JP2001120130A - 魚釣用電動リール - Google Patents

魚釣用電動リール

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JP2001120130A
JP2001120130A JP30072599A JP30072599A JP2001120130A JP 2001120130 A JP2001120130 A JP 2001120130A JP 30072599 A JP30072599 A JP 30072599A JP 30072599 A JP30072599 A JP 30072599A JP 2001120130 A JP2001120130 A JP 2001120130A
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drive
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Sei Nishimura
聖 西村
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Ryobi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 魚釣用電動リールにおいて釣糸の繰り出し速
度を簡単に調整する。 【解決手段】 スプールと、スプール駆動用モータと、
モータ出力調整体と、モータ出力調整体の変位操作でモ
ータ出力を出力停止から最大まで多段階に増減させるモ
ータ出力調整手段と、スプールとモータとの駆動伝達を
連結・遮断するクラッチ機構とを備える。また、スプー
ルをモータの駆動で釣糸繰り出し方向に回転させるため
の信号を発生する糸送りスイッチを設け、糸送りスイッ
チの操作時にモータ出力調整体の変位操作によるモータ
の駆動中におけるモータ出力調整手段のモータ駆動出力
状態を記憶する記憶部を設け、スプールの釣糸繰出し方
向への回転時におけるモータのモータ駆動出力を記憶部
の記憶値にて制御する。これにより、バックラッシュが
発生しないように糸送出し速度を随時変更することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、釣糸の繰り出し時
における繰出し速度を簡単に調整することができる魚釣
用電動リールに関する。
【0002】
【従来の技術】魚釣用電動リールは、一般に釣糸を巻回
したスプールとこれを巻き取り駆動する手動ハンドル及
びスプール駆動モータとの駆動連結を遮断することによ
って回転自在としたスプールから、仕掛けの重量や潮流
や船の揺れに任せて釣糸を引き出して釣糸の繰り出しを
行うように構成されている。
【0003】しかし、このように仕掛けの重量や潮流や
船の揺れに任せてスプールから釣糸を引き出す構成で
は、釣り場に到着後に仕掛けを魚層に投入するまでの時
間がかかって釣果が落ちるという問題がある。
【0004】この問題の解決策として、実開平5−88
270号、特開平7−170891号、特開平11−1
8640号は、スプールとこれを巻き取り駆動する手動
ハンドル及びスプール駆動モータとの駆動連結を遮断し
た状態でスプール駆動モータを駆動させることによって
スプールを釣糸繰り出し方向に回転させる、いわゆる
「糸送り機構」を備えた電動リールを提案する。
【0005】しかし、このように釣糸繰り出し時にスプ
ール駆動モータにてスプールを釣糸繰り出し方向に回転
させるようにすると、軽量な仕掛けの使用時や潮流が弱
い場合等には、スプールから繰り出される釣糸速度が遅
いためにバックラッシュを起こしてしまうという問題が
ある。
【0006】このバックラッシュの発生を防止すべく、
実開平5−88270号は、釣糸の繰り出し糸長が
「0」の状態から釣糸を繰り出し時に糸送り機構を起動
して、釣糸の繰り出し長さが予め設定した所定の長さに
至るまではスプール駆動モータを低速回転させ、釣糸の
繰り出し長さが所定の長さを超えるとスプール駆動モー
タを中速回転させるという改善策を提案する。また、特
開平11−18640号は、釣糸の繰り出し速度が予め
設定した速度よりも低下するとスプール駆動モータを回
転させるという改善案について提案する。
