JP2002030335A - 高周波焼入装置 - Google Patents
高周波焼入装置Info
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- JP2002030335A JP2002030335A JP2000215936A JP2000215936A JP2002030335A JP 2002030335 A JP2002030335 A JP 2002030335A JP 2000215936 A JP2000215936 A JP 2000215936A JP 2000215936 A JP2000215936 A JP 2000215936A JP 2002030335 A JP2002030335 A JP 2002030335A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
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- Heat Treatment Of Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 深い硬化層が要求されない部分には浅い硬化
層を形成し、深い硬化層が要求される部分にのみ深い硬
化層を形成する高周波焼入装置とする。 【構成】 軸状ワークWに連続した浅い硬化層WK1と
深い硬化層WK2とを形成する高周波焼入装置であっ
て、焼入コイル100の各導体部110、120、13
0、140のうち、深い硬化層WK2を形成すべき部分
としての穴WHに対向する部分には他の部分より多いコ
ア150を配置する。
層を形成し、深い硬化層が要求される部分にのみ深い硬
化層を形成する高周波焼入装置とする。 【構成】 軸状ワークWに連続した浅い硬化層WK1と
深い硬化層WK2とを形成する高周波焼入装置であっ
て、焼入コイル100の各導体部110、120、13
0、140のうち、深い硬化層WK2を形成すべき部分
としての穴WHに対向する部分には他の部分より多いコ
ア150を配置する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸状ワークに連続
した浅い硬化層と深い硬化層とを形成する高周波焼入装
置に関する。
した浅い硬化層と深い硬化層とを形成する高周波焼入装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、軸状ワークに対して高周波焼入
を施す場合、ある部分に形成される硬化層を他の部分に
形成される硬化層より深く形成することがある。軸状ワ
ークに穴が形成されている場合には、この穴の周囲に形
成される硬化層を他の部分の硬化層より深くしないと、
曲げ、捩じり等の機械的な強度が劣ることになる。
を施す場合、ある部分に形成される硬化層を他の部分に
形成される硬化層より深く形成することがある。軸状ワ
ークに穴が形成されている場合には、この穴の周囲に形
成される硬化層を他の部分の硬化層より深くしないと、
曲げ、捩じり等の機械的な強度が劣ることになる。
【0003】しかし、従来の高周波焼入では、いかに均
一な硬化層を形成するかが課題となっていたため、硬化
層の深さを不均一にするという発想がなかった。このた
め、より深い硬化層が要求される部分(上述した例では
穴の周囲)に合わせて他の部分も深い硬化層を形成して
いた。
一な硬化層を形成するかが課題となっていたため、硬化
層の深さを不均一にするという発想がなかった。このた
め、より深い硬化層が要求される部分(上述した例では
穴の周囲)に合わせて他の部分も深い硬化層を形成して
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、深い硬
化層が要求されない部分にまで深い硬化層を形成するこ
とは、高周波焼入に要する時間の短縮に反することにな
る。これは、省エネルギーの観点からも好ましいことで
はない。
化層が要求されない部分にまで深い硬化層を形成するこ
とは、高周波焼入に要する時間の短縮に反することにな
る。これは、省エネルギーの観点からも好ましいことで
はない。
【0005】本発明は上記事情に鑑みて創案されたもの
であって、深い硬化層が要求されない部分には浅い硬化
層を形成し、深い硬化層が要求される部分にのみ深い硬
化層を形成する高周波焼入装置を提供することを目的と
している。
であって、深い硬化層が要求されない部分には浅い硬化
層を形成し、深い硬化層が要求される部分にのみ深い硬
化層を形成する高周波焼入装置を提供することを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る高周波焼入
