JP2001127067A - シリコン半導体基板 - Google Patents
シリコン半導体基板Info
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- JP2001127067A JP2001127067A JP30768099A JP30768099A JP2001127067A JP 2001127067 A JP2001127067 A JP 2001127067A JP 30768099 A JP30768099 A JP 30768099A JP 30768099 A JP30768099 A JP 30768099A JP 2001127067 A JP2001127067 A JP 2001127067A
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- atoms
- crystal
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高品質な表面無欠陥層をもつ一方、基板内部
にゲッタリング能力に優れた欠陥層を持ち、かつ機械的
強度にすぐれたシリコン半導体基板を作成する。 【解決手段】 チョクラルスキー法により育成したシリ
コン単結晶から得た半導体基板であって、基板表面にお
ける直径換算で0.1μm以上の結晶欠陥の面密度が1
個/cm2以下、少なくとも基板表面から深さ1μmま
での領域において同欠陥の密度が105個/cm3以下、
基板厚み中心における同欠陥の密度が108個/cm3以
上、さらに基板厚み中心における窒素含有量を[N]
(atoms/cm3)、酸素含有量を[O](ato
ms/cm3)としたとき、6×1017≦[O]≦1.
2×1018であり、かつ6×1017≦[O]≦1×10
18のとき、 1×1013≦[N]≦2×1016 1×1018≦[O]≦1.2×1018のとき、 1×1013≦[N]≦1×1015 であることを特徴とする。
にゲッタリング能力に優れた欠陥層を持ち、かつ機械的
強度にすぐれたシリコン半導体基板を作成する。 【解決手段】 チョクラルスキー法により育成したシリ
コン単結晶から得た半導体基板であって、基板表面にお
ける直径換算で0.1μm以上の結晶欠陥の面密度が1
個/cm2以下、少なくとも基板表面から深さ1μmま
での領域において同欠陥の密度が105個/cm3以下、
基板厚み中心における同欠陥の密度が108個/cm3以
上、さらに基板厚み中心における窒素含有量を[N]
(atoms/cm3)、酸素含有量を[O](ato
ms/cm3)としたとき、6×1017≦[O]≦1.
2×1018であり、かつ6×1017≦[O]≦1×10
18のとき、 1×1013≦[N]≦2×1016 1×1018≦[O]≦1.2×1018のとき、 1×1013≦[N]≦1×1015 であることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン半導体基
板の品質改善に関し、特に、基板内部あるいは基板表面
の欠陥を除去し、デバイス作製時においても新たな欠陥
の発生がないため、デバイスの歩留りを向上させること
ができるシリコン半導体基板に関する。
板の品質改善に関し、特に、基板内部あるいは基板表面
の欠陥を除去し、デバイス作製時においても新たな欠陥
の発生がないため、デバイスの歩留りを向上させること
ができるシリコン半導体基板に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン半導体基板を用いて半導体デバ
イスを作成する際に、基板中の結晶欠陥がデバイスの動
作不良を引き起こし、基板中の結晶欠陥密度によりデバ
イスの製造歩留りが変化することが知られている。近
年、このデバイス動作不良を引き起こす結晶欠陥とし
て、COP(Crystal Originated
Particle)と呼ばれる欠陥が注目されている。
これは、シリコン半導体基板をアンモニア-過酸化水素
の混合液でエッチングした際、結晶中の格子欠陥を原因
としたピットが基板表面に生じ、基板表面のパーティク
ルを計数する検査装置によりこのピットが測定されるた
め、このように呼ばれている。COPとはこのような測
定法で検出される欠陥全般を指す名称であるが、通常の
チョクラルスキー(CZ)法もしくは磁場を印加したC
Z法により育成されたシリコン単結晶では、この欠陥の
実体は結晶中の八面体様の空隙(以下、空孔欠陥と称
す)と考えられており、これがデバイスの構造的な破壊
を引き起こすと推定されている。
イスを作成する際に、基板中の結晶欠陥がデバイスの動
作不良を引き起こし、基板中の結晶欠陥密度によりデバ
イスの製造歩留りが変化することが知られている。近
年、このデバイス動作不良を引き起こす結晶欠陥とし
て、COP(Crystal Originated
Particle)と呼ばれる欠陥が注目されている。
これは、シリコン半導体基板をアンモニア-過酸化水素
の混合液でエッチングした際、結晶中の格子欠陥を原因
としたピットが基板表面に生じ、基板表面のパーティク
ルを計数する検査装置によりこのピットが測定されるた
め、このように呼ばれている。COPとはこのような測
定法で検出される欠陥全般を指す名称であるが、通常の
チョクラルスキー(CZ)法もしくは磁場を印加したC
Z法により育成されたシリコン単結晶では、この欠陥の
実体は結晶中の八面体様の空隙(以下、空孔欠陥と称
す)と考えられており、これがデバイスの構造的な破壊
を引き起こすと推定されている。
【0003】このようなデバイス作成に有害なCOPを
低減あるいは消滅させる技術の一つとして、結晶育成時
に窒素を添加した結晶を熱処理する技術が知られてい
る。特開平10-98047号公報には窒素を少なくと
も1×1014atoms/cm3ドーピングすることに
より空孔欠陥のサイズを小さくし、熱処理により空孔欠
陥をより容易に消滅させる技術が開示されている。しか
しながら、通常工業的に用いられている酸素濃度(7〜
10×1017atoms/cm3、JEIDA換算)の
結晶に窒素を1×1014atoms/cm3以上ドーピ
ングすると、結晶中に多数の酸素析出物や積層欠陥の核
が形成され、熱処理後にそれらの欠陥が表面に現れて表
面の欠陥密度が却って増加してしまうという問題があ
る。このため、特開平10-98047号公報の実施例
では酸素の析出が起こらない4.5×1017atoms
/cm3の酸素濃度の結晶が用いられている。実際この
窒素添加による欠陥形成の効果は、特開平11-189
493号公報においてエピタキシャル層の基板の析出促
進のための手段して利用されている。
低減あるいは消滅させる技術の一つとして、結晶育成時
に窒素を添加した結晶を熱処理する技術が知られてい
る。特開平10-98047号公報には窒素を少なくと
も1×1014atoms/cm3ドーピングすることに
より空孔欠陥のサイズを小さくし、熱処理により空孔欠
陥をより容易に消滅させる技術が開示されている。しか
しながら、通常工業的に用いられている酸素濃度(7〜
10×1017atoms/cm3、JEIDA換算)の
結晶に窒素を1×1014atoms/cm3以上ドーピ
ングすると、結晶中に多数の酸素析出物や積層欠陥の核
が形成され、熱処理後にそれらの欠陥が表面に現れて表
面の欠陥密度が却って増加してしまうという問題があ
る。このため、特開平10-98047号公報の実施例