【0007】しかし、このように予め設定した所定の条
件によって糸送りを規制することは、重い仕掛けの使用
時や強い潮流時等における仕掛けの投入時間を遅らせる
結果となる。
【0008】また、特開平6−205629号は、リー
ル本体の右側面前方に120度の回動範囲で回転可能に
取り付けられたモータ出力調整レバーの回転操作でポテ
ンショメータの抵抗値を変化させ、ポテンショメータの
抵抗値に応じてスプール駆動モータの駆動速度をゼロか
ら最大値まで多段階に制御できるようにした魚釣用電動
リールについて開示する。このリールによれば、仕掛け
や潮流等の条件に応じて釣糸繰り出し時におけるスプー
ル駆動モータの駆動速度、即ち糸送り速度をモータ出力
調整レバーの回転操作によって調整することができる。
【0009】しかし、特開平6−205629号のリー
ルは、釣糸繰り出しの都度モータ出力調整レバーを仕掛
けや潮流の条件に応じて回動位置決め調整しなければな
らず、操作が面倒になる。すなわち、この公報に記載の
発明を実施した場合、「モード」スイッチの操作によっ
て「糸長表示モード」と「棚設定モード」、「タイマー
設定モード」と共に「糸送り設定モード」に切換可能に
設け、「糸長表示モード」から「糸送り設定モード」に
切り換えた上でモータ出力調整レバーを操作することに
よって糸送り速度を多段階に選択可能とし、「モード」
スイッチの再操作による「糸長表示モード」等の他のモ
ードへの切換によって糸送り速度を記憶部に設定しなけ
ればならない。このような構成では、仕掛けは兎も角と
して潮流や船の揺れ等の糸送りに影響する諸条件が変化
する都度「糸長表示モード」から「モード」スイッチに
て「糸送り設定モード」に切換えたうえでモータ出力調
整レバーにて糸送り速度を選択し、更に「モード」スイ
ッチにて「糸長表示モード」に戻さなければならないか
ら、迅速な切換ができないばかりか釣人に複雑な作業を
強いるものとなる。
【0010】更に、実開平5−88270号、特開平6
−205629号のリールにおいて糸送り機構を作動さ
せるには、「繰り出し糸長ゼロからの繰り出し」を行う
必要がある。ところがそのような構成では、シャクリや
ジギング等で途中まで巻き上げたが獲物がかからずに仕
掛けを途中から棚に再投入する場合には、糸送り機構が
作動しないことになるので、仕掛けの棚への再送り込み
が迅速にできないという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、釣糸繰り出
し状態でスプール駆動モータの駆動により釣糸を早送り
可能にした魚釣用電動リールにおいて、繰り出す仕掛け
等の釣条件に応じて釣糸の早送り速度を簡単に調整する
ことができるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に係る発明は、釣糸を巻回可能にリール本
体(1,2,3)に回転可能に支承されたスプール
(4)と、上記リール本体(1,2,3)又は上記スプ
ール(4)内に設けられた上記スプール(4)に駆動伝
達可能に連結されたモータ(6)と、上記リール本体
(1,2,3)に変位可能に設けられたモータ出力調整
体(31)と、上記モータ出力調整体(31)の変位操
作で上記モータ(6)のモータ出力を出力停止から最大
まで多段階に増減させるモータ出力調整手段(30)
と、上記スプール(4)と上記モータ(6)との駆動伝
達を連結・遮断するクラッチ機構(10a,12a等)
とを備え、上記クラッチ機構(10a,12a等)を連
結した状態で上記モータ(6)の駆動により上記スプー
ル(4)を釣糸巻き取り方向に回転させ、上記クラッチ
機構(10a,12a等)を遮断した状態で上記モータ
(6)の駆動により上記スプール(4)を釣糸繰り出し
方向に回転させるようにした魚釣用電動リールにおい
て、上記スプール(4)を上記モータ(6)の駆動で釣
糸繰り出し方向に回転させるための信号を発生する糸送
りスイッチ(27)を設け、上記糸送りスイッチ(2
7)の操作時に上記モータ出力調整体(31)の変位操
作による上記モータ(6)の駆動中におけるモータ出力
調整手段(30)のモータ駆動出力状態を記憶する記憶
部(29)を設け、上記スプール(4)の釣糸繰出し方
