JP2001115211A - シャフト状ワークの高周波焼入装置及び高周波焼入方法 - Google Patents

シャフト状ワークの高周波焼入装置及び高周波焼入方法

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JP2001115211A JP29321199A JP29321199A JP2001115211A JP 2001115211 A JP2001115211 A JP 2001115211A JP 29321199 A JP29321199 A JP 29321199A JP 29321199 A JP29321199 A JP 29321199A JP 2001115211 A JP2001115211 A JP 2001115211A
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栄 奥出
Atsushi Ito
淳 伊藤
Hideki Hashiguchi
英樹 橋口
Yasufumi Nakai
靖文 中井
Hidekazu Kojima
英員 小島
Yoshiyuki Uenishi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱が開始される位置と加熱が終了する位置
とでも、他の部分と同様の適正な深さの硬化層を形成す
ることができるようにする。 【構成】 シャフト状ワークWの加熱を開始する位置と
終了する位置とでは、離移動機構で円弧状加熱導体部と
シャフト状ワークWの周面とのギャップを適正値Gにす
るとともに、直線状加熱導体部110、110とシャフ
ト状ワークWの周面とのギャップを適正値G以上にし、
加熱の開始及び終了位置以外では、接離移動機構で直線
状加熱導体部110、110とシャフト状ワークWの周
面とのギャップを適正値Gにするとともに、円弧状加熱
導体部120、140とシャフト状ワークWの周面との
ギャップを適正値G以上にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シャフト状ワーク
を高周波焼入するシャフト状ワークの高周波焼入装置
と、シャフト状ワークの高周波焼入方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のシャフト状ワークの高周波焼入
装置は、シャフト状ワークを横向きに支持するとともに
軸芯を中心として回転駆動させるワーク支持機構と、シ
ャフト状ワークを加熱する高周波加熱コイルと、この高
周波加熱コイルによって加熱された部分に冷却液を噴射
する冷却ジャケットと、シャフト状ワークの軸芯に沿っ
て高周波加熱コイルを移動させる移動機構とを有してい
る。
【0003】前記高周波加熱コイルとしては、前記軸芯
を挟んで対向する一対の直線状加熱導体部と、この直線
状加熱導体部を連結する1つの略半円状の円弧状導体部
と、高周波加熱コイルを高周波電源と接続する一対の給
電導体部と、この給電導体部と前記直線状加熱導体部を
連結する一対の略1/4円弧状の1/4円弧状導体部と
が一体に形成されたいわゆる半開放鞍型コイルが使用さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のシャフト状ワークの高周波焼入装置には、以下
のような問題点がある。すなわち、加熱が開始される位
置と加熱が終了する位置とでは、加熱が主として直線状
加熱導体部で行われるため他の部分より形成される硬化
層が浅くなってしまうのである。これは、加熱が開始さ
れる位置では、高周波加熱コイルの移動によって、直線
状加熱導体部がすぐに移動してしまい、加熱が不十分と
なるためである。また、加熱が終了する位置でも、同様
に直線状加熱導体部が到達した時点で加熱が終了してし
まうためである。
【0005】かかる問題を解消するために、加熱が開始
される位置と終了する位置とでの加熱時間を延長するこ
とも考えられる。しかし、このような加熱時間の延長
は、加熱が終了する位置の直前の位置とのオーバーヒー
トを招くため、加熱が開始される位置と終了する位置と
に形成される硬化層は適正な深さになっても、それ以外
の部分の硬化層が深くなりすぎるという新たな問題を招
来する。
【0006】本発明は上記事情に鑑みて創案されたもの
で、加熱が開始される位置と加熱が終了する位置とで
も、他の部分と同様の適正な深さの硬化層を形成するこ
とができるシャフト状ワークの高周波焼入装置を提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るシャフト状
