JP2001226910A - 橋梁用弾性支承装置およびその据え付け方法 - Google Patents

橋梁用弾性支承装置およびその据え付け方法

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JP2001226910A
JP2001226910A JP2000039149A JP2000039149A JP2001226910A JP 2001226910 A JP2001226910 A JP 2001226910A JP 2000039149 A JP2000039149 A JP 2000039149A JP 2000039149 A JP2000039149 A JP 2000039149A JP 2001226910 A JP2001226910 A JP 2001226910A
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Yuichi Aida
裕一 合田
Takashi Imai
隆 今井
Hideaki Haino
英朗 配野
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Kaimon KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉛直荷重支持、伸縮、回転変形の吸収機能
と、水平力伝達、水平力支持機能を分離し、かつ構造が
シンプルで、設計の自由度が大きい経済的な橋梁用弾性
支承装置の提供。 【解決手段】弾性支承装置における弾性支承体5の橋軸
直角方向の両側に、弾性支承体5とは独立して別個にス
トッパ部材11が下部構造物7に埋め込み固定され、ス
トッパ部材11と、上部構造物15に固定された鋼製ソ
ールプレート16の上面とに渡って鋼製押え部材19が
配置されると共に、鋼製押え部材19が前記ストッパ部
材11に固定され、鋼製ソールプレート16における側
方開口凹部28にストッパ部材11の上端部が嵌設さ
れ、側方開口凹部28おける橋軸直角方向の側面に、前
記ストッパ部材11の上端部が近接して配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベースプレートを
必要としない機能分離型の橋梁用弾性支承装置およびそ
の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図14に示すような鋼製支承装置
50が知られている。この鋼製支承装置は、橋桁(主桁)
15aに埋設されたアンカーロッド51により固定され
た上沓(上部支持部材)52、橋脚又は橋台等の下部構
造物7に埋設されたアンカーボルト53とナット54に
より固定された下沓55及び上沓52と下沓55との間
に介装された金属製の支圧部材56から成り、橋桁15
aの橋軸方向の伸縮並びに傾動(回動)を許容すること
ができるものとして知られている。
【0003】また、上沓52の両側のフランジ部57に
は凹部58が設けられ、そこには下沓55の両側の対応
個所に設けられたサイドブロック59が係合させてあ
る。この構成によれば、橋桁(主桁)15aの橋軸直角方
向の変動が阻止され、また、橋桁15aの橋軸方向の伸
縮変位量が制限される。更に、下沓55のサイドブロッ
ク59に内向きに着脱自在に設けた上揚力抵抗部材60
は、地震が発生して橋桁10が浮き上がろうとした時に
上沓52のフランジ部57に上から当接し、橋桁15a
の浮き上がりを阻止するものである。
【0004】前記鋼製支承の構造の場合は、鋼製支承装
置に、(A)橋の鉛直荷重支持機能と、(B)橋の伸縮
移動量・桁の回転吸収機能と、(C)さらに温度変化
時、地震時の水平力および上揚力の支持機能または伝達
機能とを、一つの支承装置の構造にすべての機能(要
素)を組み込んで、上部構造物を支承する構造であっ
た。しかし、示方書および通達等により、一つの鋼製支
承構造に地震時(特に大地震時・・保有耐力時という)
の安全機能を持たせることは、一般に余裕のある構造と
なりにくく、例えば鋼製支承装置におけるサイドブロッ
ク59は、上部構造物(橋桁15a)と下部構造物7と
の相対的な移動により、衝撃やせん断破壊による損傷を
受けやすいために、震度法レベルの水平力(kh・Rd
程度すなわち設計水平震度にその部分の支承装置が支承
