JP2001121904A - 車輪軸受装置 - Google Patents

車輪軸受装置

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JP2001121904A
JP2001121904A JP30586599A JP30586599A JP2001121904A JP 2001121904 A JP2001121904 A JP 2001121904A JP 30586599 A JP30586599 A JP 30586599A JP 30586599 A JP30586599 A JP 30586599A JP 2001121904 A JP2001121904 A JP 2001121904A
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bearing
wheel
brake rotor
bearing device
hub
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Hideji Tajima
英児 田島
Akira Torii
晃 鳥居
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NTN Corp
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各部品単体の精度向上以外で、ブレーキロー
タの面振れを発生させる他の要因に着目して、そのブレ
ーキロータの偏摩耗やブレーキジャダーを抑制すること
にある。 【解決手段】 内周に複列の軌道面16,17を有する
外輪15と、その各々の軌道面16,17に対向する軌
道面18,19を有する内輪20,21を圧入したハブ
輪1と、前記外輪15と内輪20,21との間に介在す
る複列の転動体22,23とからなる軸受4を備え、前
記ハブ輪1に車輪取付けフランジ31を設けると共に、
その内径に等速自在継手2の外方継手部材3を嵌合した
ものにおいて、前記軸受4に予圧を付与すると共に、前
記ハブ輪1を等速自在継手2の外方継手部材3にナット
9により所定の軸力以上で一体結合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車輪軸受装置に関
し、詳しくは、FF車やFR車の前輪を車体に回転自在
に支持し、ブレーキロータの偏摩耗やブレーキジャダー
を抑制し得る車輪軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】FF車の駆動側車輪を回転自在に支持す
る軸受装置は、ハブ輪と等速自在継手の外方継手部材と
軸受がユニット化されている。なお、等速自在継手の外
方継手部材は、軸方向に延びるステム部をハブ輪の貫通
孔に挿通し、そのステム部の外径及び貫通孔の内径に形
成されたセレーション等によりハブ輪とトルク伝達可能
なように結合されてナット止めされている。
【0003】この軸受装置は、ハブ輪を、複列アンギュ
ラ玉軸受などの軸受によって回転自在に支持した構造を
有し、そのハブ輪に車輪ホイールが固定され、軸受をナ
ックルを介して車体の懸架装置によって支持する。軸受
の外輪の外周に突設されたフランジを介してその軸受の
外輪をナックルにボルト止めしている。また、ハブ輪は
フランジを備え、このフランジに車輪ホイール固定用の
ハブボルトによりブレーキロータを固定するようにして
いる。
【0004】なお、FR車の従動側車輪を回転自在に支
持する軸受装置については、前述した駆動側車輪用の軸
受装置における等速自在継手の外方継手部材を除いて、
ハブ輪と軸受とがユニット化されたもの、あるいは、外
輪の外周に車輪取付けフランジを設けた外輪回転式のも
のがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般的に、
車輪軸受装置では、ハブ輪のフランジに取り付けられた
ブレーキロータに面振れ(軸方向振れ)が生じると、自
動車の高速走行からのブレーキ時の振動の原因となった
り、ブレーキロータの偏摩耗やブレーキジャダーの問題
が発生する。このブレーキロータの偏摩耗やブレーキジ
ャダーを防止するためには、ブレーキロータの面振れを
抑制する必要があるが、このブレーキロータの面振れを
抑制するには、ブレーキロータ単体の取付け面の振れを
