JP2001121134A - 砒素とアンミン錯体を含有する汚染物用不溶化処理剤およびそれを用いた汚染物の不溶化処理方法 - Google Patents

砒素とアンミン錯体を含有する汚染物用不溶化処理剤およびそれを用いた汚染物の不溶化処理方法

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JP2001121134A JP30675299A JP30675299A JP2001121134A JP 2001121134 A JP2001121134 A JP 2001121134A JP 30675299 A JP30675299 A JP 30675299A JP 30675299 A JP30675299 A JP 30675299A JP 2001121134 A JP2001121134 A JP 2001121134A
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貴文 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 砒素をはじめとする有害な重金属類とアンミ
ン錯体を含む複合汚染物に対し、作業環境の悪化となる
アンモニアガスを発生させず、一般に可溶性を有する重
金属アンミン錯体を効率良く不溶化し、法的規制値をク
リアできる無害化処理剤を提供する。 【解決手段】 リン酸ナトリウムおよび/またはリン酸
カリウムと鉄化合物を含むことを特徴とする砒素とアン
ミン錯体を含有する汚染物用不溶化処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は砒素とアンミン錯体
を含む汚染土壌あるいは産業廃棄物等の汚染物を化学的
に不溶、固定化する汚染物不溶化処理剤およびこの処理
剤を使用する砒素とアンミン錯体を含有する汚染物の不
溶化処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】重金属類を含む汚染土壌用あるいは産業
廃棄物等の汚染物用の不溶化処理剤および不溶化処理方
法においては、これまでにいくつかの技術報告がなされ
ているが、同時にアンミン錯体を含むものに関しては有
効な手段は知られていない。
【0003】例えば、重金属類の不溶化処理として消石
灰等のアルカリを混合し水酸化物とする方法が一般的に
知られている。しかしながらアルカリを用いる方法は、
汚染土壌中にアンミン錯体が含くまれている場合、重金
属アンミン錯体を形成し、溶解度を上げ不溶化が困難と
なるばかりでなく、処理時のpHを8以上にするとアン
モニアガスを発生し処理環境が著しく悪化するため実工
事規模では処理できない。
【0004】また、鉄やアルミニウム系の共沈作用を有
する凝集剤を添加して砒素を含む重金属類の不溶化する
pH領域を広げる処理方法も知られている。この方法で
あればpHを8以下に保持しアンモニアガスの発生を抑
えながら不溶化できる重金属類もあるが、多くの重金属
類はアンミン錯体が共存すると共沈の効果は著しく低下
し、法的規制値をクリアすることが困難となる。
【0005】有機系の不溶化剤としては高分子金属捕集
剤、例えばキレ−ト剤を用いる処理法も知られている。
キレート剤を用いる方法は、Cd,Pb等については不
溶化の効果はあるが、アルカリ側で有効に作用する場合
が多く、アンモニアガスが発生して処理環境を悪化させ
実工事規模では不適当である。
【0006】以上のように、処理対象物にアンミン錯体
を含むと処理作業中にアンモニアガスを発生することが
多いために、まずアンミン錯体を除去すればよいことに
なる。アンミン錯体を除去する方法としては、アンモニ
ア、アンモニウムイオンを第1段階として触媒酸化分解
あるいは吸着・イオン交換により系内から取り除いた
後、第2段階において重金属をアルカリ添加等で不溶化
する方法、または第1段階と第2段階を同時に行なう処
理方法がよいことが分かった。
【0007】アンミン錯体の触媒酸化分解法の1例とし