する上部構造物の死荷重反力を乗じた値程度)程度に対
してのみ有効なサイドブロックとすることを指示されて
いる。
【0005】したがって、従来の鋼製支承装置の構造で
は、鋼製支承装置を固定時(2kh・Rd「設計水平震
度に1径間における橋軸方向両側の支承装置が負担する
死荷重反力を乗じた値」またはΣRd・kh「多径間の
場合で、設計水平震度に橋軸方向の複数の支承装置が負
担する死荷重反力を乗じた値の合計」)の水平力や地震
時の移動制限装置としての水平力(3kh・Rd)を一
つの鋼製支承装置によって受け持たせた場合示方書およ
び通達に反するため、鋼製支承装置の構造は特別な協議
または合意がなければ使用できなくなってきている。そ
のため図15に示すようなゴムのような弾性支承体を使
用した弾性支承装置が、支承装置として採用されやすく
なってきているが、鋼製支承装置と同様にベースプレー
ト40にサイドブロック59および弾性支承体41を設
ける支承一体型では、一般的に震度法レベルの水平力ま
で耐え、それ以上の水平力が作用した場合には、ボルト
またはサイドブロック自身が破壊する構造形式(一般に
ノックオフ構造)が採用されている。しかしこの構造に
は、次の問題があり、示方書の趣旨および構造性・施工
性さらに経済性の面で問題がある。
【0006】すなわち A.固定・可動支承装置とも地
震時の変位制限(ΣRd・kh)または移動制限装置
(3kh・Rd)としての耐力がない。示方書および通
達では、支承装置における橋軸直角方向に配置されるサ
イドブロック59が受け持って良い水平力はkh・Rd
までである。 B.水平力はサイドブロック59を伝わってベースプレ
ート40、アンカーボルト53等のアンカー部材へと伝
達されるため、水平力により発生するモーメントにより
ベースプレート40の厚さが決まるため、ベースプレー
ト40の重量が増し不経済である。前記ベースプレート
40の平面寸法がゴム支承に加算されるため、非常に大
きくなる。 C.変位制限または移動制限装置としての耐力がないた
めに固定・可動支承の機能を満足しない。 D.支承装置(構造)が大きく特にゴム支承のカテゴリ
ーにもかかわらず、鋼製部材の占める割合が大きく、ゴ
ム支承のわりに比較的重い。
【0007】近年、道路橋示方書の(平成8年12月)の
改定にともない、従来鋼桁に使用しているゴム支承もや
はり従来の鋼製支承に似た一体型構造のゴム支承が多く
用いられている。しかしこのような支承構造は、道路橋
示方書や通達の規定を満足しているが、さらに十分に満
足させる余地が残されている。例えば、鋼製支承に比べ
て一般に弾性支承装置は、大きくなりこれに支承装置に
付属する付属品を付けると鋼製支承装置に比べて比較的
軽量であるものの重量増になる。
【0008】また、従来、図15に示すように、地震力
が作用した場合における上部鋼製沓の上揚力に対向する
手段として、ベースプレート40の上面に設けられる弾
性支承体の橋軸直角方向おけるの両側に、橋軸方向に延
長すると共に、上向きに突設する一対のサイドブロック
59を前記ベースプレート40の上面に一体に設けた構
造のものが知られている。しかしこのような構造の場合
は、サイドブロック59の下部をベースプレート40の
上面に溶接等により取り付ける構造であるので、一般に
余裕のある構造となりにくく、大地震時の水平力に対向
する抵抗力と異なり、震度法レベルの比較的低い水平力
(Kh・Rd)に対して有効なサイドブロックとするこ
とを指示されている。
【0009】前記の問題点を解決する方法として、図1
6および図17に示すように、ゴム支承装置42をPC
桁または鋼製桁43で使用するような構造が考えられる
が、PC桁または鋼製桁43相互を連結するために横桁
(現場打ちコンクリートによる)44を打設する必要が
あると共に、下部構造物7に埋め込み固定される棒状ア
ンカー部材45および上部構造物15に埋め込み固定さ
れるアンカーキャップ46を設ける必要があり、施工が
大がかりとなり、この方法の場合には、横桁44の強度
や施工が確立されていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、支承装置に
おける、上部構造物の鉛直荷重支持機能、上部構造物の
伸縮、上部構造物のたわみによる回転変形の吸収機能
と、水平力の伝達および水平力または上揚力に抵抗する
支持機能(止める機能)を分離することにより、それぞ
