JP2001129958A - 化粧シートおよび化粧材 - Google Patents

化粧シートおよび化粧材

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JP2001129958A JP31447999A JP31447999A JP2001129958A JP 2001129958 A JP2001129958 A JP 2001129958A JP 31447999 A JP31447999 A JP 31447999A JP 31447999 A JP31447999 A JP 31447999A JP 2001129958 A JP2001129958 A JP 2001129958A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、従来の紙系基材の化粧シートが耐
火性が不十分であった点を解消することを課題とするも
のである。 【解決手段】 本発明においては、化粧シート1の基材
シートとして難燃紙2を使用し、着色層3、模様層4、
透明樹脂層6等を積層することにより、また、透明樹脂
層6を形成する際に、好ましくは無機質充填剤か、難燃
剤を配合することにより、上記の課題を解決することが
できた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙質シートを基材
シートとし、耐熱性や難燃性の優れた化粧シート、およ
び、その化粧シートを任意の基材上に貼った化粧材に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】建築物の内外装用、船舶や車両の内外装
用、もしくは家具や家電の表面貼り用等に種々の化粧シ
ートが使用されている。化粧シートは、基材シートの素
材により、紙系、プラスチック系、金属箔系、およびそ
の他に分類でき、各々の基材シートの性質の違いによ
り、種々の用途に振り向けられている。
【0003】基材シートの種類の異なる化粧シートのう
ち、紙系の基材シートを用いたものは、紙の外観、柔軟
性を活かす以外に、紙自体が繊維で構成されていて、し
かも空隙が多い構造を有しているため、化粧シートを別
の基材に貼る際に、接着剤が化粧シート内に浸透しやす
く、接着が容易である利点を有している。典型的な例が
壁紙であり、裏打ち紙にエマルジョン型の接着剤を塗布
すると、浸透性がよい上に、多量の接着剤を保持するこ
とができ、壁紙に対し、接着剤がよく接着する利点があ
る。
【0004】しかし、紙は、本来、耐火性が不十分であ
るため、壁紙の代表である「ビニル壁紙」においては、
普通の紙ではなく、難燃処理した「壁紙裏打ち用難燃
紙」を使用し、表面のポリ塩化ビニル樹脂層にも無機質
充填剤を添加する等しているものの、燃焼性、発煙性の
点で完全なものとは言えない。
【0005】また壁紙は、一旦、施工すると、それほど
激しい外力にさらされるものではないので、表面の耐久
性、特に耐摩耗性や耐引っ掻き性よりも、意匠的な外観
を重視して設計されていることが多い。
【0006】紙を化粧シートとする、いわゆる「化粧
紙」においても、概ね、接着性の利点は活かされてお
り、壁紙では不足していた表面の耐久性も、樹脂コーテ
ィングや、樹脂含浸等により強化されており、使用する
樹脂が有する耐久性が付与されている。例えば、メラミ
ン化粧板等においては、鋼板基材上に積層した複合板と
して、車両や船舶の内装用に使用することもあり、この
ための化粧紙は、防火性を考慮して使用されているが、
一般的な化粧紙は、家具の表面貼りとして使用すること
が多かったために、表面の耐久性を向上させることはあ
っても、耐火性、難燃性について注意が払われることが
少なかった。ところが、不燃もしくは難燃の基板を使用
し、化粧板全体としての耐火性、難燃性には問題がなく
ても、表面や表面近くに火炎や高熱熱源が接触すると、
表面の化粧紙の部分に焼け焦げが生じたり、樹脂が溶融
して平滑になることにより部分的に艶が出て、しかもそ
れらが元に戻らないと、著しく外観を損なうものであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の紙系
基材の化粧シートが耐火性が不十分であった点を解消す
ることを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決する手段】本発明においては、基材シート
として難燃紙を使用することにより、また、表面に透明
樹脂層を形成する際に、無機質充填剤か、難燃剤を配合
することにより、上記の課題を解決することができた。
【0009】第1の発明は、難燃紙を基材シートとし、
前記基材シートに化粧が施されており、かつ最表面を透
明樹脂層で被覆してあることを特徴とする化粧シートに
関するものである。第2の発明は、第1の発明におい
て、前記透明樹脂層が硬化性樹脂組成物が硬化した被膜
からなることを特徴とする化粧シートに関するものであ
る。第3の発明は、第2の発明において、前記透明樹脂
層が電離放射線硬化性樹脂組成物が架橋硬化した被膜か
らなることを特徴とする化粧シートに関するものであ
る。第4の発明は、第1〜第3の発明において、透明樹
脂層中に無機質充填剤または/および難燃剤を含有する
ことを特徴とする化粧シートに関するものである。第5
の発明は、請求項1〜4いずれか記載の化粧シートが、
前記化粧シートの基材とは別の基材上に貼り付けられて
いることを特徴とする化粧材に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】図1および図2は、それぞれ本発
明の化粧シートおよび化粧材の構造を示す断面図であ
る。
【0011】図1を引用して説明すると、本発明の化粧
シート1は、基材シートである難燃紙2上に、着色層
3、および模様層4が順に積層され、さらに、最上層
に、無機質充填剤5を配合した透明樹脂層6が積層され
たものである。この化粧シート1は、図2に示すよう
