JP2001123513A - セルフクリーニング性施釉製品 - Google Patents

セルフクリーニング性施釉製品

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JP2001123513A
JP2001123513A JP30511499A JP30511499A JP2001123513A JP 2001123513 A JP2001123513 A JP 2001123513A JP 30511499 A JP30511499 A JP 30511499A JP 30511499 A JP30511499 A JP 30511499A JP 2001123513 A JP2001123513 A JP 2001123513A
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JP
Japan
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glazed product
self
cleaning
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glazed
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JP30511499A
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English (en)
Inventor
Hirotaka Ishibashi
弘孝 石橋
Tomoyasu Ichiki
智康 一木
Masaaki Ito
正昭 伊藤
Masami Ando
正美 安藤
Atsushi Yoshida
篤史 吉田
Makoto Hayakawa
信 早川
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 その表面に付着する油性汚れが流水のみでセ
ルフクリーニング可能である流水環境下で使用される上
記施釉製品を提供すること。 【解決手段】 陶磁器素地又は金属基材上に釉薬からな
る表面層が形成されており、前記層表面の水との接触角
が25°以下であることを特徴とする流水環境で使用さ
れるセルフクリーニング性施釉製品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大便器、小便器、
洗面器、便器タンク、手洗器、便器のサナなどの衛生陶
器、タイル、食器、茶碗、カップ、碍子、キッチン部
材、浴室用建材等の陶磁器、浴槽、洗面器、キッチン部
材、浴室用建材等の琺瑯製品、施釉セメント建材に代表
される流水環境(雨水環境含む)で使用される施釉製品
に関する。
【0002】
【従来の技術】衛生陶器等の施釉製品の表面が美観を有
し、かつ清浄であることは衛生上および美観上重要であ
る。さらにそのような状態が長期にわたり保たれること
は好ましいことである。衛生陶器等の施釉製品の表面を
衛生的に清浄に保ち、美観を保つために、界面活性剤、
酸、アルカリ等の洗剤をタワシやブラシに付けて強くこ
することが行われている。すなわち、洗剤による化学的
洗浄力およびタワシやブラシでこすることによる物理的
洗浄力により、表面の汚れを除去する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな洗浄作業は軽労働とは言い難く、その頻度は低いこ
とが望まれる。さらに、近年、界面活性剤が含有される
排水による環境汚染が指摘されていることから、界面活
性剤の使用もその量および頻度において低いことが望ま
しい。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであ
り、その表面に付着する油性汚れが流水のみでセルフク
リーニング可能である流水環境下で使用される上記施釉
製品を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決すべく、陶磁器素地又は金属基材上に釉薬からなる
表面層が形成されており、前記層表面の水との接触角が
25°以下、好ましくは20°以下であることを特徴と
する流水環境で使用されるセルフクリーニング性施釉製
品を提供する。そうすることにより、層表面が油性汚れ
よりも、水とのなじみのほうが良くなるので、流水によ
り油性汚れが容易に洗い流されるようになる。
【0005】本発明の好ましい態様においては、前記表
面層中のMgO量は、表面層中の非晶質成分を構成する
全金属酸化物に対して2.5重量%以上、好ましくは3
重量%以上含有されているようにする。そうすることに
より、前記層表面の水との接触角が安定的に25°以下
となり、層表面が油性汚れよりも、水とのなじみのほう
が良くなるので、流水により油性汚れが容易に洗い流さ
れるようになる。
【0006】本発明の好ましい態様においては、さらに
前記表面層中のAl2O3量は、表面層中の非晶質成分
を構成する全金属酸化物に対して9重量%以上、好まし
くは11重量%以上含有されているようにする。そうす
ることにより、前記層表面の水との接触角がさらに安定
的に20°以下となり、層表面が油性汚れよりも、水と
のなじみのほうが良くなるので、流水により油性汚れが
容易に洗い流されるようになる。
【0007】本発明の好ましい態様においては、前記層
表面の表面粗さRaが触針式表面粗さ測定装置(JIS
−B0651)により100nm以下、好ましくは70
nm以下、さらに好ましくは40nm以下であるように
する。そうすることにより、油性汚れが層表面に固着し
にくくなるので、さらに油性汚れに対する防汚性が増
す。
【0008】本発明の好ましい態様においては、前記表
面層中のMgO量は、表面層中の非晶質成分を構成する
全金属酸化物に対して11重量%以下含有されているよ
うにする。そうすることで、衛生陶器等の施釉製品の熱
処理温度である800〜1300℃程度で、外観不良が
生じ難くなる。
【0009】本発明の好ましい態様においては、前記表
面層中のAl2O3量は、表面層中の非晶質成分を構成
する全金属酸化物に対して15重量%以下含有されてい
るようにする。そうすることで、衛生陶器等の施釉製品
の熱処理温度である800〜1300℃程度で、外観不
良が生じ難くなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のいくつかの実施
態様につき、図に基づいて説明する。図1では、陶器素
地1上に着色性の釉薬層2が形成されている。釉薬層2
は、主成分は非晶質成分からなり、その他に乳濁剤、顔
料等の結晶質成分が少量含有されている。非晶質成分
は、SiO2等の4価金属酸化物成分、Al2O3等の
3価金属酸化物成分、CaO、MgO、ZnO等の2価
金属酸化物成分、Na2O、K2O、Li2O等の1価
金属酸化物成分からなり、そのうち、MgO成分は2.
