JP2001116967A - 光ファイバテープ及びその製造方法 - Google Patents

光ファイバテープ及びその製造方法

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JP2001116967A JP2000077436A JP2000077436A JP2001116967A JP 2001116967 A JP2001116967 A JP 2001116967A JP 2000077436 A JP2000077436 A JP 2000077436A JP 2000077436 A JP2000077436 A JP 2000077436A JP 2001116967 A JP2001116967 A JP 2001116967A
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Atsuo Kawada
敦雄 川田
Toshio Oba
敏夫 大庭
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 光ファイバ芯線を電子線硬化性テープ化
材で被覆し、このテープ化材を電子線硬化してなる光フ
ァイバテープにおいて、電子線照射後の光ファイバの伝
送損失が電子線照射前の光ファイバの伝送損失に対する
増加率として10%以下であることを特徴とする光ファ
イバテープ。 【効果】 本発明の光ファイバテープは、電子線硬化後
でも光ファイバの伝送損失の増加が少なく、また、かか
る光ファイバテープを電子線照射により簡単かつ確実、
均一に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信に用いられ
る光ファイバ芯線をテープ化材で被覆して束ねた光ファ
イバテープ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】光通信
ファイバとしては、石英ガラス系、多成分ガラス系、プ
ラスチック系等の種々のものがあるが、現実には、その
軽量性、低損失性、高耐久性、更には伝送容量が大きい
ことから石英ガラス系のものが広範囲の分野で大量に使
用されている。しかし、この石英ガラス系のものは、極
めて細く、外的要因で変化も起こることから、石英ガラ
ス系の光通信ファイバは、溶融紡糸された石英ガラスフ
ァイバ上に予め硬化物の軟らかい液状の硬化性樹脂でコ
ーティング、硬化し、一次被覆した後、この一次被覆層
を保護するために、更に硬化物の硬い液状の硬化性樹脂
で二次被覆が施されている。このものは光ファイバ芯線
と呼ばれているが、更にこの芯線を数本(通常は4本)
束ね、テープ化材を被覆硬化することにより、光ファイ
バテープが製造されている。
【0003】これらのコーティング材及びテープ化材と
しては、ウレタンアクリレート系の紫外線硬化性樹脂組
成物が提案されており、特公平1−19694号、特許
第2522663号、第2547021号公報に記載さ
れているように、ウレタンアクリレートオリゴマー、反
応性モノマー、重合開始剤からなる紫外線液状硬化組成
物が知られている。しかし、近年、生産性向上のため光
ファイバテープ化速度が高速化しており、紫外線硬化で
は照射するUVランプの数を増やす以外に解決策がな
く、限られたスペースでの硬化には限界があった。ま
た、特許第2541997号公報には、活性エネルギー
線としてUVやEB照射が記載されているが、加速電圧
については記載されておらず、従来公知の高電圧で加速
された電子線を光ファイバに照射すると、屈折率を高め
るために添加されたファイバコア中のGeを変質(黒色
化)させ、伝送損失が大きくなるという問題があった。
【0004】電子線は、一般にフィラメントに電流を流
すことにより加熱されて放出した熱電子を電圧(加速電
圧)によって加速し、電子流とするが、この時の加速電
圧は光ファイバに照射した場合の電子透過深さに影響す
る。加速電圧が低すぎると、被覆した樹脂表面しか硬化
しないという問題があった。
【0005】本発明は、上記問題点を解決すべくなされ
たもので、電子線照射により簡単かつ確実にテープ化材
を硬化し得ると共に、電子線硬化後でも光ファイバの伝
送損失が少ない光ファイバテープ及びその製造方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記問題点を解決するため鋭意検討を重ね
た結果、光ファイバ芯線に電子線硬化可能な樹脂を主成
分とする電子線硬化性テープ化材を塗布、被覆し、この
テープ化材に電子線を照射して硬化させるに際し、この
テープ化材を硬化させることができかつ光ファイバ芯線
のコアには到達しない加速で電圧で加速した電子線を照
射することにより、被覆した樹脂層は十分に硬化する
が、光ファイバの伝送損失の増加は10%以下に抑制可
能であること、またこの場合、上記加速電圧としては1
90kV以下、特に100〜180kVであることが好
ましいことを見出し、本発明をなすに至った。
【0007】従って、本発明は、(1)光ファイバ芯線
を電子線硬化性テープ化材で被覆し、このテープ化材を
電子線硬化してなる光ファイバテープにおいて、電子線
照射後の光ファイバの伝送損失が電子線照射前の光ファ
イバの伝送損失に対する増加率として10%以下である
ことを特徴とする光ファイバテープ、(2)光ファイバ
芯線に電子線硬化可能な樹脂を主成分とする電子線硬化
性テープ化材を被覆した後、このテープ化材を硬化させ
ることが可能でありかつ光ファイバ芯線のコアに到達し
ない加速電圧で加速した電子線を上記テープ化材に照射
して硬化させることを特徴とする光ファイバテープの製
造方法を提供する。この場合、上記加速電圧は190k
V以下、特に100〜180kVであることが好まし
く、また、上記テープ化材に電子線照射装置から発生し
た電子線を少なくとも2方向から照射することが好適で
ある。
【0008】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明に使用する電子線硬化性テープ化材の主成分であ
