配列形成
されている。即ち、吐出口H1100Tは、電気熱変換
素子H1103に対向して設けられている。
【0129】従って、記録素子基板H1100は、6種
類のインク吐出が可能なように電気熱変換素子H110
3および吐出口H1100T列が同一の基板上に形成さ
れているので従来のように各インク別に吐出口列が分割
されて形成される場合に比して記録素子基板H1100
の小型化が図られることとなる。
【0130】図16(a)、(b)および(c)は、上述した
第一のプレートの一構成例を示す図であり、後述される
ように本発明に係る空気室の好適な構成をも示す図であ
る。
【0131】図16(a)に示される第1のプレートH1
200は、例えば、厚さ0.5〜10mmのアルミナ
(Al23)材料で形成されている。なお、第1のプレ
ートの素材は、アルミナに限られることなく、記録素子
基板H1100の材料の線膨張率と同等の線膨張率を有
し、かつ、記録素子基板H1100材料の熱伝導率と同
等もくしは同等以上の熱伝導率を有する材料で作られて
もよい。第1のプレートH1200の素材は、例えば、
シリコン(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、ジル
コニア、窒化珪素(Si34)、炭化珪素(SiC)、
モリブデン(Mo)、タングステン(W)のうちいずれ
であってもよい。第1のプレートH1200には、記録
素子基板H1100に6色のインクを供給するための6
つのインク供給口H1201が千鳥状に形成されてい
る。記録素子基板H1100の6つのインク供給口H1
102が第1のプレートH1200の6つのインク供給
口H1201にそれぞれ対応して位置決めされ、かつ、
記録素子基板H1100は第1のプレートH1200に
対して位置精度良く接着固定される。接着に用いられる
第1の接着剤H1204は、第1のプレートH1200
上に略記録素子基板形状で、しかも、隣り合うインク供
給口間にエアーパスが発生しないように塗布される。そ
の第1の接着剤H1204は、例えば、粘度が比較的低
く、接触面に形成される接着層が薄く、かつ、硬化後、
比較的高い硬度を有し、かつ、耐インク性のあるものが
望ましい。その第1の接着剤H1204は、例えば、エ
ポキシ樹脂を主成分とした熱硬化接着剤であり、接着層
の厚みは50μm以下が望ましい。
【0132】第1のプレートH1200は、図16(a)
に示されるように、突起部H1200Aを両端部にそれ
ぞれ有している。突起部H1200Aは、上述の基準端
面部H1502aおよび1502bにそれぞれ係合され
る基準面としての係合面H1200aを有している。突
起部H1200Aは、その側面部に対して略垂直に、即
ち、タンクホルダーH1500の移動方向に沿って突出
している。また、タンクホルダーH1500の位置決め
ピンIPに対応した位置に、位置決めピンIPの先端が
係合される透孔H1200dが形成されている。
【0133】各インク供給口H1201は、図16(b)
に示されるように,記録素子基板H1100が接着され
る端面H1200sに向けて開口するインク流路として
の拡大部H1202にそれぞれ連通している。細長い溝
とされる拡大部H1202は、相対向して形成される斜
面部H1202aおよび斜面部H1202bにより囲ま
れて形成されており、その断面積が記録素子基板H11
00が接着される端面に向かうにつれて拡大するものと
される。
【0134】図11は本発明の第一の実施形態にかかる
インクジェット記録ヘッドの要部を、吐出方向に対して
側方から見た断面図である。また、図12(a)は、この
要部を吐出方向上部から記録素子基板を除いてみた断面
図である。この要部は、図5について前述した記録素子
基板H1100、第1プレートH1200に相当する部
分である。また、図11および図12(a)は、1種類の
インクを吐出する記録ヘッドの部分を示すものである。
なお、以下の説明では、図5などで示した符号とは別の
符号を付してその説明をする。
【0135】記録素子基板1(H1100)はシリコンよ
りなる基体1Aを有し、その気体1A上に吐出エネルギ
ー発生体として電気熱変換素子13が吐出口11に対応
して形成されている。基体1Aには、さらに、この電気
熱変換素子に電力を供給するための電極配線などが形成
され、また、吐出口が形成されるオリフィスプレート1
4やそれぞれの吐出口11や液路12を区画するための
隔壁15が形成されている。なお、前述の図5等におけ
る説明では、以上の基体1Aおよびその上に形成される
オリフィスプレート14、隔壁15を、一体に記録素子
基板H1100として説明している。記録素子基板1
(H1100)は支持部材2(第1プレートH1200)に
接着固定され、また、この支持部材2には、記録素子基
板1のインク供給口5に連通するインク供給路6(イン
ク供給口H1201)が形成されている。以上の構成に
おいて、インク供給路6およびインク供給口5は複数の
吐出口に対してインク供給室を構成することになる。な
お、図11、図12(a)に示すインク供給路6は、図5
にて前述したインク供給口H1201に対応するが、そ
の形状は長溝形状であり、図5に示す円形状のものとは
異なる。この円形状のインク供給路は後述のように図1
8等に示す実施形態において採用されている。
【0136】さらに詳細には、記録素子基板1は、基体
1Aを形成するシリコンウエハ上に電気熱変換素子13
を構成する発熱抵抗体層やこの電気熱変換素子に電力を
供給するための電極配線などがフォトリソグラフィ技術
によってパターニングされて形成される。また、オリフ
ィスプレート14および隔壁15は感光性樹脂によって
形成される。さらに、記録素子基板1は、そのインク供
給口5がシリコンウエハに対する異方性エッチングによ
り形成され、また、切断によってその外形が形成される
ものである。記録素子基板1は、その各電気熱変換素子
に記録信号に応じた電圧パルスを印加するため、図5等
で上述した電極配線基板H1300とТAB実装技術に