5〜4.5重量%、Al2O3は9〜15重量%含有さ
れている。その他の成分の好ましい値は、SiO2が5
5〜80重量%、CaOが8〜17重量%、ZnOが3
〜10重量%、K2Oが1〜4重量%、Na2Oが0.
5〜2.5重量%である。このような組成の釉薬層2が
表面層として形成されていることにより、層表面の水と
の接触角が安定的に25°以下となり、層表面が油性汚
れよりも、水とのなじみのほうが良くなるので、流水に
より油性汚れが容易に洗い流されるようになる。図1の
施釉製品の製法は、例えば、陶器成形素地上に、上記組
成になるように調製された釉薬原料を適用し、焼成する
ことにより得ることができる。ここで、釉薬原料として
下記のいずれかを利用すると、表面粗さRaを100n
m以下としやすく好ましい。 (1)非晶質原料に顔料及び/又は乳濁剤を添加した原
料 (2)珪砂、長石、石灰等の天然鉱物の混合物1重量部
に対して非晶質原料を1〜100重量部配合したものに
顔料及び/又は乳濁剤を添加した原料 (3)レーザー回折式粒度測定装置等によって測定され
る50%粒径が6μm未満の微細な天然鉱物の混合物に
顔料及び/又は乳濁剤を添加した原料
【0011】図2では、金属基材11上に着色性の釉薬
層12が形成されている。釉薬層12は、主成分は非晶
質成分からなり、その他に乳濁剤、顔料等の結晶質成分
が少量含有されている。非晶質成分は、SiO2等の4
価金属酸化物成分、Al2O3等の3価金属酸化物成
分、CaO、MgO、ZnO等の2価金属酸化物成分、
Na2O、K2O、Li2O等の1価金属酸化物成分か
らなり、そのうち、MgO成分は2.5〜4.5重量
%、Al2O3は9〜15重量%含有されている。その
他の成分の好ましい値は、SiO2が55〜80重量
%、CaOが8〜17重量%、ZnOが3〜10重量
%、K2Oが1〜4重量%、Na2Oが0.5〜2.5
重量%である。このような組成の釉薬層12が表面層と
して形成されていることにより、層表面の水との接触角
が安定的に25°以下となり、層表面が油性汚れより
も、水とのなじみのほうが良くなるので、流水により油
性汚れが容易に洗い流されるようになる。図2の施釉製
品の製法は、例えば、金属基材上に上記組成になるよう
に調製された釉薬原料を適用し、焼成することにより得
ることができる。ここで、釉薬原料として下記のいずれ
かを利用すると、表面粗さRaを100nm以下としや
すく好ましい。 (1)非晶質原料に顔料及び/又は乳濁剤を添加した原
料 (2)珪砂、長石、石灰等の天然鉱物の混合物1重量部
に対して非晶質原料を1〜100重量部配合したものに
顔料及び/又は乳濁剤を添加した原料 (3)レーザー回折式粒度測定装置等によって測定され
る50%粒径が6μm未満の微細な天然鉱物の混合物に
顔料及び/又は乳濁剤を添加した原料
【0012】図3では、陶器素地21上に着色性の釉薬
層22が形成されており、さらにその上に透明性の釉薬
層23が形成されている。釉薬層23は、主成分は非晶
質成分からなり、その他に乳濁剤、顔料等の結晶質成分
が少量含有されている。非晶質成分は、SiO2等の4
価金属酸化物成分、Al2O3等の3価金属酸化物成
分、CaO、MgO、ZnO等の2価金属酸化物成分、
Na2O、K2O、Li2O等の1価金属酸化物成分か
らなり、そのうち、MgO成分は2.5〜4.5重量
%、Al2O3は9〜15重量%含有されている。その
他の成分の好ましい値は、SiO2が55〜80重量
%、CaOが8〜17重量%、ZnOが3〜10重量
%、K2Oが1〜4重量%、Na2Oが0.5〜2.5
重量%である。このような組成の釉薬層23が表面層と
して形成されていることにより、層表面の水との接触角
が安定的に25°以下となり、層表面が油性汚れより
も、水とのなじみのほうが良くなるので、流水により油
性汚れが容易に洗い流されるようになる。図3の施釉製
品の製法は、例えば、陶器成形素地上に、着色性の釉薬
