JP2001116281A - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吹出気流の一部が吸い込み口の吸い込まれ
る、いわゆるショートサーキットを低減する。 【解決手段】 熱交換器７の端と端とを繋ぐ継ぎ板１２
に対向した部分を除いて化粧パネル９に複数の吹出口１
１を設けたので、吸込口１０下方からの帰還経路以外
に、熱交換器７の無効部分に対向した部位を、予め吹出
口１１間の離間寸法が大きい主帰還風路１４として確保
したため、吹出気流が吸込口１０に吸い込まれるショー
トサーキットを低減でき、気流の到達性が向上して暖房
時の足元温度向上が図れるとともに冷房時には室内遠方
にまで気流を到達させて均温化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、特に天井埋込式や
天井吊り下げ式等の天井設置型の空気調和機に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】近年、店舗はもとより一般家庭において
も室内空気を直接加熱、冷却することにより冷暖房を行
う天井埋込式や天井吊り下げ方式など天井設置型の空気
調和機が普及してきている。

【０００３】この天井設置型の空気調和機は、すなわち
天井付近から吹出空気を吹き下ろすこととなるが、暖房
時などは暖かい空気が軽いために吹き出した暖かい空気
は床付近まで届きにくい傾向にある。

【０００４】たとえば、直交する４方向に吹出口を配置
し、中央部に吸い込みグリルをもつ天井埋込型の空気調
和機においては、室内に吹出される吹出空気の一部が十
分に下まで到達しないですぐに吸い込みグリルに吸い込
まれる、いわゆるショートサーキットが発生しやすくな
る。

【０００５】このショートサーキットは、暖房時には吸
い込み空気温度を上昇させ、冷房時には同温度を低下さ
せヒートポンプシステムの負荷を増加させたり、システ
ム効率を低下させたりするほか、温調空気流が偏流して
所望の空間に到達しにくいなど、いずれにせよ効率の悪
い運転となるため、これを低減することが大きな課題と
なっている。

【０００６】従来の空気調和機としては、実公平２−１
８４２１号公報に示されているものがある。

【０００７】以下、図面を参照しながら上記従来の空気
調和機を説明する。

【０００８】図５は、従来の空気調和機の断面図であ
る。図５において、１は外部器筒、２は内部器筒であ
り、下面に吸込口Ａを開設し、外部器筒１内に上下調整
自在に嵌設されている。また、内、外両器筒１，２間に
は導風路３を設け、下部を吹出口Ｂ側に連通させるとと
もに導風路３内に数個の山形状の分流板４を配設する構
成となっている。

【０００９】以上のように構成された空気調和機につい
て、以下その動作を説明する。

【００１０】まず、全周吹出しの空気調和機において、
機内導風路３に山形の分流板４を配置して吹出し気流を
４分割し、圧力減少地帯、すなわちエアーポケット地帯
を設け、次にこれらの気流が自然的に合致するように改
善したものが示されている。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成は、吹出口Ｂから吹出される気流を分流板４に
より規制するだけであり、限られた条件でショートサー
キットを軽減する効果はあっても更に吹出口Ｂの数を増
やしたり、各吹出口Ｂ間の間隔を減少させて空気調和機
全体をコンパクトにする場合等には、一段とショートサ
ーキットを軽減する必要がある。

【００１２】例えば、直交する４方向に斜め方向を加え
た吹出口Ｂを構成し、室内の隅角部の温度分布の良化を
狙う多方向吹出しの空気調和機の場合などではショート
サーキットが更に助長されやすくなるという欠点があっ
た。

【００１３】本発明は従来の課題を解決するもので、全
周吹出しもしくは多方向吹出しの空気調和機に対応して
ショートサーキットの低減が図れ、気流到達性が向上す
ることで暖房時には足元付近の温度向上が可能で、冷房
時には室内遠方にまで気流を到達させて均温化を図るこ
とができる空気調和機を提供することを目的とする。

【００１４】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、熱交換器の端と端とを繋ぐ継ぎ板に対向した
部分を除いて化粧パネルに複数の吹出口を設けたことに
より、吸込口下方からの帰還経路以外に、熱交換器の無
効部分に対向した部位に、予め吹出口間の離間寸法を大
きく設定した戻り空気の主たる帰還風路を確保したた
め、吹出気流が吸込口に吸い込まれるショートサーキッ
トを低減することができる。

