JP2001179917A - 複合表皮材 - Google Patents

複合表皮材

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JP2001179917A JP37431899A JP37431899A JP2001179917A JP 2001179917 A JP2001179917 A JP 2001179917A JP 37431899 A JP37431899 A JP 37431899A JP 37431899 A JP37431899 A JP 37431899A JP 2001179917 A JP2001179917 A JP 2001179917A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リサイクルが容易なことはもちろん、表皮材と
不織布を接着する際、および表皮材、樹脂層および不織
布を順次、積層してなる複合表皮材をプラスチック基材
等に積層する際に、接着加工が容易でかつ確実に行うこ
とができる複合表皮材を提供すること。 【解決手段】 ポリエステル繊維からなる表皮材2とポ
リエステル繊維からなる不織布4とを、ポリエステル樹
脂層3により接着してなる複合表皮材1において、上記
ポリエステル樹脂層3が、融点が90℃以上130℃以
下の低融点ポリエステル樹脂粉末と融点が140℃以上
160℃以下の高融点ポリエステル樹脂粉末との混合物
からなるポリエステル系ホットメルト樹脂パウダーによ
り形成され、かつ上記ホットメルト樹脂パウダーの総量
が30〜70g/m2 である複合表皮材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用ルーフラ
イニング(天井材)、ドアトリム、及びピラートリムな
どの自動車等の内装材に関し、特に、その内装材におけ
る複合表皮材の積層・接着を容易かつ確実に行うことが
できる複合表皮材であって、高温、高湿、低温、低湿度
等の様々な環境下で使用したときにも耐久性の良好な複
合表皮材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のルーフライニングなどに
用いられる表皮材としては、例えば、ポリエステル繊維
から成るモケット編地などの表皮材と、ポリウレタンフ
ォームなどから成る裏打ち材とを、フレームラミネート
して接合したり、樹脂接着層にて接合された複合表皮材
が使用されていた。そして、これらの複合表皮材を、ポ
リプロピレンなどのプラスチック発泡体とプレス成形す
ることにより、ルーフライニング等の内装材を作成して
いた。しかし、ポリエステル繊維とポリウレタンフォー
ムという物性の異なる材料で構成された上記複合表皮材
は、使用後リサイクルのためにそれぞれの素材に分離す
ることが困難であり、そのままリサイクルのための熱処
理を行うとポリウレタン成分が熱分解してしまい、熱分
解したポリウレタン残滓等がポリエステル成分を汚染す
るために純粋なポリエステル成分を回収することは不可
能であった。
【0003】また、その廃棄の際に、焼却する場合には
有毒ガスが発生するうえに、その有毒ガスが焼却炉の腐
食を促進させる。また埋立てにより廃棄を行う場合には
嵩高なウレタンフォームは分解されにくく長期間地中に
残るという問題があった。また、ポリウレタンフォーム
以外の裏打ち材として、ポリオレフィン系などのフォー
ムもあるが、これらは、安価なポリウレタンフォームに
比べて材料費、加工費ともに高価であり、汎用のものと
して用いることは難しい。
【0004】そこで、近年、例えば、特開平6−270
341号公報や特開平7−52332号公報に開示され
ているように、ポリエステル繊維から成る表皮材と、裏
打ち材であるポリエステル繊維からなる不織布を、ポリ
エステル樹脂層により接合した複合表皮材、すなわち、
素材すべてがポリエステルから構成された複合表皮材が
提供されている。これはリサイクル性にすぐれ、加工性
や耐久性も良好なものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような不
織布を裏打ち材に用いた複合表皮材においては以下のよ
うな問題があった。表皮材と不織布の接着加工時、およ
び、表皮材と不織布からなる複合表皮材と発泡基材との
積層加工時における加熱条件の選定が難しく、作成され
た表皮材のパイル倒れや接着不良により表皮材の表面に
皺やあばたが発生したり、表皮材と不織布の剥離が生ず
るという問題があった。また、ルーフライニング等の内
装材は、高温や低温、高湿や低湿度等の様々な環境下で
使用されるため、使用中に内装材表面に皺やあばたが発
生したり、表皮材と不織布が剥離したり、基材と複合表
皮材が剥離するなどの問題もあった。
【0006】上記特開平7−52332号公報には、ポ
リエステル繊維からなる表皮部とポリエステル繊維から
