JP2001120527A - X線診断装置 - Google Patents

X線診断装置

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JP2001120527A
JP2001120527A JP30643099A JP30643099A JP2001120527A JP 2001120527 A JP2001120527 A JP 2001120527A JP 30643099 A JP30643099 A JP 30643099A JP 30643099 A JP30643099 A JP 30643099A JP 2001120527 A JP2001120527 A JP 2001120527A
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Hidekazu Makino
英一 牧野
Yoshikazu Iketa
嘉一 井桁
Tsutomu Suzuki
力 鈴木
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
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Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 X線管装置とX線受像装置から成る撮像系を
支持する支持装置及び患者テーブルを該患者の透視、撮
影部位に素早く位置決めして、検査や治療を効率良く行
うに好適なX線診断装置を提供する。 【解決手段】 X線診断装置を制御するシステムは、全
体を統括制御する上位コントローラと各機器個別を制御
する下位コントローラとで構成する。応答の遅い機器に
対する操作指令は、例えば循環器X線検査装置のCアー
ムの回転移動機構には、操作器からの操作指令をCアー
ムの回転移動を制御する下位コントローラに直接入力し
て操作する。そして、Cアームが他のCアームや患者テ
ーブルに接触しないようにするために、上位コントロー
ラに接触回避処理手段を設け、これにより接触するか否
かを判断し、接触しない場合は操作器からの操作指令で
操作し、接触する可能性がある場合は上位のコントロー
ラから操作指令を接触しない操作指令に変更してこれを
下位のコントローラに入力して操作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操作器からの操作
指令で各機器を操作するX線診断装置に係り、特にX線
管装置とX線受像装置を支持する支持器や患者テーブル
等の各機器を前記操作器からの操作指令に即座に応答さ
せて各機器を操作するに好適なX線診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年,インターベンショナルラジオロジ
ー(以下,IVRという。)というカテーテルを利用し
た治療法が盛んに行われるようになってきた。これは、
例えば、冠状動脈の中に梗塞があり,これを治療する場
合に,大腿動脈等からカテーテルを挿入し,そのカテー
テルをX線透視下において目的とする血管まで進め,目
的の部位においてバルーンカテーテルやアテレクトミー
カテーテルなどを使用して狭窄部の開大を行うというも
のである。
【0003】このIVRの手技では、X線透視下で目的
とする血管を見つけ,カテーテルを素早くその目的とす
る血管に挿入する必要があるので,前記X線透視下にお
いて撮像系や,患者テーブル等を最適な位置に位置決め
する必要がある。
【0004】このような操作は、従来の造影検査でもあ
ったが,IVRの手技により一層必要となった。すなわ
ち、診断時に得たX線透視画像から目指す治療部位を確
定しておき,IVRにより治療を行うときには血管内で
カテーテルを移動し,前記目標の治療部位にカテーテル
を到達させるためのガイドとしてX線透視が一層重要と
なる。そこで,関心領域近くにカテーテルを近づけ,見
たい部位にシネカメラの視野中心を持ってきたり,少し
ずらしたりと細かな位置決め操作が行われる。
【0005】このように、IVRや造影検査は、例えば
頭部に疾患部がある場合、大腿動脈からカテーテルを挿
入し,それをX線透視により前記カテーテルの進み具合
をX線画像を観察するためのモニターで確認しながら進
めていく。特に、頭や心臓,腹部においてはカテーテル
