JP2001129367A - スパイラル型気液接触膜モジュール - Google Patents
スパイラル型気液接触膜モジュールInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 接着剤およびパッキング材を用いずに十分な
シール性を確保することができる信頼性の高いスパイラ
ル型気液接触膜モジュールを提供する。 【解決手段】 スパイラル型気液接触膜モジュールは、
筒状シート21を本体部材1cおよびスパイラル型気液
接触膜エレメント2に融着し、入口空間4および出口空
間5と、本体部材1cとスパイラル型気液接触膜エレメ
ント2との間に形成される空間とを分離して液密にシー
ルする。
シール性を確保することができる信頼性の高いスパイラ
ル型気液接触膜モジュールを提供する。 【解決手段】 スパイラル型気液接触膜モジュールは、
筒状シート21を本体部材1cおよびスパイラル型気液
接触膜エレメント2に融着し、入口空間4および出口空
間5と、本体部材1cとスパイラル型気液接触膜エレメ
ント2との間に形成される空間とを分離して液密にシー
ルする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体中への気体の
溶解または液体中からの気体の拡散といった気液接触操
作に用いられるスパイラル型気液接触膜モジュールに関
するものである。
溶解または液体中からの気体の拡散といった気液接触操
作に用いられるスパイラル型気液接触膜モジュールに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、化学工業等の多くの分野におい
て、液体への気体溶解あるいは液体からの気体放散とい
った気液接触操作が行われている。たとえば、気体溶解
として、医薬品分野等における微生物培養液への酸素供
給、電子工業における超純水ラインへのオゾン溶解、水
産業界における養魚への酸素供給、あるいはNOx (窒
素酸化物)やSOx (硫黄酸化物)等の排ガス処理が挙
げられ、また、気体放散としては、純水製造における脱
炭酸処理が挙げられる。
て、液体への気体溶解あるいは液体からの気体放散とい
った気液接触操作が行われている。たとえば、気体溶解
として、医薬品分野等における微生物培養液への酸素供
給、電子工業における超純水ラインへのオゾン溶解、水
産業界における養魚への酸素供給、あるいはNOx (窒
素酸化物)やSOx (硫黄酸化物)等の排ガス処理が挙
げられ、また、気体放散としては、純水製造における脱
炭酸処理が挙げられる。
【0003】上記の気液接触操作に使用される膜モジュ
ールの形態の一つとして、スパイラル型気液接触膜モジ
ュールがある。このスパイラル型気液接触膜モジュール
では、透過性膜および流路材を中心管(有孔中空管)に
スパイラル状に巻回することにより構成されるエレメン
トをハウジング内に収容する構造が一般的である。
ールの形態の一つとして、スパイラル型気液接触膜モジ
ュールがある。このスパイラル型気液接触膜モジュール
では、透過性膜および流路材を中心管(有孔中空管)に
スパイラル状に巻回することにより構成されるエレメン
トをハウジング内に収容する構造が一般的である。
【0004】また、気体溶解の一例として、半導体工業
におけるオゾン水の製造がある。現在、ウェーハの洗浄
には、アンモニア−過酸化水素水混合液、塩酸−過酸化
水素水混合液等の薬液が用いられているが、廃水処理に
かかるコストダウン、環境問題等の観点から、オゾン水
による洗浄が注目されている。ここで、ウェーハの洗浄
に用いられるオゾン水は、10〜40ppmと高濃度な
オゾン水が要求され、濃度コントロールも容易でなけれ
ばならない。また、当然のことながら、パーティクルに
ついても超純水レベルが要求される。
におけるオゾン水の製造がある。現在、ウェーハの洗浄
には、アンモニア−過酸化水素水混合液、塩酸−過酸化
水素水混合液等の薬液が用いられているが、廃水処理に
かかるコストダウン、環境問題等の観点から、オゾン水
による洗浄が注目されている。ここで、ウェーハの洗浄
に用いられるオゾン水は、10〜40ppmと高濃度な
オゾン水が要求され、濃度コントロールも容易でなけれ
ばならない。また、当然のことながら、パーティクルに
ついても超純水レベルが要求される。
【0005】これらの条件を満たすためには、従来から
用いられているいわゆるバブリング法では、高濃度なオ
ゾン水が得られにくい、クリーン度に問題がある、濃度
コントロールが困難である等の課題があり、膜モジュー
ルを使用してオゾンガスを超純水中に溶解させる方法が
近年用いられている。
用いられているいわゆるバブリング法では、高濃度なオ
ゾン水が得られにくい、クリーン度に問題がある、濃度
コントロールが困難である等の課題があり、膜モジュー
ルを使用してオゾンガスを超純水中に溶解させる方法が
近年用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のスパイラル型気
液接触膜モジュールは、ハウジングとその内部に収容さ
れるスパイラル型気液接触膜エレメントとに大別するこ
とができ、ハウジングとスパイラル型気液接触膜エレメ
ントとのシールには、接着剤やOリング等のパッキング
材が通常用いられる。
液接触膜モジュールは、ハウジングとその内部に収容さ
れるスパイラル型気液接触膜エレメントとに大別するこ
とができ、ハウジングとスパイラル型気液接触膜エレメ
ントとのシールには、接着剤やOリング等のパッキング
材が通常用いられる。
【0007】しかしながら、上記のオゾン水の製造の場
合、現在オゾンガスに耐性があるとされているのは、フ
ッ素樹脂のみであるが、フッ素樹脂は接着剤では接着で
きず、また、オゾンガスに耐性のある接着剤も今のとこ
ろ市販されておらず使用することができない。
合、現在オゾンガスに耐性があるとされているのは、フ
ッ素樹脂のみであるが、フッ素樹脂は接着剤では接着で
きず、また、オゾンガスに耐性のある接着剤も今のとこ
ろ市販されておらず使用することができない。
【0008】また、中空糸膜モジュールの場合、中空糸
膜とハウジングとがフッ素樹脂によりポッティング(注
型)されているが、スパイラル型気液接触膜モジュール
の場合、そのエレメントの構造上この手法を用いること
は不可能である。
膜とハウジングとがフッ素樹脂によりポッティング(注
型)されているが、スパイラル型気液接触膜モジュール
の場合、そのエレメントの構造上この手法を用いること
は不可能である。
【0009】また、フッ素ゴムからなるOリングもある
が、長期間の使用により劣化することが確認されてい
る。Oリングが劣化すると、シール性が劣化するばかり
でなく、パーティクルの発生原因にもなっていた。ま
た、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)製のOリングの
場合、オゾンガスに対する耐性があるが、塑性変形を起
こし易く、長期間シールする場合の信頼性が低かった。
が、長期間の使用により劣化することが確認されてい
る。Oリングが劣化すると、シール性が劣化するばかり
でなく、パーティクルの発生原因にもなっていた。ま
た、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)製のOリングの
場合、オゾンガスに対する耐性があるが、塑性変形を起
こし易く、長期間シールする場合の信頼性が低かった。
【0010】本発明の目的は、接着剤およびパッキング
材を用いずに十分なシール性を確保することができる信
頼性の高いスパイラル型気液接触膜モジュールを提供す
ることである。
材を用いずに十分なシール性を確保することができる信
頼性の高いスパイラル型気液接触膜モジュールを提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
に係るスパイラル型気液接触膜モジュールは、透過性膜
と流路材とを重ねて有孔中空管の外周面にスパイラル状
に巻回して形成されたスパイラル型気液接触膜エレメン
トを容器内に液密に納めたスパイラル型気液接触膜モジ
ュールであって、容器がスパイラル型気液接触膜エレメ
ントの外周面に装着される本体部材と本体部材の両端部
に装着される第1および第2のキャップ部材とから構成
され、本体部材の一方の端部を第1の筒状シート部材の
一方の開口端部に融着しスパイラル型気液接触膜エレメ
ントの一方の外周端部を第1の筒状シート部材の他方の
開口端部に融着するとともに、本体部材の他方の端部を
第2の筒状シート部材の一方の開口端部に融着しスパイ
ラル型気液接触膜エレメントの他方の外周端部を第2の
筒状シート部材の他方の開口端部に融着することによ
り、容器内のスパイラル型気液接触膜エレメントの両端
部側に形成される第1の空間と本体部材とスパイラル型
気液接触膜エレメントとの間に形成される第2の空間と
が液密に封止されるものである。
に係るスパイラル型気液接触膜モジュールは、透過性膜
