JP2001117643A - 空気圧式加振装置の制御方法及び空気圧式加振装置 - Google Patents

空気圧式加振装置の制御方法及び空気圧式加振装置

Info

Publication number
JP2001117643A
JP2001117643A JP29591799A JP29591799A JP2001117643A JP 2001117643 A JP2001117643 A JP 2001117643A JP 29591799 A JP29591799 A JP 29591799A JP 29591799 A JP29591799 A JP 29591799A JP 2001117643 A JP2001117643 A JP 2001117643A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
signal
pulse
control signal
switching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP29591799A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3780778B2 (ja
Inventor
Atsushi Muramatsu
篤 村松
Hiroyuki Ichikawa
浩幸 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP29591799A priority Critical patent/JP3780778B2/ja
Priority to DE10051391A priority patent/DE10051391B4/de
Priority to US09/690,734 priority patent/US6445149B1/en
Publication of JP2001117643A publication Critical patent/JP2001117643A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3780778B2 publication Critical patent/JP3780778B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気圧式加振装置において、空気流通路に消
音器を設けない簡易な構成で安価に高次成分を除去する
と共に適正な加振力を得る。 【解決手段】 振動発生源からのパルス信号Sと同期し
かつ所定のデューティ比の基準パルス信号Pを形成し、
さらに振動発生源の振動振幅に相関する制御振幅の大き
さに対応させるために、基準パルス信号Pに対して予め
規定されたランダムなタイミング及び幅のオフ部分α、
β・・を少なくとも1つ加えることにより制御信号Cと
する。この制御信号により電磁バルブの切替動作を制御
し、加振装置の空気室35内に適正な圧力変化を生じさ
せ、これに基づく加振力をマス部材20に及ぼし、マス
部材の振動により車体振動を打ち消す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気圧式加振装置
の制御方法及び制御装置に係り、特に車体等の振動を能
動的に抑制するのに適した空気圧式加振装置の制御方法
及び制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の空気圧式加振装置として
は、例えば特開平11−230245号公報に示すよう
に、制振対象に取り付けられる取付部材に対して、マス
部材を弾性支持させる一方、内部の圧力変化によってマ
ス部材に加振力を及ぼす密閉された空気室を設けると共
に、空気室に接続された空気流通路に、空気室を負圧源
と大気に択一的に接続する駆動用切換弁を設け、駆動用
切換弁の切換制御により、マス部材の加振周波数と位相
を調節するようにした制振器が知られている。この制振
器1の空気室は、図10に示すように、空気流通路2を
介してエンジンの吸気ポートのような負圧源3と大気側
4に接続されており、空気流通路2に介装された切替弁
5により負圧源3と大気側4の切り替えを行なうことに
より、空気室に圧力変化を及ぼしてマス部材を加振する
加振力を調節するようになっている。切替弁5の切り替
えによる加振力の調節は、ドライバ6からの制御信号の
デューティ比を変えることにより行なっている。この空
気圧式加振装置は、制振器の加振手段として電磁駆動手
段を用いていない簡易な構成であるため、小型軽量であ
ると共に低消費電力である等の利点を有している。
【0003】ところで、この空気圧式加振装置において
は、切替弁5による2つの空気圧源3,4の切替動作に
よって空気室に及ぼされる空気圧の変動が、切替周期に
対応した周波数成分だけでなく、その周波数の高次の周
波数成分も発生させることになり、このような高次の周
波数成分により振動抑制効果が妨げられることになる。
そのため、この空気圧式加振装置においては、さらに空
気室と切替弁5の間の空気流通路2上に、抑制すべき振
動の周波数から外れた周波数域の空気圧変動を減衰させ
るブランチホース7等の消音器を設けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ブランチホー
ス等の消音器を設けることにより、減衰させたい不要な
高次成分のみでなく必要な周波数成分の空気圧も減衰
し、加振装置の加振力も減衰してしまうという問題があ
る。これに対し、図11に示すように、吸気ポート3
と、その負圧力を安定させるタンク3aとの間の空気流
通路2にこれを開閉する第2の電磁バルブ8を設け、第
1の電磁バルブ5の切り替えをドライバ6からの高次成
分の最も小さくなるデューティ比のパルス信号で行な
い、第2の電磁バルブ8の切り替えをドライバ9からの
空気圧を調節するデューティ比の信号で行うことによ
り、高次の周波数成分を抑えることができ、ブランチホ
ースを廃止することが可能になる。しかし、この例によ
れば、ブランチホースは省略できるが、新たに第2の電
磁バルブ8及びドライバ9が必要になり、又、2つの電
磁バルブ5,8の動作制御を行なう必要があるため制御
が複雑になる。その結果、制御コストが高価になるた
め、安価な加振装置を提供することが困難となり、自動
車等に用いるには価格の点で問題となる。
【0005】本発明は、上記した問題を解決しようとす
るもので、空気流通路にブランチホース等の消音器を設
ける必要がない簡易な構成で安価に高次成分を除去でき
ると共に適正な加振力が得られる空気圧式加振装置の制