てはPt−TiO2触媒を用い160℃、4.9×105
Pa(5kg/cm2)の高温、高圧下で反応させアン
モニウムイオンを窒素、水蒸気に変化させる無害化処理
法がある。この方法は有効な方法であるが、実工事法と
して採用するには、高温高圧設備が必要となり、コスト
高の問題が生じる。
【0008】アンミン錯体の吸着、イオン交換処理法と
してはゼオライト、粘土結晶構造体等を用いる事が知ら
れている。ゼオライトとしてはZSM5等のCuイオン
交換A型、クリノプチロライト等の天然ゼオライト、粘
土としてはモンモリロナイト、黒ぼく土等がある。この
処理条件の中で吸着性の高いpHは5〜8の領域にあ
り、そのため中和処理が必要となる場合がある。その際
に、安価な中和処理剤である水酸化カルシウムを用いる
ことが多いが、中和剤のカルシウムイオンは吸着、イオ
ン交換されたアンモニウムイオンと選択的にイオン交換
されゼオライト、粘土結晶体等の吸着点を占有する結
果、アンミン錯体の除去能力の低下を引き起こすことが
考えられる。
【0009】排水中の砒素の単独処理法としてアルミ
ナ、活性炭、水酸化ランタン等希土類元素化合物を用い
て吸着除去する事例がある。しかし、吸着除去能力の低
下、ランタン等の有害元素を添加することによる新たな
汚染発生の為に不適当である。
【0010】以上述べたように重金属類またはアンミン
錯体を含有する汚染土壌や産業廃棄物に対して、各々単
独処理法についての技術は一部散見されるものの、砒素
とアンミン錯体が共存する複合汚染産廃物に対する従来
技術は全くなく、新しい技術開発が望まれていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本願発明が解決しよう
とする課題は、砒素をはじめとする有害な重金属類とア
ンミン錯体を含む複合汚染物に対し、作業環境の悪化と
なるアンモニアガスを発生させず、一般に可溶性を有す
る重金属アンミン錯体を効率良く不溶化し、法的規制値
をクリアできる無害化処理剤および処理方法を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願発明の特徴として
は、砒素とアンミン錯体を含む汚染土壌に適正量のリン
酸塩と鉄塩またはリン酸塩と鉄塩と重金属固定剤からな
る処理剤を添加することにより、可溶性重金属アンミン
錯体から砒素をはじめとする目的の重金属類を難溶性り
ん酸塩として生成することを見出した。特にリン酸塩と
しては重金属との反応性を良くするため可溶性のリン酸
ナトリウム、リン酸カリウムを用い、さらに砒素と安定
な化合物を形成する鉄塩を添加混合することにより有害
なアンモニアガスを発生すること無く、重金属類の溶出
を完全防止できる実工法規模の処理が可能であることを
見出して本願発明を完成した。
【0013】すなわち、本発明はリン酸ナトリウムおよ
び/またはリン酸カリウムと鉄化合物を含むことを特徴
とする砒素とアンミン錯体を含有する汚染物用不溶化処
理剤に関するものである。
【0014】また、本発明はリン酸ナトリウムおよび/
またはリン酸カリウム、鉄化合物および重金属固定剤を
含むことを特徴とする砒素とアンミン錯体を含有する汚
染物用不溶化処理剤に関するものである。
【0015】さらに、本発明は上記不溶化処理剤を用い
ることを特徴とする砒素とアンミン錯体を含有する汚染
物の不溶化処理方法に関するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本願発明を詳細に説明す
る。
【0017】本発明の処理対象となる汚染物とは、砒素
とアンミン錯体を含む汚染土壌または産業廃棄物等であ
る。本発明におけるアンミン錯体とは、中心金属にアン
モニア分子が配位した錯塩で、例えば[Fe(NH3)6]2+、[A
l(NH3)6]3+、[Cu(NH3)4]2+、[Zn(NH3)4]2+、[Mn(NH3)4]
2+等が挙げられる。
【0018】本発明の汚染物処理剤において、リン酸塩
と鉄化合物を必須成分とするものであるが、このうちリ