と流路材とを重ねて有孔中空管の外周面にスパイラル状
に巻回して形成されたスパイラル型気液接触膜エレメン
トを容器内に液密に納めたスパイラル型気液接触膜モジ
ュールであって、容器がスパイラル型気液接触膜エレメ
ントの外周面に装着される本体部材と本体部材の両端部
に装着される第1および第2のキャップ部材とから構成
され、本体部材の一方の端部を第1の筒状シート部材の
一方の開口端部に融着しスパイラル型気液接触膜エレメ
ントの一方の外周端部を第1の筒状シート部材の他方の
開口端部に融着するとともに、本体部材の他方の端部を
第2の筒状シート部材の一方の開口端部に融着しスパイ
ラル型気液接触膜エレメントの他方の外周端部を第2の
筒状シート部材の他方の開口端部に融着することによ
り、容器内のスパイラル型気液接触膜エレメントの両端
部側に形成される第1の空間と本体部材とスパイラル型
気液接触膜エレメントとの間に形成される第2の空間と
が液密に封止されるものである。
【0012】本発明に係るスパイラル型気液接触膜モジ
ュールにおいて、透過性膜と流路材とを重ねて有孔中空
管の外周面にスパイラル状に巻回して形成されたスパイ
ラル型気液接触膜エレメントが、スパイラル型気液接触
膜エレメントの外周面に装着される本体部材と本体部材
の両端部に装着される第1および第2のキャップ部材と
から構成される容器内に液密に納められ、第1および第
2の筒状シート部材が本体部材の端部およびスパイラル
型気液接触膜エレメントの外周端部に融着され、容器内
のスパイラル型気液接触膜エレメントの両端部側に形成
される第1の空間と、本体部材とスパイラル型気液接触
膜エレメントとの間に形成される第2の空間とが液密に
封止される。したがって、接着剤およびパッキング材を
用いることなく、第1および第2の筒状シート部材によ
り容器内の第1および第2の空間を十分にシールするこ
とができ、信頼性の高いスパイラル型気液接触膜モジュ
ールを提供することができる。
ュールにおいて、透過性膜と流路材とを重ねて有孔中空
管の外周面にスパイラル状に巻回して形成されたスパイ
ラル型気液接触膜エレメントが、スパイラル型気液接触
膜エレメントの外周面に装着される本体部材と本体部材
の両端部に装着される第1および第2のキャップ部材と
から構成される容器内に液密に納められ、第1および第
2の筒状シート部材が本体部材の端部およびスパイラル
型気液接触膜エレメントの外周端部に融着され、容器内
のスパイラル型気液接触膜エレメントの両端部側に形成
される第1の空間と、本体部材とスパイラル型気液接触
膜エレメントとの間に形成される第2の空間とが液密に
封止される。したがって、接着剤およびパッキング材を
用いることなく、第1および第2の筒状シート部材によ
り容器内の第1および第2の空間を十分にシールするこ
とができ、信頼性の高いスパイラル型気液接触膜モジュ
ールを提供することができる。
【0013】透過性膜は、疎水性多孔質膜であることが
好ましい。この場合、透過性膜が疎水性であるため、溶
剤を含む液体が導入された場合でも、透過性膜の表面が
親水化されることを防止することができるので、液体に
接する透過性膜の表面が疎水性を保持し、気体溶解効率
または脱気効率の低下を防止することができる。また、
透過性膜が多孔質膜であるため、透過性膜の接合部分に
介在する接合剤が多孔質膜内に含浸しやすくなり、透過
性膜の接合強度を高めることができる。
好ましい。この場合、透過性膜が疎水性であるため、溶
剤を含む液体が導入された場合でも、透過性膜の表面が
親水化されることを防止することができるので、液体に
接する透過性膜の表面が疎水性を保持し、気体溶解効率
または脱気効率の低下を防止することができる。また、
透過性膜が多孔質膜であるため、透過性膜の接合部分に
介在する接合剤が多孔質膜内に含浸しやすくなり、透過
性膜の接合強度を高めることができる。
【0014】第1および第2の筒状シート部材、容器お
よび透過性膜がフッ素樹脂からなることが好ましい。こ
の場合、オゾンガスに耐性を有し、オゾン水の製造に好
適に用いることができる。
よび透過性膜がフッ素樹脂からなることが好ましい。こ
の場合、オゾンガスに耐性を有し、オゾン水の製造に好
適に用いることができる。
【0015】第1および第2の筒状シート部材がフィル
ムからなることが好ましい。この場合、余分なスペース
を取ることなく、容器内の第1および第2の空間を十分
にシールすることができる。
ムからなることが好ましい。この場合、余分なスペース
を取ることなく、容器内の第1および第2の空間を十分
にシールすることができる。
【0016】フィルムの厚さが0.01mm以上0.2
mm以下であることが好ましい。0.01mm未満の場
合、取り扱い性が悪く、融着時に筒状シート部材を損傷
するおそれがあり、0.2mmを越える場合、溶融しに
くくなるため、融着時に加える熱量が大きくなり筒状シ
ート部材の材料劣化を招いてシールの信頼性が劣る可能
性があり、また、融着時の作業性も劣るためである。
mm以下であることが好ましい。0.01mm未満の場
合、取り扱い性が悪く、融着時に筒状シート部材を損傷
するおそれがあり、0.2mmを越える場合、溶融しに
くくなるため、融着時に加える熱量が大きくなり筒状シ
ート部材の材料劣化を招いてシールの信頼性が劣る可能
性があり、また、融着時の作業性も劣るためである。
【0017】第1および第2の筒状シート部材が疎水性
多孔質膜からなることが好ましい。この場合、融着時に
相手側の樹脂が疎水性多孔質膜の孔に流れ込むいわゆる
アンカー効果により融着強度を向上することができる。
また、筒状シート部材でも気液接触を行うことができ、
モジュール全体でみると気体溶解性能をより向上させる
ことができる。
多孔質膜からなることが好ましい。この場合、融着時に
相手側の樹脂が疎水性多孔質膜の孔に流れ込むいわゆる
アンカー効果により融着強度を向上することができる。
また、筒状シート部材でも気液接触を行うことができ、
モジュール全体でみると気体溶解性能をより向上させる
ことができる。
【0018】疎水性多孔膜からなる第1および第2の筒
状シート部材の厚さは、0.05mm以上0.5mm以
下であることが好ましい。0.05mm未満の場合、取
り扱い性が悪く、融着時に筒状シート部材を損傷するお
それがあり、0.5mmを越える場合、溶融しにくくな
るため、融着時に加える熱量が大きくなり筒状シート部
材の材料劣化を招いてシールの信頼性が劣る可能性があ
り、また、融着時の作業性も劣るためである。
状シート部材の厚さは、0.05mm以上0.5mm以
下であることが好ましい。0.05mm未満の場合、取
り扱い性が悪く、融着時に筒状シート部材を損傷するお
それがあり、0.5mmを越える場合、溶融しにくくな
るため、融着時に加える熱量が大きくなり筒状シート部
材の材料劣化を招いてシールの信頼性が劣る可能性があ
り、また、融着時の作業性も劣るためである。
【0019】疎水性多孔膜からなる第1および第2の筒
状シート部材が四フッ化エチレン樹脂からなることが好
ましい。この場合、四フッ化エチレン樹脂は溶融しにく
く、融着時に相手側の樹脂が疎水性多孔質膜の孔に流れ
込むいわゆるアンカー効果をより高めることができる。
状シート部材が四フッ化エチレン樹脂からなることが好
ましい。この場合、四フッ化エチレン樹脂は溶融しにく
く、融着時に相手側の樹脂が疎水性多孔質膜の孔に流れ
込むいわゆるアンカー効果をより高めることができる。
【0020】第1および第2の筒状シート部材の融点が
本体部材およびスパイラル型気液接触膜エレメントの融
着部分の融点に略等しいことが好ましい。筒状シート部
材の融点が本体部材の融着部分の融点より高い場合、本
体部材の変形および材料劣化を引き起こすおそれがあ
り、筒状シート部材の融点がスパイラル型気液接触膜エ
レメントの融着部分の融点より高い場合、スパイラル型
気液接触膜エレメントの変形および材料劣化を引き起こ
すおそれがあるとともに、スパイラル型気液接触膜エレ
メント内の透過性膜が過度な熱により損傷を受けたり、
性能劣化を起こすおそれがあるためである。一方、筒状
シート部材の融点が本体部材およびスパイラル型気液接
触膜エレメントの融着部分の融点より低い場合、筒状シ
ート部材の変形および材料劣化を引き起こすおそれがあ
り、また、互いに融着し合わないため、シール強度が低
下するおそれがあるためである。
本体部材およびスパイラル型気液接触膜エレメントの融
着部分の融点に略等しいことが好ましい。筒状シート部
材の融点が本体部材の融着部分の融点より高い場合、本
体部材の変形および材料劣化を引き起こすおそれがあ
り、筒状シート部材の融点がスパイラル型気液接触膜エ
レメントの融着部分の融点より高い場合、スパイラル型
気液接触膜エレメントの変形および材料劣化を引き起こ
すおそれがあるとともに、スパイラル型気液接触膜エレ
メント内の透過性膜が過度な熱により損傷を受けたり、
性能劣化を起こすおそれがあるためである。一方、筒状