れの性能がハッキリしかつシンプルで経済的となる前記
各従来の問題点を解決した橋梁用弾性支承装置およびそ
の据え付け方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の問題を有利に解決
するため本発明の請求項1の橋梁用弾性支承装置におい
ては、上部構造物と下部構造物との間に配置される弾性
支承装置において、前記弾性支承装置における弾性支承
体の橋軸直角方向の両側に、前記弾性支承体とは独立し
て別個にストッパ部材が下部構造物に埋め込み固定さ
れ、前記ストッパ部材と、前記上部構造物に固定された
鋼製ソールプレートの上面とに渡って鋼製押え部材が配
置されると共に、前記鋼製押え部材が前記ストッパ部材
に固定され、前記鋼製ソールプレートにおける側方開口
凹部に前記ストッパ部材の上端部が嵌設され、前記側方
開口凹部おける橋軸直角方向の側面に、前記ストッパ部
材の上端部が近接して配置されていることを特徴とす
る。
【0012】また請求項2の発明においては、請求項1
に記載の橋梁用弾性支承装置において、下部構造物に埋
め込み固定されるストッパ部材が鋼製角柱状部材であ
り、前記鋼製ソールプレートにおける側方開口凹部の橋
軸直角方向の側面に、前記ストッパ部材の上端部側面が
近接して配置されていることを特徴とする。
【0013】また請求項3の発明においては、請求項1
または2いずれかに記載の橋梁用弾性支承装置におい
て、下部構造物に埋め込み固定されるストッパ部材が鋼
製角柱状の上部ストッパ部材とこれに固定された一つま
たは複数の下部アンカー部材とからなることを特徴とす
る。
【0014】また請求項4の橋梁用弾性支承装置の据え
付け方法においては、下部構造物に配置される弾性支承
体の設置位置における橋軸直角方向の両側に、間隔を置
いてストッパ部材が予め下部構造物に埋め込み固定さ
れ、橋軸直角方向の両側に側方開口凹部を備えた鋼製ソ
ールプレートが主桁からなる上部構造物の下部に予め固
定されていると共に、前記鋼製ソールプレートの下部に
弾性支承体を固定し、弾性支承体付き上部構造物におけ
る前記弾性支承体を前記ストッパ部材間の下部構造物の
上面に載置し、かつ前記鋼製ソールプレートにおける側
方開口凹部を前記ストッパ部材の上端部に嵌設し、前記
側方開口凹部おける橋軸直角方向の側面を、前記ストッ
パ部材の上端部に近接して配置し、次いで前記鋼製ソー
ルプレートと前記ストッパ部材の上面とに渡って鋼製押
え部材を配置すると共に、前記鋼製押え部材を前記スト
ッパ部材に固定することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図を参照して説明する。図8は、この発明の弾性支
承装置に使用される弾性支承体5を示すものであって、
ゴムのような弾性層1内に間隔を置いて複数の耐圧補強
鋼板2が埋設され、前記弾性層1の上面および下面に一
体成形等により鋼板からなる上部鋼製部材3および下部
鋼製部材4が一体に設けられている。
【0016】前記下部鋼製部材4の下面には、2点鎖線
で示すように、必要に応じ中央部に透孔又は雌ねじ孔等
からなるアンカー部材嵌合孔6が設けられ、そのアンカ
ー部材嵌合孔6に鉄筋コンクリート製下部構造物7に下
部を埋め込み固定されるアンカー部材8の上端部が嵌合
または螺合されて溶接により固定されている。なお、前
記2点鎖線で示すアンカー部材8は、固定端側等におい
て使用する場合等においては必要としないので、省略し
てよく、水平力分散型支承として使用する場合や、支承
の反力が小さく弾性支承体5が滑り移動する場合のみ設
けるようにすればよい。
【0017】前記上部鋼製部材3の上面には、中央部に
透孔又は雌ねじ孔等からなる係止用凹部9が設けられ、
その係止用凹部9に、横断面矩形あるいは円形の係止部
材10の下部が嵌合または螺合されて溶接等により固定
され、かつ前記上部鋼製部材3の上面には、間隔をおい
て、複数のボルト螺合用雌ねじ孔10が設けられてい
る。
【0018】前記弾性支承体5が据え付けられる鉄筋コ
ンクリート製下部構造物7には、図3に示すように、前
記下部構造物7におけるストッパ部材挿入位置にストッ
パ部材挿入孔23が設けられ、予め鋼製角棒からなり、
適宜外周面の凹凸(図示を省略した)などによりアンカ
ー機能を備えた鋼製ストッパ部材11の中間部および下