よって接続される。なお、記録素子基板は、支持部材2
に正確に位置決めされて接着固定されるが、その際に使
用される接着剤としては、粘度が高く、インク供給路6
やインク供給口5にこの接着剤が流れ出さないものが望
ましい。
【0137】本実施形態では、以上の記録ヘッドの構成
において、支持部材2の記録素子基板1と接着される部
分に空気室用の凹部を形成する。すなわち、インク吐出
の際に各液路から伝播する圧力波をこの空気室によって
吸収することにより前述したリフィルに関する問題を解
決するものである。
【0138】図12(a)に明らかなように、凹部7aは
所定数のインク吐出口毎に設けられるものであり、ま
た、支持部材2の接着固定面8にはこの凹部7aととも
にそれぞれの凹部に対応して連結溝9aが形成される。
これにより、記録ヘッド製造工程で支持部材2に記録素
子基板1が接続されたとき、記録素子基板1の裏面と支
持部材2の接着固定面8に形成されたこれらの凹部など
によって空気室(7a)および連絡路(9a)が形成される
ことになる。
【0139】このような空気室の構成によれば、吐出口
11からインクが吐出されたときその吐出によって生じ
る圧力は、インク供給口5を介してインク供給路6まで
伝わるが、その圧力は、主にその吐出口に対応する連絡
路9aを介し空気の圧力変動として空気室7aに伝播す
る。そして、この比較的高い圧力値を有した圧力変動
は、連絡路9aより大きな容積の空気室7aでその値を
低下させる。すなわち、インク吐出によって生じたイン
クの圧力変動は空気室7aによって吸収され、その後の
リフィルに与える影響を少なくすることができる。これ
により、前述したように、リフィル時間を考慮して吐出
周期を定める必要はなく、その結果、比較的高速の記録
ヘッド駆動が可能となる。また、この空気室の構造は、
外気に対して密閉された構造とされているため、従来の
圧力吸収構造のように、インク増粘等の前述した種々の
問題が生ずることを未然に防止することもできる。
【0140】なお、空気室は所定数のインク吐出口に対
応して設けられ、また、その対応する吐出口の吐出によ
る圧力変動を主に吸収するものとして説明したが、本発
明の適用はこのような構成に限られないことは勿論であ
る。空気室は一つの吐出口に対応して一つが設けられて
も良く、また、圧力を吸収する作用において配設位置に
おいて対応しない吐出口による吐出圧力を吸収できる構
成であってもよい。
【0141】本実施形態の空気室の構造は、換言すれ
ば、空気室7aはインクが入り込まずに吐出時の圧力を
吸収するのに十分な容積が必要であり、また、連絡路9
aは空気室7aにインクを導くことがなく、かつ吐出時
の圧力を十分に空気室に導くための容積(流抵抗)もしく
は毛管力などが必要となる。このため、本実施形態で
は、吐出量15Pl、吐出口数256の記録ヘッドを1
0kHZで駆動する場合、空気室の構造を、図12(b)
および(c)に示すように、A=1.5mm、B=0.4m
m、C=0.4mm、D=0.4mm、E=0.2mm、
F=0.8mmとし、これにより、上述した効果を十分
に得ることができる。
【0142】なお、本実施形態では、図11、図12
(a)〜(c)に示す構成の代わりに、図13に示すよう
に記録素子基板1の裏側に同様の空気室7bおよび連絡
路9bを形成しても、同様の効果を得ることができる。
この場合、記録素子基板に対する空気室用溝などの形成
は、異方性エッチングによって行うことができる。な
お、図13では、オリフィスプレート、隔壁などの図示
は省略されている。
【0143】以上説明した効果に加え、本実施形態の空
気室の構成によれば、支持部材もしくは記録素子基板の
いずれか一方に空気室用の凹部等を形成しこれに他方の
部材を合わせることにより空気室等を形成できるため、
空気室等の形成を容易に行うことができる。
【0144】さらに、図14に示すように、空気室を形
成する溝7a(7b)の各壁に撥水剤を塗布して撥水層1
0を形成することもできる。これにより、連絡路9a
(9b)の形状による効果と相俟って、空気室にインクが
入り込むことを、さらに適切に防止することができる。
【0145】(第2実施形態)本実施形態は、支持部材と
して第1支持部材と第2支持部材の二つの支持部材を具
えた記録ヘッドに本発明を適用したものである。図15
(a)および(b)は、本実施形態の記録ヘッドの要部を示
すそれぞれ吐出方向から見た断面図およびその側方から
見た断面図である。
【0146】これらの図に示すように、本実施形態の記
録ヘッドは、支持部材として、記録素子基板1を保持固
定しインク供給路を有した第1の支持部材21と、この
第1支持部材21を保持固定し記録素子基板1にインク
を供給するためのインク供給路6を備えた第2の支持部
材22を有する。第1支持部材21は、記録素子基板1
を構成する基体1Aに直接接続される部材であり、熱伝
導性、耐インク性、強度等の点から、その材料として、
シリコン、アルミナ、窒化アルミニウム、炭化珪素など
を用いることができる。
【0147】第1の実施形態と同様、第1支持部材21
の記録支持基板1との接着部分に空気室および連絡路用
の凹部7aおよび溝9aが形成される。これにより、第
1支持部材21に記録素子基板1の基体1Aを接続した
とき空気室7a等が形成される。
【0148】本実施形態のように第1支持部材に凹部等
を形成する変形例として、図16(b)および(c)に示す
ものがある。同図に示す構成は6種類のインクに対応し
たそれぞれの単位で一対の空気室7aを形成するもので
ある。
【0149】すなわち、図16(a)は支持部材2を上面
から見た図であり、図16(b)は図16(a)に示すA−
A線断面図であり、図16(c)は支持部材2に記録素子
基板1を接合した状態を同様の断面で示す図である。こ
れらの図に示す構成は、図11〜図15(a)および(b)
までに示した実施形態のように各インクごとのヘッド構
成についてそれぞれ二つより多い数の空気室が設けられ