【００１５】また、化粧パネルを周方向に８分割したう
ちの１つのエリアに吹出口がなく分割された他の７つの
エリアに１つずつ吹出口を配置したことにより、化粧パ
ネルの中心から最低４５°の角度を持った範囲内を予め
戻り空気の主たる帰還風路として確保できるため、吹出
気流が吸込口に吸い込まれるショートサーキットの低減
が図れる。

【００１６】また、化粧パネルと中心を同じする大小２
つの同心円上にあって周方向に沿って交互に吹出口を配
置したことにより、吹出口の間を帰還してくる戻り空気
と吹出口から吹き出される吹き出し空気との接触干渉す
る距離が減らせて、吹き出し空気が減速して吸込口に吸
い込まれてしまうショートサーキットが低減できるとと
もに、ルーバによる吹き出し角度がすべて同等の場合で
も吹き出し気流同士間に周方向以外に半径方向にも離間
寸法が確認できるためショートサーキットの低減が図れ
る。

【００１７】また、化粧パネルの吹出口が周方向に沿っ
て交互に大きさの異なる吹出口としたことにより、通風
抵抗により大きい吹出口から出された空気の流速が小さ
い吹出口から出された空気の流速より大きくなり、吹出
し速度が上がってショートサーキットの低減が図れるの
に加え、気流到達距離の低い小さい吹出口から出された
気流の下方には戻り空気のための帰還風路が確保できて
ショートサーキットの低減が図れる。

【００１８】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、送風機と熱交換器とを内蔵してなる室内機本体と、
室内機本体の下面に設けられて中央部に吸込口と外周部
に吹出口が配置された略円形もしくは五角形以上の多角
形を成す化粧パネルと、前記吹出口から吹き出される空
気の風向きを前記吹出口毎に調節できる回動自在なルー
バとからなり、前記化粧パネルの前記吹出口は前記熱交
換器の端と端とを繋ぐ継ぎ板に対向した部分を除いて複
数設けたものであり、吸込口下方からの帰還経路以外
に、熱交換器の無効部分に対向した部位を予め吸い込み
に必要なリターン空気の主たる帰還風路として確保した
ことにより吸込口下方から吸い込まれる戻り空気量を低
減させることができて下方に吹き出した気流が吸込口に
吸い寄せられてしまうのを軽減させる作用を有する。

【００１９】請求項２に記載の発明は、化粧パネルを周
方向に８分割したうちの１つのエリアに吹出口がなく分
割された他の７つのエリアに１つずつ吹出口を備えたも
のであり、化粧パネルの中心から最低４５°の角度を持
った範囲内を予め主リターン風路として確保したことに
より吸込口下方から吸い込まれる戻り空気量を低減させ
ることができて下方に吹き出した気流が吸込口に吸い寄
せられてしまうのを軽減させる作用を有する。

【００２０】請求項３に記載の発明は、化粧パネルと中
心を同じくする大小２つの同心円上にあって周方向に沿
って交互に吹出口を配列した構成としたものであり、吹
出口の間を帰還してくる戻り空気と吹き出し空気との接
触干渉を減少させることができてこれにより減速させら
れた吹き出し空気がそのまま吸い込まれてしまうのを防
ぐという作用を有する。

【００２１】請求項４に記載の発明は、化粧パネルの吹
出口が周方向に沿って交互に大きさの異なる構成とした
ものであり、通風抵抗の違いを利用して吹き出し速度を
交互に異ならせしめることにより、気流到達距離が同じ
吹き出し気流で吸込口の周りを覆ってエアーカーテン状
に吹き出したために気流が吸込口の方に曲げられて吸い
込まれるのを防ぐという作用を有する。

【００２２】

【実施例】以下、本発明による空気調和機の実施例につ
いて、図面を参照しながら説明する。なお、従来と同一
構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略す
る。

【００２３】（実施例１）図１は、本発明の実施例１に
よる空気調和機の平面図である。図２は、同実施例の空
気調和機の断面図である。

【００２４】図１，図２において、５は空気調和機にお
ける室内機本体で、室内より吸い込んだ空気を送風する
送風機６と、送風機６により送風された空気を熱交換す
る熱交換器７と、熱交換器７により熱交換された空気が
通る吹出風路８により構成されている。

【００２５】この室内機本体１の下面には化粧パネル９
が取り付けられ、中央部に吸込口１０とその外側には環
状に７個の吹出口１１が配設されている。

【００２６】吹出口１１は直交する４方向に加え、それ
らのほぼ中間に位置する斜め４方向のうち、熱交換器７
の端と端とを繋ぐ継ぎ板１２に対向する方向を除いた３
方向に配設され、都合均等に８分割されたうちの７つの
エリアに１つづつお互いに間隔を隔てて開口している。

