JP2001117613A - 報知システム、報知方法および報知のためのプログラムが記録された記録媒体 - Google Patents

報知システム、報知方法および報知のためのプログラムが記録された記録媒体

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JP2001117613A
JP2001117613A JP29289199A JP29289199A JP2001117613A JP 2001117613 A JP2001117613 A JP 2001117613A JP 29289199 A JP29289199 A JP 29289199A JP 29289199 A JP29289199 A JP 29289199A JP 2001117613 A JP2001117613 A JP 2001117613A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異機種のPLCに動作状態などに応じて同時
に複数の報知メッセージを出力する。 【解決手段】 PLC3とプログラマブル表示器2との
間の専用ネットワーク5での通信プロトコルを、データ
処理部2aで変換データ記憶部2fのプロトコル変換用
データを用いて、プログラマブル表示器2とパソコン1
との間の共通ネットワーク4での通信プロトコルに変換
する。また、配信設定部1cによってデータ配信部2g
に予め設定された配信条件が成立すると、データ通信処
理部1aは、アプリケーション部1f(データベースソ
フトなどのテーブル)おいて予め設定された複数の報知
情報(音声やテキスト)に基づいて、異常発生、作業指
示などを報知するメッセージを音声やテキスト表示とい
った異なる形態で同時に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プログラマブルロ
ジックコントローラなどの産業用制御装置の動作に関連
付けて各種の報知を行うためのシステムおよび方法なら
びにその報知のためのプログラムが記録された記録媒体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プログラマブルロジックコントローラ
(以降、PLCと称する)などと呼ばれる産業用制御装
置は、シーケンス制御をはじめとする各種制御を実現す
るために、ベルトコンベア式の自動組付機などの種々の
ターゲットシステムを制御する制御装置として広く使用
されている。さらに、近年では、ターゲットシステムの
複雑化に伴って、複数台のPLCをネットワーク回線を
介して互いに接続したネットワーク制御システムの導入
も普及しつつある。
【0003】このようなネットワーク制御システムにお
いて、各PLCの稼働状況などの表示やPLCへの制御
指示は、PLC付近に配置されたプログラマブル表示器
などの制御機能を備えた表示装置によって行われる。ま
た、上記の制御システムにおいては、PLCや表示装置
から離れた場所でも、PLCの稼働状況の監視やPLC
の制御を行えるように、そのような場所に設置されたホ
ストコンピュータを参加させることもできる。
【0004】上記の制御システムは、例えば、図8に示
すように、PLC101…を制御の中心として位置付け
ており、各PLC101には、ターゲットシステムの各
所に配されたセンサやアクチュエータのような入出力機
器102…と、表示および制御指示を行うプログラマブ
ル表示器などの表示装置103…とが接続されている。
また、PLC101には、他のPLC101やホストコ
ンピュータ104が所定のインターフェース回路を介し
て直接接続されるか、または専用のアダプタを介して間
接的に接続されている。PLC101とホストコンピュ
ータ104との間や各PLC101間におけるデータの
授受は、PLC101の通信機能を利用して行われてい
る。
【0005】このような制御システムにおいては、シス
テムの運用上、PLC101の動作状態を監視して、必
要に応じて、制御システムの集中管理を行うホストコン
ピュータ104によって管理者に作業指示や異常発生を
報知することがある。このため、従来、例えば、ホスト
コンピュータ104からPLC101にアクセスできる
ソフトウェアを用いて、PLC101の動作状態を常に
監視し、異常などの発生が確認されると、それを報知す
るためのアプリケーションソフトウェア(例えば、文字
や文章を作成したワードプロセッサソフトなど)を起動
するといった方法が採られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】PLC101は、一般
に、機種毎(製造者毎あるいは同一製造者であっても製
品毎など)にデータ通信に使用する通信プロトコルが異
なることが多い。このため、上記の制御システムでは、
各PLC101とホストコンピュータ104との間、お
よびPLC101と表示装置103との間の双方で、P
LC101に固有の通信プロトコルで通信する必要があ
る。この結果、異機種のPLC101…を併用すること
が容易にできないという問題が生じる。
【0007】具体的には、ホストコンピュータ104と
表示装置103との双方に、PLC101と通信するた
めの通信プロトコルを用意する必要があるために、ホス
トコンピュータ104および表示装置103の製造およ
び維持管理に手間がかかる。
【0008】通信プロトコルの相違の程度が軽微な場
合、具体的には、スタートキャラクタ、ストップキャラ
クタ、送受アドレスの指定方法など、通信の確立に必要
な通信プロトコルが同一であり、かつ余り重要ではない
コマンドのみが相違している程度であれば、PLC10
1の機能のうち、実際に使用する機能を制限して、相違
しているコマンドを使用しなければ、異機種のPLC1
01を併用することも不可能ではない。ところが、複数
機種と通信するコマンドのような重要なコマンドが相違
している場合には、ホストコンピュータ104とPLC
101との間で通信が確立したとしても、ホストコンピ
ュータ104はPLC101に所望の動作を指示するこ
とができない。
【0009】しかも、上記の通信確立に要する通信プロ
トコル自体が異なっている場合には、通信プロトコルの
異なるPLC101とホストコンピュータ104などと
の間の通信が成立しないだけではなく、通信プロトコル
が共通のPLC101とホストコンピュータ104との
通信を阻害してしまう。したがって、そのPLC101
を接続する場合には、変換器をネットワークに挿入し
て、そのPLC101がホストコンピュータ104や他
のPLC101から同じ機種に見えるように、通信プロ
トコルを相互変換する必要がある。しかしながら、上記
のような制御システムでは、一般に、変換器を設置でき
る場所が限られることが多いだけでなく、変換器の増設
に伴って制御システム全体のコストが高騰するという不
都合がある。さらに、PLC101の通信プロトコル
は、例えば100種以上と数多く存在するので、それら
の通信プロトコルに対応する所望の変換器が存在すると
は限らない。
【0010】したがって、PLC101を通信の中心に
配する制御システムでは、異機種のPLC101を併用
することが難しく、PLC101を選択する際の選択肢
が制限されてしまう。このため、従来、制御システムに
おいては、同一機種のPLC101が用いられることが
多い。
【0011】さらに、制御の中心として位置付けられた
PLC101…が制御システムにおける通信の大半を処
理するために、PLC101の負担が大きくなってしま
う。具体的には、PLC101は、リレーを使用したシ
ーケンサから発達してきた経緯もあり、スイッチのオン
・オフ制御やセンサからのデータ取り込みといったI/
O制御に関する処理を得意としているので、上記のよう
に制御システムの通信を処理するには能力が不足するこ
とが多く、仮に能力的に不足がない場合でも負担が大き
い。例えば、ターゲットシステムを制御するだけであれ
ば、PLC101は、通常、数十kバイト程度の記憶容
量と、記憶容量に応じた処理能力とで十分であるが、こ
の記憶容量や処理能力では、多くの通信を十分な速度で
処理することは難しい。
【0012】このように、従来の制御システムでは、通
信プロトコルによる制限のため、ホストコンピュータ1
04から異機種のPLC101…への制御データの転送
を容易に行うことができないという問題がある。また、
上記の制御システムにおいて、PLC101…の動作状
態に応じて任意のアプリケーションソフトを起動させる
ためのプログラムをユーザが作成する必要があり、シス
テム開発に多大な労力を要する。
【0013】しかも、前述のようなホストコンピュータ
104からPLC101にアクセスできるソフトウェア
を用いても、そのソフトがインストールされたホストコ
ンピュータ104からPLC101に、PLC101の
動作状態を常時問い合わせる必要があり、データ通信の
効率があまり良くなかった。また、複数種類の異なる形
態で報知を行う場合、報知の種類毎に1つのアプリケー
ションソフトしか起動することができず、同時に複数の
報知を行わせることができなかった。
【0014】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、専用のソフトやユーザによる新たなプログ
ラムの作成を必要とすることなく、異機種のPLCの動
作状態に応じて異なる形態で同時に報知を行うことがで
きる報知システムおよび報知方法ならびにその報知のた
めのプログラムが記録された記録媒体を提供することを
目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る報
知システムは、入力機器および出力機器が接続された制
御装置と、該制御装置の制御状態を表示し、かつ上記制
御装置に制御指示を与える表示型制御装置と、該表示型
制御装置の上位に設けられるホストコンピュータとの間
で通信を行うことによって上記制御装置の動作状態に関
連して報知すべき事象を上記ホストコンピュータが報知
する報知システムであって、上記の課題を解決するため
に、上記ホストコンピュータと複数の上記表示型制御装
置とが共通ネットワークを介して共通の通信プロトコル
を用いて通信を行う一方、上記表示型制御装置と上記制
御装置とが専用ネットワークを介して制御装置に固有の
通信プロトコルを用いて通信を行い、上記表示型制御装
置が、上記両ネットワークで用いられる通信プロトコル
を上記両ネットワークで用いられる通信プロトコルに互
いに変換するプロトコル変換手段と、予め設定されてい
る条件が満たされたときに、その条件についての情報を
上記ホストコンピュータに通知する通知手段とを有し、
上記ホストコンピュータが、複数の報知機能の個々に関
する複数の報知機能情報を予め上記条件に関連して設定
する設定手段と、上記通知手段からの上記条件について
の情報を受けると、上記条件に関連して設定された報知
機能情報に基づいて上記報知機能を動作させる報知手段
とを有していることを特徴としている。
【0016】上記の構成において、プロトコル変換手段
によって、共通ネットワークの通信プロトコルが専用ネ
ットワークの通信プロトコルに変換される一方、専用ネ
ットワークの通信プロトコルが共通ネットワークの通信
プロトコルに変換される。これにより、表示型制御装置
は、制御装置の通信プロトコルに関わらず、常に同一の
通信プロトコルで、共通ネットワークを介してホストコ
ンピュータと通信することができる。この結果、制御装
置、表示型制御装置およびホストコンピュータを含む制
御システム内に、通信プロトコルの異なる制御装置が混
在していても、ホストコンピュータは、制御装置に関す
る情報を表示型制御装置を介して得ることができる。
【0017】また、予め設定されている条件(制御装置
から送信される制御装置の異常発生など)が満たされた
ときに、通信手段によって、その条件についての情報が
ホストコンピュータに通知されると、ホストコンピュー
タでは、設定手段によって、その条件に関連して予め設
定された複数の報知機能情報に基づいて、報知手段によ
って、その報知機能情報に関する報知機能が動作する。
これにより、例えば、制御装置の動作状態に応じて警報
や作業指示などを発する場合、ホストコンピュータ側か
ら制御装置にその動作状態を問い合わせる必要がなくな
り、上記の条件が成立すれば自動的に複数の報知機能を
動作させることができる。例えば、音声出力やメッセー
ジ表示といった異なる報知機能を動作させることが可能
になる。
【0018】上記の報知システムにおいては、請求項2
に記載のように、上記報知手段が、動作させた上記報知
機能の報知機能情報を履歴情報として保存することが好
ましい。これにより、警報などの報知を行った場合、そ
の報知に用いた報知機能情報(メッセージ内容など)
が、履歴を表す報知の発生日時(時刻)などとともに履
歴情報として保存される。それゆえ、ある制御装置につ
いて過去に発生した警報などの報知履歴を容易に確認す
ることができる。
【0019】あるいは、上記の報知システムにおいて
は、請求項3に記載のように、上記報知手段が、上記設
定手段によって設定された報知機能情報としての複数の
テキストを組み合わせて表示出力することが好ましい。
この構成では、テキスト表示が報知機能となるので、テ
キストを組み合わせることによって、表示させるメッセ
ージを自在に構成することができる。また、任意のテキ
ストを変更することによってメッセージの内容を容易に
変更することができる。
【0020】請求項4の発明に係る報知方法は、入力機
器および出力機器が接続された制御装置と、該制御装置
の制御状態を表示し、かつ上記制御装置に制御指示を与
える表示型制御装置と、該表示型制御装置の上位に設け
られるホストコンピュータとの間で通信を行うことによ
って上記制御装置の動作状態に関連して報知すべき事象
を上記ホストコンピュータが報知する報知方法であっ
て、上記の課題を解決するために、上記ホストコンピュ
ータと複数の上記表示型制御装置との間で共通ネットワ
ークを介して共通の通信プロトコルを用いて通信を行わ
せる一方、上記表示型制御装置と上記制御装置との間で
専用ネットワークを介して制御装置に固有の通信プロト
コルを用いて通信を行わせ、上記表示型制御装置におい
て、上記両ネットワークで用いられる通信プロトコルを
上記両ネットワークで用いられる通信プロトコルに互い
に変換するとともに、予め設定されている条件が満たさ
れたときに、その条件についての情報を上記ホストコン
ピュータに通知し、上記ホストコンピュータにおいて、
上記条件についての情報を受けると、予め上記条件に関
連して設定された、複数の報知機能の個々に関する複数
の報知機能情報に基づいて上記報知機能を動作させるこ
とを特徴としている。
【0021】この報知方法でも、表示型制御装置におい
て、ホストコンピュータと表示型制御装置との間の通信
プロトコルが表示型制御装置と制御装置との間の通信プ
ロトコルと相互に変換される。これにより、表示型制御
装置は、常に同一の通信プロトコルで、共通ネットワー
クを介してホストコンピュータと通信が可能になる。そ
れゆえ、ホストコンピュータは、通信プロトコルの異な
る制御装置に関する情報を表示型制御装置を介して得る
ことができる。
【0022】また、予め設定されている条件が満たされ
たときに、その条件についての情報がホストコンピュー
タに通知されると、ホストコンピュータでは、その条件
に関連して予め設定された複数の報知機能情報に関連す
る報知機能が動作する。これにより、上記の報知システ
ムと同様、上記の条件が成立すれば自動的に複数の報知
機能を動作させることができる。
【0023】上記の報知方法においては、請求項5に記
載のように、動作させた上記報知機能の報知機能情報を
履歴情報として保存することが好ましい。報知機能情報
を保存することによって、請求項2の報知システムと同
様、その履歴情報に基づいて報知の履歴を容易に確認す
ることができる。
【0024】あるいは、上記の報知方法においては、請
求項6に記載のように、報知機能情報としての複数のテ
キストを組み合わせて表示出力することが好ましい。こ
れにより、請求項3の報知システムと同様、テキストを
組み合わせて表示させるメッセージを自在に構成するこ
とができる。また、任意のテキストを変更することによ
ってメッセージの内容を容易に変更することができる。
【0025】請求項7の発明に係る報知のためのプログ
ラムが記録された記録媒体は、上記の課題を解決するた
めに、入力機器および出力機器が接続された制御装置
と、該制御装置の制御状態を表示し、かつ上記制御装置
に制御指示を与える表示型制御装置との間で専用ネット
ワークを介して制御装置に固有の通信プロトコルを用い
て通信を行わせ、上記表示型制御装置の上位に設けられ
るホストコンピュータと複数の上記表示型制御装置との
間で共通ネットワークを介して共通の通信プロトコルを
用いて通信を行わせることによって上記制御装置の動作
状態に関連して報知すべき事象を上記ホストコンピュー
タが報知するためのプログラムが記録された記録媒体で
あって、上記表示型制御装置において、上記両ネットワ
ークで用いられる通信プロトコルを上記両ネットワーク
で用いられる通信プロトコルに互いに変換するととも
に、予め設定されている条件が満たされたときに、その
条件についての情報を上記ホストコンピュータに通知
し、上記ホストコンピュータにおいて、上記条件につい
ての情報を受けると、予め上記条件に関連して設定され
た、複数の報知機能の個々に関する複数の報知機能情報
に基づいて上記報知機能を動作させるためのプログラム
が記録されていることを特徴としている。
【0026】この記録媒体に記録されたプログラムによ
っても、表示型制御装置において、共通および専用ネッ
トワークで用いられる両通信プロトコルが相互に変換さ
れるので、表示型制御装置とホストコンピュータとの間