る。すなわち、図16(a)に示すように、6種類のイン
ク色の各インク色について電気熱変換素子配列の両端に
対応する位置にそれぞれ一つづつ空気室用の凹部7aお
よび連絡路用の溝9aが形成される。また、図16(a)
および(b)に示すA−A断面から明らかなように、イン
ク供給口6の形状も上述した実施形態とは異なり、記録
素子基板との接合面側に行くに従い、拡がる形状となっ
ている。すなわち、この広がりによって、各インク色ご
とのヘッド構成において配列する複数の電気熱変換素子
に対応したそれぞれのインク路をカバーしてこれらへイ
ンクを供給することができる。
【0150】以上の支持部材2に対して記録素子基板1
が接合されることにより、図16(c)に示すように外気
に対して密閉された空気室(7a)および連絡路(9a)が
構成され、記録素子基板1におけるインク吐出に伴って
生ずる圧力波はこの空気室によって吸収することができ
る。
【0151】空気室を電気熱変換素子配列方向の両端に
設けることにより、複数のインク色ごとの構成を並列に
配置する場合の配列ピッチを小さくすることが可能とな
り、記録ヘッドの小型化が可能となる。また、これらの
空気室はインク供給口から最も遠くに位置することにな
る。この位置は圧力波の吸収が比較的困難な位置であ
り、ここに空気室を設けることにより、図22および図
23(a)〜(d)にて後述されるようにその効果を最大限
に発揮することができる。
【0152】図17(a)、(b)および(c)は、それぞれ
他の形態を示す図である。同図(a)は、第1実施形態と
同様、記録素子基板1の裏側に凹部7bおよび連結溝9
bが設けられる形態に関するものである。また、同図
(b)および(c)は第1支持部材21と第2支持部材22
とによって空気室などを形成する形態に関し、このう
ち、同図(b)は第1支持部材側に、同図(c)は第2支持
部材側にそれぞれ凹部及び溝を形成するものである。
【0153】以上の空気室等の構造によっても、第1実
施形態で説明したのと同様の効果を得ることができる。
また、第1実施形態と同様、空気室の各壁に撥水処理を
施しさらに空気室へのインクの侵入を防止するようにし
てもよい。
【0154】なお、空気室などを設ける位置に関して上
述のように種々の形態が考えられるが、これらの配設位
置が異なる複数の空気室などを組み合わせてもよく、こ
れにより、リフィルに関してより大きな効果を得ること
ができる。
【0155】(第3実施形態)本実施形態は、第1支持部
材21のうち、記録素子基板1の基体1Aと接合したと
き、基板1のインク供給口5とともに液室を形成する面
の一部に凹部を形成し、これにより、インク吐出に伴っ
て発生する圧力を吸収する構成に関するものである。
【0156】すなわち、本実施形態では、図18(a)お
よび(b)に示すように、第1支持部材21に形成される
インク供給路6は、記録素子基板1におけるインク供給
口5と同様の長孔形状ではなく、インク供給口5の略中
央部に対応して設けられる円柱状のものである。これに
より、インク供給口5は、吐出口配列に沿った細長い液
室の形態となる。そして、この液室には、その中央部で
連通するインク供給路6を介してインクが供給されるこ
とになる。
【0157】この構成において、液室状のインク供給口
5を形成する第1支持部材21の記録素子基板1の基体
1Aとの接続面には、吐出口配列(不図示)に沿って複数
の凹部7が設けられる。この凹部7の形状は、第1、第
2の実施形態と同様、インク供給路5のインクが浸入し
ないものとされることは勿論である。この場合、凹部7
の深さは深い程よい。すなわち、凹部7は上述の実施形
態と同様毛管力などを適切に定めることによりインクを
保持するとともに、空気がこの保持されたインクによっ
て凹部7の奥に閉じ込められて空気室を構成する。
【0158】この凹部7の十分な深さが得られない場合
は、図19に示すように、第1支持部材21に貫通孔2
3を設けるとともに、これに連通するように第2支持部
材24に凹部24を設ける。これにより、十分な容積を
有した空気室を形成することができる。なお、この空気
室について、凹部24の形状を種々変化させることによ
り、リフィルに関してより効果的な空気室を形成するこ
とができる。
【0159】なお、以上説明した各実施形態の記録ヘッ
ドは、上述のように、電気熱変換素子が発生する熱エネ
ルギーを利用して液体(インク)に膜沸騰を生じさせて気
泡を形成しこの気泡の圧力によってインクを吐出する形
態のものである。
【0160】ここで、上述した空気室に関する実施形態
のうち、図16(a)〜(c)に示した好的な実施形態によ
る、特にインク供給に関する低周波のインク振動の影響
を良好に低減できるという、効果について詳細に説明す
る。
【0161】図22は、図16(a)〜(c)に示した記録
ヘッドをインクタンクと接合した状態で示す断面図であ
る。
【0162】(構成全体の概要)基体1A、液路隔壁、
オリフィスプレート14を有する記録素子基板などから
なる記録ヘッドチップに対し、液体(インク)供給源であ
るインクタンクH1900から、フィルタ67、インク
供給路6の順にインクが供給される。インク供給路6
は、第1のインク供給部61、第2のインク供給部6
2、第3のインク供給部63、第4のインク供給部64
および第5のインク供給部66がこの順に連結して形成
される。このうち、第1インク供給部61および第3イ
ンク供給部63は、インクタンクからヘツド部へ向かっ
て延在し、一方、第2のインク供給部62は、前記第1
および第3インク供給部61、63が延在する方向と交
差する方向に延在している。この結果、第1〜第3のイ
ンク供給部61、62、63は、屈曲したインク供給系
を形成することになる。
【0163】(空気室近傍の構成の特徴)上記第1ない
し第3のインク供給部に続いて、第4の供給部64が形
成されている。第4の供給部64は、第3の供給部63
側からヘッドチップ側に向かって、その断面積が徐々に
