JPH10277370A - スパイラル型膜モジュール - Google Patents

スパイラル型膜モジュール

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JPH10277370A
JPH10277370A JP9202897A JP9202897A JPH10277370A JP H10277370 A JPH10277370 A JP H10277370A JP 9202897 A JP9202897 A JP 9202897A JP 9202897 A JP9202897 A JP 9202897A JP H10277370 A JPH10277370 A JP H10277370A
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JP
Japan
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fluid
flow path
membrane
spiral
gas
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Application number
JP9202897A
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English (en)
Inventor
Akira Otani
明 大谷
Yoshihiko Kondo
善彦 近藤
Hideki Hayama
英樹 葉山
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 境膜抵抗の増加を抑制し、効率的な気液接触
操作が可能なスパイラル型膜モジュールを提供する。 【解決手段】 第1流体流路材の両端に気液接触膜を重
ね合わせ第2流体流路材とともに第2流体供給管11の
周りにスパイラル状に巻回してスパイラル型膜エレメン
ト10を形成する。スパイラル型膜エレメント10は円
筒容器2の内部に収納され、その外周端部が封止部10
b,10cにより封止される。第1流体は第1流体入口
4から供給され、第2流体供給管11に平行な第1流体
流路19を通り第1流体出口6から外部へ取り出され
る。第2流体は第2流体入口11aから第2流体供給管
11に供給され、供給孔11bからスパイラル状の第2
流体流路18を通り第2流体出口7から外部へ取り出さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体への気体溶解
あるいは液体中からの気体放散といった気液接触操作に
用いられるスパイラル型膜モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、化学工業等の多くの分野では、液
体へのガス溶解あるいは液体からのガス放散といった気
液接触操作が行われている。例えば、ガス溶解として、
医薬品分野等における微生物培養液への酸素供給、電子
産業における超純水ラインへのオゾン溶解、水産業界に
おける養魚への酸素供給、あるいはNOx (窒素酸化
物)やSOx (硫黄酸化物)等の排ガス処理が挙げら
れ、また、ガス放散としては、純水製造における脱炭酸
処理が挙げられる。
【0003】膜を用いた気液接触法に使用される膜モジ
ュールの形態には、従来より充填効率の高さから中空糸
タイプが多く用いられている。中空糸タイプの膜モジュ
ールでは、中空糸膜内に液体を流し、中空糸膜の外側に
気体を流すという使用方法が一般的に行われている。
【0004】気液接触法において気体と液体間の物質移
動を効率良く行わせるためには、液体側の境膜抵抗を小
さくする必要がある。このため、通常は液体の流速を高
くして境膜抵抗を抑制する方法が講じられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、中空糸
膜モジュールの中空糸膜の内側を液体流路とした場合に
は、液体の流動状態が層流となり、液体の流速が低くな
って境膜抵抗が高くなる。そこで、境膜抵抗を抑制する
ために中空糸膜の内側に高流量の液体を流そうとする
と、中空糸膜モジュールの他の液体流路における圧力損
失が高くなる。その結果、中空糸膜モジュールに液体を
流動させるために高エネルギーが必要となり、不経済と
なる。
【0006】そこで、境膜抵抗を抑制し、かつ有効膜面
積を増加させるために、中空糸膜の外側を液体流路とし
た中空糸膜モジュールが開発されている。この中空糸膜
モジュールでは中空糸膜の外側を流れる液体の流動状態
を乱流として境膜抵抗を抑制する工夫が成されている。
しかしながら、このような中空糸膜モジュールは、構造
が複雑となり、製造コストが高くなるという問題を有し
ている。
【0007】本発明の目的は、境膜抵抗の増加を抑制
し、効率的な気液接触操作が可能なスパイラル型膜モジ