の通信が常に同一の通信プロトコルで行うことが可能に
なる。それゆえ、ホストコンピュータは、通信プロトコ
ルの異なる制御装置に関する情報を表示型制御装置を介
して得ることができる。
【0027】また、予め設定されている条件が満たされ
たときに、その条件についての情報がホストコンピュー
タに通知されると、ホストコンピュータでは、その条件
に関連した複数の報知機能情報に関連する報知機能が動
作する。これにより、上記の報知システムと同様、上記
の条件が成立すれば自動的に複数の報知機能を動作させ
ることができる。
【0028】上記の記録媒体においては、請求項8に記
載のように、動作させた上記報知機能の報知機能情報を
履歴情報として保存するためのプログラムが記録されて
いることが好ましい。これにより、請求項2の報知シス
テムと同様、履歴情報に基づいて報知の履歴を容易に確
認することができる。
【0029】上記の記録媒体においては、請求項9に記
載のように、報知機能情報としての複数のテキストを組
み合わせて表示出力するためのプログラムが記録されて
いることが好ましい。これにより、請求項3の報知シス
テムと同様、テキストを組み合わせて表示させるメッセ
ージを自在に構成するとともに、任意のテキストを変更
することによってメッセージの内容を容易に変更するこ
とができる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0031】本実施の形態に係る制御システムは、図1
に示すように、パーソナルコンピュータ(以降、パソコ
ンと称する)1と、複数のプログラマブル表示器(以
降、表示器と称する)2…と、複数のPLC3…とを備
えている。
【0032】パソコン1および表示器2…は、共通の通
信プロトコルで通信を行うことが可能な共通ネットワー
ク4を介して互いに接続されている。一方、表示器2お
よびPLC3は、PLC3毎に固有の通信プロトコルで
通信を行うことが可能な専用ネットワーク5を介して個
々に接続されている。
【0033】なお、広義の通信プロトコルには、スター
トキャラクタやエンドキャラクタを示すコード、各キャ
ラクタの送受タイミング、送信先や送信元の特定方法な
どが送信元と送信先とを含むネットワーク内で統一され
ていないと正常にデータが伝送できない通信プロトコル
と、各PLC3が理解可能なコマンド体系など、送信元
と送信先とで統一されていないと一方が所望する動作と
他方が実施する動作とが一致せずに正常に制御できない
通信プロトコルとが存在する。それゆえ、以下の説明で
は、両者の組み合わせを通信プロトコルと称し、両者の
区別が必要な場合には、前者を伝送プロトコル、後者を
コマンド体系として区別する。
【0034】ここで、各PLC3の製造者が規定する通
信プロトコルでは、データの読み出しを指示する場合、
概ね、図2に示すように、次に伝送されるコードがコマ
ンドであることを示す制御コード(ESC)と、PLC
3へデータの読み出しを指示するコマンドコード(R
D)と、読み出し開始アドレス(X0001)と、読み
出しサイズ(5)と、伝送の終了を示す制御コード(R
ET)とを含むデータ列DT1 が伝送される。ただし、
各PLC3間では、コマンドコードを含むコマンド体系
は勿論、アドレスやサイズなどの並び順や、制御コード
自体、あるいはアドレスやサイズを表現する際の表現方
法(数値を示す際のビット幅や文字を示す際のコード種
別など)も互いに異なっていることが多い。
【0035】したがって、本実施の形態では、表示器2
が共通ネットワーク4を介してデータ通信する場合、専
用ネットワーク5を伝送される通信プロトコルに関わら
ず、統一した通信プロトコルで通信できるように、共通
ネットワーク4で伝送可能な通信プロトコルに共通の通
信プロトコル(共通プロトコル)を規定している。具体
的に、本実施の形態では、共通ネットワーク4として、
イーサネット(商標:ゼロックス社)などのローカルエ
リアネットワーク(LAN)が用いられており、共通ネ
ットワーク4での通信プロトコルとして、TCP/IP
が採用されている。
【0036】このため、共通ネットワーク4に接続され
る各表示器2およびパソコン1には、それぞれに固有の
IPアドレスが割り当てられており、共通ネットワーク
4を介して通信する際、図3に示すように、TCP/I
Pで規定された形式のデータ列DT2 を受信する。この
データ列DT2 は、送信元および送信先のIPアドレス
を含むヘッダ部11と、通信内容を示すデータ本体12
とを備えている。これにより、例えば、制御システムの
開発者が使用するコンピュータなどが、制御システムの
運用会社とは異なる場所から電話回線を介して接続する
場合であっても、TCP/IPで通信可能な通信機器で
あれば、他の通信機器間のデータ伝送を阻害することな
く、共通ネットワーク4に自由に参加できる。
【0037】さらに、共通プロトコルでは、データ読み
出しを指示するコマンドをPLC3へ伝える際のデータ
本体12rに、コマンドの内容を示す共通コード13
と、この共通コード13に付随する関連情報14とし
て、読み出し開始アドレス14aおよび読み出しサイズ
14bとが含まれる。また、データ書き込みを指示する
際のデータ本体12wには、関連情報14として、書き
込み開始アドレス14cおよび書き込みデータ14dが
含まれる。
【0038】上記の共通コード13は、各PLC3が理
解可能なコマンドのうち、互いに同一内容のコマンド間
では、専用ネットワーク5でのコマンドコード(各PL
C3でのコマンドコード)に関わらず、統一されてい
る。また、例えば、読み出し開始アドレス14aおよび
読み出しサイズ14bなど、関連情報14内のデータを
伝送する順番、伝送する際の表現方法も、専用ネットワ
ーク5での通信プロトコルに関わらず、統一されてい
る。これにより、共通プロトコルでは、表示器2に接続
されているPLC3の機種に関わらず、実行させるべき
命令を一意的に特定できる。
【0039】制御装置としてのPLC3は、CPU/電
源モジュールと、入力ユニットと、出力ユニットとを備
えている。CPU/電源モジュールは、CPUやメモリ
を含むCPU部と、PLC3の各部に電力を供給する電
源部とからなっている。CPU部は、制御プログラムに
したがって、入力ユニットを介して入力機器(図中、I
/D)6から入力される信号に基づいて出力機器(図
中、O/D)7に与えるレシピデータ(制御データ)の
演算処理を行う。入力ユニットおよび出力ユニットは、
それぞれ入力機器6および出力機器7に接続されるイン
ターフェース機能を有する部分であって、これらの機器
との間で入出力されるデジタル信号またはアナログ信号
を上記のCPU部とやり取りするようになっている。
【0040】入力機器6としては、センサ(温度セン
サ、光センサなど)、スイッチ(押ボタンスイッチ、リ
ミットスイッチ、圧力スイッチなど)のような機器が用
いられる。出力機器7としては、アクチュエータ、リレ
ー、電磁弁、表示器などが用いられる。これらの入力機
器6…および出力機器7…は、製造ラインなどの各種の
ターゲットシステムの所要各部に配置される。
【0041】表示型制御装置としての表示器2は、RA
M、ROM、フラッシュROM、VRAMなどのメモリ
や、CPUなどの演算処理部を有しており、これらによ
って表示器2の各部の動作を制御している。また、表示
器2は、データ処理部2a、インターフェース部(図
中、I/F)2b・2c、入力部2d、表示部2e、変
換データ記憶部2fおよびデータ配信部2gを備えてい
る。
【0042】データ処理部2aは、制御画面の表示制
御、プロトコル変換およびデータ配信の処理を行うため
に各種のデータ処理を行う。このデータ処理部2aは、
パッケージソフトウェアとしてプログラムメディアの形
態で提供可能なソフトウェアであって、予めパソコン1
から表示器2にダウンロードされている。また、このソ
フトウェアは、必要に応じて、表示器2の出荷時など
に、予め表示器2インストールされていてもよい。
【0043】制御画面の表示制御については、データ処
理部2aは、パソコン1で作成された画面データに基づ
いてVRAMなどを用いて表示部2eに制御画面を描画
させる。制御画面は、例えば、ターゲットシステムを模
した背景画面に、入力機器6および出力機器7などがデ
ザイン化された画像が部品として合成されている。この
ように構成される制御画面においては、部品が入出力機
器6・7の動作に応じて動くようになっており、入力機
器6および出力機器7の動作状況が視覚化されている。
【0044】ここで、前記のプログラムメディアは、パ
ソコン1や表示器2と分離可能に構成される記録媒体で
あり、磁気テープやカセットテープなどのテープ系、フ
ロッピディスクやハードディスクなどの磁気ディスク
系、CD−ROM、MO、MD、DVDなどの光ディス
クの光ディスク系、ICカード(メモリカードを含
む)、光カードなどのカード系、あるいはマスクRO
M、EPROM、EEPROM、フラッシュROMなど
による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持
する媒体であってもよい。
【0045】また、本実施の形態の制御システムは、イ
ンターネットを含む通信ネットワークと接続可能なシス
テム構成であることから、通信ネットワークからプログ
ラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担
持する媒体であってもよい。ただし、このように通信ネ
ットワークからプログラムをダウンロードする場合に
は、そのダウンロード用プログラムは予めパソコン1に
格納されるか、あるいは別な記録媒体からインストール
されるものであってもよい。
【0046】プロトコル変換処理は、両ネットワーク4
・5での通信プロトコルが互いに異なる場合、変換デー
タ記憶部2fに記憶されたデータを参照しながら、一方
の通信プロトコルから他方の通信プロトコルへ変換する
処理である。データ配信処理は、予め設定された配信条
件が満たされたときに、入力機器6からPCL3のメモ
リに取り込まれてPLC3から出力される出力データを
パソコン1や他の表示器2に配信したり、パソコン1で
設定されたレシピデータを表示器2を介して各PLC3
に配信したりする処理である。
【0047】インターフェース部2bは、パソコン1お
よび他の表示器2との間の通信を行うために共通ネット
ワーク4に接続されている。この共通ネットワーク4を
介した通信によって、パソコン1からのレシピデータが
各表示器2からPLC3に転送されたり、1つのPLC
3からの出力データが表示器2からパソコン1や他の表
示器2に転送されたりする。一方、インターフェース部
2cは、PLC3との間の通信を行うために専用ネット
ワーク5に接続されている。この専用ネットワーク5を
介した通信によって、表示器2とPLC3との間で上記
のレシピデータや出力データの受け渡しが行われる。
【0048】入力部2dは、表示部2eの表示画面上で
入力を行うためにタッチパネルのような入力装置によっ
て構成されている。このため、表示部2eは、液晶パネ
ルやELパネルのような平板型表示素子によって構成さ
れている。
【0049】変換データ記憶部2fは、プロトコル変換
処理に必要なデータを記憶している。このデータは、専
用ネットワーク5と共通ネットワーク4との間で通信プ
ロトコルを相互変換できれば、どのような形式でもよい
が、本実施の形態に係る変換データ記憶部2fは、専用
ネットワーク5で伝送されるデータのフォーマットを示
すデータ転送フォーマットFMTと、両ネットワーク4
・5で伝送されるコマンドコード間の対応関係を示すコ
マンド変換テーブルTBLとを記憶している。
【0050】具体的には、図2に示すように、上記デー
タ転送フォーマットFMTは、専用ネットワーク5にて
伝送されるデータ列DT1 のうち、例えば、読み書きす
るデータ内容自体、データのサイズ、読み書きするアド
レスのように実際に伝送するデータ内容によって変化す
る部分を未定義としたスケルトン状のデータ列であっ
て、未定義の部分は、用途のみが定義されている。な
お、コマンドの領域を未定義とすれば、実際に伝送され
るデータ列から抽出されたデータ転送フォーマットFM
Tが複数のコマンド間で共通になる場合、コマンドの領
域をも未定義として、これらのコマンド間で共通のデー
タ転送フォーマットFMTを用いてもよい。
【0051】また、コマンド変換テーブルTBLには、
図4に示すように、共通ネットワーク4で伝送される共
通コードと、専用ネットワーク5で伝送されるコマンド
コードとの対応が格納されている。データ処理部2a
は、このコマンド変換テーブルTBLに基づいて一方の
コードを他方のコードに変換する(例えばTBLaとT
BLbとの間)。
【0052】データ配信部2gは、予め設定された配信
条件が満たされたときに、パソコン1に設定されている
レシピデータやPLC3からの出力データを、指定され
た配信先に配信する。また、データ配信部2gは、予め
設定された配信条件が満たされたことと、満たされた配
信条件とを併せてパソコン1に通知する。このため、デ
ータ配信部2gは、配信先のノードに関するノード情報
および配信に関する設定情報がパソコン1から予めダウ
ンロードされて記憶されている。配信条件の設定につい
ては、後に詳述する。
【0053】ホストコンピュータとしてのパソコン1
は、一般の汎用パソコンと同様に、CPU、メモリ(R
AM、ROMなど)、外部記憶装置(ハードディスクド
ライブ、MOドライブなど)、表示装置および入力装置
(キーボード、マウスなど)を有している。また、パソ
コン1は、図1に示すように、データ通信処理部1a、
インターフェース部(図中、I/F)1b、配信設定部
1c、ネットワークファイル1d、データファイル1
e、アプリケーション部1fおよび報知ファイル1gと
を備えている。
【0054】インターフェース部1bは、表示器2との
間の通信を行うために共通ネットワーク4に接続されて
いる。
【0055】データ通信処理部1aは、共通ネットワー
ク4を介した表示器2…との間のデータ通信処理を行う
とともに、アプリケーション部1fとの間でデータのや
り取りを行う部分である。このデータ通信処理部1a
は、例えば、図示しない作画ソフトでパソコン1におい
て作成された画面データを表示器2に転送したり、アプ
リケーション部1fに設定されているレシピデータを表
示器2からPLC3に配信するために、アプリケーショ
ン部1fからレシピデータを読み出したり、PLC3か
らの出力データをアプリケーション部1fに取り込んで
収集したりする処理を行う。
【0056】このデータ通信処理部1aは、パッケージ
ソフトウェアとしてプログラムメディアの形態で提供可
能なソフトウェアであって、予めパソコン1にインスト
ールされている。このプログラムメディアも、前述のプ
ログラムメディアと同様、パソコン1や表示器2と分離
可能に構成される記録媒体である。
【0057】また、報知手段としてのデータ通信処理部
1aは、後述のように予め設定された配信条件が満たさ
れたときに、アプリケーション部1fにインストールさ
れているアプリケーションソフトウェア(以降、単にア
プリケーションと称する)に予め設定された報知情報に
基づいた報知メッセージ(報知すべき事象)を出力す
る。また、データ通信処理部1aは、必要に応じて報知
メッセージを報知時刻(日時)などと併せて履歴情報と
して保存する。このため、データ通信処理部1aは、後
述のように、上記の報知情報とアクセスするための条件
および報知履歴を保存するための条件を設定する設定画
面(図6参照)を提供する。
【0058】ここで、アプリケーション部1fには、市
販のアプリケーションソフトウェアがインストールされ
る例について説明するが、ユーザーアプリケーションが
インストールされていてもよい。アプリケーション部1
fとしては、例えば、汎用のデータベースソフトがイン
ストールされている。データベースソフトとしては、例
えば、Access(登録商標:マイクロソフト社)が、一般
への普及度の高さや外部からの制御の容易性などから好
適であるが、複数のテーブルにデータを書き込むことが
できるソフトであれば他のソフトでもよい。また、アプ
リケーション部1fとしては、データベースソフトに限
らず、報知情報を設定することが可能な形態を提供でき
るものであれば、それ以外のアプリケーションソフトウ
ェアであってもよい。
【0059】データベースソフトは、図5に示す報知情
報テーブル21を提供し、これらにおいて報知情報を各
種設定するように構成されている。報知情報テーブル2
1には、各設定項目(フィールド)が設けられており、
設定項目として図5に示す例では、「Key Code」、「W
AV」、「DISP1」および「DISP2」が設けら
れている。このうち、「WAV」、「DISP1」およ
び「DISP2」は、出力するメッセージに対応した報
知情報として設定される。
【0060】「Key Code」は、上記の報知情報を特定す
るためのキーコードを、後述する配信条件に関連付けて
設定するためのKEYフィールドである。「WAV」
は、音声メッセージを出力するためのサウンドファイル
としてのWAVファイルを設定するためのWAVフィー
ルドである。WAVファイルは、Windows (登録商標)
でのサウンドデータの標準ファイル形式であり、“*.w
av”の拡張子が付与されている。「DISP1」および
「DISP2」は、パソコン1の表示画面に表示させる
テキストを設定するための表示フィールドである。
【0061】このような報知情報テーブル21を用いれ
ば、満たされた配信条件に基づいて指定された「Key Co
de」に関連する報知情報に基づいて報知メッセージが出
力される。具体的には、データ通信処理部1aが、抽出
されたWAVファイルを開くとともに、テキストを表示