拡大する形状を(図のテーパ部65)をなしている。さ
らに、この第4インク供給部64に続いて第5のインク
供給部66が設けられている。第5インク供給部66
は、ヘッドチップ側に向かって断面積が一定のインク供
給路であり、記録素子基板の基体1Aと接する部分のう
ち、記録素子基板における電気熱変換素子配列の両端に
空気室71用の凹部7aおよび連絡路用の溝9aが形成
されている。
【0164】この第5の供給部66に続いて、ヘッドチ
ップを構成する基体1Aが配置される。基体1Aに設け
られるの貫通空間部(インク供給口)5は、上記第5の供
給部66側から基体上に設けられた流路側に向かって、
その断面積が減少するテーパ状をなしている。これによ
り、上記第4インク供給部64の第1のテーパと、この
貫通空間部5による逆向きの第2のテーパが設けられ、
空気室71は、これら第1テーパと第2テーパとが交差
する領域に位置することになる。
【0165】(インクの後方への流れに対する緩和効
果)図22に示す実施形態の空気室およびインク供給路
の構成は、特にバブルスルージェット方式の記録へッド
において、特に低周波のインク振動の影響を低減するの
に効果がある。
【0166】図25(a)〜(h)は、バブルスルージェッ
ト方式による吐出状態の一例を時系列で示す図である。
これらの図に示すように、電気熱変換素子13によって
発生した気泡301は液滴がヘッドを離れて飛翔する
(図25(h))前に大気と連通するため(図25(f))、消
泡過程がなく、この結果、液体の発泡およびその気泡の
成長とともに、気泡301の後方の気液界面301aは
後退していく。そして、この気液界面301aの後退に
伴って、後方の液体はインク供給路側に押し戻される。
特に、吐出デューティーが高い場合は、この押し戻され
る液体はその総量によって供給路全体のインクの動きに
大きく影響する。本願人は、この供給路全体でのインク
の振動を、吐出の際のリフィルの周波数(高周波数)に対
して、低周波数の振動と称している。
【0167】本実施形態では、この押し戻されるインク
の動きがインク供給に対して及ぼす影響を、ヘッドチッ
プ(基体1A)に設けられた貫通空間部5の第2のテーパ
部と第4供給部64の第1のテーパー部とによって緩和
する。すなわち、第2のテーパ部の広がり効果と第1の
テーパ部の反射方向の偏向によって、押し戻されるイン
クの反射が直接ヘッドチップ側に戻ってその後の吐出に
及ぼす影響を低減できる。
【0168】(空気室の作用)以上のようにテーパ部を設
けたことによって、インクのヘッドチップとインク供給
路との間の往復する方向(図22中、縦方向)の振動の影
響は緩和される。しかし、上記テーパ部によって、液体
供給方向と交差する方向(図22中、横方向)のインク
の振動を派生する。
【0169】本実施形態の空気室は、この横方向の動き
を緩和する効果を奏するものである。
【0170】すなわち、本実施形態では、空気室および
空気室と液体供給路とを連通する連通路の構成として、
これらは上記液体供給方向と交差する方向、すなわち横
方向(ヘッドチップにおける複数流路の配列方向)に沿っ
た位置で第1および第2のテーパに対向する位置に設け
られる。これにより、上記インクの横方向の振動を直接
緩和することができる。
【0171】また、一組の空気室構成が相互に対向する
位置に設けられることにより、個々の緩和効果が干渉す
ることなく作用するので、さらに好適となる。さらに、
この空気室は、液体供給路側で液体と接触し界面を形成
している以外は、ヘッドチップまたは液体供給ユニット
の部材あるいはこれら双方の部材によって密閉された空
間を形成し、予め内包された空気がダンパーとして有効
に作用することを保証する。このダンパー効果は、別の
見方をすれば、液体の一部を一時貯留するという機能を
発揮するものである。
【0172】さらに、空気室と液体供給路とを連通する
連通部において、液体がメニスカスを形成するようにす
れば、上記インクの横方向の振動を空気室のダンパー効
果で緩和する時の応答性が向上する。この応答性能向上
のためのメニスカス形成は、この連通部の断面積を所定
の大きさとすることで実現できる。
【0173】空気室は、インク供給路の流路断面積が小
さいところに設ける場合は、横方向の流れがほとんど生
じないため本来の目的である横方向の十分な緩和効果を
発揮し得ない。加えて、流路断面積が小さいところでは
流速が早く、十分なバッファ効果を奏することができな
い。これに対し、空気室を流路断面積が大きく流速が小
さい領域に設けると、小さいサイズのバッファで大きな
効果を発揮することができる。さらに、空気室とインク
供給路とを連通する連通路の断面積はヘッドチップにお
ける液流路の断面積より大きく構成し、これにより、空
気室のダンパー効果を発揮することができる。
【0174】以下に、本実施形態の記録ヘッドにおける
各部の断面積を示す。
【0175】空気室71の断面積S5(図23(a)、図
23(b)):0.765mm2、 連絡路(9a)の断面積
S6(図23(a)、図23(b)):0.08mm2、 第
3インク供給路63の断面積S1(図22):0.64m
2、 液流路12の断面積S2(図23(c)、図2
2):0.000416mm2、 液流路入り口の各断面
積F1、F2、F3(図23(d)):0.000143m
2
【0176】(インク供給に対するインク供給路の作
用)バブルスルージェット方式場合、インクの発泡およ
び気泡の成長に伴ってインクが吐出されるが、この吐出
に際して、図25(h)に示したように、気泡後方の気液
界面によるメニスカスは電気熱変換素子よりも後退した
位置に形成される。この後退したメニスカスが吐出可能
な位置に復帰するのは、専ら毛管力による。各液路にお
けるこの毛管力は、全体としてインク供給路におけるイ
ンクの移動をもたらすが、本実施形態の構成では、イン
ク供給路の上流側から下流側に向かって、供給路の断面
積が次第に増加していく構成を有している。このため、
インク供給に際して、後方からのインクの供給がよりス