向への回転時におけるモータ(6)のモータ駆動出力を
上記記憶部(29)の記憶値にて制御するようにした魚
釣用電動リールを採用する。
【0013】また、請求項2に係る発明は、上記魚釣用
電動リールに釣糸の繰り出し速度の計測手段(32)を
設け、該計測手段(32)の計測値が上記記憶部(2
9)の記憶値未満であれば上記モータ(6)ヘのモータ
駆動出力を継続し、該計測手段(32)の計測値が上記
記憶部(29)の記憶値以上であれば上記モータ(6)
へのモータ駆動出力を停止するようにした請求項1に記
載の魚釣用電動リールを採用する。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0015】図1乃至図3に示すように、この魚釣用電
動リールは主フレーム1と左右一対のサイドフレーム
2,3とを有する。一対のサイドフレーム2,3間に
は、スプール4が回転自在に水平に支持されている。
【0016】スプール4はハンドル5又はモータ6によ
り駆動するようになっている。ハンドル5は一方のサイ
ドフレーム3側に配置される。モータ6はスプール4の
空洞内に収納された状態で主フレーム1に固定される。
【0017】ハンドル5のハンドル軸5aとモータ出力
軸6aはスプール4と平行に配置され、スプール4に伝
動装置を介し動力的につながっている。ハンドル5はハ
ンドル軸5aに取り付けられたラチェット車7とこれに
噛み合う主フレーム1に取り付けられた爪8との噛み合
いによりスプール4で釣糸を巻き取る方向には回転可能
であるが逆向きすなわち釣糸を繰り出す方向への回転は
阻止される。また、モータ出力軸6aはスプール4が釣
糸を繰り出す方向と同方向に回転するようになってお
り、反対方向すなわち釣糸巻き取り方向と同方向への回
転は主フレーム1との間に介装される一方向クラッチ9
により阻止される。
【0018】伝動装置は遊星減速機構を含んでおり、ハ
ンドル5の回転は増速してスプール4に伝達されるが、
モータ6の回転は減速してスプール4に伝達されるよう
になっている。また、伝動装置はクラッチ機構を含んで
おり、モータ出力軸6a又はハンドル軸5aとスプール
4との駆動伝達を連結又は遮断するようになっている。
【0019】クラッチ機構は伝動装置内に次のように設
けられる。右側のサイドケース3と主ケース1との間の
空室内にはハンドル軸5aがスプール4に平行に配置さ
れ、ハンドル軸5aと平行に軸体10が配置される。ハ
ンドル軸5aにはマスター歯車11がドラッグ装置を介
して取り付けられ、軸体10にはマスター歯車11と噛
み合うピニオン筒12が取り付けられる。ピニオン筒1
2は軸体10上でスライド自在であり、軸体10の中間
部とピニオン筒12の一端とにはクラッチ片10a,1
2aが噛み合い可能に形成されている。ピニオン筒12
の中間部には環状溝が形成され、環状溝にシフタ13が
嵌り込んでいる。シフタ13には、主ケース1にピニオ
ン筒12の周りで回転可能に取り付けられたクラッチカ
ム14のカム片14aが接している。クラッチカム14
にはサイドケース3の外側に取り付けられたクラッチレ
バー15がアーム、ピン等を介し連結される。クラッチ
レバー15が一方向に回動操作されるとクラッチカム1
4が回転しシフタ13を介してピニオン筒12をサイド
ケース3側にスライドさせクラッチ片10a,12a同
士を離反させる。すなわちクラッチ機構はクラッチOF
Fとなり、ハンドル軸5a及びモータ出力軸6aはスプ
ール4との駆動伝達が遮断される。クラッチレバー15
が他方向に回動操作されるとクラッチカム14が逆転し
シフタ13を解放する。シフタ13は図示しないスプリ
ングで主フレーム1側に付勢されることからピニオン筒
12は主フレーム1側にスライドするので、クラッチ片
10a,12a同士が噛み合う。すなわちクラッチ機構
はクラッチONとなり、ハンドル軸5a及びモータ出力
軸6aはスプール4と駆動伝達可能に連結される。
【0020】遊星減速機構は伝動装置内に次のように設
けられる。第1太陽ギア16がモータ出力軸6aに固定
され、第1遊星ギア17がモータ出力軸6aに回転可能
に支持された第1キャリア18に回転可能に支持され
る。第2太陽ギア19が第1キャリア18と一体に設け
られ、第2遊星ギア20が軸体10に固定された第2キ