させる。また、上記のフィールドは、任意に設定するこ
とが可能であるので、例えば、上記の報知情報テーブル
21のように、表示フィールドを複数設けることによっ
て、テキストを組み合わせてメッセージを構成すること
ができる。それゆえ、任意のテキストを適宜書き替える
ことによってメッセージの内容を容易に変更することが
できる。
【0062】なお、報知情報(報知機能情報)として設
定されるフィールドとしては、上記のサウンドファイル
やテキスト以外の報知機能であってもよい。例えば、電
話番号をフィールドとして設定しておくことによって、
データ通信処理部1aがオートダイヤル機能を有するモ
デムに渡すことによって、モデムがポケットベルに自動
的にダイヤルすることも可能である。また、トーン信号
を組み合わせて報知メッセージをポケットベルや携帯電
話に送信することも可能である。
【0063】なお、アプリケーション部1fとしては、
上記の各種ソフトに限らず、PLC3の動作状況に関連
する処理を行うものであれば、それ以外のアプリケーシ
ョン(市販のアプリケーションまたはユーザーアプリケ
ーション)であってもよい。また、上記の各種のソフト
は、上記の用途以外で用いられてもよい。
【0064】報知情報テーブル21にアクセスするため
にデータ通信処理部1aが提供する設定画面を図6に示
す。この設定画面は、アクセスすべき報知情報テーブル
21に関する設定項目として、「アクセスファイル指
定」、「Mdbファイル選択」、「テーブル選択」、
「KEYフィールド選択」、「WAVフィールド選
択」、「表示フィールド選択」、「ログ保存先テーブル
選択」および「表示ログフィールド数」を含んでいる。
【0065】「アクセスファイル指定」は、所望の報知
情報テーブル21が保存されているドライブのドライブ
名とフォルダのフォルダ名とを指定する欄を有してい
る。「Mdbファイル選択」は、指定されたフォルダ内
のMdbファイルを選択する項目であり、「テーブル選
択」は、選択されたMdbファイル内で所望の報知情報
テーブル21を選択するための項目である。「KEYフ
ィールド選択」は、選択された報知情報テーブル21に
おけるKEYフィールドを選択するための項目である。
「WAVフィールド選択」および「表示フィールド選
択」は、それぞれ選択された報知情報テーブル21にお
いて選択すべきWAVフィールドおよび表示フィールド
である。「ログ保存先テーブル選択」は、選択されたW
AVフィールドおよび表示フィールドをログ保存するた
めのテーブルを選択するための項目である。「表示ログ
フィールド数」は、報知すべき情報の表示数であり、こ
の表示数の情報がログ保存先テーブルに保存される。表
示フィールドについては、複数設けられた中から、任意
のフィールドを選択できるようになっている。例えば、
10個の表示フィールドから3個の表示フィールドを選
択するといったことが可能である。
【0066】なお、上記の設定画面においては、データ
通信処理部1aがサウンドファイルやテキスト以外の報
知機能に対応可能であれば、その報知機能のフィールド
を選択するための項目が設けられることになる。
【0067】通知手段としての配信設定部1cは、ノー
ド情報および配信情報を設定する。ノード情報は、共通
ネットワーク4におけるノードと、そのノードに接続さ
れる表示器2の種類とを含んでいる。配信情報は、各P
LC3に接続されるデバイス(入力機器6および出力機
器7)のシンボル名、各表示器2毎のデータ配信タイミ
ング、配信すべきデータのストアアドレス、受信したデ
ータのストアアドレス等を含んでいる。これらのノード
情報および配信情報は、ネットワークファイル1dに保
存され、必要に応じて各表示器2のデータ配信部2gに
ダウンロードされる。この配信設定部1cは、パッケー
ジソフトウェアとしてプログラムメディアの形態で提供
可能なソフトウェアであって、予めパソコン1にインス
トールされている。このプログラムメディアも、前述の
プログラムメディアと同様、パソコン1や表示器2と分
離可能に構成される記録媒体である。
【0068】配信情報は、図7(a)および(b)に示
すような設定画面上で設定され、設定画面には「配信条
件」と「配信局・受信局」とが設けられている。
【0069】図7(a)に示す「配信条件」には、配信
のタイミングを決定する条件として、電源投入、時刻指
定、周期指定、書き換えトリガ、ON期間、OFF期
間、立ち上がりトリガおよび立ち下がりトリガが設けら
れている。
【0070】「電源投入」は、表示器2の電源投入時に
配信を行う条件であり、「時刻指定」は、指定された時
刻に配信を行う条件である。「周期指定」は、所望の周
期毎に配信を行う条件であり、「書き換えトリガ」は、
出力データが書き換えられたとき、すなわち出力データ
が変化したときに配信を行う条件である。「ON期間」
と「OFF期間」とは、デバイスのON期間とOFF期
間とのそれぞれにおいて配信を続けて行うための条件で
あり、「立ち上がりトリガ」と「立ち下がりトリガ」と
は、出力データ(指定デバイス出力)の立ち上がりと立
ち下がりとのそれぞれの検出時に配信を行うための条件
である。
【0071】また、配信条件の設定画面における下側の
領域には、上記の各条件のうちデバイスの出力に基づく
条件に関して指定すべきデバイスのシンボル名を入力す
る欄が設けられている。さらに、その下には、配信条件
をチェックする周期(ms単位)と、配信を行う期間の
設定欄と、配信後にデバイス出力をOFFまたはONに
戻す処理のための設定欄とが設けられている。ただし、
チェック周期は、「電源投入」、「時刻設定」および
「周期指定」の配信条件にのみ有効であり、期間限定
は、「周期指定」の配信条件にのみ有効である。また、
配信後にデバイス出力をOFFに戻す設定については、
「立ち上がりトリガ」の配信条件にのみ有効であり、こ
の欄をチェックしない場合、デバイス出力は配信後もO
Nしたままになる。一方、配信後にデバイス出力をON
に戻す設定については、「立ち下がりトリガ」の配信条
件にのみ有効であり、この欄をチェックしない場合、デ
バイス出力は配信後もOFFしたままになる。
【0072】一方、図7(b)に示す「配信局・受信
局」には、配信局および受信局についての情報記入部が
設けられている。配信局の情報は、パソコン1から配信
されるレシピデータの出力元となるデバイス名(ここで
は前述のファイル名)や表示器2から配信される出力デ
ータの出力元となるデバイスのシンボル名と、指定され
た期間に配信するデータの個数とを含んでいる。また、
受信局の情報は、受信局となる表示器2に対応するPL
C3に接続されたデバイスのシンボル名を含んでいる。
ただし、パソコン1が受信局となる場合、アプリケーシ
ョン部1fによって作成されたファイルに付された名称
をシンボル名とする。
【0073】データファイル1eは、変換データ記憶部
2fに記憶されるべき前述のプロトコル変換データを予
め登録している。この変換データは、初期設定時や、制
御システムに接続されるPLC3が変更されるときなど
のメンテナンス時に、必要とする表示器2にデータ通信
処理部1aを介してダウンロードされる。
【0074】上記のように構成される制御システムにお
いては、共通ネットワーク4を介して、共通プロトコル
のデータ列DT2 を受け取った場合、データ処理部2a
は、データ本体12から、PLC3へ伝送すべきコマン
ドを示す共通コード13と関連情報14とを抽出する。
さらに、データ処理部2aは、コマンド変換テーブルT
BLを参照して、専用ネットワーク5において伝送可能
で、その共通コード13に対応するコマンドコードを選
択する。また、必要に応じて、関連情報14の表現方法
が、専用ネットワーク5で伝送される表現方法に変換さ
れる。これらの結果、PLC3へ伝送すべきコマンド、
データ内容自体、データのサイズおよびアドレスなどが
決まると、データ処理部2aは、データ転送フォーマッ
トFMTを参照してPLC3へ送出するデータ列を生成
できる。
【0075】一方、PLC3からデータ列DT1 を受け
取った場合、データ処理部2aは、上記のデータ転送フ
ォーマットFMTに当てはめて、そのデータ列の示すコ
マンド、データ内容自体、データのサイズおよびアドレ
スなどを抽出し、上述とは逆の手順で共通プロトコルの
データ列DT2 に変換する。
【0076】前記のデータ転送フォーマットFMTおよ
びコマンド変換テーブルTBLの組み合わせ(プロトコ
ル情報)は、表示器2およびPLC3が制御に関するデ
ータを通信する前に、PLC3の通信プロトコルに合わ
せて設定され、異なる通信プロトコルを採用したPLC
3が接続されると、そのプロトコル情報は切り換えられ
る。例えば、図4では、機種AのPLC3から機種Bの
PLC3に変更する場合、コマンド変換テーブルTBL
aからコマンド変換テーブルTBLbに切り換えられ
る。
【0077】なお、通信プロトコルの選択方法は、例え
ば、使用者がパソコン1や表示器2を操作して選択して
もよい。さらに、表示器2が自らが送出可能な通信プロ
トコルを順次選択しながら、PLC3の通信プロトコル
を特定可能なコマンドを、PLC3へ送出し、PLC3
からの応答コードによって、通信プロトコルを自動的に
判別してもよい。また、表示器2は、自らに接続可能な
PLC3が採用している通信プロトコルすべてに関し
て、上記のプロトコル情報を格納しておいてもよいし、
現在、接続されているPLC3の通信プロトコルのみを
格納しておき、必要に応じて、パソコン1から、あるい
は記録媒体を介してなど、種々の方法で通信プロトコル
をダウンロードしてもよい。
【0078】このように、PLC3との間で受け渡すデ
ータ列DT1 を、制御システムの動作中にリアルタイム
に生成することにより、表示器2は、入力されたデータ
がどこから来たかを問うことなく、PLC3へデータを
受け渡しできるとともに、PLC3が変更された場合に
あっても、制御システムを停止することなく即応でき
る。
【0079】このように、本制御システムでは、従来の
制御システムとは異なり、通信の中心に表示器2…が配
されており、この表示器2…が、共通ネットワーク4と
専用ネットワーク5との双方に接続されている。さら
に、表示器2は、両ネットワーク4・5での通信プロト
コルが異なる場合、それぞれの通信プロトコルを相互変
換して、自らに接続されたPLC3と、パソコン1ある
いは他の表示器2との間の通信を中継する。これによ
り、表示器2…のそれぞれに接続されたPLC3…が採
用する通信プロトコルが互いに異なっていても、各表示
器2とパソコン1との間は、共通の通信プロトコルにて
通信できる。
【0080】より詳しくは、ターゲットシステムは、流
量センサや温度センサまたはターゲットシステムの各部
の状態を検出するセンサのような入力機器6と、指示に
応じた動作を行うバルブやモータのような出力機器7と
を備えており、入出力機器6・7はPLC3にて制御さ
れている。また、PLC3は、シーケンサから発達して
きた経緯もあって、例えば、製造者毎や製品の種別毎な
ど、PLC3の機種毎に、独自の通信プロトコルを備え
ているものが多い。したがって、専用ネットワーク5を
介して表示器2と接続されるPLC3は、通信可能な通
信プロトコルで表示器2と通信する。
【0081】これにより、PLC3は、表示器2へ、ま
たは表示器2を介して他の表示器2あるいはパソコン1
へ、入力機器6が取得したデータをPLC3の出力デー
タとして送信する一方、表示器2から、または他局より
表示器2を介して伝えられた制御指示(レシピデータを
含む)を受信して出力機器7を制御することができる。
【0082】ここで、表示器2は、制御システムに必須
の装置であるが、近年では、高解像度の画像を表示する
ために、例えば、数Mバイト程度の記憶容量を持ち、表
示に十分な速度で演算処理を行う。したがって、表示器
2は、十分余力を持って上記のプロトコル変換を行うこ
とができる。また、表示器2とパソコン1との間に、P
LC3が介在していないため、PLC3は、ターゲット
システム2の制御に専念できる。したがって、PLCが
通信の大半を処理する前述の従来の制御システムに比べ
て、記憶容量や処理能力を削減することができる。
【0083】なお、通信量の大きな処理の例として、タ
ーゲットシステムが製造する製品を変換する際などの、
パソコン1から表示器2へ画面データをダウンロードす
る処理などが挙げられる。ところが、本実施の形態に係
る制御システムでは、画面データは、PLC3を通過し
ないので、PLC3は、画面データをダウンロードする
場合であっても、負担が少なく、正常に動作し続けるこ
とができる。
【0084】また、PLC3の機種に関わらず、各表示
器2およびパソコン1の間は、共通のプロトコルで通信
される。したがって、同じ制御システム内に、複数機種
のPLC3を混在させることができ、機種選択の幅が広
くなる。さらに、前述の従来の制御システムとは異な
り、本制御システムの共通ネットワーク4では通信プロ
トコルが共通である。したがって、ハブ、ブリッジ、ル
ータなど、共通ネットワーク4に接続される機器を自由
に転用でき、これらの機器やPLC3の配置に関する自
由度を向上させることができる。加えて、通信プロトコ
ルを相互変換するための変換器が不要であるので、制御
システム全体の製造費を低減することができる。
【0085】上記のように共通ネットワーク4で通信プ
ロトコルの共通化がなされた制御システムにおいては、
各表示器2を介してパソコン1とPLC3との間でデー
タの配信を容易に行うことができる。次に、その配信に
ついて詳細に説明する。
【0086】ここで、共通ネットワーク4の各ノードA
〜Cに各表示器2が接続されており、表示器2に個々に
接続されるPLC3はそれぞれ100個の入出力端子を
有する構成について説明する。このような構成において
は、各PLC3の出力端子に対しては、PLC3におけ
るメモリの対応するストア領域へパソコン1からのレシ
ピデータが格納され、そのストア内容に応答して出力機
器7が制御される。また、各PLC3の入力端子に対し
ては、上記のメモリの対応するストア領域に入力機器6
からの入力データが書き込まれる。
【0087】表1に示す例では、ノードA〜Cに対応す
る各PLC3の100個の各入出力端子に対応したスト
ア領域に、それぞれ100〜199、200〜299、
300〜399のストアアドレスが割り当てられてい
る。
【0088】ノードAの表示器2におけるデータ配信部
2gは、予め設定された時刻○○:○○にアドレス10
0〜199のストア領域のデータ、すなわちすべての入
出力データを配信し、そのデータはパソコン1およびノ
ードBの表示器2にストアされる。同様に、ノードAの
表示器2からは、10秒周期毎にアドレス100〜14
9のストア領域のデータが配信され、20秒周期毎にア
ドレス150〜199のストア領域のデータが配信さ
れ、その表示器2の電源ON時にアドレス140〜15
9のストア領域のデータが配信される。
【0089】
【表1】
【0090】また、全工程の終了時に、最終ステーショ
ンに配されたPLC3のある端子に接続されているデバ
イスの出力が立ち上がると、ノードCの表示器2におけ
るデータ配信部2gは、パソコン1にレシピデータの配
信を要求する。これに対し、パソコン1からのレシピデ
ータがノードA〜Cの各表示器2を介して各PLC3に
配信され、それぞれアドレス100〜199、アドレス
200〜299、アドレス300〜299のストア領域
に格納される。
【0091】パソコン1は、各表示器2から配信される
すべてのデータ(PLC3の出力データ)をストアして
いる。これに対して、ノードAについて製造ラインの最
も上流側に設けられるPLC3に対応する表示器2は、
下流側のノードB・Cについての各PLC3に対応する
表示器2からの配信データの取り込みを行わない。しか
しながら、表示器2(B・C)は、それぞれ製造ライン
の上流側にある表示器2(A・B)からのすべての配信
データを取り込んでおり、表示器2(C)では、表示器
2(A)からの一部のデータも取り込む。各表示器2に
は、データ配信部2g内に配信データの格納に必要なス
トア領域が形成されている。
【0092】パソコン1および各表示器2でのデータの
取り込みは、配信元からの配信データの、例えばIPア
ドレスに受信先のアドレスを格納しておくことによって
行われてもよい。また、受信先が多く存在する場合に
は、上記のデータ取り込みは、上記のIPアドレスを一
斉同報として、受信側で、配信データの配信元のIPア
ドレスに応答して、データを取り込むか否かを決定する
ようにして行われてもよい。
【0093】しかも、すべての表示器2がパソコン1と
同様に、すべての配信データに対応したストア領域を有
し、すべての配信データを保有していてもよいことは勿
論である。また、表1に示す例では、説明の簡略化のた
めに、送信データのストアアドレスと受信データのスト
アアドレスとは相互に一致しているが、必ずしも一致し
ている必要はなく相互に異なっていてもよい。
【0094】上記のように、配信条件が成立すると、各
表示器2およびパソコン1との間でデータの配信が行え
るだけでなく、配信条件の成立をトリガとして、パソコ
ン1のアプリケーション部1fにおいて予め前述のよう
に指定された報知メッセージを出力することができる。
続いて、その動作について詳細に説明する。
【0095】例えば、「立ち上がりトリガ」の配信条件
を設定しておき、かつPLC3のメモリにおける各デバ
イスに対応するストア領域に、デバイスのエラー情報、
デバイス出力に対応した作業指示の情報などの各種の情
報を表すビットを設けておけば、このビットが立ち上が
ったときに、配信条件とともに、そのデバイスが接続さ
れるPLC3のノード情報(局名)がそのノードの表示
器2から送信される。パソコン1では、これらの情報を
