JP2001117196A - 光画像記録材料および光画像記録方法 - Google Patents

光画像記録材料および光画像記録方法

Info

Publication number
JP2001117196A
JP2001117196A JP30079099A JP30079099A JP2001117196A JP 2001117196 A JP2001117196 A JP 2001117196A JP 30079099 A JP30079099 A JP 30079099A JP 30079099 A JP30079099 A JP 30079099A JP 2001117196 A JP2001117196 A JP 2001117196A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
forming
optical image
recording material
image recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30079099A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiko Tamura
仁彦 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP30079099A priority Critical patent/JP2001117196A/ja
Publication of JP2001117196A publication Critical patent/JP2001117196A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光で潜像を形成して画像記録を行う光画像記
録材料であって、ハロゲン化銀を用いることなく高感度
で、かつ十分な画像保存性を有する光画像記録材料と光
画像記録方法を提供する。 【解決手段】 光画像記録材料を支持体上に記録層を設
けた構成とし、記録層は少なくとも光酸発生剤と自己発
色性染料生成化合物とを含有するものであり、自己発色
性染料生成化合物は酸によってフェノール性水酸基を有
する自己発色性ロイコ染料を生じる物質とする。このよ
うな光画像記録材料の記録層にポジ画像様に特定波長光
を照射して酸潜像を形成し、その後、加熱してポジ画像
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光で潜像を形成して
画像記録を行う光画像記録材料と、この光画像記録材料
を用いた光画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光で潜像を形成して画像記録を行う光画
像記録材料、光画像記録方法として、ハロゲン化銀を用
いた銀塩写真や、その応用技術である熱現像銀塩写真
(例えば、3M社が開発したドライシルバー)、熱現像
拡散転写型銀塩写真(例えば、富士写真フィルム株式会
社が開発したピクトログラフィー)が従来から知られて
いる。また、ハロゲン化銀を使用しない記録方式では、
電子写真方式、光遊離基発生剤を用いたフリーラジカル
写真、光重合性マイクロカプセルを用いた感光感圧記録
方式(例えば、ミード社が開発したサイカラー)等があ
る。
【0003】しかし、ハロゲン化銀を用いた画像記録材
料では、材料単価が高価なものとなったり、処理液等が
必要となり環境保全の観点から好ましくない等の問題が
ある。
【0004】また、電子写真方式では、トナーを画像記
録材料として使用するため、画像解像度を高くすること
に限界がある。さらに、フリーラジカル写真や光重合性
マイクロカプセルを用いた感光感圧記録方式では、ハロ
ゲン化銀を用いる画像記録方式に匹敵する高感度が得ら
れる反面、画像保存性が不十分である。
【0005】一方、ハロゲン化銀を用いずに光で潜像を
形成する方法として、光酸発生剤を用いる方法がこれま
でにいくつか提案されている。例えば、紫外線の作用に
より酸に変化する物質と、その酸と接触して発色するロ
イコ染料とを用いた光記録材料(特開昭54−1239
44号)、芯物質として光酸発生剤と電子供与性無色染
料とを内包したマイクロカプセルを担持した感光性記録
材料(特開昭63−95436号)、光分解性化合物と
その分解生成物(強い酸化力を有する遊離基)と反応し
て発色する要素(例えば、酸化発色型のロイコ染料、カ
プラーと芳香族一級アミン化合物等)からなる感光感熱
記録材料(特開平9−156215号)等が開示されて
いる。
【0006】しかしながら、これらの方法では反応主体
である酸とロイコ染料(電子供与性)との間に十分な親
和性がないため、高い発色濃度が得られないという問題
がある。また、ロイコ染料(電子供与性無色染料)、あ
るいは発色要素を十分に発色させるのに必要な酸を生成
するために、多量の光酸発生剤が必要であったり、多量
の光照射エネルギーが必要であり、いずれも十分な性能
を得られるまでには至っていない。
【0007】これに対して、必要な酸を生成しながらも
光酸発生剤の添加量や光照射エネルギーを最小限に抑制
する方法として、酸増殖反応を利用した画像記録材料が
提案されている。例えば、オニウムカチオンと、ボレー
トアニオンとから構成されるオニウムボレート錯体であ
る感エネルギー線酸発生剤と、この感エネルギー線酸発
生剤から発生した酸によって新たに酸を発生する酸増殖
剤からなる感活性線酸発生剤組成物と、この組成物から
発生した酸との反応により発色する性質を有する色素前
駆体(酸化発色型ロイコ染料)とからなる画像記録用組
成物(特開平10−1508号)が開示されている。
【0008】しかし、この方法では、ロイコ染料に作用
して発色を生じさせる酸の種類が、酸増殖剤から発生す
る酸に限定されてしまい、十分な発色性が得られない等
の問題を有する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題を解決するために、ハロゲン化銀を用いることな
く光で潜像を形成して高感度の画像記録が可能であり、
かつ十分な画像保存性を有する光画像記録材料と、光画
像記録方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】画像記録感度を高感度化
するには、光による潜像形成における感度を向上させる
必要があるが、そのためには、触媒反応等を効率的に画
像形成に導入することが重要である。また、更なる高感
度化にあたっては、連鎖反応や自己触媒反応等による像
増幅が不可欠である。そこで、本発明者は、ハロゲン化
銀を使用せず、酸触媒による脱保護基反応、および、自
己触媒反応を示す酸増殖反応(酸を触媒として酸を生成
する反応)に着目し、本発明を完成させた。
【0011】すなわち、本発明の光画像記録材料は、支
持体上に少なくとも光酸発生剤と自己発色性染料生成化
合物とを含有する記録層を備え、該自己発色性染料生成
化合物は酸によってフェノール性水酸基を有する自己発
色性ロイコ染料を生じる物質であるような構成とした。
【0012】また、本発明の光画像記録材料は、前記自
己発色性染料生成化合物が酸により除去される保護基で
置換されたフェノール性水酸基を有する物質であるよう
な構成、前記保護基がアルコキシカルボニル基およびシ
リル基のいずれかであるような構成、前記自己発色性染
料生成化合物が下記構造式1で表される化学構造部位を
有するような構成とした。
【0013】
【化8】 (式中、R1〜R3はアルキル基、アルケニル基、シクロ
アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、水酸基、水素原子、ハロゲン原子を表す。)
【0014】また、本発明の光画像記録材料は、前記光
酸発生剤が光照射によって下記構造式2、構造式3およ
び構造式4で表される酸の少なくとも1種を発生するこ
とが可能な光酸発生剤であるような構成とした。
【0015】
【化9】
【0016】
【化10】
【0017】
【化11】 (式中、R1〜R10はアルキル基、アルケニル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル
基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、水酸基、水素原子、ハロゲン原子を表す。)
【0018】さらに、本発明の光画像記録材料は、前記
記録層が酸増殖剤を含有し、該酸増殖剤は酸を触媒とし
て酸を生成する物質であるような構成、前記酸増殖剤が
酸を触媒として下記構造式2、構造式3および構造式4
で表される酸の少なくとも1種を発生することが可能な
酸増殖剤であるような構成とした。
【0019】
【化12】
【0020】
【化13】
【0021】
【化14】 (式中、R1〜R10はアルキル基、アルケニル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル
基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、水酸基、水素原子、ハロゲン原子を表す。)
【0022】さらに、本発明の光画像記録材料は、前記
記録層が複数のマイクロカプセルを分散担持した構造で
あり、前記光酸発生剤および前記自己発色性染料生成化
合物の少なくとも1種が前記マイクロカプセル中に内包
されているような構成、前記記録層がバインダー樹脂中
に複数のマイクロカプセルが分散担持された構造であ
り、前記光酸発生剤、前記酸増殖剤および前記自己発色
性染料生成化合物の少なくとも1種が前記マイクロカプ
セル中に内包されているような構成とした。
【0023】そして、前記マイクロカプセルは、熱によ
る物理的変化、化学的変化に伴い物質透過性が変化する
熱応答性マイクロカプセル、あるいは、光による物理的
変化、化学的変化に伴い物質透過性が変化する光応答性
マイクロカプセルであるような構成とした。
【0024】また、本発明の光画像記録材料は、前記記
録層が電子移動または励起エネルギー移動によって前記
光酸発生剤に対して増感作用をなす分光増感色素を含有
するような構成とした。
【0025】また、本発明の光画像記録材料は、前記記
録層が熱可融性物質および/または高沸点溶媒を含有す
るような構成とした。
【0026】さらに、本発明の光画像記録材料は、前記
記録層が複数の微細パターン状に形成され、1つの微細
パターンに含有される自己発色性染料生成化合物は、発
色時の色相が同一である自己発色性ロイコ染料を生じる
ものであるような構成、前記記録層が多層構造を有し、
1つの層に含有される自己発色性染料生成化合物は、発
色時の色相が同一である自己発色性ロイコ染料を生じる
ものであるような構成とした。
【0027】本発明の光画像記録方法は、上記のいずれ
かの光画像記録材料の記録層に対して、ポジ画像様に特
定波長光を照射して酸潜像を形成する第1工程と、少な
くとも前記光照射部位を含む部位を加熱してポジ画像を
形成する第2工程と、を有するような構成とした。
【0028】また、本発明の光画像記録方法は、上記の
いずれかの光画像記録材料の記録層に対して、ポジ画像
様に特定波長光を照射して酸潜像を形成する第1工程
と、該第1工程で照射した光と異なる波長の光を全面に
照射する第2工程と、少なくとも第1工程における光照
射部位を含む部位を加熱してポジ画像を形成する第3工
程と、を有するような構成とした。
【0029】さらに、本発明の光画像記録方法は、記録
層が多層構造を有する上記の光画像記録材料の記録層に
対して、ポジ画像様に各色相毎に異なる特定波長の光を
同時に照射して酸潜像を形成する第1工程と、少なくと
も前記光照射部位を含む部位を加熱してポジ画像を形成
する第2工程と、を有するような構成、または、記録層
が多層構造を有する上記の光画像記録材料の記録層に対
して、ポジ画像様に各色相毎に異なる特定波長の光を順
次照射して酸潜像を形成する第1工程と、少なくとも前
記光照射部位を含む部位を加熱してポジ画像を形成する
第2工程と、を有するような構成とした。
【0030】また、本発明の光画像記録方法は、少なく
とも前記光照射部位を含む部位を加熱してポジ画像を形
成する工程の後、前記記録層中の染料を被転写体に熱拡
散転写させるか、あるいは、記録層を支持体から剥離し
て被転写体に熱転写させる工程を有するような構成、ま
たは、少なくとも前記光照射部位を含む部位を加熱して
ポジ画像を形成する工程において、同時に前記記録層中
の染料を被転写体に熱拡散転写させるか、あるいは、記
録層を支持体から剥離して被転写体に熱転写させるよう
な構成とした。
【0031】このような本発明では、光照射により光酸
発生剤によってポジ画像様に酸潜像が形成され、この酸