御方法及び空気圧式加振装置を提供することを目的とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達成するために、上記請求項1に係る発明の構成上の
特徴は、密閉された空気室と、空気室に接続された空気
流通路に介装されてそれぞれ異なる空気圧を有する2つ
の空気圧源の空気室への連通状態を交互に切り替える切
替手段を設け、切替手段の切替動作を制御することによ
り空気室の内部に圧力変化を生じさせ、圧力変化に基づ
く加振力により制御対象である振動発生源の振動を能動
的に抑制する空気圧式加振装置において、振動発生源の
振動周波数に相関した周波数の入力パルス信号と同期し
た所定のデューティ比の基準パルス信号を形成し、一方
振動発生源の振動振幅に対応して制御振幅の大きさをデ
ューティ比の大きさに相関させて置き換えると共に基準
パルス信号の周波数より高い所定周波数のキャリア信号
を形成し、キャリア信号を基準パルス信号に重畳させる
と共に、さらに基準パルス信号の個々のパルスにおいて
重畳されたキャリア信号の最初のパルスのパルス幅を他
のパルスのパルス幅より大きくすることにより制御信号
を形成し、制御信号により切替手段の切替動作を制御す
るようにしたことにある。
【0007】上記のように構成した請求項1に係る発明
においては、振動発生源の振動周波数に相関した周波数
の入力パルス信号に同期しかつ高次成分の発生の少ない
所定のデューティ比とした制御信号の基準パルス信号成
分により、高次成分の発生を抑えることができる。ま
た、空気室内の圧力変化に基づく加振力の調節を、振動
発生源の振動振幅に対応した制御振幅の大きさをそれに
相関するデューティ比の大きさに置き換えると共に基準
パルス信号の周波数より高い所定周波数のキャリア信号
を基準パルス信号に重畳した制御信号により行なうこと
ができる。しかも、基準パルス信号の個々のパルスにお
いて重畳されたキャリア信号においては、その最初のパ
ルスのパルス幅が他のパルスのパルス幅より大きくされ
ている。そのため、キャリア信号のデューティ比が小さ
くなった場合において、制御信号の入力に対する切替手
段へ入力される駆動電流の応答が遅れることによりキャ
リア信号のデューティ比に応じた加振力が得られなくな
る不都合を、最初のパルスのパルス幅をその後のパルス
のパルス幅より広くすることによりカバーすることがで
きる。そのため、キャリア信号のデューティ比に応じた
すなわち信号発生源の振動振幅に相関した駆動電流で切
替手段を作動させることができ、空気室内において適正
な圧力変化を生じさせることができる。その結果、請求
項1の発明によれば、適正な加振力により振動発生源に
おける振動を能動的に抑制できる。
【0008】また、上記請求項2に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項1に記載の空気圧式加振装置の制御
方法において、制御信号において、基準パルス信号の個
々のパルスに重畳されたキャリア信号の最初のパルスの
パルス幅を他のパルスのパルス幅より大きくすると共
に、さらに最初のパルスのパルス幅を、キャリア信号の
デューティ比に相関した大きさにしたことにある。
【0009】上記のように構成した請求項2に係る発明
においては、制御信号の個々の基準パルス信号成分に重
畳されたキャリア信号の最初のパルスのパルス幅を他の
パルスのパルス幅より大きくすることにより、デューテ
ィ比が小さくなった場合に、制御信号の入力に対する切
替手段へ入力される駆動電流の応答が遅れを防止でき、
キャリア信号に応じて発生力が得られる。さらに、最初
のパルスのパルス幅を一定ではなく、キャリア信号のデ
ューティ比に対応した大きさにしたことにより、キャリ
ア信号のデューティ比に対してより適正に対応した駆動
電流が得られ、振動発生源の振動振幅に対応して、空気
室内において適正な圧力変化を発生させることができ
る。その結果、請求項2の発明によれば、請求項1の発
明の効果に加えて、圧力変化に基づく加振力により、振
動発生源における振動をさらに効果的に抑制できる。
【0010】また、上記請求項3に係る発明の構成上の
特徴は、密閉された空気室と、空気室に接続された空気
流通路に介装されてそれぞれ異なる空気圧を有する2つ
の空気圧源の空気室への連通状態を交互に切り替える切
替手段を設け、切替手段の切替動作を制御することによ
り空気室の内部に圧力変化を生じさせ、圧力変化に基づ
く加振力により制御対象である振動発生源の振動を能動
的に抑制する空気圧式加振装置において、振動発生源の
振動周波数に相関した周波数の入力パルス信号と同期し
た所定のデューティ比の基準パルス信号を形成し、さら
に基準パルス信号の個々のパルスについて、振動発生源
の振動振幅に対応した制御振幅の大きさに相関させるた
めに、予め規定されたランダムなタイミング及び幅のオ
フ部分を少なくとも1つ加えることにより制御信号を形
成し、制御信号により切替手段の切替を制御するように
したことにある。
【0011】上記のように構成した請求項3に係る発明
においては、振動発生源の振動周波数に相関した周波数
の入力パルス信号に同期しかつ高次成分の発生の少ない
所定のデューティ比とした制御信号の基準パルス信号成
分により、高次成分の発生を抑えることができる。ま
た、空気室内の圧力変化に基づく加振力の調節を、基準
パルス信号の個々のパルスについて、予め規定されたラ
ンダムなタイミング及び幅のオフ部分を加えることによ
り制御信号を形成し、この制御信号により切替手段の切
替を制御することにより行なうことができる。そのた
め、制御信号に対して適正に対応した駆動電流が得ら
れ、空気室内において適正な圧力変化を生じさせること
ができる。その結果、請求項3の発明によれば、適正な
加振力により振動発生源における振動を能動的に抑制で
きる。
【0012】また、上記請求項4に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項1から請求項3のうちのいずれか1
項に記載の空気圧式加振装置の制御方法において、入力
パルス信号に基づいて制御信号を予め形成すると共に、
形成された多数の制御信号をマップ化して記憶してお
き、入力された入力パルス信号に応じて記憶された制御
信号の内から対応する制御信号を選択し、制御信号によ
り切替手段の切替を制御するようにしたことにある。
【0013】上記のように構成した請求項4に係る発明
においては、空気室での圧力変動に基づく加振力におけ
る高次成分の発生を抑えることができると共に、制御信
号に対して適正に対応した駆動電流が得られ、振動発生
源の振動振幅に対応した制御振幅に相関した空気室内で
の適正な圧力変化を発生させることができる。さらに、
振動発生源に関連した入力パルス信号に基づいて予め制