シート部材の融点が本体部材およびスパイラル型気液接
触膜エレメントの融着部分の融点より低い場合、筒状シ
ート部材の変形および材料劣化を引き起こすおそれがあ
り、また、互いに融着し合わないため、シール強度が低
下するおそれがあるためである。
【0021】第1および第2の筒状シート部材の引張強
度が200kg/cm2 以上であり、かつ、第1および
第2の筒状シート部材の破断点伸度が200%以上であ
ることが好ましい。この場合、十分な強度を有するた
め、筒状シート部材の取り扱いが容易となり、作業性を
向上することができる。
度が200kg/cm2 以上であり、かつ、第1および
第2の筒状シート部材の破断点伸度が200%以上であ
ることが好ましい。この場合、十分な強度を有するた
め、筒状シート部材の取り扱いが容易となり、作業性を
向上することができる。
【0022】スパイラル型気液接触膜エレメントが連続
または独立した一または複数対の疎水性多孔質膜を内側
に液体側流路材を挟んでかつ外側に気体側流路材を重ね
て有孔中空管の外周面にスパイラル状に巻回されてな
り、疎水性多孔質膜間で液体側流路材により形成される
液体側流路の内周側の側部および外周側の側部が封止さ
れるとともに、疎水性多孔質膜間で気体側流路材により
形成される気体側流路の両端部が封止され、有孔中空管
へ気体が供給され、本体部材に気体排出口が形成され、
液体側流路に連通する液体供給口が第1のキャップ部材
に設けられ、液体側流路に連通する気体溶解液出口が前
記第2のキャップ部材に設けられ、第1の空間のうちの
一方が液体供給口に連通するとともに他方が気体溶解液
出口に連通し、第2の空間が気体排出口に連通すること
が好ましい。
または独立した一または複数対の疎水性多孔質膜を内側
に液体側流路材を挟んでかつ外側に気体側流路材を重ね
て有孔中空管の外周面にスパイラル状に巻回されてな
り、疎水性多孔質膜間で液体側流路材により形成される
液体側流路の内周側の側部および外周側の側部が封止さ
れるとともに、疎水性多孔質膜間で気体側流路材により
形成される気体側流路の両端部が封止され、有孔中空管
へ気体が供給され、本体部材に気体排出口が形成され、
液体側流路に連通する液体供給口が第1のキャップ部材
に設けられ、液体側流路に連通する気体溶解液出口が前
記第2のキャップ部材に設けられ、第1の空間のうちの
一方が液体供給口に連通するとともに他方が気体溶解液
出口に連通し、第2の空間が気体排出口に連通すること
が好ましい。
【0023】この場合、液体は、容器の第1のキャップ
部材の液体供給口から一方の第1の空間内に供給され、
スパイラル型気液接触膜エレメントの疎水性多孔質膜間
に形成された液体側流路を通り他方の第1の空間に流動
し、容器の第2のキャップ部材の気体溶解液出口から外
部に排出される。また、気体は、有孔中空管へ供給さ
れ、スパイラル型気液接触膜エレメントの疎水性多孔質
膜間に形成された気体側流路を通り容器内の第2の空間
に流動し、容器の本体部材に形成された気体排出口から
外部に排出される。このとき、スパイラル型気液接触膜
エレメントの内部において、液体と気体とは疎水性多孔
質膜を介して接触し、目的成分の透過作用が行われる。
したがって、接着剤およびパッキング材を用いることな
く、第1および第2の筒状シート部材により容器内の流
体室となる第1の空間と気体室となる第2の空間とを十
分にシールすることができ、信頼性の高いスパイラル型
気液接触膜モジュールを提供することができる。
部材の液体供給口から一方の第1の空間内に供給され、
スパイラル型気液接触膜エレメントの疎水性多孔質膜間
に形成された液体側流路を通り他方の第1の空間に流動
し、容器の第2のキャップ部材の気体溶解液出口から外
部に排出される。また、気体は、有孔中空管へ供給さ
れ、スパイラル型気液接触膜エレメントの疎水性多孔質
膜間に形成された気体側流路を通り容器内の第2の空間
に流動し、容器の本体部材に形成された気体排出口から
外部に排出される。このとき、スパイラル型気液接触膜
エレメントの内部において、液体と気体とは疎水性多孔
質膜を介して接触し、目的成分の透過作用が行われる。
したがって、接着剤およびパッキング材を用いることな
く、第1および第2の筒状シート部材により容器内の流
体室となる第1の空間と気体室となる第2の空間とを十
分にシールすることができ、信頼性の高いスパイラル型
気液接触膜モジュールを提供することができる。
【0024】第1の筒状シート部材の外周部に第1の環
状押さえ部材が装着され、第2の筒状シート部材の外周
部に第2の環状押さえ部材が装着されてもよい。
状押さえ部材が装着され、第2の筒状シート部材の外周
部に第2の環状押さえ部材が装着されてもよい。
【0025】本体部材とスパイラル型気液接触膜エレメ
ントとの間に形成される第2の空間内の圧力が容器内の
スパイラル型気液接触膜エレメントの両端部側に形成さ
れる第1の空間内の圧力よりも高くなった場合に、第1
の筒状シート部材および第2の筒状シート部材が外側に
膨らむ方向に力が作用する。このような場合に、第1の
筒状シート部材の外周部に装着された第1の環状押さえ
部材および第2の筒状シート部材の外周部に装着された
第2の環状押さえ部材により第1の筒状シート部材およ
び第2の筒状シート部材の膨らみが阻止される。それに
より、第1および第2の筒状シート部材が、本体部材と
の融着部またはスパイラル型気液接触膜エレメントとの
融着部から破損することが防止される。その結果、信頼
性がさらに向上する。
ントとの間に形成される第2の空間内の圧力が容器内の
スパイラル型気液接触膜エレメントの両端部側に形成さ
れる第1の空間内の圧力よりも高くなった場合に、第1
の筒状シート部材および第2の筒状シート部材が外側に
膨らむ方向に力が作用する。このような場合に、第1の
筒状シート部材の外周部に装着された第1の環状押さえ
部材および第2の筒状シート部材の外周部に装着された
第2の環状押さえ部材により第1の筒状シート部材およ
び第2の筒状シート部材の膨らみが阻止される。それに
より、第1および第2の筒状シート部材が、本体部材と
の融着部またはスパイラル型気液接触膜エレメントとの
融着部から破損することが防止される。その結果、信頼
性がさらに向上する。
【0026】第1および第2の環状押さえ部材がフッ素
樹脂からなることが好ましい。この場合、オゾンガスに
耐性を有し、オゾン水の製造に好適に用いることができ
る。
樹脂からなることが好ましい。この場合、オゾンガスに
耐性を有し、オゾン水の製造に好適に用いることができ
る。
【0027】第1および第2の環状押さえ部材は、切削
加工または成型加工により形成されてもよい。また、第
2の空間内の圧力が第1の空間内の圧力よりも高くなる
現象が発生する頻度および第2の空間内の圧力が第1の
空間内の圧力よりも高くなった場合の圧力差によって
は、第1および第2の環状押さえ部材がテープを第1お
よび第2の筒状シート部材の外周部に巻き付けることに
より形成されてもよい。
加工または成型加工により形成されてもよい。また、第
2の空間内の圧力が第1の空間内の圧力よりも高くなる
現象が発生する頻度および第2の空間内の圧力が第1の
空間内の圧力よりも高くなった場合の圧力差によって
は、第1および第2の環状押さえ部材がテープを第1お
よび第2の筒状シート部材の外周部に巻き付けることに
より形成されてもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る一実施の形態
のスパイラル型気液接触膜モジュールについて説明す
る。また、以下においては、オゾン水を生成する場合を
例にあげて説明する。
のスパイラル型気液接触膜モジュールについて説明す
る。また、以下においては、オゾン水を生成する場合を
例にあげて説明する。
【0029】図1は、本発明による一実施の形態のスパ
イラル型気液接触膜モジュールの軸方向の断面図であ
る。
イラル型気液接触膜モジュールの軸方向の断面図であ
る。
【0030】図1に示すスパイラル型気液接触膜モジュ
ールは、円筒形のハウジング1およびハウジング1の内
部に挿入されたスパイラル型気液接触膜エレメント2を
備える。
ールは、円筒形のハウジング1およびハウジング1の内
部に挿入されたスパイラル型気液接触膜エレメント2を
備える。
【0031】ハウジング1は、円筒状の本体部材1c
と、入口側キャップ部材1aおよび出口側キャップ部材
1bとから構成される。スパイラル型気液接触膜エレメ
ント2の外周部に本体部材1cが装着され、さらに本体
部材1cの両端部にそれぞれ入口側キャップ部材1aお
よび出口側キャップ部材1bが装着される。スパイラル
型気液接触膜エレメント2と本体部材1cとの間が筒状
シート21により液密にシールされる。また、本体部材
1cと入口側キャップ部材1aとの間および本体部材1
cと出口側キャップ部材1bとの間は溶接棒により溶接
され液密にシールされる。
と、入口側キャップ部材1aおよび出口側キャップ部材