ン酸塩とは、構造中に陰イオン単位としてリン酸イオン
PO4 3 -を含む化合物で、例えばアルカリ金属塩の場合、M
3PO4、一水素塩のM2HPO4、二水素塩のMH2PO4(Mはアル
カリ金属陽イオン)が挙げられる。
【0019】リン酸塩の塩としてはナトリウム塩、カリ
ウム塩が最適である。カルシウム塩、マグネシウム塩は
溶解度が小さいものがあるため反応性が悪く、短時間に
連続運転処理できなくなる。
【0020】リン酸塩の添加量は環境庁告示第10号で
定められた溶出試験により求められた各重金属類の溶出
量に対し、難溶性リン酸錯体を生成するために必要な量
に相当する1倍当量以上が望ましい。リン酸塩は一般的
に脱水縮合反応によりピロリン酸塩になると言われてお
り、例えばリン酸ナトリウムは20℃でピロリン酸2水
素2ナトリウムを生成する(2NaH2PO4→Na22
27+H2O)。その際、目的の重金属カチオンと反
応し難溶性沈殿生成物(MX(NH4Y(P2 7Z)を
得る事ができると考えられる。
【0021】リン酸塩と併用する鉄化合物は砒素と反応
して難溶性錯体を形成するものであれば特に限定されな
いが、例えば金属鉄粉、鉄塩等を挙げることができる。
特に鉄塩は、水に溶解しやすく短時間での均一分散と反
応を可能にする点で好ましい。鉄塩は、2価,3価に限
定されるものではなく、塩化鉄、硫酸鉄等を用いること
ができる。これらの鉄塩は特に砒素と反応し難溶性錯体
を形成する。実際には溶解度のある2価鉄塩を添加し混
合しても、反応時や養生中に空気酸化し3価の鉄塩とし
て反応すると考えられる。
【0022】鉄化合物の添加量は、化合物中鉄の砒素に
対するモル比で10倍量以上とし、好ましくは該汚染物に
対する重量比で1〜5重量%範囲とする。
【0023】なお、本発明の汚染物処理剤および汚染物
処理方法においては、重金属固定剤を併用することが好
ましい。重金属固定剤としては、市販キレ−ト剤、チオ
尿素、ポリアクリル酸ナトリウム等、ポリ塩化アルミニ
ウム、珪酸ナトリウム等が用いられる。これら重金属固
定剤を併用することでPb,Cd等の重金属を不溶化す
るpHを広げることができ、酸性雨や経時変化による重
金属の溶出に対する安定性の向上、リン酸塩添加量の少
量化ができる。なお、重金属固定剤の添加量は重金属の
汚染度合い、リン酸塩、鉄塩との混合比により調整する
必要がある。
【0024】本願発明の汚染物処理方法において、砒素
とアンミン錯体を含む汚染物を必要に応じて分級処理す
ることが好ましい。例えば、土壌に含まれるこれらの有
害物質が含浸している場合、分級後、必要な粒度以下に
粉砕した後無害化処理した方が効率的である。
【0025】本発明の汚染物処理方法において、上記の
汚染物処理剤を添加してもよいが、汚染物にリン酸塩と
必要に応じて重金属固定剤を添加処理した後、鉄化合物
を添加処理してもよい。
【0026】本発明の汚染物処理剤は、粉末で用いても
よく、あるいは水溶液として用いてもよい。
【0027】汚染物が汚染土壌の場合、その汚染濃度、
深さ方向の分布により異なるが、本発明の汚染物処理剤
の混合方法として、一般的には汚染土壌を掘り起こしニ
ーダーのような粉砕と混合作用を組み合わせた連続式処
理方式を採用できる。望ましくは処理剤を粉末として混
合する場合は水の添加を併用する、または処理剤の水溶
液を用いることにより短時間に、かつ確実に処理が終了
する。
【0028】高濃度汚染の場合はバッチ処理方式を採用
することもできる。この場合、該汚染土壌中の砒素をは
じめとする重金属類やアンミン錯体の反応性を良くする
ために処理剤を添加する前、あるいは添加と同時に必要
量の水を添加する。ただし、可溶性のリン酸塩、鉄塩等
を用いることから混合条件は数分程度、200rpm程
度で完全に反応を終了することができる。
【0029】また、汚染した重金属類がボ−リング調査
結果より土壌表面にのみある場合、処理剤水溶液等を地
表に散布し、トラクターやスタビライザー等で攪拌混合
すれば不溶化のための特別な固定設備が不要となり、改
