JP4447092B2 - 化粧シートおよび化粧材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙質シートを基材シートとし、耐熱性や難燃性の優れた化粧シート、および、その化粧シートを任意の基材上に貼った化粧材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建築物の内外装用、船舶や車両の内外装用、もしくは家具や家電の表面貼り用等に種々の化粧シートが使用されている。
化粧シートは、基材シートの素材により、紙系、プラスチック系、金属箔系、およびその他に分類でき、各々の基材シートの性質の違いにより、種々の用途に振り向けられている。
【0003】
基材シートの種類の異なる化粧シートのうち、紙系の基材シートを用いたものは、紙の外観、柔軟性を活かす以外に、紙自体が繊維で構成されていて、しかも空隙が多い構造を有しているため、化粧シートを別の基材に貼る際に、接着剤が化粧シート内に浸透しやすく、接着が容易である利点を有している。
典型的な例が壁紙であり、裏打ち紙にエマルジョン型の接着剤を塗布すると、浸透性がよい上に、多量の接着剤を保持することができ、壁紙に対し、接着剤がよく接着する利点がある。
【0004】
しかし、紙は、本来、耐火性が不十分であるため、壁紙の代表である「ビニル壁紙」においては、普通の紙ではなく、難燃処理した「壁紙裏打ち用難燃紙」を使用し、表面のポリ塩化ビニル樹脂層にも無機質充填剤を添加する等しているものの、燃焼性、発煙性の点で完全なものとは言えない。
【0005】
また壁紙は、一旦、施工すると、それほど激しい外力にさらされるものではないので、表面の耐久性、特に耐摩耗性や耐引っ掻き性よりも、意匠的な外観を重視して設計されていることが多い。
【0006】
紙を化粧シートとする、いわゆる「化粧紙」においても、概ね、接着性の利点は活かされており、壁紙では不足していた表面の耐久性も、樹脂コーティングや、樹脂含浸等により強化されており、使用する樹脂が有する耐久性が付与されている。
例えば、メラミン化粧板等においては、鋼板基材上に積層した複合板として、車両や船舶の内装用に使用することもあり、このための化粧紙は、防火性を考慮して使用されているが、一般的な化粧紙は、家具の表面貼りとして使用することが多かったために、表面の耐久性を向上させることはあっても、耐火性、難燃性について注意が払われることが少なかった。
ところが、不燃もしくは難燃の基板を使用し、化粧板全体としての耐火性、難燃性には問題がなくても、表面や表面近くに火炎や高熱熱源が接触すると、表面の化粧紙の部分に焼け焦げが生じたり、樹脂が溶融して平滑になることにより部分的に艶が出て、しかもそれらが元に戻らないと、著しく外観を損なうものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の紙系基材の化粧シートが耐火性が不十分であった点を解消することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決する手段】
本発明においては、基材シートとして難燃紙を使用することにより、また、表面に透明樹脂層を形成する際に、無機質充填剤か、難燃剤を配合することにより、上記の課題を解決することができた。
【0009】
第1の発明は、ガラス繊維含有用紙、アルミナ繊維含有用紙、セラミック含有用紙のいずれかからなる難燃紙を基材シートとし、前記基材シートに化粧が施されており、かつ最表面を電離放射線硬化性樹脂組成物が架橋硬化した被膜からなる透明樹脂層で被覆され、該透明樹脂層は無機質充填剤または/および難燃剤を含有することにより耐熱性や耐炎性を有する化粧シートが、窯業系素材上に貼り付けられていることを特徴とする化粧材に関するものである。第2の発明は、第1の発明において、前記無機質充填剤または/および難燃剤が、前記透明樹脂層の樹脂分100に対して5〜100(質量比)含有することを特徴とする化粧材に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、それぞれ本発明の化粧シートおよび化粧材の構造を示す断面図である。
【0011】
図1を引用して説明すると、本発明の化粧シート1は、基材シートである難燃紙2上に、着色層3、および模様層4が順に積層され、さらに、最上層に、無機質充填剤5を配合した透明樹脂層6が積層されたものである。
この化粧シート1は、図2に示すように、接着剤7を介して、別の基材8に積層されて化粧材10を構成することができる。
【0012】
化粧シート1の基材シートである難燃紙2としては、パルプを主体とする繊維と難燃剤とを主成分として抄造したものが使用できる。
上記に置いて繊維としては、木材パルプが使用されるが、木材パルプ以外に、ポリエステルやナイロン等の化学繊維を加えたものであってもよい。