1bとから構成される。スパイラル型気液接触膜エレメ
ント2の外周部に本体部材1cが装着され、さらに本体
部材1cの両端部にそれぞれ入口側キャップ部材1aお
よび出口側キャップ部材1bが装着される。スパイラル
型気液接触膜エレメント2と本体部材1cとの間が筒状
シート21により液密にシールされる。また、本体部材
1cと入口側キャップ部材1aとの間および本体部材1
cと出口側キャップ部材1bとの間は溶接棒により溶接
され液密にシールされる。
【0032】本体部材1cの一方の端部が一方の筒状シ
ート21の一方の開口端部に融着され、スパイラル型気
液接触膜エレメント2の一方の外周端部が筒状シート2
1の他方の開口端部に融着されるとともに、本体部材1
cの他方の端部が他方の筒状シート21の一方の開口端
部に融着され、スパイラル型気液接触膜エレメント2の
他方の外周端部がこの筒状シート21の他方の開口端部
に融着されている。
ート21の一方の開口端部に融着され、スパイラル型気
液接触膜エレメント2の一方の外周端部が筒状シート2
1の他方の開口端部に融着されるとともに、本体部材1
cの他方の端部が他方の筒状シート21の一方の開口端
部に融着され、スパイラル型気液接触膜エレメント2の
他方の外周端部がこの筒状シート21の他方の開口端部
に融着されている。
【0033】本体部材1cには、気体排出口13が設け
られている。気体排出口13がスパイラル型気液接触膜
モジュールの底部に位置するように、スパイラル型気液
接触膜モジュールは横向きに設置される。入口側キャッ
プ部材1aの円筒側部に液体供給口11が設けられ、出
口側キャップ部材1bの円筒底部に気体溶解液出口12
が設けられている。
られている。気体排出口13がスパイラル型気液接触膜
モジュールの底部に位置するように、スパイラル型気液
接触膜モジュールは横向きに設置される。入口側キャッ
プ部材1aの円筒側部に液体供給口11が設けられ、出
口側キャップ部材1bの円筒底部に気体溶解液出口12
が設けられている。
【0034】有孔中空管からなる気体供給管3の一方の
端部は、三段円筒形状を有する。直径の最も小さい一段
目の円筒部には雄ねじが形成され、二段目の円筒部が入
口側キャップ部材1aの円筒底部に設けられた孔に挿入
され、直径の最も大きい三段目の円筒部の頭部が入口側
キャップ部材1aの円筒底部に当接し、気体供給管3が
入口側キャップ部材1aに対して位置決めされている。
端部は、三段円筒形状を有する。直径の最も小さい一段
目の円筒部には雄ねじが形成され、二段目の円筒部が入
口側キャップ部材1aの円筒底部に設けられた孔に挿入
され、直径の最も大きい三段目の円筒部の頭部が入口側
キャップ部材1aの円筒底部に当接し、気体供給管3が
入口側キャップ部材1aに対して位置決めされている。
【0035】上記のように、気体供給管3の一方の端部
が入口側キャップ部材1a外へ延出し、気体供給口14
を形成している。なお、気体供給管3の一方の端部の形
状は、この例に特に限定されず、雌ねじ形状、チューブ
形状、継手形状等の他の形状であってもよい。また、入
口側キャップ部材1aに気体供給口を設け、この気体供
給口と気体供給管とを連結してもよい。
が入口側キャップ部材1a外へ延出し、気体供給口14
を形成している。なお、気体供給管3の一方の端部の形
状は、この例に特に限定されず、雌ねじ形状、チューブ
形状、継手形状等の他の形状であってもよい。また、入
口側キャップ部材1aに気体供給口を設け、この気体供
給口と気体供給管とを連結してもよい。
【0036】気体供給管3と入口側キャップ部材1aと
は、溶接棒6により溶接され、液密にシールされてい
る。なお、入口側キャップ部材1aがPFA、newP
FA(パーフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(パーフ
ルオロエチレンプロピレン樹脂)等のように熱融着可能
な樹脂の場合、溶接棒6を用いずに、入口側キャップ部
材1aを熱融着してシールしてもよい。また、Oリング
等のパッキング材を用いて、気体供給管3と入口側キャ
ップ部材1aとの間をシールしてもよい。
は、溶接棒6により溶接され、液密にシールされてい
る。なお、入口側キャップ部材1aがPFA、newP
FA(パーフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(パーフ
ルオロエチレンプロピレン樹脂)等のように熱融着可能
な樹脂の場合、溶接棒6を用いずに、入口側キャップ部
材1aを熱融着してシールしてもよい。また、Oリング
等のパッキング材を用いて、気体供給管3と入口側キャ
ップ部材1aとの間をシールしてもよい。
【0037】図2は、図1に示すスパイラル型気液接触
膜モジュールのスパイラル型気液接触膜エレメント2の
一部切欠き斜視図である。
膜モジュールのスパイラル型気液接触膜エレメント2の
一部切欠き斜視図である。
【0038】図2において、スパイラル型気液接触膜エ
レメント2は、液体側流路材33の両面に疎水性多孔質
膜34を重ね合わせ、さらに疎水性多孔質膜34の他方
の面に気体側流路材35を重ね合わせ、それらを気体供
給管3の周りに巻回することにより構成されている。
レメント2は、液体側流路材33の両面に疎水性多孔質
膜34を重ね合わせ、さらに疎水性多孔質膜34の他方
の面に気体側流路材35を重ね合わせ、それらを気体供
給管3の周りに巻回することにより構成されている。
【0039】図3は、図1に示すスパイラル型気液接触
膜モジュールのA−A線部分拡大断面図である。
膜モジュールのA−A線部分拡大断面図である。
【0040】図3に示すように、スパイラル型気液接触
膜エレメント2において、液体側流路材33を挟んだ疎
水性多孔質膜34間のスパイラル状の空間が液体側流路
39を構成する。スパイラル状の液体側流路39の内周
側の側部(気体供給管3に平行な辺)および外周側の側
部が、液体側流路材33を挟む疎水性多孔質膜34同士
を融着することにより封止されている。これにより、液
体側流路39の内周側の側部および外周側の側部にそれ
ぞれ内周側封止部39aおよび外周側封止部39bが形
成される。一方、気体側流路材35を挟んだ疎水性多孔
質膜34間のスパイラル状の空間が気体側流路38を構
成する。
膜エレメント2において、液体側流路材33を挟んだ疎
水性多孔質膜34間のスパイラル状の空間が液体側流路
39を構成する。スパイラル状の液体側流路39の内周
側の側部(気体供給管3に平行な辺)および外周側の側
部が、液体側流路材33を挟む疎水性多孔質膜34同士
を融着することにより封止されている。これにより、液
体側流路39の内周側の側部および外周側の側部にそれ
ぞれ内周側封止部39aおよび外周側封止部39bが形
成される。一方、気体側流路材35を挟んだ疎水性多孔
質膜34間のスパイラル状の空間が気体側流路38を構
成する。
【0041】図4は、図1に示すB部の拡大断面図であ
る。図2および図4に示すように、液体側流路39は、
純水PWおよびオゾン水OWがスパイラル型気液接触膜
エレメント2の軸方向に流動可能な空間になる。また、
液体側流路39の軸方向の両端部は開放されているた
め、スパイラル型気液接触膜エレメント2の一方の端面
から純水PWが流入するとともに、他方の端面からオゾ
ン水OWが流出することができる。
る。図2および図4に示すように、液体側流路39は、
純水PWおよびオゾン水OWがスパイラル型気液接触膜
エレメント2の軸方向に流動可能な空間になる。また、
液体側流路39の軸方向の両端部は開放されているた
め、スパイラル型気液接触膜エレメント2の一方の端面
から純水PWが流入するとともに、他方の端面からオゾ
ン水OWが流出することができる。
【0042】一方、スパイラル状の気体側流路38の軸
方向の両端部は、樹脂材37により封止されている。こ
れにより、気体側流路38を封止する封止部2b,2c
がスパイラル型気液接触膜エレメント2の両端部に形成
される。したがって、気体側流路38への純水PWの流
入が防止されるとともに、気体側流路38は、オゾンガ
スOGがスパイラル型気液接触膜エレメント2のスパイ
ラル方向に流動可能な空間となる。
方向の両端部は、樹脂材37により封止されている。こ
れにより、気体側流路38を封止する封止部2b,2c
がスパイラル型気液接触膜エレメント2の両端部に形成
される。したがって、気体側流路38への純水PWの流
入が防止されるとともに、気体側流路38は、オゾンガ
スOGがスパイラル型気液接触膜エレメント2のスパイ
ラル方向に流動可能な空間となる。
【0043】上記の構成により、スパイラル型気液接触
膜エレメント2の気液接触部2aにおいて、気体側流路
38と液体側流路39とは、疎水性多孔質膜34、外周
側封止部39a、内周側封止部39bおよび封止部2
b,2cによって分離された構成となる。
膜エレメント2の気液接触部2aにおいて、気体側流路
38と液体側流路39とは、疎水性多孔質膜34、外周