に、接着剤7を介して、別の基材8に積層されて化粧材
10を構成することができる。
【0012】化粧シート1の基材シートである難燃紙2
としては、パルプを主体とする繊維と難燃剤とを主成分
として抄造したものが使用できる。上記に置いて繊維と
しては、木材パルプが使用されるが、木材パルプ以外
に、ポリエステルやナイロン等の化学繊維を加えたもの
であってもよい。難燃剤としては、スルファミン酸グア
ニジン、リン酸グアニジン、スルファミン酸アンモニウ
ム、縮合リン酸アルキルエステル誘導体、硫酸グアニジ
ン、リン酸アンモニウム、塩化カルシウム、塩化マグネ
シウム、ホウ砂、ホウ酸等を水溶液もしくは水分散液の
形で使用し、抄造する。あるいは、難燃剤として、水酸
化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム
等の粉体状の無機質難燃剤を使用してもよい。
【0013】難燃紙2としては、水酸化アルミニウム、
酸化アルミニウム(=アルミナ)、アスベスト、ガラス
繊維、セラミック繊維、もしくは無機粉体等と、必要に
応じて、合成繊維、バインダー等から抄造した無機質
紙、または、この無機質紙に表面塗装を施したものを使
用してもよい。
【0014】さらに難燃紙2としては、通常の紙に、上
記した各種の難燃剤の中から選択した難燃剤を含む塗料
で塗装したものも使用できる。以上のような難燃紙2と
しては、50g/m2〜200g/m2程度のものを使用
する事ができる。難燃紙2の表面は、適宜な方法により
接着性を改善しておくとよく、プライマー層を積層して
あってもよい。
【0015】本発明の化粧シートにおいては、難燃紙2
の表面に、着色層3および模様層4を有しているか、着
色層3もしくは模様層4のいずれかを有することによ
り、化粧が施されている。これらの他に、表面に凹凸を
形成する、表面にパターン状等の変化のある艶による模
様を形成する等によって化粧を施してもよい。
【0016】着色層3は、基材シートである難燃紙2に
直接積層され、難燃紙2の表面の色を整えるか、もしく
は隠蔽する働きがある。着色層3は、単独でも化粧を構
成する他、模様層4の下層に施して、模様層4の意匠的
な外観を向上させることができる。例えば、印刷のハイ
ライト色を着色層3で形成し、その上に、中間から暗色
にかけてのパターンで模様層4を形成する方法が、木目
模様の印刷において、よく用いられる。
【0017】模様層4は、化粧シートに装飾性を付与す
るものであり、用途に合わせて選択した適宜な絵柄を印
刷等により形成したものである。絵柄としては、例え
ば、天然産の木の板、石材の模様を模したもの、織物や
陶芸品等の模様を模したもの、絵画、写真、もしくは抽
象的な模様である。これらの模様は印刷版上に製版さ
れ、公知の印刷手法により印刷されて形成される。印刷
手法としては、オフセット印刷、グラビア印刷、凸版印
刷、フレキソ印刷、もしくはシルクスクリーン印刷等の
ほか、電子写真、インクジェット法等も利用できる。
【0018】着色層3、もしくは模様層4を形成するた
めのインキのベヒクルとしては、セラック、ロジン、ロ
ジン変成マレイン酸樹脂、ニトロセルロース、酢酸セル
ロース、酪酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリア
ミド樹脂、塩化ゴム、環化ゴム、ポリアミド樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、
エチレン/酢酸ビニル共重合樹脂、塩素化ポリプロピレ
ン、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等の樹脂を用いて
構成することができる。
【0019】本発明の化粧シート1においては、最上層
に透明樹脂層6を積層し、表面の耐久性を向上させるこ
とが望ましい。透明樹脂層6は、熱可塑性樹脂を用いて
構成してもよいが、熱硬化性樹脂を使用した方が、耐久
性の向上効果があり、好ましい。熱硬化性樹脂の例とし
ては、ポリウレタン樹脂、もしくはエポキシ樹脂等が好
ましく、柔軟性が要望される場合には、ポリウレタン樹
脂がより好ましい。さらに、一段と表面の耐久性を向上
させたいときは、電離放射線硬化性樹脂組成物を使用し
て表面樹脂層6を形成することが好ましい。
【0020】電離放射線硬化性樹脂組成物としては、分
子中に重合性不飽和結合または、エポキシ基を有するプ
レポリマー、オリゴマー、及び/又はモノマーを適宜に
混合したものである。電離放射線とは、電磁波又は荷電
粒子線のうち分子を重合又は架橋し得るエネルギー量子
を有するものを指し、通常は、紫外線又は電子線を用い
る。
【0021】電離放射線硬化性樹脂組成物中のプレポリ
マー、オリゴマーの例としては、不飽和ジカルボン酸と
多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、ポ
リエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレー
ト、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレー
ト等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、
エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエ
ーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミ
ンアクリレート等のアクリレート、カチオン重合型エポ
キシ化合物が挙げられる。
【0022】電離放射線硬化性樹脂組成物中のモノマー
の例としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチ
レン系モノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−
エチルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル
酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メト
キシブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステ
ル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタ
クリル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタ
クリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類、アクリ
ル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル、アクリ
ル酸−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、アクリ
ル酸−2−(N,N−ジベンジルアミノ)メチル、アク
リル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル等の
不飽和置換の置換アミノアルコールエステル類、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミ
ド、エチレングリコールジアクリレート、プロピレング
リコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、トリエチレングリコールジアクリレート等の化合
物、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチレン
グリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメ
タクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート
等の多官能性化合物、及び/又は分子中に2個以上のチ
オール基を有するポリチオール化合物、例えばトリメチ
ロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロール
プロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトール
テトラチオグリコレート等が挙げられる。
【0023】通常、電離放射線硬化性樹脂組成物中のモ
ノマーとしては、以上の化合物を必要に応じて、1種若
しくは2種以上を混合して用いるが、電離放射線硬化性
樹脂組成物に通常の塗布適性を与えるために、前記のプ
レポリマー又はオリゴマーを5重量%以上、前記モノマ
ー及び/又はポリチオール化合物を95重量%以下とす
るのが好ましい。
【0024】電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、硬
化させたときのフレキシビリティーが要求されるとき
は、モノマー量を減らすか、官能基の数が1又は2のア
クリレートモノマーを使用するとよい。電離放射線硬化
性樹脂組成物を塗布し、硬化させたときの耐摩耗性、耐
熱性、耐溶剤性が要求されるときは、官能基の数が3つ
以上のアクリレートモノマーを使う等、電離放射線硬化
性樹脂組成物の設計が可能である。
【0025】ここで、官能基が1のものとして、2−ヒ
ドロキシアクリレート、2−ヘキシルアクリレート、フ
ェノキシエチルアクリレートが挙げられる。官能基が2
のものとして、エチレングリコールジアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレートが挙げられ
る。官能基が3以上のものとして、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサアクレリート等が挙げら
れる。
【0026】電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、硬
化させたときのフレキシビリティーや表面硬度等の物性
を調整するため、電離放射線硬化性樹脂組成物に、電離
放射線照射では硬化しない樹脂を添加することもでき
る。具体的な樹脂の例としては次のものがある。ポリウ
レタン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル
樹脂、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂である。中で
も、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルブ
チラール樹脂等の添加がフレキシビリティーの向上の点
で好ましい。
【0027】電離放射線硬化性樹脂組成物の塗布後の硬
化が紫外線照射により行われるときは、光重合開始剤や
光重合促進剤を添加する。光重合開始剤としては、ラジ
カル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、アセトフ
ェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベン
ゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合し
て用いる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系
の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム
塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メ
タセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単
独又は混合物として用いる。光重合開始剤の添加量は、
電離放射線硬化性樹脂組成物100重量部に対し、0.