では酸素の析出が起こらない4.5×1017atoms
/cm3の酸素濃度の結晶が用いられている。実際この
窒素添加による欠陥形成の効果は、特開平11-189
493号公報においてエピタキシャル層の基板の析出促
進のための手段して利用されている。
【0004】また、我々は、特願平11-84915号
において、1×1016atoms/cm3以上1.5×
1019atoms/cm3以下の窒素を含有するシリコ
ン融液を用いてCZ法又は磁場印加CZ法により育成し
たシリコン単結晶から得たシリコン半導体基板を、10
00℃以上1300℃以下の温度で1時間以上熱処理す
る方法を提案している。この方法によれば基板の窒素に
よる欠陥生成促進効果に拘わらず、基板表面の欠陥を消
滅させることができるが、基板内部に析出物が高密度に
発生し、時としてその析出物が基板の機械的強度を弱め
ることがあり、デバイス作製時の熱処理時にスリップを
発生させデバイスの歩留まりを悪化させるおそれがあ
る。
において、1×1016atoms/cm3以上1.5×
1019atoms/cm3以下の窒素を含有するシリコ
ン融液を用いてCZ法又は磁場印加CZ法により育成し
たシリコン単結晶から得たシリコン半導体基板を、10
00℃以上1300℃以下の温度で1時間以上熱処理す
る方法を提案している。この方法によれば基板の窒素に
よる欠陥生成促進効果に拘わらず、基板表面の欠陥を消
滅させることができるが、基板内部に析出物が高密度に
発生し、時としてその析出物が基板の機械的強度を弱め
ることがあり、デバイス作製時の熱処理時にスリップを
発生させデバイスの歩留まりを悪化させるおそれがあ
る。
【0005】なお、シリコンの単結晶成長の際に窒素を
ドーピングする方法に関しては特開昭60-25119
0号公報等が知られている。また、フロートゾーン(F
Z)単結晶における窒素添加効果として、特開昭57-
17497号公報等には結晶強度の増加が、特開平8-
91993号公報には抵抗率の変化を抑える方法が開示
されている。
ドーピングする方法に関しては特開昭60-25119
0号公報等が知られている。また、フロートゾーン(F
Z)単結晶における窒素添加効果として、特開昭57-
17497号公報等には結晶強度の増加が、特開平8-
91993号公報には抵抗率の変化を抑える方法が開示
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、半導体デバ
イス作成用のシリコン半導体基板において、前述したよ
うな従来の技術では完全には除去できないデバイス作成
上問題となる結晶欠陥を、生産性良く、効果的に低減あ
るいは消滅させ、さらに結晶の強度と基板内部でのゲッ
タリング能を兼ね備えたシリコン半導体基板を提供する
ことを目的とする。
イス作成用のシリコン半導体基板において、前述したよ
うな従来の技術では完全には除去できないデバイス作成
上問題となる結晶欠陥を、生産性良く、効果的に低減あ
るいは消滅させ、さらに結晶の強度と基板内部でのゲッ
タリング能を兼ね備えたシリコン半導体基板を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】我々は、シリコン半導体
基板中に生成する欠陥について鋭意検討を加え、シリコ
ン半導体基板のデバイス作成領域で問題となる大きさの
欠陥をほば完全に消滅でき、かつ基板自身に優れたゲッ
タリング能力を付与できることを見出し、本発明を完成
させたものである。
基板中に生成する欠陥について鋭意検討を加え、シリコ
ン半導体基板のデバイス作成領域で問題となる大きさの
欠陥をほば完全に消滅でき、かつ基板自身に優れたゲッ
タリング能力を付与できることを見出し、本発明を完成
させたものである。
【0008】即ち、本発明は、チョクラルスキー法又は
磁場印加チョクラルスキー法により育成したシリコン単
結晶から得たシリコン半導体基板であって、基板厚み中
心から表面に向かって結晶欠陥が減少する密度分布を有
し、基板表面における直径換算で0.1μm以上の結晶
欠陥の面密度が1個/cm2以下で、少なくとも基板表
面から深さ1μmまでの領域において直径換算で0.1
μm以上の欠陥密度が105個/cm3以下であり、かつ
基板厚み中心における直径換算で0.1μm以上の欠陥
密度が108個/cm3以上であり、さらに基板厚み中心
における窒素含有量を[N](atoms/cm3)、
酸素含有量を[O](atoms/cm3)としたと
き、6×1017≦[O]≦1.2×1018であり、かつ
6×1017≦[O]≦1×1018のとき、 1×1013≦[N]≦2×1016 1×1018≦[O]≦1.2×1018のとき、 1×1013≦[N]≦1×1015 であることを特徴とするシリコン半導体基板である。
磁場印加チョクラルスキー法により育成したシリコン単
結晶から得たシリコン半導体基板であって、基板厚み中
心から表面に向かって結晶欠陥が減少する密度分布を有
し、基板表面における直径換算で0.1μm以上の結晶
欠陥の面密度が1個/cm2以下で、少なくとも基板表
面から深さ1μmまでの領域において直径換算で0.1
μm以上の欠陥密度が105個/cm3以下であり、かつ
基板厚み中心における直径換算で0.1μm以上の欠陥
密度が108個/cm3以上であり、さらに基板厚み中心
における窒素含有量を[N](atoms/cm3)、
酸素含有量を[O](atoms/cm3)としたと
き、6×1017≦[O]≦1.2×1018であり、かつ
6×1017≦[O]≦1×1018のとき、 1×1013≦[N]≦2×1016 1×1018≦[O]≦1.2×1018のとき、 1×1013≦[N]≦1×1015 であることを特徴とするシリコン半導体基板である。
【0009】また、本発明は、チョクラルスキー法又は
磁場印加チョクラルスキー法により育成したシリコン単
結晶から得たシリコン半導体基板であって、基板厚み中
心から表面に向かって結晶欠陥が減少する密度分布を有
し、基板表面における直径換算で0.1μm以上の結晶
欠陥の面密度が1個/cm2以下で、少なくとも基板表
面から深さ1μmまでの領域において直径換算で0.1
μm以上の欠陥密度が105個/cm3以下であり、かつ
基板厚み中心における直径換算で0.1μm以上の欠陥
密度が108個/cm3以上であり、さらに基板厚み中心
における酸素含有量[O](atoms/cm3)が6
×1017≦[O]≦1.2×1018あり、かつ、該基板
を2次イオン質量分析法で窒素含有量を分析したとき
に、基板厚み中心において窒素含有量が2×1016at
oms/cm3以下であり、かつ平均信号強度の2倍以
上の信号強度を示す窒素偏析による局所濃化部を有する
ことを特徴とするシリコン半導体基板である。
磁場印加チョクラルスキー法により育成したシリコン単
結晶から得たシリコン半導体基板であって、基板厚み中
心から表面に向かって結晶欠陥が減少する密度分布を有
し、基板表面における直径換算で0.1μm以上の結晶
欠陥の面密度が1個/cm2以下で、少なくとも基板表
面から深さ1μmまでの領域において直径換算で0.1
μm以上の欠陥密度が105個/cm3以下であり、かつ
基板厚み中心における直径換算で0.1μm以上の欠陥
密度が108個/cm3以上であり、さらに基板厚み中心
における酸素含有量[O](atoms/cm3)が6
×1017≦[O]≦1.2×1018あり、かつ、該基板
を2次イオン質量分析法で窒素含有量を分析したとき