原料を適用し、さらにその上に上記組成になるように調
製された透明性の釉薬原料釉薬原料を適用し、焼成する
ことにより得ることができる。ここで、透明性の釉薬原
料として下記のいずれかを利用すると、表面粗さRaを
100nm以下としやすく好ましい。 (1)非晶質原料 (2)珪砂、長石、石灰等の天然鉱物の混合物1重量部
に対して非晶質原料を1〜100重量部配合したもの (3)レーザー回折式粒度測定装置等によって測定され
る50%粒径が6μm未満の微細な天然鉱物の混合物
【0013】図4では、金属基材31上に着色性の釉薬
層32が形成されており、さらにその上に透明性の釉薬
層33が形成されている。釉薬層33は、主成分は非晶
質成分からなり、その他に乳濁剤、顔料等の結晶質成分
が少量含有されている。非晶質成分は、SiO2等の4
価金属酸化物成分、Al2O3等の3価金属酸化物成
分、CaO、MgO、ZnO等の2価金属酸化物成分、
Na2O、K2O、Li2O等の1価金属酸化物成分か
らなり、そのうち、MgO成分は2.5〜4.5重量
%、Al2O3は9〜15重量%含有されている。その
他の成分の好ましい値は、SiO2が55〜80重量
%、CaOが8〜17重量%、ZnOが3〜10重量
%、K2Oが1〜4重量%、Na2Oが0.5〜2.5
重量%である。このような組成の釉薬層33が表面層と
して形成されていることにより、層表面の水との接触角
が安定的に25°以下となり、層表面が油性汚れより
も、水とのなじみのほうが良くなるので、流水により油
性汚れが容易に洗い流されるようになる。図4の施釉製
品の製法は、例えば、陶器成形素地上に、着色性の釉薬
原料を適用して焼成後、さらにその上に上記組成になる
ように調製された透明性の釉薬原料釉薬原料を適用し、
焼成することにより得ることができる。ここで、透明性
の釉薬原料として下記のいずれかを利用すると、表面粗
さRaを100nm以下としやすく好ましい。 (1)非晶質原料 (2)珪砂、長石、石灰等の天然鉱物の混合物1重量部
に対して非晶質原料を1〜100重量部配合したもの (3)レーザー回折式粒度測定装置等によって測定され
る50%粒径が6μm未満の微細な天然鉱物の混合物
【0014】
【実施例】
【表1】
【0015】(比較例)
【表2】
【0016】表1の組成からなる釉薬2Kgと水1Kg
及び球石4Kgを容積6リットルの陶器製ポット中に入
れ、ボールミルにより約24時間粉砕した。レーザー回
折粒度分布計を用いて、粉砕後に得られた釉薬スラリー
の粒径を測定したところ、10μm以下が65%、50
%平均粒径(D50)が、6.2μmであった。ここで
得られた釉薬スラリーを釉薬Aとする。また、表1の組
成から顔料、ZrO2を除き、表2のようにMgOの量
を変えた釉薬(比較例1、2)をそれぞれ電気炉を用い
て1300〜1500℃にて溶融し、水中で急冷してガ
ラスフリットを得た。これをスタンプミルにより粉砕
し、得られた粉末2Kgと水1.2Kg及び球石4Kg
を容積6リットルの陶器製ポットに入れ、ボールミルに
より36時間粉砕した。レーザー回折粒度分布計を用い
て、粉砕後に得られた釉薬スラリーの粒径を測定したと
ころ、10μm以下が68%、50%平均粒径(D5
0)が、6.0μmであった。ここで得られた釉薬スラ
リーを釉薬B−1、B−2とする。次にケイ砂、長石、
粘土等を原料として調整した衛生陶器素地泥ショウを用
いて、70×150mmの板状成形体を作製した。この
板状試験片に下層として釉薬Aをスプレーコーティング
法により塗布し、続いて上層として釉薬B−1又はB−
2を焼成後の厚みが0.2mmになるようにスプレーコ
ーティングした後、1100〜1200℃で焼成するこ
とにより比較試料1、2を得た。得られた試料につい
て、水との接触角測定及びオレイン酸を用いた汚物の取
れ易さの試験を行い洗浄性を評価した。試料表面と水と
の接触角は、接触角測定器(協和界面科学製、CA−X