なる不織布(裏打ち材)とを、ポリエステル樹脂層によ
り接着してなる複合表皮材において、ポリエステル樹脂
層として、融点160℃のエラスティクポリエステルか
らなるくもの巣状スパンボンドシートまたは融点120
℃のポリエステル樹脂からなるくもの巣状スパンボード
不織布を、それぞれ単独に使用して皺等のない複合表皮
材を得る例が示されているものの、不織布(裏打ち材)
の素材によっては皺が発生することもある(比較例1)
旨が報告されている。
【0007】また、これら従来技術のポリエステル繊維
からなる表皮部とポリエステル繊維からなる不織布とを
ポリエステル樹脂層により接着してなる複合表皮材にお
いては、ポリエステル樹脂層は、通気性等を考慮して織
物、編物、不織布、穴あきフィルムなどの通気性の良い
形態のものを使用して形成されている。また、複合表皮
材の性状等については、製造された時点での複合表皮材
自体の性状について説明がなされているが、それら複合
表皮材をルーフライニング等の内装材として積層加工
し、実際に使用した場合の特性変化や耐久性等がどの程
度のものであるか等は具体的に開示されていない。
【0008】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたもので、複合表皮材を構成する表皮部、樹脂層(接
着剤層)および不織布がすべてポリエステル系素材から
なる複合表皮材において、リサイクルが容易なことはも
ちろん、表皮材と不織布を接着する際、および表皮材、
樹脂層および不織布を順次、積層してなる複合表皮材を
プラスチック基材等に積層する際に、接着加工が容易で
かつ確実に行うことができる複合表皮材を提供すること
を目的とする。
【0009】さらに、上記複合表皮材を基材に積層した
ときに、パイル倒れや接着不良による表皮材表面の皺や
あばたの発生がなく、ルーフライニング等の内装材とし
て高温、低温、高湿や低湿度等の様々な環境下で使用し
たときにも耐久性が良好な複合表皮材を提供することを
目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、特に次のよう
な技術的事項を主たる特徴として有する。ポリエステル
繊維からなる表皮部とポリエステル繊維からなる不織布
(裏打ち材)とをポリエステル樹脂層により接着してな
る複合表皮材において、 1)従来、ポリエステル樹脂層を形成する樹脂として、
織物、編物、不織布、穴あきフィルムなどの形態のもの
を使用しているのに対し、本発明は粉末状、つまり、ポ
リエステル系ホットメルト樹脂パウダーを使用する点。 2)従来技術のポリエステル樹脂層を構成する樹脂が、
単一の融点(あるいは軟化点)を有するポリエステル樹
脂であるのに対し、低融点ポリエステル樹脂粉末と高融
点ポリエステル樹脂粉末との混合物からなる複数の融点
を有する樹脂パウダーを使用する点。 そして、本発明は、上記目的を達成するために、以下の
技術的構成を有するものである。
【0011】即ち、本発明は、(1)、ポリエステル繊
維からなる表皮材とポリエステル繊維からなる不織布と
を、ポリエステル樹脂層により接着してなる複合表皮材
において、上記ポリエステル樹脂層が、低融点ポリエス
テル樹脂粉末と高融点ポリエステル樹脂粉末との混合物
からなるポリエステル系ホットメルト樹脂パウダーによ
り形成されている複合表皮材に存する。
【0012】そして、(2)、ポリエステル繊維からな
る表皮材とポリエステル繊維からなる不織布とを、ポリ
エステル樹脂層により接着してなる複合表皮材におい
て、上記ポリエステル樹脂層が、融点が90℃以上13
0℃以下の低融点ポリエステル樹脂粉末と融点が140
℃以上160℃以下の高融点ポリエステル樹脂粉末との
混合物からなるポリエステル系ホットメルト樹脂パウダ
ーにより形成され、かつ上記ホットメルト樹脂パウダー
の総量が30〜70g/m2 である複合表皮材に存す
る。
【0013】そしてまた、(3)、低融点ポリエステル
樹脂粉末と高融点ポリエステル樹脂粉末の混合比率(重
量基準)が20:80〜80:20の範囲である上記
(2)の複合表皮材に存する。
【0014】そしてまた、(4)、ホットメルト樹脂パ
ウダーの平均粒径が500μm以下である上記(2)の
複合表皮材に存する。
【0015】そしてまた、(5)、ホットメルト樹脂パ
ウダーの溶融粘度は、2,000〜6,000PS(2
00℃)である上記(2)の複合表皮材に存する。
【0016】そしてまた、(6)、ポリエステル繊維か
らなる表皮材とポリエステル繊維からなる不織布とを、
ポリエステル樹脂層により接着してなる複合表皮材にお
いて、上記ポリエステル樹脂層が、融点が90℃以上1
30℃以下の低融点ポリエステル樹脂粉末と融点が14
0℃以上160℃以下の高融点ポリエステル樹脂粉末と
の混合物からなるポリエステル系ホットメルト樹脂パウ
ダーにより形成され、かつ上記ホットメルト樹脂パウダ
ーの総量が30〜70g/m2 であり、上記低融点ポリ