に、基板厚み中心において窒素含有量が2×1016at
oms/cm3以下であり、かつ平均信号強度の2倍以
上の信号強度を示す窒素偏析による局所濃化部を有する
ことを特徴とするシリコン半導体基板である。
【0010】ここで、結晶欠陥とは、空孔欠陥、酸素析
出物、積層欠陥等のデバイス不良原因となるあらゆる結
晶欠陥を指す。
出物、積層欠陥等のデバイス不良原因となるあらゆる結
晶欠陥を指す。
【0011】
【発明実施の形態】以下に、本発明について詳細に説明
する。
する。
【0012】我々は、シリコン半導体基板のデバイス作
成領域における結晶欠陥について検討を加えた結果、デ
バイスの構造的な破壊を確実に引き起こす欠陥は、直径
換算で0.1μm以上の大きさを持つものであり、この
大きさより小さい欠陥は障害にならないことが多いこと
を見出した。また、シリコン半導体基板のデバイス作成
では、表面から深さ1μmまでの領域の欠陥が歩留まり
に大きく影響するため、少なくとも基板表面から深さ1
μmの領域において、デバイスに有害な欠陥を除去でき
れば、基板上に作成するデバイスの歩留りを大幅に向上
できる。欠陥密度としては体積密度で105個/cm3以
下、より好ましくは104個/cm3以下であれば、現在
のデバイスの大きさを考慮するとほぼ十分な歩留まり改
善が期待できる。
成領域における結晶欠陥について検討を加えた結果、デ
バイスの構造的な破壊を確実に引き起こす欠陥は、直径
換算で0.1μm以上の大きさを持つものであり、この
大きさより小さい欠陥は障害にならないことが多いこと
を見出した。また、シリコン半導体基板のデバイス作成
では、表面から深さ1μmまでの領域の欠陥が歩留まり
に大きく影響するため、少なくとも基板表面から深さ1
μmの領域において、デバイスに有害な欠陥を除去でき
れば、基板上に作成するデバイスの歩留りを大幅に向上
できる。欠陥密度としては体積密度で105個/cm3以
下、より好ましくは104個/cm3以下であれば、現在
のデバイスの大きさを考慮するとほぼ十分な歩留まり改
善が期待できる。
【0013】本発明のシリコン半導体基板は、基板厚み
中心において、酸素濃度が6×10 17atoms/cm
3以上1×1018atoms/cm3以下の場合、窒素を
1×1013atoms/cm3以上2×1016atom
s/cm3以下、より好ましくは5×1013atoms
/cm3以上1×1016atoms/cm3以下、さらに
は5×1014atoms/cm3以上1×1016ato
ms/cm3以下含有することが好ましい。酸素濃度が
6×1017atoms/cm3未満であるとゲッタリン
グに必要な酸素析出物が十分に成長できなく、またこの
窒素濃度の範囲においては、酸素濃度が1×1018at
oms/cm3を越えると酸素析出により基板の機械的
強度が低下する。また、基板厚み中心において、酸素濃
度が1×10 18atoms/cm3以上1.2×1018
atoms/cm3以下の場合、窒素を1×1013at
oms/cm3以上1×1015atoms/cm3以下、
より好ましくは5×1013atoms/cm3以上1×
1015atoms/cm3以下、さらには2×1014a
toms/cm3以上8×1014atoms/cm3以下
含有することが好ましい。上記と同様に、酸素濃度が6
×1017atoms/cm3未満であるとゲッタリング
に必要な酸素析出物の成長が十分にできなく、またこの
窒素濃度の範囲においては、酸素濃度が1.2×1018
atoms/cm3を越えると酸素析出により基板の機
械的強度が低下する。シリコン単結晶中に窒素を導入す
ることにより、結晶育成時の点欠陥濃度及び点欠陥の凝
集挙動が変化して、結晶中の空孔欠陥を変容させ、酸素
含有量が6×1017atoms/cm3以上の結晶中に
密度が108個/cm3以上の酸素析出物が結晶成長中に
発生するようになる。引上条件によっては変容した空孔
欠陥が酸素析出物の密度の5%以下発生する場合もあ
る。一方、基板中の窒素含有量が1×1013atoms
/cm3未満で、局所的な窒素偏析が認められない場合
は、空孔欠陥を変容させることが難しく、1×1016a
toms/cm3超になると結晶育成の際転位が入りや
すくなり、また窒素が酸素と複合欠陥を形成して基板の
抵抗を変化させたり、さらに熱処理により積層欠陥がで
きやすくなる。但し、引上条件によっては実効偏析係数
を変化させることができ、2×1016atoms/cm
3までは結晶を育成させることが可能であり、また酸素
濃度が1×1018atoms/cm3以下の場合、基板
抵抗の変化は熱処理を行うことにより容易に変化を元に
戻すことが可能であり、積層欠陥の発生もデバイス作成
や基板の機械的強度に問題の無い密度に抑えることがで
きる。なお、基板中の窒素含有量は、2次イオン質量分
析計(SIMS; Secondary Ion Ma
ss Spectroscopy)を用いることにより
測定できる。
中心において、酸素濃度が6×10 17atoms/cm
3以上1×1018atoms/cm3以下の場合、窒素を
1×1013atoms/cm3以上2×1016atom
s/cm3以下、より好ましくは5×1013atoms
/cm3以上1×1016atoms/cm3以下、さらに
は5×1014atoms/cm3以上1×1016ato
ms/cm3以下含有することが好ましい。酸素濃度が
6×1017atoms/cm3未満であるとゲッタリン
グに必要な酸素析出物が十分に成長できなく、またこの
窒素濃度の範囲においては、酸素濃度が1×1018at
oms/cm3を越えると酸素析出により基板の機械的
強度が低下する。また、基板厚み中心において、酸素濃
度が1×10 18atoms/cm3以上1.2×1018
atoms/cm3以下の場合、窒素を1×1013at
oms/cm3以上1×1015atoms/cm3以下、
より好ましくは5×1013atoms/cm3以上1×
1015atoms/cm3以下、さらには2×1014a
toms/cm3以上8×1014atoms/cm3以下
含有することが好ましい。上記と同様に、酸素濃度が6
×1017atoms/cm3未満であるとゲッタリング
に必要な酸素析出物の成長が十分にできなく、またこの
窒素濃度の範囲においては、酸素濃度が1.2×1018
atoms/cm3を越えると酸素析出により基板の機
械的強度が低下する。シリコン単結晶中に窒素を導入す
ることにより、結晶育成時の点欠陥濃度及び点欠陥の凝
集挙動が変化して、結晶中の空孔欠陥を変容させ、酸素
含有量が6×1017atoms/cm3以上の結晶中に
密度が108個/cm3以上の酸素析出物が結晶成長中に
発生するようになる。引上条件によっては変容した空孔
欠陥が酸素析出物の密度の5%以下発生する場合もあ
る。一方、基板中の窒素含有量が1×1013atoms
/cm3未満で、局所的な窒素偏析が認められない場合
は、空孔欠陥を変容させることが難しく、1×1016a
toms/cm3超になると結晶育成の際転位が入りや
すくなり、また窒素が酸素と複合欠陥を形成して基板の
抵抗を変化させたり、さらに熱処理により積層欠陥がで
きやすくなる。但し、引上条件によっては実効偏析係数
を変化させることができ、2×1016atoms/cm
3までは結晶を育成させることが可能であり、また酸素
濃度が1×1018atoms/cm3以下の場合、基板
抵抗の変化は熱処理を行うことにより容易に変化を元に