部が無収縮モルタル24等により埋め込み固定され、か
つ前記ストッパ部材11の設置位置間の中央部には、弾
性支承体5における下部アンカー部材8を挿入するため
の、係止用凹部13が設けられている。また前記下部構
造物7の上部に設けられた前記無収縮モルタル14の硬
化した上面が、弾性支承体5が載置される平坦な支承面
(着座面)14が形成され、前記支承面(着座面)14
よりも高レベルまで前記ストッパ部材11は埋め込み固
定されている。
【0019】前記弾性体5をH型鋼等からなる鋼製主桁
15の下面に取り付ける場合について、図3を参照しな
がら説明する。前記鋼製主桁15の下面には、平面H状
の鋼板からなる鋼製ソールプレート16の上面が当接さ
れて溶接により固定され、前記弾性支承体5における上
部鋼製部材3の上面が前記鋼製ソールプレート16の下
面に当接され、また2点鎖線で示すように、前記上部鋼
製部材3における上部係止部材17が必要に応じて前記
鋼製ソールプレート16の中央部透孔16aに嵌設され
て、前記上部鋼製部材3と鋼製ソールプレート16とは
横方向移動不能に一体に係合される。なお、前記2点鎖
線で示す上部係止部材17は、通常は必要としないの
で、省略して良く、弾性支承装置を水平力分散型弾性支
承装置として使用する場合や、支承する反力が小さく弾
性支承体5が滑り移動する場合のみ設けるようにすれば
よい。
【0020】また、前記上部鋼製部材3は鋼製ソールプ
レート16に当接された状態で、H型鋼からなる鋼製上
部主桁15における下部フランジ18の透孔25および
鋼製ソールプレート18における透孔26に挿通される
と共に、前記上部鋼製部材3の雌ねじ孔10に螺合され
たセットボルト等のボルト27により、前記弾性支承体
5が前記鋼製主桁15に取り付けられ、この状態で、吊
り下げ搬送用トロリまたはクレーン(図示を省略した)
等により主桁15が吊り下げ搬送される。前記のように
下部構造物7の上部に平坦な支承面(着座面)14およ
びストッパ部材11が埋め込み固定された状態で、前記
鋼製主桁15の下面に固定された弾性支承体5を前記支
承面(着座面)14に載置すると共に、下部構造物7の
上面の係止用凹部13に弾性支承体5におけるストッパ
部材8を嵌設係止させる。
【0021】次いで図1および図2に示すように、ほぼ
同レベルに設定された前記ストッパ部材11の上面およ
び鋼製ソールプレート16の上面に渡って鋼製押え板1
9を載置し、前記鋼製押え板19の各透孔20に挿通す
ると共に、前記ストッパ部材11における雌ねじ孔21
に螺合された複数のボルト22により前記鋼製押え板1
9を固定し、前記ストッパ部材11に固定された鋼製押
え板19により、前記上部構造物7に上揚力が作用した
場合の支承作用を発揮させることができる。なおこの固
定側弾性支承装置の場合または後記の図5に示す可動側
弾性支承装置の場合、橋軸方向および橋軸直角方向にお
ける前記ストッパ部材11と鋼製ソールプレート18に
おける側方開口凹部28との間の間隙を埋めるように
(固定側弾性支承装置の場合)、または間隔を置いた対
向面に(可動側弾性支承装置の場合)、ゴムまたは合成
樹脂等の板状またはコ字状の緩衝材61を前記ストッパ
部材11外側面と鋼製ソールプレート18における側方
開口凹部28の内側面との何れか一方の側に取り付けて
介在させるようにすると、前記ストッパ部材11と鋼製
ソールプレート18とを介した上部構造物15と下部構
造物7間の水平力の伝達を緩衝しながら伝達させること
ができる。
【0022】また前記ストッパ部材11の上部内側面1
1aが鋼製ソールプレート16の側方開口凹部28にお
ける橋軸直角方向の内側面28aに近接して対抗するよ
うに配置されていることにより、上部構造物15が橋軸
直角方向に横移動するのを防止することができる。ま
た、前記ストッパ部材11の橋軸方向の外側面が、前記
鋼製ソールプレート18の側方開口凹部28における橋
軸方向の内側面に近接して対向するように配置されてい
る場合には、弾性支承体5を固定式の弾性支承装置とし
て使用することができる。
【0023】また図5に示すように、前記ストッパ部材
11の橋軸方向の外側面11bが、前記鋼製ソールプレ
ート16の側方開口凹部28における橋軸方向の内側面
に間隔(間隙)Dをおいて設けられる場合には、上部構造
物15の温度変化等による伸縮(移動量)を許容する可
動側の弾性支承装置として使用することができる。した