ャリア21に回転可能に支持される。第1、第2遊星ギ
ア17,20は第1、第2太陽ギア16,19及び第
1、第2キャリア18,21と共にスプール4の空洞内
に収納され、第1、第2遊星ギア17,20がスプール
4に形成された内歯ギア22に噛み合っている。上記ク
ラッチ機構がクラッチON状態にある場合、モータ出力
軸6aの回転は遊星減速機構により減速されると共に釣
糸巻き取り方向への回転に変換されてスプール4に伝達
され、スプール4は釣糸巻き取り方向に回転する。上記
クラッチ機構がクラッチOFF状態にある場合、スプー
ル4は仕掛けの重み等により釣糸繰り出し方向にフリー
回転する。また、モータ4の駆動によっても同方向に回
転する。なぜなら、クラッチ機構のオフ状態では軸体1
0が自由状態となり、モータ6の駆動により、第1太陽
ギア16、第2太陽ギア19、第1遊星ギア17、第2
遊星ギア20、内歯ギア22の各々の噛み合い抵抗によ
り、これらが釣糸繰り出し方向に一体回転するからであ
る。これにより、舟釣等で仕掛けの投入時に、モータ6
を駆動させることにより、仕掛けの繰り出し(下降)速
度を増大させることができる。
【0021】また、この魚釣用電動リールは、スプール
4の釣糸巻き取り速度と釣糸繰り出し速度を制御するた
めのコントロールボックス23を主フレーム1及びサイ
ドフレーム2,3上に備える。
【0022】図4に示すように、コントロールボックス
23の上面には、液晶ディスプレイ24、棚・底スイッ
チ25、瞬動スイッチ26、船べり・糸送りスイッチ2
7、その他図示しない電源スイッチ等が設けられてい
る。
【0023】コントロールボックス23のCPUで実現
されるハードウェア構成は図5に例示される。コントロ
ールボックス23は、制御手段28として図示しないC
PU、入出力インターフェイスおよびバスラインを備え
る。制御手段28は、ROM、RAMからなる記憶手段
29、表示手段である液晶ディスプレイ24、モータコ
ントローラであるモータ出力調整手段30、アクセルレ
バーであるモータ出力調整体31、スプール回転検出セ
ンサであるスプールの回転計測手段32、糸送りスイッ
チ27を備える。モータ出力調整手段30には、スプー
ル4を回転駆動するモータ6が接続される。その他図4
に示した棚・底スイッチ25、瞬動スイッチ26等の各
種のスイッチや図示しない糸長計測器も制御手段28に
接続される。
【0024】記憶手段29内のROMには、CPUの制
御プログラム等が記憶されており、CPUは、この制御
プログラムに従いバスラインを介して、各部を制御す
る。また、RAMには、単位巻径変化量、繰り出し糸長
演算式等が記憶される。RAMは糸送りスイッチ27の
操作時にモータ出力調整体31の変位操作によるモータ
6の駆動中におけるモータ出力調整手段30のモータ駆
動出力状態を記憶する記憶部としても機能する。
【0025】液晶ディスプレイ24は釣糸繰り出し量等
を表示するようになっている。
【0026】モータ出力調整手段30はモータコントロ
ーラであり、これはCPUから回転制御信号が与えられ
ることによりモータ6を駆動し、スプール4の巻取を制
御する。モータ出力調整手段30は、モータ出力調整体
31であるアクセルレバーの変位操作でモータ6への駆
動出力を出力停止から最大まで多段階に増減させる。
【0027】モータ出力調整体31は、図1及び図3に
示すように、リール本体を構成するサイドフレーム3上
に変位可能すなわち回転可能に設けられている。サイド
フレーム3内にはモータ出力調整体31の回転量に応じ
て抵抗値を変えるようにポテンショメータ33が固定さ
れている。
【0028】スプール4の回転計測手段32は、スプー
ル4の回転速度と回転方向とを検出するスプール回転検
出センサである。このセンサは図示しないがスプール4
に固定されるマグネットと主フレーム1に取り付けられ
るホール素子とで構成される。
【0029】糸送りスイッチ27は、船べり位置を設定
するスイッチを兼ねており、船べり設定と糸送りの二つ
の機能を果たす。
【0030】棚・底スイッチ25は、棚表示、底表示の
切り替え、及び棚設定、底から水深の設定を行うための
ものである。
【0031】瞬動スイッチ26は、プッシュ操作される