戻すことが可能であり、積層欠陥の発生もデバイス作成
や基板の機械的強度に問題の無い密度に抑えることがで
きる。なお、基板中の窒素含有量は、2次イオン質量分
析計(SIMS; Secondary Ion Ma
ss Spectroscopy)を用いることにより
測定できる。
【0014】また、本発明においては、基板中心の酸素
濃度が6×1017atoms/cm 3以上1.2×10
18atoms/cm3以下であって、該基板を2次イオ
ン質量分析法で窒素含有量を測定したときに、基板厚み
中心における窒素濃度が2×1016atoms/cm2
以下であり、かつ平均信号強度の2倍以上の信号強度を
示す窒素偏析による局所濃化部を有するものであること
が好ましい。結晶育成の際に導入された窒素は必ずしも
結晶内に均一に分布するとは限らない。結晶の育成条件
によっては、窒素が、結晶育成中に発生した酸素析出物
やその後のアニールで発生した基板内部欠陥により、局
所的に偏析・濃化し、平均の窒素濃度もしくは測定下限
の2倍以上の強度で局所的な信号強度の増大が認められ
る場合がある。これはたとえSIMSで測定された平均
の窒素濃度が1×1013atoms/cm3未満あるい
は測定下限以下の場合でもみられることがある。このよ
うな場合でも、結晶育成時の点欠陥の凝集の抑制・酸素
析出物の生成は十分におこり、上記酸素濃度の範囲では
前述したように欠陥の変容効果を起こさせることがで
き、酸素析出物を生成する。また、このようなSIMS
の測定によって検出される偏析した窒素は、転位を固着
し、基板の機械的強度を増大させることができる。
濃度が6×1017atoms/cm 3以上1.2×10
18atoms/cm3以下であって、該基板を2次イオ
ン質量分析法で窒素含有量を測定したときに、基板厚み
中心における窒素濃度が2×1016atoms/cm2
以下であり、かつ平均信号強度の2倍以上の信号強度を
示す窒素偏析による局所濃化部を有するものであること
が好ましい。結晶育成の際に導入された窒素は必ずしも
結晶内に均一に分布するとは限らない。結晶の育成条件
によっては、窒素が、結晶育成中に発生した酸素析出物
やその後のアニールで発生した基板内部欠陥により、局
所的に偏析・濃化し、平均の窒素濃度もしくは測定下限
の2倍以上の強度で局所的な信号強度の増大が認められ
る場合がある。これはたとえSIMSで測定された平均
の窒素濃度が1×1013atoms/cm3未満あるい
は測定下限以下の場合でもみられることがある。このよ
うな場合でも、結晶育成時の点欠陥の凝集の抑制・酸素
析出物の生成は十分におこり、上記酸素濃度の範囲では
前述したように欠陥の変容効果を起こさせることがで
き、酸素析出物を生成する。また、このようなSIMS
の測定によって検出される偏析した窒素は、転位を固着
し、基板の機械的強度を増大させることができる。
【0015】窒素添加により発生した酸素析出物は、熱
処理によって酸素を外方拡散させ、基板厚み中心から表
面に向かって酸素濃度が減少する密度分布を持たせるこ
とにより、基板表面付近で消滅させることができる。即
ち、酸素の外方拡散により基板厚み中心から表面に向か
って結晶欠陥の減少する密度分布をつくり、すくなくと
も基板表面から深さ1μmまでの領域において直径換算
で0.1μm以上の結晶欠陥の体積密度が欠陥密度が1
05個/cm3以下とすることが必要である。また基板最
表面における直径換算で0.1μm以上の結晶欠陥の面
密度も非酸化性雰囲気での熱処理、もしくは熱処理後の
表面の研磨により1個/cm2以下とすることができ
る。これらの結晶欠陥(主として酸素析出物)の密度を
越えると、デバイスの構造的破壊を引き起こし易くな
り、基板上に作成したデバイスの歩留りが悪化してしま
う。
処理によって酸素を外方拡散させ、基板厚み中心から表
面に向かって酸素濃度が減少する密度分布を持たせるこ
とにより、基板表面付近で消滅させることができる。即
ち、酸素の外方拡散により基板厚み中心から表面に向か
って結晶欠陥の減少する密度分布をつくり、すくなくと
も基板表面から深さ1μmまでの領域において直径換算
で0.1μm以上の結晶欠陥の体積密度が欠陥密度が1
05個/cm3以下とすることが必要である。また基板最
表面における直径換算で0.1μm以上の結晶欠陥の面
密度も非酸化性雰囲気での熱処理、もしくは熱処理後の
表面の研磨により1個/cm2以下とすることができ
る。これらの結晶欠陥(主として酸素析出物)の密度を
越えると、デバイスの構造的破壊を引き起こし易くな
り、基板上に作成したデバイスの歩留りが悪化してしま
う。
【0016】このようなシリコン半導体基板の製造方法
としては、CZ法又は磁場印加CZ法により上述の条件
を満足する基板が得られる製造方法であれば良く、特に
限定するものではない。しかしながら、生産性良く効率
的に本発明のシリコン半導体基板を製造するためには、
1×1016atoms/cm3以上3×1019atom
s/cm3以下の窒素を含有するシリコン融液を用いて
CZ法又は磁場印加CZ法により育成したシリコン単結
晶から得たシリコン半導体基板を、非酸化性雰囲気で1
000℃以上1300℃以下の温度で1時間以上熱処理
することが望ましい。窒素の偏析係数は7×10-4(例
えば、W. Zulehner and D. Huber; Crystals 8 -Growt
h, Properties, and Applications-, p.28 (Springer-V
erlag, New York, 1982)を参照)であり、1×1016a
toms/cm3以上3×1019atoms/cm3以下
の窒素を含有するシリコン融液を用いれば1×1013a
toms/cm3以上2×1016atoms/cm3以下
の窒素を含有した結晶を育成し得る。
としては、CZ法又は磁場印加CZ法により上述の条件
を満足する基板が得られる製造方法であれば良く、特に
限定するものではない。しかしながら、生産性良く効率
的に本発明のシリコン半導体基板を製造するためには、
1×1016atoms/cm3以上3×1019atom
s/cm3以下の窒素を含有するシリコン融液を用いて
CZ法又は磁場印加CZ法により育成したシリコン単結
晶から得たシリコン半導体基板を、非酸化性雰囲気で1
000℃以上1300℃以下の温度で1時間以上熱処理
することが望ましい。窒素の偏析係数は7×10-4(例
えば、W. Zulehner and D. Huber; Crystals 8 -Growt
h, Properties, and Applications-, p.28 (Springer-V
erlag, New York, 1982)を参照)であり、1×1016a
toms/cm3以上3×1019atoms/cm3以下
の窒素を含有するシリコン融液を用いれば1×1013a
toms/cm3以上2×1016atoms/cm3以下
の窒素を含有した結晶を育成し得る。
【0017】上記のように結晶中に窒素を含有した結晶
は、結晶成長中に発生する欠陥のほとんどが酸素析出物
となっているため、基板表面の酸素を外方拡散させるだ
けで欠陥をほぼ完全に消滅させることができる。また引
上条件によっては酸素析出物の5%以下の密度で変容し
た空孔欠陥が発生する場合があるが、この欠陥は不安定
な形態を持っており、熱処理により表面近傍で容易に消
滅する。それに対し、従来の結晶は空孔欠陥を消滅させ
なければならず、その消滅にはシリコンの点欠陥の吸収