エステル樹脂粉末と高融点ポリエステル樹脂粉末の混合
比率(重量基準)が20:80〜80:20の範囲であ
り、上記ホットメルト樹脂パウダーの平均粒径が500
μm以下である複合表皮材に存する。
【0017】本発明は、その目的に沿ったものであれ
ば、上記1〜5から選ばれた2つ以上を組み合わせた構
成も採用可能である。
【0018】
【発明の実施の態様】以下に、本発明について詳細に説
明する。本発明の複合表皮材1は、図1に示すように、
ポリエステル繊維からなる表皮材2と、ポリエステル繊
維からなる不織布4とがポリエステル系ホットメルト樹
脂パウダーからなる接着層(ポリエステル樹脂層3)に
よって接着されているものである。
【0019】表皮材2に用いられるポリエステル繊維と
しては、例えば、ポリエチレンテレフタレート系繊維、
ポリブチレンテレフタレート系繊維等が採用される。ま
た表皮材2の形態は織物、編物などの起毛したもの、起
毛していないものなどいずれの形態であってもよいが、
裁断時のホツレ防止や縫製時の縫い目開きなどを解消す
るために、裏面にポリエステル樹脂をコーティングした
ものが好ましい。また、裏打ち材としての不織布4は、
複合表皮材として必要な剛性を付与すると共に、不織布
を構成する繊維同志の結合を強固にし、かつ表皮材と強
力に接着し、また基材に対しても強力に接合させるため
に、融点の相異なる2種類のポリエステルを用いて得ら
れる繊維から形成されているのが好ましい。
【0020】この様な不織布の製造方法としては、高融
点のポリエステルから製造された繊維と低融点のポリエ
ステルから製造された繊維とから不織布を製造する方法
と、高融点のポリエステルと低融点のポリエステルの混
合物からポリエステル繊維を製造し、不織布とする製造
方法が挙げられる。しかし、融点の相異なる2種類のポ
リエステルのそれぞれの特性を発揮させ、かつ性状の安
定した繊維を得るためには、前者の製造方法、つまり、
高融点ポリエステル繊維と低融点ポリエステル繊維から
不織布を製造する方法を採用することが好ましい。
【0021】高融点ポリエステルとしては、テレフタル
酸化合物とエチレングリコールを主成分とする原料から
製造される融点225〜260℃のポリエチレンテレフ
タレート系ポリマーが使用される。低融点ポリエステル
としては、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸化合物
以外に、イソフタル酸化合物、アジピン酸化合物、セバ
シン酸化合物、ダイマー酸などの少量を用い、ジオール
成分としてエチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコールなどを用いて、それら各成分
を適宜選択し組合せて重縮合することにより得られる融
点が90℃以上225℃未満のポリマーが用いられる。
【0022】上記低融点ポリエステルは、本発明のポリ
エステル系ホットメルト樹脂パウダーによる表皮材との
接着性や、基材に対する接着性をより一層向上すること
ができるという点で、特に融点が100〜150℃の範
囲のものが好ましい。低融点ポリエステル繊維の混入量
は、10〜20重量%程度が好ましい。低融点ポリエス
テル繊維の割合が10重量%を下回ると繊維間の結合力
が弱くなり層内剥離を生じやすくなる。逆に20重量%
を上回ると複合表皮材としての作業性やカット性などは
良好であるが、クッション性を失い、堅い風合いになり
商品性を失ってしまう。不織布4を構成する繊維の径は
0.5〜22デシテックスのものが好ましい。
【0023】次に、ポリエステル樹脂層3について述べ
る。ポリエステル樹脂層(接着層)は、ポリエステル系
ホットメルト樹脂パウダーから形成される。本発明の上
記ポリエステルホットメルト樹脂パウダーは、融点90
〜130℃の低融点ホットメルトパウダーと融点140
〜160℃の高融点ホットメルトパウダーを組み合わせ
て用いることを特徴とする。
【0024】従来、ホットメルトタイプの接着樹脂の形
態としては、通気性等を考慮して織物、編物、不織布、
穴あきフィルムなどの形態のものが使用されているが、
これらは、ポリエステル樹脂層に通気性を確保するため
の空隙を存在せしめているものの、樹脂層自体は均質の
樹脂からなる連続した網目構造を形成している。これに
対し、本発明の接着層は、表皮材や不織布の接着面に対
して、低融点ホットメルトパウダーと高融点ホットメル
トパウダーとがそれぞれ独立して島状に点接着するよう
に層形成されている。
【0025】そのため通風性を確保することができるこ
とは勿論のこと、成形後の風合いが非常にソフトになる
ほか、後述するように、低融点ホットメルト樹脂パウダ
ーと高融点ホットメルト樹脂パウダーとがそれぞれの固
有の接着特性を発揮することができるから、表皮材と不
織布とを容易かつ確実に強力一体化することができ、ま
た、一体化した複合表皮材を基材表面に積層する際にも