ことでプッシュしている時間だけ釣糸を巻き上げるため
のものである。
【0032】上記制御手段28に接続される図示しない
糸長計測器は、スプール4に巻き付けられる釣糸の長さ
を測定するためのもので、糸長を計測するときだけ主フ
レーム1又はサイドフレーム2,3に取り付けられ、糸
長を計測した後は取り除かれる。糸長計測器は例えば特
開平11−18640号公報に開示されるような公知の
測定器であり、スプール4に巻き付けられる釣糸の全長
を測定し、その測定結果をコントロールボックス23に
送るようになっている。
【0033】つぎに、記憶手段29のROMに記憶され
たプログラムについて説明する。
【0034】<設定モード>まず設定モードについて説
明する。
【0035】制御手段28のCPUは、初期設定を行な
う。具体的には下巻部分より上からの総スプール回転
数、下巻部分から巻径になるまでのスプール回転数、巻
径から最終巻径となるまでのスプール回転数、巻き始め
の糸巻半径、巻く途中の糸巻半径を0にセットする。
【0036】つぎに、CPUは、図示しない糸長計測器
とスプールの回転計測手段32からの検出信号を受け取
ることによって巻き取り糸長を公知の演算式に基づき演
算する。表示手段24である液晶ディスプレイはこの巻
き取り糸長を表示し、記憶手段29はこの時の巻き取り
糸長を記憶する。これにより設定モードは終了する。
【0037】<使用モード>つぎに、使用モードについ
て説明する。
【0038】使用モードにおいては、図6に示すよう
に、まず、初期設定を行ない(ステップS1)、次に糸
長演算表示を行なって糸長を液晶ディスプレイ24で表
示し(ステップS2)、スイッチの入力を行い(ステッ
プS3)、糸送りのON/OFFを行ない(ステップS
4)、モータ制御を行ない(ステップS5)、ステップ
2からステップ5の処理を繰り返す。
【0039】以下、舟べり(縁)停止位置からクラッチ
OFFにして釣糸を繰り出す場合について説明する。
【0040】CPUは、まず、糸長演算処理を行う(図
6中ステップS2)。すなわち、CPUはスプール4が
繰り出し方向に回転していると判断して、スプール4の
回転数と回転方向を検出し、得られたカウント値および
初期設定(ステップS1)にて求めた糸長演算式によっ
て、繰り出し糸長の計算を行う(ステップS1)。CP
Uは、演算された繰り出し糸長を、液晶ディスプレイ2
4に表示する(ステップS2)。
【0041】なお、液晶ディスプレイ24による表示の
際、CPUは、舟べり位置を表示しているか否か判断す
る。船べり位置はリールの操作者が船べりスイッチを兼
ねる糸送りスイッチ27を例えば3秒間押し下げること
でセットされる。この実施の形態では、繰り出し糸長表
示が「5メートル」である場合に、舟べり位置であると
判断するようにした。
【0042】つぎに、CPUは、スイッチ入力の処理を
行う(図6中ステップS3)。
【0043】図7に示すように、CPUは糸送りスイッ
チ27のONを検知し(ステップS6)、モータ出力調
整体31がON位置にあって巻き取り用モータ波形がモ
ータ6に出力中であることを検知すると(ステップS
7)、この現在の巻き取り用モータ波形を糸送り用モー
タ波形に設定する(ステップS8)。すなわち、CPU
は、糸送りスイッチ27の操作時にモータ出力調整体3
1の変位操作によるモータ6の駆動中におけるモータ出
力調整手段30のモータ駆動出力状態を記憶手段29の
例えばRAMからなる記憶部に記憶させる。その後CP
Uは瞬動スイッチ26等の他のスイッチの判別を行う
(ステップS12)。
【0044】また、CPUはステップS6において糸送
りスイッチ27がOFFであると判断すると直ちにその
他のスイッチ25等の判別を行う(ステップS12)。
CPUは糸送りスイッチ27がONであると判断しても
(ステップS6)、巻き取り用モータ波形がモータ6に
出力されていないと判断した場合は(ステップS7)、
糸送り機能をONからOFFに切り換え(ステップS
9,10)又はOFFをONに切り換える(ステップS
9,11)。糸送り機能は電源ON時にはON状態にな
っている。その後、CPUは他のスイッチ25等の判別
を行う(ステップS12)。
【0045】これにより、クラッチOFFで釣糸が仕掛