放出及び結晶中の酸素の析出・放出が複雑にからむため
その熱処理パターンは複雑になり、熱処理温度も120
0℃程度の高温が必要であり、また雰囲気として水素な
どの危険なガスを用いないとより完全に消滅させること
はできない。本発明の熱処理温度に関しては1000℃
以上1300℃以下、望ましくは1100℃以上120
0℃以下が適当であり、従来の空孔欠陥が存在する結晶
よりも低温の熱処理で表面の欠陥を消滅させることがで
きる。また、同じ熱処理であれば窒素添加結晶のほうが
より深い無欠陥層領域を持つことができる。熱処理温度
を決定するに当たっては、温度が低いと酸素の外方拡散
に多大の時間を要し、温度が高すぎると結晶中の熱平衡
酸素固溶度が上がり酸素の外方拡散が起きなくなるこ
と、また1150℃以上では高温になればなるほど基板
表面の面荒れの問題が生じやすくなること、さらに処理
炉を高温で稼働させる際には予期しない炉体の汚染が生
じやすくなること等を勘案して、1150℃近傍で温度
を決定することが望ましい。
は、結晶成長中に発生する欠陥のほとんどが酸素析出物
となっているため、基板表面の酸素を外方拡散させるだ
けで欠陥をほぼ完全に消滅させることができる。また引
上条件によっては酸素析出物の5%以下の密度で変容し
た空孔欠陥が発生する場合があるが、この欠陥は不安定
な形態を持っており、熱処理により表面近傍で容易に消
滅する。それに対し、従来の結晶は空孔欠陥を消滅させ
なければならず、その消滅にはシリコンの点欠陥の吸収
放出及び結晶中の酸素の析出・放出が複雑にからむため
その熱処理パターンは複雑になり、熱処理温度も120
0℃程度の高温が必要であり、また雰囲気として水素な
どの危険なガスを用いないとより完全に消滅させること
はできない。本発明の熱処理温度に関しては1000℃
以上1300℃以下、望ましくは1100℃以上120
0℃以下が適当であり、従来の空孔欠陥が存在する結晶
よりも低温の熱処理で表面の欠陥を消滅させることがで
きる。また、同じ熱処理であれば窒素添加結晶のほうが
より深い無欠陥層領域を持つことができる。熱処理温度
を決定するに当たっては、温度が低いと酸素の外方拡散
に多大の時間を要し、温度が高すぎると結晶中の熱平衡
酸素固溶度が上がり酸素の外方拡散が起きなくなるこ
と、また1150℃以上では高温になればなるほど基板
表面の面荒れの問題が生じやすくなること、さらに処理
炉を高温で稼働させる際には予期しない炉体の汚染が生
じやすくなること等を勘案して、1150℃近傍で温度
を決定することが望ましい。
【0018】また、本発明の基板において、内部の酸素
析出物は熱処理により成長するため、6×1017ato
ms/cm3以上の酸素を含有する結晶から得られる基
板を熱処理すると、内部に108個/cm3以上の高密度
の酸素析出物からなるゲッタリング層を持つことができ
る。酸素濃度が6×1017atoms/cm3未満で
は、酸素析出物の成長が十分でなく、ゲッタリングの効
果は不十分な物にとどまる。通常、表面にDZ層を持
ち、かつ内部に高密度のゲッタリング層を持つ、いわゆ
るIGウェハは、3段の熱処理(酸素の外方拡散+酸素
析出核の形成+酸素析出物の形成)によってのみ作成す
ることができるとされている。ところが、本発明によれ
ば、通常のIGウェハよりも、より完全性が高いDZ層
を持ちかつ内部に高密度のゲッタリング層を持つ基板を
一回の熱処理で作成することが可能である。
析出物は熱処理により成長するため、6×1017ato
ms/cm3以上の酸素を含有する結晶から得られる基
板を熱処理すると、内部に108個/cm3以上の高密度
の酸素析出物からなるゲッタリング層を持つことができ
る。酸素濃度が6×1017atoms/cm3未満で
は、酸素析出物の成長が十分でなく、ゲッタリングの効
果は不十分な物にとどまる。通常、表面にDZ層を持
ち、かつ内部に高密度のゲッタリング層を持つ、いわゆ
るIGウェハは、3段の熱処理(酸素の外方拡散+酸素
析出核の形成+酸素析出物の形成)によってのみ作成す
ることができるとされている。ところが、本発明によれ
ば、通常のIGウェハよりも、より完全性が高いDZ層
を持ちかつ内部に高密度のゲッタリング層を持つ基板を
一回の熱処理で作成することが可能である。
【0019】従来、このような高密度の酸素析出物が結
晶内部に存在する場合は、基板の機械的強度の劣化を招
き、デバイスプロセスの熱処理においてスリップが生じ
るのがほとんど避けられなくなる。本発明の基板では、
窒素の添加効果および酸素析出物への窒素偏析効果によ
り、本来酸素添加時に生じる機械的強度の増大効果と相
まって機械的強度が増大するため、ゲッタリングに十分
な高密度の酸素析出物が存在しても、酸素析出物が10
8個/cm3未満しか発生していない従来の窒素を含有し
ない基板より、スリップが生じにくい。このゲッタリン
グ能と機械的強度の増大を両立させるためには、基板厚
み中心において、酸素濃度が6×1017atoms/c
m3以上1×1018atoms/cm3以下の場合に、窒
素濃度を1×1013atoms/cm3以上2×1016
atoms/cm3以下含有することが必要であり、ま
た、酸素濃度が1×1018atoms/cm3以上1.
2×1018atoms/cm3以下の場合に、窒素を1
×1013atoms/cm3以上1×1015atoms
/cm3以下含有することが必要である。また、基板厚
み中心の酸素濃度が6×1017atoms/cm3以上
1.2×1018atoms/cm3以下の場合に、該基
板中をSIMSで測定した窒素濃度が2×1016ato
ms/cm3以下で、かつ平均信号強度の2倍以上の信
号強度を示す窒素偏析による局所濃化部を有するもので
あることが必要である。酸素濃度が6×1017atom
s/cm3未満であれば、ゲッタリングに必要な酸素析
出物が充分に生成せず、また酸素濃度による機械的強度
の増加効果が無くなるため機械的強度も劣化する。ま
た、酸素濃度が1.2×1018atoms/cm3より
多く、窒素濃度が1×1015atoms/cm3より多
い場合は、窒素の添加効果により発生した高密度の酸素
析出物が熱処理時に成長する際に転位を発生するため、
酸素析出物が却って転位の発生源となり機械的強度が劣
化する。また、窒素濃度が1×1013atoms/cm
3未満で、かつSIMS平均信号強度の2倍以上の信号
強度を示す窒素偏析が認められない場合には、窒素の添
加効果および酸素析出物への窒素偏析効果による機械的
強度の増大が十分に得られない。
晶内部に存在する場合は、基板の機械的強度の劣化を招
き、デバイスプロセスの熱処理においてスリップが生じ
るのがほとんど避けられなくなる。本発明の基板では、
窒素の添加効果および酸素析出物への窒素偏析効果によ
り、本来酸素添加時に生じる機械的強度の増大効果と相
まって機械的強度が増大するため、ゲッタリングに十分
な高密度の酸素析出物が存在しても、酸素析出物が10
8個/cm3未満しか発生していない従来の窒素を含有し
ない基板より、スリップが生じにくい。このゲッタリン
グ能と機械的強度の増大を両立させるためには、基板厚
み中心において、酸素濃度が6×1017atoms/c
m3以上1×1018atoms/cm3以下の場合に、窒
素濃度を1×1013atoms/cm3以上2×1016
atoms/cm3以下含有することが必要であり、ま
た、酸素濃度が1×1018atoms/cm3以上1.