装置は、軸状ワークに連続した浅い硬化層と深い硬化層
とを形成する高周波焼入装置であって、焼入コイルの導
体部のうち、深い硬化層を形成すべき部分に対向する部
分には他の部分より多いコアを配置している。
装置は、軸状ワークに連続した浅い硬化層と深い硬化層
とを形成する高周波焼入装置であって、焼入コイルの導
体部のうち、深い硬化層を形成すべき部分に対向する部
分には他の部分より多いコアを配置している。
【0007】また、本発明に係る他の高周波焼入装置
は、軸状ワークに連続した浅い硬化層と深い硬化層とを
形成する高周波焼入装置であって、深い硬化層を形成す
べき部分には、他の部分より遅れて冷却液を噴射する冷
却ジャケットを有している。
は、軸状ワークに連続した浅い硬化層と深い硬化層とを
形成する高周波焼入装置であって、深い硬化層を形成す
べき部分には、他の部分より遅れて冷却液を噴射する冷
却ジャケットを有している。
【0008】さらに、本発明に係るその他の高周波焼入
装置は、軸状ワークに連続した浅い硬化層と深い硬化層
とを形成する高周波焼入装置であって、深い硬化層を形
成すべき部分に本加熱の前の予備加熱を行う予備加熱コ
イルと、深い硬化層を形成すべき部分とその他の部分と
に本加熱を行う本加熱コイルとを備えている。
装置は、軸状ワークに連続した浅い硬化層と深い硬化層
とを形成する高周波焼入装置であって、深い硬化層を形
成すべき部分に本加熱の前の予備加熱を行う予備加熱コ
イルと、深い硬化層を形成すべき部分とその他の部分と
に本加熱を行う本加熱コイルとを備えている。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
に係る高周波焼入装置の概略的構成図、図2は本発明の
第1の実施の形態に係る高周波焼入装置における加熱位
置と退避位置とを示す概略的説明図、図3は本発明の第
2の実施の形態に係る高周波焼入装置の概略的構成図、
図4は本発明の第3の実施の形態に係る高周波焼入装置
の概略的構成図、図5は本発明の実施の形態に係る高周
波焼入装置によって高周波焼入が施された軸状ワークW
の図面であって、同図(A)は概略的斜視図、同図
(B)は同図(A)のA−A線概略的断面図である。
に係る高周波焼入装置の概略的構成図、図2は本発明の
第1の実施の形態に係る高周波焼入装置における加熱位
置と退避位置とを示す概略的説明図、図3は本発明の第
2の実施の形態に係る高周波焼入装置の概略的構成図、
図4は本発明の第3の実施の形態に係る高周波焼入装置
の概略的構成図、図5は本発明の実施の形態に係る高周
波焼入装置によって高周波焼入が施された軸状ワークW
の図面であって、同図(A)は概略的斜視図、同図
(B)は同図(A)のA−A線概略的断面図である。
【0010】まず、以下の説明において、高周波焼入が
施される軸状ワークWは、図4に示すように、略円柱形
状であって、周面WSに穴WHが開設されている。そし
て、前記穴WHの周囲には、他の部分に形成される硬化
層(以下、浅い硬化層WK1とする。)より深い硬化層
WK2の形成が要求されている。
施される軸状ワークWは、図4に示すように、略円柱形
状であって、周面WSに穴WHが開設されている。そし
て、前記穴WHの周囲には、他の部分に形成される硬化
層(以下、浅い硬化層WK1とする。)より深い硬化層
WK2の形成が要求されている。
【0011】本発明の第1の実施の形態に係る高周波焼
入装置1000は、軸状ワークWに連続した浅い硬化層
WK1と深い硬化層WK2とを形成する高周波焼入装置
であって、焼入コイル100の各導体部110、12
0、130、140のうち、深い硬化層WK2を形成す
べき部分としての穴WHに対向する部分には他の部分よ
り多いコア150を配置する。
入装置1000は、軸状ワークWに連続した浅い硬化層
WK1と深い硬化層WK2とを形成する高周波焼入装置
であって、焼入コイル100の各導体部110、12
0、130、140のうち、深い硬化層WK2を形成す
べき部分としての穴WHに対向する部分には他の部分よ
り多いコア150を配置する。
【0012】前記焼入コイル100は、軸状ワークWに
対応した半開放鞍型コイルであって、一対の平行な加熱
導体部110と、この加熱導体部110を一端で連結す
る略半円状の連結導体部120と、前記加熱導体部11
0の他端を一対の接続導体部130に接続する一対の略
1/4円弧状の連結導体部140とが一体に形成された
ものである。この焼入コイル100は、自身の過熱を防
止するために内部に冷却液が循環するようになってい
る。
