JP2001115419A - アンカーバー - Google Patents

アンカーバー

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JP2001115419A
JP2001115419A JP29184499A JP29184499A JP2001115419A JP 2001115419 A JP2001115419 A JP 2001115419A JP 29184499 A JP29184499 A JP 29184499A JP 29184499 A JP29184499 A JP 29184499A JP 2001115419 A JP2001115419 A JP 2001115419A
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Seiichi Kondo
誠一 近藤
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 上部構造物内にアンカーバーを埋設する施工
が単純化されたものでありながら、充分な防錆および緩
衝機能を有するアンカーバーを提供する。 【解決手段】 下部構造物に対する上部構造物の移動制
限および落下防止を目的としたアンカーバーにおいて、
上部構造物4と下部構造物2との間に弾性受座6を介在
させるとともに、下部構造物2に鉛直に埋設されるアン
カーバー1に弾性材料1Bをライニングするとともに、
間隙を設けることなく上部構造物4に埋設したことを特
徴とするもので、間隙調整等のような手間を要すること
なくアンカーバー1を上部構造物4に直接に埋設して
も、所定の厚みを有する弾性材料1B自体が緩衝機能を
有するので、橋桁等の、下部構造物である橋脚等に対す
る桁回転等を許容し、季節による気温の差や水平地震力
等によって橋脚に対する橋桁の位置がずれることがあっ
ても、橋脚や橋桁の破損を引き起こすことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木、建築用の構
造物、特に下部構造物である橋脚に対して上部構造物で
ある橋桁における横桁の移動拘束および落橋の防止を目
的とするアンカー装置に使用されるアンカーバーに係る
ものであり、詳しくは、施工時に下部構造物内のアンカ
ーバーに対して該アンカーバーを直接に上部構造物内に
適正位置に埋設することを可能にするアンカーバーに関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に土木、建築用の構造物等におい
て、下部構造物に対して上部構造物を支持することが広
く行われているが、特に河川橋や高架道路等において、
地震等の水平振動に起因して上部構造物である橋桁が下
部構造物である橋脚から落下するのを防止するために通
常、橋脚に対して橋桁をアンカーバーによって拘束する
ことで水平方向の移動を阻止するように構成している。
ところが、橋桁の両側端部のいずれをも橋脚に対してア
ンカーバーによって固定してしまうと、季節による気温
の差や水平地震力等によって橋脚に対する橋桁の位置が
ずれた際にこれを阻止してしまい、橋脚や橋桁の破損を
引き起こしてしまうことから、これらの不都合を解消す
るためにアンカーバーによって拘束する際に、橋桁の両
側端部のいずれか一方は橋脚に対して固定するものの、
他方を橋脚に対してある程度移動可能に構成している。
【0003】このような例として、図6に河川橋におい
て橋脚に対して橋桁の一方を移動可能としたものを示
す。河川を横切って幅方向に配置された下部構造物であ
る橋脚2、2に対して上部構造物である橋桁における横
桁4を水平方向に移動可能にアンカー装置によって固定
して構成するものである。橋桁は、図6のC−C断面で
ある図7に示すように、断面T字形の桁20、20・・
とこれらを連結施工するコンクリート打設体からなり上
部構造物を構成する横桁4とから構成される。これら横
桁4と橋脚2との間には弾性受座6、21を介在させる
とともに、橋脚2に鉛直に埋設したアンカーバー11を
収納するアンカーキャップ13を前記横桁4内に埋設し
ている。
【0004】図6に示したように、図面右側の横桁4内
のアンカーキャップ13はアンカーバー11を収納し
て、水平方向の移動は不可能であるが、図面左側の横桁
4内のアンカーキャップ13は橋軸方向(図面左右方
向)に間隙を存して遊間を持った状態で収納され、橋脚
と橋桁間でのアンカーバーの水平方向の移動を可能にし
ている。前記橋桁と橋脚2との間の弾性受座6、21
は、アンカーの防蝕部材としても作用する。上述したよ