抑制するだけでなく、ハブ輪単体のフランジ振れ、軸受
のアキシャル振れ及び組立誤差(ミスアライメント)等
を抑制する必要もあり、それぞれの部品単体の精度を向
上させる必要がある。
【0006】しかしながら、前述したようにブレーキロ
ータ単体の取付け面の振れ以外に、ハブ輪単体のフラン
ジ振れ、軸受のアキシャル振れ及び組立誤差(ミスアラ
イメント)等を抑制して各部品単体の精度を向上させる
ようにしても、ブレーキロータの偏摩耗やブレーキジャ
ダーを完全に防止することが困難であった。
【0007】そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案
されたもので、その目的とするところは、各部品単体の
精度向上以外で、ブレーキロータの面振れを発生させる
他の要因に着目して、そのブレーキロータの偏摩耗やブ
レーキジャダーをより一層抑制し得る車輪軸受装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の技術的手段として、本発明は、内周に複列の軌道面を
有する外方部材と、その各々の軌道面に対向する軌道面
を有する内方部材と、前記外方部材と内方部材との間に
介在する複列の転動体とからなる軸受を備え、前記内方
部材と被結合部材とを締結手段により一体結合し、前記
外方または内方部材或いは被結合部材のいずれかに車輪
取付けフランジを設けたものにおいて、前記軸受に予圧
を付与すると共に、前記内方部材と被結合部材とを前記
締結手段により所定の軸力以上で一体結合したことを特
徴とする。なお、本発明を、例えばFF車の駆動側前輪
の軸受装置に適用した場合、前記被結合部材は、等速自
在継手の外方継手部材となる。また、本発明は、内方部
材を回転させるもの以外に、外方部材を回転させるもの
にも適用可能である。
【0009】前記軸受に予圧を付与することにより軸受
単体の剛性を高めると共に、内方部材と被結合部材とを
締結手段により所定の軸力以上で一体結合したことによ
り、内方部材と被結合部材との結合力(軸力)を高める
ことになる。これにより、自動車が旋回した場合、モー
メント荷重などにより、軸力と反対方向の荷重が発生し
ても、所定の軸力以上が存在しているので、その結合部
にガタが生じることはなく、結果としてブレーキロータ
の面振れを抑制することができる。
【0010】本発明では、前記軸受に予圧を付与する
が、その軸受の予圧量は981〜9810N(100〜
1000kgf)とすることが望ましい。この予圧量が
981N(100kgf)より小さいと、軸受単体の剛
性を高めることが困難となり、軸受すきまがブレーキロ
ータの面振れとなって影響する。逆に、予圧量が981
0N(1000kgf)より大きいと、軸受単体の剛性
を高めることができるが、それだけ軸受の負荷が増大す
るため、予圧過大は軸受の寿命低下を招来する。また、
内方部材と被結合部材とを締結手段により一体結合する
軸力については、9810N(1000kgf)以上と
することが好適である。
【0011】また、本発明は、前記車輪取付けフランジ
にブレーキロータを装着したものにおいて、外方部材ま
たは内方部材のいずれか一方の固定側部材を基準にして
ブレーキロータを回転させたとき、前記ブレーキロータ
の振れ幅を、自動車の組立前の状態で規格値内に規制す
ることが望ましい。このような振れ幅が予め規制されて
いるブレーキロータ付き車輪軸受装置は、信頼性が高
く、自動車組立工場においてそのまま使用することによ
り、ブレーキロータの面振れの問題が解消する。なお、
このブレーキロータの振れ幅の規格値は50μm以下と
することが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る車輪軸受装置の実施
形態を以下に詳述する。本発明は、FF(前輪駆動)車
の駆動側前輪またはFR(後輪駆動)車の従動側前輪を
車体に回転自在に支持する軸受装置に適用されるもので
ある。本発明をFF車やFR車の前輪軸受装置に適用す
るのは、自動車が旋回した場合、モーメント荷重などに
より、軸力と反対方向の荷重が発生しても、ブレーキロ
ータの面振れを抑制する効果を発揮させることができる
ことによる。
【0013】図1は本発明の実施形態で、FF車におけ
る駆動側前輪の軸受装置を示す。この実施形態の軸受装
置は、ハブ輪1(請求項における内方部材)と等速自在
継手2の外方継手部材3(請求項における被結合部材)