側封止部39a、内周側封止部39bおよび封止部2
b,2cによって分離された構成となる。
【0044】また、図4に示すように、本体部材1c
は、環状突出部1dを有し、環状突出部1dの外周面に
筒状シート21の開口端部23の内周面が融着され、ス
パイラル型気液接触膜エレメント2の最外周に位置する
疎水性多孔質膜34の外周面に筒状シート21の開口端
部22の内周面が融着される。これにより、スパイラル
型気液接触膜エレメント2の外周面と本体部材1cの内
周面との間に形成された円筒形空間38aは、筒状シー
ト21により液密にシールされる。
は、環状突出部1dを有し、環状突出部1dの外周面に
筒状シート21の開口端部23の内周面が融着され、ス
パイラル型気液接触膜エレメント2の最外周に位置する
疎水性多孔質膜34の外周面に筒状シート21の開口端
部22の内周面が融着される。これにより、スパイラル
型気液接触膜エレメント2の外周面と本体部材1cの内
周面との間に形成された円筒形空間38aは、筒状シー
ト21により液密にシールされる。
【0045】なお、本体部材1c、筒状シート21およ
び疎水性多孔質膜34が四フッ化エチレン樹脂(PTF
E)の場合、四フッ化エチレン樹脂が融解しにくいた
め、本体部材1cおよび疎水性多孔質膜34と筒状シー
ト21との間に、パーフルオロアルコキシ樹脂製フィル
ムを挟み融着してもよい。
び疎水性多孔質膜34が四フッ化エチレン樹脂(PTF
E)の場合、四フッ化エチレン樹脂が融解しにくいた
め、本体部材1cおよび疎水性多孔質膜34と筒状シー
ト21との間に、パーフルオロアルコキシ樹脂製フィル
ムを挟み融着してもよい。
【0046】図5は、図1に示す筒状シート21の一例
を示す斜視図である。図5に示すように、筒状シート2
1は、尖頭円錐台形状を有し、小さい開口端部22がス
パイラル型気液接触膜エレメント2の外周に融着され、
大きい開口端部23が本体部材1cの端部に融着され
る。
を示す斜視図である。図5に示すように、筒状シート2
1は、尖頭円錐台形状を有し、小さい開口端部22がス
パイラル型気液接触膜エレメント2の外周に融着され、
大きい開口端部23が本体部材1cの端部に融着され
る。
【0047】筒状シート21としては、フィルムを用い
ることが好ましく、たとえば、疎水性フィルムを用いる
ことができる。この場合、余分なスペースを取ることな
く、円筒形空間38aを十分にシールすることができ
る。
ることが好ましく、たとえば、疎水性フィルムを用いる
ことができる。この場合、余分なスペースを取ることな
く、円筒形空間38aを十分にシールすることができ
る。
【0048】また、筒状シート21がフィルムの場合、
筒状シート21の厚さが0.01mm以上0.2mm以
下であることが好ましい。0.01mm未満の場合、取
り扱い性が悪く、融着時に筒状シート21を損傷するお
それがあり、0.2mmを越える場合、溶融しにくくな
るため、融着時に加える熱量が大きくなり筒状シート2
1の材料劣化を招いてシールの信頼性が劣る可能性があ
り、また、融着時の作業性も劣るためである。
筒状シート21の厚さが0.01mm以上0.2mm以
下であることが好ましい。0.01mm未満の場合、取
り扱い性が悪く、融着時に筒状シート21を損傷するお
それがあり、0.2mmを越える場合、溶融しにくくな
るため、融着時に加える熱量が大きくなり筒状シート2
1の材料劣化を招いてシールの信頼性が劣る可能性があ
り、また、融着時の作業性も劣るためである。
【0049】また、筒状シート21は、疎水性多孔質膜
からなることが好ましい。この場合、融着時に相手側の
樹脂が疎水性多孔質膜の孔に流れ込むいわゆるアンカー
効果により融着強度を向上することができる。また、筒
状シート21でも気液接触を行うことができ、モジュー
ル全体でみると気体溶解性能をより向上させることがで
きる。なお、この場合の疎水性多孔質膜の孔径は、特に
限定されない。
からなることが好ましい。この場合、融着時に相手側の
樹脂が疎水性多孔質膜の孔に流れ込むいわゆるアンカー
効果により融着強度を向上することができる。また、筒
状シート21でも気液接触を行うことができ、モジュー
ル全体でみると気体溶解性能をより向上させることがで
きる。なお、この場合の疎水性多孔質膜の孔径は、特に
限定されない。
【0050】また、筒状シート21が疎水性多孔質膜の
場合、筒状シート21の厚さは、0.05mm以上0.
5mm以下であることが好ましい。0.05mm未満の
場合、取り扱い性が悪く、融着時に筒状シート21を損
傷するおそれがあり、0.5mmを越える場合、溶融し
にくくなるため、融着時に加える熱量が大きくなり筒状
シート21の材料劣化を招いてシールの信頼性が劣る可
能性があり、また、融着時の作業性も劣るためである。
場合、筒状シート21の厚さは、0.05mm以上0.
5mm以下であることが好ましい。0.05mm未満の
場合、取り扱い性が悪く、融着時に筒状シート21を損
傷するおそれがあり、0.5mmを越える場合、溶融し
にくくなるため、融着時に加える熱量が大きくなり筒状
シート21の材料劣化を招いてシールの信頼性が劣る可
能性があり、また、融着時の作業性も劣るためである。
【0051】また、筒状シート21が疎水性多孔質膜の
場合、筒状シート21は、四フッ化エチレン樹脂からな
ることが好ましい。四フッ化エチレン樹脂は溶融しにく
く、融着時に相手側の樹脂が疎水性多孔質膜の孔に流れ
込むいわゆるアンカー効果をより高めることができるた
めである。
場合、筒状シート21は、四フッ化エチレン樹脂からな
ることが好ましい。四フッ化エチレン樹脂は溶融しにく
く、融着時に相手側の樹脂が疎水性多孔質膜の孔に流れ
込むいわゆるアンカー効果をより高めることができるた
めである。
【0052】また、筒状シート21の融点は、本体部材
1cおよびスパイラル型気液接触膜エレメント2の融着
部分の融点に略等しいことが好ましい。筒状シート21
の融点が本体部材1cの融着部分の融点より明らかに高
い場合、本体部材1cの変形および材料劣化を引き起こ
すおそれが非常に大きい。また、筒状シート21の融点
がスパイラル型気液接触膜エレメント2の融着部分の融
点より明らかに高い場合、スパイラル型気液接触膜エレ
メント2の変形および材料劣化だけでなく、疎水性多孔
質膜34が過度な熱により損傷を受けたり、性能劣化を
起こすおそれがある。たとえば、本体部材1cおよびス
パイラル型気液接触膜エレメント2の材質がポリプロピ
レンやポリエチレンで、筒状シート21の材質がフッ素
樹脂の場合がこれに該当する。一方、筒状シート21の
融点が本体部材1cおよびスパイラル型気液接触膜エレ
メント2の融着部分の融点より低い場合、筒状シート2
1の変形および材料劣化を引き起こすおそれがあり、ま
た、互いに融着し合わないため、シール強度が低下する
おそれがある。
1cおよびスパイラル型気液接触膜エレメント2の融着
部分の融点に略等しいことが好ましい。筒状シート21
の融点が本体部材1cの融着部分の融点より明らかに高
い場合、本体部材1cの変形および材料劣化を引き起こ
すおそれが非常に大きい。また、筒状シート21の融点
がスパイラル型気液接触膜エレメント2の融着部分の融
点より明らかに高い場合、スパイラル型気液接触膜エレ
メント2の変形および材料劣化だけでなく、疎水性多孔
質膜34が過度な熱により損傷を受けたり、性能劣化を
起こすおそれがある。たとえば、本体部材1cおよびス
パイラル型気液接触膜エレメント2の材質がポリプロピ
レンやポリエチレンで、筒状シート21の材質がフッ素
樹脂の場合がこれに該当する。一方、筒状シート21の
融点が本体部材1cおよびスパイラル型気液接触膜エレ
メント2の融着部分の融点より低い場合、筒状シート2
1の変形および材料劣化を引き起こすおそれがあり、ま
た、互いに融着し合わないため、シール強度が低下する
おそれがある。
【0053】また、筒状シート21は、引張試験による
引張強度が200kg/cm2 以上であり、かつ、引張
試験による破断点伸度が200%以上であることが好ま
しい。十分な強度を有するため、筒状シート21の取り
扱いが容易となり、作業性を向上することができる。
引張強度が200kg/cm2 以上であり、かつ、引張
試験による破断点伸度が200%以上であることが好ま
しい。十分な強度を有するため、筒状シート21の取り
扱いが容易となり、作業性を向上することができる。
【0054】入口側キャップ部材1a、出口側キャップ
部材1b、本体部材1c、気体供給管3、筒状シート2
1および疎水性多孔質膜34等の材質としては、フッ素
樹脂であることが好ましく、四フッ化エチレン樹脂また
はパーフルオロアルコキシ樹脂であることがより好まし
く、用途および使用条件等によりビニリデンフルオライ
ド樹脂(PVDF)またはパーフルオロエチレンプロピ
レン樹脂を用いることもできる。この場合、有機物を強
力に分解するオゾンガスに耐性があり、本実施の形態の
ように、オゾンガスを純水に溶解させて高濃度オゾン水