うに、橋脚と橋桁間での水平方向の移動を可能にするた
めに、アンカーキャップ13はアンカーバー11をかな
りの間隙を存していわゆる遊間状態で収納されねばなら
ないが、そのためには、橋の施工完了後にアンカーバー
11がアンカーキャップ13内の適正位置に正確に配置
される必要がある。つまり、取りも直さず、横桁4内に
アンカーキャップ13を埋設する施工時に、アンカーバ
ー11に対してアンカーキャップ13が終始設計上の適
正位置に維持される必要がある。
【0005】このような観点から、図8に示した第1従
来例のように、アンカーキャップ13内におけるアンカ
ーバー11の適正位置を維持した上で、アンカーキャッ
プ13とアンカーバー11との間の間隙に腐食防止およ
び緩衝機能を有する緩衝材32を充填して施工すること
が行われていた。また、実開昭60−14107号公報
に開示された第2従来例のもののように、スパイラル鉄
筋を埋設した横桁内に埋設されたアンカーキャップ内
に、橋脚に鉛直に埋設したアンカーバーを収納し、該ア
ンカーバーとアンカーキャップとの間の僅かな空間には
弾性材料からなる縦溝を有する断面花びら形の緩衝筒が
配置されたもの、
【0006】あるいは、実開昭60−14108号公報
に開示された第3従来例のもののように、横桁内に埋設
されたアンカーキャップ内に、橋脚に鉛直に埋設したア
ンカーバーを収納し、アンカーバーとアンカーキャップ
との間の充分な空間には扁平環状の弾性材料からなるア
ジャストスペーサーを配置するとともに、前記扁平環状
のアジャストスペーサーは高さの低い筒状を呈し、移動
方向に長い長円形のアンカーキャップの断面形状に適合
するように、アンカーキャップの内周の移動方向の前後
縁にそれぞれ接する半円形縁部、アンカーバーを保持す
る中央支承部およびこれらを連結する内向き突出円弧部
を構成したもの、さらには、特開平9−71909号公
報および特開平9−105113号公報に開示された第
4、第5従来例のもののように、アンカーバーおよびア
ンカーキャップの断面を方形として相対回転を防止する
とともに、アンカーバーに緩衝材を被覆したもの等が提
案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来例にあって、前記第1従来例のものでは、アンカー
キャップとアンカーバーとの間の間隙に防錆を兼ねた緩
衝材を充填して施工する必要があり現場での作業が面倒
となる他、施工時間が増大してコストアップを招いた。
また、前記第2および第3従来例のものでは、アンカー
キャップとアンカーバーとの間の間隙に配設される緩衝
筒やアジャストスペーサの構造が複雑であり、それらの
製作に手間を要し、特に第2従来例のものでは、アンカ
ーバーとアンカーキャップとの間は、僅かな空間を存す
るのみで、橋脚と橋桁間での水平方向の移動に対して殆
ど許容性に乏しいものであった。さらに、前記第4およ
び第5従来例のものでは、防錆を兼ねてアンカーバーに
被覆された緩衝材の形状は単純化されたものの、前記第
1〜第3従来例のものと同様に、依然としてアンカーキ
ャップを必要としているため、部品点数も多く、アンカ
ーキャップとアンカーバーとの間の間隙を適正に確保す
るための調整作業を行わねばならない等、幾つかの難点
を抱えていた。
【0008】そこで、本発明では上記したような従来の
アンカー装置に使用されるアンカーバーにおける諸課題
を解決して、上部構造物内にアンカーバーを埋設する施
工が単純化されたものでありながら、充分な防錆および
緩衝機能を有するアンカーバーを提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため本発明では、下
部構造物に対する上部構造物の移動制限および落下防止
を目的としたアンカーバーにおいて、上部構造物と下部
構造物との間に弾性受座を介在させるとともに、下部構
造物に鉛直に埋設されるアンカーバーに弾性材料をライ
ニングするとともに、間隙を設けることなく上部構造物
に埋設したことを特徴とするものである。また本発明
は、前記弾性材料がゴムであることを特徴とするもので
ある。また本発明は、前記アンカーバーの少なくとも上
部構造物に埋設される部分に弾性材料をライニングした
ことを特徴とするものである。また本発明は、前記アン
カーバーを下部構造物における無収縮モルタルに埋設し
たことを特徴とするものである。また本発明は、前記ア
ンカーバーの頭部を径大部としたことを特徴とするもの
である。また本発明は、前記頭部を本体軸部と別体にて
構成したことを特徴とするものである。また本発明は、
前記アンカーバーを筒状の型枠プレートを介して間隙を
設けることなく上部構造物に埋設したことを特徴とする