【００２７】そして各吹出口１１には、各々ルーバ１３
が回動自在に支持してある。

【００２８】ここで斜め方向には吹出口１１の存在しな
い領域が形成してあり、この部分は室内上方空間の空気
が吸込口１０に帰還する主帰還通路１４としている。

【００２９】以上のように構成された空気調和機につい
て、以下その動作を説明する。

【００３０】通常、内側に吸込口１０、外側に吹出口１
１を有する構成では、吸い込みに必要なリターン空気は
主に吸込口１０下方部から吸い上げられる空気で供給さ
れる。

【００３１】したがって、暖房時に足元温度を上げよう
と下に気流を向けたり、風量を増やしたりすると、あた
かも吸込口１０の周りを覆って気流がエアーカーテン状
に吹き出される格好となり、吸込口１０下方部からの吸
い上げ可能なエリアが減少または不足し、下方からの吸
い上げ分だけで賄いきれない分を補うために、吹き出し
た気流自体が直接吸い込まれるかもしくは吹出口１１の
間から吹き出し気流の間を抜けて戻ってくる空気が増加
しようとする。

【００３２】しかし、吹出口１１間が狭い場合には、例
え従来例のような分流板４により吹き出し角度を規制し
ても吹出口１１の間から抜けて戻ってくることができず
に結局吹き出した気流自体が吸込口１０のある方に曲げ
られて吸い込まれてしまいショートサーキットは増加す
ることになる。

【００３３】また、ショートサーキットの大小と気流角
度との関係を説明すると、気流角度が上向きのときに
は、吸込口１０下方部からの吸い上げ可能なエリアが十
分に確保できることと吸込口１０に対して離れていく方
向に吹き出すためにショートサーキットは小さくなる。

【００３４】しかし、気流角度を下向けていくと、床面
に気流が到着しやすく足元温度は良好となるが逆にショ
ートサーキットは吸い上げ可能エリアの縮小と浮遊した
吹き出し空気の吸い込みにより増加していく、さらに下
向けるとショートサーキットのため吹出空気が直接吸込
口１０に吸い込まれる空気量が増加して気流の直進性が
阻害されルーバかりか、高温空気を直接吸い込むために
サーモオフしてしまい正常な運転が継続できなかったり
する。

【００３５】そこで、本実施例のように熱交換器７の端
と端とを繋ぐ継ぎ板１２に対向した方向に吹出口１１を
設定しないエリアを設けて主帰還風路１４とすると、吸
い込み空気の帰還経路としては、ルーバ１３の設定角度
や風量設定の違いによらず物理的に吸込口１０下方以外
の帰還路が確保できる。

【００３６】この主帰還風路１４は３次元のエリアを構
成するため、大きな戻り空気量の帰還が可能となる。

【００３７】したがって、吸込口１０下方からの経路に
より十分な戻り空気量が確保できずに吹き出した気流自
体が吸込口１０のある方に曲げられて直接吸い込まれる
というショートサーキットの低減が実現できる。

【００３８】また、熱交換器７の端と端とを繋ぐ継ぎ板
１２部分は、本来無効部分であるため、室内機本体５側
に機械室等を配置してスペースを有効活用することで化
粧パネル９自体の小型化が図れる。

【００３９】以上のように本実施例の空気調和機は、送
風機６と熱交換器７とを内蔵してなる室内機本体５と、
室内機本体５の下面に設けられて中央部に吸込口１０と
外周部に複数の吸出口１１が配置された略円形もしくは
五角形以上の多角形を成す化粧パネル９と、前記吹出口
１１から吹き出される空気の風向きを前記吹出口１１毎
に調節できる回動自在なルーバ１３とから構成され、前
記化粧パネル９の前記吹出口１１を前記熱交換器７の端
と端とを繋ぐ継ぎ板１２に対向した部分を除いて設けた
ので、熱交換器７の本来の無効部分を吸い込みに必要な
リターン空気の主帰還風路１４として予め確保できてシ
ョートサーキットを低減することができる。

【００４０】また、熱交換器７の端と端とを繋ぐ継ぎ板
１２部分は、本来無効部分であるため、室内機本体５側
に機械室等を配置してスペースを有効活用することで化
粧パネル９自体の小型化が図れる。

