JP2001127007A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2001127007A
JP2001127007A JP2000249972A JP2000249972A JP2001127007A JP 2001127007 A JP2001127007 A JP 2001127007A JP 2000249972 A JP2000249972 A JP 2000249972A JP 2000249972 A JP2000249972 A JP 2000249972A JP 2001127007 A JP2001127007 A JP 2001127007A
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Yoshihiro Sugita
義博 杉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種酸化シリコン膜間のエッチング速度差が
少なく、且つ酸化物の除去効率に優れ、特にコバルトシ
リサイドを形成する場合に有益なエッチング液を提供す
る。 【解決手段】 HF濃度が0.1重量%以上、例えば
0.2重量%に、また、NH4F濃度が20〜40重量
%、例えば、37重量%に、更に(NH42SO4濃度
が5〜15重量%、例えば8重量%になるようにHF溶
液、NH4F、及び(NH42SO4を混合したpHが6
〜8のエッチング液を用いて熱酸化膜を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エッチング液及び
半導体装置の製造方法に関するものであり、特に、製造
法や組成の異なる各種の酸化シリコン膜間のエッチング
速度差を少なくし、且つ、シリコン基板表面の酸化物の
除去効率の高いエッチング液及び半導体装置の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体集積回路装置の製造工程に
おいて、層間絶縁膜等の酸化シリコン膜をエッチングす
る際に、フッ酸溶液(HF溶液)や、HF溶液にNH4
Fを混合したバップァフッ酸(BHF溶液)を用いてい
る。この様なHF溶液或いはBHF溶液は、高温CVD
−SiO2膜と低温CVD−SiO2膜等の製造工程の異
なる酸化シリコン膜間、或いは、ノン・ドープSiO2
膜とBPSG膜等の組成の異なる酸化シリコン膜間のエ
ッチング速度が異なり、この様なエッチング速度の差に
より各種の問題が発生するので、この事情を図9,図1
0を参照して説明する。
【0003】例えば、図9(a)に示すように、p型シ
リコン層101の表面に形成されている熱酸化膜10
2、高温CVD−SiO2膜103、低温CVD−Si
2膜104、及び高温CVD−SiO2膜105からな
る製造方法の異なる多層の眉間絶縁膜にドライ・エッチ
ングによってコンタクトホール106を形成する。
【0004】なおこの際、p型シリコン層101にエッ
チングダメージが導入されるのを防止する等のために、
熱酸化膜102の直前、或いは、熱酸化膜102が若干
エッチングされた程度でドライ・エッチングを停止す
る。
【0005】次いで、図9(b)に示すように、HF溶
液或いはBHF溶液を用いて熱酸化膜102の露出部を
除去してp型シリコン層101を露出させてコンタクト
ホール106を完成する。
【0006】この場合、熱酸化膜102の除去工程にお
いて、層間絶縁膜の側壁のエッチングされてコンタクト
ホール106の径が、図9(b)において破線で示す位
置から実線で示す位置へ後退して拡大することになる。
【0007】このウェット・エッチング工程において、
各酸化シリコン膜のエッチング速度が異なるため、エッ
チング速度の大きな酸化シリコン膜の後退の程度が大き
くなり、側壁に凹凸ができてしまい、コンタクトホール
106にコンタクト用の金属膜を埋め込む際に、ボイド
が発生する等の問題が発生する。
【0008】なお、図9(b)の場合には、低温CVD
−SiO2膜104のエッチング速度が、高温CVD−
SiO2膜103,105のエッチング速度に比べて大
きいため、低温CVD−SiO2膜104が多めにエッ
チングされて凹部が形成されることになる。
【0009】また、この様な事情は、熱酸化膜102上
に形成される層間絶縁膜が単層の場合に同様であり、熱
酸化膜102の除去工程において、層間絶縁膜が過剰に
エッチングされて側壁が後退するため、微細加工性が著
しく劣化するという問題がある。
【0010】更に、この様な事情は酸化シリコン膜の製
造工程以外にも、酸化シリコン膜の組成にも依存するも
のであり、例えば、眉間絶縁膜の一部にBPSG膜或い
はPSG膜を用いた場合も同様である。
【0011】また、コンタクトホール106をドライ・
エッチング工程のみで形成した場合にも、ドライ・エッ
チング工程後の洗浄工程において、コンタクトホールの
露出表面に自然酸化膜が形成されるので、コンタクト用
金属膜の堆積工程の前に、HF溶液或いはBHF溶液を
用いたエッチング工程が必要になる。
【0012】この様なエッチング速度の差に起因する問
題を解決するために、非常の高濃度のNH4Fを含んだ
pHが中性に近いBHF溶液を用いることによって、各