受けることによって、データ通信処理部1aが前述の図
6の画面で指定されたフィールドの報知情報に基づいて
報知メッセージを出力する。
【0096】例えば、図6に示す設定画面で、報知情報
テーブル21(Mdbファイル名:Alarm.mdb およびテ
ーブル名:異常温度 TBL)が選択され、かつデバイ
スに予め対応付けられた「Key Code」の“1”が選択さ
れていると、これに対応するWAVフィールドの“1号
機.wav”と、表示フィールド「DISP1」の“1号
機”と、表示フィールド「DISP2」の“高温度”と
がデータ通信処理部1aに渡される。データ通信処理部
1aは、予めパソコン1に保存されているWAVファイ
ルの“1号機.wav”にアクセスして、“1号機.wav”に
格納されている音声情報、例えば、「警報,1号機が高
温度です」といったメッセージを出力させるとともに、
パソコン1の表示画面に“1号機高温度”というメッセ
ージを表示する。
【0097】なお、上記の例では、立ち上がりトリガを
トリガ(配信条件)として、報知メッセージを出力する
例について説明したが、報知メッセージを出力するため
の配信条件としては、それ以外の配信条件を用いてもよ
い。例えば、図7の画面における配信条件であれば、例
えば、電源投入や指定された時刻をトリガとして報知メ
ッセージを出力するようにしてもよい。
【0098】また、音声で報知する場合、音声メッセー
ジに限らず、必要に応じて警報音などの報知音を出力す
るようにしてもよい。一方、テキスト表示で報知する場
合、上記の例では、報知情報テーブル21に直接テキス
トを書き込むようにしているが、WAVファイルのよう
にテキストファイルを設定してもよい。この場合、WA
Vファイルと同様、データ通信処理部1aがテキストフ
ァイルを開くことによって報知メッセージが表示される
が、前述の例のように、複数のテキストを組み合わせる
場合のようにメッセージ変更の自由度は小さい。
【0099】以上のように、本実施の形態の制御システ
ムでは、表示器2がPLC3の機種毎の通信プロトコル
の相違を吸収して、各表示器2およびパソコン1の間の
データ通信を容易にしている。それゆえ、パソコン1で
指定されたアプリケーションを指定された配信条件が成
立したタイミングで起動することができる。それゆえ、
ホストコンピュータからPLCにアクセスするための従
来のソフトのように、ホストコンピュータからPLC
に、PLCの動作状態を常時問い合わせる必要がなく、
効率的にアプリケーションの起動を行うことができる。
さらに、データ通信処理部1aに報知機能を報知メッセ
ージ出力の機能を持たせているので、従来のようにPL
Cの動作状態に応じて任意のアプリケーションを起動さ
せるためのプログラムをユーザが作成する必要はない。
しかも、データベースソフトのように異なる種類の報知
情報を関連付けて設定しているので、その報知情報に基
づく報知メッセージを同時に出力することができる。
【0100】さらに、本制御システムでは、図6に示す
設定画面の「ログ保存先テーブル選択」を設定すること
によって、報知メッセージを出力した際の、時刻、ノー
ド、デバイスなどの情報と、出力された報知メッセージ
とを併せて選択されたテーブルに書き込んで、これらを
履歴情報として残すことができる。これにより、表示さ
せたメッセージをその内容のまま保存することができ
る。したがって、このような履歴情報に基づけば、デバ
イスについて発生した警報などの履歴情報を容易に確認
することができる。
【0101】なお、本実施の形態では、共通ネットワー
ク4として、イーサネット上のTCP/IPを採用して
いるが、これに限るものではない。例えば、IEEE1
394など、他のネットワークであってもよい。パソコ
ン1が表示器2を介して各PLC3と通信するために十
分な通信容量を持ったネットワークであれば、同様の効
果が得られる。
【0102】また、本実施の形態において、共通ネット
ワーク4に伝送されるデータ列DT 2 は、図3に示すよ
うに、PLC3への指示内容を含むデータ本体12と、
そのPLC3が接続されたヘッダ部11とを含んでいる
が、これに限るものではない。例えば、パソコン1に1
つの表示器2が接続される構成や、表示器2が複数であ
っても、パソコン1が、それぞれの表示器2と通信する
ためのポートを個別に備える場合など、ヘッダ部11を
含まなくても通信相手を特定可能な場合は、データ列D
2 がヘッダ部11を含まなくても、同様の効果が得ら
れる。
【0103】なお、この場合は、共通ネットワーク4と
して、RS−232Cなど、伝送プロトコルに、ヘッダ
部を含まなくてもよいものが採用される。ただし、この
場合は、パソコン1に接続可能な表示器2が、パソコン
1のポート数などによって制限される。したがって、共
通ネットワーク4のネットワーク構成に自由度が必要な
場合は、本実施の形態のように、データ列DT2 に含ま
れるヘッダ部11によって、通信相手を特定する方が望
ましい。
【0104】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明に係る報
知システムは、ホストコンピュータと複数の表示型制御
装置とが共通ネットワークを介して共通の通信プロトコ
ルを用いて通信を行う一方、上記表示型制御装置と入力
機器および出力機器が接続された制御装置とが専用ネッ
トワークを介して制御装置に固有の通信プロトコルを用
いて通信を行い、上記表示型制御装置が、上記ホストコ
ンピュータと複数の上記表示型制御装置とが共通ネット
ワークを介して共通の通信プロトコルを用いて通信を行
う一方、上記表示型制御装置と上記制御装置とが専用ネ
ットワークを介して制御装置に固有の通信プロトコルを
用いて通信を行い、上記表示型制御装置が、上記両ネッ
トワークで用いられる通信プロトコルを上記両ネットワ
ークで用いられる通信プロトコルに互いに変換するプロ
トコル変換手段と、予め設定されている条件が満たされ
たときに、その条件についての情報を上記ホストコンピ
ュータに通知する通知手段とを有し、上記ホストコンピ
ュータが、複数の報知機能の個々に関する複数の報知機
能情報を予め上記条件に関連して設定する設定手段と、
上記通知手段からの上記条件についての情報を受ける
と、上記条件に関連して設定された報知機能情報に基づ
いて上記報知機能を動作させる報知手段とを有している
構成である。
【0105】これにより、表示型制御装置とホストコン
ピュータとの間の共通ネットワークで使用される通信プ
ロトコルと、表示型制御装置と制御装置との間の専用ネ
ットワークで使用される通信プロトコルとが相互に変換
される。それゆえ、表示型制御装置は、制御装置の通信
プロトコルに関わらず、常に同一の通信プロトコルで、
共通ネットワークを介してホストコンピュータと通信す
ることができる。この結果、ホストコンピュータは、通
信プロトコルの異なる制御装置に関する情報を表示型制
御装置を介して得ることができる。また、予め設定され
ている条件が成立すれば、ホストコンピュータにおい
て、その条件に関連して複数の報知機能が動作する。
【0106】したがって、機種毎に通信プロトコルの異
なる制御装置を備えた制御システムにおいて、効率的に
報知を行うことができるという効果を奏する。
【0107】請求項2に係る報知システムは、上記の報
知システムにおいて、上記報知手段が、動作させた上記
報知機能の報知機能情報を履歴情報として保存するの
で、警報などの報知を行った場合、その報知の履歴(例
えば、メッセージ内容などの報知機能情報や報知発生日
時)を容易に確認することができる。したがって、保存
された報知機能情報を基に制御装置の管理を容易にする
ことができるという効果を奏する。
【0108】請求項3に係る報知システムは、上記の報
知システムにおいて、上記報知手段が、上記設定手段に
よって設定された報知機能情報としての複数のテキスト
を組み合わせて表示出力するので、テキストを組み合わ
せることによって、表示させるメッセージを自在に構成
することができ、また、任意のテキストを変更すること
によってメッセージの内容を容易に変更することができ
る。したがって、操作性の向上を容易に図ることができ
るという効果を奏する。
【0109】請求項4の発明に係る報知方法は、ホスト
コンピュータと複数の上記表示型制御装置との間で共通
ネットワークを介して共通の通信プロトコルを用いて通
信を行わせる一方、上記表示型制御装置と入力機器およ
び出力機器が接続された制御装置との間で専用ネットワ
ークを介して制御装置に固有の通信プロトコルを用いて
通信を行わせ、上記表示型制御装置において、上記両ネ
ットワークで用いられる通信プロトコルを上記両ネット
ワークで用いられる通信プロトコルに互いに変換すると
ともに、予め設定されている条件が満たされたときに、
その条件についての情報を上記ホストコンピュータに通
知し、上記ホストコンピュータにおいて、上記条件につ
いての情報を受けると、予め上記条件に関連して設定さ
れた、複数の報知機能の個々に関する複数の報知機能情
報に基づいて上記報知機能を動作させる方法である。
【0110】また、請求項7の発明に係る報知のための
プログラムが記録された記録媒体は、入力機器および出
力機器が接続された制御装置と、該制御装置の制御状態
を表示し、かつ上記制御装置に制御指示を与える表示型
制御装置との間で専用ネットワークを介して制御装置に
固有の通信プロトコルを用いて通信を行わせ、上記表示
型制御装置において、上記両ネットワークで用いられる
通信プロトコルを上記両ネットワークで用いられる通信
プロトコルに互いに変換するとともに、予め設定されて
いる条件が満たされたときに、その条件についての情報
を上記ホストコンピュータに通知し、上記ホストコンピ
ュータにおいて、上記条件についての情報を受けると、
予め上記条件に関連して設定された、複数の報知機能の
個々に関する複数の報知機能情報に基づいて上記報知機
能を動作させるためのプログラムが記録されている記録
媒体である。
【0111】これにより、一方のネットワークで用いら
れる通信プロトコルが、表示型制御装置において伝送先
のネットワークで用いられる通信プロトコルに変換され
る。それゆえ、表示型制御装置とホストコンピュータと
の間の通信が常に同一の通信プロトコルで行うことが可
能になり、この結果、ホストコンピュータは、通信プロ
トコルの異なる制御装置に関する情報を表示型制御装置
を介して得ることができる。また、予め設定されている
条件が満たされると、予め設定されている条件が成立す
れば、ホストコンピュータにおいて、その条件に関連し
て複数の報知機能が動作する。
【0112】しかも、上記のプログラムは、プロトコル
変換および配信のための処理と組み合わされて提供され
るので、従来用いられていたアプリケーションソフトウ
ェアの起動のための専用のソフトウェア(プログラム)
を必要としない。
【0113】したがって、前記の報知システムと同様、
機種毎に通信プロトコルの異なる制御装置を備えた制御
システムにおいて、効率的に報知を行うことができると
いう効果を奏するとともに、プログラムを有効に利用す
ることができるという効果を併せて奏する。
【0114】請求項5の発明に係る報知方法は、請求項
4の報知方法において、動作させた上記報知機能の報知
機能情報を履歴情報として保存する。また、請求項8の
発明に係る記録媒体は、請求項7の記録媒体において、
動作させた上記報知機能の報知機能情報を履歴情報とし
て保存するためのプログラムが記録されている。
【0115】これにより、報知の履歴を容易に確認する
ことができる。したがって、請求項2の報知システムと
同様、保存された報知機能情報を基に制御装置の管理を
容易にすることができるという効果を奏する。
【0116】請求項6の発明に係る報知方法は、請求項
4の報知方法において、報知機能情報としての複数のテ
キストを組み合わせて表示出力する。また、請求項9の
発明に係る記録媒体は、請求項7の記録媒体において、
報知機能情報としての複数のテキストを組み合わせて表
示出力するためのプログラムが記録されている。
【0117】これにより、テキストを組み合わせて表示
させるメッセージを自在に構成するとともに、メッセー
ジの内容を容易に変更することができる。したがって、
請求項3の報知システムと同様、操作性の向上を容易に
図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る制御システムの要
部の構成を示すブロック図である。
【図2】専用ネットワークの通信プロトコルと、上記制
御システムにおけるプログラマブル表示器が通信プロト
コルを変換する場合に参照するデータ転送フォーマット
とを示す説明図である。
【図3】共通ネットワークの通信プロトコルを示す説明
図である。
【図4】上記プログラマブル表示器が通信プロトコルを
変換する場合に参照されるコマンド変換テーブルを示す
説明図である。
【図5】上記制御システムにおけるパソコンのアプリケ
ーション部に作成される報知情報テーブルを示す説明図
である。
【図6】上記アプリケーション部で作成された報知情報
テーブルにアクセスするパラメータを設定するために上
記パソコンのデータ通信処理部が提供する設定画面を示
す説明図である。
【図7】(a)および(b)は、それぞれ上記パソコン
における配信設定部にて設定される配信条件設定画面お
よび配信局・受信局設定画面を示す説明図である。
【図8】従来の制御システムの要部の構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 パーソナルコンピュータ(ホストコンピュー
タ) 1a データ通信処理部(報知手段) 1c データ配信設定部(通知手段) 1f アプリケーション部(設定手段) 2 プログラマブル表示器(表示型制御装置) 2a データ処理部 2f 変換データ記憶部 2g データ配信部 3 PLC(制御装置) 4 共通ネットワーク 5 専用ネットワーク 6 入力機器 7 出力機器 21 報知情報テーブル
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月21日(2000.8.2
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 報知システム、報知方法および報知の
ためのプログラムが記録された記録媒体
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プログラマブルロ
ジックコントローラなどの産業用制御装置の動作に関連
付けて各種の報知を行うためのシステムおよび方法なら
びにその報知のためのプログラムが記録された記録媒体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プログラマブルロジックコントローラ
(以降、PLCと称する)などと呼ばれる産業用制御装
置は、シーケンス制御をはじめとする各種制御を実現す
るために、ベルトコンベア式の自動組付機などの種々の
ターゲットシステムを制御する制御装置として広く使用
されている。さらに、近年では、ターゲットシステムの
複雑化に伴って、複数台のPLCをネットワーク回線を
介して互いに接続したネットワーク制御システムの導入
も普及しつつある。
【0003】このようなネットワーク制御システムにお
いて、各PLCの稼働状況などの表示やPLCへの制御
指示は、PLC付近に配置されたプログラマブル表示器
などの制御機能を備えた表示装置によって行われる。ま
た、上記の制御システムにおいては、PLCや表示装置
から離れた場所でも、PLCの稼働状況の監視やPLC
の制御を行えるように、そのような場所に設置されたホ
ストコンピュータを参加させることもできる。
【0004】上記の制御システムは、例えば、図8に示
すように、PLC101…を制御の中心として位置付け
ており、各PLC101には、ターゲットシステムの各
所に配されたセンサやアクチュエータのような入出力機
器102…と、表示および制御指示を行うプログラマブ
ル表示器などの表示装置103…とが接続されている。
また、PLC101には、他のPLC101やホストコ
ンピュータ104が所定のインターフェース回路を介し
て直接接続されるか、または専用のアダプタを介して間
接的に接続されている。PLC101とホストコンピュ
ータ104との間や各PLC101間におけるデータの
授受は、PLC101の通信機能を利用して行われてい
る。
【0005】このような制御システムにおいては、シス
テムの運用上、PLC101の動作状態を監視して、必
要に応じて、制御システムの集中管理を行うホストコン
ピュータ104によって管理者に作業指示や異常発生を
報知することがある。このため、従来、例えば、ホスト
コンピュータ104からPLC101にアクセスできる
ソフトウェアを用いて、PLC101の動作状態を常に
監視し、異常などの発生が確認されると、それを報知す
るためのアプリケーションソフトウェア(例えば、文字
や文章を作成したワードプロセッサソフトなど)を起動
するといった方法が採られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】PLC101は、一般
に、機種毎(製造者毎あるいは同一製造者であっても製
品毎など)にデータ通信に使用する通信プロトコルが異
なることが多い。このため、上記の制御システムでは、
各PLC101とホストコンピュータ104との間、お
よびPLC101と表示装置103との間の双方で、P
LC101に固有の通信プロトコルで通信する必要があ
る。この結果、異機種のPLC101…を併用すること
が容易にできないという問題が生じる。
【0007】具体的には、ホストコンピュータ104と
表示装置103との双方に、PLC101と通信するた
めの通信プロトコルを用意する必要があるために、ホス