御信号を形成して、これをマップ化し記憶しておくこと
により、制御構成を簡略化できる。その結果、請求項4
の発明によれば、請求項1,2、3の発明の効果に加え
て、制御部分のコストを大幅に低減することが可能であ
る。
【0014】また、上記請求項5に係る発明の構成上の
特徴は、密閉された空気室と、空気室に接続された空気
流通路に介装されてそれぞれ異なる空気圧を有する2つ
の空気圧源の空気室への連通状態を交互に切り替える切
替手段を設け、切替手段の切替動作を制御することによ
り空気室の内部に圧力変化を生じさせ、圧力変化に基づ
く加振力により制御対象である振動発生源の振動を能動
的に抑制する空気圧式加振装置において、振動発生源の
振動周波数に相関した周波数の入力パルス信号と同期し
た所定のデューティ比の基準パルス信号を形成する基準
パルス信号形成手段と、振動発生源の振動振幅に対応し
て制御振幅の大きさをデューティ比の大きさに相関させ
て置き換えると共に基準パルス信号の周波数より高い所
定周波数のキャリア信号を形成するキャリア信号形成手
段と、キャリア信号を基準パルス信号に重畳させると共
に、さらに基準パルス信号の個々のパルスにおいて重畳
されたキャリア信号の最初のパルスのパルス幅を他のパ
ルスのパルス幅より大きくすることにより制御信号を形
成する制御信号形成手段と、制御信号形成手段により形
成された制御信号により切替手段の切替動作を制御する
切替制御手段とを設けたことにある。
【0015】上記のように構成した請求項5に係る発明
においては、基準パルス信号形成手段により形成した振
動発生源の振動周波数に相関した周波数の入力パルス信
号と同期しかつ高次成分の発生の少ない所定のデューテ
ィ比とした制御信号の基準パルス信号成分により、高次
成分の発生を抑えることができる。また、空気室での圧
力変化に基づく加振力の調節を、制御信号発生手段によ
り、振動発生源の振動振幅に対応した制御振幅の大きさ
をそれに相関するデューティ比の大きさに置き換えた所
定周波数のキャリア信号を基準パルス信号に重ね合わせ
ることにより得られた制御信号により行なうことができ
る。しかも、基準パルス信号の個々のパルスにおいて重
畳されたキャリア信号においては、制御信号発生手段に
よって、その最初のパルスのパルス幅が他のパルスのパ
ルス幅より大きくされている。そのため、デューティ比
が小さくなった場合において、制御信号の入力に対する
切替手段へ入力される駆動電流の応答が遅れることによ
りキャリア信号に応じた空気室内の圧力変化が得られな
くなる不都合を、最初のパルスのパルス幅をその後のパ
ルスのパルス幅より広くすることによりカバーすること
ができる。そのため、キャリア信号のデューティ比に応
じたすなわち信号発生源の振動振幅に応じた駆動電流で
切替手段を作動させることができ、空気室内で適正な圧
力変化を発生させることができる。その結果、請求項5
の発明によれば、圧力変化に基づく加振力により、振動
発生源における振動を能動的に抑制できる。
【0016】また、上記請求項6に係る発明の構成上の
特徴は、前記請求項5に記載の空気圧式加振装置におい
て、制御信号形成手段の代わりに、キャリア信号を基準
パルス信号に重畳させ、さらに基準パルス信号の個々の
パルスにおいて重畳されたキャリア信号の最初のパルス
のパルス幅を他のパルスのパルス幅より大きくすると共
に最初のパルスのパルス幅を、キャリア信号のデューテ
ィ比に相関した大きさにすることにより制御信号を形成
する第2制御信号形成手段を設けたことにある。
【0017】上記のように構成した請求項6に係る発明
においては、第2制御信号形成手段により、基準パルス
信号の個々のパルスにおいて重畳されたキャリア信号の
最初のパルスのパルス幅を他のパルスのパルス幅より大
きくすることにより、デューティ比が小さくなった場合
に、制御信号の入力に対する切替手段へ入力される駆動
電流の応答が遅れを防止でき、キャリア信号に応じた空
気室内の圧力変化を発生させることができる。さらに、
第2制御信号形成手段により、最初のパルスのパルス幅
を一定ではなく、キャリア信号のデューティ比に対応し
た大きさにしたことにより、キャリア信号のデューティ
比に対してより適正に対応した駆動電流が得られ、振動
発生源の振動振幅に適正に対応した空気室内の圧力変化
を発生させることができる。その結果、請求項6の発明
によれば、上記請求項5の発明の効果に加えて、圧力変
化に基づく適正な加振力により、振動発生源における振
動を一層効果的に抑制できる。
【0018】また、上記請求項7に係る発明の構成上の
特徴は、密閉された空気室と、空気室に接続された空気
流通路に介装されてそれぞれ異なる空気圧を有する2つ
の空気圧源の空気室への連通状態を交互に切り替える切
替手段を設け、切替手段の切替動作を制御することによ
り空気室の内部に圧力変化を生じさせ、圧力変化に基づ
く加振力により制御対象である振動発生源の振動を能動
的に抑制する空気圧式加振装置において、請求項5に記
載の基準パルス信号形成手段及びキャリア信号形成手段
と、請求項5に記載の制御信号形成手段または請求項6
に記載の第2制御信号形成手段を用いて、振動発生源の
振動周波数に相関した周波数の入力パルス信号に基づい
て予め形成した多数の制御信号をマップ化して記憶した
記憶手段と、入力パルス信号の入力に応じて記憶手段か
ら対応する制御信号を読み出す制御信号読出し手段と、
制御信号読出し手段により読み出された制御信号に基づ
いて切替手段の切替動作を制御する切替制御手段とを設
けたことにある。
【0019】上記のように構成した請求項7に係る発明
においては、予め基準パルス信号形成手段と、キャリア
信号形成手段と、制御信号形成手段または第2制御信号
形成手段によって入力パルス信号に基づいて形成された
制御信号について、これをマップ化して記憶手段に記憶
しておき、入力パルス信号の入力に応じて制御信号読出
し手段によって適正な制御信号を読出し、読み出された
制御信号により切替制御手段の制御のもとに切替手段を
駆動することができる。そのため、高次成分を除去でき
ると共に、制御信号に対して適正に対応した駆動電流が
得られ、振動発生源の振動振幅に関連した入力パルス信
号の制御振幅に適正に対応した空気室内における圧力変
化を発生させることができる。さらに、制御信号をマッ
プ化して記憶手段に記憶し、制御信号読出し手段により
振動発生源からのパルス信号に対応した制御信号を読み
出すようにしたことにより、制御構成を簡略化できるた
め、制御部分のコストを低減することができる。その結
果、請求項7の発明によれば、適正な加振力により、振
動発生源における振動を能動的に抑制できる。さらに、
量産の場合に加振装置の制御部分を安価に提供すること
ができる。
