JP2001129060A - 固形製剤充填装置 - Google Patents

固形製剤充填装置

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JP2001129060A JP31891299A JP31891299A JP2001129060A JP 2001129060 A JP2001129060 A JP 2001129060A JP 31891299 A JP31891299 A JP 31891299A JP 31891299 A JP31891299 A JP 31891299A JP 2001129060 A JP2001129060 A JP 2001129060A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の容器に錠剤などの固形製剤を充填する
固形製剤充填装置において、小型化を維持しつつ、組立
作業性を改善させる。 【解決手段】 タブレットケースから固形製剤を排出す
る際、ホールディングセル21を回転移動させてその位
置を調整することにより、排出された固形製剤を受け止
めるホッパーの排出口にホールディングセルの上端入口
を対応させてタブレットケースから落下する固形製剤を
所定のホールディングセル内に収容すると共に、容器へ
の充填時、当該ホールディングセルを回転移動させてそ
の出口を充填手段に合致させ、シャッタ17を開くもの
であって、ホールディングセルとシャッタとからホール
ディングユニット61を構成し、ホッパーの下側で回転
する回転板16上にホールディングユニットを複数取り
付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は病院などにおいて、
処方箋により指定された固形製剤(以下、固形製剤とは
錠剤、カプセル剤、丸剤、トローチ剤などの固形化され
た全ての製剤を言うものとする。)を容器内に充填する
ための固形製剤充填装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より病院などにおいては、例えば特
公平3−59号公報(A61J3/00)に示される如
き錠剤包装機を用い、医師により処方された複数種の錠
剤を、一回の服用分毎に分包して患者に提供している。
しかしながら、係る分包方式では一回の服用分毎に錠剤
を排出し、ホッパーやコンベアなどにより集めて包装す
るものであるため、錠剤を収集する待ち時間などを含
め、包装終了までに長時間を要する。また、係るホッパ
ーやコンベアなどにより、専ら重力に頼って錠剤の収集
を行っているため、装置も全体として大きなものとなっ
ていた。
【0003】一方、処方された錠剤を一種類毎に瓶(若
しくは袋)などの容器に充填し、患者に提供する錠剤充
填装置もある。係る錠剤充填装置の場合、従来では種類
毎に錠剤をそれぞれ収納した複数のタブレットケースを
前方に低く傾斜した状態でロッカー状に配列すると共
に、各タブレットケースには当該タブレットケース内の
錠剤を排出する排出機構を設け、処方箋に基づき指定さ
れたタブレットケース内の錠剤を各排出機構によりそれ
ぞれ排出する構成とされていた。
【0004】このような錠剤充填装置では錠剤を一回の
服用分毎に分包しないので、上記の如き錠剤包装機に比
べれば短い時間で錠剤の充填を行えるものであるが、作
業者が容器を持って当該タブレットケースの前まで行
き、排出機構から錠剤を容器内に充填する作業が必要と
なるため、特に錠剤の種類が多い場合には各種類の容器
への充填作業が極めて煩雑となり、時間もかかるものと
なっていた。
【0005】また、複数のタブレットケースがロッカー
状に壁面に配列されるかたちとなるため、従来の錠剤包
装機で求められていた装置全体の小型化を達成できるも
のでもなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本出願人は例
えば特開平10−192367号公報に示される如く、
複数並設したタブレットケースの下側に回転板を配設
し、この回転板には複数の収納区画を形成すると共に、
タブレットケースから排出された錠剤を回転板の回転に
て当該タブレットケース下方に対応された所定の収納区
画に受け止め、貯留しつつその排出口から容器に充填す
る構造を開発した。
【0007】係る構成によれば、一カ所にて錠剤の充填
を行うことが可能となると共に、従来のコンベア式或い
はロッカー状の装置に比して装置全体の上下方向の寸法
を縮小させることが可能となるものであるが、回転板が
回転する関係上、周囲に構成されるクリアランス(隙
間)から錠剤が他の収納区画に飛び込んでしまい、異な
る種類の薬剤の混入が発生し易くなる。
【0008】また、これを防止するために回転板とその
周囲の部材とのクリアランスを厳密に規定して設計・製
造しなければならず、生産性が悪化すると共に、コスト
も高騰する問題があった。
【0009】本発明は、係る従来の技術的課題を解決す
るために成されたものであり、所定の容器に錠剤などの
固形製剤を充填する固形製剤充填装置において、小型化
を維持しつつ、組立作業性を改善させることを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の固形製剤充填装
置は、固形製剤を種類毎にそれぞれ収納する複数のタブ
レットケースと、各タブレットケースの下側に対応して
並設され、それらから排出された固形製剤を受け止める
ための複数のホッパーと、各ホッパーの最下部にそれぞ
れ形成された排出口と、これらホッパーの下側に配置さ
れ、当該ホッパーの排出口が存在する円周上を回転移動
される複数のホールディングセルと、このホールディン
グセルの下端出口を開閉するシャッタと、ホールディン
グセルから排出される固形製剤を所定の容器に案内し、
充填するための充填手段とを備え、タブレットケースか
ら固形製剤を排出する際、ホールディングセルを回転移
動させてその位置を調整することにより、排出された固
形製剤を受ける止めるホッパーの排出口にホールディン
グセルの上端入口を対応させてタブレットケースから落
下する固形製剤を所定のホールディングセル内に収容す
ると共に、容器への充填時、当該ホールディングセルを
回転移動させてその出口を充填手段に合致させ、シャッ
タを開くものであって、ホールディングセルとシャッタ
とからホールディングユニットを構成し、ホッパーの下
側で回転する回転板上にホールディングユニットを複数
取り付けたことを特徴とする。
【0011】本発明によれば、固形製剤を種類毎に収納
するタブレットケースから固形製剤が排出されると共
に、当該タブレットケースから排出された固形製剤は、
その下側に並設された複数のホッパーにて受け止めるよ
うにしたので、固形製剤が落下できるホッパーの傾斜角
度を維持しつつ、装置の上下寸法の縮小を図ることが可
能となる。
【0012】更に、ホールディングセルを回転移動させ
てその位置を調整することにより、排出された固形製剤
