JP2001123076A - 透明樹脂成形体および用途 - Google Patents

透明樹脂成形体および用途

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JP2001123076A
JP2001123076A JP2000226302A JP2000226302A JP2001123076A JP 2001123076 A JP2001123076 A JP 2001123076A JP 2000226302 A JP2000226302 A JP 2000226302A JP 2000226302 A JP2000226302 A JP 2000226302A JP 2001123076 A JP2001123076 A JP 2001123076A
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polymer
temperature
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Shigetoshi Nishijima
茂俊 西島
Yozo Yamamoto
陽造 山本
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度により透明性を変化させることのできる
透明樹脂成形体、およびその用途を提供する。 【解決手段】 透明樹脂成形体は、互いに屈折率の温度
依存性が異なる複数の樹脂からなる組成物であって、使
用温度範囲内の少なくとも1つの温度でそれらの樹脂の
屈折率差が2×10-2以下となる樹脂組成物から形成さ
れる。該透明樹脂成形体に用いられる前記樹脂組成物の
うちの1成分が、炭素原子数が2〜20のα-オレフィ
ンと特定構造の環状オレフィンとから得られるα-オレ
フィン・環状オレフィンランダム共重合体[A-1] 、該環
状オレフィンの開環重合体または共重合体[A-2] 、[A-
2]の水素化物[A-3]、 および[A-1]、[A-2]または[A-3]の
グラフト変性物[A-4]からなる群より選ばれる少なくと
も1種の環状オレフィン系樹脂であることが好ましい。
この成形体は衝立てやカーテンに応用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度により透明性
の変化する透明樹脂成形体に関し、より詳しくは、使用
温度範囲で可逆的に透明と不透明とに変化する透明樹脂
成形体およびその用途に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】一般に、物体を通して光を透過さ
せたり遮ったりすることは日常的に行われている。例え
ば、窓ガラスは光を透過させ、カーテン或いはシャッタ
ーで光を遮る。カメラのレンズは光を透過させ、シャッ
ターで光を遮る。この機能を1つのデバイスで行うよう
にしたものに、液晶デバイスがある。液晶デバイスでは
パネルに電界を与えると液晶分子の配向が変わり、それ
により光の偏光方向が変化して光の透過と遮断が可能に
なる。
【0003】この様な複雑なデバイスを用いることな
く、日常生活においても、光の透過と遮断を1つのもの
で行いたいというニーズはあった。例えば周囲を透明な
ガラスで囲まれた部屋、或いは天井に取付けられた天窓
などでは、カーテン或いはシャッター等の開閉操作なし
で光の透過と遮断を行いたい場合がある。特に、この様
な用途では、光の遮断とまでゆかなくても、見えない程
度に不透明化されていれば良いというニーズもある。
【0004】一方、従来からプラスチックを用いて、こ
の様な機能を付与しようとする試みが為されている。例
えば透明樹脂基板に高分子液晶と低分子液晶とを挟持し
た液晶パネルを用いる車両用日射制御装置では、電圧の
印加により透明、不透明の切り替えが行える(特開平7
−215027号公報)。しかし、人為的にエネルギー
を加えること無く、例えば雰囲気温度の変化に伴って透
明性が変化するようなボードやフィルムはこれまでに無
く、各種用途への応用が期待されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の様な
背景のもとになされたものであって、温度により透明性
を変化させることのできる透明樹脂成形体、およびその
用途を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る透明樹脂成
形体は、互いに屈折率の温度依存性が異なる複数の樹脂
からなる組成物であって、使用温度範囲内の少なくとも
1つの温度でそれらの樹脂の屈折率差が2×10-2以下
となる樹脂組成物から形成されることを特徴としてい
る。
【0007】本発明においては、該透明樹脂成形体に用
いられる前記樹脂組成物のうちの1成分が、下記[A-
1]、[A-2]、[A-3]および[A-4]からなる群より選
ばれる少なくとも1種の環状オレフィン系重合体からな
る透明樹脂であることが好ましい。
【0008】[A-1]炭素原子数が2〜20のα-オレフ
ィンと下記式(I)または(II)で表される環状オレフ
ィンとを共重合させて得られるα-オレフィン・環状オ
レフィンランダム共重合体、
【化3】 (式中、nは0または1であり、mは0または1以上の
整数であり、qは0または1であり、R1〜R18ならび
にRaおよびRbは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン
原子または炭化水素基であり、R1 5〜R18は互いに結合
して単環または多環を形成していてもよく、かつ該単環
または多環が二重結合を有していてもよく、またR1 5
1 6とで、またはR1 7とR1 8とでアルキリデン基を形成
していてもよい。)、
【0009】
【化4】 (式中、pおよびqは0または1以上の整数であり、m
およびnは0、1または2であり、R1〜R1 9はそれぞ
れ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、
脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基またはアルコキシ
基であり、R9およびR1 0が結合している炭素原子と、
1 3またはR1 1が結合している炭素原子とは直接あるい
は炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合していても
よく、またn=m=0のとき、R1 5とR1 2またはR1 5
1 9とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形
成していてもよい。)、
【0010】[A-2]上記式(I)または(II)で表さ
れる環状オレフィンの開環重合体または共重合体、[A-
3]上記[A-2]開環重合体または共重合体の水素化物、お
よび[A-4]上記[A-1]、[A-2]または[A-3]のグラフト変