を製造する用途に好適に用いることができる。
部材1b、本体部材1c、気体供給管3、筒状シート2
1および疎水性多孔質膜34等の材質としては、フッ素
樹脂であることが好ましく、四フッ化エチレン樹脂また
はパーフルオロアルコキシ樹脂であることがより好まし
く、用途および使用条件等によりビニリデンフルオライ
ド樹脂(PVDF)またはパーフルオロエチレンプロピ
レン樹脂を用いることもできる。この場合、有機物を強
力に分解するオゾンガスに耐性があり、本実施の形態の
ように、オゾンガスを純水に溶解させて高濃度オゾン水
を製造する用途に好適に用いることができる。
【0055】なお、本実施の形態では、一例として、入
口側キャップ部材1a、出口側キャップ部材1b、本体
部材1c、筒状シート21および疎水性多孔質膜34の
材質として四フッ化エチレン樹脂を用い、気体供給管
3、液体側流路材33および気体側流路材35の材質と
してパーフルオロアルコキシ樹脂を用いている。
口側キャップ部材1a、出口側キャップ部材1b、本体
部材1c、筒状シート21および疎水性多孔質膜34の
材質として四フッ化エチレン樹脂を用い、気体供給管
3、液体側流路材33および気体側流路材35の材質と
してパーフルオロアルコキシ樹脂を用いている。
【0056】また、入口側キャップ部材1a、出口側キ
ャップ部材1b、本体部材1c、気体供給管3、筒状シ
ート21および疎水性多孔質膜34等の材質は、使用す
る気体および液体の種類および使用条件等により適宜決
定されるものであり、他の用途の場合、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリスルホン等を用いることもでき
る。
ャップ部材1b、本体部材1c、気体供給管3、筒状シ
ート21および疎水性多孔質膜34等の材質は、使用す
る気体および液体の種類および使用条件等により適宜決
定されるものであり、他の用途の場合、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリスルホン等を用いることもでき
る。
【0057】次に、上記のように構成されたスパイラル
型気液接触膜モジュールの運転時の状態について説明す
る。
型気液接触膜モジュールの運転時の状態について説明す
る。
【0058】まず、図1に示すように、スパイラル型気
液接触膜モジュールの運転時には、純水PWが液体供給
口11を通り、ハウジング1の入口側キャップ部材1a
とスパイラル型気液接触膜エレメント2の端面とで構成
された入口空間4に流入する。一方、オゾンガスOG
は、気体供給管3の気体供給口14からスパイラル型気
液接触膜エレメント2の内部に供給される。
液接触膜モジュールの運転時には、純水PWが液体供給
口11を通り、ハウジング1の入口側キャップ部材1a
とスパイラル型気液接触膜エレメント2の端面とで構成
された入口空間4に流入する。一方、オゾンガスOG
は、気体供給管3の気体供給口14からスパイラル型気
液接触膜エレメント2の内部に供給される。
【0059】次に、図3および図4に示すように、純水
PWは、液体側流路39内を液体側流路材33に沿って
軸方向に流れる。一方、オゾンガスOGは、気体供給管
3の側面の供給孔3aから気体側流路38内に入る。オ
ゾンガスOGは、気体側流路材35に沿って気体供給管
3に直交する方向にスパイラル状に流動し、気体側流路
材35の外周部の側部から円筒形空間38aに排出され
た後、気体排出口13から外部へ排出される。
PWは、液体側流路39内を液体側流路材33に沿って
軸方向に流れる。一方、オゾンガスOGは、気体供給管
3の側面の供給孔3aから気体側流路38内に入る。オ
ゾンガスOGは、気体側流路材35に沿って気体供給管
3に直交する方向にスパイラル状に流動し、気体側流路
材35の外周部の側部から円筒形空間38aに排出され
た後、気体排出口13から外部へ排出される。
【0060】このとき、スパイラル型気液接触膜エレメ
ント2の気液接触部2aでは、気体供給管3にほぼ直交
する方向にスパイラル状に流動するオゾンガスOGと、
気体供給管3に平行に流動する純水PWとが疎水性多孔
質膜34を介して接触する。これにより、オゾンガスO
Gが疎水性多孔質膜34を透過して純水PW中に溶解
し、オゾン水OWが生成される。
ント2の気液接触部2aでは、気体供給管3にほぼ直交
する方向にスパイラル状に流動するオゾンガスOGと、
気体供給管3に平行に流動する純水PWとが疎水性多孔
質膜34を介して接触する。これにより、オゾンガスO
Gが疎水性多孔質膜34を透過して純水PW中に溶解
し、オゾン水OWが生成される。
【0061】次に、スパイラル型気液接触膜エレメント
2の端面から流出したオゾン水OWは、図1に示すよう
に、出口側キャップ部材1bとスパイラル型気液接触膜
エレメント2の端面とで構成された出口空間5を通り、
気体溶解液出口12から外部へ排出される。
2の端面から流出したオゾン水OWは、図1に示すよう
に、出口側キャップ部材1bとスパイラル型気液接触膜
エレメント2の端面とで構成された出口空間5を通り、
気体溶解液出口12から外部へ排出される。
【0062】また、図3に示すように、スパイラル型気
液接触膜エレメント2の液体側流路39で発生した水蒸
気は、疎水性多孔質膜34を透過し、気体側流路38に
おいて凝縮し、凝縮水CWとなる。凝縮水CWは、オゾ
ンガスOGとともに気体側流路38をスパイラル状に流
動し、気体側流路材35の外周部の側部から円筒形空間
38aに排出された後、気体排出口13から外部へ排出
される。
液接触膜エレメント2の液体側流路39で発生した水蒸
気は、疎水性多孔質膜34を透過し、気体側流路38に
おいて凝縮し、凝縮水CWとなる。凝縮水CWは、オゾ
ンガスOGとともに気体側流路38をスパイラル状に流
動し、気体側流路材35の外周部の側部から円筒形空間
38aに排出された後、気体排出口13から外部へ排出
される。
【0063】上記のように、本実施の形態では、筒状シ
ート21を本体部材1cおよびスパイラル型気液接触膜
エレメント2に融着することにより、ハウジング1内の
スパイラル型気液接触膜エレメント2の両端部側に形成
される入口空間4および出口空間5と、本体部材1cと
スパイラル型気液接触膜エレメント2との間に形成され
る円筒形空間38aとを分離して液密にシールすること
ができ、スパイラル型気液接触膜エレメント2と本体部
材1cとの間が液密にシールされる。したがって、接着
剤およびパッキング材を用いることなく、ハウジング1
内の液体室となる入口空間4および出口空間5と気体室
となる円筒形空間38aとを分離して十分にシールする
ことができ、スパイラル型気液接触膜モジュールの信頼
性を向上することができる。
ート21を本体部材1cおよびスパイラル型気液接触膜
エレメント2に融着することにより、ハウジング1内の
スパイラル型気液接触膜エレメント2の両端部側に形成
される入口空間4および出口空間5と、本体部材1cと
スパイラル型気液接触膜エレメント2との間に形成され
る円筒形空間38aとを分離して液密にシールすること
ができ、スパイラル型気液接触膜エレメント2と本体部
材1cとの間が液密にシールされる。したがって、接着
剤およびパッキング材を用いることなく、ハウジング1
内の液体室となる入口空間4および出口空間5と気体室
となる円筒形空間38aとを分離して十分にシールする
ことができ、スパイラル型気液接触膜モジュールの信頼
性を向上することができる。
【0064】図6は、本発明による他の実施の形態のス
パイラル型気液接触膜モジュールの軸方向の断面図であ
る。また、図7は図6に示すC部の拡大断面図である。
パイラル型気液接触膜モジュールの軸方向の断面図であ
る。また、図7は図6に示すC部の拡大断面図である。
【0065】図6および図7に示すように、図1のスパ
イラル型気液接触膜モジュールと同様に、スパイラル型
気液接触膜エレメント2の外周面の両端部に筒状シート
21が設けられている。本体部1cの一方の端部が一方
の筒状シート21の一方の開口端部に融着され、スパイ
ラル型気液接触膜エレメント2の一方の外周端部が筒状
シート21の他方の開口端部に融着されるとともに、本
体部1cの他方の端部が他方の筒状シート21の一方の
開口端部に融着され、スパイラル型気液接触膜エレメン
ト2の他方の外周端部がこの筒状シート21の他方の開
口端部に融着されている。
イラル型気液接触膜モジュールと同様に、スパイラル型
気液接触膜エレメント2の外周面の両端部に筒状シート
21が設けられている。本体部1cの一方の端部が一方
の筒状シート21の一方の開口端部に融着され、スパイ
ラル型気液接触膜エレメント2の一方の外周端部が筒状
シート21の他方の開口端部に融着されるとともに、本
体部1cの他方の端部が他方の筒状シート21の一方の
開口端部に融着され、スパイラル型気液接触膜エレメン
ト2の他方の外周端部がこの筒状シート21の他方の開
口端部に融着されている。