ムーズに行われ、供給不足ということがなくなる。
【0177】また、空気室が第5の供給部に隣接して設
けられているため、空気室に一時的に貯留されたインク
が吐出に際して供給され、液体供給源の一端を担うこと
もできる。
【0178】(ヘッドユニットの姿勢・位置関係におけ
る空気室の効果)本実施形態の記録ヘッドは、主として
下向き吐出で使用される。下向き吐出では、図22に示
すように、重力が矢印Gの方向に作用する。この場合、
インク供給ユニットがヘツドチップの上方に位置し、イ
ンク供給ユニットとヘッドチップとの接合領域から同ユ
ニット側に空気室が形成される構成としている。そし
て、空気室を上方に(ユニット側に)伸びた構成とするこ
とで、体積効率のよい構成とすることができる。
【0179】(付加的構成による効果)ところで、吐出
口列の両端部に複数個のダミー吐出口を設ける構成が知
られている。そのダミー吐出口は、各吐出口における吐
出の際に生じるバック波の影響(クロストーク)を軽減
する効果を有するが、本実施形態の空気室と上記ダミー
吐出口とが共存することで、両者の相乗効果が期待でき
る。加えての構成として、本実施形態の屈曲したインク
供給系は、ヘッドチップからのインクの直接的な後退を
緩衝する働きを有する。
【0180】図16(a)〜(c)(図22、図23(a)〜
(d))に示したヘッド構成および空気室構成は、コンパ
クトな構成で特に低周波のインク振動の影響を軽減して
良好なインク吐出を実現できる点で好適である。その他
の構成については、高周波数のインク振動は比較的良く軽
減できるが、空気室の数が多くなり、また、比較的サイ
ズも大きくなる。
【0181】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、複数のインク吐出口に対してインクを供給す
る、これらの吐出口に共通のインク供給室に連通してそ
の圧力が伝達される空気室が設けられるので、各吐出口
でのインク吐出にともなって発生しインク供給室に伝播
されるインクの圧力はこの空気室の空気の圧力変化とし
て空気室に伝播され、その空気室の容積増大による圧力
の低下によって吸収される。
【0182】また、空気室は、記録ヘッドを構成する複
数の部材を接合することによって形成されるため、この
空気室は外気と連通することがなく、空気室を介した記
録ヘッド内のインクの増粘を防止することができる。
【0183】さらに、空気室の少なくとも一部の内壁面
を支持部材が形成しているので、インク吐出に直接関わ
る領域に比較的近い位置に空気室を最適配置することが
できる。
【0184】加えて、少なくとも一方に凹部が設けられ
た部材同士を凹部を内側にして接合することによって空
気室を形成すれば、密閉構造の空気室を簡易に製造する
ことができる。
【0185】また、インク供給路を形成する貫通孔の内
壁面の斜面の終端において空気室がインク供給路と連通
すれば、斜面によるバッファー効果と空気室によるバッ
ファー効果とが相まって、一層安定的なインク供給特性
を得ることができる。
【0186】更に、インク供給路が空気室よりインク供
給に関する上流側に屈曲部を有すれば、屈曲部によるバ
ッファー効果と空気室によるバッファー効果とが相まっ
て、一層安定的なインク供給特性を得ることができる。
【0187】加えて、エネルギー発生素子が熱エネルギ
ーを発生してインクに気泡を生じさせ、この気泡が大気
と連通し吐出口からインクを吐出する方式であれば、空
気室によるバッファー効果を相乗的に一層高水準なもの
とすることができる。
【0188】この結果、インクジェット記録ヘッドにお
けるインク吐出口の高マルチ化に特有のインクリフィル
にかかわる諸問題を解消して、特に優れた高速応答性お
よび吐出性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるインクジェットプリ
ンタの外観構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示すプリンタの外装部材を取り外した状
態を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態によるプリンタに用いる記
録ヘッドカートリッジを組立てた状態を示す斜視図であ
る。
【図4】図3に示す記録ヘッドカートリッジを示す分解
斜視図である。
【図5】図4に示した記録ヘッドを斜め下方から観た分
解斜視図である。
【図6】(a)および(b)は、図3に示す記録へッドに代
えて本発明の一実施形態によるプリンタに搭載可能なス
キャナカートリッジを天地を逆にして示す斜視図であ
る。
【図7】本発明の一実施形態のプリンタにおける電気的
回路の全体構成を概略的に示すブロック図である。
【図8】図7に示した回路のうちメインPCBの内部構
成例を示すブロック図である。
【図9】図8に示したメインPCBのうちASICの内
部構成例を示すブロック図である。
【図10】本発明の一実施形態のプリンタの動作を示す
フローチャートである。
【図11】本発明の第1実施形態による記録ヘッドの要
部構造を示す断面図である。
【図12】(a)は図11に示した要部の平面詳細図、
(b)および(c)はその断面図である。
【図13】第1実施形態の変形例にかかる記録ヘッドの
要部構造を示す断面図である。
【図14】第1実施形態の他の変形例にかかる記録ヘッ
ドの要部構造を示す断面図である。
【図15】(a)および(b)は、本発明の第2実施形態に
よる記録ヘッドの要部構造を示すそれぞれ吐出口側およ
びその側方から見た断面図である。
【図16】(a)は第2実施形態の変形例に係り、複数の
種類のインクに関する記録ヘッド要部構造を示す平面
図、(b)および(c)はその断面図である。
【図17】(a)、(b)および(c)は、それぞれ第2実施
形態の変形例にかかる記録ヘッドの要部構造を示す断面
図である。
【図18】(a)および(b)は、本発明の第3実施形態に