基材表面の形状に追従して強力に接合して層間剥離する
ことがないばかりか、複合表皮材上に浮きや皺などの発
生がない。しかも、このようにして基材上に積層した複
合表皮材(内装材)は、ルーフライニングなどに適用
し、高温、低温、高湿や低湿度等の様々な環境下で使用
したときにも耐久性が極めて良好である。
【0026】上記ポリエステル系ホットメルト樹脂パウ
ダーの粒子径は、500μ以下のものが好適であり、特
に180〜350μの範囲のものが望ましい。500μ
以上のものでは、表皮材2の表面上に凹凸を生じて触感
が悪く、風合いが堅くなってしまう。また、粒子径が数
十μ以下のものでは必ずしも十分な接着力を与えること
ができない。また、パウダーを溶融させて均一な島状の
点接着を行うためには、ポリエステル系ホットメルト樹
脂パウダーはできるだけ均一な粒度のものを使用するこ
とが望ましい。
【0027】低融点ホットメルト樹脂パウダーと高融点
ホットメルト樹脂パウダーは、20:80〜80:20
の比率(重量基準)で用いられ、特に40:60〜6
0:40の範囲で用いることが望ましい。低融点ホット
メルト樹脂パウダーと高融点ホットメルト樹脂パウダー
の比率が20:80〜80:20の範囲外では、それぞ
れの固有の接着特性を必ずしも十分発揮することができ
ない。そのため、表皮材と不織布とを確実に接着させて
強力に一体化できない。また、一体化した複合表皮材を
基材表面に積層する際にも、基材表面の形状に追従して
強力に接合することができないために、複合表皮材上に
浮きや皺などが発生したり、ルーフライニングなどに適
用したときに耐久性が十分なものとならない。
【0028】低融点ホットメルト樹脂パウダーと高融点
ホットメルト樹脂パウダーからなるポリエステル樹脂層
3の付着量(塗付量)は、30〜70g/m2 の範囲に
あることが望ましい。特に50〜60g/m2 の範囲が
望ましい。30g/m2 未満であると複合表皮材に一体
化させるに十分な接着強度が得られない。70g/m2
以上になるとコスト増大になるばかりか、接着層が厚く
なり、複合表皮材に一体化させたときに風合いが粗忽な
ものになってしまう。
【0029】更にホットメルト樹脂パウダーの溶融粘度
は、2,000〜6,000PS(200℃)程度のも
のがよい。2,000PS以下であると溶融した際に不
織布内に埋もれやすくなり接着効果がでにくくなること
があり、また6,000PS以上になると溶融の際に洩
糸性を失うために剥離強度を低下させることになる。
【0030】以上述べたように、この様にして、融点の
相異なるホットメルト樹脂パウダーを併用することによ
り、表皮材と不織布とを容易かつ確実に接着させること
ができ、皺やあばたの発生しない耐久性のある複合表皮
材やルーフライニングなどの内装材を作製することがで
きる。
【0031】次に本発明の複合表皮材の製造方法につい
て説明する。前記不織布4は、ポリエステル繊維、好ま
しくは、高融点ポリエステル繊維と低融点ポリエステル
繊維を混綿し、カードなどで開繊しカーディングウェブ
化する。その後、ウェブやそれらのウェブを積層し、所
定形状のモールドに所定量のウェブを詰め込んで圧縮、
加熱成形して不織布を作製する。またパンチングプレー
トで構成される平板やキャタピラー式の上下パンチング
プレートによるコンベアーに、積層ウェブなどを挟み込
み、低融点ポリエステル繊維を用いている場合は、低融
点ポリエステル繊維の融点よりも低い温度等所定の温度
で加工、加熱処理を行い所定の形状を得ることができ
る。
【0032】ポリエステル樹脂層3(接着層)は、低融
点および高融点の各ポリエステル系ホットメルト樹脂パ
ウダーを前述したような所定の粒子径に粉砕・混合した
後、上記ウェブ上に島状に均一に散布する。散布の方法
については、公知の種々の方法を適用できるが、均一に
散布するためには、例えば、パウダー散布機であるシン
ターラミネートマシーン〔株式会社ハシマ製〕などを用
いるとよい。すなわち、このシンターマシーンを上記不
織布4を得る際に連続工程で作動させることにより工程
合理化を図り、生産性を向上させることができる。
【0033】不織布4とポリエステル樹脂層3の一体化
は、赤外線ヒーターなどを用いて低融点ポリエステル系
ホットメルト樹脂パウダーが半溶融状態となり、かつ高
融点ポリエステル系ホットメルト樹脂パウダーの表面が
軟化して不織布の表層に付着することができる程度の温
度(臨界温度)まで加熱することにより、ポリエステル
樹脂層3を不織布4上に仮接着させる。この加熱条件
は、用いる低融点ポリエステル系ホットメルト樹脂パウ
ダーの融点および高融点ポリエステル系ホットメルト樹
脂パウダーの融点により異なるから、あらかじめ実験的
にその最適温度(臨界温度)、加熱条件を決定しておく
とよい。
【0034】一般的には低融点ポリエステル系ホットメ
ルト樹脂パウダーの融点まで加熱した後、引き続き高融