を進める血管を選択的に進めていくために,一方向によ
る透視だけでは複雑な血管走行の様子がわかりずらい。
そこで,透視方向を変え,いろいろな方向から見て血管
の走行を確認し、治療を進める。一方、患者を載置する
テーブルも,患者の体軸方向を初めとして、いろいろな
方向に移動可能なフローティング動作が可能であり,ま
た高さ方向も変えることができる。図6は上記のIVR
や造影検査に用いる透視、撮影が可能な循環器X線検査
装置である。この装置は、X線管装置22と、このX線
管装置22に対抗配置されたイメージインテンスファイ
ア(以下、I.I.と呼ぶ)とテレビカメラから成るX
線受像装置23をC字状アーム(以下、Cアームと呼
び、このCアームはCアーム支持器27で支持されてい
る)24で支持して撮像系を構成し、前記X線管装置2
2とX線受像装置23との間に患者26を載置したテー
ブル25を配置する。
【0006】前記Cアーム24は、図7に示すようにβ
軸回転、α軸回転及びθ軸回転といろいろな方向に回転
できるように構成されており、一方、テーブル25は患
者26の体軸方向(これを前後方向と呼ぶ)と、この方
向と直角の方向(これを左右方向と呼ぶ)に移動及び高
さ方向も可変できるように構成されている。
【0007】上記のCアーム24のβ軸、α軸、θ軸の
各回転及びテーブル25の前後、左右移動によって患者
26の透視、撮影部位の位置決めを操作者1が操作器2
から操作指令を出力し、この操作指令を後述の制御装置
に入力して行う。図8は操作者1が上記Cアームの各回
転機構に操作指令を入力するための操作器2で、ジョイ
スティックレバー31による操作器の例である。この操
作器のジョイステックレバー31から操作指令を入力す
る時は、該ジョイステックレバー31に設けてある操作
ボタン32を押したままの状態で前記ジョイステックレ
バー31を傾倒する(操作ボタン32を元の位置に戻す
とジョイステックレバー31の傾倒方向及び傾倒量に拘
わらず、前記ジョイステックレバー31からの操作指令
は無効となる)。
【0008】ジョイスティックレバー31は操作する方
向に応じて、Cアームの回転移動する方向が決められて
おり、例えば、ジョイスティックレバー31を前後方向
に倒すと、Cアームはα軸で回転し、左右方向に倒すと
Cアームはβ軸で回転する。また、ジョイステックレバ
ー31を傾ける角度はCアームの回転速度に対応し、該
ジョイステックレバー31の傾きの量に応じてCアーム
の回転速度が決まる。例えば、ジョイステックレバー3
1の傾きが10度に対して回転速度を10[rad/s]とす
ると、前記レバー31を40度傾けた場合、回転速度は
40[rad/s]となる。したがって、Cアームをβ軸の回
転方向に40[rad/s]で回転させたい場合には、ジョイ
ステックレバー31を右方向に倒し、かつ、40度傾け
ればよい。このように、Cアームの各回転は、操作器の
ジョイスティックレバー31を操作することによって、
任意の位置に回転移動させることができる。
【0009】また、患者26のテーブル25の前後、左
右方向への移動も別に設けられた操作レバーあるいは操
作ボタン(図示省略)からの操作指令により行うことが
できるように構成されている。このようにしてCアーム
による撮像系や患者テーブルの位置決めを行うものであ
るが、検査やIVRによる治療を効率よく行うために
は、前記Cアームや患者テーブルの位置決めが簡単で、
かつ操作者が操作器から入力した操作指令に対して迅速
に応答することが肝要である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図9は操作者1が図8
の操作器2に入力した操作入力とこの操作入力に応答し
てCアームが回転する回転速度との関係で、ジョイステ
ィックレバー31を倒して、CアームをA[rad/s]で回
転移動させ、一定時間後、ある所定の回転位置でCアー
ムを停止させるためにジョイスティックレバー31を元
の位置に戻してCアームの回転速度を零にした場合であ
る。操作入力に追従するCアームの回転移動速度は、後
述する循環器X線検査システムの応答の遅れにより、操
作入力信号よりも前記応答遅れ分だけ遅れて回転移動す
る。
【0011】例えば、操作入力開始時の時間の遅れτ0
は、操作指令を入力したにも拘わらずCアームが動いて
いない状態の時間である。また、操作指令入力終了時の
時間遅れτ1は、操作指令が入力されていないにも拘わ