150)を用い、マイクロシリンジから試料表面に水滴
を滴下した後、30秒後に測定した。比較試料1、2で
は、水の接触角はいずれも25度以上であった。また、
オレイン酸を用いて汚物の取れ易さの試験を行った。試
験は、一定量(2g)の着色されたオレイン酸を試料の
上に塗り広げた後、200ccの水を試料面に垂直に約
7cm上から漏斗を用いてかけ、オレイン酸が付着して
いない部分の面積比率を求める方法で行った。比較試料
1、2においてはオレイン酸の洗浄率は、90%程度で
あったが、目視においてはオレイン酸の付着が目立っ
た。
【0017】(実施例)
【表3】
【0018】表1の組成からなる釉薬2Kgと水1Kg
及び球石4Kgを容積6リットルの陶器製ポット中に入
れ、ボールミルにより約24時間粉砕した。レーザー回
折粒度分布計を用いて、粉砕後に得られた釉薬スラリー
の粒径を測定したところ、10μm以下が65%、50
%平均粒径(D50)が、6.2μmであった。ここで得
られた釉薬スラリーを釉薬Aとする。また、表1の組成
から顔料、ZrO2を除き、表3のようにMgOの量を
変えた釉薬(実施例1〜3)をそれぞれ電気炉を用いて
1300〜1500℃にて溶融し、水中で急冷してガラ
スフリットを得た。これをスタンプミルにより粉砕し、
得られた粉末2Kgと水1.2Kg及び球石4Kgを容
積6リットルの陶器製ポットに入れ、ボールミルにより
36時間粉砕した。レーザー回折粒度分布計を用いて、
粉砕後に得られた釉薬スラリーの粒径を測定したとこ
ろ、10μm以下が68%、50%平均粒径(D50)
が、6.0μmであった。ここで得られた釉薬スラリー
を釉薬b―1、b−2、b−3とする。次に比較例と同
様の形状の板状試験片に下層として釉薬Aをスプレーコ
ーティング法により塗布し、続いて上層として釉薬b―
1、b−2、b−3を焼成後の厚みが0.2mmになる
ようにスプレーコーティングした後、1100〜120
0℃で焼成することにより実施試料1〜3を得た。得ら
れた試料について、水との接触角測定及びオレイン酸を
用いた汚物の取れ易さの試験を行い洗浄性を評価した。
試料表面と水との接触角は、接触角測定器(協和界面科
学製、CA−X150)を用い、マイクロシリンジから
試料表面に水滴を滴下した後、30秒後に測定した。実
施例1〜3では、水の接触角はいずれも25度以下であ
った。また、オレイン酸を用いて汚物の取れ易さの試験
を行った。試験は、一定量(2g)の着色されたオレイ
ン酸を試料の上に塗り広げた後、200ccの水を試料
面に垂直に約7cm上から漏斗を用いてかけ、オレイン
酸が付着していない部分の面積比率を求める方法で行っ
た。実施例1〜3においてはオレイン酸の洗浄率は、9
5%以上であり、目視においてもオレイン酸の付着は目
立たなかった。
【0019】図5に、上記比較試料と実施試料に基づい
て、水との接触角とオレイン酸の洗浄率との関係を示
す。図より、水との接触角が25°以下、好ましくは2
0°以下では、30°以上の場合と比較して、オレイン
酸の洗浄率が明らかに良好である。
【0020】また、図6にMgO濃度とオレイン酸洗浄
率及び水との接触角との関係を示す。図より、MgO濃
度が表面釉薬中の非晶質成分を構成する全金属酸化物に
対して2.5重量%以上になると、オレイン酸の洗浄率
が明らかに良好になる。
【0021】(実施例)
【表4】
【0022】MgOの量を3.1重量%に固定し、表1
の組成で顔料、ZrO2を除き、表5のようにAl2O
3の量を変えた釉薬(実施例4〜7)をそれぞれ電気炉
を用いて1300〜1500℃にて溶融し、水中で急冷
してガラスフリットを得た。これをスタンプミルにより
粉砕し、得られた粉末2Kgと水1.2Kg及び球石4
Kgを容積6リットルの陶器製ポットに入れ、ボールミ
ルにより36時間粉砕した。レーザー回折粒度分布計を
用いて、粉砕後に得られた釉薬スラリーの粒径を測定し
たところ、10μm以下が68%、50%平均粒径(D