ものである。また本発明は、前記アンカーバーの頭部と
型枠プレートとの間に、上部構造物と下部構造物との間
の上下方向の振動を緩衝する緩衝部材を配設したことを
特徴とするもので、これらを課題解決のための手段とす
るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面に基づ
いて説明する。図1および図2は本発明の第1実施例を
示すもので、図6のように橋桁20の両側端部の一方は
橋脚2に対して固定を目的として設置し、他方を橋脚2
等の下部構造物に対して横桁4等の上部構造物を水平方
向に移動自在にアンカーバー1によって支承する形式の
ものでもよいし、全ての設置部位において下部構造物に
対する上部構造物の水平方向移動が可能に構成されても
よい。本発明は、下部構造物に対する上部構造物の移動
制限および落下防止を目的としたアンカーバーにおい
て、上部構造物と下部構造物との間に弾性受座を介在さ
せるとともに、下部構造物に鉛直に埋設されるアンカー
バーに弾性材料をライニングするとともに、間隙を設け
ることなく上部構造物に埋設したことを特徴とするもの
である。
【0011】図1に示すように、本実施の形態では、ア
ンカーバー1の少なくとも上部構造物4に埋設される部
分に防錆および緩衝機能を有する弾性材料1B、好適に
はゴムをライニングしたことを特徴とする。本実施の形
態では、図2(A)に示すように、アンカーバー1は頭
部に螺子部1Cを刻設した本体軸部1Aと、中心部に刻
設された螺子孔5Cを前記螺子部1Cに螺合して一体化
されて頭部を構成するヘッドプレート5とから成る。ヘ
ッドプレート5の上面には穴部5Bが幾つか刻設されて
おり、螺子部1Cへの螺合の際に工具8を挿入係止して
ヘッドプレート5を回転させる際に使用される。前記ア
ンカーバー1への弾性材料1Bのライニングは焼付けや
一体成形等の適宜の方法によってなされるが、本体軸部
1Aと別体にて製作されたヘッドプレート5の上下面お
よび側面にも同じ材料の弾性材料5Aのライニングが施
される。図1に示すように、橋桁を構成する上部構造物
である横桁4と橋脚2との間に弾性受座6を介在させる
とともに、下方部を橋脚2に無収縮モルタル10等を介
して鉛直に埋設したアンカーバー1の上方部が上部構造
物の横桁4内に埋設される。
【0012】このように構成したことによって、アンカ
ーバー1の少なくとも上部構造物4に埋設される部分に
防錆および緩衝機能を有する弾性材料1Bをライニング
してあることにより、間隙調整等のような手間を要する
ことなくアンカーバー1を間隙を設けずに上部構造物4
に直接に埋設しても、所定の厚みを有する弾性材料1B
自体が緩衝機能を有するので、充分にアンカーバー1と
上部構造物4との間の相対移動、すなわち橋桁の橋脚に
対する回動(桁回転)等を許容し、季節による気温の差
や水平地震力等によって橋脚に対する橋桁の位置がずれ
ることがあっても、橋脚や橋桁の破損を引き起こすこと
がなくなる。
【0013】また、アンカーバー1の下方部分が下部構
造物2に埋設固定されていても、上方部分がライニング
された弾性材料1Bを介して上部構造物4に埋設されて
いることによって、上部構造物4と下部構造物2との間
の水平相対移動は弾性材料1Bによって確実に緩衝され
るとともに、上部構造物4と下部構造物2との間の上下
方向の相対移動についても、弾性材料1Bの剪断抵抗お
よびヘッドプレート5の上下面にライニングされた弾性
材料5Aの緩衝作用によって有効に緩衝することができ
る。さらに、アンカーバー1における頭部であるヘッド
プレート5と本体軸部1Aとが別体にて構成されている
ので、径大部となる頭部の存在によって、上部構造物4
と下部構造物2との間の上下方向の相対移動を確実な圧
縮方向にて緩衝させることが可能でありながら、アンカ
ーバー1の施工順序にあまり煩わされることがなく、施
工設計の自由度が高くなる。
【0014】図3は本発明の第2実施の形態を示すもの
で、本実施の形態では、アンカーバー1における本体軸
部1Aとヘッドプレート5とを一体にて構成したもので
ある。図3(A)のものは、前記第1実施の形態のもの
のようにアンカーバー1の上方部分にのみ弾性材料1B
をライニングしたものであり、図3(B)のものは、ア
ンカーバー1の全部に弾性材料1Bをライニングしたも
のである。また、前記第1実施の形態のものにおける頭
部であるヘッドプレート5と本体軸部1Aとが別体のも
のでも、アンカーバー1の全部に弾性材料1Bをライニ
ングすることができることは言うまでもない。本実施の
形態では、このようにアンカーバー1における本体軸部