らず、Cアームがまだ動いている状態の時間である。
【0012】これらのτ0、τ1の時間が長いと、以下の
ような問題が生じる。 1)Cアームを速く動かそうとして過大な操作指令値を
入力すると、Cアームは急激に加速し、振動発生の要因
となる。 2)Cアームの位置決めがやりにくくなり、位置決めに
時間がかかる。 これらのτ0、τ1の時間、すなわち、Cアームの回転移
動速度の遅れは、Cアームの回転駆動制御信号を生成す
る制御システム、前記回転駆動制御装置及びCアームの
回転駆動機構の応答の遅れによって生じる。
【0013】以下、これについて説明する。従来の循環
器X線検査システムのCアームの回転や患者テーブルの
移動等による位置決めを行うための制御システムは、操
作器からの操作指令を上位のコントローラに入力してど
の位置決めかを判断して、この結果を下位のコントロー
ラに伝達して、この下位のコントローラで上記操作信号
に対応するモータを駆動して位置決めするシステム構成
をとっていた。すなわち、コントローラを上位と下位に
分散する制御システムで、このようなシステム構成とす
ることによって、変更や新規追加に容易に対応でき、拡
張性と柔軟性に富んだ制御システムとすることができる
からであり、X線診断装置に上記のようにコンポーネン
トを制御するコンピュータを用いたコントローラを分散
配置して、これら分散配置されたコントローラを上位の
コンピュータで管理制御するシステムは、特願昭60−
196004号に開示されており、特にCアームによる
支持器を備えた循環器X線検査装置に用いた例として、
本願発明者等によって特願平11−121993号に提
案されている。
【0014】図10は上記分散制御をCアームを回転駆
動する制御システムに用いたブロック図である。操作者
1が操作器2から入力した操作指令は、同図の太線の経
路に沿って、上記Cアームの回転駆動制御システムを統
括制御する上位コントローラ3へ入力され、上位コント
ローラ3は操作指令の内容に応じてCアームの各動作軸
を駆動制御する下位のコントローラ4(α軸)、5(β
軸)、6(θ軸)へ動作指令を出力する。動作指令を受
けた下位コントローラは、該動作指令に基づいてこの動
作指令に対応するモータ(図示省略)を駆動制御する。
そして、前記モータの回転によりCアームは回転移動す
る。例えば、Cアームをβ軸回転させる場合、操作器2
よりβ軸回転の操作指令を出力し、上位コントローラ3
はβ軸のモータを回転駆動させる下位コントローラ5へ
回転駆動の動作指令を出力する。
【0015】もし、Cアームをα軸回転させる場合は、
操作器2よりα軸回転の操作指令を出力し、上位コント
ローラ3はα軸のモータを回転駆動させる下位コントロ
ーラ4へ回転駆動動作指令を出力する。このように、上
位コントローラ3は、操作指令の内容に応じて、回転駆
動させるモータを制御する下位のコントローラ4、5、
6を選択する。
【0016】このように、従来の制御システムでは、操
作者が操作器に入力した操作指令は、すべて上位コント
ローラ3を介して下位コントローラ4、5、6に伝達す
る構成となっていたので、そのため操作器から入力した
操作指令がCアームの回転駆動機構に伝わるまでに、上
位コントローラ3、及び下位コントローラ4、5、6の
演算処理時間などによって、応答の遅れがあった。この
応答遅れについて図11の制御ブロック図を用いて詳細
に説明する。図11は図10の制御システムの制御処理
の流れを詳細に示した図である。
【0017】操作者1が操作器2から操作指令を入力す
ると、上記操作器2のジョイスティックレバー31の傾
倒量を示す信号や、操作ボタン(図示省略)等からの操
作信号などの、操作器2からの操作信号を電気信号に変
換して、上位コントローラ11に入力する。上位コント
ローラ11では、操作信号の内容に応じて動作指令を演
算する動作指令演算処理が行われ、この動作指令は通信
処理装置12によって上位コントローラ11から下位コ
ントローラ13へ送られる(前記上位のコントローラ1
1と通信処理装置12とは一つのコントローラで構成さ
れており、これらは図3の上位のコントローラ3に相当
する)。下位コントローラ13は、受信した動作指令に
基づいてCアームの回転移動速度や位置を制御するサー
ボ制御処理を行い、前記操作器2から入力した操作指令
に対応した速度指令電圧に増幅する。この速度指令電圧
