JP2001117251A - 有機電子デバイス及び画像形成装置 - Google Patents

有機電子デバイス及び画像形成装置

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JP2001117251A
JP2001117251A JP29846399A JP29846399A JP2001117251A JP 2001117251 A JP2001117251 A JP 2001117251A JP 29846399 A JP29846399 A JP 29846399A JP 29846399 A JP29846399 A JP 29846399A JP 2001117251 A JP2001117251 A JP 2001117251A
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JP29846399A
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English (en)
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Mieko Seki
三枝子 関
Katsumi Nukada
克己 額田
Wataru Yamada
渉 山田
Rie Ishii
理恵 石井
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電荷輸送性、耐摩耗性に優れた電子写真感光
体等の有機電子デバイスの提供。 【解決手段】 ブロック化された反応性官能基(A)、
これと化学結合を形成しうる反応性官能基(B)、およ
び、電荷輸送性基(C)を含む層を有する有機電子デバ
イスである。この層は、(1)ブロック化された反応性
官能基(A)、これと化学結合を形成しうる反応性官能
基(B)、および、電荷輸送性基(C)を同一分子中に
含む化合物を含有する層、(2)ブロック化された反応
性官能基(A)、これと化学結合を形成しうる反応性官
能基(B)、および、電荷輸送性基(C)のうちの2つ
の基を同一分子中に含む化合物と、他の1つの基を有す
る化合物とを有する層等がある。電子写真感光体では、
電荷輸送層あるいは表面保護層に前記成分を含有するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機電子デバイ
ス、特に電子写真感光体に有用である新規な熱硬化型電
荷輸送性組成物を利用した電子写真感光体、および、こ
れを用いた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機電荷輸送性材料は、有機電界発光素
子、電子写真感光体等の種々の有機電子デバイスに用い
る材料として非常に有用なものである。特に、電子写真
感光体の分野では数多くの電荷輸送性材料が提案され、
有機感光体として商品化されており、すでに広く用いら
れている。さらに近年、有機感光体はその高性能化にと
もない、高速の複写機やプリンターにも使用されるよう
になってきた。しかし、その性能はまだ必ずしも十分と
はいえず、改善すべき問題が多くある。特に有機感光体
が高速機へ搭載されることで、その使用条件がより厳し
いものとなってきたこと、さらに、社会的な要請から、
環境問題に配慮したオゾンレスのローラー帯電(BCR)が
採用されることにより、従来のコロナ帯電に比べ3~4
倍もの感光層の摩耗を引き起こすこと等、機械的強度の
問題が顕在化してきている。このように機械的強度は有
機感光体の寿命を決定する大きな要因であり、感光体の
長寿命化は克服すべき重要な課題の一つである。現在の
主流となっている低分子分散系の電荷輸送層について
は、電気的な特性に関しては十分に満足できる性能のも
のが得られつつあるが、低分子化合物をポリマー中に分
散して用いているために、機械的強度が劣り、摩耗に対
して本質的に弱いという問題点がある。このような問題
点を改善するための方法として、以下のように種々の方
法が提案されている。
【0003】フィラーの添加 感光層に強固な樹脂の微粒子を添加する方法が提案され
ている。例えば、特開昭60−177349号公報には、メラミ
ン樹脂微粒子を添加する例が示されている。しかしなが
ら、電荷輸送材料および結着樹脂と微粒子との相溶性が
悪いため、感光層中で層分離を引き起こし、不透明な膜
になり電気特性の悪化を招くという問題がある。
【0004】潤滑性物質の添加 感光層の表面の潤滑性を高めるために、潤滑性物質を添
加することが提案されている。例えば、特開平2−14455
0号公報には、フッ素系ポリマー微粒子を添加すること
が提案されており、特開昭63−65449号公報にはシリコ
ーン系微粒子を添加することが提案されている。しかし
ながら、いずれも潤滑性物質と電荷輸送材料および結着
樹脂との相溶性が悪く、不透明な膜となり電気特性の悪
化を招くという問題がある。
【0005】バインダーポリマーの硬化 低分子電荷輸送材料をバインダーポリマー、またはポリ
マー先駆体中に分散させ、その後、バインダーポリマー
またはバインダー先駆体を反応硬化させる方法が数多く
提案されている。その中の一例を挙げると、例えば、特
開昭56−48637号公報、特開昭56−42863号公報にはアク
リル系ポリマーを用いることが示されている。さらに、
特公平5−47104号公報、特公昭60−22347号公報にはシ
リコン系のポリマーまたはポリマー先駆体を用いる系が
それぞれ示されている。しかしながら、電子写真感光体
としての十分な特性を得るためには、低分子電荷輸送材
料の濃度を30〜50%と高くすることが必要であり、それ
によりバインダーポリマーの硬化反応が十分に進行せ
ず、十分な強度の硬化膜を得ることができないという問
題がある。
【0006】表面保護層の塗布 感光層の表面を保護するために、表面保護層を設けた電
子写真感光体が提案されている。例えば、特開昭61−21
7052号公報にはメラミン系の樹脂を設けた系が提案され
ており、特開平8−15886号公報にはシリコン系の樹脂を
設けた系が提案されている。しかしながら、これらのも
のは電荷輸送能を持たないために、残留電位を上昇させ
る等の問題がある。
【0007】電荷輸送性ポリマーの利用 ポリビニルカルバゾール(PVK)に代表される電荷輸送性
ポリマーは、電荷輸送能と強度を両立できる可能性があ
るため、現在盛んに研究が行われている。本発明者等は
以前に特開平8−253568号公報において、電荷輸送性の
ポリエステルおよびそれを用いた電子写真感光体を提案
した。この電子写真感光体においては、低分子分散系の
有機感光体に比べて体摩耗性が向上しているが、将来、
複写機、プリンターをさらに小型化するためには、さら
に耐久性を向上させる必要がある。
【0008】ところで、熱硬化性組成物の利用は工業用
熱硬化型塗料、特に屋外で長時間使用される自動車用塗
料分野を中心に研究開発が活発に行われている。これら
の分野においては従来、ポリオールとメラミンを利用し
た架橋システムが主流であった。しかし、メラミン架橋
塗膜は酸性雨による塗膜劣化、および、揮発性有機化合
物類(VOC)の排出規制への対応等問題があった。そこで
現在は、単に耐酸性雨性を向上させることだけではな
く、塗膜の性能、環境保全、安全衛生における規制対
応、さらに塗料、塗装コストの低減など各方面からのニ
ーズをすべて同時に満足しうるための、ポリオールとメ
ラミンに取って代わる架橋システムの開発が行われてい
る。これらの架橋システムの中心は、例えば、エポキシ
基、オキサゾリン基、シクロカーボネート基、アジリジ
ニル基、環状尿素基、環状エステル基といったヘテロ環
化合物に対する、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、
チオール基、シラノール基といった活性水素基の開環付
加反応を利用した架橋システムである。
【0009】これらの熱硬化性組成物は良好な化学性
能、物理性能、耐汚染性、絶縁性および耐候性を有し、
例えば、塗料、インク、接着剤、成形品、あるいは、電
気分野における封止材、集積板などに好適であることが
報告されている。例えば、カルボキシル基とエポキシ基
との組み合わせからなる組成物が、特開昭51-114429号
公報、欧州特許公開公報29,595号、米国特許4,371,667
号、同4,650,718号、同4,618,811号、同4,703,101号、
同4,764,430号に公開されている。カルボキシル基とオ
キサゾリン基との組み合わせから成る組成物に関して
は、特開昭60-88038号公報、特開平2-115238号公報、米
国特許、3,505,297号に公開されている。また、アルコ
キシシリル基と水酸基との組み合わせから成る組成物に
関しては、特開昭61-60784号公報に、ブロック化イソシ
アネート基と水酸基との組み合わせから成る組成物に関
しては、特開平2-242867号公報に公開されている。
【0010】これらの架橋システムの中で、カルボン酸
とエポキシドの組み合わせから成る架橋システムは、得
られる塗膜の耐酸性雨性、耐侯性が優れること、および
良好な硬度を有すること、また材料の入手が容易で過度
のコスト上昇が避けられることから広く検討されてい
る。しかしながら、カルボキシル基は、これら前記反応
性官能基とは非常に反応性が高いため、カルボキシル基
含有化合物と該反応性官能基を含有する化合物とが共存
する組成物においては、貯蔵中にゲル化を起こしたり、