【0020】また、上記請求項8に係る発明の構成上の
特徴は、密閉された空気室と、空気室に接続された空気
流通路に介装されてそれぞれ異なる空気圧を有する2つ
の空気圧源の空気室への連通状態を交互に切り替える切
替手段を設け、切替手段の切替動作を制御することによ
り空気室の内部に圧力変化を生じさせ、圧力変化に基づ
く加振力により制御対象である振動発生源の振動を能動
的に抑制する空気圧式加振装置において、振動発生源の
振動周波数に相関した周波数の入力パルス信号と同期し
た所定のデューティ比の基準パルス信号を形成する基準
パルス信号形成手段と、基準パルス信号の個々のパルス
について、振動発生源の振動振幅に対応した大きさの制
御振幅に相関させるために、予め規定されたランダムな
タイミング及び幅のオフ部分を少なくとも1つ設けるこ
とにより制御信号を形成する第3制御信号形成手段とを
用いて、振動発生源の振動周波数に相関した周波数の入
力パルス信号に基づいて予め形成した多数の制御信号を
マップ化して記憶した第2記憶手段と、入力パルス信号
の入力に応じて第2記憶手段から対応する制御信号を読
み出す第2制御信号読出し手段と、第2制御信号読出し
手段により読み出された制御信号に基づいて切替手段の
切替動作を制御する第2切替制御手段とを設けたことに
ある。
【0021】上記のように構成した請求項8に係る発明
においては、予め基準パルス信号形成手段と、第3制御
信号形成手段によって入力パルス信号に基づいて形成さ
れた多数の制御信号について、これをマップ化して第2
記憶手段に記憶しておき、振動発生源に関連した入力パ
ルス信号の入力に応じて第2制御信号読出し手段によっ
て適正な制御信号を読出し、読み出された制御信号によ
り切替制御手段の制御のもとに切替手段を駆動すること
ができる。すなわち、基準信号形成手段により形成され
た、振動発生源の振動周波数に相関した周波数の入力パ
ルス信号と同期すると共に高次成分の発生の少ない所定
のデューティ比とした基準パルス信号により、空気圧変
動における高次成分の発生を抑えることができる。ま
た、第3制御信号形成手段により、基準パルス信号の個
々のパルスについて、予め規定されたランダムなタイミ
ング及び幅のオフ部分を加えることにより制御信号を形
成し、この制御信号により切替手段の切替を制御するこ
とにより、空気室内での圧力変化に基づく加振力の調節
を行なうことができる。そのため、高次成分を除去でき
ると共に、制御信号に対して適正に対応した駆動電流が
得られ、振動発生源の振動振幅に対応した制御振幅に応
じて空気室内における適正な圧力変化を発生させること
ができる。
【0022】さらに、制御信号をマップ化して第2記憶
手段に記憶し、第2制御信号読出し手段により振動発生
源に関連した入力パルス信号に対応した制御信号を読み
出すようにしたことにより、制御構成を簡略化できるた
め、制御部分のコストを低減することができる。その結
果、請求項8の発明によれば、適正な加振力により、振
動発生源における振動を能動的に抑制できる。さらに、
量産されたときに加振装置の制御部分を安価に提供する
ことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を用いて説明すると、図1は、同実施形態を適用した自
動車のボディ等の振動制御対象に適用される空気圧式加
振装置の全体構成を模式図により概略的に示したもので
あり、図2は空気圧式加振装置の要部である制振器を断
面図により示したものである。この空気圧式加振装置
は、制振器10と、制振器10に対して空気圧変化を及
ぼして加振力を生じさせる空気圧制御手段50とにより
構成されている。
【0024】制振器10は、自動車の車体の振動発生部
分に取り付けられる取付金具11と、取付金具11に対
向配置されたマス部材20と、取付金具11及びマス部
材20を弾性的に連結するゴム弾性体30とを設けてお
り、これらに囲まれて密閉状態にある空気室35を形成
している。空気圧制御手段40は、負圧発生源であるエ
ンジンの吸気ポート41と大気側とを圧力の異なる2つ
の空気圧供給源とし、制振器10内の空気室35に対し
て負圧と大気圧を所定周期で加えることにより空気室3
5に対して空気圧変動を及ぼすことにより、マス部材2
0に加振力を生じさせ、このマス部材20の振動を車体
に伝達することにより車体振動を能動的に抑制するよう
になっている。その際、抑制すべき振動(図示上下方向
の振動)に応じて空気室35に及ぼす圧力変動の大きさ
や位相等を制御手段によって調節することにより、車体
側における振動を能動的に効果的に抑制するようになっ
ている。ただし、2つの空気圧源としては、負圧源と大
気側に限らず正圧源を利用した組み合わせも可能であ
る。
【0025】上記取付金具11は、図2に示すように、
円盤状で、一表面側(図示下面)には、外周近傍に同軸的
に環状の溝12を設けており、溝12の内側に隣接した
環状の凸部13を設けている。凸部13の内側は、溝部
12の外側平坦部14からわずかに凹んだ凹部15にな
っている。さらに、取付金具11は、その外周の一部を
貫通して中心に向けて延び、中心位置で上記一表面側に
貫通し凹部15に連通する通気孔16を設けている。そ
して、通気孔16に繋がる外周部には後述する空気流通
路42を接続するためのポート17を設けている。取付
金具11の他表面側(図示上面)には、軸心位置にボルト
18が垂直に立設されている。取付金具11はボルト1
8を車体側に螺着させることにより車体側に固定される
ようになっている。
【0026】マス部材20は、取付金具11と略同一外
径の円盤形状で、取付金具11との対向面において、上
記凸部13との対向位置に凹部21を設けており、その
内側が台形状に突出した突出部22になっており、その
外側が平坦部23になっている。
【0027】ゴム弾性体30は、外周の径が上記溝部1
2の径に略等しい環状厚板であり、外周側と内周側が互
いに軸方向に僅かにずれて形成されたゴム部31と、ゴ
ム部31の外周部に加硫接着により固着されている環状
の支持金具32とを備えている。支持金具32の外径
は、マス部材20の外径と略同一である。ゴム弾性体3
0は、支持金具32を取付金具11の外側平坦部14に
密着させて溶接等で固定することにより取付金具11に
固定されている。また、ゴム弾性体30の内周部は、マ
ス部材20の突出部22の外周傾斜面に接着剤により固
定されている。これにより、取付金具11と、マス部材
20とゴム弾性体30とにより囲まれた内部に、気密状
態の空気室35が形成される。
【0028】上記制振器10には、自動車への装着状態
において、図1に示すように、制振器10の振動特性を
能動的に制御する空気圧制御手段40が接続されてい
る。制振器10のポート17には、負圧源であるエンジ