点ポリエステル系ホットメルト樹脂パウダーの融点付近
の温度まで加熱し、高融点ポリエステル系ホットメルト
樹脂パウダーの表面が軟化し始めた時点で直ちに加熱を
停止するようにして行う。加熱が十分でなく、臨界温度
に達しないような場合には、ホットメルト樹脂パウダー
が巻取り時あるいは回転ロールとの接触時に、簡単に不
織布から脱落したり不織布内に埋もれてしまったりす
る。臨界温度を超えて高温になりすぎるとホットメルト
樹脂パウダー同志がくっつきあって、個々のパウダーか
らなる島状の接着点を形成することができない。
【0035】次に、ポリエステル樹脂層を積層した不織
布5(二次不織布)と表皮材2とを一体化させる方法
を、図面に従って詳細に説明する。図2に示すように、
表皮材2は供給部分(S1)から、ポリエステル樹脂層
が形成された不織布5は供給部分(S2)から導入さ
れ、圧着ロールAにより積層される。そして積層された
後、金属製のシリンダーロール(B)でホットメルト樹
脂パウダーを加熱溶融させ、圧接ロール(C)にて加圧
し一体化され巻き取られる(巻き取り部分)。
【0036】加圧一体化の際は、先ず低融点ホットメル
ト樹脂パウダーが主として溶融されて、低融点ホットメ
ルト樹脂パウダーの島状の溶融接着層を形成する(第1
段階)。次いで、徐々に昇温されて高融点ホットメルト
樹脂パウダーの融点まで加熱されることにより、高融点
ホットメルト樹脂パウダーの島状の半溶融接着層が形成
される(第2段階)。
【0037】このように、低融点ホットメルト樹脂パウ
ダーの島状接着層と高融点ホットメルト樹脂パウダーの
島状接着層とが時差をおいて段階的に接着される。その
ため両樹脂パウダーは、くっつくことがない。すなわ
ち、それぞれ独立した島状接着層が形成されるように加
圧加熱された後、直ちに冷却状態となり過加熱が避けら
れるようになることが肝要である。しかし、実際に加熱
するときは、熱の伝達ロスなどがあるため、シリンダー
ロールの表面温度は、160〜190℃(加熱時間、例
えば30〜60秒)となるように加熱されていることが
望ましい。
【0038】160℃以下であると長い時間接触タイミ
ングを取らないと接着しなかったり、タイミングをとっ
てもホットメルト樹脂パウダーが完全に溶融しない場合
も発生する。190℃以上になると高融点ホットメルト
樹脂パウダーも完全に溶融してしまい、溶融した低融点
ホットメルト樹脂パウダーの島状の溶融接着層と溶融し
た高融点ホットメルト樹脂パウダーとがくっついてしま
い、低融点ホットメルトパウダーと高融点ホットメルト
パウダーのそれぞれの固有の接着特性(すなわち、段階
的な接着)を発揮できなくなる。
【0039】さらにはポリエステルの表皮部までが高熱
により毛倒れを起こし、表面があたり形状になり商品価
値を失ってしまう虞がある。さて供給部分(S2)に導
入された表皮材2は、表面(パイル面)をシリンダーロ
ールの表面に直接触れるようにすることが好ましい。シ
リンダーロール6で表皮材側から加熱することにより、
不織布の厚さに関係なく表皮材2を通して素早くポリエ
ステル接着層3に熱を伝導させ、確実に接着させること
ができる。また供給部分(S2)から導入される接着層
が積層された不織布5は接着層3を表皮材側にする。
【0040】接着層を表皮材側にし、シリンダーロール
で表皮材側から加熱することにより、不織布4の内部に
埋もれている径の小さいホットメルト樹脂パウダーがあ
る場合には、その表面(表皮部の裏側との界面)に導き
出すことができ、接着効率を高めることができる。圧接
ロールCは、一対のラバーロールで構成し、その間を綿
などのフェルト状物質で巻き付けられた状態のものを使
用するのが望ましい。また、一方が金属ロールで他方が
ラバーロールからなる二つのロールが一対となるものを
使用しても良いし、単に一個のラバーロールを使用する
だけのものであってもよい。
【0041】また、圧着時のクリアランスは、使用され
る表皮材と不織布の厚さにより適宜決定されるが、二次
不織布5(ポリエステル樹脂層を積層した不織布)と表
皮材2の合計の厚みの60〜90%程度となるようにす
ることが望ましい。更に、圧着時における圧力は、使用
する材料厚さにもよるが3〜8kg/cm2 程度とすると
よい。
【0042】次に、ルーフライニングの製造方法につい
て述べる。ポリプロピレンなどから成るプラスチックシ
ートを、220〜230℃の炉の中で、40〜60秒間
処理することにより発泡させてルーフライニング基材シ
ートを作製する。次いで、直ちに発泡されたルーフライ
ニング基材シートと複合表皮材を積層し、加圧成形する
ことによりルーフライニングが製造される。複合表皮材
と基材シートは加圧下、220℃前後の加熱状態で積層
され、40〜60秒間程度処理され、次いで冷却しなが
ら複合表皮材と一体化する。成形直後のルーフライニン
グの温度は130℃〜150℃程度になっている。
【0043】この加圧・加熱−冷却処理の間に、複合表
