JP2001121666A - 成形用発泡シート状物およびその製造方法 - Google Patents

成形用発泡シート状物およびその製造方法

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JP2001121666A
JP2001121666A JP30739599A JP30739599A JP2001121666A JP 2001121666 A JP2001121666 A JP 2001121666A JP 30739599 A JP30739599 A JP 30739599A JP 30739599 A JP30739599 A JP 30739599A JP 2001121666 A JP2001121666 A JP 2001121666A
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polyester
sheet
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molding
nonwoven fabric
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JP30739599A
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Shigeki Tanaka
茂樹 田中
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両用に好適なポリエステル成分をできるだけ
高い分率で含有する成形用シート状物を提供する。 【解決手段】固体成分体積率が2.5〜10.0%、厚
みが2〜30mmの発泡ポリエステルシート状物の片面
にポリエステル系表層材が積層されていることを特徴と
する成形用発泡シート状物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル成分
を主体とする成形用シート状物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルを主成分とする成形用シー
トは車両用の天井材などで広く用いられている。これら
の用途では、高温での形態安定性が高い事が重要であ
り、不織布を構造体として用いる場合には、バインダー
繊維である熱接着繊維の融点を高くするなどの工夫がさ
れてきた。しかしながら、80〜100℃の高温での形
態安定性の改善は十分ではなく、ポリエステル以外にガ
ラス繊維や麻などの弾性率の高い繊維を混合しなければ
ならなかった。このように異なった素材を混合した物
は、リサイクルして利用することが困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリエステ
ル成分をできるだけ高い分率で含有する成形用シート状
物を提供することを課題とする。詳しくは、95℃の高
温下に置いても経時的に反りが発生する事のないオール
ポリエステル系の軽量な成形用シート状物の供給を課題
とする。これらは、自動車あるいは鉄道などの車両用の
天井材などとして非常に有用なものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために以下の手段をとる。第1の発明は、固体
成分体積率が2.5〜10.0%、厚みが2〜30mm
の発泡ポリエステルシート状物の片面にポリエステル系
表層材が積層されていることを特徴とする成形用シート
状物である。また、第2の発明は、第1の発明におい
て、発泡ポリエステルシート状物の固体成分体積率が
3.0〜4.0%の間にあり、ポリエステル系表層材が
縦編み物あるいは水流交絡不織布であることを特徴とす
る成形用シート状物である。さらに第3の発明は、前記
の発泡ポリエステルシート状物に繊維径が30〜100
μmの極太繊維よりなるポリエステル系長繊維不織布が
積層貼着されていることを特徴とする成形用シート状物
である。そして、第4の発明は、前記の発明1〜3のい
ずれかにおいて、発泡ポリエステルシート状物とポリエ
ステル系表層材がポリエステル系の熱接着繊維不織布に
より積層されていることを特徴とする成形用シート状物
である。
【0005】次に、第5の発明は、予備発泡された直径
が1〜10mmのポリエステルビーズを、予め表層材を
セットした成形枠に供給して後、さらにビーズを発泡さ
せつつ所望の形態に成形すると同時に表層材と接着する
ことを特徴とする成形用シートの製造および成形方法で
ある。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いることのできるポリ
エステル発泡シート状物は、固体成分体積率が2.5〜
10.0%であることが必要であり、好ましくは3.0
〜4.0%の間にあることが望ましい。固体成分体積率
が2.5%より小さいと、成型物の剛性が小さく用途が
制約され好ましくない。逆に、固体成分体積率が10.