2×1018atoms/cm3以下の場合に、窒素を1
×1013atoms/cm3以上1×1015atoms
/cm3以下含有することが必要である。また、基板厚
み中心の酸素濃度が6×1017atoms/cm3以上
1.2×1018atoms/cm3以下の場合に、該基
板中をSIMSで測定した窒素濃度が2×1016ato
ms/cm3以下で、かつ平均信号強度の2倍以上の信
号強度を示す窒素偏析による局所濃化部を有するもので
あることが必要である。酸素濃度が6×1017atom
s/cm3未満であれば、ゲッタリングに必要な酸素析
出物が充分に生成せず、また酸素濃度による機械的強度
の増加効果が無くなるため機械的強度も劣化する。ま
た、酸素濃度が1.2×1018atoms/cm3より
多く、窒素濃度が1×1015atoms/cm3より多
い場合は、窒素の添加効果により発生した高密度の酸素
析出物が熱処理時に成長する際に転位を発生するため、
酸素析出物が却って転位の発生源となり機械的強度が劣
化する。また、窒素濃度が1×1013atoms/cm
3未満で、かつSIMS平均信号強度の2倍以上の信号
強度を示す窒素偏析が認められない場合には、窒素の添
加効果および酸素析出物への窒素偏析効果による機械的
強度の増大が十分に得られない。
【0020】熱処理雰囲気としては基板表面の酸素濃度
を効果的に低減でき、その結果窒素添加により発生した
板状析出物を容易に消滅させることができる非酸化性雰
囲気が好ましい。非酸化性ガスとしては、経済性の観点
からアルゴンガスが望ましい。含有不純物純度、特にガ
ス中の不純物酸素の量を減らすという点ではヘリウムガ
スを用いる利点があるが、経済性および、ヘリウムガス
の大きな熱伝導性に由来する熱処理炉の取り扱いの難し
さ等の問題がある。窒素ガスは基板表面に窒化物を形成
するため不適当である。水素などの還元性雰囲気もアル
ゴンガスと同等の効果を持つため使用することが可能で
あるが、取り扱いの難しさ、特に爆発の危険性があるこ
とから、必ずしも適当であるとは言えない。
を効果的に低減でき、その結果窒素添加により発生した
板状析出物を容易に消滅させることができる非酸化性雰
囲気が好ましい。非酸化性ガスとしては、経済性の観点
からアルゴンガスが望ましい。含有不純物純度、特にガ
ス中の不純物酸素の量を減らすという点ではヘリウムガ
スを用いる利点があるが、経済性および、ヘリウムガス
の大きな熱伝導性に由来する熱処理炉の取り扱いの難し
さ等の問題がある。窒素ガスは基板表面に窒化物を形成
するため不適当である。水素などの還元性雰囲気もアル
ゴンガスと同等の効果を持つため使用することが可能で
あるが、取り扱いの難しさ、特に爆発の危険性があるこ
とから、必ずしも適当であるとは言えない。
【0021】以上のように、結晶育成の際に窒素を含有
させた結晶を熱処理することにより、従来よりも単純、
安全かつプロセス汚染の可能性が少ない熱処理条件で、
従来の熱処理基板と同等以上の欠陥密度の低減、従来以
上の深さのDZ層をもち、ゲッタリング能と機械的強度
を両立させた基板を得ることができる。
させた結晶を熱処理することにより、従来よりも単純、
安全かつプロセス汚染の可能性が少ない熱処理条件で、
従来の熱処理基板と同等以上の欠陥密度の低減、従来以
上の深さのDZ層をもち、ゲッタリング能と機械的強度
を両立させた基板を得ることができる。
【0022】
【実施例】以下、実施例で本発明を具体的に説明する。
【0023】チョクラルスキー法により以下の8つの結
晶を引き上げた。酸素濃度は約7〜8×1017atom
s/cm3(赤外吸収法によりJEIDAの換算係数を
用いて測定)であった。いずれの結晶も約40kgの原
料を溶解し、直径155mmの約30kgのインゴット
を作成し、p型10Ωcmの結晶を得た。窒素の添加は
ノンドープのシリコン結晶にCVD法により窒化膜を形
成したウェハを、原料の溶解時に同時に溶かすことによ
り行った。
晶を引き上げた。酸素濃度は約7〜8×1017atom
s/cm3(赤外吸収法によりJEIDAの換算係数を
用いて測定)であった。いずれの結晶も約40kgの原
料を溶解し、直径155mmの約30kgのインゴット
を作成し、p型10Ωcmの結晶を得た。窒素の添加は
ノンドープのシリコン結晶にCVD法により窒化膜を形
成したウェハを、原料の溶解時に同時に溶かすことによ
り行った。
【0024】1) 窒素添加を行わず結晶を育成した。
【0025】2) 原料の融液中に窒素を7×1015a
toms/cm3添加し結晶を育成した。結晶の窒素濃
度をSIMSで測定したが、窒素は検出されず(1×1
014atoms/cm3以下)、平衡偏析係数から窒素
の濃度を計算すると、結晶中に約5×1012atoms
/cm3となった。
toms/cm3添加し結晶を育成した。結晶の窒素濃
度をSIMSで測定したが、窒素は検出されず(1×1
014atoms/cm3以下)、平衡偏析係数から窒素
の濃度を計算すると、結晶中に約5×1012atoms
/cm3となった。
【0026】3) 原料の融液中に窒素を5×1016a
toms/cm3添加し結晶を育成した。結晶の窒素濃
度をSIMSで測定したが、窒素は検出されず(1×1
014atoms/cm3未満)、平衡偏析係数から窒素
の濃度を計算すると、結晶中に約4×1013atoms
/cm3となった。
toms/cm3添加し結晶を育成した。結晶の窒素濃
度をSIMSで測定したが、窒素は検出されず(1×1
014atoms/cm3未満)、平衡偏析係数から窒素
の濃度を計算すると、結晶中に約4×1013atoms
/cm3となった。
【0027】4) 原料の融液中に窒素を3×1017a
toms/cm3添加し結晶を育成した。平衡偏析係数
から窒素の濃度を計算すると、結晶中に約2×1014a
toms/cm3となった。結晶の窒素濃度をSIMS
で測定すると、窒素を定量することはできなかったが、
窒素のバックグラウンドレベルの2倍以上の強度で局所
的な窒素信号の増大が認められた。
toms/cm3添加し結晶を育成した。平衡偏析係数
から窒素の濃度を計算すると、結晶中に約2×1014a
toms/cm3となった。結晶の窒素濃度をSIMS
で測定すると、窒素を定量することはできなかったが、
窒素のバックグラウンドレベルの2倍以上の強度で局所
的な窒素信号の増大が認められた。
【0028】5) 原料の融液中に窒素を5×1017a
toms/cm3添加し結晶を育成した。結晶の窒素感
度をSIMSで測定した結果、結晶中の窒素濃度は約5
×1014atoms/cm3であった。また、このSI
MS測定の際、平均的な窒素の信号強度に対して、局所
的に2倍以上に増加する窒素の信号強度の存在が認めら
れた。
toms/cm3添加し結晶を育成した。結晶の窒素感
度をSIMSで測定した結果、結晶中の窒素濃度は約5
×1014atoms/cm3であった。また、このSI