【００４１】また、一方向に大きな主帰還風路１４を確
保したことにより他の吹出口１１間の距離を狭くするこ
とが可能となり、デザイン上の制約が低減できるのに加
えて空気を多数の吹出口１１に分配するための通風経路
上のロスが減り通風抵抗の低減によって騒音低減が図れ
る。

【００４２】（実施例２）図３は本発明の実施例２によ
る空気調和機の平面図である。

【００４３】図３において、１５は化粧パネル９と中心
を同じくする大きい円であり、１６は同じく小さい円で
ある。ここで、直交する４方向の吹出口１１は１１Ａ、
残る斜め３方向の吹出口１１は１１Ｂである。

【００４４】これにより、大きい円１５上にある吹出口
１１Ａと小さい円１６上にある吹出口１１Ｂとの間の離
間距離がとれるとともに、この間を帰還してくる戻り空
気が吹き出し空気と接触干渉する距離を減少させること
ができるためにショートサーキットが低減できる。

【００４５】以上のように本実施例の空気調和機は、化
粧パネル９と中心を同じする大小２つの同心円１５，１
６上にあって周方向に沿って交互に吹出口１１Ａ，１１
Ｂを配置したので、吹出口１１の間を帰還してくる戻り
空気が吹き出し空気と接触干渉する距離を減少させるこ
とができるため、減速した吹き出し空気が吸込口１０に
吸い込まれるショートサーキットが低減できるととも
に、吹き出し気流間が最も狭くなりショートサーキット
しやすいルーバ１３角度がすべて同等の設定の場合にも
吹き出し気流間に周方向に加えて径方向にも隙間が確保
できるため戻り空気が吹出口１１の間を帰還しやすくな
りショートサーキットの低減が図れる。

【００４６】また、吸出口１１間の離間距離が都合よく
配列でき化粧パネル９の小型化がはかれる。

【００４７】なお、本実施例において、吹出口１１の半
径方向の幅においておよそその半分が重複するように交
互に配置したが、重複を避けるように配置した場合にお
いてより以上の効果が得られることは言うまでもない。

【００４８】（実施例３）図４は本発明の実施例３によ
る空気調和機の平面図である。

【００４９】図４において、直交する４方向にあり吹出
口１１面積が大きい吹出口１１を１１Ｃ、残る斜め３方
向にあり吹出口１１面積が小さい吹出口１１を１１Ｄと
する。

【００５０】大きい吹出口１１Ｃは面積が大きく通風抵
抗が小さいために流速が速くなる一方、小さい吹出口１
１Ｄは面積が狭く断面積に対して吹出口１１の周囲壁面
との接触頻度が高くなり通風抵抗の増加から流速が遅く
なる。

【００５１】したがって、周方向に沿って交互に位置す
る吹出口１１Ｃ、１１Ｄから流速の異なる気流が吹き出
されることとなる。流速が速く到達距離が大きい気流は
直ぐに吸い込まれにくくなりショートサーキットの低減
が図れるとともに、流速が遅く到達距離が小さい気流の
下方には戻り空気のためのリターン風路が確保できてシ
ョートサーキットの低減が図れる。

【００５２】以上のように本実施例の空気調和機は、化
粧パネル９の吹出口１１が周方向に沿って交互に大きさ
の異なる吹出口１１Ｃ，１１Ｄとしたので、大きい吹出
口１１Ｃから吹き出された空気は、流速が速く到達距離
が大きいので直ぐに吸い込まれにくくなりショートサー
キットの低減が図れるのに加え、気流到達距離の小さい
吹出口から出された気流の下方には、あたかもエアーカ
ーテンの裾が短くなったかのように戻り空気のためのリ
ターン風路が確保できてショートサーキットの低減が図
れ、特に暖房時の床近傍まで気流到達性を向上させ、足
元の温度を向上させることができる。

【００５３】また、気流速度を変えてショートサーキッ
トを低減させることで各吹出口１１間の離間距離が狭め
られて化粧パネル９の小型化がはかれる。

【００５４】

【発明の効果】以上説明したように請求項１に記載の発
明は、熱交換器の端と端とを繋ぐ継ぎ板に対向した部分
を除いて化粧パネルに複数の吹出口を設けたので、吸込
口下方からの帰還経路以外に、熱交換器の無効部分に対
向した部位を、予め吹出口間の離間寸法が大きい主たる
戻り空気の帰還風路として確保したため、吹出気流が吸
込口に吸い込まれるショートサーキットを低減でき、気
流の到達性が向上して暖房時の足元温度向上が図れると
ともに冷房時には室内遠方にまで気流を到達させて均温
化を図ることができる。