種の酸化シリコン膜間の溶解度の差を縮小することが提
案されている(必要ならば、Prokshe,et.al.,J.Electro
chem.Soc.,Vol.139,p.521,1992参照)。
【0013】また、この様なBHF溶液の各種の酸化シ
リコン膜に対するエッチング速度のNH4F濃度依存性
を調べた図10を参照して説明する。図10は、熱酸化
膜、高温CVD−SiO2膜(HTO膜)、及び低温C
VD−SiO2膜(LTO膜)の3種類の酸化シリコン
膜のエッチング速度のNH4F濃度依存性を調べ、熱酸
化膜のエッチング速度に対するHTO膜及びLTO膜の
エッチング速度の比のNH4F濃度依存性を図示したも
のである。
【0014】図10から明らかなように、HTO膜のエ
ッチング速度は熱酸化膜のエッチング速度のほぼ2倍
で、NH4F濃度の増加とともに若干低下する。一方、
LTO膜のエッチング速度は熱酸化膜のエッチング速度
より大幅に大きく且つNH4F濃度の増加とともに急減
に変化する。
【0015】しかしながら、NH4F濃度が20重量%
以上になると、HTO膜とLTO膜とのエッチング速度
の差が次第に少なくなり、NH4F濃度が40重量%
(≒12モル/リットル)程度になると約2:1程度に
なる。従って現在では、各種酸化シリコン膜間のエッチ
ング速度の差を少なくするために、NH4F濃度が40
重量%という非常に高NH4F濃度のBHF溶液が広く
用いられている(必要ならば、宮本光雄、他、第44回
応用物理学会関係連合議演会予稿集、30p−D7,
p.775.1997参照)。
【0016】また、本発明者らは、NH4F濃度が40
重量%というBHF溶液のように、高濃度にNH4イオ
ンを含むBHF溶液は、シリコン表面の酸化膜を除去す
る場合に、酸素の表面残留が少なく、特に、酸素の残留
が生じやすいp型シリコンの場合に有効であり、シリコ
ンと金属との接合を行う際に有利であることを見出した
(必要ならば、Y.Sugita,et.al.,Extended Abstract of
International Conference 1998 Solid State Devices
and Materials in Hiroshima,p.432,1998参照)。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高NH
4F濃度のBHF溶液を用いた場合、NH4Fの溶解度は
45〜48重量%が限界とされ、気温の変動によりNH
4Fが析出する等の問題があり、それによって、エッチ
ング工程が不安定化するという問題があり、従って、こ
の様な悪影響を考慮して、実用的には40重量%程度が
上限となっており、それ以上のエッチング速度比の低減
が困難であるという問題がある。
【0018】また、この様な高NH4F濃度のBHF溶
液を用いた場合、コンタクト不良が発生しやすいという
問題がある。例えば、コンタクトホールを形成する際
に、高NH4F濃度のBHF溶液を用いた場合、シリコ
ン表面に酸化物残港が存在したり、或いは、シリコン表
面の一部がエッチングされて凹部が形成されるためであ
る。
【0019】即ち、pHが酸性或いは7近傍の中性のB
HF溶液を用いた場合に、一般には、シリコンはエッチ
ングされないとされているが、コンタクトホールを形成
する時点のシリコンウエハは、イオン注入等の各製造プ
ロセスを経たウエハであり、各種のダメージ等を受けて
おり、ダメージを受けた部分のシリコンが高NH4F濃
度によってアルカリ側に近くなったBHF溶液に若干溶
け出して上述のコンタクト不良が発生するものと推測さ
れる。
【0020】この様なコンタクト不良を改善するために
は、NH4F濃度の比較的低いBHF溶液を用いれば良
いが、そうすると、上述のようにエッチング速度比が大
きくなって、コンタクトホールの形状不良が発生するこ
とになる。
【0021】また、コバルトシリサイドは高速MOSデ
バイスのソース/ドレインあるいはゲート部に低抵抗電
極を形成するために用いられる。通常、ソース・ドレイ
ン部分を覆う酸化シリコン膜を除去し、金属コバルト膜
を堆積した後熱処理を行って、基板のシリコンとコバル
ト膜とを反応させ、最終的にCoSi2膜を形成するに
際して、このCoSi2膜の膜質は、酸化シリコン膜除
去時にシリコン基板表面にわずかに残留する酸化物の影
響を受け易い。従来、フッ化水素酸水溶液もしくはバッ
ファフッ酸(フッ化水素酸とフッ化アンモニウムの混合
溶液)を用いて、酸化シリコン膜の溶解除去を行ってき
たが、残留酸化物の影響を受けシリサイドと基板シリコ
ンの界面荒れが大きくなる傾向があった。デバイスの微
細化に伴いシリコン基板表面下に形成されるPN接合層
が薄くなりつつあり、大きな界面荒れはこのPN接合の
信頼性を低下させる要因となっていた。
【0022】そこで本発明は、各種酸化シリコン膜間の
エッチング速度差が少なく、且つ酸化物の除去効率に優
れ、特にコバルトシリサイドを形成する場合に有益なエ
ッチング液、及びこのエッチング液を用いた半導体装置
の製造方法を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】ここで、図1を参照して
本発明における課題を解決するための手段を説明する。
なお、図1は、0.2重量%のHF溶液に40重量%の