と軸受4がユニット化されている。なお、等速自在継手
2の外方継手部材3は、軸方向に延びるステム部5をハ
ブ輪1の貫通孔6に挿通し、そのステム部5の外径及び
貫通孔6の内径に形成されたセレーション7,8により
ハブ輪1とトルク伝達可能なように結合されてナット9
(請求項における締結手段)で螺着固定されている。
【0014】なお、ハブ輪1と等速自在継手2の外方継
手部材3とは、ナット止めにより一体結合されている
が、本発明はこれに限定されることなく、ボルト止めに
よる一体結合も可能である。
【0015】この等速自在継手2は、前記外方継手部材
3の他、ドライブシャフト10の端部に取り付けられた
内方継手部材11と、内方継手部材11及び外方継手部
材3のトラック溝間に組み込まれた複数のトルク伝達ボ
ール12と、内方継手部材11の外球面と外方継手部材
3の内球面との間に介在してトルク伝達ボール12を支
持する保持器13とで構成されている。
【0016】この軸受装置は、ハブ輪1を軸受4によっ
て回転自在に支持した構造を有し、そのハブ輪1に車輪
ホイール(図示せず)が固定され、軸受4をナックル1
4を介して車体の懸架装置(図示せず)によって支持す
る。
【0017】軸受4は、複列アンギュラ玉軸受構造で、
外輪15(請求項における外方部材)の内径面に複列の
軌道面16,17が形成され、ハブ輪1の端部外周に圧
入された内輪20,21の外周面には、前記外輪15の
軌道面16,17と対向する複列の軌道面18,19が
形成され、外輪15と内輪20,21の軌道面間に複列
の転動体22,23を介在させ、各列の転動体22,2
3を保持器24,25により円周方向等間隔に支持した
構造を具備する。
【0018】外輪15の外周には車体取付けフランジ2
6が突設され、そのフランジ26に円周方向に沿って複
数箇所に形成された雌ねじ27にボルト28を螺着する
ことによりナックル14に固定するようにしている。な
お、軸受4に対して外部からの異物の侵入や内部に充填
したグリースの漏出を防止するため、シール29,30
が設けられている。
【0019】ハブ輪1は車輪取付けフランジ31を備
え、このフランジ31の円周方向等間隔位置に車輪ホイ
ールを固定するためのハブボルト32が取り付けられて
いる。このハブ輪1の車輪取付けフランジ31には、前
記ハブボルト32によりブレーキロータ33が固定され
ている。
【0020】この実施形態では、ナット9の締付けによ
り軸受4の軸受すきまを負にすることにより予圧を付与
する。この軸受4の予圧量は981〜9810N(10
0〜1000kgf)とすることが望ましい。この予圧
量が981N(100kgf)より小さいと、軸受単体
の剛性を高めることが困難となり、軸受すきまがブレー
キロータ33の面振れとなって影響する。逆に、予圧量
が9810N(1000kgf)より大きいと、軸受単
体の剛性を高めることができるが、それだけ軸受4の負
荷が増大するため、予圧過大は軸受4の寿命低下を招来
する。なお、軸受4の予圧量の設定は、嵌め合い前の初
期すきまを設定し、嵌め合いによるすきま減少などを加
味し、推定予圧量が決定される。
【0021】前記軸受4に予圧を付与することにより軸
受単体の剛性を高めると共に、ナット9の締付けにより
ハブ輪1を所定の軸力で等速自在継手2の外方継手部材
3に一体結合したことにより、ハブ輪1と等速自在継手
2との結合力(軸力)を高めることになる。ハブ輪1を
等速自在継手2の外方継手部材3にナット9により一体
結合する軸力については、9810N(1000kg
f)以上とすることが好適である。これにより、自動車
が旋回した場合、モーメント荷重などにより、軸力と反
対方向の荷重が発生しても、所定の軸力以上が存在して
いるので、その結合部にガタが生じることはなく、結果
としてブレーキロータ33の面振れを抑制することがで
きる。
【0022】ブレーキロータ33の面振れを抑制するに
は、ブレーキロータ単体の取付け面の振れを抑制するだ
けでなく、ハブ輪単体のフランジ振れ、軸受4のアキシ
ャル振れ及び組立誤差(ミスアライメント)等を抑制す
る必要もあり、それぞれの部品単体の精度を向上させる
必要があると共に、本発明の実施形態のように軸受単体
の剛性を高め、さらに、ハブ輪1を等速自在継手2の外
方継手部材3にナット9により結合する軸力を上げるこ
とにより、前述したブレーキロータ33の面振れを抑制
する。