ュールを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
に係るスパイラル型膜モジュールは、連続または独立し
た一対の透過膜を、内側に第1流路材を挟んでかつ外側
に第2流路材を重ねて有孔中空管の外周面にスパイラル
状に巻回することによりスパイラル状膜エレメントが形
成される。スパイラル状膜エレメントは、透過膜間で第
1流路材により形成される第1の流路の内周側の側部お
よび外周側の側部が封止されるとともに、透過膜間で第
2流路材により形成される第2の流路の両端部が封止さ
れる。スパイラル状膜エレメントは筒形容器内に収納さ
れ、筒形容器内でスパイラル状膜エレメントの両端部側
にそれぞれ形成される第1の空間とスパイラル状膜エレ
メントの外周部側に形成される第2の空間とが分離され
る。筒形容器は、両端部にそれぞれ第1流体口を有しか
つ少なくとも一端部および外周部にそれぞれ第2流体口
を有する。第1の空間は第1流体口に連通し、第2の空
間は筒形容器の外周部の第2流体口に連通し、さらに有
孔中空管の内部は筒形容器の少なくとも一端部の第2流
体口に連通している。
【0009】本発明に係るスパイラル型膜モジュールに
おいて、第1の流体は、筒形容器の一端部の第1流体口
から一方の第1の空間内に供給され、スパイラル状膜エ
レメントの透過膜間に形成された第1の流路を通り他方
の第1の空間に流動し、筒形容器の他端部の第1流体口
から外部に導出される。また、第2の流体は、筒形容器
の少なくとも一端部の第2流体口から有孔中空管の内部
に供給され、スパイラル状膜エレメントの透過膜間に形
成された第2の流路を通り筒形容器内の第2の空間に流
動し、筒形容器の外周部に形成された第2の流体口から
外部に導出される。
【0010】筒形容器の内部において、第1の流体は有
孔中空管にほぼ平行に流動し、第2の流体は透過膜を介
して第1の流体とほぼ直交する方向にスパイラル状に流
動する。第1の流体と第2の流体とは透過膜を介して接
触し、目的成分の透過作用が行われる。このような第1
の流路および第2の流路の構造により、第1の流体また
は第2の流体の流動状態を乱流状態として透過膜表面の
境膜抵抗を低減することができる。これにより、第1の
流体と第2の流体の間で目的成分の透過作用を効率的に
行うことができる。
【0011】また、筒形容器内において、第1の流体の
通過領域および第2の流体の通過領域に滞留部が生じる
ことが防止される。これにより、常に清浄な状態で流体
の処理を行うことができる。
【0012】第1の流路を通過する流体が気体であり、
第2の流路を通過する流体が液体であってもよい。この
場合には、気体は筒形容器の一端部の第1流体口から一
方の第1の空間内に供給され、スパイラル状膜エレメン
トの透過膜間に形成された第1の流路を通り他方の第1
の空間に流動し、筒形容器の他端部の第1流体口から外
部に導出される。また、液体は筒形容器の少なくとも一
端部の第2流体口から有孔中空管の内部に供給され、ス
パイラル状膜エレメントの透過膜間に形成された第2の
流路を通り筒形容器内の第2の空間に流動し、筒形容器
の外周部に形成された第2の流体口から外部に導出され
る。
【0013】また、第1の流路を通過する流体が液体で
あり、第2の流路を通過する流体が気体であってもよ
い。この場合には、液体は筒形容器の一端部の第1流体
口から一方の第1の空間内に供給され、スパイラル状膜
エレメントの透過膜間に形成された第1の流路を通り他
方の第1の空間に流動し、筒形容器の他端部の第1流体
口から外部に導出される。また、気体は筒形容器の少な
くとも一端部の第2流体口から有孔中空管の内部に供給
され、スパイラル状膜エレメントの透過膜間に形成され
た第2の流路を通り筒形容器内の第2の空間に流動し、
筒形容器の外周部に形成された第2の流体口から外部に
導出される。
【0014】さらに、上記のスパイラル型膜モジュール
において、透過膜は多孔質膜、微孔質膜および非多孔質
膜の中から選ばれた1または複数の膜からなる単体膜ま
たは複合膜であることが好ましい。さらに、透過膜が、
膜表面にスキン膜または緻密層を有し、スキン層または
緻密層が液体の流路側となるように透過膜が配置される
ことが好ましい。これにより、透過膜の内部の細孔内に
液体が浸入したり、透過膜を液体が通過したりすること
が防止され、気液接触操作を効率良くかつ確実に行うこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るスパイラル型
膜モジュールの一例を図面を参照して説明する。図1
は、スパイラル型膜モジュールの断面図であり、図2は
図1のスパイラル型膜モジュールの膜エレメントの一部
切欠き斜視図である。さらに、図3は図1中のA−A線
断面図である。
【0016】図1〜図3に示すスパイラル型膜モジュー
ル1は、円筒容器2および円筒容器2の内部に挿入され
たスパイラル型膜エレメント10を備える。円筒容器2