NH4Fを添加したBHF溶液に対して硫化アンモニウ
ム〔(NH42SO4〕を添加した場合のエッチング速
度比の改善効果を示した特性図である。
【0024】本発明は、エッチング液において、pHが
6〜8の範囲で、NH4 +イオン及びF-イオンを各々6
〜12モル/リットル合む水溶液に、SO4 2-イオンを
0.2モル/リットル以上加えたことを特徴とする。
【0025】図1から明らかなように、NH4Fのみを
添加した場合には、熱酸化膜に対するCVD酸化膜の溶
解速度比が改善される以前に溶解度の限界に達してしま
うが、(NH42SO4を添加することによってpHを
6〜8に保った状態で溶解速度比を(NH42SO4
添加量の増大とともに徐々に改善することができる。
【0026】この場合、NH4F由来及び(NH42
4由来のNH4 +イオンを6〜12モル/リットル、及
びHF由来及びNH4F由来のF-イオンを6〜12モル
/リットル合む水溶液に、(NH42SO4由来のSO4
2-イオンを0.2モル/リットル以上含むようにエッチ
ング液を構成することによって溶解速度比を改善するこ
とができる。
【0027】なお、NH4 +イオンは、必ずしもNH4
由来及び(NH42SO4由来に限られるものではな
く、NH3由来或いはNH4OH由来でも良く、また、S
4 2-イオンも必ずしも(NH42SO4由来である必要
はなく、H2SO4由来であっても良い。即ち、BHF
に、NH3或いはNH4OH、及びH2SO4を加えても良
いものである。
【0028】また、この様にSO4 2-イオンを添加する
ことによって、エッチング液を酸性側に保つことが容易
になるので、特に、p型シリコンにコンタクトを形成す
る際に、コンタクト不良の発生を低減することができ
る。
【0029】本発明のエッチング液の一態様では、HF
を0.1重量%以上、NH4Fを20〜40重量%、及
び、(NH42SO4を5〜40重量%混合することが
好適である。
【0030】この様に、前記のイオン組成比のエッチン
グ液は、HFを0.1重量%以上、NH4Fを20〜4
0重量%、及び(NH42SO4を5〜40重量%混合
することによって、容易に構成することができる。
【0031】また、(NH42SO4の溶解度は温度に
対して非常に安定であるので、NH4 +イオンの過剰分源
として、(NH42SO4を用いることによって、温度
変化によるNH4Fの析出を生ずることなく、NH4 +
オン濃度をより以上に高めることができる。
【0032】また、本発明は、半導体装置の製造方法に
おいて、HF、NH4F、及び(NH42SO4を混合し
たエッチング液を用いて半導体基板上の酸化膜を除去す
る工程を含むことを特徴とする。
【0033】この様に、HF、NH4F、及び(NH4
2SO4を混合したエッチング液を用いて半導体基板、特
に、シリコン基板表面をエッチングすることによって、
シリコン表面上の酸化膜を効率良く除去することができ
るので、Co,Ti,Ni,Pt、或いは、Wのうちの
少なくとも1つを堆積させて金属シリサイド層を形成し
た場合にも、シリサイド/シリコン界面の荒さを少なく
することができ、それによって、コンタクトの信頼性及
びpn接合の信頼性を向上することができる。
【0034】更に本発明では、特に、例えば高速駆動の
MOSデバイスにおけるソース/ドレイン領域及び/又
はゲート電極を低抵抗化するのに好適なコバルトシリサ
イドの形成に主眼を置き、以下に示す半導体装置の製造
方法を開示する。
【0035】本発明の半導体装置の製造方法は、半導体
層表面を、HF及び(NH42SO 4を混合したエッチ
ング液に晒す工程と、前記半導体層表面にコバルト膜を
形成する工程と、前記コバルト膜と前記半導体層とを加
熱して反応させ、コバルトシリサイドを形成する工程と
を含むことを特徴とする。
【0036】また、本発明の半導体装置の製造方法は、
-イオン及び固体表面上の水酸基と強い相互作用を示
す有機酸イオンを混合したエッチング液を用いて半導体
基板上の酸化膜を除去する工程を含むことを特徴とす
る。
【0037】また、本発明の半導体装置の製造方法は、
-イオン及び固体表面上の水酸基と強い相互作用を示
す有機酸イオンを混合したエッチング液に晒す工程と、
前記半導体層表面にコバルト膜を形成する工程と、前記
コバルト膜と前記半導体層とを加熱して反応させ、コバ
ルトシリサイドを形成する工程とを含むことを特徴とす
る。
【0038】フッ素系薬液により酸化膜、例えば酸化シ
リコン膜を除去した後の半導体層表面、例えばシリコン
表面は、水素で終端された安定な表面であることが知ら
れている。しかしながら、酸化膜を除去する前のシリコ
ン表面がプラズマ処理で損傷を受けていたり、高濃度の
イオン注入で不純物や欠陥が多数導入された場合、水素
終端反応が阻害され酸化物が残留し易くなる。残留する
酸化物の多くはシリコン表面に結合した水酸基(OH)
であると考えられる。一般に、溶液中の固体表面水酸基
は低pHであるほど安定なことが知られているが、以下
の(1)式のように、これは表面水酸基が水中のオキソ
ニウムイオン(H3+)の影響を受けてより安定な正帯
電した構造に変化するためであると考えられる。 〔Si基板―(OH)〕+H3+→〔Si基板―(OH2)〕+H2O …(1)