【0023】図2は、軸受装置の二つのサンプルA,B
について、ブレーキロータ単体(ロータ単体)、軸受圧
入後および等速自在継手の取付け後(CVJ取付後)の
それぞれで、ブレーキロータ33の振れ幅の数値をプロ
ットしたグラフであり、図3は、軸受圧入後と等速自在
継手の取付け後(CVJ取付後)の各々で、ブレーキロ
ータ33の振れ幅の数値を棒グラフ化したものである。
【0024】本発明の実施形態のように最終的にナット
9で締め付け、軸力を作用させたとき、ブレーキロータ
33の面振れが大きく減少する。すなわち、軸力負荷前
では、ブレーキロータ33の面振れが約75μm前後あ
ったのが、軸力負荷後では、ブレーキロータ33の面振
れが約30μm前後まで減少し、ユニット全体の剛性
が、ブレーキロータ33の面振れに大きく影響すること
が明らかである。
【0025】また、この実施形態では、軸受4の外輪1
5の外径を基準にしてハブ輪1を回転させたとき、前記
ブレーキロータ33の振れ幅を、自動車の組立前の状態
で規格値内に規制する。このブレーキロータ33の振れ
幅の規格値は50μm以下とすることが望ましい。この
ような振れ幅が予め規制されているブレーキロータ付き
車輪軸受装置は、信頼性が高く、自動車組立工場におい
てそのまま使用することにより、ブレーキロータ33の
面振れの問題が解消する。
【0026】ブレーキジャダーの発生を防止するために
は、軸受装置を組み立てた状態でブレーキロータ33の
面振れを50μm以下にする必要がある。本発明の実施
形態では、各部品の精度ばらつきを考慮しても、ブレー
キロータ33の面振れが例えば30μm程度に抑制する
ことができれば、前述したブレーキロータ33の面振れ
を50μm以下にすることができる。
【0027】例えば、ブレーキロータ付き車輪軸受装置
を組み立てた状態で、ブレーキロータ33の面振れを規
格値内に規制するには、軸受4の外輪15を測定台(図
示せず)に固定し、この固定された外輪15を基準に、
ハブ輪1を一回転させ、その際の車輪取付けフランジ3
1に固定されたブレーキロータ33の振れ幅を、ブレー
キロータ33にダイヤルゲージ等の測定器(図示せず)
を当てて測定することにより行うことができる。なお、
車輪軸受装置の組立前、すなわち、ハブ輪1と軸受4と
を組み立てる前に、ハブ輪1の車輪取付けフランジ31
にブレーキロータ33を固定し、ハブ輪1の回転軸を基
準にしてブレーキロータ33の面振れを規格値内に規制
するようにしてもよい。
【0028】なお、前記実施形態におけるFF車の駆動
側前輪の軸受装置では、軸受4の内側軌道面18,19
をハブ輪1と別体の内輪20,21に形成しているが、
本発明はこれに限定されることなく、軸受4の一方の内
側軌道面18(アウタボード側)をハブ輪1の外径に形
成したり、あるいは、軸受4の他方の内側軌道面19
(インナボード側)を等速自在継手2の外方継手部材3
の外径に形成したタイプのものにも適用可能である。
【0029】次に、図4は本発明の実施形態で、FR車
における従動側前輪の軸受装置に示す。なお、図1に示
す駆動側前輪の軸受装置と同一部分には同一参照符号を
付す。
【0030】この実施形態の軸受装置は、内周に複列の
軌道面16,17を一体に設けた外輪15(請求項にお
ける外方部材)と、一端に車輪取付けフランジ31、他
端の外径に内輪20,21(請求項における内方部材)
を圧入して前記外輪15の軌道面16,17に対向する
複列の軌道面18,19を形成したハブ輪1(請求項に
おける被結合部材)と、前記外輪15と内輪20,21
のそれぞれの軌道面間に介在する複列の転動体22,2
3と、内輪20,21と外輪15との間に介在し、複列
の転動体22,23を各列ごとに円周方向等間隔に支持
する保持器24,25とを具備する。図示の例では、軸
受4として複列アンギュラ玉軸受が使用されている。
【0031】外輪15はナックル14に圧入されて止め
輪34で固定されている。軸受4の外側及び内側には、
外部からの異物の侵入や内部に充填したグリースの漏出
を防止するためにシール35及びキャップ36を配置し
ている。ハブ輪1の車輪取付けフランジ31の円周方向
等間隔位置に車輪ホイール固定用のハブボルト32が取
り付けられている。また、ハブ輪1の車輪取付けフラン
ジ31には、ブレーキロータ33がハブボルト32によ
り固定されている。このハブ輪1の端部外径に前記軸受