【0066】特に、本実施の形態のスパイラル型気液接
触膜モジュールにおいては、各筒状シート21の外周部
に環状押さえ部材22が装着されている。図7に示すよ
うに、環状押さえ部材22は、筒状シート21の形状に
対応して円錐台形状の内周面を有する。この環状押さえ
部材22は、例えば切削加工または成型加工により形成
される。
触膜モジュールにおいては、各筒状シート21の外周部
に環状押さえ部材22が装着されている。図7に示すよ
うに、環状押さえ部材22は、筒状シート21の形状に
対応して円錐台形状の内周面を有する。この環状押さえ
部材22は、例えば切削加工または成型加工により形成
される。
【0067】本実施の形態のスパイラル型気液接触膜モ
ジュールの他の部分の構成は、図1〜図5に示したスパ
イラル型気液接触膜モジュールの構成と同様である。
ジュールの他の部分の構成は、図1〜図5に示したスパ
イラル型気液接触膜モジュールの構成と同様である。
【0068】入口側キャップ部材1a、出口側キャップ
部材1b、本体部材1c、気体供給管3、筒状シート2
1および疎水性多孔質膜34等の材質と同様に、環状押
さえ部材22の材質も、フッ素樹脂であることが好まし
く、四フッ化エチレン樹脂またはパーフルオロアルコキ
シ樹脂であることがより好ましく、用途および使用条件
等によりビリニデンフルオライド樹脂(PVDF)また
はパーフルオロエチレンプロピレン樹脂を用いることも
できる。この場合、有機物を強力に分解するオゾンガス
に耐性があり、本実施の形態のように、オゾンガスを純
水に溶解させて高濃度オゾン水を製造する用途に好適に
用いることができる。
部材1b、本体部材1c、気体供給管3、筒状シート2
1および疎水性多孔質膜34等の材質と同様に、環状押
さえ部材22の材質も、フッ素樹脂であることが好まし
く、四フッ化エチレン樹脂またはパーフルオロアルコキ
シ樹脂であることがより好ましく、用途および使用条件
等によりビリニデンフルオライド樹脂(PVDF)また
はパーフルオロエチレンプロピレン樹脂を用いることも
できる。この場合、有機物を強力に分解するオゾンガス
に耐性があり、本実施の形態のように、オゾンガスを純
水に溶解させて高濃度オゾン水を製造する用途に好適に
用いることができる。
【0069】なお、本実施の形態では、一例として、入
口側キャップ部材1a、出口側キャップ部材1b、本体
部材1c、筒状シート21、環状押さえ部材22および
疎水性多孔質膜34の材質として四フッ化エチレン樹脂
を用い、気体供給管3、液体側流路材33および気体側
流路材35の材質としてパーフルオロアルコキシ樹脂を
用いている。
口側キャップ部材1a、出口側キャップ部材1b、本体
部材1c、筒状シート21、環状押さえ部材22および
疎水性多孔質膜34の材質として四フッ化エチレン樹脂
を用い、気体供給管3、液体側流路材33および気体側
流路材35の材質としてパーフルオロアルコキシ樹脂を
用いている。
【0070】また、入口側キャップ部材1a、出口側キ
ャップ部材1b、本体部材1c、気体供給管3、筒状シ
ート21、環状押さえ部材22および疎水性多孔質膜3
4等の材質は、使用する気体および液体の種類および使
用条件等により適宜決定されるものであり、他の用途の
場合、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスルホン等
を用いることもできる。
ャップ部材1b、本体部材1c、気体供給管3、筒状シ
ート21、環状押さえ部材22および疎水性多孔質膜3
4等の材質は、使用する気体および液体の種類および使
用条件等により適宜決定されるものであり、他の用途の
場合、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスルホン等
を用いることもできる。
【0071】本実施の形態のスパイラル型気液接触膜モ
ジュールの運転時の動作は、図1〜図5に示したスパイ
ラル型気液接触膜モジュールの運転時の動作と同様であ
る。本実施の形態においても、筒状シート21を本体部
材1cおよびスパイラル型気液接触膜エレメント2に融
着することにより、ハウジング1内のスパイラル型気液
接触膜エレメント2の両端部側に形成される入口空間4
および出口空間5と、本体部材1cとスパイラル型気液
接触膜エレメント2との間に形成される円筒形空間38
a(図3参照)とを分離して液密にシールすることがで
き、スパイラル型気液接触膜エレメント2と本体部1c
との間が液密にシールされる。
ジュールの運転時の動作は、図1〜図5に示したスパイ
ラル型気液接触膜モジュールの運転時の動作と同様であ
る。本実施の形態においても、筒状シート21を本体部
材1cおよびスパイラル型気液接触膜エレメント2に融
着することにより、ハウジング1内のスパイラル型気液
接触膜エレメント2の両端部側に形成される入口空間4
および出口空間5と、本体部材1cとスパイラル型気液
接触膜エレメント2との間に形成される円筒形空間38
a(図3参照)とを分離して液密にシールすることがで
き、スパイラル型気液接触膜エレメント2と本体部1c
との間が液密にシールされる。
【0072】通常、入口空間4内の純水PWの圧力およ
び出口空間5内のオゾン水OWの圧力は円筒形空間38
a内のオゾンガスOGの圧力よりも高くなっているた
め、筒状シート21が外側に膨らむことはない。しかし
ながら、スパイラル型気液接触膜モジュールの使用中に
何らかの原因で円筒形空間38a内のオゾンガスOGの
圧力が入口空間4内の純水PWの圧力または出口空間5
内のオゾン水OWの圧力よりも高くなると、筒状シート
21が外側に膨らむ力が作用する。
び出口空間5内のオゾン水OWの圧力は円筒形空間38
a内のオゾンガスOGの圧力よりも高くなっているた
め、筒状シート21が外側に膨らむことはない。しかし
ながら、スパイラル型気液接触膜モジュールの使用中に
何らかの原因で円筒形空間38a内のオゾンガスOGの
圧力が入口空間4内の純水PWの圧力または出口空間5
内のオゾン水OWの圧力よりも高くなると、筒状シート
21が外側に膨らむ力が作用する。
【0073】本実施の形態のスパイラル型気液接触膜モ
ジュールでは、筒状シート21の外周部に環状押さえ部
材22が装着されているので、このような場合でも、筒
状シート21の膨らみが阻止される。それにより、筒状
シート21が本体部材1cとの融着部またはスパイラル
型気液接触膜エレメント2との融着部から破損すること
が防止される。したがって、オゾンガスOGのような気
体の圧力が純水PWまたはオゾン水OWのような液体の
圧力よりも高くなった場合でも、ハウジング1内の液体
室となる入口空間4および出口空間5と気体室となる円
筒形空間38aとを分離して十分にシールすることがで
き、スパイラル型気液接触膜モジュールの信頼性をさら
に向上することができる。
ジュールでは、筒状シート21の外周部に環状押さえ部
材22が装着されているので、このような場合でも、筒
状シート21の膨らみが阻止される。それにより、筒状
シート21が本体部材1cとの融着部またはスパイラル
型気液接触膜エレメント2との融着部から破損すること
が防止される。したがって、オゾンガスOGのような気
体の圧力が純水PWまたはオゾン水OWのような液体の
圧力よりも高くなった場合でも、ハウジング1内の液体
室となる入口空間4および出口空間5と気体室となる円
筒形空間38aとを分離して十分にシールすることがで
き、スパイラル型気液接触膜モジュールの信頼性をさら
に向上することができる。
【0074】なお、本実施の形態では、環状押さえ部材
22を切削加工または成型加工により形成しているが、
気体の圧力が液体の圧力よりも高くなる現象の発生頻度
および気体の圧力が液体の圧力よりも高くなった場合の
圧力差によっては、例えばシール用のフッ素樹脂製テー
プを筒状シート21の外周部に巻き付けることにより環
状押さえ部材22を形成してもよい。
22を切削加工または成型加工により形成しているが、
気体の圧力が液体の圧力よりも高くなる現象の発生頻度
および気体の圧力が液体の圧力よりも高くなった場合の
圧力差によっては、例えばシール用のフッ素樹脂製テー
プを筒状シート21の外周部に巻き付けることにより環
状押さえ部材22を形成してもよい。
【0075】なお、上記の説明では、本発明に係るスパ
イラル型気液接触膜モジュールを用いてオゾン水を生成
する場合について説明したが、本発明は他の用途のスパ
イラル型気液接触膜モジュールにも適用することがで
き、オゾン水以外の気体溶解液を生成することも可能で
ある。
イラル型気液接触膜モジュールを用いてオゾン水を生成
する場合について説明したが、本発明は他の用途のスパ
イラル型気液接触膜モジュールにも適用することがで
き、オゾン水以外の気体溶解液を生成することも可能で
ある。
【図1】本発明による一実施の形態のスパイラル型気液
接触膜モジュールの軸方向の断面図である。
接触膜モジュールの軸方向の断面図である。
【図2】図1のスパイラル型気液接触膜モジュールにお