可使用時間が短くなるなどの問題が生じる。また、従来
の上記熱硬化性組成物に使用されるカルボキシル基含有
化合物は、カルボキシル基の強い水素結合性のために汎
用有機溶剤への溶解性が低い、あるいはカルボキシル基
と反応する官能基を有する化合物との相溶性が悪いとい
った問題があった。このような問題を解決する手段とし
て、例えば、カルボキシル基をt−ブチルエステルとし
てブロック化し、加熱によりイソブテン脱離分解により
遊離のカルボキシル基に再生するといった方法が特開平
1-104646号公報に提案されている。しかしながら、この
方法はt−ブチル基の熱分解に170〜200℃程度の高温を
必要とし、イソブテンガスの発泡による脱泡跡が硬化物
表面に残るといった問題点がある。また、昨今の省資源
や省エネルギー化の観点から、必ずしも十分に満足しう
る方法とはいえない。そういった観点からも比較的低い
温度において優れた特性を有する方法が必要である。
【0011】そこで、例えば、特開平5-86298号公報、
特開平5-320529号公報、特開平8-41208号公報、特開平1
0-147747号公報にはカルボキシル基をアルキルビニルエ
ーテルもしくはアルキルチオエーテルにより一時的にブ
ロック化し、加熱硬化時に活性を示す熱潜在性酸触媒を
用いて、比較的低温でカルボキシル基を再生し、エポキ
シドと反応させることにより、良好な化学性能、物理性
能、耐汚染性、および、耐侯性を有する共に、貯蔵安定
性に優れた硬化性組成物を得るといったことが提案され
ている。
【0012】上記記載のブロック化カルボキシル基とエ
ポキシド架橋システムについてさらに詳しく説明する。
ブロック化反応は下記反応式(A)に示すように進行す
る。化学的に極めて活性なカルボキシル基をビニルエー
テルと酸触媒存在下に反応させることにより、化学的に
不活性なヘミアセタールエステルに変性する。このヘミ
アセタールエステルは通常の貯蔵条件下では安定である
が、加熱により熱分解反応をおこし、ビニルエーテルを
解離し、カルボキシル基を再生するのである。 反応式(A)
【0013】
【化3】
【0014】ブロック前のカルボン酸は、特に官能基数
が多い化合物は限られた有機溶剤に対してのみ溶解性を
示すのに対して、このようにして得られたブロック化カ
ルボン酸は一般的な有機溶剤に対して良好な溶解性を示
すようになる。さらに、硬化反応は下記に示すように、
ブロック化カルボキシル基の解離反応(反応式
(B))、再生したカルボキシル基とエポキシ基のエス
テル反応(反応式(C))および生成したヒドロキシル
エステルとカルボキシル基のブロック化剤であるビニル
エーテルの付加・縮合反応(反応式(D)、(E))の三
段階で進行する。なお、反応式(A)〜反応式(E)にお
いて、R1、R2、R3 は水素原子または炭素数1〜18
の有機基である。
【0015】
【化4】
【0016】本架橋システムでは縮合反応により、[I
I]、[III]が主生成物となるため、形成される塗膜中
には、わずかしか水酸基を含有せず、また、カルボキシ
ル基のブロック化剤として使用したビニルエーテルが塗
膜中に化学的に保持され、わずかしか外排出されないた
めに塗膜の性能、安全衛生面でも有利に作用する。さら
に、ブロック化カルボン酸におけるビニルエーテルの解
離反応の活性化エネルギーは、カルボン酸とエポキシド
のエステル化反応の活性化エネルギーよりも大きいこと
が色材,67,766-774 (1994)、高分子,47,750−753
(1988)等に報告されている。これにより、ビニルエー
テルブロック化カルボン酸を用いたエポキシドとの架橋
システムにおいては、硬化反応中でビニルエーテルの解
離反応が律速段階となり、ビニルエーテルによるブロッ
ク化が有効に作用すると考えられる。
【0017】しかしながら、このような架橋システム
は、ほとんどが塗料分野において、上塗り塗料として用
いた際の耐侯性、耐汚染性、塗膜性および、仕上がり外
観性に優れた塗装物品を提供するために利用されたもの
であり、このような架橋システムに光機能性を導入する
といった検討は全くなされていなかった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の技
術における問題点を解決することが可能な、新規熱硬化
性電荷輸送性組成物から成る有機電子デバイス、さらに
詳しくは、電子写真感光体を提供するものである。すな
わち、本発明の目的は有機感光体を製造した場合に、耐
摩耗性が飛躍的に向上する新規な熱硬化性電荷輸送性組
成物から成る電子写真感光体、およびそれを用いた画像
形成装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するべく鋭意検討した結果、前記記載の架橋シ
ステムを電荷輸送層へと展開を図ることにより、電荷輸
送性、耐摩耗性に優れた電子写真材料が得られることを
見い出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明は、ブロック化された反応性官能基(A)、これと化
学結合を形成しうる反応性官能基(B)、および、電荷
輸送性基(C)を含む層を有することを特徴とする有機
電子デバイスである。この層は、特に(1)ブロック化
された反応性官能基(A)、これと化学結合を形成しう
る反応性官能基(B)、および、電荷輸送性基(C)を
同一分子中に含む化合物を含有する層であることが好ま
しく、(2)ブロック化された反応性官能基(A)、こ
れと化学結合を形成しうる反応性官能基(B)、およ
び、電荷輸送性基(C)の2つの基を同一分子中に含む
化合物と、他の1つの基を有する化合物とを有する層で
あってもよい。また、ブロック化された反応性官能基
(A)及び電荷輸送性基(C)を同一分子中に含む化合
物と、前記ブロック化された反応性官能基(A)と化学
結合を形成しうる反応性官能基(B)を含む層であって
もよい。
【0020】
【発明の実施の形態】次に本発明の有機電子デバイス
は、ブロック化された反応性官能基(A)、これと化学
結合を形成しうる反応性官能基(B)、および、電荷輸
送性基(C)を含む層を有し、電荷輸送性基(C)とし
ては、ヒドラゾン、スチルベン、トリアリールアミン、
フルオレノン、ベンゾキノン、ナフトキノン、ジフェノ
キノン等通常用いられる電荷輸送性基が挙げられるが、
上記一般式(2)で表される電荷輸送性基が、良好なモ
ビリティーが得られること、電荷注入性が良好である等
の面で優れ、好ましい。 一般式(2)
【0021】
【化5】
【0022】式中、Ar1〜Ar4はそれぞれ独立に置換、あ
るいは未置換のアリール基を示し、Ar5は置換あるいは
未置換のアリール基あるいはアリーレン基を示し、mは
0または1を示す。具体的な例となる化合物を下記表1〜
8に示すが、これらに限られるものではない。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】
【表7】
【0030】
【表8】
【0031】ブロック化される反応性官能基としては、
水酸基、カルボキシル基、アミノ基、チオール基、シラ
ノール基といった活性水素基であり、特にカルボキシル
基を用いることが、モビリティーが良好であること、お
よび材料の入手が容易であること等の点で好ましい。こ
のような、カルボキシル基を有する化合物としては、例
えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、デカメチレンジカルボン酸等の炭素数2〜22の脂肪
族ポリカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、トリメット酸、ピロメリット酸等の芳香族ポリカ
ルボン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、メチルヘキサヒドロフタル酸等の脂環式ポリカルボ
ン酸、およびカルボキシル基を有するポリエステル樹
脂、アクリル樹脂、マレイン化ポリブタジエン樹脂等が
挙げられる。
【0032】また、カルボキシル基をブロック化する方
法としては、アミド、エステル、t−ブチルエステルお
よびシリルエステルとしてブロック化するといった方法
や、下記一般式(1)で表されるようなヘミアセタールと
してブロック化する方法が挙げられる。 一般式(1)
【0033】
【化6】
【0034】式中のR1、R2およびR3はそれぞれ水素原子
または炭素数1〜18の有機基、R4は炭素数1〜18の有機基
であって、R3とR4は互いに結合してY1をヘテロ原子とす
る複素環を形成していてもよく、Y1は酸素原子、または
硫黄原子である。
【0035】しかしながら、アミド、エステルおよび、
t−ブチルエステルについては,一般的な硬化温度であ
る120〜160℃程度の加熱ではカルボキシル基の再生反応
が容易に進行しないことが問題である。また、シリルエ
ステルについては、微量に存在する水分によって、容易
に加水分解が起こるため、貯蔵中にカルボキシル基が再
生してしまうという問題がある。このため、前記一般式
(1)で表されるようなヘミアセタールエステルとしてブ
ロック化する方法が好ましい。この方法では、一般的な
硬化温度でもブロック化剤の解離が十分可能であり、貯
蔵安定性も良く、さらに用いたブロック化剤がさらなる
反応に使用され、塗膜中に保持されるため、発生する気
体の発泡により脱泡跡が硬化物表面に残るといった問題
は解消される。
【0036】このようなブロック化剤の具体例として