皮材の不織布を構成する低融点ポリエステル繊維部分が
溶融し、この溶融した低融点ポリエステル繊維部分を介
して、基材シートと複合表皮材とが接着され、冷却され
る間に低融点ポリエステル繊維の融点以下になった時点
で接着固定(固化)されて一体化される。
【0044】一方、複合表皮材自体も、この加圧・加熱
−冷却処理過程の間に、最高加熱温度の200℃前後の
温度に達する時点において、ポリエステル樹脂層3の島
状接着点を形成している高融点および低融点の両ポリエ
ステルホットメルトパウダーが一旦は加熱溶融された状
態となり、次いで冷却され(ルーフライニングの成形直
後の温度)、高融点ホットメルトパウダーの融点以下の
温度になる。
【0045】この冷却過程で、先ず高融点ポリエステル
系ホットメルト樹脂パウダーの島状接着点部分がその融
点以下になった時点で、表皮材と不織布とは接着固定さ
れ(第1段階)、引き続き冷却される間に、低融点ポリ
エステル系ホットメルト樹脂パウダーの島状接着点部分
が接着固定される(第2段階)。この加圧・加熱−冷却
処理過程における時差を有する段階的な接着固定を経る
ことにより、接着点に無理な応力歪みを生ずることなく
接着固定を容易かつ確実に行うことができる。
【0046】このようにして作製されたルーフライニン
グ等の内装材(積層品)は、複合表皮材が基材表面の形
状に追従して無理なく強力に接合されていて、層間剥離
することがなく、複合表皮材上に浮きや皺などの発生も
ない。しかも、高温、低温、高湿や低湿度等の様々な環
境下で使用したときにも耐久性が極めて良好である。以
下実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。
【0047】
【実施例】・物理的特性試験 後述の複合表皮材を用いて以下の試験を行い、その結果
を表2に示す。 (1)常態剥離強度 表皮材から25×150mmの試験片を取り、短辺から
表皮/不織布界面を長辺に平行に約50mm剥がす。剥
がした表皮と不織布をインストロンタイプの引張り試験
機に取り付け、速度200mm/minで引き剥がす。
このときの剥離強度を求め、また剥離状態を観察する。
剥離強度の数値については、縦および横方向それぞれの
平均値のうち、低い方の数値をその表皮材の剥離強度と
する。
【0048】(2)熱間剥離強度 90℃の雰囲気下に10分間さらした後に(1)と同様
に測定を行った。 (3)表面の風合い 各複合表皮材を観察し、表皮の表面から不織布層を押さ
えて、柔らかい風合いの場合を○、ホットメルト樹脂粒
子のざらざら感が確認できる場合を×として、表2に記
載した。
【0049】(4)反発力 各複合表皮材に対してJIS L 1096 6.2
0.3.C法に従った測定を行った。この反発力は、複
合表皮材のコシの強さを表す指標であり、その値が大き
いほどコシが強い。
【0050】・成形性試験 各複合表皮材を、発泡させた厚さ2〜4mmのポリプロ
ピレンシートに溶融接着、プレス成形した後、これを所
定の形状にトリムカットして図3に示す複合表皮材積層
部品8を作製した。その際、プレス成形に先だってポリ
プロピレンシートを220〜230℃に加熱発泡し、溶
融炉から取り出した直後に、複合表皮材を重ねて50秒
間プレス成形を行った。
【0051】成形試験では以下の項目を評価し、その結
果を表3に記載した。なお、図3において符号9はマッ
プランプ用開口、10はルームランプ用開口である。ま
た、符号11はサンバイザー収納用の凹部であり、この
凹11に本発明が問題とする曲率の大きい部分12が存
在している。評価結果を表3に示す。
【0052】(1)表皮展開性 プレス成形によって成形した複合表皮材積層品8を観察
し、良好に成形できた場合を○、曲率の大きい部分12
に僅かなシワが生じた場合を△、顕著なシワが生じた場
合を×として表3に記載した。
【0053】(2)表面浮き性 プレス成形によって成形した複合表皮材積層品8を観察
し、曲率の大きい部分に表皮部と不織布層の界面剥離に
よる浮きが発生した場合を×、表面浮きが生じなかった
場合を○として表3に記載した。
【0054】(3)耐熱クリープ性 成形した複合表皮材積層部品8を次の環境下で4サイク
ル放置する。取り出した後、上記同様にネガR部に表皮
部と不織布層の界面剥離による浮きが発生した場合を
×、表面浮きが生じなかった場合を○として表3に記載
した。(1サイクル条件…90℃×4時間後、−40℃
×1.5時間放置し、更に70℃;95%RH×3時間
後、再び−40℃×1.5時間放置する。)
【0055】
【実施例1】繊維の径が2デシテックス(混率50
%)、3デシテックス(混率20%)、5デシテックス
(混率15%)のポリエチレンテレフタレート繊維(融
点260℃)85%と、共重合ポリエステル4デシテッ
クス繊維(融点110℃)15%を混綿し、カードで開
繊して得たカーディングウェーブを積層、圧縮し目付1