は円筒状の胴部を有し、胴部の一方端部3に第1流体入
口4が形成され、他方端部5に第1流体出口6が形成さ
れている。また、円筒容器2の胴部には第2流体出口7
が1または複数箇所形成されている。
【0017】図2において、スパイラル型膜エレメント
10は、第1流体流路材13の両面に気液接触膜14を
重ね合わせ、さらに気液接触膜14の一方の表面に重ね
合わせた第2流体流路材15とともに第2流体供給管
(有孔中空管)11の周りにスパイラル状に巻回するこ
とにより構成されている。スパイラル状に巻回された第
1流体流路材13の両側の気液接触膜14の円周側の側
部(第2流体供給管11に平行な辺)および外周側の側
部は接合または封止されている。
【0018】第2流体供給管11は、その一方端が円筒
容器2の一方端部3を貫通して第2流体入口11aを構
成し、他方端は樹脂剤16により密封されている。第2
流体供給管11の管壁には供給流体流量に対して圧力損
失を低く抑えることができるように複数の供給孔11b
が形成されている。なお、供給孔11bの代わりにスリ
ットを設けてもよい。
【0019】スパイラル型膜エレメント10は、気液接
触膜14を介して気体と液体とが接触する気液接触部1
0aと、その両端に位置する封止部10b,10cとか
ら構成される。気液接触部10aにおいて、第2流体流
路材15が挿入されたスパイラル状の空間が第2流体流
路(第2の流路)18を構成する。第2流体流路18
は、第2流体供給管11の供給孔11bから第2流体供
給管11の周りにスパイラル状に伸び、円筒容器2の内
壁とスパイラル型膜エレメント10の外周面との間の空
間(第2の空間)18aに達した後、第2流体出口7に
連通する。また、気液接触部10aにおいて第1流体流
路材13が挿入されたスパイラル状の空間が第1流体流
路(第1の流路)19を構成する。
【0020】図4は、図1中のスパイラル型膜エレメン
トの封止部の拡大断面図である。封止部10b,10c
において、第2流体流路材15により構成された第2流
体流路18の両端部および圧力容器2の内側の空間18
aの両端部は樹脂剤17により封止されている。また、
気液接触膜14の間に第1流体流路材13により構成さ
れた第1流体流路19の両端部は開放されている。
【0021】上記のような構造により、第1流体30
は、第1流体入口4から円筒容器2の一方端部3の入口
空間(第1の空間)3aに流入し、スパイラル型膜エレ
メント10の端面で開放された第1流体流路19を通り
円筒容器2の他方端部5の出口空間(第1の空間)5a
に流動し、第1流体出口6から外部へ導出される。
【0022】また、第2流体25は、第2流体入口11
aから第2流体供給管11の内部に供給され、第2流体
供給管11の管壁の供給孔11bから気液接触膜14間
に形成された第2流体流路18を通って第2流体供給管
11に直交する方向にスパイラル状に流動し、円筒容器
2の第2流体出口7から外方へ導出される。なお、第2
流体出口7を複数設けることによって第2流体流路18
における第2流体の流れを均一にすることができる。
【0023】スパイラル型膜エレメント10の気液接触
部10aでは、第2流体供給管11にほぼ直交する方向
にスパイラル状に流動する第2流体と、第2流体供給管
11に平行に流動する第1流体とが気液接触膜14を介
して接触する。これにより、第1流体の目的成分が第2
流体側に透過され、または第2流体の目的成分が第1流
体側へ透過される。
【0024】本実施例によるスパイラル型膜モジュール
は気液接触法によるガス溶解またはガス放散に好適に用
いられる。そこで、気液接触膜14としては、疎水性の
多孔質膜や微孔質膜または疎水性の非多孔質膜、あるい
は多孔質膜、微孔質膜、非多孔質膜のうちの複数の膜か
らなる複合膜が用いられる。
【0025】また、強度を向上させるために、平膜状の
気液接触膜14の片面に、不織布等の支持体を接着ある
いは融着してもよい。このような支持体を用いる場合に
は、液体に比べ物質移動抵抗の小さい気体に接触する面
側に支持体を接着または融着することが好ましい。
【0026】さらに、気液接触膜14が表面に緻密層あ
るいはスキン層を有する非対称膜の場合には、上記と同
様の観点から緻密層あるいはスキン層と反対の面が物質
移動抵抗の小さい気体に接触し、緻密層あるいはスキン
層が形成された面が液体と接触するようにスパイラル型
膜エレメント10を構成することが好ましい。
【0027】また、気液接触膜14の膜素材としては、
ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィ
ン、ポリフッ化ビニリデンまたはポリ−4−フッ化エチ
レン等のフッ素樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン、シリコン樹脂からなる膜あるいはポリオレフィ
ン、フッ素樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、シリコン樹脂中の複数の素材からなる複合膜を用い