は、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イ
ソプロピルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテ
ル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエ
ーテル、イソブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシ
ルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなど
の脂肪族ビニルエーテル化合物およびこれらに対応する
脂肪族チオエーテル、さらには2,3−ジヒドロフラン、
3,4−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロ−2H−ピラン、3,
4−ジヒドロ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2−メトキ
シ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−4,4−ジメチル−2H−
ピラン−2−オン、3,4−ジヒドロ−2−エトキシ−2H−
ピラン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2−カルボン酸ナ
トリウムなどの環状ビニルエーテル化合物、およびこれ
らに対応する環状ビニルチオエーテル化合物などが挙げ
られる。
【0037】さらに、ブロック化された反応性官能基と
加熱により化学結合を形成する反応性官能基としては、
ブロック化官能基が加熱により遊離官能基に再生した
際、これと反応して化学結合を形成しうる反応性官能基
を有するものが使用される。これらの反応性官能基の具
体例としては、エポキシ基、オキサゾリン基、シラノー
ル基、アルコキシシラン基、ヒドロキシル基,アミノ
基、イミノ基、イソシアネート基、ブロック化イソシア
ネート基、シクロカーボネート基、ビニルエーテル基、
ビニルチオエーテル基、アミノメチロール基、アルキル
化アミノメチロール基、アセタール基、ケタール基など
が挙げられる。これらの反応性官能基は1種含まれてい
てもよいし、2種以上が含まれていてもよい。
【0038】このうち、エポキシ基を用いることが、カ
ルボキシル基とのエステル化反応の際に生成する水酸基
と脱離したブロック化剤が更に反応することから架橋が
高密度に進行し得ること、また、製膜性が良いこと、得
られる硬化膜が良好な硬度を有すること、モビリティー
が良好であること等の点で特に好ましい。このようなエ
ポキシ基含有化合物としては、例えば、ビスフェノール
型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルアク
リレート、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシ
シクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシ
クロヘキシルメチルメタクリレート等の単独重合体や共
重合体、ポリカルボン酸あるいはポリオールとエピクロ
ロヒドリンとの反応により得られるポリグリシジル化合
物などのエポキシ基含有化合物が挙げられる。
【0039】前記の各成分は一分子中に含まれていても
よいし、それぞれ単独で含有している組成物であっても
よい。特に、各成分が同一分子中に含まれているポリマ
ーであることが好ましい。各成分を同一分子中に含有す
る熱硬化型電荷輸送性ポリマーは、末端に重合性不飽和
結合を有する電荷輸送性化合物、ブロック化された反応
性官能基を有する重合性不飽和結合含有化合物、および
これと化学結合を形成しうる反応性官能基を含有する重
合性不飽和結合含有化合物を重合させることにより得る
ことができる。また、この熱硬化型電荷輸送性ポリマー
は上記記載の三成分のみから重合されていてもよく、さ
らに別の重合性不飽和結合含有化合物と重合されていて
もよい。
【0040】そこで、電荷輸送性基、ブロック化された
反応性官能基、およびブロック化された反応性官能基と
加熱により化学結合を形成しうる反応性官能基を有する
熱硬化型電荷輸送性ポリマーについて、まずそれぞれの
成分モノマーの合成法について説明する。
【0041】ブロック化される反応性官能基を有する化
合物としては水酸基、カルボキシル基、アミノ基、チオ
ール基、シラノール基を有する重合性不飽和結合含有化
合物である。また、ブロック化された反応性官能基と加
熱により化学結合を形成しうる反応性官能基としては、
前記記載の反応性官能基を有する不飽和結合含有化合物
が挙げられる。これらの反応性官能基のうち、カルボキ
シル基とエポキシ基の組み合わせの架橋システムを用い
ることが、前記記載と同様に製膜性が良いこと、得られ
る硬化膜が良好な硬度を有すること、モビリティーが良
好であること等の理由から特に好ましい。
【0042】ビニルエーテル化合物でブロック化された
カルボキシル基を含有する重合性不飽和結合含有化合物
としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコ
ン酸、メサコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン
酸、2−カルボキシルエチルアクリレート、2−カルボキ
シルエチルメタクリレート、2−カルボキシプロピルア
クリレート、2−カルボキシプロピルメタクリレート、5
−カルボキシルペンチルアクリレート、5−カルボキシ
ルペンチルメタクリレート、アクリル酸ダイマー、アク
リル酸、メタアクリル酸とε−カプロラクトンとの付加
体などのカルボキシル基を有する不飽和結合含有化合物
を酸触媒存在下、前記記載のブロック化剤でブロック化
することにより得られる。これらのブロック化剤はカル
ボキシル基に対して1〜10当量用いることが好ましい。
より好ましくは2〜5当量である。
【0043】次に、ブロック化に用いられる酸触媒につ
いて説明する。このような酸触媒としては、強酸性触
媒、または弱酸性触媒が使用される。強酸性触媒として
は、例えば塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、またはスルホ
ン酸類の有機酸、さらにはそれらのエステルやアンモニ
ウム塩、オニウム塩等の塩類が挙げられる。一方、弱酸
性触媒としては、例えばリン酸、リン酸エステル、亜リ
ン酸エステル、不飽和基含有リン酸エステル等が挙げら
れる。具体的には、強酸性触媒としては例えばメタンス
ルホン酸、エタンスルホン酸等の脂肪族スルホン酸や、
p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン
酸、ナフタリンジスルホン酸、ジノニルナフタリンスル
ホン酸、ジノニルナフタリンジスルホン酸等の芳香族ス
ルホン酸類、およびそれらのエステルや塩類、さらには
安息香酸、トリクロロ酢酸等である。弱酸性触媒として
は、例えば、リン酸、ピロリン酸、リン酸モノオクチ
ル、リン酸モノプロピル、リン酸モノラウリル、リン酸
2−エチルヘキシルエステル(モノエステル体、ジエステ
ル体混合物)、リン酸ジオクチル、リン酸ジプロピル、
リン酸ジラウリル、リン酸2−エチルヘキシルジエステ
ル、リン酸2−エチルヘキシルトリエステル、さらには
モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)アシッドホス
フェートが挙げられる。このうち、ビニルエーテルは典
型的なカチオン重合性モノマーであり、ルイス酸あるい
は強触媒の存在下では、ビニルエーテルの付加反応と同
時にカチオン重合反応が進行することがあるため、比較
的酸強度が低くカチオン重合反応を起こしにくいと考え
られる前記記載のリン酸エステル類を用いることが特に
好ましい。
【0044】触媒はカルボキシル基に対して0.1〜4当量
用いることが好ましい。より好ましくは0.4〜1当量であ
る。触媒量が増加するに従い、ブロック化率は増加し、
カルボキシル基に対して0.4当量以上用いることによ
り、反応を良好に完了させることができる。反応温度は
−20℃〜室温に設定することが望ましい。しかし、用い
るカルボキシル基含有化合物の種類にもよるが、本反応
は重合性不飽和結合基を含有しているため、副反応とし
て重合反応が起こり、オリゴマーの生成が促進されてし
まうので、比較的低温、すなわち−5〜10℃の温度範囲
で反応することがより望ましい。反応に使用する溶剤は
特に制限はなく、トルエン、ベンゼン、キシレン、テト
ラヒドロフラン(THF)、n−ヘキサン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類等、一般の有
機溶剤を用いることができる。このうち、カルボン酸は
トルエン、n−ヘキサン等には溶解性が小さいので、溶
解性の大きいテトラヒドロフラン(THF)やケトン類を用
いることが好ましい。
【0045】さらに、ブロック化されたカルボキシル基
と加熱により化学結合を形成するエポキシ基を有する重
合性不飽和結合含有化合物の具体例としては、例えば、
p−グリシジルオキシスチレン、p−グリシジル−α−メ
チルオキシスチレン、p−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチオキシ)スチレン、p−(3,4−エポキシシクロヘ