【0039】硫酸イオンや琥珀酸、クエン酸、シュウ酸
等の有機酸イオンは、固体表面の水酸基と強い相互作用
を持つため、(1)式で表される水酸基の安定化を阻止
し得るものである。本発明では、この様な性質に着目
し、硫酸イオンやクエン酸等に代表される有機酸イオン
を処理溶液(エッチング液)に導入することで表面残留
酸化物を速やかに除去し、金属コンタクト形成の前処理
の効率化に寄与するものである。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した好適な諸
実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0041】(第1の実施形態)以下、図4を参照して
本発明の第1の実施形態を説明する。先ず始めに、図1
〜図3を参照して、(NH42SO4を添加したBHF
溶液の特性を説明する。
【0042】図1は、0.2重量%のHFにNH4Fの
みを徐々に添加した場合のエッチング速度比のNH4 +
度依存性と、0.2重量%のHFに40重量%のNH4
Fを添加したBHF溶液に(NH42SO4を徐々に添
加した場合のエッチング速度比のNH4 +濃度依存性を示
した図である。なお、40重量%のNH4Fは、ほぼ1
2モル/リットルに相当する。
【0043】図1から明らかなように、熱酸化膜に対す
るHTO膜のエッチング速度比も、熱酸化膜に対するH
TO膜のエッチング速度比も、NH4Fのみを添加した
場合には、充分にエッチング速度比の改善が得られる前
に、NH4Fの溶解度の限界に達してしまうことが理解
される。
【0044】一方、(NH42SO4を添加した場合に
は、(NH42SO4の添加量の増加とともに、熱酸化
膜に対するHTO膜のエッチング速度比も、熱酸化膜に
対するHTO膜のエッチング速度比も共に低減し、徐々
に1に近づく傾向が見られるので、NH4Fの溶解度の
限界を超えた領域においてもエッチング速度比を改善で
きることが理解される。
【0045】図2は、p型シリコン表面の純水接触角の
エッチング液浸漬時間依存性の説明図であり、BHFに
(NH42SO4を添加することによって、NH4Fの
みを添加したBHFに比べて、純水接触角がエッチング
時間とともに更に大きくなっていることが理解される。
【0046】なお、純水接触角とは、試料、即ちp型シ
リコンの表面に純水の液滴を滴下させた場合に、液滴の
側面とp型シリコンの表面とのなす角であり、表面に酸
化膜等が形成されていた場合には、親水性が高いので純
水接触角は非常に小さくなり、一方、理想的なシリコン
表面においては約80°程度になるものと予想されてい
る。
【0047】例えば、図から明らかなように、0.6重
量%のHF溶液を用いた場合には、エッチング時間の増
加とともに純水接触角は若干大きくなるものの、100
分後にも5°程度であるので、p型シリコン表面におけ
る酸化物或いは酸素の残留が顕著であることが理解され
る。
【0048】一方、0.2重量%のHFに40重量%の
NH4Fを添加したBHF溶液の純水接触角は、滴下後
2分程度から急速に大きくなり、20分後に約23°と
なる。このことから、従来の高NH4F濃度のBHF溶
液の場合には、滴下後2分程度から自然酸化膜が除去さ
れたp型シリコン表面の割合が増え始めて、20分後に
はかなり除去されていることが理解される。
【0049】また、0.2重量%のHFに40重量%の
NH4Fを添加したBHF溶液に0.69モル/リット
ルの(NH42SO4を添加した本発明のエッチング溶
液の場合には、高NH4F濃度のBHF溶液の場合より
も更に、より短い処理時間で純水接触角が大きくなるの
で、より大きなp型シリコン表面からの酸化物の除去効
果及び残留酸素の除去効果が得られることが理解され
る。
【0050】この様に、(NH42SO4を添加したB
HF溶液を用いることによって、p型シリコン表面の酸
化物や残留酸素を除去し、接触抵抗のより小さな金属/
シリコン接合を形成することが可能になる。なお、各エ
ッチング液における組成比は、各エッチング液における
熱酸化膜に対するエッチング速度が同じ約3nm/分に
なるように設定している。
【0051】図3は、NH4Fと(NH42SO4の溶解
度の温度依存性を示す図であり、図から明らかな様に溶
解度自体は大きいものの、温度変化も大きく、従って、
溶解度近傍まで添加したBHF溶液を用いた場合には、
温度条件の変化により、NH 4Fが析出し、エッチング
特性に悪影響を与えることになる。
【0052】一方、(NH42SO4の場合には、溶解
度自体は相対的に小さし、ものの、温度依存性はほとん
ど見られない。従って、高NH4 +濃度のBHFを構成す
る場合に、NH4Fの添加量は溶解限界に達しない40
重量%〈≒12モル/リットル)程度以下とし、それ以
上のNH4 +量を(NH42SO4の添加によって増加さ
せることによって、温度変化に対して安定なエッチング
を行うことができる。
【0053】また、同じNH4 +濃度のBHF溶液であっ
ても、NH4Fのみを添加したBHF溶液の場合には、
NH4 +濃度が高くなるにしたがって、シリコンの露出表
面の一部がエッチングされて凹部が形成され、コンタク
ト不良が発生するという問題がある。
【0054】この様な問題を解決するために、NH4