ワークの高周波焼入装置は、シャフト状ワークを加熱す
る高周波加熱コイルと、この高周波加熱コイルによって
加熱された部分に冷却液を噴射する冷却ジャケットと、
前記高周波加熱コイルとシャフト状ワークとをシャフト
状ワークの軸芯に沿って相対的に移動させる移動機構
と、前記高周波加熱コイルとシャフト状ワークとを相対
的に接離移動させる接離移動機構とを備えており、前記
高周波加熱コイルは、シャフト状ワークの軸芯に沿った
直線状加熱導体部と、シャフト状ワークの周面を跨ぐ円
弧状加熱導体部とを有しており、シャフト状ワークの加
熱を開始する位置と終了する位置とでは、前記接離移動
機構で円弧状加熱導体部とシャフト状ワークの周面との
ギャップを適正値にするとともに、前記直線状加熱導体
部とシャフト状ワークの周面とのギャップを適正値以上
にし、加熱の開始及び終了位置以外では、前記接離移動
機構で直線状加熱導体部とシャフト状ワークの周面との
ギャップを適正値にするとともに、前記円弧状加熱導体
部とシャフト状ワークの周面とのギャップを適正値以上
にするのである。
【0008】また、本発明に係るシャフト状ワークの高
周波焼入方法は、シャフト状ワークと高周波加熱コイル
とをシャフト状ワークの軸芯に沿って相対的に移動させ
てシャフト状ワークを加熱し、加熱された部分を冷却し
てシャフト状ワークに高周波焼入を施すシャフト状ワー
クの高周波焼入方法であって、シャフト状ワークの加熱
を開始する位置と終了する位置とでは、高周波加熱コイ
ルの円弧状加熱導体部とシャフト状ワークの周面とのギ
ャップを適正値にするとともに、高周波加熱コイルの直
線状加熱導体部とシャフト状ワークの周面とのギャップ
を適正値以上にし、加熱の開始及び終了位置以外では、
高周波加熱コイルの直線状加熱導体部とシャフト状ワー
クの周面とのギャップを適正値にするとともに、高周波
加熱コイルの円弧状加熱導体部とシャフト状ワークの周
面とのギャップを適正値以上にする。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態に係る
シャフト状ワークの高周波焼入装置の概略的構成と高周
波焼入方法とを説明する概略的構成図、図2は本発明の
実施の形態に係るシャフト状ワークの高周波焼入装置の
概略的構成と高周波焼入方法とを説明する概略的構成
図、図3は本発明の実施の形態に係るシャフト状ワーク
の高周波焼入装置の概略的構成と高周波焼入方法とを説
明する概略的構成図、図4は本発明の実施の形態に係る
シャフト状ワークの高周波焼入装置に用いられる高周波
加熱コイルの概略的斜視図、図5は本発明の実施の形態
に係るシャフト状ワークの高周波焼入装置の高周波加熱
コイルとシャフト状ワークとの間のギャップを示す概略
的説明図である。
【0010】本発明の実施の形態に係るシャフト状ワー
クの高周波焼入装置は、シャフト状ワークWを加熱する
高周波加熱コイル100と、この高周波加熱コイル10
0によって加熱された部分に冷却液を噴射する冷却ジャ
ケット200と、前記高周波加熱コイル100をシャフ
ト状ワークWの軸芯WLに沿って移動させる移動機構3
00と、前記高周波加熱コイル100をシャフト状ワー
クWに接離移動させる接離移動機構400とを備えてい
る。また、このシャフト状ワークの高周波焼入装置は、
シャフト状ワークWを横向きに支持するとともにシャフ
ト状ワークWの軸芯WLを中心として回転駆動させるワ
ーク支持機構500を有している。
【0011】まず、本発明の実施の形態に係るシャフト
状ワークの高周波焼入装置によって高周波焼入が施され
るシャフト状ワークWは、例えば旋盤の主軸として使用
されるものが挙げられる。このシャフト状ワークWは、
外径がRの円棒状であって、高周波加熱コイル100の
加熱導体部120、140、140との間のギャップの
適正値はGである。
【0012】前記高周波加熱コイル100は、図4に示
すように、シャフト状ワークWの軸芯WLを挟んで対向
する一対の直線状加熱導体部110、110と、この直
線状加熱導体部110、110を連結する1つの略半円
状の円弧状加熱導体部120と、高周波加熱コイル10
0を高周波電源(図示省略)と接続する一対の給電導体
部130、130と、この給電導体部130、130と
前記直線状加熱導体部110、110を連結する一対の
略1/4円弧状の1/4円弧状加熱導体部140、14
0とが一体に形成されたいわゆる半開放鞍型コイルであ
る。すなわち、この高周波加熱コイル100には、略半
円状の円弧状加熱導体部120と、略1/4円弧状の一
対の1/4円弧状加熱導体部140、140との2種類
の円弧状加熱導体部が存在するのである。
【0013】しかも、この高周波加熱コイル100の一
対の直線状加熱導体部110、110は、図5(B)に
示すように、2G+Rの間隔を有して対向している。す
なわち、一対の直線状加熱導体部110、110の間に
円棒状のシャフト状ワークWをセットすると、各直線状
加熱導体部110、110とシャフト状ワークWとの間
のギャップを適正値Gとすることができるのである。
【0014】また、この高周波加熱コイル100の円弧
状加熱導体部120は、略U字形状に形成されている。
この円弧状加熱導体部120の湾曲した湾曲部121の
内径は、図5(C)に示すように、2G+Rに設定され
ている。すなわち、湾曲部121にシャフト状ワークW
をセットすると、湾曲部121とシャフト状ワークWと
の間のギャップを適正値Gとすることができるように形
成されているのである。一方、前記湾曲部121から下
方に向かって延出された一対の直線部122、122の
間隔は、一対の直線状加熱導体部110、110の間隔
2G+Rと等しくなっている。
【0015】さらに、一対の略1/4円弧状の1/4円
弧状加熱導体部140、140も、円弧状加熱導体部1
20と同様に、略1/4円弧状の1/4湾曲部141
と、この1/4湾曲部141から下方に向かって延出さ
れた一対の直線部142、142とを有している。従っ
て、この高周波加熱コイル100では、一対の1/4円
弧状加熱導体部140、140が向かい合うようになっ
ているので、一対の1/4円弧状加熱導体部140、1
40は、前記円弧状加熱導体部120と実質的に同一の
ものになっているのである。
【0016】よって、この一対の1/4円弧状加熱導体
部140、140は、一対の1/4湾曲部141、14
1からなる部分の内径は、図5(A)に示すように、2
G+Rに設定されている。すなわち、1/4湾曲部14
1、141からなる部分にシャフト状ワークWをセット
すると、1/4湾曲部141、141とシャフト状ワー
クWとの間のギャップを適正値Gにすることができるの
である。一方、前記1/4湾曲部141、141から下
方に向かって延出された一対の直線部142、142の
間隔は、一対の直線状加熱導体部110、110の間隔
2G+Rと等しくなっている。
【0017】なお、この高周波加熱コイル100は、銅
等の導電性を有する角パイプから構成されている。そし
て、自身のオーバーヒートを防止するため、内部に冷却
液が循環するようになっている。
【0018】このように構成された高周波加熱コイル1
00は、移動機構300によってシャフト状ワークWに
沿って移動させられる。前記移動機構300としては、
例えば送りネジ310と、この送りネジ310によって
スライドさせられるスライダ320と、前記送りネジ3
10を回転駆動するモータ330とを有したものが挙げ
れられる。前記スライダ320には、高周波加熱コイル
100が取り付けられ、送りネジ310が回転駆動され
ることで、高周波加熱コイル100がシャフト状ワーク
Wの軸芯WLに沿って移動するのである。
【0019】前記ワーク支持機構500は、シャフト状
ワークWを横向きに支持するとともにシャフト状ワーク
Wの軸芯WLを中心として回転駆動させるものである。
かかるワーク支持機構500は、シャフト状ワークWの
一端を把持するチャック部510と、このチャック部5
10を回転駆動する回転駆動部520と、前記チャック
部510と対向してシャフト状ワークWの他端を支持す
る支持センター530と、チャック部510と支持セン
ター530とを接離移動させる移動部(図示省略)とを
有している。
【0020】前記冷却ジャケット200は、高周波加熱
コイル100の移動に伴って移動するように構成されて
いる。具体的には、高周波加熱コイル100の3つの加
熱導体部110、120、140の後方に付設されてい
るのである。この冷却ジャケット200の内側面には、
後ろ向きの複数個の噴射孔(図示省略)が開設されてお
り、この噴射孔から冷却液を噴射するようになってい
る。
【0021】本発明の実施の形態に係るシャフト状ワー
クの高周波焼入装置において最も重要なポイントである
接離移動機構400は、前記高周波加熱コイル100を
シャフト状ワークWに接離移動させるものである。具体
的には、前記移動機構300が取り付けられた基台41
0と、この基台410を前記移動機構300ごと上下動
させるシリンダ420とを有している。この接離移動機
構400は、基台410を上げると、高周波加熱コイル
100の一対の直線状加熱導体部110、110が、シ
ャフト状ワークWの軸芯WLを挟んで対向するととも
に、両者の間のギャップが適正値Gとなり、基台410
を下げると円弧状加熱導体部120と、一対の1/4円
弧状加熱導体部140、140とシャフト状ワークWの
周面とのギャップが適正値Gになるようになっている。
【0022】すなわち、前記接離移動機構400は、直
線状加熱導体部110、110とシャフト状ワークWの
周面とを接近させ、2種類の円弧状加熱導体部120、
140、140をシャフト状ワークWの周面から離すこ
とができるとともに、2種類の円弧状加熱導体部12
0、140、140とシャフト状ワークWの周面とを接
近させ、前記直線状加熱導体部110、110をシャフ
ト状ワークWの周面から離すことができるのである。
【0023】このように構成されたシャフト状ワークの
高周波焼入装置によるシャフト状ワークWの高周波焼入
について説明する。まず、ワーク支持機構500のチャ
ック部510と支持センター530とでシャフト状ワー
クWを支持する。この時、高周波加熱コイル100は、
接離移動機構400によって最も高い位置に持ち上げら
れているため、シャフト状ワークWの支持のための障害
とはならない。
【0024】接離移動機構400によって高周波加熱コ
イル100を下げる。この際、図1に示すように、シャ
フト状ワークWの加熱を開始する部分と、一対の1/4
円弧状加熱導体部140、140の湾曲部141、14
1との間のギャップを適正値Gにしておく。この場合、
一対の直線状加熱導体部110、110とシャフト状ワ
ークWとの間のギャップは適正値G以上になっている。
また、この場合は、シャフト状ワークWの周面と、円弧
状加熱導体部120の湾曲部121との間のギャップも
適正値Gになっている。
【0025】この状態で高周波電源から高周波加熱コイ
ル100に高周波電流を供給する。すると、シャフト状
ワークWの加熱を開始する部分は、主に1/4円弧状加
熱導体部140、140の湾曲部141、141を流れ
る高周波電流に起因する誘導電流によって加熱される。
【0026】高周波電流の供給から所定時間経過する
と、移動機構300と接離移動機構400とが作動す
る。すなわち、移動機構300は、モータ330を駆動
することで高周波加熱コイル100をシャフト状ワーク
Wの軸芯WLに沿って移動させ始め、接離移動機構40
0は、シリンダ420で高周波加熱コイル100を基台
410ごと上昇させるのである。この高周波加熱コイル
100の上昇は、図2に示すように、一対の直線状加熱
導体部110、110がシャフト状ワークWの軸芯WL
を挟んで対向するまで行われる。これで、一対の直線状
加熱導体部110、110とシャフト状ワークWの周面
との間のギャップが適正値Gになる。この場合、円弧状
加熱120及び1/4円弧状加熱導体部140、140
との間のギャップは適正値G以上になっている。
【0027】また、前記湾曲部141、141で加熱さ
れた部分には、冷却ジャケット200から冷却液が噴射
されることで高周波焼入が施される。
【0028】高周波加熱コイル100は、移動機構30
0によってシャフト状ワークWの軸芯WLに沿って移動
しつつ、一対の直線状加熱導体部110、110を流れ
る高周波電流に起因する誘導電流によってシャフト状ワ
ークWの周面を加熱する。また、加熱された部分は、冷
却ジャケット200からの冷却液によって冷却されて高
周波焼入が施される。
【0029】高周波加熱コイル100の円弧状加熱導体
部120が加熱を終了する位置にまで達すると、移動機
構300による高周波加熱コイル100の移動が停止さ
れ、接離移動機構400により高周波加熱コイル100
が上昇する。すなわち、円弧状加熱導体部120と加熱
を終了する位置との間のギャップを適正値Gにするので
ある。この場合、一対の直線状加熱導体部110、11
0とシャフト状ワークWとの間のギャップは適正値G以
上になっている。そして、円弧状加熱導体部120の湾
曲部121に流れる高周波電流に起因する誘導電流によ
って、前記円弧状加熱導体部120と同様に、加熱が終
了する部分が加熱されるのである。
【0030】このようにして、加熱を開始する位置と終
了する位置とでは、1/4円弧状加熱導体部140、1
40及び円弧状加熱導体部120による加熱をギャップ
の適正値Gで行い、他の部分では直線状加熱導体部11
0、110による加熱をギャップの適正値Gで行うよう
にするので、全体にわたって適正な深さの硬化層を形成
することができるのである。
【0031】なお、上述した実施の形態では、高周波加
熱コイル100が移動機構300によって移動させられ
ていたが、逆に高周波加熱コイル100を固定してお
き、シャフト状ワークWを軸芯WLに沿って移動させる
ようにしてもよい。また、高周波加熱コイル100とシ
ャフト状ワークWとを同時に移動させるようにしてもよ
い。
【0032】また、上述した実施の形態では、接離移動
機構400が高周波加熱コイル100を接離移動させて
いたが、高周波加熱コイル100は接離移動せずに、シ
ャフト状ワークWを高周波加熱コイル100に対して接
離移動させるようにしてもよい。また、高周波加熱コイ
ル100とシャフト状ワークWとを同時に移動させるこ
とで両者を接離移動させるようにしてもよい。
【0033】さらに、上述した実施の形態での高周波加
熱コイル100は、加熱導体部が一重のものを使用した
が、加熱導体部が二重以上になったいわゆるマルチター
ンタイプものを使用してもよいことは勿論である。
【0034】
【発明の効果】本発明に係るシャフト状ワークの高周波
焼入装置は、シャフト状ワークを加熱する高周波加熱コ
イルと、この高周波加熱コイルによって加熱された部分
に冷却液を噴射する冷却ジャケットと、前記高周波加熱
コイルとシャフト状ワークとをシャフト状ワークの軸芯
に沿って相対的に移動させる移動機構と、前記高周波加
熱コイルとシャフト状ワークとを相対的に接離移動させ
る接離移動機構とを備えており、前記高周波加熱コイル
は、シャフト状ワークの軸芯に沿った直線状加熱導体部
と、シャフト状ワークの周面を跨ぐ円弧状加熱導体部と
を有しており、シャフト状ワークの加熱を開始する位置
と終了する位置とでは、前記接離移動機構で円弧状加熱
導体部とシャフト状ワークの周面とのギャップを適正値
にするとともに、前記直線状加熱導体部とシャフト状ワ
ークの周面とのギャップを適正値以上にし、加熱の開始
及び終了位置以外では、前記接離移動機構で直線状加熱
導体部とシャフト状ワークの周面とのギャップを適正値
にするとともに、前記円弧状加熱導体部とシャフト状ワ
ークの周面とのギャップを適正値以上にするように構成
されている。
【0035】従って、加熱を開始する位置でも加熱を終
了する位置でも、またその他の位置でも高周波加熱コイ
ルの加熱導体とシャフト状ワークとの間のギャップは確
実に適正値に保たれるから、従来のように加熱を開始、
終了する位置に形成される硬化層が適正値より浅くなる
ことはない。
【0036】また、本発明に係るシャフト状ワークの高
周波焼入方法は、シャフト状ワークと高周波加熱コイル
とをシャフト状ワークの軸芯に沿って相対的に移動させ
てシャフト状ワークを加熱し、加熱された部分を冷却し
てシャフト状ワークに高周波焼入を施すシャフト状ワー
クの高周波焼入方法であって、シャフト状ワークの加熱
を開始する位置と終了する位置とでは、高周波加熱コイ
ルの円弧状加熱導体部とシャフト状ワークの周面とのギ
ャップを適正値にするとともに、高周波加熱コイルの直
線状加熱導体部とシャフト状ワークの周面とのギャップ
を適正値以上にし、加熱の開始及び終了位置以外では、
高周波加熱コイルの直線状加熱導体部とシャフト状ワー
クの周面とのギャップを適正値にするとともに、高周波
加熱コイルの円弧状加熱導体部とシャフト状ワークの周
面とのギャップを適正値以上にするようになっている。
【0037】従って、この方法によると、加熱を開始す
る位置でも加熱を終了する位置でも、またその他の位置
でも高周波加熱コイルの加熱導体とシャフト状ワークと
の間のギャップは確実に適正値に保たれるから、従来の
ように加熱を開始、終了する位置に形成される硬化層が
適正値より浅くなることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るシャフト状ワークの
高周波焼入装置の概略的構成と高周波焼入方法とを説明
する概略的構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るシャフト状ワークの
高周波焼入装置の概略的構成と高周波焼入方法とを説明
する概略的構成図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るシャフト状ワークの
高周波焼入装置の概略的構成と高周波焼入方法とを説明
する概略的構成図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るシャフト状ワークの
高周波焼入装置に用いられる高周波加熱コイルの概略的
斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るシャフト状ワークの
高周波焼入装置の高周波加熱コイルとシャフト状ワーク
との間のギャップを示す概略的説明図である。
【符号の説明】
100 高周波加熱コイル 110 直線状加熱導体部 120 円弧状加熱導体部 140 1/4円弧状加熱導体部 200 冷却ジャケット 300 移動機構 400 接離移動機構 W シャフト状ワーク WL 軸芯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 淳 大阪府八尾市老原4−16 富士電子工業株 式会社内 (72)発明者 橋口 英樹 大阪府八尾市老原4−16 富士電子工業株 式会社内 (72)発明者 中井 靖文 大阪府八尾市老原4−16 富士電子工業株 式会社内 (72)発明者 小島 英員 大阪府八尾市老原4−16 富士電子工業株 式会社内 (72)発明者 上西 好幸 大阪府八尾市老原4−16 富士電子工業株 式会社内 Fターム(参考) 4K042 AA16 AA17 DA01 DB01 DC05 EA03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャフト状ワークを加熱する高周波加熱
    コイルと、この高周波加熱コイルによって加熱された部
    分に冷却液を噴射する冷却ジャケットと、前記高周波加
    熱コイルとシャフト状ワークとをシャフト状ワークの軸
    芯に沿って相対的に移動させる移動機構と、前記高周波
    加熱コイルとシャフト状ワークとを相対的に接離移動さ
    せる接離移動機構とを具備しており、前記高周波加熱コ
    イルは、シャフト状ワークの軸芯に沿った直線状加熱導
    体部と、シャフト状ワークの周面を跨ぐ円弧状加熱導体
    部とを有しており、シャフト状ワークの加熱を開始する
    位置と終了する位置とでは、前記接離移動機構で円弧状
    加熱導体部とシャフト状ワークの周面とのギャップを適
    正値にするとともに、前記直線状加熱導体部とシャフト
    状ワークの周面とのギャップを適正値以上にし、加熱の
    開始及び終了位置以外では、前記接離移動機構で直線状
    加熱導体部とシャフト状ワークの周面とのギャップを適
    正値にするとともに、前記円弧状加熱導体部とシャフト
    状ワークの周面とのギャップを適正値以上にすることを
    特徴とするシャフト状ワークの高周波焼入装置。
  2. 【請求項2】 シャフト状ワークと高周波加熱コイルと
    をシャフト状ワークの軸芯に沿って相対的に移動させて
    シャフト状ワークを加熱し、加熱された部分を冷却して
    シャフト状ワークに高周波焼入を施すシャフト状ワーク
    の高周波焼入方法において、シャフト状ワークの加熱を
    開始する位置と終了する位置とでは、高周波加熱コイル
    の円弧状加熱導体部とシャフト状ワークの周面とのギャ
    ップを適正値にするとともに、高周波加熱コイルの直線
    状加熱導体部とシャフト状ワークの周面とのギャップを
    適正値以上にし、加熱の開始及び終了位置以外では、高
    周波加熱コイルの直線状加熱導体部とシャフト状ワーク
    の周面とのギャップを適正値にするとともに、高周波加
    熱コイルの円弧状加熱導体部とシャフト状ワークの周面
    とのギャップを適正値以上にすることを特徴とするシャ
    フト状ワークの高周波焼入方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102045908A (zh) * 2009-10-20 2011-05-04 富士电子工业株式会社 高频加热线圈及工件的加热方法
CN102045906A (zh) * 2009-10-20 2011-05-04 富士电子工业株式会社 高频加热线圈及工件的加热方法
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US8569664B2 (en) 2008-12-12 2013-10-29 Fuji Electronics Industry Co. Hardening method and hardening device
JP2016201241A (ja) * 2015-04-09 2016-12-01 富士電子工業株式会社 高周波誘導加熱コイル

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