難燃剤としては、スルファミン酸グアニジン、リン酸グアニジン、スルファミン酸アンモニウム、縮合リン酸アルキルエステル誘導体、硫酸グアニジン、リン酸アンモニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、ホウ砂、ホウ酸等を水溶液もしくは水分散液の形で使用し、抄造する。
あるいは、難燃剤として、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム等の粉体状の無機質難燃剤を使用してもよい。
【0013】
難燃紙2としては、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム(=アルミナ)、アスベスト、ガラス繊維、セラミック繊維、もしくは無機粉体等と、必要に応じて、合成繊維、バインダー等から抄造した無機質紙、または、この無機質紙に表面塗装を施したものを使用してもよい。
【0014】
さらに難燃紙2としては、通常の紙に、上記した各種の難燃剤の中から選択した難燃剤を含む塗料で塗装したものも使用できる。
以上のような難燃紙2としては、50g/m2〜200g/m2程度のものを使用する事ができる。
難燃紙2の表面は、適宜な方法により接着性を改善しておくとよく、プライマー層を積層してあってもよい。
【0015】
本発明の化粧シートにおいては、難燃紙2の表面に、着色層3および模様層4を有しているか、着色層3もしくは模様層4のいずれかを有することにより、化粧が施されている。これらの他に、表面に凹凸を形成する、表面にパターン状等の変化のある艶による模様を形成する等によって化粧を施してもよい。
【0016】
着色層3は、基材シートである難燃紙2に直接積層され、難燃紙2の表面の色を整えるか、もしくは隠蔽する働きがある。
着色層3は、単独でも化粧を構成する他、模様層4の下層に施して、模様層4の意匠的な外観を向上させることができる。例えば、印刷のハイライト色を着色層3で形成し、その上に、中間から暗色にかけてのパターンで模様層4を形成する方法が、木目模様の印刷において、よく用いられる。
【0017】
模様層4は、化粧シートに装飾性を付与するものであり、用途に合わせて選択した適宜な絵柄を印刷等により形成したものである。
絵柄としては、例えば、天然産の木の板、石材の模様を模したもの、織物や陶芸品等の模様を模したもの、絵画、写真、もしくは抽象的な模様である。
これらの模様は印刷版上に製版され、公知の印刷手法により印刷されて形成される。印刷手法としては、オフセット印刷、グラビア印刷、凸版印刷、フレキソ印刷、もしくはシルクスクリーン印刷等のほか、電子写真、インクジェット法等も利用できる。
【0018】
着色層3、もしくは模様層4を形成するためのインキのベヒクルとしては、セラック、ロジン、ロジン変成マレイン酸樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリアミド樹脂、塩化ゴム、環化ゴム、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合樹脂、塩素化ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等の樹脂を用いて構成することができる。
【0019】
本発明の化粧シート1においては、最上層に透明樹脂層6を積層し、表面の耐久性を向上させることが望ましい。
透明樹脂層6は、熱可塑性樹脂を用いて構成してもよいが、熱硬化性樹脂を使用した方が、耐久性の向上効果があり、好ましい。
熱硬化性樹脂の例としては、ポリウレタン樹脂、もしくはエポキシ樹脂等が好ましく、柔軟性が要望される場合には、ポリウレタン樹脂がより好ましい。
さらに、一段と表面の耐久性を向上させたいときは、電離放射線硬化性樹脂組成物を使用して表面樹脂層6を形成することが好ましい。
【0020】
電離放射線硬化性樹脂組成物としては、分子中に重合性不飽和結合または、エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及び/又はモノマーを適宜に混合したものである。電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち分子を重合又は架橋し得るエネルギー量子を有するものを指し、通常は、紫外線又は電子線を用いる。
【0021】
電離放射線硬化性樹脂組成物中のプレポリマー、オリゴマーの例としては、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレート、カチオン重合型エポキシ化合物が挙げられる。
【0022】