1Aとヘッドプレート5とを一体にて構成したことによ
り、アンカーバー1の施工順序の制限は受けるものの、
単純なアンカーバーの構造によって製作が容易となり、
低コスト化が図れる。
【0015】図4および図5は本発明の第3実施の形態
を示すもので、本実施の形態では、アンカーバー1を筒
状の型枠プレート3を介して間隙を設けることなく上部
構造物4に埋設されたものである。アンカーバー1は、
前記図1および図2の第1実施の形態のものと同様に、
少なくとも上部構造物4に埋設される部分に防錆および
緩衝機能を有する弾性材料1Bをライニングしたもの
で、ヘッドプレート5は本体軸部1Aの上端部に螺合さ
れて一体化されるが、予め一体成形されてもよい。ま
た、弾性材料1Bのライニングは本体軸部1Aの全長に
渡って施されてもよいものである。図5(C)に示すよ
うに、型枠プレート3はFRP等から構成された筒状を
呈しており、アンカーバー1の弾性材料にてライニング
された本体軸部1Aを嵌合収納する筒部3Aと、アンカ
ーバー1におけるヘッドプレート5を収納する頭部収納
部3Bを上端に有する。なお、符号7は頭部収納部3B
の上端を閉塞して、コンクリート打設の際のセメントや
水分の侵入を防いで防錆を行うために設置されるキャッ
プ部を示す。
【0016】さらに、本実施の形態では、図4に示すよ
うに、前記アンカーバー1の頭部であるヘッドプレート
5と型枠プレート3における頭部収納部3Bとの間に、
上部構造物4と下部構造物2との間の上下方向の振動を
緩衝する緩衝部材9が配設されている。このように構成
したことにより、前記実施の形態のものと同様に、コン
クリート等から構成される上部構造物4内にアンカーバ
ー1が型枠プレートを介して単純に埋設されて格別の間
隙調整作業を行わなくても、アンカーバー1にライニン
グされた所定厚さの弾性材料が有効に緩衝作用を行うと
ともに、防錆機能も発揮する上、アンカーバー1にライ
ニングされた弾性材料が直接にコンクリート等の上部構
造物4に接触することがないので、コンクリートの打設
の際に損傷を受ける虞れがなくなる。しかも、前記ヘッ
ドプレート5と型枠プレート3における頭部収納部3B
との間に配設された緩衝部材9によって、より効果的に
上部構造物4と下部構造物2との間の上下方向の振動を
緩衝することが可能となる。
【0017】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の趣旨の範囲内にて、断面形状を含むアンカ
ーバーの形状、材質、その頭部の形状、アンカーバーに
おける本体軸部と頭部との接続形態、アンカーバーにお
ける弾性材料のライニング形態、弾性材料の材質、アン
カーバーの上部構造物および下部構造物への埋設形態、
アンカーバーの上部構造物および下部構造物への埋設順
序、弾性受座の配設形態、材質、型枠プレートの形状お
よびその材質、型枠プレートへのアンカーバーの嵌合収
納形態等については適宜採用できるものである。
【0018】
【発明の効果】以上詳細に説明してきたように、本発明
によれば、下部構造物に対する上部構造物の移動制限お
よび落下防止を目的としたアンカーバーにおいて、上部
構造物と下部構造物との間に弾性受座を介在させるとと
もに、下部構造物に鉛直に埋設されるアンカーバーに弾
性材料をライニングするとともに、間隙を設けることな
く上部構造物に埋設したことにより、間隙調整等のよう
な手間を要することなくアンカーバーを間隙を設けずに
上部構造物に直接に埋設しても、所定の厚みを有する弾
性材料自体が緩衝機能を有するので、橋桁の橋脚に対す
る桁回転等を許容し、季節による気温の差や水平地震力
等によって橋脚に対する橋桁の位置がずれることがあっ
ても、橋脚や橋桁の破損を引き起こすことがない。その
上、上部構造物と下部構造物との間の上下方向の相対移
動についても、弾性材料の剪断抵抗によって有効に緩衝
することができる。
【0019】また、前記弾性材料がゴムである場合に
は、ゴム特有の接着性の良さと耐食性および緩衝機能に
よって、アンカーバーへのライニングが容易で、アンカ
ーバーの防錆と緩衝作用を効果的に引き出すことができ
る。さらに、前記アンカーバーの少なくとも上部構造物
に埋設される部分に弾性材料をライニングした場合は、
ライニング部分が少なくて済み経済的でありながら、ア
ンカーバーの下方部分が下部構造物に埋設固定されてい
ても、上方部分がライニングされた弾性材料を介して上
部構造物に埋設されていることによって、上部構造物と
下部構造物との間の水平相対移動は前記弾性材料によっ
て確実に緩衝される。さらにまた、前記アンカーバーを
下部構造物における無収縮モルタルに埋設した場合は、