トコンピュータ104および表示装置103の製造およ
び維持管理に手間がかかる。
【0008】通信プロトコルの相違の程度が軽微な場
合、具体的には、スタートキャラクタ、ストップキャラ
クタ、送受アドレスの指定方法など、通信の確立に必要
な通信プロトコルが同一であり、かつ余り重要ではない
コマンドのみが相違している程度であれば、PLC10
1の機能のうち、実際に使用する機能を制限して、相違
しているコマンドを使用しなければ、異機種のPLC1
01を併用することも不可能ではない。ところが、複数
機種と通信するコマンドのような重要なコマンドが相違
している場合には、ホストコンピュータ104とPLC
101との間で通信が確立したとしても、ホストコンピ
ュータ104はPLC101に所望の動作を指示するこ
とができない。
【0009】しかも、上記の通信確立に要する通信プロ
トコル自体が異なっている場合には、通信プロトコルの
異なるPLC101とホストコンピュータ104などと
の間の通信が成立しないだけではなく、通信プロトコル
が共通のPLC101とホストコンピュータ104との
通信を阻害してしまう。したがって、そのPLC101
を接続する場合には、変換器をネットワークに挿入し
て、そのPLC101がホストコンピュータ104や他
のPLC101から同じ機種に見えるように、通信プロ
トコルを相互変換する必要がある。しかしながら、上記
のような制御システムでは、一般に、変換器を設置でき
る場所が限られることが多いだけでなく、変換器の増設
に伴って制御システム全体のコストが高騰するという不
都合がある。さらに、PLC101の通信プロトコル
は、例えば100種以上と数多く存在するので、それら
の通信プロトコルに対応する所望の変換器が存在すると
は限らない。
【0010】したがって、PLC101を通信の中心に
配する制御システムでは、異機種のPLC101を併用
することが難しく、PLC101を選択する際の選択肢
が制限されてしまう。このため、従来、制御システムに
おいては、同一機種のPLC101が用いられることが
多い。
【0011】さらに、制御の中心として位置付けられた
PLC101…が制御システムにおける通信の大半を処
理するために、PLC101の負担が大きくなってしま
う。具体的には、PLC101は、リレーを使用したシ
ーケンサから発達してきた経緯もあり、スイッチのオン
・オフ制御やセンサからのデータ取り込みといったI/
O制御に関する処理を得意としているので、上記のよう
に制御システムの通信を処理するには能力が不足するこ
とが多く、仮に能力的に不足がない場合でも負担が大き
い。例えば、ターゲットシステムを制御するだけであれ
ば、PLC101は、通常、数十kバイト程度の記憶容
量と、記憶容量に応じた処理能力とで十分であるが、こ
の記憶容量や処理能力では、多くの通信を十分な速度で
処理することは難しい。
【0012】このように、従来の制御システムでは、通
信プロトコルによる制限のため、ホストコンピュータ1
04から異機種のPLC101…への制御データの転送
を容易に行うことができないという問題がある。また、
上記の制御システムにおいて、PLC101…の動作状
態に応じて任意のアプリケーションソフトを起動させる
ためのプログラムをユーザが作成する必要があり、シス
テム開発に多大な労力を要する。
【0013】しかも、前述のようなホストコンピュータ
104からPLC101にアクセスできるソフトウェア
を用いても、そのソフトがインストールされたホストコ
ンピュータ104からPLC101に、PLC101の
動作状態を常時問い合わせる必要があり、データ通信の
効率があまり良くなかった。また、複数種類の異なる形
態で報知を行う場合、報知の種類毎に1つのアプリケー
ションソフトしか起動することができず、同時に複数の
報知を行わせることができなかった。
【0014】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、専用のソフトやユーザによる新たなプログ
ラムの作成を必要とすることなく、異機種のPLCの動
作状態に応じて異なる形態で同時に報知を行うことがで
きる報知システムおよび報知方法ならびにその報知のた
めのプログラムが記録された記録媒体を提供することを
目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る報
知システムは、上記の課題を解決するために、入力機器
および出力機器が接続された制御装置と、該制御装置に
接続され、制御装置の制御状態を表示し、かつ制御装置
に制御指示を与える表示型制御装置と、複数の上記表示
型制御装置の上位に設けられ、通信プロトコルの異なる
上記制御装置に関する情報を表示型制御装置を介して得
ホストコンピュータとを備えるとともに、上記表示型
制御装置および上記制御装置は、制御装置毎に固有の上
記通信プロトコルで通信を行う専用ネットワークを介し
て個々に接続され、一方、上記ホストコンピュータおよ
び上記表示型制御装置は、共通の通信プロトコルで通信
を行う共通ネットワークを介して互いに接続されてお
り、上記表示型制御装置が、上記制御装置と上記ホスト
コンピュータとの間の通信を中継する際、上記両ネット
ワークで用いられる通信プロトコルを互いに変換するプ
ロトコル変換手段と、予め設定されている条件が満たさ
れたときに、その条件についての情報を上記ホストコン
ピュータに通知する通知手段とを有し、上記ホストコン
ピュータが、上記制御装置の動作状態に関連して報知す
べき事象を報知するものであって、複数の報知機能の個
々に関する複数の報知機能情報を予め上記条件に関連し
て設定する設定手段と、上記通知手段からの上記条件に
ついての情報を受けると、上記条件に関連して設定され
た報知機能情報に基づいて上記報知機能を動作させる報
知手段とを有していることを特徴としている。
【0016】上記の構成において、プロトコル変換手段
によって、共通ネットワークの通信プロトコルが専用ネ
ットワークの通信プロトコルに変換される一方、専用ネ
ットワークの通信プロトコルが共通ネットワークの通信
プロトコルに変換される。これにより、表示型制御装置
は、制御装置の通信プロトコルにかかわらず、常に同一
の通信プロトコルで、共通ネットワークを介してホスト
コンピュータと通信することができる。この結果、制御
装置、表示型制御装置およびホストコンピュータを含む
制御システム内に、通信プロトコルの異なる制御装置が
混在していても、ホストコンピュータは、制御装置に関
する情報を表示型制御装置を介して得ることができる。
【0017】また、予め設定されている条件(制御装置
から送信される制御装置の異常発生など)が満たされた
ときに、通信手段によって、その条件についての情報が
ホストコンピュータに通知されると、ホストコンピュー
タでは、設定手段によって、その条件に関連して予め設
定された複数の報知機能情報に基づいて、報知手段によ
って、その報知機能情報に関する報知機能が動作する。
これにより、例えば、制御装置の動作状態に応じて警報
や作業指示などを発する場合、ホストコンピュータ側か
ら制御装置にその動作状態を問い合わせる必要がなくな
り、上記の条件が成立すれば自動的に複数の報知機能を
動作させることができる。例えば、音声出力やメッセー
ジ表示といった異なる報知機能を動作させることが可能
になる。
【0018】上記の報知システムにおいては、請求項2
に記載のように、上記表示型制御装置の上記プロトコル
変換手段は、自らに接続された上記制御装置と他の表示
型制御装置との間の通信を中継する際、上記両ネットワ
ークで用いられる通信プロトコルを互いに変換するもの
であってもよい。
【0019】上記の報知システムにおいては、請求項3
に記載のように、上記プロトコル変換手段によるプロト
コル変換処理に必要なプロトコル情報は、上記表示型制
御装置に異なる通信プロトコルを採用した上記制御装置
が接続されると切り換えられてもよい。
【0020】なお、上記の報知システムにおいては、上
記報知手段が、動作させた上記報知機能の報知機能情報
を履歴情報として保存することが好ましい。これによ
り、警報などの報知を行った場合、その報知に用いた報
知機能情報(メッセージ内容など)が、履歴を表す報知
の発生日時(時刻)などとともに履歴情報として保存さ
れる。それゆえ、ある制御装置について過去に発生した
警報などの報知履歴を容易に確認することができる。
【0021】あるいは、上記の報知システムにおいて
は、上記報知手段が、上記設定手段によって設定された
報知機能情報としての複数のテキストを組み合わせて表
示出力することが好ましい。この構成では、テキスト表
示が報知機能となるので、テキストを組み合わせること
によって、表示させるメッセージを自在に構成すること
ができる。また、任意のテキストを変更することによっ
てメッセージの内容を容易に変更することができる。
【0022】請求項4の発明に係る報知方法は、上記の
課題を解決するために、入力機器および出力機器が接続
された制御装置と、該制御装置に接続され、制御装置の
制御状態を表示し、かつ制御装置に制御指示を与える表
示型制御装置と、複数の上記表示型制御装置の上位に設
けられ、通信プロトコルの異なる上記制御装置に関する
情報を表示型制御装置を介して得るホストコンピュータ
とを備えるとともに、上記表示型制御装置および上記制
御装置は、制御装置毎に固有の上記通信プロトコルで通
信を行う専用ネットワークを介して個々に接続され、一
方、上記ホストコンピュータおよび上記表示型制御装置
は、共通の通信プロトコルで通信を行う共通ネットワー
クを介して互いに接続されている報知システムの報知方
法であって、上記表示型制御装置において、上記制御装
置と上記ホストコンピュータとの間の通信を中継する
際、上記両ネットワークで用いられる通信プロトコルを
互いに変換するとともに、予め設定されている条件が満
たされたときに、その条件についての情報を上記ホスト
コンピュータに通知し、上記ホストコンピュータにおい
て、上記条件についての情報を受けると、予め上記条件
に関連して設定された、複数の報知機能の個々に関する
複数の報知機能情報に基づいて上記報知機能を動作させ
て、上記制御装置の動作状態に関連して報知すべき事象
を報知することを特徴としている。
【0023】この報知方法でも、表示型制御装置におい
て、ホストコンピュータと表示型制御装置との間の通信
プロトコルが表示型制御装置と制御装置との間の通信プ
ロトコルと相互に変換される。これにより、表示型制御
装置は、常に同一の通信プロトコルで、共通ネットワー
クを介してホストコンピュータと通信が可能になる。そ
れゆえ、ホストコンピュータは、通信プロトコルの異な
る制御装置に関する情報を表示型制御装置を介して得る
ことができる。
【0024】また、予め設定されている条件が満たされ
たときに、その条件についての情報がホストコンピュー
タに通知されると、ホストコンピュータでは、その条件
に関連して予め設定された複数の報知機能情報に関連す
る報知機能が動作する。これにより、上記の報知システ
ムと同様、上記の条件が成立すれば自動的に複数の報知
機能を動作させることができる。
【0025】上記の報知方法においては、請求項5に記
載のように、上記表示型制御装置において、自らに接続
された上記制御装置と他の表示型制御装置との間の通信
を中継する際、上記両ネットワークで用いられる通信プ
ロトコルを互いに変換してもよい。
【0026】上記の報知方法においては、請求項6に記
載のように、上記表示型制御装置に異なる通信プロトコ
ルを採用した上記制御装置が接続されると、プロトコル
変換に必要なプロトコル情報を切り換えてもよい。
【0027】なお、上記の報知方法においては、動作さ
せた上記報知機能の報知機能情報を履歴情報として保存
することが好ましい。報知機能情報を保存することによ
って、上記の報知システムと同様、その履歴情報に基づ
いて報知の履歴を容易に確認することができる。
【0028】あるいは、上記の報知方法においては、報
知機能情報としての複数のテキストを組み合わせて表示
出力することが好ましい。これにより、上記の報知シス
テムと同様、テキストを組み合わせて表示させるメッセ
ージを自在に構成することができる。また、任意のテキ
ストを変更することによってメッセージの内容を容易に
変更することができる。
【0029】請求項7の発明に係る報知のためのプログ
ラムが記録された記録媒体は、上記の課題を解決するた
めに、入力機器および出力機器が接続された制御装置
と、該制御装置に接続され、制御装置の制御状態を表示
し、かつ上記制御装置に制御指示を与える表示型制御装
置との間で専用ネットワークを介して制御装置に固有
の通信プロトコルを用いて通信を行わせる一方上記表
示型制御装置と、複数の上記表示型制御装置の上位に設
けられ、通信プロトコルの異なる上記制御装置に関する
情報を表示型制御装置を介して得るホストコンピュータ
との間で共通ネットワークを介して共通の通信プロトコ
ルを用いて通信を行わせるためのプログラムが記録され
た記録媒体であって、上記表示型制御装置において、
記制御装置と上記ホストコンピュータとの間の通信を中
継する際、上記両ネットワークで用いられる通信プロト
コルを互いに変換するとともに、予め設定されている条
件が満たされたときに、その条件についての情報を上記
ホストコンピュータに通知し、上記ホストコンピュータ
において、上記条件についての情報を受けると、予め上
記条件に関連して設定された、複数の報知機能の個々に
関する複数の報知機能情報に基づいて上記報知機能を動
作させて、上記制御装置の動作状態に関連して報知すべ
き事象を報知するためのプログラムが記録されているこ
とを特徴としている。
【0030】この記録媒体に記録されたプログラムによ
っても、表示型制御装置において、共通および専用ネッ
トワークで用いられる両通信プロトコルが相互に変換さ
れるので、表示型制御装置とホストコンピュータとの間
の通信が常に同一の通信プロトコルで行うことが可能に
なる。それゆえ、ホストコンピュータは、通信プロトコ
ルの異なる制御装置に関する情報を表示型制御装置を介
して得ることができる。
【0031】また、予め設定されている条件が満たされ
たときに、その条件についての情報がホストコンピュー
タに通知されると、ホストコンピュータでは、その条件
に関連した複数の報知機能情報に関連する報知機能が動
作する。これにより、上記の報知システムと同様、上記
の条件が成立すれば自動的に複数の報知機能を動作させ
ることができる。
【0032】上記の記録媒体においては、請求項8に記
載のように、上記表示型制御装置において、自らに接続
された上記制御装置と他の表示型制御装置との間の通信
を中継する際、上記両ネットワークで用いられる通信プ
ロトコルを互いに変換するためのプログラムが記録され
ていてもよい。
【0033】上記の記録媒体においては、請求項9に記
載のように、上記表示型制御装置に異なる通信プロトコ
ルを採用した上記制御装置が接続されると、プロトコル
変換に必要なプロトコル情報を切り換えるためのプログ
ラムが記録されていてもよい。
【0034】なお、上記の記録媒体においては、動作さ
せた上記報知機能の報知機能情報を履歴情報として保存
するためのプログラムが記録されていることが好まし
い。これにより、上記の報知システムと同様、履歴情報
に基づいて報知の履歴を容易に確認することができる。
【0035】上記の記録媒体においては、報知機能情報
としての複数のテキストを組み合わせて表示出力するた
めのプログラムが記録されていることが好ましい。これ
により、上記の報知システムと同様、テキストを組み合
わせて表示させるメッセージを自在に構成するととも
に、任意のテキストを変更することによってメッセージ
の内容を容易に変更することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0037】本実施の形態に係る制御システムは、図1
に示すように、パーソナルコンピュータ(以降、パソコ
ンと称する)1と、複数のプログラマブル表示器(以
降、表示器と称する)2…と、複数のPLC3…とを備
えている。
【0038】パソコン1および表示器2…は、共通の通
信プロトコルで通信を行うことが可能な共通ネットワー
ク4を介して互いに接続されている。一方、表示器2お
よびPLC3は、PLC3毎に固有の通信プロトコルで
通信を行うことが可能な専用ネットワーク5を介して個
々に接続されている。
【0039】なお、広義の通信プロトコルには、スター
トキャラクタやエンドキャラクタを示すコード、各キャ
ラクタの送受タイミング、送信先や送信元の特定方法な
どが送信元と送信先とを含むネットワーク内で統一され
ていないと正常にデータが伝送できない通信プロトコル
と、各PLC3が理解可能なコマンド体系など、送信元
と送信先とで統一されていないと一方が所望する動作と
他方が実施する動作とが一致せずに正常に制御できない
通信プロトコルとが存在する。それゆえ、以下の説明で
は、両者の組み合わせを通信プロトコルと称し、両者の
区別が必要な場合には、前者を伝送プロトコル、後者を
コマンド体系として区別する。
【0040】ここで、各PLC3の製造者が規定する通
信プロトコルでは、データの読み出しを指示する場合、
概ね、図2に示すように、次に伝送されるコードがコマ
ンドであることを示す制御コード(ESC)と、PLC
3へデータの読み出しを指示するコマンドコード(R
D)と、読み出し開始アドレス(X0001)と、読み
出しサイズ(5)と、伝送の終了を示す制御コード(R
ET)とを含むデータ列DT1 が伝送される。ただし、
各PLC3間では、コマンドコードを含むコマンド体系
は勿論、アドレスやサイズなどの並び順や、制御コード
自体、あるいはアドレスやサイズを表現する際の表現方
法(数値を示す際のビット幅や文字を示す際のコード種