によって自己発色性染料生成化合物がフェノール性水酸
基を有する自己発色性ロイコ染料を生じ、この自己発色
性ロイコ染料が発色反応を起こすことにより画像が形成
される。また、酸増殖剤を記録層に含有させることによ
り、酸潜像の増幅が可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0033】光画像記録材料 図1は、本発明の光画像記録材料の一実施形態を示す概
略断面図である。図1において、光画像記録媒体1は、
支持体2と、この支持体2上に設けられた記録層3とを
備えている。この記録層3は、少なくとも光酸発生剤お
よび自己発色性染料生成化合物を含有し、この自己発色
性染料生成化合物は、光酸発生剤から発生される酸によ
って自身の化学構造内にフェノール性水酸基を生じて自
己発色性ロイコ染料を生成し、この自己発色性ロイコ染
料は分子内あるいは分子間で発色反応を起こす物質であ
る。
【0034】このような本発明の光画像記録材料1は、
以下のような光画像記録の機構を備える。すなわち、記
録層3に照射された光により光酸発生剤から酸が発生し
てポジ画像様の酸潜像が形成される(酸潜像形成プロセ
ス)。次いで、発生した酸によって自己発色性染料生成
化合物が自身の化学構造内にフェノール性水酸基を発生
して自己発色性ロイコ染料を生じる(自己発色性ロイコ
染料生成プロセス)。次に、この自己発色性ロイコ染料
が分子内あるいは分子間で発色反応を起こすことにより
画像が得られる(現像プロセス)。
【0035】電子受容性化合物(顕色剤)と電子供与性
ロイコ染料とを含有する従来の感熱記録材料では、電子
受容性化合物の顕色部位(例えば、フェノール系化合物
のフェノール性水酸基等)が剥き出しの状態であるた
め、十分な発色濃度を得るのに必要な量の電子受容性化
合物(顕色剤)と電子供与性ロイコ染料を存在させる
と、未印画の状態でも保存環境等の影響によって発色し
てしまう。しかし、上記のように、本発明の光画像記録
材料は、『自己発色性ロイコ染料生成プロセス』を備
え、光照射部位のみで酸によって自己発色性染料生成化
合物がフェノール性水酸基を有する自己発色性ロイコ染
料を生成するので、十分な発色濃度が得られると共に、
保存安定性に優れている。
【0036】また、光酸発生剤や酸増殖剤から発生され
る酸と電子供与性ロイコ染料との発色反応を利用した従
来の光画像記録材料では、反応主体である酸と電子供与
性ロイコ染料との間に十分な親和性がないため、高い発
色濃度が得られないという問題があるが、本発明の光画
像記録材料は、光酸発生剤から発生される酸によって、
自己発色性染料生成化合物が自身の化学構造内にフェノ
ール性水酸基(電子受容性)を生じて自己発色性ロイコ
染料を生成し、この自己発色性ロイコ染料が分子内また
は分子間の発色反応を起こすため、高い発色濃度が得ら
れる。
【0037】本発明の光画像記録材料の他の実施形態と
して、記録層3に更に酸増殖剤を含有させることができ
る。このように酸増殖剤を用いることにより、上記の光
画像記録の『酸潜像形成プロセス』と『自己発色性ロイ
コ染料生成プロセス』との間に、酸を触媒として酸を生
成増殖する『酸増殖プロセス』が加わることになる。こ
れにより、『酸潜像形成プロセス』における感度が向上
する。
【0038】本発明の光画像記録材料を構成する支持体
としては、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系
等)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート
紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂またはエマルジョン含浸
紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板
紙、セルロース繊維紙等の各種紙、ポリオレフィン、ポ
リ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレート、ポリスチレン、ポリメタクリレー
ト、ポリカーボネート等の各種プラスチックフィルムま
たはシートを使用することができ、また、これらの合成
樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明シ
ートあるいはミクロボイドを有するシート等も使用する
ことができ、特に制限はない。また、上記の材料の任意
の組み合わせからなる積層体も使用することができる。
このような支持体の厚みは2〜300μm程度が好まし
い。
【0039】尚、記録層が加熱等により支持体から剥離
可能にするために、支持体と記録層との間に剥離層を設
けてもよい。この剥離層を形成するための樹脂として
は、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹
脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、アク
リル樹脂、塩化ビニル樹脂等のビニル樹脂、これらの混
合物あるいは共重合体等が挙げられる。また、この剥離
層の剥離性を調整するために、ワックス類、テフロン
(商品名)粉末、シリコーンオイル、マイクロシリカ、
フッ素系界面活性剤等の添加剤を含有させることができ
る。このような剥離層の厚みは0.01〜10μm程度
が好ましい。
【0040】また、後述する転写方式の画像記録方法に
おいて、転写された光記録画像の画像保存性を向上させ
るために、記録層と上記の剥離層との間に保護層を設け
てもよい。この保護層を形成するための樹脂としては、
ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリウレア樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチ
レン−エチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン
−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリスルフ
ォン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系
樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルア
セタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニル
アルコール樹脂、エポキシ樹脂、セルロース系樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共
重合体、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等
が挙げられる。このような保護層の厚みは0.01〜1
0μm程度が好ましい。次に、本発明の光画像記録材料
を構成する記録層について詳しく説明する。
【0041】[光酸発生剤]本発明において記録層に用
いる光酸発生剤は、光照射により分解して酸を発生する
化合物であり、かつ、発生する酸が自己発色性染料生成
化合物に作用してフェノール性水酸基を有する自己発色
性ロイコ染料を生成し得るもの、酸増殖剤を用いる場合
には、この酸増殖剤の酸増殖反応を効率的に行うことが
できるものであることが要求される。このような光酸発
生剤として、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨー
ドニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリアリー
ルスルホキソニウム塩、ピリジニウム塩、キノリニウム
塩、イソキノリニウム塩、スルホン酸エステル類、鉄ア
レーン錯体等を挙げることができ、これらは自己発色性
染料生成化合物におけるフェノール性水酸基の発生反応
および酸増殖反応の光トリガーとして好適である。
【0042】また、酸増殖反応を更に高効率とするため
には、上記の光酸発生剤の中で、下記構造式2、構造式
3および構造式4で表される酸の少なくとも1種を発生
する光酸発生剤が特に有効である。これらの酸は、適当
な酸強度と、後述する酸増殖剤に対する親和性を有す
る。
【0043】
【化15】
【0044】
【化16】
【0045】
【化17】 (式中、R1〜R10はアルキル基、アルケニル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル
基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、水酸基、水素原子、ハロゲン原子を表す。)
【0046】以下に、本発明で用いることのできる光酸
発生剤の例を構造式5〜構造式28に示すが、本発明は
これらの光酸発生剤に限定するものではない。尚、下記
の構造式5〜構造式28中、R1〜Rはアルキル基、
アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、ア
リールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、水酸基、水素原子、ハロゲン原
子を表し、X-は上記構造式2、構造式3および構造式
4で表される酸から水素原子を除いたスルホニウムイオ
ンを表す。
【0047】
【化18】
【0048】
【化19】
【0049】
【化20】
【0050】
【化21】
【0051】
【化22】
【0052】
【化23】
【0053】
【化24】
【0054】
【化25】
【0055】
【化26】
【0056】
【化27】
【0057】
【化28】
【0058】
【化29】
【0059】
【化30】
【0060】
【化31】
【0061】
【化32】
【0062】
【化33】
【0063】
【化34】
【0064】
【化35】
【0065】
【化36】
【0066】
【化37】
【0067】
【化38】
【0068】
【化39】
【0069】
【化40】
【0070】
【化41】
【0071】[酸増殖剤]本発明において記録層に用い
る酸増殖剤は、光照射により上記光酸発生剤が発生する
酸を触媒として酸を発生する物質であり、種々検討した
結果、下記構造式2、構造式3および構造式4で表され
る酸の少なくとも1種を発生することが可能なものが有
効であることが判明した。これらの酸は、適当な酸強度
を有し、酸増殖剤に対する親和性を有する。
【0072】
【化42】
【0073】
【化43】
【0074】
【化44】 (式中、R1〜R10はアルキル基、アルケニル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル
基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、水酸基、水素原子、ハロゲン原子を表す。)
【0075】以下に、本発明で用いることのできる酸増
殖剤の例を構造式29〜構造式46に示すが、これらの
酸増殖剤に限定するものではなく、適当な酸強度を有す
る酸を発生し、発生した酸が酸増殖剤に対する親和性を
有するような各種酸増殖剤を用いることができる。尚、
下記の構造式29〜構造式46中、R1〜R14はアル
キル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボ
ニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、水酸基、水素原子、
ハロゲン原子を表す。
【0076】
【化45】
【0077】
【化46】
【0078】
【化47】
【0079】
【化48】
【0080】
【化49】
【0081】
【化50】
【0082】
【化51】
【0083】
【化52】
【0084】
【化53】
【0085】
【化54】
【0086】
【化55】
【0087】
【化56】
【0088】
【化57】
【0089】
【化58】
【0090】
【化59】
【0091】
【化60】
【0092】
【化61】
【0093】
【化62】
【0094】[自己発色性染料生成化合物]本発明で記
録層に用いる自己発色性染料生成化合物は、酸の作用に
より自身の化学構造内にフェノール性水酸基を生じて自
己発色性ロイコ染料を生成する物質であり、好ましく
は、酸の作用により除去される保護基で置換されたフェ
ノール性水酸基を有する物質である。
【0095】上記の保護基としては、アルコキシカルボ
ニル基(例えば、t−ブトキシカルボニル基、イソプロ
ピルオキシカルボニル基、1−フェニルエトキシカルボ
ニル基、1,1−ジフェニルエトキシカルボニル基、2
−シクロヘキセンオキシカルボニル基、2−クロロエト