良後の土壌をトラックに積み込み運搬して遮水または遮
断構造の処分場等に埋立処分することが可能となる。
【0030】さらに、本発明方法において、砒素以外の
重金属が共存しても有効に不溶化処理することができ
る。同時に不溶化処理が可能な重金属としては、例え
ば、クロム、マンガン、鉄、亜鉛、カドミウム、水銀、
鉛等を挙げることができる。
【0031】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれにより制限を受けるものでは
ない。
【0032】実施例1〜6 砒素をはじめとする重金属類とアンミン錯体を形成する
アンモニア源として硫安を含有する汚染土壌の不溶化処
理試験について説明する。
【0033】汚染土壌の汚染状況を調べるために無処理
の汚染土壌について環境庁告示第10号で定められた溶
出試験法を用いて各重金属の溶出量を求めた。溶出試験
方法は湿体土壌を100g秤量し、1リットルの蒸留水
を加えて6時間浸とう器にかけた。30分間静置後、3
000rpmで20分間遠心分離器にかけ、更に1μm
のメンブランフィルタ−でろ過した。得られたろ液をI
CP発光分析法で各重金属濃度を測定した。なお、T−
Hgは還元気化原子吸光法、Cr6+はジフェニルカルバ
ジド吸光光度法、NH4 +はインドフェノ−ル青吸光光度
法により測定した。結果を表2の比較例1に示す。pH
3.0、アンモニウムイオンの他に砒素、マンガン、カ
ドミウム、鉛、クロム、亜鉛、水銀が含まれている汚染
土壌であった。
【0034】実施例1〜4はリン酸塩と重金属固定剤を
添加、混合し、養生後、鉄塩を添加、混合処理した例で
ある。スラリ−土壌のpHは10%消石灰液でpH6〜
7に調整した。処理条件を詳細に説明する。
【0035】該汚染土壌15kgを50リットルの混合
器に入れ、混合羽根3枚を有するポットミキサ−で15
0rpm回転で混合した。その際、汚染土壌に対し水を
32重量%添加、10分間混合し、その後リン酸2ナト
リウム(Na2HPO4)粉末またはリン酸2カリウム
(K2HPO4)粉末を14重量%添加、10分間混合し
た。実施例4においてはリン酸塩と同時に重金属固定剤
としてチオ尿素、1.0%を添加した。
【0036】次に塩化鉄(III)[FeCl3]粉末また
は硫酸鉄(II)[FeSO4]粉末を2.9重量%添加、
10分間混合後、消石灰10%スラリ−溶液でスラリ−
土壌のpHを6〜7に調整した。処理時のスラリ−pH
が8を超えることがないためアンモニアガスの発生が無
いことを確認した。
【0037】処理直後と密閉して3日間室温放置した処
理土壌を産廃法溶出試験に基づいて評価し、何れかの最
高値を重金属溶出量として表1に示している。その結
果、産廃法で得られたろ過液のpHは6.3〜6.9を
示し、砒素をはじめ各汚染重金属溶出量は法的規制値以
下であった。
【0038】実施例5〜6はリン酸塩と鉄塩と重金属固
定剤としてチオ尿素を同時に添加、混合処理した例であ
る。混合条件およびスラリ−土壌のpH調製は実施例1
〜4と同じである。結果を表1に示しているが、産廃法
で得られたろ過液のpHは6.4〜6.5であり、砒素
をはじめ各汚染重金属溶出量は法的規制値以下であっ
た。また、アンモニアガスの発生が無いことを確認し
た。
【0039】比較例1 無処理土壌であり、該土壌の産廃法の結果を表2に示
す。アンモニウムとして1300mg/リットル溶出
し、MnをはじめCd,As,Pb,Cr,Zn,Hg
の重金属が溶出した。
【0040】比較例2 不溶化剤として水酸化カルシウムの10%スラリ−を用
いてスラリ−pHを7.3に調整し重金属類を不溶化し
た。水酸化カルシウムは溶解度が極めて小さいため、産
廃法で得られたろ液のpHは8.5を示し、アンモニア
ガスが発生した。またCrは高アルカリにより再酸化し
てクロム6価として溶出していた。
【0041】比較例3〜4 リン酸塩としてリン酸水素マグネシウム、リン酸アルミ
ニウムを1倍当量添加(対土壌21.5重量%、10.
