JP2000006355A - 模様に同調した凹凸感を有する化粧材とその製造法 - Google Patents

模様に同調した凹凸感を有する化粧材とその製造法

Info

Publication number
JP2000006355A
JP2000006355A JP17267698A JP17267698A JP2000006355A JP 2000006355 A JP2000006355 A JP 2000006355A JP 17267698 A JP17267698 A JP 17267698A JP 17267698 A JP17267698 A JP 17267698A JP 2000006355 A JP2000006355 A JP 2000006355A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
resin
protective layer
decorative material
printing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP17267698A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3465103B2 (ja
Inventor
Kazuhiro Takahashi
一弘 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP17267698A priority Critical patent/JP3465103B2/ja
Publication of JP2000006355A publication Critical patent/JP2000006355A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3465103B2 publication Critical patent/JP3465103B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】木目の導管模様等に同調した凹凸を有し、表面
性状が優れた化粧材及びその製造法を提供する。 【解決手段】木目化粧紙に適用した例では、含浸紙等の
基体1上に導管模様2を含む木目模様3を設け、導管模
様2以外の上に重ねて透気度の低い模様を設け、全面に
表面保護層5を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雑貨の表面や家具
の表面、もしくは屋内外でおいて使用される建材の最表
面等に適用され、表面の装飾、下層の保護を目的として
利用される人工的な化粧材の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来から人工的な化粧材の分野では、表
面に凹凸を与えたり、艶を調整する工程を行って、伝統
的な製造法によって造られる天然素材からできた化粧材
の質感に近づける努力がなされている。例えば、大理石
に関しては、大理石が持つ透明で奥行きのある外観を表
現する試みがなされている。木の板に関しては、木の内
部構造に基づく表面の様々な光沢や凹凸を表現する努力
がなされている。又、セラミックタイルであれば、その
手描き模様の盛り上がりを表現する努力や、タイルの目
地部分の艶消し状態や、窪みを表現する努力がなされて
いる。
【0003】中でも、木目の導管部の窪みを表現する試
みは多く、従来から、種々のものが存在する。例えば、
特開昭48−20912号公報には、艶のない導管の印
刷を施し、かつ導管以外の部分に艶のある印刷を施し
て、凹凸感を表現する技術が開示されている。また、特
開昭49−16752号公報には、粒状固形分の含有量
を順次増加させた3種類以上のインキを用いて印刷し、
特に導管部を最も粒状固形分の含有量の多いインキない
し塗料で印刷し、その後、全面に表面保護層を設ける技
術が開示されている。さらに、特開平2−108539
号公報には、導管部の模様の上方部分とそれ以外の模様
の上方部分とを艶消し、艶有りのインキを用いて、凹凸
感を表現する技術がそれぞれ記載されている。
【0004】通常の木目模様の印刷を行う際には、グラ
ビア印刷方式による事が多く、3色分解法による版も使
われるが、むしろ、特殊な版を使った特殊な印刷、即
ち、均一に色彩を施す、いわゆるベタ印刷のための版胴
ローラ、木目全体の濃淡の調子を表現するための版胴ロ
ーラ、および導管部を表現するための版胴ローラの合計
3本の版胴ローラを用いる特殊な印刷を行う事が比較的
多い。伸縮しやすい特殊な原反を使用する事が多いた
め、このような特殊な印刷が用いられ、原反の流れ方
向、即ち、長さ方向の見当が多少ずれても著しい欠点と
は感じられないように特別の版が使用されている。この
特殊な印刷においては、インキとしても通常のイエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラックのプロセスカラーに替
えて、特別に調合した特色インキを用いる事が普通であ
る。
【0005】ところで導管部の窪んだ感じを導管部形成
用とは別のインキを用いて表現しようとすれば、前記の
3本の版胴ローラ以外に、別の版胴ローラを追加するこ
とが必要であり、導管部以外の模様の盛り上がりを表現
しようとすると、さらに別の版胴ローラを追加すること
が必要になる。そして、通常の3本の版胴ローラ以外に
これらの1本ないし2本の版胴ローラを用いるときは、