性物。
【0011】また本発明においては、23℃における線
膨張係数が1×10-4deg-1を超える結晶性熱可塑性樹
脂を、前記樹脂組成物の他の成分とすることが好まし
い。
【0012】また本発明においては、ガラス転移温度
(Tg)が前記環状オレフィン系重合体のガラス転移温
度と30℃以上異なる非晶性熱可塑性樹脂を、前記樹脂
組成物の他の成分とすることが好ましい。
【0013】前記成形体は、ボード、シートまたはフィ
ルムであることが好ましく、本発明により、該ボードか
らなる衝立て、該シートまたはフィルムからなるカーテ
ンが提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】一般に樹脂は、温度による体積変
化が比較的大きく、樹脂の種類によって屈折率の温度依
存性が異なる。本発明に係る透明樹脂成形体は、互いに
屈折率の温度依存性が異なる複数の樹脂からなる組成物
であって、使用温度範囲内の少なくとも1つの温度でそ
れらの樹脂の屈折率差が2×10-2以下となる樹脂組成
物からなる。以下、本発明に用いられる透明樹脂組成物
および成形体について具体的に説明する。
【0015】本発明の透明樹脂組成物は、屈折率の温度
依存性が異なる複数の樹脂成分からなり、各樹脂成分の
屈折率温度依存性の差異が大きいほど、温度による透明
度の変化が大きくなるので好ましい。また、透明樹脂組
成物中の各樹脂成分は、使用温度範囲内の少なくとも1
つの温度でそれらの樹脂の屈折率差が2×10-2以下と
なり、その温度で透明度が最も高くなる。
【0016】従って、組成物中のすべての成分が透明性
に優れる樹脂であることが好ましいが、使用温度範囲内
の温度において各成分の屈折率差が2×10-2以下とな
る時、所要の透明度が得られれば、透明性の低い樹脂成
分が含まれていても良い。該樹脂組成物中の1成分とし
ては、透明性に加え、耐熱性、剛性、防湿性に優れる点
で、以下に説明する環状オレフィン系重合体が好まし
い。
【0017】環状オレフィン系重合体 本発明では、環状オレフィン系重合体として、[A-1]:
炭素原子数が2〜20のα-オレフィンと下記式(I)
または(II)で表される環状オレフィンとのランダム共
重合体、[A-2]:下記式(I)または(II)で表される
環状オレフィンの開環重合体または共重合体、[A-3]:
上記[A-2]開環重合体または共重合体の水素化物、およ
び、[A-4]:上記[A-1]、[A-2]または[A-3]のグラフト
変性物からなる群より選ばれる少なくとも1種が用いら
れる。
【0018】本発明で用いられる環状オレフィン系重合
体は、一般に光線透過率(ASTM D1003準拠)が70%以
上、好ましくは80%以上の透明樹脂である。そして、
非晶性または低結晶性であり、X線回折法によって測定
される結晶化度が、通常20%以下であり、好ましくは
10%以下、さらに好ましくは2%以下である。
【0019】また、この環状オレフィン系重合体は、ガ
ラス転移温度(Tg)を広い範囲にわたって調整でき、特
に−5〜60℃の範囲にガラス転移温度を有する重合体
も得られるという特徴を持つ。一般に、重合体はガラス
転移温度以下の温度領域では、屈折率温度依存性は緩や
かであるが、ガラス転移温度を超えるとその温度係数
(温度に対する屈折率の変化率)は大きくなる。従って
使用温度範囲付近にガラス転移温度を有する環状オレフ
ィン系重合体は、屈折率の温度係数を大きくできる点で
好ましい。
【0020】また、環状オレフィン系重合体の、135
℃のデカリン中で測定される極限粘度[η]は、通常
0.01〜20dl/gであり、好ましくは0.03〜
10dl/g、さらに好ましくは0.05〜5dl/g
であり、ASTM D1238に準じ260℃、荷重2.16kg
で測定される溶融流れ指数(MFR)は、通常0.1〜
200g/10分であり、好ましくは1〜100g/1
0分、さらに好ましく5〜50g/10分である。
【0021】さらに、環状オレフィン系樹脂の軟化点
は、サーマルメカニカルアナライザーで測定した軟化点
(TMA)として、通常70℃以上であり、好ましくは
70〜210℃、さらに好ましくは80〜180℃であ
る。
【0022】ここで、まず本発明で用いられる環状オレ
フィン系重合体を形成する式(I)または(II)で表さ
れる環状オレフィンについて説明する。環状オレフィン 本発明で用いられる環状オレフィンは、下記式(I)ま
たは(II)で表わされる。
【化5】
【0023】上記式(I)中、nは0または1であり、
mは0または1以上の整数であり、qは0または1であ
る。なお、qが1の場合には、RaおよびRbは、それぞ
れ独立に、下記に示す原子または炭化水素基であり、q
が0の場合には、それぞれの結合手が結合して5員環を
形成する。
【0024】R1〜R18ならびにRaおよびRbは、それ
ぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基で
ある。ここでハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子またはヨウ素原子である。
【0025】また、炭化水素基としては、それぞれ独立
に、通常、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子
数3〜15のシクロアルキル基、芳香族炭化水素基が挙
げられる。より具体的には、アルキル基としてはメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル
基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基お
よびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基とし
ては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基
としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
これらの炭化水素基は、ハロゲン原子で置換されていて
もよい。さらに上記式(I)において、R1 5〜R18がそ
れぞれ結合して(互いに共同して)単環または多環を形
成していてもよく、しかも、このようにして形成された
単環または多環は二重結合を有していてもよい。
【0026】
【化6】 式(II)中、pおよびqは0または1以上の整数であ
り、mおよびnは0、1または2である。またR1〜R1
9は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭化水
素基またはアルコキシ基である。
【0027】ハロゲン原子は、上記式(I)におけるハ
ロゲン原子と同じ意味である。炭化水素基としては、そ
れぞれ独立に炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原