【００５５】また、熱交換器の端と端とを繋ぐ継ぎ板部
分は、本来無効部分であるため、室内機本体側に機械室
等を配置してスペースを有効活用することで化粧パネル
自体の小型化が図れる。

【００５６】また、請求項２に記載の発明は、化粧パネ
ルを周方向に８分割したうちの１つのエリアに吹出口が
なく分割された他の７つのエリアに１つずつ吹出口を配
置したので、化粧パネルの中心から最低４５°の角度を
持った範囲内を予め戻り空気の主リターン風路として確
保でき吹出気流が吸込口に吸い込まれるショートサーキ
ットの低減が図れることで気流の到達性が向上して暖房
時の足元温度向上が図れるとともに冷房時には室内遠方
にまで気流を到達させて均温化を図れるとともに、一方
向に大きな帰還路を確保したことにより他の吹出口間の
距離を狭くすることが可能となり、デザイン上の制約が
低減できるのに加えて空気を多数の吹出口に分配するた
めの風路上のロスが減り通風抵抗の低減によって騒音低
減が図れる。

【００５７】また、請求項３に記載の発明は、化粧パネ
ルと中心を同じする大小２つの同心円上にあって周方向
に沿って交互に吹出口を配置したので、吹出口の間を帰
還してくる戻り空気と吹き出し空気とが接触干渉する距
離が減らせて、減速した吹き出し空気が吸込口に吸い込
まれるショートサーキットが低減が図れるとともに、ル
ーバによる吹き出し角度がすべて同等の設定の場合にも
吹き出し気流間に隙間が確保できるためショートサーキ
ットの低減が図れ、気流の到達性が向上して暖房時の足
元温度向上が図れるとともに冷房時には室内遠方にまで
気流を到達させて均温化を図れる、かつ吸出口間の離間
距離が都合よく配列でき化粧パネルの小型化がはかれ
る。

【００５８】また、請求項４に記載の発明は、化粧パネ
ルの吹出口が周方向に沿って交互に大きさの異なる吹出
口としたので、大きい吹出口から出された空気の流速が
小さい吹出口から出された空気の流速より大きくなり、
気流の到達性を上げることでショートサーキットの低減
が図れるのに加え、気流到達距離の小さい吹出口から出
された気流の下方には戻り空気のためのリターン風路が
確保できてショートサーキットの低減が図れ、特に暖房
時の床近傍まで気流到達性を向上させ、足元の温度を向
上させることができる。

【００５９】また、気流速度を変えてショートサーキッ
トを低減させることで各吹出口間の離間距離が狭められ
て化粧パネルの小型化がはかれる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による空気調和機の実施例１の平面図

【図２】同実施例の空気調和機の断面図

【図３】本発明による空気調和機の実施例２の平面図

【図４】本発明による空気調和機の実施例３の平面図

【図５】従来の空気調和機の断面図

【符号の説明】

５ 室内機本体 ６ 送風機 ７ 熱交換器 ９ 化粧パネル １０ 吸込口 １１ 吹出口 １２ 継ぎ板 １３ ルーバ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧 詠子 大阪府東大阪市高井田本通４丁目２番５号 松下冷機株式会社内 Ｆターム(参考） 3L051 BG06 BJ10 3L080 BA04 BB01

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 送風機と熱交換器とを内蔵してなる室内
   機本体と、室内機本体の下面に設けられて中央部に吸込
   口と外周部に吹出口が配置された略円形もしくは五角形
   以上の多角形を成す化粧パネルと、前記吹出口から吹き
   出される空気の風向きを前記吹出口毎に調節できる回動
   自在なルーバとからなり、前記化粧パネルの前記吹出口
   は前記熱交換器の端と端とを繋ぐ継ぎ板に対向した部分
   を除いて複数設けられた空気調和機。
2. 【請求項２】 化粧パネルを周方向に８分割したうちの
   １つのエリアに吹出口がなく分割された他の７つのエリ
   アに１つずつ吹出口を配置したことを特徴とする請求項
   １記載の空気調和機。
3. 【請求項３】 化粧パネルと中心を同じくする大小２つ
   の同心円上にあって周方向に沿って交互に吹出口を配置
   したことを特徴とする請求項１または２記載の空気調和
   機。
4. 【請求項４】 化粧パネルの吹出口が周方向に沿って交
   互に大きさの異なることを特徴とする請求項１から請求
   項３のいずれかに記載の空気調和機。