80g/m2 の不織布を作製した。この不織布に、平均
粒径が340μmの、融点110℃、溶融粘度2,00
0ps(at200℃)のホットメルト樹脂パウダー〔東
京インキ(株)製 G−190L〕と、融点143℃、
溶融粘度4,000ps(at200℃)のホッメルト樹
脂パウダー〔東洋紡績株式会社製 GM−400〕を撹
拌機にて十分に撹拌した後、シンターマシーンにて、そ
れぞれ、21g/m2 と14g/m2 の割合で不織布上
に散布した。その後赤外線ヒーターを用い130℃の温
度にて、ポリエステル系ホットメルト樹脂パウダーを不
織布上層に積層し仮接着させて二次不織布を得た。この
不織布を、重量140g /m2のトリコット表皮と積層
して、180℃の表面温度をもつシリンダーロールにて
加熱溶融させ、冷ロールを用いて5kg/cm2で加圧
した後、空冷し、複合表皮材を得た。
【0056】
【実施例2】実施例1で用いた不織布に、この不織布
に、平均粒径が340μmの、融点110℃、溶融粘度
2,000PS(at200℃)のホットメルト樹脂パウ
ダー〔東京インキ株式会社製 G−190L〕と、融点
143℃、溶融粘度4,000PS(at200℃)のホ
ッメルト樹脂パウダー〔東洋紡績株式会社製 GM−4
00〕を撹拌機にて十分に撹拌した後、シンターマシー
ンにて、それぞれ、44g/m2と11g/m2の割合で
不織布上に散布した。その後赤外線ヒーターを用い13
0℃の温度にて、ポリエステル系ホットメルト樹脂パウ
ダーを不織布上層に積層し仮接着させた二次不織布を得
た。この不織布を、重量140g/m2のトリコット表
皮と積層して、180℃の表面温度をもつシリンダーロ
ールにて加熱溶融させ、冷ロールを用いて5kg/cm
2で加圧した後、空冷し、複合表皮材を得た。
【0057】
【比較例1】実施例1で用いた不織布に、平均粒径が3
40μmで融点110℃、溶融粘度2,000ps(at
200℃)のポリエステル系ホットメルト樹脂パウダー
〔東京インキ株式会社製 G−190L〕を35g/m
2の割合で、シンターマシーンにて不織布上に散布し
た。その後赤外線ヒーターを用い130℃の温度にて、
ポリエステル系ホットメルト樹脂パウダーを不織布上層
に積層し仮接着させて二次不織布を得た。この不織布
を、重量140g/m2のトリコット表皮と積層して、
180℃の表面温度をもつシリンダーロールにて加熱溶
融させ、冷ロールを用いて5kg/cm2で加圧した
後、空冷し、複合表皮材を得た。
【0058】
【比較例2】実施例1で用いた不織布に、この不織布
に、平均粒径が340μmの、融点110℃、溶融粘度
2,000ps(at200℃)のホットメルト樹脂パウ
ダー(東京インキ(株)製 G−190L)と、融点1
43℃、溶融粘度4,000ps(at200℃)のホッ
メルト樹脂パウダー(東洋紡績株式会社製 GM−40
0)を撹拌機にて十分に撹拌した後、シンターマシーン
にて、それぞれ、38g/m2と37g/m2の割合で不
織布上に散布した。その後赤外線ヒーターを用い130
℃の温度にて、ポリエステル系ホットメルト樹脂パウダ
ーを不織布上層に積層し仮接着させて二次不織布を得
た。この不織布を、重量140/m2のトリコット表皮
と積層して、180℃の表面温度をもつシリンダーロー
ルにて加熱溶融させ、冷ロールを用いて5kg/cm2
で加圧した後、空冷し、複合表皮材を得た。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】表2から理解できるように、ホットメルト
樹脂パウダーの付着量が増加するに従い、常態剥離強
度、反発力の値が増加している。但し、高融点ホットメ
ルト樹脂パウダーと低融点ホットメルト樹脂パウダーが
併用されていないものは、熱間での剥離強度が極端に低
下してしまうことがわかる。また高融点ホットメルト樹
脂パウダーと低融点ホットメルト樹脂パウダーが併用さ
れていてもある量以上付与すると、表面品位への影響が
発現してくることが確認できる。本発明の融点が相異な
る2種類のポリエステル系ホットメルト樹脂パウダー併
用の必要性は、以下の成形試験によりさらに明らかにな
る。
【0062】
【表3】
【0063】表3からわかるように、低融点ホットメル
ト樹脂パウダーと高融点ホットメルト樹脂パウダーを併
用しているものでは、表面浮き性、耐熱クリープ性の試
験で良好な結果が得られた。これに対して、低融点ホッ
トメルト樹脂パウダーのみで接着されているものでは、
ネガR部の表面浮きがみられ、耐熱クリープ性も悪くな
る結果となった。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の複合表皮
材においては、複合表皮材を構成する表皮部、接着層お
よび不織布すべてがポリエステル系素材からなる複合表
皮材であって、リサイクルが容易なことは勿論であり、
表皮材と不織布を接着する際に、また複合表皮材をプラ
スチック基材等に積層する際にも、接着加工が容易かつ