対応した半開放鞍型コイルであって、一対の平行な加熱
導体部110と、この加熱導体部110を一端で連結す
る略半円状の連結導体部120と、前記加熱導体部11
0の他端を一対の接続導体部130に接続する一対の略
1/4円弧状の連結導体部140とが一体に形成された
ものである。この焼入コイル100は、自身の過熱を防
止するために内部に冷却液が循環するようになってい
る。
【0013】前記加熱導体部110のうち、穴WHに対
向する部分にはコア150が配置されている。前記コア
150は例えばフェライトからなり、磁力線を集中させ
ることにより、それに対向する部分に誘導電流を集中さ
せるものである。従って、コア150に対向する部分、
すなわち穴WH及びその周囲には、誘導電流が彼の部分
より集中することになるので、より加熱されることにな
る。
向する部分にはコア150が配置されている。前記コア
150は例えばフェライトからなり、磁力線を集中させ
ることにより、それに対向する部分に誘導電流を集中さ
せるものである。従って、コア150に対向する部分、
すなわち穴WH及びその周囲には、誘導電流が彼の部分
より集中することになるので、より加熱されることにな
る。
【0014】なお、図面では、加熱導体部110のう
ち、穴WHに対向する部分にのみコア150を記載して
いるが、実際には他の部分にもコアは配置されている。
しかし、重要な点は、穴WHに対向する部分には、他の
部分より多くのコア150が配置されている点である。
ち、穴WHに対向する部分にのみコア150を記載して
いるが、実際には他の部分にもコアは配置されている。
しかし、重要な点は、穴WHに対向する部分には、他の
部分より多くのコア150が配置されている点である。
【0015】この焼入コイル100は、図外の移動機構
によって加熱位置Aと、退避位置Bとの間を移動可能に
なっている。すなわち、軸状ワークWに対して加熱を行
う場合には、加熱導体部110が周面WSに対向する加
熱位置Aにあり、後述する冷却ジャケット300による
冷却を行う場合には、加熱導体部110が周面WSから
外れて上方に位置する退避位置Bにあるようになってい
る。
によって加熱位置Aと、退避位置Bとの間を移動可能に
なっている。すなわち、軸状ワークWに対して加熱を行
う場合には、加熱導体部110が周面WSに対向する加
熱位置Aにあり、後述する冷却ジャケット300による
冷却を行う場合には、加熱導体部110が周面WSから
外れて上方に位置する退避位置Bにあるようになってい
る。
【0016】前記焼入コイル100の周囲には、冷却液
Lを噴射する冷却ジャケット300が配置されている。
Lを噴射する冷却ジャケット300が配置されている。
【0017】また、軸状ワークWは、焼入時には回転機
構200によって軸芯WLを中心として回転駆動され
る。この回転機構200は、軸状ワークWの一端を把持
するチャック210と、軸状ワークWの他端を支持する
ワークセンタ220と、前記チャック210を回転駆動
するモータ(図示省略)と、軸状ワークWを下方から支
持する支持ローラ(図示省略)とを有している。
構200によって軸芯WLを中心として回転駆動され
る。この回転機構200は、軸状ワークWの一端を把持
するチャック210と、軸状ワークWの他端を支持する
ワークセンタ220と、前記チャック210を回転駆動
するモータ(図示省略)と、軸状ワークWを下方から支
持する支持ローラ(図示省略)とを有している。
【0018】軸状ワークWの周面WSに対する高周波焼
入は、次のようにして行われる。まず、軸状ワークWが
回転機構200にセットされる。この際、加熱コイル1
00は、移動機構によって退避位置Bに位置している。
加熱コイル100は、移動機構によって加熱位置Aに移
動させられると、軸状ワークWは回転機構200によっ
て回転させられる。これに伴って、図示しない高周波電
源から加熱コイル100に高周波電流が供給される。
入は、次のようにして行われる。まず、軸状ワークWが
回転機構200にセットされる。この際、加熱コイル1
00は、移動機構によって退避位置Bに位置している。
加熱コイル100は、移動機構によって加熱位置Aに移
動させられると、軸状ワークWは回転機構200によっ
て回転させられる。これに伴って、図示しない高周波電
源から加熱コイル100に高周波電流が供給される。
【0019】軸状ワークWの周面WSは、加熱コイル1
00の加熱導体部110に対向しているため、発生した
誘導電流によって加熱される。しかも、加熱導体部11
0には、前記穴WHに対向する部分にコア150が設け
られているため、周面WSのうち、穴WHを含んでコア
150に対向する帯状の面WAが、他の部分より加熱さ