ンの吸気ポート41に接続された空気流通路42が接続
されており、空気流通路42には、吸気ポート41の負
圧状態を安定させる負圧タンク43が介装接続されてい
る。また、空気流通路42のポート17側には3ポート
タイプの電磁バルブ44がその2ポートによって介装さ
れており、他のポートは、大気側に連通するパイプ45
に接続されている。電磁バルブ44は、非通電状態で空
気室35側が大気側に連通するようになっており、通電
により弁が切り替わり、空気室35が負圧タンク43側
に連通するようになっている。なお、接続状態はその逆
であってもよい。
【0029】つぎに、電磁バルブ44への通電状態を制
御する電気制御装置について説明する。電気制御装置5
0は、図1に示すように、マイクロコンピュータ等より
なる制御部51を備えている。制御部51は、エンジン
に設けた回転数センサの回転パルス等の振動発生源の振
動周波数に対応した周波数の入力パルス信号Sを入力
し、その周波数と各種運転状態(振幅及び位相に相関す
る)を読み取る信号読取り部52と、入力パルス信号S
に応じた制御信号Cを記憶する記憶部53と、信号読取
り部52からの信号データに基づいて記憶部53から適
正な制御信号Cを選択して電磁バルブ44のソレノイド
を開閉させる駆動部55に出力する演算部54とにより
構成されている。制御部51の演算部54出力側には、
電磁バルブ44のソレノイドを駆動する上記駆動部55
が接続されている。
【0030】つぎに、制御信号Cの形成について、図3
に基づいて説明する。まず、入力パルス信号Sに対して
同期した周波数と位相θを有すると共にデューティ比を
高次成分の発生の最も少ない50%近辺の値とした基準
パルス信号Pを形成する。ここでは、制御周波数につい
ては、アイドリング時等に対応した20〜100Hz程
度の範囲の低周波数領域を対象とするものとする。さら
に、入力パルス信号Sより周波数が高い例えば200H
z〜1kHzの周波数でかつ振動発生源の振動振幅に相
関したデューティ比のキャリア信号(図示しない)を形成
する。キャリア信号の形成は、振動発生源の振動振幅に
相関するシフトポジション位置信号、車速信号等を直接
利用して形成することもできるが、これらのデータを利
用して実験的に形成することもできる。
【0031】さらに、基準パルス信号Pにキャリア信号
を重ね合わせることにより制御信号Cが得られるが、制
御信号Cは、図3及び図4に示すように、基準パルス信
号Pの個々のパルスP1にキャリア信号を重ね合せた個
々の制御パルスC0内において最初のパルスC1の幅が
その後のパルスC2の幅より大きくするように変更され
ているのである。図4においては、上段が制御パルスC
0を、下段が駆動電流を示すもので、キャリア信号のパ
ルスのデューティ比の変化に応じて、駆動電流が変化す
るようになっている。
【0032】制御信号Cに重ね合わされたキャリアパル
スの幅を全て均一にすると、キャリアパルスのデューテ
ィ比が小さくなり過ぎたときに、制御信号Cに対する電
流の応答遅れにより駆動電流が得られなくなるため、最
初のパルスC1で電流を立ち上げることができるよう
に、パルスC1の幅をその後のパルスC2の幅より大き
くしたのである。このように入力パルス信号Sに応じて
予め適正な制御信号Cを作成してマップ化し、マップ化
したデータが記憶部53に記憶されている。なお、制御
信号Cについては、制御部の構成が複雑になるが、入力
パルス信号Sに応じて演算部54で形成してそのまま駆
動部55に出力することも可能である。
【0033】つぎに、上記のように構成された第1の実
施形態の動作について説明する。制御部51は、イグニ
ッションスイッチのオンに応じて動作を開始し、入力パ
ルス信号Sが入力され、信号読取り部52で読み込まれ
る。さらに、演算部54において、この入力パルス信号
Sの周波数を演算により求め、その周波数での振幅及び
位相に対応する制御信号Cが記憶部53から読み出さ
れ、外部の駆動部55に出力される。入力された制御信
号Cに基づいて、駆動部55によって駆動電流が形成さ
れ、これにより電磁バルブ44が駆動されてオンオフ
し、これに応じて空気室35への接続が吸気ポート41
と大気側とに交互に切り替えられる。これに応じて、空
気室35の圧力状態が変化することによりマス部材20
に加振心力が及ぼされてマス部材20が振動し、この振
動が車体側の振動と打ち消し合うことにより車体側の振
動を能動的に抑制することができる。
【0034】このとき、演算部54から出力された制御
信号Cの個々の制御パルスC0のデューティ比が高次成
分を発生し難い値に設定されているため、加振力に伴う
高次成分の発生を抑えることができる。また、上記した
ように、個々の制御パルスC0に重ね合わされた振幅の
変化に対応したデユーティ比のキャリアパルスの最初の
パルスC1の幅がその後のパルスのC2パルス幅より広
くされていることにより、制御信号Cの入力に対する電
磁バルブ44を駆動する駆動電流の応答遅れを防止で
き、キャリア信号のデューティ比に応じたすなわち信号
発生源の振動振幅に応じた駆動電流で電磁バルブ44を
作動させることができる。そのため、空気室35で適正
な圧力変動を発生させることができ、その結果、制振器
10の適正な加振力を発生させることができるので、車
体の振動を適正に抑えることができる。また、入力パル
ス信号Sの周波数に応じて予め適正な制御信号Cを作成
してマップ化し、マップ化したデータが記憶部53に記
憶されており、記憶部53から適正な制御信号を読み出
すように構成されているので、制御部分を簡易にするこ
とができ、制御コストを安価にすることができる。
【0035】ここで、第1の実施形態についての具体的
実験結果について説明する。本発明の空気圧式加振装置
と、これに対してブランチホースを除いた従来の空気圧
式加振装置について、所定の周波数域において、空気室
35における発生力を、所望周波数での発生力である一
次成分と不要な高次周波数成分である二次成分について
測定したものであり、その測定結果を図5に示す。図5
から明らかなように、一次成分については本発明品と従
来品でほとんど差はないが、二次成分については、全体
として従来品が非常に大きな値になっており、本発明品
では二次成分を大幅に低減できることが明らかなった。
【0036】つぎに、第1の実施形態の変形例について
説明する。変形例においては、制御信号Cは、上記基準
パルス信号Pに、入力パルス信号Sより周波数が高い例
えば200Hz〜1kHzの周波数でかつ振動振幅に対
応したデューティ比のキャリア信号を重ね合わせ、さら
に、図6に示すように、個々の制御パルスC0に重ね合
わされたキャリアパルスおいて最初のパルスC1の幅を