確実に行うことができる。その積層品は、表皮材のパイ
ル倒れや接着不良による表皮材表面の皺やあばたの発生
がなく、ルーフライニング等の内装材として高温、低
温、高湿や低湿度等の様々な環境下で使用したときにも
耐久性が優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の複合表皮材を示す構造断面図
である。
【図2】図2は、本発明の複合表皮材の製造方法を示す
図である。
【図3】図3は、複合表皮材積層部品を示す図である。
【符号の説明】
1…複合表皮材 2…表皮材 3…ポリエステル樹脂層(接着剤層) 4…不織布 5…ポリエステル樹脂層が形成された不織布 A…圧着ロール B…シリンダーロール C…圧接ロール S1…供給部分 S2…供給部分 S3…巻き取り部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK41A AK41B AK41C AK41G AK42 AK42J AL05C BA02 BA03 BA10A BA10B BA16 CB03 DE01C DG01A DG15B EC03 EH76 GB33 JA04C JA06C JK06 JL00 JL01 JL02 JL11C YY00C

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル繊維からなる表皮材とポリ
    エステル繊維からなる不織布とを、ポリエステル樹脂層
    により接着してなる複合表皮材において、上記ポリエス
    テル樹脂層が、低融点ポリエステル樹脂粉末と高融点ポ
    リエステル樹脂粉末との混合物からなるポリエステル系
    ホットメルト樹脂パウダーにより形成されていることを
    特徴とする複合表皮材。
  2. 【請求項2】 ポリエステル繊維からなる表皮材とポリ
    エステル繊維からなる不織布とを、ポリエステル樹脂層
    により接着してなる複合表皮材において、上記ポリエス
    テル樹脂層が、融点が90℃以上130℃以下の低融点
    ポリエステル樹脂粉末と融点が140℃以上160℃以
    下の高融点ポリエステル樹脂粉末との混合物からなるポ
    リエステル系ホットメルト樹脂パウダーにより形成さ
    れ、かつ上記ホットメルト樹脂パウダーの総量が30〜
    70g/m2 であることを特徴とする複合表皮材。
  3. 【請求項3】 低融点ポリエステル樹脂粉末と高融点ポ
    リエステル樹脂粉末の混合比率(重量基準)が20:8
    0〜80:20の範囲であることを特徴とする請求項2
    記載の複合表皮材。
  4. 【請求項4】 ホットメルト樹脂パウダーの平均粒径が
    500μm以下であることを特徴とする請求項2記載の
    複合表皮材。
  5. 【請求項5】 ホットメルト樹脂パウダーの溶融粘度
    が、2,000〜6,000PS(200℃)であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の複合表皮材。
  6. 【請求項6】 ポリエステル繊維からなる表皮材とポリ
    エステル繊維からなる不織布とを、ポリエステル樹脂層
    により接着してなる複合表皮材において、上記ポリエス
    テル樹脂層が、融点が90℃以上130℃以下の低融点
    ポリエステル樹脂粉末と融点が140℃以上160℃以
    下の高融点ポリエステル樹脂粉末との混合物からなるポ
    リエステル系ホットメルト樹脂パウダーにより形成さ
    れ、かつ上記ホットメルト樹脂パウダーの総量が30〜
    70g/m2 であり、上記低融点ポリエステル樹脂粉末
    と高融点ポリエステル樹脂粉末の混合比率(重量基準)
    が20:80〜80:20の範囲であり、上記ホットメ
    ルト樹脂パウダーの平均粒径が500μm以下であるこ
    とを特徴とする複合表皮材。
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JP2006014994A (ja) * 2004-07-02 2006-01-19 Tajima Inc 空調用通風性カーペットタイルおよびその製造方法
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KR20180009918A (ko) * 2016-07-20 2018-01-30 박성탁 차량용 언더플로워 및 그의 제조방법
JP2021514315A (ja) * 2018-12-18 2021-06-10 ヒューヴィス コーポレーションHuvis Corporation 低融点ポリエステル樹脂を含むポリエステル複合体およびその製造方法

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