キシカルボニル基等)、シリル基(例えば、トリメチル
シリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシ
リル基、t−ブチルジフェニルシリル基、フェニルジメ
チルシリル基等)、アルコキシメチル基(例えば、メト
キシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル
基、1−フェノキシエチル基、テトラヒドロピラニル
基、テトラヒドロフラニル基、4,5−ジヒドロ−2−
メチルフラン−5−イル基等)、および、β位に水素原
子を有する2級または3級のアルキル基(例えば、t−
ブチル基、シクロヘキシル基、2−シクロヘキセニル基
等)が好ましい例として挙げられ、本発明では特にアル
コキシカルボニル基およびシリル基が保護基として好ま
しく、より好ましくはアルコキシカルボニル基が挙げら
れる。
【0096】また、酸の作用により自身の化学構造内に
フェノール性水酸基を生じることのできる自己発色性染
料生成化合物の顕色部位(保護基で置換されたフェノー
ル性水酸基)の化学構造に着目すると、下記の構造式1
で表される化学構造部位を有する化合物が自己発色性染
料生成化合物として好ましい。
【0097】
【化63】 (式中、R1〜R3はアルキル基、アルケニル基、シクロ
アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、水酸基、水素原子、ハロゲン原子を表す。)
【0098】本発明で記録層に用いる自己発色性染料生
成化合物としては、従来から感熱記録紙等に使用されて
いる電子供与性ロイコ染料に、上記構造式1で表される
化学構造部位を導入した化合物を適宜選択することがで
き、酸の作用により自身の化学構造内にフェノール性水
酸基を生じて自己発色性ロイコ染料(自己発色反応によ
って無色あるいは淡色の状態から発色状態に変化するも
の)を生成可能な化合物を好適に使用することができ
る。例えば、フルオラン系化合物、ジアリールフタリド
系化合物、インドリルフタリド系化合物、ビニローグフ
タリド系化合物、アザフタリド系化合物、ジアリールメ
タン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、スピロピ
ラン系化合物、フルオレン系化合物等に上記構造式1で
表される化学構造部位を導入した化合物が、本発明で記
録層に用いる自己発色性染料生成化合物として好適に用
いられる。
【0099】上記構造式1で表される化学構造部位を導
入する対象となる物質を具体的に挙げると、フルオラン
系化合物としては、3,6−ジメトキシフルオラン、2
−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−
クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−メ
チル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−メチ
ル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、1,3−ジ
メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−t−ブチ
ル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−クロロ−6−
ジエチルアミノフルオラン、2−クロロ−3−メチル−
6−ジエチルアミノフルオラン、2−メチル−6−(N
−エチル−4−メチルアニリノ)フルオラン、8−ジエ
チルアミノベンゾ[a]フルオラン、2−ベンジルアミ
ノ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−ベンジルアミ
ノ−4−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−
n−オクチルアミノ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−6−(N−エチル−N−n−ヘキシルア
ミノ)フルオラン、2−(N−メチルアニリノ)−6−
(N−エチル−4−メチルアニリノ)フルオラン、2−
クロロ−3−メチル−6−[4−(4−アニリノ)アニ
リノ]フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ
エチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−
6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メ
チル−6−ジ−n−プロピルアミノフルオラン、2−ア
ニリノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオ
ラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−ペンチ
ルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−
(N−メチル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−ア
ニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−N−n−プロ
ピルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−
6−(N−メチル−N−n−ブチルアミノ)フルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−N
−イソブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−
メチル−6−(N−メチル−N−n−ペンチルアミノ)
フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メ
チル−N−シクロヘキシルアミノ)フルオラン、2−ア
ニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−N−n−プロ
ピルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−
6−(N−メチル−N−エチルアミノ)フルオラン、2
−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−n−
ブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル
−6−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)フルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−N
−n−ペンチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3
−メチル−6−(N−エチル−N−イソペンチルアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N
−エチル−N−n−オクチルアミノ)フルオラン、2−
アニリノ−3−メチル−6−[N−エチル−N−(3−
エトキシプロピル)アミノ]フルオラン、2−アニリノ
−3−メチル−6−(N−エチル−N−p−トリアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエ
チルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6
−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(2−クロロ
アニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2
−クロロアニリノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオ
ラン、2−(2−フルオロアニリノ)−6−ジエチルア
ミノフルオラン、2−(2−フルオロアニリノ)−6−
ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(3−トリフル
オロメチルアニリノ)−6−ジメチルアミノフルオラ
ン、2−(3−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジ
エチルアミノフルオラン、2−(3−トリフルオロメチ
ルアニリノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、
2−(3−メチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチ
ルアミノフルオラン、2−(3−メチルアニリノ)−3
−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−
(4−メチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルア
ミノフルオラン、2−(4−t−アミルアニリノ)−3
−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(3−
クロロ−4−メチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエ
チルアミノフルオラン、2−(2,4−ジメチルアニリ
ノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2
−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジ
−n−ブチルアミノフルオラン、2−(2,6−ジメチ
ルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオ
ラン、2−(2,6−ジメチルアニリノ)−3−メチル
−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(2,6
−ジエチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミ
ノフルオラン、2−(2,6−ジエチルアニリノ)−3
−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−
アニリノ−3−メトキシ−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、2,2−ビス{4−[6′−(N−シクロヘキシル
−N−メチルアミノ)−3′−メチルスピロ(フタリド
−3,9′−キサンテン)−2′−イルアミノ]フェニ
ル}プロパン等が挙げられる。
【0100】また、ジアリールフタリド系化合物とし
て、3,3−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)−6
−ジメチルアミノフタリド(一般名CVL)、3,3−
ビス(4−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−
(4−ジメチルアミノフェニル)−3−(4−ジエチル
アミノ−2−メチルフェニル)−6−ジメチルアミノフ
タリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−
イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジメ
チルアミノフェニル)−3−(1−メチルピロール−3
−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等が挙げられ
る。
【0101】また、インドリルフタリド系化合物として
は、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,
2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3,3
−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6
−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1−エチル
−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3
−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−
イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−オクチル−2
−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(2−
エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−
エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、
3−(2−エトキシ−4−ジブチルアミノフェニル)−
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)
フタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフ
ェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール
−3−イル)フタリド等が挙げられる。
【0102】また、ビニローグフタリド系化合物として
は、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−[2,
2−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イ
ル)エテニル]フタリド、3,3−ビス[2−(4−ジ
エチルアミノフェニル)−2−(4−メトキシフェニ
ル)エテニル]−4,5,6,7−テトラクロロフタリ
ド、3,3−ビス[2−(4−ピロリジノフェニル)−
2−(4−メトキシフェニル)エテニル]−4,5,
6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス[2,2
−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)エテニル]−
4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス
[2,2−ビス(4−ピロリジノフェニル)エテニル]
−4,5,6,7−テトラブロモフタリド等が挙げられ
る。
【0103】また、アザフタリド系化合物としては、
3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェ
ニル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ
−2−エトキシフェニル)−3−[4−(N−エチル−
N−フェニルアミノ)−2−エトキシフェニル]−4−
アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキ
シフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドー
ル−3−イル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチ
ルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−n−オ
クチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザ
フタリド等が挙げられる。
【0104】また、ジアリールメタン系化合物として
は、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリー
ルベンジルエーテル、N−ハロフェニルロイコオーラミ
ン等が挙げられる。
【0105】また、ローダミンラクタム系化合物として
は、ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB(4
−ニトロアニリノ)ラクタム、ローダミンB(4−クロ
ロアニリノ)ラクタム等が挙げられる。
【0106】また、チアジン系化合物としては、ベンゾ
イルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイ
コメチレンブルー等が挙げられる。
【0107】また、スピロピラン系化合物としては、3
−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナ
フトピラン、3−フェニルスピロジナフトピラン、3−
ベンジルスピロジナフトピラン、3−プロピルスピロジ
ベンゾピラン等が挙げられる。
【0108】さらに、フルオレン系化合物としては、
3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ
[9,3′]−6′−ジメチルアミノフタリド、3−ジ
エチルアミノ−6−(N−アリル−N−メチルアミノ)
フルオレンスピロ[9,3′]−6′−ジメチルアミノ
フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)−スピロ
[フルオレン−9,6′−6′H−クロメノ(4,3−
b)インドール]、3,6−ビス(ジメチルアミノ)−
3′−メチル−スピロ[フルオレン−9,6′−6′H
−クロメノ(4,3−b)インドール]、3,6−ビス
(ジエチルアミノ)−3′−メチル−スピロ[フルオレ
ン−9,6′−6′H−クロメノ(4,3−b)インド
ール]等が挙げられる。
【0109】本発明の光画像記録材料を構成する記録層
は、上述の光酸発生剤、自己発色性染料生成化合物を必
須成分とし、これらに加え必要に応じて酸増殖剤を含有
するが、さらにバインダーを添加して用いることが好ま
しい。使用するバインダーとしては、ポリウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウ
レア樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチ
レン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−エチレン
−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン−
アクリロニトリル共重合体、ポリスルフォン系樹脂、ポ
リ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアセタール樹脂、
ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹
脂、エポキシ樹脂、セルロース系樹脂、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、ポリ
エチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等が挙げられ
る。
【0110】また、本発明の光画像記録材料の記録層を
形成するために、必要に応じて増感剤、界面活性剤、帯
電防止剤、レベリング剤、消泡剤、高沸点溶媒、熱可融
性物質、離型剤、可塑剤等の添加剤を用いることができ
る。
【0111】光画像記録材料1の記録層3は、上述の光
酸発生剤、自己発色性染料生成化合物、必要に応じて加
えられる酸増殖剤、さらにバインダーと上記の添加剤の
1種以上を適当な溶媒に溶解あるいは分散させて、グラ
ビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビアリバース印刷
法等の公知の塗布手段により支持体2上に塗布して乾燥
することで形成することができる。記録層の厚みは0.
1〜50μm程度の範囲で設定することが好ましい。
【0112】上述の本発明の光画像記録材料1は、単層
構造の記録層3を備え、この記録層3に他の構成材料と
共に1種あるいは2種以上の自己発色性染料生成化合物
を含有させることができるが、本発明はこれに限定され
るものではない。
【0113】本発明の光画像記録材料は、記録層中に複
数のマイクロカプセルを分散担持させ、上記の光酸発生
剤および自己発色性染料生成化合物、必要に応じて用い
られる酸増殖剤の少なくとも1種をマイクロカプセル中
に内包させたものとすることができる。
【0114】マイクロカプセルを用いる画像記録材料の
場合、光によって分色する方法と、熱によって分色する
方法とがあるが、本発明の光画像記録材料では、光によ
って分色する方法(照射光の波長を各色毎に変えること
で分色する方法)がより効果的である。
【0115】光により分色する場合、熱応答性差を有す
るマイクロカプセルは特に必要とせず、一般に画像記録
材料に用いられているマイクロカプセルを用いることが
できる。少なくとも2種以上のマイクロカプセルを用い
て、それぞれのカプセル中に異なった感光波長の分光増
感色素を含有させることによって多色化することがで
き、少なくとも3種以上のマイクロカプセルを用いれ
ば、同様にしてフルカラー化することができる。
【0116】マイクロカプセルとしては、熱による物理
的変化、化学的変化に伴い物質透過性が変化する熱応答
性マイクロカプセル、あるいは、光による物理的変化、
化学的変化に伴い物質透過性が変化する光応答性マイク
ロカプセルを、画像記録方法等に応じて適宜使い分ける
ことが好ましい。
【0117】例えば、画像記録前の状態では、光酸発生
剤と自己発色性染料生成化合物とを分離した状態、ある
いは、光酸発生剤と酸増殖剤とを分離した状態としてお
き、画像記録時にこれらの成分を加熱により混合するよ
うな画像記録方法の場合には、熱応答性マイクロカプセ
ルが効果的に使用できる。
【0118】また、予め光酸発生剤や酸増殖剤、自己発
色性染料生成化合物を熱により容易に接触可能な状態と
しておき、光照射によって光酸発生剤から発生した酸に
よって酸潜像を形成すると同時に、カプセル壁材を重合
させる工程を含む画像記録方法、あるいは、光照射によ
って酸潜像を形成した後、酸潜像形成時の光とは波長の
異なる光を照射してカプセル壁材を重合させる工程を含
む画像記録方法の場合には、光重合性化合物をカプセル
内に含むか、または、光重合性化合物を壁材に含むよう
な光応答性マイクロカプセルが効果的に使用できる。
【0119】使用する分光増感色素としては、『増感
剤』(徳丸克巳・大河原信/編、講談社/発行)、『機
能性色素の最新応用展開』(入江正浩/監修、シーエム
シー/発行)等に記載されているようなものから適宜選
択することができる。具体的には、シアニン系色素、ロ
ーダシアニン系色素、メロシアニン系色素、フタロシア
ニン系色素、ナフタロシアニン系色素、オキソノール系
色素、スチリル系色素、インドフェノール系色素、ナフ
トキノン系色素、アントラキノン系色素、アゾ色素、ト
リフェニルメタン系色素、ポリフィリン系色素、クマリ
ン系色素、キサンテン系色素等が挙げられ、記録源とし
て用いる光の波長や強度に応じた各種分光増感色素を選
ぶことができる。
【0120】また、必要に応じて熱可融性物質や高沸点
溶媒等の増感剤を添加することで、現像効率を高めるこ
とができる。このような増感剤は、酸の作用により自己
発色性染料生成化合物から発生するフェノール性水酸基
を有する自己発色性ロイコ染料が分子間で接触して発色
反応を行うのを補助する役割を果たすビヒクル的性質の
もの、あるいは、親和性を加熱時に高める性質のものを
使用することができる。具体的には、p−ベンジルビフ
ェニル、m−ターフェニル、2−ベンジルオキシナフタ
レン、1,4−ジベンジルオキシナフタレン、シュウ酸
ジベンジル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジル、1,2
−ジフェノキシエタン、1,2−ジ−m−トルオキシエ
タン、1,2−ジ−p−トルオキシエタン、1,4−ジ
フェノキシブタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジ
ル、2−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナ
フトエ酸フェニル、テレフタル酸ジベンジル等が挙げら
れる。これらの中で、特にp−ベンジルビフェニル、m
−ターフェニル、2−ベンジルオキシナフタレン、シュ
ウ酸ジ−p−メチルベンジル、1,2−ジ−m−トルオ
キシエタンが好ましく用いられる。
【0121】図2は、多層構造の記録層を備えた本発明
の光画像記録材料の一例を示す概略断面図である。図2
において、光画像記録材料11は、支持体12上に記録
層13を備え、この記録層13は3層13a,13b,
13cの積層体となっており、各層に含有される自己発
色性染料生成化合物は、発色時の色相が異なる自己発色
性ロイコ染料を生成するものである。この記録層13の
厚みは0.3〜50μm程度の範囲で設定することが好
ましく、各記録層13a,13b,13cの厚みは0.