その後のパルスC2の幅より大きくすると共に、最初の
パルスC1の幅をキャリア信号のデユーティ比に対応し
た大きさになるように可変にしたものである。
【0037】上記構成の変形例においても、第1の実施
形態において説明したように、演算部54から出力され
た制御信号Cの個々の制御パルスC0のデューティ比が
高次成分を発生し難い値に設定されているため、高次成
分の発生を抑えることができる。また、上記したよう
に、個々の制御パルスC0に重ね合わされた、制御振幅
に変化に対応したデユーティ比のキャリアパルスの最初
のパルスC1の幅がその後のパルスC2のパルス幅より
広くされていることにより、制御信号の入力に対する電
磁バルブ44を駆動する駆動電流の応答遅れを防止で
き、キャリア信号のデューティ比に応じたすなわち信号
発生源からのパルス信号Sの振幅に応じた駆動電流で電
磁44バルブを作動させることができる。さらに、変形
例においては、制御パルスC0における最初のパルスC
1の幅がキャリア信号のデューティ比に対応した大きさ
になっている。そのため、駆動電流の応答遅れを防止で
きると共に、デューティ比が小さい場合において、最初
のパルスの幅が広すぎることにより駆動電流が規定の値
より大きくなることを防止でき、空気室35でのさらに
適正な圧力変化に基づく加振力を確保することができ
る。その結果、変形例においては、制振器10にさらに
適正な加振力を発生させることができるので、車体の振
動を一層適正に抑制することができる。
【0038】つぎに、本発明の第2の実施形態について
説明する。第2の実施形態においては、制御信号Cは、
図7に示すように、入力パルス信号Sに対して同期した
周波数で位相を適正にずらせると共にデューティ比を高
次成分の発生の最も少ない値とした基準パルス信号Pに
形成し、さらに振動発生源の振動振幅に相関する制御振
幅の大きさに対応させるために、基準パルス信号Pに対
して予め規定されたランダムなタイミング及び幅のオフ
部分α、β・・を少なくとも1つ加えることにより制御
信号Cを形成し、この御信号Cにより電磁バルブ44の
切替を制御するようにしたものである。例えば、図8に
示すように、デューティ比が60%である基準パルスP
の各パルスについて、22%及び46%のタイミング及
び5%幅でオフ部分α、βを設けることにより制御信号
Cを形成している。このオフ部分の形成については、振
動発生源の振動振幅に対応した制御振幅とするために、
実験的に求めたものである。このように、種々の入力パ
ルス信号Sに対して、予め求めた制御信号Cデータにつ
いては、これをマップ化して記憶部53に記憶させるよ
うになっている。
【0039】上記構成の第2の実施形態においても、第
1の実施形態において説明したように、演算部54から
出力された制御信号Cの個々の制御パルスC0のデュー
ティ比が高次成分を発生し難い値に設定されているた
め、高次成分の発生を抑えることができる。また、空気
室35での圧力変化に基づく制振器10の加振力の調節
を、基準パルス信号Pの個々のパルスP1について、予
め規定されたランダムなタイミング及び幅のオフ部分
α、β・・を加えることにより制御信号Cを形成し、こ
の制御信号Cにより電磁バルブ44の切替を制御するこ
とにより行なうことができる。これにより、制御信号C
に対して適正に対応した駆動電流が得られ、振動発生源
の振動振幅に適正に対応した制振器10の加振力を得る
ことができる。その結果、本実施形態においても、上記
第1の実施形態と同様に、制振器10に適正な加振力を
発生させることができるので、車体の振動を適正に抑制
することができる。
【0040】ここで、第2の実施形態についての具体的
実験結果について説明する。所定の周波数域において、
本実施形態に係る空気圧式加振装置と、ブランチホース
を除いた従来の空気圧式加振装置について、空気室35
における発生力を、所望周波数での発生力である一次成
分と不要な高次周波数成分である二次成分について測定
したものであり、その測定結果を図9に示す。図9から
明らかなように、第2の実施形態においても上記第1の
実施形態とほぼ同様に、一次成分については本発明品と
従来品ほとんど際はないが、二次成分については、全体
として従来品が非常に大きな値になっており、本発明品
では二次成分を大幅に低減できることが明らかなった。
【0041】なお、上記各実施形態においては、振動発
生源の振動周波数に相関する入力パルス信号としてエン
ジンの回転パルス信号を用いているが、その他エンジン
コントロールユニット等から得られるエアコンオンオ
フ、シフトポジション、水温等の車両の状態検出信号を
用いることもできる。また、上記各実施形態において
は、加振装置として、制振器を対象としており、この制
振器は液室を設けていないが、液室を設けた形式の制振
器でもよい。さらに、加振装置として、エンジンマウン
ト等の防振に用いられる液室有りあるいは液室無しの防
振装置であってもよい。その他、本実施形態に示したも
のは一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内にお
いて種々変更して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両に適用される空
気圧式加振装置の全体構成を概略的に示す模式図であ
る。
【図2】同空気圧式加振装置の制振器を概略的に示す断
面図である。
【図3】同空気圧式加振装置の信号形成状態を説明する
説明図である。
【図4】制御信号Cと駆動電流の関係を説明する説明図
である。
【図5】振動周波数に対する空気圧式加振装置の空気圧
室内の圧力変化に基づく加振力についての実験結果を示
すグラフである。
【図6】変形例における制御信号Cと駆動電流の関係を
説明する説明図である。
【図7】第2の実施形態における空気圧式加振装置の信
号形成状態を説明する説明図である。
【図8】同制御信号を詳細に示す説明図である。
【図9】第2の実施形態において振動周波数に対する空
気圧室内の圧力変化に基づく加振力についての実験結果
を示すグラフである。
【図10】従来例である車両に適用される空気圧式加振
装置の全体構成を概略的に示す模式図である。
【図11】他の従来例である車両に適用される空気圧式
加振装置の全体構成を概略的に示す模式図である。
【符号の説明】
10…制振器、11…取付金具、17…通気孔、20…
マス部材、30…ゴム弾性体、35…空気室、40…空
気圧制御手段、41…吸気ポート、42…空気流通路、
43…負圧タンク、44…電磁バルブ、51…制御部、
52…信号読取り部、53…記憶部、54…演算部、5