電離放射線硬化性樹脂組成物中のモノマーの例としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジベンジルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル等の不飽和置換の置換アミノアルコールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート等の化合物、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等の多官能性化合物、及び/又は分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えばトリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等が挙げられる。
【0023】
通常、電離放射線硬化性樹脂組成物中のモノマーとしては、以上の化合物を必要に応じて、1種若しくは2種以上を混合して用いるが、電離放射線硬化性樹脂組成物に通常の塗布適性を与えるために、前記のプレポリマー又はオリゴマーを5重量%以上、前記モノマー及び/又はポリチオール化合物を95重量%以下とするのが好ましい。
【0024】
電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させたときのフレキシビリティーが要求されるときは、モノマー量を減らすか、官能基の数が1又は2のアクリレートモノマーを使用するとよい。電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させたときの耐摩耗性、耐熱性、耐溶剤性が要求されるときは、官能基の数が3つ以上のアクリレートモノマーを使う等、電離放射線硬化性樹脂組成物の設計が可能である。
【0025】
ここで、官能基が1のものとして、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヘキシルアクリレート、フェノキシエチルアクリレートが挙げられる。
官能基が2のものとして、エチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートが挙げられる。
官能基が3以上のものとして、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクレリート等が挙げられる。
【0026】
電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化させたときのフレキシビリティーや表面硬度等の物性を調整するため、電離放射線硬化性樹脂組成物に、電離放射線照射では硬化しない樹脂を添加することもできる。具体的な樹脂の例としては次のものがある。ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂である。中でも、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等の添加がフレキシビリティーの向上の点で好ましい。
【0027】
電離放射線硬化性樹脂組成物の塗布後の硬化が紫外線照射により行われるときは、光重合開始剤や光重合促進剤を添加する。光重合開始剤としては、ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合して用いる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いる。光重合開始剤の添加量は、電離放射線硬化性樹脂組成物100重量部に対し、0.1〜10重量部である。
【0028】
透明樹脂層6には、表面の耐熱性や防火性を向上させるため、無機質充填剤、難燃剤のいずれか、または両方を配合することが好ましい。無機質充填剤としては、粉末状のものとして、炭酸カルシウム、タルク、ガラスビーズ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、もしくは珪藻土等、繊維状のものとして、シリカ、クレー、カオリン、硫酸バリウム、酸化チタン、カーボンブラック、金属粉、グラファイト、シラスバルーン、ガラス繊維、チタン酸カリウム、ワラストナイト、アスベスト、もしくは炭素繊維等、フレーク状のものとして、マイカ、もしくはガラス等が使用できる。これらのうちには、難燃剤として挙げられるものもある
【0029】
なお、有機質充填剤も、充填効果を有しているので、透明樹脂層6の表面の耐熱性や防火性を極端に妨げない限り、併用してよい。例えば、粉末状のものとして木粉、もしくはフェノール樹脂粉等があり、繊維状のものとしてセルロース、合成繊維、パルプ、布等である。
【0030】