濃度を低くしたBHF溶液を用いた場合には、コンタク
ト不良の問題は解決されるものの、エッチング速度の差
が大きくなり、コンタクトホールの側壁の形状不良が生
じ、コンタクト用金属を堆積させた場合、ボイド等の堆
積欠陥が生ずる。
【0055】そこで、NH4Fの量を少なくしたBHF
溶液に(NH42SO4を加えて同じNH4 +濃度のエッ
チング液を構成した場合、pHが充分酸性側に保たれる
のでコンタクト不良は発生せず、且つ、高NH4 +濃度で
あるので、エッチング速度の差は小さく、したがって、
コンタクトホールの形状不良は生じないことになる。
【0056】この様な事情を前提にして、図4を参照し
て本実施形態による半導体装置の製造方法を説明する。
なお、説明を簡単にするために、コンタクトを形成する
対象はp+型ソース/ドレイン領域とし、また、コンタ
クトホールを形成するための絶縁膜は、n型シリコン基
板を熱酸化して形成した熱酸化膜、及び後の各プロセス
の必要に応じて形成したHTO膜/LTO膜/HTO膜
の3眉構造の層間絶縁膜とする。
【0057】先ず、図4(a)に示すように、n型シリ
コン基板11に形成したp+型ソース・ドレイン領域1
2に対してコンタクトホール17を形成するために、先
ず、ドライ・エッチング法を用いて高温CVD−SiO
2膜16、低温CVD−SiO2膜15、及び高温CVD
−SiO2膜14を順次エッチングする。
【0058】次いで、基板の洗浄を行った後、エッチン
グ液中のHF濃度が0.1重量%以上、例えば0.2重
量%に、また、NH4F濃度が20〜40重量%、例え
ば、37重量%に、更に(NH42SO4濃度が5〜1
5重量%、例えば8重量%になるようにHF溶液、NH
4F、及び(NH42SO4を混合したpHが6〜8のエ
ッチング液を用いて熱酸化膜13を除去する。
【0059】なお、この様な重量比は、エッチング液中
におけるイオン濃度に換算すると、pHが6〜8のエッ
チング液において、NH4 +濃度は約6〜12モル/リッ
トルとなり、F-濃度は約6〜12モル/リットルとな
り、SO4 2-濃度は0.4〜14モル/リットルとな
る。
【0060】次いで、図4(b)に示すように、スパッ
タ法を用いて、例えば厚みが10nmのCo膜18を全
面に堆積させる。
【0061】次いで、図4(c)に示すように、Ar雰
囲気中において、RTA(Rapid Thermal Annealing)
法によって、450〜800℃、例えば、700℃にお
いて、30〜120秒、例えば、30秒間、急速熱処理
を行うことによって、シリコンとCoとをシリサイド化
反応させて、厚さが30nm程度の低抵抗のCoSi 2
層19を形成する。
【0062】以降は、図示しないものの、未反応のCo
層18をH2SO4:H22=3:1の容量比のエッチン
グ液を用いて除去することによって、p+型ソース/ド
レイン領域12に対するコンタクト電極が完成する。
【0063】この場合、CoSi2層19とp+型ソー
ス・ドレイン領域12との界面、即ち、シリサイド/シ
リコン界面20の平均荒さは約6nm以下になり、従来
のBHF溶液を用いた場合のシリサイド/シリコン界面
の平均荒さの8〜11nmに比べて大幅な改善が見られ
た。
【0064】例えば、高集積度半導体集積回路装置にお
けるソース/ドレイン領域の深さは50〜100nm程
度であり、この50〜100nmの厚さのソース/ドレ
イン領域に対し、厚さが30nm程度のシリサイド電極
を形成した場合、残りは20〜70nm程度となるの
で、シリサイド・シリコン界面の平均荒さを6nm以下
にすることによって、pn接合の信頼性を大いに高める
ことが可能になる。
【0065】この様な、表面荒れの改善効果は、BHF
溶液に(NH42SO4を添加することによって、エッ
チング液を酸性側に保ったことによるものと考えられ、
エッチング液を酸性側に保った状態で高NH4 +濃度化す
ることができるのでコンタクトホールの形状不良を防止
しながら、シリコン表面の酸化物或いは残留酸素を効率
的に除去することができるとともに、シリコン表面のダ
メージ部を浸食することがなく、したがって、平坦な状
態でのシリサイド化が可能になるので、シリサイド/シ
リコン界面の平均荒れを小さくすることができる。
【0066】以上、本発明の第1の実施形態を説明して
きたが、本発明は各実施の形態に記載した備成及び条件
に限られるものではなく、各種の変更が可能である。
【0067】例えば、本実施形態においては、効果が典
型的に得られるp型シリコンに対するコンタクトホール
の形成工程として説明しているが、n型シリコンに対す
るコンタクトホールの形成工程にも適用されるものであ
る。
【0068】また、本発明のエッチング液は、半導体領
域に対するコンタクトホールの形成工程に限られるもの
ではなく、多層配線眉間を接続するコンタクトホール或
いはビアホールの形成工程にも適用されるものであり、
特に、配線層間の層間絶縁膜が、製造法或いはBPSG
等の組成の異なる酸化シリコン膜による多層膜によって
積成されている場合に効果的である。
【0069】また、本実施形態においては、MOS型半
導体装置を前提に説明しているが、バイポーラ型半導体
装置にも適用されることは言うまでもない。
【0070】また、本実施形態においては、シリサイド