模様同士の見当を合わせるために、版胴を3本までしか
設置できない3色機は使えず、4色機もしくは5色機、
あるいはそれ以上の多色機を使う必要が生じ、使用可能
な印刷機が限定される。なお、表面保護層を形成するの
には、印刷機を使用してもできるが、ロールコーターな
どのコーターの方がより適しているので、出来れば、印
刷機とは別のコーターを使用した方がよい。なお、印刷
後に全面に均一なコーティングを行う場合、印刷模様と
コーティング層との間の見当合わせは不必要であるの
で、印刷が終了して一旦巻き取った原反を、コーターの
給紙スタンドから供給し、特に見当を考慮せずにコーテ
ィングしてよいが、印刷後にコーティングし、さらにも
う一度印刷するような場合には、印刷模様どうしの見当
合わせが必要になり、一旦印刷、コーティングが終了し
て巻き取った原反をもう一度印刷機の給紙スタンドより
供給して印刷するのであるが、既に印刷されている模様
と後から行う印刷の模様との間で見当合わせを行うのは
極めて難しいのが実態である。
【0006】以上の一般的知見を踏まえ、前記の公知技
術を見ると、それぞれ欠点がある。第1番目のもので
は、通常の木目模様の印刷以外に、版胴ローラを2本使
用して印刷し、しかも印刷の際に導管に相当する部分の
模様のポジ版と、これとはネガの関係にある模様の版と
を見当を正確に合わせて印刷する必要があり、印刷され
た両模様の間に隙間が生じないよう、厳格な見当合わせ
が必要である。両模様の間に隙間が空いたとすると、そ
の部分において、表面の物理的、化学的な諸性能の確保
が不十分になる。第2番目のものでは、表面保護層を設
けているので、表面の物理的、化学的な諸性能はある程
度確保されるとしても、導管部以外の部分も含め、粒状
固形分の含有量を順次増加させた3種類以上のインキを
必ず使用しなければならず、質感の表現に制約を加える
原因となる上、粒状固形分の添加によって導管部に塗布
された塗料の浸透が促進され、表面の性能を向上すべき
塗料の無駄が多く、導管部以外でも、粒状固形分のが保
有量の差により程度の差こそあれ、塗料の浸透がかなり
ある。さらに第3番目のものでは、見当精度が緩和され
るよう配慮がなされているものの、第1番目のものと同
様、凹凸感を形成するために、木目模様とは別の模様を
形成する必要があり、通常の模様を表現するための版胴
ローラに加えて、他に2本の版胴ローラを準備する必要
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、模様に同調した凹凸感を有する化粧材を製
造するに際し、上記の従来技術が持つ欠点を解消し、即
ち、版胴を増やすことを最小限とし、見当合わせの問題
が生じにくく、しかも、表面保護層が均一で保護機能を
十分果たす化粧材の製造法を提供することである。本発
明が解決しようとしている第2の課題は、模様に同調し
た凹凸感を有しつつ、表面の物理的、化学的な諸性能が
向上した化粧材の製造法を提供することである。さらに
本発明が解決しようとする第3の課題は、表面保護層が
持つ耐摩耗性の向上した化粧材の製造法を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の化粧材の製造法においては、基体上に透
気度が他の部分より低い模様を形成した後、全面に表面
保護層を形成することを行うものである。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の製造法により得ら
れる化粧材の一実施例を示すもので、基体1上に導管模
様2を含む木目模様3と、導管模様2上以外を覆う透気
度の高い模様4が形成されており、導管模様2と模様4
を覆う全面には、表面保護層5が設けられているもので
ある。木目模様3は図示の様にベタ柄を伴っている。
【0010】この例では、木目模様を取り上げ、木目の
導管模様に相当する部分を周囲に比べて艶消しとし、導
管模様が窪んだ外観を与えようとするものである。まず
基体1上に木目の導管に相当する導管模様2を含む木目
の模様3と、導管模様2の上以外を覆う透気度の高い模
様4を設ける。導管模様2およびその他の木目模様は通
常のインキを用いて形成し、模様4は後述するように透
気度が他の部分よりも低くなるよう形成する。なお、木
目模様は本発明の効果が発揮しやすい例であるが、本発
明は、従来の技術の項で述べたように、艶差により凹凸
感を表現するものであれば、いずれの模様にも適用可能
である。
【0011】基体1としては、通常、化粧材に用いられ
ている素材であれば、いずれも使用可能であり、大別す
れば、各種の紙類、プラスチックフィルム又はプラスチ
ックシート、金属箔、金属シート、又は金属板、木材な
どの木質系の板、各種の窯業系素材等の各群である。こ
れら各群に含まれる素材は単独で使用してもよいが、紙
同士の複合体や紙とプラチスチックフィルムの複合体
等、これら素材の任意の組合わせによる積層体も利用で
きる。これらの基体は、色彩を整える意味で塗装を施さ
れていたり、デザイン的な観点で通常の模様が予め形成
されていてもよい。塗装や通常の模様形成に先立って表
面が平滑化されていたり、模様の密着度を上げるために
下地処理が施されていてもよい。塗装や通常の模様形成
後には、後の加工を容易にするための接着性改善処理を
施すことも差し支えない。
【0012】各種の紙類としては、以下のものが代表的
なものとして例示される。即ち、薄葉紙、クラフト紙、
チタン紙、予め紙間の強化の目的で樹脂を含侵してある