を受け止めるホッパーの排出口にホールディングセルの
上端入口を対応させるので、タブレットケースから落下
した固形製剤は所定のホールディングセル内に一旦収容
される。そして、容器へ充填する際には当該ホールディ
ングセルを回転移動させてその出口を充填手段に合致さ
せ、シャッタを開くので、ホールディングセル内の固形
製剤は下端出口から充填手段により容器に案内されて充
填されるようになる。
【0013】従って、複数種類のなかから指定された固
形製剤を一カ所の充填手段にてそれぞれ容器に充填する
ことができるようになり、作業性が著しく向上する。ま
た、ホールディングセルの回転移動によってその上端入
口をホッパーの排出口に対応させ、且つ、当該ホールデ
ィングセルの下端出口を充填手段に合致させる動作を実
現しているので、充填に要する時間を著しく短縮させる
ことが可能となり、患者に提供されるまでの待ち時間を
一層短縮させてサービスの向上を図ることができるよう
になる。
【0014】更に、例えば複数種の固形製剤を連続して
充填する場合などに、複数のホールディングセル内にそ
れぞれ固形製剤を収納して置けるので、並列処理が円滑
に行えるようになる。特に、ホッパーとホールディング
セルの位置合わせが確実に行われれば製剤の混入も確実
に生じなくなるので、従来に比して駆動部品とその周辺
部材との間のクリアランスなどを厳格に管理する必要が
無くなり、構造の簡素化と生産コストの低減を実現する
ことができるようになる。
【0015】特に、本発明ではホールディングセルとシ
ャッタとからホールディングユニットを構成し、ホッパ
ーの下側で回転する回転板上にホールディングユニット
を複数取り付けるようにしたので、ホールディングセル
やシャッタの組み付けに要する時間及び手間を削減し、
組立作業性の著しい改善を図ることが可能となるもので
ある。
【0016】請求項2の発明の固形製剤充填装置は上記
において、シャッタを開閉するシャッタ駆動手段は、回
転板の回転によるホールディングユニットの回転移動に
干渉すること無く、ホールディングセルが充填手段に合
致したホールディングユニットのシャッタに係脱自在に
係合するよう配置されていることを特徴とする。
【0017】請求項2の発明によれば、上記に加えてシ
ャッタを開閉するシャッタ駆動手段は、回転板の回転に
よるホールディングユニットの回転移動に干渉すること
無く、ホールディングセルが充填手段に合致したホール
ディングユニットのシャッタに係脱自在に係合するよう
配置されているので、複数のホールディングユニットの
シャッタを開閉させるシャッタ駆動手段が単体で済み、
各ホールディングユニットに対してそれぞれ駆動手段を
設けるよりも部品点数の著しい削減が図れるものであ
る。
【0018】請求項3の発明の固形製剤充填装置は上記
において、シャッタの開閉を検出するシャッタ開閉検出
手段を設けたことを特徴とする。
【0019】請求項3の発明によれば、上記に加えてシ
ャッタの開閉を検出するシャッタ開閉検出手段を設けた
ので、シャッタ駆動手段や他の部材の故障によってシャ
ッタの開閉に異常が生じた場合、これを検知して、例え
ば装置の動作を禁止し、或いは、警告を発することが可
能となるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態を詳述する。図1は本発明の固形製剤充填装置1の
正面図、図2は固形製剤充填装置1の側面図、図3は固
形製剤充填装置1の斜視図、図4は固形製剤充填装置1
のもう一つの斜視図、図5は固形製剤充填装置1の縦断
側面図、図6は固形製剤充填装置1の平断面図、図6は
固形製剤充填装置1の内部構成を説明する図をそれぞれ
示している。
【0021】本発明の固形製剤充填装置1は、病院や調
剤薬局などに設置されるものであり、矩形状の本体2内
に形成された固形製剤収納部3と、その下方に設けられ
た固形製剤充填機構10などから構成されている。固形
製剤収納部3は本体2内の上部に構成されており、この
固形製剤収納部3の前面は前下に回動自在とされた上扉
4により開閉自在に閉塞されている。また、前記固形製
剤充填機構10の前面はレール59によって引き出し自
在(ドロワー式)とされた下扉5により開閉自在に閉塞
され、固形製剤充填機構10はこの下扉5と共に本体2
内より引き出し自在とされている。
【0022】上記下扉5の前面中央部には少許内側に後
退した充填部5Aが構成されており、この充填部5A内
には充填手段を構成するシュート6の出口6Aが開口し
ている。また、この充填部5A内には、出口6Aの近傍
に位置して後述するバーコードリーダ42が設けられ、
更に、充填部5Aの上方に対応する上扉4の前面にはテ
ンキーから成るキースイッチ43と、処方データの内容
やアラームなどの調剤状況を表示する表示装置47が配
設されている。
【0023】一方、前記固形製剤収納部3内には複数の
タブレットケース7・・・が収納されている。各タブレ
ットケース7・・には固形製剤が種類毎に所定量収納さ
れており、各タブレットケース7・・の下部には図36
に示す如く排出カウント装置8がそれぞれ設けられてい
る。
【0024】この排出カウント装置8は上側のタブレッ
トケース7にそれぞれ連通しており、内部にはモータ駆
動式の排出ドラム9が内蔵されている。この排出ドラム
9の側面には上下に複数の溝11が形成されており、各
溝11内に前記錠剤、カプセル剤、丸剤、トローチ剤な
どの固形化された製剤である固形製剤が上下一列で入り
込む(実施例では二個)構成とされている。
【0025】そして、排出ドラム9の回転に伴い、各溝
11内の固形製剤が出口12から一個ずつ落下する構造
とされている(図36に黒墨矢印で示す)。更に、この
排出カウント装置8には前記出口12から落下する固形
製剤を検出するためのフォトセンサ13が取り付けられ
ている。
【0026】上記の如きタブレットケース7は矩形状の
受け部材50に所定数載置されており、この受け部材5
0が複数並設されるかたちとされている。また、各受け
部材50・・・は図示しないレールによって前後方向に
引出自在に保持されている(図4参照)。
【0027】そして、タブレットケース7・・に固形製
剤を補充する場合などには、上扉4を開き、受け部材5
0を引き出してタブレットケース7を上扉4上に移動さ
せる。タブレットケース7・・に固形製剤を補充した後
は、再び受け部材50を押し込んでタブレットケース7
を固形製剤収納部3内に戻すものである。
【0028】このように前後方向にタブレットケース7
・・が引き出されることにより、固形製剤充填装置1の
上方に空間を確保しなくともタブレットケース7への固
形製剤の補充やタブレットケース7自体の交換を行うこ
とができるようになり、省スペース化を図れる。
【0029】一方、前記固形製剤充填機構10は、実施
例では四個並設されたホッパー51、52、53、54
と、複数(実施例では10個)のホールディングユニッ
ト61・・・(充填手段を構成する)が上面に取り付け