子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜
15のシクロアルキル基または芳香族炭化水素基が挙げ
られる。より具体的には、アルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル
基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基お
よびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基とし
ては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基
としては、アリール基およびアラルキル基、具体的に
は、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ベンジル基お
よびフェニルエチル基などが挙げられる。
【0028】また、アルコキシ基としては、メトキシ
基、エトキシ基およびプロポキシ基などを挙げることが
できる。これらの炭化水素基およびアルコキシ基は、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換
されていてもよい。
【0029】ここで、R9およびR1 0が結合している炭
素原子と、R1 3が結合している炭素原子またはR1 1が結
合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜
3のアルキレン基を介して結合していてもよい。すなわ
ち上記二個の炭素原子がアルキレン基を介して結合して
いる場合には、R9およびR1 3で表される基が、または
1 0およびR1 1で表される基が、互いに共同して、メチ
レン基(-CH2-)、エチレン基(-CH2CH2-)またはプロピレ
ン基(-CH2CH2CH2-)のうちのいずれかのアルキレン基を
形成している。
【0030】さらに、n=m=0のとき、R1 5とR1 2
たはR1 5とR1 9とは互いに結合して単環または多環の芳
香族環を形成していてもよい。この場合の単環または多
環の芳香族環として、たとえば下記のようなR1 5とR1 2
がさらに芳香族環を形成している基が挙げられる。
【0031】
【化7】 ここでqは、式(II)におけるqと同じ意味である。
【0032】上記のような式(I)または式(II)で示
される環状オレフィンを、より具体的に次に例示する。
一例として、
【化8】 で示されるビシクロ[2.2.1]-2-ヘプテン(=ノルボルネ
ン)(上記一般式中において、1〜7の数字は炭素の位
置番号を示す。)および該化合物に炭化水素基が置換し
た誘導体が挙げられる。
【0033】この置換炭化水素基として、5-メチル、5,
6-ジメチル、1-メチル、5-エチル、5-n-ブチル、5-イ
ソブチル、7-メチル、5-フェニル、5-メチル-5-フェニ
ル、5-ベンジル、5-トリル、5-(エチルフェニル)、5-
(イソプロピルフェニル)、5-(ビフェニル)、5-(β-ナフ
チル)、5-(α-ナフチル)、5-(アントラセニル)、5,6-ジ
フェニルなどを例示することができる。
【0034】さらに他の誘導体として、シクロペンタジ
エン-アセナフチレン付加物、1,4-メタノ-1,4,4a,9a-テ
トラヒドロフルオレン、1,4-メタノ-1,4,4a,5,10,10a-
ヘキサヒドロアントラセンなどのビシクロ[2.2.1]-2-ヘ
プテン誘導体を例示することができる。
【0035】この他、トリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセ
ン、2-メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセン、5-メ
チルトリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセンなどのトリシク
ロ[4.3.0.12,5]-3-デセン誘導体、トリシクロ[4.4.0.1
2,5]-3-ウンデセン、10-メチルトリシクロ[4.4.0.12,5]
-3-ウンデセンなどのトリシクロ[4.4.0.12,5]-3-ウンデ
セン誘導体、
【化9】 で示されるテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3-ドデセ
ン、およびこれに炭化水素基が置換した誘導体が挙げら
れる。
【0036】その炭化水素基として、8-メチル、8-エチ
ル、8-プロピル、8-ブチル、8-イソブチル、8-ヘキシ
ル、8-シクロヘキシル、8-ステアリル、5,10-ジメチ
ル、2,10-ジメチル、8,9-ジメチル、8-エチル-9-メチ
ル、11,12-ジメチル、2,7,9-トリメチル、2,7-ジメチル
-9-エチル、9-イソブチル-2,7-ジメチル、9,11,12-トリ
メチル、9-エチル-11,12-ジメチル、9-イソブチル-11,1
2-ジメチル、5,8,9,10-テトラメチル、8-エチリデン、8
-エチリデン-9-メチル、8-エチリデン-9-エチル、8-エ
チリデン-9-イソプロピル、8-エチリデン-9-ブチル、8-
n-プロピリデン、8-n-プロピリデン-9-メチル、8-n-プ
ロピリデン-9-エチル、8-n-プロピリデン-9-イソプロピ
ル、8-n-プロピリデン-9-ブチル、8-イソプロピリデ
ン、8-イソプロピリデン-9-メチル、8-イソプロピリデ
ン-9-エチル、8-イソプロピリデン-9-イソプロピル、8-
イソプロピリデン-9-ブチル、8-クロロ、8-ブロモ、8-
フルオロ、8,9-ジクロロ、8-フェニル、8-メチル-8-フ
ェニル、8-ベンジル、8-トリル、8-(エチルフェニル)、
8-(イソプロピルフェニル)、8,9-ジフェニル、8-(ビフ
ェニル)、8-(β-ナフチル)、8-(α-ナフチル)、8-(アン
トラセニル)、5,6-ジフェニル等を例示することができ
る。
【0037】さらには、(シクロペンタジエン-アセナ
フチレン付加物)とシクロペンタジエンとの付加物など
のテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3-ドデセン誘導
体、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]-4-ペンタデ
センおよびその誘導体、ペンタシクロ[7.4.0.12,5.1
9,12.08,13]-3-ペンタデセンおよびその誘導体、ペンタ
シクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]-3-ヘキサデセンおよ
びその誘導体、ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]-
4-ヘキサデセンおよびその誘導体、ヘキサシクロ[6.6.