樹脂含浸紙も使用できる。これらの他、リンター紙、板
紙、石膏ボード用原紙、又は紙の表面に塩化ビニル樹脂
層を設けたビニル壁紙原反等、建材分野で使われること
の多い一群の原反が挙げられる。更には、事務分野や通
常の印刷、包装などに用いられる次の紙類も使用可能で
ある。即ち、コート紙、アート紙、硫酸紙、グラシン
紙、パーチメント紙、パラフィン紙、又は和紙等であ
る。又、これらの紙とは区別されるが、紙に似た外観と
性状を持つ次のような各種繊維の織布や不織布も基体1
として利用できる。各種繊維とは即ち、ガラス繊維、石
綿繊維、チタン酸カリウム繊維、アルミナ繊維、シリカ
繊維、若しくは炭素繊維等の無機質繊維、又はポリエス
テル繊維、若しくはビニロン繊維などの合成繊維であ
る。
【0013】プラスチックフィルム又はプラスチックシ
ートとしては、次に例示するような各種の合成樹脂から
なるものが挙げられる。各種の合成樹脂とは、ポリエチ
レン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチレン樹脂、ポ
リメチルペンテン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化
ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重
合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリ
エチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレ
ート樹脂、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート
共重合樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタク
リル酸エチル樹脂、ポリアクリル酸ブチル樹脂、ナイロ
ン6又はナイロン66等で代表されるポリアミド樹脂、
三酢酸セルロース樹脂、セロファン、ポリスチレン樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、又は
ポリイミド樹脂等である。
【0014】金属箔、金属シート、又は金属板としては
次に例示するような金属からなるものである。即ち、ア
ルミニウム、鉄、ステンレス鋼、又は銅等である。しば
しばめっき等を施して使用することがある。各種の木質
系の板としては、木材の板、合板、パーチクルボード、
又はMDFと呼ばれる中密度繊維板等が挙げられる。窯
業系素材としては、石膏ボード、珪酸カルシウム板、木
片セメント板などの窯業系建材、陶磁器、ガラス、ホウ
ロウ、焼成タイル等が例示される。これらの他、繊維強
化プラスチックの板、ペーパーハニカムの両面に鉄板を
貼ったもの、2枚のアルミニウム板でポリエチレン樹脂
をサンドウィッチしたもの等、各種の素材の複合体も基
体1として使用できる。
【0015】基体1上に透気度が他の部分よりも低い模
様3を形成するには、皮膜形成能力の高い合成樹脂組成
物を用いた厚めの印刷を行い、乾燥もしくはセットし
て、合成樹脂からなる厚みが均一で厚く、空気を通す隙
間や孔の少ない皮膜からなる模様を形成する。一般のグ
ラビア印刷方式で印刷した場合、グラビアの版のセルの
形状が再現されるため、版のセル以外の部分、いわゆる
土手部分においてはインキが転移せず、隙間部分が生
じ、この隙間部分では空気が透過する。逆に空気の透過
を抑制するには、版のセル形状を再現しないような印刷
を行う必要がある。
【0016】そのためには、インキとして、透気度を下
げる働きのある無機質充填材の含有量が少なく、樹脂固
形分が多いものを選んで使用するか、印刷時に基体1上
に転移した際に横に広がりやすいインキを選んで使用す
るか、又は版深を深くしてインキ転移量を増大させ、レ
ベリングにより土手に相当する部分においてもインキが
覆うようにする。JIS−P8117に基づくガーレ式
デンソメータによって透気度を計測すると、一般の建材
用の紙原反では200秒から1000秒未満の値であ
り、上塗り塗料の浸透度を調整する目的を持たない、通
常の印刷を施したものは1000秒から2000秒の値
を示す。透気度が低い模様を形成するのに好ましいイン
キとしては、樹脂バインダーがポリ塩化ビニル樹脂、ア
クリル系樹脂のプラスチゾルやウレタン系樹脂であり、
樹脂バインダーがインキ固形分中に占める割合は50重
量%から100重量%、好ましくは60重量%〜90重
量%であり、無機質充填材の含有量は他の模様を形成す
るインキ中の含有量にくらべて少な目で、インキ固形分
中0.1重量%〜30重量%、好ましくは、1重量%〜
10重量%であり、粘度は10cps〜5000cp
s、好ましくは、100cps〜1000cpsであ
る。中でも、ポリ塩化ビニル樹脂のプラスチゾルを用い
たインキは固形分を多くすることが出来、また、表面保
護層を合成樹脂組成物や電離放射線硬化性組成物を用い
て形成する際に、それらの組成物の浸透が少なく、適し
ている。
【0017】ちなみに導管模様を含む木目模様の印刷の
ため用いるインキとして好ましいインキとしては、バイ
ンダーがニトロセルロース、アクリル樹脂とニトロセル
ロースのベレンド系、ウレタン系、アクリル樹脂系、ポ
リ塩化ビニル樹脂系等であり、樹脂バインダーがインキ
固形分中に占める割合は、50重量%〜95重量%、好
ましくは、60重量%〜90重量%、無機質充填材が占
める割合は、インキ固形分中0.1重量%〜50重量