MS測定の際、平均的な窒素の信号強度に対して、局所
的に2倍以上に増加する窒素の信号強度の存在が認めら
れた。
【0029】6) 原料の融液中に窒素を5×1018a
toms/cm3添加し結晶を育成した。結晶の窒素濃
度をSIMSで測定した結果、結晶中の窒素濃度は約5
×1015atoms/cm3であった。また、このSI
MS測定の際、平均的な窒素の信号強度に対して、局所
的に2倍以上に増加する窒素の信号強度の存在が認めら
れた。
toms/cm3添加し結晶を育成した。結晶の窒素濃
度をSIMSで測定した結果、結晶中の窒素濃度は約5
×1015atoms/cm3であった。また、このSI
MS測定の際、平均的な窒素の信号強度に対して、局所
的に2倍以上に増加する窒素の信号強度の存在が認めら
れた。
【0030】7) 原料の融液中に窒素を3×1019a
toms/cm3添加し結晶を育成した。途中結晶がポ
リ化したが、インゴットの上部から無転位の単結晶が得
られた。結晶の窒素濃度をSIMSで測定した結果、結
晶中の窒素濃度は約1.8×1016atoms/cm3
であった。また、このSIMS測定の際、平均的な窒素
の信号強度に対して、局所的に2倍以上に増加する窒素
の信号強度の存在が認められた。
toms/cm3添加し結晶を育成した。途中結晶がポ
リ化したが、インゴットの上部から無転位の単結晶が得
られた。結晶の窒素濃度をSIMSで測定した結果、結
晶中の窒素濃度は約1.8×1016atoms/cm3
であった。また、このSIMS測定の際、平均的な窒素
の信号強度に対して、局所的に2倍以上に増加する窒素
の信号強度の存在が認められた。
【0031】8) 原料の融液中に窒素を6×1019a
toms/cm3添加し結晶を育成した。途中結晶がポ
リ化したが、インゴットの上部から無転位の単結晶が得
られた。結晶の窒素濃度をSIMSで測定した結果、結
晶中の窒素濃度は約4×10 16atoms/cm3であ
った。また、このSIMS測定の際、平均的な窒素の信
号強度に対して、局所的に2倍以上に増加する窒素の信
号強度の存在が認められた。
toms/cm3添加し結晶を育成した。途中結晶がポ
リ化したが、インゴットの上部から無転位の単結晶が得
られた。結晶の窒素濃度をSIMSで測定した結果、結
晶中の窒素濃度は約4×10 16atoms/cm3であ
った。また、このSIMS測定の際、平均的な窒素の信
号強度に対して、局所的に2倍以上に増加する窒素の信
号強度の存在が認められた。
【0032】さらに酸素濃度の効果を調べるために、上
記とは酸素濃度を変えた結晶を育成した。
記とは酸素濃度を変えた結晶を育成した。
【0033】9) 磁場印加により融液の流動を制御し
ながら原料の融液中に窒素を5×1018atoms/c
m3添加し結晶を育成した。結晶の酸素濃度は5×10
17atoms/cm3であった。結晶の窒素濃度をSI
MSで測定した結果、結晶中の窒素濃度は約5×1015
atoms/cm3であった。また、このSIMS測定
の際、平均的な窒素の信号強度に対して、局所的に2倍
以上に増加する窒素の信号強度の存在が認められた。
ながら原料の融液中に窒素を5×1018atoms/c
m3添加し結晶を育成した。結晶の酸素濃度は5×10
17atoms/cm3であった。結晶の窒素濃度をSI
MSで測定した結果、結晶中の窒素濃度は約5×1015
atoms/cm3であった。また、このSIMS測定
の際、平均的な窒素の信号強度に対して、局所的に2倍
以上に増加する窒素の信号強度の存在が認められた。
【0034】10) 磁場印加により融液の流動を制御
しながら原料の融液中に窒素を5×1018atoms/
cm3添加し結晶を育成した。結晶の酸素濃度は1.1
×1018atoms/cm3であった。結晶の窒素濃度
をSIMSで測定した結果、結晶中の窒素濃度は約5×
1015atoms/cm3であった。また、このSIM
S測定の際、平均的な窒素の信号強度に対して、局所的
に2倍以上に増加する窒素の信号強度の存在が認められ
た。
しながら原料の融液中に窒素を5×1018atoms/
cm3添加し結晶を育成した。結晶の酸素濃度は1.1
×1018atoms/cm3であった。結晶の窒素濃度
をSIMSで測定した結果、結晶中の窒素濃度は約5×
1015atoms/cm3であった。また、このSIM
S測定の際、平均的な窒素の信号強度に対して、局所的
に2倍以上に増加する窒素の信号強度の存在が認められ
た。
【0035】11) 磁場印加により融液の流動を制御
しながら原料の融液中に窒素を5×1017atoms/
cm3添加し結晶を育成した。結晶の酸素濃度は1.3
×1018atoms/cm3であった。結晶の窒素濃度
をSIMSで測定した結果、結晶中の窒素濃度は約5×
1014atoms/cm3であった。また、このSIM
S測定の際、平均的な窒素の信号強度に対して、局所的
に2倍以上に増加する窒素の信号強度の存在が認められ
た。
しながら原料の融液中に窒素を5×1017atoms/
cm3添加し結晶を育成した。結晶の酸素濃度は1.3
×1018atoms/cm3であった。結晶の窒素濃度
をSIMSで測定した結果、結晶中の窒素濃度は約5×
1014atoms/cm3であった。また、このSIM
S測定の際、平均的な窒素の信号強度に対して、局所的
に2倍以上に増加する窒素の信号強度の存在が認められ
た。
【0036】上記の各単結晶を加工して得た基板にそれ
ぞれ熱処理を行った。熱処理条件は800℃で炉内に挿
入し、挿入後10℃/minで昇温し1150℃で4時
間保持した後、-10℃/minで降温し800℃で基
板を取り出した。
ぞれ熱処理を行った。熱処理条件は800℃で炉内に挿
入し、挿入後10℃/minで昇温し1150℃で4時
間保持した後、-10℃/minで降温し800℃で基
板を取り出した。
【0037】熱処理を行って得たそれぞれの基板の品質
特性を調べるために、以下の評価を行った。
特性を調べるために、以下の評価を行った。
【0038】表面の欠陥密度は、それぞれの基板を、
0.1μm以上のCOPの数の測定及びアンモニア過酸
化水素水洗浄を繰り返して表面を合計0.1μmエッチ
ングし、この際に増加した直径換算0.1μm以上のC
OPの数を測定することにより評価した。
0.1μm以上のCOPの数の測定及びアンモニア過酸
化水素水洗浄を繰り返して表面を合計0.1μmエッチ
ングし、この際に増加した直径換算0.1μm以上のC
OPの数を測定することにより評価した。
【0039】DZ層内の欠陥の密度は、この基板の表面
を鏡面研磨により1μm、3μm研磨し、研磨後の0.
1μm以上のCOPの数の測定及びアンモニア過酸化水
素水洗浄を繰り返して表面を合計0.1μmエッチング
し、この際に増加した直径換算0.1μm以上のCOP
の数を測定することにより評価した。
を鏡面研磨により1μm、3μm研磨し、研磨後の0.