がって、前記鋼製ソールプレート16における側方開口
凹部28の橋軸方向の寸法を、ストッパ部材11とほぼ
同じ寸法の鋼製ソールプレート16を使用するか、ある
いはストッパ部材11の橋軸方向の両側に間隙Dを設け
るような寸法の鋼製ソールプレート16を使用するかに
よって、固定用あるいは可動用の弾性支承装置として適
用させることができる。また、前記ストッパ部材11の
横断面寸法および鋼製ソールプレート16の板厚および
側方開口凹部28の橋軸直角方向の張出量を適宜設定す
ることにより、上部構造物15に対応した変位制限装置
(ΣRd・kh)または移動制限(3kh・Rd)とし
ての耐力を保有させることができ、設計の自由度を高め
ることができる。
【0024】次に図9ないし図11を参照しながらこの
発明の第2実施形態にかかる弾性支承装置について説明
する。この実施形態においては、ストッパ部材11の構
成が相違しているが、その他の構成については、前記第
1実施形態の場合と同様であるので、このストッパ部材
11の構成について説明し、その他の同じ部分について
は、前記第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省
略する。
【0025】この前記第2実施形態の場合のストッパ部
材11は、短尺の鋼製直方体または立方体により上部ス
トッパ部材11cが構成され、その上部ストッパ部材1
1cの下部に一つまたは複数の雌ねじ孔29(図示の場
合は一つ)が設けられ、前記雌ねじ孔29に鋼製異径鋼
棒または鋼製丸棒等からなる下部アンカー部材11dの
上部雄ねじ軸部30が螺合固定されると共に、必要に応
じて溶接31されてストッパ部材11が構成されている
が、その他の構成については、前記第1実施形態の場合
と同様である。
【0026】この実施形態の場合は、市販の異径鋼棒ま
たは鋼製丸棒等を使用することができるので、ストッパ
部材11を比較的軽量にすることができ、ストッパ部材
11の鋼製ソールプレート16との嵌合部分は、前記第
1実施形態と同様に橋軸方向および橋軸直角方向に平坦
な比較的大きな支承面で確実に支承伝達できる角棒状の
方向性をもった状態になっており、コンクリート製下部
構造物7との付着力が必要な場合には、異径鋼棒等を使
用することにより、付着力を比較的大きくとることので
きる構成となっている。
【0027】前記第2実施形態の場合、前記上部ストッ
パ部材11cの下部に必要に応じ複数の雌ねじ孔29を
設け、前記雌ねじ孔29に螺合する複数の下部アンカー
部材11dを設けることにより、コンクリート製下部構
造物7との付着力を高めて、上部構造物に対する上揚力
あるいは水平方向の支承力を高めることができる。
【0028】本発明を実施する場合、図13に示すよう
に上部構造物15が、上部にアンカーボルト32を予め
固定した鋼製ソールプレート16を固定したコンクリー
ト製T桁等の場合には、弾性支承体5における上部支持
部材3の端部を張出してその部分に透孔33を設け、前
記透孔33に挿通すると共に、前記構成ソールプレート
16に設けた雌ねじ孔34に螺合することにより、弾性
支承体5を上部構造物15に固定するようにしてもよ
い。
【0029】前記各実施形態を実施する場合、前記スト
ッパ部材11における下部構造物に埋め込まれる部分全
体に付着力(上揚力に対する抵抗)を高めるために、表面
全体あるいは部分的に凹部又は凸部あるいはこれらの組
み合わせた凹凸部を一体に設けるようにしてもよい。
【0030】また、前記弾性支承体5におけるアンカー
部材8および上部係止部材17の一方または両方を、弾
性支承装置を固定式に使用する場合等に、弾性支承体に
水平力を考慮する必要のない場合には省略してもよい。
これらの部材を省略する場合は、上部支持部材3と下部
支持部材4のアンカー部材嵌合孔6および係止用凹部9
を設けないで平坦面にしておけばよい。
【0031】
【発明の効果】本発明の弾性支承装置によれば、次のよ
うな効果がえられる。 A.上部構造物の鉛直荷重支持,上部構造物の伸縮,上
部構造物のたわみによる回転変形の吸収機能と、水平力
伝達,水平力または上揚力に抵抗する支持機能(止める
機能)とを分離することでそれぞれの性能がはっきり
し、設計を単純化させることができ、かつ構造がシンプ
ルで施工性がよく、施工コストが安く経済的となり、し