キシルメチオキシ)−α−メチルスチレン、グリシジル
エチレン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルエチレ
ン、グリシジルビニルエーテル、3,4−エポキシシクロ
ヘキシルメチルビニルエーテル、グリシジルアリルエー
テル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアリルエー
テル等が挙げられる。特に、グリシジル基はカルボン酸
との反応で得られるエステル結合が強固安定で、耐侯
性、耐薬品性、耐熱性に優れ、また、着色を生じること
がないため好ましい。
【0046】電荷輸送性基を含有する化合物は、前記記
載の電荷輸送性基を有する、重合性不飽和結合含有化合
物が用いられる。例えば表5〜7に示されるようなもので
ある。
【0047】末端に重合性不飽和結合を有する電荷輸送
性化合物の合成であるが、これは電荷輸送性基の所望の
位置に、末端に水酸基を有する置換基を導入し、この水
酸基に対して重合性不飽和結合基を有する酸ハロゲン化
物等を反応させることにより得ることができる。例え
ば、カルボキシル基またはカルボン酸エステル基等の官
能基を有するハロゲン化ベンゼン等をアリールアミンま
たはジアリールベンジジンと反応させ、その後還元する
ことにより得ることが出来る。また、カルボキシル基も
しくはエステル基をジオールでエステル化もしくはエス
テル交換した場合には電荷輸送性基と水酸基がエステル
結合で介された電荷輸送性化合物を合成できる。さら
に、トリアリールアミン、ベンジジン等の骨格を形成し
た後に、Vilsmeier反応等によりホルミル基を導入し、
ホルミル基を還元することにより得ることも可能であ
る。さらには、ホルミル基を導入した後、Knoevenagel
反応やWittig反応等を用いることにより種々の電荷輸送
性モノマーを得ることができる。しかしながら、電荷輸
送性モノマーの合成方法はこれらに限定されるものでは
ない。
【0048】このようにして得られる各成分のモノマー
を重合することにより前記記載の熱硬化型電荷輸送性ポ
リマーを合成することができる。重合は例えば、各成分
モノマーをラジカル重合にて重合することができる。ラ
ジカル重合の開始剤としてはフェニルアゾトリフェニル
メタン、アゾイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビスバ
レロニトリル、アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)
等のアゾ化合物、クメンヒドロぺルオキシド(CHP)、過
酸化ベンゾイル(BPO)、過酸化アセチル、過酸化ラウロ
イル(LP)、t−ブチルヒドロぺルオキシド(BHP)、ジ−t
−ブチルヒドロぺルオキシド(DBP)、t−ブチルぺルオ
キシ−2−エチルヘキサノール等の過酸化物、過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウム等の通常一般的に用いられ
る開始剤を単独あるいは混合させて用いることができ
る。ビニルモノマーの重合反応は通常窒素、アルゴン等
の不活性気体雰囲気下で行なわれる。さらに、反応溶液
を液体窒素やドライアイス/メタノールなどで凍結し十
分に脱気を行い、不活性気体にて置換する操作を数回繰
り返すことがより好ましい。反応溶剤はトルエン、ベン
ゼン、キシレン、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラ
ン(THF)、ジオキサン等のエーテル類等、一般の有機溶
剤を用いることができる。また、使用する前にはあらか
じめ30分〜1時間ほど窒素ガスを吹き込みバブリングす
ることが好ましい。
【0049】本発明における熱硬化型電荷輸送性ポリマ
ーの重量平均分子量は2万〜100万の範囲に設定され、好
ましくは10万〜20万である。上記の範囲よりも低くなる
と性膜性に劣り、強固な膜が得られにくくなり、また高
すぎると溶剤への溶解度が低くなり加工性が悪くなる。
【0050】本発明における熱硬化型電荷輸送性ポリマ
ー中の電荷輸送性化合物、ブロック化カルボン酸、エポ
キシドの割合は所望の割合で用いることができるが、架
橋反応に使用されるブロックカルボン酸とエポキシ基の
官能基濃度は同量程度であることが望ましい。すなわ
ち、ブロック化メタクリル酸とエポキシ基含有化合物は
等モル量程度であることが望ましい。さらに詳しくは、
電荷輸送性化合物の成分組成が10〜90mol%であり、ブ
ロック化された反応性官能基を有する化合物、およびこ
れと化学結合を形成しうる反応性官能基を有する化合物
の成分組成が45〜5mol%であることが好ましい。さら
に、より好ましくは電荷輸送性化合物の成分組成が50〜
80mol%であり、ブロック化された反応性官能基を有す
る化合物、およびこれと化学結合を形成しうる反応性官
能基を有する化合物の成分組成が25〜10mol%である。
【0051】さらに、前記記載の成分の他に、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)クリレート、n―プ
ロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリ
レート、n―ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メ
タ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
スチレン、α−メチルスチレン、p−ビニルトルエン、
アクリロニトリル等の重合性不飽和結合含有化合物が含
まれていてもよい。
【0052】また、同一分子中に電荷輸送性成分、ブロ
ック化カルボン酸、エポキシドを含有する熱硬化型電荷
輸送性組成物であって、電荷輸送性成分中に、さらにブ
ロック化カルボキシル基が存在するもの、あるいは電荷
輸送性成分中にエポキシドが存在していてもかまわな
い。このうち、電荷輸送性成分中にブロック化カルボキ
シル基が存在するものについては例えば、以下のように
して得ることができる。すなわち、アリールアミン、ベ
ンジジン等の骨格を形成した後に、Vilsmeier反応等に
よってホルミル基を導入したあと、Wittig反応等により
末端に不飽和結合を導入する。こうすることで、電荷輸
送成分の末端に重合性不飽和結合を有するカルボキシル
基含有電荷輸送性モノマーを得ることができる。これを
アルキルビニルエーテルにてブロック化し、エポキシ基
含有モノマーと前記記載と同様に重合することにより、
同一分子中に電荷輸送性基、ブロック化カルボキシル
基、エポキシ基を有する熱硬化型電荷輸送性組成物であ
って、電荷輸送性成分中にブロック化カルボキシル基が
存在するポリマーを得ることができる。しかしながら、
ブロック化カルボキシル基を有する電荷輸送性モノマー
の合成方法は、これらに限定されるものではない。
【0053】本発明の熱硬化型電荷輸送性組成物を電子
写真感光体等の有機電子デバイスとして用いる場合は、
塗布後、加熱により硬化することにより、高強度の薄膜
を形成することが可能である。
【0054】本発明の電荷輸送性ポリマーの硬化に要す
る温度および時間についてはブロック化官能基から遊離
カルボキシル基を再生する温度、反応性官能基の種類な
どにより異なるが通常50〜200℃の範囲の温度で1〜10時
間程度加熱することにより硬化が完了する。反応温度が
上記の範囲より低いとブロックカルボキシル基からの脱
ブロック化が進行しにくく、また、高すぎると、脱ブロ
ック化が一気に進行してしまい高密度な架橋が得られに
くい。また、電荷輸送性成分が分解し壊れてしまう等の
問題が生じるため、さらに好ましくは80〜150℃の範囲
の温度で2〜5時間程度である。
【0055】本発明の電荷輸送性ポリマーを電子写真感
光体に利用する場合、その構成は単層構成のもの、電荷
発生層、電荷輸送層からなる積層構成のもの、さらにそ
の上に表面保護層を設けた構成のもの等、いかなる構成
の電子写真感光体にも利用が可能である。本発明におい
ては、ブロック化された反応性官能基(A)、これと化
学結合を形成しうる反応性官能基(B)、および、電荷
輸送性基(C)を含む層は、上記のいかなる層でもよい
が、特に最表面の電荷輸送層、もしくは表面保護層に含
まれている場合が最も効果的である。
【0056】以下、積層構成の電子写真感光体について
説明する。電荷発生層、電荷輸送層などが形成される導
電性支持体としては、例えば、アルミニウム、銅、亜
鉛、ステンレス鋼、クロム、ニッケル、モリブデン、バ
ナジウム、インジウム、金、白金等の金属または合金を
用いた金属板、金属ドラム、金属ベルト、あるいは導電
性ポリマー、酸化インジウムなどの導電性化合物やアル
ミニウム、パラジウム、金等の金属または合金を塗布、
蒸着、あるいはラミネートした紙、プラスチックフィル
ム、ベルトなどが挙げられる。さらに必要に応じて、導
電性支持体の表面は画質に影響のない範囲で各種の処理
を行うことができる。例えば、表面の陽極酸化皮膜処
理、薬品処理および着色処理、または、砂目立て等の乱
反射処理等を行うことができる。
【0057】電荷発生層に用いる電荷発生材料には、例
えばアゾ系顔料、キノン系顔料、ぺリレン系顔料、イン
ジコ系顔料、チオインジコ系顔料、ビスベンゾイミダゾ
ール系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔
料、キノリン系顔料、レーキ系顔料、アゾレーキ系顔