られた円盤状の回転板16と、前述のシュート6などか
ら構成されており、各ホッパー51〜54は前記タブレ
ットケース7・・の下側に隙間無く配設され、回転板1
6はこれらホッパー51〜54の下側において回転自在
に設けられている。
【0030】この場合、各タブレットケース7・・は図
6に示す如く平面略正方形状に配置されており、回転板
16の回転中心16Aはこの正方形の中心に対応してい
る。また、各ホッパー51〜54は何れも矩形状の上端
開口から下端の排出口51A〜54Aに向けて所定の角
度で傾斜しながら先細りとなる形状を呈しており、この
傾斜は固形製剤が十分落下できる値とされている。
【0031】更に、ホッパー51と52は前側左右に並
設され、ホッパー53と54はそれらの後側左右に並設
された状態で各ホッパー51〜54の上端開口は隙間無
く密接される。また、左前のホッパー51上方には前述
の如く全体として正方形状に配置されたタブレットケー
ス7・・・のうち、左前部に位置する合計16個のタブ
レットケース7・・・が対応すると共に、右前のホッパ
ー52上方には右前部に位置する合計16個のタブレッ
トケース7・・・が対応する。
【0032】そして、左後のホッパー53上方には左後
部に位置する合計16個のタブレットケース7・・・が
対応すると共に、右後のホッパー54上方には右後部に
位置する合計16個のタブレットケース7・・・が対応
している(図6参照)。
【0033】このような構成としたことにより、例えば
同一のホッパー51、52、53或いは54の上方に対
応する二個或いはそれ以上数のタブレットケース7に、
多量に消費する同一の固形製剤を収納して置けば、これ
らのタブレットケース7・・から同時に固形製剤を落下
させて後述する如く瓶に充填を行うことが可能となり、
充填時間の短縮が図れるようになる。
【0034】また、同一種類の固形製剤が収納されたタ
ブレットケース7・・を同一のホッパー51、52、5
3或いは54の上方に配置することにより、一つのホッ
パーを同一種類の固形製剤専用に使用できるようにな
り、ホッパーに全く異なる固形製剤の粉が付着すること
による不都合の発生を解消できる。
【0035】ここで、各ホッパー51〜54の左右の内
面(傾斜面)には図8(この図ではホッパー51につい
て示すが、他のホッパー52〜54も同様である)に示
す如く内面に沿った縦壁62が立設されており、前後の
内面に渡っては排出口51A(52A、53A、54
A)を跨ぐかたちで縦壁63が立設されている。尚、こ
れら縦壁62、63は図6に示す如く各タブレットケー
ス7・・・の出口12・・の直下に対応しない位置とさ
れている。タブレットケース7からホッパー51〜54
内に落下した固形製剤は、その内面に当たって跳ね返
り、それを繰り返そうとするが、ホッパー51〜54の
内面には縦壁62、63が形成されているため、跳ね返
った固形製剤はこの縦壁62、63に衝突する。そのた
め、固形製剤の反発運動は早期に終息し、排出口51A
〜54Aに至るようになる。
【0036】また、各ホッパー51〜54の上縁左右の
外側には取付板64が取り付けられており、更に、この
取付板64の下部には高さ調整機構を構成する略L字状
の保持板66が図示しない螺子によって取り付けられて
いる。この場合、保持板66の中央部にはスリット状の
係合孔67が形成されており、その左右には縦長の長孔
68、68が保持板66に形成されている。前記螺子は
この長孔68、68と取付板64の図示しない螺子孔に
螺合されるものであるが、この螺子孔に対する保持板6
6の上下位置を長孔68、68の上下寸法範囲で調整す
ることにより、保持板66の下端の高さが調整可能であ
る。
【0037】一方、下扉5のレール59上方には断面略
L字状の保持部材(アングル)69が下扉5に固定され
ており、各ホッパー51〜54はこの保持部材69に取
り付けられる。この場合、保持部材69の一側には内方
に突出したフック71が固定されており、このフック7
1に対向する位置の保持部材69には同様に内方に突出
する可動フック72が回動自在に取り付けられている。
尚、この可動フック72はバネ73によって常時保持部
材69の内方に突出する方向に回転付勢されている(図
11〜図13)。また、各ホッパー51〜54の取付箇
所に対応する位置の保持部材69には、ホッパー検出手
段としてのマイクロスイッチ76が取り付けられてい
る。
【0038】そして、ホッパー51〜54を保持部材6
9に取り付ける際には、先ず一方の保持板66を保持部
材69上に載置し、その際、当該保持板66の係合孔6
7内にフック71を挿入係合させる。また、可動フック
72の下部をバネ73の付勢力に抗して内側に押し、保
持部材69の外側に可動フック72を図12中時計回り
に回動させる(図12、図13)。その状態で他方の保
持板66を保持部材69上に載置し、可動フック72を
離せば可動フック72はバネ73によって図12中反時
計回りに回動され、他方の保持板66の係合孔67内に
進入係合する。これによって、ホッパー51〜54は保
持部材69上に固定されると共に、図9に示す如く保持
板66がマイクロスイッチ76を押圧する。
【0039】また、ホッパー51〜54を取り外す際に
は、上記とは逆に先ず可動フック72を回動させ、係合
孔67から引き出した状態としてホッパー51〜54を
斜め上方に引き上げれば、他方の保持板66の係合孔6
7もフック71から外れる。更に、ホッパー51〜54
を取り外すことにより、マイクロスイッチ76は非押圧
状態となる。このようにホッパー51〜54は保持部材
69上に着脱自在に取り付けられるので、組み付け及び
清掃などのメンテナンス作業が極めて容易に行えるよう
になる。
【0040】更に、前述の如く保持板66の下端の高さ
は調整可能とされているので、この保持板66の螺子止
め高さ位置を調整することにより、保持部材69上に取
り付けられた状態のホッパー51〜54の排出口51A
〜54Aの高さも長孔68の上下寸法範囲内で調整する
ことができる。従って、その下側に位置するホールディ
ングユニット61の後述するホールディングセル21と
排出口51A〜54Aとの間のクリアランスの調整も容
易に行えるようになる(図14)。
【0041】更にまた、各ホッパー51〜54の下部外
側には、こぼれ防止壁77が排出口51A〜54Aの全
周に渡って外側に張り出すように取り付けられている。
これにより、各ホッパー51〜54の排出口51A〜5
4Aから排出され、上記ホールディングセル21に入っ
た固形製剤が跳ね返り、排出口51A〜54Aとホール
ディングセル21との間のクリアランス(図14)から
外部に飛び出ようとしても、これをこぼれ防止壁77に
よりホールディングセル21方向に跳ね返すことが可能
となる。
【0042】一方、回転板16は図16、図17に示す
如く下扉5に取り付けられたベース板24上に回転自在
に取り付けられているが、その周辺部は合計6個のロー
ラ78・・・によって支持されている。これによって、