1〜10重量部である。
【0028】透明樹脂層6には、表面の耐熱性や防火性
を向上させるため、無機質充填剤、難燃剤のいずれか、
または両方を配合することが好ましい。無機質充填剤と
しては、粉末状のものとして、炭酸カルシウム、タル
ク、ガラスビーズ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウム、もしくは珪藻土等、繊維状のものとして、シリ
カ、クレー、カオリン、硫酸バリウム、酸化チタン、カ
ーボンブラック、金属粉、グラファイト、シラスバルー
ン、ガラス繊維、チタン酸カリウム、ワラストナイト、
アスベスト、もしくは炭素繊維等、フレーク状のものと
して、マイカ、もしくはガラス等が使用できる。これら
のうちには、難燃剤として挙げられるものもあるし、透
明樹脂層6中に配合して、表面の耐摩耗性の向上に役立
つものもある。
【0029】なお、有機質充填剤も、充填効果を有して
いるので、透明樹脂層6の表面の耐熱性や防火性を極端
に妨げない限り、併用してよい。例えば、粉末状のもの
として木粉、もしくはフェノール樹脂粉等があり、繊維
状のものとしてセルロース、合成繊維、パルプ、布等で
ある。
【0030】充填剤もしくは難燃剤のいずれか一方を配
合する場合には、透明樹脂層6の樹脂分100に対し
て、充填剤もしくは難燃剤を5〜100(質量比)程度
とすることが好ましく、充填剤および難燃剤の両方を配
合する場合には、それらの合計の質量が、透明樹脂層6
の樹脂分100に対して、5〜100(質量比)程度と
なるようにする。透明樹脂層6の形成は、透明樹脂層6
を形成するための組成物中に所定の割合になるよう充填
剤または/および難燃剤を混合し、公知の塗布手段によ
り塗布し、乾燥させて固化させることにより行なう。透
明樹脂層6の形成の際に、電離放射線硬化性組成物を使
用するときは、電離放射線を照射して架橋硬化させる。
【0031】本発明の化粧シート1は、最表面に凹凸を
有していてもよく、最表面にエンボス版もしくはエンボ
スロールを適用することにより、凹凸を形成することが
できる。また、凹凸に、ワイピング塗装を行なって、イ
ンキもしくは塗料を凹部に充填してもよい。
【0032】本発明の化粧シート1は接着剤7を介し
て、化粧シート1の基材シート2とは別の基材8に貼っ
て、化粧材とすることができる。基材8としては、通
常、化粧材に用いられている素材であれば、いずれも使
用可能であり、素材を大別すると、各種の紙類、プラス
チックフィルム又はプラスチックシート、金属箔、金属
シート、又は金属板、木材などの木質系の板、各種の窯
業系素材等の各群に分類される。
【0033】基材8としては、上記の各群に含まれる素
材を単独で使用してもよいが、紙同士の複合体や紙とプ
ラチスチックフィルムの複合体等、これら素材の任意の
組合わせによる積層体も利用できる。基材8は、表面が
平滑化もしくは粗面化されていたり、接着性を上げるた
めに下地処理が施されていてもよい。
【0034】基材8として使用し得る各種の紙類として
は、薄葉紙、クラフト紙、チタン紙、予め紙間の強化の
目的で樹脂を含侵してある樹脂含浸紙も使用できる。こ
れらの他、リンター紙、板紙、石膏ボード用原紙、又は
紙の表面に塩化ビニル樹脂層を設けたビニル壁紙原反
等、建材分野で使われることの多い一群の原反が挙げら
れる。
【0035】印刷分野、事務分野、もしくは包装等に用
いられることの多い、アート紙、コート紙、硫酸紙、グ
ラシン紙、パーチメント紙、パラフィン紙、又は和紙等
も使用できる。
【0036】紙に似た外観と性状を持つ次のような各種
繊維の織布や不織布も基材8として利用できる。各種繊
維とは即ち、ガラス繊維、石綿繊維、チタン酸カリウム
繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、若しくは炭素繊維等
の無機質繊維、又はポリエステル繊維、若しくはビニロ
ン繊維などの合成繊維である。
【0037】プラスチックフィルム又はプラスチックシ
ートとしては、次に例示するような各種の合成樹脂から
なるものが挙げられる。各種の合成樹脂とは、ポリエチ
レン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチレン樹脂、ポ
リメチルペンテン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化
ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重