る電子線硬化可能な樹脂としては、電子線照射によりラ
ジカル重合可能な官能基を有するものであればよいが、
ラジカル重合性に優れる(メタ)アクリロイル基を分子
中に1個以上有する化合物が望ましい。
【0009】(メタ)アクリロイル基を分子中に1個有
する化合物として、具体的には、メトキシエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレング
リコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシ
ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、3−
クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキ
シポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブ
トキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
アルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)ア
クリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ベン
ジル(メタ)アクリレート、クミルフェノール(メタ)
アクリレート、クミルフェノキシポリエチレングリコー
ル(メタ)アクリレート、クミルフェノキシポリプロピ
レングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオ
キシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、3−アク
リロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシ−1−(メタ)アクリロキシ−3−(メタ)アク
リロキシプロパン、ポリプロピレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、ポリε−カプロラクトンモノ(メ
タ)アクリレート、ジアルキルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、モノ
[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]アシッドフ
ォスフェート、トリクロロエチル(メタ)アクリレー
ト、2,2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)ア
クリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブ
チル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル
(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)ア
クリレート、ジシクロペンテニルオキシアルキル(メ
タ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリ
レート、トリシクロデカニルオキシエチル(メタ)アク
リレート、トリシクロデカニルオキシエチル(メタ)ア
クリレート、イソボロニルオキシエチル(メタ)アクリ
レート、モルホリン(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
【0010】また、一分子中に2個の(メタ)アクリロ
イル基を有する化合物として、ポリエーテルジオールと
ジイソシアネートを反応させ、更に水酸基含有(メタ)
アクリレート化合物を反応させたポリエーテルウレタン
アクリレートが硬化皮膜の特性調整が容易なことから好
ましい。
【0011】ポリエーテルジオールとしては、例えば、
アルキレンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒド
ロフラン、3−メチルテトラヒドロフランなどのC2
5アルキレンオキサイド)の単独重合体又は共重合
体、脂肪族C12〜C40ポリオール(例えば1,2−ヒド
ロキシステアリルアルコール、水添ダイマージオールな
ど)を開始剤とした上記アルキレンオキサイド単独重合
体又は共重合体、ビスフェノールAのアルキレンオキサ
イド(例えばプロピレンオキサイド、ブチレンオキサイ
ド、テトラヒドロフランなど)付加体、水添ビスフェノ
ールAのアルキレンオキサイド(例えばプロピレンオキ
サイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフランな
ど)付加体等が挙げられる。これらのポリエーテルジオ
ールは、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
【0012】ジイソシアネート成分としては、芳香族、
脂肪族、脂環族等の有機ジイソシアネートが挙げられ
る。例えば、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、水添4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、水添キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等
が使用される。
【0013】水酸基を有する(メタ)アクリレートとし
ては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−又は3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
2−又は4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、
ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレートなど
のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、4−ヒド
ロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘ
キサン1,4−ジメタノールモノ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等
が挙げられる。これらの水酸基含有(メタ)アクリレー
トは、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。好
ましい水酸基含有(メタ)アクリレートは、ヒドロキシ
2〜C4アルキル(メタ)アクリレート、特に2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレートなどである。
【0014】また、これら反応に際し、ウレタン化触媒
としては、アミン系触媒、錫系又は鉛系の金属触媒を使
用してもよい。
【0015】更に、ジオルガノポリシロキサン分子鎖両
末端に(メタ)アクリロイル基を有するシリコーンアク
リレートも、耐熱性、耐久性に優れるため好ましく、具
体例として下記一般式(1)のシリコーンが例示され
る。
【0016】
【化1】 (nは10〜200、mは5〜100の整数を示す。)
【0017】その他の一分子中に2個の(メタ)アクリ
ロイル基を有する化合物の具体例としては、2,2−ジ
メチル−3−ヒドロキシプロピル−2,2−ジメチル−
3−ヒドロキシプロピオネートのジ(メタ)アクリレー
ト、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テト
ラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオ
ールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、グリコールジ(メタ)アク
リレート、ネオペンチルグリセリンジ(メタ)アクリレ
ート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物の
ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレ
ンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、2,
2’−ジ(ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンのジ
(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロール
のジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンジ
(メタ)アクリレート、ペンタンジ(メタ)アクリレー
ト、2,2−ビス(グリシジルオキシフェニル)プロパ
ンの(メタ)アクリル酸付加物等が挙げられる。
【0018】更に、一分子中に3個以上の(メタ)アク
リロイル基を有する化合物としては、例えば、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ト
リス(アクリロキシメチル)イソシアヌレート、トリス
(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(ア
クリロキシプロピル)イソシアヌレート、トリアリルト
リメリット酸、トリアリルイソシアヌレート等が挙げら
れる。
【0019】また、(メタ)アクリロイル基含有化合物
以外に、ラジカル重合性に優れるN−ビニルピロリド
ン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルアセトアミ
ド、N−ビニルホルムアミドなどのN−ビニル化合物を
使用することも可能である。
【0020】これらの電子線硬化可能な樹脂は、単独あ
るいは2種類以上のものを配合撹拌混合し、調製するこ
とができるが、その粘度は、作業性の点で光ファイバテ
ープの製造条件との適合性から、通常500〜10,0
00mPa・sec(25℃)、特に高速の製造条件で
は500〜4,000mPa・sec(25℃)の範囲
が望ましい。
【0021】前記成分の他に、例えば光重合開始剤、増
感剤などの反応促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の
安定剤、有機溶剤、可塑剤、界面活性剤、シランカップ
リング剤、着色顔料、有機又は無機粒子等の添加剤を本
発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて添加するこ
とができる。
【0022】このようにして得られるテープ化材は、電
子線照射により硬化するが、光ファイバ芯線を補強する
ために4MPa以上のヤング率を有することが望まし
い。
【0023】本発明においては、上記のような電子線硬
化性テープ化材を光ファイバ芯線、通常複数本の芯線を
束ねたものに塗布、被覆し、電子線照射し、テープ化材
を硬化させるものであるが、この場合、電子線照射は、
上記テープ化材を硬化させることができ、しかも光ファ
イバ芯線のコアには到達しない加速電圧で加速した電子
線をテープ化材に照射することによって行う。ここで、
電子線が光ファイバ芯線のコアに到達しないようにする
加速電圧は、テープ化材の種類等によって相違するが、
通常190kV以下、特に180kV以下とするのがよ
い。また、加速電圧が低すぎると、テープ化材が内部ま
で十分硬化しない場合があるので、100kV以上の加
速電圧とすることが好ましい。
【0024】なお、電子線の線量は、フィラメントに流
す電流値と処理速度により決まり、通常10〜100k
Gyの線量の電子線を照射することで樹脂は硬化可能で
ある。高速テープ化に対応するためには、処理速度に比
例して電流値を大きくすればよい。
【0025】また、電子線の照射方法としては、電子線
照射装置から発生された電子線を少なくとも2方向照射