回転板16の回転は極めて安定化される。そして、回転
板16の回転中心16Aにはベース板24の下側に配設
されたパルスモータから成る回転板モータ16M(駆動
手段)が連結され、回転板16はこの回転板モータ16
Mによって回転駆動される。また、この回転板16の周
縁部には中心から12度の間隔で切欠79が形成されて
おり、更に、或る切欠79(図16に79Aで示す)か
ら8度の間隔の位置には切欠81が追加形成されてい
る。
【0043】また、回転板16の周縁部の下側には上方
に照射した光が透過して来るか否かによって検出動作を
行う透過型の回転位置検出センサ41が配設されてお
り、この回転位置検出センサ41の検出端子41A、4
1Bの間隔は、回転板16の回転角度にして4度とされ
ている。従って、上記切欠81とその最も近い位置の切
欠79(図16に79Bで示す)がそれらの直上に来た
ときには双方の検出端子41A、41Bに検出用の光路
が形成されるように構成されている。
【0044】そして、この回転板16の周辺部分には実
施例では合計10個(回転板16のの回転中心16Aか
らの角度にして36度の間隔で形成される)の開口82
・・・・が穿設されており、各開口82・・・をそれぞ
れ塞ぐように図18に示すホールディングユニット61
・・・がスナップ式の固定具100により回転板16上
に取り付けられる。また、回転板16の下側に位置して
ベース板24の前部中央には駆動手段を構成するソレノ
イドユニット27(図19に示す)が取り付けられてい
る。
【0045】前記ホールディングユニット61は、図3
2に示す如き枠状の基板84上に取り付けられたホール
ディングセル21と、このホールディングセル21の下
側に配置されたシャッタ17などから構成されている。
各ホールディングセル21・・は上端に入口21Aと下
端の出口21Bを備え、全体として入口21A側が広く
なる容器状を呈しており、ホールディングユニット61
・・・が回転板16に取り付けられることによって、回
転板16の回転中心16Aを中心として一つの円周上に
配置される(図15)。
【0046】ここで、前記ホッパー51〜54の排出口
51A〜54Aは一つの円周上に配置されており、この
円周は前記ホールディングセル21・・・が設けられた
円周上方に合致し、且つ、各ホールディングセル21・
・の入口21Aは各排出口51A〜54Aの直下に位置
する(両者のクリアランスは前述の如く調整可能であ
る)。即ち、回転板16の回転により、ホールディング
セル21の入口21Aはホッパー51〜54の排出口5
1A〜54Aが存在する円周上を回転移動されるように
構成されている。
【0047】この場合、ホールディングセル21は基板
84に固定された略コ字状の固定セル88とこの固定セ
ル88に回動自在に取り付けられた略L字状若しくはコ
字状の可動セル89とから構成されている(図20)。
この可動セル89は固定セル88と組み合わされて全体
として前述の如き容器形状を構成する。また、可動セル
89はその外側上端部が固定セル88に回動自在に枢支
(枢支部を89Aで示す)されている関係上、外側に回
動(移動)した状態では図21に示す如く下部の出口2
1Bが拡開される。
【0048】尚、この可動セル89は図31に示すバネ
91によって出口21Bを狭める方向に常時付勢されて
いる。また、可動セル89の外面には図31に示す如く
基板84(回転板16)から下方に垂下して突出する作
用板92が取り付けられている。
【0049】また、シャッタ17は基板84の下側にお
いてリンク機構93によって回動自在に枢支されてお
り、開口82内に位置している。このリンク機構93は
作用板94の後方(回転板16の回転中心16A方向)
への水平移動をシャッタ17の回転運転に変換するもの
である。また、シャッタ17には下方に垂下する略L字
状の感知板111が取り付けられている。シャッタ17
は常には図32に示すバネ96によってホールディング
セル21の出口21Bを閉じる(水平状態)よう付勢さ
れており、バネ96に抗して作用板94が後方に移動さ
れた場合にその先端が降下し、出口21Bを開放する
(図34)。
【0050】一方、前記ソレノイドユニット27は図2
2〜図25に示す如くフレーム97と、このフレーム9
7に取り付けられた駆動手段としてのセル用ソレノイド
98、シャッタ用ソレノイド99、フォトカプラから成
るセル開センサ(可動セル動作検出手段)101、シャ
ッタ開センサ(シャッタ開閉検出手段)102、反射光
式のシャッタ閉センサ(シャッタ開閉検出手段)103
などを備えている。
【0051】セル用ソレノイド98のプランジャ98A
の先端には上方に延在して先端にローラ104を備えた
駆動板106が取り付けられ、更に、プランジャ98A
には側方に突出した感知板107が取り付けられてい
る。また、シャッタ用ソレノイド99のプランジャ99
Aの先端には上方に延在する駆動板108が取り付けら
れ、更に、プランジャ99Aには側方に突出した感知板
109が取り付けられている。
【0052】両ソレノイド98、99のプランジャ98
A、99Aが突出した状態で、図31に示す如く駆動板
106は作用板92の前側(回転板16の円周側)に係
脱自在に間隔を存して位置し、駆動板108も作用板9
4の前側に係脱自在に間隔を存して位置する。そして、
回転板16の回転に伴う作用板92、94、感知板11
1の移動にソレノイドユニット27(駆動板106、1
08など)は何ら干渉しない。
【0053】そして、セル用ソレノイド98に通電さ
れ、プランジャ98Aが吸引されると、駆動板106の
ローラ104が、ベース板24の前部中央に移動された
ホールディングユニット61の作用板92に当接して引
き寄せるので可動セル89が回動され、ホールディング
セル21の出口21Bを拡開する(図34)。同時に感
知板107がセル開センサ101の光路を遮断する。
【0054】また、シャッタ用ソレノイド99に通電さ
れ、プランジャ99Aが吸引されると、駆動板108
が、同ホールディングユニット61の作用板94に当接
して引き寄せるのでシャッタ17が回動され、ホールデ
ィングセル21の出口21Bを開放する(図34)。同
時に感知板109がシャッタ開センサ102の光路を遮
断する。また、シャッタ17が図31の如く閉じた状態
(水平)では感知板111がシャッタ閉センサ103の
上方に対向して光を反射させ、シャッタ17の閉成が検
知される。
【0055】一方、 前記シュート6は透明な硬質合成
樹脂により成形され、図27、図28に示す如き断面多
角形の筒状を呈しており、その上部から左右に張り出し
た取付フランジ113、113を蝶螺子114によって
ベース板24の前部中央に下方から着脱自在に取り付け
て設けられている(図26)。これにより、シュート6
の上端入口6Bはベース板24の前部中央にて上方に開
口し、その後方に前記ソレノイドユニット27が位置す
ることになる。また、このように蝶螺子114によって
シュート6をベース板24に取り付けているので、シュ