1〜20μm程度の範囲で設定することが好ましい。支
持体12は、上述の支持体2と同様であり、また、記録
層13を構成する各層13a,13b,13cは、それ
ぞれが光酸発生剤、自己発色性染料生成化合物、必要に
応じて加えられる酸増殖剤、さらにバインダーや添加剤
を含有する。
【0122】光画像記録材料11のように、記録層を多
層構造とすることにより多色化することができ、上述の
マイクロカプセルを用いる場合と同様に、光によって分
色する方法と、熱によって分色する方法とがあるが、本
発明の光画像記録材料では、光によって分色する方法
(照射光の波長を各色毎に変えることで分色する方法)
がより効果的である。
【0123】光により分色する場合、少なくとも2層以
上の構成である記録層を設け、各層中に異なった感光波
長の分光増感色素を含有させることにより多色化するこ
とができ、記録層を少なくとも3層以上の構造とするこ
とにより、同様にしてフルカラー化することができる。
例えば、記録層13の各層13a,13b,13c中
に、光酸発生剤、自己発色性染料生成化合物、この自己
発色性染料生成化合物から酸の作用によって生じる自己
発色性ロイコ染料の発色時の色相に応じた感光波長の異
なる分光増感剤を含有させれば、照射光の波長に応じて
フルカラー化することができる。
【0124】分光増感色素としては、上述のマイクロカ
プセルとともに使用する分光増感色素として挙げたもの
を使用できる。
【0125】また、記録層を多層構造とした場合にも、
必要に応じて熱可融性物質や高沸点溶媒等の増感剤を添
加することで、現像効率を高めることができる。このよ
うな増感剤は、酸の作用により自己発色性染料生成化合
物から発生するフェノール性水酸基を有する自己発色性
ロイコ染料が分子間で接触して発色反応を行うのを補助
する役割を果たすビヒクル的性質のもの、あるいは、親
和性を加熱時に高める性質のものを使用することができ
る。具体的には、上述の物質と同じものを挙げることが
できる。
【0126】また、本発明の光画像記録材料は、支持体
上に形成する記録層を複数の微細パターン形状とするこ
とができる。各微細パターンには、光酸発生剤(必要に
応じて酸増殖剤も)、自己発色性染料生成化合物を含有
させる。さらに、酸の作用によって自己発色性染料生成
化合物から生じる自己発色性ロイコ染料の発色時の色相
に応じた感光波長の異なる分光増感剤を含有させ、か
つ、1つの微細パターンに含有させる自己発色性染料生
成化合物を、発色時の色相が同一の自己発色性ロイコ染
料を生じ得るものとすれば、照射光の波長に応じて多色
化することができる。この場合も、必要に応じて上述の
ような熱可融性物質や高沸点溶媒等の増感剤を添加する
ことで、現像効率を高めることができる。
【0127】上記の微細パターンの形状は、円形、方
形、楕円形、三角形等、いずれであってもよく、大きさ
は0.1〜100μm程度が好ましい。
【0128】尚、本発明の光画像記録材料は、後述する
光画像記録方法において、記録層の加熱時等でのサーマ
ルヘッドのスティッキングや、光画像記録材料の取扱い
上で溶剤等から保護するために、記録層上に滑性層を設
けてもよい。この滑性層は、顔料とバインダー樹脂を主
体に構成される。
【0129】使用する顔料としては、雲母、タルク、炭
酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニ
ウム、カオリン、ロウ石、合成珪酸塩、非晶質シリカ、
尿素ホルマリン樹脂等の粉末が挙げられるが、これらの
中でも、特に、雲母、タルク、炭酸カルシウム、水酸化
アルミニウム、カオリン、シリカが好ましく用いられ
る。
【0130】また、滑性層内に顔料を担持し、さらに透
明性を良好とするために、使用するバインダー樹脂とし
ては、完全鹸化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性
ポリビニルアルコール、シリカ変性ポリビニルアルコー
ル等を含有するものが好ましい。
【0131】滑性層を形成するための塗工液は、上記の
バインダー樹脂の溶液に顔料を混合して得られるが、目
的に応じて、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ム、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の滑
剤、および、分散剤、蛍光増白剤、架橋剤、スルホコハ
ク酸系のアルカリ金属塩およびフッ素含有界面活性剤
や、ポリオキシエチレン界面活性剤等の各種助剤をさら
に添加してもよい。滑性層は、このような塗工液を従来
公知の塗工手段により、固形分重量の塗工量で0.1〜
20g/m2程度の範囲で設ける。
【0132】光画像記録方法 次に、本発明の光画像記録方法について説明する。
【0133】本発明の光画像記録方法の第1の態様は、
本発明の光画像記録材料の記録層に対して、ポジ画像様
に特定波長光を照射して酸潜像を形成する第1工程と、
少なくとも光照射部位を含む部位を加熱してポジ画像を
形成する第2工程と、を有するものである。
【0134】上記の第1工程には、照射された光により
光酸発生剤から酸が発生(酸増殖剤を用いている場合
は、光酸発生剤から発生した酸を触媒として酸が増殖発
生)して酸潜像が形成される酸潜像形成プロセスが含ま
れる。
【0135】上記のようにポジ画像様に特定波長光を照
射して酸潜像を形成する場合、その特定波長光は150
〜900nmの範囲で適宜選択した波長光を利用するこ
とができ、画像の高解像度が要求される場合にはレーザ
ー光を用いることが好ましい。使用するレーザー光源と
しては、エキシマレーザー、アルゴンレーザー、ヘリウ
ムネオンレーザー、半導体レーザー、ガラス(YAG)
レーザー、炭酸ガスレーザー、色素レーザー等が挙げら
れる。
【0136】また、第2工程には、発生した酸によって
自己発色性染料生成化合物からフェノール性水酸基を有
する自己発色性ロイコ染料が生成される自己発色性ロイ
コ染料生成プロセスと、加熱によって自己発色性ロイコ
染料の分子内あるいは分子間での発色反応が生じて画像
が形成される現像プロセスとが含まれる。加熱方法とし
ては、熱ローラーや熱ドラムによる全面加熱方法、ハロ
ゲンランプや赤外乃至遠赤外ランプヒーターを照射させ
る方法、加熱されたブロックやプレートと接触させる方
法、熱転写プリンターのサーマルヘッドで加熱する方法
等が挙げられる。
【0137】本発明の光画像記録方法の他の態様は、本
発明の光画像記録材料の記録層に対して、ポジ画像様に
特定波長光を照射して酸潜像を形成する第1工程と、こ
の第1工程で照射した光と異なる波長の光を全面に照射
する第2工程と、少なくとも第1工程における光照射部
位を含む部位を加熱してポジ画像を形成する第3工程
と、を有するものである。
【0138】上記の第1工程は、上述の態様の第1工程
と同じに酸潜像形成プロセスが含まれる。また、第3工
程は、上述の態様の第2工程と同じに自己発色性ロイコ
染料生成プロセスと現像プロセスとが含まれる。本態様
の第2工程は、一度発色させた部位での不要な発色を防
止して、画像の保存性を向上させるための工程である。
例えば、上述の光応答性マイクロカプセルを用いた本発
明の光画像記録材料を用いる場合、ポジ画像様に照射し
た特定波長光と異なる波長の光を全面に照射することに
より、光応答性マイクロカプセルを重合させて、カプセ
ルの内外に光酸発生剤(必要に応じて酸増殖剤)と自己
発色性染料生成化合物とを分離することができる。これ
により、画像保存性がより高いものとなる。
【0139】また、本発明の光画像記録方法の他の態様
は、本発明の光画像記録材料のうち、記録層に分光増感
色素が含有されるものを対象とし、この記録層に対し
て、ポジ画像様に各色相毎に異なる特定波長の光を同時
に照射し、あるいは、順次照射して酸潜像を形成する第
1工程と、少なくとも光照射部位を含む部位を加熱して
ポジ画像を形成する第2工程と、を有するものである。
【0140】上記の第1工程は、上述の第1の態様の第
1工程と同じに酸潜像形成プロセスが含まれ、また、第
2工程は、上述の第1の態様の第2工程と同じに自己発
色性ロイコ染料生成プロセスと現像プロセスとが含まれ
るが、本態様では、記録層に含有される分光増感色素に
よって多色化が可能となる。
【0141】本発明の光画像記録材料の他の態様は、本
発明の光画像記録材料の記録層に対して、ポジ画像様に
特定波長光を照射して酸潜像を形成する第1工程と、少
なくとも光照射部位を含む部位を加熱してポジ画像を形
成する第2工程と、その後、記録層中の染料を被転写体
に熱拡散転写させるか、あるいは、記録層を支持体から
剥離して被転写体に熱転写させる第3工程と、を有する
ものである。
【0142】上記の第1工程は、上述の第1の態様の第
1工程と同じに酸潜像形成プロセスが含まれ、また、第
2工程は、上述の第1の態様の第2工程と同じに自己発
色性ロイコ染料生成プロセスと現像プロセスとが含まれ
る。そして、第3工程において、画像のみを被転写体に
熱拡散転写して画像形成を完了する、あるいは、画像が
形成された記録層自体を被転写体に熱転写して画像形成
を完了するものである。
【0143】さらに、本発明の光画像記録方法の他の態
様は、本発明の光画像記録材料の記録層に対して、ポジ
画像様に特定波長光を照射して酸潜像を形成する第1工
程と、少なくとも光照射部位を含む部位を加熱してポジ
画像を形成すると同時に、記録層中の染料を被転写体に
熱拡散転写させるか、あるいは、記録層を支持体から剥
離して被転写体に熱転写させる第2工程と、を有するも
のである。
【0144】上記の第1工程は、上述の第1の態様の第
1工程と同じに酸潜像形成プロセスが含まれ、また、第
2工程は、上述の第1の態様の第2工程と同じに自己発
色性ロイコ染料生成プロセスと現像プロセスとが含まれ
るが、この画像形成時に、画像のみを被転写体に熱拡散
転写する、あるいは、画像が形成された記録層自体を被
転写体に熱転写して画像形成を完了するものである。
【0145】
【実施例】次に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。
【0146】[実施例1] (光画像記録材料の作製)下記組成の記録層形成用組成
物Aをメチルエチルケトン/トルエン混合溶媒に溶解
し、厚み125μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルムからなる支持体上にバーコート法により塗布し乾燥
して、厚み5μmの記録層を形成して本発明の光画像記