5…駆動部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J048 AA02 AB07 AD01 BA18 BE02 BF02 CB19 EA36 5H004 GB12 HA12 HB07 HB08 HB12 KA22 LA13 MA04 MA08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉された空気室と、該空気室に接続さ
    れた空気流通路に介装されてそれぞれ異なる空気圧を有
    する2つの空気圧源の前記空気室への連通状態を交互に
    切り替える切替手段を設け、該切替手段の切替動作を制
    御することにより前記空気室の内部に圧力変化を生じさ
    せ、該圧力変化に基づく加振力により制御対象である振
    動発生源の振動を能動的に抑制する空気圧式加振装置に
    おいて、 振動発生源の振動周波数に相関した周波数の入力パルス
    信号と同期した所定のデューティ比の基準パルス信号を
    形成し、一方該振動発生源の振動振幅に対応して制御振
    幅の大きさをデューティ比の大きさに相関させて置き換
    えると共に前記基準パルス信号の周波数より高い所定周
    波数のキャリア信号を形成し、該キャリア信号を前記基
    準パルス信号に重畳させると共に、さらに該基準パルス
    信号の個々のパルスにおいて重畳された前記キャリア信
    号の最初のパルスのパルス幅を他のパルスのパルス幅よ
    り大きくすることにより制御信号を形成し、該制御信号
    により前記切替手段の切替動作を制御するようにしたこ
    とを特徴とする空気圧式加振装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 前記制御信号において、前記基準パルス
    信号の個々のパルスに重畳された前記キャリア信号の最
    初のパルスのパルス幅を他のパルスのパルス幅より大き
    くすると共に、さらに該最初のパルスのパルス幅を、該
    キャリア信号のデューティ比に相関した大きさにしたこ
    とを特徴とする前記請求項1に記載の空気圧式加振装置
    の制御方法。
  3. 【請求項3】 密閉された空気室と、該空気室に接続さ
    れた空気流通路に介装されてそれぞれ異なる空気圧を有
    する2つの空気圧源の前記空気室への連通状態を交互に
    切り替える切替手段を設け、該切替手段の切替動作を制
    御することにより前記空気室の内部に圧力変化を生じさ
    せ、該圧力変化に基づく加振力により制御対象である振
    動発生源の振動を能動的に抑制する空気圧式加振装置に
    おいて、振動発生源の振動周波数に相関した周波数の入
    力パルス信号と同期した所定のデューティ比の基準パル
    ス信号を形成し、さらに該基準パルス信号の個々のパル
    スについて、該振動発生源の振動振幅に対応した制御振
    幅の大きさに相関させるために、予め規定されたランダ
    ムなタイミング及び幅のオフ部分を少なくとも1つ加え
    ることにより制御信号を形成し、該制御信号により前記
    切替手段の切替を制御するようにしたことを特徴とする
    空気圧式加振装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 前記入力パルス信号に基づいて前記制御
    信号を予め形成すると共に、該形成された多数の制御信
    号をマップ化して記憶しておき、入力された前記入力パ
    ルス信号に応じて記憶された制御信号の内から対応する
    制御信号を選択し、該制御信号により前記切替手段の切
    替を制御するようにしたことを特徴とする前記請求項1
    から請求項3のうちのいずれか1項に記載の空気圧式加
    振装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 密閉された空気室と、該空気室に接続さ
    れた空気流通路に介装されてそれぞれ異なる空気圧を有
    する2つの空気圧源の前記空気室への連通状態を交互に
    切り替える切替手段を設け、該切替手段の切替動作を制
    御することにより前記空気室の内部に圧力変化を生じさ
    せ、該圧力変化に基づく加振力により制御対象である振
    動発生源の振動を能動的に抑制する空気圧式加振装置に
    おいて、 振動発生源の振動周波数に相関した周波数の入力パルス
    信号と同期した所定のデューティ比の基準パルス信号を
    形成する基準パルス信号形成手段と、 該振動発生源の振動振幅に対応して制御振幅の大きさを
    デューティ比の大きさに相関させて置き換えると共に前
    記基準パルス信号の周波数より高い所定周波数のキャリ
    ア信号を形成するキャリア信号形成手段と、 該キャリア信号を前記基準パルス信号に重畳させると共
    に、さらに該基準パルス信号の個々のパルスにおいて重
    畳されたキャリア信号の最初のパルスのパルス幅を他の
    パルスのパルス幅より大きくすることにより制御信号を
    形成する制御信号形成手段と、 前記制御信号形成手段により形成された制御信号により
    前記切替手段の切替動作を制御する切替制御手段と を設けたことを特徴とする空気圧式加振装置。
  6. 【請求項6】 前記制御信号形成手段の代わりに、前記
    キャリア信号を前記基準パルス信号に重畳させ、さらに
    前記基準パルス信号の個々のパルスにおいて重畳された
    キャリア信号の最初のパルスのパルス幅を他のパルスの
    パルス幅より大きくすると共に該最初のパルスのパルス
    幅を、該キャリア信号のデューティ比に相関した大きさ
    にすることにより制御信号を形成する第2制御信号形成
    手段を設けたことを特徴とする前記請求項5に記載の空
    気圧式加振装置。
  7. 【請求項7】 密閉された空気室と、該空気室に接続さ
    れた空気流通路に介装されてそれぞれ異なる空気圧を有
    する2つの空気圧源の前記空気室への連通状態を交互に
    切り替える切替手段を設け、該切替手段の切替動作を制
    御することにより前記空気室の内部に圧力変化を生じさ
    せ、該圧力変化に基づく加振力により制御対象である振
    動発生源の振動を能動的に抑制する空気圧式加振装置に
    おいて、 前記請求項5に記載の基準パルス信号形成手段及びキャ
    リア信号形成手段と、前記請求項5に記載の制御信号形
    成手段または前記請求項6に記載の第2制御信号形成手
    段を用いて、前記振動発生源の振動周波数に相関した周
    波数の入力パルス信号に基づいて予め形成した多数の制