合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリ
エチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレ
ート樹脂、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート
共重合樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタク
リル酸エチル樹脂、ポリアクリル酸ブチル樹脂、ナイロ
ン6又はナイロン66等で代表されるポリアミド樹脂、
三酢酸セルロース樹脂、セロファン、ポリスチレン樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、又は
ポリイミド樹脂等である。
【0038】金属箔、金属シート、又は金属板としては
次に例示するような金属からなるものである。即ち、ア
ルミニウム、鉄、ステンレス鋼、又は銅等である。しば
しばめっき等を施して使用することがある。
【0039】各種の木質系の板としては、木材の板、合
板、パーチクルボード、又はMDFと呼ばれる中密度繊
維板等が挙げられる。
【0040】窯業系素材としては、石膏ボード、珪酸カ
ルシウム板、木片セメント板などの窯業系建材、陶磁
器、ガラス、ホウロウ、焼成タイル等が例示される。
【0041】これらの他、繊維強化プラスチックの板、
ペーパーハニカムの両面に鉄板を貼ったもの、2枚のア
ルミニウム板でポリエチレン樹脂をサンドウィッチした
もの等、各種の素材の複合体も基材8として使用でき
る。
【0042】接着剤7としては、接着面である基材8の
素材、および化粧シート1の下面の基材シートである難
燃紙2の素材を考慮して選択したものを使用する。
【0043】接着剤7としては、熱可塑性樹脂接着剤と
して、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルアセタール(ポリビニルホルマール、ポリビニ
ルブチラール等)、シアノアクリレート、ポリビニルア
ルキルエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリメ
タクリル酸メチル、ニトロセルロース、酢酸セルロー
ス、熱可塑性エポキシ、ポリスチレン、エチレン−酢酸
ビニルコポリマー、もしくはエチレン−アクリル酸エチ
ルコポリマー等からなるもの、または熱硬化性樹脂接着
剤としては、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹
脂、レゾルシノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド、ポリベンツイミダゾール、もし
くはポリベンゾチアゾール等からなるものが使用でき
る。
【0044】接着剤7としては、ゴム系のものとして、
天然ゴム、再生ゴム、スフチレン−ブタジエンゴム、ア
クリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、
ブチルゴム、ポリスルフィドゴム、シリコーンゴム、ポ
リウレタンゴム、ステレオゴム(合成天然ゴム)、エチ
レンプロピレンゴム、もしくはブロックコポリマーゴム
(SBS,SIS,SEBS等)も使用できる。
【0045】
【実施例】(実施例1)基材シートである厚み60μm
のガラス繊維含有用紙に2液型ウレタン樹脂系インキを
用い、着色ベタ層と模様層を順に印刷した後、ポリビニ
ルブチラール樹脂と2液型ポリウレタン樹脂とからなる
組成物を、乾燥時厚みが2μmになるよう塗布してプラ
イマー層を形成した後、下記の組成の電子線硬化性塗料
組成物を25g/m2塗布し、塗布面側から加速電圧1
75KV、照射線量3Mradの電子線を照射して表面
の層を架橋硬化させ、化粧シートを得た。得られた化粧
シートをエポキシ系接着剤により、厚み20mmのケイ
酸カルシウム板上に、熱プレスを用いて貼り付けた。
【0046】 (電子線硬化性塗料組成物) ・ビスフェノールジアクリレート 60部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート 20部 ・球状アルミナ 20部 ・シリコーン 1部
【0047】(実施例2)基材シートを、厚み60μm
のガラス繊維含有用紙から厚み30μmのアルミナ繊維
含有用紙に変えた以外は、実施例1と同様にして化粧シ
ートおよび化粧材を製造した。
【0048】(実施例3)基材シートを、厚み60μm
のガラス繊維含有用紙から厚み150μmのセラミック