4の内輪20,21を圧入し、そのハブ輪1の突出する
端部をナット9(請求項における締結手段)で固定す
る。
【0032】この実施形態では、前記ナット9の締付け
により軸受すきまが負に設定されて予圧が付与され、前
記軸受4に予圧を付与することにより軸受単体の剛性を
高める。前述したFF車の前輪軸受装置の場合と同様、
この軸受4の予圧量は981〜9810N(100〜1
000kgf)とすることが望ましい。この予圧量が9
81N(100kgf)より小さいと、軸受単体の剛性
を高めることが困難となり、軸受すきまがブレーキロー
タ33の面振れとなって影響する。逆に、予圧量が98
10N(1000kgf)より大きいと、軸受単体の剛
性を高めることができるが、それだけ軸受4の負荷が増
大するため、予圧過大は軸受4の寿命低下を招来する。
なお、軸受4の予圧量の設定は、嵌め合い前の初期すき
まを設定し、嵌め合いによるすきま減少などを加味し、
推定予圧量が決定される。
【0033】前記軸受4に予圧を付与することにより軸
受単体の剛性を高めると共に、ナット9の締付けにより
ハブ輪1を所定の軸力で軸受4に一体結合したことによ
り、ハブ輪1と軸受4との結合力(軸力)を高めること
になる。ハブ輪1を軸受4にナット9により一体結合す
る軸力については、9810N(1000kgf)以上
とすることが好適である。これにより、自動車が旋回し
た場合、モーメント荷重などにより、軸力と反対方向の
荷重が発生しても、所定の軸力以上が存在しているの
で、その結合部にガタが生じることはなく、結果として
ブレーキロータ33の面振れを抑制することができる。
【0034】ブレーキロータ33の面振れを抑制するに
は、ブレーキロータ単体の取付け面の振れを抑制するだ
けでなく、ハブ輪単体のフランジ振れ、軸受4のアキシ
ャル振れ及び組立誤差(ミスアライメント)等を抑制す
る必要もあり、それぞれの部品単体の精度を向上させる
必要があると共に、本発明の実施形態のように軸受単体
の剛性を高め、さらに、ハブ輪1を軸受4に結合する軸
力を上げることにより、前述したブレーキロータ33の
面振れをより一層抑制する。
【0035】なお、前記実施形態におけるFR車の従動
側前輪の軸受装置では、軸受4の内側軌道面18,19
をハブ輪1と別体の内輪20,21に形成しているが、
本発明はこれに限定されることなく、軸受4の一方の内
側軌道面18(アウタボード側)をハブ輪1の外径に形
成したタイプのものにも適用可能である。
【0036】ここで、FF車の従動側後輪およびFR車
の駆動側後輪のそれぞれの軸受装置については、後輪に
ディスクブレーキを使用する場合のブレーキロータ33
の面振れが、FF車の駆動側前輪およびFR車の従動側
前輪の場合ほど厳しく抑制する必要がなく、ブレーキ振
動に伴う車体振動への影響が少ない。そこで、この軸受
装置では、部品点数が少なく安価で軽量化に寄与するよ
うに等速自在継手の外方継手部材のステム部端部(FF
車の場合)およびハブ輪の端部(FR車の場合)を塑性
変形させ、そのハブ輪と等速自在継手(FF車の場合)
およびハブ輪と軸受(FR車の場合)を一体結合する。
【0037】その締結手段としては、等速自在継手(F
F車の場合)およびハブ輪(FR車の場合)の端部を円
筒状ポンチ等による加圧で径方向外方に塑性変形させる
加締めが好適である。この加締めにより、前述した前輪
の軸受装置の場合と同様、軸受すきまが負に設定されて
軸受4に予圧が付与され、軸受単体の剛性を高めること
ができる。なお、この軸受4の予圧量は981〜981
0N(100〜1000kgf)とすることが望まし
い。
【0038】この加締めは、等速自在継手(FF車の場
合)およびハブ輪(FR車の場合)の端部を円筒状ポン
チ等による加圧で径方向外方に塑性変形させる以外に、
等速自在継手(FF車の場合)およびハブ輪(FR車の
場合)の端部に凹みを形成し、その端部を径方向外側に
拡径させて塑性変形させることにより行ってもよい。
【0039】なお、FF車の駆動側前輪およびFR車の
従動側前輪のそれぞれの軸受装置では、前述したように
締結手段としてナット9による締付けを利用した場合に
ついて説明したが、これら軸受装置についても加締めに
よる締結手段を採用することも可能であり、この加締め
により所定の予圧量と軸力を付与することが可能であ
る。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、軸受に予圧を付与する