に基づいて、サーボアンプ14はモータを駆動するため
のモータ駆動電圧を発生する。このモータ駆動電圧によ
ってモータ15が回転し、該モータ15に対応するCア
ームの動作軸を回転駆動して該Cアームを回転移動させ
る。
【0018】ここで上記上位コントローラ11について
さらに詳細に説明する。上位コントローラ11は、操作
器2から入力されたジョイステックレバー31等からの
操作入力信号の有無を検出し、この信号に対応した装置
の操作量を17で処理し、ここで処理された信号に基づ
いて上記の動作指令演算を行い(動作速度算出処理1
8)、動作指令速度信号を求める。
【0019】この動作指令速度信号を下位コントローラ
へ送信すれば、Cアームは前記動作速度信号で回転移動
するが、図6に示した循環器X線検査装置は、Cアーム
や患者テーブル等の動く装置が数多くあるので、これら
の装置同士の接触を防ぐために後述の接触防止処理19
を備えており、この接触防止処理の結果に基づいて前記
動作指令速度は決定される。
【0020】すなわち、装置同士が接触しないと判断し
た場合は上記動作指令速度をそのまま下位のコントロー
ラに送信して対応するモータを回転駆動し、接触する可
能性がある場合は上記動作指令速度を制限して接触しな
い速度で回転駆動するようにする。このような接触防止
処理を経て前記動作指令速度値の異常検出と下位コント
ローラへの送信の可否をエラーチェック処理20でチェ
ックした後に前記動作指令速度を下位のコントローラへ
出力する。
【0021】上記の接触防止処理方法は上記特願平11
−121993号に提案されているが、ここでは該接触
防止処理について簡単に説明する。前述したように、循
環器X線検査システムは、患部を様々な角度から撮影す
るために、複数の動作軸がある。また、Cアームは操作
者から見て死角となる部分が多くあり、さらに複数の動
作軸を組み合わせていろいろな方向に回転移動するため
に該Cアームが移動するときの軌跡を予測しにくい場合
がある。
【0022】そのため、操作器からの操作指令入力に応
じてCアームを動かしても患者テーブルと接触しないよ
うにしなければならない。そこで、上位コントローラと
下位のコントローラ間で上記Cアームや患者テーブル等
の現在位置を初めとする接触に関する情報を通信により
伝送し、各動作軸におけるCアームの現在位置を把握
し、該Cアームが他の装置に接触しないように安全に移
動できる制限速度を算出して装置間の接触を未然に防止
する方策を講じている。具体的には、動作速度算出処理
18で求めた動作指令速度が接触防止処理19で求めた
制限速度よりも大きい場合は、前記動作指令速度を制限
速度の値に制限して装置間の接触を未然に防止する。こ
のような制御システムにおいて、操作器3から入力した
操作指令の発生からCアームが回転移動を開始するまで
の時間は約1秒と長く、正確な位置決めと即時応答が求
められるIVRにおいては非常に長い時間である。
【0023】図12は上記図11による制御システムの
各部の処理時間の内訳を示す。図12より、各部の処理
時間の中で以下a)〜c)の処理時間が長いことが分か
る。 a)接触防止処理時間 b)通信処理時間 c)Cアームの機械応答時間 このように、上記a)〜c)が操作入力に対する循環器
X線検査システムの応答の遅れの主な原因であった。
【0024】そこで、本発明の目的は、X線管装置とX
線受像装置から成る撮像系を支持する支持装置及び患者
テーブルを該患者の透視、撮影部位に素早く位置決めし
て、検査や治療を効率良く行うに好適なX線診断装置を
提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的は、複数の機器
で構成されたX線診断装置であって、前記複数の機器を
操作する操作器と、この操作器からの操作指令値を入力
して前記複数の機器を統括制御する統括制御手段と、こ
の統括制御手段で制御される前記複数の機器個別に対応
して有する複数の個別制御手段とを備えたX線診断装置
において、前記複数の個別制御手段のうちの任意の個別
制御手段に前記操作器からの操作指令値を前記統括制御
手段を介さないで入力し、この入力した操作指令値で前
記任意の個別制御手段に対応した機器を操作することに
よって達成される。特に、X線管装置とX線受像装置を
支持するC字状のアーム(Cアーム)を有する循環器X
線検査装置に上記の技術を適用すれば、C字状のアーム