ート6内を清掃するなどのメンテナンスの際には工具無
しでシュート6のみを簡単に取り外すことができるよう
になり、作業性が良好となる。
【0056】そして、シュート6は斜め前下方に延在し
て前述の如く下扉5前面の充填部5Aに臨み、その下端
出口6Aはこの充填部5A内に開口している。また、こ
のシュート6の出口6A手前には着脱自在の蓋26が取
り付けられており、この蓋26によって出口6Aは開閉
自在とされている。図中6Dはこの蓋26を差し込むス
リットである。更に、蓋26の上側となるシュート6の
下面にはマグネットスイッチから成るシュートセンサ1
16が取り付けられている。このシュートセンサ116
は蓋26の下端に設けられたマグネット(図示せず)に
より、この蓋26の開閉を検出している。
【0057】尚、シュート6はその内容量を拡大するた
めに太めに形成されているが、その先端下面には両側か
ら先細りとなるよう傾斜面6Cが形成され、それによっ
て後述する容器Vの口が小さい場合にも、こぼすことな
く固形製剤を容器V内に充填できるように配慮されてい
る。また、前述の如くベース板24の前部中央に移動さ
れたホールディングユニット61のホールディングセル
21の出口21B及びシャッタ17は係るシュート6の
上端入口6Bの上側に合致することになる。
【0058】また、図4において117、118は上扉
4、下扉5の開閉をそれぞれ検出する上扉センサ、下扉
センサ(何れもマイクロスイッチなどで構成される)で
ある。更に、レール59若しくはベース板24の下面に
は左右に開放したラック板119が取り付けられてお
り、このラック板119内には左右スライド自在に電装
基板121が収納され、下扉5と共に引き出し自在とさ
れている。従って、下扉5を引き出し、電装基板121
を横方向に引き出せばメンテナンスを容易に行えるよう
になる。
【0059】次に、図37は本発明の固形製剤充填装置
1の制御装置44のブロック図を示している。制御装置
44は汎用マイクロコンピュータ45から構成されてお
り、このマイクロコンピュータ45には図示しない外部
のパーソナルコンピュータなどとの間でデータの送受信
を行う送受信手段46が接続されると共に、入力端子に
は前記排出カウント装置8のフォトセンサ13、回転板
16の回転位置を検出するための前記回転位置検出セン
サ41、前記セル開センサ101、シャッタ開センサ1
02、シャッタ閉センサ103、シュートセンサ10
6、マイクロスイッチ76(実際には4個)、上扉セン
サ117、下扉センサ118、バーコードリーダ42及
びキースイッチ43が接続されている。
【0060】また、マイクロコンピュータ45の出力端
子には、前記排出カウント装置8の排出ドラム9を回転
する排出ドラムモータ9M、回転板モータ16M、ソレ
ノイドユニット27のセル用ソレノイド98及びシャッ
タ用ソレノイド99、更に表示装置47が接続されてい
る。
【0061】以上の構成で、次に本発明の固形製剤充填
装置1の動作を説明する。図38はマイクロコンピュー
タ45の固形製剤排出動作のプログラムのフローチャー
トを、また、図39は同じくマイクロコンピュータ45
の固形製剤充填動作のプログラムのフローチャートを示
している。
【0062】尚、電源投入状態において各ホールディン
グユニット61のシャッタ17はホールディングセル2
1の出口21Bを閉じており、可動セル89も出口21
Bを狭める状態となっている(図30、図31、図3
2)。また、各カウント値などはリセットされている。
【0063】更に、マイクロコンピュータ45は回転板
モータ16Mにより回転板16を例えば図中時計回りに
回転させる。そして、切欠81、79Bが回転位置検出
センサ41の検出端子41A、41Bの上に来たことを
検出した場合(双方で光を検出できたことで検出)、そ
のまま回転させ、回転板16の回転角度にして8度回
す。これによって、回転板16は図16の状態となり、
切欠79Aが検出端子41Aの上に来たところで停止さ
れる。
【0064】この状態が回転板16の初期位置となり、
更に10箇所の開口82・・・の配置(回転板16の回
転角度にして36度間隔で配置)から、全てのホールデ
ィングユニット61・・・・(例えばNo.1〜No.
10までの10個)それぞれの位置をマイクロコンピュ
ータ45は認識する。これによって、初期設定が終了す
る。
【0065】更に、マイクロコンピュータ45は各タブ
レットケース7・・の出口12・・の位置と、それらの
下方に対応する各ホッパー51〜54の排出口51A〜
54Aの位置とを記憶しており、これらの情報に基づ
き、所定のタブレットケース7の下方に対応するホッパ
ー51、52、53或いは54の排出口51A、52
A、53A或いは54Aの下側に所定のホールディング
ユニット61のホールディングセル21を移動するため
の回転板16の回転角度(0度を含む)を算出するもの
とする。
【0066】今、作業者が医師の処方箋に基づき、前記
パーソナルコンピュータに処方データを打ち込むと、パ
ーソナルコンピュータからは固形製剤充填装置1にデー
タ送信要求が成される。固形製剤充填装置1のマイクロ
コンピュータ45は送受信手段46により、ステップS
1で上記パーソナルコンピュータからのデータ送信要求
を受信すると、次に、ステップS2で回転板16の全ホ
ールディングユニット61・・のホールディングセル2
1に固形製剤が保留されて満杯となっているか否か判断
し、満杯となっていればステップS1に戻って待機す
る。
【0067】ステップS2で全てのホールディングセル
21・・が満杯でなければ、マイクロコンピュータ45
はステップS3でパーソナルコンピュータにデータ待ち
受け状態である旨返信し、それに応じてパーソナルコン
ピュータから送られてくる処方データを受信して読み込
む。そして、上記処方データに基づき、当該処方データ
により指定された種類の固形製剤を収納するタブレット
ケース7の位置を認識する。
【0068】次ぎに、マイクロコンピュータ45はステ
ップS4で空いているホールディングセル21(ホール
ディングユニット61)及びその位置を認識し、例えば
前記No.1のホールディングユニット61のホールデ
ィングセル21が空いている場合には、前述の如く回転
角度を算出し、回転板モータ16Mを駆動して、No.
1のホールディングユニット61のホールディングセル
21の上端入口21Aが前記認識されたタブレットケー
ス7の出口12の下方に対応するホッパー51、52、
53或いは54の排出口51A、52A、53A或いは
54Aの下側に来るように回転板16を回転させ、ホー
ルディングユニット61の位置調整を行うと共に、当該
No.を記憶する。
【0069】尚、前記ホッパー51〜54の排出口51
A〜54Aの下側にたまたま空いているホールディング
セル21(ホールディングユニット61)がある場合に
は、マイクロコンピュータ45は回転板16を回転させ
ず、その代わりに当該ホールディングセル21のNo.