別など)も互いに異なっていることが多い。
【0041】したがって、本実施の形態では、表示器2
が共通ネットワーク4を介してデータ通信する場合、専
用ネットワーク5を伝送される通信プロトコルにかかわ
らず、統一した通信プロトコルで通信できるように、共
通ネットワーク4で伝送可能な通信プロトコルに共通の
通信プロトコル(共通プロトコル)を規定している。具
体的に、本実施の形態では、共通ネットワーク4とし
て、イーサネット(商標:ゼロックス社)などのローカ
ルエリアネットワーク(LAN)が用いられており、共
通ネットワーク4での通信プロトコルとして、TCP/
IPが採用されている。
【0042】このため、共通ネットワーク4に接続され
る各表示器2およびパソコン1には、それぞれに固有の
IPアドレスが割り当てられており、共通ネットワーク
4を介して通信する際、図3に示すように、TCP/I
Pで規定された形式のデータ列DT2 を受信する。この
データ列DT2 は、送信元および送信先のIPアドレス
を含むヘッダ部11と、通信内容を示すデータ本体12
とを備えている。これにより、例えば、制御システムの
開発者が使用するコンピュータなどが、制御システムの
運用会社とは異なる場所から電話回線を介して接続する
場合であっても、TCP/IPで通信可能な通信機器で
あれば、他の通信機器間のデータ伝送を阻害することな
く、共通ネットワーク4に自由に参加できる。
【0043】さらに、共通プロトコルでは、データ読み
出しを指示するコマンドをPLC3へ伝える際のデータ
本体12rに、コマンドの内容を示す共通コード13
と、この共通コード13に付随する関連情報14とし
て、読み出し開始アドレス14aおよび読み出しサイズ
14bとが含まれる。また、データ書き込みを指示する
際のデータ本体12wには、関連情報14として、書き
込み開始アドレス14cおよび書き込みデータ14dが
含まれる。
【0044】上記の共通コード13は、各PLC3が理
解可能なコマンドのうち、互いに同一内容のコマンド間
では、専用ネットワーク5でのコマンドコード(各PL
C3でのコマンドコード)にかかわらず、統一されてい
る。また、例えば、読み出し開始アドレス14aおよび
読み出しサイズ14bなど、関連情報14内のデータを
伝送する順番、伝送する際の表現方法も、専用ネットワ
ーク5での通信プロトコルにかかわらず、統一されてい
る。これにより、共通プロトコルでは、表示器2に接続
されているPLC3の機種にかかわらず、実行させるべ
き命令を一意的に特定できる。
【0045】制御装置としてのPLC3は、CPU/電
源モジュールと、入力ユニットと、出力ユニットとを備
えている。CPU/電源モジュールは、CPUやメモリ
を含むCPU部と、PLC3の各部に電力を供給する電
源部とからなっている。CPU部は、制御プログラムに
したがって、入力ユニットを介して入力機器(図中、I
/D)6から入力される信号に基づいて出力機器(図
中、O/D)7に与えるレシピデータ(制御データ)の
演算処理を行う。入力ユニットおよび出力ユニットは、
それぞれ入力機器6および出力機器7に接続されるイン
ターフェース機能を有する部分であって、これらの機器
との間で入出力されるデジタル信号またはアナログ信号
を上記のCPU部とやり取りするようになっている。
【0046】入力機器6としては、センサ(温度セン
サ、光センサなど)、スイッチ(押ボタンスイッチ、リ
ミットスイッチ、圧力スイッチなど)のような機器が用
いられる。出力機器7としては、アクチュエータ、リレ
ー、電磁弁、表示器などが用いられる。これらの入力機
器6…および出力機器7…は、製造ラインなどの各種の
ターゲットシステムの所要各部に配置される。
【0047】表示型制御装置としての表示器2は、RA
M、ROM、フラッシュROM、VRAMなどのメモリ
や、CPUなどの演算処理部を有しており、これらによ
って表示器2の各部の動作を制御している。また、表示
器2は、データ処理部2a、インターフェース部(図
中、I/F)2b・2c、入力部2d、表示部2e、変
換データ記憶部2fおよびデータ配信部2gを備えてい
る。
【0048】データ処理部2aは、制御画面の表示制
御、プロトコル変換およびデータ配信の処理を行うため
に各種のデータ処理を行う。このデータ処理部2aは、
パッケージソフトウェアとしてプログラムメディアの形
態で提供可能なソフトウェアであって、予めパソコン1
から表示器2にダウンロードされている。また、このソ
フトウェアは、必要に応じて、表示器2の出荷時など
に、予め表示器2インストールされていてもよい。
【0049】制御画面の表示制御については、データ処
理部2aは、パソコン1で作成された画面データに基づ
いてVRAMなどを用いて表示部2eに制御画面を描画
させる。制御画面は、例えば、ターゲットシステムを模
した背景画面に、入力機器6および出力機器7などがデ
ザイン化された画像が部品として合成されている。この
ように構成される制御画面においては、部品が入出力機
器6・7の動作に応じて動くようになっており、入力機
器6および出力機器7の動作状況が視覚化されている。
【0050】ここで、前記のプログラムメディアは、パ
ソコン1や表示器2と分離可能に構成される記録媒体で
あり、磁気テープやカセットテープなどのテープ系、フ
ロッピディスクやハードディスクなどの磁気ディスク
系、CD−ROM、MO、MD、DVDなどの光ディス
クの光ディスク系、ICカード(メモリカードを含
む)、光カードなどのカード系、あるいはマスクRO
M、EPROM、EEPROM、フラッシュROMなど
による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持
する媒体であってもよい。
【0051】また、本実施の形態の制御システムは、イ
ンターネットを含む通信ネットワークと接続可能なシス
テム構成であることから、通信ネットワークからプログ
ラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担
持する媒体であってもよい。ただし、このように通信ネ
ットワークからプログラムをダウンロードする場合に
は、そのダウンロード用プログラムは予めパソコン1に
格納されるか、あるいは別な記録媒体からインストール
されるものであってもよい。
【0052】プロトコル変換処理は、両ネットワーク4
・5での通信プロトコルが互いに異なる場合、変換デー
タ記憶部2fに記憶されたデータを参照しながら、一方
の通信プロトコルから他方の通信プロトコルへ変換する
処理である。データ配信処理は、予め設定された配信条
件が満たされたときに、入力機器6からPCL3のメモ
リに取り込まれてPLC3から出力される出力データを
パソコン1や他の表示器2に配信したり、パソコン1で
設定されたレシピデータを表示器2を介して各PLC3
に配信したりする処理である。
【0053】インターフェース部2bは、パソコン1お
よび他の表示器2との間の通信を行うために共通ネット
ワーク4に接続されている。この共通ネットワーク4を
介した通信によって、パソコン1からのレシピデータが
各表示器2からPLC3に転送されたり、1つのPLC
3からの出力データが表示器2からパソコン1や他の表
示器2に転送されたりする。一方、インターフェース部
2cは、PLC3との間の通信を行うために専用ネット
ワーク5に接続されている。この専用ネットワーク5を
介した通信によって、表示器2とPLC3との間で上記
のレシピデータや出力データの受け渡しが行われる。
【0054】入力部2dは、表示部2eの表示画面上で
入力を行うためにタッチパネルのような入力装置によっ
て構成されている。このため、表示部2eは、液晶パネ
ルやELパネルのような平板型表示素子によって構成さ
れている。
【0055】変換データ記憶部2fは、プロトコル変換
処理に必要なデータを記憶している。このデータは、専
用ネットワーク5と共通ネットワーク4との間で通信プ
ロトコルを相互変換できれば、どのような形式でもよい
が、本実施の形態に係る変換データ記憶部2fは、専用
ネットワーク5で伝送されるデータのフォーマットを示
すデータ転送フォーマットFMTと、両ネットワーク4
・5で伝送されるコマンドコード間の対応関係を示すコ
マンド変換テーブルTBLとを記憶している。
【0056】具体的には、図2に示すように、上記デー
タ転送フォーマットFMTは、専用ネットワーク5にて
伝送されるデータ列DT1 のうち、例えば、読み書きす
るデータ内容自体、データのサイズ、読み書きするアド
レスのように実際に伝送するデータ内容によって変化す
る部分を未定義としたスケルトン状のデータ列であっ
て、未定義の部分は、用途のみが定義されている。な
お、コマンドの領域を未定義とすれば、実際に伝送され
るデータ列から抽出されたデータ転送フォーマットFM
Tが複数のコマンド間で共通になる場合、コマンドの領
域をも未定義として、これらのコマンド間で共通のデー
タ転送フォーマットFMTを用いてもよい。
【0057】また、コマンド変換テーブルTBLには、
図4に示すように、共通ネットワーク4で伝送される共
通コードと、専用ネットワーク5で伝送されるコマンド
コードとの対応が格納されている。データ処理部2a
は、このコマンド変換テーブルTBLに基づいて一方の
コードを他方のコードに変換する(例えばTBLaとT
BLbとの間)。
【0058】データ配信部2gは、予め設定された配信
条件が満たされたときに、パソコン1に設定されている
レシピデータやPLC3からの出力データを、指定され
た配信先に配信する。また、データ配信部2gは、予め
設定された配信条件が満たされたことと、満たされた配
信条件とを併せてパソコン1に通知する。このため、デ
ータ配信部2gは、配信先のノードに関するノード情報
および配信に関する設定情報がパソコン1から予めダウ
ンロードされて記憶されている。配信条件の設定につい
ては、後に詳述する。
【0059】ホストコンピュータとしてのパソコン1
は、一般の汎用パソコンと同様に、CPU、メモリ(R
AM、ROMなど)、外部記憶装置(ハードディスクド
ライブ、MOドライブなど)、表示装置および入力装置
(キーボード、マウスなど)を有している。また、パソ
コン1は、図1に示すように、データ通信処理部1a、
インターフェース部(図中、I/F)1b、配信設定部
1c、ネットワークファイル1d、データファイル1
e、アプリケーション部1fおよび報知ファイル1gと
を備えている。
【0060】インターフェース部1bは、表示器2との
間の通信を行うために共通ネットワーク4に接続されて
いる。
【0061】データ通信処理部1aは、共通ネットワー
ク4を介した表示器2…との間のデータ通信処理を行う
とともに、アプリケーション部1fとの間でデータのや
り取りを行う部分である。このデータ通信処理部1a
は、例えば、図示しない作画ソフトでパソコン1におい
て作成された画面データを表示器2に転送したり、アプ
リケーション部1fに設定されているレシピデータを表
示器2からPLC3に配信するために、アプリケーショ
ン部1fからレシピデータを読み出したり、PLC3か
らの出力データをアプリケーション部1fに取り込んで
収集したりする処理を行う。
【0062】このデータ通信処理部1aは、パッケージ
ソフトウェアとしてプログラムメディアの形態で提供可
能なソフトウェアであって、予めパソコン1にインスト
ールされている。このプログラムメディアも、前述のプ
ログラムメディアと同様、パソコン1や表示器2と分離
可能に構成される記録媒体である。
【0063】また、報知手段としてのデータ通信処理部
1aは、後述のように予め設定された配信条件が満たさ
れたときに、アプリケーション部1fにインストールさ
れているアプリケーションソフトウェア(以降、単にア
プリケーションと称する)に予め設定された報知情報に
基づいた報知メッセージ(報知すべき事象)を出力す
る。また、データ通信処理部1aは、必要に応じて報知
メッセージを報知時刻(日時)などと併せて履歴情報と
して保存する。このため、データ通信処理部1aは、後
述のように、上記の報知情報とアクセスするための条件
および報知履歴を保存するための条件を設定する設定画
面(図6参照)を提供する。
【0064】ここで、アプリケーション部1fには、市
販のアプリケーションソフトウェアがインストールされ
る例について説明するが、ユーザーアプリケーションが
インストールされていてもよい。アプリケーション部1
fとしては、例えば、汎用のデータベースソフトがイン
ストールされている。データベースソフトとしては、例
えば、Access(登録商標:マイクロソフト社)が、一般
への普及度の高さや外部からの制御の容易性などから好
適であるが、複数のテーブルにデータを書き込むことが
できるソフトであれば他のソフトでもよい。また、アプ
リケーション部1fとしては、データベースソフトに限
らず、報知情報を設定することが可能な形態を提供でき
るものであれば、それ以外のアプリケーションソフトウ
ェアであってもよい。
【0065】データベースソフトは、図5に示す報知情
報テーブル21を提供し、これらにおいて報知情報を各
種設定するように構成されている。報知情報テーブル2
1には、各設定項目(フィールド)が設けられており、
設定項目として図5に示す例では、「Key Code」、「W
AV」、「DISP1」および「DISP2」が設けら
れている。このうち、「WAV」、「DISP1」およ
び「DISP2」は、出力するメッセージに対応した報
知情報として設定される。
【0066】「Key Code」は、上記の報知情報を特定す
るためのキーコードを、後述する配信条件に関連付けて
設定するためのKEYフィールドである。「WAV」
は、音声メッセージを出力するためのサウンドファイル
としてのWAVファイルを設定するためのWAVフィー
ルドである。WAVファイルは、Windows (登録商標)
でのサウンドデータの標準ファイル形式であり、“*.w
av”の拡張子が付与されている。「DISP1」および
「DISP2」は、パソコン1の表示画面に表示させる
テキストを設定するための表示フィールドである。
【0067】このような報知情報テーブル21を用いれ
ば、満たされた配信条件に基づいて指定された「Key Co
de」に関連する報知情報に基づいて報知メッセージが出
力される。具体的には、データ通信処理部1aが、抽出
されたWAVファイルを開くとともに、テキストを表示
させる。また、上記のフィールドは、任意に設定するこ
とが可能であるので、例えば、上記の報知情報テーブル
21のように、表示フィールドを複数設けることによっ
て、テキストを組み合わせてメッセージを構成すること
ができる。それゆえ、任意のテキストを適宜書き替える
ことによってメッセージの内容を容易に変更することが
できる。
【0068】なお、報知情報(報知機能情報)として設
定されるフィールドとしては、上記のサウンドファイル
やテキスト以外の報知機能であってもよい。例えば、電
話番号をフィールドとして設定しておくことによって、
データ通信処理部1aがオートダイヤル機能を有するモ
デムに渡すことによって、モデムがポケットベルに自動
的にダイヤルすることも可能である。また、トーン信号
を組み合わせて報知メッセージをポケットベルや携帯電
話に送信することも可能である。
【0069】なお、アプリケーション部1fとしては、
上記の各種ソフトに限らず、PLC3の動作状況に関連
する処理を行うものであれば、それ以外のアプリケーシ
ョン(市販のアプリケーションまたはユーザーアプリケ
ーション)であってもよい。また、上記の各種のソフト
は、上記の用途以外で用いられてもよい。
【0070】報知情報テーブル21にアクセスするため
にデータ通信処理部1aが提供する設定画面を図6に示
す。この設定画面は、アクセスすべき報知情報テーブル
21に関する設定項目として、「アクセスファイル指
定」、「Mdbファイル選択」、「テーブル選択」、
「KEYフィールド選択」、「WAVフィールド選
択」、「表示フィールド選択」、「ログ保存先テーブル
選択」および「表示ログフィールド数」を含んでいる。
【0071】「アクセスファイル指定」は、所望の報知
情報テーブル21が保存されているドライブのドライブ
名とフォルダのフォルダ名とを指定する欄を有してい
る。「Mdbファイル選択」は、指定されたフォルダ内
のMdbファイルを選択する項目であり、「テーブル選
択」は、選択されたMdbファイル内で所望の報知情報
テーブル21を選択するための項目である。「KEYフ
ィールド選択」は、選択された報知情報テーブル21に
おけるKEYフィールドを選択するための項目である。
「WAVフィールド選択」および「表示フィールド選
択」は、それぞれ選択された報知情報テーブル21にお
いて選択すべきWAVフィールドおよび表示フィールド
である。「ログ保存先テーブル選択」は、選択されたW
AVフィールドおよび表示フィールドをログ保存するた
めのテーブルを選択するための項目である。「表示ログ
フィールド数」は、報知すべき情報の表示数であり、こ
の表示数の情報がログ保存先テーブルに保存される。表
示フィールドについては、複数設けられた中から、任意
のフィールドを選択できるようになっている。例えば、
10個の表示フィールドから3個の表示フィールドを選
択するといったことが可能である。
【0072】なお、上記の設定画面においては、データ
通信処理部1aがサウンドファイルやテキスト以外の報
知機能に対応可能であれば、その報知機能のフィールド
を選択するための項目が設けられることになる。
【0073】通知手段としての配信設定部1cは、ノー
ド情報および配信情報を設定する。ノード情報は、共通
ネットワーク4におけるノードと、そのノードに接続さ
れる表示器2の種類とを含んでいる。配信情報は、各P
LC3に接続されるデバイス(入力機器6および出力機