8重量%)、10分間混合後、さらに塩化鉄(III)を添
加(対土壌2.9重量%)、10分間混合した。産廃法
により得られたろ液pHは8を超えることはないが、特
にMn,Cd,Pbの溶出量は法的規制値以下にならな
かった。これらのリン酸塩では重金属との反応性や不溶
化に限界があるものと思われる。
【0042】比較例5 アンミン錯体、ここではアンモニア源としての硫安が存
在しない該汚染土壌を調製し、実施例4と同様の処理剤
(リン酸2ナトリウム、チオ尿素、塩化鉄(III))、同
様の添加量で処理した。アンモニアガスは発生しない
が、重金属の溶出量は一部、法的規制値以下にはなら
ず、硫酸アンモニウム等のアンミン錯体を含まない系で
はリン酸塩の効果が顕著ではなくMn、Asの不溶化に
問題が有るものと思われる。従って、アンミン錯体と砒
素を含有する特殊な重金属汚染土壌に対して本願発明処
理剤およびその処理方法は極めて有効に作用するものと
思われる。
【0043】比較例6 リン酸塩としてリン酸2ナトリウム14重量%、重金属
固定剤としてチオ尿素1重量%添加した処理例である。
必須処理剤である鉄塩を添加していないために特にAs
については効果が認められなかった。
【0044】比較例7 リン酸塩としてリン酸2ナトリウムを実施例1〜6の2
倍である28重量%、添加処理した。リン酸塩を多量に
添加しても必須処理剤である鉄塩を添加していないため
に特にAs、Mnについては効果が認められなかった。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本願発明は砒素とアンミン錯体を含む汚
染土壌あるいは産業廃棄物を不溶化処理する方法とその
処理剤に関するものであり、可溶性のリン酸ナトリウム
および/またはリン酸カリウムと鉄化合物、またはリン
酸ナトリウムおよび/またはリン酸カリウムと鉄化合物
と必要に応じて重金属固定剤とからなる処理剤を添加、
混合することにより、処理時のアンモニアガス濃度が日
本産業衛生学会の勧告値濃度25ppmに至らず、かつ
法的に定められている溶出試験で砒素をはじめとする各
重金属溶出量が環境基準等の規制値以下になる。本発明
方法は、実工事規模において乾式、湿式で簡便的にでき
る処理技術である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン酸ナトリウムおよび/またはリン酸
    カリウムと鉄化合物を含むことを特徴とする砒素とアン
    ミン錯体を含有する汚染物用不溶化処理剤。
  2. 【請求項2】 リン酸ナトリウムおよび/またはリン酸
    カリウム、鉄化合物および重金属固定剤を含むことを特
    徴とする砒素とアンミン錯体を含有する汚染物用不溶化
    処理剤。
  3. 【請求項3】 鉄化合物が鉄(II)塩および/または鉄
    (III)塩であることを特徴とする請求項1または2に記
    載の砒素とアンミン錯体を含有する汚染物用不溶化処理
    剤。
  4. 【請求項4】 砒素とアンミン錯体を含有する汚染物に
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の汚染物
    用不溶化処理剤を添加し、処理することを特徴とする砒
    素とアンミン錯体を含有する汚染物の不溶化処理方法。
  5. 【請求項5】 砒素とアンミン錯体を含む汚染物にリン
    酸ナトリウムおよび/またはリン酸カリウムを添加処理
    した後、鉄化合物を添加処理することを特徴とする砒素
    とアンミン錯体を含有する汚染物の不溶化処理方法。
  6. 【請求項6】 砒素とアンミン錯体を含む汚染物にリン
    酸ナトリウムおよび/またはリン酸カリウムと重金属固
    定剤を添加処理した後、鉄化合物を添加処理することを
    特徴とする砒素とアンミン錯体を含有する汚染物の不溶
    化処理方法。
  7. 【請求項7】 鉄化合物が鉄(II)塩および/または鉄
    (III)塩であることを特徴とする請求項5または6に記
    載の砒素とアンミン錯体を含有する汚染物の不溶化処理
    方法。
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