を記憶する。
【0070】次ぎに、マイクロコンピュータ45はステ
ップS5で前記認識されたタブレットケース7の排出カ
ウント装置8の排出ドラムモータ9Mを回転駆動させ
る。これにより排出ドラム9が回転し、前述の如く固形
製剤が一個ずつ落下するが、この落下した固形製剤はそ
の下方に対応しているホッパー51、52、53或いは
54内に落下して受け止められ、更にその排出口51
A、52A、53A或いは54Aから前記ホールディン
グユニット61のホールディングセル21内に落下して
受けとめられる。
【0071】この落下する固形製剤の数は前記フォトセ
ンサ13によりマイクロコンピュータ45によってカウ
ントされる。そして、ステップS6にて当該カウントが
終了したか否か判断し、否であればステップS5に戻っ
てこれを繰り返す。そして、フォトセンサ13にて検出
される固形製剤の落下数が前記処方データに基づく固形
製剤の数に一致したら、マイクロコンピュータ45はカ
ウントが終了したものと判断し、排出ドラムモータ9M
の回転を中止してステップS1に戻る。
【0072】一方、ホールディングセル21(例えばN
o.1)内に落下した固形製剤は当該ホールディングセ
ル21下部に至るが、この状態で下端の開口21Bはシ
ャッタ17にて閉塞されているので、固形製剤は当該ホ
ールディングセル21内に一旦保留される。尚、マイク
ロコンピュータ45は処方データにて指定された全種類
の固形製剤について上記ステップS4からステップS6
の動作を繰り返し、それぞれ種類毎に別々のホールディ
ングユニット61のホールディングセル21・・に収容
する。
【0073】これによって、最大10種類の固形製剤が
各ホールディングユニット61・・のホールディングセ
ル21内に保留できる。尚、上記実施例では固形製剤を
一種類ずつ順次ホールディングセル21に収容したが、
実施例では四個のホッパー51〜54を使用しているの
で、全てのホッパー51〜54の排出口51A〜54A
に空のホールディングセル21・・・を対応させること
により、四種類の固形製剤を同時に各ホッパー51〜5
4上方のタブレットケース7・・・から落下させ、同時
に四種類の固形製剤を異なるホールディングセル21・
・・に収容する並列作業も可能である。係る構成によれ
ば、充填時間を更に短縮できるようになる。
【0074】このように、全てのホッパー51〜54を
同時に並列使用するには、ホールディングセル21との
位置合わせが重要となる。従って、正確に位置合わせす
る場合には、四個のホッパー51〜54の排出口51A
〜54Aが回転中心16Aに対して90度間隔で配置さ
れているときは、ホールディングセル21も90度間隔
で配置する必要があるので、4の倍数の個数のホールデ
ィングユニット61を均等間隔で配置する。
【0075】他方、作業者は前記処方データにて指定さ
れた固形製剤のうちの一種類を示すバーコードが印刷さ
れたバーコードラベルを所定の容器V(例えば瓶)の側
面に貼り付ける。そして、固形製剤充填装置1の充填部
5A内に挿入すると、前記バーコードラベルのバーコー
ドはバーコードリーダ42によって読みとられる。
【0076】マイクロコンピュータ45は図39のステ
ップS7でこのバーコードリーダ42にて読みとられた
バーコード(固形製剤の種類)を読み込んだか否か判断
し、読み込んだらステップS8に進んで当該種類の固形
製剤がホールディングセル21(このホールディングユ
ニット61のNo.は前述の如く記憶されている)に収
納済みか否か判断する。そして、未だ収納されていない
場合にはステップS7に戻って待機する。
【0077】そして、前記ステップS6で当該種類の固
形製剤がホールディングユニット61のホールディング
セル21内に収納されると、マイクロコンピュータ45
はステップS8からステップS9に進んで記憶されたN
o.より当該固形製剤が収納されたホールディングユニ
ット61を選択し、回転板モータ16Mを駆動して回転
板16を回転させ、且つ、モータの回転ステップと回転
位置検出センサ41が切欠79を検出することに基づい
てベース板24の前部中央のシュート6及びソレノイド
ユニット27の位置に当該ホールディングユニット61
を位置せしめる。
【0078】この状態で図26の如く当該ホールディン
グユニット61の作用板92、94の前側にソレノイド
ユニット27の駆動板106、108がそれぞれ位置す
る。次ぎに、マイクロコンピュータ45はステップS1
0でセル用ソレノイド98及びシャッタ用ソレノイド9
9に通電し、前述の如く可動セル89を移動させて出口
21Bを拡開すると共に、シャッタ17を開く。
【0079】この可動セル89の移動及びシャッタ17
の開放は感知板107、109の後退によりセル開セン
サ101及びシャッタ開センサ102にて検出され、マ
イクロコンピュータ45に入力される。係るシャッタ1
7の開放によりホールディングセル21内の固形製剤は
下端の出口21Bよりシュート6内に落下する。このと
きシュート6の出口6Aは蓋26により塞がれているの
で固形製剤はこのシュート6内に保留されることにな
る。
【0080】マイクロコンピュータ45は通電から所定
期間後にセル用ソレノイド98及びシャッタ用ソレノイ
ド99を非通電するので、可動セル89はバネ91によ
り出口21Bを狭める方向に移動されて復帰し、シャッ
タ17もバネ96により回動されて再び出口21Bを閉
じる(水平状態)。
【0081】ここで、ホッパー51〜54からホールデ
ィングセル21内に落下した固形製剤は、複数積層して
詰まった状態となり、ホールディングセル21内で所謂
ブリッジを構成し、シャッタ17を開いても下部にある
ものしか落下しなくなる危険性があるが、可動セル89
が移動されて出口21Bを拡開するので、係るブリッジ
は崩され、固形製剤を確実且つ早期にシュート6に落下
させることができるようになる。
【0082】このようにシュート6内に固形製剤は落下
するが、このときシュート6は太めに形成されているの
で、固形製剤を貯留するのに十分な容量を有している。
そして、シュート6は透明な筒であるので、薬剤師は固
形製剤が準備されたことを知り、その状態で容器Vの口
をシュート6の出口6A下方に宛い、手動で蓋26を開
けば、当該種類の固形製剤がシュート6から瓶内に充填
される。この蓋26の開閉動作はシュートセンサ116
によって検出され、マイクロコンピュータ45に出力さ
れる(ステップS11)。
【0083】また、前述の如くホールディングセル21
とシャッタ17とを一体化したホールディングユニット
61を構成し、これを回転板16上に取り付ける方式と
しており、更にスナップ式の固定具100にて固定して
いるので、組み付け作業性は極めて良好なものとなる。
更に、可動セル89やシャッタ17を動作させるソレノ
イド99、98を備えるソレノイドユニット27は、回
転板16の回転に伴うホールディングユニット61の移
動に干渉すること無く設けられ、シュート6に合致され
たものを動作させるので、ソレノイドユニット27は単
体で済み、各ホールディングユニット61にソレノイド
を取り付けるよりも部品点数の著しい削減が図れる。
【0084】尚、マイクロコンピュータ45は上扉セン
サ117或いは下扉センサ118によって上扉4或いは
下扉5が開放されたことを検知すると、上記調剤動作を
中断する。そして、閉じられた時点から引き続き調剤動
作を継続する。
【0085】また、マイクロコンピュータ45は何れか
のホッパー51〜54が取り付けられていないことをマ
イクロスイッチ76により検知すると、調剤動作を禁止
し、表示装置47にその旨の警告表示を行う。
【0086】更に、上記調剤動作においてセル開センサ
101により可動セル89が移動したことを検知できな