アンカーバーの下方部分を損傷させることなく確実に下
部構造体に固定することができて、上下構造物間を強固
に接続することができる。
【0020】また、前記アンカーバーの頭部を径大部と
した場合は、上下構造物間の上下方向の相対移動を確実
な圧縮方向にて緩衝させることが可能となる。さらに、
前記頭部を本体軸部と別体にて構成した場合は、アンカ
ーバーの施工順序にあまり煩わされることがなく、施工
設計の自由度が高くなる。さらにまた、前記アンカーバ
ーを筒状の型枠プレートを介して間隙を設けることなく
上部構造物に埋設した場合は、アンカーバーにライニン
グされた弾性材料が直接にコンクリート等の上部構造物
に接触することがないので、コンクリートの打設の際に
損傷を受ける虞れがない。また、前記アンカーバーの頭
部と型枠プレートとの間に、上部構造物と下部構造物と
の間の上下方向の振動を緩衝する緩衝部材を配設した場
合は、アンカーバーにライニングされた弾性材料の緩衝
機能に加えて、より効果的に上部構造物と下部構造物と
の間の上下方向の振動を緩衝することができる。かくし
て、本発明によれば、上部構造物内にアンカーバーを埋
設する施工が単純化されたものでありながら、充分な防
錆および緩衝機能を有するアンカーバーが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンカーバーの第1実施の形態を示す
もので、アンカーバーが上下構造物に埋設された状態を
示す断面図である。
【図2】同、アンカーバーの分解図およびその各部断面
図である。
【図3】本発明のアンカーバーの第2実施の形態を示す
もので、アンカーバーとその弾性材料のライニング例を
示す図である。
【図4】本発明のアンカーバーの第3実施の形態を示す
もので、アンカーバーが上下構造物に埋設された状態を
示す断面図である。
【図5】同、アンカーバーおよび型枠プレートの斜視図
ならびに型枠プレートの分解図である。
【図6】従来のアンカーバーが使用された橋梁の施工例
を示す図である。
【図7】同、図6のC−C断面図である。
【図8】同、アンカーバーの埋設部の拡大図である。
【符号の説明】
1 アンカーバー 1A 本体軸部 1B 弾性材料 1C 螺子部 2 下部構造物(橋脚) 3 型枠プレート 3A 筒部 3B 頭部収納部 4 上部構造物(横桁) 5 ヘッドプレート 5A 弾性材料 5B 穴部 5C 螺子孔 6 弾性受座 7 キャップ部 8 工具 9 緩衝部材 10 無収縮モルタル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部構造物に対する上部構造物の移動制
    限および落下防止を目的としたアンカーバーにおいて、
    上部構造物と下部構造物との間に弾性受座を介在させる
    とともに、下部構造物に鉛直に埋設されるアンカーバー
    に弾性材料をライニングするとともに、間隙を設けるこ
    となく上部構造物に埋設したことを特徴とするアンカー
    バー。
  2. 【請求項2】 前記弾性材料がゴムであることを特徴と
    する請求項1に記載のアンカーバー。
  3. 【請求項3】 前記アンカーバーの少なくとも上部構造
    物に埋設される部分に弾性材料をライニングしたことを
    特徴とする請求項1または2に記載のアンカーバー。
  4. 【請求項4】 前記アンカーバーを下部構造物における
    無収縮モルタルに埋設したことを特徴とする請求項1な
    いし3のいずれかに記載のアンカーバー。
  5. 【請求項5】 前記アンカーバーの頭部を径大部とした
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の
    アンカーバー。
  6. 【請求項6】 前記頭部を本体軸部と別体にて構成した
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の
    アンカーバー。
  7. 【請求項7】 前記アンカーバーを筒状の型枠プレート
    を介して間隙を設けることなく上部構造物に埋設したこ
    とを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のア
    ンカーバー。
  8. 【請求項8】 前記アンカーバーの頭部と型枠プレート
    との間に、上部構造物と下部構造物との間の上下方向の
    振動を緩衝する緩衝部材を配設したことを特徴とする請
    求項7に記載のアンカーバー。
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