50)が、6.0μmであった。ここで得られた釉薬ス
ラリーを釉薬c―4、c−5、c−6、c−7とする。
次に上記と同様形状の板状試験片に下層として釉薬Aを
スプレーコーティング法により塗布し、続いて上層とし
て釉薬c―4〜7を焼成後の厚みが0.2mmになるよ
うにスプレーコーティングした後、1100〜1200
℃で焼成することにより実施試料4〜7を得た。得られ
た試料について、水との接触角測定を行った。試料表面
と水との接触角は、接触角測定器(協和界面科学製、C
A−X150)を用い、マイクロシリンジから試料表面
に水滴を滴下した後、30秒後に測定した。実施試料4
〜7のいずれにおいても、水の接触角は20度以下であ
った。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、その表面に付着する油
性汚れが流水のみでセルフクリーニング可能である流水
環境下で使用される上記施釉製品を提供することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す図。
【図2】 本発明の他の実施例を示す図。
【図3】 本発明の他の実施例を示す図。
【図4】 本発明の他の実施例を示す図。
【図5】 水との接触角とオレイン酸の洗浄率との関係
を示す図。
【図6】 MgO濃度とオレイン酸洗浄率及び水との接
触角との関係を示す図。
【符号の説明】
1、21…陶器素地 11、31…金属基材 2、12、22、32…着色性の釉薬層 23、33…透明性の釉薬層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23D 5/02 C23D 5/02 A E03D 13/00 E03D 13/00 (72)発明者 安藤 正美 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 吉田 篤史 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 早川 信 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D032 AB00 AB06 2D039 AA01 AA04 CD01 DB04

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陶磁器素地又は金属基材上に釉薬からな
    る表面層が形成されており、前記層表面の水との接触角
    が25°以下であることを特徴とする流水環境で使用さ
    れるセルフクリーニング性施釉製品。
  2. 【請求項2】 陶磁器素地又は金属基材上に釉薬からな
    る表面層が形成されており、前記層表面の水との接触角
    が20°以下であることを特徴とする流水環境で使用さ
    れるセルフクリーニング性施釉製品。
  3. 【請求項3】 前記表面層中のMgO量は、表面層中の
    非晶質成分を構成する全金属酸化物に対して2.5重量
    %以上含有されていることを特徴とする請求項1または
    2に記載のセルフクリーニング性施釉製品。
  4. 【請求項4】 前記表面層中のMgO量は、表面層中の
    非晶質成分を構成する全金属酸化物に対して3重量%以
    上含有されていることを特徴とする請求項1または2に
    記載のセルフクリーニング性施釉製品。
  5. 【請求項5】 前記表面層中のAl2O3量は、表面層
    中の非晶質成分を構成する全金属酸化物に対して9重量
    %以上含有されていることを特徴とする請求項3または
    4に記載のセルフクリーニング性施釉製品。
  6. 【請求項6】 前記表面層中のAl2O3量は、表面層
    中の非晶質成分を構成する全金属酸化物に対して11重
    量%以上含有されていることを特徴とする請求項3また
    は4に記載のセルフクリーニング性施釉製品。