よる記録ヘッドの要部構造を示すそれぞれ吐出口側およ
びその側方から見た断面図である。
【図19】第3実施形態の変形例にかかる記録ヘッドの
要部構造を示す断面図である。
【図20】(a)および(b)は、それぞれ従来例による記
録ヘッドのリフィルに関する問題を説明するための、吐
出口側およびその側方から見た断面図である。
【図21】(a)および(b)は、それぞれ従来例による記
録ヘッドのリフィルに関する問題を説明するための、線
図および吐出方向の側方から見た断面図である。
【図22】本発明の一実施形態による記録ヘッドにおけ
る、インクタンクから吐出口に至るインクの供給系の主
要部を示す断面図である。
【図23】(a)および(b)は、上記インクの供給系に設
けられた空気室を示す平面図及び斜視図であり、(c)お
よび(d)は、上記供給系における、吐出口及び電気熱変
換素子の周辺領域を示す斜視図及び平面図である。
【図24】本発明の一実施形態に係る記録ヘッドの主要
部を示す部分破断斜視図である。
【図25】(a)、 (b)、 (c)、 (d)、 (e)、
(f)、 (g)および (h)は、バブルスルージェット方式
によるインク吐出状態を時系列で説明するための断面図
である。
【符号の説明】
M1000 装置本体 M1001 下ケース M1002 上ケース M1003 アクセスカバー M1004 排出トレイ M2015 紙間調整レバー M2003 排紙ローラ M3001 LFローラ M3019 シャーシ M3022 自動給送部 M3029 搬送部 M3030 排出部 M4000 記録部 M4001 キャリッジ M4002 キャリッジカバー M4007 ヘッドセットレバー M4021 キャリッジ軸 M5000 回復系ユニット M6000 スキャナ M6001 スキャナホルダ M6003 スキャナカバー M6004 スキャナコンタクトPCB M6005 スキャナ照明レンズ M6006 スキャナ読取レンズ1 M6100 保管箱 M6101 保管箱ベース M6102 保管箱カバー M6103 保管箱キャップ M6104 保管箱バネ E0001 キャリッジモータ E0002 LFモータ E0003 PGモータ E0004 エンコーダセンサ E0005 エンコーダスケール E0006 インクエンドセンサ E0007 PEセンサ E0008 GAPセンサ(紙間センサ) E0009 ASFセンサ E0010 PGセンサ E0011 コンタクトFPC(フレキシフ゛ルフ゜リントケーフ゛ル) E0012 CRFFC(フレキシフ゛ルフラットケーフ゛ル) E0013 キャリッジ基板 E0014 メイン基板 E0015 電源ユニット E0016 パラレルI/F E0017 シリアルI/F E0018 電源キー E0019 リジュームキー E0020 LED E0021 ブザー E0022 カバーセンサ E1001 CPU E1002 OSC(CPU内蔵オシレータ) E1003 A/D(CPU内蔵A/Dコンバータ) E1004 ROM E1005 発振回路 E1006 ASIC E1007 リセット回路 E1008 CRモータドライバ E1009 LF/PGモータドライバ E1010 電源制御回路 E1011 INKS(インクエンド検出信号) E1012 TH(サーミスタ温度検出信号) E1013 HSENS(ヘッド検出信号) E1014 制御バス E1015 RESET(リセット信号) E1016 RESUME(リジュームキー入力) E1017 POWER(電源キー入力) E1018 BUZ(ブザー信号) E1019 発振回路出力信号 E1020 ENC(エンコーダ信号) E1021 ヘッド制御信号 E1022 VHON(ヘッド電源ON信号) E1023 VMON(モータ電源ON信号) E1024 電源制御信号 E1025 PES(PE検出信号) E1026 ASFS(ASF検出信号) E1027 GAPS(GAP検出信号) E0028 シリアルI/F信号 E1029 シリアルI/Fケーブル E1030 パラレルI/F信号 E1031 パラレルI/Fケーブル E1032 PGS(PG検出信号) E1033 PM制御信号(パルスモータ制御信号) E1034 PGモータ駆動信号 E1035 LFモータ駆動信号 E1036 CRモータ制御信号 E1037 CRモータ駆動信号 E0038 LED駆動信号 E1039 VH(ヘッド電源) E1040 VM(モータ電源) E1041 VDD(ロジック電源) E1042 COVS(カバー検出信号) E2001 CPU I/F E2002 PLL E2003 DMA制御部 E2004 DRAM制御部 E2005 DRAM E2006 1284 I/F E2007 USB I/F E2008 受信制御部 E2009 圧縮・伸長DMA E2010 受信バッファ E2011 ワークバッファ E2012 ワークエリアDMA E2013 記録バッファ転送DMA E2014 プリントバッファ E2015 記録データ展開DMA E2016 展開用データバッファ E2017 カラムバッファ E2018 ヘッド制御部 E2019 エンコーダ信号処理部 E2020 CRモータ制御部 E2021 LF/PGモータ制御部 E2022 センサ信号処理部 E2023 モータ制御バッファ E2024 スキャナ取込みバッファ E2025 スキャナデータ処理DMA E2026 スキャナデータバッファ E2027 スキャナデータ圧縮DMA E2028 送出バッファ E2029 ポート制御部 E2030 LED制御部 E2031 CLK(クロック信号) E2032 PDWM(ソフト制御信号) E2033 PLLON(PLL制御信号) E2034 INT(割り込み信号) E2036 PIF受信データ E2037 USB受信データ E2038 WDIF(受信データ/ラスタデータ) E2039 受信バッファ制御部 E2040 RDWK(受信バッファ読み出しデータ/
ラスタデータ) E2041 WDWK(ワークバッファ書込みデータ/