1.13,6.110,13.02,7.09,14]-4-ヘプタデセンおよびその
誘導体、ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.0
12,16]-5-エイコセンおよびその誘導体、ヘプタシクロ
[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16]-4-エイコセ
ンおよびその誘導体、ヘプタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.1
11,18.03,8.012,17]-5-ヘンエイコセンおよびその誘導
体、オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.0
3,8.012, 17]-5-ドコセンおよびその誘導体、ノナシクロ
[10.9.1.14,7.113,20.115,18.02, 10.03,8.012,21.0
14,19]-5-ペンタコセンおよびその誘導体などが挙げら
れる。
【0038】本発明で使用することのできる前記式
(I)または式(II)の具体例は、上記した通りである
が、より具体的なこれらの化合物の構造については、本
願出願人の出願による特開平7-145213号公報明
細書の段落番号[0032]〜[0054]に示されて
おり、本願発明においても、上記明細書に例示されるも
のを本願発明の環状オレフィンとして使用することがで
きる。
【0039】上記のような一般式(I)または(II)で
表される環状オレフィンの製造方法としては、例えば、
シクロペンタジエンと対応する構造を有するオレフィン
類とのディールス・アルダー反応を挙げることが出来
る。
【0040】これらの環状オレフィンは、単独であるい
は2種以上組み合わせて用いることができる。本発明で
用いられる環状オレフィン系重合体は、上記のような式
(I)または式(II)で表される環状オレフィンを用い
て、たとえば特開昭60-168708号、同61-120816号、同61
-115912号、同61-115916号、同61-271308号、同61-2722
16号、同62-252406号および同62-252407号などの公報に
おいて本出願人が提案した方法に従い、適宜条件を選択
することにより製造することができる。
【0041】[A-1]α-オレフィン・環状オレフィンラ
ンダム共重合体 [A-1]α-オレフィン・環状オレフィンランダム共重合
体は、炭素原子数が2〜20のα-オレフィンから誘導
される構成単位を30〜90モル%、好ましくは40〜
80モル%の割合で、環状オレフィンから誘導される構
成単位を70〜10モル%、好ましくは60〜20モル
%の割合で含有している。特に、エチレンとテトラシク
ロドデセンよりなる場合は、エチレンから誘導される構
成単位を、通常は50〜80モル%、好ましくは45〜
80モル%の割合で、テトラシクロドデセンから誘導さ
れる構成単位を、通常は50〜20モル%、好ましくは
45〜20モル%の割合で含有している。
【0042】[A-1]α-オレフィン・環状オレフィンラ
ンダム共重合体のガラス転移温度(Tg)を挙げるため
には、α-オレフィンから誘導される構成単位の割合を
減らし、一方Tgを下げるためには、α-オレフィンか
ら誘導される構成単位の割合を増やすようにする。この
ようにして、環状オレフィン系樹脂のTgを調節するこ
とができる。なおα-オレフィンおよび環状オレフィン
の組成比は、13C−NMRによって測定される。
【0043】ここで、α-オレフィン・環状オレフィン
ランダム共重合体[A-1]を構成する炭素原子数が2〜
20のα-オレフィンについて説明する。α-オレフィン
としては、直鎖状でも分岐状でもよく、エチレン、プロ
ピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテ
ン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサ
デセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどの炭素原子
数が2〜20の直鎖状α-オレフィン;3-メチル-1-ブテ
ン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテン、4-メ
チル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル
-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-エチル-1-
ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセンなどの炭素原子数が4
〜20の分岐状α-オレフィンなどが挙げられる。これ
らのなかでは、炭素原子数が2〜4の直鎖状α-オレフ
ィンが好ましく、エチレンが特に好ましい。このような
直鎖状または分岐状のα-オレフィンは、1種単独でま
たは2種以上組合わせて用いることができる。
【0044】この[A-1]α-オレフィン・環状オレフィ
ンランダム共重合体では、上記のような炭素原子数が2
〜20のα-オレフィンから誘導される構成単位と環状
オレフィンから誘導される構成単位とが、ランダムに配
列して結合し、実質的に線状構造を有している。この共
重合体が実質的に線状であって、実質的にゲル状架橋構
造を有していないことは、この共重合体が有機溶媒に溶
解した際に、この溶液に不溶分が含まれていないことに
より確認することができる。たとえば、極限粘度[η]
を測定する際に、この共重合体が135℃のデカリンに
完全に溶解することにより確認することができる。
【0045】本発明で用いられる[A-1]α-オレフィン
・環状オレフィンランダム共重合体において、上記式
(I)または(II)で表される環状オレフィンの少なく
とも一部は、下記式(IV)または(V)で示される繰り
返し単位を構成していると考えられる。
【0046】
【化10】 式(IV)において、n、m、q、R1〜R18ならびにRa
およびRbは式(I)と同じ意味である。
【0047】
【化11】 式(V)において、n、m、p、qおよびR1〜R1 9
式(II)と同じ意味である。
【0048】また本発明で用いられる[A-1]α-オレフ
ィン・環状オレフィンランダム共重合体は、本発明の目
的を損なわない範囲で、必要に応じて他の共重合可能な
モノマーから誘導される構成単位を有していてもよい。
【0049】このような他のモノマーとしては、上記の
ような炭素原子数が2〜20のα-オレフィンまたは環
状オレフィン以外のオレフィンを挙げることができ、具
体的には、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキ
セン、3,4-ジメチルシクロペンテン、3-メチルシクロヘ
キセン、2-(2-メチルブチル)-1-シクロヘキセンおよび
シクロオクテン、3a,5,6,7a-テトラヒドロ-4,7-メタノ-
1H-インデンなどのシクロオレフィン、1,4-ヘキサジエ
ン、4-メチル-1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4-ヘキサ
ジエン、1,7-オクタジエン、ジシクロペンタジエンおよ
び5-ビニル-2-ノルボルネンなどの非共役ジエン類を挙
げることができる。これらの他のモノマーは、単独であ
るいは組み合わせて用いることができる。
【0050】[A-1]α-オレフィン・環状オレフィンラ
ンダム共重合体において、上記のような他のモノマーか
ら誘導される構成単位は、通常は20モル%以下、好ま
しくは10モル%以下の量で含有されていてもよい。
【0051】本発明で用いられる[A-1]α-オレフィン
・環状オレフィンランダム共重合体は、炭素原子数が2
〜20のα-オレフィンと式(I)または(II)で表さ
れる環状オレフィンとを用いて前記公報に開示された製
造方法により製造することができる。これらのうちで
も、この共重合を炭化水素溶媒中で行ない、触媒として
該炭化水素溶媒に可溶性のバナジウム化合物および有機
アルミニウム化合物から形成される触媒を用いて[A-
1]α-オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体を
製造することが好ましい。
【0052】また、この共重合反応では固体状のIV族メ
タロセン系触媒を用いることもできる。ここで固体状IV
族メタロセン系触媒とは、シクロペンタジエニル骨格を
有する配位子を含む遷移金属化合物と、有機アルミニウ
ムオキシ化合物と、必要により配合される有機アルミニ
ウム化合物とからなる触媒である。ここでIV族の遷移金
属としては、ジルコニウム、チタンまたはハフニウムで
あり、これらの遷移金属が少なくとも1個のシクロペン
タジエニル骨格を含む配位子を有している。シクロペン
タジエニル骨格を含む配位子の例としては、アルキル基
が置換していてもよいシクロペンタジエニル基またはイ
ンデニル基、テトラヒドロインデニル基、フロオレニル
基を挙げることができる。これらの基は、アルキレン基
など他の基を介して結合していてもよい。また、シクロ
ペンタジエニル骨格を含む配位子以外の配位子の例とし
ては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基等があげられる。
【0053】また、有機アルミニウムオキシ化合物およ
び有機アルミニウム化合物は、通常オレフィン系樹脂の
製造に使用されるものを用いることができる。このよう
な固体状IV族メタロセン系触媒については、例えば特開
昭61-221206号、同64-106号および特開平2-173112号公
報等に記載されているものを使用し得る。
【0054】[A-2] 環状オレフィンの開環重合体また
は共重合体 [A-2]環状オレフィンの開環重合体または共重合体
は、前記式(I)または(II)で表される環状オレフィ
ンの開環重合体、または前記式(I)および/または
(II)で表される環状オレフィンの開環重合単位を含む
共重合体である。共重合体の場合、2種以上の異なる環
状オレフィンを組み合わせて用いる。この環状オレフィ
ン系樹脂の場合、Tgを調節する方法として、例えばT
gを上げるためには、環状オレフィンモノマーを嵩高く
する、もしくはモノマー分子の剛直性を増すなどの公知
の手法が選択できる。条件は環状オレフィンに応じて適
宜選ばれる。
【0055】環状オレフィンの開環重合体または開環共
重合体において、上記式(I)または(II)で表される
環状オレフィンの少なくとも一部は、下記式(VI)また
は(VII)で表される繰り返し単位を構成していると考
えられる。
【化12】 式(VI)において、n、m、qおよびR1〜R18ならび
にRaおよびRbは式(I)と同じ意味である。
【0056】
【化13】 式(VII)において、n、m、p、qおよびR1〜R1 9
式(II)と同じ意味である。
【0057】このような開環重合体または開環共重合体
は、前記公報に開示された製造方法により製造すること
ができ、例えば、上記式(I)で表される環状オレフィ
ンを開環重合触媒の存在下に、重合または共重合させる
ことにより製造することができる。開環重合触媒として
は、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、
インジウムまたは白金などから選ばれる金属のハロゲン
化物、硝酸塩またはアセチルアセトン化合物と還元剤と
からなる触媒、あるいは、チタン、パラジウム、ジルコ
ニウムまたはモリブテンなどから選ばれる金属のハロゲ
ン化物またはアセチルアセトン化合物と有機アルミニウ
ム化合物とからなる触媒を用いることができる。
【0058】[A-3]開環重合体または共重合体の水素
化物 本発明で用いられる[A-3]開環重合体または共重合体
の水素化物は、上記のようにして得られる開環重合体ま
たは共重合体[A-2]を、従来公知の水素添加触媒の存
在下に水素化して得られる。この環状オレフィン系樹脂
の場合、Tgを調節する方法として、例えばTgを上げ
るためには、環状オレフィンモノマーを嵩高くする、も
しくはモノマー分子の剛直性を増すなどの公知の手法が
選択できる。条件は環状オレフィンに応じて適宜選ばれ
る。
【0059】この[A-3]開環重合体または共重合体の
水素化物においては、式(I)または(II)で表される
環状オレフィンのうち少なくとも一部は、下記式(VII
I)または(IX)で表される繰り返し単位を構成してい
ると考えられる。
【0060】
【化14】 式(VIII)において、n、m、qおよびR1〜R18なら
びにRaおよびRbは式(I)と同じ意味である。
【0061】
【化15】 式(IX)においてn、m、p、q、R1〜R1 9は式(I
I)と同じ意味である。
【0062】[A-4] グラフト変性物 環状オレフィン系樹脂のグラフト変性物は、上記の[A-
1]α-オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体、
[A-2]環状オレフィンの開環重合体または共重合体、
または、[A-3]開環重合体または共重合体の水素化物
のグラフト変性物である。
【0063】ここで用いられる変性剤としては、通常不
飽和カルボン酸類があげられ、具体的には、(メタ)ア
クリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル
酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロ
トン酸、エンドシス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-
2,3-ジカルボン酸(ナジック酸TM)などの不飽和カルボ
ン酸、さらにこれら不飽和カルボン酸の誘導体たとえば
不飽和カルボン酸無水物、不飽和カルボン酸ハライド、
不飽和カルボン酸アミド、不飽和カルボン酸イミド、不
飽和カルボン酸のエステル化合物などが例示される。
【0064】不飽和カルボン酸の誘導体としては、より
具体的に、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、塩化マ
レイル、マレイミド、マレイン酸モノメチル、マレイン
酸ジメチル、グリシジルマレエートなどが挙げられる。
【0065】これらのなかでは、α,β−不飽和ジカル
ボン酸およびα,β−不飽和ジカルボン酸無水物たとえ
ばマレイン酸、ナジック酸およびこれら酸の無水物が好
ましく用いられる。これらの変性剤は、2種以上組合わ
せて用いることもできる。
【0066】このような環状オレフィン系重合体のグラ
フト変性物は、所望の変性率になるように環状オレフィ
ン系重合体に変性剤を配合してグラフト重合させ製造す
ることもできるし、予め高変性率の変性物を調製し、次
いでこの変性物と未変性の環状オレフィン系重合体とを
所望の変性率になるように混合することにより製造する
こともできる。
【0067】環状オレフィン系重合体と変性剤とから環
状オレフィン系重合体のグラフト変性物を得るには、従
来公知のポリマー変性方法を広く適用することができ
る。たとえば溶融状態にある環状オレフィン系重合体に
変性剤を添加してグラフト重合(反応)させる方法、あ
るいは環状オレフィン系重合体の溶媒溶液に変性剤を添
加してグラフト反応させる方法などによりグラフト変性
物を得ることができる。
【0068】このようなグラフト反応は、通常60〜3
50℃の温度で行われる。またグラフト反応は、有機過
酸化物およびアゾ化合物などのラジカル開始剤の共存下
に行うことができる。
【0069】本発明では、環状オレフィン系重合体とし
て、上記のような[A-1]、[A-2]、[A-3]および[A
-4]のいずれかを単独で用いることができ、またこれら
を組み合わせて用いることもできる。これらのうちで
は、α-オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体
[A-1]、さらにはエチレン・環状オレフィンランダム
共重合体が好ましく用いられる。とりわけ、エチレン・
テトラシクロドデセン共重合体またはエチレン・ノルボ
ルネン共重合体が好ましい。
【0070】本発明で用いられる樹脂組成物中の他の成
分としては、23℃での線膨張係数が1×10-4deg-1
を超える結晶性熱可塑性樹脂、さらには1.2×10-4
deg-1以上の結晶性熱可塑性樹脂が好ましい。線膨張係
数が1×10-4deg-1を超える結晶性熱可塑性樹脂は、
屈折率の温度係数が大きく、温度による透明度の変化を
大きくできる。
【0071】この様な結晶性熱可塑性樹脂として具体的
には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン;ポリアミド;ポリエーテルケトン;ポリエーテルエ
ーテルケトン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート等のポリエステル;ポリアセター
ル;ポリフェニレンサルファイド;ポリエーテルサルフ
ォンが挙げられ、これらのなかでは、前記環状オレフィ
ン系重合体との組み合わせて、本発明の好適な透明樹脂
組成物が得られる点で、ポリエチレンが好ましい。
【0072】本発明の好適な透明樹脂組成物において、
結晶性熱可塑性樹脂の配合割合は、前記環状オレフィン
系重合体100重量部に対して、結晶性熱可塑性樹脂
0.01〜50重量部、好ましくは0.1〜30重量部
である。
【0073】また、本発明の樹脂組成物中の好ましい他
の成分として、前記環状オレフィン系重合体のガラス転
移温度(Tg)に比べて30℃以上、さらに好ましくは
50℃以上異なるガラス転移温度を有する非晶性熱可塑
性樹脂を用いることができる。前記した様に、一般に重
合体は、ガラス転移温度を超えると屈折率の温度依存性
は大きくなる。従って、環状オレフィン系重合体と、ガ
ラス転移温度がそれより30℃以上異なる非晶性熱可塑
性樹脂とからなる組成物は、屈折率の温度依存性が異な
り、使用温度範囲内の少なくとも1つの温度で屈折率差
が2×10-2以下となるようにすることで、温度によっ
て透明性が変化するようにできる。
【0074】この様な非晶性熱可塑性樹脂として具体的
には、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラスト
マー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラス
トマー、アミド系エラストマー、ポリスチレン、ポリメ
チルメタクリレート、ポリカーボネートなどが挙げら
れ、これらのなかでは、前記環状オレフィン系重合体と
の相溶性の点で、スチレン系エラストマーであるSEB
S、SBS、SIS、SEPSが好ましい。本成分は相
溶性を向上させる等の目的でコアシェル構造を有してい
ても良い。
【0075】本発明の好適な透明樹脂組成物において、
前記環状オレフィン系重合体のガラス転移温度よりも3
0℃以上異なるガラス転移温度を有する非晶性熱可塑性
樹脂の配合割合は、前記環状オレフィン系重合体100
重量部に対して、非晶性熱可塑性樹脂0.01〜50重
量部、好ましくは0.1〜30重量部である。
【0076】本発明で用いる透明樹脂組成物には、発明
の目的を損なわない範囲で、従来公知の耐候安定剤、耐
熱安定剤、帯電防止剤、難燃剤、スリップ剤、アンチブ
ロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合
成油、ワックス、有機または無機の充填剤など、また必
要に応じて上記以外の石油樹脂、テルペン樹脂等の他の
樹脂成分が配合されていてもよい。
【0077】たとえば、任意成分として配合される耐候
安定剤の紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系化合
物、ベンゾトリアゾール系化合物、ニッケル系化合物、
ヒンダードアミン系化合物があり、具体的には、2,2',
4,4'-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-(2'-ヒドロ
キシ-3'-t-ブチル-5'-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾ
トリアゾールや2-(2'-ヒドロキシ-3'-t-ブチル-5'-ブチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、ビス(3,5-ジ-t-ブチ
ル-4-ヒドロキシベンゾイルフォスフォリックアシッド
エチルエステルのニッケル塩、ビス(2,2',6,6'-テトラ
メチル-4-ピペリジン)セバケイトなどが挙げられる。
【0078】また、任意成分として配合される耐熱安定
剤としては、テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチ
ル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、
β-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピ
オン酸アルキルエステル、2,2'-オキザミドビス[エチ
ル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピ
オネートなどのフェノール系酸化防止剤、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸カルシウム、1,2-ヒドロキシステア
リン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩、グリセリンモノ
ステアレート、グリセリンジステアレート、ペンタエリ
スリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジ
ステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート
などの多価アルコール脂肪酸エステルなどを挙げること
ができ、また、ジステアリルペンタエリスリトールジフ
ォスファイト、フェニル-4,4'-イソプロピリデンジフェ
ノール-ペンタエリスリトールジフォスファイト、ビス
(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリト
ールジフォスファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニ
ル)フォスファイト等のリン系安定剤を使用してもよ
い。これらは単独で配合してもよいが、組み合わせて配
合してもよい。たとえばテトラキス[メチレン-3-(3.5-
ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
メタンとステアリン酸亜鉛とグリセリンモノステアレー
トとの組み合わせなどを例示できる。これらの安定剤
は、1種または2種以上組み合わせて用いることができ
る。
【0079】このような透明樹脂組成物の製造方法とし
ては、公知の任意の方法を採用できる。具体的には、例
えば所定割合にドライブレンドされた環状オレフィン系
重合体と他の樹脂とを、バンバリーミキサー、ロールミ
ル、押出機等で溶融混練してペレットを得る方法、ある
いは、上記の押出機よりボート、シート或いはフィルム
等の成形品を直接得る方法などがあげられる。
【0080】透明樹脂成形体 本発明の透明樹脂成形体の製造方法としては、公知の任
意の方法を採用でき、例えば、上記の様にして得られた
環状オレフィン系重合体と他の樹脂と、必要に応じてそ
の他の添加物等とからなる透明樹脂組成物を、押出成
形、射出成形、射出圧縮成形、インフレーション成形、
ブロー成形、押出ブロー成形、射出ブロー成形、プレス
成形、真空成形、カレンダー成形などの成形方法によ
り、種々の成形体、例えばボード、シートまたはフィル
ムに成形する方法が挙げられる。
【0081】以上のようにして得られる、本発明に係る
透明樹脂成形体は、温度を変えることによって樹脂その
ものの透明性が変化する。従って透明樹脂成形体がボー
ドであれば、これを衝立てに応用して、雰囲気温度によ
り或いは外部からの熱変化により透明化、或いは不透明
化する衝立てとすることができる。
【0082】また、透明樹脂成形体がシートまたはフィ
ルムであれば、これをカーテンに応用して、雰囲気温度
により或いは外部からの熱変化により透明化、或いは不
透明化するカーテンとすることができる。
【0083】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、本実施例における測定方法を次に示す。 (1)Haze ASTM D1003−52に準拠したヘイズメーター
を用いて測定した。 (2)屈折率 アッベ屈折計を用い25℃における屈折率を測定した。 (3)線膨張係数 デュポン社製TMA(サーマルメカニカルアナライザ
ー)を用い23℃で測定した。 (4)ガラス転移温度(Tg) セイコー電子社製DSCにより10℃/分の昇温速度に
より測定した。
【0084】(実施例1)エチレン・テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]-3-ドデセン共重合体(以下E/TDと
称す;エチレン含量:77モル%、Tg:80℃、
[η]=0.65dl/g、屈折率(25℃):1.54)
にポリエチレン(三井化学(株)製ハイゼックス TM220
0J、MFR(ASTM D1238準拠 荷重2.16kg 温度190
℃):5.1g/10分、線膨張係数(23℃):2×10-4d
eg-1)を5重量%となるように添加後、押出機により溶
融混練し、120mm×130mm×厚さ2mmの角板
を射出成形により得た。得られた角板を用いて23℃に
おけるHazeと、環状オレフィン系重合体のTg−1
5℃である65℃におけるHazeとの差(絶対値)を調
べた。結果を表1に示す。
【0085】(実施例2)他の成分としてポリエチレン
に代えてSEPS(クラレ(株)製セプトンTM2007と
2104の混合物、スチレン含有量56モル%(NMRによ
る測定)、Tg<−40℃、屈折率(25℃):1.54)
とした以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示
す。
【0086】(実施例3)環状オレフィン系重合体をエ
チレン・ノルボルネン共重合体(以下E/NBと称す;
エチレン含量:66モル%、Tg:80℃、[η]=
0.8dl/g、屈折率(25℃):1.53)に代えた以
外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。 (実施例4)環状オレフィン系重合体に実施例3のE/
NBを用い、他の成分にSEPS(クラレ(株)製セプト
TM2007と2104の混合物、スチレン含有量48
モル%(NMRによる測定)、Tg<−40℃、屈折率(25