録材料を得た。
【0147】 (記録層形成用組成物A) ・光酸発生剤(下記構造式47で表す物質) … 10重量部 ・自己発色性染料生成化合物 … 15重量部 (下記構造式48で表す物質) ・増感剤(下記構造式49で表す物質) … 5重量部 ・ポリスチレン樹脂 … 100重量部
【0148】
【化64】 (上記構造式47における『Ts』はパラトルエンスル
ホン酸の水酸基を取り除いたものを表す。以下の構造式
においても同様である。)
【0149】
【化65】
【0150】
【化66】
【0151】(画像形成)次いで、以下の操作によって
上記の光画像記録材料に対して画像形成を行った。 1)光画像記録材料の半分を遮光マスクで覆う 2)313nmの波長の光を露光エネルギーが100m
J/cm2となるように照射する 3)120℃で5分間加熱した後、遮光マスクを除去す
【0152】次に、未露光部と露光部との透過濃度をマ
クベス濃度計TR−924のブラック用フィルターで測
定し、その濃度差(露光部の透過濃度−未露光部の透過
濃度)を求めたところ、濃度差が0.5以上であった。
【0153】尚、上記の記録層形成用組成物Aから光酸
発生剤を除いた他は、同様に形成した光画像記録材料で
は、同様の操作で画像形成を行い濃度差を測定したとこ
ろ、濃度差はほとんどなかった。
【0154】[実施例2]記録層形成用組成物Aに用い
る自己発色性染料生成化合物を、下記構造式50で表さ
れるものに代えた他は、実施例1と同様にして光画像記
録材料を作製した。
【0155】
【化67】
【0156】この光画像記録材料について、実施例1と
同様にして画像形成を行い、未露光部と露光部との透過
濃度をマクベス濃度計TR−924のマゼンタ用フィル
ターで測定し、その濃度差(露光部の透過濃度−未露光
部の透過濃度)を求めたところ、濃度差が0.5以上で
あった。
【0157】尚、上記の記録層形成用組成物から光酸発
生剤を除いた他は、同様に形成した光画像記録材料で
は、同様の操作で画像形成を行い濃度差を測定したとこ
ろ、濃度差はほとんどなかった。
【0158】[実施例3] (光画像記録材料の作製)下記組成の記録層形成用組成
物Bをメチルエチルケトン/トルエン混合溶媒に溶解
し、厚み125μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルムからなる支持体上にバーコート法により塗布し乾燥
して、厚み5μmの記録層を形成して本発明の光画像記
録材料を得た。
【0159】 (記録層形成用組成物B) ・光酸発生剤(下記構造式51で表す物質) … 5重量部 ・酸増殖剤(下記構造式52で表す物質) … 5重量部 ・自己発色性染料生成化合物 … 15重量部 (上記実施例1の構造式48で表す物質) ・増感剤 … 5重量部 (上記実施例1の構造式49で表す物質) ・ポリスチレン樹脂 … 100重量部
【0160】
【化68】
【0161】
【化69】
【0162】(画像形成)次いで、以下の操作によって
上記の光画像記録材料に対して画像形成を行った。 1)光画像記録材料の半分を遮光マスクで覆う 2)313nmの波長の光を露光エネルギーが50mJ
/cm2となるように照射する 3)120℃で5分間加熱した後、遮光マスクを除去す
【0163】次に、未露光部と露光部との透過濃度をマ
クベス濃度計TR−924のブラック用フィルターで測
定し、その濃度差(露光部の透過濃度−未露光部の透過
濃度)を求めたところ、濃度差が0.5以上であった。
【0164】尚、上記の記録層形成用組成物Bから光酸
発生剤を除いた他は、同様に形成した光画像記録材料で
は、同様の操作で画像形成を行い濃度差を測定したとこ
ろ、濃度差はほとんどなかった。
【0165】[実施例4]記録層形成用組成物Bに用い
る自己発色性染料生成化合物を、上記実施例2の構造式
50で表される物質に代えた他は、実施例3と同様にし
て光画像記録材料を作製した。
【0166】この光画像記録材料について、実施例3と
同様にして画像形成を行い、未露光部と露光部との透過
濃度をマクベス濃度計TR−924のマゼンタ用フィル
ターで測定し、その濃度差(露光部の透過濃度−未露光
部の透過濃度)を求めたところ、濃度差が0.5以上で
あった。
【0167】尚、上記の記録層形成用組成物から光酸発
生剤を除いた他は、同様に形成した光画像記録材料で
は、同様の操作で画像形成を行い濃度差を測定したとこ
ろ、濃度差はほとんどなかった。
【0168】[実施例5] (イエロー用光画像記録材料の作製)まず、下記組成の
記録層形成用組成物Cをメチルエチルケトン/トルエン
混合溶媒に溶解し、厚み6μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルムからなる支持体上にバーコート法により
塗布し乾燥して、厚み2μmの記録層を形成して本発明
のイエロー用光画像記録材料を得た。
【0169】 (記録層形成用組成物C) ・光酸発生剤 … 25重量部 (上記実施例3の構造式51で表す物質) ・自己発色性染料生成化合物 … 50重量部 (下記構造式53で表す物質) ・増感剤(下記構造式54で表す物質) … 25重量部 ・ポリスチレン樹脂 … 100重量部
【0170】
【化70】
【0171】
【化71】
【0172】(マゼンター用光画像記録材料の作製)次
に、記録層形成用組成物Cに用いる自己発色性染料生成
化合物を、上記実施例2の構造式50で表される物質に
代えた他は、上記と同様にしてマゼンタ用の光画像記録
材料を作製した。(被転写体の作製)
【0173】また、下記組成の受容層形成用組成物をメ
チルエチルケトン/トルエン混合溶媒に溶解し、厚み1
25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上にバ
ーコート法により塗布し乾燥して、厚み5μmの受容層
を形成して被転写体を得た。
【0174】 (受容層形成用組成物) ・スチレン−アクリトニトリル共重合体 … 100重量部 ・フッ素系界面活性剤 … 1重量部
【0175】(画像形成)次いで、以下の操作によって
上記の各色の光画像記録材料を用いて被転写体の受容層
上に対して画像を形成した。 1)イエロー用の光画像記録材料の右側3分の1を遮光
マスクで覆う 2)313nmの波長の光を露光エネルギーが100m
J/cm2となるように照射する 3)120℃で5分間加熱した後、遮光マスクを除去
し、被転写体の受容層と重ね合わせる 4)再度120℃で5分間加熱して染料を受容層に熱拡
散転写した後、被転写体からイエロー用の光画像記録材
料を除去する 5)マゼンタ用の光画像記録材料の左側3分の1を遮光
マスクで覆う 6)上記2)〜4)と同様の操作を行う
【0176】その結果、受容層の中央部の3分の1にレ
ッド、その左側にイエロー、右側にマゼンタの縦方向の
ストライプからなるフルカラー画像が得られた。
【0177】また、各色の光画像記録材料の露光量を段
階的に減少させたところ、露光量の減少にともなって露
光部の発色濃度が低下した。
【0178】[実施例6] (イエロー用光画像記録材料の作製)まず、下記組成の
記録層形成用組成物Dをメチルエチルケトン/トルエン
混合溶媒に溶解し、厚み6μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルムからなる支持体上にバーコート法により
塗布し乾燥して、厚み2μmの記録層を形成して本発明
のイエロー用光画像記録材料を得た。
【0179】 (記録層形成用組成物D) ・光酸発生剤(下記構造式55で表す物質) … 10重量部 ・酸増殖剤(下記構造式56で表す物質) … 15重量部 ・自己発色性染料生成化合物 … 50重量部 (上記実施例5の構造式53で表す物質) ・増感剤 … 25重量部 (上記実施例1の構造式49で表す物質) ・ポリスチレン樹脂 … 100重量部
【0180】
【化72】
【0181】
【化73】
【0182】(マゼンタ用光画像記録材料の作製)次
に、記録層形成用組成物Dに用いる自己発色性染料生成
化合物を、上記実施例2の構造式50で表されるものに
代えた他は、上記と同様にしてマゼンタ用の光画像記録
材料を作製した。
【0183】(被転写体の作製)また、実施例5と同様
にして、厚み5μmの受容層を備えた被転写体を作製し
た。
【0184】(画像形成)次いで、上記のイエロー用の
光画像記録材料、マゼンタ用の光画像記録材料、およ
び、被転写体を用い、実施例5と同様にして画像形成を
行った。その結果、受容層の中央部の3分の1にレッ
ド、その左側にイエロー、右側にマゼンタの縦方向のス
トライプからなるフルカラー画像が得られた。
【0185】また、各色の光画像記録材料の露光量を段
階的に減少させたところ、露光量の減少にともなって露
光部の発色濃度が低下した。
【0186】[実施例7] (光画像記録材料の作製)ポリビニルアルコールを水に
溶解した剥離層形成用組成物を厚み6μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルムからなる支持体上にバーコー
ト法により塗布して乾燥し、厚み2μmの剥離層を形成
した。
【0187】次いで、ポリスチレン樹脂をトルエンに溶
解した保護層形成用組成物を上記の剥離層上にバーコー
ト法により塗布して乾燥し、厚み2μmの保護離層を形
成した。
【0188】次に、下記組成の記録層形成用組成物Eを
メチルエチルケトン/トルエン混合溶媒に溶解し、上記
保護層上にバーコート法により塗布し乾燥して、厚み2
μmの記録層を形成して本発明の転写タイプの光画像記
録材料を得た。 (記録層形成用組成物E) ・光酸発生剤(下記構造式57で表す物質) … 10重量部 ・自己発色性染料生成化合物 … 15重量部 (上記実施例1の構造式48で表す物質) ・増感剤 … 5重量部 (上記実施例5の構造式54で表す物質) ・ポリスチレン樹脂 … 100重量部
【0189】
【化74】
【0190】(被転写体の作製)また、ポリメチルメタ
クリレート樹脂をメチルエチルケトン/トルエン混合溶
媒に溶解し、厚み125μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上にバーコート法により塗布し乾燥して、
厚み5μmの受容層を形成して被転写体を得た。
【0191】(画像形成)次いで、以下の操作によって
上記の光画像記録材料を用いて被転写体の受容層上に対
して画像形成をおこなった。 1)光画像記録材料の半分を遮光マスクで覆う 2)313nmの波長の光を露光エネルギーが100m
J/cm2となるように照射する 3)遮光マスクを除去、光画像記録材料の記録層と被転
写体の受容層とを重ね合わせる 4)120℃で5分間加熱(このとき記録層と受容層を
ラミネート) 5)被転写体から光画像記録材料の支持体を除去する
【0192】尚、5)の工程では、剥離層−保護層、あ
るいは保護層−記録層のいずれかの層間で剥離すればよ
い。
【0193】この被転写体について、光画像記録材料か
ら転写された記録層由来の未露光部と露光部との透過濃
度をマクベス濃度計TR−924のブラック用フィルタ
ーで測定し、その濃度差(露光部の透過濃度−未露光部
の透過濃度)を求めたところ、濃度差が0.5以上であ
った。
【0194】尚、上記の記録層形成用組成物Eから光酸
発生剤を除いた他は、同様に形成した光画像記録材料で
は、同様の操作で画像形成を行い濃度差を測定したとこ
ろ、濃度差はほとんどなかった。
【0195】[実施例8] (カプセル液の調製)まず、下記組成の記録層形成用組
成物Fに5%ポリビニルアルコール水溶液50重量部を
添加し、20℃でホモジナイザーを用いて乳化分散し、
平均粒径2μmの乳化液を得た。得られた乳化液に水5
0重量部を加え、40℃で3時間攪拌を続けた。その
後、室温に戻してカプセル液を得た。
【0196】 (記録層形成用組成物F) ・光酸発生剤 … 1重量部 (上記実施例3の構造式51で表す物質) ・自己発色性染料生成化合物 … 2重量部 (上記実施例1の構造式48で表す物質) ・増感剤 … 1重量部 (上記実施例1の構造式49で表す物質) ・壁剤 … 20重量部 (トリレンジイソシアネート/トリメチロールプロパン付加物) ・溶解助剤(酢酸エチル) … 16重量部 ・高沸点溶媒(ジイソプロピルナフタレン) … 5重量部
【0197】(光画像記録材料の作製)上記カプセル液
を厚み125μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ムからなる支持体上にバーコート法により塗布し乾燥し
て、マイクロカプセルを含有する記録層(厚み10μ
m)を形成して本発明の光画像記録材料を得た。
【0198】(画像形成)次いで、以下の操作によって
上記の光画像記録材料に対して画像形成を行った。 1)光画像記録材料の半分を遮光マスクで覆う 2)313nmの波長の光を露光エネルギーが100m
J/cm2となるように照射する 3)120℃で10分間加熱した後、遮光マスクを除去
する
【0199】次に、未露光部と露光部との透過濃度をマ
クベス濃度計TR−924のシアン用フィルターで測定
し、その濃度差(露光部の透過濃度−未露光部の透過濃
度)を求めたところ、濃度差が0.5以上であった。
【0200】尚、上記の記録層形成用組成物Fから光酸
発生剤を除いた他は、同様に形成した光画像記録材料で
は、同様の操作で画像形成を行い濃度差を測定したとこ
ろ、濃度差はほとんどなかった。
【0201】[実施例9] (カプセル液の調製)まず、下記組成の記録層形成用組
成物Gに5%ポリビニルアルコール水溶液50重量部を
添加し、20℃でホモジナイザーを用いて乳化分散し、
平均粒径2μmの乳化液を得た。得られた乳化液に水5
0重量部を加え、40℃で3時間攪拌を続けた。その
後、室温に戻してカプセル液1を得た。
【0202】 (記録層形成用組成物G) ・光酸発生剤 … 1重量部 (上記実施例1の構造式47で表す物質) ・酸増殖剤(上記実施例3の構造式52で表す物質)… 1重量部 ・自己発色性染料生成化合物 … 2重量部 (上記実施例5の構造式53で表す物質) ・壁剤 … 20重量部 (トリレンジイソシアネート/トリメチロールプロパン付加物) ・溶解助剤(酢酸エチル) … 16重量部 ・高沸点溶媒(ジイソプロピルナフタレン) … 5重量部
【0203】また、上記の記録層形成用組成物Gに分光
増感色素(ベンゾフラビン:λmax=460nm)0.
2重量部を添加し、自己発色性染料生成化合物を上記実
施例2の構造式50で表す物質に代えた他は、上記のカ
プセル液1と同様に処方してカプセル液2を得た。
【0204】(光画像記録材料の作製)上記カプセル液
1を厚み125μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルムからなる支持体上にバーコート法により塗布し乾燥
して、マイクロカプセルを含有する記録層(厚み10μ
m)を形成した。次いで、この記録層上に上記カプセル
液2をバーコート法により塗布し乾燥して、マイクロカ
プセルを含有する記録層(厚み10μm)を積層形成し
て本発明の光画像記録材料を得た。
【0205】(画像形成) 次いで、以下の操作によって上記の光画像記録材料に対
して画像形成を行った。 1)光画像記録材料の右側3分の1を遮光マスクで覆う 2)313nmの波長の光を露光エネルギーが100m
J/cm2となるように照射する 3)遮光マスクを移動させて左側3分の1を遮光する 4)460nmの波長の光を露光エネルギーが100m
J/cm2となるように照射する 5)遮光マスクを除去した後、120℃で10分間加熱
する
【0206】その結果、光画像記録材料の中央部の3分
の1にレッド、その左側にイエロー、右側にマゼンタの
縦方向ストライプの多色画像が形成された。
【0207】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の光画像記
録材料は、記録層への光照射により光酸発生剤によって
ポジ画像様に酸潜像が形成され、この酸によって自己発
色性染料生成化合物が自身の化学構造内にフェノール性
水酸基を生じることにより、フェノール性水酸基を有す
る自己発色性ロイコ染料が光照射部位のみで生成され、
この自己発色性ロイコ染料が分子内あるいは分子間で発
色反応を起こすことにより画像を形成することができ、
ハロゲン化銀を用いることなく、高感度で十分な発色濃
度が得られ、かつ十分な画像保存性が得られる。また、
本発明の光画像記録方法によれば、保存安定性に優れた
高解像度の画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光画像記録材料の一実施形態を示す概
略断面図である。
【図2】本発明の光画像記録材料の他の実施形態を示す
概略断面図である。
【符号の説明】
1,11…光画像記録材料 2.12…支持体 3,13…記録層 13a,13b,13c…記録層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/004 514 B41M 5/18 108 112 Fターム(参考) 2H025 AC08 AD03 BE07 CA30 CC13 FA22 2H026 AA07 AA21 BB02 BB24 DD02 DD43 FF05 2H123 AD00 AD03 AD12 BA00 BA01 BA20 BB00 BB02 BB23 BB31 CB00 CB03 DA06 DA10 FA01

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも光酸発生剤と自己
    発色性染料生成化合物とを含有する記録層を備え、該自
    己発色性染料生成化合物は酸によってフェノール性水酸
    基を有する自己発色性ロイコ染料を生じる物質であるこ
    とを特徴とする光画像記録材料。
  2. 【請求項2】 前記自己発色性染料生成化合物は、酸に
    より除去される保護基で置換されたフェノール性水酸基
    を有する物質であることを特徴とする請求項1に記載の
    光画像記録材料。
  3. 【請求項3】 前記保護基は、アルコキシカルボニル基
    およびシリル基のいずれかであることを特徴とする請求
    項2に記載の光画像記録材料。
  4. 【請求項4】 前記自己発色性染料生成化合物は、下記
    構造式1で表される化学構造部位を有することを特徴と
    する請求項2に記載の光画像記録材料。 【化1】 (式中、R1〜R3はアルキル基、アルケニル基、シクロ
    アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキ
    シ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、
    アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
    基、水酸基、水素原子、ハロゲン原子を表す。)
  5. 【請求項5】 前記光酸発生剤は、光照射によって下記
    構造式2、構造式3および構造式4で表される酸の少な
    くとも1種を発生することが可能な光酸発生剤であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    の光画像記録材料。 【化2】 【化3】 【化4】 (式中、R1〜R10はアルキル基、アルケニル基、シ
    クロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリール
    オキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル
    基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
    ル基、水酸基、水素原子、ハロゲン原子を表す。)
  6. 【請求項6】 前記記録層は、酸を触媒として酸を生成
    する酸増殖剤を含有することを特徴とする請求項1乃至
    請求項5のいずれかに記載の光画像記録材料。
  7. 【請求項7】 前記酸増殖剤は、酸を触媒として下記構
    造式2、構造式3および構造式4で表される酸の少なく
    とも1種を発生することが可能な酸増殖剤であることを
    特徴とする請求項6に記載の光画像記録材料。 【化5】 【化6】 【化7】 (式中、R1〜R10はアルキル基、アルケニル基、シ
    クロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリール
    オキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル
    基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
    ル基、水酸基、水素原子、ハロゲン原子を表す。)
  8. 【請求項8】 前記記録層は、複数のマイクロカプセル
    を分散担持した構造であり、前記光酸発生剤および前記