けるスパイラル型気液接触膜エレメントの一部切欠き傾
斜図である。
けるスパイラル型気液接触膜エレメントの一部切欠き傾
斜図である。
【図3】図1中のA−A線断面図である。
【図4】図1に示すB部の拡大断面図である。
【図5】図1に示す筒状シートの一例を示す斜視図であ
る。
る。
【図6】本発明による他の実施の形態のスパイラル型気
液接触膜モジュールの軸方向の断面図である。
液接触膜モジュールの軸方向の断面図である。
【図7】図6に示すC部の拡大断面図である。
1 ハウジング 1a 入口側キャップ部材 1b 出口側キャップ部材 1c 本体部材 2 スパイラル型気液接触膜エレメント 3 気体供給管 4 入口空間 5 出口空間 6 溶接棒 11 液体供給口 12 気体溶解液出口 13 気体排出口 14 気体供給口 21 筒状シート 22 環状押さえ部材 33 液体側流路材 34 疎水性多孔質膜 35 気体側流路材 38 気体側流路 39 液体側流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA32 GA35 HA61 JA15C JA22A JA22B JA22C JA22Z JA25A JA25C JA27A JA27C JA30A JB07 MA03 MA31 MB10 MB11 MB16 MC22 MC23 MC28 MC29 MC30 MC62 MC87 PA01 PA10 PB02 PB64 PB70 PC01 PC41 PC80 4G035 AA01 AB28 AE17
Claims (13)
- 【請求項1】 透過性膜と流路材とを重ねて有孔中空管
の外周面にスパイラル状に巻回して形成されたスパイラ
ル型気液接触膜エレメントを容器内に液密に納めたスパ
イラル型気液接触膜モジュールであって、 前記容器が前記スパイラル型気液接触膜エレメントの外
周面に装着される本体部材と前記本体部材の両端部に装
着される第1および第2のキャップ部材とから構成さ
れ、前記本体部材の一方の端部を第1の筒状シート部材
の一方の開口端部に融着し前記スパイラル型気液接触膜
エレメントの一方の外周端部を前記第1の筒状シート部
材の他方の開口端部に融着するとともに、前記本体部材
の他方の端部を第2の筒状シート部材の一方の開口端部
に融着し前記スパイラル型気液接触膜エレメントの他方
の外周端部を前記第2の筒状シート部材の他方の開口端
部に融着することにより、前記容器内の前記スパイラル
型気液接触膜エレメントの両端部側に形成される第1の
空間と前記本体部材と前記スパイラル型気液接触膜エレ
メントとの間に形成される第2の空間とが液密に封止さ
れることを特徴とするスパイラル型気液接触膜モジュー
ル。 - 【請求項2】 前記透過性膜は、疎水性多孔質膜である
ことを特徴とする請求項1記載のスパイラル型気液接触
膜モジュール。 - 【請求項3】 前記第1および第2の筒状シート部材、
前記容器および前記透過性膜がフッ素樹脂からなること
を特徴とする請求項1または2記載のスパイラル型気液
接触膜モジュール。 - 【請求項4】 前記第1および第2の筒状シート部材が
フィルムからなることを特徴とする請求項1〜3のいず
れかに記載のスパイラル型気液接触膜モジュール。 - 【請求項5】 前記フィルムの厚さが0.01mm以上
0.2mm以下であることを特徴とする請求項4記載の
スパイラル型気液接触膜モジュール。 - 【請求項6】 前記第1および第2の筒状シート部材が
疎水性多孔質膜膜からなることを特徴とする請求項1〜
3のいずれかに記載のスパイラル型気液接触膜モジュー
ル。 - 【請求項7】 前記疎水性多孔質膜からなる第1および
第2の筒状シート部材の厚さは、0.05mm以上0.
5mm以下であることを特徴とする請求項6記載のスパ
イラル型気液接触膜モジュール。 - 【請求項8】 前記疎水性多孔質膜からなる第1および
第2の筒状シート部材が四フッ化エチレン樹脂からなる
ことを特徴とする請求項6または7記載のスパイラル型
気液接触膜モジュール。 - 【請求項9】 前記第1および第2の筒状シート部材の
融点が前記本体部材および前記スパイラル型気液接触膜
エレメントの融着部分の融点に略等しいことを特徴とす
る請求項1〜8のいずれかに記載のスパイラル型気液接
触膜モジュール。 - 【請求項10】 前記第1および第2の筒状シート部材
の引張強度が200kg/cm2 以上であり、かつ、前
記第1および第2の筒状シート部材の破断点伸度が20
0%以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれ
かに記載のスパイラル型気液接触膜モジュール。 - 【請求項11】 前記スパイラル型気液接触膜エレメン
トが連続または独立した一または複数対の疎水性多孔質
膜を内側に液体側流路材を挟んでかつ外側に気体側流路
材を重ねて前記有孔中空管の外周面にスパイラル状に巻
回されてなり、前記疎水性多孔質膜間で前記液体側流路
材により形成される液体側流路の内周側の側部および外
周側の側部が封止されるとともに、前記疎水性多孔質膜
間で前記気体側流路材により形成される気体側流路の両
端部が封止され、前記有孔中空管へ気体が供給され、前
記本体部材に気体排出口が形成され、前記液体側流路に
連通する液体供給口が前記第1のキャップ部材に設けら
れ、前記液体側流路に連通する気体溶解液出口が前記第
2のキャップ部材に設けられ、前記第1の空間のうちの
一方が前記液体供給口に連通するとともに他方が前記気
体溶解液出口に連通し、前記第2の空間が前記気体排出
口に連通することを特徴とする請求項1〜10のいずれ
かに記載のスパイラル型気液接触膜モジュール。 - 【請求項12】 前記第1の筒状シート部材の外周部に
第1の環状押さえ部材が装着され、前記第2の筒状シー
ト部材の外周部に第2の環状押さえ部材が装着されたこ
とを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のスパ
イラル型気液接触膜モジュール。 - 【請求項13】 前記第1および第2の環状押さえ部材
がフッ素樹脂からなることを特徴とする請求項12記載
のスパイラル型気液接触膜モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000192635A JP2001129367A (ja) | 1999-08-26 | 2000-06-27 | スパイラル型気液接触膜モジュール |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11-239478 | 1999-08-26 | ||
JP23947899 | 1999-08-26 | ||
JP2000192635A JP2001129367A (ja) | 1999-08-26 | 2000-06-27 | スパイラル型気液接触膜モジュール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001129367A true JP2001129367A (ja) | 2001-05-15 |
Family
ID=26534274
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000192635A Pending JP2001129367A (ja) | 1999-08-26 | 2000-06-27 | スパイラル型気液接触膜モジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001129367A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011149312A (ja) * | 2010-01-20 | 2011-08-04 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の制御装置 |
KR102250106B1 (ko) * | 2019-12-09 | 2021-05-11 | 고등기술연구원연구조합 | 막 접촉기를 이용한 배기가스 처리 장치 |
-
2000
- 2000-06-27 JP JP2000192635A patent/JP2001129367A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011149312A (ja) * | 2010-01-20 | 2011-08-04 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の制御装置 |
KR102250106B1 (ko) * | 2019-12-09 | 2021-05-11 | 고등기술연구원연구조합 | 막 접촉기를 이용한 배기가스 처리 장치 |
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