電極を低抵抗化が容易なCoSi2層を用いて形成して
いるが、Coシリサイドに限られるものではなく、シリ
サイド形成用金属としては、Ti,Ni,Pt、或い
は、Wを用いても良いものである。
【0071】また、本実施形態においては、シリサイド
化反応工程において、ソース・ドレイン領域等に対する
熱の影響を長小限にするためにRTA法を用いている
が、RTA法に限られるものでなく、通常の抵抗加熱炉
を用いた熱処理でも良いものである。
【0072】また、本実施形態においては、エッチング
液を、HF溶液にNH4Fと(NH42SO4とを添加し
て構成しているが、必ずしも、NH4F及び(NH42
SO4に限られるものではなく、HF濃度を高めにし
て、NH3或いはNH4OHを添加するとともに、H2
4を添加しても良いのであり、いずれにしても、構成
されたエッチング液中の各イオン濃度が、前記の範囲に
なれば良いものである。
【0073】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態について説明する。ここでは、高速駆動のMO
Sデバイスにおけるソース/ドレイン領域及びゲート部
を低抵抗化するコバルトシリサイド(サリサイド)を形
成する場合に、本発明を適用した場合について例示す
る。
【0074】先ず始めに、図5,図6を参照して、(N
42SO4を添加したBHF溶液をエッチング液とし
て用い、コバルトシリサイドを形成する場合の優位性に
ついて説明する。
【0075】溶液中に硫酸イオンが存在すると、固体表
面上の水酸基帯電状態が変化し、除かれ易くなることが
期待できる。第1の実施形態の図2には、この効果が示
されている。即ち、ほぼ同じ酸化膜溶解速度を有する溶
液でも、硫酸イオンを含む溶液は短い時間で残留酸化物
を除去できる。
【0076】残留酸化物が多い場合は、界面荒れが大き
くなる。この事を、界面荒れの程度を原子間力顕微鏡で
調べた結果を表1に示す。
【0077】
【表1】
【0078】このように、界面荒れの程度は酸化物残留
が多いほど大きくなる事が分かる。
【0079】また、コバルトシリサイドの結晶性をX線
回折で評価し、その前処理依存性(X線回折で調べたC
oSi2膜の結晶配向性の前処理溶液依存性)を調べた
結果を図5に示す。図5(a)はSi(100)基板に
対してエピ配向したCoSi2(100)結晶の回折相
対強度を比較して示している。前処理をHF溶液で行う
と、CoSi2(100)/Si(100)が増加す
る。
【0080】図5(b)はSi(100)基板に対して
配向した別種の結晶の配向性の前処理依存性を表す。こ
の図では、検出器をCoSi2(220)の回折に相当
する位置に固定し(CuKαを使った場合で2θ=4
8.48°)試料を基板の(011)面内で回転させる
事で得たCoSi2(220)からの回折に対するロッ
キングカーブを示す。硫酸アンモニウムを含有した溶液
前処理でのみ、この結晶配向が抑制されている。この2
つの配向は界面荒れの大きさと強い相関が有り、結晶配
向性を制御することにより界面荒れの程度を緩和でき
る。コバルトシリサイドは残留酸化物の影響を受けて結
晶の成長の仕方が大きく変わる。界面荒れの違いは、こ
の様な結晶性の違いがもたらしたものである。
【0081】図6は、PN接合の逆バイアスリーク電流
特性を示す特性図である。ここでは、N型基板(抵抗率
4Ωcm)表面に、膜厚5nmの熱酸化膜をマスクとし
てイオン注入(B+:加速エネルギー3kV;ドーズ量
2×1015/cm2)を行ない、1000℃で10秒の
活性化アニール処理して薄いP型層を形成した後、3種
類の薬液で酸化膜を除去し、室温でCoを10nm、そ
の上にキャップTiNを30nm堆積した。530℃で
1回目のシリサイド化アニールを行った後、硫酸過酸化
水素混合溶液により未反応のCoとTiN膜を除去し、
730℃で2回日のシリサイド化アニールを行った。接
合リークを測定するためのCoSi2パッド(正方形)
のパッド長を図中に示す(各々80μm角、320μm
角、640μm角である。)。図6において、リーク電
流測定時のプローブ電圧は−2Vであり、リーク電流に
対する正規分布プロットを示す。
【0082】SBHF溶液(硫酸アンモニウム添加BH
F溶液)で処理した場合、リーク電流は一番少なく分布
も小さい(分布直線が立っており、リーク電流分布が狭
い事が分かる。)。HF溶液で処理した場合、リーク電
流が相対的に大きく大きなリーク電流が流れる方向に分
布が広がっている。BHF溶液では両者の中間の分布を
示す。
【0083】これは、酸化物残留の少ない前処理を施す
事によりコバルトシリサイドの結晶性が変わり、結果的
に界面荒れが少なく校ったためだと考えられる。この様
に、コバルトシリサイド形成前処理に本発明を適用した
場合、非常に大きな効果があり、信頼性や歩留まりの向
上に寄与する事が期待できる。
【0084】なお、各種酸化膜問の溶解速度差を小さく
する目的では、非常に高濃度のフッ化アンモニウム(2
0重量%以上)を含むバッファフッ酸溶液に硫酸アンモ
ニウムを添加する必要があるが、コバルトシリサイド前
処理に適用する場合はその限りではない。フッ酸と硫酸
アンモニウム混合溶液や低濃度のフッ化アンモニウム
(2〜20重量%)を含むフッ酸と硫酸アンモニウムを