料、アントラキノン系顔料、オキサジン系顔料、ジオキ
サジン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、アズレニウ
ム系染料、スクアリウム系染料、ピリリウム系染料、ト
リアリルメタン系染料、キサンテン系染料、チアジン系
染料、シアニン系染料等の種々の有機顔料、染料やさら
に、アモルファスシリコン、アモルファスセレン、テル
ル、セレン−テルル合金、硫化アンチモン、酸化亜鉛、
硫化亜鉛等の無機材料が挙げられるが、縮環芳香族系顔
料、ぺリレン系顔料、アゾ顔料が感度、電気的安定性、
さらに、照射光に対する光化学的安定性の面で好まし
い。光導電層に用いる電荷発生材料は、その使用に際し
ては、ここにあげたものを単独で用いることもできる
が、2種類以上の電荷発生材料を混合して用いることも
できる。
【0058】電荷発生層は電荷発生材料を真空蒸着によ
り形成するか、あるいは有機溶剤中の結着樹脂に電荷発
生材料を分散し塗布することにより形成することができ
る。塗布する場合、電荷発生層における結着樹脂として
は、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール
樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセトアセター
ル等で変性された部分アセタール化ポリビニルアセター
ル樹脂等のポリビニルアセタール系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリエステル樹脂、変性エーテル型ポリエステル
樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化
ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹
脂、ポリポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、フ
ェノキシ樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、
尿素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール樹脂、ポリビニルアントラセン樹脂、ポリビニル
ピレン等がある。これらの中で特に、ポリビニルアセタ
ール系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、フェノ
キシ樹脂および変性エーテル型ポリエステル樹脂が好ま
しい。また、本発明のポリマーを使用することもでき
る。これらの樹脂は、顔料をよく分散させ、顔料が凝集
せず長期にわたり分散塗工液が安定で、その塗工液を用
いることで均一な被膜を形成し、その結果電気特性を良
好にし、画質欠陥を少なくすることができる。しかしな
がら、通常の状態で被膜を形成しうる樹脂であればこれ
らに限定されるものではない。これらの樹脂は、単独ま
たは2種以上混合して用いることができる。電荷発生材
料と結着樹脂との配合比は、体積比で5:1〜1:2の範囲
が好ましい。
【0059】塗工液を調整する際に用いられる溶剤とし
ては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n
−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソル
ブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン、クロロベンゼン、酢酸メチル、
酢酸−n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
メチレンクロライド、クロロホルム等の通常使用される
有機溶剤を単独あるいは2種以上混合して用いることが
できる。塗工液の塗布方法としてはブレードコーティン
グ法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティ
ング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、
エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法
等の通常使用される方法を用いることができる。電荷発
生層の膜厚は一般的に0.01〜5μm、好ましくは0.1〜2.0
μmが適当である。この膜厚が0.01μmよりも薄いと、
電荷発生層を均一に形成することが困難になり、5μm
を越えると電子写真特性が著しく低下する傾向がある。
また、電荷発生層中に酸化防止剤や失活剤などの安定剤
を加えることもできる。酸化防止剤としては、例えばフ
ェノール系、硫黄系、リン系、アミン系化合物等の酸化
防止剤が挙げられる。失活剤としては、例えばビス(ジ
チオベンジル)ニッケル、ジ−n−ブチルチオカルバミ
ン酸等が挙げられる。
【0060】電荷発生層と、導電性支持体との間に下引
き層を設けることもできる。下引き層に用いる結着剤と
しては、以下のものを挙げることができる。ポリアミド
樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹
脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミ
ン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メ
タクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアセタ
ール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニ
ルアルコール樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、ニトロセ
ルロース、カゼイン、ゼラチン、ポリグルタミン酸、で
ん粉、スターチアセテート、アミノでん粉、ポリアクリ
ル酸、ポリアクリルアミド、ジルコニウムキレート化合
物、チタニルアルコキシド化合物、有機チタニル化合
物、シランカップリング剤等の公知の材料を用いること
ができる。また、本発明のポリマーを使用することもで
きる。これらの材料は単独であるいは2種以上混合して
用いることができる。さらに、酸化チタン、酸化アルミ
ニウム、酸化珪素、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウ
ム、シリコーン樹脂等の微粒子と混合することができ
る。下引き層を形成する際の塗布方法としてはブレード
コーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレ
ーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーテ
ィング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコー
ティング法等の方法を用いることができる。下引き層の
膜厚は0.01〜10μm、好ましくは0.05〜2μmである。
【0061】電荷輸送層に本発明の熱硬化型電荷輸送性
ポリマーを用いる場合、単独で用いても良いが、次のよ
うな電荷輸送剤、結着樹脂等と混合して用いても良い。
また、熱等などにより電荷輸送層を硬化させて用いるこ
とが好ましい。それにより塗膜の強度が上昇する。用い
ることができる電荷輸送剤としては低分子化合物として
は、例えば、ピレン系、カルバゾール系、ヒドラゾン
系、オキサゾール系、オキサジアゾール系、ピラゾリン
系、アリールアミン系、アリールメタン系、ベンジジン
系、チアゾール系、スチルベン系、ブタジエン系等の化
合物が挙げられる。また、高分子化合物としては、例え
ば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリ−N
−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニル
アンスラセン、ポリビニルアクリジン、ピレン−ホルム
アルデヒド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒ
ド樹脂、トリフェニルメタンポリマー、ポリシラン等が
挙げられる。
【0062】結着樹脂が併用される場合には、電気絶縁
性のフィルムが形成可能な高分子重合体が好ましい。こ
のような高分子重合体としては、例えば、ポリカーボネ
ート、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、
ポリビニルアセテート、スチレン−ブタジエン共重合
体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−
アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、
スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾ
ール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、
ポリスルホン、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコ
ール、エチルセルロース、フェノール樹脂、ポリアミ
ド、カルボキシメチルセルロース、塩化ビニリデン系ポ