の各動作軸の機械機構に存在する応答遅れによる問題を
解消して操作器からの操作指令に即応答する操作が可能
となり、IVR等のカテーテル操作時の患者疾患部の位
置合わせが素早く行えるようになり、操作性が一段と向
上するものである。
【0026】また、前記統括制御手段に、前記操作指令
値で操作する機器が他の機器に接触するか否かを判断す
る機器接触判断手段を設け、この判断手段で前記機器と
他の機器が接触しないと判断した場合は前記機器の個別
制御手段に入力した前記操作器からの操作指令値で前記
機器を操作し、接触すると判断した場合は前記統括制御
手段から前記機器の操作を止める操作指令値を該機器の
個別制御手段に入力するか又は前記操作指令値を接触し
ない指令値に変更してこれを前記機器の個別制御手段に
入力して前記機器を操作することによって、2方向から
透視する2台のCアームを操作する場合に、この2台の
Cアーム同士の接触やこれらのCアームと患者テーブル
との接触を回避することができ、前記接触を気にするこ
となく素早い位置合わせが可能となる。
【0027】さらに、前記操作器と個別制御手段との間
に、前記操作器からの操作指令がどの機器の操作指令か
を判断する操作指令判断手段とこの判断手段の入力と出
力の関係を任意に変更可能とする入出力変更手段とから
成る操作指令判断変更手段を設け、この操作指令判断変
更手段から出力される操作指令値をそれぞれの操作指令
値に対応する個別制御手段に入力することによって、操
作者の利き腕、カテーテルの挿入位置や挿入方向、ある
いは操作者の好みで操作者が操作器の操作方向を任意に
選択することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明は、従来の制御システムの
応答送れの原因は発明が解決しようとする課題で述べた
接触防止処理時間、通信処理時間、Cアームの機械応答
時間にあることに着目して、操作器3からの操作指令を
上位のコントローラを介さないで、直接下位のコントロ
ーラに入力して前記操作指令に対応するサーボ制御処理
を行って該操作指令に対応するCアーム動作軸のモータ
やテーブル移動等のモータの回転駆動を開始するように
したものである。
【0029】以下、本発明の実施例について図1〜図5
により詳細に説明する。
【0030】(第1の実施例)図1は本発明による第1
の実施例を示す制御ブロック図である。図1において、
操作器2からの操作指令信号は直接下位のコントローラ
に入力して、前記操作指令信号に対応したサーボ制御処
理を行う例で、図8の操作器2のジョイステックレバー
31の前後方向の操作指令信号、すなわちCアームのα
軸回転用の操作指令信号は直接α軸用の下位のコントロ
ーラ4に入力し、β軸回転用のジョイステックレバー3
1の左右方向の操作指令信号は直接β軸用の下位のコン
トローラ5に入力し、その他のθ軸回転用の操作指令信
号は直接θ軸用の下位のコントローラ6に、テーブルの
前後、左右移動用の操作指令信号は対応する下位のコン
トローラに直接入力して、それぞれサーボ制御処理を行
って対応するモータを回転駆動させる。一方、前記各操
作指令信号は直接下位のコントローラに入力すると同時
に上位のコントローラ3にも入力して接触防止処理やそ
の他の処理を行う。図2は上記制御システムの詳細を示
すブロック図で、操作器2からの操作指令信号は、直接
下位のコントローラのサーボ制御処理に入力すると共に
動作指令の演算処理11と通信処理12で構成される上
位のコントローラにも入力して、前記サーボ制御処理と
並行して従来と同様に前記上位のコントローラで接触防
止処理やその他の処理を行い、前記操作指令信号に対応
する動作速度指令値が接触しない速度指令値の場合はそ
のまま前記モータを回転駆動させ、接触する可能性のあ
る動作速度指令値の場合は接触しない速度指令値に変更
して、この速度指令値でモータを回転駆動させ、Cアー
ムの回転移動等を行う。このように、操作器2からの操
作指令信号を下位のコントローラに直接入力するように
したので、従来問題となっていた操作入力に対する循環
器X線検査システムの応答遅れの要因の一つである機械
応答の遅れを改善できる。以下、これについて説明す
る。
【0031】図3は操作者1が操作器2から操作指令信
号を入力してからの時間とCアームを回転移動させるモ
ータが発生するトルクの関係と、前記時間とCアームの