  7. 【請求項7】 前記層表面の表面粗さRaが触針式表面
    粗さ測定装置(JIS−B0651)により100nm
    以下であることを特徴とする請求項1〜6に記載のセル
    フクリーニング性施釉製品。
  8. 【請求項8】 前記層表面の表面粗さRaが触針式表面
    粗さ測定装置(JIS−B0651)により70nm以
    下であることを特徴とする請求項1〜6に記載のセルフ
    クリーニング性施釉製品。
  9. 【請求項9】 前記層表面の表面粗さRaが触針式表面
    粗さ測定装置(JIS−B0651)により40nm以
    下であることを特徴とする請求項1〜6に記載のセルフ
    クリーニング性施釉製品。
  10. 【請求項10】 前記表面層中のMgO量は、表面層中
    の非晶質成分を構成する全金属酸化物に対して4.5重
    量%以下含有されていることを特徴とする請求項1〜9
    に記載のセルフクリーニング性施釉製品。
  11. 【請求項11】 前記表面層中のAl2O3量は、表面
    層中の非晶質成分を構成する全金属酸化物に対して15
    重量%以下含有されていることを特徴とする請求項1〜
    10に記載のセルフクリーニング性施釉製品。
  12. 【請求項12】 前記施釉製品は、陶磁器であることを
    特徴とする請求項1〜11に記載のセルフクリーニング
    性施釉製品。
  13. 【請求項13】 前記施釉製品は、琺瑯製品であること
    を特徴とする請求項1〜11に記載のセルフクリーニン
    グ性施釉製品。
  14. 【請求項14】 前記施釉製品は、施釉セメント建材で
    あることを特徴とする請求項1〜11に記載のセルフク
    リーニング性施釉製品。
  15. 【請求項15】 前記施釉製品は、衛生陶器であること
    を特徴とする請求項1〜11に記載のセルフクリーニン
    グ性施釉製品。
  16. 【請求項16】 前記施釉製品は、タイルであることを
    特徴とする請求項1〜11に記載のセルフクリーニング
    性施釉製品。
  17. 【請求項17】 前記施釉製品は、食器であることを特
    徴とする請求項1〜11に記載のセルフクリーニング性
    施釉製品。
  18. 【請求項18】 前記施釉製品は、碍子であることを特
    徴とする請求項1〜11に記載のセルフクリーニング性
    施釉製品。
  19. 【請求項19】 前記施釉製品は、便器であることを特
    徴とする請求項1〜11に記載のセルフクリーニング性
    施釉製品。
  20. 【請求項20】 前記施釉製品は、洗面器であることを
    特徴とする請求項1〜11に記載のセルフクリーニング
    性施釉製品。
  21. 【請求項21】 前記施釉製品は、便器タンクであるこ
    とを特徴とする請求項1〜11に記載のセルフクリーニ
    ング性施釉製品。
  22. 【請求項22】 前記施釉製品は、手洗器であることを
    特徴とする請求項1〜11に記載のセルフクリーニング
    性施釉製品。
  23. 【請求項23】 前記施釉製品は、便器のサナであるこ
    とを特徴とする請求項1〜11に記載のセルフクリーニ
    ング性施釉製品。
  24. 【請求項24】 前記施釉製品は、浴槽であることを特
    徴とする請求項1〜11に記載のセルフクリーニング性
    施釉製品。
  25. 【請求項25】 前記施釉製品は、キッチン部材である
    ことを特徴とする請求項1〜11に記載のセルフクリー
    ニング性施釉製品。
  26. 【請求項26】 前記施釉製品は、浴室部材であること
    を特徴とする請求項1〜11に記載のセルフクリーニン
    グ性施釉製品。
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