記録コード) E2042 WDWF(ワークフィルデータ) E2043 RDWP(ワークバッファ読み出しデータ
/記録コード) E2044 WDWP(並べ替え記録コード) E2045 RDHDG(記録展開用データ) E2047 WDHDG(カラムバッファ書込みデータ
/展開記録データ) E2048 RDHD(カラムバッファ読み出しデータ
/展開記録データ) E2049 ヘッド駆動タイミング信号 E2050 データ展開タイミング信号 E2051 RDPM(パルスモータ駆動テーブル読み
出しデータ) E2052 センサ検出信号 E2053 WDHD(取込みデータ) E2054 RDAV(取込みバッファ読み出しデー
タ) E2055 WDAV(データバッファ書込みデータ/
処理済データ) E2056 RDYC(データバッファ読み出しデータ
/処理済データ) E2057 WDYC(送出バッファ書込みデータ/圧
縮データ) E2058 RDUSB(USB送信データ/圧縮デー
タ) E2059 RDPIF(1284送信データ) H1000 記録ヘッドカートリッジ H1001 記録ヘッド H1100 記録素子基板 H1100T 吐出口 H1200 第1のプレート H1201 インク供給口 H1300 電気配線基板 H1301 外部信号入力端子 H1400 第2のプレート H1500 タンクホルダー H1501 インク流路 H1600 流路形成部材 H1700 フィルター H1800 シールゴム H1900 インクタンク 1 記録素子基板 2 支持部材 5 インク供給口 6 インク供給路 7、7a、7b 凹部(空気室) 9a、9b 連結溝(連絡路) 10 撥水層 11 吐出口 12 液路 13 電気熱変換素子 14 オリフィスプレート 15 隔壁 21 第1支持部材 22 第2支持部材 23 貫通孔 24 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野澤 実 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 河村 省吾 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 斎藤 理一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA26 FA03 FA10 FB03 FB04 HA05 HA16 HA53 HA58 KB15 KB26 KB40 KC02 2C057 AF06 AG15 AG16 AG32 AG70 AG72 AG75 AG77 AJ03 AJ04 AN01 AP02 AP25 AP34 AP47 AQ02 BA03 BA13

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するために利用されるエネ
    ルギーを発生するエネルギー発生素子が設けられた基体
    と該基体上に前記エネルギー発生素子に対向して配され
    た吐出口が設けられた吐出口プレートとを有する記録素
    子基板と、 前記基体に接して前記記録素子基板を支持する支持部材
    と、 を有する記録ヘッドであって、 前記記録素子基板の前記吐出口ヘインクを供給するため
    のインク供給路と、 該インク供給路と連通し空気が存在する空気室と、 が設けられ、前記空気室の少なくとも一部の内壁面を前
    記支持部材が形成していることを特徴とする記録ヘツ
    ド。
  2. 【請求項2】 前記支持部材に凹部が設けられ、前記記
    録素子基板と前記支持部材とが接合されることによって
    前記凹部が形成する空間を前記空気室とすることを特徴
    とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記記録素子基板に凹部が設けられ、前
    記記録素子基板と前記支持部材とが接合されることによ
    って前記凹部が形成する空間を前記空気室とすることを
    特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記支持部材を第1支持部材とし、該第
    1支持部材を支持する第2支持部材を更に有し、前記第
    1支持部材及び前記第2支持部材の一方または双方に凹
    部または貫通孔が設けられ、前記記録素子基板と前記第
    1支持部材と前記第2支持基板とが接合されることによ
    って前記凹部または/及び前記貫通孔が形成する空間を
    前記空気室とすることを特徴とする請求項1に記載の記
    録ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記基体には前記インク供給路を形成す
    る貫通孔が設けられ、該貫通孔の内壁面はインク供給に
    関する上流側から下流側へ向かって先細りとなる斜面を
    有することを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記斜面の終端において前記空気室が前
    記インク供給路と連通することを特徴とする請求項5に
    記載の記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記支持部材には前記インク供給路を形
    成する貫通孔が設けられ、該貫通孔の内壁面はインク供
    給に関する下流側から上流側へ向かって先細りとなる斜
    面を有することを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッ
    ド。
  8. 【請求項8】 前記斜面の終端において前記空気室が前
    記インク供給路と連通することを特徴とする請求項7に
    記載の記録ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記インク供給路は、前記空気室よりイ