回転移動距離の関係を示した図で、(a)は従来方法の
場合、(b)は本発明による場合である。
【0032】従来の制御システムでは、操作器からの操
作指令信号はすべて上位コントローラを経て下位コント
ローラに伝送するために、常に一定の応答の遅れがあっ
た。この一定の応答の遅れについて説明する。図3
(a)において、操作指令信号が発生した時間をt=0と
し、前記操作指令信号が下位のコントローラに伝わり、
サーボアンプに速度指令電圧を出力してサーボ制御処理
を開始した時間をt=taとすると、t=taのときはモータの
発生するトルクは零であるのでCアームは停止してい
る。その後、下位のコントローラは前記操作指令信号の
大きさに比例した速度指令電圧を出力してモータのトル
クは漸次増大し、このトルクが所定値になった時にCア
ームは回転移動を開始する。一方、Cアームには、この
Cアームの重量と該Cアームの回転移動方向によって決
まる負荷トルク及び該Cアームの回転駆動伝達機構の摩
擦による摩擦トルクがあるため、これらの負荷トルクと
摩擦トルクを合計したトルクよりも大きいトルクを前記
モータが発生するまではCアームは動かない。
【0033】このため、図3(a)に示すように、モー
タのトルクが前記負荷トルクと摩擦トルクの合計のトル
クTaよりも大きい時点t=tbで、Cアームが動き始め、回
転移動する。このように、t=taで下位のコントローラが
操作指令信号に基づくサーボ制御処理を開始しても、C
アームは即座に動かず機械応答の遅れを生じる。
【0034】そこで、図3(b)に示すように、本発明
では前記機械応答の遅れを小さくするために、下位コン
トローラが操作指令信号に基づくサーボ制御処理を開始
する前に、Cアームを静止した状態にしたままで、モー
タのトルクをTb前後まで発生するようにしたものであ
る。そのためには、操作器から操作指令信号が発生した
ことを上位コントローラから動作指令(動作指令の演算
処理で生成)が送信されてくる前に、下位のコントロー
ラで認知する必要がある。このようにするために、本発
明の第1の実施例では、操作指令信号が上位コントロー
ラを経由して動作指令として下位コントローラに送られ
る経路とは別に、操作器からの操作指令信号を上位コン
トローラを経由せずに下位コントローラに直接入力す
る。操作器からの操作指令信号は該操作器によって電気
信号に変換されており、操作器から下位コントローラに
入力されるまでの時間遅れはほとんどなく、上位コント
ローラからの動作指令が下位コントローラに送信される
前に、前記操作指令信号を下位コントローラに入力する
ことができる。図3(b)でtcは下位コントローラに操
作指令信号が入力された時点であり、t=0で操作指令信
号が発生すると同時に、この信号は下位コントローラに
入力される(t=tc)。下位コントローラでは、この信号
に基づいて、Cアームが静止した状態を維持しながら、
モータのトルクをTa前後まで高くすると共に、前記操作
指令信号は上位コントローラにも入力し、このコントロ
ーラによって処理された動作指令が下位コントローラに
送信される。下位コントローラが前記動作指令に基づい
て動作開始する時点(t=ta)では、すでにモータはCア
ームが回転移動を開始する十分なまでのトルクを発生し
ており、t=taの動作開始と同時にCアームは回転移動を
開始することができる。
【0035】次に、上記第1の実施例を透視方向の異な
る図4に示すCアーム1とCアーム2から成る2つのC
アーム装置の接触を回避する例について説明する。図4
において、Cアーム2をβ軸で回転移動すると、Cアー
ム2のX線受像装置がCアーム1に接触する場合が考え
られる。このような場合には、Cアーム2を回転移動す
る操作指令信号が発生しても回転移動させずにそのまま
の状態で静止しておくことが望ましい。この場合の接触
を防止するために、本発明では以下の方法をとるように
したものである。仮に、操作者が、死角によってCアー
ム1とCアーム2とが接触することを予知できずに、C
アーム2をβ軸で回転移動する操作指令を操作器から出
力したとすると、この操作指令信号は下位のコントロー
ラへ直接入力される。下位のコントローラは図3(b)
に示したように、前記操作指令信号に追従してモータト
ルクが増大し、Cアームが回転移動を開始するトルクTa
に保った状態で上位コントローラからの動作指令を待
つ。この時点では、Cアーム2は静止した状態であるの