リマーラテックス、ポリウレタン等が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。これらの結着剤は、単
独または2種以上混合して用いられるが、特にポリカー
ボネート、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹
脂が電荷輸送材料との相溶性、溶剤への溶解性、強度に
優れ、好ましい。
【0063】また、これらの結着剤とともに、可塑剤、
表面改質剤、酸化防止剤、光劣化防止剤、失活剤等の添
加剤を使用することもできる。可塑剤としては、例えば
ビフェニル、塩化ビフェニル、ターフェニル、ジブチル
フタレート、ジエチレングリコールフタレート、ジオク
チルフタレート、トリフェニルリン酸、メチルナフタレ
ン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられ
る。酸化防止剤としては、例えばフェノール系、硫黄
系、リン系、アミン系化合物等の酸化防止剤が挙げられ
る。光劣化防止剤は、例えばベンゾトリアゾール系化合
物、ベンゾフェノン系化合物、ヒンダードアミン系化合
物等が挙げられる。失活剤としては、例えばビス(ジチ
オベンジル)ニッケル、ジ−n−ブチルチオカルバミン
酸等が挙げられる。
【0064】また、電荷輸送層には有機、あるいは無機
微粒子を混合することもできる。例えば、4弗化エチレ
ン、3弗化エチレン、6弗化プロピレン、弗化ビニル、弗
化ビニリデン等のフッ素系微粒子やZnO−Al2O3、SnO2
Sb2O3、In2O3−SnO2、ZnO−TiO2、MgO−Al2O3、FeO−Ti
O2、TiO2、SnO2、In2O3、ZnO、MgO等の半導電性金属酸
化物を挙げることができる。
【0065】塗布溶剤は、材料の種類によって異なり、
最適なものを選択して用いることが好ましい。そのよう
な有機溶剤の例としては、例えば、メタノール、エタノ
ール、n−プロパノール等のアルコール類、アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド等のアミド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メ
チルセルソルブ等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチ
ル等のエステル類、ジメチルスルホオキシド、スルホラ
ン等のスルホオキシドおよびスルホン類、塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエタン等の
脂肪族ハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香
族類が挙げられる。
【0066】電荷輸送層の膜厚は一般に5〜50μmの範
囲であり、好ましくは10〜40μmの範囲に設定される。
この膜厚が5μmよりも薄いと、帯電が困難になり、50
μmを越えると電子写真特性が著しく低下する傾向があ
る。
【0067】電子写真感光体の最表面には、表面保護層
を設けることもできる。表面保護層に本発明記載の電荷
輸送性ポリマーを用いる場合は単独で用いてもよいが、
必用に応じて、アルミニウム系カップリング剤、シラン
カップリング剤、チタネート系カップリング剤、あるい
は前記の電荷輸送層および電荷発生層に用いたような一
般的な結着樹脂、市販のハードコート剤と混合して用い
てもよい。本発明に記載の電荷輸送性ポリマーと他の材
料を混合させて用いる際には、その重量比は100/1〜1
/100、好ましくは90/10〜10/90、さらに好ましくは7
0/30〜20/80で用いられる。
【0068】保護層の膜厚は0.1〜10μm、好ましくは
0.5〜7μm、さらに好ましくは1〜5μmで用いられ
る。この保護層を設ける際の塗布方法としてはブレード
コーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレ
ーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーテ
ィング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコー
ティング法等通常の方法を用いることができる。
【0069】
【実施例】以下、合成例、実施例によって詳しく本発明
を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0070】(合成例1) メタクリル酸のエチルビニルエ
ーテルによるブロック化 窒素雰囲気下、500mlの三口ナスフラスコにメタクリル
酸15 g(174 mmol)、テトラヒドロフラン(THF)150 m
l、エチルビニルエーテル33.5 ml(348 mmol)を入れ、0
℃に冷却した。次いで、酸触媒として、リン酸2-エチル
ヘキシルエステル28 g(87 mmol)を滴下し、反応溶液を0
℃に保ちながら9時間攪拌した。反応終了後、反応溶液
を分液ロートに移し、15wt%の炭酸水素カリウム水溶液
にてアルカリ洗浄し、さらに蒸留水にて中性になるまで
繰り返し洗浄した。その後、有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥したのち、蒸留にて精製を行い無色透明のブロ
ック化メタクリル酸をほぼ100%の収率で得た。
【0071】(合成例2)末端に重合性不飽和結合を有す
る電荷輸送性化合物[6−3]の合成 窒素雰囲気下、300 mlの三口ナスフラスコに電荷輸送性
化合物[4−3]15 g(38 mmol)を入れ、テトラヒドロフ
ラン(THF)100 mlに溶解した。反応溶液を0℃に冷却
し、トリエチルアミン5.28 ml(38 mmol)、2,6-t-ブチル
-4-メチルフェノール0.01 g(0.05 mmol)、およびメタ
クリル酸クロライド5.51 ml(57 mmol)のTHF 50 ml溶液
を滴下し、0℃を保ちながら2 時間、その後室温で15 時
間攪拌した。反応の終了をTLCにて確認し、反応溶液を1
5wt%炭酸水素カリウム水溶液にてアルカリ洗浄し、さ
らに蒸留水にて中性になるまで繰り返し洗浄した。その
後、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出液トルエン)にて精製
を行い、黄色油状物質として電荷輸送性化合物[6−3]
を19.9 g(98%)得た。生成物のIRスペクトルを図1に
示す。
【0072】(合成例3)電荷輸送性化合物[6−3]を用
いた硬化型電荷輸送性ポリマーの合成 攪拌機を備えた100 ml三口ナスフラスコにブロック化メ
タクリル酸0.8 g(5 mmol)、メタクリル酸グリシジル0.6
6 ml(5 mmol)、電荷輸送性化合物[6−3]5.32 g(10 mm
ol)、トルエン20 ml、2,2−アゾビスイソブチロニトリ
ル(AIBN)130mg(0.73 mmol)を入れ、液体窒素による
凍結脱気後、窒素置換を数回繰り返し、三口ナスフラス
コ内を窒素で満たした。その後、反応温度を70℃に保ち
ながら40 時間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却し、
トルエン20 mlで希釈し、300 mlのメタノール中にゆっ
くり滴下し、ポリマーを沈殿させた。これをろ過にて集
め、黄色の粗結晶を得た。この粗結晶をトルエン20 ml
に溶解し、攪拌しながらヘキサン20 mlをゆっくり滴下
すると油状物質が分離してくる。上澄みをデカンテーシ
ョンしていくことを数回繰り返し、精製することで、熱
硬化型電荷輸送性ポリマーを3.05 g(45%)得た。得ら
れたポリマーの分子量は1.14(105であった(GPC;ポリ
スチレン換算)。生成物のIRスペクトルを図2に示す。
【0073】(合成例4)末端に重合性不飽和結合を含有
する電荷輸送性化合物[7−3]の合成 合成例2と同様にして、電荷輸送性化合物[4−3]5 g(1
2.7 mmol)、トリエチルアミン2 ml(11 mmol)、2,6-t-ブ
チル-4-メチルフェノール0.01 g(0.05 mmol)およびア
クリル酸クロライド1.72 g(19 mmol)を用いて反応を行
い、末端に重合性不飽和結合を含有する電荷輸送性化合
物[7−3]を白色結晶として3.8 g(67%)得た。
【0074】(合成例5)電荷輸送性化合物[7−3]を用
いた硬化型電荷輸送性ポリマーの合成 合成例3と同様にして、ブロック化メタクリル酸0.2 g
(1.25 mmol)、メタクリル酸グリシジル0.17 ml(1.25 mm
ol)、電荷輸送性化合物[7−3]1.3 g(2.5 mmol)、トル
エン5 ml、2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)2
5 mg(0.15 mmol)を用いて重合反応を行い、熱硬化型
電荷輸送性ポリマーを1.5 g(89%)を得た。得られたポリ
マーの分子量は4.2(104であった(GPC;ポリスチレン換
算)。
【0075】(合成例6)カルボキシル基含有電荷輸送
性化合物[8−3]のブロック化 窒素雰囲気下、100mlの三口ナスフラスコに電荷輸送性
化合物[8−3]5 g(6.83 mmol)、トルエン50 ml、エチ
ルビニルエーテル2.63 ml(27.3 mmol)を入れる。次い
で、酸触媒として、リン酸2-エチルヘキシルエステル4.