することが好ましく、これによりテープ化材を短時間で
均一に硬化することができる。
【0026】このようにして電子線硬化することにより
得られた光ファイバテープは、光ファイバの伝送損失の
増加が非常に少なく、電子線照射により硬化した際の伝
送損失の増加率が、電子線照射前の10%以下、特に1
%以下である。
【0027】
【発明の効果】本発明の光ファイバテープは、電子線硬
化後でも光ファイバの伝送損失の増加が少なく、また、
かかる光ファイバテープを電子線照射により簡単かつ確
実、均一に製造することができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、各例中の部はいずれも重量部であ
る。
【0029】〔実施例1〕テープ化材の調製 2,4−トリレンジイソシアネート51.5g、数平均
分子量2,000のポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール42.3g、数平均分子量400のポリオキシプロ
ピレングリコール22.0g、トリオキシプロピレング
リコール1.6gの混合液を反応容器に仕込み、窒素雰
囲気下、70〜80℃で3時間反応させた。この反応混
合物を40℃まで冷却し、反応容器内を乾燥空気で置換
し、2−ヒドロキシアクリレート50.0gを加え、徐
々に昇温させ、温度60〜70℃で2時間反応させた。
次いで、ジブチルチンジラウレート0.1gを仕込み、
更に4時間反応させ、アクリルウレタンオリゴマー(オ
リゴマーAとする)を得た。
【0030】次に、オリゴマーA70部、イソボロニル
アクリレート10部、N−ビニルピロリドン10部、ト
リシクロデカンジメタノールジアクリレート10部を混
合し、テープ化材を調製した。このものの25℃におけ
る粘度は3,900mPa・secであった。
【0031】こうして得られた組成物の硬化皮膜特性を
下記のようにして測定した結果、ヤング率は900MP
a、破断伸びは40%、引張強さは35MPaであり、
電子線照射により硬化した皮膜は、テープ化材としての
特性を十分満足するものであった。
【0032】(1)硬化皮膜の作成 ガラス板上に前記テープ化材をアプリケータを用いて約
80μmの膜厚に塗布し、カーテン方式電子線照射装置
(岩崎電気株式会社製)を用いて加速電圧140kVで
加速した電子線を照射線量30kGy照射し、それぞれ
硬化皮膜を作成した。 (2)ヤング率の測定 25℃,相対湿度50%で硬化皮膜を24時間状態調整
した後、標線間25mm,引張速度1mm/分の条件で
2.5%引張弾性率を測定した。 (3)引張強さ及び破断伸びの測定 25℃,相対湿度50%で硬化フィルムを24時間状態
調整した後、標線間25mm,引張速度50mm/分の
条件で測定した。
【0033】次に、波長1.55μmの伝送損失が0.
188dB/kmである外径250μmのシングルモー
ドの光ファイバ芯線4本に、実施例1で調製したテープ
化材をコーティングダイスにより光ファイバテープの外
寸が400×1150μmになるように塗布し、電子線
照射装置CB−200(岩崎電気株式会社製)を用いて
加速電圧100kVで加速した電子線を光ファイバテー
プに垂直にあたるようにして2方向からそれぞれ照射線
量30kGy照射し、硬化させた。この光ファイバの波
長1.55μmの伝送損失は0.189dB/kmであ
った。電子線照射後の伝送損失の増加率は0.5%であ
った。
【0034】〔実施例2〕波長1.55μmの伝送損失
が0.188dB/kmである外径250μmのシング
ルモードの光ファイバ芯線4本に、実施例1と同様にテ
ープ化材を塗布し、電子線照射装置CB−200(岩崎
電気株式会社製)を用いて加速電圧175kVで加速し
た電子線を照射線量30kGy照射し、硬化させた。こ
の光ファイバの波長1.55μmの伝送損失は0.20
3dB/kmで、電子線照射後の伝送損失の増加率は
8.0%であった。
【0035】〔比較例1〕波長1.55μmの伝送損失
が0.188dB/kmである外径250μmのシング
ルモードの光ファイバ芯線4本に、実施例1と同様にテ
ープ化材を塗布し、電子線照射装置CB−200(岩崎
電気株式会社製)を用いて加速電圧200kVで加速し
た電子線を照射線量30kGy照射し、硬化させた。こ
の光ファイバの波長1.55μmの伝送損失は14.2
5dB/kmで、電子線照射後の伝送損失の増加率は7
580%であった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ芯線を電子線硬化性テープ化
    材で被覆し、このテープ化材を電子線硬化してなる光フ
    ァイバテープにおいて、電子線照射後の光ファイバの伝
    送損失が電子線照射前の光ファイバの伝送損失に対する
    増加率として10%以下であることを特徴とする光ファ
    イバテープ。
  2. 【請求項2】 光ファイバ芯線に電子線硬化可能な樹脂
    を主成分とする電子線硬化性テープ化材を被覆した後、
    このテープ化材を硬化させることが可能でありかつ光フ
    ァイバ芯線のコアに到達しない加速電圧で加速した電子
    線を上記テープ化材に照射して硬化させることを特徴と
    する光ファイバテープの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記加速電圧が190kV以下である請
    求項2記載の光ファイバテープの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記加速電圧が100〜180kVであ
    る請求項3記載の光ファイバテープの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記テープ化材に電子線照射装置から発
    生した電子線を少なくとも2方向から照射する請求項
    2,3又は4記載の製造方法。
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