ことにより軸受単体の剛性を高めると共に、内方部材と
被結合部材とを締結手段により所定の軸力以上で一体結
合したことにより、両者の結合力を高めることができ
る。これにより、ブレーキロータ単体の取付け面の振
れ、ハブ輪単体のフランジ振れ、軸受のアキシャル振れ
及び組立誤差(ミスアライメント)等の各部品単体の精
度向上以外に、軸受単体の剛性、内方部材と被結合部材
との軸力の向上が図れて、ブレーキロータの面振れをよ
り一層抑制することができ、ブレーキロータの偏摩耗や
ブレーキジャダーを完全に防止することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車輪軸受装置の実施形態で、FF
車の駆動側前輪の軸受装置を示す断面図
【図2】二つのサンプルに関するブレーキロータの面振
れを示す特性図
【図3】二つのサンプルに関する軸力負荷前後のブレー
キロータ面振れを示す棒グラフ
【図4】本発明の実施形態で、FR車の従動側前輪の軸
受装置を示す断面図
【符号の説明】
1 内方部材または被結合部材(ハブ輪) 2 等速自在継手 3 被結合部材(外方継手部材) 4 軸受 9 締結手段(ナット) 15 外方部材(外輪) 16,17 軌道面 18,19 軌道面 20,21 内方部材(内輪) 22,23 転動体 31 車輪取付けフランジ
フロントページの続き Fターム(参考) 3J012 AB06 BB01 DB01 FB07 HB02 3J017 AA05 DA01 DB07 3J101 AA03 AA32 AA43 AA52 AA62 FA41 GA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周に複列の軌道面を有する外方部材
    と、その各々の軌道面に対向する軌道面を有する内方部
    材と、前記外方部材と内方部材との間に介在する複列の
    転動体とからなる軸受を備え、前記内方部材と被結合部
    材とを締結手段により一体結合し、前記外方または内方
    部材或いは被結合部材のいずれかに車輪取付けフランジ
    を設けたものにおいて、前記軸受に予圧を付与すると共
    に、前記内方部材と被結合部材とを前記締結手段により
    所定の軸力以上で一体結合したことを特徴とする車輪軸
    受装置。
  2. 【請求項2】 前記被結合部材が等速自在継手の外方継
    手部材であることを特徴とする請求項1に記載の車輪軸
    受装置。
  3. 【請求項3】 前記軸受の予圧量を981〜9810N
    (100〜1000kgf)としたことを特徴とする請
    求項1または2に記載の車輪軸受装置。
  4. 【請求項4】 前記軸力を9810N(1000kg
    f)以上としたことを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れかに記載の車輪軸受装置。
  5. 【請求項5】 前記車輪取付けフランジにブレーキロー
    タを装着したものにおいて、外方部材または内方部材の
    いずれか一方の固定側部材を基準にしてブレーキロータ
    を回転させたとき、前記ブレーキロータの振れ幅を、自
    動車の組立前の状態で規格値内に規制したことを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれかに記載の車輪軸受装置。
  6. 【請求項6】 前記規格値を50μm以下としたことを
    特徴とする請求項5に記載の車輪軸受装置。
  7. 【請求項7】 前記締結手段は、被結合部材の端部を塑
    性変形させるようにしたことを特徴とする請求項1乃至
    6のいずれかに記載の車輪軸受装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003074890A1 (fr) * 2002-03-01 2003-09-12 Nsk Ltd. Unite palier a roulement pour le support d'une roue
JP2008044613A (ja) * 2007-10-22 2008-02-28 Jtekt Corp 車両用軸受システムおよび軸受装置

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