器7)のシンボル名、各表示器2毎のデータ配信タイミ
ング、配信すべきデータのストアアドレス、受信したデ
ータのストアアドレス等を含んでいる。これらのノード
情報および配信情報は、ネットワークファイル1dに保
存され、必要に応じて各表示器2のデータ配信部2gに
ダウンロードされる。この配信設定部1cは、パッケー
ジソフトウェアとしてプログラムメディアの形態で提供
可能なソフトウェアであって、予めパソコン1にインス
トールされている。このプログラムメディアも、前述の
プログラムメディアと同様、パソコン1や表示器2と分
離可能に構成される記録媒体である。
【0074】配信情報は、図7(a)および(b)に示
すような設定画面上で設定され、設定画面には「配信条
件」と「配信局・受信局」とが設けられている。
【0075】図7(a)に示す「配信条件」には、配信
のタイミングを決定する条件として、電源投入、時刻指
定、周期指定、書き換えトリガ、ON期間、OFF期
間、立ち上がりトリガおよび立ち下がりトリガが設けら
れている。
【0076】「電源投入」は、表示器2の電源投入時に
配信を行う条件であり、「時刻指定」は、指定された時
刻に配信を行う条件である。「周期指定」は、所望の周
期毎に配信を行う条件であり、「書き換えトリガ」は、
出力データが書き換えられたとき、すなわち出力データ
が変化したときに配信を行う条件である。「ON期間」
と「OFF期間」とは、デバイスのON期間とOFF期
間とのそれぞれにおいて配信を続けて行うための条件で
あり、「立ち上がりトリガ」と「立ち下がりトリガ」と
は、出力データ(指定デバイス出力)の立ち上がりと立
ち下がりとのそれぞれの検出時に配信を行うための条件
である。
【0077】また、配信条件の設定画面における下側の
領域には、上記の各条件のうちデバイスの出力に基づく
条件に関して指定すべきデバイスのシンボル名を入力す
る欄が設けられている。さらに、その下には、配信条件
をチェックする周期(ms単位)と、配信を行う期間の
設定欄と、配信後にデバイス出力をOFFまたはONに
戻す処理のための設定欄とが設けられている。ただし、
チェック周期は、「電源投入」、「時刻設定」および
「周期指定」の配信条件にのみ有効であり、期間限定
は、「周期指定」の配信条件にのみ有効である。また、
配信後にデバイス出力をOFFに戻す設定については、
「立ち上がりトリガ」の配信条件にのみ有効であり、こ
の欄をチェックしない場合、デバイス出力は配信後もO
Nしたままになる。一方、配信後にデバイス出力をON
に戻す設定については、「立ち下がりトリガ」の配信条
件にのみ有効であり、この欄をチェックしない場合、デ
バイス出力は配信後もOFFしたままになる。
【0078】一方、図7(b)に示す「配信局・受信
局」には、配信局および受信局についての情報記入部が
設けられている。配信局の情報は、パソコン1から配信
されるレシピデータの出力元となるデバイス名(ここで
は前述のファイル名)や表示器2から配信される出力デ
ータの出力元となるデバイスのシンボル名と、指定され
た期間に配信するデータの個数とを含んでいる。また、
受信局の情報は、受信局となる表示器2に対応するPL
C3に接続されたデバイスのシンボル名を含んでいる。
ただし、パソコン1が受信局となる場合、アプリケーシ
ョン部1fによって作成されたファイルに付された名称
をシンボル名とする。
【0079】データファイル1eは、変換データ記憶部
2fに記憶されるべき前述のプロトコル変換データを予
め登録している。この変換データは、初期設定時や、制
御システムに接続されるPLC3が変更されるときなど
のメンテナンス時に、必要とする表示器2にデータ通信
処理部1aを介してダウンロードされる。
【0080】上記のように構成される制御システムにお
いては、共通ネットワーク4を介して、共通プロトコル
のデータ列DT2 を受け取った場合、データ処理部2a
は、データ本体12から、PLC3へ伝送すべきコマン
ドを示す共通コード13と関連情報14とを抽出する。
さらに、データ処理部2aは、コマンド変換テーブルT
BLを参照して、専用ネットワーク5において伝送可能
で、その共通コード13に対応するコマンドコードを選
択する。また、必要に応じて、関連情報14の表現方法
が、専用ネットワーク5で伝送される表現方法に変換さ
れる。これらの結果、PLC3へ伝送すべきコマンド、
データ内容自体、データのサイズおよびアドレスなどが
決まると、データ処理部2aは、データ転送フォーマッ
トFMTを参照してPLC3へ送出するデータ列を生成
できる。
【0081】一方、PLC3からデータ列DT1 を受け
取った場合、データ処理部2aは、上記のデータ転送フ
ォーマットFMTに当てはめて、そのデータ列の示すコ
マンド、データ内容自体、データのサイズおよびアドレ
スなどを抽出し、上述とは逆の手順で共通プロトコルの
データ列DT2 に変換する。
【0082】前記のデータ転送フォーマットFMTおよ
びコマンド変換テーブルTBLの組み合わせ(プロトコ
ル情報)は、表示器2およびPLC3が制御に関するデ
ータを通信する前に、PLC3の通信プロトコルに合わ
せて設定され、異なる通信プロトコルを採用したPLC
3が接続されると、そのプロトコル情報は切り換えられ
る。例えば、図4では、機種AのPLC3から機種Bの
PLC3に変更する場合、コマンド変換テーブルTBL
aからコマンド変換テーブルTBLbに切り換えられ
る。
【0083】なお、通信プロトコルの選択方法は、例え
ば、使用者がパソコン1や表示器2を操作して選択して
もよい。さらに、表示器2が自らが送出可能な通信プロ
トコルを順次選択しながら、PLC3の通信プロトコル
を特定可能なコマンドを、PLC3へ送出し、PLC3
からの応答コードによって、通信プロトコルを自動的に
判別してもよい。また、表示器2は、自らに接続可能な
PLC3が採用している通信プロトコルすべてに関し
て、上記のプロトコル情報を格納しておいてもよいし、
現在、接続されているPLC3の通信プロトコルのみを
格納しておき、必要に応じて、パソコン1から、あるい
は記録媒体を介してなど、種々の方法で通信プロトコル
をダウンロードしてもよい。
【0084】このように、PLC3との間で受け渡すデ
ータ列DT1 を、制御システムの動作中にリアルタイム
に生成することにより、表示器2は、入力されたデータ
がどこから来たかを問うことなく、PLC3へデータを
受け渡しできるとともに、PLC3が変更された場合に
あっても、制御システムを停止することなく即応でき
る。
【0085】このように、本制御システムでは、従来の
制御システムとは異なり、通信の中心に表示器2…が配
されており、この表示器2…が、共通ネットワーク4と
専用ネットワーク5との双方に接続されている。さら
に、表示器2は、両ネットワーク4・5での通信プロト
コルが異なる場合、それぞれの通信プロトコルを相互変
換して、自らに接続されたPLC3と、パソコン1ある
いは他の表示器2との間の通信を中継する。これによ
り、表示器2…のそれぞれに接続されたPLC3…が採
用する通信プロトコルが互いに異なっていても、各表示
器2とパソコン1との間は、共通の通信プロトコルにて
通信できる。
【0086】より詳しくは、ターゲットシステムは、流
量センサや温度センサまたはターゲットシステムの各部
の状態を検出するセンサのような入力機器6と、指示に
応じた動作を行うバルブやモータのような出力機器7と
を備えており、入出力機器6・7はPLC3にて制御さ
れている。また、PLC3は、シーケンサから発達して
きた経緯もあって、例えば、製造者毎や製品の種別毎な
ど、PLC3の機種毎に、独自の通信プロトコルを備え
ているものが多い。したがって、専用ネットワーク5を
介して表示器2と接続されるPLC3は、通信可能な通
信プロトコルで表示器2と通信する。
【0087】これにより、PLC3は、表示器2へ、ま
たは表示器2を介して他の表示器2あるいはパソコン1
へ、入力機器6が取得したデータをPLC3の出力デー
タとして送信する一方、表示器2から、または他局より
表示器2を介して伝えられた制御指示(レシピデータを
含む)を受信して出力機器7を制御することができる。
【0088】ここで、表示器2は、制御システムに必須
の装置であるが、近年では、高解像度の画像を表示する
ために、例えば、数Mバイト程度の記憶容量を持ち、表
示に十分な速度で演算処理を行う。したがって、表示器
2は、十分余力を持って上記のプロトコル変換を行うこ
とができる。また、表示器2とパソコン1との間に、P
LC3が介在していないため、PLC3は、ターゲット
システム2の制御に専念できる。したがって、PLCが
通信の大半を処理する前述の従来の制御システムに比べ
て、記憶容量や処理能力を削減することができる。
【0089】なお、通信量の大きな処理の例として、タ
ーゲットシステムが製造する製品を変換する際などの、
パソコン1から表示器2へ画面データをダウンロードす
る処理などが挙げられる。ところが、本実施の形態に係
る制御システムでは、画面データは、PLC3を通過し
ないので、PLC3は、画面データをダウンロードする
場合であっても、負担が少なく、正常に動作し続けるこ
とができる。
【0090】また、PLC3の機種にかかわらず、各表
示器2およびパソコン1の間は、共通のプロトコルで通
信される。したがって、同じ制御システム内に、複数機
種のPLC3を混在させることができ、機種選択の幅が
広くなる。さらに、前述の従来の制御システムとは異な
り、本制御システムの共通ネットワーク4では通信プロ
トコルが共通である。したがって、ハブ、ブリッジ、ル
ータなど、共通ネットワーク4に接続される機器を自由
に転用でき、これらの機器やPLC3の配置に関する自
由度を向上させることができる。加えて、通信プロトコ
ルを相互変換するための変換器が不要であるので、制御
システム全体の製造費を低減することができる。
【0091】上記のように共通ネットワーク4で通信プ
ロトコルの共通化がなされた制御システムにおいては、
各表示器2を介してパソコン1とPLC3との間でデー
タの配信を容易に行うことができる。次に、その配信に
ついて詳細に説明する。
【0092】ここで、共通ネットワーク4の各ノードA
〜Cに各表示器2が接続されており、表示器2に個々に
接続されるPLC3はそれぞれ100個の入出力端子を
有する構成について説明する。このような構成において
は、各PLC3の出力端子に対しては、PLC3におけ
るメモリの対応するストア領域へパソコン1からのレシ
ピデータが格納され、そのストア内容に応答して出力機
器7が制御される。また、各PLC3の入力端子に対し
ては、上記のメモリの対応するストア領域に入力機器6
からの入力データが書き込まれる。
【0093】表1に示す例では、ノードA〜Cに対応す
る各PLC3の100個の各入出力端子に対応したスト
ア領域に、それぞれ100〜199、200〜299、
300〜399のストアアドレスが割り当てられてい
る。
【0094】ノードAの表示器2におけるデータ配信部
2gは、予め設定された時刻○○:○○にアドレス10
0〜199のストア領域のデータ、すなわちすべての入
出力データを配信し、そのデータはパソコン1およびノ
ードBの表示器2にストアされる。同様に、ノードAの
表示器2からは、10秒周期毎にアドレス100〜14
9のストア領域のデータが配信され、20秒周期毎にア
ドレス150〜199のストア領域のデータが配信さ
れ、その表示器2の電源ON時にアドレス140〜15
9のストア領域のデータが配信される。
【0095】
【表1】
【0096】また、全工程の終了時に、最終ステーショ
ンに配されたPLC3のある端子に接続されているデバ
イスの出力が立ち上がると、ノードCの表示器2におけ
るデータ配信部2gは、パソコン1にレシピデータの配
信を要求する。これに対し、パソコン1からのレシピデ
ータがノードA〜Cの各表示器2を介して各PLC3に
配信され、それぞれアドレス100〜199、アドレス
200〜299、アドレス300〜299のストア領域
に格納される。
【0097】パソコン1は、各表示器2から配信される
すべてのデータ(PLC3の出力データ)をストアして
いる。これに対して、ノードAについて製造ラインの最
も上流側に設けられるPLC3に対応する表示器2は、
下流側のノードB・Cについての各PLC3に対応する
表示器2からの配信データの取り込みを行わない。しか
しながら、表示器2(B・C)は、それぞれ製造ライン
の上流側にある表示器2(A・B)からのすべての配信
データを取り込んでおり、表示器2(C)では、表示器
2(A)からの一部のデータも取り込む。各表示器2に
は、データ配信部2g内に配信データの格納に必要なス
トア領域が形成されている。
【0098】パソコン1および各表示器2でのデータの
取り込みは、配信元からの配信データの、例えばIPア
ドレスに受信先のアドレスを格納しておくことによって
行われてもよい。また、受信先が多く存在する場合に
は、上記のデータ取り込みは、上記のIPアドレスを一
斉同報として、受信側で、配信データの配信元のIPア
ドレスに応答して、データを取り込むか否かを決定する
ようにして行われてもよい。
【0099】しかも、すべての表示器2がパソコン1と
同様に、すべての配信データに対応したストア領域を有
し、すべての配信データを保有していてもよいことは勿
論である。また、表1に示す例では、説明の簡略化のた
めに、送信データのストアアドレスと受信データのスト
アアドレスとは相互に一致しているが、必ずしも一致し
ている必要はなく相互に異なっていてもよい。
【0100】上記のように、配信条件が成立すると、各
表示器2およびパソコン1との間でデータの配信が行え
るだけでなく、配信条件の成立をトリガとして、パソコ
ン1のアプリケーション部1fにおいて予め前述のよう
に指定された報知メッセージを出力することができる。
続いて、その動作について詳細に説明する。
【0101】例えば、「立ち上がりトリガ」の配信条件
を設定しておき、かつPLC3のメモリにおける各デバ
イスに対応するストア領域に、デバイスのエラー情報、
デバイス出力に対応した作業指示の情報などの各種の情
報を表すビットを設けておけば、このビットが立ち上が
ったときに、配信条件とともに、そのデバイスが接続さ
れるPLC3のノード情報(局名)がそのノードの表示
器2から送信される。パソコン1では、これらの情報を
受けることによって、データ通信処理部1aが前述の図
6の画面で指定されたフィールドの報知情報に基づいて
報知メッセージを出力する。
【0102】例えば、図6に示す設定画面で、報知情報
テーブル21(Mdbファイル名:Alarm.mdb およびテ
ーブル名:異常温度 TBL)が選択され、かつデバイ
スに予め対応付けられた「Key Code」の“1”が選択さ
れていると、これに対応するWAVフィールドの“1号
機.wav”と、表示フィールド「DISP1」の“1号
機”と、表示フィールド「DISP2」の“高温度”と
がデータ通信処理部1aに渡される。データ通信処理部
1aは、予めパソコン1に保存されているWAVファイ
ルの“1号機.wav”にアクセスして、“1号機.wav”に
格納されている音声情報、例えば、「警報,1号機が高
温度です」といったメッセージを出力させるとともに、
パソコン1の表示画面に“1号機高温度”というメッセ
ージを表示する。
【0103】なお、上記の例では、立ち上がりトリガを
トリガ(配信条件)として、報知メッセージを出力する
例について説明したが、報知メッセージを出力するため
の配信条件としては、それ以外の配信条件を用いてもよ
い。例えば、図7の画面における配信条件であれば、例
えば、電源投入や指定された時刻をトリガとして報知メ
ッセージを出力するようにしてもよい。
【0104】また、音声で報知する場合、音声メッセー
ジに限らず、必要に応じて警報音などの報知音を出力す
るようにしてもよい。一方、テキスト表示で報知する場
合、上記の例では、報知情報テーブル21に直接テキス
トを書き込むようにしているが、WAVファイルのよう
にテキストファイルを設定してもよい。この場合、WA
Vファイルと同様、データ通信処理部1aがテキストフ
ァイルを開くことによって報知メッセージが表示される
が、前述の例のように、複数のテキストを組み合わせる
場合のようにメッセージ変更の自由度は小さい。
【0105】以上のように、本実施の形態の制御システ
ムでは、表示器2がPLC3の機種毎の通信プロトコル
の相違を吸収して、各表示器2およびパソコン1の間の
データ通信を容易にしている。それゆえ、パソコン1で
指定されたアプリケーションを指定された配信条件が成
立したタイミングで起動することができる。それゆえ、
ホストコンピュータからPLCにアクセスするための従
来のソフトのように、ホストコンピュータからPLC
に、PLCの動作状態を常時問い合わせる必要がなく、
効率的にアプリケーションの起動を行うことができる。
さらに、データ通信処理部1aに報知機能を報知メッセ
ージ出力の機能を持たせているので、従来のようにPL
Cの動作状態に応じて任意のアプリケーションを起動さ
せるためのプログラムをユーザが作成する必要はない。
しかも、データベースソフトのように異なる種類の報知
情報を関連付けて設定しているので、その報知情報に基
づく報知メッセージを同時に出力することができる。
【0106】さらに、本制御システムでは、図6に示す
設定画面の「ログ保存先テーブル選択」を設定すること
によって、報知メッセージを出力した際の、時刻、ノー
ド、デバイスなどの情報と、出力された報知メッセージ
とを併せて選択されたテーブルに書き込んで、これらを
履歴情報として残すことができる。これにより、表示さ
せたメッセージをその内容のまま保存することができ
る。したがって、このような履歴情報に基づけば、デバ
イスについて発生した警報などの履歴情報を容易に確認
することができる。
【0107】なお、本実施の形態では、共通ネットワー
ク4として、イーサネット上のTCP/IPを採用して
いるが、これに限るものではない。例えば、IEEE1
394など、他のネットワークであってもよい。パソコ
ン1が表示器2を介して各PLC3と通信するために十
分な通信容量を持ったネットワークであれば、同様の効
果が得られる。
【0108】また、本実施の形態において、共通ネット
ワーク4に伝送されるデータ列DT2 は、図3に示すよ
うに、PLC3への指示内容を含むデータ本体12と、
そのPLC3が接続されたヘッダ部11とを含んでいる
が、これに限るものではない。例えば、パソコン1に1
つの表示器2が接続される構成や、表示器2が複数であ
っても、パソコン1が、それぞれの表示器2と通信する
ためのポートを個別に備える場合など、ヘッダ部11を
含まなくても通信相手を特定可能な場合は、データ列D
2 がヘッダ部11を含まなくても、同様の効果が得ら
れる。
【0109】なお、この場合は、共通ネットワーク4と
して、RS−232Cなど、伝送プロトコルに、ヘッダ
部を含まなくてもよいものが採用される。ただし、この
場合は、パソコン1に接続可能な表示器2が、パソコン
1のポート数などによって制限される。したがって、共
通ネットワーク4のネットワーク構成に自由度が必要な
場合は、本実施の形態のように、データ列DT2 に含ま
れるヘッダ部11によって、通信相手を特定する方が望
ましい。
【0110】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明に係る報
知システムは、入力機器および出力機器が接続された制
御装置と、該制御装置に接続され、制御装置の制御状態
を表示し、かつ制御装置に制御指示を与える表示型制御
装置と、複数の上記表示型制御装置の上位に設けられ、
通信プロトコルの異なる上記制御装置に関する情報を表
示型制御装置を介して得るホストコンピュータとを備え
るとともに、上記表示型制御装置および上記制御装置
は、制御装置毎に固有の上記通信プロトコルで通信を行
う専用ネットワークを介して個々に接続され、一方、上
記ホストコンピュータおよび上記表示型制御装置は、共
通の通信プロトコルで通信を行う共通ネットワークを介
して互いに接続されており、上記表示型制御装置が、
記制御装置と上記ホストコンピュータとの間の通信を中
継する際、上記両ネットワークで用いられる通信プロト
コルを互いに変換するプロトコル変換手段と、予め設定
されている条件が満たされたときに、その条件について
の情報を上記ホストコンピュータに通知する通知手段と
を有し、上記ホストコンピュータが、上記制御装置の動
作状態に関連して報知すべき事象を報知するものであっ
て、複数の報知機能の個々に関する複数の報知機能情報
を予め上記条件に関連して設定する設定手段と、上記通
知手段からの上記条件についての情報を受けると、上記
条件に関連して設定された報知機能情報に基づいて上記
報知機能を動作させる報知手段とを有している構成であ
る。
【0111】これにより、表示型制御装置とホストコン
ピュータとの間の共通ネットワークで使用される通信プ
ロトコルと、表示型制御装置と制御装置との間の専用ネ
ットワークで使用される通信プロトコルとが相互に変換
される。それゆえ、表示型制御装置は、制御装置の通信
プロトコルにかかわらず、常に同一の通信プロトコル
で、共通ネットワークを介してホストコンピュータと通
信することができる。この結果、ホストコンピュータ
は、通信プロトコルの異なる制御装置に関する情報を表
示型制御装置を介して得ることができる。また、予め設
定されている条件が成立すれば、ホストコンピュータに
おいて、その条件に関連して複数の報知機能が動作す
る。
【0112】したがって、機種毎に通信プロトコルの異
なる制御装置を備えた制御システムにおいて、効率的に
報知を行うことができるという効果を奏する。
【0113】なお、上記の報知システムにおいて、上記
報知手段が、動作させた上記報知機能の報知機能情報を
履歴情報として保存すれば、警報などの報知を行った場
合、その報知の履歴(例えば、メッセージ内容などの報
知機能情報や報知発生日時)を容易に確認することがで
きる。したがって、保存された報知機能情報を基に制御
装置の管理を容易にすることができるという効果を奏す
る。
【0114】また、上記の報知システムにおいて、上記
報知手段が、上記設定手段によって設定された報知機能
情報としての複数のテキストを組み合わせて表示出力す
れば、テキストを組み合わせることによって、表示させ
るメッセージを自在に構成することができ、また、任意
のテキストを変更することによってメッセージの内容を
容易に変更することができる。したがって、操作性の向
上を容易に図ることができるという効果を奏する。
【0115】請求項4の発明に係る報知方法は、入力機
器および出力機器が接続された制御装置と、該制御装置
に接続され、制御装置の制御状態を表示し、かつ制御装
置に制御指示を与える表示型制御装置と、複数の上記表
示型制御装置の上位に設けられ、通信プロトコルの異な
る上記制御装置に関する情報を表示型制御装置を介して
得るホストコンピュータとを備えるとともに、上記表示
型制御装置および上記制御装置は、制御装置毎に固有の
上記通信プロトコルで通信を行う専用ネットワークを介
して個々に接続され、一方、上記ホストコンピュータお
よび上記表示型制御装置は、共通の通信プロトコルで通
信を行う共通ネットワークを介して互いに接続されてい
る報知システムの報知方法であって、上記表示型制御装
置において、上記制御装置と上記ホストコンピュータと
の間の通信を中継する際、上記両ネットワークで用いら
れる通信プロトコルを互いに変換するとともに、予め設
定されている条件が満たされたときに、その条件につい
ての情報を上記ホストコンピュータに通知し、上記ホス
トコンピュータにおいて、上記条件についての情報を受
けると、予め上記条件に関連して設定された、複数の報
知機能の個々に関する複数の報知機能情報に基づいて上
記報知機能を動作させて、上記制御装置の動作状態に関
連して報知すべき事象を報知する方法である。
【0116】また、請求項7の発明に係る報知のための
プログラムが記録された記録媒体は、入力機器および出
力機器が接続された制御装置と、該制御装置に接続さ
れ、制御装置の制御状態を表示し、かつ上記制御装置に
制御指示を与える表示型制御装置との間で専用ネットワ
ークを介して制御装置に固有の通信プロトコルを用い
て通信を行わせる一方上記表示型制御装置と、複数の
上記表示型制御装置の上位に設けられ、通信プロトコル
の異なる上記制御装置に関する情報を表示型制御装置を
介して得るホストコンピュータとの間で共通ネットワー
クを介して共通の通信プロトコルを用いて通信を行わせ
るためのプログラムが記録された記録媒体であって、上
記表示型制御装置において、上記制御装置と上記ホスト
コンピュータとの間の通信を中継する際、上記両ネット
ワークで用いられる通信プロトコルを互いに変換すると
ともに、予め設定されている条件が満たされたときに、
その条件についての情報を上記ホストコンピュータに通
知し、上記ホストコンピュータにおいて、上記条件につ
いての情報を受けると、予め上記条件に関連して設定さ
れた、複数の報知機能の個々に関する複数の報知機能情
報に基づいて上記報知機能を動作させて、上記制御装置
の動作状態に関連して報知すべき事象を報知するための
プログラムが記録されている記録媒体である。
【0117】これにより、一方のネットワークで用いら
れる通信プロトコルが、表示型制御装置において伝送先
のネットワークで用いられる通信プロトコルに変換され
る。それゆえ、表示型制御装置とホストコンピュータと
の間の通信が常に同一の通信プロトコルで行うことが可
能になり、この結果、ホストコンピュータは、通信プロ
トコルの異なる制御装置に関する情報を表示型制御装置
を介して得ることができる。また、予め設定されている
条件が満たされると、予め設定されている条件が成立す
れば、ホストコンピュータにおいて、その条件に関連し
て複数の報知機能が動作する。
【0118】しかも、上記のプログラムは、プロトコル
変換および配信のための処理と組み合わされて提供され
るので、従来用いられていたアプリケーションソフトウ
ェアの起動のための専用のソフトウェア(プログラム)
を必要としない。
【0119】したがって、前記の報知システムと同様、
機種毎に通信プロトコルの異なる制御装置を備えた制御
システムにおいて、効率的に報知を行うことができると
いう効果を奏するとともに、プログラムを有効に利用す
ることができるという効果を併せて奏する。
【0120】なお、上記の報知方法において、動作させ
た上記報知機能の報知機能情報を履歴情報として保存す
ことが好ましい。また、上記の記録媒体において、動
作させた上記報知機能の報知機能情報を履歴情報として
保存するためのプログラムが記録されていることが好ま
しい
【0121】これにより、報知の履歴を容易に確認する
ことができる。したがって、上記の報知システムと同
様、保存された報知機能情報を基に制御装置の管理を容
易にすることができるという効果を奏する。
【0122】上記の報知方法において、報知機能情報と
しての複数のテキストを組み合わせて表示出力すること
が好ましい。また、上記の記録媒体において、報知機能
情報としての複数のテキストを組み合わせて表示出力す
るためのプログラムが記録されていることが好ましい
【0123】これにより、テキストを組み合わせて表示
させるメッセージを自在に構成するとともに、メッセー
ジの内容を容易に変更することができる。したがって、
上記の報知システムと同様、操作性の向上を容易に図る
ことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る制御システムの要
部の構成を示すブロック図である。
【図2】専用ネットワークの通信プロトコルと、上記制
御システムにおけるプログラマブル表示器が通信プロト
コルを変換する場合に参照するデータ転送フォーマット
とを示す説明図である。
【図3】共通ネットワークの通信プロトコルを示す説明
図である。
【図4】上記プログラマブル表示器が通信プロトコルを
変換する場合に参照されるコマンド変換テーブルを示す
説明図である。
【図5】上記制御システムにおけるパソコンのアプリケ
ーション部に作成される報知情報テーブルを示す説明図
である。
【図6】上記アプリケーション部で作成された報知情報
テーブルにアクセスするパラメータを設定するために上
記パソコンのデータ通信処理部が提供する設定画面を示
す説明図である。
【図7】(a)および(b)は、それぞれ上記パソコン
における配信設定部にて設定される配信条件設定画面お
よび配信局・受信局設定画面を示す説明図である。
【図8】従来の制御システムの要部の構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】 1 パーソナルコンピュータ(ホストコンピュー
タ) 1a データ通信処理部(報知手段) 1c データ配信設定部(通知手段) 1f アプリケーション部(設定手段) 2 プログラマブル表示器(表示型制御装置) 2a データ処理部 2f 変換データ記憶部 2g データ配信部 3 PLC(制御装置) 4 共通ネットワーク 5 専用ネットワーク 6 入力機器 7 出力機器 21 報知情報テーブル
フロントページの続き Fターム(参考) 5B089 GA01 GA21 GA31 GB01 KA09 KB04 KC59 KF05 KF06 MC03 5H215 AA06 BB01 BB05 BB09 BB12 CC09 CX09 GG05 GG09 JJ02 JJ13 KK03 5H220 AA04 BB05 BB11 BB17 CC09 CX09 EE10 GG03 GG13 HH01 HH04 JJ12 JJ53 JJ55 JJ60 5K034 AA19 AA20 CC06 CC07 DD02 EE09 FF01 FF14 FF15 FF20 HH61 MM39 NN11 9A001 CC06 DD10 EE02 KK32 KK63 LL09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力機器および出力機器が接続された制御
    装置と、該制御装置の制御状態を表示し、かつ上記制御
    装置に制御指示を与える表示型制御装置と、該表示型制
    御装置の上位に設けられるホストコンピュータとの間で
    通信を行うことによって上記制御装置の動作状態に関連
    して報知すべき事象を上記ホストコンピュータが報知す
    る報知システムであって、 上記ホストコンピュータと複数の上記表示型制御装置と
    が共通ネットワークを介して共通の通信プロトコルを用
    いて通信を行う一方、上記表示型制御装置と上記制御装
    置とが専用ネットワークを介して制御装置に固有の通信
    プロトコルを用いて通信を行い、 上記表示型制御装置が、上記両ネットワークで用いられ
    る通信プロトコルを上記両ネットワークで用いられる通
    信プロトコルに互いに変換するプロトコル変換手段と、
    予め設定されている条件が満たされたときに、その条件
    についての情報を上記ホストコンピュータに通知する通
    知手段とを有し、 上記ホストコンピュータが、複数の報知機能の個々に関
    する複数の報知機能情報を予め上記条件に関連して設定
    する設定手段と、上記通知手段からの上記条件について
    の情報を受けると、上記条件に関連して設定された報知
    機能情報に基づいて上記報知機能を動作させる報知手段
    とを有していることを特徴とする報知システム。
  2. 【請求項2】上記報知手段が、動作させた上記報知機能
    の報知機能情報を履歴情報として保存することを特徴と
    する請求項1に記載の報知システム。
  3. 【請求項3】上記報知手段が、上記設定手段によって設
    定された報知機能情報としての複数のテキストを組み合
    わせて表示出力することを特徴とする請求項1に記載の
    報知システム。
  4. 【請求項4】入力機器および出力機器が接続された制御
    装置と、該制御装置の制御状態を表示し、かつ上記制御
    装置に制御指示を与える表示型制御装置と、該表示型制
    御装置の上位に設けられるホストコンピュータとの間で
    通信を行うことによって上記制御装置の動作状態に関連
    して報知すべき事象を上記ホストコンピュータが報知す
    る報知方法であって、 上記ホストコンピュータと複数の上記表示型制御装置と
    の間で共通ネットワークを介して共通の通信プロトコル
    を用いて通信を行わせる一方、上記表示型制御装置と上
    記制御装置との間で専用ネットワークを介して制御装置
    に固有の通信プロトコルを用いて通信を行わせ、 上記表示型制御装置において、上記両ネットワークで用
    いられる通信プロトコルを上記両ネットワークで用いら
    れる通信プロトコルに互いに変換するとともに、予め設
    定されている条件が満たされたときに、その条件につい
    ての情報を上記ホストコンピュータに通知し、 上記ホストコンピュータにおいて、上記条件についての
    情報を受けると、予め上記条件に関連して設定された、
    複数の報知機能の個々に関する複数の報知機能情報に基
    づいて上記報知機能を動作させることを特徴とする報知
    方法。
  5. 【請求項5】動作させた上記報知機能の報知機能情報を
    履歴情報として保存することを特徴とする請求項4に記
    載の報知方法。
  6. 【請求項6】報知機能情報としての複数のテキストを組
    み合わせて表示出力することを特徴とする請求項4に記
    載の報知方法。
  7. 【請求項7】入力機器および出力機器が接続された制御
    装置と、該制御装置の制御状態を表示し、かつ上記制御
    装置に制御指示を与える表示型制御装置との間で専用ネ
    ットワークを介して制御装置に固有の通信プロトコルを
    用いて通信を行わせ、上記表示型制御装置の上位に設け
    られるホストコンピュータと複数の上記表示型制御装置
    との間で共通ネットワークを介して共通の通信プロトコ
    ルを用いて通信を行わせることによって上記制御装置の
    動作状態に関連して報知すべき事象を上記ホストコンピ
    ュータが報知するためのプログラムが記録された記録媒
    体であって、 上記表示型制御装置において、上記両ネットワークで用
    いられる通信プロトコルを上記両ネットワークで用いら
    れる通信プロトコルに互いに変換するとともに、予め設
    定されている条件が満たされたときに、その条件につい
    ての情報を上記ホストコンピュータに通知し、 上記ホストコンピュータにおいて、上記条件についての
    情報を受けると、予め上記条件に関連して設定された、
    複数の報知機能の個々に関する複数の報知機能情報に基
    づいて上記報知機能を動作させるためのプログラムが記
    録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  8. 【請求項8】動作させた上記報知機能の報知機能情報を
    履歴情報として保存するためのプログラムが記録された
    請求項7に記載の記録媒体。
  9. 【請求項9】報知機能情報としての複数のテキストを組
    み合わせて表示出力するためのプログラムが記録された
    請求項7に記載の記録媒体。
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