36 ml(13.7 mmol)を滴下し、反応溶液を室温にて20 時
間攪拌した。反応の終了をTLCにて確認し、反応溶液を
分液ロートに移し、15wt%の炭酸水素カリウム水溶液に
てアルカリ洗浄し、さらに蒸留水にて中性になるまで繰
り返し洗浄した。その後、有機層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥したのち、減圧下、溶剤を留去し、カルボキシル
基がブロック化された電荷輸送性化合物を4.66 g(80
%)得た。生成物のIRスペクトルを図3に示す。
【0076】(合成例7)カルボキシル基含有電荷輸送
性化合物[8−11]のブロック化 窒素雰囲気下、100mlの三口ナスフラスコに電荷輸送性
化合物[8−11]を4.8g(6.83 mmol)、トルエン50 ml、
エチルビニルエーテル2.63 ml(27.3 mmol)を入れ、合成
例6と同様にブロック化を行い、カルボキシル基がブロ
ック化された電荷輸送性化合物を4.68 g(83%)得た。
【0077】(合成例8) ポリグリシジルメタクリル酸の
合成 窒素雰囲気下、攪拌機を備えた200 ml三口フラスコにグ
リシジルメタクリル酸6 g(42.2 mmol)、トルエン10 m
l、2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.14g
(0.85mmol)を入れ、100℃に加熱し、そのまま5時間加
熱攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、
テトラヒドロフラン(THF)10 mlを加え希釈した。その
後、反応溶液をヘキサン500 ml中に滴下し、ポリマーを
沈殿させた。ポリマーをろ過にて集め、白色固体として
ポリグリシジルメタクリル酸5.2 g(87%)を得た。得
られたポリマーの分子量は1.78×104(GPC;ポリスチレ
ン換算)。生成物のIRスペクトルを図4に示す。
【0078】(合成例9)カルボキシル基および重合性不
飽和結合基を有する電荷輸送性化合物[2−3]のブロッ
ク化 合成例6と同様に電荷輸送性化合物[2−3]のカルボキ
シル基をエチルビニルエーテルにてブロック化し、ブロ
ック化カルボキシル基を有する電荷輸送性化合物を得
た。
【0079】(合成例10)カルボキシル基および重合性不
飽和結合基を有する電荷輸送性化合物[2−7]のブロッ
ク化 合成例6と同様に電荷輸送性化合物[2−7]のカルボキ
シル基をエチルビニルエーテルにてブロック化し、ブロ
ック化カルボキシル基を有する電荷輸送性化合物を得
た。
【0080】(合成例11)合成例9で得られたブロック化
カルボキシル基および重合性不飽和結合基を有する熱硬
化型電荷輸送性ポリマーの合成 合成例3と同様に合成例9で得られた重合性不飽和結合を
有する電荷輸送性化合物2.45 g(5 mmol)、メタクリル
酸グリシジル0.68 g(5 mmol)、2,2−アゾビスイソブ
チロニトリル(AIBN)50 mg(0.3 mmol)を用いて反応
を行い、熱硬化型電荷輸送性ポリマーを合成した。得ら
れた電荷輸送性ポリマーの分子量は6.31×104(GPC;ポ
リスチレン換算)であった。
【0081】(合成例12)合成例10で得られたブロック化
カルボキシル基および重合性不飽和結合基を有する熱硬
化型電荷輸送性ポリマーの合成 合成例3と同様に合成例10で得られた重合性不飽和結合
を有する電荷輸送性化合物2.28 g(5 mmol)、メタクリ
ル酸グリシジル0.68 g(5 mmol)、2,2−アゾビスイソ
ブチロニトリル(AIBN)50 mg(0.3 mmol)を用いて反
応を行い、熱硬化型電荷輸送性ポリマーを合成した。得
られた電荷輸送性ポリマーの分子量は5.53×104(GPC;
ポリスチレン換算)であった。
【0082】(合成例13)合成例3と同様に末端に重合性
不飽和結合を有する電荷輸送性化合物[6−3]3g(5.63
mmol)、2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)37
mg(0.23 mmol)を用いて重合反応を行い、電荷輸送性
ポリマーを合成した。得られた電荷輸送性ポリマーの分
子量は4.21×104(GPC;ポリスチレン換算)であった。
【0083】(合成例14)窒素雰囲気下、メカニカルスタ
ーラー、還流冷却管、トラップを備えた200 mlの三口ナ
スフラスコに電荷輸送性化合物[8-3]5 g(6.98 mmo
l)、エチレングリコール10 ml(179 mmol)、酸触媒と
してテトラn-ブチルオルトチタネート0.4ml(1.2 mmo
l)を入れた。反応溶液を200 ℃に加熱し2.5 時間攪拌
した。反応の終了をTLCにて確認し、減圧下、過剰のエ
チレングリコールを除去した。その後、減圧下、230℃
で3 時間重合反応を行い、重合終了後、反応溶液を室温
になるまで冷却した。その後、トルエン100mlを加え、
ポリマーを溶解させ、反応溶液を1N−塩酸にて酸洗浄
し、さらに蒸留水にて洗浄(×4回)し、有機層を分離
し、不溶分をろ過にて取り除いた。その後、反応溶液を
メタノール500 ml中に滴下し、ポリマーを沈殿させた。
ポリマーをろ過にて集め、黄白色の電荷輸送性ポリマー
4.56 g(86%)を得た。得られたポリマーの分子量は1.
21×105(GPC;ポリスチレン換算)。生成物のIRスペク
トルを図5に示す。
【0084】本発明に記載の熱硬化型電荷輸送性ポリマ
ーを電荷輸送層に用いて電子写真感光体を作成した。以
下実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。 (実施例1)アルミニウムパイプ上にジルコニウム化合物
(商品名:オルガチックスZC540、松本製薬社製)10
部、シラン化合物(商品名:A1100、日本ユニカー社
製)1部とイソプロパノール10部およびブタノール20部
からなる溶液を浸漬コーティング法により塗布し、150
℃にて10分間加熱乾燥し、膜厚0.1μmの下引き層を形成
した。次に、X型無金属フタロシアニン結晶1部およびポ
リビニルブチラール(エスレックBM−S、積水化学社
製)1部をシクロヘキサノン100部と混合し、ガラスビー
ズとともにサント゛ミルで1時間分散させた後、上記下引
き層の上にディップコートし、膜厚約0.15μmの電荷発
生層を形成した。次に、合成例3に記載の熱硬化型電荷
輸送性ポリマー1部をシクロヘキサノン4部に溶解させた
塗布液を前記電荷発生層上に浸漬コーティング法にて塗
布し、指触乾燥後、150℃で1.5時間加熱して膜厚約10μ
mの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を形成した。
【0085】上記のようにして得られた電子写真感光体
を、レーザービームプリンター(XP-11改造品 ;富士ゼ
ロックス社製)に搭載し、初期画像の画質、及び1000枚
の連続複写印刷試験後の画質について評価した。また、
その試験の前後における膜厚を測定し、その膜厚の減少
量を摩耗量とし、摩耗量を算出した。なお、帯電は、帯
電ロールに直流−500V及び交流1.1kVpp(800Hz)を重畳し
た帯電電圧を印加することによって行った。結果を表9
に示す。
【0086】(実施例2)実施例1と同様にしてアルミニウ
ムパイプ上に下引き層および電荷発生層を形成した後、
合成例5に記載の熱硬化型電荷輸送性ポリマー1部をシク
ロヘキサノン4部に溶解させた塗布液を前記電荷発生層
上に浸漬コーティング法にて塗布し、指触乾燥後、150
℃で1.5時間加熱して膜厚約10μmの電荷輸送層を形成
し、電子写真感光体を形成した。このようにして得られ
た電子写真感光体について、実施例1と同様に評価を行
った。結果を表9に示す。
【0087】(実施例3)実施例1と同様にしてアルミニウ
ムパイプ上に下引き層および電荷発生層を形成した後、
合成例6に記載のカルボキシル基をブロック化した電荷
輸送性化合物1部、および合成例8に記載のポリグリシジ
ルメタクリル酸1部をシクロヘキサノン4部に溶解させた
塗布液を前記電荷発生層上に浸漬コーティング法にて塗
布し、指触乾燥後、150℃で1.5時間加熱して膜厚約10μ
mの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を形成した。
このようにして得られた電子写真感光体について、実施
例1と同様に評価を行った。結果を表9に示す。
【0088】(実施例4)実施例1と同様にしてアルミニウ
ムパイプ上に下引き層および電荷発生層を形成した後、
合成例7に記載のカルボキシル基をブロック化した電荷
輸送性化合物1部、合成例8に記載のポリグリシジルメタ
クリル酸1部をシクロヘキサノン4部に溶解させた塗布液
を前記電荷発生層上に浸漬コーティング法にて塗布し、
指触乾燥後、150℃で1.5時間加熱して膜厚約10μmの電
荷輸送層を形成し、電子写真感光体を形成した。このよ
うにして得られた電子写真感光体について、実施例1と
同様に評価を行った。結果を表9に示す。
【0089】(実施例5)実施例1と同様にしてアルミニウ
ムパイプ上に下引き層および電荷発生層を形成した後、