ることができる。
【0028】さらに、上記の実施例によるスパイラル型
膜エレメント10では、気液接触膜14、第1および第
2流体流路材13,15からなる素材群(リーフ)が、
1組用いられているが、複数組用いてもよい。複数組の
素材群を第2流体供給管11の外周に巻回して使用する
ことにより、第2流体流路(例えば液体)側の圧力損失
を低く抑えることができる。このため、液体供給用のポ
ンプとして低圧ポンプを使用でき、かつこれによりスパ
イラル型膜モジュールの容器を耐圧構造とする必要がな
くなる等の利点が生じる。
【0029】また、第2流体流路18の両端部を封止す
る樹脂剤17および第2流体供給管11の一端部を封止
する樹脂剤16としては、ポリウレタン樹脂やエポキシ
樹脂等が用いられる。
【0030】このように、スパイラル型膜エレメント1
0の気液接触部10aにおいて、第2流体流路18は第
2流体供給管11の周りにスパイラル状に構成され、さ
らに第2流体出口7に連通している。このため、第2流
体は円筒容器2の内部において滞留することなく流動す
る。したがって、従来の一般的なスパイラル型膜モジュ
ールのように、膜エレメントと円筒容器との隙間に処理
液体の滞留部が構成され、この滞留部において微粒子や
TOC(有機体炭素)が長期的に増加して液質低下を招
くという問題の発生が防止される。
【0031】上記のスパイラル型膜モジュール1は、液
体に目的とするガスを溶解するガス溶解または排ガスを
浄化するためのガス吸着等に用いることができる。液相
側に用いる流体(液体)としては、特に限定されるもの
ではないが、気液接触膜14の膜素材に対し接触角が9
0°以上の大きいものが用いられ、例えば水、有機物の
水溶液、無機物の水溶液、水分散体、体液等が用いられ
る。また、気相側に用いる流体(気体)としては、特に
限定されるものではないが、例えば空気、酸素、オゾ
ン、窒素、一酸化炭素、炭酸ガス、水素、アンモニア、
硫化水素、SOx(硫黄酸化物)、NOx (窒素酸化
物)、メルカプタン、ハロゲン、ハロゲン化水素、低級
アルコール、低級炭化水素、ハロゲン化炭化水素または
これらの混合物等が用いられる。
【0032】ガス溶解を行う場合、第2流体入口11a
から液体を供給し、第1流体入口4から気体(ガス)を
供給する。そして、気液接触部10aにおいてガスが溶
解したガス溶解液体を第2流体出口7から取り出し、残
余のガスを第1流体出口6から取り出す。
【0033】また、上記と逆の使用方法も可能である。
すなわち、第2流体入口11aから気体(ガス)を供給
し、第1流体入口4から液体を供給する。そして、第2
流体出口7から残余のガスを排出し、第1流体出口6か
らガス溶解液体を取り出すことも可能である。
【0034】さらに、ガス放散を行う場合、第1流体入
口4あるいは第1流体出口6のいずれかを密栓し、片方
を真空ポンプに接続して気体の流路を減圧する。この状
態で被処理液体を第2流体入口11aから供給し、第2
流体出口7から取り出す。これにより、気液接触部10
aにおいて被処理液体中の気体成分が、減圧された気体
流路(第1流体流路19)側に放散される。
【0035】また、逆の使用方法も可能である。すなわ
ち、第2流体入口11aおよび第2流体出口7のいずれ
かを密栓し、片方を真空ポンプに接続して減圧し、さら
に第1流体入口4から被処理液体を供給し、第1流体出
口6から取り出す。これにより、被処理液体から脱気す
ることができる。
【0036】
【実施例】
[実施例1]日東電工製UF(限外濾過)モジュールN
TU−3150−S4用の平膜を十分に乾燥させ、この
平膜を用いて図1に示す構造を有する実施例1のスパイ
ラル型膜モジュールを作製した。モジュールサイズは、
胴部の直径が40mm、長さが280mmであり、有効
膜面積は約0.4m2 である。
【0037】また、比較のために実施例1と同じ材質
で、かつ同等の分画分子量の中空糸膜を十分に乾燥さ
せ、図1に示す円筒容器2と同一のモジュールハウジン
グを用いて比較例1のキャピラリーモジュール(中空糸
膜モジュール)を作製した。モジュールサイズは実施例
1と同様である。モジュールハウジング内には、中空糸
の内径および外径がそれぞれ0.3mmおよび0.5m
mのファイバを2600本収納しており、その有効膜面
積は約0.6m2 である。
【0038】実施例1のスパイラル型膜モジュールと比
較例1のキャピラリーモジュールに対し、それぞれの流
体入口からN2 (窒素)バブリングにより酸素濃度が
0.1ppm以下まで脱酸素処理された水道水を1L/
分で供給し、気体入口から空気を10L/分で供給し、
それぞれのモジュールの液体出口から導出される水の溶
存酸素濃度を測定した。
【0039】その結果、実施例1のスパイラル型膜モジ
ュールでは、溶存酸素濃度が4.9ppmと高く、比較
例1のキャピラリーモジュールでは溶存酸素濃度が3.