℃):1.53)を用いて、実施例1と同様に行った。
結果を表1に示す。
【0087】(比較例1)実施例1の環状オレフィン系
重合体のみを用い実施例1と同様に行って120mm×
130mm×厚さ2mmの角板を射出成形により得た。
得られた角板を用いて23℃におけるHazeと、環状
オレフィン系重合体のTg−15℃である65℃におけ
るHazeとの差(絶対値)を調べた。結果を表1に示
す。
【0088】(実施例5)環状オレフィン系重合体をE
/NB(エチレン含量:48モル%、Tg:145℃、
[η]=0.6dl/g、屈折率(25℃):1.54)に
代え、実施例1と同様に行って120mm×130mm
×厚さ2mmの角板を射出成形により得た。得られた角
板を用いて23℃におけるHazeと、環状オレフィン
系重合体のTg−15℃である130℃におけるHaz
eとの差(絶対値)を調べた。結果を表1に示す。 (実施例6)環状オレフィン系重合体に実施例5のE/
NBを用い、他の成分にSEPS(クラレ(株)製セプト
TM2007と2104の混合物、スチレン含有量50
モル%(NMRによる測定)、Tg<−40℃、屈折率(25
℃):1.53)を用いて、実施例1と同様に行った。
結果を表1に示す。
【0089】(比較例2)実施例5の環状オレフィン系
重合体のみを用い実施例1と同様に行って120mm×
130mm×厚さ2mmの角板を射出成形により得た。
得られた角板を用いて23℃におけるHazeと、環状
オレフィン系重合体のTg−15℃である130℃にお
けるHazeとの差(絶対値)を調べた。結果を表1に示
す。
【0090】
【表1】
【0091】
【発明の効果】本発明に係る、透明樹脂成形体は、使用
温度範囲内の温度変化に応じて、透明性が変化するの
で、人為的にエネルギーを加えることなく透明から不透
明まで可逆的に変化する成形体が提供される。また、本
発明の透明樹脂成形体に、環状オレフィン系重合体を用
いれば、透明性に優れるとともに、耐熱性、剛性、防湿
性に優れる該成形体が得られる。この様な本発明に係る
透明樹脂成形体は、衝立てやカーテンなどに応用するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 51/00 C08L 51/00 65/00 65/00 Fターム(参考) 4F071 AA14 AA21 AA22 AA69 AA86 AF31 AF62 AH19 BA01 BB03 BB04 BB05 BB06 BB09 BC01 BC03 BC07 4J002 BB03X BB04W BB12X BB14W BB16W BB19W BC04X BK00W BN03X BP01X CB00X CE00W CF06X CF07X CH09 CL00X CN01X CN03X GC00 GT00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに屈折率の温度依存性が異なる複数
    の樹脂からなる組成物であって、使用温度範囲内の少な
    くとも1つの温度でそれらの樹脂の屈折率差が2×10
    -2以下となる樹脂組成物から形成されることを特徴とす
    る透明樹脂成形体。
  2. 【請求項2】 前記樹脂組成物のうちの1成分が、下記
    [A-1]、[A-2]、[A-3]および[A-4]からなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種の環状オレフィン系重合体か
    らなる透明樹脂である請求項1に記載の透明樹脂成形
    体; [A-1]炭素原子数が2〜20のα-オレフィンと下記式
    (I)または(II)で表される環状オレフィンとを共重
    合させて得られるα-オレフィン・環状オレフィンラン
    ダム共重合体、 【化1】 (式中、nは0または1であり、mは0または1以上の
    整数であり、qは0または1であり、R1〜R18ならび
    にRaおよびRbは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン
    原子または炭化水素基であり、R1 5〜R18は互いに結合
    して単環または多環を形成していてもよく、かつ該単環
    または多環が二重結合を有していてもよく、またR1 5
    1 6とで、またはR1 7とR1 8とでアルキリデン基を形成
    していてもよい。)、 【化2】 (式中、pおよびqは0または1以上の整数であり、m
    およびnは0、1または2であり、R1〜R1 9はそれぞ
    れ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、
    脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基またはアルコキシ
    基であり、R9およびR1 0が結合している炭素原子と、
    1 3またはR1 1が結合している炭素原子とは直接あるい
    は炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合していても
    よく、またn=m=0のとき、R1 5とR1 2またはR1 5
    1 9とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形
    成していてもよい。)、 [A-2]上記式(I)または(II)で表される環状オレ
    フィンの開環重合体または共重合体、 [A-3]上記[A-2]開環重合体または共重合体の水素化
    物、および [A-4]上記[A-1]、[A-2]または[A-3]のグラフト変性
    物。
  3. 【請求項3】 23℃における線膨張係数が1×10-4
    deg-1を超える結晶性熱可塑性樹脂を、前記樹脂組成物
    の他の成分とする請求項2に記載の透明樹脂成形体。
  4. 【請求項4】 ガラス転移温度(Tg)が前記環状オレ
    フィン系重合体のガラス転移温度と30℃以上異なる非
    晶性熱可塑性樹脂を、前記樹脂組成物の他の成分とする
    請求項2に記載の透明樹脂成形体。
  5. 【請求項5】 前記成形体がボード、シートまたはフィ
    ルムである請求項1ないし4に記載の透明樹脂成形体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のボードからなる衝立
    て。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載のシートまたはフィルム
    からなるカーテン。
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