%、好ましくは、1重量%〜30重量%、粘度が10c
ps〜1000cps、好ましくは50cps〜300
cpsである。
【0018】透気度が低い模様をグラビア印刷方式を利
用して形成する際の版の深さとしては、20μm〜10
0μm、好ましくは40μmから60μm、線数として
は、100線/インチ〜から20線/インチ、好ましく
は54線/インチ〜40線/インチである。
【0019】ちなみに導管模様を含む木目模様の印刷の
際の版としては、版の深さが、20μmから100μ
m、好ましくは40μmから60μmであり、版の線数
としては100線/インチ〜から20線/インチ、好ま
しくは54線/インチ〜40線/インチである。好まし
い版深の範囲と線数の範囲では、通常の書籍の印刷にく
らべてインキの転移量が多いので、後述するように、合
成樹組成物や電離放射線硬化性組成物を塗布した際に、
導管模様を含む木目模様の部分に合成樹組成物が浸透
し、見かけの膜厚が減少する効果もある。
【0020】導管模様を窪んで見せるには、導管部分を
ほかの部分にくらべて艶消し状態にする事と、もう一
つ、導管以外が出っ張っている点を肉眼でも判別できる
ように導管以外の部分に厚い樹脂皮膜を設けるとなおよ
い。この目的で用いる樹脂としては、前記した中でも、
圧力がかかってもつぶれにくく、接着性等の加工性が優
れたものがよい。これらの観点で推奨できるのは、ポリ
塩化ビニル樹脂のプラスチゾルをインキ化した、樹脂固
形分の多いインキである。さらに、トリメチロールプロ
パントリアクリレートのような架橋剤を併用することに
より、形成される皮膜内で架橋が生じ、皮膜の性能が向
上する。
【0021】基体1上に木目の導管に相当する導管模様
2を含む模様3と、模様3の導管模様2の上以外の部分
を覆う透気度の低い模様4を設けた後、模様3および模
様4を含む全面に合成樹脂組成物を使用して塗布するこ
とにより、表面保護層5を設ける。前記したように模様
3の部分と模様4の部分とを比較すると、模様4の部分
の透気度の方が低く、あるいは模様4の部分の方が緻密
であるため、塗布された合成樹脂組成物は模様4部分に
は浸透しないか、又は実質上浸透せず、その結果、乾燥
又はセットにより模様4部分の上においては、表面の平
滑な皮膜が形成される。他方、導管模様2部分では、前
記したように、印刷の際の版のセル形状が再現されてい
ることにより、又は/および充填材を多く含有するため
に、表面保護層を形成する際に使用する合成樹脂組成物
が下層に浸透し、その結果、表面状態は平滑ではなく、
透気度の低い模様4上の皮膜とくらべ、より艶消しされ
た状態となり、導管模様2に応じた窪んだ外観を与え
る。
【0022】表面保護層5を形成するには、前記したよ
うに合成樹脂組成物を用い、公知のコーティング方法、
例えばロールコーティングにより行う。合成樹脂組成物
としては、基体1の素材として挙げたフィルム又はシー
トを構成するプラスチックのうち、水又は有機溶剤に溶
解又は分散してインキ組成物となるものが原則的に使用
できる。溶解又は分散しない樹脂でも、例えばポリエチ
レン樹脂であれば、加熱して溶融させ、Tダイから押し
出して成膜と同時に貼り合わせることにより、表面保護
層5を形成することもできる。加熱して溶融させて適用
する場合でも、下層の表面状態が表面保護層5の表面状
態に影響を与え、透気度の低い模様4上の部分では平滑
な面が形成され、その他の部分では、下層の導管模様2
の表面形状に沿った凹凸の表面を持つ皮膜が形成され、
導管模様2に応じた窪んだ外観を与えことができる。な
お、Tダイを使用して表面保護層を設ける際に、可能で
あれば、基体側から減圧して吸引すると、効果が助長さ
れる。
【0023】表面保護層を形成する際に、通常の合成樹
脂組成物に代えて、熱硬化性樹脂を使用する熱硬化性樹
脂組成物や電離放射線硬化性樹脂組成物を用い、塗布後
に加熱したり、電離放射線を照射して架橋硬化させるこ
とによりさらに最外面の物理的、化学的な諸性能を向上
させることができる。この種の化粧材は、最近、メラミ
ン化粧板が従来使用されている分野にも進出しつつあ
り、従って、メラミン化粧板並みの表面の耐久性、特に
耐摩耗性を要望されことが多いから、電離放射線硬化性
樹脂組成物を用い、塗布後に電離放射線を照射して架橋
硬化させる方法が脚光をあびている。電離放射線硬化性
樹脂組成物としては、分子中に重合性不飽和結合また
は、エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及
び/又はモノマーを適宜に混合したものである。電離放
射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち分子を重合又は
架橋し得るエネルギー量子を有するものを指し、通常
は、紫外線又は電子線を用いる。
【0024】電離放射線硬化性樹脂組成物中のプレポリ
マー、オリゴマーの例としては、不飽和ジカルボン酸と
多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、ポ
リエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレー
ト、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレー
ト等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、
エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエ
ーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミ
ンアクリレート等のアクリレート、カチオン重合型エポ
キシ化合物が挙げられる。
【0025】電離放射線硬化性樹脂組成物中のモノマー
の例としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチ
レン系モノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−
エチルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル
酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メト
キシブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステ
ル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタ
クリル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタ
クリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類、アクリ
ル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル、アクリ
ル酸−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、アクリ
ル酸−2−(N,N−ジベンジルアミノ)メチル、アク
リル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル等の
不飽和置換の置換アミノアルコールエステル類、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミ
ド、エチレングリコールジアクリレート、プロピレング
リコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、トリエチレングリコールジアクリレート等の化合
物、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチレン
グリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメ
タクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート
等の多官能性化合物、及び/又は分子中に2個以上のチ
オール基を有するポリチオール化合物、例えばトリメチ
ロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロール
プロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトール
テトラチオグリコレート等が挙げられる。
【0026】通常、電離放射線硬化性樹脂組成物中のモ
ノマーとしては、以上の化合物を必要に応じて1種若し
くは2種以上を混合して用いるが、電離放射線硬化性樹
脂組成物に通常の塗布適性を与えるために、前記のプレ
ポリマー又はオリゴマーを5重量%以上、前記モノマー
及び/又はポリチオール化合物を95重量%以下とする
のが好ましい。
【0027】電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、硬
化させたときのフレキシビリティーが要求されるとき
は、モノマー量を減らすか、官能基の数が1又は2のア
クリレートモノマーを使用するとよい。電離放射線硬化
性樹脂組成物を塗布し、硬化させたときの耐摩耗性、耐
熱性、耐溶剤性が要求されるときは、官能基の数が3つ
以上のアクリレートモノマーを使う等、電離放射線硬化
性樹脂組成物の設計が可能である。ここで、官能基が1
のものとして、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヘキ
シルアクリレート、フェノキシエチルアクリレートが挙
げられる。官能基が2のものとして、エチレングリコー
ルジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レートが挙げられる。官能基が3以上のものとして、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクレ
リート等が挙げられる。
【0028】電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、硬
化させたときのフレキシビリティーや表面硬度等の物性
を調整するため、電離放射線硬化性樹脂組成物に、電離
放射線照射では硬化しない樹脂を添加することもでき
る。具体的な樹脂の例としては次のものがある。ポリウ
レタン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル
樹脂、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂である。中で
も、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルブ
チラール樹脂等の添加がフレキシビリティーの向上の点