0%より大きいと、発泡ポリエステルを用いても重量が
重くなりすぎてしまい、従来のFRPや非発泡体に対す
る特化が困難である。
【0007】また、本発明の発泡ポリエステルシート状
物の厚みは2〜30mmの間にあることが必要である。
2mmより厚みが薄いと剛性が不足して成形体のハンド
リングが悪くなる。30mmより厚いことはあまり大き
な問題はないが、本発明の目的とする用途である車両用
の天井材などの表層材との積層構造体にはあまり必要な
く、好ましくは3〜7mm程度の厚みが望ましい。
【0008】次に、本発明の発泡ポリエステルシート状
物の片面にポリエステル系表層材が積層されていること
が必要である。表層材がないと外観が悪く使用用途が限
られてしまう。また、表層材はポリエステル系でないと
リサイクルを行う場合に問題である。表層材と発泡ポリ
エステルシート状物の間にポリエステル系不織布など他
の部材が積層されていても問題がなく、天井材などで用
いる場合には、ボリューム感がでてむしろ好ましい。
【0009】積層するポリステル系表層材は、外観が美
しいことが必要であり、縦編み物あるいは水流交絡不織
布であることが必要であるである。
【0010】表層材と発泡ポリエステルシート状物は、
シート状物の発泡温度を表層材のポリエステル成分より
より温度を低くしておけば、本発泡成形地に積層する事
が可能であるが、従来の加工設備を用いて成形を行う場
合場合の、稼働率を上げるためにポリエステル系の熱接
着繊維不織布により接着することも好ましい。
【0011】本発明の表層材に用いることが可能な縦編
み地は、トリコット、ラッセルなどのいずれを用いても
良い。また、表層材に不織布を用いる場合には、水流交
絡不織布が外観上美しく好ましい。
【0012】発泡体と表層材の積層方法は特に指定され
ないが、好ましくはポリエステル系熱接着性不織布を用
いることが、熱接着性フィルムを使った場合より深絞り
成形性を得る上で好ましい形態のひとつである。
【0013】本発明の繊維径が30μm〜100μmの
極太繊維よりなる、目付が30〜200g/mのポリ
エステル系長繊維不織布を積層して貼ることにより成形
性シート状物の剛性をさらに高めることが可能である。
【0014】本発明で用いる発泡体は、いかなる機構で
発泡させても良いが、二酸化炭素ガスによる発泡が好ま
しく、発泡倍率は20〜30倍前後であることが好まし
い。予備発泡倍率が15倍より小さいと、所望の固体成
分体積率のきれいで軽量な外観のシート状物を得ること
が困難であった。一方、固体成分体積率が35倍前後よ
り高いと発泡体の発泡斑や破れが多くなった。発泡温度
は、160〜220℃の間に設定しておくことが、ポリ
エステル系表層材との熱接着積層時に熱収縮皺が発生す
ることを防止するうえで好ましい。
【0015】予備発泡は、従来よりあるポリスチレンの
ビーズ加工などのような形で、直径が1〜10mmの円
柱あるいは球状のポリエステルビーズを作っておくこと
が、最終的に得られる発泡シート状物の均質性を高める
上で好ましい。直径が1mmより小さいとハンドリング
性が低下し、10mmより大きいと薄い成形体を得るこ
とが困難であった。
【0016】本発明により得られる発泡ポリエステルシ
ート状物と表層材の積層物をより安価に製造する方法と
しては、ビーズ状予備発泡粒子は、予め表層材をセット
した成形枠に供給して後、さらにビーズを発泡させつつ
所望の形態に成形すると同時に表層材と接着することが
好ましい。このとき、表層材に予めポリエステル系の熱
接着性不織布を張り合わせておく事とも接着力を高める
ために好ましい形態の一つである。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1 倍率が30倍に予備発泡された直径が約2.5mm程
度、長さが約3.5mmの円柱状のポリエステルビーズ
を、成形枠に供給して後、さらにビーズを発泡させつつ
縦1.4m横2.0m厚み5mm、固体成分体積率3.