充填剤もしくは難燃剤のいずれか一方を配合する場合には、透明樹脂層6の樹脂分100に対して、充填剤もしくは難燃剤を5〜100(質量比)程度とすることが好ましく、充填剤および難燃剤の両方を配合する場合には、それらの合計の質量が、透明樹脂層6の樹脂分100に対して、5〜100(質量比)程度となるようにする。
透明樹脂層6の形成は、透明樹脂層6を形成するための組成物中に所定の割合になるよう充填剤または/および難燃剤を混合し、公知の塗布手段により塗布し、乾燥させて固化させることにより行なう。
透明樹脂層6の形成の際に、電離放射線硬化性組成物を使用するときは、電離放射線を照射して架橋硬化させる。
【0031】
本発明の化粧シート1は、最表面に凹凸を有していてもよく、最表面にエンボス版もしくはエンボスロールを適用することにより、凹凸を形成することができる。また、凹凸に、ワイピング塗装を行なって、インキもしくは塗料を凹部に充填してもよい。
【0032】
本発明の化粧シート1は接着剤7を介して、化粧シート1の基材シート2とは別の基材8に貼って、化粧材とすることができる。
基材8としては、通常、化粧材に用いられている素材であれば、いずれも使用可能であり、素材を大別すると、各種の紙類、プラスチックフィルム又はプラスチックシート、金属箔、金属シート、又は金属板、木材などの木質系の板、各種の窯業系素材等の各群に分類される。
【0033】
基材8としては、上記の各群に含まれる素材を単独で使用してもよいが、紙同士の複合体や紙とプラチスチックフィルムの複合体等、これら素材の任意の組合わせによる積層体も利用できる。
基材8は、表面が平滑化もしくは粗面化されていたり、接着性を上げるために下地処理が施されていてもよい。
【0034】
基材8として使用し得る各種の紙類としては、薄葉紙、クラフト紙、チタン紙、予め紙間の強化の目的で樹脂を含侵してある樹脂含浸紙も使用できる。これらの他、リンター紙、板紙、石膏ボード用原紙、又は紙の表面に塩化ビニル樹脂層を設けたビニル壁紙原反等、建材分野で使われることの多い一群の原反が挙げられる。
【0035】
印刷分野、事務分野、もしくは包装等に用いられることの多い、アート紙、コート紙、硫酸紙、グラシン紙、パーチメント紙、パラフィン紙、又は和紙等も使用できる。
【0036】
紙に似た外観と性状を持つ次のような各種繊維の織布や不織布も基材8として利用できる。各種繊維とは即ち、ガラス繊維、石綿繊維、チタン酸カリウム繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、若しくは炭素繊維等の無機質繊維、又はポリエステル繊維、若しくはビニロン繊維などの合成繊維である。
【0037】
プラスチックフィルム又はプラスチックシートとしては、次に例示するような各種の合成樹脂からなるものが挙げられる。各種の合成樹脂とは、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリアクリル酸ブチル樹脂、ナイロン6又はナイロン66等で代表されるポリアミド樹脂、三酢酸セルロース樹脂、セロファン、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、又はポリイミド樹脂等である。
【0038】
金属箔、金属シート、又は金属板としては次に例示するような金属からなるものである。即ち、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼、又は銅等である。しばしばめっき等を施して使用することがある。
【0039】
各種の木質系の板としては、木材の板、合板、パーチクルボード、又はMDFと呼ばれる中密度繊維板等が挙げられる。
【0040】
窯業系素材としては、石膏ボード、珪酸カルシウム板、木片セメント板などの窯業系建材、陶磁器、ガラス、ホウロウ、焼成タイル等が例示される。
【0041】
これらの他、繊維強化プラスチックの板、ペーパーハニカムの両面に鉄板を貼ったもの、2枚のアルミニウム板でポリエチレン樹脂をサンドウィッチしたもの等、各種の素材の複合体も基材8として使用できる。
【0042】
接着剤7としては、接着面である基材8の素材、および化粧シート1の下面の基材シートである難燃紙2の素材を考慮して選択したものを使用する。
【0043】
接着剤7としては、熱可塑性樹脂接着剤として、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール(ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等)、シアノアクリレート、ポリビニルアルキルエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ニトロセルロース、酢酸セルロース、熱可塑性エポキシ、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、もしくはエチレン−アクリル酸エチルコポリマー等からなるもの、または熱硬化性樹脂接着剤としては、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリベンツイミダゾール、もしくはポリベンゾチアゾール等からなるものが使用できる。