合成例11に記載の熱硬化型電荷輸送性ポリマー1部をシ
クロヘキサノン4部に溶解させた塗布液を前記電荷発生
層上に浸漬コーティング法にて塗布し、指触乾燥後、15
0℃で1.5時間加熱して膜厚約10μmの電荷輸送層を形成
し、電子写真感光体を形成した。このようにして得られ
た電子写真感光体について、実施例1と同様に評価を行
った。結果を表9に示す。
【0090】(実施例6)実施例1と同様にしてアルミニウ
ムパイプ上に下引き層および電荷発生層を形成した後、
合成例12に記載の熱硬化型電荷輸送性ポリマー1部をシ
クロヘキサノン4部に溶解させた塗布液を前記電荷発生
層上に浸漬コーティング法にて塗布し、指触乾燥後、15
0℃で1.5時間加熱して膜厚約10μmの電荷輸送層を形成
し、電子写真感光体を形成した。このようにして得られ
た電子写真感光体について、実施例1と同様に評価を行
った。結果を表9に示す。
【0091】(実施例7)実施例1と同様にしてアルミニ
ウムパイプ上に下引き層および電荷発生層を形成した
後、N,N-ビス(3,4-ジメチルフェニル)ビフェニル-4-
アミン2部と1,1'-ジ-(p-フェニレン)シクロヘキサン
カーボネート3部を、モノクロロベンゼン20部に溶解
し、電荷発生層上に塗布し、指触乾燥後、120℃にて2時
間加熱し、膜厚約15μmの電荷輸送層を形成した。さら
に、合成例3に記載の熱硬化型電荷輸送性ポリマー1部を
シクロヘキサノン15部に溶解させた塗布液を前記電荷輸
送層上に塗布し150℃にて1.5時間加熱し、膜厚約4μmの
表面保護層を形成し、電子写真感光体を形成した。この
ようにして得られた電子写真感光体について、実施例1
と同様に評価を行った。結果を表9に示す。
【0092】(実施例8)実施例1と同様にしてアルミニ
ウムパイプ上に下引き層および電荷発生層を形成した
後、合成例14に記載の電荷輸送性ポリマー1部をモノク
ロロベンゼン4部に溶解した塗布液を前記電荷発生層上
に浸漬コーティング法にて塗布し電荷輸送層を形成し、
指触乾燥後、120℃にて2時間加熱し、膜厚約10μmの電
荷輸送層を形成し。さらに、合成例3に記載の熱硬化型
電荷輸送性ポリマー1部をシクロヘキサノン15部に溶解
させた塗布液を前記電荷輸送層上に塗布し150℃にて1.5
時間加熱し、膜厚約4μmの表面保護層を形成し、電子写
真感光体を形成した。このようにして得られた電子写真
感光体について、実施例1と同様に評価を行った。結果
を表9に示す。
【0093】(比較例1)実施例1と同様にしてアルミニウ
ムパイプ上に下引き層および電荷発生層を形成した後、
N,N-ビス(3,4-ジメチルフェニル)ビフェニル-4-アミ
ン2部と1,1'-ジ-(p-フェニレン)シクロヘキサンカー
ボネート3部を、モノクロロベンゼン20部に溶解し、電
荷発生層上に塗布し、指触乾燥後、120℃にて2時間加熱
し、膜厚約15μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光
体を形成した。このようにして得られた電子写真感光体
について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表9に
示す。
【0094】(比較例2)実施例1と同様にしてアルミニウ
ムパイプ上に下引き層および電荷発生層を形成した後、
合成例13に記載の電荷輸送性ポリマー1部をモノクロロ
ベンゼン4部に溶解し、電荷輸送層を形成し、指触乾燥
後、120℃にて2時間加熱し、膜厚約10μmの電荷輸送層
を形成し、電子写真感光体を形成した。このようにして
得られた電子写真感光体について、実施例1と同様に評
価を行った。結果を表9に示す。
【0095】(比較例3)実施例1と同様にしてアルミニウ
ムパイプ上に下引き層および電荷発生層を形成した後、
合成例14に記載の電荷輸送性ポリマー1部をモノクロロ
ベンゼン4部に溶解し、電荷輸送層を形成し、指触乾燥
後、120℃にて2時間加熱し、膜厚約10μmの電荷輸送層
を形成し、電子写真感光体を形成した。このようにして
得られた電子写真感光体について、実施例1と同様に評
価を行った。結果を表9に示す。
【0096】(比較例4)実施例1と同様にしてアルミニウ
ムパイプ上に下引き層および電荷発生層を形成した後、
合成例3に記載の電荷輸送性ポリマー1部、および酸触媒
としてリン酸2−エチルヘキシルエステル0.05部をシク
ロヘキサノン4部に溶解させた塗布液を前記電荷発生層
上に浸漬コーティング法にて塗布し、指触乾燥後、150
℃で1.5時間加熱して膜厚約10μmの電荷輸送層を形成
し、電子写真感光体を形成した。このようにして得られ
た電子写真感光体について、実施例1と同様に評価を行
った。結果を表9に示す。
【0097】
【表9】
【0098】
【発明の効果】本発明の有機電子デバイスは、電荷輸送
性基、ブロックされた反応性官能基、およびこれと加熱
により化学結合を形成しうる反応性官能基を含む層を有
するので、有機電界発光素子、電子写真感光体等種々の
有機電子デバイスに応用可能である。特に、電子写真感
光体の感光層における電荷輸送材料として用いた場合、
優れた特性および耐久性を示すという効果を奏する。本
発明の画像形成装置は、良好な画質の画像を長期にわた
って得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 合成例2で得られた生成物のIRスペクトル
を示す図である。
【図2】 合成例3で得られた生成物のIRスペクトル
を示す図である。
【図3】 合成例6で得られた生成物のIRスペクトル
を示す図である。
【図4】 合成例8で得られた生成物のIRスペクトル
を示す図である。
【図5】 合成例14で得られた生成物のIRスペクト
ルを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 渉 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 石井 理恵 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA20 BB44 FA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロック化された反応性官能基(A)、
    これと化学結合を形成しうる反応性官能基(B)、およ
    び、電荷輸送性基(C)を含む層を有することを特徴と
    する有機電子デバイス。
  2. 【請求項2】 ブロック化された反応性官能基(A)、
    これと化学結合を形成しうる反応性官能基(B)、およ
    び、電荷輸送性基(C)を同一分子中に含む化合物を含
    有する層を有することを特徴とする請求項1に記載の有
    機電子デバイス。
  3. 【請求項3】 ブロック化された反応性官能基(A)、
    これと化学結合を形成しうる反応性官能基(B)、およ
    び、電荷輸送性基(C)のうちの2つの基を同一分子中
    に含む化合物と、他の1つの基を有する化合物とを含む
    層を有することを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の有機電子デバイス。
  4. 【請求項4】 ブロック化された反応性官能基(A)及
    び電荷輸送性基(C)を同一分子中に含む化合物と、前
    記ブロック化された反応性官能基(A)と化学結合を形
    成しうる反応性官能基(B)とを含む層を有することを
    特徴とする請求項3に記載の有機電子デバイス。
  5. 【請求項5】 ブロック化された反応性官能基が、下記
    一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1乃至
    請求項4のいずれかに記載の有機電子デバイス。 一般式(1) 【化1】 一般式中のR1、R2およびR3はそれぞれ水素原子または炭
    素数1〜18の有機基、R 4は炭素数1〜18の有機基であっ
    て、R3とR4は互いに結合してY1をヘテロ原子とする複素
    環を形成していてもよく、Y1は酸素原子、または硫黄原
    子である。
  6. 【請求項6】 電荷輸送性基が下記一般式(2)で表さ
    れる化合物の中から選ばれた少なくとも1種である請求
    項1乃至請求項5のいずれかに記載の有機電子デバイ
    ス。 一般式(2) 【化2】 一般式中、Ar1〜Ar4はそれぞれ独立に置換、あるいは未
    置換のアリール基を示し、Ar5は置換あるいは未置換の
    アリール基、あるいはアリーレン基を示し、mは0また
    は1を示す。
  7. 【請求項7】 電子写真感光体であることを特徴とする
    請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の有機電子デバ
    イス。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の電子写真感光体を用い
    た画像形成装置。
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