3%の平板状に200℃30秒間プレス成形した。得ら
れた平板の片面に目付25g/m2の熱接着性ポリエス
テル長繊維不織布で水流交絡不織布よりなる表層材と接
着した。得られた積層シート状物を自動車の天井部材用
に深絞り成形を実施した。成型品の表面は極めてなめら
かで斑がなかった。また、得られたシート状物を縦10
cm×横35cmに切り出し、表層材側を下にして長い
側の5cmをマングルで把持して後、炉内温度を95℃
にした熱処理炉中に鉛直下方向に対して、135℃の傾
斜を保った状態でセットした。24時間炉内においた後
の成形シートが重力により反りの発生を調べたが1mm
以上の反りは認められず非常に良好であった。
【0018】実施例2 実施例1で得られた平板の片面に目付25g/m2の熱
接着性ポリエステル長繊維不織布で水流交絡不織布より
なる表層材と接着すると同時に、反対側の面に繊維径が
約50μm、目付100g/m2のポリエステル長繊維
不織布を同じ熱接着性長繊維不織布で積層した。得られ
た積層シート状物を自動車の天井部材用に深絞り成形を
実施した。成型品の表面は極めてなめらかで斑がなかっ
た。実施例1と同じ方法で反りの発生を調べたが全く反
りは発生していなかった。
【0019】実施例3 倍率が30倍に予備発泡された直径が約2.5mm程
度、長さが約3.5mmの円柱状のポリエステルビーズ
を、予め水流交絡処理されたポリエステル系不織布より
なる表層材をセットした成形枠に供給して後、さらにビ
ーズを発泡させつつ所望の形態に成形すると同時に、予
め熱接着性ポリエステル長繊維不織布をビーズ層側に張
り合わせた水流交絡不織布よりなる表層材と接着した。
表層材と成形性シートは接着部の剥がれがなく良好な接
着状態が得られた。得られた積層シート状物を自動車の
天井部材用に深絞り成形を実施した。成型品の表面は極
めてなめらかで斑がなく良好であった。
【0020】比較例1 目付1000g/m2のポリエステル系不織布(融点2
68℃の2デニール51mmのポリエステル繊維を重量
分率で70%,融点200℃の2デニール51mmの低
融点ポリエステル系繊維を重量分率で30%を混合した
ウェッブをニードルパンチして後熱処理したもの)を、
成形枠に供給して厚みを3.5mm平板状に240℃で
60秒間プレス成形した。得られた平板の片面に目付2
5g/m 2の熱接着性ポリエステル長繊維不織布で水流
交絡不織布よりなる表層材と接着した。得られた積層シ
ート状物を自動車の天井部材用に深絞り成形を実施し
た。成型品の表面は実施例1と同様に極めてなめらかで
斑がなかった。しかしながら、得られたシート状物を実
施例1と同じ方法で反りの発生を調べたところ約3.5
mmの反りが発生して問題であった。
【0021】
【発明の効果】すべての構造部材がポリエステル系樹脂
により構成されているためリサイクルが可能であり、か
つ90℃から100℃前後の温度で反りの発生のない軽
量な成形性材料を提供することが可能となる。本発明の
成形性ポリエステルシート状物は、車両用の天井材など
の深絞り成形表層材として最適である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体成分体積率が2.5〜10.0%、厚
    みが2〜30mmの発泡ポリエステルシート状物の片面
    にポリエステル系表層材が積層されていることを特徴と
    する成形用発泡シート状物。
  2. 【請求項2】固体成分体積率が3.0〜4.0%であ
    り、ポリエステル系表層材が縦編み地あるいは水流交絡
    不織布であることを特徴とする請求項1に記載の成形用
    発泡シート状物。
  3. 【請求項3】前記発泡シート状物に繊維径が30〜10
    0μmの極太繊維よりなるポリエステル系長繊維不織布
    が積層貼着されていることを特徴とする請求項1あるい
    は2に記載の成形用シート状物。
  4. 【請求項4】発泡シート状物とポリエステル系表層材が
    ポリエステル系の熱接着繊維不織布により積層されてい
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成
    形用シート状物。
  5. 【請求項5】予備発泡された直径が1〜10mmのポリ
    エステルビーズを、予め表層材をセットした成形枠に供
    給して後、さらにビーズを発泡させつつ所望の形態に成
    形すると同時に表層材と接着することを特徴とする成形
    シート状物の製造方法。
JP30739599A 1999-10-28 1999-10-28 成形用発泡シート状物およびその製造方法 Withdrawn JP2001121666A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006224681A (ja) * 2006-04-24 2006-08-31 Aitec:Kk 多層パネル
JP2021514315A (ja) * 2018-12-18 2021-06-10 ヒューヴィス コーポレーションHuvis Corporation 低融点ポリエステル樹脂を含むポリエステル複合体およびその製造方法

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