けの重量等によりスプール4から繰り出されて行く際
に、リールの操作者が例えば潮流、船の揺れ等による糸
送りの変化を感知してモータ出力調整体31をOFFか
らON側に操作し巻き取り用モータ出力波形の大きさを
加減した上で、糸送りスイッチ27をプッシュすると
(ステップS6)、現巻き取り用モータ出力波形が糸送
り用モータ波形に設定される(ステップS8)。クラッ
チON状態で釣糸をスプール4に巻き取っているときに
糸送りスイッチ27を押した場合(ステップS6)もそ
のときの巻き取り用モータ波形が糸送り用モータ波形に
設定される(ステップS8)。
【0046】糸送りON/OFF処理(図6のステップ
4)について以下に説明する。
【0047】図8に示すように、CPUは糸送り機能が
ONであるか否かを判断する(ステップS13)。糸送
り機能ONと判断した場合は(ステップS13)、スプ
ール4が繰り出し方向に回転しているか否かを判断する
(ステップS14)。この場合、クラッチOFFにより
スプール4が繰り出し方向に回転しているので、CPU
は、現在のスプール回転速度SPVpを演算する(ステ
ップS15)。つぎに、CPUは、現在のスプール回転
速度SPVpが、過去の最高速度SPmaxよりも大きいか
否かを判断する(ステップS16)。この場合、繰り出
し直後のときは、図6のステップS1において、最高速
度SPmaxが初期化されている。したがって、現在のス
プール回転速度SPVpの方が最高速度SPmaxよりも大
きく、CPUは現在のスプール回転速度を最高繰出速度
SPmaxとして記憶する(ステップS17)。これによ
り、最高繰出速度SPmaxが更新記憶される。
【0048】釣糸を繰り出している最中において、スプ
ール4の回転速度は釣糸の繰り出し直後から徐々に上昇
するので、ステップS17にて、最高速度が更新記憶さ
れる。また、スプール4の回転速度は水の抵抗等により
徐々に低下するが、現在のスプール回転速度SPVp
最高速度SPmaxよりも低下すると、ステップS16に
て、現在のスプール回転速度SPVpが最高速度SPmax
より小さいと判断され、ステップS17の更新記憶は行
なわれない。
【0049】つぎに、現在のスプール回転速度SPVp
が最高速度SPmaxの0.2倍以下になったか否かを判
断する(ステップS18)。釣糸の繰り出し直後におい
てはSPVp=SPmaxであるので、ステップ19に進
み、CPUはMフラグ=1か否かを判断する(ステップ
S19)。
【0050】なお、ステップ18によれば、モータ6の
駆動による糸送りを行なっている場合にも、現在のスプ
ール回転速度SPVpが、最高速度SPmaxの0.2倍以
下となった場合には、ステップS24に進んでモータ6
の糸送り波形での駆動を停止する。これは、繰出し速度
が極端に低下した場合に発生しやすくなるバックラッシ
ュを防止するためである。これにより、例えば、舟のロ
ーリング等により仕掛けが持上げられてスプール4の回
転速度が低下したような場合に、モータ6の駆動を停止
することができる。
【0051】ステップ19において、繰出し直後である
ときは、糸送り用モータ波形は出力されていないので、
Mフラグ=0である。したがって、ステップS20へ進
み、CPUは、現在のスプール回転速度SPVpが最高
速度SPmaxの0.7倍以下であるか否かを判断する
(ステップS20)。繰り出し直後の場合、ステップS
T17にて、現在のスプール回転速度SPVpを最高繰
出速度SPmaxとして記憶しているので、現在のスプー
ル回転速度SPVpが最高速度SPmaxの0.7倍以下で
はない。したがって、ステップS24に進み、糸送り用
モータ波形でのモータ出力を停止し(ステップS2
4)、Mフラグ=0とする(ステップS25)。これに
より、現在のスプール回転速度SPVpが低下しても、
現在のスプール回転速度SPVpが最高速度SPmax
0.7倍以下に低下するまでは、モータ6の駆動は行な
われず、仕掛けの自重で繰り出し処理が進む。すなわ
ち、スプール4の回転計測手段32の計測値が上記記憶
部の記憶値以上であればモータ6への駆動出力を停止す
る。
【0052】釣糸の繰り出し速度は水の抵抗等により徐
々に低下することから、ステップ20で現在のスプール
回転速度SPVpが最高速度SPmaxの0.7倍以下であ