7ppmと低いものであった。この結果より、有効膜面
積で劣る実施例1のスパイラル型膜モジュールの方が酸
素の溶解量が多く、これにより実施例1のスパイラル型
膜モジュールのガス溶解効率が高いことが判明した。
【0040】[実施例2]また、図1に示すスパイラル
型膜モジュールにおいて、気液接触膜14の代わりに透
明ポリエチレンシートを用いて実施例2のダミーモジュ
ールを作製した。このモジュールの液体入口から水道水
を0.5〜5L/分で流入し、水道水中に染料液を少量
混入して水道水の流動状態を目視観察した。この結果、
モジュール内において水道水が滞留する異常滞留部は確
認されなかった。
【0041】以上のように本発明によるスパイラル型膜
モジュールでは、従来の中空糸膜モジュールに比べ、単
位膜面積当たりのガス移動速度が高く、効率的な気液接
触操作を行うことができる。
【0042】また、本発明のスパイラル型膜モジュール
によると、従来のスパイラル型膜モジュールで生じるよ
うな円筒容器と膜エレメントの隙間での異常滞留部が発
生せず、常に清浄な状態で処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるスパイラル型膜モジュー
ルの断面図である。
【図2】図1のスパイラル型膜モジュールの膜エレメン
トの一部切欠き斜視図である。
【図3】図1中のA−A線断面図である。
【図4】図1中のスパイラル型膜エレメントの封止部の
拡大断面図である。
【符号の説明】
1 スパイラル型膜モジュール 2 円筒容器 4 第1流体入口 6 第1流体出口 7 第2流体出口 10 スパイラル型膜エレメント 10a 気液接触部 10b,10c 封止部 11 第2流体供給管 11a 第2流体入口 11b 供給孔 13 第1流体流路材 14 気液接触膜 15 第2流体流路材 16,17 樹脂剤 18 第2流体流路 19 第1流体流路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続または独立した一対の透過膜を、内
    側に第1流路材を挟んでかつ外側に第2流路材を重ねて
    有孔中空管の外周面にスパイラル状に巻回することによ
    りスパイラル状膜エレメントが形成され、前記透過膜間
    で前記第1流路材により形成される第1の流路の内周側
    の側部および外周側の側部が封止されるとともに、前記
    透過膜間で前記第2流路材により形成される第2の流路
    の両端部が封止され、前記スパイラル状膜エレメント
    は、筒形容器内に収納され、前記筒形容器は、両端部に
    それぞれ第1流体口を有しかつ少なくとも一端部および
    外周部にそれぞれ第2流体口を有し、前記筒形容器内で
    前記スパイラル状膜エレメントの両端部側にそれぞれ形
    成される第1の空間と前記スパイラル状膜エレメントの
    外周部側に形成される第2の空間とが分離され、前記第
    1の空間が前記第1流体口に連通し、前記第2の空間が
    前記筒形容器の外周部の前記第2流体口に連通しかつ前
    記有孔中空管の内部が前記筒形容器の少なくとも一端部
    の前記第2流体口に連通したことを特徴とするスパイラ
    ル膜モジュール。
  2. 【請求項2】 前記第1の流路を通過する流体が気体で
    あり、前記第2の流路を通過する流体が液体であること
    を特徴とする請求項1記載のスパイラル型膜モジュー
    ル。
  3. 【請求項3】 前記第1の流路を通過する流体が液体で
    あり、前記第2の流路を通過する流体が気体であること
    を特徴とする請求項1または2記載のスパイラル型膜モ
    ジュール。
  4. 【請求項4】 前記透過膜は、膜表面にスキン層または
    緻密層を有し、前記スキン層または前記緻密層が液体の
    流路側となるように配置されたことを特徴とする請求項
    2または3のいずれかに記載のスパイラル型膜モジュー
    ル。
  5. 【請求項5】 前記透過膜は、多孔質膜、微孔質膜およ
    び非多孔質膜の中から選ばれた1または複数の膜からな
    る単体膜または複合膜であることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載のスパイラル型膜モジュール。
JP9202897A 1997-04-10 1997-04-10 スパイラル型膜モジュール Pending JPH10277370A (ja)

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JP9202897A Pending JPH10277370A (ja) 1997-04-10 1997-04-10 スパイラル型膜モジュール

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