混合した溶液も用いることができる。
【0085】この様な事情を前提にして、図7,図8を
参照して本実施形態による半導体装置の製造方法を説明
する。ここでは、典型的なサリサイドプロセスの工程を
示す。
【0086】先ず、図7(a)に示すように、n型のシ
リコン基板21上に素子領域を画定するための素子分離
構造、ここではいわゆるLOCOS法によりフィールド
酸化膜22を形成し、画定された素子領域の表面に熱酸
化法により膜厚6nm程度にゲート絶縁膜23を形成す
る。
【0087】続いて、図7(b)に示すように、CVD
法により膜厚100nm程度に多結晶シリコン膜を堆積
形成し、この多結晶シリコン膜をパターニングしてゲー
ト絶縁膜23上に帯状のゲート電極24を形成する。
【0088】続いて、図7(c)に示すように、ゲート
電極24をマスクとして素子領域のシリコン基板21の
表層にp型不純物、ここでは硼素(BF2+)を加速エネ
ルギー5keV、ドーズ量1×1014/cm2でイオン
注入し、LDD領域(エクステンション領域)27を形
成する。
【0089】次に、CVD法により全面にシリコン酸化
膜を堆積形成した後、このシリコン酸化膜の全面を異方
性エッチング(エッチバック)し、ゲート電極24の側
壁のみにシリコン酸化膜を残してサイドウォール25を
形成する。
【0090】続いて、図7(d)に示すように、ゲート
電極24及びサイドウォール25をマスクとして素子領
域のシリコン基板21の表層にp型不純物、ここでは硼
素(BF2+)を加速エネルギー5keV、ドーズ量2×
1015/cm2でイオン注入し、LDD領域27と接合
されるソース/ドレイン領域26を形成する。
【0091】続いて、図8(a)に示すように、本発明
のエッチング液、ここでは第1の実施形態と同様に、H
F濃度が0.1重量%以上、例えば0.2重量%に、ま
た、NH4F濃度が20〜40重量%、例えば、37重
量%に、更に(NH42SO4濃度が5〜15重量%、
例えば8重量%になるようにHF溶液、NH4F、及び
(NH42SO4を混合したpHが6〜8のエッチング
液をを用いて、ソース/ドレイン領域26上のゲート絶
縁膜23を除去する。
【0092】続いて、図8(b)に示すように、スパッ
タ法によりコバルト膜(Co膜)28を堆積形成する。
このとき、ゲート電極24上の酸化物も除いてソース/
ドレイン領域26と同時にゲート電極24上にもコバル
トシリサイドを形成するのがサリサイドプロセスの特徴
である。また、ゲート電極上のみにシリサイドを形成し
ないプロセスも広く使用されている。
【0093】広く用いられている2段階アニールによる
シリサイド化では、図8(c)に示すように、1回目の
アニール(通常、450〜550℃)でコバルト膜28
とシリコンとを反応させてCoSi膜を形成する。具体
的には、コバルト膜28とソース/ドレイン領域26と
が反応してCoSi膜29が、コバルト膜28とゲート
電極4とが反応してCoSi膜30がそれぞれ形成され
る。
【0094】続いて、図8(d)に示すように、未反応
のコバルト膜28を除去した後、2回目の高温アニール
(通常、600〜800℃)を行って低抵抗のCoSi
2膜を形成する。具体的には、ソース/ドレイン領域2
6にはCoSi2膜31が、ゲート電極4にはCoSi2
膜32がそれぞれ形成される。
【0095】素子の微細化にともない、ソースドレイン
部のPN接合は1001m程度か将来的にはそれ以上に
薄くなると予想されるが、CoSi2とSiの界面の荒
れは非常に大きい。接合リークを起こす確率が高くなっ
て歩留まりが低下する問題がある。図8(a)で行う酸
化膜除去時に、シリコン表面に酸化物残留があると、そ
の後のシリサイド化反応の過程で界面荒れが大きくな
る。本発明のエッチング液を用いてコバルト膜28の堆
積前の酸化膜除去を行えば、シリサイドの結晶配向性が
制御され、界面荒れが減少する。
【0096】従って、本実施形態によれば、MOSデバ
イスにおいて確実にサリサイド・プロセスを行なってソ
ース/ドレイン領域26及びゲート電極24を低抵抗し
て、更なる高速駆動の実現が可能となる。
【0097】以下、本発明の諸態様を付記としてまとめ
て記載する。
【0098】(付記1) pHが6〜8の範囲で、NH
4 +イオン及びF-イオンを各々6〜12モル/リットル
合む水溶液に、SO4 2-イオンを0.2モル/リットル
以上加えたことを特徴とするエッチング液。
【0099】(付記2) 前記名イオン組成を、HFを
0.1重量%以上、NH4Fを20〜40重量%、及び
(NH42SO4を5〜40重量%混合して構成するこ
とを特徴とする付記1に記載のエッチング液。
【0100】(付記3) HF,NH4F、及び(N
42SO4を混合したエッチング液を用いて半導体基
板上の酸化膜を除去する工程を含むことを特徴とする半
導体装置の製造方法。
【0101】(付記4) 半導体層表面を、HF及び
(NH42SO4を混合したエッチング液に晒す工程
と、前記半導体層表面にコバルト膜を形成する工程と、
前記コバルト膜と前記半導体層とを加熱して反応させ、
コバルトシリサイドを形成する工程とを含むことを特徴
とする半導体装置の製造方法。
【0102】(付記5) 前記エッチング液の前記各イ
オン組成を、HF又はF-イオンを0.1重量%以上、