かも設計の自由度が高まる。 B.また、ストッパ部材を直接下部構造物に埋め込み固
定しているので、ストッパ部材を強固に下部構造物に固
定することができ、ストッパ部材から下部構造物に水平
力および上揚力を確実に伝達することができる。したが
って、従来のようにベースプレートを介して下部構造物
に固定される場合に比べて、ベースプレートを必要とす
ることなく、しかもその耐力に依存しないで、ストッパ
部材の横断面寸法および付着力を適宜経済的に設定する
ことができる。 C.道路橋仕方書で規定するタイプA、およびタイプB
の支承構造のいずれにも対応することができる。 D.請求項2の発明にの場合には、下部構造物に埋め込
み固定されるストッパ部材が鋼製角柱状部材であり、前
記鋼製ソールプレートにおける側方開口凹部の橋軸直角
方向の側面に、前記ストッパ部材の上端部側面が近接し
て配置されているので、橋軸直角方向の大きな水平力が
作用しても、これを角柱状部材の比較的大きな側面の平
坦面を介して支承して下部構造物に伝達させることがで
きる。 E.請求項3の発明の場合には、ストッパ部材を鋼製角
柱状の上部ストッパ部材とこれに固定された一つまたは
複数の下部アンカー部材とから構成することにより、付
着力が必要な下部アンカー側と横方向の支承部および上
部の取付部を備えた上部アンカー部材を経済的に形成す
ることができる。
【0032】また、本発明の弾性支承装置の据え付け方
法によれば、次のような効果がえられる。 F.ストッパ部材を予め下部構造物に埋め込み固定した
後に、上部構造物の下部に予め固定されている弾性支承
体を前記ストッパ部材間の下部構造物の上面に載置し、
鋼製ソールプレートにおける側方開口凹部を前記ストッ
パ部材の上端部に嵌設することにより、簡単に弾性支承
体を下部構造物に配置することができ、その後鋼製ソー
ルプレートと前記ストッパ部材の上面とに渡って鋼製押
え部材を配置してこれを前記ストッパ部材に固定すると
いう簡単な取付作業により橋梁用弾性支承装置を据え付
けることができるので、弾性支承装置の据え付け作業を
単純化させて施工を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態の橋梁用弾性支承装置
を据え付けた状態を示す縦断正面図である。
【図2】図1に示すこの発明の第1実施形態にかかる橋
梁用弾性支承装置を示す一部切欠平面図である。
【図3】鋼製主桁に第1実施形態の弾性支承体セットボ
ルトにより固定して、下部構造物に載置する直前の状態
を示す一部縦断正面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】可動側弾性支承装置側を示す一部切欠く平面図
である。
【図6】図3の一部を拡大した縦断正面図である。
【図7】図6のB−B線拡大横断平面図である。
【図8】弾性支承体を示すものであって、(a)は縦断
正面図で(b)のC−C線断面図であり、(b)は平面
図であり、(c)底面図である。
【図9】この発明の第2実施形態の橋梁用弾性支承装置
を据え付けた状態を示す縦断正面図である。
【図10】図9に示すこの発明の第2実施形態にかかる
橋梁用弾性支承装置を示す一部切欠平面図である。
【図11】図9に示すこの発明の第2実施形態にかかる
橋梁用弾性支承装置における鋼製押え金具を取り外した
状態を示す一部切欠平面図である。
【図12】弾性支承体を示すものであって、(a)は縦
断正面図であり、(b)は平面図であり、(c)底面図
である。
【図13】コンクリート製上部構造物に弾性支承体を取
り付ける場合の形態を示す図である。
【図14】従来の鋼製支承装置を示す縦断正面図であ
る。
【図15】従来の弾性支承装置を示す縦断正面図であ
る。
【図16】従来の横桁を築造する場合の弾性支承装置を
示す縦断正面図である。
【図17】従来の横桁を築造する場合の弾性支承装置を
示す横断平面図である。
【符号の説明】