れる。
00の加熱導体部110に対向しているため、発生した
誘導電流によって加熱される。しかも、加熱導体部11
0には、前記穴WHに対向する部分にコア150が設け
られているため、周面WSのうち、穴WHを含んでコア
150に対向する帯状の面WAが、他の部分より加熱さ
れる。
【0020】冷却ジャケット300から冷却液Lが軸状
ワークWの周面WSに噴射されると、周面WSが冷却さ
れて硬化層WKが形成される。前記穴WHを含んでコア
150に対向する帯状の面WAは、他の部分より加熱さ
れているため、他の部分より深い硬化層WK2が形成さ
れる。
ワークWの周面WSに噴射されると、周面WSが冷却さ
れて硬化層WKが形成される。前記穴WHを含んでコア
150に対向する帯状の面WAは、他の部分より加熱さ
れているため、他の部分より深い硬化層WK2が形成さ
れる。
【0021】また、本発明の第2の実施の形態に係る高
周波焼入装置2000は、軸状ワークWに連続した浅い
硬化層WK1と深い硬化層WK2とを形成する高周波焼
入装置であって、深い硬化層を形成すべき部分である穴
WH及びその周辺には、他の部分より遅れて冷却液Lを
噴射する冷却ジャケット300を有している。
周波焼入装置2000は、軸状ワークWに連続した浅い
硬化層WK1と深い硬化層WK2とを形成する高周波焼
入装置であって、深い硬化層を形成すべき部分である穴
WH及びその周辺には、他の部分より遅れて冷却液Lを
噴射する冷却ジャケット300を有している。
【0022】この第2の実施の形態に係る高周波焼入装
置1000が、第1の実施の形態に係るものと相違する
点は、加熱コイル100と冷却ジャケット300とであ
る。第1の実施の形態に係る高周波加熱装置1000で
は、深い硬化層WK2を形成すべき部分を他の部分より
加熱するため、加熱コイル100の穴WHに対向する部
分にコア150を設けたが、第2の実施の形態に係る高
周波加熱装置2000では、深い硬化層WK2を形成す
べき部分の冷却を他の部分(浅い硬化層WK1を形成す
べき部分)より遅らせるようになっている。
置1000が、第1の実施の形態に係るものと相違する
点は、加熱コイル100と冷却ジャケット300とであ
る。第1の実施の形態に係る高周波加熱装置1000で
は、深い硬化層WK2を形成すべき部分を他の部分より
加熱するため、加熱コイル100の穴WHに対向する部
分にコア150を設けたが、第2の実施の形態に係る高
周波加熱装置2000では、深い硬化層WK2を形成す
べき部分の冷却を他の部分(浅い硬化層WK1を形成す
べき部分)より遅らせるようになっている。
【0023】この高周波焼入装置2000における冷却
ジャケット300の内部は、図3に示すように、複数
(図面では3つ)のエリア310A、310B、310
Cに分割されている。そして、各エリア310A、31
0B、310Cに対する冷却液Lの供給はそれぞれ独立
に行われるのである。従って、穴WH、すなわち深い硬
化層WK2を形成すべき部分に対向するエリア310B
に冷却液Lを供給するタイミングは、すなわち浅い硬化
層WK1を形成すべき部分に対向する他のエリア310
A、310Cに冷却液Lを供給するタイミングより遅く
なっている。
ジャケット300の内部は、図3に示すように、複数
(図面では3つ)のエリア310A、310B、310
Cに分割されている。そして、各エリア310A、31
0B、310Cに対する冷却液Lの供給はそれぞれ独立
に行われるのである。従って、穴WH、すなわち深い硬
化層WK2を形成すべき部分に対向するエリア310B
に冷却液Lを供給するタイミングは、すなわち浅い硬化
層WK1を形成すべき部分に対向する他のエリア310
A、310Cに冷却液Lを供給するタイミングより遅く
なっている。
【0024】このため、深い硬化層WK2を形成すべき
部分の冷却のスタートは他の部分より遅れるため、より
深くまで熱が達することになる。これにより、穴WH及
びその周辺には帯状WAの深い硬化層WK2が形成され
るのである。
部分の冷却のスタートは他の部分より遅れるため、より
深くまで熱が達することになる。これにより、穴WH及
びその周辺には帯状WAの深い硬化層WK2が形成され
るのである。
【0025】この冷却ジャケット300の内部を複数の
エリア310A、310B、310Cに分割しておき、
各エリア310A、310B、310Cへの冷却液Lの
供給をそれぞれ独立にすることによって、より深い硬化
層WK2を形成すべき部分の変更に自在に対応すること
が可能となる。
エリア310A、310B、310Cに分割しておき、
各エリア310A、310B、310Cへの冷却液Lの