ると判断した場合は、CPUは糸送り用モータ波形をモ
ータ6に出力し、モータ6を駆動させる(ステップS2
1)。糸送り用モータ波形の初期値は図6の初期設定
(ステップS1)で予め設定され、例えば最大出力波形
の50%に設定される。これにより、スプール4は釣糸
繰り出し方向に増速し、より速く釣糸を繰り出す。すな
わち、釣糸の繰り出し速度の計測手段32の計測値が記
憶手段29の記憶値未満であればモータ6ヘの駆動出力
を継続するようになっている。
【0053】つぎに、CPUは、Mフラグ=1とする
(ステップS22)。
【0054】ここで、Mフラグ=1は糸送り用モータ波
形でモータ出力をしている場合に対応し、Mフラグ=0
は糸送り用モータ波形でモータ出力を停止している場合
又は巻き取り用モータ波形でモータ出力をしている場合
に対応する。
【0055】また、一旦モータ6の駆動による糸送りを
開始した後は、Mフラグ=1となるので、ステップS1
9からステップS23に進み、モータ6の駆動の条件を
変更する。すなわち、現在のスプール回転速度SPVp
が最高速度SPmaxの0.7倍以下または0.4倍以上
である場合に、モータ6の駆動による糸送りを行う。こ
れにより、モータ6の頻繁なON/OFFが防止され
る。
【0056】なお、CPUが上記ステップS13で糸送
り機能OFFと判断した場合や、上記ステップS14で
スプール4が繰り出し方向に回転していないと判断した
場合にも糸送り用モータ波形でのモータ出力を停止させ
(ステップS24)、Mフラグを0に変更する(ステッ
プS25)。
【0057】つぎに、CPUは、モータ制御処理を行な
う(図6のステップS5)。
【0058】図9に示すように、CPUは、Mフラグ=
0と判断し(ステップS26)、モータ出力調整体31
であるアクセルレバーがONになっていると判断し(ス
テップS27)、モータ出力調整体31であるアクセル
レバーの位置が変化したと判断した(ステップS28)
場合は、巻き取り用モータ波形の出力準備を行い(ステ
ップS29)、巻き取り用モータ波形でモータ6を駆動
させる(ステップS30)。その場合、Mフラグ=0は
巻き取り用モータ波形でモータを回転させる状態も含ん
でいる。このため、釣糸巻き取りのためのモータ6の回
転は維持される。
【0059】なお、モータ出力調整体31の位置が変化
しない場合も釣糸巻き取りのためのモータ6の回転は維
持される(ステップS28)。
【0060】CPUはモータ出力調整体31がOFF位
置に戻された場合は(ステップ27)、巻き取り用モー
タ波形の出力を停止させる(ステップS31)。
【0061】また、CPUは、Mフラグ=1と判断し
(ステップ26)、モータ出力調整体31が変位操作さ
れないと判断したときは(ステップS32,33)、糸
送り用モータ波形でのモータ出力を維持する。これによ
りモータ6の駆動により糸送りが増速される。
【0062】また、CPUは、Mフラグ=1と判断し
(ステップS26)、モータ出力調整体31が動かされ
たと判断すると(ステップS32,33)、糸送り用モ
ータ波形でのモータ6の出力を停止させ(ステップS3
4)、Mフラグ=0に変更する(ステップS35)。
【0063】なお、このモータ制御(ステップS5)に
おいて、船べりでは自動的に巻き上げが停止するように
なっている。また、一度船べり停止した後は一旦モータ
出力調整体31をOFF位置に戻さないと巻き取り用モ
ータ波形を出力しないようになっている。さらに、瞬動
スイッチを押し下げすると押し下げしている間は巻き取
りのための巻き取り用モータ波形を出力するようになっ
ている。
【0064】CPU123は、上述したステップS2か
らステップ5の処理(図6)を繰り返す。
【0065】なお、上記実施の形態においては、スプー
ル駆動モータの出力を調整するモータ出力調整体をアク
セルレバーとしたが、スライドスイッチやアップ/ダウ
ンスイッチとすることもできる。また、糸送りスイッチ
は、船べりスイッチと共用するようにしたが、他のスイ
ッチと共用するようにしても良く、専用のスイッチにし
てもよい。また、モータはスプールに内装したが、スプ
ール外に設けることもできる。