及び(NH42SO4を5〜40重量%とすることを特
徴とする付記4に記載の半導体装置の製造方法。
【0103】(付記6) 前記エッチング液は、20〜
40重量%のNH4Fを含むことを特徴とする付記4に
記載の半導体装置の製造方法。
【0104】(付記7) 前記エッチング液を用いた処
理は、コバルトシリサイドのシリコン(100)基板に
対する配向成長を抑制することを特徴とする付記4に記
載の半導体装置の製造方法。
【0105】(付記8) F-イオン及び固体表面上の
水酸基と強い相互作用を示す有機酸イオンを混合したエ
ッチング液を用いて半導体基板上の酸化膜を除去する工
程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0106】(付記9) F-イオン及び固体表面上の
水酸基と強い相互作用を示す有機酸イオンを混合したエ
ッチング液に晒す工程と、前記半導体層表面にコバルト
膜を形成する工程と、前記コバルト膜と前記半導体層と
を加熱して反応させ、コバルトシリサイドを形成する工
程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0107】
【発明の効果】本発明によれば、(NH42SO4を加
えた高NH4 +濃度のBHF溶液を用いてエッチングを行
っているので、異種酸化膜間のエッチング速度差を小さ
くすることができ、それによって、コンタクトホールの
形状不良を低減することができ、また、シリコン上の酸
化膜の除去する際に、より酸化物残留の少ないシリコン
表面を得ることができるので、コンタクト不良の発生を
低減することができ、更に、シリサイド電極を形成する
際に、界面特性の優れたシリサイド電極を形成すること
ができ、ひいては、高集積度半導体装置の信頼性の向
上、製造歩留りの向上に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(NH42SO4添加効果を説明するための特
性図である。
【図2】p型表面の純水接触角のエッチング液の浸漬時
間依存性を説明するための特性図である。
【図3】溶解度の温度依存性を説明するための特性図で
ある。
【図4】本発明の第1の実施形態における半導体装置の
製造方法を工程順に示す概略断面図である。
【図5】X線回折で調べたCoSi2膜の結晶配向性の
前処理溶液依存性を示す特性図である。
【図6】PN接合の逆バイアスリーク電流特性を示す特
性図である。
【図7】本発明の第2の実施形態における半導体装置の
製造方法を工程順に示す概略断面図である。
【図8】図7に引き続き、本発明の第2の実施形態にお
ける半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図で
ある。
【図9】従来のコンタクトホールの形成工程及びその問
題点を説明するための概略断面図である。
【図10】BHF溶液のエッチング速度比のNH4F濃
度依存性を説明するための特性図である。
【符号の説明】
11,21 n型シリコン基板 12 p+型ソース・ドレイン領域 13 熱酸化膜 14,16 高温CVD−SiO2膜 15 低温CVD−SiO2膜 17 コンタクトホール 18 Co膜 19 CoSi2層 22 フィールド酸化膜 23 ゲート絶縁膜 24 ゲート電極 25 サイドウォール 26 ソース/ドレイン領域 27 LDD領域 28 コバルト膜 29,30 CoSi膜 31,32 CoSi2
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/78 H01L 29/78 301P 21/336 301Y

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HF,NH4F、及び(NH42SO4
    混合したエッチング液を用いて半導体基板上の酸化膜を
    除去する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 半導体層表面を、HF及び(NH42
    4を混合したエッチング液に晒す工程と、 前記半導体層表面にコバルト膜を形成する工程と、 前記コバルト膜と前記半導体層とを加熱して反応させ、
    コバルトシリサイドを形成する工程とを含むことを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 F-イオン及び固体表面の水酸基と強い
    相互作用を示す有機酸イオンを混合したエッチング液を
    用いて半導体基板上の酸化膜を除去する工程を含むこと
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 F-イオン及び固体表面の水酸基と強い
    相互作用を示す有機酸イオンを混合したエッチング液に
    晒す工程と、 前記半導体層表面にコバルト膜を形成する工程と、 前記コバルト膜と前記半導体層とを加熱して反応させ、
    コバルトシリサイドを形成する工程とを含むことを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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