【0044】
接着剤7としては、ゴム系のものとして、天然ゴム、再生ゴム、スフチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ポリスルフィドゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、ステレオゴム(合成天然ゴム)、エチレンプロピレンゴム、もしくはブロックコポリマーゴム(SBS,SIS,SEBS等)も使用できる。
【0045】
【実施例】
(実施例1)
基材シートである厚み60μmのガラス繊維含有用紙に2液型ウレタン樹脂系インキを用い、着色ベタ層と模様層を順に印刷した後、ポリビニルブチラール樹脂と2液型ポリウレタン樹脂とからなる組成物を、乾燥時厚みが2μmになるよう塗布してプライマー層を形成した後、下記の組成の電子線硬化性塗料組成物を25g/m2塗布し、塗布面側から加速電圧175KV、照射線量3Mradの電子線を照射して表面の層を架橋硬化させ、化粧シートを得た。
得られた化粧シートをエポキシ系接着剤により、厚み20mmのケイ酸カルシウム板上に、熱プレスを用いて貼り付けた。
【0046】
(電子線硬化性塗料組成物)
・ビスフェノールジアクリレート 60部
・トリメチロールプロパントリアクリレート 20部
・球状アルミナ 20部
・シリコーン 1部
【0047】
(実施例2)
基材シートを、厚み60μmのガラス繊維含有用紙から厚み30μmのアルミナ繊維含有用紙に変えた以外は、実施例1と同様にして化粧シートおよび化粧材を製造した。
【0048】
(実施例3)
基材シートを、厚み60μmのガラス繊維含有用紙から厚み150μmのセラミック含有用紙に変えた以外は、実施例1と同様にして化粧シートおよび化粧材を製造した。
【0049】
参考例4)化粧シートを貼るための基材として、厚み20mmのケイ酸カルシウム板を中密度繊維板(MDF)に変えた以外は、実施例と同様にして化粧シートおよび化粧材を製造した。
【0050】
(比較例1)
電子線硬化性塗料組成物中の球状アルミナを省いた以外は、実施例1と同様にして化粧シートおよび化粧材を製造した。
【0051】
(比較例2)
基材シートを、厚み60μmのガラス繊維含有用紙から,燃処理を施していないアクリルラテックス含浸紙(興人(株)製、GF606)に変更した以外は、実施例1と同様にして化粧シートおよび化粧材を製造した。
【0052】
得られた化粧材の評価は、次のようにして行なった。
(耐熱性)
JIS K6902に定める耐熱性試験によって行なった。一定時間の間、熱せられたアルミニウム製容器を表面に置くものである。
(耐炎性)
化粧材から10cm離れた垂直方向から、ガスバーナーを用いて、30秒間、炎を当て、その後、表面をエタノールで拭いて、炎を当てる前との変化を観察した。
【0053】
【表1】
Figure 0004447092
【0054】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ガラス繊維含有用紙、アルミナ繊維含有用紙、セラミック含有用紙のいずれかからなる難燃紙を化粧紙の基材シートとしているので、防火性や耐熱性が高い化粧材を提供でき、また、透明樹脂層が電離放射線硬化性樹脂組成物を用いて構成されているので、表面の耐久性が優れた化粧材を提供でき、また、透明樹脂層中に無機充填材または/および難燃剤を含有することにより表面の耐火性がより一層向上した化粧材を提供することできる
【図面の簡単な説明】
【図1】化粧シート実施例の断面図である。
【図2】化粧シートを別の化粧材に貼った化粧材の実施例の断面図である。
【符号の説明】
1 化粧シート
2 難燃紙(基材シート)
3 着色層
4 模様層
5 透明樹脂層
6 接着剤
7 基材
10 化粧材

Claims (2)

  1. ガラス繊維含有用紙、アルミナ繊維含有用紙、セラミック含有用紙のいずれかからなる難燃紙を基材シートとし、前記基材シートに化粧が施されており、かつ最表面を電離放射線硬化性樹脂組成物が架橋硬化した被膜からなる透明樹脂層で被覆され、該透明樹脂層は無機質充填剤または/および難燃剤を含有することにより耐熱性や耐炎性を有する化粧シートが、窯業系素材上に貼り付けられていることを特徴とする化粧材
  2. 前記無機質充填剤または/および難燃剤が、前記透明樹脂層の樹脂分100に対して5〜100(質量比)含有することを特徴とする請求項1記載の化粧材。
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