で好ましい。
【0029】電離放射線硬化性樹脂組成物の塗布後の硬
化が紫外線照射により行われるときは、光重合開始剤や
光重合促進剤を添加する。光重合開始剤としては、ラジ
カル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、アセトフ
ェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベン
ゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合し
て用いる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系
の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム
塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メ
タセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単
独又は混合物として用いる。光重合開始剤の添加量は、
電離放射線硬化性樹脂組成物100重量部に対し、0.
1〜10重量部である。
【0030】表面保護層には、その層の表面の耐摩耗性
を向上させる意味で、好ましくは無機質であって、架橋
硬化した樹脂よりも高硬度の球状粒子を含有させる。高
硬度の球状粒子を添加すると、一層の表面強化が実現さ
れる。こで球状粒子は真球である必要はなく、表面が滑
らかであればよい。球状粒子の役割は、表面保護層の表
面からその一部が突出して、摩耗の原因となる外力を球
状粒子の表面で受け止め、球状粒子自身が次第に磨耗す
ることによって、下層の磨滅を防止する事である。球状
粒子としてはα−アルミナ、シリカ、酸化クロム、酸化
鉄、ダイアモンド、黒鉛等があるが、中でも、硬度が高
く、球形のものが多い点から、球形のα−アルミナ(昭
和電工株式会社の球状アルミナAS−10からAS5
0)が推奨できる。球状粒子の粒径は、平均粒径で5〜
100μmが好ましい。無機質の球状粒子を表面保護層
に用いる際に、表面保護層を構成する樹脂中での密着性
を上げる意味で、予めシランカップリング剤等で処理す
るとよい。
【0031】
【実施例】(実施例1)上塗り塗料の浸透を抑制し、か
つ紙間強度を向上させる意味で、予めアクリル樹脂のエ
マルジョンを含浸した樹脂含浸紙(興人製、GF60
6、米坪量;60g)を原反として用い、表面に、アク
リル樹脂とニトロセルロース樹脂のブレンドによる紙用
インキ(インクテック製、HAT)により、グラビア印
刷方式で、着色ベタ印刷、絵柄印刷、および導管印刷を
順次行い、木目模様を形成した後、同じ印刷機上で引き
続き、導管以外の部分にポリ塩化ビニル樹脂のプラスチ
ゾルと架橋剤としてトリメチロールプロパントリアクリ
レートを含むほぼ透明なインキ(インクテック製、ゾル
100メジウム)を用いて、版深120μmの版により
印刷を施し、乾燥させて巻き取った。印様後、電子線硬
化性樹脂塗料を用い、ロールコーティング法により、印
刷面の全面に塗布を行い、電子線を照射して、塗膜厚み
25μmの表面保護層を形成した。得られた化粧材は、
導管部が艶消しである一方、導管部以外の部分が表面が
平滑なために艶があり、導管部の窪んだ感じを有する化
粧材であった。
【0032】(実施例2)電子線硬化性樹脂塗料中に、
球状のα−アルミナ粒子を樹脂分に対し、20%含有す
るものを使用した以外は、実施例1と同様にして化粧材
を得た。得られた化粧材は耐磨耗試験の結果、600回
の連続摩耗に耐えるものであった。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、凹凸のうちの凸部を通
常の模様形成とは別に1本の版銅ローラを追加して印刷
すれば足りるので、印刷機による制約が生じにくい。し
かも、本発明によれば、凸部への透気度の低い模様の形
成のみで凹部と凸部の両方の区域が区画されるので、見
当合わせの困難さが解消される。また、通常の模様およ
び凸部の模様を連続して形成できるので、見当合わせも
比較的容易である。さらに本発明においては、連続した
表面保護層を形成するので、表面の保護機能も十分であ
る。
【0034】また、表面保護層を電離放射線硬化性樹脂
組成物を用いて形成するときは、最外面の物理的、化学
的性能を向上させることができる。なお又、表面保護層
に球状アルミナで代表される高硬度の球状粒子を含有す
る際には、球状粒子の働きにより耐磨耗性が一層向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって得られる化粧材の模式的断面図
である。
【符号の説明】
1 基体 2 導管模様 3 木目模様 4 透気度の高い模様 5 表面保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H113 AA03 AA04 AA06 BA29 BB33 CA05 DA07 FA10 FA16 FA43 FA45 4F100 AA19C AA19H AK01C AK15 AK25 AR00B AT00A AT00C BA03 BA07 BA10A BA10C CA02 DD01 DE04C DE04H DG10 EH46C EH462 EJ082 EJ532 GB08 GB81 HB00B HB01 HB31 JB14C JD02B JK09 JK09C JK12C JK12H