含有用紙に変えた以外は、実施例1と同様にして化粧シ
ートおよび化粧材を製造した。
【0049】(実施例4)化粧シートを貼るための基材
として、厚み20mmのケイ酸カルシウム板を中密度繊
維板(MDF)に変えた以外は、実施例1と同様にして
化粧シートおよび化粧材を製造した。
【0050】(比較例1)電子線硬化性塗料組成物中の
球状アルミナを省いた以外は、実施例1と同様にして化
粧シートおよび化粧材を製造した。
【0051】(比較例2)基材シートを、厚み60μm
のガラス繊維含有用紙から,燃処理を施していないアク
リルラテックス含浸紙(興人(株)製、GF606)に
変更した以外は、実施例1と同様にして化粧シートおよ
び化粧材を製造した。
【0052】得られた化粧材の評価は、次のようにして
行なった。 (耐熱性)JIS K6902に定める耐熱性試験によ
って行なった。一定時間の間、熱せられたアルミニウム
製容器を表面に置くものである。 (耐炎性)化粧材から10cm離れた垂直方向から、ガ
スバーナーを用いて、30秒間、炎を当て、その後、表
面をエタノールで拭いて、炎を当てる前との変化を観察
した。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、難燃紙を化粧
紙の基材シートとしているので、防火性や耐熱性が高い
化粧シートおよび化粧材を提供できる。請求項2の発明
によれば、請求項1の発明の効果に加え、透明樹脂層が
硬化性樹脂組成物を用いて構成されているので、表面の
耐久性の優れた化粧シートおよび化粧材を提供できる。
請求項3の発明によれば、請求項2の発明の効果に加
え、透明樹脂層が電離放射線硬化性樹脂組成物を用いて
構成されているので、表面の耐久性がさらに優れた化粧
シートおよび化粧材を提供できる。請求項4の発明によ
れば、請求項1〜3いずれかの発明の効果に加え、透明
樹脂層中に無機質充填剤または/および難燃剤を含有す
ることにより、表面の耐火性がより一層向上する。請求
項5の発明によれば、請求項1〜請求項4のいずれかの
発明の化粧シートを使用しているので、各々の発明の化
粧シートが持つ性能が反映された化粧材を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】化粧シート実施例の断面図である。
【図2】化粧シートを別の化粧材に貼った化粧材の実施
例の断面図である。
【符号の説明】
1 化粧シート 2 難燃紙(基材シート) 3 着色層 4 模様層 5 透明樹脂層 6 接着剤 7 基材 10 化粧材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B002 AA03 AA04 AA07 BA01 BB06 BB12 DA04 DA06 2B250 AA06 AA13 AA31 BA03 BA07 CA11 DA04 EA02 EA13 FA21 FA28 FA31 FA33 FA37 4F100 AA00C AA00H AG00A AK01C AK23 AK25 AK51 AK53G AR00B AR00C BA03 BA07 BA10A BA10C CA08C CA23C CB00 DG01A DG10A GB07 GB08 GB31 GB48 GB81 HB00B JB12C JB14C JJ02 JJ07 JJ07A JL00 JN01C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難燃紙を基材シートとし、前記基材シー
    トに化粧が施されており、かつ最表面を透明樹脂層で被
    覆してあることを特徴とする化粧シート。
  2. 【請求項2】 前記透明樹脂層が硬化性樹脂組成物が硬
    化した被膜からなることを特徴とする請求項1記載の化
    粧シート。
  3. 【請求項3】 前記透明樹脂層が電離放射線硬化性樹脂
    組成物が架橋硬化した被膜からなることを特徴とする請
    求項2記載の化粧シート。
  4. 【請求項4】 透明樹脂層中に無機質充填剤または/お
    よび難燃剤を含有することを特徴とする請求項1〜3い
    ずれか記載の化粧シート。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれか記載の化粧シート
    が、前記化粧シートの基材とは別の基材上に貼り付けら
    れていることを特徴とする化粧材。
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