で、Cアーム1とCアーム2とは接触することはない。
Cアーム1とCアーム2が接触する可能性があるかない
かは前述した上位コントローラによる従来の接触防止処
理(図11の19)で判断する。上位コントローラに入
力された操作指令信号は図11の動作速度算出処理18
によって前記操作指令信号に対応した動作速度に換算さ
れ、これを接触防止処理19に入力して前記換算された
動作速度で前記操作指令信号に該当するモータを回転駆
動した場合にCアーム1とCアーム2が接触するかどう
かを判断する。
【0036】そして、接触しないと判断した場合は前記
動作速度でモータを回転駆動してCアーム2を回転移動
させ、接触する可能性がある場合は前記動作速度を零と
する指令を下位のコントローラに入力する。下位のコン
トローラは、Cアーム2を静止させつつ、意図的にモー
タのトルクを高める状態からCアーム2を静止させ、か
つ外乱に対してCアーム2の静止位置を保持できる最小
限必要なトルクを保つ状態にする。上記の接触防止処理
は本発明の第1の実施例の図2の動作指令の演算処理1
1に組み込まれて処理される。
【0037】以上のように、本発明の第1の実施例は、
操作器からの操作指令信号を上位のコントローラを介さ
ずに直接下位のコントローラに入力するようにしたの
で、X線管とX線受像装置を支持する支持器や患者テー
ブル等の機械装置の負荷や摩擦による応答送れ時間及び
制御システムの応答送れ時間が小さくなり、これによっ
て患者の透視、撮影部位の位置合わせ時間が短縮される
のでX線診断装置の操作性が格段に向上するものであ
る。特に、循環器X線検査装置のCアームや患者テーブ
ルの位置合わせ時間が短縮されるので、IVRのように
素早い位置合わせが要求されるカテーテル操作時に用い
て多大なる効果を発揮するものである。
【0038】(第2の実施例)図5に本発明の第2の実
施例を示す。この第2の実施例は、操作器2からの操作
指令信号を、図1の第1の実施例のように、直接下位の
コントローラに入力するのではなく、操作指令信号判別
器7を介してそれぞれ対応する下位のコントローラに前
記操作器からの操作指令信号を入力するものである。
【0039】図5において、操作指令信号判別器7は操
作器2からの操作指令信号を判別するもので、該操作指
令信号判別器7で判別したCアームのα軸操作指令信号
はα軸用の下位のコントローラ4に、β軸操作指令信号
はβ軸用の下位のコントローラ5に、その他のθ軸回転
用の操作指令信号はθ軸用の下位のコントローラ6に、
テーブルの前後、左右移動用の操作指令信号は対応する
下位のコントローラに入力して、それぞれサーボ制御処
理を行って対応するモータを回転駆動させる。一方、操
作器2からの操作指令信号は上位のコントローラ3にも
入力して接触防止処理やその他の処理を行う。
【0040】このようにして入力された操作器からの操
作指令信号は、上位のコントローラと下位のコントロー
ラで上記第1の実施例と同様に処理されて、Cアーム回
転移動やテーブル移動等を行う。この第2の実施例でも
第1の実施例と同様の効果が得られるが、第2の実施例
では操作指令信号判別器7を設けたので、特に、操作器
を図8に示すジョイステックレバー31の操作方向とこ
れに対応するCアームの軸回転方向を変更したい場合、
例えば操作者の利き腕、カテーテルの挿入位置や挿入方
向、あるいは操作者の好みによってジョイステックレバ
ー31の傾倒方向を変更したい場合等のように前記ジョ
イステックレバー31を左右方向に倒した場合はα軸回
転に、前後方向に倒した場合はβ軸回転に変更したい場
合は、前記操作信号判別器7に前記操作方向を変更する
切り換えスイッチ等を設ける(図示省略)ことにより可
能となり、操作者が最も操作しやすい操作器に簡単に変
更できるという効果がある。
【0041】
【発明の効果】以上、本発明によれば、操作器からの操
作指令信号を上位のコントローラを介さずに直接下位の
コントローラに入力するようにしたので、X線管とX線
受像装置を支持する支持器や患者テーブル等の機械装置
の負荷や摩擦による応答送れ時間及び制御システムの応
答送れ時間が小さくなり、これによって患者の透視、撮
影部位の位置合わせ時間が短縮されるのでX線診断装置
の操作性が格段に向上する。特に、循環器X線検査装置
のCアームや患者テーブルの位置合わせ時間を短くする
ことができるので、IVRのように素早い位置合わせが