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意の基体上に、透気度が他の部分より
    も低い模様を有し、前記の模様を有する全面に表面保護
    層を有することを特徴とする化粧材。
  2. 【請求項2】 表面保護層が耐摩耗性を向上させる高硬
    度の球状粒子を含有する請求項1の化粧材。
  3. 【請求項3】 高硬度の球状粒子が球状のα−アルミナ
    である請求項2の化粧材。
  4. 【請求項4】 任意の基体上に、透気度が他の部分より
    も低い模様を形成した後、前記の模様を含む全面に表面
    保護層を形成することを特徴とする、模様に同調した凹
    凸感を有する化粧材の製造法。
  5. 【請求項5】 合成樹脂組成物の塗布により表面保護層
    を形成する請求項4の化粧材の製造法。
  6. 【請求項6】 合成樹脂組成物として電離放射線硬化性
    樹脂組成物を用い、塗布後、電離放射線を照射して架橋
    硬化させることにより表面保護層を形成する請求項5の
    化粧材の製造法。
  7. 【請求項7】 合成樹脂組成物中に耐摩耗性を向上させ
    る高硬度の球状粒子を含有することを特徴とする請求項
    5、または請求項6の化粧材の製造法。
  8. 【請求項8】 高硬度の球状粒子が球状のα−アルミナ
    である請求項7の化粧材の製造法。
JP17267698A 1998-06-19 1998-06-19 模様に同調した凹凸感を有する化粧材とその製造法 Expired - Lifetime JP3465103B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17267698A JP3465103B2 (ja) 1998-06-19 1998-06-19 模様に同調した凹凸感を有する化粧材とその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17267698A JP3465103B2 (ja) 1998-06-19 1998-06-19 模様に同調した凹凸感を有する化粧材とその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000006355A true JP2000006355A (ja) 2000-01-11
JP3465103B2 JP3465103B2 (ja) 2003-11-10