1μm以上のCOPの数の測定及びアンモニア過酸化水
素水洗浄を繰り返して表面を合計0.1μmエッチング
し、この際に増加した直径換算0.1μm以上のCOP
の数を測定することにより評価した。
【0040】基板内部の欠陥密度は、基板の厚み中心で
赤外トモグラフにより直径換算で0.1μm以上の欠陥
の密度を測定することにより行った。
赤外トモグラフにより直径換算で0.1μm以上の欠陥
の密度を測定することにより行った。
【0041】基板厚み中心の窒素濃度は、基板を劈開し
SIMSにより基板厚み中心の窒素濃度を測定すること
により行った。なお、基板中心の酸素濃度は、基板の厚
みが670μmであり、熱処理前後で変わらないと考え
られるため、熱処理前の酸素濃度測定の結果をそのまま
用いた。
SIMSにより基板厚み中心の窒素濃度を測定すること
により行った。なお、基板中心の酸素濃度は、基板の厚
みが670μmであり、熱処理前後で変わらないと考え
られるため、熱処理前の酸素濃度測定の結果をそのまま
用いた。
【0042】それぞれの基板の機械的強度は、基板を9
50℃で熱処理炉内に挿入し、30分保持した後引き出
すことによって生じる熱応力により発生するスリップの
最大長さをX線トポグラフにより測定することにより評
価した。なお、挿入速度、引出速度は3cm/minで
ある。
50℃で熱処理炉内に挿入し、30分保持した後引き出
すことによって生じる熱応力により発生するスリップの
最大長さをX線トポグラフにより測定することにより評
価した。なお、挿入速度、引出速度は3cm/minで
ある。
【0043】それぞれの基板のゲッタリング能は以下の
評価を行うことにより調べた。即ち、スピンコート法に
よりニッケルを1×1014atoms/cm2表面汚染
し、1000℃30分酸化により汚染源の拡散とゲート
酸化膜の作成を行った。このゲート酸化膜上にアルミニ
ウムを堆積しMOSダイオードを作成した。このMOS
ダイオードにより発生ライフタイムを測定した。汚染を
行わないときのそれぞれの基板の発生ライフタイムは約
20msecであり、ニッケル汚染によるライフタイム
の低下度合を評価することにより、ゲッタリング能を評
価した。
評価を行うことにより調べた。即ち、スピンコート法に
よりニッケルを1×1014atoms/cm2表面汚染
し、1000℃30分酸化により汚染源の拡散とゲート
酸化膜の作成を行った。このゲート酸化膜上にアルミニ
ウムを堆積しMOSダイオードを作成した。このMOS
ダイオードにより発生ライフタイムを測定した。汚染を
行わないときのそれぞれの基板の発生ライフタイムは約
20msecであり、ニッケル汚染によるライフタイム
の低下度合を評価することにより、ゲッタリング能を評
価した。
【0044】以上の評価結果を表1にまとめた。
【0045】
【表1】
【0046】この評価結果から明らかなように、本発明
によれば基板表面の欠陥密度がきわめて少なく、ゲッタ
リング能力と機械強度を両立させた基板が作成可能であ
ることがわかる。
によれば基板表面の欠陥密度がきわめて少なく、ゲッタ
リング能力と機械強度を両立させた基板が作成可能であ
ることがわかる。
【0047】
【発明の効果】本発明のシリコン半導体基板は、デバイ
ス形成領域の結晶欠陥がきわめて少なく、ゲッタリング
能力に優れ、機械的強度も高い基板であり、このため基
板上に作成される半導体デバイスの歩留まりが向上する
とともに、その信頼性も高まるため、デバイス作成プロ
セスにおける生産性向上並びにコスト低減に寄与すると
いう効果を有する。
ス形成領域の結晶欠陥がきわめて少なく、ゲッタリング
能力に優れ、機械的強度も高い基板であり、このため基
板上に作成される半導体デバイスの歩留まりが向上する
とともに、その信頼性も高まるため、デバイス作成プロ
セスにおける生産性向上並びにコスト低減に寄与すると
いう効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 渡 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 太田 泰光 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 石坂 和紀 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 立川 昭義 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 4G077 AB01 BA04 CF10 EJ02 FE11 GA01 HA12
Claims (2)
- 【請求項1】 チョクラルスキー法又は磁場印加チョク
ラルスキー法により育成したシリコン単結晶から得たシ
リコン半導体基板であって、基板厚み中心から表面に向
かって結晶欠陥が減少する密度分布を有し、基板表面に
おける直径換算で0.1μm以上の結晶欠陥の面密度が
1個/cm2以下で、少なくとも基板表面から深さ1μ
mまでの領域において直径換算で0.1μm以上の欠陥
密度が105個/cm3以下であり、かつ基板厚み中心に
おける直径換算で0.1μm以上の欠陥密度が108個
/cm3以上であり、さらに基板厚み中心における窒素
含有量を[N](atoms/cm3)、酸素含有量を
[O](atoms/cm3)としたとき、6×1017
≦[O]≦1.2×1018であり、かつ6×1017≦
[O]≦1×1018のとき、 1×1013≦[N]≦2×1016 1×1018≦[O]≦1.2×1018のとき、 1×1013≦[N]≦1×1015 であることを特徴とするシリコン半導体基板。 - 【請求項2】 チョクラルスキー法又は磁場印加チョク
ラルスキー法により育成したシリコン単結晶から得たシ
リコン半導体基板であって、基板厚み中心から表面に向
かって結晶欠陥が減少する密度分布を有し、基板表面に
おける直径換算で0.1μm以上の結晶欠陥の面密度が
1個/cm2以下で、少なくとも基板表面から深さ1μ
mまでの領域において直径換算で0.1μm以上の欠陥
密度が105個/cm3以下であり、かつ基板厚み中心に
おける直径換算で0.1μm以上の欠陥密度が108個
/cm3以上であり、さらに基板厚み中心における酸素
含有量[O](atoms/cm3)が6×1017≦
[O]≦1.2×1018あり、かつ、該基板を2次イオ
ン質量分析法で窒素含有量を分析したときに、基板厚み
中心において窒素含有量が2×1016atoms/cm
3以下であり、かつ平均信号強度の2倍以上の信号強度
を示す窒素偏析による局所濃化部を有することを特徴と
するシリコン半導体基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30768099A JP2001127067A (ja) | 1999-10-28 | 1999-10-28 | シリコン半導体基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30768099A JP2001127067A (ja) | 1999-10-28 | 1999-10-28 | シリコン半導体基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001127067A true JP2001127067A (ja) | 2001-05-11 |
Family
ID=17971953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30768099A Pending JP2001127067A (ja) | 1999-10-28 | 1999-10-28 | シリコン半導体基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001127067A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003086525A (ja) * | 2001-09-12 | 2003-03-20 | Toshiba Ceramics Co Ltd | シリコンウエハ熱処理用治具およびその製造方法 |
JP2011088818A (ja) * | 2003-02-25 | 2011-05-06 | Sumco Corp | シリコン単結晶育成方法、シリコンウェーハ製造方法、soi基板製造方法 |
-
1999
- 1999-10-28 JP JP30768099A patent/JP2001127067A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003086525A (ja) * | 2001-09-12 | 2003-03-20 | Toshiba Ceramics Co Ltd | シリコンウエハ熱処理用治具およびその製造方法 |
JP2011088818A (ja) * | 2003-02-25 | 2011-05-06 | Sumco Corp | シリコン単結晶育成方法、シリコンウェーハ製造方法、soi基板製造方法 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040401 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060822 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061219 |