    自己発色性染料生成化合物の少なくとも1種が前記マイ
    クロカプセル中に内包されていることを特徴とする請求
    項1乃至請求項5のいずれかに記載の光画像記録材料。
  9. 【請求項9】 前記記録層は、バインダー樹脂中に複数
    のマイクロカプセルが分散担持された構造であり、前記
    光酸発生剤、前記酸増殖剤および前記自己発色性染料生
    成化合物の少なくとも1種が前記マイクロカプセル中に
    内包されていることを特徴とする請求項6または請求項
    7に記載の光画像記録材料。
  10. 【請求項10】 前記マイクロカプセルは、熱による物
    理的変化、化学的変化に伴い物質透過性が変化する熱応
    答性マイクロカプセルであることを特徴とする請求項8
    または請求項9に記載の光画像記録材料。
  11. 【請求項11】 前記マイクロカプセルは、光による物
    理的変化、化学的変化に伴い物質透過性が変化する光応
    答性マイクロカプセルであることを特徴とする請求項8
    または請求項9に記載の光画像記録材料。
  12. 【請求項12】 前記記録層は、電子移動または励起エ
    ネルギー移動によって前記光酸発生剤に対して増感作用
    をなす分光増感色素を含有することを特徴とする請求項
    1乃至請求項11のいずれかに記載の光画像記録材料。
  13. 【請求項13】 前記記録層は、熱可融性物質および/
    または高沸点溶媒を含有することを特徴とする請求項1
    乃至請求項12のいずれかに記載の光画像記録材料。
  14. 【請求項14】 前記記録層は複数の微細パターン状に
    形成され、1つの微細パターンに含有される自己発色性
    染料生成化合物は、発色時の色相が同一である自己発色
    性ロイコ染料を生じるものであることを特徴とする請求
    項1乃至請求項13のいずれかに記載の光画像記録材
    料。
  15. 【請求項15】 前記記録層は多層構造を有し、1つの
    層に含有される自己発色性染料生成化合物は、発色時の
    色相が同一である自己発色性ロイコ染料を生じるもので
    あることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれ
    かに記載の光画像記録材料。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至請求項15のいずれかに
    記載の光画像記録材料の記録層に対して、ポジ画像様に
    特定波長光を照射して酸潜像を形成する第1工程と、少
    なくとも前記光照射部位を含む部位を加熱してポジ画像
    を形成する第2工程と、を有することを特徴とする光画
    像記録方法。
  17. 【請求項17】 請求項8乃至請求項15のいずれかに
    記載の光画像記録材料の記録層に対して、ポジ画像様に
    特定波長光を照射して酸潜像を形成する第1工程と、該
    第1工程で照射した光と異なる波長の光を全面に照射す
    る第2工程と、少なくとも第1工程における光照射部位
    を含む部位を加熱してポジ画像を形成する第3工程と、
    を有することを特徴とする光画像記録方法。
  18. 【請求項18】 請求項12乃至請求項15のいずれか
    に記載の光画像記録材料の記録層に対して、ポジ画像様
    に各色相毎に異なる特定波長の光を同時に照射して酸潜
    像を形成する第1工程と、少なくとも前記光照射部位を
    含む部位を加熱してポジ画像を形成する第2工程と、を
    有することを特徴とする光画像記録方法。
  19. 【請求項19】 請求項12乃至請求項15のいずれか
    に記載の光画像記録材料の記録層に対して、ポジ画像様
    に各色相毎に異なる特定波長の光を順次照射して酸潜像
    を形成する第1工程と、少なくとも前記光照射部位を含
    む部位を加熱してポジ画像を形成する第2工程と、を有
    することを特徴とする光画像記録方法。
  20. 【請求項20】 少なくとも前記光照射部位を含む部位
    を加熱してポジ画像を形成する工程の後、前記記録層中
    の染料を被転写体に熱拡散転写させるか、あるいは、記
    録層を支持体から剥離して被転写体に熱転写させる工程
    を有することを特徴とする請求項16乃至請求項19の
    いずれかに記載の光画像記録方法。
  21. 【請求項21】 少なくとも前記光照射部位を含む部位
    を加熱してポジ画像を形成する工程において、同時に前
    記記録層中の染料を被転写体に熱拡散転写させるか、あ
    るいは、記録層を支持体から剥離して被転写体に熱転写
    させることを特徴とする請求項16乃至請求項19のい
    ずれかに記載の光画像記録方法。
JP30079099A 1999-10-22 1999-10-22 光画像記録材料および光画像記録方法 Pending JP2001117196A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30079099A JP2001117196A (ja) 1999-10-22 1999-10-22 光画像記録材料および光画像記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30079099A JP2001117196A (ja) 1999-10-22 1999-10-22 光画像記録材料および光画像記録方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001117196A true JP2001117196A (ja) 2001-04-27

Family

ID=17889136

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30079099A Pending JP2001117196A (ja) 1999-10-22 1999-10-22 光画像記録材料および光画像記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001117196A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005238841A (ja) * 2004-02-06 2005-09-08 Rohm & Haas Electronic Materials Llc 改善された画像形成組成物および方法
JP2006212573A (ja) * 2005-02-04 2006-08-17 Nagoya Institute Of Technology 光変色性マイクロカプセル、光変色性マイクロカプセルを用いたインキ組成物及び光変色性マイクロカプセルの製造方法
KR101125678B1 (ko) * 2004-02-06 2012-03-28 롬 앤드 하스 일렉트로닉 머트어리얼즈, 엘.엘.씨. 개선된 이미지화 조성물 및 방법
CN113320120A (zh) * 2021-04-21 2021-08-31 吴浩 一种拉力自显式pp复合材料的制备方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005238841A (ja) * 2004-02-06 2005-09-08 Rohm & Haas Electronic Materials Llc 改善された画像形成組成物および方法
JP4606188B2 (ja) * 2004-02-06 2011-01-05 ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ,エル.エル.シー. 改善された画像形成組成物および方法
KR101125678B1 (ko) * 2004-02-06 2012-03-28 롬 앤드 하스 일렉트로닉 머트어리얼즈, 엘.엘.씨. 개선된 이미지화 조성물 및 방법
JP2006212573A (ja) * 2005-02-04 2006-08-17 Nagoya Institute Of Technology 光変色性マイクロカプセル、光変色性マイクロカプセルを用いたインキ組成物及び光変色性マイクロカプセルの製造方法
CN113320120A (zh) * 2021-04-21 2021-08-31 吴浩 一种拉力自显式pp复合材料的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10226174A (ja) 感光感熱記録材料
JPS6027589A (ja) 記録体
JP2001117196A (ja) 光画像記録材料および光画像記録方法
JPH01226391A (ja) 多色転写記録材料
JP2001083658A (ja) 光画像記録材料および光画像記録方法
JP3920485B2 (ja) 画像記録方法
JP4369032B2 (ja) 光重合性組成物及び感光感熱記録材料
JP4188578B2 (ja) 光重合性組成物並びにそれを用いた記録材料及び記録方法
JPH082111A (ja) 感熱記録体
US6203964B1 (en) Image recording medium and image recording method
JP2667041B2 (ja) 感熱記録材料
JP3414928B2 (ja) 赤外レーザー用感熱記録材料
JP4153626B2 (ja) フルカラー記録媒体およびそれを用いた記録方法
CN113547855A (zh) 一种光热敏微胶囊及其制备方法和应用
JP2000199952A (ja) 記録材料及び画像記録方法
JPH08276654A (ja) インドリルアザフタリド化合物及びそれを使用した記録材料
JP3745534B2 (ja) 画像記録媒体並びに画像記録方法
JP3862248B2 (ja) 画像記録媒体及び画像記録方法
JP2000221692A (ja) フルカラ―感光記録媒体およびそれを用いた記録方法
JP3961705B2 (ja) 画像形成材料および画像形成方法
JPH08311357A (ja) インドリルアザフタリド化合物及びそれを使用した記録材料
JP2004001376A (ja) 多色感熱記録材料
JP2001042514A (ja) ポジ型感光感熱記録材料
JPH08311356A (ja) インドリルアザフタリド化合物及びそれを使用した記録材料
JP2000330273A (ja) 記録材料及びカラー画像記録方法