Family

ID=15946312

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17267698A Expired - Lifetime JP3465103B2 (ja) 1998-06-19 1998-06-19 模様に同調した凹凸感を有する化粧材とその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3465103B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001356694A (ja) * 2000-06-12 2001-12-26 Dainippon Printing Co Ltd 見本帳
JP2002036484A (ja) * 2000-07-27 2002-02-05 Dainippon Printing Co Ltd 化粧紙及び化粧材
JP2013018231A (ja) * 2011-07-13 2013-01-31 Dic Corp 化粧シート及び化粧板
KR20150116564A (ko) * 2014-04-07 2015-10-16 미래나노텍(주) 패턴 사출용 전사필름 및 그 제조방법
JP2020049702A (ja) * 2018-09-25 2020-04-02 大日本印刷株式会社 化粧材

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001356694A (ja) * 2000-06-12 2001-12-26 Dainippon Printing Co Ltd 見本帳
JP2002036484A (ja) * 2000-07-27 2002-02-05 Dainippon Printing Co Ltd 化粧紙及び化粧材
JP4498559B2 (ja) * 2000-07-27 2010-07-07 大日本印刷株式会社 化粧紙及び化粧材
JP2013018231A (ja) * 2011-07-13 2013-01-31 Dic Corp 化粧シート及び化粧板
KR20150116564A (ko) * 2014-04-07 2015-10-16 미래나노텍(주) 패턴 사출용 전사필름 및 그 제조방법
KR102251458B1 (ko) * 2014-04-07 2021-05-14 미래나노텍(주) 패턴 사출용 전사필름 및 그 제조방법
JP2020049702A (ja) * 2018-09-25 2020-04-02 大日本印刷株式会社 化粧材
JP7225635B2 (ja) 2018-09-25 2023-02-21 大日本印刷株式会社 化粧材

Also Published As

Publication number Publication date
JP3465103B2 (ja) 2003-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4268261B2 (ja) 化粧材およびその製造方法
AU709126B2 (en) Recoatable decorative sheet and recoatable decorative material
RU2731530C2 (ru) Способ изготовления тисненых субстратов с цифровой печатью
JP2001138470A (ja) 耐摩耗性を有する化粧材
WO2019189806A1 (ja) 浮造調木目化粧材
JP4289527B2 (ja) 化粧材
JP4402339B2 (ja) 化粧材
JP4270651B2 (ja) 化粧材
JP2008087157A (ja) 化粧シート
JP5119637B2 (ja) 化粧シート
JP3465103B2 (ja) 模様に同調した凹凸感を有する化粧材とその製造法
JP7279321B2 (ja) 浮造調木目化粧材
MX2014012785A (es) Metodo para producir una lamina decorada y uso de la misma.
JP4467696B2 (ja) 化粧材
JP5028932B2 (ja) 化粧シート
JP4417474B2 (ja) 化粧材
JP4467679B2 (ja) 化粧材
JP4522563B2 (ja) 化粧材
JP4440431B2 (ja) 化粧材
JP4447092B2 (ja) 化粧シートおよび化粧材
JP4108833B2 (ja) 化粧材の製造法
JPH04128041A (ja) 化粧材シート及びその製造方法
JP4289518B2 (ja) 耐摩耗性を有する化粧材
JP5218360B2 (ja) 化粧材の製造方法
JP4289528B2 (ja) 耐摩擦性を有する化粧材およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030630

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080829

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090829

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090829

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100829

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110829

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110829

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120829

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120829

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130829

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term