1 弾性層 2 上部支持部材 3 下部支持部材 4 弾性支承装置 5 弾性体 6 アンカー部材 7 下部構造物 8 アンカー部材 9 係止用凹部 10 雌ねじ孔 11 ストッパ部材 13 係止用凹部 14 支承面 15a 鋼製主桁 15 上部構造物 16 鋼製ソールプレート 17 上部係止部材 18 下部フランジ 19 鋼製押え板 20 透孔 21 雌ねじ孔 22 ボルト 23 アンカー部材挿入孔 24 無収縮モルタル 25 透孔 26 透孔 27 ボルト 28 側方開口凹部 29 雌ねじ孔 30 雄ねじ軸部 31 溶接 32 アンカーボルト 33 透孔 34 雌ねじ孔 40 ベースプレート 41 弾性支承体 42 弾性支承装置 43 鋼桁 44 横桁 45 棒状アンカー部材 46 アンカーキャップ 50 鋼製支承装置 51 アンカーロッド 52 上沓(上部支持部材) 53 アンカーボルト 54 ナット 55 下沓 56 支圧部材 57 フランジ部 58 凹部 59 サイドブロック 60 上揚力抵抗部材 61 緩衝材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 配野 英朗 東京都中央区新川2−13−9 株式会社カ イモン内 Fターム(参考) 2D059 AA37 GG01 GG59

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上部構造物と下部構造物との間に配置され
    る弾性支承装置において、前記弾性支承装置における弾
    性支承体の橋軸直角方向の両側に、前記弾性支承体とは
    独立して別個にストッパ部材が下部構造物に埋め込み固
    定され、前記ストッパ部材と、前記上部構造物に固定さ
    れた鋼製ソールプレートの上面とに渡って鋼製押え部材
    が配置されると共に、前記鋼製押え部材が前記ストッパ
    部材に固定され、前記鋼製ソールプレートにおける側方
    開口凹部に前記ストッパ部材の上端部が嵌設され、前記
    側方開口凹部おける橋軸直角方向の側面に、前記ストッ
    パ部材の上端部が近接して配置されていることを特徴と
    する橋梁用弾性支承装置。
  2. 【請求項2】下部構造物に埋め込み固定されるストッパ
    部材が鋼製角柱状部材であり、前記鋼製ソールプレート
    における側方開口凹部の橋軸直角方向の側面に、前記ス
    トッパ部材の上端部側面が近接して配置されていること
    を特徴とする請求項1に記載の橋梁用弾性支承装置。
  3. 【請求項3】下部構造物に埋め込み固定されるストッパ
    部材が鋼製角柱状の上部ストッパ部材とこれに固定され
    た一つまたは複数の下部アンカー部材とからなることを
    特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の橋梁用
    弾性支承装置。
  4. 【請求項4】下部構造物に配置される弾性支承体の設置
    位置における橋軸直角方向の両側に、間隔を置いてスト
    ッパ部材が予め下部構造物に埋め込み固定され、橋軸直
    角方向の両側に側方開口凹部を備えた鋼製ソールプレー
    トが主桁からなる上部構造物の下部に予め固定されてい
    ると共に、前記鋼製ソールプレートの下部に弾性支承体
    を固定し、弾性支承体付き上部構造物における前記弾性
    支承体を前記ストッパ部材間の下部構造物の上面に載置
    し、かつ前記鋼製ソールプレートにおける側方開口凹部
    を前記ストッパ部材の上端部に嵌設し、前記側方開口凹
    部おける橋軸直角方向の側面を、前記ストッパ部材の上
    端部に近接して配置し、次いで前記鋼製ソールプレート
    と前記ストッパ部材の上面とに渡って鋼製押え部材を配
    置すると共に、前記鋼製押え部材を前記ストッパ部材に
    固定することを特徴とする橋梁用弾性支承装置の据え付
    け方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008280797A (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Nitta Ind Corp 高面圧鉛直荷重支持体、これを用いた支承装置およびその据え付け方法
JP2018135656A (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 株式会社ビービーエム 設定を超える津波対応橋梁用支承装置
CN109356022A (zh) * 2018-10-29 2019-02-19 株洲时代新材料科技股份有限公司 一种球型支座

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