い場合や、シャッタ開センサ102によりシャッタ17
が開放されたことを検知できない場合、或いは、シャッ
タ閉センサ103によりシャッタ17が閉じられたこと
を検知できない場合(光が反射してこない)にも調剤動
作を禁止し、表示装置47にその旨の警告表示を行う。
【0087】更にまた、シュートセンサ116により蓋
26が開閉されたことを検知していない場合には、少な
くともシャッタ17の開放を禁止する。これにより、シ
ュート6内に固形製剤が貯留されている状態で、他の固
形製剤がシュート6に落下せられる不都合を回避する。
【0088】このように本発明では、固形製剤を種類毎
に収納するタブレットケース7から、マイクロコンピュ
ータ45により固形製剤が排出されると共に、当該タブ
レットケース7から排出された固形製剤は、その下側に
並設された複数のホッパー51〜54にて受け止めるよ
うにしたので、固形製剤が落下できるホッパー51〜5
4の傾斜角度を維持しつつ、装置の上下寸法の縮小を図
ることが可能となる。
【0089】更にマイクロコンピュータ45は、ホール
ディングユニット61を回転移動させてその位置を調整
することにより、排出された固形製剤を受け止めるホッ
パー51〜54の排出口51A〜54Aにホールディン
グセル21の上端の入口21Aを対応させるので、タブ
レットケース7から落下した固形製剤は所定のホールデ
ィングセル21内に一旦収容される。そして、容器Vへ
充填する際には当該ホールディングユニット61を回転
移動させてその出口21Bをシュート6に合致させ、可
動セル89を移動させ、シャッタ17を開くので、ホー
ルディングセル21内の固形製剤は円滑に下端の出口2
1Bからシュート6に入り、容器Vに案内されて充填さ
れるようになる。
【0090】従って、複数種類のなかから指定された固
形製剤を一カ所のシュート6にてそれぞれ容器Vに充填
することができるようになり、作業性が著しく向上す
る。また、ホールディングユニット61の回転移動によ
ってホールディングセル21の上端入口21Aをホッパ
ー51〜54の排出口51A〜54Aに対応させ、且
つ、当該ホールディングセル21の下端出口21Bをシ
ュート6に合致させる動作を実現しているので、充填に
要する時間を著しく短縮させることが可能となり、患者
などに提供されるまでの待ち時間を一層短縮させてサー
ビスの向上を図ることができるようになる。
【0091】更に、例えば複数種の固形製剤を連続して
充填する場合などに、複数のホールディングセル21・
・内にそれぞれ固形製剤を収納して置けるので、並列処
理が円滑に行えるようになる。特に、ホッパー51〜5
4とホールディングセル21の位置合わせが確実に行わ
れれば固形製剤の混入も確実に生じなくなるので、従来
に比して駆動部品とその周辺部材との間のクリアランス
などを厳格に管理する必要が無くなり、構造の簡素化と
生産コストの低減を実現することができるようになるも
のである。
【0092】また、シュート6の出口6Aに開閉自在の
蓋26を設けたので、シャッタ17を開いてホールディ
ングセル21より固形製剤をシュート6に排出した後、
作業者が上記蓋26を開けるまでシュート6内に固形製
剤を保留して置くことができるようになる。従って、容
器Vへの充填作業を一層確実且つ容易とすることができ
るようになる。
【0093】尚、実施例ではホストコンピュータからの
処方データによって動作する構成を説明したが、それに
限らず、キースイッチ43によって処方データを入力す
るスタンドアロン的な使用方法を行っても本発明は有効
である。
【0094】更に、本実施例では一個のタブレットケー
ス7から固形製剤を取り出したが、本願はこれに限定さ
れるものではない。前述したように、同一のホッパー5
1〜54の上方に位置する二個以上のタブレットケース
7・・に同じ固形製剤を収納して、これらのタブレット
ケース7・・から同時に固形製剤を落下させても良い。
この場合、マイクロコンピュータ45は、この複数のタ
ブレットケース7・・に対応する排出ドラムモータ9M
を回転させ、この複数のタブレットケース7・・に対応
するフォトセンサ13からの信号で剤数をカウントす
る。尚、その場合は同時落下を防止するために、この複
数のタブレットケース7・・に対応する排出ドラムモー
タ9Mの回転を制御して、この複数のタブレットケース
7・・の固形製剤の落下タイミングをずらすものであ
る。
【0095】更に、実施例では容器Vとしては瓶に限ら
ず樹脂や紙などから成る包装袋を容器として固形製剤を
充填しても差し支えない。
【0096】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、固形
製剤を種類毎に収納するタブレットケースから固形製剤
が排出されると共に、当該タブレットケースから排出さ
れた固形製剤は、その下側に並設された複数のホッパー
にて受け止めるようにしたので、固形製剤が落下できる
ホッパーの傾斜角度を維持しつつ、装置の上下寸法の縮
小を図ることが可能となる。
【0097】更に、ホールディングセルを回転移動させ
てその位置を調整することにより、排出された固形製剤
を受け止めるホッパーの排出口にホールディングセルの
上端入口を対応させるので、タブレットケースから落下
した固形製剤は所定のホールディングセル内に一旦収容
される。そして、容器へ充填する際には当該ホールディ
ングセルを回転移動させてその出口を充填手段に合致さ
せ、シャッタを開くので、ホールディングセル内の固形
製剤は下端出口から充填手段により容器に案内されて充
填されるようになる。
【0098】従って、複数種類のなかから指定された固
形製剤を一カ所の充填手段にてそれぞれ容器に充填する
ことができるようになり、作業性が著しく向上する。ま
た、ホールディングセルの回転移動によってその上端入
口をホッパーの排出口に対応させ、且つ、当該ホールデ
ィングセルの下端出口を充填手段に合致させる動作を実
現しているので、充填に要する時間を著しく短縮させる
ことが可能となり、患者に提供されるまでの待ち時間を
一層短縮させてサービスの向上を図ることができるよう
になる。
【0099】更に、例えば複数種の固形製剤を連続して
充填する場合などに、複数のホールディングセル内にそ
れぞれ固形製剤を収納して置けるので、並列処理が円滑
に行えるようになる。特に、ホッパーとホールディング
セルの位置合わせが確実に行われれば製剤の混入も確実
に生じなくなるので、従来に比して駆動部品とその周辺
部材との間のクリアランスなどを厳格に管理する必要が
無くなり、構造の簡素化と生産コストの低減を実現する
ことができるようになる。
【0100】特に、本発明ではホールディングセルとシ
ャッタとからホールディングユニットを構成し、ホッパ
ーの下側で回転する回転板上にホールディングユニット
を複数取り付けるようにしたので、ホールディングセル
やシャッタの組み付けに要する時間及び手間を削減し、
組立作業性の著しい改善を図ることが可能となるもので
ある。
【0101】請求項2の発明によれば、上記に加えてシ
ャッタを開閉するシャッタ駆動手段は、回転板の回転に
よるホールディングユニットの回転移動に干渉すること
無く、ホールディングセルが充填手段に合致したホール
ディングユニットのシャッタに係脱自在に係合するよう
配置されているので、複数のホールディングユニットの
シャッタを開閉させるシャッタ駆動手段が単体で済み、
各ホールディングユニットに対してそれぞれ駆動手段を
設けるよりも部品点数の著しい削減が図れるものであ
る。
【0102】請求項3の発明によれば、上記に加えてシ
ャッタの開閉を検出するシャッタ開閉検出手段を設けた
ので、シャッタ駆動手段や他の部材の故障によってシャ
ッタの開閉に異常が生じた場合、これを検知して、例え