【0066】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、糸送り時
のスプール駆動モータへのモータ出力調整手段からのモ
ータ駆動出力、即ち糸送り速度をモータ出力調整体を操
作してスプール駆動モータの駆動中に糸送りスイッチを
1回押すだけで変更することができるので、仕掛けの重
量や潮流や船の揺れ等の糸送りに影響する諸条件の変化
に迅速且つ容易に対応でき、バックラッシュを確実に防
止することができる。
【0067】請求項2に係る発明によれば、釣糸繰出し
時における糸の繰出し速度が記憶した速度未満である場
合に糸送り機構を作動して糸送りを定速制御できるよう
にした場合は、釣糸の巻取りと繰出しとを繰り返すジギ
ングやシャクリ動作時における釣糸の繰出し速度をも糸
送りに影響する諸条件に応じて記億させた糸の繰り出し
速度に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る魚釣用電動リールの立面図であ
る。
【図2】図1に示す魚釣用電動リールの水平断面図であ
る。
【図3】図1中サイドフレームを除いて示す立面図であ
る。
【図4】図1に示すコントロールボックスの平面図であ
る。
【図5】コントロールボックスの制御ブロック図であ
る。
【図6】図1に示す魚釣用電動リールの使用モードの処
理フローチャートである。
【図7】スイッチ入力処理のフローチャートである。
【図8】糸送りON/OFF処理のフローチャートであ
る。
【図9】モータ制御処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1…主フレーム 2,3…サイドフレーム 4…スプール 6…モータ 10a,12a…クラッチ片 27…糸送りスイッチ 29…記憶手段 30…モータ出力調整手段 31…モータ出力調整体 32…計測手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 釣糸を巻回可能にリール本体に回転可能
    に支承されたスプールと、上記リール本体又は上記スプ
    ール内に設けられた上記スプールに駆動伝達可能に連結
    されたモータと、上記リール本体に変位可能に設けられ
    たモータ出力調整体と、上記モータ出力調整体の変位操
    作で上記モータへのモータ駆動出力を出力停止から最大
    まで多段階に増減させるモータ出力調整手段と、上記ス
    プールと上記モータとの駆動伝達を連結・遮断するクラ
    ッチ機構とを備え、上記クラッチ機構を連結した状態で
    上記モータの駆動により上記スプールを釣糸巻き取り方
    向に回転させ、上記クラッチ機構を遮断した状態で上記
    モータの駆動により上記スプールを釣糸繰り出し方向に
    回転させるようにした魚釣用電動リールにおいて、上記
    スプールを上記モータの駆動で釣糸繰り出し方向に回転
    させるための信号を発生する糸送りスイッチを設け、上
    記糸送りスイッチの操作時に上記モータ出力調整体の変
    位操作による上記モータの駆動中におけるモータ出力調
    整手段のモータ駆動出力状態を記憶する記憶部を設け、
    上記スプールの釣糸繰り出し方向への回転時におけるモ
    ータのモータ駆動出力を上記記憶部の記憶値にて制御す
    るようにしたことを特徴とする魚釣用電動リール。
  2. 【請求項2】 上記魚釣用電動リールに釣糸の繰り出し
    速度の計測手段を設け、該計測手段の計測値が上記記憶
    部の記憶値未満であれば上記モータヘのモータ駆動出力
    を継続し、該計測手段の計測値が上記記憶部の記憶値以
    上であれば上記スプール駆動モータへのモータ駆動出力
    を停止するようにしたことを特徴とする請求項1に記載
    の魚釣用電動リール。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10772312B1 (en) * 2016-04-25 2020-09-15 Amir Norton System for attracting and catching fish

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