    御信号をマップ化して記憶した記憶手段と、 前記入力パルス信号の入力に応じて前記記憶手段から対
    応する制御信号を読み出す制御信号読出し手段と、 該制御信号読出し手段により読み出された制御信号に基
    づいて前記切替手段の切替動作を制御する切替制御手段
    とを設けたことを特徴とする空気圧式加振装置。
  8. 【請求項8】 密閉された空気室と、該空気室に接続さ
    れた空気流通路に介装されてそれぞれ異なる空気圧を有
    する2つの空気圧源の前記空気室への連通状態を交互に
    切り替える切替手段を設け、該切替手段の切替動作を制
    御することにより前記空気室の内部に圧力変化を生じさ
    せ、該圧力変化に基づく加振力により制御対象である振
    動発生源の振動を能動的に抑制する空気圧式加振装置に
    おいて、 振動発生源の振動周波数に相関した周波数の入力パルス
    信号と同期した所定のデューティ比の基準パルス信号を
    形成する基準パルス信号形成手段と、該基準パルス信号
    の個々のパルスについて、該振動発生源の振動振幅に対
    応した大きさの制御振幅に相関させるために、予め規定
    されたランダムなタイミング及び幅のオフ部分を少なく
    とも1つ設けることにより制御信号を形成する第3制御
    信号形成手段とを用いて、前記振動発生源の振動周波数
    に相関した周波数の入力パルス信号に基づいて予め形成
    した多数の前記制御信号をマップ化して記憶した第2記
    憶手段と、 前記入力パルス信号の入力に応じて前記第2記憶手段か
    ら対応する制御信号を読み出す第2制御信号読出し手段
    と、 該第2制御信号読出し手段により読み出された制御信号
    に基づいて前記切替手段の切替動作を制御する第2切替
    制御手段とを設けたことを特徴とする空気圧式加振装
    置。
JP29591799A 1999-10-18 1999-10-18 空気圧式加振装置の制御方法及び空気圧式加振装置 Expired - Fee Related JP3780778B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29591799A JP3780778B2 (ja) 1999-10-18 1999-10-18 空気圧式加振装置の制御方法及び空気圧式加振装置
DE10051391A DE10051391B4 (de) 1999-10-18 2000-10-17 Vibrator-Steuerverfahren und Vibrator
US09/690,734 US6445149B1 (en) 1999-10-18 2000-10-18 Vibrator controlling method and vibrator

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29591799A JP3780778B2 (ja) 1999-10-18 1999-10-18 空気圧式加振装置の制御方法及び空気圧式加振装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001117643A true JP2001117643A (ja) 2001-04-27
JP3780778B2 JP3780778B2 (ja) 2006-05-31

Family

ID=17826819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29591799A Expired - Fee Related JP3780778B2 (ja) 1999-10-18 1999-10-18 空気圧式加振装置の制御方法及び空気圧式加振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3780778B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3780778B2 (ja) 2006-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3952584B2 (ja) 能動型防振装置
JPS61191424A (ja) パワ−ユニツトの制振装置
JPH11230245A (ja) 空気圧加振式の能動型制振器
JP3803603B2 (ja) 能動型防振支持装置のアクチュエータ駆動制御方法
JP4323673B2 (ja) 防振装置
US6445149B1 (en) Vibrator controlling method and vibrator
JP2001117643A (ja) 空気圧式加振装置の制御方法及び空気圧式加振装置
JPH0742783A (ja) 電子制御エンジンマウント
JP3716602B2 (ja) 空気圧加振式の能動型防振装置
JPH1182611A (ja) 空気圧加振式の能動型防振装置
JP2005003139A (ja) 能動型防振支持装置のアクチュエータ駆動制御装置
US6742333B2 (en) Air-pressure type excitation apparatus
JP3719067B2 (ja) 電磁式加振装置の制御方法及び電磁式加振装置
JP3366089B2 (ja) 車両の振動低減装置
JP4437892B2 (ja) 防振装置
JP2005249013A (ja) 能動型防振支持装置
JP2003049897A (ja) 空気圧式加振装置の適応制御方法
JPH11201220A (ja) 車輌振動騒音低減装置
JP2003049896A (ja) 空気圧式加振装置の適応制御方法
JPH116540A (ja) 防振装置
JP3601228B2 (ja) 流体封入式防振装置
JP3760673B2 (ja) 空気圧式能動型制振器
JP2001020998A (ja) 能動型吸振装置
JPH09242813A (ja) 防振支持装置
JP2006057750A (ja) アクチュエータの駆動制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20060214

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060227

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090317

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100317

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees