JP2002351512A - 制御システム、データ書込読出制御プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

制御システム、データ書込読出制御プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体

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JP2002351512A
JP2002351512A JP2001163404A JP2001163404A JP2002351512A JP 2002351512 A JP2002351512 A JP 2002351512A JP 2001163404 A JP2001163404 A JP 2001163404A JP 2001163404 A JP2001163404 A JP 2001163404A JP 2002351512 A JP2002351512 A JP 2002351512A
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Yoshihiko Nakada
良彦 中田
Satoshi Kato
三十四 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アプリケーションプログラムがキャッシュ領
域を意識することなく、デバイスデータの書き換え後に
キャッシュ領域に反映させるための読み出しを行う際の
応答速度を向上させる。 【解決手段】 アプリケーションプログラムP1 〜Pn
の要求によってPLC3からのデバイス(入出力機器6
・7)のデータを所望数読み出す場合、データ通信処理
部11が、プログラマブル表示器2を介してキャッシュ
領域17aにポーリング形式で読み込み、読み込んだデ
ータをまとめてアプリケーションプログラムP1 〜Pn
に渡す。アプリケーションプログラムP1 〜Pn からの
要求でデバイスのデータを書き換える場合、データ通信
処理部11が、キャッシュ領域判定部11aによって、
キャッシュ領域17aに格納に割り当てられたデバイス
のデータであると判定されたデータのみ、書き込み後に
読み出してキャッシュ領域17aに書き込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プログラマブルロ
ジックコントローラなどの制御装置を有する制御システ
ムに係り、詳しくは、アプリケーションプログラムから
の要求に対する、制御装置が制御する機器のデータの読
み出し速度を改善する制御システム、データ書込読出制
御プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プログラマブルロジックコントローラ
(以降、PLCと称する)などと呼ばれる産業用制御装
置は、シーケンス制御をはじめとする各種制御を実現す
るために、ベルトコンベアー式の自動組付機などの種々
のターゲットシステムを制御する制御装置として広く使
用されている。さらに、近年では、ターゲットシステム
の複雑化に伴って、複数台のPLCをネットワーク回線
を介して互いに接続したネットワーク制御システムの導
入も普及しつつある。
【0003】このようなネットワーク制御システムにお
いては、各PLCの稼働状況などの表示やPLCへの制
御指示は、PLC付近に配置されたプログラマブル表示
器などの制御機能を備えた表示装置によって行われる。
また、上記の制御システムにおいては、PLCや表示装
置から離れた場所でも、PLCの稼働状況の監視やPL
Cの制御を行えるように、そのような場所に設置された
ホストコンピュータを参加させることもできる。
【0004】上記の制御システムは、例えば、図8に示
すように、PLC101…を制御の中心として位置付け
ており、各PLC101には、ターゲットシステムの各
所に配されたセンサやアクチュエータのような入出力機
器としてのデバイス102…と、表示および制御指示を
行うプログラマブル表示器などの表示装置103…とが
接続されている。また、PLC101には、他のPLC
101やホストコンピュータ104が所定のインターフ
ェース回路を介して直接接続されるか、または専用のア
ダプタを介して間接的に接続されている。PLC101
とホストコンピュータ104との間や各PLC101間
におけるデータの授受は、PLC101の通信機能を利
用して行われている。
【0005】ところで、PLCは、一般に、機種毎(製
造者毎あるいは同一製造者であっても製品毎など)にデ
ータ通信に使用する通信プロトコルが異なることが多
い。このため、ホストコンピュータとでは、各PLC1
01とホストコンピュータ104との間、およびPLC
101と表示装置103との間の双方で、PLC101
に固有の通信プロトコルで通信する必要がある。この結
果、異機種のPLC101…を併用することが容易にで
きないという問題が生じる。例えば、ホストコンピュー
タ104と表示装置103との双方に、PLC101と
通信するための通信プロトコルを用意する必要があるた
めに、ホストコンピュータ104および表示装置103
の製造および維持管理に手間がかかる。
【0006】したがって、PLC101を通信の中心に
配する制御システムでは、異機種のPLC101を併用
することが難しく、PLC101を選択する際の選択肢
が制限されてしまう。このため、従来、制御システムに
おいては、同一機種のPLC101が用いられることが
多い。
【0007】これに対し、国際特許公開公報WO99/
56186号(1999年11月4日公開)に記載され
ているような、表示装置を通信の中心において異なる通
信プロトコルを変換する構成を用いれば、異機種の複数
のPLCとホストコンピュータとの通信を容易にするこ
とができる。図9に示すように、このような構成では、
ホストコンピュータ111と各表示装置112との間を
共通の通信プロトコルを用いて共通ネットワーク113
にて通信する一方、表示装置112とPLC114との
間を専用の通信プロトコルを用いて専用ネットワーク1
15にて通信し、表示装置112において両通信プロト
コルの変換処理を行う。これにより、ホストコンピュー
タ111から各PLC114に接続されたデバイス11
6にアクセスすることができる。
【0008】上記の構成では、専用ネットワーク115
がシリアルケーブルによって構成されており、表示装置
112とPLC114との間でシリアル通信が行われ
る。また、共通ネットワーク113がイーサネット(登
録商標)によって構成されており、通信プロトコルとし
て例えばTCP/IPを用いた通信が行われる。
【0009】このような制御システムにおいては、シス
テムの運用上、デバイス116に制御データを与えた
り、その制御データを書き換えたりすることが重要とな
る。このため、ホストコンピュータ111に設けられた
データ通信処理部111aによって、アプリケーション
プログラム117の要求に応じて、指定されたPLC1
14へのデータの書き込みや読み出しを行うように構成
されている。
【0010】例えば、データの読み出しに際しては、ア
プリケーションプログラム117からのデータの読み出
し要求に対して、PLC114に取り込まれたデバイス
116のデータを表示装置112のメモリに書き込み、
さらに表示装置112からホストコンピュータ111の
データ通信処理部111aに転送すると、データ通信処
理部111aがアプリケーションプログラム117にデ
ータを渡す。ところが、アプリケーションプログラム1
17が一度に多数のデータの読み出しを要求した場合、
上記のようなデータ転送処理を各データに対して繰り返
す必要があり、データ読み出しに時間がかかってしま
う。
【0011】そこで、このようなデータ読み出しに要す
る時間を短縮するため、上記の制御システムでは、デー
タ通信処理部111aが、ホストコンピュータ111の
メモリにおいてキャッシュ領域を設け、アプリケーショ
ンプログラム117からのデータ読み出し要求に対し
て、ポーリングによってPLC114からのデータをま
とめて取り込むように構成されている。
【0012】このような構成によれば、アプリケーショ
ンプログラム117がデータ通信処理部111aにデー
タ読み出しを要求すれば、データ通信処理部111a
が、表示装置112にPLC114からのデータの読み
出しを指示する。これによって、1回の要求に対して読
み出されたPLC114からの所定数のデータが、自動
的にキャッシュ領域に読み込まれ、アプリケーションプ
ログラム117にまとめて渡される。したがって、デー
タ読み出しが要求される都度にPLC114にデータを
読み出すという処理が省かれ、アプリケーションプログ
ラム117からの要求に対する応答速度が向上する。
【0013】また、上記の制御システムでは、PLC1
14のメモリに書き込まれた、あるデバイス116のデ
ータをアプリケーションプログラム117の要求によっ
て書き換える場合、書き換えられたデータをキャッシュ
領域に反映させる必要がある。これを行わないと、キャ
ッシュ領域のデータが書き換えられる前の値のままであ
るので、例えば、他のアプリケーションプログラムがキ
ャッシュ領域にそのデータの読み出しを要求した場合、
書き換えられていない前のデータが読み出されることに
なる。
【0014】そこで、このような不都合を解消するた
め、PLC114で書き換えられたデータを、表示装置
112のメモリにおいても書き換え、さらにキャッシュ
領域でも同様に書き換えるようにしている。これによ
り、キャッシュ領域のデータが書き換えられた値に更新
され、PLC114で書き換えられたデータと、キャッ
シュ領域のデータとの不一致を回避することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の制御
システムでは、図10に示すように、デバイス116の
メモリへの書き込みの後に、キャッシュ領域に書き込み
データを反映させるためのデータ読み出しを、書き込ん
だ範囲のすべてのデータに対して行っている。例えば、
D100、D101、…、D200、…、D300とい
うデバイス名の各デバイス116に対し、PLC114
のメモリについては、すべてのデバイス116に対し書
き込み範囲が設定されている一方、キャッシュ領域は、
D200〜D300のデバイス116の範囲に対して読
み込みが設定されている場合、デバイス書き込み範囲に
書き込まれた全てのデータが読み出される。このため、
キャッシュ領域に読み込まれるデータ以外のデータの読
み出しは無駄になり、応答速度の低下を招来する。
【0016】これに対し、アプリケーションプログラム
117が、データ通信処理部111aにデータ書き換え
を要求する際、書き込み後にキャッシュ領域に反映させ
るための読み出しデータの範囲を指定することで、キャ
ッシュ領域に読み込むデータの範囲を制限することがで
きる。しかしながら、アプリケーションプログラム11
7は、データ書き換えの要求時に、常に読み出しデータ
範囲を意識する必要があるため、負担が大きい。
【0017】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、アプリケーションプログラムがキャッシュ
領域を意識することなく、デバイスデータの書き換え後
の読み出しを行う際の応答速度を向上させることを目的
としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の制御システム
は、デバイスを制御する制御装置と、該制御装置が該デ
バイスから取得したデータを読み出すとともに、上記デ
バイスを制御するためのデータを上記制御装置に書き込
むホスト装置とを備え、該ホスト装置が、アプリケーシ
ョンプログラムからの要求に応じて読み出したデバイス
のデータを、キャッシュメモリに格納してから上記アプ
リケーションプログラムに転送するデータ転送手段と、
上記アプリケーションプログラムからの要求に応じてデ
バイスのデータを書き込むとともに、書き込み後に読み
出して、上記キャッシュメモリに格納された同じデバイ
スのデータを読み出したデータに更新する書込更新手段
とを有する制御システムにおいて、上記の課題を解決す
るために、上記書込更新手段が、上記アプリケーション
プログラムによってデータの書き込みが要求されたデバ
イスが上記キャッシュメモリにデータの格納が割り当て
られたデバイスであるか否かを判定する判定手段を有
し、当該デバイスのデータのみを書き込み後に読み出す
ことを特徴としている。
【0019】また、本発明のデータ書込読出制御プログ
ラムは、デバイスを制御する制御装置と、該制御装置が
該デバイスから取得したデータを読み出すとともに、上
記デバイスを制御するためのデータを上記制御装置に書
き込むホスト装置とを備えた制御システムに用いられ、
アプリケーションプログラムからの要求に応じて読み出
したデバイスのデータを、キャッシュメモリに格納して
から上記アプリケーションプログラムに転送するデータ
転送処理と、上記アプリケーションプログラムからの要
求に応じてデバイスのデータを書き込むとともに、書き
込み後に読み出して、上記キャッシュメモリに格納され
た同じデバイスのデータを読み出したデータに更新する
書込更新処理とを実行するデータ書込読出制御プログラ
ムにおいて、上記の課題を解決するために、上記書込更
新処理が、上記アプリケーションプログラムによってデ
ータの書き込みが要求されたデバイスが上記キャッシュ
メモリにデータの格納が割り当てられたデバイスである
か否かを判定する判定処理を含み、当該デバイスのデー
タのみを書き込み後に読み出すことを特徴としている。
また、このデータ書込読出制御プログラムは、コンピュ
ータ読み取り可能な記録媒体に記録されている。
【0020】上記の制御システムおよびデータ書込読出
制御プログラムでは、アプリケーションプログラムから
デバイスのデータの書き込みが要求されると、書込更新
手段(書込更新処理)によって、データの書き込みが要
求されたデバイスが上記キャッシュメモリにデータの格
納が割り当てられたデバイスであるか否かが判定され
る。判定の結果、そのデバイスが割り当てのデバイスで
ある場合、書込更新手段(書込更新処理)によって、そ
のデバイスのデータのみが書き込み後に読み出され、キ
ャッシュメモリに格納された同じデバイスのデータがそ
のデータに更新される。そして、他のアプリケーション
プログラムからそのデータの読み出しの要求があれば、
書き込みデータと一致したデータが、キャッシュメモリ
からデータ転送手段によってそのアプリケーションプロ
グラムに転送される。
【0021】このように、書き込み後のデータをキャッ
シュメモリに反映させるための読み出しが、キャッシュ
メモリの割り当てデバイスのデータに対してのみ行われ
るので、書き込んだデータのすべてに対してデータを読
み出すことがなくなる。しかも、キャッシュメモリの割
り当てデバイスの判定を書込更新手段(書込更新処理)
によって行うので、アプリケーションプログラムが、上
記のキャッシュメモリ割り当てを意識する必要がなくな
る。
【0022】上記の制御システムは、上記制御装置の制
御状態を表示し、かつ上記制御装置に制御指示を与え、
上記ホスト装置の下位に設けられる制御用表示装置を備
え、該制御用表示装置および上記制御装置が、制御装置
毎に固有の専用通信プロトコルで通信を行う専用ネット
ワークを介して個々に接続される一方、上記ホスト装置
および上記制御用表示装置が、共通の共通通信プロトコ
ルで通信を行う共通ネットワークを介して互いに接続さ
れ、上記制御用表示装置が、上記制御装置と上記ホスト
装置との間の通信を中継する際、上記両ネットワークで
用いられる共通および専用通信プロトコルを互いに変換
するプロトコル変換手段と、上記デバイのデータの授受
を行うように、上記ホスト装置と上記制御装置との間の
配信を制御する通信制御手段とを有していることが好ま
しい。
【0023】上記の構成では、制御装置からのデータ
は、専用ネットワークを介して制御用表示装置に送出さ
れる。制御用表示装置においては、専用ネットワークの
専用通信プロトコルが、プロトコル変換手段によって共
通ネットワークの共通通信プロトコルに変換される。そ
の後、データは、制御用表示装置から共通ネットワーク
を介して接続されたホスト装置へ転送される。一方、ホ
スト装置からのデータは、共通ネットワークを介して制
御用表示装置に送出される。制御用表示装置において
は、共通ネットワークの共通通信プロトコルが、プロト
コル変換手段によって専用ネットワークの専用通信プロ
トコルに変換される。その後、データは、通信制御手段
によって、制御用表示装置から専用ネットワークを介し
て接続された制御装置へ転送される。
【0024】これにより、制御用表示装置は、制御装置
の通信プロトコルに関わらず、常に同一の通信プロトコ
ルで、共通ネットワークを介してホスト装置と通信する
ことができる。この結果、制御装置、制御用表示装置お
よびホスト装置を含む制御システム内に、専用通信プロ
トコルの異なる制御装置が混在していても、ホスト装置
は、これらの制御装置に対して容易にデータの読み出し
および書き込みを行うことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0026】本実施の形態に係る制御システムは、図1
に示すように、ホストコンピュータ1と、複数のプログ
ラマブル表示器(以降、表示器と称する)2…と、複数
のPLC3…とを備えている。
【0027】ホストコンピュータ1および表示器2…
は、共通の共通通信プロトコルで通信を行うことが可能
な共通ネットワーク4を介して互いに接続されている。
一方、表示器2およびPLC3は、PLC3毎に固有の
専用通信プロトコルで通信を行うことが可能な専用ネッ
トワーク5を介して個々に接続されている。
【0028】なお、広義の通信プロトコルには、スター
トキャラクタやエンドキャラクタを示すコード、各キャ
ラクタの送受タイミング、送信先や送信元の特定方法な
どが送信元と送信先とを含むネットワーク内で統一され
ていないと正常にデータが伝送できない通信プロトコル
と、各PLC3が理解可能なコマンド体系など、送信元
と送信先とで統一されていないと一方が所望する動作と
他方が実施する動作とが一致せずに正常に制御できない
通信プロトコルとが存在する。それゆえ、以下の説明で
は、両者の組み合わせを通信プロトコル(共通および専
用プロトコル)と称し、両者の区別が必要な場合には、
前者を伝送プロトコル、後者をコマンド体系として区別
する。
【0029】ここで、各PLC3の製造者が規定する通
信プロトコルでは、データの読み出しを指示する場合、
概ね、図2に示すように、次に伝送されるコードがコマ
ンドであることを示す制御コード(ESC)と、PLC
3へデータの読み出しを指示するコマンドコード(R
D)と、読み出し開始アドレス(X0001)と、読み
出しサイズ(5)と、伝送の終了を示す制御コード(R
ET)とを含むデータ列DT1 が伝送される。ただし、
各PLC3間では、コマンドコードを含むコマンド体系
はもちろん、アドレスやサイズなどの並び順や、制御コ
ード自体、あるいはアドレスやサイズを表現する際の表
現方法(数値を示す際のビット幅や文字を示す際のコー
ド種別など)も互いに異なっていることが多い。
【0030】したがって、本実施の形態では、表示器2
が共通ネットワーク4を介してデータ通信する場合、専
用ネットワーク5を伝送される専用通信プロトコルに関
わらず、統一した通信プロトコルで通信できるように、
共通ネットワーク4で伝送可能な通信プロトコルに共通
の共通通信プロトコルを規定している。具体的に、本実
施の形態では、共通ネットワーク4として、イーサネッ
ト(商標:ゼロックス社)などのローカルエリアネット
ワーク(LAN)が用いられており、共通ネットワーク
4での共通通信プロトコルとして、TCP/IPが採用
されている。
【0031】このため、共通ネットワーク4に接続され
る各表示器2およびホストコンピュータ1には、それぞ
れに固有のIPアドレスが割り当てられており、共通ネ
ットワーク4を介して通信する際、図3に示すように、
TCP/IPで規定された形式のデータ列DT2 を受信
する。このデータ列DT2 は、送信元および送信先のI
Pアドレスを含むヘッダ部41と、通信内容を示すデー
タ本体42とを備えている。これにより、例えば、制御
システムの開発者が使用するコンピュータなどが、制御
システムの運用会社とは異なる場所から電話回線を介し
て接続する場合であっても、TCP/IPで通信可能な
通信機器であれば、他の通信機器間のデータ伝送を阻害
することなく、共通ネットワーク4に自由に参加でき
る。
【0032】さらに、共通プロトコルでは、データ読み
出しを指示するコマンドをPLC3へ伝える際のデータ
本体42rに、コマンドの内容を示す共通コード43
と、この共通コード43に付随する関連情報44とし
て、読み出し開始アドレス44aおよび読み出しサイズ
44bとが含まれる。また、データ書き込みを指示する
際のデータ本体42wには、関連情報44として、書き
込み開始アドレス44cおよび書き込みデータ44dが
含まれる。
【0033】上記の共通コード43は、各PLC3が理
解可能なコマンドのうち、互いに同一内容のコマンド間
では、専用ネットワーク5でのコマンドコード(各PL
C3でのコマンドコード)に関わらず、統一されてい
る。また、例えば、読み出し開始アドレス44aおよび
読み出しサイズ44bなど、関連情報44内のデータを
伝送する順番、伝送する際の表現方法も、専用ネットワ
ーク5での専用通信プロトコルに関わらず、統一されて
いる。これにより、共通プロトコルでは、表示器2に接
続されているPLC3の機種に関わらず、実行させるべ
き命令を一意的に特定できる。
【0034】制御装置としてのPLC3は、CPU/電
源モジュールと、入力ユニットと、出力ユニットとを備
えている。CPU/電源モジュールは、CPUやメモリ
を含むCPU部と、PLC3の各部に電力を供給する電
源部とからなっている。CPU部は、制御手順プログラ
ムにしたがって、入力ユニットを介してデバイスとして
の入力機器(図中、I/D)6から入力される信号に基
づいて、デバイスとしての出力機器(図中、O/D)7
に与える制御データの演算処理を行う。入力ユニットお
よび出力ユニットは、それぞれ入力機器6および出力機
器7に接続されるインターフェース機能を有する部分で
あって、これらの機器との間で入出力されるデジタル信
号またはアナログ信号を上記のCPU部とやり取りする
ようになっている。
【0035】入力機器6としては、センサ(温度セン
サ、光センサなど)、スイッチ(押ボタンスイッチ、リ
ミットスイッチ、圧力スイッチなど)のような機器が用
いられる。出力機器7としては、アクチュエータ、リレ
ー、電磁弁、各種表示器などが用いられる。これらの入
力機器6…および出力機器7…は、製造ラインなどの各
種のターゲットシステムの所要各部に配置される。
【0036】制御用表示装置としての表示器2は、RA
M、ROM、フラッシュROM、VRAMなどのメモリ
や、CPUなどの演算処理部を有しており、これらによ
って表示器2の各部の動作を制御している。また、表示
器2は、データ処理部21、インターフェース部(図
中、I/F)22・23、入力部24、表示部25、ユ
ーザメモリ26、変換データ記憶部27、データ配信部
28および収集データ記憶部29を備えている。
【0037】プロトコル変換手段としてのデータ処理部
21は、後述する通信プロトコルを変換するためのプロ
トコル変換処理、データ配信を行うための配信処理およ
びユーザ画面の表示を制御するための表示制御処理に必
要な各種のデータ処理を行う。
【0038】上記のプロトコル変換処理は、両ネットワ
ーク4・5での共通および専用通信プロトコルが互いに
異なる場合、変換データ記憶部27に記憶されたデータ
を参照しながら、一方の通信プロトコルから他方の通信
プロトコルへ変換する処理である。
【0039】配信処理は、予め設定された配信条件が満
たされたときに、入力機器6からPLC3のメモリに取
り込まれてPLC3から出力される出力データをホスト
コンピュータ1や他の表示器2に配信する処理である。
また、配信処理は、予め設定された配信条件が満たされ
たときに、ホストコンピュータ1に設定された制御デー
タ(レシピデータ)を指定されたPLC3に配信する処
理である。
【0040】表示制御処理は、ホストコンピュータ1で
作成されたユーザ画面のデータ(画面データ)に基づい
てVRAMなどを用いて表示部25にユーザ画面を描画
させるための処理である。また、表示制御処理は、複数
のユーザ画面をユーザによる切り換えの指示入力に応じ
て切り換えることも行う。
【0041】上記のユーザ画面は、ターゲットシステム
を模した背景画面に、予め設定された上記の部品やタグ
(所定領域に設定される動画機能)がシンボルとして合
成されている。このように構成されるユーザ画面におい
ては、入力機器6および出力機器7の動作状況や、後述
する入力部24からの入力操作が、入出力機器6・7の
実際の動作に応じた部品・タグの動きや表示状態(色な
ど)の変化として反映される。
【0042】上記のデータ処理部21は、パッケージソ
フトウェアとしてプログラムメディアの形態で提供可能
なソフトウェアであって、予めホストコンピュータ1か
ら表示器2にダウンロードされている。また、このソフ
トウェアは、必要に応じて、表示器2の出荷時などに、
予め表示器2にインストールされていてもよい。
【0043】ここで、上記のプログラムメディアは、ホ
ストコンピュータ1や表示器2と分離可能に構成される
記録媒体であり、磁気テープやカセットテープなどのテ
ープ系、フロッピディスクやハードディスクなどの磁気
ディスク系、CD−ROM、MO、MD、DVDなどの
光ディスクの光ディスク系、ICカード(メモリカード
を含む)、光カードなどのカード系、あるいはマスクR
OM、EPROM、EEPROM、フラッシュROMな
どによる半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担
持する媒体であってもよい。
【0044】また、本制御システムは、インターネット
を含む通信ネットワークと接続可能なシステム構成であ
ることから、通信ネットワークからプログラムをダウン
ロードするように流動的にプログラムを担持する媒体で
あってもよい。ただし、このように通信ネットワークか
らプログラムをダウンロードする場合には、そのダウン
ロード用プログラムは予めホストコンピュータ1に格納
されるか、あるいは別な記録媒体からインストールされ
るものであってもよい。
【0045】インターフェース部22は、ホストコンピ
ュータ1および他の表示器2との間の通信を行うために
共通ネットワーク4に接続されている。この共通ネット
ワーク4を介した通信で後述のようにPLC3の出力デ
ータが表示器2からホストコンピュータ1に転送され
る。一方、インターフェース部23は、PLC3との間
の通信を行うために専用ネットワーク5に接続されてい
る。この専用ネットワーク5を介した通信で後述のよう
にPLC3からの出力データが表示器2に転送される。
【0046】入力部24は、表示部25の表示画面上で
入力を行うためにタッチパネルのような入力装置によっ
て構成されている。このため、表示部25は、液晶パネ
ルやELパネルのような平板型表示素子によって構成さ
れている。
【0047】ユーザメモリ26は、上記のユーザ画面を
格納するメモリであってフラッシュROMなどから構成
されている。
【0048】変換データ記憶部27は、プロトコル変換
処理に必要なデータを記憶している。このデータは、専
用ネットワーク5と共通ネットワーク4との間で両通信
プロトコルを相互変換できれば、どのような形式でもよ
いが、本実施の形態に係る変換データ記憶部27は、専
用ネットワーク5で伝送されるデータのフォーマットを
示すデータ転送フォーマットFMTと、両ネットワーク
4・5で伝送されるコマンドコード間の対応関係を示す
コマンド変換テーブルTBLとを記憶している。
【0049】具体的には、図2に示すように、上記デー
タ転送フォーマットFMTは、専用ネットワーク5にて
伝送されるデータ列DT1 のうち、例えば、読み書きす
るデータ内容自体、データのサイズ、読み書きするアド
レスのように実際に伝送するデータ内容によって変化す
る部分を未定義としたスケルトン状のデータ列であっ
て、未定義の部分は、用途のみが定義されている。な
お、コマンドの領域を未定義とすれば、実際に伝送され
るデータ列から抽出されたデータ転送フォーマットFM
Tが複数のコマンド間で共通になる場合、コマンドの領
域をも未定義として、これらのコマンド間で共通のデー
タ転送フォーマットFMTを用いてもよい。
【0050】また、コマンド変換テーブルTBLには、
図4に示すように、共通ネットワーク4で伝送される共
通コードと、専用ネットワーク5で伝送されるコマンド
コードとの対応が格納されている。データ処理部21
は、このコマンド変換テーブルTBLに基づいて一方の
コードを他方のコードに変換する(例えばTBLaとT
BLbとの間)。
【0051】通信制御手段としてのデータ配信部28
は、予め設定された配信条件が満たされたときに、PL
C3の出力データを指定された配信先に配信する一方、
ホストコンピュータ1で設定されたレシピデータを指定
された配信先(主にPLC3)に配信する。このため、
データ配信部28は、配信先のノードに関するノード情
報および配信に関する設定情報と、後述するデバイス情
報テーブルとがホストコンピュータ1から予めダウンロ
ードされて記憶されている。配信条件の設定について
は、後に詳述する。
【0052】収集データ記憶部29は、PLC3などか
ら収集されたデバイスのデータやPLC3に与える設定
データ(制御データ)を記憶する機能を備えている。収
集データ記憶部29は、その機能を実現するために、S
RAM29a、フラッシュROM(FEPROM)29
b、CF(Compact Flash) カード29cなどを、PLC
3から得られたデータや予め設定されているファイル形
式で記憶する記憶媒体として含んでいる。また、収集デ
ータ記憶部29に設けられる記憶媒体としては、このよ
うなメモリに限定されず、フロッピディスク、ハードデ
ィスク、光ディスクなどの媒体や、その他の媒体を採用
することができる。
【0053】SRAM29aは、最新のデータを記憶す
るメモリであり、後述するアプリケーション部16にお
ける各アプリケーションプログラムP1 〜Pn によるデ
ータの書き換えが可能である。フラッシュROM29b
は、ある程度まとまった量のデータをロギングするフラ
ッシュメモリであり、データ書き換えに特殊な操作を要
するためにユーザによるデータの書き換えができないよ
うになっている。CFカード29cは、専用のインター
フェースユニットを介して表示器2に接続される着脱可
能な媒体である。このCFカード29cは、フラッシュ
ROM29bよりも大きい記憶容量を備えており、大量
のデータをロギングすることができるが、フラッシュR
OM29bと同様、ユーザによるデータの書き換えがで
きないようになっている。したがって、ユーザがフラッ
シュROM29bまたはCFカード29cに記憶された
データを書き換える場合は、そのデータをSRAM29
aに複写する必要がある。
【0054】ホスト装置としてのホストコンピュータ1
は、一般の汎用パーソナルコンピュータと同様に、CP
U、メモリ(RAM、ROMなど)、外部記憶装置(ハ
ードディスクドライブ、MOドライブなど)、表示装置
および入力装置(キーボード、マウスなど)を有してい
る。また、ホストコンピュータ1は、図1に示すよう
に、サーバ部11、インターフェース部(図中、I/
F)12、配信設定部13、ネットワークファイル1
4、データ登録部15、アプリケーション部16および
メモリ部17を備えている。
【0055】インターフェース部12は、表示器2との
間の通信を行うために共通ネットワーク4に接続されて
いる。
【0056】データ通信処理部11は、パッケージソフ
トウェアとしてプログラムメディアの形態で提供可能な
ソフトウェアであって、予めホストコンピュータ1にイ
ンストールされている。このプログラムメディアも、前
述のプログラムメディアと同様、ホストコンピュータ1
や表示器2と分離可能に構成される記録媒体である。
【0057】データ通信処理部11は、共通ネットワー
ク4を介した表示器2…との間のデータ通信処理を行う
とともに、アプリケーション部16との間でデータのや
り取りを行う部分である。このデータ通信処理部11
は、例えば、表示器2から配信されたPLC3からの出
力データを収集して後述するアプリケーションプログラ
ムP1 〜Pn に渡したり、アプリケーションプログラム
1 〜Pn で設定されたレシピデータをPLC3に配信
するために表示器2に送信したりといった処理を行う。
上記のレシピデータは、入力機器6における後述するデ
バイスアドレスの内容(ビット、数値等)の変更すべき
内容であり、出力データは、出力機器7におけるデバイ
スアドレスの出力すべき内容である。
【0058】また、データ転送手段としてのデータ通信
処理部11は、アプリケーションプログラムP1 〜Pn
から要求される、PLC3からのデータの読み出し(出
力データの収集)およびPLC3へのデータの書き込み
(レシピデータの転送)に応じて、キャッシュを用いた
書き込みおよび読み出しを行う。具体的には、データ通
信処理部11は、後述するメモリ部17にキャッシュ領
域17aを形成させておき、アプリケーションプログラ
ムP1 〜Pn からの書き込みまたは読み出しの要求を受
けると、予め定められたデバイスについてのデータを格
納するキャッシュ領域17aに、要求されたデータを指
定された数だけまとめてPLC3から表示器2を介して
ポーリングによって連続して読み込む。
【0059】これにより、アプリケーションプログラム
1 〜Pn に要求されたデータをまとめて渡すので、P
LC3からデータを1つずつ読み込むようにデータ通信
処理部11が指示する必要がなくなる。それゆえ、アプ
リケーションプログラムP1〜Pn の要求に対する応答
速度が向上する。
【0060】データ通信処理部11は、アプリケーショ
ンプログラムP1 〜Pn から要求されるレシピデータの
書き込みに応じて、アプリケーションプログラムP1
nからのレシピデータを指定されたPLC3に転送す
るように、表示器2に配信する。PLC3に転送された
レシピデータは、PLC3のメモリにおける指定された
デバイスの領域に書き込まれる。
【0061】また、書込更新手段としてのデータ通信処
理部11は、データ書き込みの結果をデータをキャッシ
ュ領域17aに反映させるため、書き込んだデータをP
LC3から読み込む。データ通信処理部11は、判定手
段としてのデバイス判定部11aを有している。デバイ
ス判定部11aは、上記のようにデータ通信処理部11
がデータをPLC3から読み込むとき、そのデータがキ
ャッシュ領域17aに格納されるデータであるか否かを
判定する。データ通信処理部11は、その結果、キャッ
シュ領域17aに格納されているデータのみをPLC3
から読み込まれたデータに書き換える。
【0062】配信設定部13は、ノード情報および配信
情報を設定する。ノード情報は、共通ネットワーク4に
おけるノードと、そのノードに接続される表示器2の種
類とを含んでいる。配信情報は、各PLC3に接続され
るデバイス(入力機器6および出力機器7)の名称、各
表示器2毎のデータ配信タイミング、配信すべきデータ
のストアアドレス、受信したデータのストアアドレス等
を含んでいる。これらのノード情報および配信情報と、
デバイスのシンボル名(デバイス名)を含むデバイス情
報テーブルとは、ネットワークファイル14に保存さ
れ、必要に応じて各表示器2のデータ配信部28にダウ
ンロードされる。
【0063】上記の配信設定部13は、パッケージソフ
トウェアとしてプログラムメディアの形態で提供可能な
ソフトウェアであって、予めホストコンピュータ1にイ
ンストールされている。このプログラムメディアも、前
述のプログラムメディアと同様、ホストコンピュータ1
や表示器2と分離可能に構成される記録媒体である。
【0064】データ登録部15は、変換データ記憶部2
7に記憶されるべき前述のプロトコル変換データを予め
登録している。この変換データは、初期設定時や、制御
システムに接続されるPLC3が変更されるときなどの
メンテナンス時に、必要とする表示器2にデータ通信処
理部11を介してダウンロードされる。
【0065】アプリケーション部16は、アプリケーシ
ョンプログラムP1 〜Pn を含んでいる。
【0066】アプリケーションプログラムP1 〜P
n は、前述の出力データを記録するとともに、前述のレ
シピデータを設定する。このアプリケーションプログラ
ムP1 〜Pn は、例えば、汎用の表計算ソフトウェアや
データベースソフトウェアなどのテキスト入力可能なア
プリケーションプログラムであるが、このようなソフト
ウェアに限定されない。
【0067】ここで、前述の配信設定部13で設定され
る配信情報について説明する。配信情報は、図5(a)
および(b)に示すような設定画面上で設定され、設定
画面には「配信条件」と「配信局・受信局」とが設けら
れている。
【0068】図5(a)に示す「配信条件」には、配信
のタイミングを決定する条件として、電源投入、時刻指
定、周期指定、書き換えトリガ、ON期間、OFF期
間、立ち上がりトリガおよび立ち下がりトリガが設けら
れている。
【0069】「電源投入」は、表示器2の電源投入時に
配信を行う条件であり、「時刻指定」は、指定された時
刻に配信を行う条件である。「周期指定」は、所望の周
期毎に配信を行う条件であり、「書き換えトリガ」は、
出力データが書き換えられたとき、すなわち出力データ
が変化したときに配信を行う条件である。「ON期間」
と「OFF期間」とは、デバイスのON期間とOFF期
間とのそれぞれにおいて配信を続けて行うための条件で
あり、「立ち上がりトリガ」と「立ち下がりトリガ」と
は、出力データ(指定デバイス出力)の立ち上がりと立
ち下がりとのそれぞれの検出時に配信を行うための条件
である。
【0070】また、配信条件の設定画面における下側の
領域には、上記の各条件のうちデバイスの出力に基づく
条件に関して指定すべきデバイスのシンボル名を入力す
る欄が設けられている。さらに、その下には、配信条件
をチェックする周期(ms単位)と、配信を行う期間の
設定欄と、配信後にデバイス出力をOFFまたはONに
戻す処理のための設定欄とが設けられている。ただし、
チェック周期は、「電源投入」、「時刻設定」および
「周期指定」の配信条件にのみ有効であり、期間限定
は、「周期指定」の配信条件にのみ有効である。また、
配信後にデバイス出力をOFFに戻す設定については、
「立ち上がりトリガ」の配信条件にのみ有効であり、こ
の欄をチェックしない場合、デバイス出力は配信後もO
Nしたままになる。一方、配信後にデバイス出力をON
に戻す設定については、「立ち下がりトリガ」の配信条
件にのみ有効であり、この欄をチェックしない場合、デ
バイス出力は配信後もOFFしたままになる。
【0071】一方、図5(b)に示す「配信局・受信
局」には、配信局および受信局についての情報記入部が
設けられている。配信局の情報は、表示器2から配信さ
れる出力データの出力元となるデバイス名と、指定され
た期間に配信するデータの個数とを含んでいる。また、
受信局の情報は、受信局となる表示器2に対応するPL
C3に接続されたデバイスの名称を含んでいる。ただ
し、ホストコンピュータ1が受信局となる場合、例え
ば、アプリケーションプログラムP1 〜Pn によって作
成されたファイルに付された名称をシンボル名とする。
【0072】上記のように構成される制御システムにお
いては、共通ネットワーク4を介して、共通プロトコル
のデータ列DT2 を受け取った場合、データ処理部21
は、データ本体42から、PLC3へ伝送すべきコマン
ドを示す共通コード43と関連情報44とを抽出する。
さらに、データ処理部21は、コマンド変換テーブルT
BLを参照して、専用ネットワーク5において伝送可能
で、その共通コード43に対応するコマンドコードを選
択する。また、必要に応じて、関連情報44の表現方法
が、専用ネットワーク5で伝送される表現方法に変換さ
れる。これらの結果、PLC3へ伝送すべきコマンド、
データ内容自体、データのサイズおよびアドレスなどが
決まると、データ処理部21は、データ転送フォーマッ
トFMTを参照してPLC3へ送出するデータ列を生成
できる。
【0073】一方、PLC3からデータ列DT1 を受け
取った場合、データ処理部21は、上記のデータ転送フ
ォーマットFMTに当てはめて、そのデータ列の示すコ
マンド、データ内容自体、データのサイズおよびアドレ
スなどを抽出し、上述とは逆の手順で共通プロトコルの
データ列DT2 に変換する。
【0074】前記のデータ転送フォーマットFMTおよ
びコマンド変換テーブルTBLの組み合わせ(プロトコ
ル情報)は、表示器2およびPLC3が制御に関するデ
ータを通信する前に、PLC3の専用通信プロトコルに
合わせて設定され、異なる専用通信プロトコルを採用し
たPLC3が接続されると、そのプロトコル情報は切り
換えられる。例えば、図4では、ノードAのPLC3か
らノードBのPLC3に変更する場合、コマンド変換テ
ーブルTBLaからコマンド変換テーブルTBLbに切
り換えられる。
【0075】なお、通信プロトコルの選択方法は、例え
ば、使用者がホストコンピュータ1や表示器2を操作し
て選択してもよい。さらに、表示器2が自らが送出可能
な通信プロトコルを順次選択しながら、PLC3の専用
通信プロトコルを特定可能なコマンドを、PLC3へ送
出し、PLC3からの応答コードによって、専用通信プ
ロトコルを自動的に判別してもよい。また、表示器2
は、自らに接続可能なPLC3が採用している専用通信
プロトコルすべてに関して、上記のプロトコル情報を格
納しておいてもよいし、現在、接続されているPLC3
の専用通信プロトコルのみを格納しておき、必要に応じ
て、ホストコンピュータ1から、あるいは記録媒体を介
してなど、種々の方法で専用通信プロトコルをダウンロ
ードしてもよい。
【0076】このように、PLC3との間で受け渡すデ
ータ列DT1 を、制御システムの動作中にリアルタイム
に生成することにより、表示器2は、入力されたデータ
がどこから来たかを問うことなく、PLC3へデータを
受け渡しできるとともに、PLC3が変更された場合に
あっても、制御システムを停止することなく即応でき
る。
【0077】このように、本制御システムでは、通信の
中心に表示器2…が配されており、この表示器2…が、
共通ネットワーク4と専用ネットワーク5との双方に接
続されている。さらに、表示器2は、両ネットワーク4
・5での両通信プロトコルが異なる場合、それぞれの通
信プロトコルを相互変換して、自らに接続されたPLC
3と、ホストコンピュータ1あるいは他の表示器2との
間の通信を中継する。これにより、表示器2…のそれぞ
れに接続されたPLC3…が採用する専用通信プロトコ
ルが互いに異なっていても、各表示器2とホストコンピ
ュータ1との間は、共通通信プロトコルにて通信でき
る。
【0078】より詳しくは、ターゲットシステムは、流
量センサや温度センサまたはターゲットシステムの各部
の状態を検出するセンサのような入力機器6と、指示に
応じた動作を行うバルブやモータのような出力機器7と
を備えており、入出力機器6・7はPLC3にて制御さ
れている。また、PLC3は、シーケンサから発達して
きた経緯もあって、例えば、製造者毎や製品の種別毎な
ど、PLC3の機種毎に、独自の専用通信プロトコルを
備えているものが多い。したがって、PLC3は、専用
ネットワーク5を介して表示器2と接続されており、そ
のPLC3が通信可能な専用通信プロトコルで表示器2
と通信する。
【0079】これにより、PLC3は、表示器2へ、ま
たは表示器2を介して他の表示器2あるいはホストコン
ピュータ1へ、入力機器6が取得したデータをPLC3
の出力データとして送信する一方、表示器2から、また
は他局より表示器2を介して伝えられた制御指示を受信
して出力機器7を制御することができる。
【0080】ここで、表示器2は、制御システムに必須
の装置であるが、近年では、高解像度の画像を表示する
ために、例えば、数Mバイト程度の記憶容量を持ち、表
示に十分な速度で演算処理を行う。したがって、表示器
2は、十分余力を持って上記のプロトコル変換を行うこ
とができる。また、表示器2とホストコンピュータ1と
の間に、PLC3が介在していないため、PLC3は、
ターゲットシステムの制御に専念できる。したがって、
PLC3の負担を軽減することができる。
【0081】本制御システムでは、PLC3の機種に関
わらず、各表示器2およびホストコンピュータ1の間
は、共通のプロトコルで通信される。したがって、同じ
制御システム内に、複数機種のPLC3を混在させるこ
とができ、機種選択の幅が広くなる。
【0082】上記のように共通ネットワーク4で共通通
信プロトコルによって通信プロトコルの共通化がなされ
た制御システムにおいては、各表示器2およびホストコ
ンピュータ1の間でデバイスのデータの配信を容易に行
うことができる。次に、その配信について詳細に説明す
る。
【0083】ここで、共通ネットワーク4の各ノードA
〜Cに各表示器2が接続されており、表示器2に個々に
接続されるPLC3はそれぞれ100個の入出力端子を
有する構成について説明する。このような構成において
は、各PLC3の出力端子に対しては、PLC3におけ
るメモリの対応するストア領域へアプリケーションプロ
グラムP1 〜Pn で設定されたレシピデータが格納さ
れ、そのストア内容に応答して出力機器7が制御され
る。また、各PLC3の入力端子に対しては、上記のメ
モリの対応するストア領域に入力機器6からの入力デー
タが書き込まれる。
【0084】例えば、ノードA〜Cに対応する各PLC
3の100個の各入出力端子に対応したストア領域に
は、それぞれ100〜199、200〜299、300
〜399のストアアドレスが割り当てられている。ノー
ドAの表示器2におけるデータ配信部28は、前述の配
信設定部13で予め設定された周期(例えば10秒)毎
に100〜199のストア領域のデータ、すなわちすべ
ての出力データを配信するように設定しておけば、その
データはホストコンピュータ1にストアされる。
【0085】また、「立ち上がりトリガ」の配信条件を
設定しておき、かつPLC3のメモリにおける各デバイ
スに対応するストア領域に、デバイスのエラー(アラー
ム)情報、デバイス出力に対応した作業指示の情報など
の各種の情報を表すビットを設けておけば、このビット
が立ち上がったときに、配信条件とともに、そのデバイ
スが接続されるPLC3のノード情報(局名)がそのノ
ードの表示器2から送信される。
【0086】さらに、ホストコンピュータ1は、各表示
器2から配信されるすべてのデータをストアしている。
各表示器2には、データ配信部28内に配信データの格
納に必要なストア領域が形成されている。
【0087】ホストコンピュータ1でのデータの取り込
みは、配信元からの配信データの、例えばIPアドレス
に受信先のアドレスを格納しておくことによって行われ
てもよい。また、受信先がホストコンピュータ1だけで
なく表示器2などが多く存在する場合には、上記のデー
タ取り込みが、上記のIPアドレスを一斉同報として、
受信側で、配信データの配信元のIPアドレスに応答し
てデータを取り込むか否かを決定するようにして行われ
てもよい。しかも、すべての表示器2がホストコンピュ
ータ1と同様に、すべての配信データに対応したストア
領域を有し、すべての配信データを保有していてもよい
ことは勿論である。
【0088】上記のように、配信条件が成立すると、各
表示器2およびホストコンピュータ1との間でデータの
配信が行えるだけでなく、配信条件の成立をトリガとし
て、PLC3からの出力データをホストコンピュータ1
にも取り込んだり、ホストコンピュータ1からのレシピ
データをPLC3に配信したりすることが容易にでき
る。そして、次に説明するように、この出力データをア
プリケーション部16に与えることによって、出力デー
タの記録が可能になる一方、アプリケーション部16で
設定されたレシピデータをPLC3に与えることができ
る。次に、その配信機能を利用したレシピデータの書き
込みおよび読み出しについて説明する。
【0089】ここで、図6に示すように、D100、D
101、…、D200、…、D300というデバイス名
の各デバイスに対し、キャッシュ領域17aにデータを
読み込むことができるデバイスがD200〜D300に
対応するデバイスアドレス範囲で設定されている。この
範囲は、データ通信処理部11によって任意に設定され
る(変更可能)。
【0090】まず、データを読み出す(収集する)場
合、例えば、ノードAのPLC3からD200の出力デ
ータまたはレシピデータを10個読み出すことがアプリ
ケーションプログラムP1 〜Pn のうちのいずれか(配
信情報に設定されたアプリケーションプログラムPi
から要求されたとき、まず、ホストコンピュータ1のデ
ータ通信処理部11がノードAの表示器2のデータ処理
部21にその読み出しの指示を通知する。データ処理部
21は、これを受けて、その表示器2に接続されたPL
C3のメモリにおけるD200のストア領域からデータ
を読み出して、収集データ記憶部29のSRAM29a
におけるD200のストア領域に書き込む。これと同時
に、データ配信部28は、配信情報およびデバイス情報
テーブルを参照することによって、配信条件(例えば、
図5(a)の100ms周期)が満たされると、読み出
されたデータをデータ通信処理部11に配信する。
【0091】共通ネットワーク4を介してホストコンピ
ュータ1に転送された出力データまたはレシピデータ
は、インターフェース部12からデータ通信処理部11
に取り込まれる。データ通信処理部11は、そのデータ
をキャッシュ領域17aに読み込む。以降は、ポーリン
グ形式によって、このような動作が繰り返されて、要求
された数のデータがキャッシュ領域17aに読み込ま
れ、要求元のアプリケーションプログラムPi にまとめ
て読み出される。
【0092】一方、あるアプリケーションプログラムP
i からレシピデータを書き換える要求が出されると、デ
ータ通信処理部11は、A局の表示器2のデータ処理部
21にその書き込みの指示を通知する。すると、データ
配信部28が、配信情報およびデバイス情報テーブルを
参照してD200のデバイスにデータを書き込むことを
データ処理部21に通知する。データ処理部21は、こ
れを受けて、ホストコンピュータ1のデータ通信処理部
11にデータ配信部28によって指定されたレシピデー
タを要求する。データ通信処理部11は、これを受け
て、アプリケーションプログラムPi に設定された該当
のレシピデータを読み出してA局の表示器2に送信す
る。データ処理部21は、データを受信すると、その表
示器2に接続されたPLC3のメモリにおけるD200
のストア領域にデータを書き込む。
【0093】上記のようにしてデータが書き込まれる
と、そのデータがキャッシュ領域17aに反映される。
このとき、デバイスへのデータ書き込みは、D200の
デバイスだけではなく、図6に示すように、D100〜
D300の全てのデバイスに対して行われたものとする
と、キャッシュ領域17aに読み込まれる範囲のD20
0〜D300のデータが、上記の反映のためにPLC3
から読み出され、それ以外のD100〜D199のデー
タは読み出されない。その結果、キャッシュ領域17a
のデータが、書き込まれたデータに書き換えられる。そ
れゆえ、キャッシュ領域17aのデータが、PLC3に
書き換えられたデータと一致する。
【0094】続いて、上記のデータ書き込みとそれをキ
ャッシュに反映させるためのデータ読み出しの処理手順
について図7のフローチャートを参照して説明する。
【0095】まず、データ通信処理部11は、アプリケ
ーションプログラムPi から、あるデバイスのデータを
書き込む要求を受けると(S1)、デバイス判定部11
aによって、そのデータがキャッシュ領域17a(キャ
ッシュ読み込み範囲)のデータか否かを判定する(S
2)。そのデータがキャッシュ領域17aのデータであ
る場合、データ通信処理部11は、上記のようにしてP
LC3にデータを書き込み(S3)、その後、そのデー
タをPLC3から読み出して(S4)、キャッシュ領域
17aに書き込んで(S5)、処理を終える。
【0096】一方、S2で書き込まれるデータがキャッ
シュ領域17aのデータでない場合、データ通信処理部
11は、上記のようにしてPLC3にデータを書き込ん
で(S6)、そのまま処理を終える。
【0097】以上に述べたように、本実施の形態の制御
システムでは、データ通信処理部11が、キャッシュ領
域17aを用いてポーリング形式でデータを読み込むよ
うにしているので、アプリケーションプログラムP1
n に読み出しの要求されたデータをまとめて渡すこと
ができる。これにより、アプリケーションプログラムP
1 〜Pn の読み出し要求に対する応答速度が向上する。
【0098】また、データ通信処理部11が、データの
書き込み時に、デバイス判定部11aによって、そのデ
ータがキャッシュ読み込み範囲のデータであると判定し
たデータについてのみ、書き込み後に読み出すようにし
ている。それゆえ、新規に書き込まれたデータをキャッ
シュ読み込み範囲外のデータとして読み出さず、書き換
えられたデータをキャッシュ読み込み範囲内のデータと
して読み出すことができる。これにより、キャッシュ領
域17aに反映されないデータの読み出し動作が省かれ
るので、キャッシュ領域17aに書き込みデータを反映
させるためのデータ読み出しの速度が向上する。これ
は、キャッシュ読み込み範囲外のデータが多いほど顕著
である。
【0099】しかも、読み出されるデータの範囲は、デ
バイス判定部11aによって判定されるので、アプリケ
ーションプログラムP1 〜Pn がキャッシュ領域17a
を意識することがなく、データの書き込みを行うことが
できる。それにより、アプリケーションプログラムP1
〜Pn の負担を軽減することができる。
【0100】さらに、表示器2が、PLC3の通信プロ
トコルに関わらず、常に同一の共通通信プロトコルで、
共通ネットワーク4を介してホストコンピュータ1と通
信することができるので、PLC3、表示器2およびホ
ストコンピュータ1を含む制御システム内に、専用通信
プロトコルの異なる制御装置が混在していても、ホスト
コンピュータ1は、これらのPLC3に対して容易にデ
ータの読み出しおよび書き込みを行うことができる。そ
れゆえ、機種の異なる複数のPLC3が制御システムに
混在して含まれているような場合、多数の書き込みおよ
び読み出しの処理が必要になるので、書き込み後の読み
出しの速度をより向上させることができる。
【0101】なお、本実施の形態では、共通ネットワー
ク4として、イーサネット上のTCP/IPを採用して
いるが、これに限るものではない。例えば、IEEE1
394など、他のネットワークであってもよい。ホスト
コンピュータ1が表示器2を介して各PLC3と通信す
るために十分な通信容量を持ったネットワークであれ
ば、同様の効果が得られる。
【0102】また、本実施の形態において、共通ネット
ワーク4に伝送されるデータ列DT 2 は、図3に示すよ
うに、PLC3への指示内容を含むデータ本体42と、
そのPLC3が接続されたヘッダ部41とを含んでいる
が、これに限るものではない。例えば、ホストコンピュ
ータ1に1つの表示器2が接続される構成や、表示器2
が複数であっても、ホストコンピュータ1が、それぞれ
の表示器2と通信するためのポートを個別に備える場合
など、ヘッダ部41を含まなくても通信相手を特定可能
な場合は、データ列DT2 がヘッダ部41を含まなくて
も、同様の効果が得られる。
【0103】なお、この場合は、共通ネットワーク4と
して、RS−232Cなど、伝送プロトコルに、ヘッダ
部を含まなくてもよいものが採用される。ただし、この
場合は、ホストコンピュータ1に接続可能な表示器2
が、ホストコンピュータ1のポート数などによって制限
される。したがって、共通ネットワーク4のネットワー
ク構成に自由度が必要な場合は、本実施の形態のよう
に、データ列DT2 に含まれるヘッダ部41によって、
通信相手を特定する方が望ましい。
【0104】
【発明の効果】以上のように、本発明の制御システム
は、デバイスを制御する制御装置と、該制御装置が該デ
バイスから取得したデータを読み出すとともに、上記デ
バイスを制御するためのデータを上記制御装置に書き込
むホスト装置とを備え、該ホスト装置が、アプリケーシ
ョンプログラムからの要求に応じて読み出したデバイス
のデータを、キャッシュメモリに格納してから上記アプ
リケーションプログラムに転送するデータ転送手段と、
上記アプリケーションプログラムからの要求に応じてデ
バイスのデータを書き込むとともに、書き込み後に読み
出して、上記キャッシュメモリに格納された同じデバイ
スのデータを読み出したデータに更新する書込更新手段
とを有し、この書込更新手段が、上記アプリケーション
プログラムによってデータの書き込みが要求されたデバ
イスが上記キャッシュメモリにデータの格納が割り当て
られたデバイスであるか否かを判定する判定手段を有
し、当該デバイスのデータのみを書き込み後に読み出す
構成である。
【0105】また、本発明のデータ書込読出制御プログ
ラムは、デバイスを制御する制御装置と、該制御装置が
該デバイスから取得したデータを読み出すとともに、上
記デバイスを制御するためのデータを上記制御装置に書
き込むホスト装置とを備えた制御システムに用いられ、
アプリケーションプログラムからの要求に応じて読み出
したデバイスのデータを、キャッシュメモリに格納して
から上記アプリケーションプログラムに転送するデータ
転送処理と、上記アプリケーションプログラムからの要
求に応じてデバイスのデータを書き込むとともに、書き
込み後に読み出して、上記キャッシュメモリに格納され
た同じデバイスのデータを読み出したデータに更新する
書込更新処理とを実行し、この書込更新処理が、上記ア
プリケーションプログラムによってデータの書き込みが
要求されたデバイスが上記キャッシュメモリにデータの
格納が割り当てられたデバイスであるか否かを判定する
判定処理を含み、当該デバイスのデータのみを書き込み
後に読み出す構成である。
【0106】これにより、書き込み後のデータをキャッ
シュメモリに反映させるための読み出しが、キャッシュ
メモリの割り当てデバイスのデータに対してのみ行われ
るので、書き込んだデータのすべてに対してデータを読
み出すことがなくなる。しかも、キャッシュメモリの割
り当てデバイスの判定を書込更新手段(書込更新処理)
によって行うので、アプリケーションプログラムが、上
記のキャッシュメモリ割り当てを意識する必要がなくな
る。したがって、デバイスデータの書き換え後の読み出
しを行う際の応答速度を、アプリケーションプログラム
の負担を増加させることなく向上させることができると
いう効果を奏する。
【0107】上記の制御システムは、上記制御装置の制
御状態を表示し、かつ上記制御装置に制御指示を与え、
上記ホスト装置の下位に設けられる制御用表示装置を備
え、該制御用表示装置および上記制御装置が、制御装置
毎に固有の専用通信プロトコルで通信を行う専用ネット
ワークを介して個々に接続される一方、上記ホスト装置
および上記制御用表示装置が、共通の共通通信プロトコ
ルで通信を行う共通ネットワークを介して互いに接続さ
れ、上記制御用表示装置が、上記制御装置と上記ホスト
装置との間の通信を中継する際、上記両ネットワークで
用いられる共通および専用通信プロトコルを互いに変換
するプロトコル変換手段と、上記デバイスのデータの授
受を行うように、上記ホスト装置と上記制御装置との間
の配信を制御する通信制御手段とを有している。
【0108】これにより、制御用表示装置は、制御装置
の通信プロトコルに関わらず、常に同一の通信プロトコ
ルで、共通ネットワークを介してホスト装置と通信する
ことができる。この結果、制御装置、制御用表示装置お
よびホスト装置を含む制御システム内に、専用通信プロ
トコルの異なる制御装置が混在していても、ホスト装置
は、これらの制御装置に対して容易にデータの読み出し
および書き込みを行うことができる。したがって、機種
の異なる複数の制御装置が制御システムに混在して含ま
れているような場合、多数の書き込みおよび読み出しの
処理が必要になるので、書き込み後の読み出しの速度を
より向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る制御システムの要
部の構成を示すブロック図である。
【図2】専用ネットワークの通信プロトコルと、上記制
御システムにおけるプログラマブル表示器が通信プロト
コルを変換する場合に参照するデータ転送フォーマット
とを示す説明図である。
【図3】共通ネットワークの通信プロトコルを示す説明
図である。
【図4】上記プログラマブル表示器が通信プロトコルを
変換する場合に参照されるコマンド変換テーブルを示す
説明図である。
【図5】(a)および(b)は、上記制御システムにお
けるパソコンのデータ通信処理部が提供する書き込み条
件を設定するための設定画面を示す説明図である。
【図6】上記制御システムにおける、データ書き込み後
のキャッシュ領域へのデータ読み出し動作を示す説明図
である。
【図7】上記制御システムにおける、データ書き込み後
のキャッシュ領域へのデータ読み出しの処理手順を示す
フローチャートである。
【図8】従来の制御システムの要部の構成を示すブロッ
ク図である。
【図9】従来の他の制御システムの要部の構成を示すブ
ロック図である。
【図10】図9の制御システムにおける、データ書き込
み後のキャッシュ領域へのデータ読み出し動作を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 ホストコンピュータ(ホスト装置) 2 プログラマブル表示器(制御用表示装置) 3 PLC(制御装置) 4 共通ネットワーク 5 専用ネットワーク 6 入力機器(デバイス) 7 出力機器(デバイス) 11 データ通信処理部(データ転送手段、書
込更新手段) 11a デバイス判定部(判定手段) 16 アプリケーション部 17 メモリ部 17a キャッシュ領域(キャッシュ領域) 21 データ処理部(プロトコル変換手段) 28 データ配信部(通信制御手段) P1 〜Pn アプリケーションプログラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H220 BB03 BB05 CC08 CX04 EE10 FF01 FF03 GG25 HH01 HH04 JJ15 JJ19 JJ29 JJ59 5K034 AA02 DD01 FF01 FF02 FF13 FF15 FF18 FF20 GG02 GG06 HH26 HH38 HH42 HH62 JJ03 JJ11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】デバイスを制御する制御装置と、該制御装
    置が該デバイスから取得したデータを読み出すととも
    に、上記デバイスを制御するためのデータを上記制御装
    置に書き込むホスト装置とを備え、該ホスト装置が、ア
    プリケーションプログラムからの要求に応じて読み出し
    たデバイスのデータを、キャッシュメモリに格納してか
    ら上記アプリケーションプログラムに転送するデータ転
    送手段と、上記アプリケーションプログラムからの要求
    に応じてデバイスのデータを書き込むとともに、書き込
    み後に読み出して、上記キャッシュメモリに格納された
    同じデバイスのデータを読み出したデータに更新する書
    込更新手段とを有する制御システムにおいて、 上記書込更新手段は、上記アプリケーションプログラム
    によってデータの書き込みが要求されたデバイスが、上
    記キャッシュメモリにデータの格納が割り当てられたデ
    バイスであるか否かを判定する判定手段を有し、当該デ
    バイスのデータのみを書き込み後に読み出すことを特徴
    とする制御システム。
  2. 【請求項2】上記制御装置の制御状態を表示し、かつ上
    記制御装置に制御指示を与え、上記ホスト装置の下位に
    設けられる制御用表示装置を備え、該制御用表示装置お
    よび上記制御装置が、制御装置毎に固有の専用通信プロ
    トコルで通信を行う専用ネットワークを介して個々に接
    続される一方、上記ホスト装置および上記制御用表示装
    置が、共通の共通通信プロトコルで通信を行う共通ネッ
    トワークを介して互いに接続され、 上記制御用表示装置が、上記制御装置と上記ホスト装置
    との間の通信を中継する際、上記両ネットワークで用い
    られる共通および専用通信プロトコルを互いに変換する
    プロトコル変換手段と、上記デバイスのデータの授受を
    行うように、上記ホスト装置と上記制御装置との間の配
    信を制御する通信制御手段とを有していることを特徴と
    する制御システム。
  3. 【請求項3】デバイスを制御する制御装置と、該制御装
    置が該デバイスから取得したデータを読み出すととも
    に、上記デバイスを制御するためのデータを上記制御装
    置に書き込むホスト装置とを備えた制御システムに用い
    られ、アプリケーションプログラムからの要求に応じて
    読み出したデバイスのデータを、キャッシュメモリに格
    納してから上記アプリケーションプログラムに転送する
    データ転送処理と、上記アプリケーションプログラムか
    らの要求に応じてデバイスのデータを書き込むととも
    に、書き込み後に読み出して、上記キャッシュメモリに
    格納された同じデバイスのデータを読み出したデータに
    更新する書込更新処理とを実行するデータ書込読出制御
    プログラムにおいて、 上記書込更新処理は、上記アプリケーションプログラム
    によってデータの書き込みが要求されたデバイスが、上
    記キャッシュメモリにデータの格納が割り当てられたデ
    バイスであるか否かを判定する判定処理を含み、当該デ
    バイスのデータのみを書き込み後に読み出すことを特徴
    とするデータ書込読出制御プログラム。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のデータ書込読出制御プロ
    グラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
    体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008042849A (ja) * 2006-08-10 2008-02-21 Yokogawa Electric Corp パラメータ設定装置
JP2008039733A (ja) * 2006-08-10 2008-02-21 Yokogawa Electric Corp パラメータ設定装置
JP2015012699A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 富士電機株式会社 ドライブ機器

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