要求されるカテーテル操作時に用いて有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施例を示す制御ブロック
図。
【図2】図1の制御ブロック図の詳細図。
【図3】操作指令信号を入力してからの時間とCアーム
を回転移動させるモータトルクの関係及び前記時間とC
アームの回転移動距離の関係を示す図。
【図4】透視方向の異なる2台のCアーム装置の位置関
係を示す図。
【図5】本発明による第2の実施例を示す制御ブロック
図。
【図6】C字状アームの循環器X線検査装置を示す図。
【図7】Cアームのβ軸回転、α軸回転及びθ軸回転方
向を示す図。
【図8】操作器の操作レバーの傾倒方向とCアーム回転
動作軸の関係を示す図。
【図9】時間と操作入力信号との関係及び時間とCアー
ムの回転速度との関係を示す図。
【図10】従来の制御ブロック図。
【図11】図10の詳細図。
【図12】図11の従来の制御システムの各部の処理時
間の内訳を示す図。
【符号の説明】
1 操作者 2 操作器 3 上位コントローラ 4、5、6 下位コントローラ 7 操作指令信号判別器 11 動作指令の演算処理 12 通信処理 13 サーボ制御処理 15 モータ 16 Cアームの回転移動機構 18 動作速度算出処理 19 接触防止処理 20 エラーチェック 22 X線管装置 23 X線受像装置 24 C字状アーム 25 テーブル 26 患者 31 ジョイステックレバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C093 AA01 CA16 CA18 CA38 CA39 EA02 EB02 EC03 EC16 EC28 EC57 FA02 FA60

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の機器で構成されたX線診断装置で
    あって、前記複数の機器を操作する操作器と、この操作
    器からの操作指令値を入力して前記複数の機器を統括制
    御する統括制御手段と、この統括制御手段で制御される
    前記複数の機器個別に対応して有する複数の個別制御手
    段とを備えたX線診断装置において、前記複数の個別制
    御手段のうちの任意の個別制御手段に前記操作器からの
    操作指令値を前記統括制御手段を介さないで入力し、こ
    の入力した操作指令値で前記任意の個別制御手段に対応
    した機器を操作することを特徴とするX線診断装置。
  2. 【請求項2】 前記統括制御手段に、前記操作指令値で
    操作する機器が他の機器に接触するか否かを判断する機
    器接触判断手段を設け、この判断手段で前記機器と他の
    機器が接触しないと判断した場合は前記機器の個別制御
    手段に入力した前記操作器からの操作指令値で前記機器
    を操作し、接触すると判断した場合は前記統括制御手段
    から前記機器の操作を止める操作指令値を該機器の個別
    制御手段に入力するか又は前記操作指令値を接触しない
    指令値に変更してこれを前記機器の個別制御手段に入力
    して前記機器を操作することを特徴とする請求項1に記
    載のX線診断装置。
  3. 【請求項3】 前記操作器と個別制御手段との間に、前
    記操作器からの操作指令がどの機器の操作指令かを判断
    する操作指令判断手段とこの判断手段の入力と出力の関
    係を任意に変更可能とする入出力変更手段とから成る操
    作指令判断変更手段を設け、この操作指令判断変更手段
    から出力される操作指令値をそれぞれの操作指令値に対
    応する個別制御手段に入力することを特徴とする請求項
    1に記載のX線診断装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004261528A (ja) * 2003-03-04 2004-09-24 Shimadzu Corp X線撮影装置

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JP2004261528A (ja) * 2003-03-04 2004-09-24 Shimadzu Corp X線撮影装置

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