    ンク供給に関する上流側に屈曲部を有することを特徴と
    する請求項1に記載の記録ヘッド。
  10. 【請求項10】 前記空気室の内壁面は掻水処理されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  11. 【請求項11】 前記エネルギー発生素子は熱エネルギ
    ーを発生してインクに気泡を生じさせ、該気泡の圧力に
    よって前記吐出口からインクを吐出することを特徴とす
    る請求項1に記載の記録ヘッド。
  12. 【請求項12】 気泡が大気と連通し前記吐出口からイ
    ンクを吐出することを特徴とする請求項11に記載の記
    録ヘッド。
  13. 【請求項13】 インクを吐出するために利用されるエ
    ネルギーを発生するエネルギー発生素子が設けられた基
    体と該基体上に前記エネルギー発生素子に対向して配さ
    れた吐出口が設けられた吐出口プレートとを有する記録
    素子基板と、前記基体に接して前記記録素子基板を支持
    する支持部材と、を有し、前記記録素子基板に関して前
    記基体の側から前記吐出口ヘインクを供給するためのイ
    ンク供給路と、該インク供給路と連通し空気が存在する
    空気室と、が設けられ、前記空気室の少なくとも一部の
    内壁面を前記支持部材が形成している記録ヘッドと、 該記録ヘッドを搭載する部材と、を具備することを特徴
    とするインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 複数流路、該複数流路のそれぞれに対
    応する液体吐出用素子および該素子に対向する液滴吐出
    口を備えるとともに、液体を受ける貫通空間部を形成し
    ているプレートを有するインクジェットヘッドチップ
    と、 該ヘッドチップに対して液体供給源からの液体を供給す
    るための液体供給路を有する液体供給ユニットと、を有
    するインクジェットへッドにおいて、 前記複数流路の群が前記ヘッドチップ内に複数対応して
    配置されており、該複数流路の群の一端側および他端側
    に前記液体供給路と連通するとともに液体との界面を形
    成できる連通部と、該連通部より大容積であって気体を
    保有する気体保有室とを設けたことを特徴とするインク
    ジェットヘッド。
  15. 【請求項15】 前記気体保有室は、前記インクジェッ
    トヘッドチップと前記液体供給ユニットとの接合部に形
    成されていることを特徴とする請求項14に記載のイン
    クジェットヘッド。
  16. 【請求項16】 前記気体保有室と前記液体供給路と
    が、液体のメニスカスを形成可能な断面積を有する連通
    部を介して連通することを特徴とする請求項14に記載
    のインクジェットヘッド。
  17. 【請求項17】 前記液体供給路は傾斜部を有し、前記
    気体保有室は、前記傾斜部による、液体移動の当該供給
    方向とは異なる方向の成分を受ける対向位置に配置され
    ることを特徴とする請求項14に記載のインクジェット
    ヘッド。
  18. 【請求項18】 前記連通部の断面積は前記複数流路そ
    れぞれの断面積より大きいことを特徴とする請求項14
    に記載のインクジェットヘッド。
  19. 【請求項19】 気泡が大気と連通した後前記吐出口か
    らインクを吐出することを特徴とする請求項14に記載
    のインクジェットヘッド。
  20. 【請求項20】 複数流路、該複数流路のそれぞれに対
    応する液体吐出用素子および該素子に対向する液滴吐出
    口を備えるとともに、液体を受ける貫通空間部を形成し
    ているプレートを有するインクジェットヘッドチップ
    と、 該ヘッドチップに対して液体供給源からの液体を供給す
    るための液体供給路であって、傾斜部を有する液体供給
    路を有する液体供給ユニットと、を有するインクジェッ
    トへッドにおいて、 前記液体供給源と前記ヘッドチップとの間であって、前
    記液体供給路の傾斜部による、液体移動の当該供給方向
    とは異なる方向の成分を受ける対向位置に気体を保有す
    る気体保有室を配置したことを特徴とするインクジェッ
    トヘッド。
  21. 【請求項21】 複数流路、該複数流路のそれぞれに対
    応する液体吐出用素子および該素子に対向する液滴吐出
    口を備えるとともに、液体を受ける貫通空間部であって
    傾斜部を有した貫通空間部を形成しているプレートを有
    するインクジェットヘッドチップと、 該ヘッドチップに対して液体供給源からの液体を供給す
    るための液体供給路であって、傾斜部を有する液体供給
    路を有する液体供給ユニットと、を有するインクジェッ
    トへッドにおいて、 前記貫通空間部の傾斜部の延長線と前記液体供給路の傾
    斜部の延長線とが交差する位置の近傍に気体を保有する
    気体保有室を配置したことを特徴とするインクジェット
    ヘッド。
  22. 【請求項22】 複数流路、該複数流路のそれぞれに対
    応する液体吐出用素子および該素子に対向する液滴吐出
    口を備えるとともに、液体を受ける貫通空間部であって
    傾斜部を有した貫通空間部を形成しているプレートを有
    するインクジェットヘッドチップと、 該ヘッドチップに対して液体供給源からの液体を供給す
    るための液体供給路であって、傾斜部を有する液体供給
    路を有する液体供給ユニットと、を有するインクジェッ
    トへッドにおいて、 前記貫通空間部の傾斜部の面および前記液体供給路の傾
    斜部の面にそれぞれ対向する位置に気体を保有する気体
    保有室を配置したことを特徴とするインクジェットヘッ
    ド。
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