ば装置の動作を禁止し、或いは、警告を発することが可
能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固形製剤充填装置の正面図である。
【図2】本発明の固形製剤充填装置の側面図である。
【図3】本発明の固形製剤充填装置の斜視図である。
【図4】本発明の固形製剤充填装置の上下扉を開放した
状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の固形製剤充填装置の縦断側面図であ
る。
【図6】本発明の固形製剤充填装置の平断面図である。
【図7】本発明の固形製剤充填装置の内部構成を示す図
である。
【図8】本発明の固形製剤充填装置のホッパーの斜視図
である。
【図9】本発明の固形製剤充填装置のホッパーの側面図
である。
【図10】本発明の固形製剤充填装置のホッパーと保持
部材の正面図である。
【図11】本発明の固形製剤充填装置の可動フックの拡
大図である。
【図12】本発明の固形製剤充填装置のホッパーの取付
手順を説明するホッパーと保持部材の正面図である。
【図13】本発明の固形製剤充填装置の可動フックの動
作を説明する可動フックの拡大図である。
【図14】本発明の固形製剤充填装置のホッパーとホー
ルディングセルの正面図である。
【図15】本発明の固形製剤充填装置のホールディング
ユニット、回転板、ソレノイドユニット、シュートの配
置を示す斜視図である。
【図16】本発明の固形製剤充填装置の回転板及びベー
ス板の平面図である。
【図17】本発明の固形製剤充填装置の回転板及びベー
ス板の縦断正面図である。
【図18】本発明の固形製剤充填装置のホールディング
ユニットの斜視図である。
【図19】本発明の固形製剤充填装置のソレノイドユニ
ットの斜視図である。
【図20】本発明の固形製剤充填装置のホールディング
セルの斜視図である。
【図21】可動セルが移動した状態の本発明の固形製剤
充填装置のホールディングセルの斜視図である。
【図22】本発明の固形製剤充填装置のソレノイドユニ
ットの平面図である。
【図23】本発明の固形製剤充填装置のソレノイドユニ
ットの正面図である。
【図24】本発明の固形製剤充填装置のソレノイドユニ
ットのセル用ソレノイド部分の縦断側面図である。
【図25】本発明の固形製剤充填装置のソレノイドユニ
ットのシャッタ用ソレノイド部分の縦断側面図である。
【図26】本発明の固形製剤充填装置のホールディング
ユニット、ソレノイドユニット及びシュートなどの側面
図である。
【図27】本発明の固形製剤充填装置のシュートの平面
図である。
【図28】本発明の固形製剤充填装置のシュートの下面
図である。
【図29】本発明の固形製剤充填装置のホールディング
ユニット、ソレノイドユニット及びシュートなどの分解
側面図である。
【図30】シャッタを閉じた状態の本発明の固形製剤充
填装置のホールディングユニット及びソレノイドユニッ
トの斜視図である。
【図31】シャッタを閉じた状態の本発明の固形製剤充
填装置のホールディングユニット及びソレノイドユニッ
トの側面図である。
【図32】シャッタを閉じた状態の本発明の固形製剤充
填装置のホールディングセルを除くホールディングユニ
ット及びソレノイドユニットの斜視図である。
【図33】シャッタを開いた状態の本発明の固形製剤充
填装置のホールディングユニット及びソレノイドユニッ
トの斜視図である。
【図34】シャッタを開いた状態の本発明の固形製剤充
填装置のホールディングユニット及びソレノイドユニッ
トの側面図である。
【図35】シャッタを開いた状態の本発明の固形製剤充
填装置のホールディングセルを除くホールディングユニ
ット及びソレノイドユニットの斜視図である。
【図36】本発明の固形製剤充填装置のタブレットケー
スと排出カウント装置の透視斜視図である。
【図37】本発明の固形製剤充填装置の制御装置のブロ
ック図である。
【図38】本発明の固形製剤充填装置のマイクロコンピ
ュータのプログラムを示すフローチャートである。
【図39】同じく本発明の固形製剤充填装置のマイクロ
コンピュータのプログラムを示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 固形製剤充填装置 6 シュート 7 タブレットケース 8 排出カウント装置 10 固形製剤充填機構 16 回転板 17 シャッタ 21 ホールディングセル 21A 入口 21B 出口 26 蓋 27 ソレノイドユニット 44 制御装置 45 マイクロコンピュータ 51〜54 ホッパー 51A〜54A 排出口 61 ホールディングユニット 62、63 縦壁 66 保持板 67 係合孔 68 長孔 69 保持部材 71 フック 72 可動フック 73 バネ 77 こぼれ防止壁 88 固定セル 89 可動セル 98 セル用ソレノイド 99 シャッタ用ソレノイド 101 セル開センサ 102 シャッタ開センサ 103 シャッタ閉センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原口 学 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 太田 稔彦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3E018 AA02 AA04 AB05 BB02 CA06 DA02 DA06 EA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形製剤を種類毎にそれぞれ収納する複
    数のタブレットケースと、 各タブレットケースの下側に対応して並設され、それら
    から排出された固形製剤を受け止めるための複数のホッ
    パーと、 各ホッパーの最下部にそれぞれ形成された排出口と、 これらホッパーの下側に配置され、当該ホッパーの前記
    排出口が存在する円周上を回転移動される複数のホール
    ディングセルと、 このホールディングセルの下端出口を開閉するシャッタ
    と、 前記ホールディングセルから排出される固形製剤を所定
    の容器に案内し、充填するための充填手段とを備え、 前記タブレットケースから固形製剤を排出する際、前記
    ホールディングセルを回転移動させてその位置を調整す
    ることにより、排出された固形製剤を受ける止める前記
    ホッパーの排出口に前記ホールディングセルの上端入口
    を対応させて前記タブレットケースから落下する固形製
    剤を所定のホールディングセル内に収容すると共に、 前記容器への充填時、当該ホールディングセルを回転移
    動させてその出口を前記充填手段に合致させ、前記シャ
    ッタを開く固形製剤充填装置において、 前記ホールディングセルとシャッタとからホールディン
    グユニットを構成し、前記ホッパーの下側で回転する回
    転板上に前記ホールディングユニットを複数取り付けた
    ことを特徴とする固形製剤充填装置。
  2. 【請求項2】 シャッタを開閉するシャッタ駆動手段
    は、回転板の回転によるホールディングユニットの回転
    移動に干渉すること無く、ホールディングセルが充填手
    段に合致した前記ホールディングユニットのシャッタに
    係脱自在に係合するよう配置されていることを特徴とす
    る請求項1の固形製剤充填装置。
  3. 【請求項3】 シャッタの開閉を検出するシャッタ開閉
    検出手段を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項
    2の固形製剤充填装置。
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