供給をそれぞれ独立にすることによって、より深い硬化
層WK2を形成すべき部分の変更に自在に対応すること
が可能となる。
【0026】本発明の第の3実施の形態に係る高周波焼
入装置3000は、図4に示すように、軸状ワークWに
連続した浅い硬化層WK1と深い硬化層WK2とを形成
する高周波焼入装置であって、深い硬化層WK2を形成
すべき部分である穴WHが形成された部分に本加熱の前
の予備加熱を行う予備加熱コイル100Aと、深い硬化
層WK2を形成すべき部分である穴WHが形成された部
分とその他の部分とに本加熱を行う本加熱コイル100
Bとを有している。
入装置3000は、図4に示すように、軸状ワークWに
連続した浅い硬化層WK1と深い硬化層WK2とを形成
する高周波焼入装置であって、深い硬化層WK2を形成
すべき部分である穴WHが形成された部分に本加熱の前
の予備加熱を行う予備加熱コイル100Aと、深い硬化
層WK2を形成すべき部分である穴WHが形成された部
分とその他の部分とに本加熱を行う本加熱コイル100
Bとを有している。
【0027】この第3の実施に係る高周波加熱装置30
00は、深い硬化層WK2を形成すべき部分である穴W
H及びその周囲にのみ予備加熱を行う点に特徴がある。
予備加熱を行う予備加熱コイル100Aは、半開放鞍型
コイルであって、周面WSに開設された穴WHとその周
囲のみに対向する一対の予備加熱導体部110Aと、こ
の予備加熱導体部110Aを一端で連結する略半円状の
予備連結導体部120Aと、前記予備加熱導体部110
Aの他端を一対の予備接続導体部140Aに接続する一
対の略1/4円弧状の予備連結導体部130Aとが一体
に形成されたものである。この予備焼入コイル100A
は、自身の過熱を防止するために内部に冷却液が循環す
るようになっている。
00は、深い硬化層WK2を形成すべき部分である穴W
H及びその周囲にのみ予備加熱を行う点に特徴がある。
予備加熱を行う予備加熱コイル100Aは、半開放鞍型
コイルであって、周面WSに開設された穴WHとその周
囲のみに対向する一対の予備加熱導体部110Aと、こ
の予備加熱導体部110Aを一端で連結する略半円状の
予備連結導体部120Aと、前記予備加熱導体部110
Aの他端を一対の予備接続導体部140Aに接続する一
対の略1/4円弧状の予備連結導体部130Aとが一体
に形成されたものである。この予備焼入コイル100A
は、自身の過熱を防止するために内部に冷却液が循環す
るようになっている。
【0028】一方、本加熱を行う本加熱コイル100B
は、半開放鞍型コイルであって、浅い硬化層WK1を形
成すべき周面WSにに対向する一対の本加熱導体部11
0Bと、この本加熱導体部110Bを一端で連結する略
半円状の本連結導体部120Bと、前記本加熱導体部1
10Bの他端を一対の本接続導体部140Bに接続する
一対の略1/4円弧状の本連結導体部130Bとが一体
に形成されたものである。この本焼入コイル100B
は、自身の過熱を防止するために内部に冷却液が循環す
るようになっている。
は、半開放鞍型コイルであって、浅い硬化層WK1を形
成すべき周面WSにに対向する一対の本加熱導体部11
0Bと、この本加熱導体部110Bを一端で連結する略
半円状の本連結導体部120Bと、前記本加熱導体部1
10Bの他端を一対の本接続導体部140Bに接続する
一対の略1/4円弧状の本連結導体部130Bとが一体
に形成されたものである。この本焼入コイル100B
は、自身の過熱を防止するために内部に冷却液が循環す
るようになっている。
【0029】前記予備加熱コイル100Aと本加熱コイ
ル100Bとは、独立して加熱位置Aと退避位置Bとに
移動可能となっている。
ル100Bとは、独立して加熱位置Aと退避位置Bとに
移動可能となっている。
【0030】この第3の実施の形態に係る高周波焼入装
置3000の他の構成、すなわち回転機構200、冷却
ジャケット300は、第1の実施の形態に係る高周波焼
入装置1000と同等である。
置3000の他の構成、すなわち回転機構200、冷却
ジャケット300は、第1の実施の形態に係る高周波焼
入装置1000と同等である。
【0031】かかる第3の実施の形態に係る高周波焼入
装置3000による高周波焼入は以下のように行われ
る。まず、軸状ワークWが回転機構200にセットされ
る。この際、予備加熱コイル100A及び本加熱コイル
100Bは、移動機構によって退避位置Bに位置してい
る。軸状ワークWが回転機構200にセットされると、
まず予備加熱コイル100Aのみが、移動機構によって
加熱位置Aに移動させられる。この時、軸状ワークWは
回転機構200によって回転させられる。これに伴っ
て、図示しない高周波電源から予備加熱コイル100A
に高周波電流が供給される。
装置3000による高周波焼入は以下のように行われ
る。まず、軸状ワークWが回転機構200にセットされ
る。この際、予備加熱コイル100A及び本加熱コイル
100Bは、移動機構によって退避位置Bに位置してい
る。軸状ワークWが回転機構200にセットされると、
まず予備加熱コイル100Aのみが、移動機構によって
加熱位置Aに移動させられる。この時、軸状ワークWは
回転機構200によって回転させられる。これに伴っ
て、図示しない高周波電源から予備加熱コイル100A
に高周波電流が供給される。
【0032】予備加熱コイル100Aは、軸状ワークW
の穴WHに対向しているため、穴WH及びその周囲のみ
が、発生した誘導電流によって加熱される。
の穴WHに対向しているため、穴WH及びその周囲のみ
が、発生した誘導電流によって加熱される。
【0033】予備加熱が終了すると、本加熱コイル10
0Bが加熱位置Aに移動する。また、予備加熱コイル1
00Aは退避位置Bに移動する。そして、本加熱コイル
100Bによる本加熱が行われる。本加熱コイル100
Bの加熱導体部110Bは、軸状ワークWの全すべての
面WSに対向しているため、すべての周面WSが加熱さ
れる。
0Bが加熱位置Aに移動する。また、予備加熱コイル1
00Aは退避位置Bに移動する。そして、本加熱コイル
100Bによる本加熱が行われる。本加熱コイル100
Bの加熱導体部110Bは、軸状ワークWの全すべての
面WSに対向しているため、すべての周面WSが加熱さ
れる。
【0034】穴WHとその周囲とは、予備加熱によって
すでに加熱されているため、本加熱が施されると、他の
部分より高温になる。
すでに加熱されているため、本加熱が施されると、他の
部分より高温になる。
【0035】本加熱が終了すると、本加熱コイル100
Bは退避位置Bに移動する。そして、この状態で冷却ジ
ャケット300から冷却液Lが軸状ワークWの周面WS
に噴射されると、周面WSが冷却されて硬化層WKが形
成される。前記穴WH及びその周辺の帯状の面WAは、
他の部分より加熱されているため、他の部分より深い硬
化層WK2が形成される。
Bは退避位置Bに移動する。そして、この状態で冷却ジ
ャケット300から冷却液Lが軸状ワークWの周面WS
に噴射されると、周面WSが冷却されて硬化層WKが形
成される。前記穴WH及びその周辺の帯状の面WAは、
他の部分より加熱されているため、他の部分より深い硬
化層WK2が形成される。
【0036】
【発明の効果】本発明に係る第1の高周波焼入装置は、
軸状ワークに連続した浅い硬化層と深い硬化層とを形成
する高周波焼入装置であって、焼入コイルの導体部のう
ち、深い硬化層を形成すべき部分に対向する部分には他
の部分より多いコアを配置している。
軸状ワークに連続した浅い硬化層と深い硬化層とを形成
する高周波焼入装置であって、焼入コイルの導体部のう
ち、深い硬化層を形成すべき部分に対向する部分には他
の部分より多いコアを配置している。
【0037】従って、この高周波焼入装置によると、深
い硬化層を形成すべき部分には、他の部分、すなわち浅
い硬化層を形成すべき部分より誘導電流が集中するの
で、より加熱されて、深い硬化層を形成することができ
る。
い硬化層を形成すべき部分には、他の部分、すなわち浅
い硬化層を形成すべき部分より誘導電流が集中するの
で、より加熱されて、深い硬化層を形成することができ
る。
【0038】また、本発明に係る第2の高周波焼入装置
は、軸状ワークに連続した浅い硬化層と深い硬化層とを
形成する高周波焼入装置であって、深い硬化層を形成す
べき部分には、他の部分より遅れて冷却液を噴射する冷
却ジャケットを有している。
は、軸状ワークに連続した浅い硬化層と深い硬化層とを
形成する高周波焼入装置であって、深い硬化層を形成す
べき部分には、他の部分より遅れて冷却液を噴射する冷
却ジャケットを有している。
【0039】従って、この高周波焼入装置によると、深
い硬化層を形成すべき部分には、他の部分、すなわち浅
い硬化層を形成すべき部分より冷却が遅く行われるの
で、より加熱されて、深い硬化層を形成することができ
る。
い硬化層を形成すべき部分には、他の部分、すなわち浅
い硬化層を形成すべき部分より冷却が遅く行われるの
で、より加熱されて、深い硬化層を形成することができ
る。
【0040】さらに、本発明に係る第3の高周波焼入装
置は、軸状ワークに連続した浅い硬化層と深い硬化層と
を形成する高周波焼入装置であって、深い硬化層を形成
すべき部分に本加熱の前の予備加熱を行う予備加熱コイ
ルと、深い硬化層を形成すべき部分とその他の部分とに
本加熱を行う本加熱コイルとを有している。
置は、軸状ワークに連続した浅い硬化層と深い硬化層と
を形成する高周波焼入装置であって、深い硬化層を形成
すべき部分に本加熱の前の予備加熱を行う予備加熱コイ
ルと、深い硬化層を形成すべき部分とその他の部分とに
本加熱を行う本加熱コイルとを有している。
【0041】このため、この高周波焼入装置では、深い
硬化層を形成すべき部分には、他の部分に先駆けて予備
加熱が施されるため、より加熱されて、深い硬化層を形
成することができる。
硬化層を形成すべき部分には、他の部分に先駆けて予備
加熱が施されるため、より加熱されて、深い硬化層を形
成することができる。
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る高周波焼入装
置の概略的構成図である。
置の概略的構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る高周波焼入装
置における加熱位置と退避位置とを示す概略的説明図で
ある。
置における加熱位置と退避位置とを示す概略的説明図で
ある。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る高周波焼入装
置の概略的構成図である。
置の概略的構成図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る高周波焼入装
置の概略的構成図である。
置の概略的構成図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る高周波焼入装置によ
って高周波焼入が施された軸状ワークWの図面であっ
て、同図(A)は概略的斜視図、同図(B)は同図
(A)のA−A線概略的断面図である。
って高周波焼入が施された軸状ワークWの図面であっ
て、同図(A)は概略的斜視図、同図(B)は同図
(A)のA−A線概略的断面図である。
100 加熱コイル W 軸状ワーク WH 穴(深い硬化層を形成すべき部分) WS 周面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 6/44 H05B 6/44
Claims (3)
- 【請求項1】 軸状ワークに連続した浅い硬化層と深い
硬化層とを形成する高周波焼入装置において、焼入コイ
ルの導体部のうち、深い硬化層を形成すべき部分に対向
する部分には他の部分より多いコアを配置することを特
徴とする高周波焼入装置。 - 【請求項2】 軸状ワークに連続した浅い硬化層と深い
硬化層とを形成する高周波焼入装置において、深い硬化
層を形成すべき部分には、他の部分より遅れて冷却液を
噴射する冷却ジャケットを具備することを特徴とする高
周波焼入装置。 - 【請求項3】 軸状ワークに連続した浅い硬化層と深い
硬化層とを形成する高周波焼入装置において、深い硬化
層を形成すべき部分に本加熱の前の予備加熱を行う予備
加熱コイルと、深い硬化層を形成すべき部分とその他の
部分とに本加熱を行う本加熱コイルとを具備しているこ
とを特徴とする高周波焼入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000215936A JP2002030335A (ja) | 2000-07-17 | 2000-07-17 | 高周波焼入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000215936A JP2002030335A (ja) | 2000-07-17 | 2000-07-17 | 高周波焼入装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002030335A true JP2002030335A (ja) | 2002-01-31 |
Family
ID=18711283
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000215936A Pending JP2002030335A (ja) | 2000-07-17 | 2000-07-17 | 高周波焼入装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002030335A (ja) |
-
2000
- 2000-07-17 JP JP2000215936A patent/JP2002030335A/ja active Pending
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